JP2020113832A - 光受信装置及び波形歪み補償方法 - Google Patents

光受信装置及び波形歪み補償方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回路規模を抑制しつつ、精度の高い波形歪みの補償ができること。【解決手段】光信号をコヒーレント検波方式により受信して得られる受信信号を複数の周波数帯域で分割し、分割した周波数帯域毎の受信信号の時間軸におけるタイミングを揃え、複数の周波数帯域に含まれる受信信号を結合する結合処理を行い、結合処理の前後のいずれかのタイミングで受信信号の波形歪みの補償を行う光受信装置であって、分割された周波数帯域毎に受信信号の波長分散を補償する第1の波長分散補償部と、時間領域においてタイミングが揃えられた周波数帯域毎の受信信号に対して非線形光学効果の補償を行う第1の非線形補償部と、非線形光学効果の補償がなされた周波数帯域毎の受信信号の波長分散を周波数帯域毎に補償する第2の波長分散補償部と、を備える光受信装置。【選択図】図2

Description

本発明は、光受信装置及び波形歪み補償方法に関する。
光通信において、光信号が光ファイバ中を伝搬する過程で、光ファイバが有する波長分散効果により光信号の波形に歪みが生じることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。波長分散は、光ファイバ中の伝搬速度が波長に依存して異なることにより生じる現象であり、光ファイバが長いほど波長分散による影響は大きくなる。
従来、波長分散により生じた波形歪みの補償は、光伝送路の光ファイバと逆の波長分散特性を有する分散補償ファイバを用いることにより行われていた。これに対して、近年のコヒーレント光通信では、受信側で得られる位相情報を活用してデジタル信号処理により波長分散補償を行うようになってきている。
従来の光通信の波形歪の補償方法として、高速フーリエ変換(以下、「FFT」(Fast Fourier Transform)という。)による周波数領域において波長分散補償を行ったのちに、逆高速フーリエ変換(以下、「IFFT」(Inverse Fast Fourier Transform)という。)による時間領域で非線形光学効果の補償(例えば、非特許文献2参照)を行うデジタル逆伝搬法が提案されている。
K.-P. Ho, "Subband equaliser for chromatic dispersion of optical fibre", ELECTRONICS LETTERS, Vol.45, No.24, 2009. Ezra Ip and Joseph M. Kahn, "Compensation of Dispersion and Nonlinear Impairments Using Digital Backpropagation", JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, VOL.26, NO.20, 2008, p.3416-3425.
デジタル逆伝搬法では、上記の補償の繰り返し回数が多いほど補償精度が高くなる。しかしながら、上記の補償を繰り返し行うために、複数のFFTとIFFTの回路が必要となるため精度の高い波形歪みの補償を行うためには回路規模が増大してしまうという問題があった。
上記事情に鑑み、本発明は、回路規模を抑制しつつ、精度の高い波形歪みの補償ができる技術の提供を目的としている。
本発明の一態様は、光信号をコヒーレント検波方式により受信して得られる受信信号を複数の周波数帯域で分割し、分割した前記周波数帯域毎の前記受信信号の時間軸におけるタイミングを揃え、前記複数の周波数帯域に含まれる前記受信信号を結合する結合処理を行い、前記結合処理の前後のいずれかのタイミングで前記受信信号の波形歪みの補償を行う光受信装置であって、分割された前記周波数帯域毎に受信信号の波長分散を補償する第1の波長分散補償部と、時間領域においてタイミングが揃えられた前記周波数帯域毎の受信信号に対して非線形光学効果の補償を行う第1の非線形補償部と、前記非線形光学効果の補償がなされた前記周波数帯域毎の受信信号の波長分散を前記周波数帯域毎に補償する第2の波長分散補償部と、を備える光受信装置である。
本発明の一態様は、上記の光受信装置であって、前記第1の非線形補償部の前段において前記周波数帯域毎の受信信号の時間軸におけるタイミングを揃える第1の遅延部と、前記非線形光学効果の補償がなされた前記周波数帯域毎の受信信号の時間軸におけるタイミングを揃える第2の遅延部と、をさらに備える。
本発明の一態様は、上記の光受信装置であって、前記受信信号の分割前に前記受信信号に対して非線形光学効果の補償を行う第2の非線形補償部と、前記結合処理の後に前記受信信号に対して非線形光学効果の補償を行う第3の非線形補償部と、をさらに備える。
本発明の一態様は、上記の光受信装置であって、前記結合処理の後に前記受信信号に対して適応等化処理を行う適応等化部、をさらに備える。
本発明の一態様は、光信号をコヒーレント検波方式により受信して得られる受信信号を複数の周波数帯域で分割し、分割した前記周波数帯域毎の前記受信信号の時間軸におけるタイミングを揃え、前記複数の周波数帯域に含まれる前記受信信号を結合する結合処理を行い、前記結合処理の前後のいずれかのタイミングで前記受信信号の波形歪みの補償を行う光受信装置が行う波形歪み補償方法であって、分割された前記周波数帯域毎に受信信号の波長分散を補償する第1の波長分散補償ステップと、時間領域においてタイミングが揃えられた前記周波数帯域毎の受信信号に対して非線形光学効果の補償を行う第1の非線形補償ステップと、前記非線形光学効果の補償がなされた前記周波数帯域毎の受信信号の波長分散を前記周波数帯域毎に補償する第2の波長分散補償ステップと、を有する波形歪み補償方法である。
本発明により、回路規模を抑制しつつ、精度の高い波形歪みの補償を行うことが可能となる。
第1の実施形態における光伝送システムのシステム構成を示す図である。 第1の実施形態における波長分散補償装置の機能構成を表す概略ブロック図である。 第1の実施形態における波長分散補償装置の処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施形態における補償係数演算部が行う処理を説明するための図である。 第2の実施形態における波長分散補償装置の機能構成を表す概略ブロック図である。 第2の実施形態における波長分散補償装置の処理を説明するためのイメージ図である。 第2の実施形態における波長分散補償装置の処理の流れを示すフローチャートである。 第3の実施形態における波長分散補償装置の機能構成を表す概略ブロック図である。 第3の実施形態における波長分散補償装置の処理の流れを示すフローチャートである。 第4の実施形態における光受信装置の機能構成を表す概略ブロック図である。 第4の実施形態における光受信装置の処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における光伝送システム100のシステム構成を示す図である。光伝送システム100は、光送信装置1と、光受信装置2とを備える。光送信装置1と、光受信装置2は、光伝送路3を介して通信可能に接続される。光伝送路3は、光送信装置1が送信する光信号を光受信装置2に伝送する。光伝送路3は、光送信装置1と光受信装置2とを接続する光ファイバで構成される。
光送信装置1は、データ生成部10及び光信号送信部11を備える。
データ生成部10は、外部の情報源から与えられる送信情報を取り込み、取り込んだ送信情報を符号化して電気信号を生成する。
光信号送信部11は、データ生成部10が生成した電気信号を光信号に変換して光受信装置2に送信する。
光受信装置2は、光信号受信部20、波長分散補償装置21及び誤り訂正部22を備える。
光信号受信部20は、偏波分離器201及びAD変換部202を備える。光信号受信部20において、偏波分離器201が光信号を2つの直交偏波成分に分離する。これらの光信号と局発光源(不図示)の局発光が90°ハイブリッド回路(不図示)に入力され、両光を互いに同相及び逆相で干渉させた1組の出力光、直交(90°)及び逆直交(−90°)で干渉させた1組の出力光の計4つの出力光が得られる。これらの出力光はフォトダイオード(不図示)によりそれぞれアナログ信号に変換される。これらのアナログ信号はAD変換部202によりデジタル信号である受信信号に変換される。AD変換部202は、デジタル信号である受信信号を波長分散補償装置21に出力する。
光伝送路3中を光信号が伝搬する際に、波長分散によって信号波形が歪む。波長分散補償装置21は、AD変換部202が出力するデジタル信号を受信信号として取り込み、取り込んだ受信信号に対して波長分散補償を行う。具体的には、波長分散補償装置21は、信号波形の歪の大きさを受信信号から推定して、波長分散による受信信号の歪みを補償する。
誤り訂正部22は、受信信号に対して誤り訂正符号方式に基づく誤り訂正行う。そして、誤り訂正部22は、誤り訂正後の受信信号、すなわち送信情報に対応する受信情報を外部に出力する。
図2は、第1の実施形態における波長分散補償装置21の機能構成を表す概略ブロック図である。
波長分散補償装置21は、フーリエ変換部210、ダウンコンバータ211−1,211−2、波長分散補償部212−1,212−2、逆フーリエ変換部213−1,213−2、遅延部214−1,214−2、補償係数演算部215−1,215−2、非線形補償部216−1,216−2、フーリエ変換部217−1,217−2、波長分散補償部218−1,218−2、アップコンバータ219−1,219−2、結合部220及び逆フーリエ変換部221を備える。
フーリエ変換部210は、時間領域の受信信号に対してFFTを行うことによって、時間領域の受信信号から周波数領域の受信信号に変換する。また、フーリエ変換部210は、周波数領域の受信信号を複数の周波数帯域に分割し、分割後の周波数帯域それぞれのまとまりを分割処理ブロックとしてダウンコンバータ211−1,211−2に出力する。
ダウンコンバータ211−1は、フーリエ変換部210が出力するプラスの周波数帯域の分割処理ブロックを取り込む。ダウンコンバータ211−1は、取り込んだ分割処理ブロックの周波数をダウンコンバートする。
ダウンコンバータ211−2は、フーリエ変換部210が出力するマイナスの周波数帯域の分割処理ブロックを取り込む。ダウンコンバータ211−2は、取り込んだ分割処理ブロックの周波数をダウンコンバートする。
波長分散補償部212−1は、ダウンコンバータ211−1から出力された分割処理ブロックに対して、周波数帯域の中心を位相回転軸とした逆伝達関数を乗算して波長分散補償を行う。
波長分散補償部212−2は、ダウンコンバータ211−2から出力された分割処理ブロックに対して、周波数帯域の中心を位相回転軸とした逆伝達関数を乗算して波長分散補償を行う。ここで、逆伝達関数とは、光信号が光伝送路3の光ファイバを伝搬する間に受けた波長分散の特性を表す伝達関数の逆特性を有する伝達関数であり、二次関数で近似される関数である。波長分散補償部212−1及び212−2は、第1の波長分散補償部の一態様である。
逆フーリエ変換部213−1は、波長分散補償部212−1から出力された分割処理ブロックに対してIFFTを行うことによって、波長分散補償された分割処理ブロックに含まれる受信信号を時間領域の受信信号に変換する。
逆フーリエ変換部213−2は、波長分散補償部212−2から出力された分割処理ブロックに対してIFFTを行うことによって、波長分散補償された分割処理ブロックに含まれる受信信号を時間領域の受信信号に変換する。
遅延部214−1は、逆フーリエ変換部213−1から出力された分割処理ブロックに遅延を与えて、複数の分割処理ブロックの時間軸におけるタイミングを揃える。遅延部214−2は、逆フーリエ変換部213−2から出力された分割処理ブロックに遅延を与えて、複数の分割処理ブロックの時間軸におけるタイミングを揃える。また、遅延部214−1,214−2は、タイミングを揃えた後の分割処理ブロックに含まれる受信信号を時間的に連続する信号系列として補償係数演算部215−1,215−2及び非線形補償部216−1,216−2に出力する。遅延部214−1及び214−2は、第1の遅延部の一態様である。
補償係数演算部215−1は、遅延部214−1から出力された信号系列に基づいて、非線形補償部216−1が行う処理に用いる係数を算出する。
補償係数演算部215−2は、遅延部214−2から出力された信号系列に基づいて、非線形補償部216−2が行う処理に用いる係数を算出する。
非線形補償部216−1は、遅延部214−1から出力された分割処理ブロックの信号系列に対して、補償係数演算部215−1によって算出された係数を用いて非線形光学効果の補償を行う。
非線形補償部216−2は、遅延部214−2から出力された分割処理ブロックの信号系列に対して、補償係数演算部215−2によって算出された係数を用いて非線形光学効果の補償を行う。非線形補償部216−1及び216−2は、第1の非線形補償部の一態様である。
フーリエ変換部217−1は、FFTにより、非線形補償部216−1が出力する分割処理ブロックに含まれる時間領域の受信信号を周波数領域の受信信号に変換する。
フーリエ変換部217−2は、FFTにより、非線形補償部216−2が出力する分割処理ブロックに含まれる時間領域の受信信号を周波数領域の受信信号に変換する。
波長分散補償部218−1は、フーリエ変換部217−1から出力された分割処理ブロックに対して、周波数帯域の中心を位相回転軸とした逆伝達関数を乗算して波長分散補償を行う。
波長分散補償部218−2は、フーリエ変換部217−2から出力された分割処理ブロックに対して、周波数帯域の中心を位相回転軸とした逆伝達関数を乗算して波長分散補償を行う。波長分散補償部218−1及び218−2は、第2の波長分散補償部の一態様である。
アップコンバータ219−1は、波長分散補償部218−1が出力する分割処理ブロックの周波数をアップコンバートする。
アップコンバータ219−2は、波長分散補償部218−2が出力する分割処理ブロックの周波数をアップコンバートする。
結合部220は、アップコンバータ219−1及びアップコンバータ219−2それぞれが出力する分割処理ブロックを周波数軸において連続になるように結合して1つの処理ブロックを生成する。
逆フーリエ変換部221は、結合部220から出力された処理ブロックに対してIFFTを行うことによって、処理ブロックに含まれる受信信号を時間領域の受信信号に変換する。
図3は、第1の実施形態における波長分散補償装置21の処理の流れを示すフローチャートである。
フーリエ変換部210は、時間領域の受信信号に対してFFTを行うことによって、時間領域の受信信号から周波数領域の受信信号に変換する。その後、フーリエ変換部210は、周波数領域の受信信号を複数の周波数帯域に分割し、分割後の周波数帯域それぞれを分割処理ブロックとして生成する(ステップS101)。具体的には、フーリエ変換部210は、周波数領域の受信信号を、中心周波数を基準に、プラスの周波数帯域とマイナスの周波数帯域の2つの周波数帯域に分割し、プラスの周波数帯域のまとまりの分割処理ブロックと、マイナスの周波数帯域のまとまりの分割処理ブロックとを生成する。フーリエ変換部210は、分割処理ブロックの一方をダウンコンバータ211−1に出力し、他方をダウンコンバータ211−2に出力する。
ダウンコンバータ211−1は、フーリエ変換部210から出力された分割処理ブロックの周波数をダウンコンバートする。ダウンコンバータ211−1は、ダウンコンバート後の分割処理ブロックを波長分散補償部212−1に出力する。ダウンコンバータ211−2は、フーリエ変換部210から出力された分割処理ブロックの周波数をダウンコンバートする。ダウンコンバータ211−2は、ダウンコンバート後の分割処理ブロックを波長分散補償部212−2に出力する。
波長分散補償部212−1は、分割処理ブロックに含まれる周波数領域の受信信号に対して、分割処理ブロックに共通する周波数帯域の中心を位相回転軸とした逆伝達関数を乗算して波長分散補償を行う(ステップS102)。波長分散補償で補償する量は、光伝送路3が決定されると定まる。そこで、波長分散補償部212−1は、各帯域で補償しなければならない総量の1/2を補償する。なお、波長分散補償部212−1が補償する波長分散補償量は、1/2でなくてもよい。波長分散補償部212−1は、波長分散補償後の分割処理ブロックを逆フーリエ変換部213−1に出力する。
波長分散補償部212−2も波長分散補償部212−1と同様に、分割処理ブロックの各々に含まれる周波数領域の受信信号に対して、分割処理ブロックに共通する周波数帯域の中心を位相回転軸とした逆伝達関数を乗算して波長分散補償を行う。例えば、波長分散補償部212−2は、各帯域で補償しなければならない総量の1/2を補償する。なお、波長分散補償部212−2が補償する波長分散補償量は、1/2でなくてもよい。波長分散補償部212−2は、波長分散補償後の分割処理ブロックを逆フーリエ変換部213−2に出力する。
2分割時の例として、波長分散補償量を1/2ずつ補償するときは、はじめの大きなFFTのサイズを4として、はじめのIFFTは2、2つ目のFFTは1、最後のIFFTは2となる。これは、1つ目のFFT/IFFTを行う組においては全ての波長分散が補償できるようなサイズが必要となるが、2つ目のFFT/IFFTを行う組において1/2の補償ができるサイズがあれば良いためである。なお、n分割時は、FFT1/IFFT1/FFT2/IFFT2のサイズ比は、4n/2/1/2nとなる。
逆フーリエ変換部213−1は、IFFTにより、波長分散補償部212−1が波長分散補償した分割処理ブロックに含まれる周波数領域の受信信号を時間領域の受信信号に変換する(ステップS103)。逆フーリエ変換部213−1は、時間領域の受信信号に変換された分割処理ブロックを遅延部214−1に出力する。逆フーリエ変換部213−2も逆フーリエ変換部213−1と同様に、波長分散補償部212−2が波長分散補償した分割処理ブロックに含まれる周波数領域の受信信号を時間領域の受信信号に変換する。逆フーリエ変換部213−2は、時間領域の受信信号に変換された分割処理ブロックを遅延部214−2に出力する。
遅延部214−1は、逆フーリエ変換部213−1が出力する分割処理ブロックに遅延を与えて、時間軸におけるタイミングを揃える(ステップS104)。遅延部214−1は、タイミングを揃えた分割処理ブロックに含まれる受信信号を連続する信号系列として補償係数演算部215−1及び非線形補償部216−1に出力する。
遅延部214−2も遅延部214−1と同様に、逆フーリエ変換部213−2が出力する分割処理ブロックに遅延を与えて、時間軸におけるタイミングを揃える。遅延部214−2は、タイミングを揃えた分割処理ブロックに含まれる受信信号を連続する信号系列として補償係数演算部215−2及び非線形補償部216−2に出力する。
補償係数演算部215−1は、遅延部214−1から出力された信号系列に基づいて、非線形補償部216−1が行う処理に用いる係数を算出する(ステップS105)。具体的には、補償係数演算部215−1は、サンプルの電力に比例した位相回転を非線形補償部216−1が行う処理に用いる係数として算出する。補償係数演算部215−1は、算出した係数を非線形補償部216−1に出力する。なお、サンプルには、瞬時サンプルにおける電力が用いられてもよいし、複数タップを持つ低域通過フィルタを適用したサンプル群の電力が用いられてもよい。簡易的には分割した各帯域において電力を算出することができるが、分割した帯域における電力は他の帯域の成分を加味していない。そのため、実際の伝送時の電力と異なる。そこで、補償係数演算部215−1は、信号帯域全体の電力を用いるために全帯域分の電力を用いて非線形補償の係数を算出してもよい。また、全帯域を使用せずに該当する帯域に近い一部の帯域分のみを使用しても良い。補償係数演算部215−2も補償係数演算部215−1と同様に、遅延部214−2から出力された信号系列に基づいて、非線形補償部216−2が行う処理に用いる係数を算出する。補償係数演算部215−2は、算出した係数を非線形補償部216−2に出力する。
図4は、第1の実施形態における補償係数演算部が行う処理を説明するための図である。図4(A)では各帯域(帯域1〜N(Nは2以上の整数))の電力のみを用いて係数を算出する一例を示しており、図4(B)では全帯域の電力を用いて係数を算出する一例を示している。
図4(A)に示すように各帯域の電力のみを用いて係数を算出する場合、補償係数演算部215はある帯域(例えば、帯域1)のX偏波及びY偏波の信号を取り込み、取り込んだX偏波及びY偏波の信号からある帯域(例えば、帯域1)における電力を算出する。そして、補償係数演算部215は、算出した電力に比例した位相回転を非線形補償部216が行う処理に用いる係数として算出する。
図4(B)に示すように全帯域の電力を用いて係数を算出する場合、補償係数演算部215は全帯域のX偏波及びY偏波の信号を取り込み、取り込んだ全帯域のX偏波及びY偏波の信号から全帯域における電力を算出する。そして、補償係数演算部215は、算出した電力に比例した位相回転を非線形補償部216が行う処理に用いる係数として算出する。
図3に戻って説明を続ける。
非線形補償部216−1は、遅延部214−1から出力された分割処理ブロックの信号系列に対して、補償係数演算部215−1によって算出された係数を用いて非線形光学効果の補償を行う(ステップS106)。非線形光学効果の補償の具体的な処理については、非特許文献2に示す技術が用いられてもよい。例えば、非線形補償部216−1は、非特許文献2の式(8)を用いて非線形光学効果の補償を行う。非線形補償部216−1は、非線形光学効果の補償後の分割処理ブロックをフーリエ変換部217−1に出力する。非線形補償部216−2も非線形補償部216−1と同様に、遅延部214−2から出力された分割処理ブロックの信号系列に対して、補償係数演算部215−2によって算出された係数を用いて非線形光学効果の補償を行う。非線形補償部216−2は、非線形光学効果の補償後の分割処理ブロックをフーリエ変換部217−2に出力する。
フーリエ変換部217−1は、FFTにより、非線形補償部216−1が出力する分割処理ブロックに含まれる時間領域の受信信号を周波数領域の受信信号に変換する(ステップS107)。フーリエ変換部217−1は、周波数領域の受信信号に変換後の分割処理ブロックを波長分散補償部218−1に出力する。フーリエ変換部217−2は、FFTにより、非線形補償部216−2が出力する分割処理ブロックに含まれる時間領域の受信信号を周波数領域の受信信号に変換する。フーリエ変換部217−2は、周波数領域の受信信号に変換後の分割処理ブロックを波長分散補償部218−2に出力する。
波長分散補償部218−1は、フーリエ変換部217−1から出力された分割処理ブロックに対して、周波数帯域の中心を位相回転軸とした逆伝達関数を乗算して波長分散補償を行う(ステップS108)。波長分散補償部218−1は、波長分散補償後の分割処理ブロックをアップコンバータ219−1に出力する。波長分散補償部218−2は、フーリエ変換部217−2から出力された分割処理ブロックに対して、周波数帯域の中心を位相回転軸とした逆伝達関数を乗算して波長分散補償を行う。波長分散補償部218−2は、波長分散補償後の分割処理ブロックをアップコンバータ219−2に出力する。
アップコンバータ219−1は、波長分散補償部218−1から出力された分割処理ブロックの周波数をアップコンバートする。アップコンバータ219−1は、アップコンバート後の分割処理ブロックを結合部220に出力する。アップコンバータ219−2は、波長分散補償部218−2から出力された分割処理ブロックの周波数をアップコンバートする。アップコンバータ219−2は、アップコンバート後の分割処理ブロックを結合部220に出力する。
結合部220は、アップコンバータ219−1及びアップコンバータ219−2それぞれから出力された分割処理ブロックを周波数軸において連続になるように結合して1つの処理ブロックを生成する(ステップS109)。結合部220は、生成した処理ブロックを逆フーリエ変換部221に出力する。逆フーリエ変換部221は、結合部220から出力された処理ブロックに対してIFFTを行うことによって、処理ブロックに含まれる受信信号を時間領域の受信信号に変換する(ステップS110)。
以上のように構成された第1の実施形態における光受信装置2によれば、波長分散補償装置21に非線形補償部216及び波長分散補償部218を追加することによって、フーリエ変換部及び逆フーリエ変換部を追加しなくてもデジタル逆伝搬法を実現することができる。また、第1の実施形態における光受信装置2は、帯域分割の補償の際に必要であったIFFTとFFTの処理の間に非線形補償部216を追加している。さらに、分散補償と非線形補償とを1ステップとした場合に、本発明では、1.5ステップのデジタル逆伝搬法を実現することができる。したがって、回路規模の増大をそれほど必要とせず高精度な波形歪みの補償ができる。そのため、回路規模を抑制しつつ、精度の高い波形歪みの補償が可能になる。
また、第1の実施形態における光受信装置2は、帯域分割の補償の際に必要であったIFFTとFFTの処理の間に非線形補償部216を追加しているため、回路規模の増大をそれほど必要とせず高精度な歪補償が可能となるという優れた特徴があります。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態における波長分散補償装置21aの機能構成を表す概略ブロック図である。
波長分散補償装置21aは、フーリエ変換部210、ダウンコンバータ211−1,211−2、波長分散補償部212−1,212−2、逆フーリエ変換部213−1,213−2、遅延部214−1,214−2、補償係数演算部215−1,215−2、非線形補償部216−1,216−2、フーリエ変換部217−1,217−2、波長分散補償部218−1,218−2、アップコンバータ219−1,219−2、結合部220、逆フーリエ変換部221及び遅延部222−1,222−2を備える。
波長分散補償装置21aは、遅延部222−1,222−2を新たに備える点で波長分散補償装置21と構成が異なる。波長分散補償装置21aは、他の構成については波長分散補償装置21と同様である。そのため、波長分散補償装置21a全体の説明は省略し、遅延部222−1,222−2について説明する。
遅延部222−1は、非線形補償部216−1から出力された非線形光学効果の補償がなされた分割処理ブロックに遅延を与えて、複数の分割処理ブロックの時間軸におけるタイミングを揃える。遅延部222−1は、非線形補償部216−1と、フーリエ変換部217−1との間に設けられる。遅延部222−1が、非線形補償部216−1の後段に設けられる理由は、非線形補償時に、分割した帯域内の波長分散の関係を調整(例えば、一致)させるためである。
遅延部222−2は、非線形補償部216−2から出力された非線形光学効果の補償がなされた分割処理ブロックに遅延を与えて、複数の分割処理ブロックの時間軸におけるタイミングを揃える。遅延部222−2は、非線形補償部216−2と、フーリエ変換部217−2との間に設けられる。遅延部222−1及び212−2は、第2の遅延部の一態様である。
図6は、第2の実施形態における波長分散補償装置21aの処理を説明するためのイメージ図である。
図6では、波長分散補償装置21aの処理を説明するために8つの図(図6(A)〜図6(H))が示されている。図6(A)に示す図は、光受信装置2によって受信されたデジタル信号の受信信号を表す図である。受信信号は、波長分散により周波数ごとに異なる速さで伝搬してくるため、図6(A)に示すように、周波数が増加するにつれてほぼ線形に遅延が生じて平行四辺形のような形状で表される。
図6(B)に示す図は、ダウンコンバータ211−1,211−2によりダウンコンバートされた分割処理ブロック4−1,4−2を示す図である。分割処理ブロック4−1,4−2は、フーリエ変換部210によって周波数帯域に分割されることによって生成されたブロックである。図6では、周波数帯域が2分割された場合を例に示している。
図6(C)に示す図は、波長分散補償部212−1,212−2により波長分散の補償がなされた分割処理ブロック4−1,4−2を示す図である。図6(C)では、波長分散補償部212−1,212−2が、波長分散量を1/2補償した場合を例に示している。
図6(D)に示す図は、非線形補償部216−1,216−2により非線形光学効果の補償がなされた分割処理ブロック4−1,4−2を示す図である。非線形補償部216−1,216−2は、図6(D)に示す状態で帯域間の波長分散の関係が一致するように補償する。
図6(E)に示す図は、遅延部222−1,222−2により遅延が付与される分割処理ブロック4−1,4−2を示す図である。遅延部222−1,222−2は、後段の波長分散補償部218−1,218−2による波長分補償によりずれがなくなるように遅延を付与する。
図6(F)に示す図は、波長分散補償部218−1,218−2により波長分散の補償がなされた分割処理ブロック4−1,4−2を示す図である。図6(F)に示すように、波長分散補償部218−1,218−2において、波長分散補償部212−1,212−2で補償がなされなかった部分の補償がなされている。
図6(G)に示す図は、アップコンバータ219−1,219−2によりアップコンバートされた分割処理ブロック4−1,4−2を示す図である。
図6(H)に示す図は、結合部220により複数の分割処理ブロックが結合された例を示す図である。図6(H)に示すように、結合部220において、分割処理ブロック4−1,4−2を周波数軸において連続になるように結合して1つの処理ブロックが生成されている。
図7は、第2の実施形態における波長分散補償装置21aの処理の流れを示すフローチャートである。図7において、図3と同様の処理については図3と同様の符号を付して説明を省略する。
遅延部222−1は、非線形補償部216−1から出力された非線形光学効果の補償がなされた分割処理ブロックに遅延を与えて、複数の分割処理ブロックの時間軸におけるタイミングを揃える(ステップS201)。例えば、遅延部222−1は、波長分散補償部218−1による波長分散補償により分割処理ブロックのずれがなくなるように遅延を付与する。遅延部222−1は、遅延を付与した分割処理ブロックをフーリエ変換部217−1に出力する。
遅延部222−2も遅延部222−1と同様に、非線形補償部216−2から出力された非線形光学効果の補償がなされた分割処理ブロックに遅延を与えて、複数の分割処理ブロックの時間軸におけるタイミングを揃える。例えば、遅延部222−2は、波長分散補償部218−2による波長分散補償により分割処理ブロックのずれがなくなるように遅延を付与する。遅延部222−2は、遅延を付与した分割処理ブロックをフーリエ変換部217−2に出力する。
以上のように構成された第2の実施形態における光受信装置2によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、第2の実施形態における光受信装置2は、第1の実施形態における波長分散補償装置21において非線形補償部216の後段に遅延回路が追加されている。これにより、非線形補償部216による非線形光学効果の補償時に、分割した帯域内の波長分散の関係を調整することができる。したがって、より後段の処理において精度の高い補償ができる。また、全体の構成としては少ない追加回路でデジタル逆伝搬法を実現している。そのため、回路規模を抑制しつつ、精度の高い波形歪みの補償が可能になる。
(第3の実施形態)
図8は、第3の実施形態における波長分散補償装置21bの機能構成を表す概略ブロック図である。
波長分散補償装置21bは、フーリエ変換部210、ダウンコンバータ211−1,211−2、波長分散補償部212−1,212−2、逆フーリエ変換部213−1,213−2、遅延部214−1,214−2、補償係数演算部215−1,215−2、非線形補償部216−1,216−2、フーリエ変換部217−1,217−2、波長分散補償部218−1,218−2、アップコンバータ219−1,219−2、結合部220、逆フーリエ変換部221、遅延部222−1,222−2、非線形補償部223及び非線形補償部224を備える。
波長分散補償装置21bは、非線形補償部223及び非線形補償部224を新たに備える点で波長分散補償装置21aと構成が異なる。波長分散補償装置21bは、他の構成については波長分散補償装置21aと同様である。そのため、波長分散補償装置21b全体の説明は省略し、非線形補償部223及び非線形補償部224について説明する。
非線形補償部223は、波長分散補償装置21bに入力された時間領域の受信信号に対して、非線形光学効果の補償を行う。非線形補償部223は、フーリエ変換部210の前段に設けられる。非線形補償部223は、第2の非線形補償部の一態様である。
非線形補償部224は、逆フーリエ変換部221から出力された時間領域の受信信号に対して、非線形光学効果の補償を行う。非線形補償部224は、逆フーリエ変換部221の後段に設けられる。非線形補償部223は、第3の非線形補償部の一態様である。
図9は、第3の実施形態における波長分散補償装置21bの処理の流れを示すフローチャートである。図9において、図7と同様の処理については図7と同様の符号を付して説明を省略する。
非線形補償部223は、波長分散補償装置21bに入力された時間領域の受信信号に対して、非線形光学効果の補償を行う(ステップS301)。非線形補償部223は、非線形光学効果の補償がなされた時間領域の受信信号をフーリエ変換部210に出力する。その後、ステップS101〜ステップS110の処理が実行される。非線形補償部224は、逆フーリエ変換部221から出力された時間領域の受信信号に対して、非線形光学効果の補償を行う(ステップS302)。
以上のように構成された第3の実施形態における光受信装置2によれば、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、第3の実施形態における光受信装置2は、波長分散補償装置21bの初段と最終段に非線形補償部223及び非線形補償部224が設けられる。これにより、分散補償と非線形補償とを1ステップとした場合に、2.5ステップのデジタル逆伝搬法の補償が実現することができる。従来の方法で2.5ステップのデジタル逆伝搬法の補償を実現する場合には、FFTとIFFTとを繰り返すために、フーリエ変換部と逆フーリエ変換部が多く必要になるが、第3の実施形態における光受信装置2ではそれよりも少ない回路構成で実現することができる。そのため、回路規模を抑制しつつ、精度の高い波形歪みの補償が可能になる。
(第4の実施形態)
図10は、第4の実施形態における光受信装置2cの機能構成を表す概略ブロック図である。
光受信装置2cは、光信号受信部20、波長分散補償装置21b、誤り訂正部22及び時間領域適応等化部23を備える。
光受信装置2cは、時間領域適応等化部23を新たに備える点で光受信装置2bと構成が異なる。波長分散補償装置21cは、他の構成については光受信装置2bと同様である。そのため、光受信装置2c全体の説明は省略し、時間領域適応等化部23について説明する。
時間領域適応等化部23は、波長分散補償装置21bにおいて波長分散補償がなされた受信信号に対して、受信信号の歪みを補償する適応等化処理を行う。
第4の実施形態における光受信装置2cでは、波長分散補償装置21bにおいて光伝送路3で受けた波長分散の総量を補償せずに波長分散の成分を残留させる。そして、時間領域適応等化部23で残留している波長分散の成分を補償する。したがって、波長分散補償装置21bにおいて補償する波長分散補償量は、時間領域適応等化部23で補償する量を除いた量である。波長分散補償部212及び波長分散補償部218でどのくらいの量の波長分散を補償するのかは静的に設定される。
図11は、第4の実施形態における光受信装置2cの処理の流れを示すフローチャートである。図11において、図9と同様の処理については図9と同様の符号を付して説明を省略する。
ステップS302の処理が実行されると、時間領域適応等化部23は、波長分散補償装置21から波長分散補償がなされた受信信号を取り込む。時間領域適応等化部23は、取り込んだ波長分散補償がなされた受信信号に対して適応等化処理を行う(ステップS401)。より具体的には、時間領域適応等化部23は、偏波変動による受信信号の歪みや電気および光デバイスの伝達関数の歪を補償する等化処理を行う。偏波分離は時間領域適応等化部23において処理される。この方法として、送信側でトレーニング信号やパイロット信号を挿入し、受信した該信号との誤差を最小にする方法等がある。
以上のように構成された第4の実施形態における光受信装置2cによれば、第1の実施形態〜第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
第4の実施形態における光受信装置2cは、波長分散補償装置21bにおいて光伝送路3で受けた波長分散の総量を補償せずに波長分散を残留させ、時間領域適応等化部23で残留している波長分散の成分を補償する。これにより、分散補償と非線形補償とを1ステップとした場合に、3ステップのデジタル逆伝搬法の補償が実現することができる。従来の方法で3ステップのデジタル逆伝搬法の補償を実現する場合には、FFTとIFFTとを繰り返すために、フーリエ変換部と逆フーリエ変換部が多く必要になるが、第4の実施形態における光受信装置2cではフーリエ変換部と逆フーリエ変換部を追加する代わりに時間領域適応等化部23が備えられる。これにより、従来の方法で3ステップのデジタル逆伝搬法の補償を実現する場合に比べて少ない回路構成で実現することができる。そのため、回路規模を抑制しつつ、精度の高い波形歪みの補償が可能になる。
<変形例>
光受信装置2cは、波長分散補償装置21bに代えて波長分散補償装置21又は波長分散補償装置21aを備えるように構成されてもよい。
以下、各実施形態に共通する変形例について説明する。
各実施形態において、波長分散補償器40−1が、マイナスの周波数帯域の分割処理ブロックを取り込み、波長分散補償器40−2が、プラスの周波数帯域の分割処理ブロックを取り込むようにしてもよい。
各実施形態において、フーリエ変換部210は、中心周波数を基準に、プラスの周波数帯域とマイナスの周波数帯域の2つの周波数帯域に分割するようにしているが、中心周波数以外の任意の周波数において2つに分割してもよく、また、3つ以上の周波数帯域に分割するようにしてもよい。
各実施形態において、フーリエ変換部210は、周波数帯域を分割処理ブロックに分割する際、等分割でもよいし、等分割でない任意の比率で分割してもよい。
各実施形態において、波長分散補償部212、逆フーリエ変換部213、遅延部214、非線形補償部216、補償係数演算部215、遅延部222およびフーリエ変換部217は繰り返し処理としてもよい。その場合、任意のステップ数の補償が可能となる。このような条件においても、非分割条件でステップ数を繰り返すよりも比較的小さな回路規模で逆伝搬法を実現することができる。
上述した実施形態における光送信装置1、光受信装置2,2cをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…光送信装置, 2…光受信装置, 3…光伝送路,10…データ生成部,11…光信号送信部, 20…光信号受信部, 21…波長分散補償装置, 22…誤り訂正部, 23…時間領域適応等化部, 201…偏波分離器, 202…AD変換部, 210…フーリエ変換部, 211−1、211−2…ダウンコンバータ, 212−1、212−2…波長分散補償部, 213−1、213−2…逆フーリエ変換部, 214−1、214−2…遅延部, 215−1、215−2…補償係数演算部, 216−1、216−2…非線形補償部, 217−1、217−2…フーリエ変換部, 218−1、218−2…波長分散補償部, 219−1、219−2…アップコンバータ, 220…結合部, 221…逆フーリエ変換部, 222−1、222−2…遅延部, 223…非線形補償部, 224…非線形補償部

Claims (5)

  1. 光信号をコヒーレント検波方式により受信して得られる受信信号を複数の周波数帯域で分割し、分割した前記周波数帯域毎の前記受信信号の時間軸におけるタイミングを揃え、前記複数の周波数帯域に含まれる前記受信信号を結合する結合処理を行い、前記結合処理の前後のいずれかのタイミングで前記受信信号の波形歪みの補償を行う光受信装置であって、
    分割された前記周波数帯域毎に受信信号の波長分散を補償する第1の波長分散補償部と、
    時間領域においてタイミングが揃えられた前記周波数帯域毎の受信信号に対して非線形光学効果の補償を行う第1の非線形補償部と、
    前記非線形光学効果の補償がなされた前記周波数帯域毎の受信信号の波長分散を前記周波数帯域毎に補償する第2の波長分散補償部と、
    を備える光受信装置。
  2. 前記第1の非線形補償部の前段において前記周波数帯域毎の受信信号の時間軸におけるタイミングを揃える第1の遅延部と、
    前記非線形光学効果の補償がなされた前記周波数帯域毎の受信信号の時間軸におけるタイミングを揃える第2の遅延部と、
    をさらに備える、請求項1に記載の光受信装置。
  3. 前記受信信号の分割前に前記受信信号に対して非線形光学効果の補償を行う第2の非線形補償部と、
    前記結合処理の後に前記受信信号に対して非線形光学効果の補償を行う第3の非線形補償部と、
    をさらに備える、請求項1又は2に記載の光受信装置。
  4. 前記結合処理の後に前記受信信号に対して適応等化処理を行う適応等化部、
    をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の光受信装置。
  5. 光信号をコヒーレント検波方式により受信して得られる受信信号を複数の周波数帯域で分割し、分割した前記周波数帯域毎の前記受信信号の時間軸におけるタイミングを揃え、前記複数の周波数帯域に含まれる前記受信信号を結合する結合処理を行い、前記結合処理の前後のいずれかのタイミングで前記受信信号の波形歪みの補償を行う光受信装置が行う波形歪み補償方法であって、
    分割された前記周波数帯域毎に受信信号の波長分散を補償する第1の波長分散補償ステップと、
    時間領域においてタイミングが揃えられた前記周波数帯域毎の受信信号に対して非線形光学効果の補償を行う第1の非線形補償ステップと、
    前記非線形光学効果の補償がなされた前記周波数帯域毎の受信信号の波長分散を前記周波数帯域毎に補償する第2の波長分散補償ステップと、
    を有する波形歪み補償方法。
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