JP2020123602A - 熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理チャンバー内の微量な残留ガスを検知することができる熱処理装置を提供する。【解決手段】半導体ウェハーに熱処理を行う処理チャンバー6と搬送チャンバー170とはゲートバルブ185を介して接続される。搬送チャンバー170と第1クールチャンバー131、第2クールチャンバー141とはゲートバルブ183,184を介して接続される。熱処理装置のメンテナンス時に処理チャンバー6を開放する前に、バルブ89のみを開放してバルブ172およびバルブ136を閉止し、処理チャンバー6内の雰囲気のみが処理排気管88からガス排気管191を流れて排気ガス検知器192に流入するようにする。処理チャンバー6内の残留アンモニアに対する排気ガス検知器192の検知感度が高まり、処理チャンバー6内に残留する微量なアンモニアを検知することができる。【選択図】図10

Description

本発明は、半導体ウェハー等の薄板状精密電子基板(以下、単に「基板」と称する)に光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置に関する。
半導体デバイスの製造プロセスにおいて、極めて短時間で半導体ウェハーを加熱するフラッシュランプアニール(FLA)が注目されている。フラッシュランプアニールは、キセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」とするときにはキセノンフラッシュランプを意味する)を使用して半導体ウェハーの表面にフラッシュ光を照射することにより、半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリ秒以下)に昇温させる熱処理技術である。
キセノンフラッシュランプの放射分光分布は紫外域から近赤外域であり、従来のハロゲンランプよりも波長が短く、シリコンの半導体ウェハーの基礎吸収帯とほぼ一致している。よって、キセノンフラッシュランプから半導体ウェハーにフラッシュ光を照射したときには、透過光が少なく半導体ウェハーを急速に昇温することが可能である。また、数ミリ秒以下の極めて短時間のフラッシュ光照射であれば、半導体ウェハーの表面近傍のみを選択的に昇温できることも判明している。
このようなフラッシュランプアニールは、極短時間の加熱が必要とされる処理、例えば典型的には半導体ウェハーに注入された不純物の活性化に利用される。イオン注入法によって不純物が注入された半導体ウェハーの表面にフラッシュランプからフラッシュ光を照射すれば、当該半導体ウェハーの表面を極短時間だけ活性化温度にまで昇温することができ、不純物を深く拡散させることなく、不純物活性化のみを実行することができるのである。
不純物の活性化処理は不活性な窒素ガス雰囲気中で行われるのであるが、他の各種ガス雰囲気中でフラッシュランプアニールを行うことも求められつつある。例えば、特許文献1には、アンモニア雰囲気中で高誘電率ゲート絶縁膜(high-k膜)の成膜後熱処理(PDA:Post Deposition Anneal)を行うことが開示されている。アンモニアは毒性を有するガスであるため、処理に使用されたアンモニアがフラッシュランプアニール装置の外部に漏出することは許容されない。このため、特許文献1に開示の装置においては、フラッシュ加熱処理後に、処理チャンバー内を減圧して有害なアンモニアを排出してから窒素ガスをパージして復圧した後にゲートバルブを開いて半導体ウェハーを搬出するようにしている。
特開2017−045982号公報
しかしながら、例えばアンモニア100%の雰囲気で処理を行った場合、処理チャンバー内を100Paにまで減圧してから窒素ガスで復圧したとすると1000ppmの濃度のアンモニアが残留することとなる。処理チャンバー内を10Paにまで減圧したとしても100ppmの濃度のアンモニアが残留することとなる。このため、窒素ガスで復圧後にゲートバルブを開いたときに、処理チャンバーから微量のアンモニアが漏出するおそれがある。処理チャンバー内を高真空状態にまで減圧すればアンモニア濃度をゼロに近づけることは可能であるが、そのような減圧には長時間を要するためスループットが低下するという問題が生じる。
また、フラッシュランプアニール装置等の半導体製造設備に対しては定期的または不定期にメンテナンス作業が行われる。メンテナンス時には、処理チャンバーを開放して作業を行うこととなる。処理チャンバーを開放する際に、処理チャンバー内に僅かでもアンモニア等の有害なガスが残留していると、そのようなガスが装置外部に放出されて危険である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、処理チャンバー内の微量な残留ガスを検知することができる熱処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、基板を収容する処理チャンバーと、前記処理チャンバー内に収容された基板に光を照射する光照射部と、前記処理チャンバーに処理ガスを供給するガス供給部と、前記処理チャンバー内の雰囲気を排出する排気部と、前記処理チャンバー内の雰囲気中に含まれる前記処理ガスを直接検知する第1ガス検知部と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る熱処理装置において、前記第1ガス検知部は、前記処理チャンバーに設置されたジルコニア式酸素濃度計であることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1の発明に係る熱処理装置において、前記処理チャンバー内の雰囲気のみを前記排気部に導く排気経路をさらに備え、前記第1ガス検知部は前記排気経路に設けられたガス検知器であることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明に係る熱処理装置において、前記熱処理装置のメンテナンス時に前記処理チャンバーを開放する前に前記第1ガス検知部が前記処理チャンバー内の雰囲気中に含まれる前記処理ガスを検知することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかの発明に係る熱処理装置において、前記処理チャンバーに隣接して設けられ、前記処理チャンバーに基板を搬入出する搬送ロボットを収容する搬送チャンバーと、前記搬送チャンバー内の雰囲気中に含まれる前記処理ガスを検知する第2ガス検知部と、をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項5の発明に係る熱処理装置において、前記第2ガス検知部は、ジルコニア式酸素濃度計であることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項5または請求項6の発明に係る熱処理装置において、前記熱処理装置での処理時に前記第2ガス検知部が前記搬送チャンバー内の雰囲気中に含まれる前記処理ガスを検知することを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項5から請求項7のいずれかの発明に係る熱処理装置において、前記第1ガス検知部および前記第2ガス検知部の検知情報並びに基板に対する処理条件に基づいて人工知能により前記熱処理装置での前記処理ガスの危険性を判断する判定部をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項8の発明に係る熱処理装置において、前記処理ガスの危険性有りと判断されたときに、警告を発報する発報部をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項1から請求項9のいずれかの発明に係る熱処理装置において、前記処理ガスは、アンモニアまたは窒素酸化物であることを特徴とする。
請求項1から請求項10の発明によれば、処理チャンバー内の雰囲気中に含まれる処理ガスを直接検知する第1ガス検知部を備えるため、処理チャンバー内の雰囲気に対する第1ガス検知部の検知感度が高まり、処理チャンバー内の微量な残留ガスを検知することができる。
特に、請求項5の発明によれば、搬送チャンバー内の雰囲気中に含まれる処理ガスを検知する第2ガス検知部を備えるため、処理チャンバーから搬送チャンバーに流出した処理ガスを検知することができる。
本発明に係る熱処理装置を示す平面図である。 図1の熱処理装置の正面図である。 熱処理部の構成を示す縦断面図である。 保持部の全体外観を示す斜視図である。 サセプタの平面図である。 サセプタの断面図である。 移載機構の平面図である。 移載機構の側面図である。 複数のハロゲンランプの配置を示す平面図である。 熱処理装置における排気機構の構成を模式的に示す図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 人工知能による危険性の判断の概念を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明に係る熱処理装置の全体構成について説明する。図1は、本発明に係る熱処理装置100を示す平面図であり、図2はその正面図である。熱処理装置100は基板として円板形状の半導体ウェハーWにフラッシュ光を照射してその半導体ウェハーWを加熱するフラッシュランプアニール装置である。処理対象となる半導体ウェハーWのサイズは特に限定されるものではないが、例えばφ300mmやφ450mmである。なお、図1および以降の各図においては、理解容易のため、必要に応じて各部の寸法や数を誇張または簡略化して描いている。また、図1〜図3の各図においては、それらの方向関係を明確にするためZ軸方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系を付している。
図1および図2に示すように、熱処理装置100は、未処理の半導体ウェハーWを外部から装置内に搬入するとともに処理済みの半導体ウェハーWを装置外に搬出するためのインデクサ部101、未処理の半導体ウェハーWの位置決めを行うアライメント部230、加熱処理後の半導体ウェハーWの冷却を行う2つの冷却部130,140、半導体ウェハーWにフラッシュ加熱処理を施す熱処理部160並びに冷却部130,140および熱処理部160に対して半導体ウェハーWの受け渡しを行う搬送ロボット150を備える。また、熱処理装置100は、上記の各処理部に設けられた動作機構および搬送ロボット150を制御して半導体ウェハーWのフラッシュ加熱処理を進行させる制御部3を備える。
インデクサ部101は、複数のキャリアC(本実施形態では2個)を並べて載置するロードポート110と、各キャリアCから未処理の半導体ウェハーWを取り出すとともに、各キャリアCに処理済みの半導体ウェハーWを収納する受渡ロボット120とを備えている。未処理の半導体ウェハーWを収容したキャリアCは無人搬送車(AGV、OHT)等によって搬送されてロードポート110に載置されるともに、処理済みの半導体ウェハーWを収容したキャリアCは無人搬送車によってロードポート110から持ち去られる。
また、ロードポート110においては、受渡ロボット120がキャリアCに対して任意の半導体ウェハーWの出し入れを行うことができるように、キャリアCが図2の矢印CUにて示す如く昇降移動可能に構成されている。なお、キャリアCの形態としては、半導体ウェハーWを密閉空間に収納するFOUP(front opening unified pod)の他に、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドや収納した半導体ウェハーWを外気に曝すOC(open cassette)であっても良い。
また、受渡ロボット120は、図1の矢印120Sにて示すようなスライド移動、矢印120Rにて示すような旋回動作および昇降動作が可能とされている。これにより、受渡ロボット120は、2つのキャリアCに対して半導体ウェハーWの出し入れを行うとともに、アライメント部230および2つの冷却部130,140に対して半導体ウェハーWの受け渡しを行う。受渡ロボット120によるキャリアCに対する半導体ウェハーWの出し入れは、ハンド121のスライド移動、および、キャリアCの昇降移動により行われる。また、受渡ロボット120とアライメント部230または冷却部130,140との半導体ウェハーWの受け渡しは、ハンド121のスライド移動、および、受渡ロボット120の昇降動作によって行われる。
アライメント部230は、Y軸方向に沿ったインデクサ部101の側方に接続されて設けられている。アライメント部230は、半導体ウェハーWを水平面内で回転させてフラッシュ加熱に適切な向きに向ける処理部である。アライメント部230は、アルミニウム合金製の筐体であるアライメントチャンバー231の内部に、半導体ウェハーWを水平姿勢に支持して回転させる機構、および、半導体ウェハーWの周縁部に形成されたノッチやオリフラ等を光学的に検出する機構などを設けて構成される。
アライメント部230への半導体ウェハーWの受け渡しは受渡ロボット120によって行われる。受渡ロボット120からアライメントチャンバー231へはウェハー中心が所定の位置に位置するように半導体ウェハーWが渡される。アライメント部230では、インデクサ部101から受け取った半導体ウェハーWの中心部を回転中心として鉛直方向軸まわりで半導体ウェハーWを回転させ、ノッチ等を光学的に検出することによって半導体ウェハーWの向きを調整する。向き調整の終了した半導体ウェハーWは受渡ロボット120によってアライメントチャンバー231から取り出される。
搬送ロボット150による半導体ウェハーWの搬送空間として搬送ロボット150を収容する搬送チャンバー170が設けられている。その搬送チャンバー170の三方に熱処理部160の処理チャンバー6、冷却部130の第1クールチャンバー131および冷却部140の第2クールチャンバー141が連通接続されている。
熱処理装置100の主要部である熱処理部160は、予備加熱を行った半導体ウェハーWにキセノンフラッシュランプFLからの閃光(フラッシュ光)を照射してフラッシュ加熱処理を行う基板処理部である。この熱処理部160の構成についてはさらに後述する。
2つの冷却部130,140は、概ね同様の構成を備える。冷却部130,140はそれぞれ、アルミニウム合金製の筐体である第1クールチャンバー131,第2クールチャンバー141の内部に、金属製の冷却プレートと、その上面に載置された石英板とを備える(いずれも図示省略)。当該冷却プレートは、ペルチェ素子または恒温水循環によって常温(約23℃)に温調されている。熱処理部160にてフラッシュ加熱処理が施された半導体ウェハーWは、第1クールチャンバー131または第2クールチャンバー141に搬入されて当該石英板に載置されて冷却される。
第1クールチャンバー131および第2クールチャンバー141はともに、インデクサ部101と搬送チャンバー170との間にて、それらの双方に接続されている。第1クールチャンバー131および第2クールチャンバー141には、半導体ウェハーWを搬入出するための2つの開口が形設されている。第1クールチャンバー131の2つの開口のうちインデクサ部101に接続される開口はゲートバルブ181によって開閉可能とされている。一方、第1クールチャンバー131の搬送チャンバー170に接続される開口はゲートバルブ183によって開閉可能とされている。すなわち、第1クールチャンバー131とインデクサ部101とはゲートバルブ181を介して接続され、第1クールチャンバー131と搬送チャンバー170とはゲートバルブ183を介して接続されている。
インデクサ部101と第1クールチャンバー131との間で半導体ウェハーWの受け渡しを行う際には、ゲートバルブ181が開放される。また、第1クールチャンバー131と搬送チャンバー170との間で半導体ウェハーWの受け渡しを行う際には、ゲートバルブ183が開放される。ゲートバルブ181およびゲートバルブ183が閉鎖されているときには、第1クールチャンバー131の内部が密閉空間となる。
また、第2クールチャンバー141の2つの開口のうちインデクサ部101に接続される開口はゲートバルブ182によって開閉可能とされている。一方、第2クールチャンバー141の搬送チャンバー170に接続される開口はゲートバルブ184によって開閉可能とされている。すなわち、第2クールチャンバー141とインデクサ部101とはゲートバルブ182を介して接続され、第2クールチャンバー141と搬送チャンバー170とはゲートバルブ184を介して接続されている。
インデクサ部101と第2クールチャンバー141との間で半導体ウェハーWの受け渡しを行う際には、ゲートバルブ182が開放される。また、第2クールチャンバー141と搬送チャンバー170との間で半導体ウェハーWの受け渡しを行う際には、ゲートバルブ184が開放される。ゲートバルブ182およびゲートバルブ184が閉鎖されているときには、第2クールチャンバー141の内部が密閉空間となる。
処理チャンバー6に隣接して設置された搬送チャンバー170に設けられた搬送ロボット150は、鉛直方向に沿った軸を中心に矢印150Rにて示すように旋回可能とされる。搬送ロボット150は、複数のアームセグメントからなる2つのリンク機構を有し、それら2つのリンク機構の先端にはそれぞれ半導体ウェハーWを保持する搬送ハンド151a,151bが設けられている。これらの搬送ハンド151a,151bは上下に所定のピッチだけ隔てて配置され、リンク機構によりそれぞれ独立して同一水平方向に直線的にスライド移動可能とされている。また、搬送ロボット150は、2つのリンク機構が設けられるベースを昇降移動することにより、所定のピッチだけ離れた状態のまま2つの搬送ハンド151a,151bを昇降移動させる。
搬送ロボット150が第1クールチャンバー131、第2クールチャンバー141または熱処理部160の処理チャンバー6を受け渡し相手として半導体ウェハーWの受け渡し(出し入れ)を行う際には、まず、両搬送ハンド151a,151bが受け渡し相手と対向するように旋回し、その後(または旋回している間に)昇降移動していずれかの搬送ハンドが受け渡し相手と半導体ウェハーWを受け渡しする高さに位置する。そして、搬送ハンド151a(151b)を水平方向に直線的にスライド移動させて受け渡し相手と半導体ウェハーWの受け渡しを行う。
搬送ロボット150と受渡ロボット120との半導体ウェハーWの受け渡しは冷却部130,140を介して行うことができる。すなわち、冷却部130の第1クールチャンバー131および冷却部140の第2クールチャンバー141は、搬送ロボット150と受渡ロボット120との間で半導体ウェハーWを受け渡すためのパスとしても機能するものである。具体的には、搬送ロボット150または受渡ロボット120のうちの一方が第1クールチャンバー131または第2クールチャンバー141に渡した半導体ウェハーWを他方が受け取ることによって半導体ウェハーWの受け渡しが行われる。搬送ロボット150および受渡ロボット120によって半導体ウェハーWをキャリアCから熱処理部160にまで搬送する搬送機構が構成される。
上述したように、第1クールチャンバー131および第2クールチャンバー141とインデクサ部101との間にはそれぞれゲートバルブ181,182が設けられている。また、搬送チャンバー170と第1クールチャンバー131および第2クールチャンバー141との間にはそれぞれゲートバルブ183,184が設けられている。さらに、搬送チャンバー170と熱処理部160の処理チャンバー6との間にはゲートバルブ185が設けられている。熱処理装置100内にて半導体ウェハーWが搬送される際には、適宜これらのゲートバルブが開閉される。
次に、熱処理部160の構成について説明する。図3は、熱処理部160の構成を示す縦断面図である。熱処理部160は、半導体ウェハーWを収容して加熱処理を行う処理チャンバー6と、複数のフラッシュランプFLを内蔵するフラッシュランプハウス5と、複数のハロゲンランプHLを内蔵するハロゲンランプハウス4と、を備える。処理チャンバー6の上側にフラッシュランプハウス5が設けられるとともに、下側にハロゲンランプハウス4が設けられている。また、熱処理部160は、処理チャンバー6の内部に、半導体ウェハーWを水平姿勢に保持する保持部7と、保持部7と搬送ロボット150との間で半導体ウェハーWの受け渡しを行う移載機構10と、を備える。
処理チャンバー6は、筒状のチャンバー側部61の上下に石英製のチャンバー窓を装着して構成されている。チャンバー側部61は上下が開口された概略筒形状を有しており、上側開口には上側チャンバー窓63が装着されて閉塞され、下側開口には下側チャンバー窓64が装着されて閉塞されている。処理チャンバー6の天井部を構成する上側チャンバー窓63は、石英により形成された円板形状部材であり、フラッシュランプFLから出射されたフラッシュ光を処理チャンバー6内に透過する石英窓として機能する。また、処理チャンバー6の床部を構成する下側チャンバー窓64も、石英により形成された円板形状部材であり、ハロゲンランプHLからの光を処理チャンバー6内に透過する石英窓として機能する。
また、チャンバー側部61の内側の壁面の上部には反射リング68が装着され、下部には反射リング69が装着されている。反射リング68,69は、ともに円環状に形成されている。上側の反射リング68は、チャンバー側部61の上側から嵌め込むことによって装着される。一方、下側の反射リング69は、チャンバー側部61の下側から嵌め込んで図示省略のビスで留めることによって装着される。すなわち、反射リング68,69は、ともに着脱自在にチャンバー側部61に装着されるものである。処理チャンバー6の内側空間、すなわち上側チャンバー窓63、下側チャンバー窓64、チャンバー側部61および反射リング68,69によって囲まれる空間が熱処理空間65として規定される。
チャンバー側部61に反射リング68,69が装着されることによって、処理チャンバー6の内壁面に凹部62が形成される。すなわち、チャンバー側部61の内壁面のうち反射リング68,69が装着されていない中央部分と、反射リング68の下端面と、反射リング69の上端面とで囲まれた凹部62が形成される。凹部62は、処理チャンバー6の内壁面に水平方向に沿って円環状に形成され、半導体ウェハーWを保持する保持部7を囲繞する。チャンバー側部61および反射リング68,69は、強度と耐熱性に優れた金属材料(例えば、ステンレススチール)にて形成されている。
また、チャンバー側部61には、処理チャンバー6に対して半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための搬送開口部(炉口)66が形設されている。搬送開口部66は、ゲートバルブ185によって開閉可能とされている。搬送開口部66は凹部62の外周面に連通接続されている。このため、ゲートバルブ185が搬送開口部66を開放しているときには、搬送開口部66から凹部62を通過して熱処理空間65への半導体ウェハーWの搬入および熱処理空間65からの半導体ウェハーWの搬出を行うことができる。また、ゲートバルブ185が搬送開口部66を閉鎖すると処理チャンバー6内の熱処理空間65が密閉空間とされる。
また、処理チャンバー6の内壁上部には熱処理空間65に処理ガスを供給するガス供給孔81が形設されている。ガス供給孔81は、凹部62よりも上側位置に形設されており、反射リング68に設けられていても良い。ガス供給孔81は処理チャンバー6の側壁内部に円環状に形成された緩衝空間82を介してガス供給管83に連通接続されている。ガス供給管83は処理ガス供給源85に接続されている。また、ガス供給管83の経路途中にはバルブ84が介挿されている。バルブ84が開放されると、処理ガス供給源85から緩衝空間82に処理ガスが送給される。緩衝空間82に流入した処理ガスは、ガス供給孔81よりも流体抵抗の小さい緩衝空間82内を拡がるように流れてガス供給孔81から熱処理空間65内へと供給される。処理ガスとしては、窒素(N)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)等の不活性ガス、または、アンモニア(NH)、酸素(O)、水素(H)、塩素(Cl)、塩化水素(HCl)、オゾン(O)、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)などの反応性ガス、或いはそれらの混合ガスを用いることができる。
一方、処理チャンバー6の内壁下部には熱処理空間65内の気体を排気するガス排気孔86が形設されている。ガス排気孔86は、凹部62よりも下側位置に形設されており、反射リング69に設けられていても良い。ガス排気孔86は処理チャンバー6の側壁内部に円環状に形成された緩衝空間87を介して処理排気管88に連通接続されている。処理排気管88は排気部190に接続されている。また、処理排気管88の経路途中にはバルブ89が介挿されている。バルブ89が開放されると、熱処理空間65の気体がガス排気孔86から緩衝空間87を経て処理排気管88へと排出される。なお、ガス供給孔81およびガス排気孔86は、処理チャンバー6の周方向に沿って複数設けられていても良いし、スリット状のものであっても良い。
排気部190は、排気ポンプを備える。排気部190を作動させつつ、バルブ89を開放することによって、処理チャンバー6内の雰囲気が処理排気管88から排気部190へと排出される。ガス供給孔81から何らのガス供給を行うことなく、排気部190によって密閉空間である熱処理空間65の雰囲気を排気すると、処理チャンバー6内を大気圧未満の気圧に減圧することができる。
図4は、保持部7の全体外観を示す斜視図である。保持部7は、基台リング71、連結部72およびサセプタ74を備えて構成される。基台リング71、連結部72およびサセプタ74はいずれも石英にて形成されている。すなわち、保持部7の全体が石英にて形成されている。
基台リング71は円環形状から一部が欠落した円弧形状の石英部材である。この欠落部分は、後述する移載機構10の移載アーム11と基台リング71との干渉を防ぐために設けられている。基台リング71は凹部62の底面に載置されることによって、処理チャンバー6の壁面に支持されることとなる(図3参照)。基台リング71の上面に、その円環形状の周方向に沿って複数の連結部72(本実施形態では4個)が立設される。連結部72も石英の部材であり、溶接によって基台リング71に固着される。
サセプタ74は基台リング71に設けられた4個の連結部72によって支持される。図5は、サセプタ74の平面図である。また、図6は、サセプタ74の断面図である。サセプタ74は、保持プレート75、ガイドリング76および複数の基板支持ピン77を備える。保持プレート75は、石英にて形成された略円形の平板状部材である。保持プレート75の直径は半導体ウェハーWの直径よりも大きい。すなわち、保持プレート75は、半導体ウェハーWよりも大きな平面サイズを有する。
保持プレート75の上面周縁部にガイドリング76が設置されている。ガイドリング76は、半導体ウェハーWの直径よりも大きな内径を有する円環形状の部材である。例えば、半導体ウェハーWの直径がφ300mmの場合、ガイドリング76の内径はφ320mmである。ガイドリング76の内周は、保持プレート75から上方に向けて広くなるようなテーパ面とされている。ガイドリング76は、保持プレート75と同様の石英にて形成される。ガイドリング76は、保持プレート75の上面に溶着するようにしても良いし、別途加工したピンなどによって保持プレート75に固定するようにしても良い。或いは、保持プレート75とガイドリング76とを一体の部材として加工するようにしても良い。
保持プレート75の上面のうちガイドリング76よりも内側の領域が半導体ウェハーWを保持する平面状の保持面75aとされる。保持プレート75の保持面75aには、複数の基板支持ピン77が立設されている。本実施形態においては、保持面75aの外周円(ガイドリング76の内周円)と同心円の周上に沿って30°毎に計12個の基板支持ピン77が立設されている。12個の基板支持ピン77を配置した円の径(対向する基板支持ピン77間の距離)は半導体ウェハーWの径よりも小さく、半導体ウェハーWの径がφ300mmであればφ270mm〜φ280mm(本実施形態ではφ270mm)である。それぞれの基板支持ピン77は石英にて形成されている。複数の基板支持ピン77は、保持プレート75の上面に溶接によって設けるようにしても良いし、保持プレート75と一体に加工するようにしても良い。
図4に戻り、基台リング71に立設された4個の連結部72とサセプタ74の保持プレート75の周縁部とが溶接によって固着される。すなわち、サセプタ74と基台リング71とは連結部72によって固定的に連結されている。このような保持部7の基台リング71が処理チャンバー6の壁面に支持されることによって、保持部7が処理チャンバー6に装着される。保持部7が処理チャンバー6に装着された状態においては、サセプタ74の保持プレート75は水平姿勢(法線が鉛直方向と一致する姿勢)となる。すなわち、保持プレート75の保持面75aは水平面となる。
処理チャンバー6に搬入された半導体ウェハーWは、処理チャンバー6に装着された保持部7のサセプタ74の上に水平姿勢にて載置されて保持される。このとき、半導体ウェハーWは保持プレート75上に立設された12個の基板支持ピン77によって支持されてサセプタ74に保持される。より厳密には、12個の基板支持ピン77の上端部が半導体ウェハーWの下面に接触して当該半導体ウェハーWを支持する。12個の基板支持ピン77の高さ(基板支持ピン77の上端から保持プレート75の保持面75aまでの距離)は均一であるため、12個の基板支持ピン77によって半導体ウェハーWを水平姿勢に支持することができる。
また、半導体ウェハーWは複数の基板支持ピン77によって保持プレート75の保持面75aから所定の間隔を隔てて支持されることとなる。基板支持ピン77の高さよりもガイドリング76の厚さの方が大きい。従って、複数の基板支持ピン77によって支持された半導体ウェハーWの水平方向の位置ずれはガイドリング76によって防止される。
また、図4および図5に示すように、サセプタ74の保持プレート75には、上下に貫通して開口部78が形成されている。開口部78は、放射温度計20(図3参照)がサセプタ74に保持された半導体ウェハーWの下面から放射される放射光(赤外光)を受光するために設けられている。すなわち、放射温度計20が開口部78を介してサセプタ74に保持された半導体ウェハーWの下面から放射された光を受光してその半導体ウェハーWの温度を測定する。さらに、サセプタ74の保持プレート75には、後述する移載機構10のリフトピン12が半導体ウェハーWの受け渡しのために貫通する4個の貫通孔79が穿設されている。
図7は、移載機構10の平面図である。また、図8は、移載機構10の側面図である。移載機構10は、2本の移載アーム11を備える。移載アーム11は、概ね円環状の凹部62に沿うような円弧形状とされている。それぞれの移載アーム11には2本のリフトピン12が立設されている。各移載アーム11は水平移動機構13によって回動可能とされている。水平移動機構13は、一対の移載アーム11を保持部7に対して半導体ウェハーWの移載を行う移載動作位置(図7の実線位置)と保持部7に保持された半導体ウェハーWと平面視で重ならない退避位置(図7の二点鎖線位置)との間で水平移動させる。移載動作位置はサセプタ74の下方であり、退避位置はサセプタ74よりも外方である。水平移動機構13としては、個別のモータによって各移載アーム11をそれぞれ回動させるものであっても良いし、リンク機構を用いて1個のモータによって一対の移載アーム11を連動させて回動させるものであっても良い。
また、一対の移載アーム11は、昇降機構14によって水平移動機構13とともに昇降移動される。昇降機構14が一対の移載アーム11を移載動作位置にて上昇させると、計4本のリフトピン12がサセプタ74に穿設された貫通孔79(図4,5参照)を通過し、リフトピン12の上端がサセプタ74の上面から突き出る。一方、昇降機構14が一対の移載アーム11を移載動作位置にて下降させてリフトピン12を貫通孔79から抜き取り、水平移動機構13が一対の移載アーム11を開くように移動させると各移載アーム11が退避位置に移動する。一対の移載アーム11の退避位置は、保持部7の基台リング71の直上である。基台リング71は凹部62の底面に載置されているため、移載アーム11の退避位置は凹部62の内側となる。なお、移載機構10の駆動部(水平移動機構13および昇降機構14)が設けられている部位の近傍にも図示省略の排気機構が設けられており、移載機構10の駆動部周辺の雰囲気が処理チャンバー6の外部に排出されるように構成されている。
図3に戻り、処理チャンバー6の上方に設けられたフラッシュランプハウス5は、筐体51の内側に、複数本(本実施形態では30本)のキセノンフラッシュランプFLからなる光源と、その光源の上方を覆うように設けられたリフレクタ52と、を備えて構成される。また、フラッシュランプハウス5の筐体51の底部にはランプ光放射窓53が装着されている。フラッシュランプハウス5の床部を構成するランプ光放射窓53は、石英により形成された板状の石英窓である。フラッシュランプハウス5が処理チャンバー6の上方に設置されることにより、ランプ光放射窓53が上側チャンバー窓63と相対向することとなる。フラッシュランプFLは処理チャンバー6の上方からランプ光放射窓53および上側チャンバー窓63を介して熱処理空間65にフラッシュ光を照射する。
複数のフラッシュランプFLは、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が保持部7に保持される半導体ウェハーWの主面に沿って(つまり水平方向に沿って)互いに平行となるように平面状に配列されている。よって、フラッシュランプFLの配列によって形成される平面も水平面である。
キセノンフラッシュランプFLは、その内部にキセノンガスが封入されその両端部にコンデンサーに接続された陽極および陰極が配設された棒状のガラス管(放電管)と、該ガラス管の外周面上に付設されたトリガー電極とを備える。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、コンデンサーに電荷が蓄積されていたとしても通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極に高電圧を印加して絶縁を破壊した場合には、コンデンサーに蓄えられた電気がガラス管内に瞬時に流れ、そのときのキセノンの原子あるいは分子の励起によって光が放出される。このようなキセノンフラッシュランプFLにおいては、予めコンデンサーに蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし100ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、ハロゲンランプHLの如き連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。すなわち、フラッシュランプFLは、1秒未満の極めて短い時間で瞬間的に発光するパルス発光ランプである。なお、フラッシュランプFLの発光時間は、フラッシュランプFLに電力供給を行うランプ電源のコイル定数によって調整することができる。
また、リフレクタ52は、複数のフラッシュランプFLの上方にそれら全体を覆うように設けられている。リフレクタ52の基本的な機能は、複数のフラッシュランプFLから出射されたフラッシュ光を熱処理空間65の側に反射するというものである。リフレクタ52はアルミニウム合金板にて形成されており、その表面(フラッシュランプFLに臨む側の面)はブラスト処理により粗面化加工が施されている。
処理チャンバー6の下方に設けられたハロゲンランプハウス4は、筐体41の内側に複数本(本実施形態では40本)のハロゲンランプHLを内蔵している。複数のハロゲンランプHLは処理チャンバー6の下方から下側チャンバー窓64を介して熱処理空間65への光照射を行う。
図9は、複数のハロゲンランプHLの配置を示す平面図である。本実施形態では、上下2段に各20本ずつのハロゲンランプHLが配設されている。各ハロゲンランプHLは、長尺の円筒形状を有する棒状ランプである。上段、下段ともに20本のハロゲンランプHLは、それぞれの長手方向が保持部7に保持される半導体ウェハーWの主面に沿って(つまり水平方向に沿って)互いに平行となるように配列されている。よって、上段、下段ともにハロゲンランプHLの配列によって形成される平面は水平面である。
また、図9に示すように、上段、下段ともに保持部7に保持される半導体ウェハーWの中央部に対向する領域よりも周縁部に対向する領域におけるハロゲンランプHLの配設密度が高くなっている。すなわち、上下段ともに、ランプ配列の中央部よりも周縁部の方がハロゲンランプHLの配設ピッチが短い。このため、ハロゲンランプHLからの光照射による加熱時に温度低下が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部により多い光量の照射を行うことができる。
また、上段のハロゲンランプHLからなるランプ群と下段のハロゲンランプHLからなるランプ群とが格子状に交差するように配列されている。すなわち、上段の各ハロゲンランプHLの長手方向と下段の各ハロゲンランプHLの長手方向とが直交するように計40本のハロゲンランプHLが配設されている。
ハロゲンランプHLは、ガラス管内部に配設されたフィラメントに通電することでフィラメントを白熱化させて発光させるフィラメント方式の光源である。ガラス管の内部には、窒素やアルゴン等の不活性ガスにハロゲン元素(ヨウ素、臭素等)を微量導入した気体が封入されている。ハロゲン元素を導入することによって、フィラメントの折損を抑制しつつフィラメントの温度を高温に設定することが可能となる。したがって、ハロゲンランプHLは、通常の白熱電球に比べて寿命が長くかつ強い光を連続的に照射できるという特性を有する。すなわち、ハロゲンランプHLは少なくとも1秒以上連続して発光する連続点灯ランプである。また、ハロゲンランプHLは棒状ランプであるため長寿命であり、ハロゲンランプHLを水平方向に沿わせて配置することにより上方の半導体ウェハーWへの放射効率が優れたものとなる。
また、ハロゲンランプハウス4の筐体41内にも、2段のハロゲンランプHLの下側にリフレクタ43が設けられている(図3)。リフレクタ43は、複数のハロゲンランプHLから出射された光を熱処理空間65の側に反射する。
上記の構成以外にも熱処理部160は、半導体ウェハーWの熱処理時にハロゲンランプHLおよびフラッシュランプFLから発生する熱エネルギーによるハロゲンランプハウス4、フラッシュランプハウス5および処理チャンバー6の過剰な温度上昇を防止するため、様々な冷却用の構造を備えている。例えば、処理チャンバー6の壁体には水冷管(図示省略)が設けられている。また、ハロゲンランプハウス4およびフラッシュランプハウス5は、内部に気体流を形成して排熱する空冷構造とされている。また、上側チャンバー窓63とランプ光放射窓53との間隙にも空気が供給され、フラッシュランプハウス5および上側チャンバー窓63を冷却する。
図10は、熱処理装置100における排気機構の構成を模式的に示す図である。熱処理装置100のうちインデクサ部101を除く第1クールチャンバー131、第2クールチャンバー141、搬送チャンバー170および処理チャンバー6は装置全体の筐体200の内側に収容されている。上述した通り、第1クールチャンバー131、第2クールチャンバー141とインデクサ部101との間はそれぞれゲートバルブ181,182によって開閉される。第1クールチャンバー131、第2クールチャンバー141と搬送チャンバー170との間はそれぞれゲートバルブ183,184によって開閉される。搬送チャンバー170と処理チャンバー6との間はゲートバルブ185によって開閉される。
熱処理部160の処理チャンバー6には、処理ガス供給源85およびバルブ84を含むガス供給部からアンモニア等の処理ガスが供給される(図3)。また、第1クールチャンバー131、第2クールチャンバー141および搬送チャンバー170のそれぞれにも図示を省略するガス供給部から窒素ガスが供給される。
処理チャンバー6には処理排気管88が接続される。処理排気管88の経路途中にはバルブ89が設けられている。また、搬送チャンバー170には搬送排気管171が接続される。搬送排気管171の経路途中にはバルブ172が設けられている。さらに、第1クールチャンバー131および第2クールチャンバー141には冷却排気管135が接続される(図10では、図示の便宜上、第2クールチャンバー141に接続される冷却排気管135のみ示している)。冷却排気管135の経路途中にはバルブ136が設けられている。
処理排気管88、搬送排気管171および冷却排気管135はガス排気管191に合流する。ガス排気管191は排気部190に接続される。ガス排気管191の経路途中であって、処理排気管88、搬送排気管171および冷却排気管135の全てが合流した部位(図10の例では、ガス排気管191に処理排気管88が合流した部位)と排気部190との間には排気ガス検知器192が設けられている。本実施形態の排気ガス検知器192は、電解液系を用いたアンモニアの検知器である。排気ガス検知器192は、ガス排気管191を流れる気体に含まれるアンモニアを検知する。
制御部3の制御下にて、排気部190を作動させつつ、バルブ89,172,136を適宜に開閉することによって、処理チャンバー6、搬送チャンバー170、第1クールチャンバー131または第2クールチャンバー141からの排気を制御することができる。例えば、バルブ89,172,136の全てを開放した場合、処理チャンバー6、搬送チャンバー170、第1クールチャンバー131および第2クールチャンバー141の全ての雰囲気がガス排気管191から排気部190に排出される。また、例えば、バルブ89を開放するとともに、バルブ172,136を閉止した場合、処理チャンバー6内の雰囲気のみがガス排気管191から排気部190に排出されることとなる。
また、処理チャンバー6には配管を介して酸素濃度計251が接続されている。処理チャンバー6と酸素濃度計251とを接続する配管の経路途中にはバルブ252が設けられている。バルブ252が開放されると、処理チャンバー6内の雰囲気が酸素濃度計251に取り込まれる。
酸素濃度計251は、例えば安定化ジルコニアを用いたジルコニア式酸素濃度計である。安定化ジルコニアは、ジルコニア(ZrO)に安定化剤としてのイットリア(Y)を添加したものであり、イオン伝導性に優れ、高温では固体電解質となる。高温(例えば、約700℃)のジルコニア固体電解質の両側で酸素濃度に差があると、高酸素濃度側では還元反応によって酸素イオン(O2−)が生成し、その酸素イオンがジルコニア固体電解質内を移動して低酸素濃度側で酸化反応によって酸素(O)となる。ジルコニア固体電解質の両側で生じる酸化・還元反応での電子の授受によって起電力が生じ、その起電力の大きさは酸素濃度差によって規定される。従って、高温のジルコニア固体電解質の片側に酸素濃度が既知の参照ガスを接触させつつ、その反対側に測定対象となるガスを接触させたときの起電力を測定することによって、当該測定対象となるガス中の酸素濃度を測定することができる。酸素濃度計251は、処理チャンバー6から取り込んだ気体中の酸素濃度をかかる原理を用いて測定することによって、処理チャンバー6内の酸素濃度を測定することができる。
また、搬送チャンバー170からの搬送排気管171には酸素濃度計175が接続されている。搬送排気管171と酸素濃度計175とを接続する配管の経路途中にはバルブ176が設けられている。バルブ176が開放されると、搬送チャンバー170内の雰囲気が搬送排気管171を経て酸素濃度計175に取り込まれる。酸素濃度計175も上記の酸素濃度計251と同様のジルコニア式酸素濃度計である。よって、バルブ176を開放することによって、酸素濃度計175は搬送チャンバー170内の酸素濃度を測定することができる。
さらに、筐体200からの筐体排気管280には排気ガス検知器281が設けられている。筐体200内の気体は筐体排気管280から排出される。排気ガス検知器281は、上記の排気ガス検知器192と同様のアンモニアの検知器である。排気ガス検知器281は、筐体排気管280を流れる気体に含まれるアンモニアを検知する。また、筐体200の壁面のうちインデクサ部101と接する面の一部には開口285が形設されている。ゲートバルブ181またはゲートバルブ182が開放されているときに、第1クールチャンバー131または第2クールチャンバー141からインデクサ部101に流出した気体の一部は開口285から筐体200内に流入して筐体排気管280から排出される。従って、第1クールチャンバー131または第2クールチャンバー141からインデクサ部101に流出した気体に含まれるアンモニアを排気ガス検知器281によって検知することもできる。
図11は、制御部3の構成を示すブロック図である。制御部3は、熱処理装置100に設けられた上記の種々の動作機構を制御する。制御部3のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部3は、各種演算処理を行う回路であるCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスク35を備えている。制御部3のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって熱処理装置100における処理が進行する。判定部31および発報部32は、制御部3のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって実現される機能処理部である。判定部31および発報部32の処理内容についてはさらに後述する。なお、図1においては、インデクサ部101内に制御部3を示しているが、これに限定されるものではなく、制御部3は熱処理装置100内の任意の位置に配置することができる。なお、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリは、フラッシュメモリが集積されたSSD等でもよい。
また、制御部3には入力部33、表示部34およびスピーカー36が接続されている。制御部3は、表示部34に種々の情報を表示する。熱処理装置100のオペレータは、表示部34に表示された情報を確認しつつ、入力部33から種々のコマンドやパラメータを入力することができる。入力部33としては、例えばキーボードやマウスを用いることができる。表示部34としては、例えば液晶ディスプレイを用いることができる。本実施形態においては、表示部34および入力部33として、熱処理装置100の外壁に設けられた液晶のタッチパネルを採用して双方の機能を併せ持たせるようにしている。また、制御部3は、スピーカー36から音声を出力することもできる。
次に、熱処理装置100における処理動作について説明する。ここで処理対象となる半導体ウェハーWは、ゲート絶縁膜として高誘電率膜が形成されたシリコンの半導体基板である。高誘電率膜は、例えばALD(Atomic Layer Deposition)やMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)等の手法によって半導体ウェハーWの表面に堆積されて成膜されている。その半導体ウェハーWに対して熱処理装置100がアンモニア雰囲気中にてフラッシュ光を照射して成膜後熱処理(PDA)を行うことにより、成膜後の高誘電率膜中の欠陥を消滅させる。以下に説明する手順は、磁気ディスク35に格納されたレシピ(図11)に従って制御部3が熱処理装置100の各動作機構を制御することにより進行する。レシピとは、半導体ウェハーWに対する熱処理の処理手順および処理条件を規定したものである。
まず、高誘電率膜が形成された未処理の半導体ウェハーWがキャリアCに複数枚収容された状態でインデクサ部101のロードポート110に載置される。そして、受渡ロボット120がキャリアCから未処理の半導体ウェハーWを1枚ずつ取り出し、アライメント部230のアライメントチャンバー231に搬入する。アライメントチャンバー231では、半導体ウェハーWをその中心部を回転中心として水平面内にて鉛直方向軸まわりで回転させ、ノッチ等を光学的に検出することによって半導体ウェハーWの向きを調整する。
次に、インデクサ部101の受渡ロボット120がアライメントチャンバー231から向きの調整された半導体ウェハーWを取り出し、冷却部130の第1クールチャンバー131または冷却部140の第2クールチャンバー141に搬入する。第1クールチャンバー131または第2クールチャンバー141に搬入された未処理の半導体ウェハーWは搬送ロボット150によって搬送チャンバー170に搬出される。未処理の半導体ウェハーWがインデクサ部101から第1クールチャンバー131または第2クールチャンバー141を経て搬送チャンバー170に移送される際には、第1クールチャンバー131および第2クールチャンバー141は半導体ウェハーWの受け渡しのためのパスとして機能するのである。
半導体ウェハーWを取り出した搬送ロボット150は熱処理部160を向くように旋回する。続いて、ゲートバルブ185が処理チャンバー6と搬送チャンバー170との間を開放し、搬送ロボット150が未処理の半導体ウェハーWを処理チャンバー6に搬入する。このときに、先行する加熱処理済みの半導体ウェハーWが処理チャンバー6に存在している場合には、搬送ハンド151a,151bの一方によって加熱処理後の半導体ウェハーWを取り出してから未処理の半導体ウェハーWを処理チャンバー6に搬入してウェハー入れ替えを行う。その後、ゲートバルブ185が処理チャンバー6と搬送チャンバー170との間を閉鎖する。
処理チャンバー6に搬入された半導体ウェハーWには、ハロゲンランプHLによって予備加熱が行われた後、フラッシュランプFLからのフラッシュ光照射によってフラッシュ加熱処理が行われる。このフラッシュ加熱処理により半導体ウェハーWの表面に形成された高誘電率膜の成膜後熱処理が行われる。
フラッシュ加熱処理が終了した後、ゲートバルブ185が処理チャンバー6と搬送チャンバー170との間を再び開放し、搬送ロボット150が処理チャンバー6からフラッシュ加熱処理後の半導体ウェハーWを搬送チャンバー170に搬出する。半導体ウェハーWを取り出した搬送ロボット150は、処理チャンバー6から第1クールチャンバー131または第2クールチャンバー141に向くように旋回する。また、ゲートバルブ185が処理チャンバー6と搬送チャンバー170との間を閉鎖する。
その後、搬送ロボット150が加熱処理後の半導体ウェハーWを冷却部130の第1クールチャンバー131または冷却部140の第2クールチャンバー141に搬入する。このとき、当該半導体ウェハーWが加熱処理前に第1クールチャンバー131を通ってきている場合には加熱処理後にも第1クールチャンバー131に搬入され、加熱処理前に第2クールチャンバー141を通ってきている場合には加熱処理後にも第2クールチャンバー141に搬入される。第1クールチャンバー131または第2クールチャンバー141では、フラッシュ加熱処理後の半導体ウェハーWの冷却処理が行われる。熱処理部160の処理チャンバー6から搬出された時点での半導体ウェハーW全体の温度は比較的高温であるため、これを第1クールチャンバー131または第2クールチャンバー141にて常温近傍にまで冷却するのである。
所定の冷却処理時間が経過した後、受渡ロボット120が冷却後の半導体ウェハーWを第1クールチャンバー131または第2クールチャンバー141から搬出し、キャリアCへと返却する。キャリアCに所定枚数の処理済み半導体ウェハーWが収容されると、そのキャリアCはインデクサ部101のロードポート110から搬出される。
熱処理部160における加熱処理について説明を続ける。ゲートバルブ185が開いて搬送開口部66が開放され、搬送ロボット150により搬送開口部66を介して処理対象となる半導体ウェハーWが処理チャンバー6内の熱処理空間65に搬入される。搬送ロボット150は、未処理の半導体ウェハーWを保持する搬送ハンド151a(または搬送ハンド151b)を保持部7の直上位置まで進出させて停止させる。そして、移載機構10の一対の移載アーム11が退避位置から移載動作位置に水平移動して上昇することにより、リフトピン12が貫通孔79を通ってサセプタ74の保持プレート75の上面から突き出て半導体ウェハーWを受け取る。このとき、リフトピン12は基板支持ピン77の上端よりも上方にまで上昇する。
未処理の半導体ウェハーWがリフトピン12に載置された後、搬送ロボット150が搬送ハンド151aを熱処理空間65から退出させ、ゲートバルブ185によって搬送開口部66が閉鎖される。そして、一対の移載アーム11が下降することにより、半導体ウェハーWは移載機構10から保持部7のサセプタ74に受け渡されて水平姿勢にて下方より保持される。半導体ウェハーWは、保持プレート75上に立設された複数の基板支持ピン77によって支持されてサセプタ74に保持される。また、半導体ウェハーWは、高誘電率膜が形成された表面を上面として保持部7に保持される。複数の基板支持ピン77によって支持された半導体ウェハーWの裏面(表面とは反対側の主面)と保持プレート75の保持面75aとの間には所定の間隔が形成される。サセプタ74の下方にまで下降した一対の移載アーム11は水平移動機構13によって退避位置、すなわち凹部62の内側に退避する。
半導体ウェハーWが処理チャンバー6に収容され、ゲートバルブ185によって搬送開口部66が閉鎖された後、処理チャンバー6内を大気圧よりも低い気圧に減圧する。具体的には、搬送開口部66が閉鎖されることによって、処理チャンバー6内の熱処理空間65が密閉空間となる。この状態にて、給気のためのバルブ84を閉止しつつ、排気のためのバルブ89を開放する。これにより、処理チャンバー6内に対してはガス供給が行われることなく排気が行われることとなり、処理チャンバー6内の熱処理空間65が大気圧未満に減圧される。処理チャンバー6からの排気は、初期段階では比較的小さな排気流量で静かに排気を行った後に、大きな排気流量に切り換えるようにしても良い。このようにすれば、処理チャンバー6内のパーティクルの巻き上げを防止することができる。
処理チャンバー6の圧力(真空度)が所定圧(例えば、約100Pa)に到達した後、給気のためのバルブ84を開放し、処理ガス供給源85から処理チャンバー6内の熱処理空間65にアンモニアを供給する。その結果、処理チャンバー6内にて保持部7に保持された半導体ウェハーWの周辺にはアンモニア雰囲気が形成される。アンモニア雰囲気中におけるアンモニアの濃度(つまり、アンモニアと窒素ガスとの混合比)は、特に限定されるものではなく適宜の値とすることができ、例えば100%であっても良い。
処理チャンバー6内にアンモニアが供給されることによって、処理チャンバー6内の圧力が上昇して例えば5000Paにまで復圧する。処理チャンバー6内にアンモニア雰囲気が形成された後、40本のハロゲンランプHLが一斉に点灯して半導体ウェハーWの予備加熱(アシスト加熱)が開始される。ハロゲンランプHLから出射されたハロゲン光は、石英にて形成された下側チャンバー窓64およびサセプタ74を透過して半導体ウェハーWの裏面に照射される。ハロゲンランプHLからの光照射を受けることによって半導体ウェハーWが予備加熱されて温度が上昇する。なお、移載機構10の移載アーム11は凹部62の内側に退避しているため、ハロゲンランプHLによる加熱の障害となることは無い。
ハロゲンランプHLによる予備加熱を行うときには、半導体ウェハーWの温度が放射温度計20によって測定されている。すなわち、サセプタ74に保持された半導体ウェハーWの下面から開口部78を介して放射された赤外光を放射温度計20が受光して昇温中のウェハー温度を測定する。測定された半導体ウェハーWの温度は制御部3に伝達される。制御部3は、ハロゲンランプHLからの光照射によって昇温する半導体ウェハーWの温度が所定の予備加熱温度T1に到達したか否かを監視しつつ、ハロゲンランプHLの出力を制御する。すなわち、制御部3は、放射温度計20による測定値に基づいて、半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1となるようにハロゲンランプHLの出力をフィードバック制御する。予備加熱温度T1は300℃以上600℃以下であり、本実施形態では450℃である。
半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達した後、制御部3は半導体ウェハーWをその予備加熱温度T1に暫時維持する。具体的には、放射温度計20によって測定される半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達した時点にて制御部3がハロゲンランプHLの出力を調整し、半導体ウェハーWの温度をほぼ予備加熱温度T1に維持している。
このようなハロゲンランプHLによる予備加熱を行うことによって、半導体ウェハーWの全体を予備加熱温度T1に均一に昇温している。ハロゲンランプHLによる予備加熱の段階においては、より放熱が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部の温度が中央部よりも低下する傾向にあるが、ハロゲンランプハウス4におけるハロゲンランプHLの配設密度は、半導体ウェハーWの中央部に対向する領域よりも周縁部に対向する領域の方が高くなっている。このため、放熱が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部に照射される光量が多くなり、予備加熱段階における半導体ウェハーWの面内温度分布を均一なものとすることができる。
次に、半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達してから所定時間が経過した後にフラッシュランプFLがサセプタ74に保持された半導体ウェハーWの表面にフラッシュ光照射を行う。このとき、フラッシュランプFLから放射されるフラッシュ光の一部は直接に処理チャンバー6内へと向かい、他の一部は一旦リフレクタ52により反射されてから処理チャンバー6内へと向かい、これらのフラッシュ光の照射により半導体ウェハーWのフラッシュ加熱が行われる。
フラッシュ加熱は、フラッシュランプFLからのフラッシュ光(閃光)照射により行われるため、半導体ウェハーWの表面温度を短時間で上昇することができる。すなわち、フラッシュランプFLから照射されるフラッシュ光は、予めコンデンサーに蓄えられていた静電エネルギーが極めて短い光パルスに変換された、照射時間が0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下程度の極めて短く強い閃光である。そして、高誘電率膜が成膜された半導体ウェハーWの表面にフラッシュランプFLからフラッシュ光を照射することによって、高誘電率膜を含む半導体ウェハーWの表面は瞬間的に処理温度T2にまで昇温して成膜後熱処理が実行される。フラッシュ光照射によって半導体ウェハーWの表面が到達する最高温度(ピーク温度)である処理温度T2は600℃以上1200℃以下であり、本実施形態では1000℃である。
アンモニア雰囲気中にて半導体ウェハーWの表面が処理温度T2にまで昇温して成膜後熱処理が実行されると、高誘電率膜の窒化が促進されるとともに、高誘電率膜中に存在していた点欠陥等の欠陥が消滅する。なお、フラッシュランプFLからの照射時間は0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下程度の短時間であるため、半導体ウェハーWの表面温度が予備加熱温度T1から処理温度T2にまで昇温するのに要する時間も1秒未満の極めて短時間である。フラッシュ光照射後の半導体ウェハーWの表面温度は処理温度T2からただちに急速に下降する。
フラッシュ加熱処理が終了して所定時間が経過した後に、制御部3がバルブ84を閉止して処理チャンバー6内を再び約100Paにまで減圧する。これにより、処理チャンバー6内の熱処理空間65から有害なアンモニアを排出することができる。続いて、制御部3がバルブ89を閉止してバルブ84を開放し、処理ガス供給源85から処理チャンバー6内に不活性ガスである窒素ガスを供給して大気圧にまで復圧する。また、ハロゲンランプHLも消灯し、これによって半導体ウェハーWが予備加熱温度T1からも降温する。降温中の半導体ウェハーWの温度は放射温度計20によって測定され、その測定結果は制御部3に伝達される。制御部3は、測定結果より半導体ウェハーWの温度が所定温度まで降温したか否かを監視する。そして、処理チャンバー6が窒素雰囲気に置換されて大気圧にまで復圧し、半導体ウェハーWの温度が所定以下にまで降温した後、移載機構10の一対の移載アーム11が再び退避位置から移載動作位置に水平移動して上昇することにより、リフトピン12がサセプタ74の上面から突き出て熱処理後の半導体ウェハーWをサセプタ74から受け取る。続いて、ゲートバルブ185により閉鎖されていた搬送開口部66が開放され、リフトピン12上に載置された半導体ウェハーWが搬送ロボット150の搬送ハンド151b(または搬送ハンド151a)により搬出される。搬送ロボット150は、搬送ハンド151bをリフトピン12によって突き上げられた半導体ウェハーWの直下位置にまで進出させて停止させる。そして、一対の移載アーム11が下降することにより、フラッシュ加熱後の半導体ウェハーWが搬送ハンド151bに渡されて載置される。その後、搬送ロボット150が搬送ハンド151bを処理チャンバー6から退出させて処理後の半導体ウェハーWを搬出する。
ところで、熱処理装置100に対しては、定期的または不定期にメンテナンス作業が行われる。不定期なメンテナンス作業が行われるのは、例えばフラッシュ加熱時にウェハー割れ等のトラブルが発生して復旧処理を行う必要のあるときである。メンテナンス時には、処理チャンバー6を開放して作業を行うこととなる。具体的には、上側チャンバー窓63を開く必要がある。処理チャンバー6を開放する際に、処理チャンバー6内に僅かでもアンモニア等の有害なガスが残留していると、そのようなガスが熱処理装置100の外部の作業環境に放出されるおそれがある。
このため、第1実施形態においては、熱処理装置100のメンテナンス時に処理チャンバー6を開放する前に、処理チャンバー6内の雰囲気中に含まれる残留ガスの検知を行うようにしている。メンテナンス時に処理チャンバー6を開放する前には、処理ガス供給源85からの窒素ガス供給により処理チャンバー6内を大気圧の窒素雰囲気としている。処理チャンバー6内を大気圧の窒素雰囲気とした状態にてバルブ89を開放するとともに、バルブ172,136を閉止する。これにより、処理排気管88およびガス排気管191は処理チャンバー6内の雰囲気のみを排気部190に導く排気経路となる。そして、排気ガス検知器192は、当該排気経路の経路途中に設けられていることとなる。
バルブ89の他にもバルブ172および/またはバルブ136が開放されていると、ガス排気管191には処理チャンバー6の雰囲気と搬送チャンバー170および/または第1クールチャンバー131(第2クールチャンバー141)の雰囲気とが混じった排気が流れることとなる。そうすると、処理チャンバー6内の雰囲気が希釈されることとなるため、処理チャンバー6内に残留する微量なアンモニア等を排気ガス検知器192によって検知することが難しくなる。
第1実施形態では、バルブ89のみを開放してバルブ172およびバルブ136を閉止しているため、処理チャンバー6内の雰囲気のみが処理排気管88からガス排気管191を流れて排気ガス検知器192を通過することとなる。すなわち、バルブ操作によって、処理チャンバー6内の雰囲気のみを排気ガス検知器192の検知対象とし、処理チャンバー6内の雰囲気に含まれる残留アンモニアを直接検知するようにしているのである。従って、処理チャンバー6内の残留アンモニアに対する排気ガス検知器192の検知感度は高まり、処理チャンバー6内に残留する極微量のアンモニアを排気ガス検知器192によって検知することが可能となる。これにより、熱処理装置100のメンテナンス時に処理チャンバー6を開放する前に、安全性を確認することができる。
処理チャンバー6を開放する前に、排気ガス検知器192が処理チャンバー6内に残留するアンモニアを検知したときには、制御部3の発報部32(図11)が表示部34にアラームを表示するとともに、スピーカー36から音声による警告を発報するようにしても良い。このようにすれば、メンテナンスの作業者に危険性をより確実に伝達することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の熱処理装置1の構成および半導体ウェハーWの処理手順は第1実施形態と同様である。第1実施形態では熱処理装置100のメンテナンス時に処理チャンバー6を開放する前に処理チャンバー6内の残留アンモニアの検知を行っていたが、第2実施形態においては半導体ウェハーWの処理中に搬送チャンバー170内の雰囲気に含まれるアンモニアの検知を行う。
上述の通り、熱処理部160においてはアンモニア雰囲気中にて半導体ウェハーWの加熱処理を行い、加熱処理終了後は処理チャンバー6内を減圧してアンモニアを排出するようにしている。しかし、例えばアンモニア100%の雰囲気中で半導体ウェハーWの加熱処理を行った場合、処理チャンバー6内を100Paにまで減圧してアンモニアを排出したとしても、窒素ガスで大気圧に復圧したときには処理チャンバー6内に1000ppmのアンモニアが残留することとなる。この残留濃度は、作業環境におけるアンモニアの許容濃度として定められている25ppmと比較しても高濃度である。
残留アンモニアは、ゲートバルブ185が開いて搬送ロボット150によって処理後の半導体ウェハーWが処理チャンバー6から搬送チャンバー170に搬出される際に半導体ウェハーWとともに搬送チャンバー170に流入する可能性がある。搬送チャンバー170に流入したアンモニアはさらに第1クールチャンバー131または第2クールチャンバー141を経てインデクサ部101から作業環境に漏出するおそれもある。熱処理装置100では各チャンバー間の圧力関係を調整することによって処理チャンバー6内の残留アンモニアが作業環境にまでは漏出しないようにされているものの、何らかのトラブルや人為的なミスによって残留アンモニアが漏出する可能性を完全に無くすことは困難である。また、ゲートバルブ185のOリングのシール性が劣化した場合には、半導体ウェハーWの加熱処理中に処理チャンバー6から搬送チャンバー170にアンモニアが漏出する可能性もある。
そこで、第2実施形態においては、熱処理装置100での半導体ウェハーWの処理時(加熱処理に加えて搬送や冷却等をも含む)に搬送チャンバー170内の雰囲気中に含まれるアンモニアの検知を行うようにしている。具体的には、熱処理装置100での半導体ウェハーWの処理時には、酸素濃度計175によって搬送チャンバー170内の雰囲気中におけるアンモニアの有無を常時監視している。
酸素濃度計175は、本来搬送チャンバー170内の酸素濃度を測定するジルコニア式酸素濃度計である。ジルコニア式酸素濃度計が酸素と接すると酸素イオンの移動によって起電力が発生するのであるが、そのジルコニア式酸素濃度計がアンモニアと接した場合には、アンモニアが分解して生成された水素イオン(H)がジルコニア固体電解質内を移動することによって起電力(酸素とは逆の電位の起電力)が発生する。従って、酸素濃度計175は、アンモニアの濃度を定量評価することまではできないものの、アンモニアの有無を検知することは可能である。しかも酸素濃度計175の検知感度は高く、典型的には、電解液系を用いたアンモニアの検知器である排気ガス検知器192,281の検知感度が1ppm程度であるのに対して、酸素濃度計175はそれより1オーダー低い濃度のアンモニアを検知することができる。
熱処理装置100での半導体ウェハーWの処理中にはバルブ176を常時開放して搬送チャンバー170内の雰囲気を酸素濃度計175に取り込む。高い検知感度を有する酸素濃度計175は、熱処理装置100での処理時に搬送チャンバー170の雰囲気中に含まれるアンモニアを検知する。これにより、熱処理装置100での処理時における処理チャンバー6から搬送チャンバー170へのアンモニアの流出の有無を検知して安全性を確認することができる。
第1実施形態と同様に、酸素濃度計175が熱処理装置100での処理時に搬送チャンバー170の雰囲気中に含まれるアンモニアを検知したときには、発報部32が表示部34にアラームを表示するとともに、スピーカー36から音声による警告を発報するようにしても良い。このようにすれば、熱処理装置100のオペレータに搬送チャンバー170へのアンモニアの流出をより確実に伝達することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態の熱処理装置1の構成および半導体ウェハーWの処理手順は第1実施形態と同様である。第3実施形態においては、人工知能(AI)を用いてアンモニアの危険性を判断している。
第1実施形態では電解液系を用いたアンモニアの検知器である排気ガス検知器192によって処理チャンバー6内のアンモニアを検知し、第2実施形態ではジルコニア固体電解質を用いた酸素濃度計175によって搬送チャンバー170内のアンモニアを検知していた。しかし、排気ガス検知器192は、水素を含んだ分子や窒素酸化物にも反応する。また、酸素濃度計175は、雰囲気中の酸素の影響を当然に受ける。よって、排気ガス検知器192または酸素濃度計175によってアンモニアが検知されたとしても、実際にはアンモニアが存在していない、或いはアンモニアが存在していたとしてもその濃度が危険なレベルにまでは到達していないこともある。
第3実施形態においては、人工知能機能を備えた判定部31によってアンモニアの危険性を判断している。図12は、人工知能による危険性の判断の概念を示す図である。人工知能機能を備えた判定部31は、深層学習を含む機械学習によって得た知識を用いて多数のデータの集合に対する解析を行ってアンモニアの危険性を判断する。判定部31への入力データとしては、排気ガス検知器192または酸素濃度計175による検知情報に加えて、処理チャンバー6に供給されているガス種類の情報、ゲートバルブを含む各バルブの開閉情報、および、半導体ウェハーWに対する処理条件が例示される。半導体ウェハーWに対する処理条件は、磁気ディスク35に格納されているレシピから取得することができる。
人工知能機能を備えた判定部31は、過去に得られたデータからどのような状況下で危険性が生じるかを学習している。判定部31は、その機械学習によって得た知識を用いて、図12に例示されるデータの集合に対する解析を行ってアンモニアの危険性の有無を判断する。この判断には大量のデータを取り扱うこととなるため人工知能を用いるのは好適である。
判定部31によって危険性ありと判断されたときには、発報部32が警告を発報するようにしても良い。このときに、第1および第2実施形態と同様に、発報部32が表示部34にアラームを表示するとともに、スピーカー36から音声による警告を発報するようにしても良い。
<変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、第1実施形態においては、ガス排気管191に設けられた排気ガス検知器192によって処理チャンバー6内の残留アンモニアを検知するようにしていたが、これに代えて酸素濃度計251によって処理チャンバー6内の残留アンモニアを検知するようにしても良い。既述したように、本来酸素濃度を測定するためのジルコニア式の酸素濃度計251であってもアンモニアの有無を高感度で検知することは可能である。熱処理装置100のメンテナンス時に処理チャンバー6を開放する前に、バルブ252を開いて処理チャンバー6内の雰囲気を酸素濃度計251に取り込み、処理チャンバー6内に残留するアンモニアを検知する。酸素濃度計251も処理チャンバー6内の雰囲気のみを検知対象としているため、処理チャンバー6内の雰囲気に含まれる残留アンモニアを直接検知することができる。従って、第1実施形態と同様に、処理チャンバー6内に残留する極微量のアンモニアを酸素濃度計251によって検知することができる。
また、上記実施形態においては、処理ガスとしてアンモニアを用い、メンテナンス時等にアンモニアを検知するようにしていたが、処理ガスはアンモニアに限定されるものではなく、他の有毒なガスであっても良い。そのような有毒なガスとしては窒素酸化物(一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)などのNO)が例示される。ジルコニア式酸素濃度計が窒素酸化物と接すると、窒素酸化物が分解して生成された酸素イオンがジルコニア固体電解質内を移動することによって起電力が発生するため、酸素濃度計175,251によって窒素酸化物の有無を検知することは可能である。
また、上記実施形態においては、フラッシュランプハウス5に30本のフラッシュランプFLを備えるようにしていたが、これに限定されるものではなく、フラッシュランプFLの本数は任意の数とすることができる。また、フラッシュランプFLはキセノンフラッシュランプに限定されるものではなく、クリプトンフラッシュランプであっても良い。また、ハロゲンランプハウス4に備えるハロゲンランプHLの本数も40本に限定されるものではなく、任意の数とすることができる。
また、上記実施形態においては、1秒以上連続して発光する連続点灯ランプとしてフィラメント方式のハロゲンランプHLを用いて半導体ウェハーWの予備加熱を行っていたが、これに限定されるものではなく、ハロゲンランプHLに代えて放電型のアークランプ(例えば、キセノンアークランプ)を連続点灯ランプとして用いて予備加熱を行うようにしても良い。
また、熱処理装置100によって処理対象となる基板は半導体ウェハーに限定されるものではなく、液晶表示装置などのフラットパネルディスプレイに用いるガラス基板や太陽電池用の基板であっても良い。
3 制御部
4 ハロゲンランプハウス
5 フラッシュランプハウス
6 処理チャンバー
7 保持部
10 移載機構
31 判定部
32 発報部
33 入力部
34 表示部
35 磁気ディスク
36 スピーカー
65 熱処理空間
74 サセプタ
85 処理ガス供給源
100 熱処理装置
101 インデクサ部
120 受渡ロボット
130,140 冷却部
150 搬送ロボット
151a,151b 搬送ハンド
160 熱処理部
170 搬送チャンバー
175,251 酸素濃度計
190 排気部
192,281 排気ガス検知器
FL フラッシュランプ
HL ハロゲンランプ
W 半導体ウェハー

Claims (10)

  1. 基板に光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置であって、
    基板を収容する処理チャンバーと、
    前記処理チャンバー内に収容された基板に光を照射する光照射部と、
    前記処理チャンバーに処理ガスを供給するガス供給部と、
    前記処理チャンバー内の雰囲気を排出する排気部と、
    前記処理チャンバー内の雰囲気中に含まれる前記処理ガスを直接検知する第1ガス検知部と、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1記載の熱処理装置において、
    前記第1ガス検知部は、前記処理チャンバーに設置されたジルコニア式酸素濃度計であることを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項1記載の熱処理装置において、
    前記処理チャンバー内の雰囲気のみを前記排気部に導く排気経路をさらに備え、
    前記第1ガス検知部は前記排気経路に設けられたガス検知器であることを特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記熱処理装置のメンテナンス時に前記処理チャンバーを開放する前に前記第1ガス検知部が前記処理チャンバー内の雰囲気中に含まれる前記処理ガスを検知することを特徴とする熱処理装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記処理チャンバーに隣接して設けられ、前記処理チャンバーに基板を搬入出する搬送ロボットを収容する搬送チャンバーと、
    前記搬送チャンバー内の雰囲気中に含まれる前記処理ガスを検知する第2ガス検知部と、
    をさらに備えることを特徴とする熱処理装置。
  6. 請求項5記載の熱処理装置において、
    前記第2ガス検知部は、ジルコニア式酸素濃度計であることを特徴とする熱処理装置。
  7. 請求項5または請求項6記載の熱処理装置において、
    前記熱処理装置での処理時に前記第2ガス検知部が前記搬送チャンバー内の雰囲気中に含まれる前記処理ガスを検知することを特徴とする熱処理装置。
  8. 請求項5から請求項7のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記第1ガス検知部および前記第2ガス検知部の検知情報並びに基板に対する処理条件に基づいて人工知能により前記熱処理装置での前記処理ガスの危険性を判断する判定部をさらに備えることを特徴とする熱処理装置。
  9. 請求項8記載の熱処理装置において、
    前記処理ガスの危険性有りと判断されたときに、警告を発報する発報部をさらに備えることを特徴とする熱処理装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記処理ガスは、アンモニアまたは窒素酸化物であることを特徴とする熱処理装置。
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