JP2020123593A5 - - Google Patents

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プラズマ発生装置、及びプラズマ発生装置における電流検出方法
本発明は、プラズマ発生装置、及びプラズマ発生装置における電流検出方法に関するものである。
特許文献1には、例えば3相のケーブルの各々の地絡電流を検出する電流センサを備え、地絡電流が所定値を超えた場合に、ケーブルの故障を表示するケーブル故障表示装置が開示されている。特許文献1のケーブル故障表示装置によれば、ケーブルの各々が地絡したことを検出することができる。
特開2001−314009号公報
ところで、プラズマ発生装置は、1対の電極に電圧が印加されて、1対の電極の間に放電が生じ、プラズマを発生する。1対の電極に電力を供給する1対のケーブルが破損し、1対のケーブルの間で、短絡もしくは放電が発生する場合がある。1対のケーブル間で短絡もしくは放電が発生した場合には、一方のケーブルから他方のケーブルに異常電流が流れる。特許文献1では、ケーブルの各々が地絡したことを検出できるものの、ケーブル間での短絡もしくは放電を検出することは困難であった。
本願は、上記の課題に鑑み提案されたものであって、ケーブルの短絡もしくは放電を検出することができるプラズマ発生装置、及びプラズマ発生装置における電流検出方法を提供することを目的とする。
本明細書は、ロボットアームを備えるロボットと、電力を供給する制御装置と、ロボッ トアームに沿って取り付けられ、制御装置からの電力を伝送するケーブルと、ロボットア ームの先端に取り付けられ、ケーブルからの電力が供給されるプラズマヘッドと、ケーブ ルに生じる異常電流を検知する検知モジュールと、を備えるプラズマ発生装置を開示する 。また、本明細書は、プラズマを発生させる電極へ、シールド部材によりシールドされた ケーブルを介して、電源装置から電力を伝送するステップと、電力を電極で放電させてプ ラズマを発生させるステップと、シールド部材に流れる電流を検出するステップと、を備 えるプラズマ発生装置における電流検出方法を開示する。また、本明細書は、放電によりプラズマを発生させる1対の電極と、1対の電極へ供給する電力を生成する電源装置と、電源装置から1対の電極へ電力を伝送する1対のケーブルと、1対のケーブルをシールドする導電性のシールド部材と、シールド部材に流れる電流を検出する検出器と、検出器が所定値以上の電流を検出することに応じて、電流異常を報知する報知部と、を備えるプラズマ発生装置を開示する。
本開示によれば、ケーブルの短絡もしくは放電を検出することができるプラズマ発生装置、及びプラズマ発生装置における電流検出方法を提供することができる。
産業用ロボットに取り付けられたプラズマ発生装置の概略構成を示す図である。 プラズマヘッドの斜視図である。 プラズマヘッドの内部構造を示す断面図である。 プラズマ発生装置の制御系統を示すブロック図である。 検知モジュールの電気的構成を示すブロック図である。 プラズマ発生装置における処理ガスの供給に係わる構成を示す模式図である。 プラズマ発生装置におけるガス流量と圧力との関係を示すグラフである。 プラズマ発生装置におけるガス漏れ量と圧力との関係を示すグラフである。 プラズマ発生装置における放電開始からの時間経過と圧力との関係(プラズマモード圧力変化)を示すグラフである。 プラズマ発生装置に係わる各種情報を閲覧するネットワーク構成図である。 サポートデスクの端末の表示画面の図である。 管理者端末の表示画面の図である。
第1実施形態
全体構成
プラズマ発生装置10は、プラズマヘッド11、制御装置110、電力ケーブル40、およびガス配管80、および検知モジュール120などを備える。プラズマ発生装置10は、制御装置110から電力ケーブル40を介してプラズマヘッド11に電力を伝送し、ガス配管80を介して処理ガスを供給し、プラズマヘッド11からプラズマを照射させる。プラズマヘッド11は、産業用ロボット100のロボットアーム101の先端に取り付けられている。電力ケーブル40およびガス配管80はロボットアーム101に沿って取り付けられている。ロボットアーム101は、2つのアーム部105,105を1方向に連結させた多関節ロボットである。産業用ロボット100は、ロボットアーム101を駆動して、ワーク台5が支持するワークWにプラズマを照射する作業を行う。後述するように、電力ケーブル40は、第1ケーブル41、第2ケーブル42、アースケーブル43を有する。ガス配管80は、第1ガス配管81および第2ガス配管82を有する。制御装置110は、第1処理ガス供給装置111および第2処理ガス供給装置112を有する。第1処理ガス供給装置111は、窒素等を含む不活性ガスを処理ガスとして供給する。第2処理ガス供給装置112は、ドライエア等を含む活性ガスを処理ガスとして供給する。また、制御装置110には、タッチパネル113を備える。タッチパネル113は、各種の設定画面や装置の動作状態等を表示する。
プラズマヘッドの構成
次に、プラズマヘッド11の構成について、図2,3を用いて説明する。図2に示すように、プラズマヘッド11は、本体ブロック20、1対の電極22(図3)、緩衝部材26、第1連結ブロック28、反応室ブロック30、および第2連結ブロック32を備えている。以下の説明において、方向は、図2に示す方向を用いる。
本体ブロック20の上面には、上下方向に貫通する穴(不図示)が形成されており、貫通する穴に円筒状の上部ホルダ54,54が取り付けられている。上部ホルダ54,54には、棒状の導電部58,58が挿入されており、上部ホルダ54,54によって固定的に保持されている。導電部58,58は、夫々、第1ケーブル41および第2ケーブル42と電気的に接続されている。導電部58,58の下の先端部には1対の電極22が取り付けられている。1対の電極22は、概して棒状である。本体ブロック20には、本体ブロック20の上面のY軸方向に沿う中心線上の位置に、上下方向に貫通する第1ガス流路62の開口部が形成されている。また、本体ブロック20の左右の面には、2本の第2ガス流路66の開口部が形成されている。第1ガス流路62および第2ガス流路66は、夫々、第1ガス配管81および第2ガス配管82が物理的に接続されている(接続状態については不図示)。
緩衝部材26は、概して板状をなし、シリコン樹脂製の素材により成形されている。第1連結ブロック28、反応室ブロック30、および第2連結ブロック32は、概して板厚形状をなし、セラミック製の素材により成形されている。
次に、図3を用いて、プラズマヘッド11の内部構造について説明する。本体ブロック20の下面には、1対の円柱状の円柱凹部60が形成されている。また、本体ブロック20の内部には、第1ガス流路62と、2本の第2ガス流路66とが形成されている。第1ガス流路62は1対の円柱凹部60の間に開口し、2本の第2ガス流路66は1対の円柱凹部60の内部に開口している。尚、第2ガス流路66は、本体ブロック20の左右面から、本体ブロック20の中央部に向かって、X軸方向に沿って所定距離、延びた後、下方向に向かって折れ曲がって形成されている。また、第1ガス流路62は、本体ブロック20の上面から、下に向かって、Z軸方向に沿って所定距離、延びた後、後方向に向かって折れ曲がり、さらに、下方向へ折れ曲がって形成されている。
緩衝部材26には、円柱凹部60と連通する挿入部76が形成されている。第1連結ブロック28には、挿入部76と連通する挿入部64が形成されている。反応室ブロック30には、挿入部64と連通する挿入部63が形成されている。本体ブロック20の円柱凹部60、挿入部76、挿入部64、および挿入部63が連通しており、内部の空間が反応室35である。第2連結ブロック32には、上下方向に貫通する複数の連通穴36が形成されている。複数の連通穴36は、Y方向における中央部において、X方向に並ぶように形成されている。
プラズマ照射
次に、プラズマ発生装置10におけるプラズマ発生について説明する。第1ガス流路62に、窒素等の不活性ガスとドライエアとの混合されたガスが処理ガスとして供給される。第1ガス流路62に供給されたガスは反応室35に供給される。また、第2ガス流路66に、窒素等の不活性ガスが処理ガスとして供給される。第2ガス流路66に供給された不活性ガスは、反応室35に供給される。また、1対の電極22に電圧が印加される。これにより、1対の電極22間に疑似アーク放電が生じ、電流が流れる。疑似アーク放電により、処理ガスがプラズマ化される。なお、疑似アーク放電とは、通常のアーク放電のように大電流が流れないように、プラズマ電源で電流を制限しながら放電させる方式のものである。反応室35で発生したプラズマは、第2連結ブロック32の複数の連通穴36を介して噴出され、ワークWにプラズマが照射される。
制御系統
次にプラズマ発生装置10の制御系統について、図4を用いて、説明する。制御装置110は、上記した構成の他に、コントローラ130、電源装置140、および複数の駆動回路132を備えている。複数の駆動回路132は、第1処理ガス供給装置111、第2処理ガス供給装置112、およびタッチパネル113に接続されている。コントローラ130は、CPU、ROM、RAM等を備え、コンピュータを主体とするものであり、複数の駆動回路132および電源装置140に接続されている。コントローラ130は、電源装置140、第1処理ガス供給装置111、第2処理ガス供給装置112、およびタッチパネル113などを制御する。
検知モジュールによる漏電検知
図1に示したように、プラズマヘッド11の電極22と電源装置140とを繋ぎ、電極22に電力を供給する電力ケーブル40は、産業用ロボット100のロボットアーム101に取り付けられている。このため、ロボットアーム101の動きに応じて、電力ケーブル40には、屈曲、拠り、引っ張りなどのストレスがかかり、損傷を受ける場合がある。そこで、プラズマ発生装置10は、検知モジュール120により、電力ケーブル40が損傷するなどして生じる異常電流を検知する。次に詳述する。
図5に示すように、商用電源(不図示)から給電される電源装置140は、AC電源141,142およびDC電源143を有する。検知モジュール120は、カレントトランスCT、比較回路121、電源回路122、およびスイッチ123を有する。電力ケーブル40は、第1ケーブル41、第2ケーブル42およびアースケーブル43を有する。第1ケーブル41、第2ケーブル42およびアースケーブル43の各々は、電線に絶縁体が被覆されているものである。第1ケーブル41、第2ケーブル42およびアースケーブル43は、メッシュ状の導電性のシールド部材45でシールドされている。AC電源141は、第1ケーブル41および第2電源ケーブルを介して、プラズマヘッド11へ交流電力を供給する。詳しくは、第1ケーブル41および第2電源ケーブルの各々は、プラズマヘッド11の電極22,22へ電力を供給する。シールド部材45はアースケーブル43を介してアースされている。
検知モジュール120は、カレントトランスCT、比較回路121、電源回路122、およびスイッチ123を有する。カレントトランスCTは、アースケーブル43に取り付けられている。カレントトランスCTは、アースケーブル43に流れる電流値に応じた検出電圧を比較回路121へ出力する。電源回路122は、AC電源142から供給されるAC200Vから比較回路121へ供給する駆動電圧および閾値電圧を生成し、比較回路121へ供給する。比較回路121は、検出電圧が閾値電圧以上となると、スイッチ123をオンさせる電圧を出力する。スイッチ123の一端はDC24Vを出力する電源回路122に、他端はコントローラ130に接続されている。比較回路121からスイッチ123をオンさせる電圧が入力された場合、スイッチ123はオンし、DC24Vをコントローラ130へ出力する。一方、比較回路121からスイッチ123をオンさせる電圧が入力されない場合、スイッチ123はオフし、DC24Vをコントローラ130へ出力しない。
ここで、第1ケーブル41もしくは第2ケーブル42と、アースケーブル43との間で短絡もしくは放電が発生した場合、AC電源141から接地電圧へ電流が流れるため、カレントトランスCTの検出電圧は閾値電圧以上となり、コントローラ130にDC24Vが入力される。また、第1ケーブル41と、第2ケーブル42との間で短絡もしくは放電が発生した場合、電磁誘導により、シールド部材45に電流が流れる。これにより、アースケーブル43に電流が流れ、カレントトランスCTの検出電圧は閾値電圧以上となり、コントローラ130にDC24Vが入力される。このように、検知モジュール120は、第1ケーブル41もしくは第2ケーブル42の地絡の時だけでなく、第1ケーブル41および第2ケーブル42間の短絡もしくは放電も検知することができる。
コントローラ130は、検知モジュール120によりDC24Vが入力されると、電源装置140にAC電源141のプラズマヘッド11への給電を停止するように指示する。また、第1処理ガス供給装置111および第2処理ガス供給装置112の各駆動回路132に、ガスの供給を停止するように指示する。これにより、プラズマヘッド11の電極22,22への電力が停止され、処理ガスの供給が停止される。また、タッチパネル113の駆動回路132に、例えば、全域を赤色表示して、漏電もメッセージを表示させるなどの警告表示を指示する。
第2実施形態
次に、プラズマ発生装置10における処理ガスの供給に関わる構成について説明する。
図6で図示したように、プラズマヘッド11と制御装置110がガス配管80で連結されている。この制御装置110は、圧力センサ92、流量制御計94、コントローラ130などを備えており、これら圧力センサ92、流量制御計94は、コントローラ130により制御されている。コントローラ130は、第1処理ガス供給装置111および第2処理ガス供給装置112に接続されている。ガス配管80は、第1処理ガス供給装置111から供給される窒素ガスが流れる第1ガス配管81と、第2処理ガス供給装置112から供給されるドライエアが供給される第2ガス配管82とを有する。
コントローラ130に備えられるCPU134(図6、参照)では、判断処理を行うプログラムが実行される。この判断処理は、供給される処理ガスの流量毎に規定される第1ガス配管81と第2ガス配管82との配管圧力が標準値から外れることに応じて、プラズマ発生装置10の状態を判断する。第1ガス配管81および第2ガス配管82内の圧力が標準値以上の場合に、プラズマヘッド11内においてプラズマがあらかじめ定められた規定の状態で発生していると判断する。ここで、あらかじめ定められた規定の状態とは、例えば、所定量の処理ガスがプラズマヘッド11まで供給され、安定してプラズマが発生している状態をいう。さらには、第1ガス配管81および第2ガス配管82内の圧力が標準値以下の場合に、プラズマ発生装置10の状態を異常と判断する。ここで、異常とは、例えば、第1ガス配管81または第2ガス配管82が外れているような場合、配管の破損や破れなどにより処理ガスが外部に漏れだしているような場合、異常放電の場合、プラズマヘッド11において正常にプラズマが正常に発生していない場合、ガス供給の不良の場合など、である。また、ガスの減圧量に応じてガスの漏れ量を判断する。
また、タッチパネル113には、プラズマ発生装置10による作業に必要な各種情報が表示される。
流量制御計94は、第1処理ガス供給装置111および第2処理ガス供給装置112から第1ガス配管81および第2ガス配管82に供給されるガスの流量を制御する。この流量制御計94は、第1処理ガス供給装置111および第2処理ガス供給装置112の下流側Xであって、圧力センサ92の上流側Yに配設する。流量制御計94は、例えば、公知のマスフローコントローラを用いることができる。
プラズマ発生装置10では、処理ガスの供給量が足りない場合にはプラズマヘッド11においてプラズマが安定して発生し難くなる。流量制御計94により処理ガスの供給量を規定の流量に制御する。この流量制御計94によって、プラズマが発生する適正なガス供給量とする。
なお、ガス流量の調整は、具体的には、自動弁(不図示)の開閉を制御することよって行われる。
圧力センサ92は、第1ガス配管81および第2ガス配管82内の圧力を検出する。この圧力センサ92は、流量制御計94の下流側Xであって、プラズマヘッド11の上流側Yに配設する。圧力を検出することによって、ガス配管の外れ、漏れなどを検出できる。また、プラズマが正常に発生しているか否かを検出できる。
第1ガス配管81および第2ガス配管82を備えるガス配管80は第1ガス配管81および第2ガス配管82とともに、可撓性がある樹脂性チューブによって構成される。例えば、テフロン(登録商標)製のチューブなどが該当する。
図7は、プラズマ発生装置10のガス流量と圧力の違いに関するグラフ図である。横軸がガス流量(L/min)、縦軸がガス配管内の圧力(kPa)である。配管等の破損や外れのない正常なプラズマ発生装置10において、プラズマが発生していない状態でのガス流量に対する内部の圧力が標準値として示されている。ガス流量が増大することに応じて第1ガス配管81および第2ガス配管82内等の内部の圧力が大きくなる。したがって、ガス流量ごとに、ガス流量に応じた圧力を装置状態を判断する際の内部圧力の検出の標準値とし、標準値からの圧力の変化を検出することにより装置内部の状態を把握する。
図8は、外部へのガス漏れ量と圧力の関係に関する図である。横軸がガス漏れ流(L/min)、縦軸がガス配管内の圧力(kPa)である。ガス漏れの無い場合の配管内部の圧力が80kPaである場合に、第1ガス配管81および第2ガス配管82から処理ガスが漏れ出ているときの配管内部の圧力の変化を示している。ガスの漏れ量が増大するに応じて圧力が標準値(この場合、80kPa)から低下する関係にあり、圧力センサ92により検出される配管内部の圧力低下が検出されることに応じて、判断処理によりガス漏れと判断する。ガス漏れの無い状態での既定の圧力(標準値)は図7のグラフよりガス流量ごとに求められる。ガス流量ごとに規定される圧力(標準値)に対して、圧力低下の程度によりガス漏れの程度を判断することができる。また、圧力低下は、ガス漏れの他にも、プラズマヘッド11内での異常放電、プラズマが発生していない異常状態、処理ガスの供給が不足している状態なども考えられる。これらの異常状態においてもガス漏れの場合と同様に圧力低下により異常状態と判断することができる。
図9は、プラズマヘッド11においてプラズマを発生させる際、プラズマを発生させるための放電開始からの時間経過に伴う内部圧力の変化(プラズマモード圧力変化)を示している。横軸が放電開始からの経過時間(min)、縦軸がガス配管内の圧力(kPa)である。ガス漏れの無い場合の配管内部の圧力が45kPaである場合のグラフである。放電開始によりプラズマの発生が始まる。処理ガス中のドライエアに存在する酸素等の化学反応によりプラズマの生成が促進され、この化学反応に伴い熱を発生する。発生した熱は処理ガスを暖め、その結果処理ガスが膨張する。処理ガスが膨張することによりガスの滞留が発生することによりプラズマヘッド11および配管内の圧力が上昇する。一方、発生したプラズマは処理ガスとともに連通穴36から外部に噴出する。プラズマの生成が安定した後には、プラズマヘッド11内の圧力上昇は一定の値でバランスすることとなる。図9では、プラズマ生成が安定した後には内部圧力が上昇し略80kPaの圧力でバランスすることを示している。したがって、放電開始から所定時間が経過した後、配管内部の圧力が放電開始前より所定圧力(この場合、略80kPa)に上昇することをもって、プラズマが正常に発生していると判断できる。放電しているにも関わらず配管内部の圧力が所定値まで上昇しない場合は、プラズマが正常に生成されていないか、あるいは配管の外れ、破れなどが発生したと判断できる。
次に、本実施形態の稼働状況を遠隔から把握することができるインターネットINを介した情報閲覧システムについて説明する。この情報閲覧システムによれば、各工場において複数のプラズマ発生装置10が設置されている生産ライン150での各々のプラズマ発生装置10の状態や設定を示す情報、すなわち、異常情報、警報情報、メンテナンス情報、設備データ等の各種情報をクラウドサーバCSにアップロードし、必要なときにインターネットINに接続された管理者端末160、サポートデスク端末170にダウンロードして上記各情報を閲覧することができる。
図10に基づいてプラズマ発生装置10に関する情報閲覧システムを説明する。まず、生産ライン150に設置されている各々のプラズマ発生装置10の状態や設定等に関する各種情報が、インターネットINを介して、各プラズマ発生装置10の制御装置110からクラウドサーバCSへ送信される(D1)。この送信は所定期間ごとに行われ、クラウドサーバCSには送られてきた各種情報が順次蓄積されていく。プラズマ発生装置10や生産ライン150を管理する管理者、またはプラズマ発生装置10のサプライヤが運営するサポートデスクでは、作業者などからの問い合わせなどの必要に応じてクラウドサーバCSから必要となる期間の必要となる種類の各種情報を、それぞれが有する端末、すなわち、管理者端末160またはサポートデスク端末170にダウンロードして閲覧することができる(D2、D3)。これにより、管理者またはサポートデスクは、プラズマ発生装置10や生産ライン150から離れた場所にあって作業者からの問い合わせに対して現場に急行することができない場合でも、必要な期間の必要な各種情報を閲覧することができ、異常状態の把握をし、警報情報を確認し、メンテナンス情報や設備データ等を参照しながら、遠隔から電話連絡する等により作業者に的確な対応を指示することができる。
また、サポートデスク端末170では、プラズマ発生装置10に対してメール送信などのメッセージが送信できる機能を備えていれば、作業者が担当している現場のプラズマ発生装置10にメッセージを送信することができる(D4)。メッセージとしては、例えば、「ガス配管をチェックして下さい。」、「ブレーカを落として下さい。」等が挙げられる。作業者はタッチパネル113に表示されたメッセージに従って対処することができる
ここで、サポートデスク端末170の表示画面172、および管理者端末160の表示画面161に表示される各種情報の一例を示す。
プラズマ発生装置10のタッチパネル113には、操作により表示されたメインメニューの項目を選択すると、不図示のメインメニュー画面が表示される。このメインメニュー画面には、プラズマ発生装置10に関する各種情報などを選択して表示するための選択ボタンが配置されている。選択ボタンとしては、例えば、「設定」、「運転」、「アラーム」、「メンテナンス」、「履歴」などが挙げられ、各選択ボタンを選択すると選択ボタンに対応する画面が表示され、各種情報が表示される。作業者は、各種情報を選択に応じてタッチパネル113上で閲覧し、プラズマ発生装置10の状態や設定等の情報を確認することができる。
サポートデスク端末170の表示画面172上には、図11に示すように、作業者がタッチパネル113上で閲覧する各情報の表示画面と同様の画面を一覧表示することができる。一画面で各種情報を把握することができる。
図11はサポートデスク端末170の表示画面172に表示する場合の具体例である。各種情報をサポートデスク端末170の表示画面172で5分割して一覧表示している。図中175は、「アラーム画面」である。プラズマ発生に関する異常やガスに関する異常などのプラズマ発生装置10で発生するアラームの内容とその発生日時が時間順に表示されている。画面では、上に行くほど最新の情報が表示され、下に行くほど古い情報が表示される。上スクロールボタン182や下スクロールボタン184を操作することによってスクロールすることができる。なお、リセットボタン186で表示をリセットさせることができる。
図中176は、「稼働時間」である。項目として「電極使用時間」、「ヒーター使用時間」、「稼働時間」などが表示され、これらの現在値が表示される。なお、リセットボタンをタッチすることによって表示をリセットさせることができる。
図中177は、「バージョン情報」の画面である。装置のバージョン情報が表示される。図中178は、「運転パラメータ」である。主にガス流量を確認することができる。この画面では、流量制御計94の設定値、ガス流量の現在値、単位などが表示される。具体的には、例えば、「MAIN(GAS1)」の窒素、「MAIN(GAS2)」のドライエア、「SUB(GAS1)」の窒素、「SUB(GAS2)」のドライエアの流量制御計94で設定した設定値、および現在のガス流量を確認することができる。なお、リセットボタンで表示をリセットさせることができる。
図中179は、「放電監視」である。プラズマを発生させるために必要な放電を監視するものである。具体的には、所定周期のパルスごとに放電の有無を計測し、所定時間(この場合、1分間)で放電しなかったパルス数をカウントするものである。すなわち、放電閾値として予めプラズマを発生させるために必要な放電パルス数閾値を設定し、測定値として放電パルス数をカウントする。放電パルス数が放電パルス数閾値に達していないような場合はアラームで知らせるなどの措置を施す。この画面では、放電閾値の項目に放電パルス数閾値、測定値の項目に放電パルス数、および単位などが表示される。なお、リセットボタンで表示をリセットさせることができる。
図12は管理者端末160の表示画面161に表示する場合の具体例である。表示画面161のサイズ等の制約から、各情報のうち選択された1つの情報が表示される。図12では、アラーム画面175を表示した場合を例示するが、図11で図示した「稼働時間」、「バージョン情報」、「運転パラメータ」、「放電監視」などを選択に応じて表示させることができることは勿論である。
第1実施形態において、プラズマ発生装置10は、プラズマ発生装置の一例であり、電極22,22は1対の電極の一例であり、電源装置140は電源装置の一例であり、第1ケーブル41および第2ケーブル42は1対のケーブルの一例であり、シールド部材45は、シールド部材の一例であり、アースケーブル43はアースケーブルの一例であり、カレントトランスCTは検出器の一例であり、タッチパネル113は報知部およびディスプレイの一例である。また、コントローラ130は制御部の一例であり、第1処理ガス供給装置111および第2処理ガス供給装置112は供給装置の一例である。また、警告表示は、「電流異常を報知する」一例である。また、プラズマヘッド11は可動部の一例である。
以上、説明した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
プラズマ発生装置10は、カレントトランスCTが検出した、アースケーブル43に流れる電流の電流値に応じた検知電圧が、閾値電圧以上となることに応じて、タッチパネル113は、警告表示して電流異常を報知する。つまり、アースケーブル43に流れる電流の電流値が、閾値電圧に対応する所定値以上となると、警告表示して電流異常を報知する。電極22,22の各々に電力を供給する、第1ケーブル41および第2ケーブル42の間で短絡もしくは放電が発生した場合には、電磁誘導により、シールド部材45に誘導電流が流れる。閾値電圧を誘導電流に応じた検知電圧未満とすることにより、カレントトランスCTにより、第1ケーブル41および第2ケーブル42の間における短絡もしくは放電を検出することができる。また、プラズマ発生装置10は、カレントトランスCTが検出した、アースケーブル43に流れる電流の電流値に応じた検知電圧が閾値電圧以上となることに応じて、タッチパネル113に警告表示する。これにより、作業者は、第1ケーブル41および第2ケーブル42の間における短絡もしくは放電が発生したことを認識することができる。
また、コントローラ130は、カレントトランスCTが検出した、アースケーブル43に流れる電流の検知電圧が閾値電圧以上となることに応じて、電源装置140に電力の供給を停止させ、第1処理ガス供給装置111および第2処理ガス供給装置112に処理ガスの供給を停止させる。これにより、第1ケーブル41および第2ケーブル42の間における短絡もしくは放電が発生した場合、プラズマヘッド11への電力およびガスの供給を速やかに停止することができる。
また、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、プラズマ発生装置10が処理ガスを加温するためのヒーターおよびヒーターを駆動する駆動回路を備える構成としても良い。この場合、カレントトランスCTが検出した検知電圧が閾値電圧以上となることに応じて、ヒーターを駆動する駆動回路に加温を停止する指示を出す構成としても良い。
また、コントローラ130が、産業用ロボット100が備える制御装置と通信する構成としても良い。この場合、カレントトランスCTが検出した検知電圧が閾値電圧以上となることに応じて、産業用ロボット100が備える制御装置に停止信号を出力する構成としても良い。この構成によれば、カレントトランスCTが検出した検知電圧が閾値電圧以上となることに応じて、速やかに産業用ロボット100の作業を停止させることができる。
また、制御装置110はタッチパネル113を備え、タッチパネル113に警告表示させると説明したが、これに限定されない。例えばLEDなどの表示灯を点灯させて、異常電流を報知する構成、スピーカから警告音を放音させて、異常電流を報知する構成などとしても良い。
また、電力ケーブル40は難燃性の材料で覆われることが望ましい。
10 プラズマ発生装置
22 電極
40 電力ケーブル
41 第1ケーブル
42 第2ケーブル
43 アースケーブル
45 シールド部材
111 第1処理ガス供給装置
112 第2処理ガス供給装置
113 タッチパネル
130 コントローラ
140 電源装置
CT カレントトランス

Claims (3)

  1. ロボットアームを備えるロボットと、
    電力を供給する制御装置と、
    前記ロボットアームに沿って取り付けられ、前記制御装置からの電力を伝送するケーブ ルと、
    前記ロボットアームの先端に取り付けられ、前記ケーブルからの電力が供給されるプラ ズマヘッドと、
    前記ケーブルに生じる異常電流を検知する検知モジュールと、を備えるプラズマ発生装 置。
  2. プラズマを発生させる電極へ、シールド部材によりシールドされたケーブルを介して、 電源装置から電力を伝送するステップと、
    前記電力を前記電極で放電させてプラズマを発生させるステップと、
    前記シールド部材に流れる電流を検出するステップと、を備えるプラズマ発生装置にお ける電流検出方法。
  3. 放電によりプラズマを発生させる1対の電極と、
    前記1対の電極へ供給する電力を生成する電源装置と、
    前記電源装置から前記1対の電極へ前記電力を伝送する1対のケーブルと、
    前記1対のケーブルをシールドする導電性のシールド部材と、
    前記シールド部材に流れる電流を検出する検出器と、
    前記検出器が所定値以上の電流を検出することに応じて、電流異常を報知する報知部と、を備えるプラズマ発生装置。

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