JP2020125124A - 不織布ワイパー包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性の向上、取り出し性、風合い、折りジワ、カット不良を防止することができる不織布ワイパー包装体を提供する。【解決手段】本発明の不織布ワイパー包装体は、スパンレース不織布シートをマルチフォルダ型折り加工機で積層体とし、所定の寸法にカットし、包装容器に収納されるものであって、不織布シートは、パルプ又はレーヨンの配合率が60%以上であり、坪量が45g/m2以上90g/m2以下であり、CD方向の剛性が50.0mm以下であり、剛性のMD/CD比率が1.5以上であり、MD/CD強度比が1.8以上3.4以下の比率であり、包装容器からシートをポップアップ方式で取り出す際、取出し方向の強度を坪量で除した値が、0.1N/25mm/gsm以上0.5N/25mm/gsm以下である。M/F型折り加工機で折り畳まれるシートは、吸水性改善のため熱エンボス加工されているエンボスを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、不織布ワイパー包装体に関する。
パルプや再生セルロース繊維と合成繊維不織布とを絡合(水流交絡)した、紙よりも湿潤強度が高く、紙と同等の吸液特性を持つスパンレース不織布が、産業用途や一般家庭で利用されている。産業用途では、ワイパー製品として、ミシン目を施したロール形状の製品や四つ折り製品、2つ折り製品等がある。
一般家庭でも使用されるシートがポップアップして使用できる、ティシューペーパーと同様の形態は、ユーザーに使い易い形態の一つであり、今後の使用量拡大が予想される。
特許第2533260号公報
ポップアップ式に取り出せる折りたたみ製品にはインターフォルダ(I/F)型折り加工機とマルチフォルダ(M/F)型折り加工機の2種類がある。剛性の高いシートを加工する場合、固定し易いI/F型折機の方が折り目を目的の場所で折りたたみ易い。
しかしながら、生産性の高いマルチフォルダ(M/F)型折り加工機で加工を行う場合、折り板(フォールディングボード)にシートを沿わせて張力で折りたたむため、剛性の高いシートを目的の位置にすることが難しく、折りズレによりシート束が広がり、カートン等の容器に収まらない、ポップアップ長さが短、長すぎてシート端が折り返してしまい取出しにくくなってしまう。
また、M/F型折り加工機で加工を行う場合、スパンレース不織布は、剛性が高いため、折り込む際にズレを起こし易く、この結果、折りズレが発生していた。また、積層後の束のカット際に、斜めにカットされたり、部分的なカット不良を起こし易い。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであって、不織布ワイパー製品を加工する際の生産性の向上、取り出し性、風合い、折りズレや折りジワ、カット不良を防止することができる不織布ワイパー包装体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、(1)本発明の不織布ワイパー包装体は、スパンレース不織布シートをマルチフォルダ型折り加工機で積層体とし、所定の寸法にカットし、包装容器に収納される不織布ワイパー包装体であって、前記シートは、パルプ又はレーヨンの配合率が60%以上であり、前記シートの坪量が45g/m2以上90g/m2以下であり、前記シートのCD方向の剛性が50.0mm以下であり、前記シートの剛性のMD/CD比率が1.5以上であり、前記シートのMD/CD強度比が1.8以上3.4以下の比率であり、前記包装容器から前記シートをポップアップ方式で取り出す際、取出し方向の強度を坪量で除した値が、0.1N/25mm/gsm以上0.5N/25mm/gsm以下である。
(2)上記(1)の構成において、前記マルチフォルダ型折り加工機で折り畳まれるシートは、吸水性改善のため熱エンボス加工されているエンボスを有する。
(3)上記(2)の構成において、前記エンボスの形状が楕円を含む円形、又は多角形をドット状に配した形状を有する。
(4)上記(2)又は(3)の構成において、前記エンボスは、押圧面積が1mm/個以上15mm/個以下である。
(5)上記(2)から(4)のいずれか1の構成において、前記エンボスは、前記シート全体中の押圧部の面積の比率が10%以上25%以下である。
(6)上記(2)から(5)のいずれか1の構成において、前記エンボスは、前記押圧部のCD方向の非押圧部となる間隙が、0.5mm以上である。
(7)上記(1)から(6)のいずれか1の構成において、前記積層体の取出し方向の長さにスリット加工を行い、前記マルチフォルダ型折り加工機のフォールディング部で前記シートを重ねながら、交互に折り畳む。
(8)上記(1)から(7)のいずれか1の構成において、前記シートの坪量、プライ数及び組数の積が2,000以上10,000以下である。
本発明によれば、不織布ワイパー製品を加工する際の生産性の向上、取り出し性、風合い、折りズレや折りジワ、カット不良を防止することができる不織布ワイパー包装体を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る不織布ワイパー包装体のエンボスの説明図である。 本発明の実施形態に係る不織布の製造装置を説明する図である。 本発明の実施形態の原反検反機の一例を示す図である。 本発明の実施形態のM/F型折り加工機のフォールディング部の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るカットオフソーを説明する図である。
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明の実施形態に係るスパンレース不織布ワイパー包装体は、スパンレース不織布シートをM/F型折り加工機で積層体とし、所定の寸法にカットし、包装容器に収納されるものである。
図1は、本発明の実施形態に係るスパンレース不織布シートを示す図である。
[不織布シートの原料]
不織布シート257は、セルロース系繊維としてのパルプ、又は再生セルロース系繊維としてのレーヨン繊維と合成繊維不織布(スパンボンド不織布)が絡合(水流交絡)したスパンレース不織布である。この不織布シート257は、パルプ又はレーヨンの配合率が60%以上であることが好ましい。熱融着性繊維の配合率が60%を超えると、積層後の束のカットの際に、溶着が発生してしまう。
また、不織布シート257は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレン(PE)から選ばれる材質を含む単一又は複合繊維と、を含み、乾式スパンボンド法によって形成される不織布シートである。不織布シート257は、乾式スパンレース法によって、レーヨンなどの天然系素材と、PP、PET、PEなどを材質とする合成繊維を高圧水流によって繊維同士を絡合させて形成される。また、合成繊維は、材質をPP、PET、PEの中からいずれか1つを選んだ単一繊維でもよいし、複数の材質を選んだ複合繊維でもよい。
セルロース系繊維を構成するものとして、パルプ、コットンなどの天然繊維に基づくものを採用することができる。例えば、木材パルプを採用する場合には、材種としてラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、スプルース、ダグラスファー等のNBKPが好ましく、解繊性や歩留まり等を考慮して適宜に選定すればよい。再生セルロース繊維としてはレーヨンなどを好適に用いることができる。
[坪量]
不織布シートの坪量は、45g/m2以上90g/m2以下であることが好ましい。
不織布シートの坪量が、90g/m2超えると、折った際にズレが発生し易くなる。
[製品プライ数]
本実施形態では、スパンレース不織布ワイパーの製品プライ数は1プライとしているが、複数プライとすることもできる。
[エンボス加工]
図1に示すように、M/F型折り加工機で折り畳まれる不織布シート257は、吸水性改善のため熱エンボス加工されているエンボス258を有してもよい。
エンボス258の形状が楕円を含む円形、又は多角形をドット状に配した形状を有し、図1では円形のエンボス258がドット状に配置したものを示している。
エンボス258は、熱エンボス加工により押圧面積が1mm/個以上15mm/個以下であることが好ましい。
エンボスの面積は、形状測定レーザマイクロスコープを用いてエンボスの高低差を測定して求める。形状測定レーザマイクロスコープは、点光源であるレーザ光源を、対物レンズを介して観察視野内のX−Y平面を複数に分割したピクセルにスキャンし、各ピクセル毎の反射光を受光素子で検出する。そして、対物レンズを高さ(Z軸)方向に駆動し、最も反射光量の高いZ軸位置を焦点として、高さ情報と反射光量を検出する。このようにしてスキャンを繰り返すことにより、全体に焦点の合った光量超深度画像と高低画像(情報)が得られる。レーザ光源は、ピンホール共焦点光学系であるので、測定精度が高い。
形状測定レーザマイクロスコープとしては、KEYENCE社製の製品名「ワンショット3D測定マクロスコープ VR−3100」を使用することができる。レーザマイクロスコープの画像の観察・測定・画像解析ソフトウェアとしては、製品名「VR−H1A」を使用することができる。又、測定条件は、倍率12倍、視野面積24mm×18mmの条件で測定する。なお、測定倍率と視野面積は、求めるエンボスの大きさによって、適宜変更しても良い。
エンボスの面積比は、上記測定した面積から算出することができ、エンボス258は、シート全体中の押圧部の面積の比率が10%以上25%以下であることが好ましい。
また、図1に示すように、エンボス258は、押圧部のCD方向の非押圧部となる間隙aが、0.5mm以上であることが好ましい。間隙aを0.5mm以上とすることにより、間隙aによって折り部が誘導されやすくなる。熱エンボス加工は、後述する不織布の製造装置の他、原反検反・スリット機、M/F型折り加工機のフォールディング部の手前で施してもよい。
[包装容器]
包装容器としては、例えば紙製のカートン又はフィルム包装の容器がある。
[MD方向の剛性]
不織布シートのMD方向の剛性は、JIS L 1096(1999)45°カンチレバー法に準拠し、試料を幅2.5cm×長さ15cmとして測定した際のシート表裏面における平均値を意味し、60mm以上100mm以下であることが好ましい。この範囲外であると不織布シートの取出し性に影響がでてしまう。
[CD方向の剛性]
不織布シートのCD方向の剛性は、JIS L 1096(1999)45°カンチレバー法に準拠し、試料を幅2.5cm×長さ15cmとして測定した際のシート表裏面における平均値を意味し、50mm以下であることが好ましい。CD方向の剛性が50mm以上となると、不織布シートが折れにくくなってしまう。
[剛性のMD/CD比率]
不織布シートの剛性のMD/CD比率が1.5以上であることが好ましい。剛性の高いシートを折り板の流れ方向に沿って、積層しながら折り重ねていくためCD方向の剛性が低くないと折ズレ等が発生してしまう。
[乾燥時の引張り強度]
不織布シートの乾燥時の引張り強度は、JIS P8113の引張試験方法に基づいて製品プライ数のまま測定される。
不織布シートの乾燥時の縦方向の引張り強度DMDT(Dry Machine Direction Tensile strength)は、10N/25mm以上70N/25mm以下であることが好ましい。また、不織布シートの乾燥時の横方向の引張り強度(引出し方向の強度)をDCDT(Dry Cross Direction Tensile strength)は、5N/25mm以上25N/25mm以下であることが好ましい。
[MD/CD強度比]
不織布シートのMD/CD強度比は、DMDT/DCDTから算出することができ、が1.8以上3.4以下の比率であることが好ましい。強度が剛度に影響を与えるため、横強度が低い方が横折れしやすい不織布シートとなる。
[取出し方向の強度(DCDT)/坪量(BW)]
包装容器から不織布シートをポップアップ方式で取り出す際、取出し方向の強度を坪量で除した値が、0.1N/25mm/gsm以上、上限値は例えば0.5N/25mm/gsm以下であることが好ましい。
[スリット加工]
積層体の取出し方向の長さにスリット加工を行い、M/F型折り加工機のフォールディング部で前記シートを重ねながら、交互に折り畳む。
スリット加工はスパンレース製造機、原反検反機、M/F型折り加工機のフォールディング部の手前のいずれでもよい。
[積層体の坪量、プライ数及び組数の積]
不織布シートの坪量、プライ数及び組数の積が2,000以上10,000以下であることが好ましい。この範囲であると、カットオフソーで良好なカット性となり、シートの量の目安となる。
[不織布の製造装置]
図2は、本発明の実施形態に係る不織布の製造装置を説明する図である。
図2に示すように、不織布の製造装置1は、セルロース系繊維としてパルプの配合率が60%以上となるようにスパンレース不織布シートを製造する例を説明する。不織布の製造装置1は、パルプに代えてレーヨンの配合率が60%以上となるよう製造することもできる。
不織布の製造装置1は、上流側にパルプエアレイド部としてのエアレイド装置2、合成繊維層供給部としての合成繊維ウエブ供給装置3、そして積層形成部としてのサクション装置4が配設されている。サクション装置4はエアレイド装置2の下側に対向するように配置されている。
搬送方向TDで、これらの装置2、3、4より下流には、上流側から順に、水流交絡部としての水流噴射(ウオータジェット)装置5、脱水・乾燥部として乾燥装置6が配置されている。上記乾燥装置6の下流には連続して製造される複合型の不織布CWebを巻き取るための巻取装置7が更に設けてある。
エアレイド装置2は、繊維同士が密集しシート状となっている原料パルプRPをパルプ繊維に解繊(開繊、とも称される)する解繊機21や、図示しない送風機を備えて解繊されたパルプ繊維FPをエアレイドホッパ23へと搬送するダクト22などを有している。エアレイドホッパ23は、その内部において、解繊されたパルプ繊維FPが分散しながら降下し、下面に設定した積層位置24に徐々に積み上がるように設計してある。
上記積層位置24の下側にはサクション装置4が対向配備してある。より詳細には、サクション装置4は装置本体41の上面にサクション部42を有しており、サクション部42が上記パルプ繊維FPに吸引力(負圧)を作用させるべく積層位置24に対して設定してある。
また、サクション装置4の周囲にはウエブ搬送用の搬送ワイヤ43が配設してある。搬送ワイヤ43は、積層位置24においてパルプ繊維FPが載置可能で、これを下流側に搬送するように配置されている。ただし、パルプ繊維FPは直接、搬送ワイヤ43上に載置されない。これについては、後述の説明で明らかとなる。
搬送ワイヤ43はサクション部42の吸引力が、反対側(上側)に及ぶような目開き形態(メッシュ)で形成されている。
エアレイド装置2の下側で、サクション装置4よりも上流側に、合成繊維ウエブ供給装置3が配置してある。この合成繊維ウエブ供給装置3には、予め準備された合成繊維ウエブSWがロール状とされてセットされている。合成繊維ウエブ供給装置3から合成繊維ウエブSWが引出され、上述した搬送ワイヤ43に乗って上記積層位置24へと搬送されるようになっている。
上記合成繊維ウエブSWとしては、スパンボンド法により形成された連続フィラメントのウエブを用いるのが好ましい。そして、ここでの合成繊維としては、材質をPP、PET、PEの中からいずれか1つを選んだ単一繊維でもよいし、複数の材質を選んだ複合繊維でもよい。
積層位置24に位置した、合成繊維ウエブSWの上に、前述したパルプ繊維FPが載置される(積み重ねられる)こととなり、合成繊維ウエブSWは搬送ワイヤ43上を下流側へ搬送される。
その際に、積層位置24ではサクション装置4のサクション部42による吸引力が搬送ワイヤ43を通過し、その上の合成繊維ウエブSWおよびパルプ繊維FPに作用する。よって、上記積層位置24を経て下流側に移動した積層状態のウエブは下側の合成繊維層(合成繊維ウエブSW)と、その上に載置されたパルプ繊維層(パルプウエブ)とが積層された状態の予備的積層体PWebとなる。
上記した予備的積層体PWebは、サクション装置4の吸引力によって、吸引されたことにより積層状態が維持されている。このとき上側のパルプ繊維層はパルプ繊維FPが密にされた状態ではある。しかし、このまま予備的積層体PWebを下流側の水流噴射装置5内に搬送投入すると、搬送に伴う空気流によってパルプ繊維FPの一部が舞い上がるおそれがある。
そこで、本製造装置1では、予備的積層体PWebを上下から挟んで合成繊維ウエブSW上でのパルプ繊維FPの載置状態を安定化させる為の挟持ローラ28、そして水流噴射装置5の上流側にパルプ繊維FPに飛散防止用に水分を付与するプレウエット装置30が配備してある。プレウエット装置30は、好適には、予備的積層体PWebの上方からウオータミスト、もしくは低圧の棒状水流を吹き付けるノズル31と予備的積層体PWebの下側(すなわち、合成繊維ウエブSWの下面)から吸引力を印加するサクション装置32とを含んで構成されている。
上記挟持ローラ28とプレウエット装置30とは、水流噴射装置5内における水流交絡処理の円滑な実行のための前処理部と理解することができる。図2に示した前処理部は、好適構成例であり、挟持ローラ28を省略した構成とすることも可能である。
水流噴射装置5は、前処理部28、30の処理を受けた予備的積層体PWebに高圧のウオータジェットを吹き付けることによりパルプ繊維同士の交絡を促進する。これにより上側に位置するパルプ繊維層と下側に位置する合成繊維層との一体化が促進される。
水流噴射装置5は、搬送方向TDに沿って多段に水流噴射ノズル(不図示)が配置されている。水流噴射ノズルと対向するように、サクション装置(不図示)が配設してある。水流噴射ノズルから出る高圧のウオータジェットを上側に位置しているパルプウエブに吹き付けつつ、下側に位置している合成繊維層の下側にサクション装置の吸引力を作用させる。
第1段目の水流噴射ノズルを低圧で吹き付ける事により、上述したプレウエット装置30の代用としてもよい。
水流噴射装置5にも、搬送ワイヤ55が配設してある。搬送ワイヤ55は前処理部28、30の下流で予備的積層体PWebを受けて、水流噴射装置5内へと搬送する。
よって、搬送ワイヤ55上を搬送される予備的積層体PWebは、搬送方向TDで下流に向かう程に、より多くの水流交絡処理を受けることになり、水流噴射装置5を出るときには上側のパルプ繊維層と下側の合成繊維ウエブとの十分な交絡処理が実現される。
上記搬送ワイヤ55としては、例えばメッシュサイズ40××40〜100×100(インチメッシュ)のものを用いることが好ましい。また、製品化後の複合型の不織布CWebに凹凸パターン等を付与する目的で、搬送ワイヤ55には、デザインパターンシートを設けたり、タテ糸、ヨコ糸の径を個別に設定してもよい。
水流噴射装置5を出た直後にあっては、ウエブはウエット状態であり、乾燥前にあってはパルプ繊維同士の結合は十分に確立されてはいない。
そこで、水流噴射装置5の下流側にウエット状態のウエブから水を除くための乾燥装置6が配備してある。ここで例示する乾燥装置6は好適にはエアスルードライヤである。回転可能なドライヤ本体61は筒状体であり、その周表面には多数の貫通孔が設けてあり、図示しない熱源で加熱された熱風がドライヤ本体61の中心部側から外周に向かって放射状に吹き出す構成である。よって、ウエット状態のウエブが乾燥装置6から出るときには十分に乾燥されて繊維同士の結合も完了し、製品として完成した複合型の不織布CWebとなる。
なお、乾燥されたパルプ繊維同士は水素結合により結合することになる。そして、先に説明したように、原料パルプRPと共に例えば熱融着繊維を追加配合していた場合、加熱により、熱融着繊維同士或いはパルプ繊維も融着して新たな結合が実現される。よって、パルプ繊維に熱融着性のある繊維を追加配合した場合には、より強固な結合を実現した複合型の不織布CWebが得られる。
このように連続的に製造される複合型の不織布CWebは巻取装置7のローラ71に巻き取られて一連の工程が完了する。
ここで例示したように、エアスルードライヤにより乾燥を行うと、完成した不織布CWebを嵩高く、厚みのある高級感のある製品に仕上げることができるので好ましい。
また、図示は省略しているが、上記乾燥装置6の上流側または下流側にエンボス装置を更に配置してもよい。エンボス装置は製品となる不織布CWebの厚みや風合い、吸水度の調整などを目的として、必要により配置してもよい。このようなエンボス装置は公知のものでよく、例えば凹凸パターンが形成されているロール間(金属製ロール同士、あるいは、金属製とラバー製)に挟むことにより凹凸を備えたウエブとすることができる。例えば、乾燥装置6より上流側にエンボス装置を配置すると、製品として出来上がる複合型の不織布CWebの見かけの厚みが厚くなるように調整できる。
また、製品となる複合型の不織布CWebのエンボス形状の保形性を優先したいという場合もある。この場合には、乾燥装置の下流側にエンボス装置を配置するのがよい。そして、この場合には熱エンボス (凹凸パターンの金属製ロール)装置を採用するのが好ましい。
上述した不織布の製造装置1は、エアレイド装置2によりパルプ繊維層となるパルプウエブを製造している。このエアレイド装置2は、湿式法による不織布製造装置と比較して格段に小型であり、設備のメンテナンスも容易である。また、装置全体として小型できるので、湿式法の場合と比較して、製品の切替えが容易であり、製造コストを抑制しつつ、多品種に適用可能な不織布の製造装置となる。
[カレンダー処理]
図3は本発明の実施形態の原反検反・スリット機の一例を示す。図2の巻取り装置7で巻き取られたリール103が原反検反機100にセットされ、ウォータージェット面が外側になるように処理され、原反ロール104となる。この際、1スタック目のカレンダー機101、2スタック目のカレンダー機102の順で2段階でカレンダー処理される。もちろん、1スタック目のカレンダー機101と2スタック目のカレンダー機102のどちらか一方で1段階のみカレンダー処理しても良い。また、オンマシンカレンダーでカレンダー処理することも可能である。
[M/F型折り加工機]
図4は、本発明の実施形態のM/F型折り加工機のフォールディング部の構成を示す図である。
図4に示すように、フォールディング部250は、個々の折り畳みプレート装置250a〜250cを一列に並べて構成され、例えばスパンレース不織布シート257を200組積層する場合、折り畳みプレート装置250a〜250cが一列に100個並ぶことになる。つまり、個々の折り畳みプレート装置250a〜250cは、それぞれ1対の連続シート(上記ウェッブ)257を互い違いに折り畳んで1組の折り畳み積層体290を製造し、折り畳みプレート装置50aで折り畳まれた1組の積層体に対し、次の折り畳みプレート装置50bの1組の積層体がかみ合い、さらにこれに対して次の折り畳みプレート装置50cの積層体がかみ合うように連続的に折り畳まれてコンベア90で次々と積層され、長手方向に裁断されることにより、最終的に100組のポップアップ式の不織布シートの積層体が製造される。そして、不織布シートの積層体をカートン又はフィルム包装の包装容器に適宜梱包して製品となる。
なお、M/F型折り加工機は、フォールディング部250の前段にPR(ペアレントロール)スタンドを多数(3つ以上)有し、PRスタンドからウェッブをフォールディング部250に繰り出している。従って、上記したプライマシンを、M/F型折り加工機と一体とし、プライ工程をMFのPRスタンドで同時に行うと、プライマシンの設備が省略できるメリットがある。
又、製品幅にスリットされたウェッブをPRスタンドに取り付ける場合と、PRスタンドに製品幅の複数倍のウェッブを取り付け、フォールディング部250の直前で製品幅にスリットする場合がある。
[カットオフソー]
図5は、本発明の実施形態に係るカットオフソーを説明する図である。
図5に示すように、衛生薄葉紙を交互に会合するように折込んだ積層体バンドル290を、カットオフソー291にて製品の長さにカットされて積層体(クリップ)290aが得られる。
本実施形態のカートンは、上記した積層体を収納体に収納し、該収納体にワイパーの取り出し口を設けてなる。収納体は通常、紙製のカートンまたはポリエチレン製のパック(フィルム包装)とすることができる。収納体が紙箱の場合、取り出し口は箱の上面に設けられ、取り出し口の内側に、長手方向に沿って幅方向のほぼ中央部にスリットが施されたポリエチレン製のフィルムが接着剤により接着されている。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1から3、比較例1から3>
パルプとスパンボンド不織布とを水流交絡させて得られるスパンレース不織布をエンボス加工機、M/F型折り加工機及びカートナーにて不織布ワイパー包装体を得た。実施例2及び3のみエンボス加工を施した。
MD方向の剛性、CD方向の剛性は、不織布シートのMD方向の剛性は、JIS L 1096(1999)45°カンチレバー法に準拠してカンチレバー形柔軟度試験機にて測定し、測定結果から、剛性のMD/CD比率を算出した。
不織布シートの乾燥時の縦方向の引張り強度DMDT、不織布シートの乾燥時の横方向の引張り強度をDCDTは、JIS P8113の引張試験方法に基づいて測定し、測定結果から、不織布シートのMD/CD強度比を算出した。
取出し方向の強度(DCDT)/坪量(BW)は、実施例1〜3、比較例1〜3のすべてにおいて、0.2N/25mm/gsmであり、0.1N/25mm/gsmであった。
積層体の坪量、プライ数及び組数の積は、実施例1が5480、実施例2が6510、実施例3が8920、比較例1が6480、比較例2が9,250、比較例3が11136であり、実施例1〜3は、いずれも、2,000以上10,000以下であった。
カット性は、カットオフソーでのカット性を3段階で評価した(〇:良好、△:ズレ発生あり、×:連続操業不可)。
折りズレは、目視による観察を行った。
風合い、取り出し性はモニターテストによる4段階評価(◎、〇、△、×)
Figure 2020125124
表1に示すように、本実施例1〜3の不織布ワイパー包装体は、剛性が高いスパンレース不織布であっても、カット性は良好であり、M/F折り加工機で折り込む際にズレを起こすことがなく、折りジワが発生してなかった。
また、積層後の束のカット際に、斜めにカットされたり、部分的なカット不良を起こすこともなく、カット性も良好であった。
また、本実施例1〜3の不織布ワイパー包装体は、風合い及び引出し性が改善された。特にエンボス加工した製品の風合いは評価が高かった。
また、剛性の高い親水性のスパンレース不織布ワイパーに適正な加工性を持つシートを用いることで、M/F型加工機で不織布ワイパーを高い生産性で製造することができる。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
257 スパンレース不織布シート
258 エンボス

Claims (8)

  1. スパンレース不織布シートをマルチフォルダ型折り加工機で積層体とし、所定の寸法にカットし、包装容器に収納される不織布ワイパー包装体であって、
    前記シートは、パルプ又はレーヨンの配合率が60%以上であり、
    前記シートの坪量が45g/m2以上90g/m2以下であり、
    前記シートのCD方向の剛性が50.0mm以下であり、
    前記シートの剛性のMD/CD比率が1.5以上であり、
    前記シートのMD/CD強度比が1.8以上3.4以下の比率であり、
    前記包装容器から前記シートをポップアップ方式で取り出す際、取出し方向の強度を坪量で除した値が、0.1N/25mm/gsm以上0.5N/25mm/gsm以下である、不織布ワイパー包装体。
  2. 前記マルチフォルダ型折り加工機で折り畳まれるシートは、吸水性改善のため熱エンボス加工されているエンボスを有する、請求項1に記載の不織布ワイパー包装体。
  3. 前記エンボスの形状が楕円を含む円形、又は多角形をドット状に配した形状を有する、請求項2に記載の不織布ワイパー包装体。
  4. 前記エンボスは、押圧面積が1mm/個以上15mm/個以下である、請求項2又は請求項3に記載の不織布ワイパー包装体。
  5. 前記エンボスは、前記シート全体中の押圧部の面積の比率が10%以上25%以下である、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の不織布ワイパー包装体。
  6. 前記エンボスは、前記押圧部のCD方向の非押圧部となる間隙が、0.5mm以上である、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の不織布ワイパー包装体。
  7. 前記積層体の取出し方向の長さにスリット加工を行い、前記マルチフォルダ型折り加工機のフォールディング部で前記シートを重ねながら、交互に折り畳む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の不織布ワイパー包装体。
  8. 前記シートの坪量、プライ数及び組数の積が2,000以上10,000以下である、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の不織布ワイパー包装体。
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