JP2020119817A - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】チップや溶融部の破壊を抑制しつつチップの寿命を確保できるスパークプラグを提供すること。【解決手段】スパークプラグは、母材と、放電面を有するチップと、チップと母材との間の全体に亘って介在しチップを母材に接合する溶融部と、を備える接地電極と、放電面と自身の先端面との間に火花ギャップを形成する中心電極と、を備える。溶融部は、チップの外周部に囲まれる内側に、チップと母材との間の厚さが、外周部におけるチップと母材との間の厚さよりも厚い厚肉部を備え、厚肉部は、放電面に垂直な方向に先端面を投影した範囲外に存在する。【選択図】図2

Description

本発明はスパークプラグに関し、特に接地電極の母材にチップが接合されたスパークプラグに関するものである。
接地電極のチップと中心電極との間に火花ギャップが形成されるスパークプラグにおいて、特許文献1に開示の技術では、接地電極の母材とチップとが溶け合ってなる溶融部が、母材とチップとの間の全体に亘って介在する。溶融部は、母材の線膨張係数とチップの線膨張係数との差によって生じる応力を緩和し、熱膨張収縮によるチップや溶融部の破壊を抑制する。溶融部に生じる応力は溶融部の断面積に反比例するので、溶融部は断面積が大きい方が応力の緩和効果を高くできる。
特開2013−41754号公報
しかし上記従来の技術では、溶融部の断面積を大きくするために溶融部を単に厚くするとチップの溶融量が増えてしまうので、チップが薄くなり、チップが早期に消耗し易くなるおそれがある。
本発明はこの問題点を解決するためになされたものであり、チップや溶融部の破壊を抑制しつつチップの寿命を確保できるスパークプラグを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明のスパークプラグは、母材と、放電面を有するチップと、チップと母材との間の全体に亘って介在しチップを母材に接合する溶融部と、を備える接地電極と、放電面と自身の先端面との間に火花ギャップを形成する中心電極と、を備える。溶融部は、チップの外周部に囲まれる内側に、チップと母材との間の厚さが、外周部におけるチップと母材との間の厚さよりも厚い厚肉部を備え、厚肉部は、放電面に垂直な方向に先端面を投影した範囲外に存在する。
請求項1記載のスパークプラグによれば、チップを母材に接合する溶融部には、チップの外周部に囲まれる内側に、チップと母材との間の厚さが、チップの外周部におけるチップと母材との間の厚さよりも厚い厚肉部が存在する。厚肉部によってチップや溶融部に生じる応力を緩和できるので、チップや溶融部の破壊を抑制できる。
厚肉部は、チップの放電面に垂直な方向に中心電極の先端面を投影した範囲外に存在する。このようにすることで、その範囲外に、チップのうち放電面に垂直な方向に厚肉部が存在する部位を存在させることができる。厚肉部が形成されることにより、チップのうち放電面に垂直な方向に厚肉部が存在する部位の厚さは、それ以外の部位の厚さに比べて薄くなり易いが、これを消耗し難い場所に配置できる。これにより、放電によりチップが消耗して厚肉部が早期に露出しないようにできる。よって、チップの寿命を確保できる。
請求項2記載のスパークプラグによれば、溶融部は厚肉部を複数備えているので、チップや溶融部に生じる応力を複数個所で緩和できる。よって、請求項1の効果に加え、チップや溶融部の破壊をさらに抑制できる。
請求項3記載のスパークプラグによれば、母材の第1端部に溶融部が形成され、第1端部の反対側に位置する第2端部が主体金具に接合される。厚肉部は、チップの放電面の中央よりも第2端部側の第1領域、及び、第1領域の反対側に位置する第2領域のそれぞれに存在する。よって、請求項2の効果に加え、母材の第1端部から第2端部へ向かう方向に生じる熱膨張収縮の応力緩和に効果がある。
請求項4記載のスパークプラグによれば、厚肉部は、外周部の一部から外周部の一部以外の部位まで延びているので、チップや溶融部に生じる応力の緩和効果を向上できる。よって、請求項1から3のいずれかの効果に加え、チップや溶融部の破壊をさらに抑制できる。
第1実施の形態におけるスパークプラグの片側断面図である。 (a)は接地電極の背面図であり、(b)は図2(a)のIIb−IIb線における接地電極および中心電極の断面図である。 第2実施の形態におけるスパークプラグの接地電極の背面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は第1実施の形態におけるスパークプラグ10の軸線Oを境にした片側断面図である。図1では、紙面下側をスパークプラグ10の先端側、紙面上側をスパークプラグ10の後端側という。図1に示すようにスパークプラグ10は、絶縁体11、中心電極20、主体金具30及び接地電極40を備えている。
絶縁体11は、軸線Oに沿って貫通する軸孔12が形成された略円筒状の部材であり、機械的特性や高温下の絶縁性に優れるアルミナ等のセラミックスにより形成されている。絶縁体11は、軸孔12により形成された内周面の先端側に、後端側を向く円環状の面である後端向き面13が形成されている。後端向き面13は先端側へ向けて縮径している。
中心電極20は、頭部21が後端向き面13に係止される棒状の部材であり、後端向き面13よりも先端側の軸孔12に軸部22が配置されている。中心電極20は、Niを主成分とする有底円筒状の母材が、銅を主成分とする芯材を覆っている。芯材を省略することは可能である。中心電極20の母材の先端にはチップ23が接合されている。チップ23は、例えばPt,Rh,Ir,Ru等の貴金属のうちの1種または2種以上を含み、これらの貴金属の1種を50wt%以上含む化学組成を有する。中心電極20は、軸孔12内で端子金具25と電気的に接続されている。
端子金具25は、高圧ケーブル(図示せず)が接続される棒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子金具25は、先端側が軸孔12に挿入された状態で、絶縁体11の後端に固定されている。
主体金具30は、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成された略円筒状の部材である。主体金具30は絶縁体11の先端側を取り囲み、絶縁体11を内側に保持する。主体金具30は、自身の先端側の胴部31の外周面におねじ32が形成されている。おねじ32は、エンジン(図示せず)のねじ穴に螺合する部位である。主体金具30は、胴部31の後端側に連接される座部33と、座部33の後端側に連接される後端部34と、を備えている。
座部33は、エンジン(図示せず)のねじ穴とおねじ32との隙間を塞ぐための部位であり、胴部31の外径よりも外径が大きく形成されている。後端部34には、エンジンのねじ穴におねじ32を締め付けるときにレンチ等の工具が係合する工具係合部が形成されている。主体金具30は、胴部31に接地電極40が接続されている。
接地電極40は、導電性を有する金属材料(例えばNi基合金等)によって形成された母材41と、母材41に接合されたチップ44と、を備えている。母材41は、チップ44が接合された第1端部42と、主体金具30に接合された第2端部43と、を備える棒状の部材である。チップ44の材質は母材41の材質と異なり、チップ44の線膨張係数は母材41の線膨張係数と異なる。
チップ44は、例えばPt,Rh,Ir,Ru等の貴金属のうちの1種または2種以上を含み、これらの貴金属の1種を50wt%以上含む化学組成を有する。この中では、特に、Irを50wt%以上含む化学組成や、Prを50wt%以上含みさらにIrを含有する化学組成が好ましい。このような化学組成であれば、後述する厚肉部61を形成し易い。
後端側を向くチップ44の放電面45と中心電極20(チップ23の先端面24)との間に火花ギャップ46が形成されている。放電面45は、1辺の長さが2.5mm以上の矩形状、もしくは、これと同等の大きさを有する円形状であることが好ましい。このような形状であれば、後述する厚肉部61を形成し易い。
図2(a)はチップ44を後端側からみた接地電極40の背面図であり、図2(b)は図2(a)のIIb−IIb線における接地電極40及び中心電極20の断面図である。図2(a)は母材41の第1端部42が図示されており、第2端部43(図1参照)の図示が省略されている(図3においても同じ)。図2(b)は中心電極20のチップ23の後端側の図示が省略されている。図2(a)の矢印Lは、母材41の第1端部42から第2端部43へ延びる母材41の長手方向を示す(図3においても同じ)。図2(b)の矢印Fはスパークプラグ10(図1参照)の軸線方向の先端側を示す。本実施形態では、チップ44は放電面45が矩形の板状に形成されている。チップ44の放電面45の面積は、中心電極20のチップ23の先端面24の面積よりも広い。
図2(a)及び図2(b)に示すようにチップ44は、母材41及びチップ44が溶け合った溶融部51が母材41の第1端部42に形成され、母材41に接合されている。溶融部51の形成により、チップ44の放電面45の反対側の面は全体が溶けて消失している。チップ44と溶融部51との界面52は、中央付近が後端側(反矢印F方向)へ隆起している。
チップ44の放電面45の外周縁54は、互いに向き合う第1辺55及び第2辺56と、第1辺55及び第2辺56にそれぞれ交わる第3辺57及び第4辺58と、からなる。第3辺57及び第4辺58は互いに向き合う。第1辺55は、第2辺56に対し母材41の長手方向(矢印L方向)の第2端部43(図1参照)側に位置する。
チップ44の放電面45に垂直な方向からみた第1端部42の背面視において(図2(a)参照)、溶融部51はチップ44の外周縁54の周囲まで広がっている。本実施形態ではチップ44は放電面45が矩形の板状なので、チップ44の放電面45に垂直な方向から見える部分の形を表すチップ44の外形線は、チップ44の放電面45の外周縁54に等しい。
チップ44の外周部59は、チップ44の外形線(本実施形態では外周縁54)を60%に縮小した縮図59aと外形線との間の領域である。チップ44の外形線と縮図59aとは相似である。チップ44の外形線の中心および縮図59aの中心は、放電面45の中央60に一致する。外周部59の幅は、チップ44の外形線の内側に配置した縮図59aと外形線との間の距離である。外周部59のうち第1辺55及び第2辺56にそれぞれ接する部位の幅は、それぞれ第1辺55と第2辺56との間の距離の20%である。外周部59のうち第3辺57及び第4辺58にそれぞれ接する部位の幅は、それぞれ第3辺57と第4辺58との間の距離の20%である。
溶融部51には、チップ44の外周部59に囲まれる内側に、チップ44と母材41との間の厚さT2が、外周部59におけるチップ44と母材41との間の厚さT1よりも厚い厚肉部61が形成される(図2(b)参照)。厚肉部61は、本実施形態では、外周部59の一部(部位62)から外周部59の部位63(部位62を除く)まで延びている。厚肉部61は、チップ44の放電面45に垂直な方向に、中心電極20(図1参照)の先端面24を投影した範囲64の外に存在する。なお、チップ44の放電面45と範囲64とが交わる部位は、チップ44の外周縁54の内側に存在する。チップ44のうち放電面45に垂直な方向に厚肉部61が存在する部位44aは、チップ44のその他の部位(例えば範囲64内の部位)の厚さに比べて薄くなっている。
外周部59の部位62は第1辺55に接し、部位63は第2辺56に接する。厚肉部61は、第1端部42から第2端部43(図1参照)へ向かう方向(矢印L方向)に延びている。その結果、厚肉部61は、チップ44の放電面45の中央60よりも第2端部43側の第1領域65、及び、第1領域65の反対側に位置する第2領域66に存在する。
厚肉部61の特定は、チップ44の放電面45に垂直に接地電極40を切断し、その断面を顕微鏡などで観察した結果に基づいて行う。例えば、チップ44の第1辺55と第2辺56との間の距離の20%間隔で(チップ44を5等分して)、第2辺56から第1辺55に向かって順に断面を作り、各断面における厚肉部61の形状を観察する。複数の断面観察の結果から厚肉部61の全体の形状を推定できる。
厚さT1は、観察した接地電極40の断面において、外周部59(部位62,63を除く)における界面52,53間の最短距離である。その厚さT1よりも界面52,53間が厚い部位が厚肉部61である。厚肉部61は厚さT2を厚さT1と比較することにより特定される。
ここで、外周部59の部位62,63におけるチップ44と母材41との間の厚さT3(図示せず)は、部位62,63を除く外周部59における溶融部51の厚さT1よりも厚い。従って、厚さT3との比較によって厚肉部61を特定すると、厚肉部61が過少になる。そこで、複数の断面観察の結果から厚肉部61の全体の形状を推定するときに、部位62,63の位置も特定し、外周部59(部位62,63を除く)における溶融部51の厚さT1を決定し、厚さT2を評価して厚肉部61を特定する。なお、溶融部51がX線を透過する化学組成をもつ場合には、X線透過装置を用いた非破壊検査によって厚肉部61の形状を特定できる。
厚肉部61は、チップ44の放電面45と略平行な方向から、レーザビーム等の高エネルギービームをチップ44と母材41との境界部分に照射して形成できる。例えば、まずチップ44の第3辺57に沿って矢印L方向にビームを移動させながらチップ44と母材41との境界部分にビームを照射する。第3辺57の近傍に溶融部51が形成されるように、ビームのエネルギー等を調整する。次いで、チップ44の第4辺58に沿って反矢印L方向にビームを移動させながらチップ44と母材41との境界部分にビームを照射する。先に形成された溶融部51に溶融部が重なるように、ビームのエネルギー等を調整する。これにより2方向から形成された溶融部51が重なり合った部位が厚くなり、溶融部51に厚肉部61が形成される。
スパークプラグ10の溶融部51は、チップ44と母材41とが溶け合っているので、母材41の線膨張係数とチップ44の線膨張係数との差によりチップ44や溶融部51に生じる応力を緩和する。これにより溶融部51は熱膨張収縮によるチップ44や溶融部51の破壊を抑制する。溶融部51に生じる平均応力は溶融部51の断面積に反比例するので、応力の緩和効果を高くするためには、溶融部51の断面積は大きい方が望ましい。
しかし、溶融部の断面積を大きくするために溶融部を単に厚くするとチップの溶融量が増えてしまうので、チップが薄くなり、早期にチップが消耗する(溶融部が露出する)おそれがある。
これに対し本実施形態によれば、溶融部51のうちチップ44の外周部59に囲まれる内側に、厚肉部61が部分的に存在する。厚肉部61によってチップ44や溶融部51に生じる応力を緩和できるので、チップ44や溶融部51の破壊を抑制できる。
一方、厚肉部61は、チップ44の放電面45に垂直な方向に中心電極20の先端面24を投影した範囲64外に存在する。このようにすることで、その範囲64外に、チップ44の放電面45に垂直な方向に厚肉部61が存在する部位44aを、存在させることができる。即ち、チップ44の部位44aの厚さは、チップ44のその他の部位(特に範囲64内の部位)の厚さに比べて薄くなり易いが、チップ44の放電面45は中心電極20の先端面24が対向する範囲64内の部位から消耗し易いので、部位44aを消耗し難い部位に配置できる。これにより、放電によりチップ44が消耗して厚肉部61が早期に露出しないようにできる。よって、チップ44の寿命を確保できる。
厚肉部61は、外周部59の一部の部位62から外周部59のその他の部位63まで延びているので、厚肉部61の体積を拡大することができ、チップ44や溶融部51に生じる応力の緩和効果を向上できる。よって、チップ44や溶融部51の破壊をさらに抑制できる。
厚肉部61は、チップ44の放電面45の中央60よりも第2端部43側の第1領域65、及び、第1領域65の反対側に位置する第2領域66のそれぞれに存在する。よって、母材41の第1端部42から第2端部43へ向かう方向(矢印L方向)に生じる熱膨張収縮によるチップ44や溶融部51の破壊を抑制し易くできる。
図3を参照して第2実施の形態について説明する。第2実施形態では、溶融部51に厚肉部71が複数形成される場合について説明する。なお、第1実施形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図3は第2実施の形態におけるスパークプラグのチップ44を後端側からみた接地電極70の背面図である。接地電極70は、第1実施形態におけるスパークプラグ10の接地電極40に代えて配置される。
溶融部51には、外周部59に囲まれる内側に、チップ44と母材41との間の厚さが、外周部59におけるチップ44と母材41との間の厚さよりも厚い厚肉部71が複数形成されている。厚肉部71は、チップ44の放電面45に垂直な方向(図3紙面垂直方向)に中心電極20の先端面72を投影した範囲外に存在する。なお、放電面45に垂直な方向に先端面72を投影した範囲は、チップ44の外周縁54(第4辺58)に交わっている。第4辺58は外周縁54のうち最も厚肉部71から離れた部位である。
溶融部51に形成された厚肉部71によって、チップ44や溶融部51に生じる応力を緩和できるので、チップ44や溶融部51の破壊を抑制できる。厚肉部71は複数形成されているので、厚肉部71の体積を拡大することができ、チップ44や溶融部51に生じる応力の緩和効果を向上できる。
厚肉部71は、チップ44の放電面45に垂直な方向に中心電極20の先端面72を投影した範囲外に存在するので、その範囲外に、チップ44のうち放電面45に垂直な方向に厚肉部71が存在する部位を、存在させることができる。これにより、第1実施形態と同様に、放電によりチップ44が消耗して厚肉部71が早期に露出しないようにできる。よって、チップ44の寿命を確保できる。
放電面45に垂直な方向に先端面72を投影した範囲が、チップ44の外周縁54に交わっているので、中心電極20の先端面72とチップ44の外周縁54との間に放電を生じさせ易くできる。これにより厚肉部71の近傍に放電を生じ難くできるので、チップ44の消耗によって厚肉部71が露出するまでの時間をさらに長くできる。よって、チップ44を高寿命化できる。この効果は、放電面45に垂直な方向に先端面72を投影した範囲が第4辺48に交わるときに、顕著に得られる。
厚肉部71は、第1領域65及び第2領域66にそれぞれ存在する。よって、母材41の第1端部42から第2端部43へ向かう方向(矢印L方向)に生じる熱膨張収縮によるチップ44や溶融部51の破壊を抑制し易くできる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
実施形態では、接地電極40,70のチップ44の放電面45が矩形の場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、矩形は角が丸みを帯びたり小さな面取りが施されたりしていても良い。放電面45の形状は円形や楕円形でも良い。要するに、放電面45の形状は任意に設定できる。
実施形態では、中心電極20に貴金属などを含有するチップ23が設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。中心電極20のチップ23を省略することは当然可能である。チップ23が省略される場合に、中心電極20の先端面とは、母材の先端面のことをいう。
第1実施形態では、チップ44の外形線に厚肉部61の両端部が到達しているが(図2(a)参照)、必ずしもこれに限られるものでない。厚肉部61が、外周部59の一部から外周部59の一部以外の部位に延びていれば、厚肉部61による応力の緩和効果を向上できる。従って、厚肉部61の両端部はチップ44の外形線に到達する必要はない。厚肉部61の両端部は外周部59に重なっていれば良い。即ち、厚肉部61が縮図59aに交わっていれば良い。
第1実施形態では、厚肉部61が、母材41の第1端部42から第2端部43へ向かう方向(矢印L方向)へ延びる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。母材41の第1端部42から第2端部43へ向かう方向(矢印L方向)と交差する方向に延びるように厚肉部61を形成することは当然可能である。厚肉部61が延びる方向は、チップ44を母材41に接合するときに照射する高エネルギービームの向きによって設定できる。厚肉部61が矢印L方向と交差する方向に延びる場合には、矢印L方向と交差する方向に生じる熱膨張収縮によるチップ44や溶融部51の破壊を抑制し易くできる。
10 スパークプラグ
20 中心電極
24,72 先端面
30 主体金具
40,70 接地電極
41 母材
42 第1端部
43 第2端部
44 チップ
45 放電面
46 火花ギャップ
51 溶融部
59 外周部
60 放電面の中央
61,71 厚肉部
64 先端面を投影した範囲
65 第1領域
66 第2領域

Claims (4)

  1. 母材と、放電面を有するチップと、前記チップと前記母材との間の全体に亘って介在し前記チップを前記母材に接合する溶融部と、を備える接地電極と、
    前記放電面と自身の先端面との間に火花ギャップを形成する中心電極と、を備えるスパークプラグであって、
    前記溶融部は、前記チップの外周部に囲まれる内側に、前記チップと前記母材との間の厚さが、前記外周部における前記チップと前記母材との間の厚さよりも厚い厚肉部を備え、
    前記厚肉部は、前記放電面に垂直な方向に前記先端面を投影した範囲外に存在するスパークプラグ。
  2. 前記溶融部は、前記厚肉部を複数備えている請求項1記載のスパークプラグ。
  3. 前記母材は、前記溶融部が形成される第1端部と、前記第1端部の反対側に位置し主体金具に接合される第2端部と、を備え、
    前記厚肉部は、前記放電面の中央よりも前記第2端部側の第1領域、及び、前記第1領域の反対側に位置する第2領域のそれぞれに存在する請求項2記載のスパークプラグ。
  4. 前記厚肉部は、前記外周部の一部から前記外周部の前記一部以外の部位まで延びている請求項1から3のいずれかに記載のスパークプラグ。
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