JP2020124719A - 溶接装置および溶接方法 - Google Patents
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Description
<溶接装置の全体構成>
図1は、実施形態1に基づく溶接装置1を説明する図である。
設定部64は、外部から入力されるパラメータに従って溶接トーチ30の軌跡を設定する。
図2は、凝固割れのメカニズムについて説明する図である。
図3は、溶接トーチ30の移動について説明する図である。
本例においては、溶接線Lに対して垂直方向から視た(以下、側面視という)溶接トーチ30の先端動作が描かれている。溶接線Lに対して垂直方向とは、溶接線Lと溶接トーチ30の高さ方向とに対して垂直な方向を意味する。
本例においては、経路a-b-c-d-eにおける指令電圧信号に従う溶接電圧の変化が示されている。
図4(A)には、周期的動作の前側の経路で作成される溶接金属が示されている。図2で説明したように、溶接金属は凝固の過程で母材により急冷される。開先断面視で見た場合、溶接金属内部には、高さ方向に延び、かつ溶接線方向に延びる面状の液状部が発生する。液状部の凝固時には面に略直交する方向に引っ張り応力が加わる。
図5は、アーク制御のイメージを説明する概念図である。
実施形態1の溶接装置1は、溶接トーチ30の周期的動作においてアークを制御する。具体的には、溶接トーチ30が周期的動作する前側の経路におけるアークの大きさを後側の経路におけるアークの大きさ以下の大きさとする。より具体的には、指令電圧信号を調整して前側の経路に対応する経路a−cにおける溶接電圧を所定電圧ET以下に設定し、後側の経路に対応する経路c−eにおける溶接電圧を所定電圧ET以上に設定する。
図9を参照して、溶接装置1は、溶接を開始する(ステップS0)。具体的には、溶接制御部14は、記憶部62に保存されている溶接条件に従って溶接処理を実行するために溶接電源制御部11およびロボット動作制御部15に対して指示する。
ステップS8において、溶接装置1は、溶接処理が終了したと判断した場合(ステップS8においてYES)には、終了する(エンド)。
実施形態2は、溶接装置1のアークセンサ機能について説明する。
ティーチング線は、溶接線Lを狙って設定されるが、溶接中の部材の熱歪みあるいは設置精度に起因して、溶接線Lとティーチング線とがずれる可能性がある。
<ウィービング動作>
図11は、実施形態2に基づく溶接トーチ30のウィービング動作について説明する図である。
溶接電流は、溶接トーチ30から部材までの距離である突き出し距離が短いほど大きくなり、突き出し距離が長いほど溶接電流は小さくなる。したがって、ウィービング1周期の間において、溶接トーチ30が部材間の開先の端領域に近づくほど溶接トーチ30と端領域との突き出し距離が短くなり、溶接トーチ30が中央に近づくほど溶接トーチ30と中央領域との突き出し距離が長くなる。それゆえ、図11(B)に示されるように中央領域において溶接電流が下がり、端領域により溶接電流が大きくなる電流波形となる。
溶接電流は、溶接トーチ30から部材までの距離である突き出し距離が短いほど大きくなり、突き出し距離が長いほど溶接電流は小さくなる。したがって、ウィービング1周期の間において、溶接トーチ30が部材間の開先の端領域に近づくほど溶接トーチ30と端領域との突き出し距離が短くなり、溶接トーチ30が中央に近づくほど溶接トーチ30と中央領域との突き出し距離が長くなる。それゆえ、図12(B)に示されるように中央領域において溶接電流が下がり、端領域により溶接電流が大きくなる電流波形となる。
溶接電流は、溶接トーチ30から部材までの距離である突き出し距離が短いほど大きくなり、突き出し距離が長いほど溶接電流は小さくなる。したがって、ウィービング1周期の間において、溶接トーチ30が部材間の開先の左端領域に近づくほど溶接トーチ30と端領域との突き出し距離が短くなる。それゆえ、図12(D)に示されるように左端領域により溶接電流が大きくなる電流波形となる。
溶接電流は、溶接トーチ30から部材までの距離である突き出し距離が短いほど大きくなり、突き出し距離が長いほど溶接電流は小さくなる。したがって、ウィービング1周期の間において、溶接トーチ30が部材間の開先の端領域に近づくほど溶接トーチ30と端領域との突き出し距離が短くなる。
周期的動作は、溶接線Lに沿って前進方向(溶接進行方向)および後進方向に移動する動作である。
当該図に示されるように、溶接トーチ30と開先との間に溶湯がない前側の経路(前半部)において、溶接トーチ30と開先との距離に応じた山形の溶接電流の波形が計測される。一方、溶接トーチ30と開先との間に溶湯がある後側の経路(後半部)において、溶接トーチ30と開先との距離に応じた山形の溶接電流の波形は計測されない。したがって、実施形態2においては、前半部において計測された溶接電流の波形を用いてアークセンサ機能を実行する。
当該処理により、有効な溶接電流の波形を用いてアークセンサ機能を実行するため精度の高い補正処理を実行することが可能である。
次に、実施形態の作用効果について説明する。
上記の実施形態においては、多関節型ロボットである溶接ロボット20を用いてアーク溶接する方式について説明したが、溶接ロボット20は、溶接トーチ30をウィービング動作可能な駆動機構を有していればよく、特に多関節ロボットに限定されない。溶接ロボット20は、三軸マニピュレータよりなる直交型ロボットであってもよい。
Claims (11)
- 溶接処理を実行する溶接トーチと、
前記溶接トーチに溶接線に沿う往復動作を含む周期的動作をさせる駆動部とを備え、
前記周期的動作の1サイクルの経路は、前側の経路と後側の経路とで構成され、
前記前側の経路におけるアークを、前記後側の経路におけるアークより小さくするアーク制御部をさらに備える、溶接装置。 - 前記駆動部は、前記溶接トーチに前記溶接線に対して垂直方向にウィービング動作させる、請求項1記載の溶接装置。
- 前記駆動部は、前記ウィービング動作の1サイクルにおいて前記溶接トーチに前記溶接線に対して3回交差するようにウィービング動作させる、請求項2記載の溶接装置。
- 前記駆動部による前記溶接トーチの前記ウィービング動作に従って描かれる軌跡は、リサージュ曲線である、請求項3記載の溶接装置。
- 前記溶接線に対して垂直方向の幅を規定する第1パラメータと前記溶接線方向の長さを規定する第2パラメータとに基づいて前記軌跡を設定する設定部をさらに備える、請求項4記載の溶接装置。
- 溶接電流を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて前記溶接線に対する前記溶接トーチのずれを補正する補正部とをさらに備える、請求項2記載の溶接装置。 - 前記検出部は、
前記前側の経路における溶接電流を検出し、
前記後側の経路における溶接電流を検出しない、請求項6記載の溶接装置。 - 前記アーク制御部は、
前記前側の経路における電流および電圧の少なくとも一方を、前記後側の経路における電流および電圧の少なくとも一方よりも小さくする、請求項1記載の溶接装置。 - 溶接処理を実行する溶接トーチに溶接線に沿う往復動作を含む周期的動作をさせるステップと、
前記周期的動作の1サイクルの経路は、前側の経路と後側の経路とで構成され、
前記前側の経路におけるアークを、前記後側の経路におけるアークより小さくするステップとを備える、溶接方法。 - 前記前側の経路におけるアークを、前記後側の経路におけるアークより小さくするステップは、前記前側の経路における溶接電圧を所定電圧以下にし、前記後側の経路における溶接電圧を前記所定電圧以上にするステップを含む、請求項9記載の溶接方法。
- 前記周期的動作は、前進動作と後進動作とを含み、
前記周期的動作をさせるステップは、
前記前進動作時は前記溶接トーチと溶接処理対象の母材との距離を小さくするステップと、
前記後進動作時は前記溶接トーチと前記母材との距離を大きくするステップとをさらに含む、請求項9記載の溶接方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116944680A (zh) * | 2023-09-20 | 2023-10-27 | 山东大学 | 一种小圆焊缝的激光扫描焊接方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5165052A (ja) * | 1974-12-03 | 1976-06-05 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Yokomukijidoyosetsuho |
JP2005144458A (ja) * | 2003-11-11 | 2005-06-09 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 溶接方法及び溶接装置 |
WO2016175155A1 (ja) * | 2015-04-30 | 2016-11-03 | 株式会社神戸製鋼所 | 水平すみ肉溶接方法、水平すみ肉溶接システム及びプログラム |
-
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