JP2020112442A - ガスセンサ - Google Patents

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洋子 長谷川
Yoko Hasegawa
洋子 長谷川
上木 正聡
Masaaki Ueki
正聡 上木
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Abstract

【課題】酸化物層の酸化状態の調整によって感度を安定させることができるガスセンサを提供する。【解決手段】本開示のガスセンサは、被測定ガス中の特定成分を検知するセンサ素子を備える。センサ素子は、酸素イオン伝導性の固体電解質層と、固体電解質層上に配置されると共に金属酸化物を主成分とする酸化物層と、酸化物層と接触し、かつ互いに離間して配置される第1電極及び第2電極と、固体電解質層と接触し、かつ酸化物層とは離間して配置される第3電極と、第1電極及び第2電極の少なくとも一方と、第3電極との間に電圧を印加する第1回路と、第1電極及び第2電極間の抵抗値を測定する第2回路と、を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、ガスセンサに関する。
被測定ガス中の特定成分を検知するガスセンサとして、金属酸化物製の酸化物層と、酸化物層上に配置された2つの電極とを有するセンサ素子を備えたものが公知である(特許文献1参照)。
上記ガスセンサは、2つの電極間の抵抗値の変化に基づいて、被測定ガス中の特定成分を検知する。
特開2015−40753号公報
酸化物層は、酸化状態(つまり、表面にガスが吸着されて生じる空乏層の厚み)が、環境や熱履歴によって変化する。このような酸化物層における酸化状態の変化は、センサの感度を変動させる一因となる。
本開示の一局面は、酸化物層の酸化状態の調整によって感度を安定させることができるガスセンサを提供することを目的とする。
本開示の一態様は、ガスセンサである。ガスセンサは、被測定ガス中の特定成分を検知するセンサ素子を備える。センサ素子は、酸素イオン伝導性の固体電解質層と、固体電解質層上に配置されると共に金属酸化物を主成分とする酸化物層と、酸化物層と接触し、かつ互いに離間して配置される第1電極及び第2電極と、固体電解質層と接触し、かつ酸化物層とは離間して配置される第3電極と、第1電極及び第2電極の少なくとも一方と、第3電極との間に電圧を印加する第1回路と、第1電極及び第2電極間の抵抗値を測定する第2回路と、を有する。
このような構成によれば、第1回路によって、第1電極又は第2電極と第3電極との間に電圧を印加することで、酸化物層の酸化状態を調整することができる。そのため、酸化物層の酸化状態を一定に保ち易くできる。その結果、ガスセンサの感度を安定させることができる。
また、第1回路の電圧を変えることで、被測定ガスの種類(例えば、被測定ガスの還元性)に合わせて、酸化物層の酸化状態を調整できる。そのため、被測定ガスの種類を考慮してガスセンサの感度を調整し、ガスセンサの感度を高めることができる。
本開示の一態様では、第1回路は、第2回路による測定時に電圧の印加を停止してもよい。このような構成によれば、第2回路による測定精度を高めることができるので、ガスセンサの感度が向上する。
本開示の一態様では、第1電極と第2電極とは、第1回路による電圧の印加時に短絡可能であってもよい。このような構成によれば、酸化物層の酸化状態の偏りを抑えることができる。その結果、ガスセンサの感度がより安定する。
本開示の一態様では、第1電極は、固体電解質層と酸化物層との間に配置されてもよい。第2電極は、酸化物層の固体電解質層とは反対側の表面に配置されてもよい。このような構成によれば、第1電極及び第2電極の面積を大きくできるので、第1電極及び第2電極の抵抗値を下げることができる。その結果、第1回路の電圧印加によって酸化物層を効率よく酸化できる。
本開示の一態様では、センサ素子は、固体電解質層と接触し、かつ酸化物層とは離間して配置される第4電極をさらに有してもよい。第1回路において、第1電極又は第2電極が三電極法における作用電極、第3電極が三電極法における参照極、第4電極が三電極法における対極を構成してもよい。このような構成によれば、第1回路によって、酸化物層の電位を一定とすることができる。そのため、使用雰囲気が変わる場合にも酸化物層の酸化状態を一定に保ち易くできる。
本開示の一態様は、第3電極に供給される基準ガスから特定成分を除去するスクラバーをさらに備えてもよい。このような構成によれば、第3電極と特定成分との反応によって、第3電極の電位が変化することが抑制できる。その結果、酸化物層の電位の制御がより確実に行える。
本開示の一態様では、第3電極は、特定成分を他の成分に変換する触媒機能を有してもよい。このような構成によっても、第3電極と特定成分との反応によって、第3電極の電位が変化することが抑制できる。
図1Aは、実施形態のガスセンサを示す模式的な平面図であり、図1Bは、図1AのIB−IB線での模式的な断面図である。 図2Aは、図1とは異なる実施形態のガスセンサを示す模式的な平面図であり、図2Bは、図2AのIIB−IIB線での模式的な断面図である。 図3Aは、図1及び図2とは異なる実施形態のガスセンサを示す模式的な平面図であり、図3Bは、図3AのIIIB−IIIB線での模式的な断面図である。 図4Aは、図1、図2及び図3とは異なる実施形態のガスセンサを示す模式的な平面図であり、図4Bは、図4AのIVB−IVB線での模式的な断面図である。 図5Aは、図1から図4とは異なる実施形態のガスセンサを示す模式的な断面図であり、図5Bは、図5Aのセンサ素子の第1回路を示す模式的な回路図である。 図6Aは、図1から図5とは異なる実施形態のガスセンサを示す模式的な平面図であり、図6Bは、図6AのVIB−VIB線での模式的な断面図である。 図7Aは、図1から図6とは異なる実施形態のガスセンサを示す模式的な断面図であり、図7Bは、図1から図6、及び図7Aとは異なる実施形態のガスセンサを示す模式的な断面図である。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1A,1Bにガスセンサ1の構成を示す。
ガスセンサ1は、環境管理、プロセス管理、医療等の分野に使用できる。本実施形態のガスセンサ1は、被測定ガス中の特定成分(本実施形態ではNO)を検知するように構成されている。本実施形態では、被測定ガスは呼気である。ガスセンサ1は、センサ素子2を備える。
<センサ素子>
センサ素子2は、被測定ガス中の特定成分(本実施形態ではNO)を検知する。センサ素子2は、基材3と、固体電解質層4と、酸化物層5と、第1電極6と、第2電極7と、第3電極8と、ヒータ9と、第1回路10と、第2回路11とを有する。
(基材)
基材3は、セラミックを主成分とする板状の部材である。ここで、「主成分」とは、80質量%以上含有される成分を意味する。基材3を構成するセラミックとしては、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)等の絶縁性セラミックが挙げられる。
(固体電解質層)
固体電解質層4は、基材3の表面に配置されている。固体電解質層4は、酸素イオン伝導性を有する。固体電解質層4は、例えば、イットリア等の安定化材がドープされたジルコニアを主成分とする。
(酸化物層)
酸化物層5は、固体電解質層4の基材3とは反対側の表面に配置されている。酸化物層5は、固体電解質層4の表面の一部と、基材3の表面の一部とを被覆している。
酸化物層5は、金属酸化物を主成分とする。酸化物層5を構成する金属酸化物としては、三酸化タングステン(WO)が好適である。
(第1電極及び第2電極)
第1電極6及び第2電極7は、固体電解質層4の基材3とは反対側の表面に互いに離間して配置されている。なお、第1電極6及び第2電極7のパッド部は、基材3の表面に配置されている。
第1電極6及び第2電極7は、それぞれ、固体電解質層4と接触しない部分が酸化物層5によって被覆されている。つまり、第1電極6及び第2電極7は、酸化物層5と接触している。
第1電極6及び第2電極7は、それぞれ、例えば、白金、ロジウム、金等の貴金属を主成分とする。
(第3電極)
第3電極8は、固体電解質層4の基材3とは反対側の表面に配置されている。第3電極8は、第1電極6及び第2電極7と離間すると共に、酸化物層5によって被覆されていない。なお、第3電極8のパッド部は、基材3の表面に配置されている。
つまり、第3電極8は、固体電解質層4と接触し、かつ酸化物層5とは離間して配置されている。第3電極8は、例えば、第1電極6及び第2電極7と同様の貴金属を主成分とする。
(ヒータ)
ヒータ9は、基材3の固体電解質層4とは反対側の表面に配置されている。ヒータ9は、加熱により固体電解質層4を活性化させる。
ヒータ9は、例えば、特定のパターン形状(例えば、ミアンダ形状)を有する白金等の導体(つまり、負荷抵抗)によって構成されている。ヒータ9には外部から電力が供給される。ヒータ9の加熱温度は、例えば400℃である。
(形成方法)
センサ素子2における基材3と、固体電解質層4と、酸化物層5と、第1電極6と、第2電極7と、第3電極8と、ヒータ9とは、例えば以下の方法で形成される。
まず、未焼結のセラミックグリーンシートの表面に、スクリーン印刷等により、固体電解質ペースト、電極形成用の貴金属ペースト及びヒータ形成用の導電ペーストを、それぞれ印刷する。各ペーストの印刷後、セラミックグリーンシートを焼成することで、固体電解質層4、各電極6,7,8及びヒータ9が形成される。固体電解質層4の形成後、金属酸化物ペーストを印刷し焼成することで、酸化物層5が形成される。
(第1回路)
第1回路10は、第1電極6と第3電極8との間に電圧を印加することで、酸化物層5の酸化状態を調整する回路である。
第1回路10は、第2電極7と第3電極8との間に電圧を印加してもよい。また、第1回路10は、第1電極6及び第2電極7との双方に電気的に接続されてもよい。例えば、第1回路10による電圧の印加時に第1電極6と第2電極7とが短絡されてもよい。
(第2回路)
第2回路11は、第1電極6及び第2電極7間の抵抗値を測定する。第2回路11としては、公知の抵抗計が使用できる。
センサ素子2は、第2回路11が測定した抵抗値に基づいて、被測定ガス中の特定成分を検知する。具体的には、酸化物層5の表面に吸着された酸素によって構成された空間電荷層に酸化性のガスが流入すると、空間電荷層が大きくなる。これにより、第1電極6及び第2電極7間の抵抗値が変化する。そのため、この抵抗値の変化に基づいて、被測定ガス中の特定成分の濃度を検知できる。
(第1回路及び第2回路の動作)
第1回路10は、一定の電圧を第1電極6及び/又は第2電極7と第3電極8との間に印加することで、酸化物層5を酸化させる。
本実施形態のように、センサ素子2が酸化性ガスであるNOを検知する場合は、酸化物層5は、還元状態寄りであることが好ましい。そのため、第1回路10によって印加される電圧は、比較的低くするとよい。なお、第1回路10によって印加される電圧は、負の電圧であってもよい。一方、センサ素子2が特定成分として、NOに代えてH、CO等を検知する場合は、第1回路10によって印加される電圧を比較的高くすることで、酸化物層5の酸化度合を高めるとよい。
このように、測定対象成分に合わせて、第1回路10によって印加される電圧を調整することで、1つのガスセンサ1を複数の用途(つまり、複数種類の被測定ガスの測定)に用いることができる。
第2回路11は、第1回路10による電圧の印加時に、第1電極6と第2電極7とを短絡させるように構成されてもよい。また、第2回路11以外の回路を用いて、第1回路10による電圧の印加時に、第1電極6と第2電極7とを短絡させてもよい。これにより、酸化物層5の酸化状態の偏りを抑えることができる。その結果、ガスセンサ1の感度がより安定する。
第2回路11によって、第1電極6及び第2電極7間の抵抗値を測定する際(つまり、ガスセンサ1が稼働しているとき)は、第1回路10は、電圧の印加を停止する。
なお、ヒータ9には、第2回路11による測定時に加えて、第1回路10による電圧の印加時にも電力が供給される。
[1−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)第1回路10によって、第1電極6又は第2電極7と第3電極8との間に電圧を印加することで、酸化物層5の酸化状態を調整することができる。そのため、酸化物層5の酸化状態を一定に保ち易くできる。その結果、ガスセンサ1の感度を安定させることができる。
また、第1回路10の電圧を変えることで、被測定ガスの種類(例えば、被測定ガスの還元性)に合わせて、酸化物層5の酸化状態を調整できる。そのため、被測定ガスの種類を考慮してガスセンサ1の感度を調整し、ガスセンサ1の感度を高めることができる。
(1b)第1回路10が第2回路11による抵抗値の測定時に電圧の印加を停止することで、第2回路11による測定精度を高めることができる。その結果、ガスセンサ1の感度が向上する。
[2.第2実施形態]
[2−1.構成]
図2A,2Bに示すガスセンサ1Aは、センサ素子2Aを備える。
センサ素子2Aは、基材3と、固体電解質層4と、酸化物層5と、第1電極6Aと、第2電極7Aと、第3電極8と、ヒータ9と、第1回路10と、第2回路11とを有する。センサ素子2Aのうち、第1電極6A及び第2電極7A以外の構成は、図1A,1Bのガスセンサ1と同じものであるため、同一の符号を付して説明を省略する。
第1電極6A及び第2電極7Aは、酸化物層5の固体電解質層4とは反対側の表面に互いに離間して配置されている。つまり、第1電極6A及び第2電極7Aは、酸化物層5と接触しているが、固体電解質層4とは離間している。
[2−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(2a)第1電極6A及び第2電極7Aを酸化物層5の表面に配置した場合でも、第1回路10によって、酸化物層5の酸化状態を調整することができる。
[3.第3実施形態]
[3−1.構成]
図3A,3Bに示すガスセンサ1Bは、センサ素子2Bを備える。
センサ素子2Bは、基材3と、固体電解質層4と、酸化物層5と、第1電極6Bと、第2電極7Bと、第3電極8と、ヒータ9と、第1回路10と、第2回路11とを有する。センサ素子2Bのうち、第1電極6B及び第2電極7B以外の構成は、図1A,1Bのガスセンサ1と同じものであるため、同一の符号を付して説明を省略する。
第1電極6Bは、固体電解質層4と酸化物層5との間に配置されている。具体的には、第1電極6Bは、固体電解質層4の基材3とは反対側の表面に配置されると共に、酸化物層5によって被覆されている。
第2電極7Bは、酸化物層5の固体電解質層4とは反対側の表面に配置されている。第2電極7Bは、平面視で(つまり厚み方向から視て)、第1電極6Bと重なる部位を有する。このように、第1電極6B及び第2電極7Bは、酸化物層5を挟むように配置されている。
[3−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(3a)酸化物層5を挟むように第1電極6B及び第2電極7Bを配置することで、第1電極6B及び第2電極7Bの面積を大きくできる。そのため、第1電極6B及び第2電極7Bの抵抗値を下げることができる。その結果、第1回路10の電圧印加によって酸化物層5を効率よく酸化できる。
[4.第4実施形態]
[4−1.構成]
図4A,4Bに示すガスセンサ1Cは、センサ素子2Cを備える。
センサ素子2Cは、基材3と、固体電解質層4と、酸化物層5と、第1電極6Bと、第2電極7Bと、第3電極8Cと、ヒータ9と、第1回路10と、第2回路11とを有する。センサ素子2Cのうち、第3電極8C以外の構成は、図3A,3Bのガスセンサ1Bと同じものであるため、同一の符号を付して説明を省略する。
第3電極8Cは、基材3と固体電解質層4との間に配置されている。具体的には、第3電極8Cは、基材3の固体電解質層4と同じ側の表面に配置されると共に、固体電解質層4によって被覆されている。また、第3電極8Cは、平面視で、第1電極6B及び第2電極7Bと重なる部位を有する。
[4−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(4a)酸化物層5の酸化に用いる第3電極8Cを固体電解質層4で保護することができる。
[5.第5実施形態]
[5−1.構成]
図5A,5Bに示すガスセンサ1Dは、センサ素子2Dと、スクラバー13と、を備える。
<センサ素子>
センサ素子2Dは、固体電解質層4Dと、酸化物層5と、第1電極6と、第2電極7と、第3電極8Dと、ヒータ9と、測温抵抗体9Aと、第4電極12と、第1回路10Dと、第2回路11と、を有する。
センサ素子2Dのうち、固体電解質層4D、第3電極8D、測温抵抗体9A、第4電極12、及び第1回路10D以外の構成は、図1A,1Bのガスセンサ1と同じものであるため、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の固体電解質層4Dは、先端が閉塞したチューブを形成している。チューブの内側と外側とは、固体電解質層4Dによって隔離されている。チューブの外側の表面には、酸化物層5、第1電極6、第2電極7及び第4電極12が配置されている。チューブの内側の表面には、第3電極8D、ヒータ9及び測温抵抗体9Aが配置されている。ガスセンサ1Dでは、固体電解質層4Dが構成するチューブの外側に被測定ガスが供給される。
第3電極8Dは、チューブの先端部の内側に配置されている。本実施形態では、第1回路10Dによって酸化物層5に電圧を印加する際に、第3電極8D(つまり、チューブ内部)に基準ガスG0が供給される。これにより、第3電極8Dは、基準ガスG0に晒される。
測温抵抗体9Aは、チューブの内側の表面において、ヒータ9の近くに配置されている。測温抵抗体9Aは、温度によって自身の抵抗値が変化する。そのため、測温抵抗体9Aの抵抗値に基づいて、ヒータ9の通電制御を行うことができる。
第4電極12は、チューブの外側において、固体電解質層4Dの表面に配置されている。第4電極12は、酸化物層5に被覆されていない。つまり、第4電極12は、固体電解質層4Dと接触し、かつ酸化物層5とは離間して配置されている。
図5Bに示すように、第1回路10Dにおいて、第1電極6又は第2電極7(図5Bでは第1電極6)が三電極法における作用電極、第4電極12が三電極法における参照極、第4電極12が三電極法における対極(つまりカウンター電極)を構成している。
第1回路10Dは、電源Eによって、第1電極6と第3電極8Dとの間に電圧を負荷する。電源Eと第3電極8Dとの間には、オペアンプOPが配置されている。電源Eは、オペアンプOPの非反転入力端子に接続されている。第3電極8Dは、オペアンプOPの出力端子に接続されている。第4電極12は、オペアンプOPの反転入力端子に接続されている。
<スクラバー>
スクラバー13は、第3電極8Dに供給される基準ガスG0から、センサ素子2Dが検知する特定成分を除去する。
基準ガスG0としては、大気、キャリブレーション用のガス、被測定ガス等を用いることができる。例えば、センサ素子2DがNOxを検知する場合では、スクラバー13は、NOを除去する。また、スクラバー13は、水蒸気及び有機物をさらに除去できるものが好ましい。
[5−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(5a)第1回路10Dによって、酸化物層5の電位を一定にすることができる。そのため、使用雰囲気が変わる場合にも酸化物層5の酸化状態を一定に保ち易くできる。
(5b)スクラバー13によって基準ガスG0から特定成分を除去することで、第3電極8Dと特定成分との反応によって第3電極8Dの電位が変化することが抑制できる。その結果、酸化物層5の電位の制御がより確実に行える。
[6.第6実施形態]
[6−1.構成]
図6A,6Bに示すガスセンサ1Eは、センサ素子2Eと、スクラバー13と、第1ケーシング14と、第2ケーシング15とを備える。スクラバー13は、図5Aのガスセンサ1Dと同じものである。
<センサ素子>
センサ素子2Eは、固体電解質層4と、酸化物層5と、第1電極6Bと、第2電極7Bと、第3電極8と、ヒータ9と、第4電極12Eと、第1回路(図示省略)と、第2回路(図示省略)とを有する。
センサ素子2Eのうち、第4電極12E以外の構成は、図3A,3Bのガスセンサ1Bと同じものであるため、同一の符号を付して説明を省略する。
第4電極12Eは、固体電解質層4の基材3とは反対側の表面に配置されている。第4電極12Eは、第1電極6B又は第2電極7Bが作用電極、第3電極8が参照極を構成する第1回路において、対極を構成している。なお、第4電極12Eのパッド部は、基材3の表面に配置されている。
<ケーシング>
第1ケーシング14は、固体電解質層4の表面の一部と、酸化物層5と、第1電極6Bと、第2電極7Bと、第4電極12Eとを格納するように、基材3又は固体電解質層4上に配置されている。
なお、第1電極6B、第2電極7B及び第4電極12Eのパッドは、第1ケーシング14の外側に配置されている。また、第4電極12Eは、第1ケーシング14及び第2ケーシング15に格納されなくてもよい。
第1ケーシング14内には、開口14Aから被測定ガスG1が供給される。つまり、第1ケーシング14は、センサ素子2Eによって特定成分を検知するための空間を画定している。
第2ケーシング15は、固体電解質層4の表面の一部と、第3電極8とを格納するように、基材3又は固体電解質層4上に配置されている。なお、第3電極8のパッドは、第2ケーシング15の外側に配置されている。
第2ケーシング15内には、開口15Aからスクラバー13を通過した基準ガスG0が供給される。つまり、第2ケーシング15は、第3電極8に基準ガスG0を供給するための空間を画定している。
なお、第3電極8が被測定ガスG1中の特定成分を他の成分に変換する触媒機能を有してもよい。例えば、第3電極8はNOxを他の成分に変換する触媒機能を有してもよい。これにより、図7Aに示すガスセンサ1Fのように、スクラバー13を省略することができる。
ガスセンサ1Fでは、被測定ガスG1が、第1ケーシング14及び第2ケーシング15に並列に供給される。なお、ガスセンサ1Fでは、第1ケーシング14及び第2ケーシング15を省略してもよい。
また、図7Bに示されるガスセンサ1Gのように、被測定ガスG1を第1ケーシング14及び第2ケーシング15に直列に供給してもよい。ガスセンサ1Gでは、被測定ガスG1は、第1ケーシング14内に開口14Aから供給されたのち、別の開口14Bから排出され、第2ケーシング15内に開口15Aから供給される。また、ガスセンサ1Gでは、スクラバー13が第1ケーシング14と第2ケーシング15との間の流路に配置される。
[6−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(6a)第3電極8と、その他の電極とを空間的に隔離することで、第3電極8が被測定ガスG1に晒されることを避けることができる。その結果、酸化物層5の電位をより正確に一定とすることができる。
[7.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(7a)上記実施形態のガスセンサにおいて、第1回路は、必ずしも第2回路による測定時に電圧の印加を停止しなくてもよい。つまり、第2回路による測定中にも、第1回路によって、第1電極及び/又は第2電極と第3電極との間に電圧が印加されてもよい。
(7b)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G…ガスセンサ、
2,2A,2B,2C,2D,2E…センサ素子、3…基材、
4,4D…固体電解質層、5…酸化物層、6,6A,6B…第1電極、
7,7A,7B…第2電極、8,8C,8D…第3電極、9…ヒータ、
9A…測温抵抗体、10,10D…第1回路、11…第2回路、
12,12E…第4電極、13…スクラバー、14…第1ケーシング、
14A,14B…開口、15…第2ケーシング、15A…開口。

Claims (7)

  1. ガスセンサであって、
    被測定ガス中の特定成分を検知するセンサ素子を備え、
    前記センサ素子は、
    酸素イオン伝導性の固体電解質層と、
    前記固体電解質層上に配置されると共に金属酸化物を主成分とする酸化物層と、
    前記酸化物層と接触し、かつ互いに離間して配置される第1電極及び第2電極と、
    前記固体電解質層と接触し、かつ前記酸化物層とは離間して配置される第3電極と、
    前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方と、前記第3電極との間に電圧を印加する第1回路と、
    前記第1電極及び前記第2電極間の抵抗値を測定する第2回路と、
    を有する、ガスセンサ。
  2. 前記第1回路は、前記第2回路による測定時に電圧の印加を停止する、請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記第1電極と前記第2電極とは、前記第1回路による電圧の印加時に短絡可能である、請求項1又は請求項2に記載のガスセンサ。
  4. 前記第1電極は、前記固体電解質層と前記酸化物層との間に配置され、
    前記第2電極は、前記酸化物層の前記固体電解質層とは反対側の表面に配置される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  5. 前記センサ素子は、前記固体電解質層と接触し、かつ前記酸化物層とは離間して配置される第4電極をさらに有し、
    前記第1回路において、前記第1電極又は前記第2電極が三電極法における作用電極、前記第3電極が三電極法における参照極、前記第4電極が三電極法における対極を構成する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  6. 前記第3電極に供給される基準ガスから前記特定成分を除去するスクラバーをさらに備える、請求項5に記載のガスセンサ。
  7. 前記第3電極は、前記特定成分を他の成分に変換する触媒機能を有する、請求項5又は請求項6に記載のガスセンサ。
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