JP6534621B2 - 容器方向決定装置、実装機、及び容器方向決定方法 - Google Patents

容器方向決定装置、実装機、及び容器方向決定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6534621B2
JP6534621B2 JP2016010340A JP2016010340A JP6534621B2 JP 6534621 B2 JP6534621 B2 JP 6534621B2 JP 2016010340 A JP2016010340 A JP 2016010340A JP 2016010340 A JP2016010340 A JP 2016010340A JP 6534621 B2 JP6534621 B2 JP 6534621B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
mounting
electronic components
orientation
tray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016010340A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017130602A (ja
Inventor
順也 松野
順也 松野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP2016010340A priority Critical patent/JP6534621B2/ja
Publication of JP2017130602A publication Critical patent/JP2017130602A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6534621B2 publication Critical patent/JP6534621B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)

Description

本発明は、容器方向決定装置、実装機、及び容器方向決定方法に関する。
生産ラインにおいて、電子部品を実装機の搭載ヘッドでピックアップし、基板に電子部品を搭載する際、部品供給装置が用いられる。部品供給装置は、電子部品を収容する容器と、容器を特定の方向で収納する収納部とを備えている。容器の態様としては、特許文献1に開示されているように、主に3種類の形態があり、それらは、半導体部品を縦横にマトリックス状に並べて収納するトレイ方式、半導体部品を縦一列にスティック状に収納する形態でマガジン方式、半導体部品をテープの長手方向に一列に貼り付けながらリールに巻き取って収納するテーピング方式である。
トレイ方式は、主として、リードが4方向に出ているQFP(Quad Flat Package)やBGA(Ball Grid Array)等のパッケージに適用されている。
マガジン方式は、主としてリードが2方向に出ているDIP(Dual Inline Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline with lead)等のパッケージに適用されている。
また、テーピング方式は、コンデンサ等の半導体部品に使用されている。
いずれの態様においても、容器には、同一姿勢で複数の電子部品が収納されている。
一方、基板には、電子部品を搭載するときの垂直軸回りの向き(以下、「搭載角度」)が定められている。そのため、搭載ヘッドによって電子部品を搭載する際、容器内の電子部品の向きと搭載角度とが一致しない場合には、当該電子部品の向きを搭載角度に一致させる調整処理を実行する必要が生じる。この調整処理では、部品検査カメラで搭載ヘッドがピックアップした電子部品の下面を撮像して品番等を確認し、搭載角度に応じて電子部品を垂直軸回りに回動し、電子部品ごとに搭載角度を揃える動作を行っている。電子部品を垂直軸回りに回動する際、回動速度が早いと電子部品の位置ずれや離脱が生じるおそれがある。そのため、電子部品の回動は、電子部品の位置ずれや離脱を防止できるように低速度で行う必要がある。
そこで、搭載角度の調整処理をできるだけ低減し、スループットの向上を図るための提案がなされている。
例えば、特許文献2には、基板に部品を実装する部品実装装置における部品カセット(容器の一例)の配置位置を決定する方法が提案されている。同方法では、部品カセットからの部品の供給角度をそれぞれ違えた複数の部品供給部を設け、複数の部品供給部のうち、装着ヘッドにより部品カセットから部品を吸着し基板に装着するまでの間の装着ヘッドによる部品の回転量が最小になるような部品供給部を部品カセットの配置位置と決定する工程を含んでいる。
また、特許文献3は、電子部品の搭載角度を変更する場合に、搭載角度が異なる電子部品を別の容器(同公報ではカセット)に分離して配置し、搭載角度の変更回数が小さくなるように電子部品を搭載角度ごとにグルーピングする工程を開示している。
特開2001−287785号公報 特許第4387991号公報 特許第3476485号公報
特許文献2、3に開示された技術では、いずれも搭載角度に応じて容器としてのカセットを複数種類用意しておくことを基本としている。
しかしながら、生産設備の仕様によっては、搭載角度ごとに容器を用意することが困難な場合が多い。また生産形態によって用意できる容器(トレイやカセット)の数が限定されることも少なくない。そのため、上述した方法では、複数の容器を搭載角度ごとに備えることのできる大規模な生産ラインでのみ有効であり、比較的小規模な生産ラインや、実装機の仕様に制約がある場合には、適用ができなかった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、容器の設置場所に制約の大きい生産設備においても、搭載角度の調整回数を可及的に低減し、もってスループットの向上を図ることのできる容器方向決定装置、実装機、及び容器方向決定方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、一定の配列で電子部品を収容した容器を実装機の部品供給部に配置し、その実装機が当該容器から電子部品を取り出して搭載する際に、当該電子部品の垂直軸回りの向きである搭載角度の変更回数を低減できるように、前記部品供給部に配置される前記容器の向きの向きを決定する容器方向決定装置であって、少なくとも前記実装機に配置可能な容器の最大個数を含む、電子部品の搭載処理に関する情報を保存する情報保持手段と、同一の電子部品を搭載角度ごとにグルーピングし、部品点数が最多のグループ順に電子部品を容器に割り当てる割当手段であって、前記情報保持手段に保存された前記最大個数が前記グループの数に満たない場合には、割当順序が最後となる容器に残りのグループを割り当てる前記割当手段と、前記割当手段によって電子部品のグループが割り当てられた容器ごとに搭載角度の変更回数を低減できるように前記部品供給部に供給されるべき容器の向きを決定する決定手段であって、単一のグループが割り当てられた容器については、当該グループに対応する搭載角度に適合するように容器の向きを決定し、複数のグループが割り当てられた容器については、部品点数が最多のグループについて搭載角度の変更回数を低減できるように容器の向きを決定する前記決定手段と、各容器の向きに関する情報を表示装置に出力する出力手段とを備えていることを特徴とする容器方向決定装置である。
この態様では、品番ごと搭載角度ごとに電子部品がグルーピングされる。そして、部品点数が最多のグループ順に優先順位が決定され、この優先順位に基づいて、容器の向きが決定される。従って、容器を配置可能な限りにおいて、搭載角度の変更回数を可及的に低減することができる。加えて、この態様では、実装機に配置可能な容器の最大個数を含む情報が保持される。そして、容器の個数に制約があり、最大個数が割当に必要な電子部品のグループ数に満たない場合には、割当順序が最後となる容器に残りのグループを割り当て、しかも、割当順序が最後となる容器の向きを部品点数が最多のグループについて搭載角度の変更回数を低減できるように決定する処理が実行される。よって、比較的小規模な生産ラインや、実装機の仕様に制約がある等、搭載角度ごとに容器を用意することが困難な場合が多い条件下においても、容器の最大個数に応じて、可能な限り臨機応変にトレイを好適な向きに設定し、搭載角度の変更回数の低減を図って、稼働率の維持・向上を図ることが可能となる。しかも、電子部品のグループは、電子部品の部品点数が最多のものから優先的に割り当てられるので、割当順序が最後となる容器には、比較的部品点数の少ないものが搭載されることになる。従って、この点からも搭載角度の変更回数を可及的に低減することができる。
本発明の別の態様は、部品供給位置に供された電子部品をピックアップするとともに、ピックアップした電子部品を部品実装位置に固定された基板に搭載する搭載ヘッドと、前記搭載ヘッドに供給される電子部品を一定の配列で収容した容器が、当該容器の向きを変更可能に配置される部品供給部と、前記容器方向決定装置と、前記容器方向決定装置の出力手段が出力した情報を表示する表示装置とを備えていることを特徴とする実装機である。
この態様では、容器方向決定装置が決定した容器ごとの姿勢に関する情報が表示装置に表示され、作業者の作業を支援することが可能となる。そして、作業者は、容器方向決定装置によって容器ごとに決定された向きで、容器を部品供給部に装着することにより、搭載角度の変更回数を低減可能なレイアウトで容器ごとに電子部品を実装機に供することが可能となる。そのため、複数の容器、例えばトレイを搭載角度ごとに部品供給部に配置するとき、作業者が部品供給部に容器を正しい向きに配置することができ、作業者の誤装着を防止することができる。
好ましい態様の実装機において、前記容器は、複数の電子部品をマトリックス状に形成された凹部内に収容するトレイである。この態様では、トレイの向きとして、最大4方向を設定することが容易になり、より多様な基板の仕様に対応した向きを決定することができる。
本発明の別の態様は、部品供給位置に供された電子部品をピックアップするとともに、ピックアップした電子部品を部品実装位置に固定された基板に搭載する搭載ヘッドと、前記搭載ヘッドに供給される電子部品を一定の配列で収容した容器が、当該容器の向きを変更可能に配置される部品供給部とを備えている実装機であって、一定の配列で電子部品を収容した容器を実装機の部品供給部に配置し、その実装機が当該容器から電子部品を取り出して搭載する際に、当該電子部品の垂直軸回りの向きである搭載角度の変更回数を低減できるように、前記部品供給部に配置される前記容器の向きを決定する容器方向決定装置を備え、前記容器方向決定装置は、同一の電子部品を搭載角度ごとにグルーピングし、グループごとに電子部品を容器に割り当てる割当手段と、前記割当手段によって電子部品のグループが割り当てられた容器ごとに搭載角度の変更回数を低減できるように前記部品供給部に供給されるべき容器の向きを決定する決定手段と、各容器の向きに関する情報を表示装置に出力する出力手段とを有し、前記出力手段が出力した容器の向きに関する情報に基づいて、前記容器を前記部品供給部に配置する向きを表示する表示装置を備えていることを特徴とする実装機である。
この態様では、容器方向決定装置が決定した容器ごとの姿勢に関する情報が表示装置に表示され、作業者の作業を支援することが可能となる。そして、作業者は、容器方向決定装置によって容器ごとに決定された向きで、容器を部品供給部に装着することにより、搭載角度の変更回数を低減可能なレイアウトで容器ごとに電子部品を実装機に供することが可能となる。そのため、複数の容器、例えばトレイを搭載角度ごとに部品供給部に配置するとき、作業者が部品供給部に容器を正しい向きに配置することができ、作業者の誤装着を防止することができる。
本発明のさらに別の態様は、一定の配列で電子部品を収容した容器を実装機の部品供給部に配置し、その実装機が当該容器から電子部品を取り出して搭載する際に、当該電子部品の垂直軸回りの向きである搭載角度の変更回数を低減できるように、前記部品供給部に配置される前記容器の向きの向きを決定する容器方向決定方法であって、少なくとも前記実装機に配置可能な容器の最大個数を含む、電子部品の搭載処理に関する情報を保存する情報保持ステップと、同一の電子部品を搭載角度ごとにグルーピングし、部品点数が最多のグループ順に電子部品を容器に割り当てる割当ステップであって、前記情報保持手段に保存された前記最大個数が前記グループの数に満たない場合には、割当順序が最後となる容器に残りのグループを割り当てる前記割当ステップと、前記割当ステップによって電子部品のグループが割り当てられた容器ごとに搭載角度の変更回数を低減できるように前記部品供給部に供給されるべき容器の向きを決定する決定ステップであって、単一のグループが割り当てられた容器については、当該グループに対応する搭載角度に適合するように容器の向きを決定し、複数のグループが割り当てられた容器については、部品点数が最多のグループについて搭載角度の変更回数を低減できるように容器の向きを決定する前記決定ステップと、決定された容器ごとの姿勢に関する情報を表示装置に出力する出力ステップとを備えていることを特徴とする容器方向決定方法である。
本発明によれば、実装機に配置可能な容器の最大個数を含む情報に基づいて、電子部品のグループが容器に割り当てることにより、容器の個数に制約があり、最大個数が割当に必要な電子部品のグループ数に満たない場合であっても、割当順序が最後となる容器に残りのグループを割り当て、しかも、割当順序が最後となる容器の向きを部品点数が最多のグループについて搭載角度の変更回数を低減できるように決定することが可能となる結果、電子部品を収容する容器の設置場所に制約の大きい生産設備においても、搭載角度の調整回数を可及的に低減し、もってスループットの向上を図ることができる、という顕著な効果を奏する。
本発明のさらなる特徴、目的、構成、並びに作用効果は、添付図面と併せて読むべき以下の詳細な説明から容易に理解できるであろう。
本発明の実施の一形態に係る実装機の平面略図である。 図1の実装機の正面部分略図である。 図1の実装機の要部を示すブロック図である。 図1の実装機に保存されているデータの構成を示すER(Entity Relationship)図である。 搭載角度と供給位置との関係を示す説明図である。 図1の実装機に採用された容器方向決定手順を示すフローチャートである。 図6の容器方向決定手順における部品・トレイ割当処理サブルーチンの一例を示すフローチャートである。 図7の部品・トレイ割当処理サブルーチンにおけるトレイ供給数の決定処理サブルーチンを示すフローチャートである。 図6の容器方向決定手順におけるトレイ供給角度の決定処理サブルーチンを示すフローチャートである。 図6のフローチャートの実行過程を示すビュー表である。 図6、図7の部品割当処理の実行過程を示すビュー表である。 図6、図7の部品・トレイ割当処理の実行過程で処理されるデータを示すビュー表である。 図6、図7の部品・トレイ割当処理の実行過程で処理されるデータを示すビュー表である。 図6、図7の部品・トレイ割当処理の実行過程で処理されるデータを示すビュー表である。 図6、図15のトレイ供給方向の決定処理の実行過程で処理されるデータを示すビュー表である。 図15の態様において、図6のフローチャートの実行結果に基づく画面の表示例である。 別の態様において、図6のフローチャートの実行過程で処理されるデータを示すビュー表である。 図17の態様において、図6のフローチャートの実行結果に基づく画面の表示例である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
まず、図1および図2を参照して、比較的小規模の生産設備において、本発明の実施の一形態における実装機を稼動する場合について説明する。以下の説明では、基板搬送経路PHに沿う方向をX軸方向とし、X軸方向に直交する水平方向をY軸方向とし、垂直方向をZ軸方向とする。また、Y軸方向において、一端側(図1の幅方向下側)を仮に前方とする。
同実装機は、生産ラインの基板搬送経路PHに配置され、基板Wを所定の基板停止位置STに停止して、搭載ヘッドで電子部品を実装する装置である。図示の例では、基板Wは、比較的剛性のあるプリント基板であるが、プリント基板Wの他、薄く形状が可変の(可撓性のある)フレキシブル基板や、プリント基板とフレキシブル基板とからなるリジッドフレキシブル基板であってもよい。
実装機1は、基台12を備えている。基台12は、搬送経路PHに沿って中心線が通るようにX軸方向に沿って、長く延びる平面視略長方形の構造体である。
基台12の中央部には、搬送経路PHに沿って延びる基板搬送装置14が設けられている。基板搬送装置14は、一対のコンベア対14a、14bを含み、図略の上流側装置から搬送された基板Wを受け入れ、基台12の中央部に設定される部品実装部の基板停止位置STに基板Wを一時停止し、電子部品ECの実装作業が終了した後、基板Wを基板停止位置STから図略の下流側装置に搬出可能に構成されている。
基台12の幅方向前側には、部品供給部の一例である部品供給装置20が設定されている。基台12自体は、幅方向両側に部品供給装置20を設置可能な仕様であるが、図示の実施形態では、生産ラインの制約上、前方にのみ部品供給装置20が設置されている。
各部品供給装置20は、トレイ方式であり、それぞれが、パレット収納部21と、パレット収納部21に装着される複数のパレット22と、パレット22上に設置されるトレイ23とを備えている。部品供給装置20自体は、公知の装置であるため、詳細な説明は、省略するが、図示の例では、一つのパレット22の前後両側に二組の固定用部材24が設けられ、これら二組の固定用部材24によって、前後両側に二枚のトレイ23が載置可能に構成されている。トレイ23は、平面視略長方形の平板状容器であり、四隅部の一角には、位置決め用の切欠23aが形成されている。
各トレイ23には、マトリックス状の凹部が形成されており、各凹部には、QFP(Quad Flat Package)やBGA(Ball Grid Array)等のパッケージからなる電子部品ECが収容されている。各電子部品ECは、いずれも方向性を有しているため、図1において、四隅部の一箇所に丸印を記載して、当該部位が前方であることを表している。
部品供給装置20では、電子部品ECの実装作業を行う際、所定の手順で図略の載置台を前後に駆動し、パレット22の出し入れを実行する。これにより、部品供給装置20は、基板搬送経路PHに臨む部品供給位置に任意のトレイ23を突出させ、電子部品を搭載ヘッド30(図2参照)に供することができるように構成されている。
部品供給装置20には、パレット22ごとにトレイ23の設置位置を特定するトレイ番号が設定される。トレイ番号は、例えば、基板搬送経路PHに近い側を0で表し、反対側を1で表す枝番を、供給装置の識別番号ごとに付したものであり、一例として、「A1−0、A1−1、A2−0、A2−1」等で採番される。なお、部品供給装置のさらなる構成等については、本件出願人が先に提案している特開2015−228453号公報等に詳細に記載されているので、残余の説明は、省略する。
次に、実装機1は、搭載ヘッド30を備えている。
図2に示すように、搭載ヘッド30は、複数の吸着ノズル31がX軸方向に沿って並ぶインライン方式の装置であり、各吸着ノズル31によって、部品供給位置に供された電子部品ECを吸着し、予め定められた基板W上の位置に搬送して、当該電子部品ECを基板W上に実装する。
搭載ヘッド30は、駆動機構40によって、駆動される。
駆動機構40は、モータやボールねじ機構等を有し、基台12の四隅に立設されたピラーを含む構造体に設けて、搭載ヘッド30をXY平面上の任意の位置に駆動されるように構成されている。
次に、実装機1は、部品供給装置20、搭載ヘッド30、駆動機構40等の駆動制御を司る制御装置100を備えている。制御装置100は、本実施形態において、容器方向決定装置として機能する装置である。
図3を参照して、制御装置100は、マイクロプロセッサ等で具体化される主制御部101を備えている。主制御部101のバス102には、モータ制御部103、空気圧制御部104、センサ制御部105、入出力制御部106、並びに記憶装置110が接続されている。
モータ制御部103は、各種モータのコントローラ、ドライバーで構成されている。モータ制御部103の制御対象としては、上述した基板搬送装置14、部品供給装置20、搭載ヘッド30、駆動機構40の各種モータが含まれている。
空気圧制御部104は、空気圧供給源からの空気圧を制御して空気圧により駆動される各種ディバイスを制御するコントローラ、ドライバーで構成されている。空気圧制御部104の制御対象としては、搭載ヘッド30の吸着ノズル31に空気を供給する機構が含まれる。
センサ制御部105は、センサ等のコントローラ、ドライバーで構成されている。センサ制御部105には、センサ類91、エンコーダ類92が接続されている。
入出力制御部106は、入出力を司るコントローラ、ドライバーで構成されている。入出力制御部106には、各種情報をオペレータに表示する表示ユニット93と、ポインティングディバイス等で具体化される入力ユニット94が接続されている。図示の例において、表示ユニット93は、表示装置の一例である。
記憶装置110は、ROM、RAM、補助記憶装置等で具体化されるメモリアーキテクチャアの総称である。記憶装置110は、実装プログラム記憶部131、容器方向決定プログラム記憶部132、並びにデータ記憶部133等を備えている。
記憶装置110に記憶されたプログラムやデータにより、制御装置100の主制御部101は、詳しくは後述する割当部140、決定部141、および出力部142を機能的に備えている。
割当部140は、実装対象となる電子部品ECを容器毎に割り当てるモジュールとして機能する。
決定部141は、部品供給装置20のパレット22にトレイ23を載置する際に、何れのトレイ23を何れの向きに載置するかを決定するモジュールとして機能する。
出力部142は、決定部141によって決定されたトレイの向きに関する情報を出力し、表示ユニット93に表示させるためのモジュールとして機能する。
次に、決定部141や出力部142による機能を奏するために、制御装置100のデータ記憶部登録されているデータには、図4に示す情報が含まれている。
図4を参照して、図示の例では、基板Wに関する情報を保存する基板テーブル151と、電子部品ECに関する情報を保存する部品テーブル152と、基板Wの搭載位置ごとに搭載工程に要する情報を保存する搭載テーブル153と、基板Wに搭載される電子部品ECごと搭載角度θごとに分類されたグループに関する情報を保存するグループテーブル154と、部品供給装置20に関する情報を保存する供給装置テーブル155と、生産設備に関する情報を保存する設備テーブル156と、生産設備の明細に関する情報を保存する設備明細テーブル157と、これらの情報に基づいて、決定されたトレイの供給角度に関する情報を保存するトレイ供給角度テーブル158を備えている。各テーブル151〜158は、何れも項目(列)と値(行)からなる2次元マトリックス状に配列されるデータを保存するオブジェクトである。
基板テーブル151は、項目{基板品番}を備えている。この項目{基板品番}は、例えば「BD−100」等、基板Wの種類を一意に特定する値を保存する項目である。
部品テーブル152は、項目{部品番号}を備えている。この項目{部品番号}は、例えば「P−111」等、電子部品ECの種類を一意に特定する値を保存する項目である。
搭載テーブル153は、項目{基板品番、搭載座標X、搭載座標Y、搭載角度θ、部品番号}を備えている。項目{基板品番、搭載座標X、搭載座標Y}は、基板Wごとに当該基板Wの搭載位置を特定するための値を保存する項目である。基板Wには、同一の座標系によって特定されるXY平面上に割り当てられた座標の値を軸方向ごとに有しており、X軸方向の座標の値、Y軸方向の座標の値をそれぞれ項目{搭載座標X、搭載座標Y}に保存できるように構成されている。また、項目{部品番号、搭載順位}は、それぞれ基板Wの搭載位置({搭載座標X、搭載座標Y}で特定される基板W上の部品ごとの位置)ごとに電子部品ECの品番と搭載順位とを関連づけるための値を保存する項目であり、これらの値によって、何れの基板Wの何れの搭載位置に何れの電子部品ECがどのような順位で搭載されるのかを知ることが可能になる。
グループテーブル154は、項目{グループ名、部品点数、優先順位}を備えている。{グループ名}は、例えば、「A、B、C、D、・・・」等の文字列で表され、それぞれが吸着ノズル31のホームポジションを基準として、変更されるべき搭載角度θを「0°、90°、180°、270°・・・」と特定するための値を保存する項目である。これらは、後述する手順で電子部品ECをグルーピングした際に、グループを一意に識別する情報として利用される。また、項目{部品点数}は、グルーピングされた電子部品ECのグループ別の個数を表す値を保存する項目である。また、項目{優先順位}は、各グループを部品点数の多い順に序列化するための値を保存する項目である。項目{優先順位}は、計算によって算出される導出関数であってもよく、必ずしもテーブルに保存する必要はない。
供給装置テーブル155は、項目{供給装置番号、トレイ数}を備えている。項目{供給装置番号}は、例えば「A1」「A2」等の文字列で表され、生産ラインに設置される部品供給装置20の機種を一意に特定するための値を保存する項目である。また、項目{トレイ数}は、部品供給装置20の一パレットに搭載可能なトレイの個数を表す値を保存する項目である。
設備テーブル156は、項目{設備番号、最大許可トレイ数Ntmax}を備えている。項目{設備番号}は、部品供給装置20が装備された実装機1(図1参照)を個別に特定するための値を保存する項目である。また、項目{最大許可トレイ数Ntmax}は、当該設備ごとに設定可能なトレイ23の数(ここで、「トレイ23の数」とは、一枚のパレット22に設置できるトレイ23の枚数と、当該設備に設置することのできる部品供給装置20の台数との積で演算される値をいう)を保存する項目である。このような項目を設定しておくことにより、本実施形態に係る制御装置100は、生産整備の仕様に応じて好適な電子部品の割り当てを行うことが可能となる。項目{最大許可トレイ数Ntmax}ないしその項目に保存される値は、「実装機に配置可能な容器の最大個数」の一例である。
設備明細テーブルは、項目{設備番号、部品装置番号、トレイ供給位置}を備えている。項目{設備番号、部品装置番号}は、供給装置テーブル155の情報と設備テーブル156の情報とを関連づけるための値を保存する項目であり、これによって、何れの生産設備に何れの部品供給装置20が設置されるのかを特定できるように構成されている。また、項目{トレイ供給位置}は、例えば「T01、T02」等の文字列で表され、生産設備ごと、パレット22ごとにトレイ23が設置される位置を特定するための値を保存する項目である。
トレイ供給角度テーブル158は、項目{グループ名、設備番号、部品装置番号、トレイ供給方向}を備えている。項目{グループ名、設備番号、部品装置番号}は、ある生産設備において生産される基板Wについて、当該基板Wに実装される電子部品ECのグループごとに、設定されるべきトレイ23の供給位置を特定することができるように設けられた項目である。項目{トレイ供給方向}は、例えば、「0、1」等の数値又は文字列で表され、トレイ23の向きを特定するための情報を保存する項目である。
ここで、図5を参照して、基板Wと部品供給装置20との相対的な関係は、基板搬送経路PHを挟んだエリアによって象限が異なるため、{トレイ供給方向}の値は、エリアと搭載角度θとに対応して決定される。
すなわち、搭載角度θについて、図5(A)に示すように、電子部品ECのマークMが上向き左側にある姿勢を搭載角度θ=0°とし、電子部品ECの中心を通る鉛直軸RO回り右側に角度が増加するものと定義した場合、図5において、基板搬送経路PHを境に前方と後方に分割される何れのエリアにおいても、トレイ23を設置した際、搭載角度θが同じ向きに揃うように規定されている。そのため、前方のエリア(図5において、基板搬送経路PHの下側)では、搭載角度θ=0°のときは、図5(A)に示すように{トレイ供給方向}の値0が設定され、搭載角度θ=180°のときは、図5(B)に示すように{トレイ供給方向}の値1が設定される。一方、後方のエリア(図5において、基板搬送経路PHの上側)では、搭載角度θ=0°のときは、図5(C)に示すように{トレイ供給方向}の値1が設定され、搭載角度θ=180°のときは、図5(D)に示すように{トレイ供給方向}の値0が設定される。項目{トレイ供給方向}ないしその項目に保存される値は、「容器の向き」を示す情報の一例である。
上述したデータは、生産計画プログラムに基づき、予めホストコンピュータに登録されているデータが保存されている。データの取得方法としては、入力ユニット94からオペレータが入力する、記憶装置に補助記憶装置を接続し、データを読み込む、オンラインで、データをホストコンピュータからダウンロードする等、種々の方法を採用することができる。
次に、割当部140、決定部141、及び出力部142の機能について、図6〜図9に示すフローチャート並びにデータ記憶部133(図4のテーブル151〜158)に保存される情報に基づく図10〜図17のビュー表を参照しながら説明する。
先ず、図6および図10を参照して、割当部140は、生産プログラム、部品情報、装置情報、最大許可トレイ数Ntmaxを読み取る(ステップS1)。この処理が実行されることにより、データ記憶部133に保存されているデータのうち、例えば、図10に示すデータが読み取られる。同データは、搭載テーブル153に登録されている{基板品番、部品番号、搭載座標X、搭載座標Y、搭載角度θ}と、設備テーブル156に含まれている{最大許可トレイ数Ntmax}と、設備明細テーブル157に含まれている{設備番号、部品装置番号、トレイ供給番号}が含まれている。
次に、割当部140は、搭載テーブル153と、グループテーブル154と、設備明細テーブル157と、トレイ供給角度テーブル158との値をそれぞれ読み取り、供給方向を算出していないグループに属する電子部品ECがあるか否かを判定する(ステップS2)。すなわち、搭載テーブル153に登録されている電子部品のうち、トレイ供給方向が未設定のグループがある場合には未処理とし、すでに決定されているグループについては、処理済と判定する。
仮に未処理の基板Wがある場合、割当部140は、未処理の電子部品ECの一つを選択し(ステップS3)、この電子部品ECについて、部品・トレイ割当処理サブルーチン(ステップS4)、トレイ供給方向の決定処理サブルーチン(ステップS5)を順次、実行する。
図7を参照して、部品・トレイ割当処理サブルーチンでは、まず、選定された電子部品ECの部品種を搭載角度θごとにグルーピングする(ステップS40)。この処理により、例えば図11に示すビュー表のように、基板「BD−100」に搭載される電子部品「P−111」について、グループA〜グループCが分類され、それぞれのグループ数Ng、部品点数Np、優先順位が算出される。優先順位は、グループの部品点数Npの値を降順にして決定される。図11の例では、グループC(搭載角度θ=180°)が最も多いので、グループCが一位に設定され、次いでグループA(搭載角度θ=0°)、グループB(搭載角度θ=90°)と順位が決定される。
次に、割当部140は、トレイ供給数Ntの決定処理サブルーチン(ステップS41)を実行する。
図8を参照して、このサブルーチンでは、設備テーブル156に保存されている最大許可トレイ数Ntmaxの値を参照し(ステップS410)、最大許可トレイ数Ntmaxをグループ数Ngと比較する(ステップS411)。
仮に最大許可トレイ数Ntmaxがグループ数以上である場合、割当部140は、トレイ供給数Ntをグループ数Ngに設定して部品・トレイ割当処理サブルーチンに復帰する(ステップS412)。一方、仮に最大許可トレイ数Ntmaxがグループ数未満である場合、割当部140は、トレイ供給数Ntを最大許可トレイ数Ntmaxに設定して部品・トレイ割当処理サブルーチンに復帰する(ステップS413)。このように、予めトレイ供給数Ntを定めておくことにより、後の処理において、最大許可トレイ数Ntmaxよりもグループ数が多い場合に好適な割当処理を実行することが可能になる。
図12に示すように、本実施形態では、実装機1に、一台の部品供給装置20「A1」が実装されているのみである。そのため、最大許可トレイ数Ntmaxは、「2」個であるので、トレイ供給数Ntは、2個として設定される。
再び図7を参照して、トレイ供給数Ntを決定した後、割当部140は、カウント変数Nを1に初期化し(ステップS42)、部品点数Npが最多のグループ(図示の例では、グループC)を選定し(ステップS43)、このグループについて、割当済搭載点数が最小のトレイ(すなわち、まだ、搭載されていないトレイ)23から順に(ステップS44)当該グループの電子部品ECを割り当てる(ステップS45)。これにより、各トレイ23には、最多のグループから順に電子部品ECが割り当てられる。図1の実施形態では、実質的に二つのトレイ供給位置T01、T02しか用いることができない。そのため、グループCは、グループBが割り当てられたトレイ番号2に割り当てられる(図13参照)。
次いで、割当部140は、全てのグループについて、割り当てが完了したか否かを判定する(ステップS46)。割り当てが未完了の場合、割当部140は、さらに、カウント変数Nをトレイ供給数Ntと比較する(ステップS47)。仮にカウント変数Nがトレイ供給数Nt未満の場合、割当部140は、カウント変数Nをインクリメントし、ステップS43に移行して上述した処理を繰り返す。一方、カウント変数Nがトレイ供給数Nt以上である場合、トレイ供給数Ntを増加させることができず、あまりの電子部品ECが生じていることになる。この場合には、割当部140は、カウント変数Nをトレイ供給数Ntと同じ値に設定する(ステップS49)。すなわち、最後のトレイに残りの電子部品を割り当てることとしている。
ステップS42〜ステップS49の処理を図1の例で実行した場合、各電子部品ECの割り当ては、図13に示すビュー表の通りとなる。同図に示すように、トレイ供給数Ntに納まるトレイ番号1のトレイ23については、グループCが割り当てられるのに対し、トレイ番号2のトレイ23については、残りのグループA、Bが割り当てられている。ここで、ステップS43のように、グループの優先順位に基づいて、最多の電子部品を有するグループから順にトレイを割り当てることにより、最初のトレイには、最も部品点数Npの多い電子部品ECが搭載されることになる。
再び図7を参照して、ステップS46で全てのグループについて割り当てが完了したと判定した場合、割当部140は、トレイ番号順にトレイを選定し(ステップS401)、選定したトレイごとに基板停止位置STに近いトレイ供給位置から順にトレイを割り当てる(ステップS402)。あるトレイの割り当てが完了した後には、全トレイの割り当てが完了したか否か、すなわち、未処理のトレイが残っているか否かかが判定され(ステップS403)、未処理のトレイが残っている場合には、ステップS401に移行して上述した処理を実行し、全てのトレイについて処理が完了した場合には、メインルーチンに復帰する。
ステップS401〜ステップS403の処理を図1の例で実行した場合、各電子部品ECの割り当ては、図14に示すビュー表の通りとなる。同図に示すように、グループCが割り当てられるトレイ番号1のトレイ23については、最も基板Wに近いトレイ供給位置T01が設定される。このためトレイ1のトレイ23には、グループCに属する電子部品ECのみが搭載される。また、トレイ番号2のトレイ23については、基板Wから遠い供給位置T02が設定される。トレイ2のトレイ23には、グループA、Bに属する電子部品ECがこの順序で搭載される。
次に、図6に示したトレイ供給方向の決定処理サブルーチン(ステップS5)が実行される場合、決定部141は、図9の処理を実行する。
図9を参照して、同サブルーチンにおいて、決定部141は、未割り当てのトレイ23があるか否かを判定する(ステップS50)。未割り当てのトレイ23がある場合、決定部141は、当該トレイについて、ひとつずつステップS51、S52の処理を実行する。
ステップS51の処理では、決定部141は、未割り当てのトレイ23に搭載されている電子部品ECのうち、部品点数Npが最多のグループを基準として、当該電子部品ECを実装する際に、搭載角度θが最も小さくなる向きにトレイ23の供給方向を決定する。
図1および図15を参照して、トレイ供給位置T01に設定されるトレイ番号1のトレイは、グループCの電子部品ECのみを含んでいる。そのため、決定部141は、トレイ番号1のトレイ供給位置について、搭載角度θが180°(図5(B)に示すように、電子部品ECが基板Wと反対側に向く状態)になるようにトレイ供給方向を算出し(ステップS51)、その値「1」を設定する(ステップS52)。一方、トレイ番号2のトレイ供給位置については、グループAの電子部品ECの搭載角度θが基準とされ、搭載角度θが0°(図5(A)に示すように、電子部品ECが基板Wに向く状態)になるようにトレイ供給方向を算出し(ステップS51)、その値「0」を設定する(ステップS52)。
このように設定することにより、搭載角度θの変更不要な電子部品が、各トレイにおいて最多となるので、搭載角度θの変更処理伴う稼働率の低下を可及的に抑制することが可能となる。
これらの演算が完了した後、出力部142は、演算結果をGUI(グラフィカルユーザインターフェース)で表示するように、表示信号を表示ユニット93に出力する(ステップS6)。これにより、作業者は、何れのパレット22の前後いずれの位置に、何れの向きでトレイ23を設置すべきかを、容易に知ることが可能となる。
図16を参照して、同図に示すGUIは、トレイ23を示すオブジェクト101、位置決め部材24を示すオブジェクト102、トレイ23の切欠形状に対応して、オブジェクト101の切欠部101aに対し、位置決め座標を示すオブジェクト103、データ記憶部133(図4のテーブル151〜158)に保存される情報に基づく文字列を表示するオブジェクト104、及び操作ボタン(一例としてメニュー画面に遷移するためのメニューボタン)を示すオブジェクト105を含んでいる。
図示の通り、図16は、図15のビュー表に示す演算結果が示されており、図15に対応してトレイ供給位置、トレイ供給方向、搭載角度θ、基板番号、部品番号、最大許可トレイ数等を表示している。
なお、仮に図1における後ろ側のステーションに部品供給装置20「A2」を設置することができる場合、最大許可トレイ数Ntmaxは、4となる。そのような設備において、祖比較的大型の基板「BD−101」について、電子部品をグループA〜グループEまで分類した場合(ただし、グループA:0°、グループB:90°、グループC:180°、グループD:270°、グループE:45°)、最終的な演算結果は、図17(A)の通りとなる。なお、図17(A)において、トレイ供給方向3は、前方の象限のときは図5(A)の状態から90°右回りに回動した姿勢であり、後方の象限のときは図5(C)の状態から90°右回りに回動した姿勢である。また、部品供給装置のハード上の制約のために、トレイ供給方向3の割当ができない場合、割当可能なトレイ供給方向に更新される。図示の例では、トレイ供給位置T02、T12がそれぞれ3になっており、図示の部品供給装置では、設定ができないため、図17は、同図(A)の{トレイ供給方向}の欄における元の値である「3」を、図17(B)に示すように割当可能な「0」に更新していることを示している。なお更新は、適切なアルゴリズムに基づいて自動的に行ってもよく、マニュアル操作で行ってもよい。
このように、最大許可トレイ数Ntmaxが大きければ大きいほど、搭載角度θの変更は、可及的に低減することができるが、設備によっては、他の制約により、最大許可トレイ数Ntmaxが限られることも少なくない。そのような場合であっても、本実施形態によれば、可及的に搭載角度θの変更を抑制することのできるトレイ供給方向の設定を実行することができる。
図18を参照して、図17(B)の演算が完了した後、出力部142は、演算結果をGUIで表示するように、表示信号を表示ユニット93に出力する(ステップS6)。
図18のGUIは、図17(B)に対応してトレイ23を示すオブジェクト101〜105の他、部品供給装置20が配置されるラインを識別するための情報を示す文字列を表すオブジェクト106や、ラインA、B間の境界を示す線を表すオブジェクト107を含んでいる。これらの情報により、作業者は、何れのパレット22の前後いずれの位置に、何れの向きでトレイ23を設置すべきかを、容易に知ることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係る容器方向決定装置ないし容器方向決定方法では、記憶装置110に保存された最大許可トレイ数NtmaxがグループA〜Eの数に満たない場合には、最後のトレイ23に残りのグループA〜Eを割り当て、複数のグループA〜Eが割り当てられたトレイ23については、部品点数Npが最多のグループA〜Eについて搭載角度θの変更回数を低減できるようにトレイ23の向きを決定するように構成されている。
このため本実施形態では、品番ごと、搭載角度θごとに電子部品ECがグルーピングされる。そして、部品点数Npが最多のグループA〜E順に優先順位が決定され、この優先順位に基づいて、トレイ23の向きが決定される。従って、トレイ23を配置可能な限りにおいて、搭載角度θの変更回数を可及的に低減することができる。加えて、本実施形態では、実装機1に配置可能なトレイ23の最大許可トレイ数Ntmaxを含む情報が保持される。そして、トレイ23の個数に制約があり、最大許可トレイ数Ntmaxが割当に必要な電子部品ECのグループA〜E数に満たない場合には、最後のトレイ23に残りのグループA〜Eを割り当て、しかも、最後のトレイ23の向きを部品点数Npが最多のグループA〜Eについて搭載角度θの変更回数を低減できるように決定する処理が実行される。よって、比較的小規模な生産ラインや、実装機1の仕様に制約がある等、搭載角度θごとにトレイ23を用意することが困難な場合が多い条件下においても、トレイ23の最大許可トレイ数Ntmaxに応じて、可能な限り臨機応変にトレイを好適な向きに設定し、搭載角度θの変更回数を可及的に低減を図って、稼働率の維持・向上を図ることが可能となる。しかも、電子部品ECのグループA〜Eは、電子部品ECの部品点数Npが最多のものから優先的に割り当てられるので、最後のトレイ23には、比較的部品点数Npの少ないものが搭載されることになる。従って、この点からも搭載角度θの変更回数を可及的に低減することができる。
また、本実施形態に係る実装機1は、部品供給位置に供された電子部品ECをピックアップするとともに、ピックアップした電子部品ECを部品実装位置に固定された基板Wに搭載する搭載ヘッドと、搭載ヘッドに供給される電子部品ECを一定の配列で収容したトレイ23が、当該トレイ23の向きを変更可能に配置されるパレット22と、トレイ方向決定装置と、トレイ方向決定装置の出力部142が出力した情報を表示する表示ユニット93とを備えている。このため本実施形態では、図15、図17(A)(B)に示したビュー表を適宜、画面に表示することができる他、図16、図18に示すような配置情報をグラフィカルに表示し、トレイ方向決定装置が決定したトレイ23ごとの姿勢に関する情報を表示ユニット93に表示し、作業者の作業を支援することが可能となる。そして、作業者は、トレイ方向決定装置によってトレイ23ごとに決定された向きで、トレイ23をパレット22に装着することにより、搭載角度θの変更回数を低減可能なレイアウトでトレイ23ごとに電子部品ECを実装機1に供することが可能となる。
また、本実施形態では、容器は、複数の電子部品ECをマトリックス状に形成された凹部内に収容するトレイ23である。そのため本実施形態では、トレイ23の向きとして、最大4方向を設定することが容易になり、より多様な基板Wの仕様に対応した向きを決定することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、容器方向装置は、実装機1の制御ユニットで具体化されているが、この例に限らず、ファクトリコンピュータやホストコンピュータの制御機能を利用して構築されていてもよい。
また、上述した実施形態に係る実装機1において、容器は、複数の電子部品ECをマトリックス状に形成された凹部内に収容するトレイ23が採用されていたが、これに限らず、筒状に形成されて電子部品ECを同一姿勢で収容するスティックフィーダを採用してもよい。
また、生産形態によって用意できるトレイ23やカセットの数が限定されることもしばしばあるため、かかる生産形態に対応するため、最大許可トレイ数Ntmaxを当該生産形態において使用される部品ごとに設定してもよい。具体的には、図4の搭載テーブル153に設備テーブル156の{最大許可トレイ数}を設定してもよい。
また、図16、図18の例では、データ記憶部133(図4のテーブル151〜158)に保存される情報に基づく種々の情報をグラフィカルに表示できることを示しているが、これらの情報は、作業者が必要なものについて、適宜選択できるものであり、図16、図18に示した例に限られない。一例として、図16、図18の例では、トレイ23の配置情報をグラフィカルに表示するときに、同時にトレイ23の横に搭載角度θを示すオブジェクト104を表示しているが、1つのトレイ23から供給する部品のうち一部の部品については搭載角度θが異なる場合も考えられるので、そのように搭載角度θが異なる場合には、搭載角度θは必ずしも表示しなくてもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることはいうまでもない。
1 実装機
20 部品供給装置
21 パレット収納部
22 パレット
23 トレイ(容器の一例)
30 搭載ヘッド
31 吸着ノズル
93 表示ユニット(表示装置の一例)
100 制御装置(容器方向決定装置の一例)
110 記憶装置(情報保存手段の一例)
140 割当部(割当手段の一例)
141 決定部(決定手段の一例)
142 出力部(出力手段の一例)
A-E グループ
EC 電子部品
Ntmax 最大許可トレイ数(最大個数の一例)
S4 部品・トレイ割当処理サブルーチン(割当ステップの一例)
S5 トレイ供給方向の決定処理サブルーチン(決定ステップの一例)
W 基板
θ 搭載角度

Claims (5)

  1. 一定の配列で電子部品を収容した容器を実装機の部品供給部に配置し、その実装機が当該容器から電子部品を取り出して搭載する際に、当該電子部品の垂直軸回りの向きである搭載角度の変更回数を低減できるように、前記部品供給部に配置される前記容器の向きを決定する容器方向決定装置であって、
    少なくとも前記実装機に配置可能な容器の最大個数を含む、電子部品の搭載処理に関する情報を保存する情報保持手段と、
    同一の電子部品を搭載角度ごとにグルーピングし、部品点数が最多のグループ順に電子部品を容器に割り当てる割当手段であって、前記情報保持手段に保存された前記最大個数が前記グループの数に満たない場合には、割当順序が最後となる容器に残りのグループを割り当てる前記割当手段と、
    前記割当手段によって電子部品のグループが割り当てられた容器ごとに搭載角度の変更回数を低減できるように前記部品供給部に供給されるべき容器の向きを決定する決定手段であって、単一のグループが割り当てられた容器については、当該グループに対応する搭載角度に適合するように容器の向きを決定し、複数のグループが割り当てられた容器については、部品点数が最多のグループについて搭載角度の変更回数を低減できるように容器の向きを決定する前記決定手段と、
    各容器の向きに関する情報を表示装置に出力する出力手段と
    を備えていることを特徴とする容器方向決定装置。
  2. 部品供給位置に供された電子部品をピックアップするとともに、ピックアップした電子部品を部品実装位置に固定された基板に搭載する搭載ヘッドと、
    前記搭載ヘッドに供給される電子部品を一定の配列で収容した容器が、当該容器の向きを変更可能に配置される部品供給部と、
    請求項1に記載の容器方向決定装置と、
    前記容器方向決定装置の出力手段が出力した情報を表示する表示装置と
    を備えていることを特徴とする実装機。
  3. 請求項2に記載の実装機において、
    前記容器は、複数の電子部品をマトリックス状に形成された凹部内に収容するトレイとであることを特徴とする実装機。
  4. 部品供給位置に供された電子部品をピックアップするとともに、ピックアップした電子部品を部品実装位置に固定された基板に搭載する搭載ヘッドと、
    前記搭載ヘッドに供給される電子部品を一定の配列で収容した容器が、当該容器の向きを変更可能に配置される部品供給部と、
    を備えている実装機であって、
    一定の配列で電子部品を収容した容器を実装機の部品供給部に配置し、その実装機が当該容器から電子部品を取り出して搭載する際に、当該電子部品の垂直軸回りの向きである搭載角度の変更回数を低減できるように、前記部品供給部に配置される前記容器の向きを決定する容器方向決定装置を備え、
    前記容器方向決定装置は、
    同一の電子部品を搭載角度ごとにグルーピングし、グループごとに電子部品を容器に割り当てる割当手段と、
    前記割当手段によって電子部品のグループが割り当てられた容器ごとに搭載角度の変更回数を低減できるように前記部品供給部に供給されるべき容器の向きを決定する決定手段と、
    各容器の向きに関する情報を表示装置に出力する出力手段と
    を有し、
    前記出力手段が出力した容器の向きに関する情報に基づいて、前記容器を前記部品供給部に配置する向きを表示する表示装置を備えている
    ことを特徴とする実装機。
  5. 一定の配列で電子部品を収容した容器を実装機の部品供給部に配置し、その実装機が当該容器から電子部品を取り出して搭載する際に、当該電子部品の垂直軸回りの向きである搭載角度の変更回数を低減できるように、前記部品供給部に配置される前記容器の向きの向きを決定する容器方向決定方法であって、
    少なくとも前記実装機に配置可能な容器の最大個数を含む、電子部品の搭載処理に関する情報を保存する情報保持ステップと、
    同一の電子部品を搭載角度ごとにグルーピングし、部品点数が最多のグループ順に電子部品を容器に割り当てる割当ステップであって、前記情報保持手段に保存された前記最大個数が前記グループの数に満たない場合には、割当順序が最後となる容器に残りのグループを割り当てる前記割当ステップと、
    前記割当ステップによって電子部品のグループが割り当てられた容器ごとに搭載角度の変更回数を低減できるように前記部品供給部に供給されるべき容器の向きを決定する決定ステップであって、単一のグループが割り当てられた容器については、当該グループに対応する搭載角度に適合するように容器の向きを決定し、複数のグループが割り当てられた容器については、部品点数が最多のグループについて搭載角度の変更回数を低減できるように容器の向きを決定する前記決定ステップと、
    決定された容器ごとの姿勢に関する情報を表示装置に出力する出力ステップと
    を備えていることを特徴とする容器方向決定方法。
JP2016010340A 2016-01-22 2016-01-22 容器方向決定装置、実装機、及び容器方向決定方法 Active JP6534621B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016010340A JP6534621B2 (ja) 2016-01-22 2016-01-22 容器方向決定装置、実装機、及び容器方向決定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016010340A JP6534621B2 (ja) 2016-01-22 2016-01-22 容器方向決定装置、実装機、及び容器方向決定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017130602A JP2017130602A (ja) 2017-07-27
JP6534621B2 true JP6534621B2 (ja) 2019-06-26

Family

ID=59394964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016010340A Active JP6534621B2 (ja) 2016-01-22 2016-01-22 容器方向決定装置、実装機、及び容器方向決定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6534621B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7044639B2 (ja) * 2018-06-08 2022-03-30 ヤマハ発動機株式会社 部品の配置指示装置、配置指示方法、部品供給装置および部品実装装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2642800B2 (ja) * 1991-05-24 1997-08-20 富士通株式会社 パレット編成システム
JP4387991B2 (ja) * 2005-06-15 2009-12-24 パナソニック株式会社 部品配置位置決定方法
JP5074334B2 (ja) * 2008-09-22 2012-11-14 株式会社日立ハイテクインスツルメンツ 部品装着装置、部品装着設定算出装置、プログラム及び部品装着設定算出方法
JP5751584B2 (ja) * 2011-06-22 2015-07-22 富士機械製造株式会社 電子部品実装装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017130602A (ja) 2017-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5751584B2 (ja) 電子部品実装装置
JP5683006B2 (ja) 部品実装装置、情報処理装置、情報処理方法及び基板製造方法
US7603193B2 (en) Method for optimization of an order for component mounting and apparatus for optimization of an order for component mounting
JP2009231812A (ja) 実装条件決定方法、実装条件決定装置、部品実装方法、部品実装機及びプログラム
EP3016489B1 (en) Component mounting system and component mounting method
EP2059112B1 (en) Electronic component taking out apparatus, surface mounting apparatus and method for taking out electronic component
JP6534621B2 (ja) 容器方向決定装置、実装機、及び容器方向決定方法
JP2012134303A (ja) 電子部品装着装置、および、電子部品装着方法
WO2014128913A1 (ja) 部品実装システムおよびそれに用いるバルク部品決定方法
JP7249918B2 (ja) 生産計画作成装置及びそれを備えた部品実装システム
JP2008159855A (ja) 電子部品装着装置
JP2006324421A (ja) 実装処理の最適化方法および部品実装システム
JP4328274B2 (ja) 部品実装順序最適化方法および部品実装順序最適化装置
JP4847984B2 (ja) 実装条件決定方法
JP2003101299A (ja) 電気回路製造装置、電気回路製造方法および電気回路製造用プログラム
US11153999B2 (en) Work machine
EP3594996B1 (en) Component mounting machine
KR101690725B1 (ko) 실장기의 부품 실장 최적화 방법 및 장치
WO2020021618A1 (ja) 情報処理装置、作業システム、および決定方法
JP2001111300A (ja) 部品実装機ライン
JP7185761B2 (ja) 演算装置
WO2024116222A1 (ja) プログラム作成装置
EP3996484B1 (en) Component mounting machine
CN113785671B (zh) 基准标记分配方法、基准标记分配设备、安装方法和安装系统
JP7076585B2 (ja) 許容値設定装置および許容値設定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180803

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190521

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190529

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6534621

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250