JP5523591B2 - 光受信器、非線形等化回路及びデジタル信号処理回路 - Google Patents

光受信器、非線形等化回路及びデジタル信号処理回路 Download PDF

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Description

この発明は、デジタルコヒーレント方式を用いた光伝送システムの光受信器、及びN(N≧1)段のデジタル信号処理回路から構成される非線形等化回路に関するものである。
40Gbit/sや100Gbit/sのような大容量光伝送のためには、光信号対雑音電力限界の克服や高密度波長多重化が課題である。光信号対雑音電力限界を克服する技術として、従来のオンオフキーイング(OOK:On-Off Keying)に対して、2値位相偏移変調(BPSK:Binary Phase-Shift Keying)や4値PSK(QPSK:Quaternary Phase-Shift Keying)の利用が知られている。また、高密度波長多重化のために、直交する2つの偏波成分に独立の信号を割り当てる偏波多重によって、1シンボル当たりの伝送ビット数を2倍に増やす方式や、QPSKや16値直交振幅変調(16QAM:16 Quadrature Amplitude Modulation)のように、信号多重度を上げて、1シンボル当たりの伝送ビット数を増やす方式が知られている。QPSKや16QAMは、光伝送システムの送信側の光送信器において、同位相軸(I軸:In-Phase軸)と、直交位相軸(Q軸:Quadrature-Phase軸)とに信号を割り当てて伝送する。
光信号の検波方式としては、従来、二乗検波方式や遅延検波方式のような直接検波方式が利用されてきた。これらの方式では、光受信器に局部発振光源を持つことなく光信号の検波が可能であり、簡素かつ低コストで光受信器の実装が可能である。一方、光受信器に局部発振光源を持つ同期検波方式にデジタル信号処理を組み合わせて受信するデジタルコヒーレント方式が注目されている(例えば、非特許文献1参照)。
このデジタルコヒーレント方式では、同期検波による線形な光電気変換と、デジタル信号処理による固定的、半固定的及び適応的な線形等化により、光受信器における安定な偏波多重信号の分離や、波形歪みの補償が可能となる。このため、光伝送路で生じる波長分散や偏波モード分散(PMD:Polarization-Mode Dispersion)等に起因する線形な波形歪みに対する優れた等化特性や優れた雑音耐力を実現できる。
図9は、多中継光伝送路の構成例と順方向伝搬の逐次計算方法の概念を示す図である。図9に示すように、光増幅器91が挿入された光ファイバ92中を高い光パワーで伝送する際には、ファイバ非線形光学効果が伝送品質に顕著な劣化をもたらす。光ファイバ中の伝搬は非線形シュレディンガー方程式により記述され、逐次計算法としてスプリット・ステップ・フーリエ法(SSFM:Split-Step Fourier Method)が用いられる。通常、SSFMでは、光伝送路を短区間(多中継システムの1中継区間より十分短い区間)に分割し、伝送損失や波長分散(CD)のような線形効果と、自己位相変調である非線形位相回転(NL)のような非線形効果とを交互に取り込む逐次計算を行う(図9参照)。
ファイバ非線形光学効果による伝送品質劣化を等化する方法として、例えば、非特許文献2に示されるデジタル逆伝搬方式が検討されてきた。図10は、デジタル逆伝搬方式の概念を示す図である。このデジタル逆伝搬方式は、図10に示すように、伝送方向とは逆方向の伝搬計算をSSFMにより行うことにより、送信端での歪みのない光波形を得る方法である。デジタル逆伝搬方式におけるSSFMでは、信号処理にかかる負荷を考慮して、通常、高々、数区間/中継〜10区間/中継で信号処理される。このとき、波長分割多重された他のチャネルからの非線形干渉成分を除去することが困難であるため、通常はチャネル内の非線形効果である自己位相変調である非線形位相回転による波形歪みを等化する(図10参照)。
Optical Internetworking Forum, "100G Ultra Long Haul DWDM Framework Document", http://www.oiforum.com/public/documents/OIF-FD-100G-DWDM-01.0.pdf, June 2009. T.Hoshida, "A question of diminishing returns?", ECOC (European Conference on Optical Communication)2010, Workshop 11,2010.
しかしながら、上記の従来技術(非特許文献2)によれば、SSFMを伝送方向と逆方向に解くため、中継数に比例して回路規模が増大するという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、デジタル逆伝搬方式よりも小さな回路規模と消費電力でファイバ非線形光学効果に起因する波形歪みを等化することができ、伝送品質を向上させることができる光受信器及び非線形等化回路を得ることを目的とする。
この発明に係る光受信器は、受信光信号と同一の中心波長で発振する光信号を生成する局部発振光源と、前記受信光信号と前記局部発振光源から出力される光信号とを混合する偏波ダイバーシチ型の光90度ハイブリッド回路と、前記光90度ハイブリッド回路から出力される4対の光信号を検波する4つのバランス型の光子検出器と、前記4つの光子検出器から出力される4つの電気信号をアナログデジタル変換する4つのアナログデジタル変換器と、前記4つのアナログデジタル変換器に接続されたデジタル信号処理集積回路とを設けた。
また、この発明に係る光受信器のデジタル信号処理集積回路は、4つのデジタル信号に対して、光伝送路の波長分散を補償する波長分散補償回路と、4つのデジタル信号に対して、非線形等化デジタル信号処理を適用する非線形等化回路と、4つのデジタル信号に対して、伝送路の偏波モード分散を補償し、偏波多重信号を分離する適応等化回路と、4つのデジタル信号に対して、前記受信光信号と前記局部発振光源から出力される光信号との間の中心周波数差を補償する搬送波周波数オフセット補償回路と、4つのデジタル信号に対して、前記受信光信号と前記局部発振光源から出力される光信号との間の光位相差を補償する搬送波位相オフセット補償回路とを少なくとも含む。
さらに、この発明に係る光受信器のデジタル信号処理集積回路の非線形等化回路は、N段(N≧1)のデジタル信号処理回路で構成され、前記N段のデジタル信号処理回路のうち、m段目のデジタル信号処理回路は、入力する第1の複素デジタル信号系列dx[m,i]に対し、伝達関数Hpre,x[m](f)の線形歪みを付加する第1の線形歪み付加部と、入力する第2の複素デジタル信号系列dy[m,i]に対し、伝達関数Hpre,y[m](f)の線形歪みを付加する第2の線形歪み付加部と、線形歪みを付加された前記第1の複素デジタル信号系列の絶対値の二乗である、電力Px[m,i]を計算する第1の電力計算部と、線形歪みを付加された前記第2の複素デジタル信号系列の絶対値の二乗である、電力Py[m,i]を計算する第2の電力計算部と、前記電力Px[m,i]の重み付け平均電力Pavg,xx[m,i]=αxx[−a]Px[m,i−a]+αxx[−a+1]Px[m,i−a+1]+・・・+αxx[0]Px[m,i]+・・・+αxx[b]Px[m,i+b]を計算する第1の重み付け平均部と、前記電力Py[m,i]の重み付け平均電力Pavg,xy[m,i]=αxy[−a]Py[m,i−a]+αxy[−a+1]Py[m,i−a+1]+・・・+αxy[0]Py[m,i]+・・・+αxy[b]Py[m,i+b]を計算する第2の重み付け平均部と、前記電力Px[m,i]の重み付け平均電力Pavg,yx[m,i]=αyx[−a]Px[m,i−a]+αyx[−a+1]Px[m,i−a+1]+・・・+αyx[0]Px[m,i]+・・・+αyx[b]Px[m,i+b]を計算する第3の重み付け平均部と、前記電力Py[m,i]の重み付け平均電力Pavg,yy[m,i]=αyy[−a]Py[m,i−a]+αyy[−a+1]Py[m,i−a+1]+・・・+αyy[0]Py[m,i]+・・・+αyy[b]Py[m,i+b]を計算する第4の重み付け平均部と、前記重み付け平均電力Pavg,xx[m,i]に第1の効率γxxを乗算して位相回転量φxx[m,i]=γxx[m,i]Pavg,xx[m,i]を生成する第1の位相回転量生成部と、前記重み付け平均電力Pavg,xy[m,i]に第2の効率γxyを乗算して位相回転量φxy[m,i]=γxy[m,i]Pavg,xy[m,i]を生成する第2の位相回転量生成部と、前記重み付け平均電力Pavg,yx[m,i]に第3の効率γyxを乗算して位相回転量φyx[m,i]=γyx[m,i]Pavg,yx[m,i]を生成する第3の位相回転量生成部と、前記重み付け平均電力Pavg,yy[m,i]に第4の効率γyyを乗算して位相回転量φyy[m,i]=γyy[m,i]Pavg,yy[m,i]を生成する第4の位相回転量生成部と、前記位相回転量φxx[m,i]とφxy[m,i]とを加算して複素位相回転量φx[m,i]=φxx[m,i]+φxy[m,i]を計算する第1の加算部と、前記位相回転量φyx[m,i]とφyy[m,i]とを加算して複素位相回転量φy[m,i]=φyx[m,i]+φyy[m,i]を計算する第2の加算部と、前記複素位相回転量φx[m,i]を複素信号exp(−jφx[m,i])に変換する第1の複素位相回転用信号生成部と、前記複素位相回転量φy[m,i]を複素信号exp(−jφy[m,i])に変換する第2の複素位相回転用信号生成部と、線形歪みを付加された前記第1の複素デジタル信号系列に前記複素信号exp(−jφx[m,i])を乗算することで複素位相回転を与える第1の複素位相回転部と、線形歪みを付加された前記第2の複素デジタル信号系列に前記複素信号exp(−jφy[m,i])を乗算することで複素位相回転を与える第2の複素位相回転部と、前記第1の複素位相回転部により複素位相回転を与えられた複素デジタル信号に対して前記線形な波形歪みの伝達関数Hpre,x[m](f)の逆関数Hpre,x[m]-1(f)もしくは複素共役関数Hpre,x[m]*(f)を伝達関数Hpost,x[m](f)として有する波形歪みを付加することで、前記第1の線形歪み付加部における波形歪みを除去する第1の線形歪み除去部と、前記第2の複素位相回転部により複素位相回転を与えられた複素デジタル信号に対して前記線形な波形歪みの伝達関数Hpre,y[m](f)の逆関数Hpre,y[m]-1(f)もしくは複素共役関数Hpre,y[m]*(f)を伝達関数Hpost,y[m](f)として有する波形歪みを付加することで、前記第2の線形歪み付加部における波形歪みを除去する第2の線形歪み除去部とを有する。
この発明に係る光受信器は、デジタル逆伝搬方式よりも小さな回路規模と消費電力でファイバ非線形光学効果に起因する波形歪みを等化することができ、伝送品質を向上させることができる。
この発明の実施例1に係る光受信器の構成を示すブロック図である。 この発明の実施例1に係る光受信器のデジタル信号処理集積回路の構成を示すブロック図である。 この発明の実施例1に係る非線形等化回路の構成を示すブロック図である。 この発明の実施例1に係るデジタル信号処理回路の構成を示すブロック図である。 この発明の実施例1に係るデジタル信号処理回路の波長分散値と積算された非線形位相回転量との関係及びその簡略化を示す図である。 この発明の実施例1に係るデジタル信号処理回路の波長分散値と積算された非線形位相回転量との関係及びその簡略化を示す図である。 この発明の実施例1に係るデジタル信号処理回路の波長分散値と積算された非線形位相回転量との関係及びその簡略化を示す図である。 この発明の実施例1に係る非線形等化回路の非線形等化の概念を示す図である。 この発明の実施例1に係る光受信器のデジタル信号処理集積回路の機能をシミュレートした構成を示すブロック図である。 この発明の実施例1に係る非線形等化回路の等化段数依存性を示す図である。 多中継光伝送路の構成例と順方向伝搬の逐次計算方法の概念を示す図である。 デジタル逆伝搬方式の概念を示す図である。
この発明の実施例1について以下説明する。
この発明の実施例1に係る光受信器、非線形等化回路及びデジタル信号処理回路について図1から図8までを参照しながら説明する。図1は、この発明の実施例1に係る光受信器の構成を示すブロック図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1において、光受信器は、局部発振光源100と、偏波ダイバーシチ型の光90度ハイブリッド回路200と、4つのバランス型の光子検出器300A、300B、300C、300Dと、4つのアナログデジタル変換器(ADC)400A、400B、400C、400Dと、デジタル信号処理集積回路500とが設けられている。
図2は、この発明の実施例1に係る光受信器のデジタル信号処理集積回路の構成を示すブロック図である。
図2において、デジタル信号処理集積回路500は、前処理回路502と、波長分散補償回路503と、非線形等化回路504と、タイミング抽出回路505と、適応等化回路506と、搬送波周波数オフセット補償回路507と、搬送波位相オフセット補償回路508と、識別回路509とが設けられている。
図3は、この発明の実施例1に係る非線形等化回路の構成を示すブロック図である。
図3において、非線形等化回路504は、N段(N≧1)のデジタル信号処理回路で構成され、1段目のデジタル信号処理回路11と、2段目のデジタル信号処理回路12と、m(m<N)段目のデジタル信号処理回路1mと、N段目のデジタル信号処理回路1Nとが設けられている。
図4は、この発明の実施例1に係るデジタル信号処理回路の構成を示すブロック図である。この図4は、非線形等化回路504を構成するN段のデジタル信号処理回路のうち、1段分(m段目)を示す。
図4において、デジタル信号処理回路1mは、2つの波長分散付加部1A、1Bと、2つの電力計算部2A、2Bと、4つの重み付け平均部3A、3B、3C、3Dと、4つの効率乗算部4A、4B、4C、4Dと、2つの加算部5A、5Bと、2つの複素位相回転用信号生成部6A、6Bと、2つの複素位相回転部7A、7Bと、2つの波長分散除去部8A、8Bとが設けられている。
なお、波長分散付加部1A、1Bや、波長分散除去部8A、8Bは、時間領域もしくは周波数領域での有限長インパルス応答フィルタにより実現可能である。
また、N≧2の場合、m段目の波長分散除去部8A(波長分散付加量pxとする)とm+1段目の波長分散付加部1A(波長分散付加量qxとする)とは、あえて2つの機能ブロックに分割せず、波長分散付加量px+qxの単一の波長分散付加部としてもよい。同様に、m段目の波長分散除去部8B(波長分散付加量pyとする)とm+1段目の波長分散付加部1B(波長分散付加量qyとする)とは、あえて2つの機能ブロックに分割せず、波長分散付加量py+qyの単一の波長分散付加部としてもよい。すなわち、N段(N≧2)のデジタル信号処理回路のうち、m(m<N)段目のデジタル信号処理回路は、伝達関数Hpost,z[m](f)とHpre,z[m+1](f)で表される2つの線形フィルタ(z∈{x,y})を、単一の線形フィルタHjoint,z[m:m+1](f)として実現してもよい。
つぎに、この実施例1に係る光受信器、非線形等化回路及びデジタル信号処理回路の動作について図面を参照しながら説明する。
図1において、光受信器の局部発振光源100は、図示しない光伝送路から入力される光信号(受信光信号)の中心波長と概略一致した中心波長で発振し、単一波長のCW(Continuous Wave)光信号を生成して、このCW光信号を偏波ダイバーシチ型の光90度ハイブリッド回路200に出力する。
光90度ハイブリッド回路200は、図示しない光伝送路から入力される受信光信号と、局部発振光源100から入力されるCW光信号とを混合し、8通りの干渉を生じさせた光信号を出力する。
すなわち、光90度ハイブリッド回路200は、受信光信号の直交する2つの偏波モード(X/Y)と、受信光信号とCW光信号との間の位相差(0度/180度/90度/270度)について、X偏波(0度)の干渉光信号と、X偏波(180度)の干渉光信号とをバランス型の光子検出器300Aに出力する。
同様に、光90度ハイブリッド回路200は、X偏波(90度)の干渉光信号と、X偏波(270度)の干渉光信号とをバランス型の光子検出器300Bに出力し、Y偏波(0度)の干渉光信号と、Y偏波(180度)の干渉光信号とをバランス型の光子検出器300Cに出力し、Y偏波(90度)の干渉光信号と、Y偏波(270度)の干渉光信号とをバランス型の光子検出器300Dに出力する。
光子検出器300Aは、光90度ハイブリッド回路200から入力されるX偏波(0度)の干渉光信号と、X偏波(180度)の干渉光信号とをそれぞれ二乗検波して電気信号に変換し、各電気信号の差分をアナログデジタル変換器400Aに出力する。
同様に、光子検出器300Bは、光90度ハイブリッド回路200から入力されるX偏波(90度)の干渉光信号と、X偏波(270度)の干渉光信号とをそれぞれ二乗検波し電気信号に変換し、各電気信号の差分をアナログデジタル変換器400Bに出力する。また、光子検出器300Cは、光90度ハイブリッド回路200から入力されるY偏波(0度)の干渉光信号と、Y偏波(180度)の干渉光信号とをそれぞれ二乗検波し電気信号に変換し、各電気信号の差分をアナログデジタル変換器400Cに出力する。さらに、光子検出器300Dは、光90度ハイブリッド回路200から入力されるY偏波(90度)の干渉光信号と、Y偏波(270度)の干渉光信号とをそれぞれ二乗検波し電気信号に変換し、各電気信号の差分をアナログデジタル変換器400Dに出力する。
アナログデジタル変換器400Aは、光子検出器300Aから入力される電気信号をサンプリングすることで離散時間化及び量子化したデジタル信号XIをデジタル信号処理集積回路500に出力する。
同様に、アナログデジタル変換器400Bは、光子検出器300Bから入力される電気信号をサンプリングすることで離散時間化及び量子化したデジタル信号XQをデジタル信号処理集積回路500に出力する。また、アナログデジタル変換器400Cは、光子検出器300Cから入力される電気信号をサンプリングすることで離散時間化及び量子化したデジタル信号YIをデジタル信号処理集積回路500に出力する。さらに、アナログデジタル変換器400Dは、光子検出器300Dから入力される電気信号をサンプリングすることで離散時間化及び量子化したデジタル信号YQをデジタル信号処理集積回路500に出力する。
図2において、デジタル信号処理集積回路500の前処理回路502は、アナログデジタル変換器400Aから入力されるデジタル信号XI、アナログデジタル変換器400Bから入力されるデジタル信号XQ、アナログデジタル変換器400Cから入力されるデジタル信号YI、アナログデジタル変換器400Dから入力されるデジタル信号YQに対して、4つのデジタル信号の振幅ばらつきを抑圧するための振幅正規化や、遅延差補正のためのデスキュー等の前処理を行い、処理後の4つのデジタル信号を波長分散補償回路503に出力する。
波長分散補償回路503は、前処理回路502から入力される4つのデジタル信号に対して、時間領域等化若しくは周波数領域等化による線形波形等化を行うことで、伝送路で生じる波長分散を概略100%補償し、波長分散補償後の4つのデジタル信号を非線形等化回路504に出力する。
非線形等化回路504は、波長分散補償回路503から入力される4つのデジタル信号(2対の複素信号とみなす)に対して後述する非線形等化デジタル信号処理を適用し、非線形等化後の4つのデジタル信号(2対の複素信号とみなす)をタイミング抽出回路505に出力する。
タイミング抽出回路505は、非線形等化回路504から入力される4つのデジタル信号に対して識別タイミングの抽出を適応的に行い、アナログデジタル変換器400A〜400Dのサンプリングタイミングをフィードバック制御することで、オーバサンプリング比2倍のサンプリングレートの4つのデジタルデータを適応等化回路506に出力する。
適応等化回路506は、タイミング抽出回路505から入力される4つのデジタル信号に対して、包絡線一定化規範のようなアルゴリズムを用いて、偏波多重分離を適応的に行い、なおかつ、伝送路のPMD(偏波モード分散)等を補償した4つのデジタル信号を搬送波周波数オフセット補償回路507に出力する。
搬送波周波数オフセット補償回路507は、適応等化回路506から入力される4つのデジタル信号における、局部発振光源100から出力されるCW光信号と受信光信号との中心周波数差を補償し、補償後の4つのデジタル信号を搬送波位相オフセット補償回路508に出力する。
搬送波位相オフセット補償回路508は、搬送波周波数オフセット補償回路507から入力される4つのデジタル信号に対して、X偏波成分とY偏波成分それぞれについて信号点がI軸及びQ軸を軸とする複素平面において、信号点が45度、135度、−45度、−135度の4点に概略収束するよう、適応的に位相オフセット補償を行い、位相オフセット補償後のデジタル信号を識別回路509に出力する。
識別回路509は、搬送波位相オフセット補償回路508から入力される4つのデジタル信号に対して2値識別を行い、識別後の4つの2値信号を図示しない外部に出力する。
図3において、N段(N≧1)のデジタル信号処理回路で構成された非線形等化回路504の1段目のデジタル信号処理回路11は、波長分散補償回路503から複素デジタル信号dx[0]=Exi[0]+jExq[0]と、dy[0]=Eyi[0]+jEyq[0]が入力され、1段分の非線形等化を行った後に、等化後の複素デジタル信号d’x[0]=E’xi[0]+jE’xq[0]と、d’y[0]=E’yi[0]+jE’yq[0]を2段目のデジタル信号処理回路12に出力する。
2段目のデジタル信号処理回路12は、1段目のデジタル信号処理回路11から複素デジタル信号dx[1](=d’x[0])と、dy[1](=d’y[0])が入力され、1段分の非線形等化を行った後に、等化後の複素デジタル信号d’x[1]=E’xi[1]+jE’xq[1]と、d’y[1]=E’yi[1]+jE’yq[1]を3段目のデジタル信号処理回路(図示せず)に出力する。
m(m<N)段目のデジタル信号処理回路1mは、m−1段目のデジタル信号処理回路(図示せず)から複素デジタル信号dx[m−1](=d’x[m−2])と、dy[m−1](=d’y[m−2])とが入力され、1段分の非線形等化を行った後に、等化後の複素デジタル信号d’x[m−1]=E’xi[m−1]+jE’xq[m−1]と、d’y[m−1]=E’yi[m−1]+jE’yq[m−1]をm+1段目のデジタル信号処理回路(図示せず)に出力する。
N段目のデジタル信号処理回路1Nは、N−1段目のデジタル信号処理回路(図示せず)から複素デジタル信号dx[N−1](=d’x[N−2])と、dy[N−1](=d’y[N−2])が入力され、1段分の非線形等化を行った後に、等化後の複素デジタル信号d’x[N−1]=E’xi[N−1]+jE’xq[N−1]と、d’y[N−1]=E’yi[N−1]+jE’yq[N−1]をタイミング抽出回路505に出力する。
図4において、波長分散付加部1Aは、前段から入力される複素デジタル信号系列dx[m,i]=Exi[m]+jExq[m]に対して波長分散を付加し、複素位相回転部7Aと、電力計算部2Aに出力する。同様に、波長分散付加部1Bは、前段から入力される複素デジタル信号系列dy[m,i]=Eyi[m]+jEyq[m]に対して波長分散を付加し、複素位相回転部7Bと、電力計算部2Bに出力する。例えば、波長分散付加部1A、1Bの波長分散量は−600ps/nmとする。すなわち、第1の線形歪み付加部(波長分散付加部1A)は、入力する複素デジタル信号系列dx[m,i]に対し、伝達関数Hpre,x[m](f)の線形な波形歪みを付加する。同様に、第2の線形歪み付加部(波長分散付加部1B)は、入力する複素デジタル信号系列dy[m,i]に対し、伝達関数Hpre,y[m](f)の線形な波形歪みを付加する。
電力計算部2Aは、波長分散付加部1Aから入力される波長分散付加後の複素デジタル信号系列の絶対値の二乗、すなわち電力Px[m,i]を計算し、重み付け平均部3Aと、重み付け平均部3Cに出力する。同様に、電力計算部2Bは、波長分散付加部1Bから入力される波長分散付加後の複素デジタル信号系列の絶対値の二乗、すなわち電力Py[m,i]を計算し、重み付け平均部3Bと、重み付け平均部3Dに出力する。
重み付け平均部3Aは、電力Px[m,i]について、その重み付け平均電力Pavg,xx[m,i]=αxx[−a]Px[m,i−a]+αxx[−a+1]Px[m,i−a+1]+・・・+αxx[0]Px[m,i]+・・・+αxx[b]Px[m,i+b]を計算し、Pavg,xx[m,i]を効率乗算部4Aに出力する。αxx[−a],αxx[−a+1],αxx[b]が重みに相当する。
重み付け平均部3Bは、電力Py[m,i]について、その重み付け平均電力Pavg,xy[m,i]=αxy[−a]Py[m,i−a]+αxy[−a+1]Py[m,i−a+1]+・・・+αxy[0]Py[m,i]+・・・+αxy[b]Py[m,i+b]を計算し、Pavg,xy[m,i]を効率乗算部4Bに出力する。αxy[−a],αxy[−a+1],αxy[b]が重みに相当する。
重み付け平均部3Cは、電力Px[m,i]について、その重み付け平均電力Pavg,yx[m,i]=αyx[−a]Px[m,i−a]+αyx[−a+1]Px[m,i−a+1]+・・・+αyx[0]Px[m,i]+・・・+αyx[b]Px[m,i+b]を計算し、Pavg,yx[m,i]を効率乗算部4Cに出力する。αyx[−a],αyx[−a+1],αyx[b]が重みに相当する。
重み付け平均部3Dは、電力Py[m,i]について、その重み付け平均電力Pavg,yy[m,i]=αyy[−a]Py[m,i−a]+αyy[−a+1]Py[m,i−a+1]+・・・+αyy[0]Py[m,i]+・・・+αyy[b]Py[m,i+b]を計算し、Pavg,yy[m,i]を効率乗算部4Dに出力する。αyy[−a],αyy[−a+1],αyy[b]が重みに相当する。
平均区間−a〜bは、例えばa=b=4とし、重みは、例えばαxx[−a]=αxx[−a+1]=・・・=αxx[b]=1/9、αxy[−a]=αxy[−a+1]=・・・=αxy[b]=1/9、αyx[−a]=αyx[−a+1]=・・・=αyx[b]=1/9、αyy[−a]=αyy[−a+1]=・・・=αyy[b]=1/9とすればよい。
効率乗算部4Aは、重み付け平均部3Aから入力される重み付け平均電力Pavg,xx[m,i]に非線形位相回転効率γxx[m]を乗算し、乗算結果φxx[m,i]=γxx[m]Pavg,xx[m,i]を加算部5Aに出力する。
効率乗算部4Bは、重み付け平均部3Bから入力される重み付け平均電力Pavg,xy[m,i]に非線形位相回転効率γxy[m]を乗算し、乗算結果φxy[m,i]=γxy[m]Pavg,xy[m,i]を加算部5Aに出力する。
効率乗算部4Cは、重み付け平均部3Cから入力される重み付け平均電力Pavg,yx[m,i]に非線形位相回転効率γyx[m]を乗算し、乗算結果φyx[m,i]=γyx[m]Pavg,yx[m,i]を加算部5Bに出力する。
効率乗算部4Dは、重み付け平均部3Dから入力される重み付け平均電力Pavg,yy[m,i]に非線形位相回転効率γyy[m]を乗算し、乗算結果φyy[m,i]=γyy[m]Pavg,yy[m,i]を加算部5Bに出力する。
すなわち、第1の位相回転量生成部(効率乗算部4A)は、重み付け平均電力Pavg,xx[m,i]に第1の効率γxxを乗算して位相回転量φxx[m,i]=γxx[m,i]Pavg,xx[m,i]を生成する。また、第2の位相回転量生成部(効率乗算部4B)は、重み付け平均電力Pavg,xy[m,i]に第2の効率γxyを乗算して位相回転量φxy[m,i]=γxy[m,i]Pavg,xy[m,i]を生成する。また、第3の位相回転量生成部(効率乗算部4C)は、重み付け平均電力Pavg,yx[m,i]に第3の効率γyxを乗算して位相回転量φyx[m,i]=γyx[m,i]Pavg,yx[m,i]を生成する。さらに、第4の位相回転量生成部(効率乗算部4D)は、重み付け平均電力Pavg,yy[m,i]に第4の効率γyyを乗算して位相回転量φyy[m,i]=γyy[m,i]Pavg,yy[m,i]を生成する。
加算部5Aは、重み付け平均部4Aから入力される非線形位相回転量φxx[m,i]と、重み付け平均部4Bから入力される非線形位相回転量φxy[m,i]との加算を行い、加算結果φx[m,i]=φxx[m,i]+φxy[m,i]を複素位相回転用信号生成部6Aに出力する。同様に、加算部5Bは、重み付け平均部4Cから入力される非線形位相回転量φyx[m,i]と、重み付け平均部4Dから入力される非線形位相回転量φyy[m,i]との加算を行い、加算結果φy[m,i]=φyx[m,i]+φyy[m,i]を複素位相回転用信号生成部6Bに出力する。
複素位相回転用信号生成部6Aは、加算部5Aから入力されるφx[m,i]を複素信号exp(−jφx[m,i])に変換して複素位相回転部7Aに出力する。同様に、複素位相回転用信号生成部6Bは、加算部5Bから入力されるφy[m,i]を複素信号exp(−jφy[m,i])に変換して複素位相回転部7に出力する。
複素位相回転部7Aは、波長分散付加部1Aから入力される波長分散を付加された複素デジタル信号系列と、複素位相回転用信号生成部6Aから入力される複素信号exp(−jφx[m,i])との乗算を行うことで、伝送路の非線形位相回転の逆演算を行い、演算後の信号を波長分散除去部8Aに出力する。同様に、複素位相回転部7Bは、波長分散付加部1Bから入力される波長分散を付加された複素デジタル信号系列と、複素位相回転用信号生成部6Bから入力される複素信号exp(−jφy[m,i])との乗算を行うことで、伝送路の非線形位相回転の逆演算を行い、演算後の複素デジタル信号を波長分散除去部8Bに出力する。
波長分散除去部8Aは、複素位相回転部7Aから入力される複素デジタル信号に、波長分散付加部1Aで付加した波長分散を除去するよう、逆極性の波長分散を与え、波長分散付加後の複素デジタル信号d’x「m」=E’xi[m]+jE’xq[m]を次段に出力する。同様に、波長分散除去部8Bは、複素位相回転部7Bから入力される複素デジタル信号に、波長分散付加部1Bで付加した波長分散を除去するよう、逆極性の波長分散を与え、波長分散付加後の複素デジタル信号d’y「m」=E’yi[m]+jE’yq[m]を次段に出力する。
すなわち、第1の線形歪み除去部(波長分散除去部8A)は、複素位相回転部7Aにより複素位相回転を与えられた複素デジタル信号に対して線形な波形歪みの伝達関数Hpre,x[m](f)の逆関数Hpre,x[m]-1(f)もしくは複素共役関数Hpre,x[m]*(f)を伝達関数Hpost,x[m](f)として有する波形歪みを付加することで、第1の線形歪み付加部における波形歪みを除去する。同様に、第2の線形歪み除去部(波長分散除去部8B)は、複素位相回転部7Bにより複素位相回転を与えられた複素デジタル信号に対して線形な波形歪みの伝達関数Hpre,y[m](f)の逆関数Hpre,y[m]-1(f)もしくは複素共役関数Hpre,y[m]*(f)を伝達関数Hpost,y[m](f)として有する波形歪みを付加することで、第2の線形歪み付加部における波形歪みを除去する。
例えば、波長分散付加部1A及び波長分散付加部1Bで−600ps/nmの波長分散を付加していた場合、波長分散除去部8A及び波長分散除去部8Bは、+600ps/nmの波長分散を付加する。
図5A、図5B及び図5Cは、この発明の実施例1に係るデジタル信号処理回路の波長分散値と積算された非線形位相回転量との関係及びその簡略化を示す図である。また、図6は、この発明の実施例1に係る非線形等化回路の非線形等化の概念を示す図である。
この発明の実施例1に係るデジタル信号処理回路では、ある特定の符号間干渉条件(例えば、特定の波長分散値CD[i])において与えられた非線形位相回転量の積算値(∫φNL[i])をそれぞれ補償する。最も正確には、図5Aのように、波長分散値(横軸:CD Value)と積算非線形位相回転量(縦軸:∫φNL)との関係が得られる。実際上は、図5Bに示すように離散化が可能であり、最も簡単には、図5Cに示すように、単一の波長分散値で代表させることも可能である。むろん、波長分散値の離散化の度合いが大きくなると等化能力が低下する。
上記の概念に基づき、図6に示される非線形等化回路を構成するデジタル信号処理回路のブロック構成により、簡易に非線形等化を行うことが可能である。ある特定の符号間干渉条件を作り出すために、まず、波長分散値CDaを付加してパルスを広げ、非線形位相回転(非線形位相回転量:φNLa)を与え、波長分散値−CDaを付加して事前に広げたパルスを元に戻す。これを1段とし、同様のデジタル信号処理回路を複数段設けることで非線形等化を実現する。この方法によれば、デジタル逆伝搬方式のように、1中継区間を複数区間に分割し、全中継区間をSSFM(スプリット・ステップ・フーリエ法)により逆方向伝搬する必要がない。非線形な伝送過程を忠実に再現することが不可能であり、等化能力ではやや劣る可能性があるが、デジタル信号処理回路を大幅に簡素化できる可能性がある。
ここで、光受信器のデジタル信号処理集積回路500の機能を計算機でシミュレートし、非線形等化回路504の等化段数依存性について図7及び図8を参照しながら説明する。
図7は、この発明の実施例1に係る光受信器のデジタル信号処理集積回路の機能をシミュレートした構成を示すブロック図である。また、図8は、この発明の実施例1に係る非線形等化回路の等化段数依存性を示す図である。
この図7は、オフライン解析に用いたデジタル信号処理集積回路500全体の機能ブロック構成を示す。レート変換部501と、前処理部502Aと、波長分散補償部503Aと、非線形等化部504Aと、タイミング抽出部505Aと、適応等化部506Aと、搬送波周波数オフセット補償部507Aと、搬送波位相オフセット補償部508Aと、識別部509Aと、Q値計算部510とが設けられている。以下、各部の動作について説明する。
レート変換部501は、図示しない外部(デジタルサンプリングオシロスコープでの取得データ)から入力される4つのデジタル信号を、43Gb/sのビットレートに同期した速度にサンプリングレート変換し、レート変換後の4つのデジタル信号を前処理部502Aに出力した。
前処理部502Aは、4つのデジタル信号の振幅ばらつきを抑圧するための振幅正規化や、遅延差補正のためのデスキュー等の前処理を行い、処理後の4つのデジタル信号を波長分散補償部503Aに出力した。
波長分散補償部503Aは、前処理部502Aから入力される4つのデジタル信号に対して伝送路で生じた波長分散を補償し、波長分散補償後の4つのデジタル信号を非線形等化部504Aに出力した。
非線形等化部504Aは、波長分散補償部503Aから入力される4つのデジタル信号(2対の複素信号とみなす)に対して、非線形等化回路504の処理に相当する非線形等化デジタル信号処理を適用し、非線形等化後の4つのデジタル信号(2対の複素信号とみなす)をタイミング抽出部505Aに出力した。
タイミング抽出部505Aは、非線形等化部504Aから入力される4つのデジタル信号に対して識別タイミングの抽出を適応的に行い、オーバサンプリング比2倍のサンプリングレートの4つのデジタルデータを適応等化部506Aに出力した。
適応等化部506Aは、タイミング抽出部505Aから入力される4つのデジタル信号に対して、包絡線一定化規範のようなアルゴリズムを用いて、偏波多重分離を適応的に行い、なおかつ、伝送路のPMD等を補償した4つのデジタル信号を搬送波周波数オフセット補償部507Aに出力した。
搬送波周波数オフセット補償部507Aは、適応等化部506Aから入力される4つのデジタル信号における、局部発振光源100から出力される連続光信号と受信光信号との中心周波数差を補償し、補償後の4つのデジタル信号を搬送波位相オフセット補償部508Aに出力した。
搬送波位相オフセット補償部508Aは、搬送波周波数オフセット補償部507Aから入力される4つのデジタル信号に対して、X偏波成分とY偏波成分それぞれについて信号点がI軸及びQ軸を軸とする複素平面において、信号点が45度、135度、−45度、−135度の4点に概略収束するよう、適応的に位相オフセット補償を行い、位相オフセット補償後のデジタル信号を識別部509Aに出力した。
識別部509Aは、搬送波位相オフセット補償部508Aから入力される4つのデジタル信号に対して2値識別を行い、識別後の4つの2値信号をQ値計算部510に出力した。
Q値計算部510は、識別部509Aから入力される4つの2値信号の符号誤り率を計算し、光通信における伝送性能の指標であるQ値を計算した。
図8は、等化段数、つまり、デジタル信号処理回路の段数Nに対して、光通信の伝送性能を示す指標であるQ値の改善量の例をプロットした結果を示す。変調方式を偏波多重QPSKとし、ビットレートを43Gb/sとし、周回伝送試験により5000km伝送を行った場合について、光受信器において局部発振光源100から出力される連続光信号と受信光信号とを混合した後に4つのバランス型の光子検出器300A−Dで検波した。次に、X偏波I軸、X偏波Q軸、Y偏波I軸、Y偏波Q軸の各信号を、4つのアナログデジタル変換器400A−Dでアナログデジタル変換し、デジタルサンプリングオシロスコープにより、40Gsample/sのサンプリングレートで4つのシリアルデータを蓄積した。そして、計算機上でオフライン解析することにより等化能力を確認した。図8の横軸において、段数N=0は非線形等化を行わない場合であり、1段、2段、・・・と段数Nを増やすごとにQ値改善量が増える。
段数Nがそれぞれの場合における付加又は除去する波長分散量は、X偏波とY偏波で同一の値に設定した。また、波長分散付加部1A、1Bで付加される波長分散値Xに対して、波長分散除去部8A、8Bで付加される波長分散値を−Xとした。
N=1の場合、波長分散量を−600ps/nmとした。N=2の場合、1段目、2段目の波長分散量を−700ps/nm、−500ps/nmとした。N=3の場合、1段目、2段目、3段目の波長分散量を−800ps/nm、−600ps/nm、−400ps/nmとした。
N=4の場合、1段目、2段目、3段目、4段目の波長分散量を−900ps/nm、−700ps/nm、−500ps/nm、−300ps/nmとした。N=5の場合、1段目、2段目、3段目、4段目、5段目の波長分散量を−1000ps/nm、−800ps/nm、−600ps/nm、−400ps/nm、−200ps/nmとした。N=6の場合、1段目、2段目、3段目、4段目、5段目、6段目の波長分散量を−1100ps/nm、−900ps/nm、−700ps/nm、−500ps/nm、−300ps/nm、−100ps/nmとした。これらの設定方法が最適という訳ではなく、一例である。
それぞれの場合における効率は、以下のように設定した。効率γxx[m]=γyy[m]=const/N、γxy[m]=γyx[0]=0とした(const:定数)。これらの設定方法が最適という訳ではなく、一例である。
以上の設定により、図8に示すように、N=5の場合にQ値改善量1.5dBが得られた。
1A、1B 波長分散付加部、2A、2B 電力計算部、3A、3B、3C、3D 重み付け平均部、4A、4B、4C、4D 効率乗算部、5A、5B 加算部、6A、6B 複素位相回転用信号生成部、7A、7B 複素位相回転部、8A、8B 波長分散除去部、11、12、1m、1N デジタル信号処理回路、100 局部発振光源、200 光90度ハイブリッド回路、300A、300B、300C、300D 光子検出器、400A、400B、400C、400D アナログデジタル変換器、500 デジタル信号処理集積回路、502 前処理回路、503 波長分散補償回路、504 非線形等化回路、505 タイミング抽出回路、506 適応等化回路、507 搬送波周波数オフセット補償回路、508 搬送波位相オフセット補償回路、509 識別回路。

Claims (5)

  1. 受信光信号と同一の中心波長で発振する光信号を生成する局部発振光源と、
    前記受信光信号と前記局部発振光源から出力される光信号とを混合する偏波ダイバーシチ型の光90度ハイブリッド回路と、
    前記光90度ハイブリッド回路から出力される4対の光信号を検波する4つのバランス型の光子検出器と、
    前記4つの光子検出器から出力される4つの電気信号をアナログデジタル変換する4つのアナログデジタル変換器と、
    前記4つのアナログデジタル変換器に接続されたデジタル信号処理集積回路とを備えた光受信器であって、
    前記デジタル信号処理集積回路は、
    4つのデジタル信号に対して、光伝送路の波長分散を補償する波長分散補償回路と、
    4つのデジタル信号に対して、非線形等化デジタル信号処理を適用する非線形等化回路と、
    4つのデジタル信号に対して、伝送路の偏波モード分散を補償し、偏波多重信号を分離する適応等化回路と、
    4つのデジタル信号に対して、前記受信光信号と前記局部発振光源から出力される光信号との間の中心周波数差を補償する搬送波周波数オフセット補償回路と、
    4つのデジタル信号に対して、前記受信光信号と前記局部発振光源から出力される光信号との間の光位相差を補償する搬送波位相オフセット補償回路とを少なくとも含み、
    前記非線形等化回路は、
    N段(N≧1)のデジタル信号処理回路で構成され、
    前記N段のデジタル信号処理回路のうち、m段目のデジタル信号処理回路は、
    入力する第1の複素デジタル信号系列dx[m,i]に対し、伝達関数Hpre,x[m](f)の線形歪みを付加する第1の線形歪み付加部と、
    入力する第2の複素デジタル信号系列dy[m,i]に対し、伝達関数Hpre,y[m](f)の線形歪みを付加する第2の線形歪み付加部と、
    線形歪みを付加された前記第1の複素デジタル信号系列の絶対値の二乗である、電力Px[m,i]を計算する第1の電力計算部と、
    線形歪みを付加された前記第2の複素デジタル信号系列の絶対値の二乗である、電力Py[m,i]を計算する第2の電力計算部と、
    前記電力Px[m,i]の重み付け平均電力Pavg,xx[m,i]=αxx[−a]Px[m,i−a]+αxx[−a+1]Px[m,i−a+1]+・・・+αxx[0]Px[m,i]+・・・+αxx[b]Px[m,i+b]を計算する第1の重み付け平均部と、
    前記電力Py[m,i]の重み付け平均電力Pavg,xy[m,i]=αxy[−a]Py[m,i−a]+αxy[−a+1]Py[m,i−a+1]+・・・+αxy[0]Py[m,i]+・・・+αxy[b]Py[m,i+b]を計算する第2の重み付け平均部と、
    前記電力Px[m,i]の重み付け平均電力Pavg,yx[m,i]=αyx[−a]Px[m,i−a]+αyx[−a+1]Px[m,i−a+1]+・・・+αyx[0]Px[m,i]+・・・+αyx[b]Px[m,i+b]を計算する第3の重み付け平均部と、
    前記電力Py[m,i]の重み付け平均電力Pavg,yy[m,i]=αyy[−a]Py[m,i−a]+αyy[−a+1]Py[m,i−a+1]+・・・+αyy[0]Py[m,i]+・・・+αyy[b]Py[m,i+b]を計算する第4の重み付け平均部と、
    前記重み付け平均電力Pavg,xx[m,i]に第1の効率γxxを乗算して位相回転量φxx[m,i]=γxx[m,i]Pavg,xx[m,i]を生成する第1の位相回転量生成部と、
    前記重み付け平均電力Pavg,xy[m,i]に第2の効率γxyを乗算して位相回転量φxy[m,i]=γxy[m,i]Pavg,xy[m,i]を生成する第2の位相回転量生成部と、
    前記重み付け平均電力Pavg,yx[m,i]に第3の効率γyxを乗算して位相回転量φyx[m,i]=γyx[m,i]Pavg,yx[m,i]を生成する第3の位相回転量生成部と、
    前記重み付け平均電力Pavg,yy[m,i]に第4の効率γyyを乗算して位相回転量φyy[m,i]=γyy[m,i]Pavg,yy[m,i]を生成する第4の位相回転量生成部と、
    前記位相回転量φxx[m,i]とφxy[m,i]とを加算して複素位相回転量φx[m,i]=φxx[m,i]+φxy[m,i]を計算する第1の加算部と、
    前記位相回転量φyx[m,i]とφyy[m,i]とを加算して複素位相回転量φy[m,i]=φyx[m,i]+φyy[m,i]を計算する第2の加算部と、
    前記複素位相回転量φx[m,i]を複素信号exp(−jφx[m,i])に変換する第1の複素位相回転用信号生成部と、
    前記複素位相回転量φy[m,i]を複素信号exp(−jφy[m,i])に変換する第2の複素位相回転用信号生成部と、
    線形歪みを付加された前記第1の複素デジタル信号系列に前記複素信号exp(−jφx[m,i])を乗算することで複素位相回転を与える第1の複素位相回転部と、
    線形歪みを付加された前記第2の複素デジタル信号系列に前記複素信号exp(−jφy[m,i])を乗算することで複素位相回転を与える第2の複素位相回転部と、
    前記第1の複素位相回転部により複素位相回転を与えられた複素デジタル信号に対して前記線形な波形歪みの伝達関数Hpre,x[m](f)の逆関数Hpre,x[m]-1(f)もしくは複素共役関数Hpre,x[m]*(f)を伝達関数Hpost,x[m](f)として有する波形歪みを付加することで、前記第1の線形歪み付加部における波形歪みを除去する第1の線形歪み除去部と、
    前記第2の複素位相回転部により複素位相回転を与えられた複素デジタル信号に対して前記線形な波形歪みの伝達関数Hpre,y[m](f)の逆関数Hpre,y[m]-1(f)もしくは複素共役関数Hpre,y[m]*(f)を伝達関数Hpost,y[m](f)として有する波形歪みを付加することで、前記第2の線形歪み付加部における波形歪みを除去する第2の線形歪み除去部とを有する、
    光受信器。
  2. 前記非線形等化回路は、
    N段(N≧2)のデジタル信号処理回路で構成され、
    前記N段のデジタル信号処理回路のうち、m(m<N)段目のデジタル信号処理回路は、
    伝達関数Hpost,z[m](f)とHpre,z[m+1](f)で表される2つの線形フィルタ(z∈{x,y})を、単一の線形フィルタHjoint,z[m:m+1](f)として実現する
    請求項1記載の光受信器。
  3. N段(N≧1)のデジタル信号処理回路で構成された非線形等化回路であって、
    前記N段のデジタル信号処理回路のうち、m段目のデジタル信号処理回路は、
    入力する第1の複素デジタル信号系列dx[m,i]に対し、伝達関数Hpre,x[m](f)の線形歪みを付加する第1の線形歪み付加部と、
    入力する第2の複素デジタル信号系列dy[m,i]に対し、伝達関数Hpre,y[m](f)の線形歪みを付加する第2の線形歪み付加部と、
    線形歪みを付加された前記第1の複素デジタル信号系列の絶対値の二乗である、電力Px[m,i]を計算する第1の電力計算部と、
    線形歪みを付加された前記第2の複素デジタル信号系列の絶対値の二乗である、電力Py[m,i]を計算する第2の電力計算部と、
    前記電力Px[m,i]の重み付け平均電力Pavg,xx[m,i]=αxx[−a]Px[m,i−a]+αxx[−a+1]Px[m,i−a+1]+・・・+αxx[0]Px[m,i]+・・・+αxx[b]Px[m,i+b]を計算する第1の重み付け平均部と、
    前記電力Py[m,i]の重み付け平均電力Pavg,xy[m,i]=αxy[−a]Py[m,i−a]+αxy[−a+1]Py[m,i−a+1]+・・・+αxy[0]Py[m,i]+・・・+αxy[b]Py[m,i+b]を計算する第2の重み付け平均部と、
    前記電力Px[m,i]の重み付け平均電力Pavg,yx[m,i]=αyx[−a]Px[m,i−a]+αyx[−a+1]Px[m,i−a+1]+・・・+αyx[0]Px[m,i]+・・・+αyx[b]Px[m,i+b]を計算する第3の重み付け平均部と、
    前記電力Py[m,i]の重み付け平均電力Pavg,yy[m,i]=αyy[−a]Py[m,i−a]+αyy[−a+1]Py[m,i−a+1]+・・・+αyy[0]Py[m,i]+・・・+αyy[b]Py[m,i+b]を計算する第4の重み付け平均部と、
    前記重み付け平均電力Pavg,xx[m,i]に第1の効率γxxを乗算して位相回転量φxx[m,i]=γxx[m,i]Pavg,xx[m,i]を生成する第1の位相回転量生成部と、
    前記重み付け平均電力Pavg,xy[m,i]に第2の効率γxyを乗算して位相回転量φxy[m,i]=γxy[m,i]Pavg,xy[m,i]を生成する第2の位相回転量生成部と、
    前記重み付け平均電力Pavg,yx[m,i]に第3の効率γyxを乗算して位相回転量φyx[m,i]=γyx[m,i]Pavg,yx[m,i]を生成する第3の位相回転量生成部と、
    前記重み付け平均電力Pavg,yy[m,i]に第4の効率γyyを乗算して位相回転量φyy[m,i]=γyy[m,i]Pavg,yy[m,i]を生成する第4の位相回転量生成部と、
    前記位相回転量φxx[m,i]とφxy[m,i]とを加算して複素位相回転量φx[m,i]=φxx[m,i]+φxy[m,i]を計算する第1の加算部と、
    前記位相回転量φyx[m,i]とφyy[m,i]とを加算して複素位相回転量φy[m,i]=φyx[m,i]+φyy[m,i]を計算する第2の加算部と、
    前記複素位相回転量φx[m,i]を複素信号exp(−jφx[m,i])に変換する第1の複素位相回転用信号生成部と、
    前記複素位相回転量φy[m,i]を複素信号exp(−jφy[m,i])に変換する第2の複素位相回転用信号生成部と、
    線形歪みを付加された前記第1の複素デジタル信号系列に前記複素信号exp(−jφx[m,i])を乗算することで複素位相回転を与える第1の複素位相回転部と、
    線形歪みを付加された前記第2の複素デジタル信号系列に前記複素信号exp(−jφy[m,i])を乗算することで複素位相回転を与える第2の複素位相回転部と、
    前記第1の複素位相回転部により複素位相回転を与えられた複素デジタル信号に対して前記線形な波形歪みの伝達関数Hpre,x[m](f)の逆関数Hpre,x[m]-1(f)もしくは複素共役関数Hpre,x[m]*(f)を伝達関数Hpost,x[m](f)として有する波形歪みを付加することで、前記第1の線形歪み付加部における波形歪みを除去する第1の線形歪み除去部と、
    前記第2の複素位相回転部により複素位相回転を与えられた複素デジタル信号に対して前記線形な波形歪みの伝達関数Hpre,y[m](f)の逆関数Hpre,y[m]-1(f)もしくは複素共役関数Hpre,y[m]*(f)を伝達関数Hpost,y[m](f)として有する波形歪みを付加することで、前記第2の線形歪み付加部における波形歪みを除去する第2の線形歪み除去部とを有する、
    非線形等化回路。
  4. N段(N≧2)のデジタル信号処理回路で構成された非線形等化回路であって、
    前記N段のデジタル信号処理回路のうち、m(m<N)段目のデジタル信号処理回路は、
    伝達関数Hpost,z[m](f)とHpre,z[m+1](f)で表される2つの線形フィルタ(z∈{x,y})を、単一の線形フィルタHjoint,z[m:m+1](f)として実現する
    請求項3記載の非線形等化回路。
  5. 入力する第1の複素デジタル信号系列dx[m,i]に対し、伝達関数Hpre,x[m](f)の線形歪みを付加する第1の線形歪み付加部と、
    入力する第2の複素デジタル信号系列dy[m,i]に対し、伝達関数Hpre,y[m](f)の線形歪みを付加する第2の線形歪み付加部と、
    線形歪みを付加された前記第1の複素デジタル信号系列の絶対値の二乗である、電力Px[m,i]を計算する第1の電力計算部と、
    線形歪みを付加された前記第2の複素デジタル信号系列の絶対値の二乗である、電力Py[m,i]を計算する第2の電力計算部と、
    前記電力Px[m,i]の重み付け平均電力Pavg,xx[m,i]=αxx[−a]Px[m,i−a]+αxx[−a+1]Px[m,i−a+1]+・・・+αxx[0]Px[m,i]+・・・+αxx[b]Px[m,i+b]を計算する第1の重み付け平均部と、
    前記電力Py[m,i]の重み付け平均電力Pavg,xy[m,i]=αxy[−a]Py[m,i−a]+αxy[−a+1]Py[m,i−a+1]+・・・+αxy[0]Py[m,i]+・・・+αxy[b]Py[m,i+b]を計算する第2の重み付け平均部と、
    前記電力Px[m,i]の重み付け平均電力Pavg,yx[m,i]=αyx[−a]Px[m,i−a]+αyx[−a+1]Px[m,i−a+1]+・・・+αyx[0]Px[m,i]+・・・+αyx[b]Px[m,i+b]を計算する第3の重み付け平均部と、
    前記電力Py[m,i]の重み付け平均電力Pavg,yy[m,i]=αyy[−a]Py[m,i−a]+αyy[−a+1]Py[m,i−a+1]+・・・+αyy[0]Py[m,i]+・・・+αyy[b]Py[m,i+b]を計算する第4の重み付け平均部と、
    前記重み付け平均電力Pavg,xx[m,i]に第1の効率γxxを乗算して位相回転量φxx[m,i]=γxx[m,i]Pavg,xx[m,i]を生成する第1の位相回転量生成部と、
    前記重み付け平均電力Pavg,xy[m,i]に第2の効率γxyを乗算して位相回転量φxy[m,i]=γxy[m,i]Pavg,xy[m,i]を生成する第2の位相回転量生成部と、
    前記重み付け平均電力Pavg,yx[m,i]に第3の効率γyxを乗算して位相回転量φyx[m,i]=γyx[m,i]Pavg,yx[m,i]を生成する第3の位相回転量生成部と、
    前記重み付け平均電力Pavg,yy[m,i]に第4の効率γyyを乗算して位相回転量φyy[m,i]=γyy[m,i]Pavg,yy[m,i]を生成する第4の位相回転量生成部と、
    前記位相回転量φxx[m,i]とφxy[m,i]とを加算して複素位相回転量φx[m,i]=φxx[m,i]+φxy[m,i]を計算する第1の加算部と、
    前記位相回転量φyx[m,i]とφyy[m,i]とを加算して複素位相回転量φy[m,i]=φyx[m,i]+φyy[m,i]を計算する第2の加算部と、
    前記複素位相回転量φx[m,i]を複素信号exp(−jφx[m,i])に変換する第1の複素位相回転用信号生成部と、
    前記複素位相回転量φy[m,i]を複素信号exp(−jφy[m,i])に変換する第2の複素位相回転用信号生成部と、
    線形歪みを付加された前記第1の複素デジタル信号系列に前記複素信号exp(−jφx[m,i])を乗算することで複素位相回転を与える第1の複素位相回転部と、
    線形歪みを付加された前記第2の複素デジタル信号系列に前記複素信号exp(−jφy[m,i])を乗算することで複素位相回転を与える第2の複素位相回転部と、
    前記第1の複素位相回転部により複素位相回転を与えられた複素デジタル信号に対して前記線形な波形歪みの伝達関数Hpre,x[m](f)の逆関数Hpre,x[m]-1(f)もしくは複素共役関数Hpre,x[m]*(f)を伝達関数Hpost,x[m](f)として有する波形歪みを付加することで、前記第1の線形歪み付加部における波形歪みを除去する第1の線形歪み除去部と、
    前記第2の複素位相回転部により複素位相回転を与えられた複素デジタル信号に対して前記線形な波形歪みの伝達関数Hpre,y[m](f)の逆関数Hpre,y[m]-1(f)もしくは複素共役関数Hpre,y[m]*(f)を伝達関数Hpost,y[m](f)として有する波形歪みを付加することで、前記第2の線形歪み付加部における波形歪みを除去する第2の線形歪み除去部と
    を有するデジタル信号処理回路。
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