JP2020112005A - 日除けシート - Google Patents

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陽一 山里
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Abstract

【課題】ブルーシートと比較して、通気性を向上するとともにシート上に水が溜まりにくい日除けシートを提供する。【解決手段】日除けシートは補強ネットと日除け部とを備える。補強ネットは格子状に形成される。日除け部は、補強ネットに取り付けられ、遮光率が70%以上96%以下であってスリットヤーンを使用して構成された織物又は編物である。【選択図】図4

Description

本開示は、日除けシートに関する。
家屋の建築や改修工事の現場での屋外作業、特に、屋根工事においては、夏の炎天下では作業者が熱中症になったり、日差しによる疲労や高温状況下による体調不良が原因で高所から転落したりする危険性がある。これらの危険性を回避するために、ブルーシートを建築現場等において仮設される足場構造体の支柱などに取り付けて家屋等の屋根の上方に設置し、日差しを遮ることが行われている。
しかしながら、ブルーシートは通気性に乏しいため風に煽られて飛ばされることがある。また、ブルーシートが設置されている間に雨が降るとブルーシートの上面に雨が溜まり、雨水の重量に耐えかねてブルーシートが落下するおそれがある。
本開示の一局面は、ブルーシートと比較して通気性を向上するとともにシート上に水が溜まりにくい日除けシートを提供することを目的としている。
本開示の一態様は、日除けシートであって補強ネットと日除け部とを備える。補強ネットは格子状に形成される。日除け部は補強ネットに取り付けられ、遮光率が70%以上96%以下であってスリットヤーンを使用して構成された織物又は編物である。
このような構成によれば補強ネットが十分に風を通すため、ブルーシートと比較して通気性を向上できる。また、日除け部は織物又は編物であるため、水を通す隙間が日除け部に存在する。よって、ブルーシートと比較してシート上に水が溜まりにくくできる。
また、前記遮光率は、日除け部を構成する複数のスリットヤーンの間隔で調整されるものである。すなわち、複数のスリットヤーンの間隔が大きくなれば複数のスリットヤーンの間から漏れる太陽光の量が増加し、日除け部の遮光率が低下する。一方、複数のスリットヤーンの間隔が小さくなれば複数のスリットヤーンの間から漏れる太陽光の量が減少し、日除け部の遮光率が向上する。
日除け部の遮光率が70%未満の場合、日除け部の日除け効果を充分に確保できない。一方、遮光率が96%よりも大きい場合、シート上の水が複数のスリットヤーンの間を通って抜けにくくなり、また、複数のスリットヤーンの間を抜ける風量も減少する。
従って、上記構成によれば日除け部の日除け効果を確保しつつシートの水はけ効果及び風抜け効果を確保できる。
本開示の一態様では、日除け部はスリットヤーンを経糸に使用した織物であってもよい。
本開示の一態様では、織物の経糸はスリットヤーンとモノフィラメントとで構成される。緯糸はモノフィラメントである。
このような構成によれば、モノフィラメントにより日除け部が補強されて頑丈となる。従って、日除け部を破損しづらくできる。特に、日除け部の一部が破れてもその破れが伝搬することを抑制できる。
本開示の一態様では、日除けシートの全体の面積に対する日除け部の面積の割合が70%以上90%以下であることが好ましい。その理由は次のとおりである。すなわち、日除け部の面積の割合が70%未満の場合、日除けシート全体としての遮光率が低下し、日除けシートの日除け効果を確保できない。一方、面積の割合が90%よりも大きい場合、日除けシートのうち日除け部が取り付けられていない部分(すなわち補強ネットのみの部分)が少なくなり、補強ネットによる風抜け効果が減少する。従って、日除け部の面積の割合が70%以上90%以下とすることで日除けシートの日除け効果と風抜け効果との両方を確保できるためである。
本開示の一態様において、スリットヤーンは、高密度ポリエチレンの極細長繊維によって構成される不織布(以下、高密度ポリエチレン極細長繊維不織布。)により構成されていることが好ましい。その理由は、高密度ポリエチレン極細長繊維不織布の表面で太陽光が乱反射することにより高密度ポリエチレン極細長繊維不織布が優れた遮熱性を有するためである。例えば、米国デュポン社のタイベック(登録商標)が高密度ポリエチレン極細長繊維不織布に相当する。
本開示の一態様では、スリットヤーンに用いられる高密度ポリエチレン極細長繊維不織布の坪量は、40g/m2以上120g/m2以下であることが好ましい。その理由は次のとおりである。すなわち、坪量が40g/m2よりも小さいと風などの影響でスリットヤーンが破れやすくなる。また坪量が120g/m2よりも大きいと日除けシートが重くなり、日除けシートの設置等の作業性が低下する。よって、坪量を40g/m2以上120g/m2以下とすることでスリットヤーンを破れにくくでき、かつ、日除けシートの設置等の作業性の低下を抑制できるためである。
本開示の一態様では、補強ネットの矩形状の空隙部の一辺の長さが5mm以上50mm以下であり、前記一辺に交差する空隙部の他の一辺の長さが5mm以上50mm以下であることが好ましい。その理由は次のとおりである。すなわち、空隙部の一辺及び他の一辺の長さが5mm未満の場合、補強ネットを通過する風量が低下し、風抜けの効果が低減する。また、補強ネットの編み目が密になるため補強ネットにかかるコストも増加する。一方、空隙部の一辺及び他の一辺の長さが50mmよりも大きい場合、例えば縫着等で日除け部を補強ネットに取り付けたときの取付け強度が保てず、日除け部3が風で煽られ剥離する場合がある。よって、空隙部の一辺及び他の一辺の長さを5mm以上50mm以下とすることで補強ネットの風抜けの効果を確保しつつコストの増加も抑制し、さらに日除け部の補強ネットに対する取付け強度も確保でき、日除け部が風で煽られ剥離しにくくできるためである。
本開示の一態様は、補強ネットの外周部に設けられ日除けシートを設置するための設置用ロープ部を更に備えていてもよい。このような構成によれば、設置用ロープ部を備えない構成と比較して、日除けシートを取り付けやすくできる。
図1は、広げられた状態の日除けシートを示す図である。 図2は、図1のII−II断面図である。 図3は、補強ネットを示す図である。 図4は、図1の破線で囲まれた領域Rの拡大図であって、領域Rを日除け部側(図1の紙面手前側)から見た図である。 図5は、図1の破線で囲まれた領域Rの拡大図であって、領域Rを補強ネット側(図1の紙面奥側)から見た図である。
以下、図面を参照しながら、本開示を実施するための形態を説明する。
[1.構成]
図1に示す日除けシート1は、家屋の建築や改修工事の現場等において日差しを遮断するために、建築物の屋根の上方に位置するように設置される。日除けシート1は、補強ネット2と複数(この例では2つ)の日除け部3と複数(この例では6つ)のロープ部4とを備える。
<補強ネット>
補強ネット2は外形が矩形状に構成される。補強ネット2の大きさは特に限定されないが、例えば矩形の長手方向の長さL1が10m、矩形の短手方向の長さL2が4m85cm程度となるように補強ネット2が構成されてもよい。なお、以下では補強ネット2(すなわち、日除けシート1)の短手方向に平行な方向をx軸方向、補強ネット2の長手方向に平行な方向をy軸方向、x軸及びy軸方向に直交する方向をz軸方向と称す。これらx軸、y軸及びz軸は、右手系の座標系を構成する。
図3及び図5に示すように、補強ネット2は格子状に形成される。格子の空隙部の一辺の長さL3が5mm以上50mm以下、前記一辺に交差(本実施形態では直交)する他の一辺の長さL4が5mm以上50mm以下となるように補強ネット2が構成されるのが好ましい。その理由は格子の空隙部が小さすぎると風抜けの効果が阻害され、空隙部が大きすぎると取り付けられた日除け部3が風で剥離してしまうおそれがあるためである。本実施形態では、空隙部の一辺の長さL3と他の一辺の長さL4とは互いに等しい。具体的には、空隙部は正方形状である。
また、補強ネット2は高密度ポリエチレンにより構成される。ただし、補強ネット2の素材はこれに限られず他の素材であってもよい。
<日除け部>
図1に示すように、2つの日除け部3は外形が矩形状に構成される。2つの日除け部3は互いに同一形状、同一構造である。日除け部3は、例えば長手方向の長さL5が9m40cm程度、短手方向の長さL6が1m90cm程度となるように構成されてもよい。日除け部3はその長手方向が補強ネット2の長手方向(y軸方向)と一致するように、縫製、接着等で大きな補強ネット2の上若しくは下に取り付けられている。
また、2つの日除け部3は補強ネット2の中心線のうちy軸方向に平行な中心線に対し線対称となるように配置される。
また、2つの日除け部3は補強ネット2の外周部から間隔を空けて配置される。具体的には例えば、補強ネット2の外形(矩形)を構成する辺のうち短手方向に平行な2辺から2つの日除け部3までの距離L7,L8は共に30cm程度であってもよい。また、補強ネット2の外形を構成する辺のうち長手方向に平行な辺から2つの日除け部3までの距離L9,L10は共に30cm程度であってもよい。
本実施形態では、日除けシート1の全体の面積(すなわち、補強ネット2の外形(矩形)の面積)に対する日除け部3の面積(2つの日除け部3の面積の合計)の割合が70%以上90%以下であることが好ましい。その理由は次のとおりである。すなわち、日除け部3の面積の割合が70%未満の場合、日除けシート1全体としての遮光率が低下し、日除けシート1の日除け効果を確保できない。一方、面積の割合が90%よりも大きい場合、日除けシート1のうち日除け部3が取り付けられていない部分(すなわち補強ネット2のみの部分)が少なくなり、補強ネット2による風抜け効果が減少する。従って、日除け部3の面積の割合が70%以上90%以下とすることで日除けシート1の日除け効果と風抜け効果との両方を確保できるためである。
図4及び図5に示すように日除け部3は、フィルムや不織布などのシート状の素材を細長く裁断したスリットヤーン51を経糸に使用して構成された織物である。また日除け部3は遮光率が70%以上96%以下である。ここでいう遮光率は、JIS L1055に準拠して測定されるものである。
また、ここでいう遮光率は、日除け部3を構成する複数のスリットヤーン51の間隔L13で調整されるものである。すなわち、複数のスリットヤーン51の間隔L13が大きくなれば複数のスリットヤーン51の間から漏れる太陽光の量が増加し、日除け部3の遮光率が低下する。一方、複数のスリットヤーン51の間隔L13が小さくなれば複数のスリットヤーン51の間から漏れる太陽光の量が減少し、日除け部3の遮光率が向上する。なお、スリットヤーン51自体の遮光率は約99%である。
日除け部3の遮光率が70%未満の場合、日除け部3の日除け効果を充分に確保できない。一方、遮光率が96%よりも大きい場合、シート上の水が複数のスリットヤーン51の間を通って抜けにくくなり、また、複数のスリットヤーン51の間を抜ける風量も減少する。従って、日除け部3の遮光率を70%以上96%以下とすることで日除け部の日除け効果を確保しつつシートの水はけ効果及び風抜け効果を確保できる。
また、図1に示す複数の日除け部3の間隔L11を適宜変更することにより複数の日除け部3の間から漏れる太陽光の量を調整し、日除け部3単体の遮光率ではなく日除けシート1全体の遮光率を調整できる。本実施形態では、複数の日除け部3の間隔L11は30cm程度に設定される。
スリットヤーン51は、高密度ポリエチレンの極細長繊維によって構成される不織布である高密度ポリエチレン連続極細長繊維不織布により構成されることが好ましい。その理由は、高密度ポリエチレン極細長繊維不織布の表面で太陽光が乱反射することにより高密度ポリエチレン極細長繊維不織布が優れた遮熱性を有するためである。なお、高密度ポリエチレンの極細長繊維はミクロンオーダー径であり例えば0.5〜10ミクロンである。
スリットヤーン51に用いられる高密度ポリエチレン極細長繊維不織布の坪量は40g/m2以上120g/m2以下であることが好ましい。その理由は次のとおりである。すなわち、坪量が40g/m2よりも小さいと風などの影響でスリットヤーンが破れやすくなる。また坪量が120g/m2よりも大きいと日除けシートが重くなり、日除けシートの設置等の作業性が低下する。よって、坪量を40g/m2以上120g/m2以下とすることでスリットヤーン51を破れにくくでき、かつ、日除けシート1の設置等の作業性の低下を抑制できるためである。また本実施形態では、スリットヤーン51として米国デュポン社のタイベックが使用される。
このようなスリットヤーン51(タイベック)は、高密度ポリエチレン100%製の強靱で耐久性のある不織布である。また、スリットヤーン51の表面で光が乱反射し、赤外線から可視光線、さらには紫外線に対して高い反射率及び低い吸収率を発揮し、赤外線を反射することで優れた遮熱性を発揮する。また、スリットヤーン51は強靱であり、容易には破れない。さらには、人体に有害な紫外線B波を95%カットする。また、耐水性もあり軽量である。
スリットヤーン51は、当該スリットヤーン51が細長く延びている方向(以下、MD方向。)に対して垂直方向に多数並列している。MD方向は、シート状の素材からスリットヤーン51を作製する際の前記シート状の素材を細長く裁断する方向である。図4及び図5においてスリットヤーン51のMD方向はy軸方向に一致している。
織物としての日除け部3の経糸はスリットヤーン51とモノフィラメント52とで構成される。また、日除け部3の緯糸はモノフィラメント53とで構成される。モノフィラメント52はスリットヤーン51のMD方向と平行に配され、モノフィラメント53はMD方向に対して垂直方向(以下、CD方向。)と平行に配される。なお、図4及び図5においてMD方向はy軸方向と一致しておりCD方向はx軸方向と一致している。モノフィラメント53はMD方向(y軸方向)において等間隔に配されており、モノフィラメント52及び53により格子が形成されている。スリットヤーン51及びモノフィラメント52,53が平織りされることで日除け部3が構成される。なおモノフィラメント52及びモノフィラメント53は共にポリエチレンにより構成される。
なお、図4及び図5に示されるように、モノフィラメント53は日除け部3の一方の面側と他方の面側とのそれぞれにおいてCD方向(x軸方向)に平行に配されている。つまり、日除け部3の一方の面側にモノフィラメント53(例えば図4に示すモノフィラメント53)が配され、日除け部3の他方の面側にモノフィラメント53(例えば図5に示すモノフィラメント53)が配され、これらのモノフィラメント53が互いに平行に配されている。
また、隣接する2つのスリットヤーン51の間には複数本(3本)のモノフィラメント52が配されている。3本のモノフィラメント52はMD方向(y軸方向)に沿ってモノフィラメント53と上下に交差するように配される。3本のモノフィラメント52のうち2本のモノフィラメント52と残り1本のモノフィラメント52とは、モノフィラメント53と交差するタイミングが、モノフィラメント53の配置間隔1つ分ずれている。すなわち、モノフィラメント52とモノフィラメント53との交差箇所において、3本のモノフィラメント52のうち2本のモノフィラメント52がモノフィラメント53の上方(下方)に配され、残り1本のモノフィラメント52がモノフィラメント53の下方(上方)に配されている。
スリットヤーン51の幅L12は4mm以上10mm以下であることが好ましい。その理由は次のとおりである。すなわち、幅L12が4mm未満の場合、日除け部3の遮光性が低下し、また、物理的な外力によりスリットヤーン51が破れやすくなる。逆に幅L12が10mmよりも大きいと降雨時に雨水が日除け部3を通り抜けにくくなりシート上に雨水が溜まりやすくなる。よって、幅L12を4mm以上10mm以下とすることで、日除け部3の遮光性、スリットヤーン51の強度及び日除け部3の両方を確保し、さらにシートの水はけ効果及び風抜け効果を確保できるためである。
<ロープ部>
図1に示すロープ部4は、補強ネット2の外周部に沿うように補強ネット2に取り付けられる。ロープ部4は高密度ポリエチレンにより構成されたロープである。しかし、ロープ部の素材はこれに限られずロープ部は他の素材から構成されていてもよい。本実施形態ではロープ部4が補強ネット2の外周部に沿って設けられることで日除けシート1の外周部が補強される。
ロープ部4の一部は、建築現場において仮設される足場構造体の支柱等に取付け可能になっている。つまり、ロープ部4の一部は前記支柱等に日除けシート1を取り付けるための設置用ロープ部4aとして機能する。日除けシート1では、補強ネット2の外形である矩形の四隅と、外形を構成する辺のうち長手方向に平行な2辺それぞれの中央部と、の計6箇所に設置用ロープ部4aが設けられている。
なお、設置用ロープ部4aを介して補強ネット2が前記支柱等に取り付けられる。日除け部3を直接支柱等に取り付けた場合、日除け部3が風で煽られ日除け部3が破れることがあるが、補強ネット2を支柱等に取り付けることで日除けシート1の日除け部3を破れにくくできる。
以下の実施例及び比較例において製造された日除けシート1の評価は、以下の方法によって行った。
(1)日除け効果の評価
1m角の日除けシート1の製品サンプルの四隅を4本の支柱に高さ50cmの所で結びつける。4本の支柱で囲まれた範囲の地表中央部に50cm角の屋根用ガルバリウム鋼板を置き、8月の昼間の日射がある時間帯で日除けシート1の製品サンプルが無い状態10分放置する。その後、製品サンプルを設置して屋根用ガルバリウム鋼板の表面温度を測定する。なお、ガルバリウム鋼板は登録商標である。
製品サンプルの設置後10分経過した時点の前記屋根用ガルバリウム鋼板の表面温度を、製品サンプルが無い状態の前記屋根用ガルバリウム鋼板の表面温度と比べる。温度差が35℃以上ある製品サンプルについては日除け効果を○と評価し、温度差が35℃未満である製品サンプルについては日除け効果を×と評価した。
(2)水抜け効果の評価
1m角の日除けシート1の製品サンプルの四隅を4本の支柱に結びつける。その後、日除けシート1の製品サンプルの中央部に家庭用の散水器で2分間散水し、水が2分以内に抜ける製品サンプルについては水抜け効果を○と評価し、水が2分経っても抜けない製品サンプルについては水抜け効果を×と評価した。
(3)風抜け効果の評価
1m角の日除けシート1の製品サンプルの四隅を4本の支柱に結びつける。家庭用の扇風機で下側から日除けシート1の製品サンプルにスイッチ強(風速計で4m/s程度)の風を当て続ける。風が当たり膨らむが元の位置(形状)に戻る製品サンプルについては風抜け効果を○と評価し、ずっと膨らんだ状態が続く製品サンプルについては風抜け効果を×と評価した。ただし、製品サンプルの位置が元に戻った後、また製品サンプルが膨らんだとしても上記評価結果には影響ないものとする。
(4)日除け部の強度の評価
1m角の日除けシート1の製品サンプルの四隅を4本の支柱に高さ50cmの所で結びつける。その後、製品サンプルにおける日除け部3の上に金属製の重量10kgの錘を複数載せていく。10個以上錘を載せても日除け部が破れない製品サンプルについては日除け部の強度を場合○、1〜9個錘を載せた時点で日除け部が破れてしまう製品サンプルについては日除け部の強度を×と評価した。
<実施例1>
以下の条件の製品サンプルを作製し、実施例1とした。
・日除け部3の遮光率が75%
・スリットヤーンに用いられる高密度ポリエチレン極細長繊維不織布の坪量が47.5g/m2
・ネット体2の空隙部の一辺の長さL3及び他の一辺の長さL4が共に10mm
・日除けシート1の全体の面積に対する日除け部3の面積の割合が84.5%
上記の実施例1について前述の方法により評価した。評価結果を表1に示した。
Figure 2020112005

<実施例2>
以下の条件の製品サンプルを作製し、実施例2とした。
・日除け部3の遮光率が90%
・スリットヤーンに用いられる高密度ポリエチレン極細長繊維不織布の坪量が100g/m2
・ネット体2の空隙部の一辺の長さL3及び他の一辺の長さL4が共に10mm
・日除けシート1の全体の面積に対する日除け部3の面積の割合が72%
上記の実施例2について前述の方法により評価した。評価結果を表1に示した。
<比較例1>
以下の条件の製品サンプルを作製し、比較例1とした。なお、日除け部3の遮光率、及び、日除けシート1の全体の面積に対する日除け部3の面積の割合、を以下のように変更した他は第1実施例と同様である。
・日除け部3の遮光率が60%
・日除けシート1の全体の面積に対する日除け部3の面積の割合が75%
上記の比較例1について前述の方法により評価した。評価結果を表1に示した。
<比較例2>
以下の条件の製品サンプルを作製し、比較例2とした。なお、日除け部3の遮光率、及び、日除けシート1の全体の面積に対する日除け部3の面積の割合、を以下のように変更した他は第1実施例と同様である。
・日除け部3の遮光率が97%
・日除けシート1の全体の面積に対する日除け部3の面積の割合が70%
上記の比較例2について前述の方法により評価した。評価結果を表1に示した。
<比較例3>
以下の条件の製品サンプルを作製し、比較例3とした。なお、日除け部3の遮光率、及び、日除けシート1の全体の面積に対する日除け部3の面積の割合、を以下のように変更した他は第1実施例と同様である。
・日除け部3の遮光率が75%
・日除けシート1の全体の面積に対する日除け部3の面積の割合が50%
上記の比較例3について前述の方法により評価した。評価結果を表1に示した。
[2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態の日除けシート1によれば、補強ネット2(具体的には、補強ネット2において日除け部3が設置されていない部分)が十分に風を通すため、ブルーシートと比較して通気性を向上できる。また、日除け部3は織物であるため水を通す隙間が日除け部3に存在する。よって、ブルーシートと比較してシート上に水が溜まりにくくできる。また、ブルーシートを家屋等の屋根の上方などに設置した場合、ブルーシートが風で煽られてバタバタと音が発生する。これに対して、日除けシート1によれば、ブルーシートと比較して風で煽られた際に発生する音を小さくすることができる。
さらに、日差しを遮ることで作業空間の温度上昇を抑制し、作業空間の温度を外気温と同程度に維持できる。よって、作業者が連続して作業できる時間を長くできる。また、作業者が熱中症になったり高温状況下による体調不良になったりすることを抑制できる。
(2)本実施形態では、日除け部3は織物であり、経糸はスリットヤーン51とモノフィラメント52とで構成され、緯糸はモノフィラメント53である。従って、モノフィラメント52,53により日除け部3が補強されて頑丈となる。従って、日除け部3を破損しづらくできる。
特に、日差しを遮る遮光部がスリットヤーン51により構成されているため、遮光部がスリットヤーン51の並列方向(CD方向)に沿って区分されていることになる。また複数のスリットヤーン51の間にはモノフィラメント52がMD方向に平行に配されている。よって、遮光部の一部が破れても、その破れは隣接するスリットヤーン51の間(すなわち、遮光部が区切られている箇所)で止まり、破れがスリットヤーン51の並列方向(CD方向)に伝搬することを抑制できる。
また、モノフィラメント53がMD方向において間隔をおいて配されているため、遮光部の一部が破れても、その破れはモノフィラメント53が配置されている箇所で止まり、破れがMD方向に伝搬することを抑制できる。
従って、日除けシート1によれば遮光部の一部が破れてもその破れが伝搬することを抑制できる。
(3)本実施形態では、日除けシート1の全体の面積に対する日除け部3の面積の割合が70%以上90%以下である。従って、日除けシートの日除け効果と風抜け効果との両方を確保できる。
(4)本実施形態では、スリットヤーン51は、高密度ポリエチレンの連続極細長繊維不織布により構成される。従って、スリットヤーンが高密度ポリエチレンの連続極細長繊維不織布以外の素材で構成される場合と比較して優れた遮熱性を発揮し、強靱である日除けシート1を提供できる。
(5)本実施形態では、スリットヤーン51の坪量が、40g/m2以上120g/m2以下である。従って、スリットヤーン51を破れにくくでき、かつ、日除けシート1の設置等の作業性の低下を抑制できる。
(6)本実施形態では、補強ネット2の矩形状の空隙部の一辺の長さが5mm以上50mm以下であり、前記一辺に交差する空隙部の他の一辺の長さが5mm以上50mm以下である。従って、補強ネット2の風抜けの効果を確保しつつコストの増加も抑制し、さらに日除け部3の補強ネット2に対する取付け強度も確保でき、日除け部3が風で剥離しにくくできる。
(7)本実施形態では、日除けシート1は設置用ロープ部4aを更に備える。従って、設置用ロープ部4aを備えない構成と比較して、建築現場等において仮設される足場構造体の支柱等に日除けシート1を取り付けやすくできる。
[3.他の実施形態]
以上、本開示を実施するための形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(1)上記実施形態では、日除け部3はスリットヤーン51を経糸に使用した織物であるが、日除け部3の構造はこれに限られない。日除け部は例えばスリットヤーンを緯糸に使用した織物であってもよい。つまり、スリットヤーン51は経糸及び緯糸のいずれか一方として使用されてもよい。
(2)上記実施形態では、日除け部3はスリットヤーン51、モノフィラメント52及びモノフィラメント53を平織りして構築されるが、日除け部の織り方はこれに限らない。日除け部は、例えば、スリットヤーン51、モノフィラメント52及びモノフィラメント53の綾織り、朱子織り等で構築されてもよい。
(3)上記実施形態では、日除け部3はスリットヤーン51を使用して構成された織物であるが、日除け部はこれに限られない。日除け部は例えばスリットヤーン51を使用して構成された編物であってもよい。この場合において日除け部は例えば、スリットヤーン51、モノフィラメント52及びモノフィラメント53を使用して構成された経編地であってラッセル編みされたラッセル編地等であってもよい。
(4)上記実施形態では、日除けシート1は2つの日除け部3を備えるが、日除け部の数はこれに限られない。日除けシートは1つ又は3つ以上の日除け部を備えていてもよい。
(5)上記実施形態において、日除けシート1の全体の面積に対する日除け部3の面積の割合が70%未満又は90%よりも大きくてもよい。
(6)上記実施形態において、補強ネットの矩形状の空隙部の一辺の長さが5mm未満又は50mmよりも大きく、また、前記一辺に交差する空隙部の他の一辺の長さが5mm未満又は50mmよりも大きくてもよい。
(7)上記実施形態では、スリットヤーン51は高密度ポリエチレン連続極細長繊維不織布により構成されるが、スリットヤーンの組成はこれに限られない。スリットヤーンは
例えばポリエステル不織布又はポリエステルフィルム等により構成されてもよい。
(8)上記実施形態では、設置用ロープ部4aは、補強ネット2の外周部に沿って設けられたロープ部4の一部であるが、設置用ロープ部はこれに限られない。例えば補強ネット2の外周部に沿ってロープ部が設けられておらず、設置用ロープ部だけが補強ネット2における所定箇所に設けられていてもよい。ここでいう所定箇所とは例えば、補強ネット2の外形である矩形の四隅と、外形を構成する辺のうち長手方向に平行な2辺それぞれの中央部と、の計6箇所等である。
(9)上記実施形態では、設置用ロープ部4aは補強ネット2に直接取り付けられるが、設置用ロープ部4aの補強ネット2への取付け方はこれに限られない。例えば、補強ネット2の外縁にベルトを取付け、そのベルトに設置用ロープ部を取り付けてもよい。また例えば、補強ネット2の外縁にハトメを装着し、そのハトメに設置用ロープ部を挿通させてもよい。すなわち、設置用ロープ部は直接的又は間接的のいずれの方法で補強ネット2に取り付けられてもよい。
(10)上記実施形態では、日除けシート1は6つの設置用ロープ部4aを備えるが、設置用ロープ部の数はこれに限られない。日除けシートは6以外の数の設置用ロープ部を備えていてもよい。
(11)上記実施形態において、隣接する2つのスリットヤーン51の間に1本、又は、3本以外の複数本のモノフィラメント52が配されてもよい。
(12)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…日除けシート、2…補強ネット、3…日除け部、4a…設置用ロープ部、51…スリットヤーン、52,53…モノフィラメント。

Claims (8)

  1. 格子状に形成された補強ネットと、
    前記補強ネットに取り付けられ、遮光率が70%以上96%以下の日除け部であってスリットヤーンを使用して構成された織物又は編物である前記日除け部と
    を備える日除けシート。
  2. 請求項1に記載の日除けシートであって、
    前記日除け部は前記スリットヤーンを経糸に使用した織物である日除けシート。
  3. 請求項2に記載の日除けシートであって、
    前記織物の経糸は前記スリットヤーンとモノフィラメントとで構成され、前記織物の緯糸はモノフィラメントである、日除けシート。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の日除けシートであって、
    前記日除けシートの全体の面積に対する前記日除け部の面積の割合が70%以上90%以下である日除けシート。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の日除けシートであって、
    前記スリットヤーンは、高密度ポリエチレンの極細長繊維によって構成される不織布である高密度ポリエチレン連続極細長繊維不織布により構成される、日除けシート。
  6. 請求項5に記載の日除けシートであって、
    前記スリットヤーンに用いられる前記高密度ポリエチレン極細長繊維不織布の坪量は、40g/m2以上120g/m2以下である日除けシート。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の日除けシートであって、
    前記補強ネットの矩形状の空隙部の一辺の長さが5mm以上50mm以下であり前記一辺に交差する前記空隙部の他の一辺の長さが5mm以上50mm以下である日除けシート。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の日除けシートであって、
    前記補強ネットの外周部に設けられ前記日除けシートを設置するための設置用ロープ部を更に備える日除けシート。
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