JP2020113714A - 希土類磁石用原料合金の評価方法、希土類磁石用原料合金の評価装置および希土類磁石の製造方法 - Google Patents

希土類磁石用原料合金の評価方法、希土類磁石用原料合金の評価装置および希土類磁石の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】原料合金中の組織を評価できる希土類磁石用原料合金の評価方法、希土類磁石用原料合金の評価装置、および、当該評価方法を用いた希土類磁石の製造方法を提供すること。【解決手段】主相と希土類リッチ相とを有する希土類磁石用原料合金の断面画像を取得する画像取得工程と、断面画像を構成する各画素が有する輝度値に基づき、各画素を主相に対応する第1グループ、希土類リッチ相に対応する第2グループおよびチル晶に対応する第3グループにグルーピングするグルーピング工程と、第1グループ、第2グループおよび第3グループに基づき、断面画像から、主相、希土類リッチ相およびチル晶を抽出する抽出工程と、少なくとも抽出されたチル晶に基づき、希土類磁石用原料合金を評価する評価工程と、を有する希土類磁石用原料合金の評価方法である。【選択図】図9

Description

本発明は、希土類磁石用原料合金の評価方法、希土類磁石用原料合金の評価装置および希土類磁石の製造方法に関する。
希土類磁石は、優れた磁気特性を有しており、特に、高い保磁力が得られることから、各種モータ等に用いられている。希土類磁石は、通常、所定の組成を有する原料合金が粉砕された粉末を用いて製造される。
このような原料合金は主相と希土類リッチ相とを含む柱状組織を有している。希土類リッチ相は、希土類磁石において粒界相となるため、希土類リッチ相の割合が多くなると、希土類磁石の磁気特性に悪影響を及ぼす。
また、原料合金は、チル晶と呼ばれる組織を含むことがある。チル晶は、微細な粒状組織であり、柱状組織ではない。チル晶を含む原料合金を用いて、希土類磁石を製造した場合、チル晶に起因して希土類磁石の保磁力、角形比等の磁気特性が悪化する傾向にある。
したがって、原料合金に含まれる組織の割合を評価することは重要である。特許文献1は、Rリッチ相が他の部位よりも極端に微細な粒状であり、かつランダムに存在する領域(微細Rリッチ相)を評価する方法を開示している。
特開2008−58323号公報
特許文献1が開示する方法では、合金断面組織の顕微鏡画像上でRリッチ相を特定し、そのRリッチ相を、円に近似した場合の真円度と、当該Rリッチ相の面積とにより評価し、当該Rリッチ相が、微細Rリッチ相であるか否かを決定している。
しかしながら、このような評価方法では、画像の質が悪い場合、微細Rリッチ相の面積を正確に算出することは難しい。さらに、画像の質は観察者の技量にも左右される。したがって、このような測定方法では、原料合金中の組織を正確に評価することはできないという問題があった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、原料合金中の組織を評価できる希土類磁石用原料合金の評価方法、希土類磁石用原料合金の評価装置、および、当該評価方法を用いた希土類磁石の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の態様は、
[1]主相と希土類リッチ相とを有する希土類磁石用原料合金の断面画像を取得する画像取得工程と、
断面画像を構成する各画素が有する輝度値に基づき、画像処理して、主相、希土類リッチ相およびチル晶を抽出する画像処理工程と、
少なくとも抽出されたチル晶に基づき、希土類磁石用原料合金を評価する評価工程と、を備え、
画像処理工程は、断面画像を構成する各画素が有する輝度値に基づき、各画素を主相に対応する第1グループ、希土類リッチ相に対応する第2グループ、および、チル晶に対応する第3グループにグルーピングするグルーピング工程と、
第1グループ、第2グループおよび第3グループに基づき、断面画像から、主相、希土類リッチ相およびチル晶を抽出する抽出工程と、を有する希土類磁石用原料合金の評価方法である。
[2]画像処理工程は、第3グループと、第3グループ以外のグループと、に二値化する二値化工程を有する[1]に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法である。
[3]画像処理工程は、二値化工程後の画像に対して、メディアンフィルタ処理を行うメディアンフィルタ処理工程を有する[2]に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法である。
[4]画像処理工程は、メディアンフィルタ処理工程後の画像に対して、希土類磁石用原料合金の急冷凝固領域および急冷凝固領域の近傍領域以外の領域において、第3グループに属する画素をノイズとして除去する第1ノイズ除去工程を有する[3]に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法である。
[5]画像処理工程は、メディアンフィルタ処理工程後の画像に対して、前記希土類磁石用原料合金の厚み方向に直交する方向に沿って連続する所定数の画素に含まれる前記第3グループに属する画素の数が所定の閾値未満である場合に、当該画素をノイズとして除去する第2ノイズ除去工程を有する[3]に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法である。
[6]画像処理工程は、第1ノイズ除去工程後の画像において、希土類磁石用原料合金の厚み方向に直交する方向に沿って連続する所定数の画素に含まれる第3グループに属する画素の数が所定の閾値未満である場合に、当該画素をノイズとして除去する第2ノイズ除去工程を有する[4]に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法である。
[7]画像処理工程は、希土類磁石用原料合金の急冷凝固領域および前記急冷凝固領域の近傍領域以外の領域において、前記第3グループに属する画素をノイズとして除去する第1ノイズ除去工程を有する[1]または[2]に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法である。
[8]チル晶を示すマークを断面画像に重畳表示した画像を生成する画像生成工程を有する[1]から[7]のいずれかに記載の希土類磁石用原料合金の評価方法である。
[9]画像生成工程において、主相に第1色を重畳表示し、希土類リッチ相に第2色を重畳表示し、チル晶に第3色を重畳表示した画像を生成し、
第3色は、第1色と第2色との中間色である[8]に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法である。
[10]主相と希土類リッチ相とを有する希土類磁石用原料合金の断面画像を取得する画像取得手段と、
断面画像を構成する各画素が有する輝度値に基づき、画像処理して、主相、希土類リッチ相およびチル晶を抽出する画像処理手段と、
少なくとも抽出されたチル晶に基づき、希土類磁石用原料合金を評価する評価手段と、を備え、
画像処理手段は、各画素を主相に対応する第1グループ、希土類リッチ相に対応する第2グループ、および、チル晶に対応する第3グループにグルーピングするグルーピング手段と、
第1グループ、第2グループおよび第3グループに基づき、断面画像から、主相、希土類リッチ相およびチル晶を抽出する抽出手段と、を有する希土類磁石用原料合金の評価装置である。
[11][1]から[9]のいずれかに記載の評価方法により、主相と希土類リッチ相とを有する希土類磁石用原料合金を評価する工程と、
希土類磁石用原料合金を評価した結果に基づき、希土類磁石用原料合金の製造条件を調整する工程と、
調整された製造条件に基づき、希土類磁石用原料合金を製造する工程と、
製造された希土類磁石用原料合金を用いて、希土類磁石を製造する工程と、を備える希土類磁石の製造方法である。
本発明によれば、原料合金中の組織を正確に評価できる希土類磁石用原料合金の評価方法、希土類磁石用原料合金の評価装置、および、当該評価方法を用いた希土類磁石の製造方法を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る希土類磁石用原料合金の評価方法のフローチャートである。 図2は、取得された希土類磁石用原料合金の断面画像である。 図3(A)はクラスタリング処理前の断面画像であり、図3(B)はクラスタリング処理後の断面画像である。 図4は、クラスタリング処理後の断面画像を二値化処理した画像である。 図5は、二値化処理した画像をメディアンフィルタ処理した画像である。 図6は、メディアンフィルタ処理した画像を第1ノイズ除去処理した画像である。 図7は、メディアンフィルタ処理した画像を第2ノイズ除去処理した画像である。 図8は、メディアンフィルタ処理および第1ノイズ除去処理した画像を第2ノイズ除去処理した画像である。 図9は、本実施形態に係る希土類磁石用原料合金の評価方法において抽出されたチル晶を、断面画像に重畳表示した画像である。 図10は、本実施形態に係る希土類磁石用原料合金の評価装置の概略構成図である。 図11は、二値化処理した画像を第1ノイズ除去処理した画像である。
以下、本発明を、具体的な実施形態に基づき、以下の順序で詳細に説明する。
1.希土類磁石
1.1 希土類磁石用原料合金
2.希土類磁石用原料合金の評価方法
2.1 画像取得工程
2.2 画像処理工程
2.2.1 グルーピング工程
2.2.2 二値化処理工程
2.2.3 第1ノイズ除去工程
2.2.4 第2ノイズ除去工程
2.2.5 抽出工程
2.3 評価工程
2.4 画像表示工程
3.希土類磁石用原料合金の評価装置
4.希土類磁石の製造方法
5.本実施形態における効果
6.変形例
(1.希土類磁石)
まず、本実施形態に係る方法により評価される原料合金を用いて製造される希土類磁石について説明する。
希土類磁石は、希土類元素と鉄族元素とを有する強磁性化合物を含む磁石である。この強磁性化合物が有する結晶磁気異方性に起因して、希土類磁石は高い保磁力を有している。
希土類磁石としては、ネオジム磁石等が例示される。本実施形態では、ネオジム磁石に代表されるR−T−B系磁石について説明する。また、本実施形態では、希土類磁石は、焼結磁石であってもよいし、ボンド磁石であってもよい。
R−T−B系磁石において、Rは希土類元素を示し、Tは鉄を含む遷移金属元素を示し、Bはホウ素を示している。また、R−T−B系磁石は、R14B化合物からなる主相粒子と、粒界相とを有している。粒界相は種々の相からなり、主相よりも希土類濃度が高い相を含んでいる。
粒界相が強磁性を示す主相粒子の周囲に存在することにより、主相粒子間の交換結合を分断して、R−T−B系磁石の保磁力を高めると考えられている。
(1.1 希土類磁石用原料合金)
希土類磁石は、希土類磁石用原料合金を用いて製造される。希土類磁石用原料合金は公知の方法により製造することができる。本実施形態では、希土類磁石用原料合金はストリップキャスト法により製造される。
ストリップキャスト法では、原料合金を構成する各単体金属を溶解して得られる溶湯を冷却された回転ロール上に供給して急冷することにより、薄帯または薄片状の希土類磁石用原料合金が得られる。
ストリップキャスト法により製造される希土類磁石用原料合金は組織が微細化されている。典型的には、当該組織は柱状組織であり、強磁性を担う主相と主相との間に、希土類濃度が高い相となる希土類リッチ相が延在している。換言すれば、主相と希土類リッチ相とが所定の方向に積み重なっている。
希土類リッチ相が占める割合が大きくなると、希土類磁石の保磁力が低下する傾向にある。したがって、主相の割合と希土類リッチ相の割合とを評価することは重要である。
また、ストリップキャスト法により製造される原料合金中の組織はチル晶を含むことがある。チル晶は、溶湯が回転ロールと接触した面側において生じる微細な粒状組織である。主相に比べて、チル晶は磁気的に等方な構造を有しているので、原料合金中に含まれるチル晶の割合が多くなると、希土類磁石の磁気特性が悪化する傾向にある。また、原料合金の粉砕時にチル晶領域は微粒となるため、得られる粉末の粒度分布が所望の粒度分布から外れてしまう。
そこで、後述する希土類磁石用原料合金の評価方法では、主相、希土類リッチ相およびチル晶を抽出し、それが占める割合を算出して評価する。
(2.希土類磁石用原料合金の評価方法)
本実施形態に係る希土類磁石用原料合金の評価方法は、当該原料合金の断面に現れる合金組織を評価する方法である。本実施形態に係る希土類磁石用原料合金の評価方法を、図1に示すフローチャートを用いて説明する。
(2.1 画像取得工程:S10)
画像取得工程では、評価するべき希土類磁石用原料合金の画像を取得する。当該画像は原料合金の断面画像である。また、この断面画像は原料合金の組成情報が反映された画像である。組成情報が反映された画像とは、組成の違いが、画像上の違いとして現れた画像をいう。具体的には、組成の違いが輝度の違いとして現れた画像である。
このような画像としては、SEM(走査型電子顕微鏡)、TEM(透過型電子顕微鏡)、STEM(走査透過型電子顕微鏡)等の電子顕微鏡による観察画像が例示される。試料に電子線を衝突させて反射する電子(反射電子)の数が原子番号および結晶構造に依存することから、本実施形態では、断面画像は反射電子像であることが好ましい。
断面画像は、主相、希土類リッチ相およびチル晶を抽出できる程度の画像であればよい。すなわち、画像の質が悪く、上述した特許文献1に開示された方法では希土類リッチ相からチル晶を区別することが困難である場合であっても、後述する方法によれば、主相、希土類リッチ相およびチル晶を精度よく区別して抽出できる。
また、断面画像は、原料合金の厚み方向(ロールと接触した面からロールと接触しなかった面(自由面)に向かう方向)においては、原料合金全体が現れており、原料合金の幅方向(厚み方向に直交する方向)においては、厚みの長さ以上に渡って原料合金が現れていることが好ましい。取得された断面画像の例を図2に示す。図2は、ストリップキャスト法により製造された原料合金の断面画像である。図2において、ロール面側が左側であり、自由面側が右側となる。すなわち、図2の左右方向が希土類磁石用原料合金50の厚み方向(TD)であり、図2の上下方向が希土類磁石用原料合金50の幅方向(WD)である。
本実施形態では、断面のデジタル画像が断面画像として取得されてもよいし、断面のアナログ画像をデジタル画像に変換した画像が、断面画像として取得されてもよいし、希土類磁石用原料合金の評価装置が断面のアナログ画像をデジタル画像に変換して断面画像を取得してもよい。取得した断面画像を構成する画素が少なくとも輝度情報を有していればよい。
(2.2 画像処理工程:S20)
取得した断面画像は画像処理される。画像処理工程では、断面画像を構成する画素の輝度値に基づき、断面画像を画像処理する。以下では、画像処理工程に含まれる工程を説明する。
(2.2.1 グルーピング工程:S21)
グルーピング工程では、断面画像を構成する画素の輝度値に基づき、各画素が、主相、希土類リッチ相およびチル晶のいずれかに属するようにグルーピングする。また、断面画像に原料合金を構成しない背景が現れている場合には、主相、希土類リッチ相およびチル晶に加えて、背景にも画素が属するようにグルーピングしてもよい。あるいは、背景を予め抽出して背景を除去してから、主相、希土類リッチ相およびチル晶のいずれかに各画素が属するようにグルーピングしてもよい。
なお、断面画像が色情報を含んでいる場合には、グレースケール変換を行い、色情報を輝度情報に変換する。
また、取得した断面画像にノイズが存在する場合には、図1に示すように、グルーピングを行う前に、断面画像に対して平滑化処理を行い、ノイズを低減することが好ましい。平滑化処理としては、公知のフィルタを採用すればよい。本実施形態では、ガウシアンフィルタ、バイラテラルフィルタ等が例示される。
本実施形態では、グルーピングは、断面画像を構成する画素の輝度値のクラスタリング処理により行う。図3(A)にクラスタリング処理前の断面画像を示す。
たとえば、クラスタ数を4に設定して、輝度値をクラスタリング処理することにより、最終的に、各輝度値は4つのクラスタのいずれかに属するようになる。
上述したように、断面画像の輝度値には、組成情報が反映されており、通常、希土類リッチ相に相当する画素の輝度値は、主相に相当する画素の輝度値よりも大きい。希土類リッチ相は、原子番号の大きい希土類元素を主相よりも多く含んでいるからである。
また、チル晶においては、微細な希土類リッチ相が主相中に分散しているので、チル晶に相当する画素の輝度値は、希土類リッチ相に相当する画素の輝度値と、主相に相当する画素の輝度値との中間の値を示す。
さらに、断面画像における背景は原料合金が存在しない領域である。したがって、背景から反射電子は検出されないので、背景に相当する画素の輝度値はほぼ0である。
したがって、輝度値が最も低いクラスタ、すなわち、輝度値がほぼ0であるクラスタに属する画素の集合は背景に対応するグループである。輝度値が2番目に低いクラスタに属する画素の集合は主相に対応する第1グループである。輝度値が3番目に低いクラスタ(輝度値が2番目に高いクラスタ)に属する画素の集合はチル晶に対応する第3グループである。輝度値が最も高いクラスタに属する画素の集合は希土類リッチ相に対応する第2グループである。以上より、原料合金を示す画素は、第1グループ、第2グループおよび第3グループのいずれかに配分される。
図3(B)に、クラスタリング処理後の断面画像を示す。図3(B)では、白い領域が第2グループ62を示し、薄いグレーの領域が第3グループ63を示し、濃いグレーの領域が第1グループ61を示している。図3(A)と図3(B)とを比較すると、図3(B)では、各領域が明確に区別されていることが分かる。
クラスタリング手法としては、公知の手法を採用すればよい。本実施形態では、Kmeans法を採用する。まず、各クラスタに各輝度値をランダムに割り当てる。各クラスタの重心に相当する輝度値を算出して、各輝度値が割り当てられたクラスタを、各輝度値に最も近い重心を有するクラスタに変更する。変更後のクラスタが割り当てられたクラスタと異なる場合には、再度、各クラスタの重心を算出して、各輝度値のクラスタを変更する。各輝度値のクラスタが変更されない場合にクラスタリング処理を終了する。本実施形態では、設定するクラスタ数が予め正確に分かっているので、クラスタリング手法としてKmeans法が好適である。
また、クラスタリング処理後の画像に対して、各領域の抽出精度を上げるために、さらに画像処理を行うことが好ましい。たとえば、上述したように、チル晶に相当する画素の輝度値は、希土類リッチ相に相当する画素の輝度値と、主相に相当する画素の輝度値との中間の値を示す。したがって、クラスタリング処理後の画像において、チル晶に対応する第3グループにグルーピングされた画素の一部が、第1グループまたは第2グループにグルーピングされるべき画素である可能性がある。換言すれば、クラスタリング処理後の第3グループには、ノイズが含まれている可能性がある。そこで、チル晶の抽出精度を高めるために、クラスタリング処理後の画像に対して、さらなる画像処理を行い、ノイズを除去することが好ましい。
主相と希土類リッチ相との境界部分に相当する画素の輝度値は、希土類リッチ相に相当する画素の輝度値と、主相に相当する画素の輝度値との中間の値を示す可能性があるので、主相と希土類リッチ相との境界部分に相当する画素が、チル晶に対応する第3グループにグルーピングされている可能性がある。
また、チル晶は、溶湯が急冷凝固した領域に生じやすい。すなわち、チル晶が存在する領域には偏りがあるため、チル晶に対応する第3グループには、チル晶が生じにくい領域に位置する画素が含まれる可能性がある。このような画素は、他の領域から孤立した画素として存在することが多い。
(2.2.2 二値化処理工程:S22)
ノイズを除去するには、画素がチル晶であるか否かを判断すればよいので、本実施形態では、まず、クラスタリング処理後の画像を、チル晶に対応する第3グループと、チル晶以外の領域に対応するグループと、に分ける。すなわち、第3グループに属する画素の輝度値に所定の値を割り当て、第1グループ、第2グループおよび背景に対応するグループに属する画素の輝度値に、第3グループに割り当てられた所定の輝度値とは異なる輝度値を割り当てる二値化処理を行う。
具体的には、輝度値が0〜255の間で変化する場合、第3グループに属する画素の輝度値を255とし、第1グループ、第2グループおよび背景に対応するグループに属する画素の輝度値を0とする。このようにすることにより、二値化処理後の画像においては、第3グループに対応する領域が白として表示され、第3グループ以外のグループ(第1グループ、第2グループおよび背景に対応するグループ)に対応する領域が黒として表示される。図4に二値化処理後の画像を示す。図4に示す画像は、図2に示す画像をクラスタリング処理し、その後二値化処理した画像である。図4において、白い領域が第3グループ63であり、黒い領域が第3グループ以外のグループ64である。
クラスタリング処理後の画像を、第3グループに属する画素か否かを示す二値化画像に変換することにより、後述する処理において、ノイズを精度よく除去できる。
(2.2.3 メディアンフィルタ処理工程:S23)
本実施形態では、主相と希土類リッチ相との境界部分に相当するノイズを除去するための処理として、クラスタリング処理後の画像に対して、メディアンフィルタ処理を行う。
メディアンフィルタ処理では、まず、画像を構成する各画素について、当該画素を中心とする所定数(たとえば、3×3)のマトリックスを想定し、マトリックス内の全ての画素の輝度値の分布において中央値(メディアン値)を示す輝度値を算出する。そして、算出された輝度値を、マトリックスの中心に位置する当該画素の輝度値に置き換える。この操作を全ての画素について行う。
本実施形態では、メディアンフィルタ処理は二値化画像に対して行われるので、多数決処理になる。すなわち、マトリックス内において、第3グループに属する画素の数が、第3グループ以外のグループに属する画素の数よりも多い場合には、マトリックスの中心に位置する画素は、第3グループに属する画素となる。一方、マトリックス内において、第3グループに属する画素の数が、第3グループ以外のグループに属する画素の数よりも少ない場合には、マトリックスの中心に位置する画素は、第3グループ以外のグループに属する画素となる。
図5に、メディアンフィルタ処理後の画像を示す。図5に示す画像は、図4に示す画像をメディアンフィルタ処理した画像である。図5と図4とを比較すると、ロール面側の領域の上部が、チル晶に対応する第3グループ63により占められ、自由面側の領域には、第3グループ63がほとんど存在しないことが分かる。
このような処理を行うことにより、第3グループに含まれる主相と希土類リッチ相との境界部分に相当するノイズを精度よく除去することができる。
(2.2.4 第1ノイズ除去工程:S24)
本実施形態では、孤立した画素をノイズとして除去するための処理として、第1ノイズ除去工程および第2ノイズ除去工程が例示される。まず、第1ノイズ除去工程について説明する。
ストリップキャスト法により原料合金を製造した場合、溶湯がロール面と接触して急冷されるので、チル晶は、ロール面と接触した面およびその近傍において生じやすい。逆に言うと、ロール面と接触した面から厚み方向に進むにつれ、チル晶が存在する確率は急激に低下する。
そこで、チル晶が存在する確率が低い可能性が高い領域には、チル晶は存在しないと仮定し、当該領域内における第3グループに属する画素を全て除去する処理を行うことにより、第3グループに属する画素をノイズとして除去することができる。
具体的には、断面画像において、ロール面側から厚み方向に所定の長さまでの領域をチル晶が存在する領域とし、それ以外の領域に存在する第3グループに属する画素をノイズとして除去すればよい。所定の長さは、たとえば、厚み方向の長さの1/2以下であることが好ましい。
図6に、第1ノイズ除去処理後の画像を示す。図6に示す画像は、図5に示す画像を第1ノイズ除去処理した画像である。図6では、ロール面側から厚み方向に向かって、原料合金の厚みTの1/2までの領域を抽出し、それ以外の領域に存在する第3グループ63をノイズとして除去している。
このような処理を行うことにより、チル晶が存在する可能性が低い領域におけるノイズを簡便に除去することができる。
(2.2.5 第2ノイズ除去工程:S25)
続いて、第2ノイズ除去工程について説明する。第2ノイズ除去工程では、断面画像において、原料合金の厚み方向と直交する方向に沿って連続する所定数の画素が第3グループに属する画素を含む場合、第3グループに属する画素の数が所定の閾値未満である場合には、当該画素をノイズとして除去する処理を行う。
所定数の画素は、たとえば、粉砕予定粒径に対応する画素数をPとしたときに、P+1個の画素であることが好ましい。また、所定の閾値は0.9×P/2個以下であることが好ましい。
このような処理を行うことにより、孤立して存在するノイズを精度よく除去することができる。
図7に、第2ノイズ除去処理後の画像を示す。図7に示す画像は、図5に示す画像を第2ノイズ除去処理した画像である。図7と図5とを比較すると、図7では、図5の自由面側の領域に孤立して存在する第3グループ63に属する画素がノイズとして除去されていることが分かる。
さらに、上述したノイズ除去処理を組み合わせてもよい。たとえば、クラスタリング処理後の画像に、メディアンフィルタ処理工程および第1ノイズ除去工程を行った後に、さらに第2ノイズ除去工程を行ってもよい。図8に、メディアンフィルタ処理および第1ノイズ除去処理した画像(図6)を第2ノイズ除去処理した画像を示す。
(2.2.6 抽出工程:S26)
本実施形態では、クラスタリング処理後の画像に対して、上記の処理を行って得られる第1グループ、第2グループおよび第3グループに基づき、主相、希土類リッチ相およびチル晶を抽出する。上記の画像処理を行うことにより、主相、希土類リッチ相およびチル晶を精度よく区別することができる。
(2.3 評価工程:S30)
画像処理後の断面画像においては、背景以外の原料合金が占める領域が、主相、希土類リッチ相およびチル晶のいずれかに特定されている。したがって、原料合金に占める主相、希土類リッチ相およびチル晶の割合を算出し、算出した結果に基づき、原料合金を評価する。また、主相、希土類リッチ相およびチル晶の分布状態に基づき、原料合金を評価してもよい。
たとえば、チル晶の割合を算出することにより、原料合金を粉砕して得られる粉末の粒度分布への影響を評価することができる。その結果、希土類磁石の磁気特性を制御することができる。
(2.4 画像生成工程:S40)
本実施形態では、上記の画像処理工程において得られた結果を、断面画像上に表示する。具体的には、図9に示すように、画像処理前の断面画像上において、画像処理後にチル晶として抽出された領域53を所定の色で塗りつぶして重畳表示した画像を生成する。生成した画像では、チル晶領域を視覚的に容易に視認できるため、断面画像上におけるチル晶の分布状態を視覚的に理解しやすい。
また、断面画像上において、主相として抽出された領域を第1色で塗りつぶし、希土類リッチ相として抽出された領域を第2色で塗りつぶし、チル晶として抽出された領域を、第1色と第2色との中間色である第3色で塗りつぶして重畳表示すれば、主相、希土類リッチ相およびチル晶の分布状態を視覚的に理解することができる。
なお、上記の評価工程において行う評価に対して、重畳表示された画像に基づくチル晶の分布状態等の視覚的な評価を加味してもよい。また、重畳表示する画像は、画像処理前の断面画像であってもよいし、画像処理後の断面画像であってもよい。
(3.希土類磁石用原料合金の評価装置)
図10は、本実施形態に係る希土類磁石用原料合金の評価装置の構成例を示す概略図である。図7に示すように、希土類磁石用原料合金の評価装置1は、処理部10、表示部20、記憶部30および操作部40を有しており、公知のコンピュータで構成される。
本実施形態では、処理部10は、画像取得部11、画像処理部12、評価部13および画像生成部14を有している。
画像取得部11は、希土類磁石用原料合金の断面画像を取得する。当該断面画像がアナログ画像である場合には、画像処理部12と連携して、当該断面画像をデジタル画像に変換する。
取得した断面画像は画像処理部12に送られる。本実施形態では、画像処理部12は、グルーピング部122および抽出部127を有している。グルーピング122は、上述したクラスタリング処理を行い断面画像を構成する各画素をグルーピングする。抽出部127は、グルーピングされた結果に基づき、主相、希土類リッチ相、チル晶、背景を抽出する。
画像処理部12は、必要に応じて、クラスタリング処理を行う前に、取得した画像に対して平滑化処理を行う平滑化処理部121を有していてもよい。また、画像処理部12は、必要に応じて、クラスタリング処理後の画像に、上述した二値化処理を行う二値化処理部123、メディアンフィルタ処理を行うメディアンフィルタ処理部124、第1ノイズ除去処理を行う第1ノイズ除去処理部125、第2ノイズ除去処理を行う第2ノイズ除去処理部126を有していてもよい。
評価部13は、抽出された主相、希土類リッチ相およびチル晶に基づき、これらの領域が原料合金中に占める割合を算出して原料合金を評価する。
画像生成部14は、画像処理部12により算出された主相、希土類リッチ相およびチル晶から選ばれる少なくとも1つを、断面画像上に視認可能なマーク(塗りつぶし)で重畳表示した画像を生成する。生成した画像は表示部20により表示される。
表示部20は、取得した断面画像、処理部10で処理した画像、評価結果等を表示できる機能を有していれば特に制限されず、公知のモニタを用いればよい。
記憶部30は、処理部10における機能を実行するためのプログラムが格納されており、各種機能の実行の際にプログラムが起動される。また、取得される画像等を格納することができる。また、メモリーカード等の外部記憶手段を有していてもよい。
操作部40は、処理部10等に対する命令を外部から入力する機能を有している。なお、表示部20と操作部40とが一体化したタッチパネル等であってもよい。
(4.希土類磁石の製造方法)
本実施形態に係る希土類磁石の製造方法は、上述した希土類磁石用原料合金の評価方法により、原料合金を評価して、その結果をフィードバックする以外は、公知の方法を採用することができる。
希土類磁石用原料合金は上述した方法により製造することができる。製造された希土類磁石用原料合金は、上述した評価方法により、チル晶が占める割合、希土類リッチ相が占める割合等が算出され、その後評価される。
評価した結果、たとえば、チル晶が占める割合が大きい場合には、評価結果を原料合金の製造条件にフィードバックして、原料合金の製造条件を調整することができる。
続いて、調整した製造条件に基づき、原料合金を製造および粉砕し、粉砕された原料合金を用いて、希土類磁石を製造する。このとき、原料合金の評価結果に基づき、原料合金の製造条件が調整されているため、製造される希土類磁石の磁気特性が低下せずに、当初予定していた磁気特性を示すことができる。
(5.本実施形態における効果)
本実施形態では、希土類磁石用原料合金の断面画像から、主相、希土類リッチ相およびチル晶を精度よく区別して抽出することができる。したがって、原料合金中にチル晶が占める割合等を正確に算出することができるので、希土類磁石用原料合金を多面的に評価し、その評価結果を製造工程にフィードバックすることができる。
その結果、評価結果に応じて、希土類磁石の製造条件を最適化することができるので、製造される希土類磁石の磁気特性を低下させることはない。
(6.変形例)
上述した実施形態では、二値化処理後の画像を、メディアンフィルタ処理してから、第1ノイズ除去処理を行っているが、メディアンフィルタ処理を省略して、図11に示すように、二値化処理後の画像(図4)に対して、第1ノイズ除去処理を行い、チル晶を抽出してもよい。二値化処理後の画像では、第3グループに、主相と希土類リッチ相との境界部分が多く含まれている可能性があるが、当該境界部分がチル晶として抽出された場合であっても、当該境界部分がチル晶に占める割合は少ない。したがって、この方法によっても、チル晶の割合を精度よく評価できる。
また、上述した実施形態では、クラスタリング処理において、背景に属する画素のクラスタを算出しているが、クラスタリング処理する前に、予め背景に属する画素を除去してもよい。背景は、断面画像において、原料合金ではない領域であり、原料合金との区別が容易であるため、クラスタリング処理する前に除去することができる。
このようにすることにより、クラスタ数が減るため、クラスタリング処理に掛かる時間が短くなる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の態様で改変しても良い。
50… 希土類磁石用原料合金
51… 主相
52… 希土類リッチ相
53… チル晶
61… 第1グループ
62… 第2グループ
63… 第3グループ
1… 希土類磁石用原料合金の評価装置
10… 処理部
11… 画像取得部
12… 画像処理部
121… 平滑化処理部
122… グルーピング部
123… 二値化処理部
124… メディアンフィルタ処理部
125… 第1ノイズ除去処理部
126… 第2ノイズ除去処理部
127… 抽出部
13… 評価部
14… 画像生成部
20… 表示部
30… 記憶部
40… 操作部

Claims (11)

  1. 主相と希土類リッチ相とを有する希土類磁石用原料合金の断面画像を取得する画像取得工程と、
    前記断面画像を構成する各画素が有する輝度値に基づき、画像処理して、前記主相、前記希土類リッチ相およびチル晶を抽出する画像処理工程と、
    少なくとも抽出されたチル晶に基づき、前記希土類磁石用原料合金を評価する評価工程と、を備え、
    前記画像処理工程は、前記断面画像を構成する各画素が有する輝度値に基づき、各画素を前記主相に対応する第1グループ、前記希土類リッチ相に対応する第2グループ、および、チル晶に対応する第3グループにグルーピングするグルーピング工程と、
    前記第1グループ、第2グループおよび第3グループに基づき、前記断面画像から、前記主相、前記希土類リッチ相および前記チル晶を抽出する抽出工程と、を有する希土類磁石用原料合金の評価方法。
  2. 前記画像処理工程は、前記第3グループと、前記第3グループ以外のグループと、に二値化する二値化工程を有する請求項1に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法。
  3. 前記画像処理工程は、前記二値化工程後の画像に対して、メディアンフィルタ処理を行うメディアンフィルタ処理工程を有する請求項2に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法。
  4. 前記画像処理工程は、メディアンフィルタ処理工程後の画像に対して、前記希土類磁石用原料合金の急冷凝固領域および前記急冷凝固領域の近傍領域以外の領域において、前記第3グループに属する画素をノイズとして除去する第1ノイズ除去工程を有する請求項3に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法。
  5. 前記画像処理工程は、メディアンフィルタ処理工程後の画像に対して、前記希土類磁石用原料合金の厚み方向に直交する方向に沿って連続する所定数の画素に含まれる前記第3グループに属する画素の数が所定の閾値未満である場合に、当該画素をノイズとして除去する第2ノイズ除去工程を有する請求項3に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法。
  6. 前記画像処理工程は、第1ノイズ除去工程後の画像において、前記希土類磁石用原料合金の厚み方向に直交する方向に沿って連続する所定数の画素に含まれる前記第3グループに属する画素の数が所定の閾値未満である場合に、当該画素をノイズとして除去する第2ノイズ除去工程を有する請求項4に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法。
  7. 前記画像処理工程は、前記希土類磁石用原料合金の急冷凝固領域および前記急冷凝固領域の近傍領域以外の領域において、前記第3グループに属する画素をノイズとして除去する第1ノイズ除去工程を有する請求項1または2に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法。
  8. 前記チル晶を示すマークを断面画像に重畳表示した画像を生成する画像生成工程を有する請求項1から7のいずれかに記載の希土類磁石用原料合金の評価方法。
  9. 前記画像生成工程において、前記主相に第1色を重畳表示し、前記希土類リッチ相に第2色を重畳表示し、前記チル晶に第3色を重畳表示した画像を生成し、
    前記第3色は、前記第1色と第2色との中間色である請求項8に記載の希土類磁石用原料合金の評価方法。
  10. 主相と希土類リッチ相とを有する希土類磁石用原料合金の断面画像を取得する画像取得手段と、
    前記断面画像を構成する各画素が有する輝度値に基づき、画像処理して、前記主相、前記希土類リッチ相およびチル晶を抽出する画像処理手段と、
    少なくとも抽出されたチル晶に基づき、前記希土類磁石用原料合金を評価する評価手段と、を備え、
    前記画像処理手段は、各画素を前記主相に対応する第1グループ、前記希土類リッチ相に対応する第2グループ、および、チル晶に対応する第3グループにグルーピングするグルーピング手段と、
    前記第1グループ、第2グループおよび第3グループに基づき、前記断面画像から、前記主相、前記希土類リッチ相および前記チル晶を抽出する抽出手段と、を有する希土類磁石用原料合金の評価装置。
  11. 請求項1から9のいずれかに記載の評価方法により、主相と希土類リッチ相とを有する希土類磁石用原料合金を評価する工程と、
    前記希土類磁石用原料合金を評価した結果に基づき、前記希土類磁石用原料合金の製造条件を調整する工程と、
    調整された製造条件に基づき、希土類磁石用原料合金を製造する工程と、
    製造された前記希土類磁石用原料合金を用いて、希土類磁石を製造する工程と、を備える希土類磁石の製造方法。
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