JP2020114646A - 印刷結果予測方法及び印刷結果予測プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷画像のシミュレーションにおいて、複数の色を重ね合せた印刷結果を精度良く予測可能とする。【解決手段】記録媒体上に複数のインクドットを形成することにより画像を印刷する記録装置における印刷結果を予測する印刷結果予測方法であって、膜厚分布予測ステップS3にて予測された顔料膜厚分布と、インクの単位厚みあたりの単位分光透過率と、記録媒体における光の反射特性とに基づいて、記録媒体上における分光反射率分布を予測する分光反射率分布予測ステップS4を含む。分光反射率分布予測ステップでは、顔料の表面反射率および吸収係数を用いて、入射光を反射光と透過光に分割することで、インクの色の重ね順を考慮して分光反射率分布を予測する。【選択図】図2

Description

本発明は、印刷結果予測方法及び印刷結果予測プログラムに関する。
技術の進歩に伴い,プリンタの画質は日々向上している。プリンタの印刷画質の向上のために、機械的精度の向上や、印字パターンの改善などが制御因子として用いられている。しかし、このような場合には、実際に印刷した印刷画像を用いて評価を行うため、時間やコストの面で大きな負担となり、システムが複雑化するほどその負担は増大するという課題がある。また、機械的な誤差など実際には再現の難しい因子についての評価は困難である。さらに、このような誤差により、評価結果の判断を誤る場合があるという課題もある。このような背景から、プリンタで実際に印刷画像を出力することなく、印刷結果を予測できるシミュレーション技術が既に知られている。
このような印刷結果の予測シミュレーション技術に関し、特許文献1には、機械的或は光学的ドットゲインによる影響を考慮した高精度な再現色予測を可能とすることを目的とする予測手法が開示されている。特許文献1の手法では、1次色補正手段が、複数色に対応する記録材の各々の1次色を、各記録材の打ち込み量に基づいて補正する。推定手段が、1次色補正手段によって補正された各1次色を用いて、それらの混色をクベルカ・ムンク(Kubelka−Munk)理論にて推定する。格納手段が、記録材を用いて得られるカラーパッチの実際の色と、カラーパッチにおける各記録材の打ち込み量に基づいて推定された色との誤差に基づいて決定されたインク重ね合わせ補正係数を格納する。そして予測手段が、指定された記録材の打ち込み量に関して推定手段で推定された混色を格納手段に格納された補正係数に基づいて補正し、再現色の予測結果を得る。
しかし、特許文献1に開示された予測手法では、インクの重ね合せによる色の補正を行う際に、実際の印刷画像(サンプル)の色と、シミュレーションで推定された色との誤差に基づいて補正処理を行っている。このため、サンプルの出力条件から外れた条件では、補正に用いるサンプルが無いので、再現色の予測精度が低下する虞がある。このように従来手法では、複数の色を重ね合せた際の印刷画像を精度良く予測するという観点でさらなる改善の余地がある。
本発明は、印刷画像のシミュレーションにおいて、複数の色を重ね合せた印刷結果を精度良く予測可能とすることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の一観点に係る印刷結果予測方法は、記録媒体上に複数のインクドットを形成することにより印刷画像を形成する記録装置における印刷結果を予測する印刷結果予測方法であって、前記記録媒体上におけるインク滴の着弾位置を予測する着弾位置予測ステップと、前記着弾位置予測ステップにて予測された前記着弾位置に基づき前記記録媒体上における顔料膜厚分布を予測する膜厚分布予測ステップと、前記膜厚分布予測ステップにて予測された前記顔料膜厚分布と、インクの単位厚みあたりの単位分光透過率と、前記記録媒体における光の反射特性とに基づいて、前記記録媒体上における分光反射率分布を予測する分光反射率分布予測ステップと、を含み、前記分光反射率分布予測ステップでは、顔料の表面反射率および吸収係数を用いて、入射光を反射光と透過光に分割することで、インクの色の重ね順を考慮して前記分光反射率分布を予測する。
印刷画像のシミュレーションにおいて、複数の色を重ね合せた印刷結果を精度良く予測できる。
複数インクの重ね順の違いによる分光反射率の変化を説明するための模式図 実施形態に係る印刷結果予測処理のフローチャート 画像パターンの一例を示す図 予測印刷画像の一例を示す図 重ね塗りされていない顔料膜の分光反射率を説明するための模式図 ランバート・ベアの法則の各パラメータを説明するための模式図 実施形態に係る印刷結果予測装置の機能ブロック図 印刷結果予測装置のハードウェア構成図 記録装置の一例としての画像形成装置の斜視図 図9の画像形成装置中のメインタンクの斜視図 実験1〜3で用いた紙の分光反射率分布の計測結果を示す図 実験1,2で作成した印刷画像の分光反射率分布の計測結果を示す図 実験4,5で作成した印刷画像の分光反射率分布の計測結果を示す図 実験6,7で作成した印刷画像の分光反射率分布の計測結果を示す図 実験8,9で作成した印刷画像の分光反射率分布の計測結果を示す図 実施例1,2の分光反射率分布の計算結果を示す図 比較例1,2の分光反射率分布の計算結果を示す図 実験4,5で作成した印刷画像のRGB値を示す図 実施例1,2のRGB値の予測結果を示す図 比較例1,2のRGB値の予測結果を示す図
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
[印刷結果予測方法の概略]
まず、シミュレーションにおける印刷結果予測方法の概略について説明する。色予測方法では、色重ね順を印刷画質の制御因子として用いるのが好ましい。インクの色重ね順による色差を精度良く予測する事ができると、実際のサンプルを出力することなく、異なる色のインクの顔料膜の重なりを有するような条件を含む様々な条件の印刷画像を精度良く予測することができるためである。従来でも、例えば特開2012−148489号公報など、色重ね順によって色が変化する現象に着目し、色重ね順を制御因子として画質の向上を検討する方法が考案されている公知例がある。なお、本実施形態で用いる「印刷画像」とは、画像形成装置などの記録装置によってデジタル画像に基づき記録媒体上に印刷された画像であり、記録装置が記録媒体上にインクを吐出することで記録媒体上に形成される複数のインクドットから成る印刷物である。
シミュレーションにおいて色重ね順を考慮した色の予測方法として、例えば特許文献1ではクベルカ・ムンク(Kubelk−Munk)理論を用いて分光反射率分布を予測する方法が開示されている。しかし、クベルカ・ムンク理論は、インク顔料膜内の光の減衰に関する理論であり、顔料膜表面の反射を考慮していない。また、例えば特許第4780312号のように、ランバート・ベア(Lambert−Beer)の法則を用いた方法が開示されている公知例もあるが、同様に表面反射は考慮されていない。しかしながら、屈折率の異なる物質間で光が入射したときは、反射光と透過光とに分けられることは一般によく知られている。顔料の屈折率は顔料種類ごとに異なるため、空気−顔料膜表面の材料によって、反射光の影響の度合いは異なる。したがって、入射光が顔料膜表面に到達した時、表面反射成分と透過成分に分けて考える必要がある。
図1は、複数インクの重ね順の違いによる分光反射率の変化を説明するための模式図である。図1では、メディア(記録媒体)の上に顔料膜2を配置し、この顔料膜2の上に顔料膜1を重ねて配置した構成を「条件A」として示し、条件Aとは反対に、メディアの上に顔料膜1を配置し、この顔料膜1の上に顔料膜2を重ねて配置した構成を「条件B」として示す。条件A、及び条件Bにおける分光反射率分布は下記の式(1−1)で算出できる。
Figure 2020114646
図1および式(1−1)に示すように、色重ね順を変えると、最表面の顔料が変わるため最表面の反射率も変わるはずである。図1の条件Aの場合、最表面の反射率は顔料膜1の表面反射率Rとなり、一方、条件Bの場合、最表面の反射率は顔料膜2の表面反射率Rとなる。しかし従来のクベルカ・ムンク理論やランバート・ベアの法則のみを用いた場合では、上述のように顔料膜表面の反射を考慮していないため、条件A、Bのような色重ね順の違いによって反射率が変化する現象を再現できない。なお、本来は顔料膜間の表面反射率を考慮する必要があるが、式(1−1)では十分小さく無視できるとして顔料膜間の表面反射率は無視している。特許文献1では、その影響を実際に印字したサンプルを測定し、予測結果との差から補正係数を算出し修正する方法が開示されているが、出力したサンプルの出力条件から外れるほど予測精度は悪化する。
上記より、最表面にあるインク顔料の表面反射を考慮する事で、様々な条件における印刷画像の色を精度良く予測する事ができると考えられる。しかしながら、顔料膜の分光反射光分布測定結果から表面反射成分と透過成分を直接計測することは、一般に困難である。
そこで本実施形態では、顔料の表面反射率R、Rおよび吸収係数a、aを用いて、入射光を反射光と透過光に分割することで、インクの色の重ね順を考慮して分光反射率分布R2,1、R1,2を予測する(式(2−5)、(2−10)参照)。より詳細には、顔料膜での表面反射率が異なる3種類以上の顔料から構成されるインクセットの内の2種類の顔料膜を重ねて印字した印刷画像から決定した各顔料の表面反射率および吸収係数を用いて、各インクの顔料膜の推定表面反射率分布と推定透過率分布を算出することによって、入射光を反射光と透過光に分割する。
例えば、3種類の顔料がシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の場合、表面反射率R,R,Rおよび吸収係数a^,a^,a^(式(3−1)等参照)を用いて、各インクの顔料膜の推定表面反射率分布と推定透過率分布を算出することによって(式(3−2)等参照)、入射光を反射光と透過光に分割する。また、4種類の顔料がオレンジ(O)、グリーン(G)、ブラック(K)、バイオレット(V)の場合、表面反射率R,R,R,Rおよび吸収係数a^,a^,a^,a^を用いて、各インクの顔料膜の推定表面反射率分布と推定透過率分布を算出することによって、入射光を反射光と透過光に分割する。
なお、本実施形態では、重ね印字した際の顔料膜間の表面反射率が十分小さく無視できると仮定したため、推定表面反射率分布及び推定透過率分布としている。また、以降の反射率計算については、波長ごとに計算を行って分光反射率分布を得るため、特に記載のない限り"分光"および"各波長の"の記載を省略している場合がある。
より詳細には、本実施形態で用いる顔料膜の推定表面反射率分布および推定透過率分布の計算手法は下記の手順(i)〜(iv)のとおりである。
(i)顔料膜での表面反射率が異なる3種類以上のインクからなるインクセットを用意する(例えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3種類を用いる)。
(ii)上記(i)のインクセットを用いて作成することができる2種類のインクの組み合わせで、色重ね順を変えたベタ画像サンプル(印刷画像)を作成する(例えば、CM、MC、YM、MY、CY、YCのベタ画像)。
(iii)上記(ii)で得られたベタ画像サンプルおよび、メディアの反射率分布を測定する。
(iv)式(1−1)の条件Aにおける顔料膜1,2がそれぞれの顔料膜色に対応させて考えると、下記の式(1−2)〜(1−7)で示されるような式が得られる。上記(iii)で得られた各サンプルの測定結果を,式(1−2)〜(1−7)に代入して、各波長における連立方程式を解くことで各顔料膜の推定表面反射率分布および推定透過率分布を得る。
Figure 2020114646
[予測シミュレーション]
次に図2〜図6を参照して、本実施形態に係る印刷結果予測方法に基づく予測シミュレーションの詳細について説明する。図2は、実施形態に係る印刷結果予測処理のフローチャートである。
印刷結果を予測するための手順について図2を用いて説明する。まずステップS1にて、予測したい印刷結果の元となる画像パターンが入力される。図3は、画像パターンの一例を示す図である。本ステップで入力される画像パターンは、例えば図3に示すようなデジタル画像データであり、印刷時にどのタイミングでどのノズルからインク滴を吐出させるかを決める情報となる。
次に、ステップS2にて、着弾位置予測処理が行われる(着弾位置予測ステップ)。本ステップでは、吐出されたインク滴がメディアへ着弾する位置を予測する。着弾位置の予測方法としては,例えば特許第4780312号に記載の方法で予測できる。位置情報は、例えば図3に例示される横軸(主走査方向)と縦軸(副走査方向)の2次元座標で表現できる。
次に、ステップS3にて、顔料膜厚分布予測処理が行われる(顔料膜厚分布予測ステップ)。顔料膜厚分布は、印刷画像中の顔料膜の厚さの分布である。本ステップでは、ステップS2での着弾位置予測結果に基づき、メディア上の顔料膜厚分布(インク滴厚分布)を予測する。顔料膜厚分布の予測方法としては、例えば特許第4780312号に記載の方法で予測できる。
次に、ステップS4にて、反射率分布予測処理が行われる(分光反射率分布予測ステップ)。本ステップでは、ステップS3の顔料膜厚分布予測結果に基づき、記録媒体上における分光反射率分布を予測する。なお、反射率分布予測処理の詳細については後述する。
最後に、ステップS5にて、ステップS4の反射率分布予測結果に基づき、予測印刷画像が出力される(予測画像出力ステップ)。図4は、予測印刷画像の一例を示す図である。図4に示すように、予測印刷画像は、印刷装置による画像パターンに対する印刷結果の予測画像であり、図3の画像パターンに応じた各位置にて、インク滴がメディア上で着滴された状態を表現しているデジタル画像である。
次に、本実施形態で重要な反射率分布予測処理(ステップS4)について詳しく説明する。
まず、重ね塗りされていない顔料膜を考える。図5は、重ね塗りされていない顔料膜の分光反射率を説明するための模式図である。図5に示すように、顔料膜が一層の場合には、顔料膜に入力される入力光Iは、顔料膜表面で反射する反射光Ir1と、顔料膜を透過してメディア表面で反射する透過光It1とに分光する。
図5の構成において、分光反射率Rは、入射光量Iに対する、返ってきた光量(反射光量Ir1+透過光量It1)の割合となり、下記の式(2−1)で表される。 式(2−1)を用いて波長ごとに反射率を計算することで反射率分布が得られる。
Figure 2020114646
ここで,顔料の表面反射光量Ir1は下記の式(2−2)で表される。
Figure 2020114646
また、透過光量It1は、分光入射光量Iと反射光量Ir1と、紙の反射率Rと、顔料膜厚hにおける透過率Tとから下記の式(2−3)のように表される。
Figure 2020114646
さらに、顔料膜厚hにおける各波長での透過率Tは、ランバート・ベア(Lambert−Beer)の法則を用いて計算できる。図6は、ランバート・ベアの法則の各パラメータを説明するための模式図である。ランバート・ベアの法則によると、顔料膜の透過率Tは、図6に示す各パラメータを用いて下記の式(2−4)で表される。
Figure 2020114646
従って、反射率Rは、式(2−2)〜(2−4)より下記の式(2−5)のように表される。
Figure 2020114646
一方で、顔料膜の表面反射を考慮しない従来の方式では,式(2−5)中の顔料膜の表面反射率R=0となり、下記の式(2−6)のようになる。
Figure 2020114646
次に、図1のような複数の種類のインクが重なった場合の反射率R1,2およびR2,1を考える。図1に示した条件A,Bそれぞれの反射率は、下記の式(2−7)で表される。
Figure 2020114646
ここで、顔料の表面反射光量Ir1,Ir2は以下の式(2−8)で表される。
Figure 2020114646
また、透過光量It(1,2),It(2,1)は、図1に示す光路より下記の式(2−9)で表すことができる。
Figure 2020114646
従って、式(2−7)〜(2−9)より、顔料膜の表面反射を考慮したときの反射率の計算式である式(1−1)が求まる。
さらに、ランバート・ベアの法則により、透過光率T,Tは顔料膜厚h,hと吸収係数a,aで表される。ここで、重ね印字した際の顔料膜間の表面反射率が十分小さく無視できると仮定し、透過係数T,Tを推定透過係数とすると、吸収係数a,aは推定吸収係数a^,a^となる。従って、下記の式(2−10)を導出できる。
Figure 2020114646
一方で、顔料膜の表面反射を考慮しない従来の方式では、式(2−10)中の顔料膜の表面反射率R,R=0となるため下記の式(2−11)で表される。
Figure 2020114646
式(2−11)に示される通り、重ね塗り順序が異なる場合でも、反射率に違いはなくなる。
なお、透過光の計算には、ランバート・ベアの法則を用いたが、クベルカ・ムンク理論など異なる式を用いてもよい。
[印刷結果予測装置]
図7は、実施形態に係る印刷結果予測装置1の機能ブロック図である。図8は、印刷結果予測装置1のハードウェア構成図である。
上述した実施形態に係る印刷結果予測方法は、例えば図7に示す印刷結果予測装置1が実行することができる。図7に示すように、印刷結果予測装置1は、画像パターン入力部11と、着弾位置予測部12と、顔料膜厚分布予測部13と、分光反射率分布予測部14と、印刷結果予測画像出力部15とを有する。
画像パターン入力部11、着弾位置予測部12、顔料膜厚分布予測部13、分光反射率分布予測部14、及び印刷結果予測画像出力部15は、それぞれ図2のフローチャート中のステップS1〜S5の各処理を実行する。
図8に示すように、印刷結果予測装置1は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)101、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)102およびROM(Read Only Memory)103、入力デバイスであるキーボード及びマウス等の入力装置104、ディスプレイ等の出力装置105、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール106、補助記憶装置107、などを含むコンピュータシステムとして構成することができる。
図7に示す印刷結果予測装置1の各要素の機能は、CPU101、RAM102等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェア(印刷結果予測プログラム)を読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信モジュール106、入力装置104、出力装置105を動作させるとともに、RAM102や補助記憶装置107におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。すなわち、本実施形態の印刷結果予測プログラムをコンピュータ上で実行させることで、印刷結果予測装置1は、画像パターン入力部11、着弾位置予測部12、顔料膜厚分布予測部13、分光反射率分布予測部14、及び印刷結果予測画像出力部15として機能する。
[記録装置]
図9、図10を参照して、本実施形態に係る印刷結果予測装置1が予測する印刷結果の印刷を行う装置の一例としての記録装置について説明する。図9は、記録装置の一例としての画像形成装置400の斜視図である。図10は、図9の画像形成装置400中のメインタンク410の斜視図である。
本実施形態の分光反射率分布予測の手法は、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本実施形態において、記録装置とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
図9に示すように、記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。図10に示すように、インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、図9に示すように、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
なお、図7、図8を参照して説明した印刷結果予測装置1は、図9、図10に示す記録装置の一例としての画像形成装置400の一部として画像形成装置400の内部に設けられる構成でもよいし、画像形成装置400とは別体として設けられる構成でもよい。
本実施形態に係る印刷結果予測方法の効果を説明する。図2に示す印刷結果予測処理のフローのうち、ステップS4の反射率分布予測処理では、顔料の表面反射率R、Rおよび吸収係数a、aを用いて、入射光を反射光と透過光に分割することで、インクの色の重ね順を考慮して分光反射率分布R2,1、R1,2を予測する(式(2−5)、(2−10))。より詳細には、顔料膜での分光反射率が異なる3種類以上の顔料から構成されるインクセットの内の2種類の顔料膜を重ねて印字した画像から決定した各顔料の表面反射率R,R,Rおよび吸収係数a^,a^,a^(式(3−1)等参照)を用いて,入射光を反射光と透過光に分割することで、インクの色の重ね順を考慮して分光反射率分布(RC,M、RM,Cなど)を予測する(式(3−2)等参照)。
実際に印刷された印刷画像において、同じ種類のインクが重なった部分でも、インクの色重ね順の違いによって表面の色が変化する現象が生じる。このとき、当該箇所の分光反射率も変化している。本実施形態では、上記構成のとおり、反射光と透過光の両方の条件を反映させて印刷結果の予測画像の分光反射率を算出することによって、色重ね順の違いによる分光反射率の変化をシミュレーション上で表現できる。これにより、インクの色重ね順により色が変化する現象を精度良く予測可能となるので、複数の色を重ね合せた印刷結果の予測を高精度にできる。インクの色重ね順によって色が変化する現象を正しくシミュレーションに反映する事で、異なる色のインクの顔料膜の重なりを有するような条件を含む様々な条件で精度良く色を予測し、色重ね順を印刷画質の制御因子として予測検討できるようになる。
また、特許文献1などの従来手法でも印刷結果の予測に色重ね順を反映させることが提案されているが、従来は実際に印刷したサンプルとシミュレーションの予測結果とを比較して調整を行っていた。これに対して本実施形態ではすべてシミュレーション上の計算によって色重ね順を考慮した印刷結果の予測を行うことができる。これにより、予測処理の手順を大幅に簡略化でき、より簡易かつ迅速に印刷結果の予測処理を行うことができ、利便性を向上できる。
以下、実施例を用いて上記実施形態について具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(1)実施例、比較例の設定
顔料膜の表面反射率を考慮することで、重ね塗り順序を変えた場合の色の違いを予測できるかを示すため、下記の表1に示すように、顔料膜の表面反射率を考慮する実施例と、考慮しない比較例とを検討した。具体的には、表面反射率の考慮あり、かつ、印字色の色重ね順がシアン→マゼンタのものを実施例1とし、表面反射率の考慮あり、かつ、印字色の色重ね順がマゼンタ→シアンのものを実施例2とした。また、実施例1,2に対して表面反射率なしのものをそれぞれ比較例1,2とした。
Figure 2020114646
なお、画像評価をする際の色としては、一般的にL*a*b*およびRGB値を用いるが、本実施例ではRGB値で評価を行った。また、本実施例では、反射率分布予測処理(図2のステップS4)の効果を示すため、色重ね順による差異が顕著に表れるベタ画像を印刷結果予測対象の画像パターンとして用いた。ベタ画像を用いるため、印刷結果予測画像では、着弾位置予測処理(図2のステップS2)の影響は少なく、また、顔料膜ごとにほぼ一定の膜厚であるため顔料膜厚分布予測処理(ステップS3)の影響も少ない。従って本実施例では、着弾位置予測処理と、顔料膜厚分布予測処理は省略し、上記実施例1,2及び比較例1,2を用いて、各顔料膜は均一な膜厚として反射率分布予測処理を行った。
(2)実施例および比較例の計算用のパラメータの取得について
実施例および比較例の計算に必要な計算パラメータの取得方法について説明する。以下に示す実験1〜9の実験結果から各パラメータを算出した。本実験ではシアン、マゼンタ、イエローの3種類のインクを用いて実験を行った。計算に必要なパラメータとして、顔料膜厚(h,h,h)、紙の反射率R、吸収係数(a,a)、推定吸収係数(a^,a^,a^)、推定表面反射率(R,R,R)を算出した。なお、符号C,M,Yは、それぞれシアン、マゼンタ、イエローを指す。
(2−1)顔料膜厚(h,h,h
以下に示す手順で、単色ベタ印字を行った後、その印刷画像の断面から各顔料膜の顔料膜厚の測定を行った。
(2−2−1)印字条件
インクジェットプリンタIPSiO GX e5500:リコー社製)に付属のシアン、マゼンタ、イエローの各インクを図9に記載の装置に充填した。次に記録媒体としてIJB印画紙光沢(三菱製紙社製)をセットし、シアン、マゼンタ、イエローの印字色を付着量600〜700mg/A4となるよう1200dpiの解像度でベタ印字を行った。上記条件下におけるシアン、マゼンタ、イエローの各印字色での印字をそれぞれ実験1〜3とした。
(2−1−2)顔料膜厚測定方法
実験1〜3で得たベタ印字の印刷画像の断面を、走査型電子顕微鏡S−4800(日立ハイテク社製)により観察することで、実験1〜3の印刷画像における顔料膜の膜厚を測定した。その結果を下記の表2に示す。
Figure 2020114646
(2−2)紙の反射率R
X−Rite938(エックスライト社製)により、記録媒体としてのIJB印画紙光沢(三菱製紙社製)の紙の反射率を得た。図11は、実験1〜3で用いた紙の分光反射率分布の計測結果を示す図である。なお、測定時の照明光は標準光源D50を用いた。
(2−3)比較例1,2の吸収係数(a,a
実験1,2で作製したサンプル(印刷画像)を用いて、顔料膜の表面反射率を考慮しない比較例1,2での吸収係数を算出した。その手順を以下に示す。
(2−3−1)反射率分布の測定
X−Rite938(エックスライト社製)により,IJB印画紙光沢(三菱製紙社製)を用いて実験1,2で作製した単色ベタ印字の印刷画像の反射率分布を測定した。図12は、実験1,2で作成した印刷画像の分光反射率分布の計測結果を示す図である。なお、測定時の照明光は標準光源D50を用いた。
(2−3−2)吸収係数の算出
図11の紙の反射率Rp、図12の反射率R、表2の膜厚h、及び、反射率分布測定時の入射光量I0を、上述した式(2−6)に代入することで、表面反射を考慮しない場合の顔料膜の吸収係数を実験1の場合(a)、および実験2の場合(a)についてそれぞれ算出した。
(2−4)実施例1,2の推定吸収係数、推定表面反射率
以下に示す手順で、2色重ね塗りベタ印字を行った後、そのサンプル(印刷画像)を用いて顔料膜の表面反射率を考慮する実施例1,2の推定表面反射率(R,R,R)と,推定吸収係数(a^,a^,a^)とを算出した。
(2−4−1)印字条件
インクジェットプリンタIPSiO GX e5500:リコー社製)に付属のシアン、マゼンタ、イエローの各インクを図9に記載の装置に充填した。次に記録媒体としてIJB印画紙光沢(三菱製紙社製)をセットし、下記の表3に記載の紙面側色を付着量600〜700mg/A4となるよう1200dpiの解像度でベタ印字を行い、その後表3に記載の紙面側色を印字したIJB印画紙光沢に対して、紙面側色印字部に重なるように、表3に記載の表面側色を付着量600〜700mg/A4となるよう1200dpiの解像度でベタ印字を行った。上記条件下における表3に記載の紙面側色と表面側色の組み合わせでの印字をそれぞれ実験4〜9とする。
Figure 2020114646
(2−4−2)分光反射率分布測定方法
X−Rite938(エックスライト社製)により,実験4〜9で作成した2色重ね塗りベタ印字の印刷画像の分光反射率分布を測定した。なお、測定時の照明光は標準光源D50を用いた.その結果を,図13〜15に示す。図13は、実験4,5で作成した印刷画像の分光反射率分布の計測結果を示す図である。図14は、実験6,7で作成した印刷画像の分光反射率分布の計測結果を示す図である。図15は、実験8,9で作成した印刷画像の分光反射率分布の計測結果を示す図である。
(2−4−3)推定吸収係数、推定表面反射率の算出
上述した式(2−10)に基づき、下記の式(3−1)の連立方程式を作成した。図11の紙の反射率Rp、図13〜15の反射率R、表2の膜厚h、及び、反射率分布測定時の入射光量I0の各パラメータと、式(3−1)とから、表面反射を考慮する場合の推定表面反射率(R,R,R)および推定吸収係数(a^,a^,a^)を得た。
Figure 2020114646
(3)実施例および比較例の反射率分布の計算
実施例1,2のような、表面反射率を考慮する場合の反射率分布RC,M、RM,Cは、上述した式(2−10)より下記の式(3−2)で計算できる。一方、比較例1,2のような、表面反射率を考慮しない場合の反射率分布RC,M、RM,Cは、上述した式(2−11)より下記の式(3−3)で計算できる。
Figure 2020114646
Figure 2020114646
上記(2)にて取得した各パラメータ、顔料膜厚(h,h,h)、紙の反射率R、表面反射を考慮しない場合の吸収係数(a,a)、推定吸収係数(a^,a^,a^)、各波長の推定表面反射率(R,R,R)、分光反射率分布測定時の入射光量Iを上記の式(3−2)および式(3−3)に代入することで、実施例1,2および比較例1,2の分光反射率分布RC,M、RM,Cが計算できる。その結果を図16および図17に示す。図16は、実施例1,2の分光反射率分布RC,M、RM,Cの計算結果を示す図である。図17は、比較例1,2の分光反射率分布RC,M、RM,Cの計算結果を示す図である。
図17に示す比較例1,2のように、表面反射率を考慮しない場合には、色の重ね順の違いによる反射率分布RC,M、RM,Cの違いは現れない。つまり比較例1,2の反射率分布は完全に重なっている。一方、図16に示す実施例1,2のように、表面反射率を考慮した場合には、色の重ね順の違いにより実測と同じ傾向の反射率分布RC,M、RM,Cの違いが計算できている。つまり実施例1,2の反射率分布には差異が生じている。
(4)実施例および比較例のRGB値予測
図16、図17示した実施例及び比較例の反射率分布RC,M、RM,Cに基づいて色の3刺激値(XYZ値)を算出することで、図19、図20に示すRGB値が予測できる。図19は、実施例1,2のRGB値の予測結果を示す図である。図20は、比較例1,2のRGB値の予測結果を示す図である。なお、図19との比較のため、実施例1,2と同条件(実験4,5)で作成した印刷画像のRGB値を示す図も図18に示す。
XYZ値は後述の手順で計算できる。まず、照明光(今回の場合はD50)の分光分布S(λ)を用意する。なお、D50などのCIE等の光源規格により定められている照明光の分光分布は、一般に入手可能である。
次に、実験4,5の実測反射率分布、実施例1,2、比較例1,2の計算反射率分布をP(λ)とおくと、色の3刺激値(XYZ値)は下記の式(3−4)〜式(3−7)で表される。
Figure 2020114646
なお,式(3−4)〜式(3−7)において、x(λ),y(λ),z(λ)は等色関数であり、CIEによって定められているCIE1931を用いた。
次に、算出したXYZ値からRGB値を算出した。この算出は、特許4780312号に記載の下記の計算式(3−8)により行った。
Figure 2020114646
図18に印刷画像のRGB値と、図19に示す実施例1,2のRGB値の計算結果から、顔料膜の表面反射率を考慮した場合には、実験結果を精度よく予測できていることがわかる。一方、図20に示す比較例1,2のRGB値の計算結果から、顔料膜の表面反射率を考慮しない場合には、重ね塗り順を変えても同じ結果であり、予測精度は悪いことが分かる。なお、本実施例ではベタ印字の予測を示したが、インクの色重ね順が異なるその他の印字条件でも予測精度は向上していることは言うまでもない。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
1 印刷結果予測装置
11 画像パターン入力部
12 着弾位置予測部
13 顔料膜厚分布予測部
14 分光反射率分布予測部
15 印刷結果予測画像出力部
400 画像形成装置(記録装置)
S2 着弾位置予測ステップ
S3 顔料膜厚分布予測ステップ
S4 反射率分布予測ステップ
S5 予測画像出力ステップ
特開2003‐326749号公報

Claims (4)

  1. 記録媒体上に複数のインクドットを形成することにより印刷画像を形成する記録装置における印刷結果を予測する印刷結果予測方法であって、
    前記記録媒体上におけるインク滴の着弾位置を予測する着弾位置予測ステップと、
    前記着弾位置予測ステップにて予測された前記着弾位置に基づき前記記録媒体上における顔料膜厚分布を予測する膜厚分布予測ステップと、
    前記膜厚分布予測ステップにて予測された前記顔料膜厚分布と、インクの単位厚みあたりの単位分光透過率と、前記記録媒体における光の反射特性とに基づいて、前記記録媒体上における分光反射率分布を予測する分光反射率分布予測ステップと、
    を含み、
    前記分光反射率分布予測ステップでは、顔料の表面反射率および吸収係数を用いて、入射光を反射光と透過光に分割することで、インクの色の重ね順を考慮して前記分光反射率分布を予測する、
    印刷結果予測方法。
  2. 前記分光反射率分布予測ステップでは、顔料膜での分光反射率が異なる3種類以上の顔料から構成されるインクセットの内の2種類の顔料膜を重ねて印字した前記印刷画像から決定した各顔料の表面反射率および吸収係数を用いて、入射光を反射光と透過光に分割することで、インクの色の重ね順を考慮して前記分光反射率分布を予測する、請求項1に記載の印刷結果予測方法。
  3. 前記分光反射率分布予測ステップにて予測された前記分光反射率分布に基づき前記記録媒体上の各位置の色の3刺激値を算出し、前記3刺激値を用いて前記印刷結果の予測画像を出力する予測画像出力ステップを含む、
    請求項1または2に記載の印刷結果予測方法。
  4. 記録媒体上に複数のインクドットを形成することにより印刷画像を形成する記録装置における印刷結果を予測する印刷結果予測プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記記録媒体上におけるインク滴の着弾位置を予測する着弾位置予測機能と、
    前記着弾位置予測機能により予測された前記着弾位置に基づき前記記録媒体上における顔料膜厚分布を予測する膜厚分布予測機能と、
    前記膜厚分布予測機能により予測された前記顔料膜厚分布と、インクの単位厚みあたりの単位分光透過率と、前記記録媒体における光の反射特性とに基づいて、前記記録媒体上における分光反射率分布を予測する分光反射率分布予測機能と、
    を実現させ、
    前記分光反射率分布予測機能では、顔料の表面反射率および吸収係数を用いて、入射光を反射光と透過光に分割することで、インクの色の重ね順を考慮して前記分光反射率分布を予測する、
    印刷結果予測プログラム。
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