JP2020118191A - 変速機 - Google Patents

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聖悟 津下
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真実 近藤
謙太郎 神崎
Kentaro Kanzaki
謙太郎 神崎
元樹 中村
Motoki Nakamura
元樹 中村
晶彦 市川
Masahiko Ichikawa
晶彦 市川
智康 栗本
Tomoyasu Kurimoto
智康 栗本
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Shinichi Takeuchi
伸一 竹内
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Abstract

【課題】ダブルドグリング機構を有するドグクラッチを備えた変速機について、所定の変速段を形成する際に係合対象となるドグクラッチを確実に係合可能状態とすること。【解決手段】ダブルドグリング機構により構成された出力側要素を有し、入力側要素の回転数が出力側要素の回転数よりも高い場合に係合可能状態となるドグクラッチを備え、所定の変速段を形成する際に係合対象となるドグクラッチを係合させることによって所定の変速段へと変速する変速機であって、所定の変速段を形成する際に係合対象となるドグクラッチについて入力側要素の回転数が出力側要素の回転数よりも低い場合には、内燃機関もしくは電動機によって入力側要素の回転数を上昇させ、かつ入力側要素の回転数を出力側要素の回転数よりも高くしてから、当該ドグクラッチにおける入力側要素と出力側要素との係合を行う。【選択図】図5

Description

本発明は、変速機に関する。
特許文献1には、分割タイプのドグリングにスプリングを付与したダブルドグリング機構(DDR)を有するドグクラッチを備えた変速機が開示されている。この変速機は、複数の変速段を形成することが可能な自動変速機であり、上述したドグクラッチを変速用係合装置として複数備えている。
特開2018−044613号公報
特許文献1に記載の構成では、ドグ歯の形状や構造から、所定の変速段を形成する際に係合対象となるドグクラッチについて入力側要素の回転数が出力側要素の回転数よりも高い場合には、入力側要素に設けられたドグ歯と出力側要素に設けられたドグ歯とが噛み合い可能になり、係合可能な状態となるため、ある変速段から所定の変速段へと変速することができる。しかしながら、降坂路などでドグクラッチの出力側要素の回転数が上昇した場合には、入力側要素の回転数が出力側要素の回転数よりも低くなってしまい、ドグ歯同士が噛み合わず、ドグクラッチは係合不可となり、所定の変速段へと変速できない虞がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ダブルドグリング機構を有するドグクラッチを備えた変速機について、所定の変速段を形成する際に係合対象となるドグクラッチを確実に係合可能状態とすることができる変速機を提供することを目的とする。
本発明は、回転軸の軸方向に対向して配置され、互いに相対回転可能な円環状の入力側要素および出力側要素を有し、前記入力側要素に設けられた第1ドグ歯と前記出力側要素に設けられた第2ドグ歯とが噛み合うことによってトルク伝達可能に係合する複数のドグクラッチ、を備え、前記出力側要素は、軸方向に移動可能な第1ドグリングと、前記第1ドグリングと一体回転し前記第1ドグリングに対して軸方向へ相対移動可能な第2ドグリングと、前記第1ドグリングと前記第2ドグリングとを軸方向に接近させる方向に付勢するスプリングと、を有するダブルドグリング機構に構成され、前記ドグクラッチは、前記入力側要素の回転数が前記出力側要素の回転数よりも高い場合に、前記入力側要素と前記出力側要素とが当接すると出力側の前記第1ドグリングおよび前記第2ドグリングのうち一方が他方から離れる方向へ軸方向に移動して、前記第1ドグ歯と前記第2ドグ歯とが噛み合うことが可能な係合可能状態となり、前記複数のドグクラッチを選択的に係合もしくは解放させることによって複数の変速段を形成することができる変速機であって、ある変速段から所定の変速段へと変速する際、前記所定の変速段を形成する際に係合対象となる前記ドグクラッチについて前記入力側要素の回転数が前記出力側要素の回転数よりも低い場合には、当該ドグクラッチよりも入力側に設けられた内燃機関もしくは電動機によって当該入力側要素の回転数を上昇させ、かつ当該入力側要素の回転数を前記出力側要素の回転数よりも高くしてから、当該ドグクラッチにおける前記入力側要素と前記出力側要素との係合を行うことを特徴とする。
本発明によれば、所定の変速段を形成する際に係合対象となるドグクラッチについて入力側要素の回転数を出力側要素の回転数よりも高くすることが可能になり、ドグクラッチを確実に係合可能状態とすることができ、所望の変速段へと確実に変速することできる。
図1は、実施形態の変速機を搭載した車両を模式的に示す構成図である。 図2は、ドグクラッチが係合可能な状態となる場合を説明するための図である。 図3は、ドグクラッチが係合不可となる場合を説明するための図である。 図4は、回転数上昇制御フローの一例を示すフローチャートである。 図5は、降坂路停車後に降坂路を走行する際に回転数上昇制御を実施する場合を示すタイムチャートである。 図6は、シリーズ走行からパラレル走行への移行時に回転数上昇制御を実施する場合を示すタイムチャートである。 図7は、ダウンシフト時に回転数上昇制御を実施する場合を示すタイムチャートである。 図8は、回転数上昇制御フローの別の例を示すフローチャートである。 図9は、停車後の降坂路をSOCが低い状態で走行する際に回転数上昇制御を実施する場合を示すタイムチャートである。 図10は、停車後の降坂路をSOCが高い状態で走行する際に回転数上昇制御を実施する場合を示すタイムチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における変速機について具体的に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
図1は、実施形態の変速機を搭載した車両を模式的に示す図である。車両Veは、走行用動力源として、エンジン(ENG)1と、第1モータ(MG1)2と、第2モータ(MG2)3と、を備えるシリーズパラレル式ハイブリッド車である。また、車両Veは、切り離しクラッチ4と、変速機5と、デファレンシャル装置6と、前輪7と、後輪8と、バッテリ(BAT)9とを備える。
エンジン1は、周知の内燃機関により構成され、エンジントルクを前輪7に向けて出力することができる。エンジン1と前輪7との間の動力伝達経路に、第1モータ2、切り離しクラッチ4、変速機5、デファレンシャル装置6が配置されている。エンジン1は第1モータ2と直結している。そのため、エンジン1の回転数と第1モータ2の回転数とは同一回転数となる。つまり、エンジン1が駆動している場合には、第1モータ2が駆動していなくても、第1モータ2のロータが連れ回される。反対に、エンジン1が駆動していない場合でも、第1モータ2が駆動する場合には、エンジン1のクランクシャフトが連れ回される。
第1モータ2は、モータ機能および発電機能を備えるモータジェネレータにより構成され、モータトルク(MG1トルク)を前輪7に出力可能なフロントモータである。第2モータ3は、モータ機能および発電機能を備えるモータジェネレータにより構成され、モータトルク(MG2トルク)を後輪8に向けて出力可能なリアモータである。第1モータ2および第2モータ3は、いずれもインバータ(図示せず)を介してバッテリ9と電気的に接続されている。また、第1モータ2と第2モータ3とはバッテリ9を介さずに電力の授受が可能に構成されている。
切り離しクラッチ4は、第1モータ2と変速機5との間に配置され、エンジン1および第1モータ2を変速機5から切り離すことができる摩擦係合装置である。切り離しクラッチ4が係合している場合、エンジン1および第1モータ2と変速機5の入力軸5aとの間はトルク伝達可能に接続される。一方、切り離しクラッチ4が解放している場合、エンジン1および第1モータ2と変速機5の入力軸5aとの間はトルク伝達不能に遮断されている。この切り離しクラッチ4は走行モードに応じて係合もしくは解放する。車両Veでは、走行モードとして、シリーズ走行モードとパラレル走行モードとに切り替わることが可能である。
シリーズ走行モードでは、切り離しクラッチ4を解放させた状態で、エンジン1によって第1モータ2を回転させ、第1モータ2を発電機として機能させる。そして、第1モータ2で発電した電力を第2モータ3に供給し、この電力によって第2モータ3を駆動する。これにより、第2モータ3から出力された動力が後輪8に伝達される。一方、パラレル走行モードでは、切り離しクラッチ4を係合させた状態で、エンジン1から出力された動力(エンジントルク)が変速機5に入力され、変速機5からデファレンシャル装置6を介して前輪7に伝達される。さらに、バッテリ9の電力によって第1モータ2を駆動する。これにより、エンジントルクに第1モータ2から出力されるモータトルクを付加することができる。
変速機5は、複数の変速段を形成することが可能な自動変速機により構成されている。この変速機5は、複数の変速段のうち所定の変速段を形成する際に選択的に係合もしくは解放する変速用係合装置として複数のドグクラッチ10を備えている。なお、図1には、変速機5に含まれる複数のドグクラッチ10のうち、一つのドグクラッチ10のみが図示されている。
ドグクラッチ10は、第1ドグ歯11aが設けられた入力側要素11と、第2ドグ歯12aが設けられた出力側要素12とを有する。入力側要素11および出力側要素12は、回転軸の軸方向に対向して配置され、互いに相対回転可能な円環状の回転部材である。入力側要素11には周方向に所定間隔を空けて複数の第1ドグ歯11aが設けられている。第1ドグ歯11aは、入力側要素11のうち出力側要素12と対向する面に設けられている。同様に、出力側要素12には周方向に所定間隔を空けて複数の第2ドグ歯12aが設けられている。第2ドグ歯12aは、出力側要素12のうち入力側要素11と対向する面に設けられている。そして、図1に破線枠で囲まれて示すように、ドグクラッチ10は、入力側要素11の第1ドグ歯11aと出力側要素12の第2ドグ歯12aとが噛み合う係合状態と、入力側要素11の第1ドグ歯11aと出力側要素12の第2ドグ歯12aとが噛み合わない解放状態(N)とに切り替わる。
また、ドグクラッチ10は、ドグ歯の形状および構造によって、入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも高い場合に、入力側要素11の第1ドグ歯11aと出力側要素12の第2ドグ歯12aとが噛み合い可能な状態、すなわち入力側要素11と出力側要素12とが係合可能な状態となる。さらに、出力側要素12は、分割タイプのドグリングにスプリングを付与したダブルドグリング機構(DDR機構)に構成されている。
ここで、図2および図3を参照して、ドグクラッチ10の詳細構造を説明する。図2には、入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも高く、ドグクラッチ10が係合可能な状態が示されている。一方、図3には、入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも低く、ドグクラッチ10が係合不可となる場合が示されている。なお、図2、図3、および後述する他の図面について、入力側要素11の回転数が「Gear dog回転数」と記載され、出力側要素12の回転数が「DDR回転数」と記載されている場合がある。
図2および図3に示すように、入力側要素11は、軸方向で出力側要素12側に向けて突出する複数の係合歯としての第1ドグ歯11aを有する。例えば、入力側要素11は、入力軸5aの回転力によって回転する入力ギヤにより構成される。
出力側要素12は、第1ドグリング121と、第2ドグリング122と、スプリング123とを有するダブルドグリング機構により構成されている。第1ドグリング121および第2ドグリング122はスプリング123よって相互に軸方向へ接近する方向に付勢されている。また、出力側要素12はシフトフォーク(図示せず)に連結されており、変速アクチュエータ(図示せず)によって軸方向に移動するように構成されている。つまり、第1ドグリング121および第2ドグリング122は軸方向に移動可能である。また、第1ドグリング121と第2ドグリング122とは一体回転し、かつ互いに軸方向に相対移動可能である。
第1ドグリング121には、入力側要素11側に向かって突き出す第1係合歯121aと、第2ドグリング122の貫通孔を貫通し、入力側要素11とは反対側に向かって突き出す第2係合歯121bとが形成されている。この第1ドグリング121の第1係合歯121aが出力側要素12の第2ドグ歯12aとなる。また、第2ドグリング122には、入力側要素11とは反対側に向かって突き出す第3係合歯122aと、第1ドグリング121の貫通孔を貫通し、入力側要素11側に向かって突き出す第4係合歯122bが形成されている。この第2ドグリング122の第3係合歯122aは、別の変速ギヤに設けられたドグ歯と噛み合うことが可能なドグ歯として機能することも可能である。
そして、図2に示すように、入力側要素11の回転数(Gear dog回転数)が出力側要素12の回転数(DDR回転数)よりも高い場合には、入力側の第1ドグ歯11aが、出力側の第2ドグ歯12aである第1ドグリング121の第1係合歯121aと噛み合うことが可能である。この場合、変速アクチュエータによって出力側要素12が入力側要素11に接近するように軸方向に移動し、入力側要素11と出力側要素12とが当接する。この当接によって、入力側の第1ドグ歯11aが出力側の第2ドグリング122の第4係合歯122bを軸方向に押し込み、第1ドグリング121と第2ドグリング122とが相対的に軸方向に離れる方向へ移動する。つまり、第1ドグ歯11aの通過時に第4係合歯122bが押し下げられる。これにより、第1ドグ歯11aが第1ドグリング121の第1係合歯121aに噛み合うことができる。この回転数の大小関係で第1ドグ歯11aと第1係合歯121aとが噛み合うと、スプリング123の付勢力によって第1ドグリング121と第2ドグリング122とは接近した状態に戻る。
一方、図3に示すように、入力側要素11の回転数(Gear dog回転数)が出力側要素12の回転数(DDR回転数)よりも低い場合には、入力側の第1ドグ歯11aが出力側の第2ドグ歯12aである第1ドグリング121の第1係合歯121aと噛み合うことが不可となる。この場合、変速アクチュエータによって入力側要素11と出力側要素12とを当接させると、第1ドグ歯11aが第4係合歯122bを軸方向に押し込むものの、相対的に出力側要素12の方が回転数は高いため、第1ドグ歯11aが第1係合歯121aの傾斜面に弾かれてしまう(ラチェッティング)。そのため、入力側の第1ドグ歯11aは出力側の第1係合歯121aと噛み合うことができない。なお、第1係合歯121aの傾斜面は、前進時回転方向の前方側に形成されている。
このように、ドグクラッチ10では入力側要素11の回転数と出力側要素12の回転数との大小関係によって係合可能状態と係合不可状態とが変化してしまう。そこで、このドグクラッチ10を含む変速機5を搭載した車両Veでは、図示しない電子制御装置(以下、ECUという)によって、入力側要素11の回転数を上昇させる制御(回転数上昇制御)を実施する。ECUは、CPUと、各種プログラム等のデータが格納された記憶部と、第1モータ2を駆動制御するための各種の演算を行う演算処理部と、を備える。ECUには各種のセンサからの信号が入力される。そして、ECUは、変速機5での変速動作時に、複数の変速段のうち所望の変速段を形成する際に係合対象となるドグクラッチ10について、入力側要素11の回転数を上昇させるための回転数上昇制御を実施する。
図4は、回転数上昇制御フローの一例を示すフローチャートである。図4に示す制御フローはECUによって繰り返し実施される。
ECUは、変速指示があるか否かを判定する(ステップS1)。変速指示がない場合(ステップS1:No)、この制御ルーチンは終了する。
変速指示がある場合(ステップS1:Yes)、ECUは、今回の変速動作において係合対象となるドグクラッチ10について、入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも低いか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2では、変速機5に設けた回転数センサからの入力信号に基づいて、各ドグクラッチ10の入力側要素11と出力側要素12の回転数を取得することができる。この回転数センサは、入力側要素11の回転数を検出する回転数センサや、出力側要素12の回転数を検出する回転センサに限らない。つまり、ステップS2では、入力軸5aの回転数を検出する回転数センサからの信号に基づいて入力側要素11の回転数を算出するとともに、前輪7の車輪速を検出する車輪速センサからの信号に基づいて出力側要素12の回転数を算出してもよい。また、ECUは車輪速センサからの入力信号に基づいて車速を算出してもよい。
係合対象となるドグクラッチ10について入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも低い場合(ステップS2:Yes)、ECUは、入力側要素11の回転数を上昇させる回転数上昇制御を実施する(ステップS3)。ステップS3では、回転数上昇制御により、エンジン1と第1モータ2とによってドグクラッチ10の入力側要素11の回転数を上昇させる。例えば、ECUはエンジン1を制御して、エンジン1の回転数を上昇させる。これにより、入力側要素11の回転数が上昇する。ステップS3が実施されると、この制御ルーチンは終了する。
このように、ECUが変速時に入力側要素11の回転数を上昇させる制御を実施する。ここで、回転数上昇制御を実施するケースとして、降坂路に停車後(図5に示す)や、シリーズ走行モードからパラレル走行モードに移行時(図6に示す)や、ダウンシフト時(図7に示す)などが挙げられる。
図5は、降坂路停車後に降坂路を走行する際に回転数上昇制御を実施する場合を示すタイムチャートである。なお、図5には、係合対象のドグクラッチ10について、入力側要素11の回転数を「Gear dog回転数」、出力側要素12の回転数を「DDR回転数」と記載する。また、エンジン1の回転数を「エンジン回転数」、第1モータ2の回転数を「MG1回転数」と記載する。
図5に示すように、時刻t1以前の車両状態は降坂路に停車中である。降坂路に停車中、ブレーキが解除され、ブレーキがONからOFFに切り替わる(時刻t1)。時刻t1以降、車両Veは変速機5の全てのドグクラッチ10が解放しているニュートラル状態(N)のまま降坂路を走行する。そのため、車速が上昇し、出力側要素12の回転数(DDR回転数)も上昇する。この場合、変速機5はニュートラル状態であるため、入力側要素11の回転数(Gear dog回転数)はゼロのままである。これにより、出力側要素12の回転数が入力側要素11の回転数よりも高い状態となる。その後、ニュートラル状態から第1変速段(1速)への変速指示を検出する(時刻t2)。時刻t2時点では入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも低いため、対象のドグクラッチ10が係合不可、すなわち変速機5が所望の変速段へと変速不可である。そこで、エンジン1と第1モータ2とによる回転数上昇制御が実施される。この回転数上昇制御を開始後、エンジン回転数およびMG1回転数が上昇し、エンジン1と第1モータ2とを用いてドグクラッチ10の入力側要素11の回転数を持ち上げることができる。例えば、時刻t2にてエンジン1を始動し、もしくは第1モータ2を起動する。そして、入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも高い状態となる(時刻t3)。時刻t3において、ECUは係合対象となるドグクラッチ10に対応する変速アクチュエータの作動を開始させる。図5に示す例では、第1変速段を形成することができるドグクラッチ10および変速アクチュエータが対象となる。時刻t3以降、この変速アクチュエータがニュートラル状態から第1変速段(1速)への切り替え動作を行い、出力側要素12が入力側要素11に向けて軸方向にストロークして、ドグクラッチ10の係合が完了する(時刻t4)。時刻t4時点でドグクラッチ10が係合することによって、ニュートラル状態から第1変速段への変速が完了する。なお、図5に示すエンジン回転数とMG1回転数とは同一回転数である。
図6は、シリーズ走行からパラレル走行への移行時に回転数上昇制御を実施する場合を示すタイムチャートである。図6に示すように、時刻t11以前の車両状態はシリーズ走行モードで走行中である。シリーズ走行モード中、エンジン1で第1モータ2を回転させて第1モータ2で発電し、この発電した電力により第2モータ3を駆動させるので、エンジン1および第1モータ2が所定の回転数で回転している。また、変速機5の全てのドグクラッチ10は解放状態であり、変速機5はニュートラル状態となっている。このシリーズ走行モードで走行中に、シリーズ走行モードからパラレル走行モードへと切り替わる切替指示となる変速指示(Nから1速指示)を検出する(時刻t11)。時刻t11時点では、入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも低いため、ドグクラッチ10は係合不可の状態である。そこで、時刻t11において、係合対象となるドグクラッチ10について入力側要素11の回転数を上昇させる制御を開始する。この回転数上昇制御を開始することによって、エンジン回転数およびMG1回転数が上昇し、エンジン1と第1モータ2とを用いて入力側要素11の回転数を持ち上げることができる。そして、入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも高い状態となる(時刻t12)。時刻t12において、変速アクチュエータはニュートラル状態から第1変速段への変速動作を開始する。その後、変速アクチュエータがN位置から第1変速段位置まで動作して、出力側要素12が入力側要素11に向けて軸方向にストロークして、ドグクラッチ10の係合が完了する(時刻t13)。
図7は、ダウンシフト時に回転数上昇制御を実施する場合を示すタイムチャートである。図7には、第3変速段(3速)から第2変速段(2速)にダウンシフトする場合が示されている。
図7に示すように、時刻t21以前の車両状態は変速機5が第3変速段(3速)に設定された状態で走行中である。この走行中に、第3変速段から第2変速段(2速)への変速指示を検出する(時刻t21)。時刻t21以降、変速アクチュエータが第3変速段からニュートラル状態(N)へと切替動作する。この切替動作によって、第3変速段を形成するために係合していたドグクラッチ10を解放させることができ、変速機5が第3変速段からニュートラル状態に切り替わる(時刻t22)。時刻t22において、第3変速段を形成するためのドグクラッチ10が解放状態となり、ダウンシフト後の第2変速段を形成するためのドグクラッチ10の入力側要素11の回転数(2速Gear dog回転数)を上昇させる回転数上昇制御を開始する。時刻t22以降、回転数上昇制御によって、エンジン回転数およびMG1回転数が上昇して、エンジン1と第1モータ2とによって、第2変速段を形成するためのドグクラッチ10の入力側要素11の回転数(2速Gear dog回転数)を持ち上げることができる。その後、第2変速段を形成するために係合するドグクラッチ10について、入力側要素11の回転数(2速Gear dog回転数)が出力側要素12の回転数(2速DDR回転数)よりも高い状態となる(時刻t23)。時刻t23において、変速アクチュエータがN位置からダウンシフト後の第2変速段を形成する位置まで移動するように作動が開始する。そして、変速アクチュエータが第2変速段を形成する位置まで作動すると、第2変速段を形成するためのドグクラッチ10が係合完了して、第2変速段への変速が完了する(時刻t24)。
以上説明した通り、実施形態によれば、エンジン1と第1モータ2とによりドグクラッチ10の入力側要素11の回転数を上昇させることができるので、係合対象のドグクラッチ10について、入力側要素11の回転数を出力側要素12の回転数よりも高い状態にすることが可能になる。そのため、係合対象となるドグクラッチ10を確実に係合可能な状態とすることができ、確実に変速可能状態を作ることができる。
また、上述した実施形態の変形例を構成することが可能である。変形例の変速機5では、対象となるドグクラッチ10の入力側要素11の回転数を上昇させるためのアクチュエータは、エンジン1が停止中の場合や、応答の速さと音や振動などを考慮して、エンジン1よりも第1モータ2を優先する。この変形例について、図8〜図10を参照して説明する。
図8は、回転数上昇制御フローの別の例を示すフローチャートである。図8に示す制御はECUによって繰り返し実施される。なお、図8に示すステップS11,S12は、上述した図4のステップS1,S2と同様の処理であるため、ここでの説明を省略する。
図8に示すように、この変形例では、係合対象となるドグクラッチ10について入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも低い場合(ステップS12:Yes)、ECUは、エンジン1が停止中であるか否かを判定する(ステップS13)。
エンジン1が停止中の場合(ステップS13:Yes)、ECUは、第1モータ2単体により入力側要素11の回転数を上昇させることが可能であるか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14では、バッテリ9の温度やSOCの状態等により、第1モータ2単独での回転数上昇制御が可能であるか否かが判定される。
第1モータ2単体により入力側要素11の回転数を上昇させることが可能である場合(ステップS14:Yes)、ECUは、第1モータ2単体による回転数上昇制御を実施する(ステップS15)。ステップS15では、エンジン1を停止させたまま、バッテリ9の電力で第1モータ2のみを駆動させて、第1モータ2の回転数を上昇させる。これにより、入力側要素11の回転数を上昇させる。ステップS15が実施されると、この制御ルーチンは終了する。
また、エンジン1が停止中ではない場合(ステップS13:No)、または第1モータ2単体により入力側要素11の回転数を上昇させることができない場合(ステップS14:No)、ECUは、エンジン1単体による回転数上昇制御、またはエンジン1と第1モータ2とを併用した回転数上昇制御を実施する(ステップS16)。上述したステップS13で否定的に判定された後にステップS16に進んだ場合、ステップS16では、駆動中のエンジン1を単体で、またはエンジン1と第1モータ2とを併用での回転数上昇制御を開始する。一方、上述したステップS14で否定的に判定された後にステップS16に進んだ場合、ステップS16では、エンジン1を始動して、エンジン1単体で、またはエンジン1と第1モータ2とを併用した回転数上昇制御を開始する。ステップS16が実施されると、この制御ルーチンは終了する。
図9は、停車後の降坂路をSOCが低い状態で走行する際に回転数上昇制御を実施する場合を示すタイムチャートである。図9に示す制御状態は、上述した図8のステップS16(ステップS14で否定的に判定された後のステップS16)が実施される場合である。また、図9には、上述した図5に示す例にSOCを追加したものが示されている。なお、SOC(State Of Charge)は、バッテリ9の充電状態を示すものである。
図9に示すように、時刻t31以前の車両状態はSOCが低い状態で降坂路に停車中である。SOCが低い状態で降坂路に停車中、ブレーキが解除され、ブレーキがONからOFFに切り替わる(時刻t31)。時刻t31以降、車両Veは変速機5の全てのドグクラッチ10が解放しているニュートラル状態のまま降坂路を走行するため、車速が上昇し、出力側要素12の回転数も上昇する。この場合、変速機5はニュートラル状態であるため、入力側要素11の回転数はゼロのままである。これにより、出力側要素12の回転数が入力側要素11の回転数よりも高い状態となる。その後、ニュートラル状態から第1変速段への変速指示を検出する(時刻t32)。時刻t32時点では入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも低いため、回転数上昇制御が実施される。この場合、SOCが低いので、バッテリ9の電力消費を抑制するために、エンジン1単体、またはエンジン1と第1モータ2との併用によってドグクラッチ10の入力側要素11の回転数を持ち上げる。これにより、SOCの低下を抑制しつつ回転数上昇制御を実施できる。そのために、時刻t32においてエンジン1を始動する。この回転数上昇制御を開始後、エンジン回転数およびMG1回転数が上昇し、エンジン1単体、またはエンジン1と第1モータ2との併用でドグクラッチ10の入力側要素11の回転数を持ち上げることができる。そして、入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも高い状態となる(時刻t33)。時刻t33において、ECUは係合対象となるドグクラッチ10に対応する変速アクチュエータの作動を開始させる。図9に示す例では、第1変速段を形成することができるドグクラッチ10および変速アクチュエータが対象となる。時刻t33以降、この変速アクチュエータがニュートラル状態から第1変速段への切り替え動作を行い、出力側要素12が入力側要素11に向けて軸方向にストロークして、ドグクラッチ10の係合が完了する(時刻t34)。時刻t34時点でドグクラッチ10が係合することによって、ニュートラル状態から第1変速段への変速が完了する。
図10は、停車後の降坂路をSOCが高い状態で走行する際に回転数上昇制御を実施する場合を示すタイムチャートである。図10に示す制御状態は、上述した図8のステップS15が実施される場合である。
図10に示すように、時刻t41以前の車両状態はSOCが高い状態で降坂路に停車中である。SOCが高い状態で降坂路に停車中、ブレーキが解除され、ブレーキがONからOFFに切り替わる(時刻t41)。時刻t41以降、車両Veは変速機5の全てのドグクラッチ10が解放しているニュートラル状態のまま降坂路を走行するため、車速が上昇し、出力側要素12の回転数も上昇する。この場合、変速機5はニュートラル状態であるため、入力側要素11の回転数はゼロのままである。これにより、出力側要素12の回転数が入力側要素11の回転数よりも高い状態となる。その後、ニュートラル状態から第1変速段への変速指示を検出する(時刻t42)。時刻t42時点では入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも低いため、回転数上昇制御が実施される。この場合、SOCが高いので、バッテリ9の電力を第1モータ2で消費するために、第1モータ2単体によってドグクラッチ10の入力側要素11の回転数を持ち上げる。そのため、時刻t42において第1モータ2を起動する。降坂路走行時にSOCが高い場合には、第1モータ2で積極的にバッテリ9の電力を消費し、SOCが上限値から余裕代を持たせた状態まで低下させることができる。これにより、バッテリ9が満充電になることを抑制でき、降坂路で回生ブレーキを使用できるようになる。この回転数上昇制御を開始後、エンジン回転数およびMG1回転数が上昇し、第1モータ2単体でドグクラッチ10の入力側要素11の回転数を持ち上げることができる。この場合、エンジン1は駆動していないので(燃料噴射および点火がない状態なので)、第1モータ2の回転によってエンジン1のクランクシャフトが連れ回されている。そして、時刻t42以降、回転数上昇制御の実施に伴う第1モータ2での電力消費によりSOCが低下し始め、入力側要素11の回転数が出力側要素12の回転数よりも高い状態となる(時刻t43)。時刻t43において、ECUは係合対象となるドグクラッチ10に対応する変速アクチュエータの作動を開始させる。図10に示す例では、第1変速段を形成することができるドグクラッチ10および変速アクチュエータが対象となる。時刻t43以降、この変速アクチュエータがニュートラル状態から第1変速段への切り替え動作を行い、出力側要素12が入力側要素11に軸方向にストロークして、ドグクラッチ10の係合が完了する(時刻t44)。時刻t44時点でドグクラッチ10が係合することによって、ニュートラル状態から第1変速段への変速が完了する。
1 エンジン(ENG)
2 第1モータ(MG1)
3 第2モータ(MG2)
4 切り離しクラッチ
5 変速機
6 デファレンシャル装置
7 前輪
8 後輪
9 バッテリ
10 ドグクラッチ
11 入力側要素
11a 第1ドグ歯
12 出力側要素
12a 第2ドグ歯
121 第1ドグリング
121a 第1係合歯
122 第2ドグリング
122a 第3係合歯
123 スプリング

Claims (1)

  1. 回転軸の軸方向に対向して配置され、互いに相対回転可能な円環状の入力側要素および出力側要素を有し、前記入力側要素に設けられた第1ドグ歯と前記出力側要素に設けられた第2ドグ歯とが噛み合うことによってトルク伝達可能に係合する複数のドグクラッチ、を備え、
    前記出力側要素は、軸方向に移動可能な第1ドグリングと、前記第1ドグリングと一体回転し前記第1ドグリングに対して軸方向へ相対移動可能な第2ドグリングと、前記第1ドグリングと前記第2ドグリングとを軸方向に接近させる方向に付勢するスプリングと、を有するダブルドグリング機構に構成され、
    前記ドグクラッチは、前記入力側要素の回転数が前記出力側要素の回転数よりも高い場合に、前記入力側要素と前記出力側要素とが当接すると出力側の前記第1ドグリングおよび前記第2ドグリングのうち一方が他方から離れる方向へ軸方向に移動して、前記第1ドグ歯と前記第2ドグ歯とが噛み合うことが可能な係合可能状態となり、
    前記複数のドグクラッチを選択的に係合もしくは解放させることによって複数の変速段を形成することができる変速機であって、
    ある変速段から所定の変速段へと変速する際、前記所定の変速段を形成する際に係合対象となる前記ドグクラッチについて前記入力側要素の回転数が前記出力側要素の回転数よりも低い場合には、当該ドグクラッチよりも入力側に設けられた内燃機関もしくは電動機によって当該入力側要素の回転数を上昇させ、かつ当該入力側要素の回転数を前記出力側要素の回転数よりも高くしてから、当該ドグクラッチにおける前記入力側要素と前記出力側要素との係合を行う
    ことを特徴とする変速機。
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