JP2020120553A - モータ駆動装置およびモータ駆動システム - Google Patents

モータ駆動装置およびモータ駆動システム Download PDF

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孝雄 澤田
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岳志 黒田
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Abstract

【課題】電気自動車において、上位コントローラの処理負荷を増加することなく、かつ運転者に違和感を与えることなく、早急に車両の滑り落ちを防止する。【解決手段】モータ駆動システム1において、電気自動車の動力源であるモータ40を駆動制御するモータ駆動装置10のCPU12は、ハンドブレーキ情報がオフであり、フットブレーキ情報がオンであり、ギアポジション情報が車両の運転を指示する運転指令であり、かつ、トルク指令値の絶対値が滑り落ち防止解除トルク閾値未満であり、モータ40の実回転速度の絶対値が滑り落ち防止ゼロ速度判定値未満となった時点において、滑り落ち防止機能部122としてトルクバイアス量によるトルク制御動作を開始する。さらに、開始後にフットブレーキ情報がオフになった時点において、速度指令値をクリープ速度とした速度制御動作を開始する。【選択図】図1

Description

本発明は、電気自動車に搭載されるモータ駆動装置、およびそのモータ駆動装置を含むモータ駆動システムに関する。
マニュアルトランスミッションのエンジン自動車は坂道発進の際にクラッチを繋がずブレーキを離すと車両が坂道を下るように動き出す。このような車両の滑り落ちをマニュアルトランスミッションのエンジン自動車では運転者の操作技量によって回避していた。
電気自動車にはモータを駆動制御するモータ駆動装置(例えばインバータ装置)とモータ駆動装置に指令や情報を供給する上位コントローラ(例えばVCU(Vehicle Control Unit))が搭載されている。
上位コントローラは運転者のアクセル操作量に応じたトルク指令値をモータ駆動装置に供給することでモータ駆動装置にモータを駆動制御させる。アクセルが踏み込まれていない場合はゼロのトルク指令値が供給されてモータはフリーラン状態となる。
このため電気自動車でも運転者の技量によっては坂道発進時に車両の滑り落ちが生じるおそれがあった。
このような車両の滑り落ちを防止する技術の一例が特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示された電気自動車はモータ駆動制御回路とモータ制御用コンピュータを有する。モータ駆動制御回路は上述のモータ駆動装置に相当し、モータ制御用コンピュータは上述の上位コントローラに相当する。
モータ制御用コンピュータはブレーキ操作が解除されてモータ回転速度センサの検出結果に基づく車速がゼロから変化した場合、予め定められた一定値を現在の目標トルクに加算または現在の目標トルクから減算して新たな目標トルクを算出し、これを表す指令信号を出力する。モータ駆動制御回路はこの指令信号に従ってモータを駆動制御する。この制御によって車両の滑り落ちに抗するトルクがモータに発生する。
しかし、特許文献1のモータ制御用コンピュータは新たな目標トルクを算出する際にモータ回転速度センサの検出結果を取得する必要がある。モータ制御用コンピュータは通常、モータ駆動制御回路がモータ回転速度センサから取得した検出結果をモータ駆動制御回路と通信を行って取得する。
すなわち特許文献1の技術では、モータ制御用コンピュータがモータ駆動制御回路からモータ回転速度センサの検出結果を取得する通信と、モータ制御用コンピュータがモータ駆動制御回路に新たな目標トルクを表す指令信号を供給する通信を必要とする。滑り落ちに抗するトルクがモータに発生するのはこのような通信にかかる時間だけ滑り落ちの発生から遅れることになる。
これに対し本願出願人は特許文献2に示すモータ駆動装置を提案している。
特許文献2のモータ駆動装置は電気自動車のモータを駆動制御する装置であり、滑り落ち防止手段を有する。この滑り落ち防止手段は、トルク指令値の絶対値が滑り落ち防止起動トルク閾値未満であり、ギアポジション情報が車両の運転を指示する運転指令であり、モータの実回転速度の絶対値が滑り落ち防止起動速度閾値未満であり、かつハンドブレーキ情報がハンドブレーキオンからハンドブレーキオフに変化したとき、滑り落ち防止制御としてモータの実回転速度がゼロになるような回転速度制御を開始する。
特許文献2のモータ駆動装置を搭載した電気自動車ではブレーキが解除されてから滑り落ち防止制御の開始(モータの実回転速度がゼロになるような回転速度制御の開始)までに上位コントローラがモータ駆動装置にトルク指令値などを供給する通信が行われればよく、上位コントローラがモータ駆動装置からモータ回転速度センサの検出結果を取得する通信を行う必要がない。このため特許文献1の技術に比べて滑り落ち防止制御の開始を早くすることができる。
特開平6−261417号公報 特開2017−93256号公報
近年はマニュアルトランスミッションのエンジン自動車に比べてオートマチックトランスミッションのエンジン自動車が増えており、それとともにオートマチックトランスミッションのエンジン自動車の操作に慣れた運転者が増えている。
オートマチックトランスミッションのエンジン自動車はアイドリング状態からセレクトレバーをドライブ(D)にしてブレーキを離すとアクセルを踏まなくても車両はゆっくりと前方に動き出す(クリープ現象)。このためブレーキからアクセルに踏み替える通常の発進操作を坂道で行っても車両の滑り落ちが発生し難い。
このような車両の動きに慣れた運転者は坂道発進時にブレーキを離してアクセルを踏み込みながらハンドブレーキを戻すという操作をしない、もしくはそもそもハンドブレーキを操作しないため、特許文献2のモータ駆動装置が電気自動車に搭載されていても滑り落ち防止制御が開始されない。
一方、特許文献2のモータ駆動装置を搭載した電気自動車においてマニュアルトランスミッションのエンジン自動車の操作に慣れた運転者が従来のように自身の技能によって坂道発進しようとすると、モータ駆動装置による滑り落ち防止制御と自身の操作との差異に違和感を覚えることになる。
本発明は上記課題に鑑みて為されたものであり、電気自動車の坂道発進において上位コントローラが処理する場合に比べて迅速に、かつ運転者に違和感を与えることなく車両の滑り落ちを防止する技術を提供する。
本発明のモータ駆動装置が有する滑り落ち防止手段は、ハンドブレーキのオン/オフを表すハンドブレーキ情報とフットブレーキのオン/オフを表すフットブレーキ情報とギアポジションを表すギアポジション情報とアクセル操作量に応じたトルク指令値とモータ回転速度の検出結果である実回転速度が第1の起動条件を満たしたときにトルクバイアス量によるトルク制御である第1の滑り落ち防止制御を開始し、第1の滑り落ち防止制御実行中に第2の起動条件を満たしたときに速度指令値をクリープ速度とした速度制御である第2の滑り落ち防止制御を開始する。
本発明によれば、ブレーキが解除されてから滑り落ち防止制御の開始までに上位コントローラがモータ駆動装置にトルク指令値などを供給する通信が行われればよく、上位コントローラがモータ駆動装置からモータ回転速度の検出結果を取得する通信を行う必要がない。このため特許文献2の技術と同じく、特許文献1の技術に比べて滑り落ち防止制御の開始を早くすることができる。
また本発明によれば、ハンドブレーキがオフの状態で所定の条件を満たせば第1の滑り落ち防止制御であるトルクバイアス量によるトルク制御が開始され、そこでフットブレーキをオフにすると第2の滑り落ち防止制御である速度指令値をクリープ速度とした速度制御が開始される。一方、ハンドブレーキがオンの状態でフットブレーキをオフにしてアクセルを踏み込みながらハンドブレーキをオフにすると滑り落ち防止制御は開始されず通常のトルク制御が実行される。このため特許文献2の技術に比べて従来のマニュアルトランスミッションもしくはオートマチックトランスミッションのエンジン自動車の操作に慣れた運転者にとって自然な動作を提供することができる。
この発明の一実施形態によるモータ駆動装置10を含むモータ駆動システム1の構成を示すブロック図である。 車両が坂道で停止してフロント側がリア側に比べて高くなった状態から前進運転で坂道を登り始める場合を想定した状態一覧である。 図2に対応するタイムチャートである。 車両が坂道で停止してリア側がフロント側に比べて高くなった状態から後退運転で坂道を登り始める場合を想定した状態一覧である。 図4に対応するタイムチャートである。 停車状態からギアをドライブ(D)に入れてハンドブレーキをオフにしたがギアをニュートラル(N)に戻した場合を想定した状態一覧である。 図6に対応するタイムチャートである。 停車状態からギアをドライブ(D)に入れてアクセルを踏み込みながらハンドブレーキをオフにして坂道を登り始める場合を想定した状態一覧である。 図8に対応するタイムチャートである。 本発明におけるモータ駆動状態の遷移図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
(実施形態の構成)
図1は本発明の一実施形態によるモータ駆動装置10を含むモータ駆動システム1の構成を示すブロック図である。
モータ駆動システム1は電気自動車に搭載される。モータ駆動システム1はモータ駆動装置10、上位コントローラ20、アクセルセンサ22、フットブレーキセンサ24、ハンドブレーキセンサ26、ギアセンサ28およびバッテリ30を含んでいる。
上位コントローラ20は例えばVCUなどのマイクロコンピュータである。
上位コントローラ20とモータ駆動装置10は通信線29を介してCAN(Controller Area Network)などの規格に従った通信を行う。
モータ駆動装置10は上位コントローラ20の制御の下でモータ40の駆動制御を行う。
モータ40は車両の動力源であり、動力伝達装置(図示略)や変速器(図示略)などを介して車両の駆動輪(図示略)に連結されている。
アクセルセンサ22は運転者によるアクセル操作量を検出するセンサである。アクセルセンサ22は検出結果を上位コントローラ20に引き渡す。
フットブレーキセンサ24は運転者によるフットブレーキ操作量を検出するセンサである。フットブレーキセンサ24は検出結果を上位コントローラ20に引き渡す。
ハンドブレーキセンサ26はハンドブレーキが引かれているか否かを検出するセンサである。ハンドブレーキセンサ26は検出結果を上位コントローラ20に引き渡す。
ハンドブレーキは駐車や停車の際に操作されるブレーキであり、パーキングブレーキまたはサイドブレーキとも呼ばれる。ハンドブレーキには運転者の手によらず例えば足によって操作されるパーキングブレーキなども含まれる。
ギアセンサ28は運転者によるギアチェンジレバー操作で選択されたギアポジション(ドライブ(D)、リバース(R)、ニュートラル(N)など)を検出するセンサである。ギアセンサ28は検出結果を上位コントローラ20に引き渡す。
なお、ギアチェンジレバーはオートマチックトランスミッションのエンジン自動車におけるセレクトレバーに相当するものである。
上位コントローラ20は各種センサから検出結果を受け取り、その検出結果に応じた動作をモータ駆動装置10にさせるための指令や情報を生成してモータ駆動装置10に出力する。
具体的には、アクセルセンサ22の検出結果からモータ40の目標トルクとなるトルク指令値を生成し、フットブレーキセンサ24の検出結果からフットブレーキのオン/オフを表すフットブレーキ情報を生成し、ハンドブレーキセンサ26の検出結果からハンドブレーキのオン/オフを表すハンドブレーキ情報を生成し、ギアセンサ28の検出結果からギアポジションに対応するギアポジション情報を生成する。
ギアポジション情報には、車両の運転または停止を指示する運転/停止指令と、車両の進行方向を指示する前進/後退指令がある。ギアセンサ28の検出結果がドライブ(D)のポジションを表すものである場合は運転指令と前進指令が、リバース(R)を表すものである場合は運転指令と後退指令が、ニュートラル(N)を表すものである場合は停止指令が生成される。
上位コントローラ20はこれらのトルク指令値、フットブレーキ情報、ハンドブレーキ情報、ギアポジション情報などをモータ駆動装置10に出力する。
上位コントローラ20はこのほか、制御モードを指定する制御モード指令をモータ駆動装置10に出力する。
制御モードにはトルク制御モードと速度制御モードがある。トルク制御モードはモータ40のトルクがトルク指令値に追従するよう制御するモードで、速度制御モードはモータ40の回転速度が速度指令値に追従するよう制御するモードである。
通常の走行では上位コントローラ20はトルク制御モードを指定して上記のようにトルク指令値をモータ駆動装置10に出力する。
モータ40にはモータ40の回転速度を検出する回転速度センサ(図示略)が設けられている。モータ駆動装置10は検出結果である回転速度検出値(以下、実回転速度という)を取得する。
モータ駆動装置10は例えばインバータ装置である。モータ駆動装置10はCPU(Central Processing Unit)12とインバータ主回路14とを含んでいる。
インバータ主回路14はバッテリ30の直流電力を交流電力に変換してモータ40に供給する回路である。インバータ主回路14はIGBT(Insulated-Gate Bipolar Transistor)などのスイッチング素子を有している。
これらのスイッチング素子はゲート信号に応じてオン/オフする。インバータ主回路14はこのオン/オフに従った電流をモータ40に出力し、モータ40はこれに応じた動作をする。
CPU12は記憶装置(図示略)に格納されているプログラムを実行することによりモータ駆動装置10の各部を制御する制御中枢である。CPU12は上位コントローラ20などから供給される指令や情報に従ってインバータ主回路14のスイッチング素子にゲート信号を供給することでインバータ主回路14を制御する。
モータ駆動装置10は滑り落ち防止機能部122を有する。滑り落ち防止機能部122はCPU12が上記プログラムのうち滑り落ち防止に関わる部分を実行することにより実現される機能部である。
滑り落ち防止機能部122は、プログラム実行中に使用する記憶装置、インバータ主回路14を制御する際に使用するゲート駆動回路などの周辺回路、およびインバータ主回路14と合わせて滑り落ち防止手段を構成する。
以下、本明細書ではこの滑り落ち防止手段がモータ40に行う制御を滑り落ち防止制御、この制御によって実現される機能を滑り落ち防止機能、この制御によってモータ駆動装置10やモータ駆動システム1を含む車両に現れる動作を滑り落ち防止動作と呼ぶ。
上位コントローラ20から供給されるトルク指令値などに従ってモータ駆動装置10がモータを駆動制御するためのプログラムには滑り落ち防止機能を起動するか否かを判断する起動判断処理が含まれている。
CPU12は、例えば上位コントローラ20からトルク指令値を取得する毎に、この起動判断処理を実行する。この起動判断処理においてCPU12は上位コントローラ20や回転速度センサなどから取得した指令や情報が以下に示す滑り落ち防止機能の第1の起動条件1-1〜5もしくは第2の起動条件2-1〜2を全て満たすか否かを判断する。
(起動条件1-1):ハンドブレーキ情報がオフ
(起動条件1-2):フットブレーキ情報がオン
(起動条件1-3):ギアポジション情報が運転指令
(起動条件1-4):トルク指令値の絶対値が滑り落ち防止解除トルク閾値未満
(起動条件1-5):実回転速度の絶対値が滑り落ち防止ゼロ速度判定値未満
(起動条件2-1):第1の滑り落ち防止制御(後述)を実行中
(起動条件2-2):フットブレーキ情報がオフ
CPU12は取得した指令や情報が上記の第1の起動条件1-1〜5を全て満たすと滑り落ち防止機能部122としての動作を開始し、第1の滑り落ち防止制御を行うプログラムを実行する。
さらにCPU12は、取得した指令や情報が上記の第2の起動条件2-1〜2を全て満たすと第2の滑り落ち防止制御を行うプログラムを実行する。
第1および第2の滑り落ち防止制御を行うプログラムには滑り落ち防止機能を解除するか否かを判断する解除判断処理が含まれている。
CPU12は滑り落ち防止機能部122として動作している状態において、例えば上位コントローラ20からトルク指令値を取得する毎に、この解除判断処理を実行する。この解除判断処理においてCPU12は上位コントローラ20などから取得した指令や情報が以下に示す滑り落ち防止機能の解除条件2-1〜2を全てもしくは解除条件12-1〜3を全て満たすか否かを判断する。
(解除条件2-1):第2の滑り落ち防止制御を実行中
(解除条件2-2):トルク指令値の絶対値が滑り落ち防止解除トルク閾値以上
(解除条件12-1):第1の滑り落ち防止制御もしくは第2の滑り落ち防止制御を実行中
(解除条件12-2):ハンドブレーキ情報がオンもしくはギアポジションが停止指令
(解除条件12-3):実回転速度の絶対値が滑り落ち防止ゼロ速度判定値未満
CPU12は第1もしくは第2の滑り落ち防止制御を実行している状態において、取得した指令や情報が上記の解除条件2-1〜2を全てもしくは解除条件12-1〜3を全て満たすと滑り落ち防止機能部122としての動作を終了する。
滑り落ち防止機能の起動条件および解除条件を定義したテーブルや滑り落ち防止解除トルク閾値など各種の閾値はモータ駆動装置10の記憶装置に記憶されている。これらはプログラムに埋め込まれていてもよい。
CPU12は滑り落ち防止機能部122として動作している間、トルクバイアス量によるトルク制御もしくは速度指令値をクリープ速度とした速度制御を行う。滑り落ち防止機能部122については動作の説明において詳述する。
またCPU12は、滑り落ち防止機能部122として動作を開始した場合は滑り落ち防止機能起動情報を上位コントローラ20に出力し、滑り落ち防止機能部122としての動作を終了した場合は滑り落ち防止機能解除情報を上位コントローラ20に出力する。
モータ駆動装置10は、モータ40の電流検出値などから推定したモータ40の実トルク値や回転速度センサから取得したモータ40の実回転速度なども上位コントローラ20に出力する。
以上がモータ駆動装置10を含むモータ駆動システム1の構成である。
(実施形態の動作)
図2〜9は、運転者によるハンドブレーキ、フットブレーキ、ギアチェンジレバーおよびアクセルの各操作内容と、その操作がなされたときの実回転速度、車両の状態およびモータ駆動状態をさまざまなケースごとに示す状態一覧、および対応する滑り落ち防止動作のタイムチャートである。
以下、運転者による各操作の遷移パターン別に滑り落ち防止動作について説明する。
(遷移パターン1)
図1および図2は、車両が坂道で停止してフロント側がリア側に比べて高くなった状態から前進運転で坂道を登り始める場合を想定した状態一覧および滑り落ち防止動作のタイムチャートである。
車両が坂道においてフロント側がリア側に比べて高くなった状態で停止し、運転者は以後の坂道発進に備えてフットブレーキを踏みながらハンドブレーキを引いてギアをニュートラル(N)に入れたとする。この状況がケースA1である。
このときモータ駆動装置10には上位コントローラ20からハンドブレーキオンを表すハンドブレーキ情報、フットブレーキオンを表すフットブレーキ情報、ギアニュートラル(N)を表す停止指令、ゼロのトルク指令値が供給される。この時点では起動条件1-1と1-3が満たされていないため滑り落ち防止機能は起動しない。
ケースA1の状態から車両を発進させるべく運転者がギアをドライブ(D)に入れたのがケースB1である。
このときモータ駆動装置10には上位コントローラ20からギアドライブ(D)を表す運転指令と前進指令が供給されるが、フットブレーキとハンドブレーキによる制動が与えられているため車両は前進することも坂道に沿って滑り落ちることもなく、モータ40の実回転速度はゼロが維持される。この時点でも、起動条件1-1が満たされていないため滑り落ち防止機能は起動しない。
ケースB1の状態から運転者がハンドブレーキを戻した(ハンドブレーキオフ)のがケースC1である。
CPU12はこの時点での滑り落ち防止機能起動判断処理において、起動条件1-2〜5が満たされていることに加え、ハンドブレーキ情報がオフとなったため起動条件1-1も満たされ、第1の起動条件1-1〜5が全て満たされたことを認識する。これによりCPU12は滑り落ち防止機能部122として第1の滑り落ち防止制御を開始する。
第1の滑り落ち防止制御では、滑り落ち防止機能部122はモータ駆動装置10の制御モードをトルク制御モードにし、トルク指令値を0としてトルクバイアス量によるトルク制御を行う。
この時点ではフットブレーキによる制動が与えられているため車両が坂道に沿って滑り落ちることはないが、トルクバイアス量によるトルク制御をかけておくことで、運転者による次の動作としてフットブレーキがオフとなっても車両が急に滑り落ちることはなくなっている。
ケースC1のハンドブレーキオフに続いて運転者がフットブレーキを離した(フットブレーキオフ)のがケースD1である。
CPU12はこの時点での滑り落ち防止機能起動判断処理において、第2の起動条件2-1〜2が全て満たされたことを認識する。これによりCPU12は滑り落ち防止機能部122として第2の滑り落ち防止制御を開始する。
第2の滑り落ち防止制御では、滑り落ち防止機能部122はまず、モータ駆動装置10の制御モードをトルク制御モードから速度制御モードに切り替える。続いてモータ40の回転速度目標値をクリープ速度に設定し、実トルク初期値をトルクバイアス量としたモータ40の速度制御を開始する。
より具体的には、滑り落ち防止機能部122は回転速度センサから取得するモータ40の実回転速度がクリープ速度に近づくようなゲート信号を生成してインバータ主回路14に供給し、インバータ主回路14はそのゲート信号に従ったスイッチングを行うことで生成した電流をモータ40に出力する。
車両が坂道に停止している状態でハンドブレーキとフットブレーキがオフになるとモータ40には坂道を下方に滑り落ちるような回転が発生する。
しかしケースD1では第2の滑り落ち防止制御により実回転速度がクリープ速度になるような電流がモータ40に供給され、坂道を下方に滑り落ちる回転の発生を妨げるトルクが発生する。
これによりモータ40の実回転速度はゼロ以上の正値に維持され、車両が坂道に沿って滑り落ちるのが防止される。
このようにモータ駆動装置10は、モータ40をフリーラン状態とするゼロのトルク指令値が上位コントローラ20から供給されていたとしても、取得した指令および情報が滑り落ち防止機能の第1の起動条件1-1〜5を全て満たしたときにトルクバイアス量によるトルク制御を開始し、第2の起動条件2-1〜2を全て満たしたときにモータ40の実回転速度をクリープ速度とするような速度制御を開始する。
そしてモータ駆動装置10は、取得した指令および情報が滑り落ち防止機能の解除条件を満たすまで滑り落ち防止制御を継続する。
また滑り落ち防止機能部122は滑り落ち防止機能起動情報を上位コントローラ20に出力して滑り落ち防止機能が起動したことを上位コントローラ20に知らせる。
ケースD1の後で運転者がアクセルを踏み込んでいく過程がケースE1である。
この過程ではモータ駆動装置10には上位コントローラ20からハンドブレーキオフを表すハンドブレーキ情報、フットブレーキオフを表すフットブレーキ情報、ギアドライブ(D)を表す運転指令および前進指令、アクセルの踏み込みに従って時間の経過とともに増大するトルク指令値が供給される。
この状態が継続されるとモータ駆動装置10に供給されるトルク指令値の絶対値が滑り落ち防止解除トルク閾値に到達する。
ケースE1からトルク指令値が滑り落ち防止解除トルク閾値に到達したのがケースF1である。
滑り落ち防止機能部122はこの時点での滑り落ち防止機能解除判断処理において、取得した指令および情報が解除条件2-1〜2を満たしたことを認識する。これにより滑り落ち防止機能部122はモータ駆動装置10の制御モードを速度制御モードからトルク制御モードに切り替えてモータ40の速度制御を終了する。
滑り落ち防止機能部122は滑り落ち防止機能解除情報を上位コントローラ20に出力して滑り落ち防止機能を解除したことを上位コントローラ20に知らせる。
ケースF1以降、CPU12は上位コントローラ20から供給されるトルク指令値にモータ40のトルクが追従するような通常のトルク制御を行う。このためモータ40には運転者のアクセル操作量に応じたトルクが発生する。坂道に沿った滑り落ちに抗する大きなトルクがモータ40に発生することで車両は坂道を登り始め、モータ40の実回転速度が上昇していく。
(遷移パターン2)
図4および図5は、車両が坂道で停止してリア側がフロント側に比べて高くなった状態から後退運転で坂道を登り始める場合を想定した状態一覧および滑り落ち防止動作のタイムチャートである。
ケースA2〜F2は車両の向きとギアポジションを除けば遷移パターン1のケースA1〜F1と同様である。
すなわち、車両が坂道で停止したケースA2の状態から運転者がギアをリバース(R)に入れたケースB2の時点では起動条件1-1が満たされていないため滑り落ち防止機能は起動せず、ハンドブレーキを戻したケースC2の時点でCPU12が第1の起動条件1-1〜5が全て満たされたことを認識して滑り落ち防止機能部122として第1の滑り落ち防止制御を開始し、フットブレーキを離したケースD2の時点で第2の起動条件2-1〜2が全て満たされたことを認識して第2の滑り落ち防止制御を開始する。運転者がアクセルを踏み込んでいくケースE2の過程を経てトルク指令値の絶対値が滑り落ち防止解除トルク閾値となるケースF2に到達し、ここで滑り落ち防止機能部122は滑り落ち防止機能の解除条件2-1〜2が満たされたことを認識して第2の滑り落ち防止制御を終了するとともに制御モードをトルク制御モードに切り替えて滑り落ち防止機能解除情報を上位コントローラ20に出力する。
(遷移パターン3)
図6および図7は、運転者が停車状態からギアをドライブ(D)に入れてハンドブレーキをオフにしたがギアをニュートラル(N)に戻した場合を想定した状態一覧およびタイムチャートである。ケースA1からケースC1までは遷移パターン1と同様である。
ケースC1の状態(停車状態からギアをドライブ(D)に入れてハンドブレーキをオフにした状態)から運転者がギアをニュートラル(N)に戻したのがケースD3である。
このときモータ駆動装置10には上位コントローラ20からハンドブレーキオフを表すハンドブレーキ情報、フットブレーキオンを表すフットブレーキ情報、ギアニュートラル(N)を表す停止指令、ゼロのトルク指令値が供給される。またモータ駆動装置10はゼロの実回転速度を取得する。
この時点で解除条件12-1〜3が満たされるためCPU12は滑り落ち防止機能部122としての動作を解除する。しかし車両にはフットブレーキによる制動が与えられているため、坂道に停車していたとしても車両が坂道を滑り落ちることはない。
ケースD3以降モータ40はフリーラン状態であり、フットブレーキのみにより制動が行われている。このためケースD3以降ではフットブレーキを離せば滑り落ちが生じることもある。
このようにケースD3で滑り落ち防止機能を解除して滑り落ちの可能性を許容したのは、例えばギアをニュートラル(N)にしてフットブレーキのオン/オフを調整しつつ坂道を下るというように意図的に車両が滑り落ちるよう操作したい場合があるためである。
このとき滑り落ち防止機能の起動条件に起動条件1-3(ギアポジション情報が運転指令)が含まれていないと、ケースD3で滑り落ち防止機能を解除しても再び滑り落ち防止機能が起動されてしまい上述のような操作ができなくなる。このため起動条件のひとつにギアポジション情報が運転指令であることを含めている。
(遷移パターン4)
図8および図9は、停車状態からギアをドライブ(D)に入れ、アクセルを踏み込みながらハンドブレーキをオフにして坂道を登り始める場合、すなわち運転者がマニュアルトランスミッションのエンジン自動車における坂道発進と同じ操作をした場合を想定した状態一覧およびタイムチャートである。ケースA1からケースB1までは遷移パターン1と同様である。
ケースB1の後、運転者がハンドブレーキを操作せずにフットブレーキから足を離したのがケースC4である。
このときモータ駆動装置10には上位コントローラ20からハンドブレーキオンを表すハンドブレーキ情報、フットブレーキオフを表すフットブレーキ情報、ドライブ(D)を表す運転指令および前進指令、ゼロのトルク指令値が供給される。またモータ駆動装置10はゼロの実回転速度を取得する。
この時点では、起動条件1-3〜5は満たされるものの、ハンドブレーキ情報がオフでなくフットブレーキがオフのため起動条件1-1と1-2が満たされていない。このためCPU12は滑り落ち防止機能部122としての動作を開始しない。
ケースC4に続いて運転者がアクセルを踏み込むとモータ駆動装置10に供給されるトルク指令値の絶対値が上昇してモータ40の実トルクの絶対値も上昇する。
ケースC4の後、運転者がアクセルを踏み込みながらハンドブレーキを戻したのがケースD4である。
このときモータ駆動装置10には上位コントローラ20からハンドブレーキオフを表すハンドブレーキ情報、フットブレーキオフを表すフットブレーキ情報、ドライブ(D)を表す運転指令および前進指令が供給される。またモータ駆動装置10はゼロの実回転速度を取得する。
この時点では、起動条件1-1および1-3〜5は満たされるもののフットブレーキ情報がオンでないため起動条件1-2が満たされておらず、第1の滑り落ち防止制御は開始されない。また、フットブレーキ情報がオフになって起動条件2-2が満たされたものの第1の滑り落ち防止制御が開始されていないため起動条件2-1が満たされておらず、第2の滑り落ち防止制御も開始されない。
すなわち、この遷移パターン4ではマニュアルトランスミッションのエンジン自動車における坂道発進と同様な動作が実行されることになる。
(実施形態のまとめ)
図10は本実施形態におけるモータ駆動状態の遷移図である。
停止状態において滑り落ち防止機能の起動条件1-1〜5が満たされると第1の滑り落ち防止制御であるトルクバイアス量によるトルク制御が開始され、その状態において起動条件2-1〜2が満たされると第2の滑り落ち防止制御である速度指令値をクリープ速度とした速度制御が開始される。
第2の滑り落ち防止制御が行われている状態において解除条件2-1〜2が満たされると滑り落ち防止機能が解除されて通常制御に移行する。
また第1もしくは第2の滑り落ち制御が行われている状態において解除条件12-1〜3が満たされるとやはり滑り落ち防止機能は解除されて、通常の停止状態に移行する。
本実施形態のモータ駆動システム1ではモータ駆動装置10が車両の滑り落ち防止の要否を判断するため上位コントローラ20は滑り落ち防止要否の判断を行う必要がない。このためモータ駆動システム1に滑り落ち防止機能を組み込んでも上位コントローラ20の処理負荷が増加することはない。
またモータ駆動システム1では、ブレーキが解除されてから滑り落ち防止制御の開始までに上位コントローラ20がモータ駆動装置10にトルク指令値などを供給する通信が行われれば良く、モータ駆動装置10が上位コントローラ20にモータ40の回転速度検出結果などを供給する通信を行う必要がない。このため特許文献1の技術に比べて滑り落ち防止制御の開始を早くすることができる。
また本実施形態によれば、ハンドブレーキがオフの状態で所定の条件を満たせば第1の滑り落ち防止制御に続き第2の滑り落ち防止制御が実行される。一方、ハンドブレーキがオンの状態でフットブレーキをオフにしてアクセルを踏み込みながらハンドブレーキをオフにすると滑り落ち防止制御は開始されず通常のトルク制御が実行される。
このため特許文献2の技術に比べて従来のマニュアルトランスミッションもしくはオートマチックトランスミッションのエンジン自動車の操作に慣れた運転者にとって自然な動作を提供することができる。
(実施形態の変形)
以上本発明の実施形態について説明したが、これらに以下の変形を加えてもよい。
(1)車両の傾斜角度を滑り落ち防止機能の起動条件のひとつに加えてもよい。例えば、モータ駆動装置10は上位コントローラ20からハンドブレーキ情報などとともに車両の傾斜角度情報を取得する。あるいはモータ駆動装置10の内部もしくは外部に設置した傾斜角度センサから車両の傾斜角度情報を取得する。モータ駆動装置10のCPU12は起動条件1-1〜5に加えて以下の起動条件1-6aまたは1-6bのいずれか一方を満たした場合に滑り落ち防止機能部122としての動作を開始する。
(起動条件1-6a):傾斜角度情報が正の角度閾値以上、かつギアポジション情報が前進指令
(起動条件1-6b):傾斜角度情報が負の角度閾値以下、かつギアポジション情報が後退指令
起動条件1-6aにおける正の角度は車両のフロント側がリア側よりも高いことを表しており、起動条件1-6bにおける負の角度は車両のフロント側がリア側よりも低いことを表している。すなわち、坂道を登る坂道発進時には滑り落ち防止機能を起動し、坂道を下る坂道発進時には滑り落ち防止機能を起動しない。これにより実施形態の態様に比べて運転者の意図的な滑り落ち運転を妨げないようにできる。
(2)CPU12は滑り落ち防止機能部122として第2の滑り落ち防止制御をしている場合、モータ40の実回転速度がクリープ速度になるようにモータ40を速度制御している。しかしこの状態においてモータ40の実回転速度の絶対値が異常に上昇する事態が発生しないとも限らない。
このような事態に備えてモータ40の実回転速度の条件を含んだ滑り落ち防止機能の解除条件を設定してもよい。
例えば、第2の滑り落ち防止制御を行っている状態において、解除条件2-1および、解除条件2-2または以下の解除条件2-3のいずれか一方を満たした場合に滑り落ち防止機能部122としての動作を終了する、という具合である。
(解除条件2-3):実回転速度の絶対値が滑り落ち防止解除速度閾値以上
(3)車両の状況や安全を考慮して滑り落ち防止機能の解除条件を増やしてもよい。例えばCPU12は、滑り落ち防止機能が働いている状態において、解除条件12-1〜3または、以下の解除条件12-4〜5のどちらかを満たした場合に滑り落ち防止機能部122としての動作を終了する、という具合である。
(解除条件12-4):上位コントローラ20からの制御モード指令が、実行中の制御モード指令以外の制御モード指令となった。
(解除条件12-5):上位コントローラ20から運転の禁止を示す運転禁止指令が供給された。
(4)モータ駆動装置10は、記憶装置に記憶された滑り落ち防止機能の起動または解除の判断基準となる各閾値(滑り落ち防止解除トルク閾値、滑り落ち防止ゼロ速度判定地、滑り落ち防止解除速度閾値)の更新を指示するためのユーザインターフェースを有していてもよい。
このようなユーザインターフェースを用いることで、モータ駆動装置10の提供者、車両の提供者、車両のメンテナンス担当者などがこれら各閾値を車種毎などによって調整することができる。また、滑り落ち防止機能の起動または解除の判断基準となる各閾値は固定値であってもよいし可変値であってもよい。
(5)CPU12は、取得した指令および情報が滑り落ち防止機能の起動条件を満たしたときに滑り落ち防止機能部122としての動作を即座には開始せず、代わりに内部タイマの計時を開始して、所定時間計時後に滑り落ち防止機能部122としての動作を開始してもよい。この場合の内部タイマの設定時間は調整可能であってもよい。
1…モータ駆動システム、10…モータ駆動装置、12…CPU、122…滑り落ち防止機能部、14…インバータ主回路、20…上位コントローラ、22…アクセルセンサ、24…フットブレーキセンサ、26…ハンドブレーキセンサ、28…ギアセンサ、29…通信線、30…バッテリ、40…モータ。

Claims (6)

  1. 電気自動車の動力源であるモータを駆動制御するモータ駆動装置であって、
    ハンドブレーキのオン/オフを表すハンドブレーキ情報と、フットブレーキのオン/オフを表すフットブレーキ情報と、ギアポジションを表すギアポジション情報と、アクセル操作量に応じたトルク指令値と、モータ回転速度の検出結果である実回転速度と、が第1の起動条件を満たしたときにトルクバイアス量によるトルク制御である第1の滑り落ち防止制御を開始し、前記第1の滑り落ち防止制御を行っている状態において第2の起動条件を満たしたときに速度指令値をクリープ速度とした速度制御である第2の滑り落ち防止制御を開始する滑り落ち防止手段
    を有することを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記第1の起動条件は、
    前記ハンドブレーキ情報がオフであり、前記フットブレーキ情報がオンであり、前記ギアポジション情報が車両の運転を指示する運転指令であり、かつ、前記トルク指令値の絶対値が滑り落ち防止解除トルク閾値未満であり、前記実回転速度の絶対値が滑り落ち防止ゼロ速度判定値未満
    であることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記第2の起動条件は、
    前記フットブレーキ情報がオフ
    であることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記滑り落ち防止手段は、
    前記第2の滑り落ち防止制御を行っている状態において、少なくともトルク指令値の絶対値が滑り落ち防止解除トルク閾値以上になったときに、前記第2の滑り落ち防止制御を終了する
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記滑り落ち防止手段は、
    前記第1の滑り落ち防止制御もしくは前記第2の滑り落ち防止制御を行っている状態において、前記ハンドブレーキ情報がオンもしくは前記ギアポジション情報が車両の停止を指示する停止指令であり、かつ、前記実回転速度の絶対値が滑り落ち防止ゼロ速度判定値未満になったときに、前記第1の滑り落ち防止制御もしくは前記第2の滑り落ち防止制御を終了する
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  6. 電気自動車の動力源であるモータを駆動制御するモータ駆動装置と、
    ハンドブレーキのオン/オフを表すハンドブレーキ情報と、フットブレーキのオン/オフを表すフットブレーキ情報と、ギアポジションを表すギアポジション情報と、アクセル操作量に応じたトルク指令値とを前記モータ駆動装置に出力する上位コントローラと、を有し、
    前記モータ駆動装置は、
    前記上位コントローラから取得した前記ハンドブレーキ情報、前記フットブレーキ情報、前記ギアポジション情報および前記トルク指令値と、モータの回転速度を検出する回転速度センサから取得したモータの実回転速度とが第1の起動条件を満たしたときにトルクバイアス量によるトルク制御である第1の滑り落ち防止制御を開始し、前記第1の滑り落ち防止制御を行っている状態において第2の起動条件を満たしたときに速度指令値をクリープ速度とした速度制御である第2の滑り落ち防止制御を開始する滑り落ち防止手段を有する
    ことを特徴とするモータ駆動システム。
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