JP2020119859A - 複合ケーブル及びワイヤハーネス - Google Patents
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Abstract
Description
図1に示すように、ワイヤハーネス100は、複合ケーブル10を備える。複合ケーブル10は、第1ケーブル20と第2ケーブル30の集合体であり、一方が車両の車輪側に他方が車体側に配線される。複合ケーブル10の長さは、通常50cm〜1m程度であるが、車両のサイズによって長さは調整される。
第1ケーブル20は、一方がコネクタ61によって電動パーキングブレーキ(EPB:Electric Parking Brake)として作動させる電動ブレーキ装置300に接続され、他方がコネクタ62によってECU201に接続される電源線である。EPBとして作動する電動ブレーキ装置300は、液圧により車輪のディスクロータにブレーキパッドを押し当てて車輪の回転を制動する制動機構と、液圧によらずブレーキパッドの位置を移動させるモータと、を備える。第1ケーブル20によって車体に搭載されるECU201から電動ブレーキ装置300へモータの駆動電流が供給され、この駆動電流によってモータの駆動が制御される。なお、電動ブレーキ装置300は、液圧ではなくモータでブレーキパッドを移動させる電気機械式ブレーキ(EMB:Electro-Mechanical Brake)であってもよい。
第2ケーブル30は、一方がコネクタ63によって車輪速度センサ(WSS:Wheel Speed Sensor)400に接続され、他方がコネクタ64によってECU202に接続される信号線である。第2ケーブル30によってセンサ400からECU202へ信号が送信され、ECU202が当該信号に基づいて各車輪のブレーキ液圧を制御することにより、アンチロックブレーキシステム(ABS:Anti-lock Brake System)を実現する。なお、図1においてECU201及び202は別体であるが、同一のECUであってもよい。また、第2ケーブル30は、コネクタ63を介さずWSS400に直接接続してもよい。
図3は、撚り線40を束ねるテープ12を示す。
テープ12は、図3に示すように、第1ケーブル20と第2ケーブル30の撚り線40の周囲にらせん状に巻き付けられて、第1ケーブル20と第2ケーブル30を一体に束ねる。テープ12により第1ケーブル20と第2ケーブル30の撚られた状態を安定化できるとともに、溶融押出しによるアウタージャケット11の形成時にアウタージャケット11と撚り線40が融着することを防ぐことができる。また、テープ12はインナージャケット34等と比べて滑り性が高いため、アウタージャケット11を剥がす作業が容易となる。
アウタージャケット11は、テープ12が巻き付けられた撚り線40の周囲を被覆する。アウタージャケット11は、例えば材料としてインナージャケット34と同様に熱可塑性樹脂を使用し、撚り線40の周囲に熱可塑性樹脂を溶融押出しすることにより形成することができる。なかでも、ポリウレタン樹脂を用いたアウタージャケット11は、柔らかく弾性があり、耐振動性及び耐衝撃性に優れるため、飛び石等の異物との接触及び振動が多い複合ケーブル10の保護に適している。
例えば、第2ケーブル30がWSS400に接続された例を説明したが、第2ケーブル30の接続先は車輪又は車輪付近に設けられる空気圧センサ、温度センサ、ブレーキパッドの摩耗を検出するセンサ(BPWS:Break Pad Wear Sensor)等であってもよい。
Claims (9)
- 一方が車輪側に他方が車体側に接続される複合ケーブル(10)であって、
第1ケーブル(20)と、
第2ケーブル(30)と、
前記第1ケーブル(20)と前記第2ケーブル(30)の集合体の周囲にらせん状に巻き付けられて、前記第1ケーブル(20)と前記第2ケーブル(30)を一体に束ねるテープ(12)と、
前記テープ(12)で束ねられた前記集合体の周囲を被覆するアウタージャケット(11)と、を備え、
前記集合体に巻き付けられた前記テープ(12)間にギャップ(121)が設けられる、
複合ケーブル(10)。 - 前記第2ケーブル(30)は、導線の周囲が絶縁体で被覆された複数のワイヤ(31)と、前記複数のワイヤ(31)の周囲を被覆するインナージャケット(34)と、を備え、
前記アウタージャケット(11)と前記インナージャケット(34)には、同種の樹脂が用いられる、
請求項1に記載の複合ケーブル(10)。 - 前記アウタージャケット(11)に用いられる樹脂の融点は、前記インナージャケット(34)に用いられる樹脂の融点よりも低い、
請求項2に記載の複合ケーブル(10)。 - 前記第2ケーブル(30)の外周面は、滑剤(13)で被覆されている、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合ケーブル(10)。 - 前記第2ケーブル(30)の外周面は、金属シールドで被覆されている、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合ケーブル(10)。 - 前記集合体は、前記第1ケーブル(20)と前記第2ケーブル(30)の撚り線(40)であり、
前記テープ(12)の巻き方向は、前記第1ケーブル(20)と前記第2ケーブル(30)の撚り方向と同じである、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の複合ケーブル(10)。 - 前記集合体は、前記第1ケーブル(20)と前記第2ケーブル(30)の撚り線(40)であり、
前記テープ(12)の巻きピッチは、前記撚り線の撚りピッチよりも小さい、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の複合ケーブル(10)。 - 前記テープ(12)の前記撚り線(40)と接する表面は、前記アウタージャケット(11)と接する表面よりも粗い、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の複合ケーブル(10)。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の複合ケーブル(10)を備えるワイヤハーネス(100)。
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