JP2020126884A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板に粉体塗装した後のピンホールの発生を抑制する。【解決手段】半導体装置100は、基板101と、基板101上に設けられた半導体素子103と、基板101上に設けられ、半導体素子103の外周を選択的に封止する第1の樹脂封止材105と、半導体素子103および第1の樹脂封止材105を封止しているとともに、熱硬化性粉体塗料の硬化物により構成されている第2の樹脂封止材107と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。
粉体塗料を用いて電気・電子部品を絶縁外装する技術として、特許文献1(特開2001−44338号公報)に記載のものがある。同文献には、従来のノンハロゲン又はノンアンチモンの難燃剤を含む封止剤を用いた電子・電気部品のもつ欠点を克服し、ハロゲン系又はアンチモン系難燃剤を用いた場合に匹敵する性能、すなわち難燃性とともにヒートサイクル耐久性及び高温負荷耐久性を備えたノンハロゲン又はノンアンチモンの樹脂封止型電子・電気部品を提供することを目的とした技術として、非難燃性エポキシ樹脂系粉体塗料を熱硬化させて形成したヒートサイクル耐久性及び高温負荷耐久性を有する下引き層を介して、特定の難燃剤を含むエポキシ樹脂系粉体塗料を熱硬化させて形成した難燃性被覆層で封止されている樹脂封止型電子・電気部品について記載されている。
一方、液状エポキシ樹脂による半導体素子実装基板の注型封止技術として、特許文献2(特開平3−116939号公報)に記載のものがある。同文献には、1対の金型間に1枚又は2枚のプレートを介在させるプレートモールド金型を用い、一方の金型と1枚のプレート間又は2枚のプレート間に素子を搭載した金属フレーム又は樹脂フィルムを挟み、金属フレーム又は樹脂フィルムから離れた位置に設けられた樹脂注入ゲートから液状のエポキシ注型樹脂組成物を、減圧下に注入するか又は注入した後に減圧脱泡した状態で、加熱硬化させる、半導体素子の樹脂封止方法について記載されている。
特開2001−44338号公報 特開平3−116939号公報
ここで、粉体塗料の主な特長として、以下の点が挙げられる。
(1)揮発性有機化合物(VOC)を含まず、液状ワニスと比較して発生ガスも殆ど無いクリーンな材料である点
(2)塗装対象の大きさ、形状が違ってもそれに合わせて成膜されるため、フィルムやシート材料と比較して少量多品種に適している点
(3)塗装対象と接着するため、フィルムやシート材料と比較して塗装絶縁信頼性が高い点
(4)金型を必要としないため、成形封止材料と比較して簡便である点
(5)形状に追随した塗膜になるため、使用材料量が少なくて済む点
そこで、本発明者は、粉体塗料で基板を塗装し、基板に実装された半導体素子やこれを含むパッケージを封止することを検討した。すると、実装された半導体装置やパッケージの塗膜周辺にピンホールが発生する場合があり、一度発生したピンホールはその後の加熱硬化過程において、修復されずそのまま残存してしまうことが明らかになった。このため、粉体塗料を用いる場合、安定的に封止をおこなうという点で改善の余地があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、基板に粉体塗装した後のピンホールの発生を抑制する技術を提供するものである。
本発明によれば、
基板と、
前記基板上に設けられた半導体素子または半導体パッケージと、
前記基板上に設けられ、前記半導体素子または前記半導体パッケージの外周を選択的に封止する第1の樹脂封止材と、
前記半導体素子および前記第1の樹脂封止材を封止しているとともに、熱硬化性粉体塗料の硬化物により構成されている第2の樹脂封止材と、
を含む、半導体装置が提供される。
また、本発明によれば、
半導体素子または半導体パッケージが搭載された基板を準備する工程と、
前記基板上の前記半導体素子または前記半導体パッケージの外周を、硬化性樹脂を含む第1の樹脂組成物で覆い、前記第1の樹脂組成物の硬化物により構成される第1の樹脂封止材で選択的に封止する工程と、
前記半導体素子または前記半導体パッケージおよび前記第1の樹脂封止材を熱硬化性粉体塗料で覆い、前記熱硬化性粉体塗料の硬化物により構成される第2の樹脂封止材で封止する工程と、
を含む、半導体装置の製造方法が提供される。
なお、これらの各構成の任意の組み合わせや、本発明の表現を方法、装置などの間で変換したものもまた本発明の態様として有効である。
本発明によれば、基板に粉体塗装した後のピンホールの発生を抑制する技術を提供することができる。
本実施形態における半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 本実施形態における半導体装置の製造工程の一例を示す断面図である。
以下、実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には共通の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは必ずしも一致していない。また、数値範囲の「X〜Y」は、断りがなければ、「X以上Y以下」を表す。また、本実施形態において、組成物は、各成分をいずれも単独でまたは2種以上を組み合わせて含むことができる。
図1は、本実施形態における半導体装置の構成の一例を示す断面図である。図1に示した半導体装置100は、基板101と、基板101上に設けられた半導体素子または半導体パッケージ(半導体素子103)と、基板101上に設けられ、半導体素子103の外周を選択的に封止する第1の樹脂封止材105と、半導体素子103および第1の樹脂封止材105を封止しているとともに、熱硬化性粉体塗料の硬化物により構成されている第2の樹脂封止材107と、を含む。また、図1において、半導体素子103は、配線109を介して基板101上の導電部材(不図示)に電気的に接続されている。
なお、図1には、基板101に搭載された半導体素子103を封止する構成を例示したが、半導体素子103にかえて、半導体パッケージが基板101上に搭載されていてもよい。このとき、第1の樹脂封止材105は半導体パッケージの外周を選択的に封止し、第2の樹脂封止材107が半導体パッケージ全体および第1の樹脂封止材105を封止する構成とすることができる。
基板101は、たとえば、インターポーザ等の配線基板、またはリードフレームである。図1においては、半導体素子103が配線109を介して基板101上の導電部材(不図示)に電気的に接続されている構成を例示した。半導体素子103と基板101との接続様式に制限はなく、ワイヤボンディングまたはフリップチップ接続等により、基板101に電気的に接続されてもよい。
半導体素子103としては、たとえば、集積回路、大規模集積回路、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード、固体撮像素子が挙げられるが、これらに限定されない。なお、本実施形態において、半導体素子103は、受光素子および発光素子(発光ダイオード等)等の光半導体素子を除く、いわゆる、光の入出を伴わない素子をいう。
また、半導体装置100としては、たとえば、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)、QFN(Quad Flat Non-leaded Package)、SON(Small Outline Non-leaded Package)、LF−BGA(Lead Flame BGA)、Fan−Out型パッケージ挙げられる。また、半導体装置100は、MEMS中空パッケージ等の中空パッケージであってもよい。
半導体装置100において、第1の樹脂封止材105は、第2の樹脂封止材107にピンホールが発生するのを抑制する観点から、好ましくは半導体素子の前記外周の全体にわたって設けられている。
また、図1に示した半導体装置100では、基板101と半導体素子103との間に、基板101、半導体素子103および第1の樹脂封止材105で閉じられた空隙部が設けられている。かかる構成とすることにより、空隙部の空気の流動によって第2の樹脂封止材107にピンホールが発生することをより好適に抑制することができる。
第1の樹脂封止材105の平面形状は、たとえば、半導体素子103の平面形状に応じた形状とすることができる。半導体素子103と第1の樹脂封止材105、および、基板101と第1の樹脂封止材105が空気漏れ箇所無くしっかりと接着封止する観点から、第1の樹脂封止材105の平面形状の具体例としては、矩形環状、正方形環状等の多角形環状、楕円環状、円環状等の環状が挙げられるが、限定されない。
次に、第1の樹脂封止材105の材料について説明する。第1の樹脂封止材105は、具体的には、硬化性樹脂を含む第1の樹脂組成物の硬化物により構成されている。以下、第1の樹脂組成物について説明する。
第1の樹脂組成物に含まれる硬化性樹脂は、所望の箇所に第1の樹脂封止材105を安定的に形成する観点から、好ましくは常温硬化性樹脂であり、より好ましくは紫外線硬化性樹脂である。常温硬化性樹脂を用いることにより、加熱せずに硬化物を形成することがでるため、空気の膨張を効果的に抑制してピンホールの発生をより安定的に抑制することができる。中でも、所望の領域に塗布等により簡便に適用可能であり取り扱い性に優れる観点、仕上がりの好ましさの観点、および、硬化時間を短縮して生産性を向上する観点から、紫外線硬化性樹脂が好ましい。
一方、素子や部材の裏側等の、光が直接当らない箇所の樹脂の硬化度合いの低下を抑制する観点からは、硬化性樹脂が熱硬化性樹脂を含むことが好ましい。
また、硬化性樹脂は、常温硬化により第1の樹脂封止材105を安定的に形成する観点から、好ましくは変性アクリレート樹脂、エポキシ樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される1種または2種以上を含み、より好ましくは変性アクリレート樹脂を含む。
変性アクリレート樹脂は、たとえば、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂およびシアノアクリレート樹脂からなる群から選択される1種または2種以上であり、好ましくはウレタンアクリレート樹脂である。
また、エポキシ樹脂の具体例として、二液型のアミン硬化タイプのものが挙げられる。
ウレタン樹脂の具体例として、二液型のイソシアネート硬化タイプのものが挙げられる。
第1の樹脂組成物の硬化性樹脂の含有量は、紫外線透過の観点から、第1の樹脂組成物全体に対して好ましくは90質量%以上であり、より好ましくは98質量%以上であり、また、たとえば100質量%以下である。
第1の樹脂組成物は、硬化性樹脂から構成されてもよいし、硬化性樹脂以外の成分をさらに含んでもよい。
第1の樹脂組成物が硬化性樹脂以外の成分をさらに含むとき、かかる成分として、重合開始剤、反応性希釈剤、各種添加剤等が挙げられる。
次に、第1の樹脂組成物の物性について説明する。
第1の樹脂組成物は、たとえば25℃で液状である。
また、第1の樹脂組成物の粘度は、流動性を適度に高める観点から、好ましくは70,000mPa・s以下であり、より好ましくは30,000mPa・s以下、さらに好ましくは20,000mPa・s以下である。
また、所望の箇所に第1の樹脂封止材105を安定的に形成する観点から、第1の樹脂組成物の粘度は、1,000mPa・s以上であり、より好ましくは5,000mPa・s以上、さらに好ましくは10,000mPa・s以上である。
ここで、第1の樹脂組成物の粘度は、以下の条件1で測定される。
(条件1)JIS−K−5600−2−3に準拠して、コーンプレート型粘度計を用いて25±1℃にて測定する
第1の樹脂組成物の硬化物の伸び率は、加熱時の膨張によって生じる応力の緩和の観点から、好ましくは3%以上であり、より好ましくは10%以上である。
また、加熱時の内部空気による発泡現象の抑制の観点から、第1の樹脂組成物の硬化物の伸び率は、400%以下であり、より好ましくは300%以下、さらに好ましくは100%以下である。
ここで、第1の樹脂組成物の硬化物の伸び率は、以下の条件2で測定される。
(条件2)JIS−K−7161−2に準拠して、25±1℃にて、ダンベル型試験片にて引っ張り速度10mm/分で測定する
次に、第2の樹脂封止材107について説明する。第2の樹脂封止材107は、熱硬化性粉体塗料の硬化物により構成されている。半導体装置100においては、第2の樹脂封止材107は、半導体素子103および第1の樹脂封止材105を含む基板101の素子搭載面全体を封止している。また、半導体装置100は、基板101の素子搭載面が熱硬化性粉体塗料の硬化物により構成されている第2の樹脂封止材により一括封止されている。
第2の樹脂封止材107は、さらに具体的には、エポキシ樹脂を含む第2の樹脂組成物により構成されている。
第2の樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂の具体例として、分子中に2個以上のエポキシ基を有し、室温下で固形のものが挙げられる。このようなエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビフェニル型、ナフタレン型、芳香族アミン型などのエポキシ樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。低コスト、溶融時の粘度、耐湿性向上を図るという観点から、第2の樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂は、好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂およびクレゾールノボラック型エポキシ樹脂からなる群から選択される1種以上である。
第2の樹脂組成物の硬化性樹脂の含有量は、粉体塗料の塗装成形性を良好なものとする観点から、第2の樹脂組成物全体に対して好ましくは80質量%以下であり、より好ましくは50質量%以下である。また、第2の樹脂封止材107の表面の平滑性を向上する観点から、第2の樹脂組成物の硬化性樹脂の含有量は、第2の樹脂組成物全体に対して好ましくは25質量%以上であり、より好ましくは35質量%以上である。
また、第2の樹脂組成物は、樹脂以外の成分を含んでもよく、かかる成分の具体例として、硬化剤、充填剤、着色剤、各種添加剤が挙げられる。
硬化剤の具体例として、ジアミノジフェニルメタンやアニリン樹脂などの芳香族アミン、脂肪族アミンと脂肪族ジカルボン酸との縮合物、ジシアンジアミドおよびその誘導体、各種イミダゾールやイミダゾリン化合物、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、マレイン酸、トリメリット酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、ピロメリット酸などのポリジカルボン酸またはその酸無水物、アジピン酸やフタル酸などのジヒドラジッド、フェノール、クレゾール、キシレノール、ビスフェノールAなどとアルデヒドとの縮合物であるノボラック類、カルボン酸アミド、メチロール化メラミン類、ブロック型イソシアヌレート類等が挙げられる。これらの中でも、各種イミダゾールやイミダゾリン化合物、酸無水物系の硬化剤が、得られる粉体塗料の接着性、耐熱性、耐ヒートサイクル性、硬化性を向上させることから好ましい。
エポキシ樹脂に対する硬化剤の割合は、使用するエポキシ樹脂および硬化剤の種類により調整することができる。
エポキシ樹脂に対する硬化剤の割合は、良好な硬化性および硬化物特性を得る観点から、好ましくは、硬化剤の官能基(数)が、エポキシ樹脂のエポキシ基(数)に対して、0.6モル当量以上1.2モル当量以下、さらに好ましくは0.9モル当量以上1.1モル当量以下の範囲である。なお、これらの硬化剤に対して必要により3級アミン類、イミダゾール類などの硬化促進剤を使用してもよい。
また、第2の樹脂組成物は、硬化物の機械的強度や硬度の向上や線膨張係数の低減、溶融粘度の最適化等の観点から、さらに充填材を含んでもよい。
充填材としては、たとえば無機充填材が挙げられ、さらに具体的には、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、結晶又は溶融シリカ、表面処理シリカ、タルク、カオリン、クレー、マイカ、ドロマイト、ウォラストナイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、ジルコン、チタン化合物、モリブデン化合物等が挙げられる。中でも、化学的安定性、低線膨張係数、低コスト、入手のし易さという観点から、溶融シリカが好ましい。
充填材の配合量は、塗装後の硬化工程における外観不良を抑制する観点、および、第2の樹脂封止材107の機械的強度を向上する観点から、第2の樹脂組成物全体に対して、好ましくは20質量%以上であり、より好ましくは50質量%以上である。また、第2の樹脂封止材107の表面の平滑性を高める観点から、充填材の配合量は、第2の樹脂組成物全体に対して、好ましくは75質量%以下であり、より好ましくは65質量%以下である。
第2の樹脂組成物の構成成分の好ましい組み合わせとして、第2の樹脂封止材107の硬化物中のピンホールの発生を安定的に抑制する観点から、第2の樹脂組成物が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂から選択される1種または2種以上と、酸無水物およびイミダゾール類からなる群から選択される1または2以上の硬化剤と、溶融シリカを含む構成が挙げられる。
また、第2の樹脂組成物は、上述した成分以外の成分をさらに含んでもよく、かかる成分として、難燃剤、顔料、レベリング剤、カップリング剤、内部滑剤などが挙げられる。
次に、半導体装置100の製造方法を説明する。
半導体装置100の製造方法は、たとえば、半導体素子103が搭載された基板101を準備する工程と、基板101上の半導体素子103の外周を、硬化性樹脂を含む第1の樹脂組成物で覆い、第1の樹脂組成物の硬化物により構成される第1の樹脂封止材105で選択的に封止する工程と、半導体素子103および第1の樹脂封止材105を熱硬化性粉体塗料で覆い、熱硬化性粉体塗料の硬化物により構成される第2の樹脂封止材107で封止する工程と、を含む。
以下、図2(a)および図2(b)を参照してさらに具体的に説明する。図2(a)および図2(b)は、半導体装置100の製造工程を示す断面図である。
図2(a)に示したように、まず、半導体素子103が搭載された基板101を準備する。このとき、基板101と半導体素子103とが第1の樹脂封止材105により電気的に接続された基板101を準備してもよい。
次に、図2(b)に示したように、基板101上の半導体素子103の外周を、硬化性樹脂を含む第1の樹脂組成物で覆い、第1の樹脂組成物を硬化して、硬化物で半導体素子103の外周および配線109を選択的に封止する。このとき、後工程で第2の樹脂封止材107にピンホールが形成されるのを抑制する観点から、第2の樹脂封止材107で選択的に封止する工程は、好ましくは半導体素子103の外周全体にわたって半導体素子103を前記第1の樹脂組成物で覆う工程を含む。同様の観点から、第1の樹脂封止材105で選択的に封止する工程は、たとえば、基板101と半導体素子103との間に、基板101、半導体素子103および第1の樹脂封止材105で閉じられた空隙部を設ける工程を含んでもよい。
第1の樹脂組成物の硬化方法は、第1の樹脂組成物に含まれる硬化樹脂の性質により選択できるが、常温硬化で安定的に硬化物を形成する観点から、好ましくは紫外線硬化または水分硬化であり、より好ましくは紫外線硬化である。
その後、粉体塗装工程により、たとえば素子搭載面全体を一括封止する。具体的には、半導体素子103および第1の樹脂封止材105が設けられた基板101を熱硬化性粉体塗料で覆い、熱硬化性粉体塗料を硬化する。
粉体塗装方法および条件は、第2の樹脂組成物に含まれる熱硬化性樹脂の種類に応じて選択することができるが、たとえば、第2の樹脂組成物が充填された流動浸漬槽を準備する工程、半導体素子103および第1の樹脂封止材105が設けられた基板101を加熱する工程、加熱した基板101を流動浸漬槽に浸漬し、流動浸漬槽内の粉体塗装を流動させながら基板101の外側全体に粉体塗料を付着する工程、粉体塗料の付着後、基板101を流動浸漬槽から取り出し、その後、付着した粉体塗料を硬化して第2の樹脂封止材107を形成する工程、等を含むことができる。
以上の工程により、半導体装置100が得られる。
本実施形態においては、半導体装置100が半導体素子103の外周を選択的に封止する第1の樹脂封止材105を有するとともに、第1の樹脂封止材105および半導体素子103が第2の樹脂封止材107により封止されている。これにより、第2の樹脂封止材107へのピンホールの発生が効果的に抑制される。
さらに具体的には、本発明者が検討した結果、第1の樹脂封止材105を設けずに、粉体塗装により第2の樹脂封止材107を形成すると、粉体塗料を塗装後、硬化して第2の樹脂封止材107が形成される段階で、たとえば半導体素子103の下部や側方に存在する空気が塗装時に塗膜内側でそのまま残り、加熱硬化の過程で膨張するため、柔らかい溶融塗膜を突き破りピンホールが形成されてしまう場合があった。そして、一度発生したピンホールはその後の加熱硬化過程においても残存してしまうため、基板101を安定的に封止することが困難であった。
これに対し、本実施形態においては、半導体素子103の外周を第1の樹脂封止材105で選択的に封止するため、粉体塗料を塗装後、硬化して第2の樹脂封止材107が形成される段階で、半導体素子103の下部や側方に存在する空気が粉体塗料に流動することを効果的に抑制することができる。このため、第2の樹脂封止材107へのピンホールの発生を抑制することができる。
また、本実施形態においては、粉体塗装により安定的に基板101を封止できるため、たとえば、複数の基板101に一括して粉体塗装を施すこともできるため、生産性を向上することができる。
また、本実施形態においては、粉体塗装により安定的に基板101を封止できるため、たとえば、他の封止方法に比べて、少ない樹脂量で封止することが可能となり、また、これにより、硬化時間を短縮することも可能となる。
(実施例1〜4、比較例1)
本例では、パッケージ搭載基板の全体を粉体塗装により封止した。
(原料)
(第1の樹脂組成物)
硬化性樹脂1−1:紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂(JIS−K−5600−2−3に準拠して、25℃で測定される樹脂粘度:10,000mPa・s、JIS−K−7161−2に準拠して、25℃で測定される硬化物の引張伸び率:12%)
硬化性樹脂1−2:紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂(JIS−K−5600−2−3に準拠して、25℃で測定される樹脂粘度:1,400mPa・s、JIS−K−7161−2に準拠して、25℃で測定される硬化物の引張伸び率:260%)
硬化性樹脂1−3:紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂(JIS−K−5600−2−3に準拠して、25℃で測定される樹脂粘度:30,000mPa・s、JIS−K−7161−2に準拠して、25℃で測定される硬化物の引張伸び率:360%)
(第2の樹脂組成物)
硬化性樹脂2−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、熱硬化型(三菱ケミカル社製、グレード1002)
硬化剤2−1:酸無水物(三菱ガス化学社製、TMA)
硬化剤2−2:イミダゾール化合物(四国化成社製、キュアゾール2PZOK)
充填材2−1:溶融シリカ(デンカ社製、球状シリカFB−15D)
(第1の樹脂組成物の調製)
各例について、表1に記載の硬化性樹脂からなる第1の樹脂組成物を準備した。
(第1の樹脂組成物の評価)
(粘度)
各第1の樹脂組成物について、JIS−K−5600−2−3に準拠して、コーンプレート型粘度計(英弘精機社製、ハイシアコーンプレート粘度計)を用いて25±1℃の条件で測定した。
(伸び率)
各第1の樹脂組成物について、JIS−K−7161−2に準拠して、硬化物の引張伸び率を、25±1℃の条件で、ダンベル型試験片(島津製作所社製、オートグラフ)にて引っ張り速度10mm/分にて測定した。
(塗布状態)
各例について、第1の樹脂組成物の塗布状態を目視により確認した。
(第2の樹脂組成物の調製)
表1に記載の成分および配合量にて原料を常法に従って混合し、第2の樹脂組成物を調製した。
(評価用試料の作製および評価)
パッケージ搭載基板として、縦100mm、横100mmのガラスエポキシ基板に100pinのQFPを表面実装したものを用いた。
各実施例においては、パッケージの外周全体に、隙間が出来ない適量にて第1の樹脂組成物を塗布し、メタルハライドランプで積算光量がこの場合の必要量である4,000〜5,000mJ/cm2になる様に第1の樹脂組成物全体に亘り紫外線を照射して光硬化させ、第1の樹脂封止材を形成した。
比較例においては、上記基板に第1の樹脂封止材を形成せずに次の工程に用いた。
続いて、各例の基板全体を以下の方法で粉体塗装し、第2の樹脂封止材を形成した。すなわち、多孔板を通して底面全体から空気を発生させる事が出来る円筒型の粉体流動槽と加熱オーブンを用い以下の1.〜5.の順序で塗装をおこなった。
1.槽内に粉末状の第2の樹脂組成物を入れ、空気を導入して適度に流動させた。
2.所定温度に予熱した基板を垂直にして槽内の粉体へ浸漬した。
3.数秒後に浸漬した基板を粉体中から垂直に引き上げ、再び加熱して基板表面に付着している粉体を溶融させた。
4.必要な膜厚になるまで浸漬〜溶融を複数回繰り返した。
5.所定の硬化条件で加熱硬化した。なお、各例の予熱温度、硬化条件は以下の通りである。
実施例1、2、3および比較例1:予熱温度120℃;硬化条件120℃、1時間
実施例4:予熱温度150℃;硬化条件150℃、1時間
以上により、各例の評価用試料を得た。
得られた評価用試料について、目視により、ピンホールの発生有無を確認した。評価結果を表1にあわせて示す。
Figure 2020126884
表1より、各例においては、素子の外周に選択的に第1の樹脂封止材を形成することにより、粉体塗装後のピンホールの発生を効果的に抑制することができた。
100 半導体装置
101 基板
103 半導体素子
105 第1の樹脂封止材
107 第2の樹脂封止材
109 配線

Claims (14)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられた半導体素子または半導体パッケージと、
    前記基板上に設けられ、前記半導体素子または前記半導体パッケージの外周を選択的に封止する第1の樹脂封止材と、
    前記半導体素子または前記半導体パッケージおよび前記第1の樹脂封止材を封止しているとともに、熱硬化性粉体塗料の硬化物により構成されている第2の樹脂封止材と、
    を含む、半導体装置。
  2. 前記第1の樹脂封止材が、前記半導体素子または前記半導体パッケージの前記外周の全体にわたって設けられている、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記基板と前記半導体素子または前記半導体パッケージとの間に、前記基板、前記半導体素子または前記半導体パッケージおよび前記第1の樹脂封止材で閉じられた空隙部が設けられている、請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1の樹脂封止材が、硬化性樹脂を含む第1の樹脂組成物の硬化物により構成されており、
    前記硬化性樹脂が、変性アクリレート樹脂、エポキシ樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される1種または2種以上を含む、請求項1乃至3いずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 以下の条件1で測定される前記第1の樹脂組成物の粘度が、1,000mPa・s以上70,000mPa・s以下である、請求項4に記載の半導体装置。
    (条件1)JIS−K−5600−2−3に準拠して、コーンプレート型粘度計を用いて25±1℃にて測定する
  6. 以下の条件2で測定される前記第1の樹脂組成物の硬化物の伸び率が、3%以上400%以下である、請求項4または5に記載の半導体装置。
    (条件2)JIS−K−7161−2に準拠して、25±1℃にて、ダンベル型試験片にて引っ張り速度10mm/分で測定する
  7. 前記熱硬化性粉体塗料が、エポキシ樹脂を含む第2の樹脂組成物により構成されている、請求項1乃至6いずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 半導体素子または半導体パッケージが搭載された基板を準備する工程と、
    前記基板上の前記半導体素子または前記半導体パッケージの外周を、硬化性樹脂を含む第1の樹脂組成物で覆い、前記第1の樹脂組成物の硬化物により構成される第1の樹脂封止材で選択的に封止する工程と、
    前記半導体素子または前記半導体パッケージおよび前記第1の樹脂封止材を熱硬化性粉体塗料で覆い、前記熱硬化性粉体塗料の硬化物により構成される第2の樹脂封止材で封止する工程と、
    を含む、半導体装置の製造方法。
  9. 第1の樹脂封止材で選択的に封止する前記工程が、前記半導体素子または前記半導体パッケージの前記外周全体にわたって前記半導体素子または前記半導体パッケージを前記第1の樹脂組成物で覆う工程を含む、請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 第1の樹脂封止材で選択的に封止する前記工程が、前記基板と前記半導体素子または前記半導体パッケージとの間に、前記基板、前記半導体素子または前記半導体パッケージおよび前記第1の樹脂封止材で閉じられた空隙部を設ける工程を含む、請求項8または9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記硬化性樹脂が、変性アクリレート樹脂、エポキシ樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される1種または2種以上を含む、請求項8乃至10いずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 以下の条件1で測定される前記第1の樹脂組成物の粘度が、1,000mPa・s以上70,000mPa・s以下である、請求項8乃至11いずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
    (条件1)JIS−K−5600−2−3に準拠して、コーンプレート型粘度計を用いて25±1℃にて測定する
  13. 以下の条件2で測定される前記第1の樹脂組成物の硬化物の伸び率が、3%以上400%以下である、請求項8乃至12いずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
    (条件2)JIS−K−7161−2に準拠して、25±1℃にて、ダンベル型試験片にて引っ張り速度10mm/分で測定する
  14. 前記熱硬化性粉体塗料が、エポキシ樹脂を含む第2の樹脂組成物により構成されている、請求項8乃至13いずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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