JP2020114285A - 調製装置 - Google Patents

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伸也 青木
賢吾 後藤
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賢吾 後藤
博實 神野
Hiromi Jinno
博實 神野
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Abstract

【課題】容器から持ち去られてしまう組成物の量を低減できるようにした調製装置を提供する。【解決手段】本発明の調製装置1は、組成物を調製するための材料が収容される容器本体20、及び、前記容器本体20に設けられるノズル22を備える容器2と、前記ノズル22内及び前記容器本体20内に亘って配置され、前記材料を撹拌する撹拌部材3とを備え、前記撹拌部材3は、前記ノズル22から抜き出すことのできる縮小形状に変形可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、骨セメントに例示される組成物を調製する、調製装置に関する。
従来、種々の用途に様々な組成物が使用されている。例えば医療に使用される組成物として、生体骨に人工関節を固定する材料、骨充填材、又は人工骨材料等の硬組織組成物がある。
硬組織組成物の一つとして骨セメントがある。骨セメントは、一般的に粉末材料,液体モノマー材料及び重合開始剤の3つの材料によって調製される。例えば、人工関節と生体骨との固定に骨セメントを使用する場合には、これらの3つの材料を撹拌した直後であって完全に硬化(重合)する前の未だ軟らかい状態(軟塊状態又は生地状態という)の骨セメントが生体骨の髄腔内に埋め込まれる。続いて、人工関節のステムが髄腔内に挿入される。髄腔内に埋め込まれた骨セメントが完全に硬化すると、この骨セメントを介して人工関節と生体骨とが接合される。
このように完全に硬化する前に髄腔内へ埋め込むことができるよう、骨セメントは、施術(髄腔内への埋め込み)毎に必要量だけ、施術直前に調製される。
そこで、施術の現場において必要量だけ骨セメントを容易に調製できるよう、密閉された容器内において複数の材料を撹拌部材により撹拌して骨セメントを調製する小型の調製装置が種々提案されている(例えば特許文献1)。
特開2002−52331号公報
調製装置では、容器から組成物を取り出して使用する際、撹拌部材は邪魔になるため容器から取り外される。撹拌部材に付着して撹拌部材と共に容器から持ち去られてしまう組成物は損失となる。
本発明は、容器から持ち去られてしまう組成物の量を低減できるようにした調製装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の調製装置は、組成物を調製するための材料が収容される容器本体、及び、前記容器本体に設けられるノズルを備える容器と、前記ノズル内及び前記容器本体内に亘って配置され、前記材料を撹拌する撹拌部材とを備え、前記撹拌部材は、前記ノズルから抜き出すことのできる縮小形状に変形可能である。
本発明によれば、容器から持ち去られてしまう組成物の量を低減できる。
骨セメント調製装置の縦断面図であって、撹拌翼が容器内に配置された状態を要部拡大図とともに示す図。 骨セメント調製装置の要部縦断面図。 骨セメント調製装置の要部縦断面図。 骨セメント調製装置の軸部材及び格納部の構成を示す模式図であって、図1のA矢視図。 撹拌部材の撹拌翼の形状を変更する翼形状操作部の斜視断面図。 撹拌部材の撹拌翼の格納形状を示す斜視断面図。 撹拌部材の撹拌翼の展開形状を示す斜視断面図。 骨セメント調製装置の使用方法を説明するための側面図。 撹拌部材の変形例の要部構成を示す模式的な正面図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下に示す実施の形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施の形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除するものではない。また、実施の形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。さらに、実施の形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
以下では、組成物として骨セメントを調製する骨セメント調製装置を、本発明の調製装置の実施の形態として説明する。また、骨セメント調製装置を、後述の把持部が上側に、後述の容器が下側に配置された姿勢で使用されるものとして説明する。また、骨セメント調製装置の各構成要素も、骨セメント調製装置に組み立てられた状態を基準に、骨セメント調製装置に倣い上下を規定する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一要素は原則として同一の符号を付し、その説明を省略することもある。
[1.構成]
以下、図1〜図7を参照して骨セメント調製装置の構成について説明する。図1は、骨セメント調製装置の縦断面図であって、撹拌部材が容器内に配置された状態を要部拡大図とともに示す図である。図2は、骨セメント調製装置の要部縦断面図であって、撹拌部材が容器から抜き出される途中の状態を示す図である。図3は、骨セメント調製装置の要部縦断面図であって、撹拌部材が容器から抜き出される途中の状態を示す図である。図4は、骨セメント調製装置の軸部材及び格納部の構成を示す模式図であって、図1のA矢視図である。図5は、撹拌部材の撹拌翼の形状を変更する翼形状操作部の斜視断面図である。図6は、撹拌部材の撹拌翼の格納形状を示す斜視断面図である。図7は、撹拌部材の撹拌翼の展開形状を示す斜視断面図である。
図1〜図7に示す骨セメント調製装置1は、材料(本実施形態では、粉末材料,液体モノマー材料及び重合開始剤)を撹拌して骨セメントを調製するためのものである。骨セメント調製装置1は、材料が収容される内部空間2s(以下「撹拌室2s」と称する)を有するシリンダ形状の容器2と、容器2内に先端が配置され材料を撹拌する撹拌部材3とを備える。
なお、本実施形態では、容器2の底部にスタンド4が装着されている。スタンド4は、骨セメント調製装置1を、作業者が撹拌操作をしやすいように直立状態に支持するものである。スタンド4は、例えば略円錐台形形に形成され、その上面には、容器2の底部が内側に嵌まり込む筒部4aを有している。
[1−1.容器]
図1に示されるように、容器2は、容器本体20と、蓋部21と、ノズル22とを備える。
容器本体20は、シリンダ20aと、略ドーム型の回転体形状のプランジャ20bとを備える。シリンダ20aは、その軸心線が鉛直方向に沿うように配置される。シリンダ20aの上端は開放されている。すなわち、シリンダ20aはその上端に開口20cを有している。
また、シリンダ20aの下端も開放されているが、下端はプランジャ20bが嵌め込まれている。このプランジャ20bの筒状の外周面にはリング状のシール部材であるOリング5が嵌め込まれている。このOリング5の外周面はシリンダ20aの内周面に密着しており、撹拌室2sの下部を密封している。プランジャ20bは、後述するように、シリンダ20aに取り付けられたセメントガンにより圧力が加えられ、撹拌室2s内を開口20c及びノズル22に向かって移動する。また、プランジャ20bの天井壁中央には、撹拌部材3の軸部材30(後述)の先端部30x(下端部)が入り込む凹所20dが形成されている。なお、撹拌室2s内の骨セメントを射出するための治具として、セメントガンの他に、整形外科用セメント注入器、又は、整形外科用セメントディスペンサ等を使用できる。
蓋部21は、容器本体20の開口20cを閉じるものである。蓋部21は、軸長が短い略有天円筒状の部材であり、容器本体20の開口20cを塞ぐ天井壁21aと、天井壁21aの下面の外周部から垂下する円筒状の側壁21bとが一体化されて構成される。側壁21bの内周面には、容器本体20の雄ねじにはまり込むが形成されている。したがって、蓋部21を容器本体20の上部にねじ込むことで、蓋部21を容器本体20に取り付けることができる。
また、図2及び図3に示すように、蓋部21の天井壁21aの中央には、撹拌部材3が挿通される開口21fが形成されている。また、天井壁21aの上面には、同軸上に配置され且つ開口21fの外周側に立設された2つの筒状体21d,21eが備えられている。そして、開口21fには、上方に延在する(換言すれば後述の撹拌部材3の軸部材30に沿って延在する)円筒状のノズル22が挿通されている。ノズル22は、内側の筒状体21dの内周面との間に設けられたOリング5aに圧接しており、外力が作用しない自然状態ではその上下方向の位置が固定される。
ノズル22の下端の外周にはフランジ22aが備えられている。このフランジ22aは、上から視て開口21fよりも大きく、ノズル22が開口21fひいては容器本体20から抜けてしまわないための抜け止めとして機能する。
また、筒状体21eの外側には、後述の固定部33が取り付けられる。
さらに、側壁21bには、水平姿勢の管状部21gが設けられている。管状部21gの内部空間は側壁21bを貫通している。管状部21gは、骨セメントの調製前に撹拌室2sを負圧にして撹拌室2s内を脱気するために使用される。
管状部21gについて詳しく説明する。図2及び図3では、管状部21gは、蓋部21を容器本体20に最後まで(完全に)ねじ込んだ状態において、容器本体20の壁面よりも上方に位置するように蓋部20に配置され、その内部空間が撹拌室2sと連通している。
管状部21gに吸引管(図示略)を接続すれば撹拌室2sを負圧にすることができる。骨セメントに例示される組成物の調製が完了するまで、管状部21gには吸引管が接続される。したがって、撹拌室2sを負圧に維持したまま骨セメントに例示される組成物を調製することができる。そして、骨セメントの調製が完了した後は、管状部21gから吸引管が外されて撹拌室2sが常圧に戻される。なお、セメントガン等の治具を使用して撹拌室2s内の骨セメントを射出する際には、管状部21gから骨セメントが排出されてしまわないように、予め管状部21gは閉栓部材CP(図8参照)により封止される。
また、上述したようにノズル22の外周面と蓋部21の内側の筒状体21dの内周面との間にはOリング5aが設けられ、さらに、蓋部21の内周面とシリンダ20aの外周面との間には、Oリング5bが設けられている。さらに、後述するようにノズル22内にはOリングS2(図1参照)が設けられている。これらのOリング5a,5b,S2によって、撹拌室2sの気密性が向上し、骨セメントの調製時、効果的に撹拌室2sが負圧に保持される。
[1−2.撹拌部材]
図1及び図4に示すように、撹拌部材3は、軸部材30と、撹拌翼31と、操作部32と、固定部33とを備える。軸部材30の先端側及び撹拌翼31は、撹拌室2s内に配置され、撹拌室2s内の材料を撹拌するためのものである。操作部32は、ワンタッチの操作で、撹拌翼31の形状を格納形状又は展開形状に切り替えるものである(格納形状、展開形状については後述する)。固定部33は、撹拌部材3を蓋部21に固定すると共に撹拌翼31を回転駆動するためものである。
以下、軸部材30,撹拌翼31,操作部32及び固定部33についてさらに説明する。
先ず、軸部材30について説明する。軸部材30は、その軸心線を鉛直方向に向けた姿勢で、ノズル22内から撹拌室2s内に亘って配置され、その軸長は、シリンダ20aの軸長とノズル22の軸長との合計と略同じである。また、軸部材30の先端部30xは、テーパ形状とされており、上述したようにプランジャ20bの天井壁中央の凹所20d内に入り込む。先端部30xが凹所20d内に入り込むことで、この凹所20dによって軸部材30のふらつきが抑制され撹拌翼31の回転が安定する。
図1に示されるように、軸部材30は、軸本体30Aと、撹拌翼取付部30Bとを備える。
軸本体30Aは、ツイスト部30aと、このツイスト部30aの下方のストレート部30bとを備える。骨セメントの調製中、ツイスト部30aはノズル22内に位置すると共に、ストレート部30bは、その上部がノズル22内に位置し、その下部がノズル22から下方に突出して撹拌室2s内に位置する。
ツイスト部30aは、バーリーツイスト(barley・twist)形状と呼ばれる捻り形状を有している。具体的には、ツイスト部30aは、その外周面に、上下に延びる螺旋状のエッジ30a1を有している。
ストレート部30bは、概略、周面が平滑な円柱形状を有している。ストレート部30bには、骨セメントの調製中においてノズル22内に位置する部位に、シール部Sが上下に二箇所設けられている。シール部Sは、ストレート部30bに一体に形成された上下一対のフランジS1と、これらのフランジS1に嵌め込まれたOリングS2とを備える。OリングS2の外周面は、ノズル22の内周面に圧接し、軸本体30Aとノズル22との間をシールする。
また、軸本体30Aは、その軸心線上に全長に亘って形成された貫通孔30cを有している。この貫通孔30cには、後述の操作部32のプッシュロッド32cが挿通される。
図4,図6及び図7に示される撹拌翼取付部30Bは、先端部30xを含み、軸部材30の先端側を構成するものであり、骨セメントの撹拌中は、撹拌室2s内に位置する。撹拌翼取付部30Bには一対の撹拌翼31が取り付けられている。これらの撹拌翼31は、互いに撹拌翼取付部30Bの径方向反対側に取り付けられている。
図4によく示されるように、撹拌翼取付部30Bには、撹拌翼31が配置される位置にスリットが形成されている。このスリットは、両撹拌翼31を格納する格納部30sとして機能する。なお、図4では撹拌翼31は省略している。
また、図6及び図7に示されるように、格納部30s内には、撹拌翼31を取り付けるためのピンP1が設けられている。
次に、撹拌翼31について説明する。図6及び図7によく示されているように、撹拌翼31は、互いに回動可能にピン結合された複数のリンク31a,31b,31cにより構成される。リンク31a,31bの一端は、格納部30sのピンP1に回動可能に結合される。
リンク31a,31bの各他端と、リンク31cの両端とは、ピンP2によりそれぞれ挿通され、ピンP2を介して互いに回動可能に結合される。
このような互いに回動可能なリンク31a,31b,31cにより構成される撹拌翼31は、図7に示されるように、撹拌室2s内の材料を撹拌する際には、軸部材30から突出する展開形状となる。なお、本実施形態では、展開形状では、撹拌翼31は、軸部材30の径方向外側に向かって上方に傾斜した形状となるが、軸部材30径方向外側に向かって下方に傾斜した形状、又は、水平な形状でもよい。一方、撹拌翼31は、図6に示されるように、撹拌室2sから抜き出される際には、軸部材30の格納部30sに格納される格納形状となる。すなわち、撹拌翼31は、折り畳まれて、リンク31a,31b,31cが互いに重なりながら一列に並ぶ格納形状に変形し、格納部30sに入り込む。
次に、操作部32について説明する。図1及び図5に示される操作部32は、把持部32Aと、撹拌翼31を展開形状又は格納形状とする翼形状操作部32Bとを備える。
把持部32Aは、撹拌部材3を回転駆動する際に作業者が把持するものであり、軸部材30における固定部33よりも上方に突出する部分に固定されている。作業者は、把持部32Aを把持して、軸部材30を上下に押し引きすることを繰り返すことで、後述の駆動ブッシュ33cの作用により撹拌翼31を回転させることができる。詳しくは、軸部材30が上下に押し引きされることで、撹拌翼31は、上昇しながら軸部材30の軸心線を中心に正回転することと、下降しながら同軸心線を中心に逆回転することとを交互に繰り返す。
図5〜図7に示される翼形状操作部32Bは、略円柱形状のプッシュボタン32aと、リターンスプリング32bと、プッシュロッド32cと、固定プレート32dと、左右一対の駆動リンク32eとを備える。
図5に示されるプッシュボタン32aは、把持部32Aの上面から出没自在に把持部32Aに内装される。プッシュボタン32aは、把持部32Aから抜けてしまわないように抜け止め用のフランジ32a1を備える。リターンスプリング32bは、プッシュボタン32aの下方において、圧縮状態で把持部32Aに内装され、プッシュボタン32aを上方に付勢する。この付勢により、プッシュボタン32aは、外力の作用しない自然状態では、図5に示されるように上部を把持部32Aの上面から突出させた状態となる。
また、プッシュボタン32aの下部にはプッシュロッド32cが挿入され固定されている。図6及び図7に示されるように、プッシュロッド32cの下端部には、正面視で略三角形の固定プレート32dが固定されている。固定プレート32dには、一対の駆動リンク32eが設けられている。駆動リンク32eは、その一端が固定プレート32dに回動可能にピン結合され、その他端が、撹拌翼31の上方のリンク31aの長手方向の略中央部にピン結合されている。
プッシュボタン32a(図5参照)が押されていない自然状態では、図6に示されるように、プッシュボタン32aに固定されたプッシュロッド32cが上昇位置となって各駆動リンク32eが鉛直姿勢となる。この結果、撹拌翼31を構成する各リンク31a,31b,31cが鉛直姿勢となる。すなわち、撹拌翼31が格納形状となる。
一方、プッシュボタン32aが押されると、図7中に黒塗りの矢印で示すようにプッシュロッド32cが下降位置となって各駆動リンク32eが上向きの略水平姿勢となる。この結果、撹拌翼31を構成する各リンク31a,31bが略水平姿勢となり、撹拌翼31が展開形状となる。
再び図5を参照すると、把持部32Aには、下方から挿入された軸部材30に面する内壁面32A1に、その径方向外側に広がる切欠部H1が設けられている。また、軸部材30には、切欠部H1と同じ高さにその径方向内側に凹んだ切欠部H2が設けられている。これらの切欠部H1,H2に跨がるようにして抜け止め具H3が設けられている。抜け止め具H3は、切欠部H1,H2に遊嵌されており、軸部材30は、把持部32Aに対して抜け止めされつつ回転可能となっている。
次に固定部33について、図1〜図3を参照して説明する。固定部33は、第一筒部33aと、第二筒部33bとを備える。第一筒部33a及び第二筒部33bの各形状は、概略、軸長の長い円筒形状である。
第一筒部33aの下部(すなわち蓋部21との接続部)は、それぞれ軸長の短い円筒形状で軸部材30と同軸上に配置される外側の側壁33a1と内側の側壁33a2とを備える。また、第一筒部33aは、側壁33a1,33a2の共通の天井壁上面に取り付けられた軸長の長い第一筒部本体33a3を備える。第一筒部本体33a3の内部には、ノズル22及び軸部材30が挿通される。
第一筒部33aの下部の外側の側壁33a1は、蓋部21の外側の筒状体21eの外周側に嵌め込まれ、内側の側壁33a2は、同筒状体21dの内側に挿入される。側壁33a1,33a2は弾性を有し、蓋部21に対して取り付ける際及び取り外す際には、外方に拡げられる。
第一筒部本体33a3の外周には、第二筒部33bが配置される。以下、第一筒部本体33a3を内筒33a3と称し、第二筒部33bを外筒33bと称す。
内筒33a3の上端には駆動ブッシュ33cが固定される。駆動ブッシュ33cは、筒状であり、骨セメントの調製時には、図1に示すように軸部材30のツイスト部30aにより挿通される。また、駆動ブッシュ33cの内周面には、ツイスト部30aの外周面の螺旋状のエッジ30a1をなぞるような螺旋状の溝が形成されている。
骨セメントの調製時、作業者が把持部32Aを把持してツイスト部30aを駆動ブッシュ33cから上方に引き抜くことと、ツイスト部30aを駆動ブッシュ33cに向けて下方に押し込むこととを繰り返して、ツイスト部30aを上下に往復動させる。ツイスト部30a(軸部材30)は、把持部32Aに回転可能に取り付けられているので、ツイスト部30aの螺旋状のエッジ30a1が、このエッジ30a1とかみ合う駆動ブッシュ33cの螺旋状の溝により駆動される。この結果、軸部材30と一体に撹拌翼31が、上下動しつつ軸部材30の軸心線を中心に正回転と逆回転とを交互に繰り返す。
また、側壁33a2の外周面と、蓋部21の外側の筒状体21eの内周面との間にはOリング5cが設けられている。このOリング5cによって、蓋部21と固定部33との気密性が向上し、ひいては、撹拌室2sの気密性が向上し、骨セメントの調製時、撹拌室2sが負圧に保持される。
[2.使用方法]
以下、図1〜図8を参照して、骨セメント調製装置1の使用方法の一例について説明する。図8は、骨セメント調製装置1の使用方法を説明するための側面図である。
図8に示される状態おいて、先ず、ノズル22の先端から漏斗(図示略)を使用して、容器本体20に骨セメントの材料が収容される。この際、管状部21gを介して撹拌室2sが負圧にされる。したがって、ノズル22の内径が細いのにも拘わらず、骨セメントの材料を容器本体20内の撹拌室2sに吸引することができ、ノズル22を介して骨セメントの材料を撹拌室2sにスムーズに収容できる。また、撹拌室2sが負圧にされて脱気されるので、これから調製される骨セメントに気泡が入りこむことを防止できる。骨セメントの調製が完了するまで撹拌室2sは吸引管により負圧に維持される。
そして、格納形状の撹拌翼31がノズル22から容器本体20に挿入された後、プッシュボタン32a(図5参照)が押し込まれることで撹拌翼31が図7に示されるように展開形状となる。その後、把持部32Aが押し引きされることで、展開形状の撹拌翼31が上下移動と同時に回転して容器2内の材料が効果的に撹拌される。よって、完全に硬化(重合)する前の軟塊状態、又は軟塊状態にいたる以前のスラリー状態の骨セメントが速やかに調製される。
骨セメントの調製が完了した後は、管状部21gから吸引管が外されて撹拌室2sが常圧に戻される。その後、管状部21gは、図8に示す閉栓部材CPにより閉栓される。閉栓部材CPは、セメントガンによる容器2内の加圧が終了するまで(骨セメントの射出が完了するまで)管状部21gに装着されたままとなる。したがって、閉栓部材CPは、セメントガンによる加圧中に、管状部21gから脱離したり破損したりせずに、管状部21gの閉栓を維持できるものであればその種類は何ら限定されない。例えば閉栓部材CPには、ルアーロック、プラグ、又は、ネジ式或いは嵌め込み式のキャップ等、種々のものを使用できる。
その後、プッシュボタン32aの押し込みが取りやめられると、撹拌翼31が格納形状となり、図2及び図3に示されるように軸部材30及び格納形状の撹拌翼31がノズル22を介して容器2から引き抜かれる。そして、軸部材30が図3に示される状態からさらに引き抜かれると、シール部Sがノズル22から抜け出る。これにより撹拌室2s内の骨セメントを撹拌室2s外に射出できるようになる。
撹拌部材が容器2から完全に抜き取られると、図8において管状部21gに閉栓部材CPが取り付けられた状態となる。その後、容器2からスタンド4が取り外され、容器2のプランジャ20b側にセメントガン等の冶具(図示略)が取り付けられる。このセメントガンの引き金が引かれることでプランジャ20bに圧力を加えることができる。圧力が加えられたプランジャ20bはノズル22側に押し込まれ、容器2内の骨セメントSがノズル22から例えば髄腔内等の患部に直接射出される。
[3.作用効果]
本発明の一実施形態の骨セメント調製装置1によれば以下のような作用効果が得られる。
(1)容器2内の材料を撹拌して骨セメントを調製した後、撹拌翼31が、軸部材30の格納部30sに格納され、撹拌部材3が縮小形状に変形する。撹拌部材3が縮小形状に変形することで撹拌部材3の表面積が減少するので、容器2から撹拌部材3を抜き出す際、撹拌部材3の表面に付着して撹拌部材3と共に容器2から持ち去られてしまう骨セメントの量を低減できる。
(2)撹拌部材3をノズル22から抜き出すことができるので、撹拌翼31を、蓋部21を取り外すことなく容器2から抜き出すことができる。蓋部21が取り外されると、蓋部21に付着した骨セメントが蓋部21と共に持ち去られてしまうこととなるが、骨セメントを射出するまで蓋部21の取り外しが不要になるので、容器2から持ち去られてしまう骨セメントの量を低減できる。
(3)骨セメントの調製を開始する前からノズル22を予め容器2に取り付けておくことができる。したがって、骨セメントの調製後に改めてノズル22を容器2に取り付ける作業時間が不要となるので、骨セメントの調製後、速やかにプランジャ20bをノズル22に向けて圧送して骨セメントを容器2から射出できる。これにより、硬化し過ぎていない軟塊状態の骨セメントを使用できる。
(4)軸部材30の外周面とノズル22の内周面との間をシールするシール部Sが設けられているので、撹拌室2s内を負圧に維持して、気泡が入りこむことを抑制しつつ骨セメントを調製できる。
(5)撹拌翼31が格納部30sに入り込む際に、格納部30sの入口によって、撹拌翼31に付着していた骨セメントが撹拌翼31から掻き取られる。したがって、この点でも、撹拌部材3の表面に付着して撹拌部材3と共に容器2から持ち去られてしまう骨セメントの量を低減できる。
(6)撹拌翼31が折り畳まれて縮小した状態で軸部材30の格納部30sに格納されるので、格納部30sのサイズを小さくすることができ、格納部30sを設けるために軸部材30が大型化されてしまうことを抑制できる。したがって、容器2ひいては骨セメント調製装置1を、撹拌翼31が折り畳まれずに軸部材30に格納される場合に較べて小型化できる。また、容器2の内容積が同じ場合、軸部材30を小型化できる分、容器2内に材料をより多く収容できることになるので、一度の調製で、より多くの骨セメントを調製できる。
(7)撹拌翼31が、回動可能に組み付けられた複数のリンク31a,31b,31cにより折り畳み可能に構成され、折り畳まれた状態で軸部材30に格納されるので、簡素な構成により、撹拌翼31を格納する構成を実現できる。
[4.変形例]
(1)軸部材30に格納できるのであれば、撹拌翼31は前記実施形態のように折り畳み可能な構成でなくてもよい。撹拌翼31が折り畳み可能でない撹拌部材3の構成について図9を参照して説明する。図9は、撹拌部材の変形例の要部構成を示す模式的な正面図である。
図9に示す撹拌部材103の撹拌翼31Aは、図示する正面視において略三角形に形成された板材により構成される。撹拌翼31Aは、撹拌翼31A毎に設けられた格納部30vに格納可能となっている。詳しくは、撹拌翼31Aは、ノズル22側(図1参照)のその上端部において、格納部30v内に設けられたピンP1により左右(軸部材30の径方向)に揺動可能に支持されている。これにより、撹拌翼31Aは、格納部30vから出没自在に構成されている。撹拌時には、撹拌翼31Aは、実線で示すように格納部30vから突出した状態とされ、ノズル22に挿通させる際には、二点鎖線で示すように格納部30vに格納された状態となる。撹拌翼31Aを、格納部30vに格納された状態と、格納部30vから突出した状態とは、上記実施形態の翼形状操作部32Bと同様、プッシュボタン32a、プッシュロッド32c及びリンクからなる操作部を用いてワンタッチで変更される。なお、格納部30vの形状は、撹拌翼31Aに付着して格納部30vに入り込んでしまう骨セメントの量を抑制できるように、撹拌翼31Aとの隙間が少ない形状が好ましい。
または、撹拌翼31Aが操作無しに突出した状態に維持されるよう、格納部30vから突出する方向に撹拌翼31Aを付勢するバネなどの付勢部材を、格納部30v内に設けてもよい。この場合、軸部材30を引き抜く際、撹拌翼31Aがノズル22のフランジ22aに当接して、付勢部材の付勢力に抗して格納部30v内に格納される。軸部材30をノズル22に挿入するときは、挿入前に、作業者が手作業により撹拌翼31Aを格納部30vに押し込めばよい。この構成によれば、撹拌翼31Aを、格納部30vに格納された状態と、格納部30vから突出した状態とに操作する操作部が不要となる。
(2)前記実施形態では、本発明を、骨及び/又は軟骨等の硬組織と人工関節との固定用等に用いる硬組織補修用組成物として骨セメントを調製する装置に適用した例を説明したが、これに限定されない。本発明は、骨セメント以外の医療用の組成物、例えば、硬組織同士の接着、硬組織内への充填、硬組織と金属製人工物との接着及び/又は接合、硬組織と軟組織等の他の組織との接着及び/又は接合、骨の欠損部への充填材、骨補填材、人工骨等のみならず、種々の用途の様々な組成物を調製する装置に適用可能である。
本発明は、例えば骨セメントを調製する調製装置として好適に利用される。
1 骨セメント調製装置
2 容器
2s 撹拌室
3,103 撹拌部材
4 スタンド
4a 筒部
5,5a,5b,5c Oリング
20 容器本体
20a シリンダ
20b プランジャ
20c 開口
20d 凹所
21 蓋部
21a 天井壁
21b 側壁
21d,21e 筒状体
21f 開口
21g 管状部
22 ノズル
22a フランジ
30 軸部材
30A 軸本体
30B 撹拌翼取付部
30a ツイスト部
30a1 エッジ
30b ストレート部
30c 貫通孔
30s,30v 格納部
30x 先端部
31,31A 撹拌翼
31a,31b,31c リンク
32 操作部
32A 把持部
32A1 内壁面
32a プッシュボタン
32a1 フランジ
32b リターンスプリング
32c プッシュロッド
32d 固定プレート
32e 駆動リンク
32B 翼形状操作部
33 固定部
33a 第一筒部
33a1,33a2 側壁
33a3 第一筒部本体
33b 第二筒部
33c 駆動ブッシュ
CP 閉栓部材
H1,H2 切欠部
H3 抜け止め具
P1,P2 ピン
S シール部
S1 フランジ
S2 Oリング

Claims (6)

  1. 組成物を調製するための材料が収容される容器本体、及び、前記容器本体に設けられるノズルを備える容器と、
    前記ノズル内及び前記容器本体内に亘って配置され、前記材料を撹拌する撹拌部材とを備え、
    前記撹拌部材は、前記ノズルから抜き出すことのできる縮小形状に変形可能である
    調製装置。
  2. 前記容器は、前記容器本体内を前記ノズルに向かって移動可能なプランジャをさらに備える
    請求項1に記載の調製装置。
  3. 前記ノズルと前記撹拌部材との間をシールするシール部をさらに備える
    請求項1又は2に記載の調製装置。
  4. 前記撹拌部材は、軸部材と、前記軸部材に設けられる撹拌翼とを備え、
    前記軸部材は、前記撹拌翼を格納するための格納部を有し、
    前記撹拌部材は、前記撹拌翼が前記格納部に格納されることで前記縮小形状になる
    請求項1〜3の何れか一項に記載の調製装置。
  5. 前記撹拌翼は折り畳み可能であり、
    前記撹拌翼は、折り畳まれることで前記格納部に格納される
    請求項4に記載の調製装置。
  6. 前記撹拌翼は、回動可能に組み付けられる複数のリンクにより構成される
    請求項5に記載の調製装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113069953A (zh) * 2021-02-02 2021-07-06 安徽艾蒂贝生物有限公司 一种二醋酸甘油酯制备水玻璃自硬砂固化剂的方法
CN114602339A (zh) * 2022-03-16 2022-06-10 康道生物(南通)有限公司 一种用于软胶囊制作的化胶方法及设备

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