JP2020118120A - 消音器及び排気管 - Google Patents
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Abstract
Description
本開示の一態様では、自動車用の排気システムの分野において、消音器の大型化及びコストの増加を抑制することと、消音機能を向上させることとを両立することが好ましい。
[1.第1実施形態]
[構成]
図1に示す排気システムSは、メインマフラー40と、サブマフラー50と、そのメインマフラー40とサブマフラー50とを接続する排気管200と、排気管200に設けられた触媒(図示せず)とを備える。本開示の消音器は、メインマフラー40及びサブマフラー50のいずれにも適用し得る。まず、以下、メインマフラー40に本開示の消音器を適用した第1実施形態について説明する。
次に、第2実施形態について説明する。なお、後述する第2実施形態〜第7実施形態の消音器は100、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、共通する構成については同一の符号を付す。以下、相違点を中心に説明する。
図3Cに第2実施形態の変形例を示す。該変形例では、インレットパイプ8は、第1セパレータ7a及び第2セパレータ7bを貫通している。より具体的には、曲面部72の一部、及び平坦部71の一部を貫通している。換言すれば、曲面部72及び平坦部71の境界をまたぐようにして第2反射部3を貫通している。このような構成により、インレットパイプ8は、第1セパレータ7a及び第2セパレータ7bによって支持されている。このように、インレットパイプ8が、第2反射部3を貫通する構成としてもよい。
第3実施形態の消音器100は、図4A及び図4Bに示すように、第1反射部2が第2セパレータ7bに形成され、第2反射部3が第1セパレータ7aに形成されている。第1セパレータ7aは、その中心部における曲面部72aと、その外縁における平坦部71aとを有する。第2セパレータ7bは、その中心部における曲面部72bと、その外縁における平坦部71bとを有している。そして、第1セパレータ7aにおける曲面部72aが第2反射部3(換言すれば、第2放物面31)として形成され、第2セパレータ7bにおける曲面部72bが第1反射部2(換言すれば、第1放物面21)として形成されている。つまり、曲面部72a,72bはそれぞれ放物面状に形成されている。第1放物面21と第2放物面31とは、第1放物面21が第2放物面31に向けて凹状になるよう、及び第2放物面31が第1放物面21に向けて凹状になるように、向き合っている。第1セパレータ7a及び第2セパレータ7bは、それぞれ孔70a及び孔70bを有し、各孔70a,70bは、シェル1内の排ガスの流れをコントロールし、ひいては消音効果の発揮に寄与する。
図4Cに第3実施形態の変形例を示す。該変形例では、インレットパイプ8が、さらに第2セパレータ7bを貫通し、すなわち、第1反射部2を貫通している。このような構成により、インレットパイプ8は、第1セパレータ7a及び第2セパレータ7bによって支持されている。このように、インレットパイプ8が、第1反射部2を貫通する構成としてもよい。
第4実施形態の消音器100では、図5A及び図5Bに示すように、シェル1の内壁面の一部を構成するように第1反射部2が形成されている。第2反射部3も第1反射部2と同様に、シェル1の内壁面の一部を構成している。第1反射部2には第1放物面21が形成されている。第1放物面21は、第1焦点22を有する。第2反射部3には第2放物面31が形成されている。第2放物面31は第2焦点32を有する。第1放物面21と第2放物面31とは、第1放物面21が第2放物面31に向けて凹状になるよう、及び第2放物面31が第1放物面21に向けて凹状になるように、向き合っている。第1焦点22と第2焦点32とは、シェル1内で重畳している。シェル1の第1端部11には第1エンドプレート6aが、第2端部12には第2エンドプレート6bが設けられている。第2エンドプレート6bには排ガスが流入する入口孔4が、第1エンドプレート6aには排ガスが排出される出口孔5が形成されている。
図5Cに第4実施形態の第1変形例を示す。該第1変形例では、さらに、排ガスをシェル1内に拡散させるためのインナーパイプ10が備えられている。インナーパイプ10は、シェル1の入口孔4及び出口孔5の両側から挿通されている。
また、図5Dに第4実施形態の第2変形例を示す。該第2変形例では、インナーパイプ10がシェル1内を貫通している。このように、インナーパイプ10は必要に応じて、その長さ及び配置を変更してもよい。また、インナーパイプ10には、微小の孔101が複数形成されており、この微小の孔101を介して、排ガスのシェル1内への拡散が促される。これにより、消音効果の発揮に寄与する。
第5実施形態の消音器100は、図6A及び図6Bに示すように、第1反射部2が第1エンドプレート6aに形成されて、第2反射部3がセパレータ7に形成されている。セパレータ7は、その中心部における曲面部72と、その外縁における平坦部71とを有している。そして、曲面部72が第2反射部3(換言すれば、第2放物面31)として形成されている。つまり、曲面部72は放物面状に形成されている。第1放物面21と第2放物面31とは、第1放物面21が第2放物面31に向けて凹状になるよう、及び第2放物面31が第1放物面21に向けて凹状になるように、向き合っている。セパレータ7は、孔70を有し、孔70は、シェル1内の排ガスの流れをコントロールし、ひいては消音効果の発揮に寄与する。
図6Cに第5実施形態の第1変形例を示す。該第1変形例では、インナーパイプ10が、シェル1の入口孔4側から挿通され、セパレータ7を貫通している。換言すると、第2反射部3を貫通している。このような構成により、インナーパイプ10はセパレータ7によって支持されている。また、インナーパイプ10には、微小の孔101が複数形成されており、この微小の孔101を介して、排ガスのシェル1内への拡散が促される。これにより、消音効果の発揮に寄与する。
図6Dに第5実施形態の第2変形例を示す。該第2変形例では、インナーパイプ10が、シェル1内(エンドプレート6a及びセパレータ7)を貫通している。換言すると、第1反射部2及び第2反射部3を貫通している。このように、インナーパイプ10が、第2反射部3を貫通する構成としてもよいし、さらに第1の反射部2を貫通する構成としてもよい。
第6実施形態の消音器100は、図7A及び図7Bに示すように、第1反射部2が第2セパレータ7bに形成されている。第2反射部3が第1セパレータ7aに形成されている。第1セパレータ7aは、中心部を曲面部72aとし、その外縁を平坦部71aとして形成され、第2セパレータ7bは、中心部を曲面部72bとし、その外縁を平坦部71bとして形成されている。第1セパレータ7aにおける曲面部72aが第2反射部3(換言すれば、第2放物面31)として、第2セパレータ7bにおける曲面部72bが第1反射部2(換言すれば、第1放物面21)として形成されている。第1放物面21と第2放物面31とは、第1放物面21が第2放物面31に向けて凹状になるよう、及び第2放物面31が第1放物面21に向けて凹状になるように、向き合っている。第1セパレータ7a及び第2セパレータ7bは、それぞれ孔70a及び孔70bを有し、各孔70a,70bは、シェル1内の排ガスの流れをコントロールし、ひいては消音効果の発揮に寄与する。
図7Cに第6実施形態の第1変形例を示す。該第1変形例では、インナーパイプ10が、シェル1の入口孔4側から挿通され、第1セパレータ7aを貫通している。換言すると、第2反射部2を貫通している。このような構成により、インナーパイプ10は第1セパレータ7aによって支持されている。また、インナーパイプ10には、微小の孔101が複数形成されており、この微小の孔101を介して、排ガスのシェル1内への拡散が促される。これにより、消音効果の発揮に寄与する。
図7Dに第6実施形態の第2変形例を示す。該第2変形例では、インナーパイプ10が、シェル1内(第1セパレータ7a及び第2セパレータ7b)を貫通している。換言すると、第1反射部2及び第2反射部3を貫通している。このように、インナーパイプ10が、第2の反射部3を貫通する構成としてもよいし、さらに第1の反射部2を貫通する構成としてもよい。
第7実施形態の消音器100は、図8A及び図8Bに示すように、第1反射部2が第1エンドプレート6aに形成されている。第2反射部3が第2エンドプレート6bに形成されている。
図8Cに第7実施形態の第1変形例を示す。該第1変形例では、インナーパイプ10がシェル1の入口孔4及び出口孔5の両側から挿通さている。また、インナーパイプ10には、微小の孔101が複数形成されており、この微小の孔101を介して、排ガスのシェル1内への拡散が促される。これにより、消音効果の発揮に寄与する。
図8Dに第7実施形態の第2変形例を示す。該第2変形例インナーパイプ10がシェル1内を貫通している。このように、インナーパイプ10は必要に応じて、その長さ及び配置を変更してもよい。
(a) 以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
シェル1の入口孔4から流入した排ガスの排気音の音波が複数の反射部の放物面で反射し、反射した音波同士が干渉して打ち消しあう。これにより消音が実現される。なお、本明細書でいう「排気音」とは、内燃機関から排出される排ガスが排気される音を意味する。また、音波が複数の放物面間で繰返し反射することにより、消音の効果が向上し得る。さらに、複数の反射部の放物面の位置関係によっては、当該複数の放物面の各焦点でも音波の干渉がより強く発生する。このような本開示の構成によれば、消音を行うためにレゾネータ室を設けることなく消音を行うことができ、消音器の小型化及びコスト削減が可能となる。また、排気音を放物面間で反射させて音波の干渉を生じさせることにより、より効果的に消音を実現することができる。
[9.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(d)上記第1実施形態では、距離L1を車外騒音に有効な1000〜2000Hzの周波数の消音を行うように調整する構成を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、メインマフラー40やサブマフラー50の排ガスの容量を増加させ、いわゆる、こもり音(100Hz程度)の消音を可能とするように距離L1を調整してもよい。
Claims (12)
- 排ガスが流入する入口孔及び前記排ガスが排出される出口孔が形成されたシェルと、
前記シェルの内部に形成され、前記排ガスが発する排気音を反射する複数の反射部と、
を備え、
前記複数の反射部にはそれぞれ焦点を有する放物面が形成され、
前記複数の反射部のうち少なくとも2つの反射部は、前記放物面が互いに向き合う、消音器。 - 請求項1に記載の消音器であって、
前記複数の反射部は、第1放物面が形成された第1反射部及び第2放物面が形成された第2反射部であり、
前記第1放物面と前記第2放物面とが互いに向き合う、消音器。 - 請求項2に記載の消音器であって、
前記第1反射部及び前記第2反射部は、前記第1放物面が有する焦点である第1焦点の位置と、前記第2放物面が有する焦点である第2焦点の位置とが重畳するように配置される、消音器。 - 請求項2または請求項3に記載の消音器であって、
前記第1反射部及び前記第2反射部は、前記シェルの内壁面の少なくとも一部を構成する、消音器。 - 請求項4に記載の消音器であって、
前記第1反射部及び前記第2反射部は、前記シェルの内壁面において、前記排ガスの流れ方向に沿って形成される、消音器。 - 請求項2または請求項3に記載の消音器であって、
前記シェルは筒状であり、
当該消音器は、さらに、筒状の前記シェルの両端のうち第1端部を閉塞する第1エンドプレートを備え、
前記第1反射部及び前記第2反射部のいずれかが、前記第1エンドプレートに形成されている、消音器。 - 請求項6に記載の消音器であって、
当該消音器は、さらに、前記シェル内の空間を仕切る少なくとも1つのセパレータを備え、
前記第1反射部及び前記第2反射部のうち一方が前記第1エンドプレートに形成され、他方が前記少なくとも1つのセパレータの1つに形成されている、消音器。 - 請求項6に記載の消音器であって、
当該消音器は、さらに、筒状の前記シェルの両端のうち第2端部を閉塞する第2エンドプレートを備え、
前記第1反射部及び前記第2反射部のうち一方が前記第1エンドプレートに形成され、他方が前記第2エンドプレートに形成されている、消音器。 - 請求項2または請求項3に記載の消音器であって、
当該消音器は、さらに、前記シェル内の空間を仕切る複数のセパレータを備え、
前記第1反射部は前記複数のセパレータのうち第1セパレータに形成され、前記第2反射部は前記複数のセパレータのうち第2セパレータに形成されている、消音器。 - 請求項2から請求項9のいずれか1項に記載の消音器であって、
前記シェルの両端のうち、排ガスの流れ方向の上流側の端部に前記入口孔が形成され、排ガスの流れ方向の下流側の端部に前記出口孔が形成され、
前記シェルを排ガスの流れ方向を基準にして、前記入口孔の中心軸と前記出口孔の中心軸とがずれている、消音器。 - 請求項2から請求項10のいずれか1項に記載の消音器であって、
前記シェルの両端のうち、排ガスの流れ方向の上流側の端部に前記入口孔が形成され、排ガスの流れ方向の下流側の端部に前記出口孔が形成され、
前記シェルを排ガスの流れ方向を基準にして、前記入口孔の中心軸及び前記出口孔の中心軸と、前記放物面の前記焦点の位置とがずれている、消音器。 - 排気流路を形成する配管と、
前記配管の内部に形成され、前記排ガスが発する排気音を反射する複数の反射部と、
を備え、
前記複数の反射部にはそれぞれ放物面が形成され、前記放物面が互いに向き合う、排気管。
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