以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る発電給湯システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、発電給湯システム1は、給湯ユニット11と、リモートコントローラ12、13と、燃料電池ユニット14と、循環パイプ15とを備える。
給湯ユニット11は、内部に、貯湯タンク11a、補助燃焼器11bと、回路基板11cとを備える。燃料電池ユニット14は、内部に発電部14aと、熱交換器14bと、回路基板14cとを備える。発電部14aは、燃料電池により構成され、燃料ガスを原料として化学反応により発電を行う。発電された直流電力は、インバータを介して交流電力に変換され、燃料電池ユニット14から出力される。出力された交流電力は、たとえば、宅内H10に設置された電気機器の電力として用いられる。
燃料電池ユニット14は、給湯ユニット11の熱源としても用いられる。すなわち、発電時に生じる排熱を利用して、給湯ユニット11の貯湯タンク11a内の水が加温される。具体的には、貯湯タンク11aに溜められた水が、循環パイプ15により、燃料電池ユニット14内の熱交換器14bに循環される。この熱交換器14bにおいて、発電時に生じる高温の排気ガスと、循環パイプ15により循環される水との間で熱交換が行われる。これにより、水が加熱される。加熱された水は、循環パイプ15を介して、貯湯タンク11aに戻される。こうして、貯湯タンク11a内の水に蓄熱が行われる。
給湯時には、貯湯タンク11aに貯留された湯(温水)が、台所の先栓や浴室のシャワー器具、風呂、カラン等の給湯口(図示せず)に供給される。このとき、適宜、貯湯タンク11a内の湯が補助燃焼器11bによって加温されて、給湯口に供給される。補助燃焼器11bは、貯湯タンク11a内の湯の温度が給湯に適する温度よりも低い場合に用いられる。
回路基板11cには、給湯ユニット11を駆動および制御するための回路部が設置されている。また、回路基板14cには、燃料電池ユニット14を駆動および制御するための回路部が設置されている。これら回路基板11c、14cは、互いに通信可能に接続されている。
リモートコントローラ12、13は、給湯ユニット11の回路基板11cに接続され、発電給湯システム1(給湯ユニット11、燃料電池ユニット14)の各機能について種々の設定を行うために用いられる。リモートコントローラ12、13は、それぞれ、表示部121、131と、操作部122、132とを備える。操作者は、表示部121、131に表示された画面に従って操作部122、132を操作することにより、各種設定を行うことができる。
リモートコントローラ12は、浴室に設置され、リモートコントローラ13は、キッチン等に設置される。リモートコントローラ12、13には、音声を入出力するための音声入出力口12a、13aが設けられている。
以下、浴室に設置されるリモートコントローラ12を、「浴室リモコン12」と称し、キッチン等に設置されるリモートコントローラ13を、「台所リモコン13」と称する。
台所リモコン13は、無線通信により、宅内H10に設置されたルータ20と接続可能である。ルータ20は、宅内H10に存在する各機器を、外部通信網30に接続するための無線ルータである。台所リモコン13は、無線通信により、ルータ20に接続される。外部通信網30には、発電給湯システム1を管理するためのサーバ40が接続されている。台所リモコン13は、ルータ20および外部通信網30を介して、サーバ40と通信を行う。
サーバ40は、管理対象とされる発電給湯システム1の識別情報を保持している。さらに、サーバ40は、各燃料電池ユニット14の設置位置を特定するための位置情報を燃料電池ユニット14ごとに保持している。本実施形態では、燃料電池ユニット14の位置情報が、台所リモコン13の位置情報によって管理されている。台所リモコン13の設置位置は、たとえば、台所リモコン13の設置時に、操作部132を介して設定され、サーバ40に登録される。台所リモコン13の設置位置は、たとえば、市または区によって特定される。
この他、台所リモコン13の設置位置が、台所リモコン13の無線通信部138(図2参照)のIPアドレスによって特定されてもよい。IPアドレスは、地域ごと(たとえば、都道府県内の所定の地域ごと)に割り振られる。この場合、サーバ40は、台所リモコン13の識別情報として登録される無線通信部138のIPアドレスにより、燃料電池ユニット14の設置位置を管理する。
図2は、給湯ユニット11、浴室リモコン12、台所リモコン13、燃料電池ユニット14およびサーバ40の回路ブロックを示す図である。
給湯ユニット11は、制御部111と、記憶部112と、通信部113と、駆動部114とを備える。制御部111、記憶部112および通信部113は、上述の回路基板11cに設置された回路部に含まれている。
制御部111は、マイクロコンピュータを備え、記憶部112に記憶された制御プログラムに従って、給湯ユニット11の各部の制御を行う。記憶部112は、メモリを備え、制御プログラムを記憶するとともに、制御処理時のワーク領域として用いられる。
通信部113は、制御部111からの制御に従って、浴室リモコン12および台所リモコン13と通信を行う。通信部113は、浴室リモコン12の通信部125および台所リモコン13の通信部135と2芯通信線L10によって接続されている。さらに、通信部113は、制御部111からの制御に従って、燃料電池ユニット14の通信部143と通信を行う。
駆動部114は、補助燃焼器11bに空気を供給するためのファンや、循環パイプ15を介して温水を循環させるためのポンプ、および補助燃焼器11bに対して燃料ガスを供給および遮断する電磁弁等を備える。この他、給湯ユニット11は、貯湯タンク11aに貯留された湯の温度を検出する温度センサや、貯湯タンク11aに貯留された湯の量を検出するための水位センサ、および、補助燃焼器11bにおける燃焼を検出する燃焼センサ等の各種センサを備える。制御部111は、これらセンサからの検出信号に基づいて、駆動部114を駆動し、蓄熱や湯の供給等の制御を行う。
浴室リモコン12は、上述の表示部121および操作部122の他、制御部123と、記憶部124と、通信部125と、スピーカ126と、マイクロフォン127とを備える。表示部121は、たとえば、液晶パネルにより構成される。操作部122は、運転オン/オフや、湯張り、追い焚き等のための各種操作スイッチを備える。表示部121が、タッチパネルであってもよい。
制御部123は、マイクロコンピュータを備え、記憶部124に記憶された制御プログラムに従って所定の制御を行う。記憶部124は、メモリを備え、制御プログラムを記憶するとともに、制御処理時のワーク領域として用いられる。
通信部125は、制御部123からの制御に従って、給湯ユニット11と通信を行う。通信部125は、給湯ユニット11の通信部113および台所リモコン13の通信部135と2芯通信線L10によって接続されている。2芯通信線L10は、浴室リモコン12および台所リモコン13に対する給電に共用される。給電電圧に通信信号が重畳されて、通信が行われる。
スピーカ126は、制御部123からの制御に従って、所定の音声を出力する。マイクロフォン127は、集音した音声に応じた音声信号を制御部123に出力する。スピーカ126およびマイクロフォン127は、図1の音声入出力口12aを介して、音声を出力し、また、音声を集音する。
台所リモコン13は、上述の表示部131および操作部132の他、制御部133と、記憶部134と、通信部135と、スピーカ136と、マイクロフォン137と、無線通信部138と、を備える。表示部131は、たとえば、液晶パネルにより構成される。操作部132は、運転オン/オフや、湯張り、追い焚き等のための各種操作スイッチを備える。表示部131が、タッチパネルであってもよい。
制御部133は、マイクロコンピュータを備え、記憶部134に記憶された制御プログラムに従って所定の制御を行う。記憶部134は、メモリを備え、制御プログラムを記憶するとともに、制御処理時のワーク領域として用いられる。
通信部135は、制御部133からの制御に従って、給湯ユニット11と通信を行う。通信部135は、給湯ユニット11の通信部113および浴室リモコン12の通信部125と2芯通信線L10によって接続されている。
スピーカ136は、制御部133からの制御に従って、所定の音声を出力する。マイクロフォン137は、集音した音声に応じた音声信号を制御部133に出力する。スピーカ136およびマイクロフォン137は、図1の音声入出力口13aを介して、音声を出力し、また、音声を集音する。
無線通信部138は、ルータ20との間で無線通信が可能な無線通信モジュールである。無線通信部138は、ルータ20を介して、外部通信網30に接続される。無線通信部138は、ルータ20および外部通信網30を介して、サーバ40と通信を行う。サーバ40には、無線通信部138の識別情報が登録される。この識別情報として、たとえば、無線通信部138に割り振られたIPアドレスが用いられる。
燃料電池ユニット14は、制御部141と、記憶部142と、通信部143と、駆動部144とを備える。制御部141、記憶部142および通信部143は、上述の回路基板14cに設置された回路部に含まれている。
制御部141は、マイクロコンピュータを備え、記憶部142に記憶された制御プログラムに従って、燃料電池ユニット14の各部の制御を行う。記憶部142は、メモリを備え、制御プログラムを記憶するとともに、制御処理時のワーク領域として用いられる。
通信部143は、制御部141からの制御に従って、給湯ユニット11の通信部113と通信を行う。駆動部144は、発電部14aに対して燃料ガスを供給および遮断する電磁弁や、ヒータ等を備える。この他、燃料電池ユニット14は、各種センサを備える。制御部141は、これらセンサからの検出信号に基づいて、駆動部144を駆動し、発電の制御を行う。
サーバ40は、制御部401と、記憶部402と、通信部403を備える。制御部401は、CPU(Central Processing Unit)を備え、記憶部402に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部402は、メモリおよびハードディスクを備え、所定の制御プログラムおよびデータベースを記憶する。通信部403は、制御部401からの制御に従って、所定の制御を行う。
サーバ40は、全国各地に設置された複数の発電給湯システム1を管理する。ここでは、各発電給湯システム1の識別情報として、台所リモコン13のIPアドレスが記憶部402のデータベースに登録される。さらに、記憶部402のデータベースには、各発電給湯システム1の設置位置が登録される。上記のように、台所リモコン13の設置時に台所リモコン13に設置位置が設定される場合、この設置位置が、サーバ40に送信されて、記憶部402のデータベースに登録される。
なお、上記のように、無線通信部138のIPアドレス(識別情報)を台所リモコン13の位置情報として共用することもできる。この場合、記憶部402のデータベースには、別途、位置情報は登録されず、識別情報として登録されたIPアドレスによって、台所リモコン13の設置位置が特定される。
この他、サーバ40には、各発電給湯システム1を遠隔制御可能な携帯端末装置が、発電給湯システム1ごとにペアリングされて登録される。ペアリング情報は、サーバ40の記憶部402に記憶される、使用者は、携帯端末装置を用いて、発電給湯システム1の稼働状態を参照でき、また、発電給湯システム1を遠隔制御できる。
なお、燃料電池ユニット14には、外部電源(商用電源)から、交流100ボルトの電圧が供給される。燃料電池ユニット14の起動時には、この外部電源から電力が供給されて、発電のための準備動作が行われる。一般に、この準備動作には、1時間以上の時間がかかる。準備動作時には発電部14aは発電を行わず、準備動作が完了した後、発電部14aによる発電が開始する。
ところで、燃料電池ユニット14の起動には、上記のように電力が必要である。このため、燃料電池ユニット14が停止しているタイミングにおいて停電が生じると、起動に必要な電力が、外部電源からも燃料電池ユニット14からも、燃料電池ユニット14に提供されないため、燃料電池ユニット14を起動できなくなる。停電時に燃料電池ユニット14を使用できないとなると、発電給湯システム1の利便性が低下する懸念がある。
そこで、本実施形態では、停電時に燃料電池ユニット14を適切に動作させることが可能な構成が設けられている。具体的には、発電給湯システム1は、外部電力の供給が停電により停止する可能性があることを予測し、停電の予測タイミングにおいて発電が継続されるように、燃料電池ユニット14の発電部14aを制御する。以下この構成について説明する。
図2に示すように、制御部401は、記憶部402に記憶された制御プログラムにより、停電予測部401aの機能が付与される。停電予測部401aは、通信部403を介して、外部通信網30に接続された各種サーバから、停電に関する情報を取得する。本実施形態では、停電に関する情報として、台風の通過予測情報が、停電予測部401aによって取得される。停電予測部401aは、取得した台風の通過予想情報に基づいて、各発電給湯システム1の設置位置において停電が生じる可能性を判定し、判定結果に基づき、発電給湯システム1を制御する。
図3(a)は、停電予測部401aにおいて実行される停電予測情報の送信処理を示すフローチャートである。
停電予測部401aは、たとえば気象庁のサーバ等の外部サーバから、台風の通過予測情報を取得する(S101)。通過予測情報は、台風の現在位置、予測進路、移動速度、所定時間後に台風が到達する予想範囲、暴風域の範囲等の情報を含んでいる。停電予測部401aは、取得した通過予測情報に基づいて、記憶部402に登録された発電給湯システム1ごとに、台所リモコン13の設置位置が暴風域に入るまでの予測時間T1を取得する(S102)。そして、停電予測部401aは、取得した予測時間T1が閾値時間Tth以下になったか否かを、発電給湯システム1ごとに判定する(S103)。
ここで、閾値時間Tthは、発電部14aが起動されてから発電を開始までに要する時間、すなわち、発電部14aの準備動作に要する時間(準備時間)より長く設定される。たとえば、準備時間が1時間半である場合、閾値時間Tthは2時間程度に設定される。燃料電池ユニット14ごとに準備時間が異なる場合、閾値時間Tthは、燃料電池ユニット14ごとに設定されてもよい。この場合、サーバ40の記憶部402には、各発電給湯システム1に含まれる燃料電池ユニット14ごとに、準備時間に関する情報が格納される。この情報として、準備時間そのものが格納されてもよく、あるいは、準備時間を把握可能な情報(燃料電池ユニット14の機種番号等)が格納されてもよい。停電予測部401aは、準備時間に関する情報に基づき、発電給湯システム1ごとに、閾値時間Tthを設定する。
予測時間T1が閾値時間Tth以下でない場合(S103:NO)、停電予測部401aは、処理をステップS101に戻して、上記と同様の処理を実行する。予測時間T1が閾値時間Tth以下となった場合(S103:YES)、停電予測部401aは、当該発電給湯システム1の台所リモコン13に対して停電予測情報を送信する(S104)。停電予測部401aは、ステップS103の判定を、発電給湯システム1ごとに行い、予測時間T1が閾値時間Tth以下となったことに応じて(S103:YES)、当該発電給湯システム1の台所リモコン13に停電予測情報を送信する(S104)。
図4(a)〜(d)は、それぞれ、台風の通過予測情報に基づく台風の予測進路と暴風域の予測範囲の一例を模式的に示す図である。
図4(a)〜(d)において、P0は、発電給湯システム1の設置位置であり、P1は、台風の現在位置である。また、一点鎖線は、台風の予測進路であり、点線は、予測進路の振れ幅を示している。P2は、所定時間経過後の台風の到達予測範囲であり、P3は、さらに、所定時間経過後の台風の到達予測範囲である。A1は、現在の暴風域の範囲であり、A2、A3は、台風が到達予測範囲P2、P3に到達した場合の暴風域の予測範囲である。
図4(a)のタイミングでは、台風の現在位置P1が発電給湯システム1の設置位置P0から離れているため、図3(a)のステップS102で取得される予測時間T1は、閾値時間Tthよりも長い。このため、このタイミングでは、未だ、停電予測部401aから設置位置P0の発電給湯システム1(台所リモコン13)に対して停電予測情報は送信されない。
その後、台風が図4(b)の現在位置P1に移動すると、所定時間経過後の台風の到達予測範囲P2が発電給湯システム1の設置位置P0に接近する。図3(a)のステップS102で取得される予測時間T1は、たとえば、このタイミングにおいて、閾値時間Tth以下となる。これに応じて、図3(a)のステップS104により、停電予測部401aから設置位置P0の発電給湯システム1(台所リモコン13)に停電予測情報が送信される。
図5(a)は、サーバ40(停電予測部401a)から停電予測情報を受信した場合に台所リモコン13の制御部133において実行される処理を示すフローチャートである。
停電予測部401aから停電予測情報を受信すると(S201:YES)、制御部133は、燃料電池ユニット14から定期的に受信する状態情報に基づき、燃料電池ユニット14が発電停止状態にあるか否かを判定する(S202)。燃料電池ユニット14は、たとえば、宅内H10における電力および湯の使用状況の学習結果に基づいて、発電部14aの発電を停止させる。たとえば、燃料電池ユニット14は、10時間ごとのサイクルで、発電を停止させる。この停止期間に停電予測情報を受信すると(S201:YES)、制御部133は、ステップS202の判定をYESとし、発電を開始することを報知する処理を実行する(S203)。
この場合、制御部133は、台所リモコン13の表示部131に、まず、図5(b)に示す画面を表示させる。この画面には、2時間以内に台風の暴風域が到達して停電のおそれがあることを報知するメッセージM11と、確認キーK11が含まれている。このとき、併せて、台所リモコン13のスピーカ136から、緊急情報を報知するためのチャイム音や、メッセージM11と同様の音声が出力されてもよい。
使用者は、メッセージM11を参照した後、操作部132を操作して、確認キーK11を操作する。これに応じて、表示部131の画面が、図5(c)の画面に切り替わる。この画面には、停電に備えて燃料電池ユニット14の発電を開始させることを報知するメッセージM12と、確認キーK12が含まれている。使用者は、メッセージM12により、燃料電池ユニット14による発電が開始されることを把握する。その後、使用者は、操作部132を操作して、確認キーK12を操作する。これに応じて、表示部131の画面が通常の画面に切り替わる。
制御部133は、ステップS203の処理により図5(b)、(c)の表示を表示部131に行わせるとともに、通信部135を介して、停電予測情報を給湯ユニット11の制御部111に送信する(S204)。図5(a)のステップS202の判定がNOである場合、制御部133は、ステップS203の処理を行うことなく、停電予測情報を給湯ユニット11の制御部111に送信する(S204)。ステップS204において送信された停電予測情報は、給湯ユニット11の制御部111から燃料電池ユニット14の制御部143に転送される。
なお、ステップS204においては、停電予測情報に代えて、停電予測情報を受信したことを示す通知が、給湯ユニット11に送信されてもよい。この場合、この通知が、給湯ユニット11の制御部111から燃料電池ユニット14の制御部143に転送される。
図6は、台所リモコン13から停電予測情報を受信した場合に燃料電池ユニット14の制御部143において実行される処理を示すフローチャートである。
停電予測情報を受信すると(S301:YES)、制御部143は、発電部14aが発電停止状態にあるか否かを判定する(S302)。発電部14aが発電停止状態にある場合(S302:YES)、制御部143は、停電準備運転を開始する。ここで、停電準備運転とは、停電に備えて行われる運転のことである。
発電部14aが発電停止状態にある場合(S302:YES)、停電準備運転によって、まず、発電部14aが起動される。そして、発電部14aの起動が完了すると、所定の発電レベルで、発電が開始される。ここで、停電準備運転時の発電レベルは、たとえば、発電部14aにおける最低の発電レベルに設定される。停電準備運転時の発電レベルが他のレベルに設定されてもよい。あるいは、停電準備運転時の発電レベルを任意に設定できてもよい。
他方、発電部14aが発電状態にある場合(S302:NO)、制御部143は、発電部14aの運転を停電準備運転に切り替える(S304)。この場合、発電レベルが発電部14aにおける最低の発電レベルに変更されて、発電部14aにおける発電が継続される。
こうして、図4(b)のタイミングにおいて、燃料電池ユニット14の発電部14aにより停電準備運転が行われる。このタイミングにおいて、燃料電池ユニット14の発電部14aが発電停止状態にある場合、上記のように、図6のステップS303により、燃料電池ユニット14の発電部14aが起動される。ここで、このタイミングでは、図3(a)の閾値時間Tthの規定により、発電部14aの起動が完了するまでの時間よりも、台風の暴風域A1が当該燃料電池ユニット14の設置位置P0に到達するまでの時間が長くなる。
このため、図4(c)に示すように、台風の暴風域A1が当該燃料電池ユニット14の設置位置P0に到達したタイミングでは、既に、発電部14aの起動が完了し、発電が開始されている。このため、暴風域A1の到来により、設置位置P0を含む地域に停電が生じたとしても、発電部14aは、自身が発電した電力により発電を継続できる。
その後、台風の現在位置P1が図4(d)に示す位置に移動すると、台風の暴風域A1が当該燃料電池ユニット14の設置位置P0から外れる。これに応じて、サーバ40の停電予測部401aから、警戒解除情報が送信される。
図3(b)は、停電予測部401aにおいて実行される警戒解除情報の送信処理を示すフローチャートである。図3(b)の処理は、図3(a)の処理により停電予測情報が送信された発電給湯システム1のみを対象に行われる。
停電予測部401aは、上記と同様、外部サーバから、台風の通過予測情報を取得する(S111)。そして、停電予測部401aは、取得した通過予測情報に基づいて、発電給湯システム1ごとに、設置位置P0が暴風域A1から外れたか否かを判定する(S112)。設置位置P0が暴風域A1から外れると(S112:YES)、停電予測部401aは、当該発電給湯システム1の台所リモコン13に、停電の可能性が解消したことを示す警戒解除情報を送信する(S113)。
図7(a)は、サーバ40(停電予測部401a)から警戒解除情報を受信した場合に台所リモコン13の制御部133において実行される処理を示すフローチャートである。なお、図7(a)の処理は、図5(a)の処理において図5(b)、(c)の画面が表示された場合に行われる。
停電予測部401aから警戒解除情報を受信すると(S211:YES)、制御部133は、燃料電池ユニット14が通常運転に復帰することを報知する処理を実行する(S212)。
この場合、制御部133は、台所リモコン13の表示部131に、図7(b)に示す画面を表示させる。この画面には、台風の暴風域から外れたことを報知するメッセージM21と、確認キーK21が含まれている。このとき、併せて、台所リモコン13のスピーカ136から、チャイム音や、メッセージM21と同様の音声が出力されてもよい。
使用者は、メッセージM11を参照した後、操作部132を操作して、確認キーK21を操作する。これに応じて、表示部131の画面が、図7(c)の画面に切り替わる。この画面には、燃料電池ユニット14が通常運転に復帰することを報知するメッセージM22と、確認キーK12が含まれている。使用者は、メッセージM22により、燃料電池ユニット14が通常運転に復帰することを把握する。その後、使用者は、操作部132を操作して、確認キーK22を操作する。これに応じて、表示部131の画面が通常の画面に切り替わる。
図7(a)に戻り、制御部133は、さらに、通信部135を介して、警戒解除情報を給湯ユニット11の制御部111に送信する(S213)。送信された停電予測情報は、給湯ユニット11の制御部111から燃料電池ユニット14の制御部143に転送される。
なお、ステップS213においては、警戒解除情報に代えて、警戒解除情報を受信したことを示す通知が、給湯ユニット11に送信されてもよい。この場合、この通知が、給湯ユニット11の制御部111から燃料電池ユニット14の制御部143に転送される。
図8(a)は、警戒解除情報を受信した場合に燃料電池ユニット14の制御部141において実行される処理を示すフローチャートである。
警戒解除情報を受信すると(S321:YES)、制御部141は、停電中であるか否かを判定する(S322)。ここで、停電中であるか否かは、外部電源に接続された電源ラインに交流電圧が印加されているか否かによって判定される。たとえば、制御部141は、電源ライン上の信号に所定周期のゼロクロスが生じているか否かを判定する。所定周期のゼロクロスが生じている場合、制御部141は、当該電源ラインに外部電源から交流電圧が供給されているとして、停電が生じていないと判定する。他方、所定周期のゼロクロスが生じていない場合、制御部141は、当該電源ラインに外部電源から交流電圧が供給されていないとして、停電が生じていると判定する。
停電中である場合(S322:YES)、制御部141は、停電時に行われる運転(停電時運転)を継続させる(S323)。他方、停電中でない場合(S322:NO)、制御部141は、通常運転に切り替える(S324)。
図8(b)は、停電時に燃料電池ユニット14の制御部141において実行される処理を示すフローチャートである。
上記のように、台風の暴風域A1が燃料電池ユニット14の設置位置に到達したタイミングにおいて、燃料電池ユニット14の発電部14aは、図6の処理により、停電準備運転を行っている。その後、暴風域A1の通過により停電が生じると(S311:YES)、制御部141は、発電部14aの運転を停電準備運転から停電時運転に切り替える(S312)。
停電時運転では、発電部14aが定格で発電を行うように制御される。すなわち、停電時には、外部電源の供給が遮断されているため、宅内H10では、燃料電池ユニット14からの電力のみが使用可能な状態にある。このため、発電部14aからの電力により、宅内H10の機器を円滑に駆動させるために、発電部14aの発電レベルが定格に高められる。図8(a)のステップS323では、こうして実行された停電時運転がそのまま継続される。
その後、停電が解消すると(S313:YES)、制御部141は、発電部14aの運転を停電時運転から通常運転に切り替える(S314)。これにより、制御部141は、処理を終了する。現時点が、発電休止の時間帯に含まれる場合、ステップS314において、発電部14aが停止される。この処理は、図8(a)のステップS324においても同様である。
なお、ステップS312に停電時運転に切り替えられたことが、台所リモコン13の表示部131に表示されてもよく、また、ステップS314に通常運転に復帰したことが、台所リモコン13の表示部131に表示されてもよい。この場合、台所リモコン13の制御部133は、給湯ユニット11を介して燃料電池ユニット14から定期的に受信する状態情報に基づいて、燃料電池ユニット14が停電時運転に設定されたこと、および、通常運転に復帰したことを判別して、停電時運転および通常運転が実行されることを表示部131に表示させる。
<実施形態の効果>
本実施形態によれば、以下の効果が奏され得る。
発電部14aが停止状態にある場合に、停電予測部401aにより停電の可能性が予測されたことに基づいて、発電部14aが起動される。このため、その後、実際に停電が生じたとしても、そのタイミングでは発電部14aが発電状態にあるため、そのまま発電を継続させることができる。よって、停電時に燃料電池ユニット14を適切に動作させておくことができる。
ここで、停電予測部401aは、図3(a)に示すように、台風の通過予測情報(停電に関する情報)に基づいて、燃料電池ユニット14の設置位置に停電が生じるまでの予測時間T1を取得し(S102)、取得した予測時間T1が発電部14aの起動に要する時間よりも長いタイミングにおいて(S103)、発電部14aを起動させるための停電予測情報を送信する(S104)。そして、燃料電池ユニット14は、図6に示すように、停電予測情報を受信したことに応じて(S301:YES)、発電部14aを起動する。これにより、予測時間T1が経過したとき、発電部14aは、起動が完了して発電中の状態となっている。このため、予測時間T1の経過時に、実際に停電が生じたとしても、発電部14aは、自身が発電した電力により発電を継続できる。よって、停電時に燃料電池ユニット14を確実に動作させておくことができる。
この場合、燃料電池ユニット14は、図6に示すように、停電予測情報を受信したことに基づいて(S301:YES)、発電時の排熱が最も少ない発電量、すなわち最低レベルの発電量で発電が行われるよう、発電部14aを制御する(S303、S304)。
発電給湯システム1では、貯湯タンク11a内の温水の温度が所定の閾値を超えると、貯湯タンク11aが蓄熱飽和状態に到達したとして、燃料電池ユニット14の発電を停止させ、排熱による温水のさらなる温度上昇を抑制する制御が行われる。このため、停電予測情報に基づいて通常の発電が行われると、実際に停電が生じる前に、発電による排熱によって、貯湯タンク11a内の温水が閾値を超え、上記制御により、燃料電池ユニット14の発電が停止されることが起こり得る。こうなると、実際に停電が生じたタイミングにおいて、燃料電池ユニット14が停止した状態となってしまう。これに対し、上記構成のように、発電時の排熱が最も少ない発電量で停電予測情報に基づく発電が行われると(図6のS303、S304)、発電時の排熱が最低レベルに抑制される。このため、排熱による貯湯タンク11a内の温水の温度上昇を抑制できる。これにより、停電が生じる前に貯湯タンク11a内の温水の温度が閾値を超えることを防ぐことができ、実際の停電時に、燃料電池ユニット14をより確実に動作させておくことができる。
なお、図8(b)に示したように、停電時には定格で発電が行われるよう、発電部14aが制御される(S312)。この場合、発電部14aの排熱が大きいため、貯湯タンク11a内の温水の温度が上昇し易くなる。しかし、この場合は、貯湯タンク11a内の温水の温度が閾値に到達する前に、たとえば、貯湯タンク11a内の温水を浴槽等に給湯して貯湯タンク11aに新たに水道水を供給する制御等、貯湯タンク11a内の温水の温度を閾値に到達させない制御が行われる。これにより、停電時に、発電部14aが停止することが回避される。
また、図5(b)、(c)に示したように、台所リモコン13の表示部131は、停電の予測に基づいて発電部14aが起動される場合に、その旨を報知するための情報を表示する。これにより、使用者は、停電の予測に基づき燃料電池ユニット14が発電のための運転を開始したことを把握することができる。
また、図3(b)に示したように、停電予測部401aは、停電の可能性が消失したことをさらに判定し(S112)、停電の可能性が消失した場合に(S112:YES)、警戒解除情報を送信する。そして、燃料電池ユニット14は、図8(a)に示したように、停電予測部401aが停電の可能性が消失したと判定したことに基づいて(S321:YES)、停電の予測に基づく発電を終了させて、燃料電池ユニット14を通常運転に復帰させる(S324)。これにより、停電の可能性が消失したことに応じて円滑に、燃料電池ユニット14を通常の動作状態に復帰させることができる。
この場合、台所リモコン13の表示部131は、停電予測部401aが停電の可能性が消失したと判定した場合に(図7(a)のステップS211:YES)、図7(b)、(c)に示すように、停電の予測に基づく発電を終了させることを報知するための情報を表示する。これにより、使用者は、停電の可能性が消失したことにより燃料電池ユニットが通常の状態に復帰したことを円滑に把握することができる。
また、本実施形態では、停電予測部401aがサーバ400の制御部401に含まれている。これにより、各発電給湯システムにおける停電の可能性をサーバ400において円滑に管理することができる。
なお、本実施形態では、台風の通過予測情報を停電に関する情報として用いたが、停電に関する情報は、台風の通過予測情報の他に、雷情報、津波情報および地震予測情報等の、自然災害により停電が生じる可能性を示唆する情報や、計画停電等の人為的に停電が生じる可能性を示す情報であってもよい。これらの情報を用いる場合も、停電予測部401aは、これらの情報により、燃料電池ユニット14の設置位置において停電が生じる可能性があるタイミングを予測し、予測したタイミングにおいて発電部14aが発電状態にあるように、停電予測情報を発電給湯システム1に送信すればよい。
<変更例>
上記実施形態では、停電予測部401aがサーバ400に搭載されたが、発電給湯システム1を構成する他の機器に停電予測部401aが搭載されてもよい。たとえば、停電予測部が、台所リモコン13の制御部133や燃料電池ユニット14の制御部141に搭載されてもよい。
停電予測部が台所リモコン13の制御部133に搭載される場合、停電予測部は、たとえば、ルータ20および外部通信網30を介して、気象庁等の外部サーバから直接、台風の通過予測情報を取得し、図3(a)、(b)のステップS101〜S103およびステップS111、S112の処理を実行する。そして、停電予測部は、ステップS103、S112の判定がYESの場合に、図5(a)のステップS202〜S204および図7(a)のステップS212、S213の処理を実行する。
この他、宅内H10に、停電予測部を備えた専用の制御装置が配置されてもよい。この場合、制御装置は、ルータ20を介して外部サーバから台風の通過予測情報を取得する機能を備える。制御装置は、図3(a)、(b)に示した処理を実行して、停電予測情報および警戒解除情報を宅内H10の台所リモコン13に送信する。
また、上記実施形態では、浴室リモコン12および台所リモコン13が、2芯通信線L10によって給湯ユニット11の通信部113に接続されたが、たとえば、図9に示すように、浴室リモコン12および台所リモコン13が、2芯通信線L10によって燃料電池ユニット14の通信部143に接続されてもよい。この場合、図5(a)のステップS204および図7(a)のステップS213において、停電予測情報および警戒解除情報が、それぞれ、燃料電池ユニット14に直接送信される。
また、上記実施形態では、図5(b)、(c)の画面および図7(b)、(c)の画面が台所リモコン13の表示部131に表示されたが、さらに、浴室リモコン12の表示部121にこれらの画面が表示されてもよい。あるいは、発電給湯システム1にペアリングされている携帯端末装置にこれらの画面が表示されてもよい。この場合、たとえば、台所リモコン13から携帯端末装置に対して、停電予測情報および警戒解除情報を受信した旨の通知が送信される。あるいは、これらの情報を台所リモコン13に送信した旨の通知が、サーバ40から携帯端末装置に送信されてもよい。
また、停電予測情報に応じて表示される画面は、図5(b)、(c)の画面に限られるものではなく、停電に備えて燃料電池ユニット14が起動されることを報知する内容である限り、他の画面であってもよい。同様に、警戒解除情報に応じて表示される画面は、図7(b)、(c)の画面に限られるものではなく、停電の予測に基づく発電(停電準備運転)を終了させることを報知する内容である限り、他の画面であってもよい。
また、上記実施形態では、台所リモコン13が外部通信網30に接続可能であったが、給湯ユニット11が外部通信網30に接続可能であってもよく、また、燃料電池ユニット14が外部通信網30に接続可能であってもよい。あるいは、給湯ユニット11、浴室リモコン12、台所リモコン13および燃料電池ユニット14以外に無線通信部を備えた制御ユニットが発電給湯システム1に配置され、この制御ユニットがルータ20に接続されてもよい。
なお、上記実施形態には、発電給湯システム1に本発明を適用した場合の構成を示したが、給湯ユニット11を備えない燃料電池システムに本発明が適用されてもよい。この場合、たとえば、図9の構成から給湯ユニット11の構成が省略され、浴室リモコン12、台所リモコン13、燃料電池ユニット14およびサーバ40によって、燃料電池システムが構成される。
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載の範囲で適宜種々の変更可能である。