JP2020116753A - ボールペン - Google Patents

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Abstract

【課題】 強い光輝性や、視角による色の変化を持つ筆跡を得られ、且つ、光輝性顔料の詰まりによる筆記不能やペン先上向き時のインキ洩れを起さないボールペンを安価で提供する。【解決手段】 ボールペンチップに形成された放射状溝の幅をボールペンチップの径方向において、内側から外側の最深部に至るまで0.14(mm)以上0.20(mm)以下の範囲で形成されているボールペン。【選択図】 図2

Description

本発明は、筆跡が、強い光輝性や、視角によって色の変化を有するボールペンに関するものである。
従来より、筆跡に、強い光輝性や、視角による色の変化を持たせる為に、金属被覆フィルム粉光揮性顔料や、ガラスフレーク、パール顔料といった光輝性顔料を含む水性インキを充填したボールペンが知られている。
しかしながら、より強い光輝性や、視角による色の変化を持たせる為に、光輝性顔料の粒径を大きくしたり、インキへの含有量を多くするとボールペンチップ内でインキが流れにくくなり、光輝性顔料が詰まって筆記不能になってしまう問題があった。
上記のように光輝性顔料の詰まりによる筆記不能を防止するものとして、特許文献1には、インキに含まれる顔料の粒子径を40(μm)〜200(μm)のものを含むようにし、ボールペンチップ内の放射状溝の溝幅を0.15(mm)以上にしたボールペンが開示されている。
また、同様に、特許文献2には、筆記ボールがボールハウスの座面となる内方突出部と当接した時に、筆記ボールとボールハウスの間にできる隙間の最小隙間がインキに含まれる金属光沢顔料やガラスフレーク顔料のような扁平形顔料粒子の短径の最大値より大きく、且つ扁平形顔料粒子の長径の最大値よりも小さくし、更に、ボールペンチップの正面視において、筆記ボール又はボールハウスと交差しないように引いた最長の線分の長さが、扁平形顔料粒子の長径の最大値より大きく、且つ扁平形顔料粒子の長径の4.75倍以上としたボールペンが開示されている。
特開平2012−61867号公報 特許第4831590号公報
上述した特許文献1、特許文献2に記載されているボールペンは、いずれも筆跡に、強い光輝性を持たせる為、インキ中の比較的大きな粒径となる光輝性顔料の吐出を十分に確保する必要があり、ボールペンチップ内の放射状溝の幅や、筆記ボールとボールハウスの間にできるインキ流通路を大きく形成しているが、その場合、筆記ボールとボールハウスの間の隙間が大きくなるので、筆記ボールとボールハウスの間や放射状溝内のインキ量が増え、ペン先を非密閉状態で上向きにした際に、インキの表面張力が増大したインキ重量に耐えられなくなり、ボールペンチップ内のインキが、後方(下向き)に移動し易く、ボールペンの後端よりインキが洩れ出してしまう事がある。それを防止する目的で、ボールペンチップとインキ収容管との間に弁体を配置した弁構造を採用することで、ペン先を上向きにした時に、インキの流路を閉塞して、インキが後方へ移動し後部から洩れ出してしまうことを防止する手段が取られている。しかし、弁体を追加する事による部品コストや弁体を配置する為の製造設備が必要になるのでボールペンが高価になってしまう問題があった。
また、弁構造を必要としないようにボールペンチップ内のインキ流通路を狭くしてしまうと、光輝性顔料が詰まり易くなってしまう為、光輝性顔料の粒径を小さくしたり、インキへの含有量を少なくする必要があり、筆跡に強い光輝性や視角による色の変化が得られ難くなってしまうものであった。
以上のことから、強い光輝性や、視角による色の変化を持つ筆跡を得られ、且つ、光輝性顔料の詰まりによる筆記不能やペン先上向き時のインキ洩れを起さないボールペンを安価で提供することは難しいものであった。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、筆記部材としての筆記ボールを先端より一部突出した状態で回転可能に抱持したボールペンチップと、ボールペンチップに直接、または中継部材を介してインキが収容されたインキ収容管が接続されたボールペンにおいて、インキは水を主溶剤とした水性インキであり、インキ組成物中において金属被覆フィルム粉光揮性顔料の含有量をインキの全体量に対して0.1重量%以上20.0重量%以下とし、金属被覆フィルム粉光揮性顔料の平均粒子径が30(μm)以上100(μm)以下とし、インキの粘度は温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s)の条件下で3000(mPa・s)以上6000(mPa・s)以下、且つ、温度25(℃)、剪断速度600(1/s)の条件下で15(mPa・s)以上60(mPa・s)以下となる剪断減粘性を有し、ボールペンチップに形成された放射状溝の幅はボールペンチップの径方向において、内側から外側の最深部に至るまで0.14(mm)以上0.20(mm)以下の範囲で形成されているボールペンを第1の要旨とし、放射状溝はボールハウス側から後孔まで貫通し、ボールペンチップの筆記ボールが座面となる内方突出部に着座した状態において、筆記ボールと各内方突出部に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円よりも外側に開口している放射状溝の開口部の1箇所当たりの開口投影面積を0.033(mm)以上としたことを第2の要旨とし、放射状溝の数を4箇所以上としたことを第3の要旨とする。
本発明は、インキは水を主溶剤とした水性インキであり、インキ組成物中において金属被覆フィルム粉光揮性顔料の含有量をインキの全体量に対して0.1重量%以上20.0重量%以下とし、金属被覆フィルム粉光揮性顔料の平均粒子径が30(μm)以上100(μm)以下とし、インキの粘度は温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s)の条件下で3000(mPa・s)以上6000(mPa・s)以下、且つ、温度25(℃)、剪断速度600(1/s)の条件下で15(mPa・s)以上60(mPa・s)以下となる剪断減粘性を有し、ボールペンチップに形成された放射状溝の幅は0.14(mm)以上0.20(mm)以下であるボールペンとすることで、非筆記時といった筆記ボールの回転による剪断力がインキに掛からない状態では、放射状溝内のインキを移動し難くできるので、ペン先上向き放置時にはペン先から空気の入り込みを抑制し、ボールペン後端からのインキの落下による洩れ出しを防止しつつ、筆記時にはボールの回転によってインキに剪断力が掛かりインキは低粘度化するので、放射状溝のボールハウス側の開口部から掻き出され易くなり、それに伴い放射状溝内のインキも流動しボールハウスにインキを供給することができる。
また、放射状溝は、ボールハウス側から後孔まで貫通し、ボールペンチップの筆記ボールが座面となる内方突出部に着座した状態において、筆記ボールと各内方突出部に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円よりも外側に開口している放射状溝の開口部の1箇所当たりの開口投影面積を0.033(mm)以上としたことによって、十分な空間を確保した放射状溝を後孔側から直線的にボールハウスまで貫通させることになるので、水頭圧によって放射状溝内のインキの流動性を高め金属被覆フィルム粉光輝性顔料の放射状溝内の詰まりや滞留を防止できる。
更に、放射状溝を4箇所以上としたことで、ボールハウス内へのインキの供給を十分なものとすることができる。
つまり、本発明の構成にすることで、弁構造のような複雑な構造を採用することなく、金属被覆フィルム粉光輝性顔料の詰まりによる筆記不能やペン先を非密閉状態で上向きにした時のインキ洩れ出しを防止できるので、強い光輝感と、視角による色の変化を持つ筆跡が得られるボールペンを安価に提供することができるものである。
本発明のボールペン1の縦断面図 図1のI部拡大図 図2のII−II’断面矢視図
本発明のボールペンの形態について説明する。
ボールペンのペン先であるボールペンチップは、筆記部材としての筆記ボールと、この筆記ボールを、ボールホルダーに形成したインキ流通路となる貫通孔の先端開口部から一部突出した状態で抱持している。
筆記ボールは、タングステンカーバイドを主成分として、結合相にコバルトやニッケル、クロム等を使用した超硬合金や、炭化ケイ素やジルコニア、アルミナ等を主成分としたセラミックス焼結体などが使用される。また、超硬合金、セラミック焼結体共に筆記ボールのビッカース硬さ(HV)は1000以上2000以下のものが使用でき、筆記ボールの表面の算術平均粗さ(Ra)(JIS B 0601)は、1.0(nm)以上20.0(nm)以下のものが使用できる。筆記ボールの直径としては特に限定するものでは無いが、強い光輝性と視角による色の変化を感じられる筆跡幅を得やすい点から直径0.5(mm)以上が好ましく、特に直径1.0(mm)以上がより好ましい。
ボールホルダーの材質は、ステンレス鋼や、黄銅、洋白などの銅合金が使用でき、筆記時の耐磨耗性やインキの耐食性の面からステンレス鋼が好ましく、一般的にはオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS304、フェライト系ステンレス鋼であるSUS430が用いられる。また、良好な加工性を有しつつボールペンチップ先端部の変形等を抑制する為にビッカース硬さ(HV)は150以上300以下が好ましい。また、自然環境への悪影響を低減させる目的で、鉛を含まないものが好ましい。鉛は良好な加工性を付与する成分のため、鉛を含まないと加工性が低下する問題があるため、良好な加工性を維持する目的で、鉛の変わりにビスマス(元素記号:Bi)を用いることがより好ましい。
その他、ポリオキシメチレン樹脂などの耐摩耗性の高い樹脂製のものとすることもでき、材質がその他の合成樹脂などの従来公知の材質も使用できる。
ボールホルダーには貫通孔が形成され、貫通孔の前方には筆記ボールを配置するボールハウスが形成される。ボールハウスに筆記ボールを設置し、先端開口部縁を外方より内側に塑性変形させて先端に向かって次第に縮径させる所謂かしめ加工によって先端開口部の開口径が筆記ボールの直径の70%〜99%になるようにかしめ部を形成し筆記ボールの抜け止めをなす。そして、筆記ボールの後方には筆記ボールの後方移動規制をなす複数の内方突出部が形成され、隣り合った内方突出部の間が放射状溝となっている。また、内方突出部の中心部分には中心孔が形成され、中心孔の後方にはインキ収容管に連通する後孔が形成されている。
ボールペンチップに形成された放射状溝は、ボールホルダーにボールハウスや中心孔、後孔を形成した後に、前方もしくは後方から放射状に切削刃が配置されたブローチ刃物による打ち抜き加工で内方突出部と同時に形成されるものである。そして、本発明においては放射状溝の幅を0.14(mm)以上0.20(mm)以下とするが、その調整方法としては予め切削刃の幅が狙いの放射状溝の幅になるようにブローチ刃物を製作しておけば1回の打ち抜き加工で形成できるので容易であるが、2回以上の打ち抜き加工工程を用いることで、幅や外周径の異なるブローチ刃物にて複数回加工をしたり、同じブローチ刃物の回転方向の取り付け位置をずらして複数回加工をする事で幅を調整することが可能である。また、その放射状溝の幅は、ボールペンチップの径方向において、内側から外側の最深部に向かっておよそ一定に形成するのが一般的だが、0.14(mm)以上0.20(mm)以下の範囲内に形成されていれば放射状溝の幅が、内側から外側に向かって除々に大きくなったり、小さくなったりと変化する形状や、複数の異なる幅の溝を多段に繋げた形状でも構わない。
また、放射状溝のボールハウスへの開口部は、筆記中のように筆記ボールが紙面と当接して後退し、座面となる内方突出部に着座し当接している状態においては、筆記ボールと内方突出部の当接部分の内側は中心孔とともに筆記ボールによって隠れるので、積極的にボールハウスへインキを供給できる部分は、筆記ボールと内方突出部の当接部分よりも外側の開口部となる。つまり、筆記中においては、筆記ボールで隠れている部分よりも外側の開口部の開口面積が金属被覆フィルム粉光輝性顔料の流動性やボールハウスに供給できるインキの量を左右する重要な部分となり、本発明においては、筆記ボールと各内方突出部に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円よりも外側に開口している放射状溝の開口部の1箇所当たりの開口投影面積を0.033(mm)以上とする。
開口投影面積の測定方法は、まず、測定したいボールペンチップの筆記ボールを内方突出部に着座させた状態で回転させた後、ボールペンチップの後端より金属製小径棒状部材のようなものを挿入し、筆記ボールを押圧することで筆記ボールを取り外し、放射状溝が確認可能な測定サンプルを得て(株)キーエンス社製マイクロスコープVHX−6000(レンズVH−ZST)にて放射状溝が確認できる向きである前方部分を上にした状態で垂直に置き、ボールペンチップの前方から後方に向かってボールペンチップの径方向と水平な正面図を200倍に拡大して撮影する。
そして、撮影した画像から画像測定機能にて開口投影面積を測定するが、その方法としては、測定サンプルの筆記ボールを取り外す前に筆記ボールを回転させたことで内方突出部に磨耗跡が形成されているので、その磨耗跡を筆記ボールと内方突出部の当接部として、各内方突出部に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円を描き、その仮想円の外側に開口している放射状溝の輪郭をトレースし、その輪郭線と放射状溝の幅を囲んだ範囲から開口投影面積を求めるものである。
開口投影面積の調整方法としては溝幅と同様に、予め狙いの面積になるようにブローチ刃物を製作しておけば1回の打ち抜き加工で形成できるので容易であるが、2回以上の打ち抜き加工工程を用いることで、幅や外周径の異なるブローチ刃物にて複数回打ち抜き加工をしたり、同じブローチ刃物の回転方向の取り付け位置をずらして複数回打ち抜き加工をする事で幅と共に開口投影面積も調整することも可能である。
また、座面となる内方突出部の開き角度を調整したり、筆記ボールが中心孔の縁と当接している形状であれば、中心孔の径を調整することで筆記ボールと内方突出部の当接位置を変化させ開口投影面積を調整することができる。
更に、筆記中における筆記ボールの位置を安定させ、筆記感の向上を図る目的で筆記ボールを内方突出部に押し付け、内方突出部に筆記ボールとほぼ同等の曲率を持った当接部を形成する事もあり、その場合は筆記ボールの押し付け量によって当接部の最外側境界線の位置を調整することでも開口投影面積を調整することができる。
そして、放射状溝の数は特に限定されるものではないが、数が多いと座面となる内方突出部に対して放射状溝の割合が大きくなってしまい、筆記圧を受ける面積が減少し、内方突出部の強度が十分得られなくなってしまったり、加工負荷の増加によってブローチ刃物の破損等による生産性の低下や、内方突出部の変形に繋がってしまう点や、筆記ボールにむら無く均一にインキを供給するといった点を踏まえると、4箇所以上8箇所以下がより好ましい
また、筆記ボールの後方にコイルスプリングを配置して、筆記ボールをボールホルダーの先端開口部の内縁に押し当てることで、非使用時のインキ通孔を密閉し、ボールペンチップ先端からのインキのにじみ出しを防止したり、落下による衝撃やペン先を上向きに放置した時のインキの移動を防止することができる。コイルスプリングの材質としては主にSUS304などのステンレス鋼線や硬鋼線、ピアノ線材等の金属材や、ポリカーボネートやポリエーテルエーテルケトン等の樹脂も使用することができる。腐食やインキへの溶出を防止するために、表面にニッケルメッキなどの表面被覆処理を施したものも使用できる。コイルスプリングが筆記ボールを押圧する荷重は0.01(N)以上1.50(N)以下が好ましい。
インキを収納するインキ収容管は、ポリエチレンやポリプロピレン製の押し出し成形パイプを使用することができる。内外の形状が押し出し成形にそぐわない程度に複雑なものについては、射出成形品としてもよい。
ボールペンチップ内にインキを供給する為に、直接収容したインキを自己の流動性や表面張力、壁部材との洩れにて洩れ出さない程度に移動を制御する必要があるので、パイプの内径は1.0(mm)〜7.0(mm)程度が好ましく、インキの揮発性や製造時の圧入等の組み立て易さを考慮すると、肉厚は0.3(mm)〜4.0(mm)程度が好ましい。また、インキ界面に高粘度流体や固体移動栓などのインキ逆流防止体を配置しても良い。
次に、本発明のボールペンに使用されるインキについて説明する。
本発明のインキは筆記した時に筆跡に強い光輝性と視角によって色が変化する特性をもたせる為に金属被覆フィルム粉光輝性顔料を含有するものである。具体的に合成樹脂上に金属を被覆させた金属被覆フィルム粉光輝性顔料としては、エルジーneo SILVER #150、エルジーneo R−GOLD #150、エルジーneo B−GOLD #150、エルジーneo S−GOLD #150、エルジーneo RED #150、エルジーneo BLUE #150、エルジーneo GREEN #150、エルジーneo VIOLET #150、エルジーneo BLACK #150、エルジーneo COPPER #150、エルジーneo PINK #150、エルジーneo YELLOW #150、エルジーneo SILVER #200、エルジーneo R−GOLD #200、エルジーneo B−GOLD #200、エルジーneo S−GOLD #200、エルジーneo RED #200、エルジーneo BLUE #200、エルジーneo GREEN #200、エルジーneo VIOLET #200、エルジーneo BLACK #200、エルジーneo COPPER #200、エルジーneo PINK #200、エルジーneo YELLOW #200、エルジーneo SILVER #325、エルジーneo R−GOLD #325、エルジーneo B−GOLD #325、エルジーneo S−GOLD #325、エルジーneo RED #325、エルジーneo BLUE #325、エルジーneo GREEN #325、エルジーneo VIOLET #325、エルジーneo BLACK #325、エルジーneo COPPER #325、エルジーneo PINK #325、エルジーneo YELLOW #325、(以上、尾池イメージング(株)製)が挙げられる。
また、ガラス上に金属を被覆させた金属被覆フィルム粉光輝性顔料としてはメタシャインMC1030RS、メタシャインMC1030RY、メタシャインMC1030RR、メタシャインMC1030RB、メタシャインMC1030RG、メタシャインMC1040RS、メタシャインMC1040RY、メタシャインMC1040RR、メタシャインMC1040RB、メタシャインMC1040RG、メタシャインMC1080RS、メタシャインMC1080RY、メタシャインMC1080RR、メタシャインMC1080RB、メタシャインMC1080RG、メタシャインMC1080RS、メタシャインMC1030TY、メタシャインMC1030TZ、メタシャインMC1030TP、メタシャインMC1030TA、メタシャインMC1080TY、メタシャインMC1080TZ、メタシャインMC1080TP、メタシャインMC1080TA、メタシャインMC1080KY、メタシャインMC1080KR、メタシャインMT1030GP、メタシャインMT2080GP(以上、日本板硝子(株)製)等が挙げられる。
また、アルミニウム上に異種金属を被覆させた金属被覆フィルム粉光輝性顔料としてはPaliocrom Brilliant Orange L2850、Paliocrom Gold L2000、Paliocrom Gold L2020、Paliocrom Gold L2035、Paliocrom Orange L2800、Paliocrom Sparkling Red L3505、Paliocrom Copper L3101、Paliocrom Copper L3011、Paliocrom Sparkling Red L3505、Paliocrom Blue Silver L6000、Paliocrom Blue Silver L6001(以上、BASF(株)製)等が挙げられる。
これら金属被覆フィルム粉光輝性顔料は、単独、あるいは2種以上混合して使用しても良い。金属被覆フィルム粉光輝性顔料の中でも色相が視認しやすく、且つ、より光輝性が高いため、合成樹脂上に、金属を被覆させた金属被覆フィルム粉光輝性顔料が好ましい。
金属被覆フィルム粉光輝性顔料のインキ組成物中における含有量は、インキ組成物全量に対し0.1重量%以上20.0重量%以下が好ましい。0.1重量%より少ないと強い光輝性や視角による色の変化が得られにくくなり、20.0重量%より多いと、固形分が増加することでインキの粘度が極端に上昇し書き味が低下しやすくなる。更に0.5重量%以上の含有量にすると、強い光輝性や、視角による色の変化が明確に得られる為、好ましい。また、2.0重量%以上10.0重量%以下であると、より強い光輝性や、視角による色の変化を持つた筆跡を得られると共に、固形分の増加による粘度上昇が起こりにくくなる。
平均粒子径は、(株)島津製作所製ナノ粒子径分布測定装置(SALD−7100(レーザー回折法))にて測定した体積分布基準による平均粒子径(体積平均径)であり、本発明における金属被覆フィルム粉光輝性顔料の平均粒子径は、30(μm)以上100(μm)以下とするが、平均粒子径が下限の30(μm)のものにおいては、最大で100(μm)程度の径を有するものが含まれ、平均粒子径が上限の100(μm)のものにおいては、最大で170(μm)程度の径を有するものが含まれる。
そして、厚さは0.5(μm)以上2.5(μm)にすることで、筆跡に強い光輝性や、視角による色の変化が見えやすく好ましい。
本発明における主溶剤は、インキ組成物に含有する全溶剤における含有量が、50.0重量%以上を占める溶剤を指し、主に水が使用されるが、従来公知の水溶性有機溶剤も用いることできる。
具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン、ベンジルグリコール、ベンジルジグリコールなどのグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテルなどのグリコールエーテル類、ベンジルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシルアルコールなどのアルコール系有機溶剤、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
そして、粘度を温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s)の条件下で3000(mPa・s)以上6000(mPa・s)以下、且つ、温度25(℃)、剪断速度600(1/s)の条件下で15(mPa・s)以上60(mPa・s)以下となるように調整するが、その際に用いる増粘剤、及び、剪断減粘性付与剤としては、
HPC−SL、HPC−L、HPC−M、HPC−H(以上、ヒドロキシプロピルセルロース、日本曹達(株)製)、セオラスSC−900、セオラスSC−900S、セオラスRC591S、セオラスRC−N81、セオラスRC−N30、セオラスCL−611S、セオラスDX−2、セオラスDX−3,セオラスUF−F711、セオラスUF−F702、セオラスST−100、セオラスST−02、セオラスFD−101,セオラスFD−301、セオラスFD−F20、セオラスファイバーDF−17(以上、結晶セルロース、旭化成(株)製)等のセルロース類、ケルザン、ケルザンS、ケルザンT、ケルザンST、ケルザンASX、ケルザンAR、ケルザンHP、ケルザンG、ケトロールCG、ケトロールCG−T、ケトロールCG−SFT(以上、三晶(株)製)、サンエース、サンエースS、サンエースC、サンエースC−S、サンエースB−S、サンエースNF、サンエースG、サンエースE−S、サンエースNXG−S、サンエースNXG−C、ビストップD−3000−DF、ビストップD−3000−DF−C(以上、三栄源エフ・エス・アイ(株)製)、コージン、コージンF、コージンT、コージンK(以上、(株)興人製)等のキサンタンガム、K1A96、BG3810(以上、三晶(株)製)等のウェランガム、レオザン(三晶(株)製)等のサクシノグルカン、K1A112、K7C2433(以上、三晶(株)製)等のラムザンガム、ジャガー8111、同8600、同HP−8、同HP−60、CP−13(以上、三晶(株)製)等のグァーガム類、プルラン((株)林原商事製)等の水溶性多糖類などを挙げることができる。また、レオジック250H(日本純薬(株)製)、ジュンロンPW111(日本純薬(株)製)、Uジェリ・CP(昭和電工(株)製)等の架橋型アクリル酸樹脂、カーボポール934、カーボポール940、カーボポール941、カーボポール980、カーボポール981、カーボポール1342、カーボポール1382、カーボポール2984、カーボポール5984、カーボポールETD2020、カーボポールETD2050、EZ−1、ペミュレンTR−1、ペミュレンTR−2(ルーブリゾール社製、アメリカ合衆国)等のアクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、GX−205、NA−010(昭和電工(株)製)等のN−ビニルアセトアミド重合架橋物等の水溶性合成高分子、などを挙げることができる。
その使用量は温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s)の条件下で3000(mPa・s)以上6000(mPa・s)以下、且つ、温度25(℃)、剪断速度600(1/s)の条件下で15(mPa・s)以上60(mPa・s)以下となる粘度が得られる量を調整すれば良い。
これらの増粘剤、及び、剪断減粘性付与剤の中でも、キサンタンガムが、大きな剪断減粘性を持ち、温度変化に対する安定性、pHに対する安定性、塩や金属イオンに対する安定性に優れ、長期間に渡り光輝性顔料を分散安定化することで、筆跡上で光輝性顔料が一つ一つ均等に配置された状態となり、筆跡の光輝性を担保したまま充分に彩度のある筆跡状態をつくることができるので、視角による色の変化と強い光輝性の両立がしやすい。また、光輝性顔料のインキ中での耐沈降安定性とカスレのない筆跡を両立させるために、キサンタンガムの添加量は、インキ組成物全量に対し0.1重量%以上2.0重量%以下、更にはインキ組成物全量に対し0.1重量%以上1.2重量%以下が好ましい。
また、インキの(pH)を6.0以上9.0以下に調整することで、増粘剤の経時での溶解安定性が高くなり、結果として光輝性顔料の高い耐沈降安定性が得られる。
粘度は、アントンパール・ジャパン(株)製のレオメーター(モジュラーコンパクトレオメータMCR302、ジオメトリーは1(°)/Φ50(mm)コーンプレート)を用いて温度25(℃)にて、剪断速度1.32(1/s)及び、剪断速度600(1/s)の粘度を測定した。
インキの製造方法としては従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、ボールミル、ビーズミル、ロールミル、ヘンシェルミキサー、プロペラ撹拌機、ホモジナイザー、ニーダー等の装置を使用して作ることができる。濾過や遠心分離を行い粗大粒子や気体を除いても良い。製造時に加熱や冷却や加圧や減圧や不活性ガス置換をしても良い。動力は電気でも加圧空気でも良い。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、組み合わせて使用しても良い。
以下、図面に基づいて一例を説明する。
図1は、外装体に収容されて使用されることを想定したボールペン1の縦断面図を示す。ボールペン1の前方先端にはボールペンチップ2がチップホルダー3の前方開口部に圧入固定され、チップホルダー3の後方開口部は、インキ収容管4が圧入固定されている。そして、インキ収容管4内にはインキ5が収容されており、また、インキ5と後端界面に接して、インキ5と実質的に相溶しないインキ逆流防止体6が配置されている。
ボールペンチップ2の詳細について、図1のI部拡大図である図2にて説明する。尚、図2は筆記中のように筆記ボール7が後方に押され、座面となる内方突出部8に着座した状態を示している。
ボールペンチップ2の前方先端はボールホルダー9の前方に形成されたボールハウス10の先端開口部に先端に向かって縮径するかしめ部11を形成することによって筆記部材としての筆記ボール7の抜け止めをなし、一部突出した状態で回転自在に抱持している。
また、ボールハウス10の後方には筆記ボール7の後方移動規制部としての座面となる内方突出部8が形成されており、内方突出部8の中心部分には中心孔12、隣り合った内方突出部8の間には放射状溝13が形成されている。そして、内方突出部8のボールハウス10側には、筆記ボール7が着座する先端方向に向かって拡径する円錐凹面の座面14が形成されている。本実施例の座面14は筆記ボール7との当接部を有する座面14aと、それよりも外側の座面14bと複数の異なる開き角度を持った円錐凹面としており、座面14bの円錐凹面の開き角度は座面14aの円錐凹面の開き角度よりも大きく形成している。これは、筆記ボール7と当接する座面14aの円錐凹面の開き角度は鋭角の方が、より筆記ボール7の赤道に近い位置を座面によって支えるようになるので、筆記中の筆記ボール7の径方向へのがたつきを抑制し、回転位置を安定させる事ができるが、筆記ボール7とボールハウス10の間の容積を確保する事が難しくなってしまう。
よって、筆記ボール7との当接部よりも外側にある座面14bの円錐凹面の開き角度を大きくする事で、筆記ボール7とボールハウス10の間の容積を確保し、十分に筆記ボール7の表面へインキ5を供給させる事を目的としている。
なお、筆記ボール7との当接部を有する座面14aの円錐凹面の開き角度は筆記ボール7の回転位置を安定せることを優先し90(°)以上150(°)以下が好ましく、それより外側の座面14bは110(°)以上180(°)以下が好ましい。
本実施例では座面14aの円錐凹面の開き角度は110(°)、座面14bの円錐凹面の開き角度は120(°)としている。そして、放射状溝13はボールハウス10から後孔15まで貫通するように形成されている。それによって筆記中のようにペン先が下向きの時には放射状溝13内のインキ5にボールハウス10に向かって直線的に圧力を掛ける事ができるので、ボールハウス10へのインキ5の供給をより確実なものとできる。
次に、図2のII−II’断面矢視図である図3にて更に詳細に説明する。説明の都合上筆記ボール7は図示していない。また、内方突出部8と放射状溝13を交差するように描かれた点線で示した円は、筆記ボール7が内方突出部8に着座した際における、筆記ボール7と各内方突出部8に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円16である。
筆記中に筆記ボール7が内方突出部8に着座している時は、仮想円16の内側である中心孔12と放射状溝13は、筆記ボール7によって隠され、直接、ボールハウス10に開口していない。つまり、ボールハウス10にインキ5を積極的に供給する部分は、仮想円16よりも外側に開口している放射状溝13の開口部13a(図3の格子状の部分)という事になる。また、中心孔12を大きめに形成した場合、筆記ボール7は、着座した際に中心孔12の縁に乗るので、その場合は、放射状溝13の開口部全てがボールハウス10にインキ5を供給する放射状溝13の開口部13aとなる。
そして、本発明は、放射状溝13の幅Aを0.14(mm)以上0.20(mm)以下とし、筆記ボール7と各内方突出部8に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円16よりも外側に開口している放射状溝13の開口部13aの1箇所当たりの開口投影面積Bを0.033(mm)以上に設定するものである。
ボールハウス10の最大内径Cは吐出されるインキ量を十分に保持しつつ、筆記ボール7の回転による流動性を持たせる為に、筆記ボール7の直径に対して103%以上120%以下にすることが好ましい。また、内方突出部8の中心に形成された中心孔12の内径Dは、小さいとインキ5の流動性が悪くなり筆記ボール7の表面に適切にインキ5を供給できなくなり、大きいとペン先上向き放置時にインキ5が後方に移動し易くなってしまう為、筆記ボール7の直径に対して30%以上70%以下が好ましい。
上述した一例に基づき、インキ5の全体量に対して金属被覆フィルム粉光輝性顔料の含有量や金属被覆フィルム粉光輝性顔料の平均粒子径と、粘度を様々になるインキ5を作製し、予め、切削刃の幅や本数、外周径の異なるブローチ刃物を用いることによって、放射状溝13の幅A、筆記ボール7と各内方突出部8に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円16よりも外側に開口している放射状溝13の開口部13aの1箇所当たりの開口投影面積B、放射状溝13の数を様々になるボールペンチップ2を作製し、それぞれを組み合わせて作製したボールペン1を実施例1〜実施例10、及び比較例1〜比較例8とした。
尚、いずれもボールペンチップ2の筆記ボール7は、直径1.0(mm)で炭化ケイ素を主成分としたセラミックス焼結体(商品名:ブラックサファリン、(株)ツバキナカシマ製)で、筆記ボール7の表面の算術平均粗さRa(JIS B 0601)は3.0(nm)のものを使用した。
また、ボールホルダー9の材質は、ステンレス鋼(商品名:SF20T、下村特殊精工(株)製)で、ビッカース硬度(HV)は240のものを使用した。
なお、ボールハウス10の内径Cは1.085(mm)(筆記ボール7の直径に対して108.5%)、中心孔12の径Dは0.56(mm)(筆記ボール7の直径に対して56%)とした。
チップホルダー3は、ポリブチレンテレフタレート樹脂で射出成形にて成形したものを使用し、インキ収容管4は、ポリプロピレン樹脂の押し出し成形にて成形したパイプを使用しており、その内径は直径3.0(mm)、厚さ0.5(mm)のパイプとした。そして、インキ5の量を0.75(g)、インキ逆流防止体6を0.1(g)充填したものとした。
各実施例、比較例に使用したインキ5の各配合例(インキ5a〜インキ5j)を以下に示す。なお、配合数値は重量%を示す。
(インキ5a)
エルジーneo BLUE #325(光輝性顔料、平均粒子径30(μm)、金属蒸着
フィルム、尾池工業(株)製) 4.00重量%
ダイワレッドNo.104WB(ピンク色染料、ダイワ化成(株)製)
0.55重量%
ウォーターイエロー6C(オリエント化学工業(株)製) 1.10重量%
ダイワブルーNo.1(ダイワ化成(株)製) 0.11重量%
ウォーターレッド1(オリエント化学工業(株)製) 1.10重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.20重量%
BG3810(ウェランガム、三晶(株)製) 0.30重量%
Joncryl PDX 7430(アクリル系エマルジョン、BASF(株)製)
1.00重量%
アミソフトCS11(ココイルグルタミン酸ナトリウム、味の素ヘルシーサプライ(株
)製) 1.00重量%
TSA739(シリコーン消泡剤、(株)タナック製) 0.10重量%
ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.10重量%
プロクセルGXL(S)(1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンを20%含む防腐
防黴剤、アーチ・ケミカルジャパン(株)製) 0.20重量%
サンアイバックソジウムオマジン(2−ピリジンチオール−1−オキサイド・ナトリウム塩を40%含有する防腐防黴剤、三愛石油(株)製) 0.20重量%
AKP−20(アルミナ、住友化学工業(株)製)の0.6%グリセリン溶液
0.10重量%
グリセリン 10.00重量%
水 79.94重量%
上記成分の内、ケルザンARの全量とイオン交換水15.0重量%とをプロペラ攪拌機にて1時間攪拌してケルザンAR水溶液を作製し、また、BG3810の全量とイオン交換水15.0重量%とをプロペラ攪拌機にて1時間攪拌してBG3810水溶液を作製した。次いで、残りの配合物の全量とケルザンAR水溶液とBG3810水溶液とをホモディスパーにて2時間攪拌して、粘度が3550(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、25(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))の光輝性水性インキ組成物を得た。
(インキ5b)
エルジーneo SILVER #325(光輝性顔料 平均粒子径30(μm)、金属
蒸着フィルム、尾池工業(株)製) 20.00重量%
ウォーターイエロー6C(オリエント化学工業(株)製) 0.07重量%
ダイワブルーNo.1(ダイワ化成(株)製) 0.80重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.25重量%
BG3810(ウェランガム、三晶(株)製) 0.25重量%
Joncryl PDX 7430(アクリル系エマルジョン、BASF(株)製)
3.00重量%
アミソフトCS11(ココイルグルタミン酸ナトリウム、味の素ヘルシーサプライ(株
)製) 0.50重量%
TSA739(シリコーン消泡剤、(株)タナック製) 0.10重量%
ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.10重量%
プロクセルGXL(S)(1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンを20%含む防腐
防黴剤、アーチ・ケミカルジャパン(株)製) 0.20重量%
サンアイバックソジウムオマジン(2−ピリジンチオール−1−オキサイド・ナトリウム
塩を40%含有する防腐防黴剤、三愛石油(株)製) 0.20重量%
AKP−20(アルミナ、住友化学工業(株)製)のグリセリン溶液
0.10重量%
グリセリン 15.00重量%
水 59.43重量%
実施例1と同様に為して、粘度が3350(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、20(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))の光輝性水性インキ組成物を得た。
(インキ5c)
エルジーneo BLUE #150(光輝性顔料 平均粒子径95(μm)、金属蒸着
フィルム、尾池工業(株)製) 0.10重量%
ダイワブルーNo.1(ダイワ化成(株)製) 0.85重量%
BG3810(ウェランガム、三晶(株)製) 0.40重量%
Joncryl PDX 7430(アクリル系エマルジョン、BASF(株)製)
0.50重量%
アミソフトCS11(ココイルグルタミン酸ナトリウム、味の素ヘルシーサプライ(株
)製) 1.00重量%
TSA739(シリコーン消泡剤、(株)タナック製) 0.10重量%
ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.10重量%
プロクセルGXL(S)(1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンを20%含む防腐
防黴剤、アーチ・ケミカルジャパン(株)製) 0.20重量%
サンアイバックソジウムオマジン(2−ピリジンチオール−1−オキサイド・ナトリウム
塩を40%含有する防腐防黴剤、三愛石油(株)製) 0.20重量%
AKP−20(アルミナ、住友化学工業(株)製)の0.6%グリセリン溶液
0.10重量%
グリセリン 10.00重量%
水 86.45重量%
上記成分の内、BG3810の全量とイオン交換水15.0重量%とをプロペラ攪拌機にて1時間攪拌してBG3810水溶液を作製した。次いで、残りの配合物の全量とケルザンAR水溶液とBG3810水溶液とをホモディスパーにて2時間攪拌して、粘度が3800(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、30(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))の光輝性水性インキ組成物を得た。
(インキ5d)
エルジーneo BLUE #325(光輝性顔料 平均粒子径30(μm)、金属蒸着
フィルム、尾池工業(株)製) 4.00重量%
ウォーターレッド1(オリエント化学工業(株)製) 2.10重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 1.00重量%
Joncryl PDX 7430(アクリル系エマルジョン、BASF(株)製)
1.00重量%
アミソフトCS11(ココイルグルタミン酸ナトリウム、味の素ヘルシーサプライ(株
)製) 1.00重量%
TSA739(シリコーン消泡剤、(株)タナック製) 0.10重量%
ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.10重量%
プロクセルGXL(S)(1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンを20%含む防腐
防黴剤、アーチ・ケミカルジャパン(株)製) 0.20重量%
サンアイバックソジウムオマジン(2−ピリジンチオール−1−オキサイド・ナトリウム
塩を40%含有する防腐防黴剤、三愛石油(株)製) 0.20重量%
AKP−20(アルミナ、住友化学工業(株)製)の0.6%グリセリン溶液
0.10重量%
グリセリン 10.00重量%
水 80.20重量%
上記成分の内、ケルザンARの全量とイオン交換水15.0重量%とをプロペラ攪拌機にて1時間攪拌してケルザンAR水溶液を作製した。次いで、残りの配合物の全量とケルザンAR水溶液とBG3810水溶液とをホモディスパーにて2時間攪拌して、粘度が5900(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、60(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))の光輝性水性インキ組成物を得た。
(インキ5e)
エルジーneo BLUE #325(光輝性顔料 平均粒子径30(μm)、金属蒸着
フィルム、尾池工業(株)製) 4.00重量%
ウォーターイエロー6C(オリエント化学工業(株)製) 0.82重量%
ダイワブルーNo.1(ダイワ化成(株)製) 0.11重量%
ウォーターレッド1(オリエント化学工業(株)製) 0.66重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.20重量%
BG3810(ウェランガム、三晶(株)製) 0.10重量%
Joncryl PDX 7430(アクリル系エマルジョン、BASF(株)製)
0.50重量%
アミソフトCS11(ココイルグルタミン酸ナトリウム、味の素ヘルシーサプライ(株
)製) 1.00重量%
TSA739(シリコーン消泡剤、(株)タナック製) 0.10重量%
ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.10重量%
プロクセルGXL(S)(1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンを20%含む防腐
防黴剤、アーチ・ケミカルジャパン(株)製) 0.20重量%
サンアイバックソジウムオマジン(2−ピリジンチオール−1−オキサイド・ナトリウム
塩を40%含有する防腐防黴剤、三愛石油(株)製) 0.20重量%
AKP−20(アルミナ、住友化学工業(株)製)の0.6%グリセリン溶液
0.10重量%
グリセリン 10.00重量%
水 81.91重量%
実施例1と同様に為して、粘度が3000(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、15(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))の光輝性水性インキ組成物を得た。
(インキ5f)
エルジーneo BLUE #325(光輝性顔料 平均粒子径30(μm)、金属蒸着
フィルム、尾池工業(株)製) 22.00重量%
ダイワレッドNo.104WB(ピンク色染料、ダイワ化成(株)製)
0.55重量%
ウォーターイエロー6C(オリエント化学工業(株)製) 1.10重量%
ダイワブルーNo.1(ダイワ化成(株)製) 0.11重量%
ウォーターレッド1(オリエント化学工業(株)製) 1.10重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.20重量%
BG3810(ウェランガム、三晶(株)製) 0.30重量%
Joncryl PDX 7430(アクリル系エマルジョン、BASF(株)製)
1.00重量%
アミソフトCS11(ココイルグルタミン酸ナトリウム、味の素ヘルシーサプライ(株
)製) 1.00重量%
TSA739(シリコーン消泡剤、(株)タナック製) 0.10重量%
ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.10重量%
プロクセルGXL(S)(1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンを20%含む防腐
防黴剤、アーチ・ケミカルジャパン(株)製) 0.20重量%
サンアイバックソジウムオマジン(2−ピリジンチオール−1−オキサイド・ナトリウム
塩を40%含有する防腐防黴剤、三愛石油(株)製) 0.20重量%
AKP−20(アルミナ、住友化学工業(株)製)の0.6%グリセリン溶液
0.10重量%
グリセリン 10.00重量%
水 61.94重量%
実施例1と同様に為して、粘度が3520(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、25(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))の光輝性水性インキ組成物を得た。
(インキ5g)
エルジーneo BLUE #100(光輝性顔料 平均粒子径115(μm)、金属
蒸着フィルム、尾池工業(株)製) 0.10重量%
ダイワブルーNo.1(ダイワ化成(株)製) 0.85重量%
BG3810(ウェランガム、三晶(株)製) 0.40重量%
Joncryl PDX 7430(アクリル系エマルジョン、BASF(株)製)
0.50重量%
アミソフトCS11(ココイルグルタミン酸ナトリウム、味の素ヘルシーサプライ(株
)製) 1.00重量%
TSA739(シリコーン消泡剤、(株)タナック製) 0.10重量%
ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.10重量%
プロクセルGXL(S)(1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンを20%含む防腐
防黴剤、アーチ・ケミカルジャパン(株)製) 0.20重量%
サンアイバックソジウムオマジン(2−ピリジンチオール−1−オキサイド・ナトリウム
塩を40%含有する防腐防黴剤、三愛石油(株)製) 0.20重量%
AKP−20(アルミナ、住友化学工業(株)製)の0.6%グリセリン溶液
0.10重量%
グリセリン 10.00重量%
水 86.45重量%
実施例3と同様に為して、粘度が3360(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、20(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))の光輝性水性インキ組成物を得た。
(インキ5h)
エルジーneo BLUE #500(光輝性顔料 平均粒子径12(μm)、金属蒸着
フィルム、尾池工業(株)製) 0.08重量%
ウォーターイエロー6C(オリエント化学工業(株)製) 0.07重量%
ダイワブルーNo.1(ダイワ化成(株)製) 0.80重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.25重量%
BG3810(ウェランガム、三晶(株)製) 0.25重量%
Joncryl PDX 7430(アクリル系エマルジョン、BASF(株)製)
3.00重量%
アミソフトCS11(ココイルグルタミン酸ナトリウム、味の素ヘルシーサプライ(株
)製) 0.50重量%
TSA739(シリコーン消泡剤、(株)タナック製) 0.10重量%
ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.10重量%
プロクセルGXL(S)(1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンを20%含む防腐
防黴剤、アーチ・ケミカルジャパン(株)製) 0.20重量%
サンアイバックソジウムオマジン(2−ピリジンチオール−1−オキサイド・ナトリウム
塩を40%含有する防腐防黴剤、三愛石油(株)製) 0.20重量%
AKP−20(アルミナ、住友化学工業(株)製)の0.6%グリセリン溶液
0.10重量%
グリセリン 15.00重量%
水 79.35重量%
実施例1と同様に為して、粘度が3750(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、30(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))の光輝性水性インキ組成物を得た。
(インキ5i)
エルジーneo BLUE #325(光輝性顔料 平均粒子径30(μm)、金属蒸着
フィルム、尾池工業(株)製) 4.00重量%
ウォーターレッド1(オリエント化学工業(株)製) 2.10重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 1.30重量%
Joncryl PDX 7430(アクリル系エマルジョン、BASF(株)製)
1.00重量%
アミソフトCS11(ココイルグルタミン酸ナトリウム、味の素ヘルシーサプライ(株
)製) 1.00重量%
TSA739(シリコーン消泡剤、(株)タナック製) 0.10重量%
ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.10重量%
プロクセルGXL(S)(1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンを20%含む防腐
防黴剤、アーチ・ケミカルジャパン(株)製) 0.20重量%
サンアイバックソジウムオマジン(2−ピリジンチオール−1−オキサイド・ナトリウム
塩を40%含有する防腐防黴剤、三愛石油(株)製) 0.20重量%
AKP−20(アルミナ、住友化学工業(株)製)の0.6%グリセリン溶液
0.10重量%
グリセリン 10.00重量%
水 79.90重量%
実施例4と同様に為して、粘度が7100(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、70(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))の光輝性水性インキ組成物を得た。
(インキ5j)
エルジーneo BLUE #325(光輝性顔料 平均粒子径30(μm)、金属蒸着
フィルム、尾池工業(株)製) 4.00重量%
ウォーターイエロー6C(オリエント化学工業(株)製) 0.82重量%
ダイワブルーNo.1(ダイワ化成(株)製) 0.11重量%
ウォーターレッド1(オリエント化学工業(株)製) 0.66重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.17重量%
BG3810(ウェランガム、三晶(株)製) 0.08重量%
Joncryl PDX 7430(アクリル系エマルジョン、BASF(株)製)
0.50重量%
アミソフトCS11(ココイルグルタミン酸ナトリウム、味の素ヘルシーサプライ(株
)製) 1.00重量%
TSA739(シリコーン消泡剤、(株)タナック製) 0.10重量%
ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.10重量%
プロクセルGXL(S)(1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンを20%含む防腐
防黴剤、アーチ・ケミカルジャパン(株)製) 0.20重量%
サンアイバックソジウムオマジン(2−ピリジンチオール−1−オキサイド・ナトリウム
塩を40%含有する防腐防黴剤、三愛石油(株)製) 0.20重量%
AKP−20(アルミナ、住友化学工業(株)製)の0.6%グリセリン溶液
0.10重量%
グリセリン 10.00重量%
水 81.96重量%
実施例1と同様に為して、粘度が2300(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、10(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))の光輝性水性インキ組成物を得た。
インキ逆流防止体6は、
ルーカントHC100(エチレンAオレフィン、基材、三井石油化学工業(株)製)
93.0重量%
アエロジルR974(微粒子シリカ、ゲル化剤、日本アエロジル(株)製)
4.0重量%
レオパールKL(デキストリン脂肪酸エステル、千葉製粉(株)製)
1.5重量%
KF−410(変性シリコーンオイル、信越シリコーン(株)製) 1.5重量%
上記成分を混合し、ホットスターラーで150(℃)にて2時間攪拌し粘度40000(mPa・s)(温度25(℃))のものとした。
作製したボールペン1は、外装体(ぺんてる(株)製、ハイブリッド、製品符号:K105−GA)に収容して以下に示す試験(1)〜試験(3)を実施した。
実施例1〜実施例10及び、比較例1〜比較例8の各配合例(インキ5a〜インキ5j)に示したインキ5とボールペンチップ2の各寸法との組み合わせにおける試験結果を表1に示す。
(試験(1) ペン先上向き落下インキ洩れ試験)
作製したボールペン1のサンプルを、ペン先を上向きでキャップをしない状態で高さ15cmの位置からコンクリートの上に落下させて、ペン先上向きの状態のまま3分間放置し、ボールペン1の後端からのインキ5の洩れの状態を確認する。
○:インキ5の移動はほとんど無く初期の状態を維持しているもの
△:インキ5が初期の位置よりやや後端側に移動しており、書き始めはわずかにカスレが発生するが、すぐにインキが出て問題ないもの
×:インキ5が初期の位置より大きく後端側に移動、もしくはボールペン1の後端より洩れだしており、筆記不能となってしまったもの。
(試験(2) 書き切り性試験)
作製したボールペン1のサンプルを螺旋式筆記試験機(精機工業社製PEN WRITING TESTER MODEL TS−4C−10)にてJIS S 6039に規定される被筆記用紙に、筆記速度7(cm/sec)、筆記角度70(°)、筆記荷重100(gf)の条件おいてインキ5を使い切るまで連続筆記を行う。
○:筆跡に異常無くインキ5が無くなるまで筆記可能であったもの。
△:途中、インキ5が出渋りカスレ等が発生したが、インキ5が無くなるまで筆記可能であったもの。
×:インキ5が残った状態で筆記不能となってしまったもの。
(試験(3) 筆跡の光輝性・視角による色の変化の評価)
上記、書き切り性試験にて得られた筆跡を、モニターアンケートにて筆跡に光輝性や、視角による色の変化を感じる事ができたかどうか確認する。
○:強い光輝性や、視角による色の変化を感じることができた。
△:光輝性や。視角による色の変化を感じることができた。
×:あまり光輝性や、視角による色の変化を感じることができなかった。
Figure 2020116753
表1に示した結果より、本発明の構成の範囲内である実施例1〜実施例10は強い光輝性や視角による色の変化を感じる筆跡を維持したまま、ペン先上向き落下時のインキ5の洩れ出しが発生せず、インキ5が無くなるまで筆記できるボールペンとすることができた。
実施例1は、比較例2と同じく、筆記ボール7と各内方突出部8に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円16よりも外側に開口している放射状溝13の開口部13aの1箇所当たりの開口投影面積Bが0.042(mm)であるが、放射状溝13の幅Aを0.22(mm)から0.18(mm)と調整することによって、書き切り性は達成できる品質を維持したまま、ペン先上向き落下によるインキ洩れの発生を防止することに成功している。
また、実施例3は、比較例1と同じく放射状溝13の幅Aが0.14(mm)であるが、放射状溝13の外周径を大きくすることで、筆記ボール7と各内方突出部8に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円16よりも外側に開口している放射状溝13の開口部13aの1箇所当たりの開口投影面積Bを0.032(mm)から0.033(mm)と調整することによって、ペン先上向き落下によるインキ洩れを防止しつつ、書き切り性をも向上できている。
以上のことから、ペン先上向き落下には、放射状溝13の幅A、書き切り性には、筆記ボール7と各内方突出部8に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円16よりも外側に開口している放射状溝13の開口部13aの1箇所当たりの開口投影面積Bの影響が強い事がわかる。
実施例5は、実施例4と放射状溝の幅A及び、筆記ボール7と各内方突出部8に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円16よりも外側に開口している放射状溝13の開口部13aの1箇所当たりの開口投影面積Bを同じにしてあるが、放射状溝の本数を3箇所から4箇所に増加させる事によって、インキ5の吐出を確保し、ペン先上向き落下によるインキ洩れは防止できた状態で更なる書き切り性の向上と、より強い光輝性や視角による色の変化のある筆跡を得ることに成功している。つまり、放射状溝の本数を増加させてもペン先上向き落下によるインキ洩れへの悪影響は少ないと言える。
実施例6は、比較例4と放射状溝の幅A及び、筆記ボール7と各内方突出部8に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円16よりも外側に開口している放射状溝13の開口部13aの1箇所当たりの開口投影面積B、放射状溝の数が同じボールペンチップを使用し、使用しているインキ5の金属被覆フィルム粉光輝性顔料の平均粒径も30(μm)と同じとしているが、その含有量を22.0重量%から20.0重量%に調整する事で、書き切り性を向上させたものである。
実施例7は、比較例5と放射状溝の幅A及び、筆記ボール7と各内方突出部8に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円16よりも外側に開口している放射状溝13の開口部13aの1箇所当たりの開口投影面積B、放射状溝の数が同じボールペンチップを使用し、使用しているインキ5の金属被覆フィルム粉光輝性顔料の含有量も0.10%と同じとしているが、その平均粒子径を120(μm)から100(μm)に調整することで、十分なインキ吐出を得ることができ、書き切り性の向上や、より強い光輝性や視角による色の変化を持った筆跡を得たものである。
比較例3は、筆記ボール7と各内方突出部8に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円16よりも外側に開口している放射状溝13の開口部13aの1箇所当たりの開口投影面積Bは、0.033mmと下限だが、放射状溝13の幅Aを、0.13mmと下限の0.14mmより小さくしたことで光輝性顔料が詰まり易くなり、書き切り性に影響を与え始めている事がわかる。
比較例4は、インキ5の全体量に対して金属被覆フィルム粉光揮性顔料の含有量を22.0重量%と上限の20.0重量%より多く、金属被覆フィルム粉光揮性顔料の平均粒径を下限の30(μm)とし、その逆に比較例5は、インキ5の全体量に対して含有量を下限の0.1重量%とし、金属被覆フィルム粉光揮性顔料の平均粒径を120(μm)と上限の100(μm)より大きくしたものだが、いずれも詰まり易くなり、書き切り性が悪化しており、インキ5の全体量に対して金属被覆フィルム粉光揮性顔料の含有量と金属被覆フィルム粉光揮性顔料の平均粒径のバランスが重要だと言える。
更に、比較例6は、書き切り性を優先して、インキ5の全体量に対して金属被覆フィルム粉光揮性顔料の含有量を0.08重量%と下限の0.1重量%より少なく、金属被覆フィルム粉光揮性顔料の平均粒径を15(μm)と下限の30(μm)より小さくしたものだが、これは筆跡に光輝性や視角による色の変化がほとんど感じられないものになっている。
比較例7は、粘度を7100(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、70(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))と上限の6000(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、60(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))より高めに設定して、ペン先上向き落下のインキ洩れの改善を図ったものだが、インキ5の流動性が悪く書き切り性が悪化してしまった。
また、比較例8は、書き切り性を優先し、粘度を2300(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、10(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))と下限の3000(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s))、15(mPa・s)(温度25(℃)、剪断速度600(1/s))より低めに設定したものだが、ペン先上向き落下のインキ洩れが発生してしまうものとなった。
以上により、ペン先上向き落下のインキ洩れを防止しつつ、インキ5を最後まで使い切る事ができ、且つ、筆跡に強い光輝性と視角による色の変化を持つボールペンを得るには、ボールペンチップ2とインキ5の組み合わせが重要だと言える。
本実施例のボールペンは、外装体に収容していたが、外装体自体をインキ収容管4として直接インキ5を収容している、所謂直液式といわれる形態にすることも可能である。
また、ペン先を上向きに使用するアイシャドウやアイライナーなどの化粧品に用いる事も可能である。
1 ボールペン
2 ボールペンチップ
3 チップホルダー
4 インキ収容管
5 インキ
6 インキ逆流防止体
7 筆記ボール
8 内方突出部
9 ボールホルダー
10 ボールハウス
11 かしめ部
12 中心孔
13 放射状溝
13a 放射状溝13の開口部
14 座面
14a 座面
14b 座面
15 後孔
16 筆記ボール7と各内方突出部8に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに
接する最大径の仮想円
A 放射状溝13の幅
B 筆記ボール7と各内方突出部8に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに
接する最大径の仮想円16よりも外側に開口している放射状溝13の
開口部13aの1箇所当たりの開口投影面積
C ボールハウス10の最大内径
D 中心孔12の内径
α 座面14aの円錐凹面の開き角度
β 座面14bの円錐凹面の開き角度

Claims (3)

  1. 筆記部材としての筆記ボールを先端より一部突出した状態で回転可能に抱持したボールペンチップと、ボールペンチップに直接、または中継部材を介してインキが収容されたインキ収容管が接続されたボールペンにおいて、インキは水を主溶剤とした水性インキであり、インキ組成物中において金属被覆フィルム粉光揮性顔料の含有量をインキの全体量に対して0.1重量%以上20.0重量%以下とし、金属被覆フィルム粉光揮性顔料の平均粒子径が30(μm)以上100(μm)以下とし、インキの粘度は温度25(℃)、剪断速度1.32(1/s)の条件下で3000(mPa・s)以上6000(mPa・s)以下、且つ、温度25(℃)、剪断速度600(1/s)の条件下で15(mPa・s)以上60(mPa・s)以下となる剪断減粘性を有し、ボールペンチップに形成された放射状溝の幅はボールペンチップの径方向において、内側から外側の最深部に至るまで0.14(mm)以上0.20(mm)以下の範囲で形成されているボールペン。
  2. 前記放射状溝はボールハウス側から後孔まで貫通し、ボールペンチップの筆記ボールが座面となる内方突出部に着座した状態において、前記筆記ボールと各内方突出部に形成される当接部の最外側境界線のそれぞれに接する最大径の仮想円よりも外側に開口している前記放射状溝の開口部の1箇所当たりの開口投影面積を0.033(mm)以上とした請求項1に記載のボールペン。
  3. 前記放射状溝の数を4箇所以上とした請求項1又は請求項2に記載のボールペン。
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