JP2020119122A - ワーク搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】建屋内の床の形状に関わらず、ワークの搬送時間が長くなることを抑制する。【解決手段】ワーク搬送装置100は、飛行を行う機能を有する無人航空機300を備える。建屋内の空間は、無人航空機300が飛行を行う対象となる飛行空間である。無人航空機300は、飛行を行って、飛行空間に存在するワークを、当該飛行空間における、当該ワークの搬送対象となる領域へ搬送する。【選択図】図1

Description

本発明は、ワークを搬送する機能を有するワーク搬送装置に関する。
工場等の建屋内では、ワークを搬送するための搬送処理が行われる。当該工場は、例えば、半導体工場、液晶ディスプレイ工場等である。ワークとは、搬送対象となる製品である。ワークは、例えば、液晶パネル、ガラス基板等である。以下においては、液晶パネルまたはガラス基板を、「基板」ともいう。なお、ワークは、基板に限定されない。ワークは、例えば、トレイであってもよい。
搬送処理では、例えば、生産自動化の設備を備える工場において、基板等のワークが、プロセス装置へ移送される。また、搬送処理では、例えば、隣接する2台のプロセス装置間において、産業用ロボットが、枚葉方式により、ワークを取り出す。当該ワークは、例えば、段積みされた複数のトレイのいずれかのトレイである。また、当該ワークは、例えば、カセットに収納された基板である。
そして、産業用ロボットは、当該ワークを、プロセス装置へ移送する。2台のプロセス装置間における搬送処理では、一般的に、コンベア、スライダ等を用いて、基板が搬送される。
上記の手段を用いて、搬送処理が行われる場合、ワークの受取り対象となる装置のレイアウトにあわせて、ワーク搬送装置をレイアウトする必要がある。当該ワーク搬送装置は、例えば、産業用ロボット、コンベア、スライダ等を備える装置である。
工場等の建屋内の空間の利用効率を考慮すると、付加価値を生まないワーク搬送装置が、生産エリアを不必要に占有する状況は好ましくない。また、周辺設備等の影響により、レイアウトの制約もある。そのため、常に、省スペース化および作業動線を鑑みた、効率的なレイアウトを検討しなければならないという問題がある。
特許文献1では、工場において、可動式駆動ユニットがアイテム(ワーク)を搬送する構成(以下、「関連構成A」ともいう)が開示されている。関連構成Aでは、可動式駆動ユニットが、2つの駆動輪を使用して、工場の床を自在に移動する。そのため、関連構成Aは、上記の問題を解決できる。
特表2006−518322号公報
しかしながら、関連構成Aでは、建屋内の床の形状が、矩形以外の形状(例えば、L字状)である状況では、ワークの搬送経路が長くなる場合もある。一般的に、建屋内の床には、プロセス装置、周辺設備等が複数設置される。これにより、当該建屋内の床は、プロセス装置、周辺設備等により占有される。そのため、従来の搬送手段により利用される、建屋内の床の形状は、矩形以外の形状である場合が多い。このようにワークの搬送経路が長い状況では、当該ワークの搬送時間が長くなるという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、建屋内の床の形状に関わらず、ワークの搬送時間が長くなることを抑制可能なワーク搬送装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るワーク搬送装置は、搬送対象となる製品であるワークを取り扱う。前記ワーク搬送装置は、建屋内の空間に存在し、前記ワーク搬送装置は、飛行を行う機能を有する無人航空機を備え、前記建屋内の空間は、前記無人航空機が飛行を行う対象となる飛行空間であり、前記無人航空機は、飛行を行って、前記飛行空間に存在する前記ワークを、当該飛行空間における、当該ワークの搬送対象となる領域へ搬送する。
本発明によれば、ワーク搬送装置は、飛行を行う機能を有する無人航空機を備える。建屋内の空間は、前記無人航空機が飛行を行う対象となる飛行空間である。前記無人航空機は、飛行を行って、前記飛行空間に存在するワークを、当該飛行空間における、当該ワークの搬送対象となる領域へ搬送する。
これにより、建屋内の床の形状に関わらず、ワークの搬送時間が長くなることを抑制できる。
実施の形態1に係るワーク搬送装置を模式的に示す上面図である。 実施の形態1に係る無人航空機を模式的に示す上面図である。 実施の形態1に係る無人航空機を模式的に示す側面図である。 飛行空間の上面図である。 飛行空間の側面図である。 実施の形態2に係るワーク搬送装置を模式的に示す上面図である。 前提構成を有するワーク搬送装置を模式的に示す上面図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。以下の図面では、同一の各構成要素には同一の符号を付してある。同一の符号が付されている各構成要素の名称および機能は同じである。したがって、同一の符号が付されている各構成要素の一部についての詳細な説明を省略する場合がある。
なお、実施の形態において例示される各構成要素の寸法、材質、形状、当該各構成要素の相対配置などは、装置の構成、各種条件等により適宜変更されてもよい。また、各図における各構成要素の寸法は、実際の寸法と異なる場合がある。
<前提構成>
本実施の形態のワーク搬送装置について説明する前に、前提構成を有するワーク搬送装置について説明する。ワーク搬送装置は、ワーク搬送ローダとも呼ばれる。図7は、前提構成を有するワーク搬送装置100Nを模式的に示す上面図である。なお、図7には、後述のプロセス装置200も示される。ワーク搬送装置100Nおよびプロセス装置200の各々は、例えば、製造装置である。
図7において、X方向、Y方向およびZ方向は、互いに直交する。以下の図に示されるX方向、Y方向およびZ方向も、互いに直交する。以下においては、X方向と、当該X方向の反対の方向(−X方向)とを含む方向を「X軸方向」ともいう。また、以下においては、Y方向と、当該Y方向の反対の方向(−Y方向)とを含む方向を「Y軸方向」ともいう。また、以下においては、Z方向と、当該Z方向の反対の方向(−Z方向)とを含む方向を「Z軸方向」ともいう。
また、以下においては、X軸方向およびY軸方向を含む平面を、「XY面」ともいう。また、以下においては、X軸方向およびZ軸方向を含む平面を、「XZ面」ともいう。また、以下においては、Y軸方向およびZ軸方向を含む平面を、「YZ面」ともいう。
ワーク搬送装置100Nは、ワークを取り扱う装置である。ワークは、搬送対象となる製品である。ワークは、例えば、基板W1である。ワーク搬送装置100Nは、ワークとしての基板W1を、プロセス装置200に搬送(投入)するための装置である。
なお、ワークは、基板W1に限定されない。ワークは、例えば、トレイT1であってもよい。トレイT1は、基板W1を収納する構成を有する。以下においては、ワークとしての基板W1が収納されたトレイT1を、「実トレイ」ともいう。また、以下においては、ワークとしての基板W1が収納されていないトレイT1を、「空トレイ」ともいう。
ワーク搬送装置100Nは、建屋内に設置される。すなわち、ワーク搬送装置100Nは、建屋内の空間に存在する。当該建屋は、例えば、工場である。当該工場は、例えば、半導体工場、液晶ディスプレイ工場等である。
図7を参照して、ワーク搬送装置100Nは、ワーク搬送ユニット10Nと、搬送ロボット30Nとを備える。ワーク搬送ユニット10Nは、台として機能する。ワーク搬送ユニット10Nには、搬送ロボット30Nが固定されている。
また、ワーク搬送ユニット10Nには、実トレイ領域R1と、空トレイ領域R2とが設けられている。実トレイ領域R1は、実トレイを載置するための領域である。空トレイ領域R2は、空トレイを載置するための領域である。
以下においては、実トレイを実トレイ領域R1に載置する工程を、「実トレイ載置工程」ともいう。実トレイ載置工程は、例えば、作業者による手作業により行われる。また、実トレイ載置工程は、例えば、自動搬送車による自動運転により行われる。なお、複数の実トレイが積み重ねられた状態で、当該複数の実トレイのロット投入が行われる。
実トレイ領域R1の形状は、矩形である。実トレイ領域R1の周囲には、4つのガイド3が設けられている。当該4つのガイド3は、トレイT1の位置決めを行うための部材である。各ガイド3の形状は、L字形である。各ガイド3は、ガイド機構として機能する。
具体的には、実トレイ領域R1の4つの角部を4つのガイド3がそれぞれ囲むように、当該4つのガイド3が設けられている。なお、各ガイド3と、当該ガイド3に対応する角部との間には一定のクリアランスが設けられる。各ガイド3のL字形の二辺を用いて、トレイT1のX軸方向およびY軸方向の概略的な位置決めが行われる。
空トレイ領域R2についても、実トレイ領域R1と同様に、空トレイ領域R2の周囲には、4つのガイド3が設けられている。当該4つのガイド3により、トレイT1の概略的な位置決めが行われる。
搬送ロボット30Nは、多関節で構成される駆動部を有する。当該駆動部の先端部には吸着ハンド32が固定されている。搬送ロボット30Nは、当該駆動部により、吸着ハンド32が複雑な軌道を描くように、動作することができる。吸着ハンド32は、真空吸着の構成を利用して、基板W1、トレイT1等を吸着して保持する。これにより、搬送ロボット30Nは、吸着搬送(ピック&プレイス)を行うことができる。
プロセス装置200は、例えば、ワークに対し、所定のプロセス処理を行う機能を有する。プロセス装置200には、図示していない各種機構、機器等が設けられている。プロセス装置200には、受取ステージSt2が設けられている。受取ステージSt2は、ワークを載置(投入)するためのステージである。
以下においては、ワーク搬送装置100Nが基板W1をプロセス装置200に搬送(投入)する工程を、「基板搬送工程N」ともいう。基板搬送工程Nでは、まず、搬送ロボット30Nが、吸着ハンド32を利用して、実トレイ領域R1に載置された実トレイ上の基板W1を、吸着して保持する。
次に、搬送ロボット30Nが、吸着ハンド32を利用して、プロセス装置200の受取ステージSt2へ、基板W1の吸着搬送を行う。
次に、搬送ロボット30Nが、吸着ハンド32を利用して、基板W1が取り出された空トレイを、吸着して保持する。そして、搬送ロボット30Nは、ワーク搬送ユニット10Nの空トレイ領域R2へ、空トレイとしてのトレイT1の吸着搬送を行う。
なお、ワークとしての基板W1およびトレイT1の搬送経路は、予め搬送ロボット30Nに教示された動作軌道に従った搬送経路である。そのため、一連の吸着搬送において、搬送ロボット30Nは、毎回、同じ動作を繰り返して、ワークを同じ位置に搬送する。
従って、プロセス装置200に対する、基板W1の搬送位置の精度を確保するためには、ワーク搬送装置100N(ワーク搬送ユニット10N)とプロセス装置200との相対位置が固定される必要があり、変更できない。また、ワーク搬送装置100N(ワーク搬送ユニット10N)からプロセス装置200までの距離は、搬送ロボット30Nの動作可能範囲内の距離である必要がある。そのため、レイアウトの制約が生じる。
なお、実トレイ領域R1および空トレイ領域R2の各々には、図示していないリフターが設置されている。当該リフターは、トレイ昇降用の装置である。リフターは、搬送ロボット30Nの繰り返し搬送動作に対し、常に、基板W1またはトレイT1の鉛直方向の位置が一定になるように動作を行う。当該リフターは、当該動作を行うようにプログラミングされている。
プロセス装置200の受取ステージSt2に載置された基板W1は、プロセス装置200内の、図示していない各種機構、機器等によりプロセス処理が施される。
上記のような手段を用いて、基板W1の搬送を行う場合、搬送先の装置のレイアウトに合せて、ワーク搬送装置100Nをレイアウトする必要がある。工場等の建屋内の空間の利用効率を考慮すると、付加価値を生まないワーク搬送装置100Nが、生産エリアを不必要に占有する状況は好ましくない。また、周辺設備、通路確保などの影響により、レイアウトの制約もある。そのため、常に、省スペース化および作業動線を鑑みた、効率的なレイアウトを検討し、実現しなければならないという問題がある。
そこで、以下の実施の形態のワーク搬送装置は、上記の問題を解決するための構成を有する。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係るワーク搬送装置100を模式的に示す上面図である。なお、図1には、プロセス装置200も示される。ワーク搬送装置100およびプロセス装置200を含むシステムが、本実施の形態のワーク搬送システム1000である。
ワーク搬送装置100は、例えば、製造装置である。ワーク搬送装置100は、ワークを取り扱う装置である。ワークは、搬送対象となる製品である。ワークは、例えば、基板W1である。ワーク搬送装置100は、ワークとしての基板W1を、プロセス装置200に搬送(投入)するための装置である。
ワーク搬送装置100およびプロセス装置200は、建屋内に設置される。すなわち、ワーク搬送装置100およびプロセス装置200は、建屋内の空間に存在する。本実施の形態における、建屋内の空間は、GPS(Global Positioning System)を使用できない空間である。GPSは、一般的な無人航空機が、当該無人航空機の飛行位置を把握するために使用される。また、当該建屋は、例えば、工場である。なお、建屋は、工場に限定されない。建屋は、例えば、倉庫であってもよい。また、本実施の形態のワーク搬送装置100は、無人航空機を利用したワーク搬送ローダである。
図1を参照して、ワーク搬送装置100は、ワーク搬送装置100Nと比較して、ワーク搬送ユニット10Nの代わりにワーク搬送ユニット10を備える点と、搬送ロボット30Nを備えない点と、無人航空機300および測位システム15をさらに備える点とが異なる。ワーク搬送装置100のそれ以外の構成は、ワーク搬送装置100Nと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
ワーク搬送ユニット10は、ワーク搬送ユニット10Nと比較して、搬送ロボット30Nが固定されていない点と、ガイド3が設けられていない点と、待機ステージSt1が設けられている点とが異なる。ワーク搬送ユニット10のそれ以外の構成は、ワーク搬送ユニット10Nと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
待機ステージSt1は、無人航空機300が待機するためのステージである。無人航空機300は、飛行を行う機能を有する。無人航空機300は、例えば、ドローンである。
以下においては、無人航空機300が飛行を行う対象となる空間を「飛行空間Sp1」または「飛行空間」ともいう。本実施の形態では、ワーク搬送装置100が存在する、建屋内の空間は、飛行空間Sp1である。飛行空間Sp1は、無人航空機300が着陸可能な場所も含む。なお、飛行空間Sp1は、GPSを使用できない空間である。
以下においては、飛行空間Sp1における、ワークの搬送対象となる領域を、「搬送対象領域」ともいう。搬送対象領域は、一例として、プロセス装置200の受取ステージSt2である。詳細は後述するが、無人航空機300は、飛行を行って、飛行空間Sp1に存在するワークを、搬送対象領域へ搬送する。
図2は、実施の形態1に係る無人航空機300を模式的に示す上面図である。図3は、実施の形態1に係る無人航空機300を模式的に示す側面図である。なお、図2および図3において、複数の構成要素の一部の構成要素については、構成要素の位置を分かりやすくするために、当該構成要素(例えば、後述のカメラC1)の輪郭線を示している。
無人航空機300は、胴体B1と、モータM1と、回転軸R1と、プロペラP1と、把持機構H1と、吸着機構H2と、除電部D1と、カメラC1と、エリアセンサE1と、機体センサS1とを備える。
平面視(XY面)における胴体B1の形状は、略菱形である。胴体B1は、4つの端部B1eを有する。平面視における胴体B1の中心に対する円形の四方に、それぞれ、4つのモータM1が設けられている。具体的には、胴体B1の各端部B1eの上方に、モータM1が設けられている。
各モータM1には、回転軸R1を介して、プロペラP1が接続されている。各モータM1は、プロペラP1が回転するように、回転軸R1を回転させる。各モータM1に対応するプロペラP1が回転することにより、無人航空機300は浮力を得る。すなわち、モータM1、回転軸R1およびプロペラP1は、無人航空機300が飛行を行うために必要な構成要素である。
詳細は後述するが、把持機構H1および吸着機構H2の各々は、無人航空機300がワークを搬送する際に当該ワークを保持する保持機構である。当該ワークは、例えば、基板W1、トレイT1等である。
まず、把持機構H1について説明する。把持機構H1は、ワークを把持することにより、当該ワークを保持する機構である。把持機構H1は、ハンドH1a,H1bと、アクチュエータA1a,A1bとを含む。アクチュエータA1a,A1bは、胴体B1の下方に設けられている。アクチュエータA1aは、胴体B1の左側に設けられている。アクチュエータA1bは、胴体B1の右側に設けられている。
ハンドH1a,H1bは、ワークを把持するための部材である。アクチュエータA1aには、ハンドH1aが取り付けられている。アクチュエータA1aは、ハンドH1aを水平方向に移動させる。ハンドH1aは、爪部T1aを有する。アクチュエータA1bには、ハンドH1bが取り付けられている。アクチュエータA1bは、ハンドH1bを水平方向に移動させる。ハンドH1bは、爪部T1bを有する。爪部T1a,T1bの各々の形状は、コの字形状である。
爪部T1aおよび爪部T1bの間隔が変化するように、アクチュエータA1aはハンドH1aを移動させ、アクチュエータA1bはハンドH1bを移動させる。把持機構H1がワークを把持するためには、以下の把持処理が行われる。把持処理では、爪部T1aおよび爪部T1bによりワークが把持されるように、アクチュエータA1aはハンドH1aを移動させ、アクチュエータA1bはハンドH1bを移動させる。前述したように、爪部T1a,T1bの各々の形状は、コの字形状であるため、把持されたワークは、振動、衝撃等により、安易に落下しない。
吸着機構H2は、吸着により、ワークを保持する機構である。吸着機構H2は、例えば、真空吸着を用いて、ワークを保持する。吸着機構H2は、4個の吸着パッドK1と、吸着動力源(図示せず)とを備える。4個の吸着パッドK1は、胴体B1の下方に設けられている。4個の吸着パッドK1は、吸着動力源(図示せず)に接続されている。4個の吸着パッドK1は、平面視における胴体B1の中心に対する円形の四方に、それぞれ、設けられている。
なお、吸着機構H2がワークを、略水平に吸着保持できる構成であれば、吸着パッドK1の配置状態は上記の配置状態に限定されず、かつ、吸着パッドK1の数は4に限定されない。
除電部D1は、例えば、イオナイザである。除電部D1は、除電を行う機能を有する。無人航空機300が備える除電部D1は、ワークの除電を行うための構成要素である。除電部D1は、除電を行うためのイオン(以下、「除電イオン」ともいう)を発生させる。
なお、図2および図3には、除電部D1の一部である電極針が示されている。また、図2では、平面視における、除電部D1(電極針)の位置を、黒点で示している。除電部D1(電極針)は、4つのモータM1の一部のモータM1の下方に設けられている。以下においては、モータM1の下方に除電部D1の電極針が設けられている当該モータM1を、「対象モータ」ともいう。
無人航空機300が備える4つのモータM1は、2つの対象モータを含む。2つの対象モータは、図2の4つのプロペラP1のうち、Y軸方向において対向する2つのプロペラP1の下方にそれぞれ存在する2つのモータM1である。また、除電部D1の電極針の先端は、鉛直方向において、胴体B1より下の位置に存在する。除電部D1の電極針は、高電圧印加ユニット(図示せず)に接続されている。
無人航空機300は、除電処理を行う。除電処理では、高電圧印加ユニット(図示せず)が、除電部D1の電極針に高電圧を印加する。これにより、除電部D1の電極針は、除電イオンを発生させる。以下においては、電極針の上方に存在するプロペラP1が回転することにより発生する気流を、「プロペラ気流」ともいう。プロペラ気流は、プロペラP1の下方において発生する風である。除電イオンは、プロペラ気流により、電極針(除電部D1)の下方に向かって照射される。
なお、無人航空機300が備える除電部D1の数は2に限定されず、1または3以上であってもよい。
カメラC1は、画像を認識する機能を有する画像認識カメラである。具体的には、カメラC1は、ワークの位置を認識する機能を有する。カメラC1は、平面視における胴体B1の中央部に設けられる。また、カメラC1は、胴体B1の下部に設けられている。図3のカメラC1の下端には、レンズが存在する。カメラC1は、制御機器(図示せず)に接続されている。カメラC1は、無人航空機300の下方の画像を認識出来る。
無人航空機300は、上記のカメラC1を備える。そのため、無人航空機300は、ワークの位置を確認することができる。また、無人航空機300は、当該無人航空機300自身の位置を確認することが出来る。無人航空機300自身の位置は、例えば、設定された基準位置に対する相対位置である。
なお、ワークには、当該ワークを識別するための識別情報が付されている。識別情報は、例えば、数字、ローマ字等の記号、或いは、バーコード、二次元コード等のデータコードにより表現される個体識別用IDである。カメラC1は、さらに、ワークに付された識別情報を読み取る機能を有する。
また、前述したように、カメラC1は、ワークの位置を認識する機能を有する。そのため、カメラC1は、例えば、ワークの外形位置、または、ワークに付されたアライメントマークの位置に基づいて、当該ワークの位置を特定することが可能である。
従って、カメラC1は、得られた画像において、ワークの外形位置を読み取る機能、或いは、ワークに付されたアライメントマークの位置を読み取る機能を有する。なお、カメラC1が認識するためのアライメントマークについては、通常、各プロセス装置内においてワークの位置合わせを行なうために、ワークに設けられるアライメントマークを転用することができる。
エリアセンサE1は、外界エリアとしての飛行空間Sp1に存在する障害物を検知する機能を有する。平面視における胴体B1の中心に対する円形の四方に、それぞれ、4つのエリアセンサE1が設けられている。また、4つのエリアセンサE1は、胴体B1の上方に設けられている。具体的には、無人航空機300が備える4つのモータM1の各々の側面にエリアセンサE1は設けられている。
機体センサS1は、平面視における胴体B1の中心部の頂上に設けられている。すなわち、無人航空機300には、機体センサS1が設けられている。
前述したように、ワーク搬送装置100は、測位システム15を備える。測位システム15は、無人航空機300の動作を制御する機能を有する。例えば、測位システム15は、飛行空間Sp1において無人航空機300が飛行を行う経路を制御する機能を有する。本実施の形態では、一例として、図1により、測位システム15が、ワーク搬送ユニット10に設けられている構成を示す。なお、測位システム15は、ワーク搬送ユニット10以外の位置に設けられてもよい。
測位システム15は、プログラムを実行することにより、仮想的なマトリクス座標MCを構築している。マトリクス座標MCは、無人航空機300の制御に使用される座標である。マトリクス座標MCは、三次元マトリクス座標(空間座標)である。
次に、飛行空間Sp1およびマトリクス座標MCについて説明する。図4は、飛行空間Sp1の上面図である。図4では、飛行空間Sp1の一部が示されている。なお、図4には、飛行空間Sp1に対応するマトリクス座標MCも示されている。図4のマトリクス座標MCは、一例として、格子状に配置される複数の点線で表現されている。また、図4には、無人航空機300も示されている。飛行空間Sp1には、原点センサSnが設けられている。原点センサSnは、飛行空間Sp1における基準点としての基準点センサである。なお、飛行空間Sp1は建屋内の空間である。そのため、原点センサSnは、例えば、建屋内の壁面、建屋内の天井面などに設けられる。
図5は、飛行空間Sp1の側面図である。なお、図5には、飛行空間Sp1に対応するマトリクス座標MCも示されている。
無人航空機300の機体センサS1、および、原点センサSnは、無線通信を行う機能を有する。機体センサS1および原点センサSnは、前述の測位システム15と無線通信を行っている。そのため、測位システム15は、機体センサS1および原点センサSnの各々の相対的な位置を認識することが出来る。すなわち、測位システム15は、当該測位システム15が機体センサS1および基準点センサと無線通信を行なうことにより、飛行空間Sp1における無人航空機300の位置を認識する。
また、センサの相対的な位置を認識するために以下の方法が行われてもよい。当該方法では、機体センサS1と原点センサSnとの間で無線通信が行なわれる。機体センサS1は、原点センサSnに対する当該機体センサS1の相対的な位置を認識する。その後、機体センサS1は、認識した当該位置を示す位置情報を測位システム15へ送信する。これにより、測位システム15は、原点センサSnに対する機体センサS1の相対的な位置を認識することが出来る。すなわち、測位システム15は、機体センサS1と原点センサSn(基準点センサ)との間で無線通信が行なわれることにより、飛行空間Sp1における無人航空機300の位置を認識する。
なお、図4および図5において、マトリクス座標MCの原点位置が、飛行空間Sp1の原点センサSnが存在する位置と一致するように、当該マトリクス座標MCは構成される。
測位システム15は、原点センサSnの位置に対する、機体センサS1の相対位置を認識する。これにより、測位システム15は、マトリクス座標MCにおける、無人航空機300の位置(飛行位置)を認識することが出来る。
以上のように、測位システム15は、原点センサSnおよび機体センサS1を使用した上記の処理を行う。そのため、測位システム15は、無人航空機300の位置(飛行位置)を制御できる。
ここで、仮に、同一の飛行空間Sp1において、複数の無人航空機300が飛行を行ったと仮定する。この場合においても、測位システム15は、各無人航空機300の位置を認識できるため、複数の無人航空機300は、衝突することなく、飛行を行うことができる。
衝突を回避する制御方法について具体的に説明する。例えば、複数の無人航空機300が飛行動作を行うと仮定する。この場合、当該制御方法では、ある程度同じ時間帯に、水平方向(XY面内)における、複数の無人航空機300の経路が交差しないように、測位システム15は各無人航空機300の飛行位置を制御する。
また、例えば、ある程度同じ時間帯に、XY面内における、一対の無人航空機300の経路が交差すると仮定する。この場合、当該制御方法では、三次元マトリクス座標の垂直方向(Z軸方向)における、一対の無人航空機300の飛行位置が干渉しないように、測位システム15は、垂直方向における当該一対の無人航空機300の飛行位置を、互いに所定距離だけ離れた位置に設定する。
また、前述したように、無人航空機300はエリアセンサE1を備える。そのため、飛行空間Sp1(マトリクス座標MC)における、無人航空機300が飛行を行っている経路に予期しない障害物が存在する場合、測位システム15は、当該無人航空機300を緊急停止させる。これにより、無人航空機300が障害物に衝突するというトラブルの発生を回避することができる。
また、以下の状況が存在すると仮定する。当該状況は、例えば、飛行空間Sp1(マトリクス座標MC)において、設備などの障害物の頂点が建屋内の天井面に近接する状況である。すなわち、当該状況は、飛行空間Sp1に、高さが大きい障害物が存在する状況である。また、当該状況は、無人航空機300の垂直方向における飛行位置を、天井面の近傍という高い位置に設定しても、障害物との衝突が避けられない状況である。
このような状況では、測位システム15は、予め、XY面内における、当該障害物が配置される領域を飛行禁止領域に設定する。また、測位システム15は、無人航空機300が、当該領域を避けて飛行を行うように、飛行位置を制御する。
以下においては、ワーク搬送装置100が基板W1をプロセス装置200に搬送(投入)する工程を、「基板搬送工程」ともいう。次に、基板搬送工程について説明する。基板搬送工程が行われる前には、無人航空機300は、ワーク搬送ユニット10の待機ステージSt1に待機している。また、ワークとしての基板W1には、識別情報(基板ID)が付されている。
基板搬送工程では、まず、待機ステージSt1に待機していた無人航空機300が、マトリクス座標MCを使用した測位システム15の制御に従って、実トレイ領域R1の上空へ移動する。
次に、無人航空機300のカメラC1は、トレイT1上の基板W1の位置を認識すると共に、当該基板W1に付されている識別情報(基板ID)を読み取る。なお、読み取られた当該識別情報は、上位コンピュータ(図示せず)へ送信され、次のプロセス工程の着手情報等として利用される。
次に、認識された基板W1の位置に基づき、無人航空機300は、吸着機構H2(吸着パッドK1)が、吸着により、基板W1を保持可能な位置まで、移動する。
次に、無人航空機300は、吸着機構H2(吸着パッドK1)が、吸着動力源(図示せず)を利用した吸着力(真空吸着力)により、基板W1を保持する。以下においては、吸着機構H2(吸着パッドK1)が基板W1を保持している状況における無人航空機300の状態を、「吸着保持状態」ともいう。
次に、吸着保持状態の無人航空機300が、マトリクス座標MCを使用した測位システム15の制御に従って、プロセス装置200の受取ステージSt2上の所定位置まで移動する。
受取ステージSt2上の所定位置に基板W1(無人航空機300)が到着した場合、吸着動力源(図示せず)を利用した吸着力がオフにされる。これにより、基板W1が受取ステージSt2に載置される。以上の方法により、無人航空機300は、基板W1の吸着搬送(ピック&プレイス)を行う。すなわち、基板W1が、プロセス装置200に搬送(投入)される。
なお、無人航空機300は、基板W1に対し、除電処理を行う。除電処理では、高電圧印加ユニット(図示せず)による高電圧の印加により、除電部D1の電極針が、除電イオンを発生させる。除電イオンは、基板W1に照射される。これにより、例えば、吸着パッドK1が基板W1から離れる際の剥離帯電により発生した電荷を除電することができる。そのため、静電気により、基板W1が破壊されることを防ぐことができる。
次に、無人航空機300は、吸着機構H2(吸着パッドK1)により、基板W1が取り出された空トレイを、吸着して保持する。次に、無人航空機300は、ワーク搬送ユニット10の空トレイ領域R2へ、空トレイの吸着搬送(ピック&プレイス)を行う。
なお、把持機構H1を使用して、空トレイの把持搬送が行われてもよい。この場合、把持機構H1の爪部T1a(ハンドH1a)および爪部T1b(ハンドH1b)により空トレイが把持される。そして、無人航空機300は、把持機構H1を使用して、ワーク搬送ユニット10の空トレイ領域R2へ、空トレイの把持搬送(ピック&プレイス)を行う。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ワーク搬送装置100は、飛行を行う機能を有する無人航空機300を備える。建屋内の空間は、無人航空機300が飛行を行う対象となる飛行空間である。無人航空機300は、飛行を行って、飛行空間に存在するワークを、当該飛行空間における、当該ワークの搬送対象となる領域へ搬送する。
これにより、建屋内の床の形状に関わらず、ワークの搬送時間が長くなることを抑制できる。また、ワークの搬送のために、建屋内の空間(飛行空間)を有効に利用することが可能となる。そのため、ワークの搬送経路の自由度を向上させることができる。
したがって、ワークの搬送先の装置のレイアウトの自由度を向上させることができる。その結果、ワークの搬送に必要な領域の省スペース化を実現できる。以上から、建屋内の空間の利用効率を向上させることができる。
なお、ワーク(基板W1、トレイT1)の搬送経路に関する構成としては、最終到達点(搬送先の位置)を教示しておく構成、または、センサ等で当該最終到達点を認識可能な構成としてもよい。このような構成により、当該搬送経路において、無人航空機300は決まった軌道を移動する必要はない。そのため、無人航空機300は、自由に動作することが可能である。
したがって、本実施の形態では、前述の前提構成において存在するレイアウトの制約に縛られることなく、自由な装置レイアウトを実現することが可能となる。
また、本実施の形態では、吸着搬送、把持搬送等が行われる場合、カメラC1により、基板W1の位置を認識しながら搬送が行われる。そのため、本実施の形態の構成では、基板W1の位置決めを行うためのガイド3(ガイド機構)は不要である。
また、カメラC1は、鉛直方向におけるワークの位置を認識できる。そのため、本実施の形態の構成では、ワーク搬送装置100Nが備えるトレイ昇降用のリフターも不要である。
以下においては、測位システム15が、無人航空機300の位置を認識するための構成を、「位置認識構成」ともいう。位置認識構成は、機体センサS1および原点センサSn(基準点センサ)の各々の相対的な位置を認識するための構成である。
本実施の形態の位置認識構成では、飛行空間Sp1に、基準点センサとしての1つの原点センサSnが設けられている。しかしながら、位置認識構成は、これに限定されない。
例えば、飛行空間Sp1がある程度広い空間である状況、または、飛行空間Sp1のXY面内における飛行位置の認識の精度を向上する必要がある状況を仮定する。当該状況が考慮された位置認識構成では、飛行空間Sp1のXY面内に、複数の基準点センサ(原点センサSn)が分散して配置される。当該位置認識構成では、測位システム15が、各基準点センサに対する機体センサS1の相対位置を認識する。これにより、当該位置認識構成では、測位システム15が、飛行空間Sp1に対応するマトリクス座標MCにおける、機体センサS1の位置を認識する。
また、飛行空間Sp1において、三次元的に、飛行位置の認識の精度を向上する必要がある状況を仮定する。当該状況が考慮された位置認識構成では、複数の基準点センサが、飛行空間Sp1内に、三次元的に分散して配置される。当該位置認識構成では、測位システム15が、各基準点センサに対する機体センサS1の相対位置を認識する。これにより、当該位置認識構成では、測位システム15が、飛行空間Sp1に対応するマトリクス座標MCにおける、機体センサS1の位置を認識する。
ここで、複数の基準点センサが、飛行空間Sp1内に、三次元的に分散して配置される位置認識構成の具体例について説明する。当該位置認識構成では、複数の基準点センサが飛行空間Sp1のXY面内に分散して配置されることに加え、各基準点センサのZ軸方向の位置が互いに異なるように、当該各基準点センサが配置される。
なお、飛行空間Sp1は建屋内の空間である。そのため、例えば、複数の基準点センサは、建屋内の壁面における、互いに異なる高さの複数の位置に分散して配置されても良い。また、複数の基準点センサは、壁面および天井面の双方に分散して配置されても良い。
上記の各位置認識構成により、GPSを使用できない建屋内の空間において、無人航空機300の位置(飛行位置)を、より高い精度で制御することができる。
なお、倉庫内でワークの搬送を行う状況では、ワークの収納スペースを立体的にレイアウトする場合がある。なお、本実施の形態における建屋は、前述したように、倉庫であってもよい。そのため、本実施の形態は、倉庫内でワークの搬送を行う状況にも適用でき、上記の効果と同様な効果が得られる。例えば、ワークの収納スペースのレイアウトの自由度を向上させることができる。その結果、ワークの搬送に必要な領域の省スペース化を実現できる。以上から、建屋内の空間の利用効率を向上させることができる。
<実施の形態2>
図6は、実施の形態2に係るワーク搬送装置100Aを模式的に示す上面図である。なお、図6には、プロセス装置201,202も示される。ワーク搬送装置100Aおよびプロセス装置201,202を含むシステムが、本実施の形態のワーク搬送システム1000Aである。ワーク搬送装置100Aおよびプロセス装置201,202の各々は、例えば、製造装置である。
プロセス装置201,202は、一例として、直線上に並んで配置される。プロセス装置201,202の各々は、前述のプロセス装置200と同様な構成および機能を有する。プロセス装置201,202の各々は、例えば、ワークに対し、異なるプロセス処理を行う機能を有する。プロセス装置201には、受取ステージSt2aが設けられている。プロセス装置202には、受取ステージSt2bが設けられている。本実施の形態では、受取ステージSt2bは、搬送対象領域である。
ワーク搬送装置100Aは、ワークを取り扱う装置である。ワーク搬送装置100Aは、プロセス装置201とプロセス装置202との間において、ワークを搬送する装置として機能する。ワーク搬送装置100Aは、装置間ワーク搬送装置とも呼ばれる。本実施の形態では、ワーク搬送装置100Aは、ワークとしての基板W1を、プロセス装置201から、プロセス装置202へ搬送する。
図6を参照して、ワーク搬送装置100Aは、図1のワーク搬送装置100と比較して、ワーク搬送ユニット10の代わりにワーク搬送ユニット10Aを備える点が異なる。ワーク搬送装置100Aのそれ以外の構成は、ワーク搬送装置100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。すなわち、ワーク搬送装置100Aは、無人航空機300およびワーク搬送ユニット10Aを備える。
また、ワーク搬送装置100Aおよびプロセス装置201,202は、建屋内の空間である飛行空間Sp1に存在する。本実施の形態における、建屋内の空間は、GPSを使用できない空間である。当該建屋は、例えば、工場である。なお、建屋は、工場に限定されない。建屋は、例えば、倉庫であってもよい。
ワーク搬送ユニット10Aは、台として機能する。ワーク搬送ユニット10Aの形状は、ワーク搬送ユニット10の形状と異なる。
また、ワーク搬送ユニット10Aは、ワーク搬送ユニット10と比較して、実トレイ領域R1および空トレイ領域R2を備えない点が異なる。ワーク搬送ユニット10Aのそれ以外の構成は、ワーク搬送ユニット10と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
ワーク搬送ユニット10Aは、プロセス装置201とプロセス装置202との間に設けられる。プロセス装置201、ワーク搬送ユニット10Aおよびプロセス装置202は、一例として、直線上に並んで配置される。ワーク搬送ユニット10Aには、待機ステージSt1が設けられている。
以下においては、ワーク搬送装置100Aが、基板W1をプロセス装置202に搬送する工程を、「基板搬送工程A」ともいう。次に、基板搬送工程Aについて説明する。基板搬送工程Aが行われる前には、無人航空機300は、ワーク搬送ユニット10Aの待機ステージSt1に待機している。
基板搬送工程Aでは、まず、待機ステージSt1に待機していた無人航空機300が、マトリクス座標MCを使用した測位システム15の制御に従って、プロセス装置201の受取ステージSt2aの上空へ移動する。
次に、無人航空機300のカメラC1は、受取ステージSt2a上の基板W1の位置を認識すると共に、当該基板W1に付されている識別情報(基板ID)を読み取る。なお、読み取られた当該識別情報は、上位コンピュータ(図示せず)へ送信され、プロセス工程の完了情報、または、次のプロセス工程の着手情報として利用される。
次に、認識された基板W1の位置に基づき、無人航空機300は、吸着機構H2(吸着パッドK1)が、吸着により、基板W1を保持可能な位置まで、移動する。次に、無人航空機300は、吸着機構H2(吸着パッドK1)が、吸着動力源(図示せず)を利用した吸着力(真空吸着力)により、基板W1を保持する。
次に、吸着保持状態の無人航空機300が、マトリクス座標MCを使用した測位システム15の制御に従って、プロセス装置202の受取ステージSt2b上の所定位置まで移動する。
受取ステージSt2b上の所定位置に基板W1(無人航空機300)が到着した場合、吸着動力源(図示せず)を利用した吸着力がオフにされる。これにより、基板W1が受取ステージSt2bに載置される。以上の方法により、無人航空機300は、プロセス装置201とプロセス装置202との間において、基板W1の吸着搬送(ピック&プレイス)を行う。
なお、無人航空機300は、実施の形態1と同様、基板W1に対し除電処理を行ってもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、プロセス装置201とプロセス装置202との間において、ワークを搬送する構成においても、実施の形態1と同様な効果が得られる。
なお、実施の形態1と同様に、ワーク(基板W1)の搬送経路に関する構成としては、最終到達点(搬送先の位置)を教示しておく構成、または、センサ等で当該最終到達点を認識可能な構成としてもよい。このような構成により、当該搬送経路において、無人航空機300は決まった軌道を移動する必要はない。そのため、無人航空機300は、自由に動作することが可能である。
そのため、プロセス装置201、ワーク搬送ユニット10Aおよびプロセス装置202は、図6のように、直線上に並んで配置されなくてもよい。すなわち、自由な装置レイアウトを実現することが可能となる。
なお、コンベア、スライダ等を備えた一般的なワーク搬送装置は、当該ワーク搬送装置を挟む複数の装置のレイアウトにあわせて、当該ワーク搬送装置のレイアウトが決定される。
一方、ワーク搬送装置100Aが備える無人航空機300は、3次元の飛行空間Sp1において、自由に飛行を行うことができる。また、無人航空機300(測位システム15)は、三次元のマトリクス座標MC(空間座標)におけるプロセス装置201,202の各々の位置を認識できる。したがって、ワーク搬送装置100Aの無人航空機300は、プロセス装置201,202のレイアウトが如何なる状態であっても、当該レイアウトに関わらず、装置間搬送を行うことができる。
また、本実施の形態では、吸着搬送等が行われる場合、カメラC1により、基板W1の位置を認識しながら搬送が行われる。そのため、プロセス装置201の受取ステージSt2a、および、プロセス装置202の受取ステージSt2bには、基板W1の位置決めを行うための位置決め機構等は不要である。
<変形例1>
実施の形態1のワーク搬送装置100、または、実施の形態2のワーク搬送装置100Aは、プログラマブルコントローラを備えてもよい。プログラマブルコントローラは、例えば、シーケンサである。
プログラマブルコントローラは、無線通信により無人航空機300の動作を制御する機能を有する。プログラマブルコントローラは、例えば、ワーク搬送装置100またはワーク搬送装置100Aが有する制御盤(図示せず)内に設けられる。プログラマブルコントローラは、前述のマトリクス座標MC(三次元マトリクス座標)を用いて、無人航空機300の位置を制御する。
なお、プログラマブルコントローラが無人航空機300の動作を制御する処理は、測位システム15が無人航空機300の動作を制御する処理と同様であるので詳細な説明は省略する。なお、プログラマブルコントローラが無人航空機300の動作を制御している期間は、測位システム15は無人航空機300の動作を制御しない。
以下においては、ワークの搬送対象となる装置を、「搬送対象装置」ともいう。搬送対象装置は、例えば、図1のプロセス装置200、図6のプロセス装置202等である。プログラマブルコントローラは、搬送対象装置と無線通信を行うことができる。なお、搬送対象装置には、例えば、制御系の駆動機器が設けられている。当該駆動機器は、例えば、ローダ部である。
詳細は後述するが、プログラマブルコントローラは、ワークの種類に対応したレシピデータに基づき、搬送対象装置に設けられた駆動機器を制御する。
レシピデータは、例えば、シーケンスプログラムである。レシピデータは、例えば、ワークの種類(機種情報)に対応して処理される各工程の種類、および、当該各工程の順番を示す。また、レシピデータは、例えば、当該各工程において使用される装置の種類を示す。また、レシピデータは、例えば、当該各工程において使用される装置で実行される動作シーケンスを決定するプログラムレシピ名を示す。
なお、ワークの種類毎に、最適なレシピデータが予め作成される。プログラマブルコントローラには、予め作成された当該レシピデータが入力される。
ここで、無人航空機300が、ワークの機種情報(個体識別用ID)を入手していると仮定する。ワークの機種情報の入手は、無人航空機300のカメラC1がワークの識別情報を読み取ることにより、実現される。
この場合、無人航空機300は、搬送対象のワークの機種情報に応じて、次の工程の種類と、当該工程において使用される装置の情報とに基づいて、搬送対象装置(搬送先の装置)を選択することができる。
プログラマブルコントローラは、任意のタイミングで、搬送対象装置へ通知情報を送信する。通知情報は、例えば、無人航空機300が、搬送対象装置に、もうすぐ到着する旨を示す情報である。また、通知情報は、例えば、無人航空機300が搬送対象装置に到着した際に、ワークを搬入することが可能となるための準備処理を、搬送対象装置に開始させる指示を示す。
搬送対象装置は上記の通知情報を受信した場合、当該通知情報に応じて、ワークの搬入のための準備処理を行なう。
また、プログラマブルコントローラは、制御指示を、搬送対象装置へ送信する。当該制御指示は、無人航空機300により搬送対象装置へのワークの受け渡しが完了した際に、駆動機器が、ワークに対し所定の処理を実行させるための指示を示す。所定の処理は、例えば、プロセス処理である。また、当該制御指示には、当該所定の処理を実行するためのプログラムレシピ名が示される。
搬送対象装置は上記の制御指示を受信した場合、当該制御指示に応じて、駆動機器が上記の所定の処理を行うように、当該駆動機器を制御する。
以上のようにして、プログラマブルコントローラは、各装置(搬送対象装置)に設けられた、各種の駆動機器を自動で制御することができる。
以上説明したように、本変形例によれば、ワーク搬送装置100、または、ワーク搬送装置100Aは、ワークの種類毎に、最適なレシピデータを入力可能なプログラマブルコントローラを備える。
搬送対象装置は、プログラマブルコントローラの制御に従って、各種駆動機器を動作させる。これにより、安定したプロセス条件の下で、製品(ワーク)の品質が保たれると共に、簡単にジョブチェンジを行うことができる。そのため、多機種の対応も可能となる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態、変形例を自由に組み合わせたり、各実施の形態、変形例を適宜、変形、省略することが可能である。
なお、実施の形態1、実施の形態2等における、建屋内の飛行空間Sp1は、GPSを使用できない空間である。そのため、実施の形態1、実施の形態2および変形例1の構成は、GPSを使用できない飛行空間Sp1における、無人航空機300の位置情報の管理、無人航空機300の衝突防止等に有用である。
また、実施の形態1、実施の形態2および変形例1の構成は、GPSを使用できない飛行空間Sp1におけるワーク搬送システム全般に適用することができる。
10,10A,10N ワーク搬送ユニット、15 測位システム、100,100A,100N ワーク搬送装置、200,201,202 プロセス装置、300 無人航空機、1000,1000A ワーク搬送システム、C1 カメラ、D1 除電部、E1 エリアセンサ、H1 把持機構、H2 吸着機構、K1 吸着パッド、Sp1 飛行空間、St1 待機ステージ、St2 受取ステージ、T1 トレイ、W1 基板。

Claims (11)

  1. 搬送対象となる製品であるワークを取り扱うワーク搬送装置であって、
    前記ワーク搬送装置は、建屋内の空間に存在し、
    前記ワーク搬送装置は、飛行を行う機能を有する無人航空機を備え、
    前記建屋内の空間は、前記無人航空機が飛行を行う対象となる飛行空間であり、
    前記無人航空機は、飛行を行って、前記飛行空間に存在する前記ワークを、当該飛行空間における、当該ワークの搬送対象となる領域へ搬送する
    ワーク搬送装置。
  2. 前記無人航空機は、当該無人航空機が前記ワークを搬送する際に当該ワークを保持する保持機構を備える
    請求項1に記載のワーク搬送装置。
  3. 前記ワークには、当該ワークを識別するための識別情報が付されており、
    前記無人航空機は、前記ワークの位置を認識する機能、および、当該ワークに付された前記識別情報を読み取る機能を有するカメラを備える
    請求項1または2に記載のワーク搬送装置。
  4. 前記無人航空機は、前記ワークの除電を行うための除電部を備える
    請求項1から3のいずれか1項に記載のワーク搬送装置。
  5. 前記無人航空機は、前記飛行空間に存在する障害物を検知する機能を有するエリアセンサを備える
    請求項1から4のいずれか1項に記載のワーク搬送装置。
  6. 前記ワーク搬送装置は、さらに、
    前記飛行空間において前記無人航空機が飛行を行う経路を制御する機能を有する測位システムを備える
    請求項1から5のいずれか1項に記載のワーク搬送装置。
  7. 前記飛行空間には、基準点センサが設けられており、
    前記無人航空機には、機体センサが設けられており、
    前記基準点センサおよび前記機体センサは、無線通信を行う機能を有し、
    前記測位システムは、
    (a1)当該測位システムが前記機体センサおよび前記基準点センサと無線通信を行なうこと、または、
    (a2)前記機体センサと前記基準点センサとの間で無線通信が行なわれること
    により、前記飛行空間における前記無人航空機の位置を認識する
    請求項6に記載のワーク搬送装置。
  8. 前記ワーク搬送装置は、さらに、ワーク搬送ユニットを備え、
    前記ワーク搬送ユニットには、
    前記ワークが収納されたトレイである実トレイを載置するための実トレイ領域と、
    前記ワークが収納されていないトレイである空トレイを載置するための空トレイ領域と、
    前記無人航空機が待機するための待機ステージとが設けられている
    請求項1から7のいずれか1項に記載のワーク搬送装置。
  9. 前記ワーク搬送装置は、第1プロセス装置と第2プロセス装置との間において、前記ワークを搬送する装置として機能し、
    前記ワーク搬送装置は、さらに、ワーク搬送ユニットを備え、
    前記ワーク搬送ユニットには、前記無人航空機が待機するための待機ステージが設けられている
    請求項1から7のいずれか1項に記載のワーク搬送装置。
  10. 前記ワーク搬送装置は、さらに、
    無線通信により前記無人航空機の動作を制御する機能を有するプログラマブルコントローラを備え、
    前記プログラマブルコントローラは、三次元マトリクス座標を用いて、前記無人航空機の位置を制御する
    請求項1から9のいずれか1項に記載のワーク搬送装置。
  11. 前記プログラマブルコントローラは、前記ワークの種類に対応したレシピデータに基づき、当該ワークの搬送対象となる装置に設けられた駆動機器を制御する
    請求項10に記載のワーク搬送装置。
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