JP2020128843A - 冷却システム用の冷凍装置、冷却システム、及び熱源ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却システム洗浄後の乾燥工程の時間を短縮し、稼働率の向上が図れる冷却システムを提供する。【解決手段】冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、冷却室(13)内で冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)と、冷凍サイクルを行う冷凍装置(30a〜30f)とが冷却システム(1)とを備え、前記冷凍装置(30a〜30f)は、冷却動作と乾燥動作とを行うことが可能であり、冷却動作として冷却熱交換器(93)を蒸発器として機能させ、冷却室(13)の空気を冷却する一方で、冷却システムの洗浄をおこなった後には、乾燥動作として圧縮機が吐出した冷媒を冷却熱交換器(93)へ供給し、冷却室(13)内の空気を加熱することで、乾燥工程の時間を短縮し、冷却対象物(5)を冷却できない時間を短縮する。【選択図】図1

Description

本開示は、冷却システム用の冷凍装置、その冷凍装置を備えた冷却システム、及びその冷凍装置を構成する熱源ユニットに関するものである。
特許文献1には、冷却室を形成するケーシングと、冷却室内で冷却対象物を搬送するコンベアとを備えた冷却システムが開示されている。この冷却システムは、例えば加工食品を冷却して冷凍食品またはチルド食品を製造するために用いられる。この冷却システムでは、冷却室の気温が冷凍装置によって低温に保たれ、食品等の冷却対象物がコンベアによって搬送される間に冷却される。
特開2017−219207号公報
上述した冷却システムでは、通常、冷却室の洗浄作業が定期的に行われる。具体的には、冷却室内に洗浄液と水を散布し、冷却室内に設置されたコンベア等の機器などに付着した汚れを洗い流す作業が行われる。
洗浄作業が終了した時点では、冷却室内に設置されたコンベア等の機器が水で濡れている。機器等が濡れた状態で冷却室の気温を下げると、機器等に付着した水が凍結する。例えば、コンベアの駆動部に付着した水が凍結すると、コンベアの破損を招くおそれがある。そこで、洗浄作業が終了した後は、洗浄作業中に水で濡れた機器等を乾燥させる乾燥工程が行われる。
これまで、乾燥工程は、ケーシングに設けられた扉などを開いた状態で放置することによって行われていた。このため、乾燥工程に長時間を要していた。乾燥工程が終了するまでは、冷却室を冷却することができず、冷却対象物を冷却することができない。このため、乾燥工程に長時間を要すると、冷却対象物を冷却できない状態が長時間(例えば、3〜4時間)に亘り、一日(24時間)の間に冷却システムを稼働させられる時間が短くなるという問題があった。
本開示の目的は、冷却システムの稼働率を向上させることにある。
本開示の第1の態様は、冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、上記冷却室(13)内で冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)とを備えた冷却システム(1)に設けられ、冷凍サイクルを行って上記冷却室(13)を冷却する冷却システム用の冷凍装置(30a〜30f)を対象とする。そして、圧縮機(71)と、上記冷却室(13)の空気を冷媒と熱交換させる冷却熱交換器(93)とを有し、上記冷却室(13)の空気を冷却するために、上記冷却熱交換器(93)を蒸発器として機能させる冷却動作と、上記冷却室(13)の空気を加熱して上記冷却室(13)を乾燥させるために、上記圧縮機(71)が吐出した冷媒を上記冷却熱交換器(93)へ供給する乾燥動作とを行うものである。
第1の態様の冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作を行う。乾燥動作では、圧縮機(71)から吐出された冷媒が冷却熱交換器(93)へ供給され、冷却熱交換器(93)において冷却室(13)の空気が加熱される。冷却室(13)の気温が上昇すると、冷却室(13)に設けられた搬送装置(15)等の機器と、冷却室(13)に面するケーシング(10)の内壁などに付着した水の蒸発が促進される。このため、冷凍装置(30a〜30f)が乾燥動作を行うことによって、冷却室(13)の乾燥に要する時間が、冷却室(13)の空気を加熱しない場合に比べて短縮される。その結果、冷却対象物(5)を冷却できない時間が短縮され、この態様の冷凍装置(30a〜30f)を備えた冷却システム(1)の稼働率が向上する。なお、冷却システム(1)の稼働率は、一日(24時間)のうち冷却システム(1)が冷却対象物(5)を冷却できる時間の割合である。
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、上記冷却システム(1)に設けられた洗浄装置(20)が上記冷却室(13)に水を散布して該冷却室(13)を洗浄した後に上記乾燥動作を実行するものである。
第2の態様では、冷凍装置(30a〜30f)が乾燥動作を行うことによって、洗浄装置(20)の作動中に搬送装置(15)等の機器に付着した水の蒸発が促進される。
本開示の第3の態様は、上記第1又は第2の態様において、上記冷却熱交換器(93)の表面で結露を生じさせることによって上記冷却室(13)の空気を除湿するために上記冷却熱交換器(93)を蒸発器として機能させる除湿動作を、上記乾燥動作の前に行うものである。
第3の態様の冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作を行う前に除湿動作を行う。除湿動作では、冷却熱交換器(93)が蒸発器として機能し、冷却室(13)の空気に含まれる水蒸気が冷却熱交換器(93)の表面において凝縮するため、冷却室(13)の空気の絶対湿度が低下する。その結果、冷凍装置(30a〜30f)の乾燥動作による水の蒸発が更に促進され、冷却室(13)の乾燥に要する時間が更に短縮される。
本開示の第4の態様は、上記第1〜第3のいずれか一つの態様において、上記冷却室(13)と上記冷却熱交換器(93)の間で空気を循環させるファン(51)を備え、上記乾燥動作中において、該乾燥動作の開始直後に一時的に上記ファン(51)を停止状態に保つ初期動作と、該初期動作の終了後に上記ファン(51)を作動させる本動作とを行うものである。
第4の態様の冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作において、初期動作を行った後に本動作を行う。初期動作では、ファン(51)が停止状態に保たれる。このため、圧縮機(71)から吐出された冷媒が供給される冷却熱交換器(93)の温度は、ファン(51)が作動している場合に比べて短い時間で上昇する。本動作では、ファン(51)が作動し、初期動作中に温度が上昇した冷却熱交換器(93)に、冷却室(13)の空気が送られる。本動作では、既に温度が上昇した冷却熱交換器(93)によって空気が加熱され、冷却室(13)の気温が短時間の間に上昇する。その結果、冷却室(13)の乾燥に要する時間が短縮される。
本開示の第5の態様は、上記第1〜第3のいずれか一つの態様において、上記冷却室(13)と上記冷却熱交換器(93)の間で空気を循環させるファン(51)を備え、上記乾燥動作中において、該乾燥動作の開始直後に一時的に上記ファン(51)の回転速度を所定速度以下にする初期動作と、該初期動作の終了後に上記ファン(51)の回転速度を上記所定速度よりも高くする本動作とを行うものである。
第5の態様の冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作において、初期動作を行った後に本動作を行う。初期動作では、ファン(51)の回転速度が所定速度以下に保たれる。このため、圧縮機(71)から吐出された冷媒が供給される冷却熱交換器(93)の温度は、ファン(51)が所定速度よりも高い回転速度で作動している場合に比べて短い時間で上昇する。本動作では、ファン(51)の回転速度を所定速度よりも高い速度にまで引き上げられ、冷却熱交換器(93)に供給される空気の流量が増加する。本動作では、既に温度が上昇した冷却熱交換器(93)によって空気が加熱され、冷却室(13)の気温が短時間の間に上昇する。その結果、冷却室(13)の乾燥に要する時間が短縮される。
本開示の第6の態様は、上記第1〜第5のいずれか一つの態様において、外気を冷媒と熱交換させ、上記冷却動作中に放熱器として機能し、上記乾燥動作中に蒸発器として機能する熱源側熱交換器(73)を有し、上記乾燥動作中に上記熱源側熱交換器(73)に付着した霜を溶かすために、上記圧縮機(71)から吐出された冷媒を上記熱源側熱交換器(73)へ供給する熱源側除霜動作を行うものである。
第6の態様の冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作中に熱源側熱交換器(73)が蒸発器として機能する。例えば、外気の温度が低い冬季には、乾燥動作中に熱源側熱交換器(73)に霜が付着する場合がある。そこで、冷凍装置(30a〜30f)は、熱源側除霜動作を行う。熱源側除霜動作では、圧縮機(71)から吐出された冷媒が熱源側熱交換器(73)に供給され、乾燥動作中に熱源側熱交換器(73)に付着した霜が、冷媒によって暖められて融ける。
本開示の第7の態様は、上記第6の態様において、上記乾燥動作中に、該乾燥動作の開始から所定時間が経過すると、上記冷凍装置(30a〜30f)が行う冷凍サイクルの低圧を上昇させるものである。
第7の態様において、乾燥動作中に冷凍装置(30a〜30f)が行う冷凍サイクルの低圧が上昇すると、蒸発器として機能する熱源側熱交換器(73)における冷媒の蒸発温度が上昇する。乾燥動作の開始から所定時間が経過した後に熱源側熱交換器(73)における冷媒の蒸発温度が上昇すると、乾燥動作の終盤における熱源側熱交換器(73)への霜の付着量が抑えられる。
本開示の第8の態様は、冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、上記冷却室(13)内で冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)と、冷凍サイクルを行って上記冷却室(13)を冷却する冷凍装置とを備えた冷却システムを対象とする。そして、上記冷凍装置(30a〜30f)は、上記第1〜第7のいずれか一つの態様の冷却システム用の冷凍装置(30a〜30f)である。
第8の態様では、第1〜第7のいずれか一つの態様の冷凍装置(30a〜30f)を備えた冷却システム(1)が構成される。
本開示の第9の態様は、冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、上記冷却室(13)内で冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)と、それぞれが冷凍サイクルを行って上記冷却室(13)を冷却する複数の冷凍装置(30a〜30f)とを備えた冷却システムを対象とする。そして、各上記冷凍装置(30a〜30f)は、上記第6の態様の冷却システム用の冷凍装置(30a〜30f)であり、一部の上記冷凍装置(30a〜30f)が上記熱源側除霜動作を開始すると、上記乾燥動作を実行中の残りの上記冷凍装置(30a〜30f)の上記冷却熱交換器(93)を流れる冷媒の温度を上昇させる制御器(25)を備えるものである。
第9の態様の冷却システム(1)は、第7の態様の冷凍装置(30a〜30f)を複数台備える。この冷却システム(1)では、冷却室(13)を乾燥させるために全ての冷凍装置(30a〜30f)が乾燥動作を行うが、冷却室(13)の乾燥が完了するまでの間に、一部の冷凍装置(30a〜30f)が熱源側除霜動作を開始する場合がある。一部の冷凍装置(30a〜30f)が熱源側除霜動作を開始すると、冷却室(13)の空気に対する加熱量が減少する。そこで、この場合、冷却システム(1)に設けられた制御器(25)は、乾燥動作を実行中の残りの冷凍装置(30a〜30f)の運転を制御し、その冷凍装置(30a〜30f)の冷却熱交換器(93)を流れる冷媒の温度を上昇させる。その結果、乾燥動作を実行中の残りの冷凍装置(30a〜30f)の加熱能力が増加する。そのため、一部の冷凍装置(30a〜30f)が熱源側除霜動作を実行中においても、冷却室(13)の空気に対する加熱量が確保される。
本開示の第10の態様は、冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、上記冷却室(13)に収容された冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)と、上記冷却室(13)の空気を冷却するための冷却熱交換器(93)を有する冷却ユニット(50a〜50f)と共に冷却システム(1)を構成し、圧縮機(71)を有し且つ上記冷却熱交換器(93)に接続して冷凍サイクルを行う熱源ユニット(40a〜40f)を対象とする。そして、上記冷却室(13)の空気を冷却するために、上記冷却熱交換器(93)を蒸発器として機能させる冷却動作と、上記冷却室(13)の空気を加熱して上記冷却室(13)を乾燥させるために、上記圧縮機(71)が吐出した冷媒を上記冷却熱交換器(93)へ供給する乾燥動作とを行うものである。
第10の態様の熱源ユニット(40a〜40f)は、ケーシング(10)、搬送装置(15)、及び冷却ユニット(50a〜50f)と共に、冷却システム(1)を構成する。この態様の熱源ユニット(40a〜40f)は、乾燥動作を行う。乾燥動作では、熱源ユニット(40a〜40f)の圧縮機(71)から吐出された冷媒が冷却熱交換器(93)へ供給され、冷却熱交換器(93)において冷却室(13)の空気が加熱される。冷却室(13)の気温が上昇すると、冷却室(13)に設けられた搬送装置(15)等の機器と、冷却室(13)に面するケーシング(10)の内壁などに付着した水の蒸発が促進される。このため、熱源ユニット(40a〜40f)が乾燥動作を行うことによって、冷却室(13)の乾燥に要する時間が、冷却室(13)の空気を加熱しない場合に比べて短縮される。その結果、冷却対象物(5)を冷却できない時間が短縮され、この態様の熱源ユニット(40a〜40f)を備えた冷却システム(1)の稼働率が向上する。
図1は、実施形態の冷却システムの構成を示す概略断面図である。 図2は、実施形態の冷却システムに設けられた冷凍装置の構成を示す冷媒回路図である。 図3は、実施形態の冷凍装置の冷却動作中の冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 図4は、実施形態の冷凍装置の利用側除霜動作中の冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 図5は、冷却システムの内部乾燥運転中に冷凍装置の個別制御器が行う制御動作を示すフロー図である。 図6は、冷却システムの内部乾燥運転中に冷却システムの中央制御器が行う制御動作を示すフロー図である。
実施形態の冷却システム(1)について説明する。本実施形態の冷却システム(1)は、チルド食品および冷凍食品を製造するために用いられる。
本実施形態の冷却システム(1)の冷却対象物(5)は、食品である。ただし、ここに示した冷却対象物(5)は、単なる一例である。本実施形態の冷却システム(1)の冷却対象物(5)は、食品以外の物品であってもよい。
−冷却システム−
図1に示すように、本実施形態の冷却システム(1)は、ケーシング(10)と、搬送装置(15)と、洗浄装置(20)と、中央制御器(25)とを一つずつ備える。また、冷却システム(1)は、六台の冷凍装置(30a〜30f)を備える。なお、冷却システム(1)が備える冷凍装置(30a〜30f)の台数は、単なる一例である。
ケーシング(10)は、概ね直方体形状に形成される。ケーシング(10)は、その長手方向が実質的に水平方向となる姿勢で設置される。ケーシング(10)は、その内部空間が冷却室(13)である。ケーシング(10)の長手方向の一方の側壁には搬入口(11)が形成され、ケーシング(10)の長手方向の他方の側壁には搬出口(12)が形成される。搬入口(11)と搬出口(12)のそれぞれは、ケーシング(10)の側壁を貫通する開口であり、ケーシング(10)の側壁の下部に形成される。
搬送装置(15)は、搬送ベルト(16)を有するベルトコンベアである。搬送装置(15)は、ケーシング(10)の搬入口(11)から搬出口(12)に亘って、冷却室(13)を縦断するように配置される。搬送装置(15)の一端部は、搬入口(11)を貫通してケーシング(10)の外部に露出する。搬送装置(15)の他端部は、搬出口(12)を貫通してケーシング(10)の外部に露出する。搬送装置(15)は、搬送ベルト(16)に載せられた冷却対象物(5)を、搬入口(11)から搬出口(12)へ向かって直線的に搬送する。
詳しくは後述するが、各冷凍装置(30a〜30f)は、熱源ユニット(40a〜40f)と冷却ユニット(50a〜50f)を一つずつ備える。熱源ユニット(40a〜40f)は、ケーシング(10)の外部に設置される。冷却ユニット(50a〜50f)は、冷却室(13)に設置される。冷却室(13)において、各冷却ユニット(50a〜50f)は、搬送装置(15)の上方に、搬送装置(15)の伸長方向(即ち、冷却対象物(5)の移動方向)に沿って一列に配置される。各冷却ユニット(50a〜50f)は、冷却室(13)から吸い込んだ空気を、冷却熱交換器(93)を通過させた後に冷却室(13)へ吹き出す。
洗浄装置(20)は、冷却室(13)に設置された機器を洗浄する装置である。洗浄装置(20)は、配水管(21)を備える。洗浄装置(20)が備える配水管(21)は、一本でもよいし複数本でもよい。配水管(21)は、冷却ユニット(50a〜50f)の上方に配置される。配水管(21)は、多数の散水ノズル(22)を備える。散水ノズル(22)は、下方へ向かって水を噴射する。散水ノズル(22)は、配水管(21)の長手方向に一定の間隔で設置される。
中央制御器(25)は、演算処理を行う中央演算処理装置/CPU(26)と、プログラム及びデータ等を記憶するメモリー(27)とを備える。中央制御器(25)は、CPU(26)がメモリー(27)に記録されたプログラムを実行することによって、冷却システム(1)に設けられた機器の動作を制御する制御動作を行う。
−冷凍装置−
図2に示すように、各冷凍装置(30a〜30f)は、熱源ユニット(40a〜40f)と冷却ユニット(50a〜50f)を一つずつ備える。各冷凍装置(30a〜30f)では、液側連絡配管(61)及びガス側連絡配管(62)を介して接続された熱源ユニット(40a〜40f)と冷却ユニット(50a〜50f)によって、冷媒回路(60)が形成される。また、各冷凍装置(30a〜30f)は、個別制御器(35)を備える。各冷凍装置(30a〜30f)において、個別制御器(35)は熱源ユニット(40a〜40f)に設けられる。
熱源ユニット(40a〜40f)は、熱源側回路(70)と、熱源側ファン(41)と、個別制御器(35)とを備える。また、冷却ユニット(50a〜50f)は、利用側回路(90)と、利用側ファン(51)と、ドレンパン(52)とを備える。液側連絡配管(61)は、熱源側回路(70)の液側閉鎖弁(77)を、利用側回路(90)の液側端(91)に接続する。ガス側連絡配管(62)は、熱源側回路(70)のガス側閉鎖弁(78)を、利用側回路(90)のガス側端(92)に接続する。
〈熱源側回路〉
熱源側回路(70)は、圧縮機(71)と、四方切換弁(72)と、熱源側熱交換器(73)と、レシーバ(74)と、熱源側膨張弁(75)と、過冷却熱交換器(76)と、液側閉鎖弁(77)と、ガス側閉鎖弁(78)とを備える。
圧縮機(71)の吐出管は、四方切換弁(72)の第1のポートに接続される。圧縮機(71)の吸入管は、四方切換弁(72)の第2のポートに接続される。四方切換弁(72)の第3のポートは、熱源側熱交換器(73)のガス側端に接続される。四方切換弁(72)の第4のポートは、ガス側閉鎖弁(78)に接続される。熱源側熱交換器(73)の液側端は、レシーバ(74)の流入口に接続される。レシーバ(74)の流出口は、過冷却熱交換器(76)の第1流路(76a)の一端に接続される。過冷却熱交換器(76)の第1流路(76a)の他端は、熱源側膨張弁(75)の一端に接続される。熱源側膨張弁(75)の他端は、液側閉鎖弁(77)に接続される。
圧縮機(71)は、全密閉型のスクロール圧縮機である。四方切換弁(72)は、第1状態(図2に実線で示す状態)と第2状態(図2に破線で示す状態)に切り換わる弁である。第1状態の四方切換弁(72)では、第1のポートが第3のポートと連通し、第2のポートが第4のポートと連通する。第2状態の四方切換弁(72)では、第1のポートが第4のポートと連通し、第2のポートが第3のポートと連通する。
熱源側熱交換器(73)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ熱交換器である。熱源側熱交換器(73)は、熱源側ファン(41)によって送られた室外空気を、冷媒と熱交換させる。過冷却熱交換器(76)は、第1流路(76a)と第2流路(76b)とが形成されたプレート式熱交換器である。過冷却熱交換器(76)は、第1流路(76a)を流れる冷媒を、第2流路(76b)を流れる冷媒と熱交換させる。熱源側膨張弁(75)は、開度可変の電子膨張弁である。
圧縮機(71)と四方切換弁(72)の第1のポートを接続する配管には、油分離器(79)と第1逆止弁(CV1)とが設けられる。油分離器(79)は、圧縮機(71)から冷媒と共に吐出された冷凍機油を、冷媒から分離する。第1逆止弁(CV1)は、圧縮機(71)から四方切換弁(72)へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを遮断する。
熱源側熱交換器(73)とレシーバ(74)を接続する配管には、第2逆止弁(CV2)が設けられる。第2逆止弁(CV2)は、熱源側熱交換器(73)からレシーバ(74)へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを遮断する。また、熱源側膨張弁(75)と液側閉鎖弁(77)を接続する配管には、第3逆止弁(CV3)が設けられる。第3逆止弁(CV3)は、熱源側膨張弁(75)から液側閉鎖弁(77)へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを遮断する。
熱源側回路(70)は、第1接続配管(87)と、第2接続配管(88)とを更に備える。
第1接続配管(87)の一端は、第3逆止弁(CV3)と液側閉鎖弁(77)の間の配管に接続される。第1接続配管(87)の他端は、第2逆止弁(CV2)とレシーバ(74)の間の配管に接続される。第1接続配管(87)には、第4逆止弁(CV4)が設けられる。第4逆止弁(CV4)は、第1接続配管(87)の一端から他端へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを遮断する。
第2接続配管(88)の一端は、熱源側膨張弁(75)と第3逆止弁(CV3)の間の配管に接続される。第2接続配管(88)の他端は、熱源側熱交換器(73)と第2逆止弁(CV2)の間の配管に接続される。第2接続配管(88)には、第5逆止弁(CV5)が設けられる。第5逆止弁(CV5)は、第2接続配管(88)の一端から他端へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを遮断する。
熱源側回路(70)は、インジェクション配管(80)と、過冷却配管(83)と、油戻し配管(85)とを更に備える。
インジェクション配管(80)の入口端は、過冷却熱交換器(76)の第1流路(76a)と熱源側膨張弁(75)の間に接続される。インジェクション配管(80)の出口端は、圧縮機(71)の中間インジェクションポートに接続する。インジェクション配管(80)には、その入口端から出口端に向かって順に、第1調節弁(81)と第2調節弁(82)とが設けられる。第1調節弁(81)及び第2調節弁(82)は、開度可変の電子膨張弁である。
過冷却配管(83)の一端は、インジェクション配管(80)における第1調節弁(81)の上流側に接続される。過冷却配管(83)の他端は、インジェクション配管(80)における第1調節弁(81)と第2調節弁(82)の間に接続される。過冷却配管(83)には、その一端から他端へ向かって順に、過冷却膨張弁(84)と、過冷却熱交換器(76)の第2流路(76b)とが設けられる。過冷却膨張弁(84)は、開度可変の電子膨張弁である。
油戻し配管(85)は、油分離器(79)の冷凍機油を圧縮機(71)へ戻すための配管である。油戻し配管(85)の一端は、油分離器(79)に接続される。油戻し配管(85)の他端は、インジェクション配管(80)における第1調節弁(81)と第2調節弁(82)の間に接続される。油戻し配管(85)には、第3調節弁(86)が設けられる。第3調節弁(86)は、開度可変の電子膨張弁である。
〈利用側回路〉
利用側回路(90)は、冷却熱交換器(93)と、利用側膨張弁(94)と、ドレンパンヒータ(95)と、中間熱交換器(96)とを備える。
利用側回路(90)では、そのガス側端(92)から液側端(91)へ向かって順に、冷却熱交換器(93)と、利用側膨張弁(94)と、ドレンパンヒータ(95)とが順に配置される。また、利用側回路(90)において、中間熱交換器(96)は、冷却熱交換器(93)をガス側端(92)に接続する配管と、ドレンパンヒータ(95)を液側端(91)に接続する配管との両方に接続される。
冷却熱交換器(93)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ熱交換器である。冷却熱交換器(93)は、利用側ファン(51)によって送られた冷却室(13)の空気を、冷媒と熱交換させる。利用側膨張弁(94)は、開度可変の電子膨張弁である。ドレンパンヒータ(95)は、ドレンパン(52)を冷媒で加熱するためにドレンパン(52)の底面に取り付けられた配管である。なお、ドレンパン(52)は、冷却熱交換器(93)の下方に配置され、冷却熱交換器(93)から流れ落ちたドレン水を受ける。
中間熱交換器(96)は、二重管式熱交換器である。中間熱交換器(96)は、冷却熱交換器(93)とガス側端(92)の間の配管を流れる冷媒と、ドレンパンヒータ(95)と液側端(91)の間の配管を流れる冷媒とを熱交換させる。
〈センサ〉
各冷凍装置(30a〜30f)は、複数のセンサを備える。
各冷凍装置(30a〜30f)の冷却ユニット(50a〜50f)は、空気温度センサ(53)と、空気湿度センサ(54)と、冷媒温度センサ(55)とを備える。
空気温度センサ(53)は、冷却室(13)から冷却ユニット(50a〜50f)へ吸い込まれた空気(即ち、冷却熱交換器(93)を通過する前の空気)の温度を計測する。空気湿度センサ(54)は、冷却室(13)から冷却ユニット(50a〜50f)へ吸い込まれた空気(即ち、冷却熱交換器(93)を通過する前の空気)の相対湿度を計測する。空気温度センサ(53)及び空気湿度センサ(54)は、冷却室(13)の空気の温度と湿度を計測する計測器を構成する。冷媒温度センサ(55)は、冷却熱交換器(93)の伝熱管に取り付けられ、冷却熱交換器(93)において蒸発し又は凝縮する冷媒の温度を計測する。
各冷凍装置(30a〜30f)の熱源ユニット(40a〜40f)は、吐出圧力センサ(42)と、吸入圧力センサ(43)と、吐出温度センサ(44)と、吸入温度センサ(45)とを備える。
吐出圧力センサ(42)及び吐出温度センサ(44)は、圧縮機(71)の吐出管と四方切換弁(72)の第1のポートを接続する配管に設けられる。吐出圧力センサ(42)は、圧縮機(71)が吐出した冷媒の圧力を計測する。吐出温度センサ(44)は、圧縮機(71)が吐出した冷媒の温度を計測する。
吸入圧力センサ(43)及び吸入温度センサ(45)は、圧縮機(71)の吸入管と四方切換弁(72)の第2のポートを接続する配管に設けられる。吸入圧力センサ(43)は、圧縮機(71)へ吸入される冷媒の圧力を計測する。吸入温度センサ(45)は、圧縮機(71)へ吸入される冷媒の温度を計測する。
〈個別制御器〉
個別制御器(35)は、演算処理を行う中央演算処理装置/CPU(36)と、プログラム及びデータ等を記憶するメモリー(37)とを備える。個別制御器(35)は、CPU(36)がメモリー(37)に記録されたプログラムを実行することによって、冷凍装置(30a〜30f)に設けられた機器の動作を制御する制御動作を行う。つまり、各冷凍装置(30a〜30f)の個別制御器(35)は、それが設けられた冷凍装置(30a〜30f)の運転を制御する。
−冷却システムの運転動作−
冷却システム(1)の運転動作を説明する。冷却システム(1)は、内部冷却運転と、内部洗浄運転と、内部乾燥運転とを行う。
〈内部冷却運転〉
内部冷却運転は、冷却室(13)の気温を所定の目標温度となるように制御し、冷却対象物(5)を冷却する運転である。内部冷却運転では、搬送装置(15)が作動して冷却対象物(5)を搬送する一方、洗浄装置(20)は停止状態に保たれる。また、内部冷却運転では、全ての冷凍装置(30a〜30f)が作動する。
内部冷却運転において、各冷凍装置(30a〜30f)は、冷却動作を行う。詳しくは後述するが、冷却動作中の冷凍装置(30a〜30f)は、冷却熱交換器(93)が蒸発器として機能する冷凍サイクルを行う。冷却動作中の各冷却ユニット(50a〜50f)は、利用側ファン(51)によって冷却室(13)から冷却ユニット(50a〜50f)へ吸い込んだ空気を、冷却熱交換器(93)で冷却した後に冷却室(13)へ吹き出す。このように、各冷却ユニット(50a〜50f)の利用側ファン(51)は、冷却室(13)と冷却熱交換器(93)の間で空気を循環させる。
冷却動作中の冷凍装置(30a〜30f)では、冷却熱交換器(93)の表面に霜が付着してゆく。そこで、各冷凍装置(30a〜30f)は、冷却熱交換器(93)に付着した霜の量がある程度以上に達したと判断すると、冷却動作を一時的に中断して利用側除霜動作を行う。詳しくは後述するが、利用側除霜動作中の冷凍装置(30a〜30f)は、冷却熱交換器(93)が凝縮器として機能する冷凍サイクルを行う。その結果、冷却熱交換器(93)に付着した霜は、冷媒によって加熱されて融解する。
利用側除霜動作を行う冷凍装置(30a〜30f)は、冷却室(13)の空気を冷却できない。そこで、中央制御器(25)は、同時に利用側除霜動作を行う冷凍装置(30a〜30f)の台数を所定台数(例えば、二台)以下に制限する。中央制御器(25)は、同時に利用側除霜動作を行う冷凍装置(30a〜30f)の台数が所定台数に達すると、残りの冷凍装置(30a〜30f)に対して利用側除湿動作を禁止する指示を送信する。その結果、残りの冷凍装置(30a〜30f)が冷却動作を継続して冷却室の空気を冷却するため、冷却室(13)の気温が目標温度に保たれる。
内部冷却運転において、冷却対象物(5)は、搬送装置(15)によって搬送される。搬入口(11)から冷却室(13)へ入った冷却対象物(5)は、搬出口(12)へ向かって移動する間に冷却され、その後に搬出口(12)を通って冷却室(13)から出て行く。
〈内部洗浄運転〉
内部洗浄運転は、冷却室(13)を洗浄する運転である。内部洗浄運転は、冷却室(13)に冷却対象物(5)が存在しない状態で行われる。内部洗浄運転では、搬送装置(15)と全ての冷凍装置(30a〜30f)とが停止状態に保たれる。
内部洗浄運転では、洗浄装置(20)が作動する。具体的には、洗浄装置(20)の配水管(21)に供給された水道水が、散水ノズル(22)から噴出する。散水ノズル(22)から噴出した水は、冷却室(13)に設置された機器(冷凍装置(30a〜30f)の冷却ユニット(50a〜50f)、搬送装置(15)など)と、冷却室(13)に面するケーシング(10)の内側面とに付着した食品滓等の汚れを洗い流す。そして、散水ノズル(22)から噴出した水は、食品滓等の汚れと共にケーシング(10)の底部に流れ落ち、その後にケーシング(10)の外部へ排出される。
〈内部乾燥運転〉
内部乾燥運転は、内部洗浄動作によって水で濡れた冷却室(13)を乾燥させる運転である。内部乾燥運転では、全ての冷凍装置(30a〜30f)が作動し、搬送装置(15)および洗浄装置(20)が停止状態に保たれる。
内部乾燥運転において、各冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作を行う。詳しくは後述するが、乾燥動作中の冷凍装置(30a〜30f)は、冷却熱交換器(93)が凝縮器として機能する冷凍サイクルを行う。乾燥動作中の各冷却ユニット(50a〜50f)は、利用側ファン(51)によって冷却室(13)から冷却ユニット(50a〜50f)へ吸い込んだ空気を、冷却熱交換器(93)で加熱した後に冷却室(13)へ吹き出す。
内部乾燥運転では、冷却室(13)の気温がケーシング(10)の外部よりも高くなり、冷却室(13)に存在する水の蒸発が促進される。その結果、比較的短時間(例えば、1時間程度)で、冷却室(13)が乾燥した状態(具体的には、冷却室(13)に液体状態の水が殆ど存在しない状態)になる。
乾燥動作中の冷凍装置(30a〜30f)では、冷却熱交換器(93)が凝縮器として機能し、熱源側熱交換器(73)が蒸発器として機能する。冬季などの外気温が低い時期には、蒸発器として機能する熱源側熱交換器(73)に霜が付着することがある。そこで、各冷凍装置(30a〜30f)は、熱源側熱交換器(73)に付着した霜の量がある程度以上に達したと判断すると、乾燥動作を一時的に中断して熱源側除霜動作を行う。詳しくは後述するが、熱源側除霜動作中の冷凍装置(30a〜30f)は、熱源側熱交換器(73)が凝縮器として機能する冷凍サイクルを行う。その結果、熱源側熱交換器(73)に付着した霜は、冷媒によって加熱されて融解する。
−冷凍装置の運転動作−
冷凍装置(30a〜30f)の運転動作を説明する。冷凍装置(30a〜30f)は、冷却動作と、利用側除霜動作と、除湿動作と、乾燥動作と、熱交換器乾燥動作と、熱源側除霜動作とを行う。
〈冷却動作〉
冷凍装置(30a〜30f)の冷却動作は、冷却室(13)の空気を冷却する動作である。ここでは、冷却動作について、図3を参照しながら説明する。
冷却動作において、冷凍装置(30a〜30f)は、熱源側熱交換器(73)が凝縮器として機能し、冷却熱交換器(93)が蒸発器として機能する冷凍サイクルを行う。冷却動作において、個別制御器(35)は、冷却熱交換器(93)における冷媒の蒸発温度が所定の目標値となるように、圧縮機(71)の回転速度を制御する。冷却動作における蒸発温度の目標値は、冷却システム(1)を用いてチルド食品を製造する場合は例えば−10℃であり、冷却システム(1)を用いて冷凍食品を製造する場合は例えば−30℃である。
冷却動作では、四方切換弁(72)が第1状態に設定され、利用側膨張弁(94)の開度が調節され、熱源側膨張弁(75)が全開状態に保たれる。また、冷却動作では、過冷却膨張弁(84)、第1調節弁(81)、第2調節弁(82)、及び第3調節弁(86)の開度と、利用側ファン(51)及び熱源側ファン(41)の回転速度とが調節される。四方切換弁(72)等の冷凍装置(30a〜30f)に設けられた機器の制御は、個別制御器(35)によって行われる。
冷却動作中の冷媒回路(60)における冷媒の流れを説明する。ここでは、第1調節弁(81)が全閉状態である場合を例に説明する。第1調節弁(81)は、圧縮機(71)から吐出された冷媒の温度を調節するために、その開度が調節される。
冷却動作において、圧縮機(71)から吐出された冷媒は、四方切換弁(72)を通過後に熱源側熱交換器(73)へ流入し、外気へ放熱して凝縮する。熱源側熱交換器(73)から流出した冷媒は、レシーバ(74)を通過後に過冷却熱交換器(76)の第1流路(76a)へ流入し、第2流路(76b)を流れる冷媒によって冷却される。その後、冷媒は、その一部がインジェクション配管(80)へ流入し、残りが熱源側膨張弁(75)を通過後に液側連絡配管(61)を通って利用側回路(90)へ流入する。
インジェクション配管(80)へ流入した冷媒は、過冷却配管(83)へ流入し、過冷却膨張弁(84)を通過する際に膨張した後に過冷却熱交換器(76)の第2流路(76b)へ流入し、第1流路(76a)を流れる冷媒から吸熱して蒸発する。過冷却熱交換器(76)の第2流路(76b)から流出した冷媒は、再びインジェクション配管(80)を流れ、第2調節弁(82)を通過後に圧縮機(71)の中間インジェクションポートへ流入する。
利用側回路(90)へ流入した冷媒は、中間熱交換器(96)とドレンパンヒータ(95)とにおいて放熱する。その後、冷媒は、利用側膨張弁(94)を通過する際に膨張してから冷却熱交換器(93)へ流入し、冷却熱交換器(93)において空気から吸熱して蒸発する。その結果、冷却熱交換器(93)では、利用側ファン(51)によって供給された冷却室(13)の空気が冷却される。
冷却熱交換器(93)から流出した冷媒は、中間熱交換器(96)を通過する際に、利用側回路(90)の液側端(91)からドレンパンヒータ(95)へ向かう冷媒によって加熱される。その後、冷媒は、ガス側連絡配管(62)を通って熱源側回路(70)へ流入し、四方切換弁(72)を通過後に圧縮機(71)へ吸入される。圧縮機(71)へ吸入された冷媒は、圧縮された後に圧縮機(71)から吐出される。
〈利用側除霜動作〉
冷凍装置(30a〜30f)の利用側除霜動作は、冷却熱交換器(93)に付着した霜を融かす動作である。ここでは、利用側除霜動作について、図4を参照しながら説明する。
利用側除霜動作において、冷凍装置(30a〜30f)は、冷却熱交換器(93)が凝縮器として機能し、熱源側熱交換器(73)が蒸発器として機能する冷凍サイクルを行う。利用側除霜動作において、個別制御器(35)は、圧縮機(71)から吐出された冷媒の温度(具体的には、吐出温度センサ(44)の計測値)が所定の目標吐出温度(例えば、70℃)となるように、冷凍装置(30a〜30f)の運転を制御する。
利用側除霜動作では、四方切換弁(72)が第2状態に設定され、熱源側膨張弁(75)の開度が調節され、利用側膨張弁(94)が全開状態に保たれる。また、利用側除霜動作では、過冷却膨張弁(84)、第1調節弁(81)、第2調節弁(82)、及び第3調節弁(86)の開度と、熱源側ファン(41)の回転速度とが調節され、利用側ファン(51)が停止状態に保持される。四方切換弁(72)等の冷凍装置(30a〜30f)に設けられた機器の制御は、個別制御器(35)によって行われる。
利用側除霜動作中の冷媒回路(60)における冷媒の流れを説明する。ここでは、第1調節弁(81)が全閉状態である場合を例に説明する。第1調節弁(81)は、圧縮機(71)から吐出された冷媒の温度を調節するために、その開度が調節される。
利用側除霜動作において、圧縮機(71)から吐出された冷媒は、四方切換弁(72)を通過後にガス側連絡配管(62)を通って利用側回路(90)へ流入する。
利用側回路(90)へ流入した冷媒は、冷却熱交換器(93)へ流入し、冷却熱交換器(93)に付着した霜に放熱して凝縮する。その結果、冷却熱交換器(93)では、その表面に付着した霜が融けてドレン水となる。冷却熱交換器(93)において生成したドレン水は、冷却熱交換器(93)からドレンパン(52)へ流れ落ち、図外のドレンホースを通ってケーシング(10)の外部へ排出される。冷却熱交換器(93)から流出した冷媒は、利用側膨張弁(94)と、ドレンパンヒータ(95)と、中間熱交換器(96)とを順に通過し、その後に液側連絡配管(61)を通って熱源側回路(70)へ流入する。
熱源側回路(70)へ流入した冷媒は、第1接続配管(87)とレシーバ(74)とを順に通過後に過冷却熱交換器(76)の第1流路(76a)へ流入し、第2流路(76b)を流れる冷媒によって冷却される。その後、冷媒は、その一部がインジェクション配管(80)へ流入し、残りが熱源側膨張弁(75)を通過する際に膨張する。熱源側膨張弁(75)を通過した冷媒は、第2接続配管(88)を通って熱源側熱交換器(73)へ流入し、外気から吸熱して蒸発する。熱源側熱交換器(73)から流出した冷媒は、四方切換弁(72)を通過後に圧縮機(71)へ吸入される。圧縮機(71)へ吸入された冷媒は、圧縮された後に圧縮機(71)から吐出される。
インジェクション配管(80)へ流入した冷媒は、過冷却配管(83)へ流入し、過冷却膨張弁(84)を通過する際に膨張した後に過冷却熱交換器(76)の第2流路(76b)へ流入し、第1流路(76a)を流れる冷媒から吸熱して蒸発する。過冷却熱交換器(76)の第2流路(76b)から流出した冷媒は、再びインジェクション配管(80)を流れ、第2調節弁(82)を通過後に圧縮機(71)の中間インジェクションポートへ流入する。
〈除湿動作〉
冷凍装置(30a〜30f)の除湿動作は、冷却室(13)の空気を除湿する動作である。
除湿動作において、冷凍装置(30a〜30f)は、冷却動作と同じ動作を行う。従って、除湿動作中の冷媒回路(60)では、冷却動作中と同様に冷媒が循環し、熱源側熱交換器(73)が凝縮器として機能し、冷却熱交換器(93)が蒸発器として機能する。
ただし、除湿動作において、冷媒の蒸発温度の目標値は、0℃よりも高い値(例えば5℃)に設定される。なお、除湿動作における冷媒の蒸発温度の目標値は、空気温度センサ(53)及び空気湿度センサ(54)の計測値から算出した空気の露点温度よりも所定値だけ低く、且つ0℃よりも高い値に設定されてもよい。
除湿動作において、冷却ユニット(50a〜50f)の冷却熱交換器(93)では、利用側ファン(51)によって冷却室(13)から供給された空気が冷却され、その空気に含まれる水蒸気が凝縮してドレン水となる。冷却熱交換器(93)において生成したドレン水は、冷却熱交換器(93)からドレンパン(52)へ流れ落ち、図外のドレンホースを通ってケーシング(10)の外部へ排出される。その結果、冷却熱交換器(93)では、そこを通過する空気の絶対湿度が低下する。冷却ユニット(50a〜50f)は、冷却熱交換器(93)を通過する間に除湿された空気を、冷却室(13)へ吹き出す。従って、除湿動作中には、冷却室(13)に存在する水(HO)の量が次第に減少する。
〈乾燥動作〉
冷凍装置(30a〜30f)の乾燥動作は、冷却室(13)を乾燥させる動作である。この乾燥動作は、冷却室(13)に設置された機器等に付着した水を蒸発させるために行われる。
乾燥動作において、冷凍装置(30a〜30f)は、利用側除霜動作と同じ動作を行う。従って、乾燥動作中の冷媒回路(60)では、利用側除霜動作中と同様に冷媒が循環し、冷却熱交換器(93)が凝縮器として機能し、熱源側熱交換器(73)が蒸発器として機能する。ただし、乾燥動作において、圧縮機(71)から吐出された冷媒の温度の目標値は、利用側除霜動作における目標値よりも高い値(例えば、90℃)に設定される。また、乾燥動作では、利用側ファン(51)が作動する。
乾燥動作において、冷却ユニット(50a〜50f)の冷却熱交換器(93)では、利用側ファン(51)によって冷却室(13)から供給された空気が加熱される。冷却ユニット(50a〜50f)は、冷却熱交換器(93)を通過する間に加熱された空気を、冷却室(13)へ吹き出す。その結果、冷却室(13)の気温が上昇し、冷却室(13)に設置された機器等に付着した水の蒸発が促進される。そして、冷凍装置(30a〜30f)が乾燥動作を行う事によって、冷却室(13)の乾燥に要する時間が短縮される。
〈熱交換器乾燥動作〉
冷凍装置(30a〜30f)の熱交換器乾燥動作は、利用側除霜動作の終了後に冷却熱交換器(93)を乾燥させる動作である。
ここで、利用側除霜動作の終了後において、冷却ユニット(50a〜50f)の冷却熱交換器(93)には、霜が融けることによって生成した水が残存する。冷却熱交換器(93)に水が付着した状態で冷凍装置(30a〜30f)が冷却動作を開始すると、冷却熱交換器(93)に付着した水が凍結し、空気と冷媒の熱交換を阻害する。そこで、本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)は、利用側除霜動作の終了後に熱交換器乾燥動作を行い、その後に冷却動作を行う。
熱交換器乾燥動作において、冷凍装置(30a〜30f)は、利用側除霜動作と同じ動作を行う。従って、熱交換器乾燥動作中の冷媒回路(60)では、利用側除霜動作中と同様に冷媒が循環し、冷却熱交換器(93)が凝縮器として機能し、熱源側熱交換器(73)が蒸発器として機能する。ただし、熱交換器乾燥動作において、圧縮機(71)から吐出された冷媒の温度の目標値は、利用側除霜動作における目標値よりも高い値(例えば、90℃)に設定される。
乾燥動作において、冷却ユニット(50a〜50f)の冷却熱交換器(93)では、その表面に付着した水が冷媒によって加熱されて蒸発する。その結果、冷却熱交換器(93)が乾いた状態になる。
〈熱源側除霜動作〉
熱源側除霜動作は、乾燥動作中に熱源側熱交換器(73)に付着した霜を融かすための動作である。
上述したように、乾燥動作中には、熱源側熱交換器(73)が蒸発器として機能する。例えば、外気の温度が低い冬季には、乾燥動作中に熱源側熱交換器(73)に霜が付着する場合がある。そこで、冷凍装置(30a〜30f)は、熱源側除霜動作を行う。
熱源側除霜動作において、冷凍装置(30a〜30f)は、冷却動作と同じ動作を行う。従って、熱源側除霜動作中の冷媒回路(60)では、冷却動作中と同様に冷媒が循環し、熱源側熱交換器(73)が凝縮器として機能し、冷却熱交換器(93)が蒸発器として機能する。
ただし、熱源側除霜動作において、冷媒の蒸発温度の目標値は、0℃よりも高い値(例えば5℃)に設定される。また、熱源側除霜動作では、熱源側ファン(41)及び利用側ファン(51)が停止状態となる。
熱源側除霜動作において、熱源ユニット(40a〜40f)の熱源側熱交換器(73)では、圧縮機(71)から供給された冷媒が、熱源側熱交換器(73)に付着した霜に放熱して凝縮する。その結果、熱源側熱交換器(73)では、その表面に付着した霜が融けてドレン水となる。熱源側熱交換器(73)において生成したドレン水は、熱源側熱交換器(73)から流れ落ち、熱源ユニット(40a〜40f)の外部へ排出される。熱源側除霜動作では、冷却ユニット(50a〜50f)の冷却熱交換器(93)が蒸発器として機能する。従って、熱源側除霜動作中は、冷却熱交換器(93)において空気は加熱されない。
−個別制御器の制御動作−
冷却システム(1)の内部乾燥運転中において、各冷凍装置(30a〜30f)の個別制御器(35)は、対応する冷凍装置(30a〜30f)の運転を制御する。ここでは、冷却システム(1)の内部乾燥運転中に個別制御器(35)が行う制御動作を説明する。
冷却システム(1)が内部乾燥運転を開始する場合、中央制御器(25)は、各冷凍装置(30a〜30f)の個別制御器(35)に対して、内部乾燥運転を開始する旨の信号を送信する。この信号を受信した各冷凍装置(30a〜30f)の個別制御器(35)は、図5のフロー図に示す制御動作を行う。
〈ステップST10〉
最初に、個別制御器(35)は、ステップST10の処理を行う。ステップST10において、個別制御器(35)は、“除湿動作の設定が「ON」であるという条件”又は“空気湿度センサ(54)の計測値が「所定値Rh1」よりも高いという条件”が成立するか否かを判断する。なお、所定値Rh1は、例えば60%である。
冷却システム(1)のユーザーや保守作業者などが“冷凍装置(30a〜30f)に除湿動作を実行させる旨の指令”を中央制御器(25)に入力している場合、中央制御器(25)は、その旨の指令が入力されたことを示す情報(除湿指令情報)を、各冷凍装置(30a〜30f)の個別制御器(35)に送信する。各冷凍装置(30a〜30f)の個別制御器(35)は、除湿指令信号を受信している場合は除湿動作の設定が「ON」であると判断し、除湿指令信号を受信していない場合は除湿動作の設定が「OFF」であると判断する。除湿動作の設定が「ON」である場合、冷凍装置(30a〜30f)は除湿動作を実行する必要がある。
また、空気湿度センサ(54)の計測値は、冷却室(13)の空気の相対湿度の実測値である。空気湿度センサ(54)の計測値が所定値Rh1よりも高い場合は、冷却室(13)の空気の相対湿度が比較的高いため、除湿動作の設定が「ON」か「OFF」に拘わらず、冷凍装置(30a〜30f)は除湿動作を実行する必要がある。
そこで、ステップST10における2つの条件の何れかが成立した場合、個別制御器(35)は、ステップST11の処理を行い、対応する冷凍装置(30a〜30f)に除湿動作を開始させる。一方、ステップST10における2つの条件のどちらも成立しない場合、個別制御器(35)は、ステップST13の処理を行い、対応する冷凍装置(30a〜30f)に乾燥動作を開始させる。
〈ステップST11〉
ステップST11において、個別制御器(35)は、対応する冷凍装置(30a〜30f)に除湿動作を開始させる。個別制御器(35)は、対応する冷凍装置(30a〜30f)が上述した除湿動作を実行するように、冷凍装置(30a〜30f)の構成機器を制御する。冷凍装置(30a〜30f)が除湿動作を行うと、冷却室(13)の空気の絶対湿度が次第に減少する。
〈ステップST12〉
次のステップST12において、個別制御器(35)は、“除湿動作の継続時間がt1以上であるという条件”又は“空気湿度センサ(54)の計測値が「所定値Rh2」よりも低いという条件”が成立するか否かを判断する。なお、時間t1は、例えば20分である。また、所定値Rh2は、例えば50%である。
冷凍装置が除湿動作をある程度の時間以上に亘って行えば、冷却室(13)の空気の絶対湿度は、既に充分に低くなっていると推測される。また、空気湿度センサ(54)の計測値が所定値Rh2よりも低い場合も、冷却室(13)の空気の絶対湿度は、充分に低くなっていると推測される。
そこで、ステップST12における2つの条件の何れかが成立した場合、個別制御器(35)は、ステップST13の処理を行い、対応する冷凍装置(30a〜30f)に乾燥動作を開始させる。一方、ステップST12における2つの条件のどちらも成立しない場合、個別制御器(35)は、対応する冷凍装置(30a〜30f)に乾燥動作を継続させる。
〈ステップST13〉
ステップST13において、個別制御器(35)は、対応する冷凍装置(30a〜30f)に乾燥動作を開始させる。具体的に、個別制御器(35)の処理がステップST10からステップST13へ移行した場合、個別制御器(35)は、停止している冷凍装置(30a〜30f)を起動して乾燥動作を実行させる。一方、個別制御器(35)の処理がステップST12からステップST13へ移行した場合、個別制御器(35)は、冷凍装置(30a〜30f)の動作を除湿動作から乾燥動作に切り換える。
〈ステップST14〉
次のステップST14において、個別制御器(35)は、圧縮機(71)が吐出した冷媒の温度の目標値(目標Td)を90℃に設定し(目標Td=90℃)、冷却熱交換器(93)における冷媒の凝縮温度の目標値(目標Tc)を40℃に設定し(目標Tc=40℃)、圧縮機(71)へ吸入される冷媒の圧力の目標値(目標LP)を0.1MPaに設定する(目標LP=0.1MPa)。また、ステップST14において、個別制御器(35)は、利用側ファン(51)を停止状態に保つ。
個別制御器(35)がステップST14の処理を行った結果、冷凍装置(30a〜30f)は、“乾燥動作の開始直後に一時的に利用側ファン(51)を停止状態に保つ初期動作”を行う。このステップST14の処理は、冷却熱交換器(93)の温度を上昇させるために行われる。
個別制御器(35)は、吐出温度センサ(44)の計測値が目標Td(=90℃)となるように、第1調節弁(81)の開度を制御する。吐出温度センサ(44)の計測値が目標Tdよりも高い場合、個別制御器(35)は、第1調節弁(81)の開度を増やす。一方、吐出温度センサ(44)の計測値が目標Tdよりも低い場合、個別制御器(35)は、第1調節弁(81)の開度を減らす。
個別制御器(35)は、冷媒温度センサ(55)の計測値が目標Tc(=40℃)となるように、“圧縮機(71)の回転速度”と“熱源側ファン(41)の回転速度”の一方または両方を制御する。冷媒温度センサ(55)の計測値が目標Tcよりも高い場合、個別制御器(35)は、“圧縮機(71)の回転速度”と“熱源側ファン(41)の回転速度”の一方または両方を引き下げる。一方、冷媒温度センサ(55)の計測値が目標Tcよりも低い場合、個別制御器(35)は、“圧縮機(71)の回転速度”と“熱源側ファン(41)の回転速度”の一方または両方を引き上げる。
個別制御器(35)は、圧縮機(71)へ吸入される冷媒の圧力が目標LP(=0.1MPa)となるように、“熱源側膨張弁(75)の開度”と“熱源側ファン(41)の回転速度”の一方または両方を制御する。吸入圧力センサ(43)の計測値が目標LPよりも高い場合、個別制御器(35)は、“熱源側膨張弁(75)の開度を縮小する動作”と“熱源側ファン(41)の回転速度を引き下げる動作”の一方または両方を行う。一方、吸入圧力センサ(43)の計測値が目標LPよりも低い場合、個別制御器(35)は、“熱源側膨張弁(75)の開度を拡大する動作”と“熱源側ファン(41)の回転速度を引き上げる動作”の一方または両方を行う。
〈ステップST15〉
次のステップST15において、個別制御器(35)は、“乾燥動作の継続時間がt2以上であるという条件”が成立するか否かを判断する。なお、時間t2は、例えば60分である。
乾燥動作の継続時間がある程度以上に達していれば、冷却熱交換器(93)の温度が既に充分に上昇していると推定できる。そこで、ステップST15の条件が成立した場合、個別制御器(35)は、次のステップST16の処理を行う。一方、ステップST15の条件が成立しない場合、個別制御器(35)は、ステップST14において設定した目標値に基づく冷凍装置(30a〜30f)の制御を継続する。
〈ステップST16〉
次のステップST16において、個別制御器(35)は、圧縮機(71)が吐出した冷媒の温度の目標値(目標Td)を90℃に設定し(目標Td=90℃)、冷却熱交換器(93)における冷媒の凝縮温度の目標値(目標Tc)を(40+β)℃に設定し(目標Tc=40+β℃)、圧縮機(71)へ吸入される冷媒の過熱度の目標値(目標SH)を8℃に設定する(目標SH=8℃)。また、ステップST16において、個別制御器(35)は、利用側ファン(51)を作動させる。
このように、ステップST16において、個別制御器(35)は、冷却熱交換器(93)における冷媒の凝縮温度の目標値(目標Tc)を、ステップST14において設定した値よりも高くする。なお、βは、定数(例えば5℃)である。
個別制御器(35)がステップST16の処理を行った結果、冷凍装置(30a〜30f)は、“初期動作の終了後に利用側ファン(51)を作動させる本動作”を行う。このステップST16の処理は、冷却室(13)の気温を上昇させて冷却室(13)内の水の蒸発を促進させるために行われる。
個別制御器(35)は、吐出温度センサ(44)の計測値が目標Td(=90℃)となるように、第1調節弁(81)の開度を制御する。吐出温度センサ(44)の計測値が目標Tdよりも高い場合、個別制御器(35)は、第1調節弁(81)の開度を増やす。一方、吐出温度センサ(44)の計測値が目標Tdよりも低い場合、個別制御器(35)は、第1調節弁(81)の開度を減らす。
個別制御器(35)は、冷媒温度センサ(55)の計測値が目標Tc(=40+β℃)となるように、“圧縮機(71)の回転速度”と“熱源側ファン(41)の回転速度”の一方または両方を制御する。冷媒温度センサ(55)の計測値が目標Tcよりも高い場合、個別制御器(35)は、“圧縮機(71)の回転速度”と“熱源側ファン(41)の回転速度”の一方または両方を引き下げる。一方、冷媒温度センサ(55)の計測値が目標Tcよりも低い場合、個別制御器(35)は、“圧縮機(71)の回転速度”と“熱源側ファン(41)の回転速度”の一方または両方を引き上げる。
個別制御器(35)は、圧縮機(71)へ吸入される冷媒の過熱度が目標SH(=8℃)となるように、“熱源側膨張弁(75)の開度”と“熱源側ファン(41)の回転速度”の一方または両方を制御する。つまり、ステップST16において、個別制御器(35)は、“圧縮機(71)へ吸入される冷媒の圧力”に代えて“圧縮機(71)へ吸入される冷媒の過熱度”に基づき、熱源側膨張弁(75)と熱源側ファン(41)の一方または両方を制御する。
ステップST16において、個別制御器(35)は、吸入圧力センサ(43)の計測値と吸入温度センサ(45)の計測値とを用いて、圧縮機(71)へ吸入される冷媒の過熱度(吸入SH)を算出する。算出した吸入SHが目標SHよりも高い場合、個別制御器(35)は、“熱源側膨張弁(75)の開度を拡大する動作”と“熱源側ファン(41)の回転速度を引き下げる動作”の一方または両方を行う。一方、算出した吸入SHが目標SHよりも低い場合、個別制御器(35)は、“熱源側膨張弁(75)の開度を縮小する動作”と“熱源側ファン(41)の回転速度を引き上げる動作”の一方または両方を行う。
〈ステップST17〉
次のステップST17において、個別制御器(35)は、“乾燥動作の継続時間がt3以上であるという条件”又は“空気温度センサ(53)の計測値が「所定値TX」よりも高いという条件”が成立するか否かを判断する。なお、時間t3は、例えば20分である。また、所定値TXは、例えば40℃である。
乾燥動作の継続時間がある程度以上に達していれば、冷却室(13)内の水の殆どが既に蒸発している(つまり、冷却室の乾燥が完了している)と推定できる。また、空気温度センサ(53)の計測値が所定値TXを上回っていれば、冷却室(13)の気温が充分に上昇しており、冷却室(13)内の水の殆どが既に蒸発している(つまり、冷却室の乾燥が完了している)と推定できる。
そこで、ステップST17の条件が成立した場合、個別制御器(35)は、次のステップST18の処理を行い、冷凍装置(30a〜30f)に乾燥動作を終了させる。一方、ステップST17の条件が成立しない場合、個別制御器(35)は、ステップST16において設定した目標値に基づく冷凍装置(30a〜30f)の制御を継続する。
〈ステップST18〉
次のステップST18において、個別制御器(35)は、冷凍装置(30a〜30f)に乾燥動作を終了させる。具体的に、個別制御器(35)は、圧縮機(71)、熱源側ファン(41)、利用側ファン(51)等の冷凍装置(30a〜30f)の構成機器を停止させる。
−中央制御器の制御動作−
冷却システム(1)の内部乾燥運転中において、中央制御器(25)は、各冷凍装置(30a〜30f)の運転を制御する。ここでは、冷却システム(1)の内部乾燥運転中に中央制御器(25)が行う制御動作について説明する。
中央制御器(25)は、冷却システム(1)の内部洗浄運転が終了すると、自動的に、又は作業者の指令信号を受けて、冷却システム(1)に内部乾燥運転を開始させる。内部乾燥運転中において、中央制御器(25)は、図6のフロー図に示す制御動作を行う。
〈ステップST20〉
冷却システム(1)の内部洗浄運転では、各冷凍装置(30a〜30f)が乾燥動作を行う。上述したように、乾燥動作中の冷凍装置(30a〜30f)では、蒸発器として機能する熱源側熱交換器(73)に霜が付着する場合がある。このため、冷却システム(1)の内部洗浄運転において、各冷凍装置(30a〜30f)は、必要に応じて、乾燥動作を一時的に中断して熱源側除霜動作を行う。
そこで、中央制御器(25)は、ステップST20の処理を行う。ステップST20において、中央制御器(25)は、熱源側除霜動作を実行中の冷凍装置(30a〜30f)が存在するか否かを判断する。
熱源側除霜動作を実行中の冷凍装置(30a〜30f)が存在する場合、中央制御器(25)は、ステップST21の処理を行う。一方、熱源側除霜動作を実行中の冷凍装置(30a〜30f)が存在しない場合、中央制御器(25)は、ステップST22の処理を行う。
〈ステップST21〉
熱源側除霜動作を行う冷凍装置(30a〜30f)は、冷却熱交換器(93)が蒸発器として機能するため、冷却室(13)の空気を加熱できない。このため、熱源側除霜動作を行う冷凍装置(30a〜30f)が存在する状態では、全ての冷凍装置(30a〜30f)が乾燥動作を実行する状態に比べて、冷却室(13)の空気に対する加熱量が減少するおそれがある。
そこで、ステップST21において、中央制御器(25)は、乾燥動作を実行する冷凍装置(30a〜30f)の個別制御器(35)に対して、目標指定指示を送信する。例えば、第1冷凍装置(30a)が熱源側除霜動作を行っている場合、中央制御器(25)は、残りの第2〜第6冷凍装置(30b〜30f)の個別制御器(35)に対して、目標指定指示を送信する。中央制御器(25)は、ステップST21の処理が終了すると、ステップST23の処理を行う。
目標指定指示は、冷却熱交換器(93)における冷媒の凝縮温度の目標値(目標Tc)を強制的に引き上げるための指示である。具体的に、中央制御器(25)は、乾燥動作を実行する冷凍装置(30a〜30f)の個別制御器(35)に対し、目標Tcを(40+β)℃よりも高い値Tc’に指定する指示を、目標指定指示として送信する。
目標指定指示を受信した個別制御器(35)は、冷媒温度センサ(55)の計測値がTc’となるように、冷凍装置(30a〜30f)の運転を制御する。その結果、乾燥動作を実行する冷凍装置(30a〜30f)の加熱能力が増加し、冷却室(13)の空気に対する加熱量の減少が抑えられる。
〈ステップST22〉
全ての冷凍装置(30a〜30f)が乾燥動作を行う状態では、各冷凍装置(30a〜30f)の個別制御器(35)における目標Tcを強制的に引き上げる必要が無い。そこで、ステップST22において、中央制御器(25)は、目標指定指示を送信していた冷凍装置(30a〜30f)に対して、目標指定指示を解除する指示を送信する。中央制御器(25)は、ステップST22の処理が終了すると、ステップST23の処理を行う。
〈ステップST23〉
上述したように、熱源側除霜動作を行う冷凍装置(30a〜30f)は、冷却室(13)の空気を加熱できない。そのため、熱源側除霜動作を行う冷凍装置(30a〜30f)の台数がある程度以上に達すると、残りの乾燥動作を行う冷凍装置(30a〜30f)の目標Tcを引き上げても、冷却室(13)の空気に対する加熱量を充分に確保できなくなる。
そこで、ステップST23において、中央制御器(25)は、熱源側除霜動作を実行中の冷凍装置(30a〜30f)の台数がN台以上であるか否かを判断する。なお、「N」は、例えば「2」である。この「N」の値は、冷却システム(1)に設けられた冷凍装置(30a〜30f)の台数の半数以下であるのが望ましい。
熱源側除霜動作を実行中の冷凍装置(30a〜30f)の台数がN台以上である場合、中央制御器(25)は、ステップST24の処理を行う。一方、熱源側除霜動作を実行中の冷凍装置(30a〜30f)の台数がN台未満である場合、中央制御器(25)は、ステップST25の処理を行う。
〈ステップST24〉
ステップST24において、中央制御器(25)は、乾燥動作を行う冷凍装置(30a〜30f)の個別制御器(35)に対して、除霜禁止指示を送信する。除霜禁止指示は、熱源側除霜動作を禁止する指示である。中央制御器(25)は、ステップST24の処理が終了すると、ステップST26の処理を行う。
例えば、第1冷凍装置(30a)及び第2冷凍装置(30b)が熱源側除霜動作を行っている場合、中央制御器(25)は、残りの第3〜第6冷凍装置(30c〜30f)の個別制御器(35)に対して、除霜禁止指示を送信する。この場合、除霜禁止指示を受信した第3〜第6冷凍装置(30c〜30f)の個別制御器(35)は、乾燥動作を中断して熱源側除霜動作を実行する条件が成立しても、冷凍装置(30c〜30f)に乾燥動作を継続させる。その結果、乾燥動作を実行する冷凍装置(30a〜30f)の台数がある程度以上(本実施形態では、4台以上)に保たれ、冷却室(13)の空気に対する加熱量が確保される。
〈ステップST25〉
熱源側除霜動作を実行中の冷凍装置(30a〜30f)がN台未満である場合は、残りの乾燥動作を実行中の冷凍装置(30a〜30f)の熱源側除霜動作を禁止する必要が無い。そこで、ステップST25において、中央制御器(25)は、除霜禁止指示を送信していた冷凍装置(30a〜30f)に対して、除霜禁止指示を解除する指示を送信する。中央制御器(25)は、ステップST25の処理が終了すると、ステップST26の処理を行う。
〈ステップST26〉
ステップST26において、中央制御器(25)は、“内部乾燥運転の継続時間がt4以上であるという条件”が成立するか否かを判断する。なお、時間t4は、例えば20分である。
内部乾燥運転の継続時間がt4以上である場合、中央制御器(25)は、ステップST27の処理を行う。一方、内部乾燥運転の継続時間がt4未満である場合、中央制御器(25)は、ステップST20の処理を行う。
〈ステップST27〉
内部乾燥運転の継続時間がある程度以上に達していれば、冷却室(13)内の水の大半が既に蒸発していると推定でき、内部乾燥運転が間もなく終了する。間もなく内部乾燥運転が終了する場合には、冷凍装置(30a〜30f)に乾燥動作を継続させ、冷却室(13)の空気に対する加熱量が確保するのが望ましい。
そこで、ステップST27において、中央制御器(25)は、乾燥動作を実行中の冷凍装置(30a〜30f)の個別制御器(35)に対して、低圧上昇指示を送信する。低圧上昇指示は、圧縮機(71)へ吸入される冷媒の圧力が目標LPを強制的に引き上げるための指示である。低圧上昇指示を受信した個別制御器(35)は、吸入圧力センサ(43)の計測値が、低圧上昇指示によって指定された目標LPの値となるように、冷凍装置(30a〜30f)の運転を制御する。
乾燥動作中には、熱源側熱交換器(73)が蒸発器として機能する。そして、圧縮機(71)へ吸入される冷媒の圧力が高くなると、熱源側熱交換器(73)における冷媒の蒸発温度が高くなる。このため、低圧上昇指示を受信した冷凍装置(30a〜30f)では、熱源側熱交換器(73)に付着する霜の増加量が抑えられ、冷凍装置(30a〜30f)の動作が乾燥動作から熱源側除霜動作に切り換わる可能性が低くなる。
〈ステップST28〉
次のステップST28において、中央制御器(25)は、“内部乾燥運転の継続時間がt5以上であるという条件”が成立するか否かを判断する。なお、時間t5は、例えば40分である。
内部乾燥運転の継続時間がある程度以上に達していれば、冷却室(13)内の水の殆どが既に蒸発している(つまり、冷却室の乾燥が完了している)と推定できる。そこで、ステップST28の条件が成立した場合、中央制御器(25)は、次のステップST29の処理を行い、冷却システム(1)の内部乾燥運転を終了させる。一方、ステップST28の条件が成立しない場合、中央制御器(25)は、冷却システム(1)に内部乾燥運転を継続させる。
−実施形態の特徴(1)−
本実施形態の冷却システム(1)に設けられた冷凍装置(30a〜30f)は、冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、冷却室(13)内で冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)とを備えた冷却システム(1)に設けられ、冷凍サイクルを行って冷却室(13)を冷却する冷却システム用の冷凍装置である。この冷凍装置(30a〜30f)は、圧縮機(71)と、冷却室(13)の空気を冷媒と熱交換させる冷却熱交換器(93)とを有し、冷却動作と乾燥動作とを行う。冷却動作は、冷却室(13)の空気を冷却するために、冷却熱交換器(93)を蒸発器として機能させる動作である。乾燥動作は、冷却室(13)の空気を加熱して冷却室(13)を乾燥させるために、圧縮機(71)が吐出した冷媒を冷却熱交換器(93)へ供給する動作である。
本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作を行う。乾燥動作では、圧縮機(71)から吐出された冷媒が冷却熱交換器(93)へ供給され、冷却熱交換器(93)において冷却室(13)の空気が加熱される。冷却室(13)の気温が上昇すると、冷却室(13)に設けられた搬送装置(15)等の機器と、冷却室(13)に面するケーシング(10)の内壁などに付着した水の蒸発が促進される。このため、冷凍装置(30a〜30f)が乾燥動作を行うことによって、冷却室(13)の乾燥に要する時間が、冷却室(13)の空気を加熱しない場合に比べて短縮される。その結果、冷却対象物(5)を冷却できない時間が短縮され、本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)を備えた冷却システム(1)の稼働率が向上する。
−実施形態の特徴(2)−
本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)は、冷却システム(1)に設けられた洗浄装置(20)が冷却室(13)に水を散布して冷却室(13)を洗浄した後に、乾燥動作を実行する。
本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)が乾燥動作を行うことによって、洗浄装置(20)の作動中に搬送装置(15)等の機器に付着した水の蒸発が促進される。
−実施形態の特徴(3)−
本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)は、除湿動作を乾燥動作の前に行う。除湿動作は、冷却熱交換器(93)の表面で結露を生じさせることによって冷却室(13)の空気を除湿するために、冷却熱交換器(93)を蒸発器として機能させる動作である。
本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作を行う前に除湿動作を行う。除湿動作では、冷却熱交換器(93)が蒸発器として機能し、冷却室(13)の空気に含まれる水蒸気が冷却熱交換器(93)の表面において凝縮するため、冷却室(13)の空気の絶対湿度が低下する。その結果、冷凍装置(30a〜30f)の乾燥動作による水の蒸発が更に促進され、冷却室(13)の乾燥に要する時間が更に短縮される。
−実施形態の特徴(4)−
本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)は、冷却室(13)と冷却熱交換器(93)の間で空気を循環させる利用側ファン(51)を備える。この冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作中に初期動作と本動作とを行う。初期動作は、乾燥動作の開始直後に一時的に利用側ファン(51)を停止状態に保つ動作である。本動作は、初期動作の終了後に利用側ファン(51)を作動させる動作である。
本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作において、初期動作を行った後に本動作を行う。初期動作では、ファン(51)が停止状態に保たれる。このため、圧縮機(71)から吐出された冷媒が供給される冷却熱交換器(93)の温度は、ファン(51)が作動している場合に比べて短い時間で上昇する。本動作では、ファン(51)が作動し、初期動作中に温度が上昇した冷却熱交換器(93)に、冷却室(13)の空気が送られる。本動作では、既に温度が上昇した冷却熱交換器(93)によって空気が加熱され、冷却室(13)の気温が短時間の間に上昇する。その結果、冷却室(13)の乾燥に要する時間が短縮される。
−実施形態の特徴(5)−
本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)は、熱源側熱交換器(73)を有し、熱源側除霜動作を行う。熱源側熱交換器(73)は、外気を冷媒と熱交換させる熱交換器であり、冷却動作中に放熱器として機能し、乾燥動作中に蒸発器として機能する。熱源側除霜動作は、乾燥動作中に熱源側熱交換器(73)に付着した霜を溶かすために、圧縮機(71)から吐出された冷媒を熱源側熱交換器(73)へ供給する動作である。
本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)は、熱源側熱交換器(73)を有し、熱源側除霜動作を行う。熱源の冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作中に熱源側熱交換器(73)が蒸発器として機能する。例えば、外気の温度が低い冬季には、乾燥動作中に熱源側熱交換器(73)に霜が付着する場合がある。そこで、冷凍装置(30a〜30f)は、熱源側除霜動作を行う。熱源側除霜動作では、圧縮機(71)から吐出された冷媒が熱源側熱交換器(73)に供給され、乾燥動作中に熱源側熱交換器(73)に付着した霜が、冷媒によって暖められて融ける。
−実施形態の特徴(6)−
本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作中に、乾燥動作の開始から所定時間が経過すると、冷凍装置(30a〜30f)が行う冷凍サイクルの低圧を上昇させる。
本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)において、乾燥動作中に冷凍装置(30a〜30f)が行う冷凍サイクルの低圧が上昇すると、蒸発器として機能する熱源側熱交換器(73)における冷媒の蒸発温度が上昇する。乾燥動作の開始から所定時間が経過した後に熱源側熱交換器(73)における冷媒の蒸発温度が上昇すると、乾燥動作の終盤における熱源側熱交換器(73)への霜の付着量が抑えられる。
−実施形態の特徴(7)−
本実施形態の冷却システム(1)は、冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、冷却室(13)内で冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)と、冷凍サイクルを行って冷却室(13)を冷却する冷凍装置(30a〜30f)とを備える。冷却システム(1)が備える冷凍装置(30a〜30f)は、上述した冷却動作と乾燥動作とを行う。
−実施形態の特徴(8)−
本実施形態の冷却システム(1)は、冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、冷却室(13)内で冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)と、冷凍サイクルを行って冷却室(13)を冷却する複数の冷凍装置(30a〜30f)とを備える。冷却システム(1)が備える冷凍装置(30a〜30f)のそれぞれは、熱源側熱交換器(73)を有し、熱源側除霜動作を行う。この冷却システム(1)は、制御器(25)を備える。制御器(25)は、一部の冷凍装置(30a〜30f)が熱源側除霜動作を開始すると、乾燥動作を実行中の残りの冷凍装置(30a〜30f)の冷却熱交換器(93)を流れる冷媒の温度を上昇させる。
本実施形態の冷却システム(1)は、冷凍装置(30a〜30f)を複数台備える。この冷却システム(1)では、冷却室(13)を乾燥させるために全ての冷凍装置(30a〜30f)が乾燥動作を行うが、冷却室(13)の乾燥が完了するまでの間に、一部の冷凍装置(30a〜30f)が熱源側除霜動作を開始する場合がある。一部の冷凍装置(30a〜30f)が熱源側除霜動作を開始すると、冷却室(13)の空気に対する加熱量が減少する。
そこで、この場合、冷却システム(1)に設けられた制御器(25)は、乾燥動作を実行中の残りの冷凍装置(30a〜30f)の運転を制御し、その冷凍装置(30a〜30f)の冷却熱交換器(93)を流れる冷媒の温度を上昇させる。その結果、乾燥動作を実行中の残りの冷凍装置(30a〜30f)の加熱能力が増加する。そのため、一部の冷凍装置(30a〜30f)が熱源側除霜動作を実行中においても、冷却室(13)の空気に対する加熱量が確保される。
−実施形態の特徴(9)−
本実施形態の熱源ユニット(40a〜40f)は、冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、冷却室(13)に収容された冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)と、冷却室(13)の空気を冷却するための冷却熱交換器(93)を有する冷却ユニット(50a〜50f)と共に、冷却システム(1)を構成する。この熱源ユニット(40a〜40f)は、圧縮機(71)を有し、冷却熱交換器(93)に接続して冷凍サイクルを行う。熱源ユニット(40a〜40f)は、冷却動作と乾燥動作とを行う。冷却動作は、冷却室(13)の空気を冷却するために、冷却熱交換器(93)を蒸発器として機能させる動作である。乾燥動作は、冷却室(13)の空気を加熱して冷却室(13)を乾燥させるために、圧縮機(71)が吐出した冷媒を冷却熱交換器(93)へ供給する動作である。
本実施形態の熱源ユニット(40a〜40f)は、ケーシング(10)、搬送装置(15)、及び冷却ユニット(50a〜50f)と共に、冷却システム(1)を構成する。この熱源ユニット(40a〜40f)は、乾燥動作を行う。乾燥動作では、熱源ユニット(40a〜40f)の圧縮機(71)から吐出された冷媒が冷却熱交換器(93)へ供給され、冷却熱交換器(93)において冷却室(13)の空気が加熱される。冷却室(13)の気温が上昇すると、冷却室(13)に設けられた搬送装置(15)等の機器と、冷却室(13)に面するケーシング(10)の内壁などに付着した水の蒸発が促進される。
このため、熱源ユニット(40a〜40f)が乾燥動作を行うことによって、冷却室(13)の乾燥に要する時間が、冷却室(13)の空気を加熱しない場合に比べて短縮される。その結果、冷却対象物(5)を冷却できない時間が短縮され、この態様の熱源ユニット(40a〜40f)を備えた冷却システム(1)の稼働率が向上する。
−実施形態の変形例−
本実施形態の冷凍装置(30a〜30f)の個別制御器(35)は、冷却システム(1)の内部乾燥運転において、初期動作として利用側ファン(51)を停止させる動作を行い(図5のステップST14を参照)、本動作として利用側ファン(51)を作動させる動作を行う(図5のステップST16を参照)。本実施形態の個別制御器(35)は、この動作に代えて、初期動作として利用側ファン(51)を低回転速度で作動させる動作を行い、本動作として利用側ファン(51)を高い回転速度で作動させる動作を行ってもよい。
本変形例の冷凍装置(30a〜30f)は、冷却室(13)と冷却熱交換器(93)の間で空気を循環させる利用側ファン(51)を備える。この冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作中に初期動作と本動作とを行う。初期動作は、乾燥動作の開始直後に一時的に利用側ファン(51)の回転速度を所定速度以下にする動作である。本動作は、初期動作の終了後に利用側ファン(51)の回転速度を所定速度よりも高くする動作である。
本変形例の冷凍装置(30a〜30f)は、乾燥動作において、初期動作を行った後に本動作を行う。初期動作では、ファン(51)の回転速度が所定速度以下に保たれる。このため、圧縮機(71)から吐出された冷媒が供給される冷却熱交換器(93)の温度は、ファン(51)が所定速度よりも高い回転速度で作動している場合に比べて短い時間で上昇する。本動作では、ファン(51)の回転速度を所定速度よりも高い速度にまで引き上げられ、冷却熱交換器(93)に供給される空気の流量が増加する。本動作では、既に温度が上昇した冷却熱交換器(93)によって空気が加熱され、冷却室(13)の気温が短時間の間に上昇する。その結果、冷却室(13)の乾燥に要する時間が短縮される。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、冷却システム用の冷凍装置、冷却システム、及び熱源ユニットについて有用である。
1 冷却システム
5 冷却対象物
10 ケーシング
13 冷却室
15 搬送装置
20 洗浄装置
25 中央制御器(制御器)
30a〜30f 冷凍装置
40a〜40f 熱源ユニット
50a〜50f 冷却ユニット
51 利用側ファン(ファン)
71 圧縮機
73 熱源側熱交換器
93 冷却熱交換器

Claims (10)

  1. 冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、上記冷却室(13)内で冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)とを備えた冷却システム(1)に設けられ、冷凍サイクルを行って上記冷却室(13)を冷却する冷却システム用の冷凍装置であって、
    圧縮機(71)と、上記冷却室(13)の空気を冷媒と熱交換させる冷却熱交換器(93)とを有し、
    上記冷却室(13)の空気を冷却するために、上記冷却熱交換器(93)を蒸発器として機能させる冷却動作と、
    上記冷却室(13)の空気を加熱して上記冷却室(13)を乾燥させるために、上記圧縮機(71)が吐出した冷媒を上記冷却熱交換器(93)へ供給する乾燥動作とを行う
    ことを特徴とする冷却システム用の冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記冷却システム(1)に設けられた洗浄装置(20)が上記冷却室(13)に水を散布して該冷却室(13)を洗浄した後に上記乾燥動作を実行する
    ことを特徴とする冷却システム用の冷凍装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記冷却熱交換器(93)の表面で結露を生じさせることによって上記冷却室(13)の空気を除湿するために上記冷却熱交換器(93)を蒸発器として機能させる除湿動作を、上記乾燥動作の前に行う
    ことを特徴とする冷却システム用の冷凍装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
    上記冷却室(13)と上記冷却熱交換器(93)の間で空気を循環させるファン(51)を備え、
    上記乾燥動作中において、該乾燥動作の開始直後に一時的に上記ファン(51)を停止状態に保つ初期動作と、該初期動作の終了後に上記ファン(51)を作動させる本動作とを行う
    ことを特徴とする冷却システム用の冷凍装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
    上記冷却室(13)と上記冷却熱交換器(93)の間で空気を循環させるファン(51)を備え、
    上記乾燥動作中において、該乾燥動作の開始直後に一時的に上記ファン(51)の回転速度を所定速度以下にする初期動作と、該初期動作の終了後に上記ファン(51)の回転速度を上記所定速度よりも高くする本動作とを行う
    ことを特徴とする冷却システム用の冷凍装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一つにおいて、
    外気を冷媒と熱交換させ、上記冷却動作中に放熱器として機能し、上記乾燥動作中に蒸発器として機能する熱源側熱交換器(73)を有し、
    上記乾燥動作中に上記熱源側熱交換器(73)に付着した霜を溶かすために、上記圧縮機(71)から吐出された冷媒を上記熱源側熱交換器(73)へ供給する熱源側除霜動作を行う
    ことを特徴とする冷却システム用の冷凍装置。
  7. 請求項6において、
    上記乾燥動作中に、該乾燥動作の開始から所定時間が経過すると、上記冷凍装置(30a〜30f)が行う冷凍サイクルの低圧を上昇させる
    ことを特徴とする冷却システム用の冷凍装置。
  8. 冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、上記冷却室(13)内で冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)と、冷凍サイクルを行って上記冷却室(13)を冷却する冷凍装置とを備えた冷却システムであって、
    上記冷凍装置(30a〜30f)は、請求項1乃至7のいずれか一つに記載の冷却システム用の冷凍装置(30a〜30f)である
    ことを特徴とする冷却システム。
  9. 冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、上記冷却室(13)内で冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)と、それぞれが冷凍サイクルを行って上記冷却室(13)を冷却する複数の冷凍装置(30a〜30f)とを備えた冷却システムであって、
    各上記冷凍装置(30a〜30f)は、請求項6に記載の冷却システム用の冷凍装置(30a〜30f)であり、
    一部の上記冷凍装置(30a〜30f)が上記熱源側除霜動作を開始すると、上記乾燥動作を実行中の残りの上記冷凍装置(30a〜30f)の上記冷却熱交換器(93)を流れる冷媒の温度を上昇させる制御器(25)を備える
    ことを特徴とする冷却システム。
  10. 冷却室(13)を形成するケーシング(10)と、上記冷却室(13)に収容された冷却対象物(5)を搬送する搬送装置(15)と、上記冷却室(13)の空気を冷却するための冷却熱交換器(93)を有する冷却ユニット(50a〜50f)と共に冷却システム(1)を構成し、圧縮機(71)を有し且つ上記冷却熱交換器(93)に接続して冷凍サイクルを行う熱源ユニットであって、
    上記冷却室(13)の空気を冷却するために、上記冷却熱交換器(93)を蒸発器として機能させる冷却動作と、
    上記冷却室(13)の空気を加熱して上記冷却室(13)を乾燥させるために、上記圧縮機(71)が吐出した冷媒を上記冷却熱交換器(93)へ供給する乾燥動作とを行う
    ことを特徴とする熱源ユニット。
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