JP2020116543A - 排ガス浄化用触媒ユニット - Google Patents

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啓一郎 甲斐
Keiichiro Kai
啓一郎 甲斐
清司 池本
Kiyoshi Ikemoto
清司 池本
今田 尚美
Naomi Imada
尚美 今田
加藤 泰良
Yasuyoshi Kato
泰良 加藤
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Abstract

【課題】低い圧力損失で高い脱硝効率を有する排ガス浄化用触媒ユニットの提供。【解決手段】平坦部3と凸条スペーサ部2とを交互に配してなる板状触媒エレメント1bを、複数枚、凸条スペーサ部によってガス流路が確保され且つガス流路入口側の平坦部の端辺11が1枚おきにガス流れ方向に所定の長さで引っ込むように重ね合されており、ガス流路入口側の凸条スペーサ部の端辺12が好ましくは概ね揃っており、板状触媒エレメントがガス流路入口側の平坦部の端辺からガス流れ方向に所定の距離をおいて平坦部にガス流れを乱すための手段を好ましくは具備する、排ガス浄化用触媒ユニット。【選択図】図6

Description

本発明は、排ガス浄化用触媒ユニットに関する。より詳細に、本発明は、低い圧力損失で且つ高い脱硝効率を有する排ガス浄化用触媒ユニットに関する。
火力発電所、各種工場に在るボイラ等の火炉から排出されるガス中の窒素酸化物を脱硝触媒の存在下で分解させて排ガスを浄化することが行われている。排ガス中の窒素酸化物を高効率で分解するために種々の脱硝触媒構造体が提案されている。
例えば、特許文献1は、ガス入口側の端部の板厚がそれ以外の部分の板厚よりも厚い板状触媒体を複数枚積層した排ガス浄化用触媒構造体において、前記板状触媒体のガス入口側端部が1枚おきに隣接する板状触媒体のガス入口側端部よりも所定距離だけガス流れ方向の後流側にあるように、配置したことを特徴とする排ガス浄化用触媒構造体を開示している。特許文献1に記載の構造体は、図13および14に示すとおりの四角形の板状触媒体を複数枚重ね合わせたものである。そして、図15に示すとおり、凸条部の両端辺112が平坦部の端辺113および凸条部の端辺114よりも引っ込んでいる。その結果、板状触媒エレメントの端辺113,114の出っ張り分に相当する長さを余分に枠体10において確保する必要がある。また、平坦部の端部が両隣の凸条スペーサ部に挟まれていないので、振動を生じやすい。
特開2001−104801号公報
本発明の課題は、低い圧力損失で且つ高い脱硝効率を有する排ガス浄化用触媒ユニットを提供することである。
上記課題を解決すべく検討した結果、以下のような態様を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕平坦部と凸条スペーサ部とを交互に配してなる板状触媒エレメントを、複数枚、
凸条スペーサ部によってガス流路が確保され、且つ
ガス流路入口側の平坦部の端辺が少なくとも1枚おきにガス流れ方向に所定の長さで引っ込むように
重ね合されている、
排ガス浄化用触媒ユニット。
〔2〕板状触媒エレメントは、ガス流路入口側の平坦部の端辺が、ガス流路入口側の凸条スペーサ部の端辺よりも所定の長さ引っ込んでいる、〔1〕に記載の排ガス浄化用触媒ユニット。
〔3〕板状触媒エレメントは、ガス流路入口側の平坦部の端辺からガス流れ方向に所定の距離をおいて平坦部にガス流れを乱すための手段を具備する、〔1〕または〔2〕に記載の排ガス浄化用触媒ユニット。
本発明の排ガス浄化用触媒ユニットは、圧力損失が低く、ダストが堆積し難く、且つガス流れを効率的に乱すことができ、その結果として、触媒重量当たりの脱硝率が高い。
本発明の排ガス浄化用触媒ユニットは、同一の触媒量での脱硝性能が従来品に比べて高いので、同じ脱硝性能を得るための触媒量が従来品に比べて大幅に低減することができる。本発明の排ガス浄化用触媒ユニットは、特に、石炭焚きのボイラから排出されるダストを比較的に多く含む燃焼排ガスの処理に好ましく使用できる。
本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメントの一例を示す斜視図である。 図1に示した排ガス浄化用板状触媒エレメントの平面図である。 図1に示した排ガス浄化用板状触媒エレメントを収納してなる本発明の排ガス浄化用触媒ユニットを示す斜視図である。 本発明の排ガス浄化用触媒ユニットのガス流路入口側の排ガス浄化用板状触媒エレメントの端辺の位置を示す断面図である。 本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメントの別の一例を示す斜視図である。 図5に示した排ガス浄化用板状触媒エレメントの平面図である。 本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメントの別の一例を示す斜視図である。 本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメントの別の一例を示す斜視図である。 本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメントの別の一例を示す斜視図である。 本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメントの別の一例を示す斜視図である。 本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメントの別の一例を示す斜視図である。 本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメントの別の一例を示す斜視図である。 従来技術の排ガス浄化用板状触媒エレメントの一例を示す斜視図である。 従来技術の排ガス浄化用触媒ユニットのガス流路入口側の排ガス浄化用板状触媒エレメントの端辺の位置を示す断面図である。 従来技術のガス浄化用触媒ユニットのガス流路入口側の排ガス浄化用板状触媒エレメントの端辺の位置を示す断面図である。 帯状部材からなるバッフル部4を示す斜視図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。なお、以下の実施形態によって本発明の範囲は制限されない。
(第1実施形態)
図1は本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメント1aを示す斜視図である。図2は排ガス浄化用板状触媒エレメント1aの平面図である。
本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメント1aは、平坦部3とスペーサ部2とを交互に配してなるものである。
平坦部3およびスペーサ部2には、触媒が担持されている。触媒は脱硝反応に使用されるものであれば特に限定されない。例えば、Ti、Mo、W、Vなどの元素を含む触媒成分を含有する触媒、Cuなどの貴金属元素やFeなどの卑金属元素が担持されていてもよいゼオライトまたはアルミノケイ酸塩を含有する触媒、前記Tiなどの元素を含む触媒成分を含有する触媒と前記ゼオライトまたはアルミノケイ酸塩を含有する触媒との混合触媒などを挙げることができる。触媒を担持させる基材として、金属平板、織金網、パンチングメタル、エキスパンドメタル(別名:ラスメタル、メタルラス)、ワイヤメッシュ、ガラス織布、ガラス不織布などの平面状のものを挙げることができる。基材にはステンレス鋼が好ましく用いられる。平面状基材は、型曲げ加工(プレス曲げ加工)などによって、容易に、平坦部と凸条スペーサ部の形を作ることができる。触媒を担持させる平面状基材の厚さは、特に制限されないが、好ましくは0.1mm〜0.3mmである。
基材への触媒の担持は、例えば、触媒成分を含有するペースト状組成物(以下、触媒ペーストという。)を平板状のラスメタル基材の一面に載せ、ロール等で圧し挟み、次いで乾燥、必要に応じて焼成することを含む方法、ガラス繊維製織布からなる平らな基材の一面に触媒ペーストを塗り、ガラス繊維製織布からなる別の平らな基材を塗布面に載せて、該触媒ペーストを2枚の基材で挟み込むように重ね、必要に応じて重ね合わせた基材の両面に触媒ペーストを塗布し、これをロール等で強く圧し潰して触媒ペーストを基材に浸み込ませ、次いで乾燥、必要に応じて焼成することを含む方法などによって行うことができる。このようにして、平らな基材の両面に触媒層が積層される。基材の網目間も触媒ペーストで埋まっていることが好ましい。基材に触媒を担持させたものの厚さは、特に制限されないが、好ましくは0.2〜2mmである。
スペーサ部は、排ガス浄化用板状触媒エレメントを複数枚重ねたときにエレメント間にガスが通り抜けることができる空間、すなわち、ガス流路を確保するためのスペーサの役割をなす。
スペーサ部は、触媒が担持された凸条からなる。ガスは凸条に沿った方向に概ね流れる。凸条の断面形状は特に制限されない。例えば、上向き凸条からなる断面山形のスペーサ部、上向き凸条と下向き凸条とからなる断面波形のスペーサ部などを挙げることができる。上向き凸条と下向き凸条とからなる断面波形のスペーサ部を有する板状触媒エレメントを重ね合わせたときに、下に在る排ガス浄化用板状触媒エレメントの上向き凸条と上に在る排ガス浄化用板状触媒エレメントの下向き凸条とが間に在る排ガス浄化用板状触媒エレメントの平坦部3を挟持する配置になるので、重ね合わせた方向に対する剛性を高くすることができ、さらに枠体によって横方向を固定することによって、排ガス浄化用触媒ユニット内で排ガス浄化用板状触媒エレメントが安定に重ね合わせられた構造を維持できる。スペーサ部2は平面状基材を型曲げ加工することによって形成することができる。凸条間の間隔は、好ましくは20〜200mmである。一つの凸条の幅は、好ましくは10〜20mmである。図1に示すスペーサ部2において下向き凸条と上向き凸条とを合わせた幅は、好ましくは20〜40mmである。平坦部を基準にした凸条の高さは、好ましくは4〜10mmである。
排ガス浄化用板状触媒エレメント1aは、凸条スペーサ部の両端辺12,14と、平坦部の両端辺11,13と、両側端辺15,16とに囲まれる板状を成している。平坦部の端辺13は凸条スペーサ部の端辺14と縁が揃っている。一方、平坦部の端辺11は凸条スペーサ部の端辺12よりも縁が引っ込んでいる。
複数枚の排ガス浄化用板状触媒エレメント1aを準備し、少なくとも1枚おきに、好ましくは1〜5枚おきに、より好ましくは1〜2枚おきに、もっとも好ましくは1枚おきに、平面内で180度回転させ、凸条スペーサ部の両端辺12,14の縁が概ね揃うようにして、重ね合わせる。1枚おきにそのように重ね合わせると、図3に示すように、凸条スペーサ部によってガス流路が確保される。また、図4に示すように、ガス流路入口側の平坦部の端辺が1枚おきにガス流れ方向に所定の長さで引っ込むようになる。さらに、ガス流路出口側の平坦部の端辺が1枚おきにガス流れ方向に所定の長さで出っ張るようにもなる。
排ガス浄化用板状触媒エレメント1aによる、凸条スペーサ部の両端辺12,14の縁が揃っているので、板状触媒エレメントの端辺の出っ張り分に相当する長さを余分に枠体10において確保する必要がない。また、凸条スペーサ部は平坦部に比べて剛性が高いので、両隣の凸条スペーサ部に挟まれる平坦部を保持するので、振動を抑制できる。
ガス流路入口側の平坦部の端辺が少なくとも1枚おきにガス流れ方向に所定の長さで引っ込むように重ねると、引っ込んだ端辺と出っ張った端辺との間でガス流れに乱れが生じ、ガスと板状触媒との相境界に存在する境膜が薄くなり、脱硝効率が高くなる。また、乱流によって、ダストの堆積が抑制される。
(第2実施形態)
図5は本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメント1bを示す斜視図である。図6は排ガス浄化用板状触媒エレメント1bの平面図である。
排ガス浄化用板状触媒エレメント1bは、凸条スペーサ部の両端辺12,14と、平坦部の両端辺11,13と、両側端辺15,16とに囲まれる板状を成している。平坦部の端辺13は凸条スペーサ部の端辺14よりも縁が出っ張っており、平坦部の端辺11は凸条スペーサ部の端辺12よりも縁が引っ込んでいる。このエレメント1bは、出っ張っている平坦部の端辺13と、引っ込んでいる平坦部の端辺11とが、形成されるように、長尺の板状触媒をカットすることによって、得ることができる。排ガス浄化用板状触媒エレメント1bの他の部分の構造は、エレメント1aと同様である。
(第3実施形態、第4実施形態)
図7は本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメント1cを示す斜視図である。図8は本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメント1dを示す斜視図である。
エレメント1cまたは1dは、凸条からなるスペーサ部2と、複数の平坦部3とを有する。エレメント1cは平坦部3が2枚、エレメント1dは平坦部が3枚ある。平坦部3は、スペーサ部の長手方向に並べて設けてなる。並べられた平坦部3の間に、隙間を開ける。該隙間はスペーサ部の長手方向に対して略直角な方向にひろがっている。その結果、複数の平坦部3がスペーサ部2によって連結され、簀の子のような形態(SLATTED DRAINBOARD SHAPE)となる。該隙間によって、ガス流れを乱すことができる。
複数の平坦部のそれぞれの大きさは特に制限されないが、ほぼ同じ大きさに設定するのが好ましい。例えば、第一の平坦部を排ガス浄化用板状触媒エレメントのガス流れ方向の前縁から、好ましくは80〜300mm、より好ましくは100〜200mmの後方までひろがる大きさとし、第一の隙間を開けて第二の平坦部を、好ましくは80〜300mm、より好ましくは100〜200mmの後方までひろがる大きさとすることができる。さらに隙間を開けて第三以降の平坦部を、好ましくは80〜300mm、より好ましくは100〜200mmの後方までひろがる大きさとすることができる。隙間は、好ましくは5〜30mm、より好ましくは10〜20mm開ける。
一つの排ガス浄化用板状触媒エレメント1cまたは1dに在る隙間は、板状触媒エレメントを重ね合せたときに、隣りの排ガス浄化用板状触媒エレメントに在る隙間と、平坦部法線方向から見て、同じ位置に設置してもよいし、異なる位置に設置してもよい。
(第5実施形態)
図9は本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメント1eを示す斜視図である。排ガス浄化用板状触媒エレメント1eは、前記隙間7の在る部分にバッフル部6が設けられている。バッフル部6は、スペーサ部の縁に立設された脚板と、該脚板の上辺から平坦部に対して略平行に且つ平坦部を基準にしたスペーサ部の高さよりも低い高さで設置された天板とからなる。
脚板の板面は凸条に対して略平行になっている。脚板は、板面が平坦部に対して垂直に立っていてもよいし、平坦部に対して斜めに立っていてもよい。脚板は平坦部から上向きにまたは下向きに立設させることができる。脚板は上向きと下向きとを交互に立設させることもできる。
脚板の高さは、平坦部を基準にしたスペーサ部の高さよりも低い高さ、好ましくは平坦部を基準にしたスペーサ部の高さの2/5〜3/5の高さ、より好ましくは平坦部を基準にしたスペーサ部の高さの1/2の高さである。スペーサ部の高さによって、板状触媒エレメントを重ねたときにできるガス流路の幅、すなわち平坦部間の距離がほぼ定まる。そして脚板の高さによって天板と平坦部との間の距離がほぼ定まる。本発明においては重ね合せた板状触媒エレメントの平坦部と平坦部との間にできる流路の真中(スペーサ部の高さの1/2の高さ)あたりに天板が配置されるようにすることが好ましい。
天板は、前記脚板の上辺から平坦部3に略平行に設置されている。天板は流れに対して直角な方向に突き出るように設置される。脚板からの突出し長さwは、排ガス浄化用板状触媒エレメントを重ね合わせた際にできる、下向き凸条と上向き凸条との間の距離に対して、好ましくは10〜95%、より好ましくは30〜80%である。具体的に、長さwは好ましくは10〜50mmである。
脚板と天板との継ぎ目および脚板と平坦部との継ぎ目は角を成していてもよいし、滑らかな曲面になっていてもよい。低圧力損失の観点から曲面になっていることが好ましい。脚板および天板の厚さは、好ましくは0.2〜2mmである。
天板および脚板の、スペーサ部の長手方向に平行な方向の長さ(幅)は、特に制限されないが、隙間の開き幅と同じ程度、具体的に、好ましくは5〜30mm、より好ましくは10〜20mmである。図9に示す板状触媒エレメント1eでは、天板の幅と脚板の幅は、同じであるが、天板の幅を脚板の幅よりも大きくしてもよいし、逆に天板の幅を脚板の幅よりも小さくしてもよい。
板状触媒エレメント1eのスペーサ部および隙間は、次のようにして形成する。例えば、触媒ペーストが積層されてなる平らな面状基材をプレス曲げ加工することによって断面波形のスペーサ部を形成することができる。さらにプレス打ち抜き加工によって隙間7を形成する。またはプレス切込加工することによってコの字状の切り込みを入れると同時にプレス曲げ加工によって切り込み部を図9のように曲げて隙間7とバッフル部6を形成することができる。上記のプレス加工における温度は120℃〜300℃が好適である。この温度範囲にするとプレス加工時に塗布された触媒ペースト中の水分が蒸発して触媒成分が基材上で固化する。なお、プレス加工時の温度が低すぎると蒸発が十分に成され難い傾向がある。プレス加工時の温度が高すぎると表面部分の水分の蒸発が早すぎて成形し難い傾向がある。このような方法などで得られた板状触媒エレメントは枠体10内に収容できる大きさに適宜カットすることができる。
本発明においては、スペーサ部の長手方向に対して直角な方向に隙間を開けて、スペーサ部の長手方向に並べて設けてなる複数の平坦部の前縁に、ガス流が衝突し、ガス流れに乱れを生じさせる。ガス流路の中央部は板状触媒エレメントの触媒表面から離れているので触媒表面の近傍に比べて脱硝反応が進行し難くNOx濃度が高い。隙間がガス流れを乱し、中央部の高濃度NOxが触媒表面に接触するように誘導する。乱されたガス流れは、細いガス流路を十数cm〜数十cm流れるだけで整流される。乱されたガス流れが整流されてしまう前の位置に次の隙間をさらに配することで、ガス流れの乱れを持続させて、NOxの触媒表面への接触頻度を高めることができる。
(第6実施形態)
図10は本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメント1fを示す斜視図である。
板状触媒エレメント1fに設けられているバッフル部6bは、平坦部に立設された脚板と、該脚板の上辺から平坦部に対して略平行に且つ平坦部を基準にしたスペーサ部の高さよりも低い高さで設置された天板とからなる。脚板の板面は凸条に対して略平行になっている。
バッフル部6bの脚板は、板面が平坦部に対して垂直に立っていてもよいし、平坦部に対して斜めに立っていてもよい。脚板は平坦部から上向きにまたは下向きに立設させることができる。脚板は上向きと下向きとを交互に立設させることもできる。脚板の高さは、平坦部を基準にしたスペーサ部の高さHよりも低い高さ、好ましくは平坦部を基準にしたスペーサ部の高さの2/5〜3/5の高さ、より好ましくは平坦部を基準にしたスペーサ部の高さの1/2の高さである。スペーサ部の高さによって、板状触媒エレメントを重ねたときにできるガス流路の幅、すなわち平坦部間の距離がほぼ決まる。そして脚板の高さによって天板と平坦部との間の距離がほぼ定まる。本発明においては重ね合せた板状触媒エレメントの平坦部と平坦部との間にできる流路の真中(H/2の高さ)あたりに天板が配置されるようにすることが好ましい。
バッフル部6bは、天板および脚板の板面が、ガス流にほぼ平行に配される。これにより、ガス流が衝突する面積を天板および脚板の厚さ分だけにすることができる。天板を板状触媒エレメントの重ね合わせで形成されるガス流路の中央部に配することによって、ガス流れが乱される。ガス流路の中央部は板状触媒エレメントの触媒表面から離れているので触媒表面の近傍に比べて脱硝反応が進行し難くNOx濃度が高い。ガス流路の中央部に配された天板がNOx濃度の高いガス流れを乱し、触媒表面にNOxが接触しやすくする。乱されたガス流れは、細いガス流路を十数cm〜数十cm流れるだけで整流される。乱されたガス流れが整流されてしまう前の位置に次のバッフル部をさらに配することで、ガス流れの乱れを持続させて、NOxの触媒表面への接触頻度を高めることができる。
脚板と天板との継ぎ目および脚板と平坦部との継ぎ目は角を成していてもよいし、滑らかな曲面になっていてもよい。低圧力損失の観点から曲面になっていることが好ましい。脚板および天板の厚さは、好ましくは0.2〜2mmである。
天板および脚板の、スペーサ部の長手方向に平行な方向の長さ(幅)は、特に制限されないが、好ましくは10〜30mmである。図10に示す板状触媒エレメントでは、天板の幅と脚板の幅は、同じであるが、天板の幅を脚板の幅よりも大きくしてもよいし、逆に天板の幅を脚板の幅よりも小さくしてもよい。
バッフル部6bの設置位置は特に制限されない。例えば、第一のバッフル部を排ガス浄化用板状触媒エレメントの前縁から、好ましくは100〜300mm、より好ましくは150〜200mm離れた後方に設置し、第二のバッフル部を、第一のバッフル部から、好ましくは30〜200mm離れた後方に設置することができる。さらに第三以降のバッフル部を、好ましくは30〜200mmの間隔で設けてもよい。
一つの排ガス浄化用板状触媒エレメントに在るバッフル部は、板状触媒エレメントを重ね合せたときに、隣りの排ガス浄化用板状触媒エレメントに在るバッフル部と、平坦部法線方向から見て、同じ位置に設置してもよいし、異なる位置に設置してもよい。また、一つの板状触媒エレメントに在るバッフル部の向きが、隣りの板状触媒エレメントに在るバッフル部の向きと同じになるように配置してもよいし、一つの板状触媒エレメントに在るバッフル部の向きが、隣りの板状触媒エレメントに在るバッフル部の向きと逆になるように配置してもよい。
また、平坦部はバッフル部の在る部分に表面から裏面に貫通する孔を有することが好ましい。板状触媒エレメント1fではバッフル部6bに相補的な貫通孔7が設けられている。
板状触媒エレメント1fのスペーサ部およびバッフル部は、次のようにして形成する。触媒ペーストが積層されてなる平らな面状基材をプレス曲げ加工することによって断面波形のスペーサ部を形成することができる。またプレス切断加工によってコの字状の切り込みを入れるとともにプレス曲げ加工によって切り込み部を図1のように曲げてバッフル部を形成することができる。上記のプレス加工における温度は120℃〜300℃が好適である。この温度範囲にするとプレス加工時に塗布された触媒ペースト中の水分が蒸発して触媒成分が基材上で固化する。なお、プレス加工時の温度が低すぎると蒸発が十分に成され難い傾向がある。プレス加工時の温度が高すぎると表面部分の水分の蒸発が早すぎて成形し難い傾向がある。このような方法などで得られた板状触媒エレメントは枠体10内に収容できる大きさに適宜カットすることができる。
(第7実施形態)
図11は本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメント1gを示す斜視図である。板状触媒エレメント1gは、バッフル部6aが設けられている以外は、板状触媒エレメント1fと同じ構造である。
バッフル部6aの天板は、前記脚板の上辺から平坦部3に略平行に設置されている。天板は流れに対して直角な方向に突き出るように設置される。脚板からの突出し長さwは、排ガス浄化用板状触媒エレメントを重ね合わせた際にできる、下向き凸条と上向き凸条との間の距離に対して、好ましくは10〜95%、より好ましくは30〜80%である。具体的に、長さwは好ましくは10〜50mmである。バッフル部を1枚の板状触媒エレメントに複数設ける場合、天板は脚板からの突き出し方向が相互に同じ向きであってもよいし、反対向きであってもよい。また、バッフル部を1枚の板状触媒エレメントに複数設ける場合、図11に示すように並列に配置してもよい。
(第8実施形態)
図12は本発明に用いられる排ガス浄化用板状触媒エレメント1hを示す斜視図である。エレメント1hは帯部材からなるバッフル部4(図16)を有する。該帯部材は、平坦部を基準にした凸条の高さよりも低い高さレベルで、凸条に対して平行でない向き、好ましくは直角な方向に、平坦部の上方に張り渡されている。バッフル部の高さレベルは、平坦部を基準にした凸条の高さの2/5〜3/5であることが好ましい。バッフル部の厚さは、好ましくは0.2〜2mmである。
バッフル部4は、その面が、平坦部に対してほぼ平行に配されることによって、ガス流が衝突する面積を帯部材の厚さ分だけにすることができる。バッフル部4を板状触媒の重ね合わせで形成されるガス流路の中央部に配することによって、ガス流れに乱れが生じる。ガス流路の中央部は板状触媒から離れているので板状触媒の近傍に比べて脱硝反応が進行し難くNOx濃度が高い。ガス流路の中央部に配されたバッフル部がNOx濃度の高いガス流れを乱し、板状触媒にNOxが接触しやすくする。乱されたガス流れは、細いガス流路を十数cm〜数十cm流れるだけで整流される。乱されたガス流れが整流されてしまう前の位置にバッフル部4をさらに配することで、ガス流れの乱れを持続させて、NOxの板状触媒への接触頻度を高めることができる。
バッフル部は、排ガス浄化用板状触媒エレメントに在る凸条を受け容れることができるように折り曲げられた部分を有する帯部材からなるものであってもよい。折り曲げ部分の形状は、凸条を受け容れることができるものであれば特に制限されない。例えば、バッフル部4において、上向き凸条を受け容れることができる折り曲げ部分5は、上向き突条の頂部形状と同じ形に折り曲げられており、下向き凸条を受け容れることができる折り曲げ部分17は、凸条の幅よりも大きい幅で矩形に折り曲げられている。折り曲げ部分17の幅は好ましくは10〜20mmである。このような幅で矩形に折り曲げることによって、製造上のバラツキによる凸条の位置のズレに対処できる。バッフル部4の平坦部分10の長さは、排ガス浄化用板状触媒エレメントを重ね合わせたときに形成されるガス流路の幅に応じて、適宜選択できる。
帯部材は、金属平板、織金網、パンチングメタル、エキスパンドメタル(別名:ラスメタル、メタルラス)、ワイヤメッシュ、ガラス織布、ガラス不織布などの平面状のもので構成できる。帯部材には触媒が担持されていてもよい。担持される触媒は、平坦部またはスペーサ部に担持される触媒として挙げたものと同じものであってもよい。バッフル部は、ステンレス鋼製板若しくはこれに触媒が担持されてなるもの、またはステンレス鋼エキスパンドメタル若しくはこれに触媒が担持されてなるものからなることが好ましい。バッフル部は、帯幅Dが、好ましくは10〜30mmである。
第一のバッフル部を排ガス浄化用板状触媒エレメントの前縁から、好ましくは100〜300mm、より好ましくは150〜200mm離れた後方に設置し、第二のバッフル部を、第一のバッフル部から、好ましくは30〜200mm離れた後方に設置することができる。さらに第三以降のバッフル部を、好ましくは30〜200mmの間隔で設けてもよい。
一つの排ガス浄化用板状触媒エレメントに在るバッフル部は、重ね合せたときに、隣りの排ガス浄化用板状触媒エレメントに在るバッフル部と、平坦部法線方向から見て、同じ位置に設置してもよいし、異なる位置に設置してもよい。
排ガス浄化用板状触媒エレメントのスペーサ部およびバッフル部は、形成方法において特に制限されず、例えば、次のようにして形成することができる。触媒ペーストが担持されてなる平らな面状基材をプレス曲げ加工することによって断面波形のスペーサ部を有する板状触媒1aなどを形成することができる。一方で、触媒ペーストが担持されてなる平らな帯状基材をプレス曲げ加工することによってスペーサ部の突条を受け容れることができるように折り曲げられた部分を有する帯部材を形成することができる。帯部材4を図12のように板状触媒1aに嵌め合わせることによって、本発明の排ガス浄化用板状触媒エレメント1hを得ることができる。このような方法などで得られた排ガス浄化用板状触媒エレメントは枠体10内に収容できる大きさに適宜カットすることができる。
〔触媒ユニット〕
本発明の排ガス浄化用触媒ユニットは、排ガス浄化用板状触媒エレメントを、少なくとも2枚、ガス流路が確保されるように重ね合わせて成るものである。重ね合わせた排ガス浄化用板状触媒エレメントが崩れないようにするために枠体10に収容することができる。排ガス浄化用板状触媒エレメントは、排ガス浄化用板状触媒エレメント間にガスが通過できる空間を確保でき、且つガス流路入口側の平坦部の端辺が1〜5枚おきにガス流れ方向に所定の長さで引っ込むように重ね合わせる。断面波形のスペーサ部が相互に平行になるように重ねることが好ましい。また、スペーサ部が嵌め合わないように重ねること、すなわち一つの排ガス浄化用板状触媒エレメントに在るスペーサ部が隣りの排ガス浄化用板状触媒エレメントに在る平坦部に接するように重ねることが高い開口率および高い脱硝効率を得る観点から好ましい。重ねる枚数は枠体の大きさと排ガス浄化用板状触媒エレメントの大きさに応じて適宜設定することができる。通常は20〜40枚程度の排ガス浄化用板状触媒エレメントを重ねる。枠体は、重ねられた排ガス浄化用板状触媒エレメント間にガスを導くことができる構造のものであれば特に制限されない。例えば、枠体10は4枚の金属製平板で構成した四角筒状のものが挙げられる。
本発明の排ガス浄化用板状触媒エレメントおよび排ガス浄化用触媒ユニットを用いると、流路内を流れるガスがバッフル部6によって低い圧力損失で且つ効率よく乱されるので、脱硝効率が向上する。
1a〜1h:板状触媒エレメント
2:スペーサ部
3:平坦部
6:バッフル部
7:隙間
8:排ガス
9:触媒ユニット
10:枠体
11,13,111,113: 平坦部の端辺
12,14,112,114: 凸条スペーサ部の端辺

Claims (3)

  1. 平坦部と凸条スペーサ部とを交互に配してなる板状触媒エレメントを、複数枚、
    凸条スペーサ部によってガス流路が確保され、且つ
    ガス流路入口側の平坦部の端辺が少なくとも1枚おきにガス流れ方向に所定の長さで引っ込むように
    重ね合されている、
    排ガス浄化用触媒ユニット。
  2. 板状触媒エレメントは、ガス流路入口側の平坦部の端辺が、ガス流路入口側の凸条スペーサ部の端辺よりも所定の長さ引っ込んでいる、請求項1に記載の排ガス浄化用触媒ユニット。
  3. 板状触媒エレメントは、ガス流路入口側の平坦部の端辺からガス流れ方向に所定の距離をおいて平坦部にガス流れを乱すための手段を具備する、請求項1または2に記載の排ガス浄化用触媒ユニット。
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