JP2020111932A - ベント梁及び屋根の小屋組構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイズの小さな接合金物が用いられたとしても、梁部同士の十分な接合強度を確保することである。【解決手段】第一梁部20と第二梁部21とを接合する接合金物22は、第一溝20cと第二溝21cに跨って差し込まれ、第一梁部20及び第二梁部21に対して結合されたフィン部23と、フィン部23が溶接固定されるとともに、屈曲部10a,11aの入隅側に配置されて第一梁部20と第二梁部21に固定されたベース部24と、フィン部23がベース部24に溶接されたことで形成されたビード28と、を有しており、ビード28は、第一梁部20及び第二梁部21に干渉しない位置に設けられている。【選択図】図7

Description

本発明は、ベント梁及び屋根の小屋組構造に関する。
屋根の小屋組に用いられるベント梁の一例として、特許文献1に記載のものが知られている。このベント梁は、第1屋根面の勾配に対して直交する方向に沿って伸長する水平梁部と、この水平梁部の一端に所定角度をもって予め接合され、第2屋根面の勾配に沿って傾斜する傾斜梁部とを有しており、水平梁部と傾斜梁部は、各々の向かい合う端面に形成された溝に挿入される接合板によって接合されている。また、接合板は、水平梁部及び傾斜梁部の一側面から他側面に止着部材が貫通することによって止着固定されている。
特開2007−211509号公報
ところで、接合板による水平梁部と傾斜梁部との接合強度を向上させるために、溝の深さを深く形成するとともに水平梁部側と傾斜梁部側にサイズの大きい接合板を用い、接合板と水平梁部及び傾斜梁部との接触面積を広くすることが考えられる。すなわち、接触面積が広くなると、止着部材による固定箇所が増えるため、接合板による梁部同士の接合強度を向上させることができる。
ところが、溝の深さを深く形成するには、切り込み深さの深い丸鋸を用意したり、場合によっては手作業で加工したりする必要があり、手間やコストがかかる。そのため、溝の深さが深くなくても十分な接合強度を確保できるような技術の開発が求められていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、サイズの小さな接合金物が用いられたとしても、梁部同士の十分な接合強度を確保することである。
請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図14に示すように、屋根勾配に沿った傾斜角に配置される第一梁部20と、前記第一梁部20の長さ方向一端部に接合され、前記第一梁部20とは異なる角度で配置される第二梁部21と、前記第一梁部20と前記第二梁部21とを接合する接合金物22と、を備え、前記接合金物22によって接合された箇所が屈曲部10a,11aとされたベント梁10,11において、
前記第一梁部20における前記屈曲部10a,11a側の端面に第一溝20cが形成されており、
前記第二梁部21における前記屈曲部10a,11a側の端面に、前記第一溝20cに対向して第二溝21cが形成されており、
前記接合金物22は、
前記第一溝20cと前記第二溝21cに跨って差し込まれ、前記第一梁部20及び前記第二梁部21に対して結合されたフィン部23と、
前記フィン部23が溶接固定されるとともに、前記屈曲部10a,11aの入隅側に配置されて前記第一梁部20と前記第二梁部21に固定されたベース部24と、
前記フィン部23が前記ベース部24に溶接されたことで形成されたビード28と、
を有しており、
前記ベース部24は、
前記第一梁部20と前記第二梁部21に跨って配置されるとともに前記フィン部23が固定された上板部24aと、
前記上板部24aの長さ方向両端部に当該上板部24aに対して傾斜するようにして一体形成されるとともに、前記第一梁部20の表面と前記第二梁部21の表面のそれぞれに固定される双方の傾斜板24bと、
を備えており、
前記ビード28は、前記第一梁部20及び前記第二梁部21に干渉しない位置に設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第一溝20cと第二溝21cに跨って差し込まれるフィン部23が、屈曲部10aの入隅側において第一梁部20と第二梁部21に跨って配置されるベース部24における上板部24aに固定されており、ベース部24における双方の傾斜板24bは、第一梁部20の表面と第二梁部21の表面のそれぞれに固定されているので、フィン部23における上板部24aの長さ方向に沿う方向の幅寸法を、少なくとも、ベース部24における上板部24aの長さ寸法の範囲内に収めることができる。すなわち、フィン部23の幅寸法を、ベース部24における上板部24aの長さ寸法よりも長くならないように抑えることができる。これにより、第一梁部20における第一溝20cと、第二梁部21における第二溝21cの深さ寸法を抑えることができるので、切り込み深さの深い丸鋸を用意したり、手作業で加工したりする必要がなく、手間やコストを軽減できる。
さらに、ビード28は、第一梁部20及び第二梁部21に干渉しない位置に設けられているので、フィン部23を第一溝20c及び第二溝21cに差し込んだときや、ベース部24における双方の傾斜板24bを第一梁部20の表面と第二梁部21の表面のそれぞれに固定するときの障害とならない。すなわち、接合金物22を、第一梁部20と第二梁部21とを接合するための位置に正確に配置することができるので、フィン部23を第一梁部20及び第二梁部21に対して確実に結合でき、ベース部24を屈曲部10a,11aの入隅側に配置して第一梁部20と第二梁部21に確実に固定することができる。これにより、フィン部23の幅寸法が短く設定されていても、第一梁部20と第二梁部21とを接合するときの十分な接合強度を確保することができる。
請求項2に記載の発明は、例えば図7,図8に示すように、請求項1に記載のベント梁10,11において、
前記ビード28は、前記双方の傾斜板24bにおける前記第一梁部20側の面及び前記第二梁部21側の面の延長線上に配置されていないことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、ビード28は、双方の傾斜板24bにおける第一梁部20側の面及び第二梁部21側の面の延長線上に配置されていないので、接合金物22を、第一梁部20と第二梁部21とを接合するための位置に配置したときに、ビード28が、第一梁部20及び第二梁部21に干渉しない状態となる。そのため、接合金物22を、第一梁部20と第二梁部21とを接合するための位置に正確に配置することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、例えば図8に示すように、請求項1又は2に記載のベント梁10,11において、
前記フィン部23における前記上板部24aの長さ方向に沿う方向の幅寸法は、前記ベース部24における前記上板部24aの長さ寸法よりも短く設定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、フィン部23における上板部24aの長さ方向に沿う方向の幅寸法は、ベース部24における上板部24aの長さ寸法よりも短く設定されているので、フィン部23の幅寸法をより確実に抑えることができる。これにより、第一梁部20における第一溝20cと、第二梁部21における第二溝21cの深さ寸法を抑えることができるので、切り込み深さの深い丸鋸を用意したり、手作業で加工したりする必要がなく、手間やコストを軽減できる。
請求項4に記載の発明は、例えば図1〜図8,図12〜図14に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載のベント梁において、
前記接合金物22は、
前記双方の傾斜板24bに架け渡されて溶接固定されたスチフナ部25を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、接合金物22は、双方の傾斜板24bに架け渡されて溶接固定されたスチフナ部25を有するので、接合金物22の剛性を向上できる。これにより、ベント梁10,11自体の剛性も向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、例えば図13に示すように、請求項4に記載のベント梁10,11において、
前記フィン部23(23B)と前記スチフナ部25(25B)とが一体形成されており、
前記ベース部24(24B)における前記上板部24aには、前記フィン部23(23B)を通すためのスリット24dが形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、ベース部24(24B)における上板部24aに、スチフナ部25(25B)と一体形成されたフィン部23(23B)を通すためのスリット24dが形成されているので、フィン部23(23B)をスリット24dに通すことで、スチフナ部25(25B)を、双方の傾斜板24b間に架け渡すようにして設けることができる。これにより、接合金物22を容易に製造することができる。
請求項6に記載の発明は、例えば図1〜図8,図14に示すように、請求項1〜5のいずれか一項に記載のベント梁10,11が組み込まれた屋根の小屋組構造であって、
前記ベント梁10に直交する方向に配置された直交梁16を備えており、
前記ベント梁10における前記屈曲部10aには、前記第一梁部20又は前記第二梁部21と、前記接合金物22における前記フィン部23と、を貫通する貫通孔20e,23dが形成されており、
前記直交梁16は、当該直交梁16の長さ方向側端面が前記ベント梁10における前記屈曲部10aに接するように配置され、前記貫通孔20e,23dに通された固定具によって前記ベント梁10に固定されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、直交梁16は、当該直交梁16の長さ方向側端面がベント梁10における屈曲部10aに接するように配置され、貫通孔20e,23dに通された固定具によってベント梁10に固定されているので、接合金物22の入った位置である屈曲部10aに対して直交梁16を設けることができる。これにより、ベント梁10,11が組み込まれた屋根の小屋組構造を、ベント梁10に直交する直交梁16を含んだ強固な造りにすることができる。
本発明によれば、サイズの小さな接合金物が用いられたとしても、梁部同士の十分な接合強度を確保することができる。
建物躯体及びベント梁が組み込まれた小屋組構造を示す斜視図である。 ベント梁の屈曲部付近を示す側面図である。 ベント梁の屈曲部付近を示す斜視図である。 フィン部の構成を示す図である。 ベース部の構成を示す図である。 スチフナ部の構成を示す図である。 ベント梁の屈曲部付近を示し、ビードの状態を表した拡大側面図である。 ベント梁の屈曲部付近を示し、ビードの状態を表した拡大側面図である。 ベント梁の屈曲角度の例を示す図である。 ベント梁の屈曲角度の例を示す図である。 ベント梁の製造方法を示す図である。 接合金物の変形例を示す図である。 一体形成されたフィン部及びスチフナ部と、ベース部の変形例を示す図である。 フィン部の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態および図示例に限定するものではない。
図1は、軸組みで構築された建物躯体1上に、途中部分(屈曲部10a,11a)が屈曲して略「へ」の字状に形成されたベント梁10,11を用いた寄棟屋根用の小屋組構造が設けられた状態を示す斜視図である。
建物躯体1は、上方から見た場合に矩形状に形成されており、土台上又は胴差上に立設された複数の柱2aと、これらの複数の柱2aの間にそれぞれ立設された柱2bと、各柱2a,2bの上端部間に取り付けられた複数の短辺方向の敷桁3a、複数の長辺方向の敷桁3b、短辺方向と長辺方向の敷桁3a,3bによって形成された隅角部に設けられた火打ち3cから構成されている。すなわち、間隔を空けて平行に配置された短辺方向の敷桁3aと、これら短辺方向の敷桁3aの端部間を連結する長辺方向の敷桁3bによって隅角部が複数箇所に形成され、これら複数箇所の隅角部に、火打ち3cが設けられており、水平構面が形成された状態となっている。
なお、間隔を空けて平行に配置された短辺方向の敷桁3a間には、下面に天井材が貼り付けられる複数の天井根太(図示省略)がそれぞれ架け渡されて設けられているものとする。天井根太に替えて、野縁が設けられるものとしてもよい。
建物躯体1上に形成された寄棟屋根用の小屋組構造について説明する。
本実施の形態では、建物躯体1の一方の短辺側においては、平行離間して配置された高さの低い二本の第一ベント梁10と、これらベント梁10間に配置された高さの高い一本の第二ベント梁11との、合計三本のベント梁10,11が建物躯体1上に設けられている。また、建物躯体1の他方の短辺側においては、平行離間して配置された二本の第一ベント梁10と、これらベント梁10間に配置された一本の登り梁12が建物躯体1上に設けられている。
中央側に配置された二本の短辺方向の敷桁3a上には、高さの低い二本の第一束4aと、高さの高い一本の第二束4bがそれぞれ立設されており、建物躯体1の一方の妻側においては、第一及び第二ベント梁10,11が、一方の妻側に位置する短辺方向の敷桁3aと各束4a,4bとの間に架け渡されて設けられている。建物躯体1の他方の妻側においては、第一ベント梁10と登り梁12が、他方の妻側に位置する短辺方向の敷桁3aと各束4a,4bとの間に架け渡されて設けられている。
すなわち、複数の短辺方向の敷桁3a、複数の長辺方向の敷桁3b、複数の火打ち3c、中央側に配置された二本の短辺方向の敷桁3a上に立設された第一及び第二束4a,4bが、第一及び第二ベント梁10,11を支持するための支持構造体として機能している。なお、各束4a,4bは、つなぎ梁5によって連結されている。
建物躯体1の一方の妻側に配置された二本の第一ベント梁10と、他方の妻側に配置された二本の第一ベント梁10との間には、第一束4aの上端部を介在させた状態で、それぞれ母屋13が架け渡されて設けられている。また、第二ベント梁11と登り梁12との間には、第二束4bを介在させた状態で、棟木14が架け渡されて設けられている。
これらで構成された小屋組の上に隅木、垂木を組み込み、更に野地板を重ねて配置して屋根の躯体を構成する。
また、建物躯体1の一方の妻側においては、二本の第一ベント梁10における屈曲部10aと第二ベント梁11との間に、短辺方向の敷桁3aと平行する直交梁16が架け渡されて設けられている。さらに、建物躯体1の他方の妻側においても、二本の第一ベント梁10における屈曲部10aと登り梁12との間に、短辺方向の敷桁3aと平行する直交梁16が架け渡されて設けられている。
そして、図示はしないが、小屋組構造には垂木が適宜組み込まれ、垂木の上に野地板が貼り付けられ、更にその上に屋根材が設けられて屋根が形成されるようになっている。
次に、第一ベント梁10について説明する。
第一ベント梁10は、図1〜図3に示すように、略「へ」の字状に形成された梁体であり、屋根勾配に対応する傾斜角で配設される下側の第一梁部20と、この第一梁部20の上端に接合されるとともに第一梁部20とは異なる角度で配設される上側の第二梁部21と、これら第一梁部20と第二梁部21とを接合する接合金物22と、を備えている。
そして、第一梁部20と第二梁部21との接合箇所が屈曲部10aとされている。屈曲部10aは、上面側が外角をなし、下面側が内角をなすような屈曲形状となっている。接合金物22は、この屈曲部10aの入隅側(下面側)から設けられる。
第一梁部20は、屋根の傾斜方向に長尺な木質の梁材で形成されており、その一端面20a(第二梁部21側の端面を指す。)は上面に対して鋭角に傾斜している。第一梁部20の一端面20aは、第二梁部21の一端面21a(後述する)に接合される面であり、第二梁部21の一端面21aと同じ形状、面積に設定されている。
また、第一梁部20の一端面20aが、第二梁部21の一端面21aに接合されることによって、第一梁部20は第二梁部21に対して所定の角度(屋根勾配)で配置されるようになっている。
さらに、第一梁部20の他端面20bは、鉛直面となるように形成されており、短辺方向の敷桁3aの側面に、図示しない接合金物を介して接合される。
第一梁部20の一端面20aには二本の第一溝20cが互いに平行にかつ所定間隔を空けて、さらに、第二梁部21における第二溝21c(後述する)と対向して形成されている。この二本の第一溝20cは平面視において、第一梁部20の厚さ方向中心部を境として対称的に配置されている。また、第一溝20cは第一梁部20の上面から下面まで貫通して形成されている。
なお、第一溝20cの溝深さ寸法は、第一梁部20の上面から下面に亘って等しく設定されている。ここでいう溝深さとは、第一梁部20の一端面20aから、第一梁部20の長さ方向に沿う方向の切り込み深さを指している。
第一梁部20の一端部(第二梁部21側の端部を指す。)の側面には、当該第一梁部20を厚さ方向に貫通し、ドリフトピン27が通される貫通孔20dが複数形成されている(本実施形態においては6個)。これら貫通孔20dは、第一梁部20の側面視において、当該第一梁部20の一端面20aと第一溝20cの底面(一端面20aに対する第一溝20cの溝深さ方向奥側の面を指す。)との間の範囲内に形成されている。
さらに、第一梁部20の一端部には、複数の貫通孔20dとは異なる貫通孔20eが複数形成されている。これら複数の貫通孔20eは、上記の直交梁16を屈曲部10aに固定するためのネジ等の固定具が通されるものであり、直交梁16の端面における中央付近に対応するように配置されている。すなわち、貫通孔20eは、直交梁16用の貫通孔20eである。
また、図示はしないが、第一梁部20の他端面20bには、短辺方向の敷桁3aとの接合に用いられる接合金物の形状に対応する切欠部が適宜形成されるものとする。なお、第一梁部20と短辺方向の敷桁3aとの接合に用いられる接合金物は、例えば平面視略コ字状に形成されており、短辺方向の敷桁3aの建物躯体1中央側の側面に固定されている。
第二梁部21は、本実施形態においては左右に長尺な木質の梁材で形成されており、その一端面21a(第一梁部20側の端面を指す。)は上面に対して鋭角に傾斜している。この一端面21aは、第一梁部20の一端面20aに接合される面であり、第一梁部20の一端面20aと同じ形状、面積に設定されている。
また、第二梁部21の一端面21aが、第一梁部20の一端面20aに接合されることによって、第二梁部21は第一梁部20に対して所定の角度(水平)で配置されるようになっている。
さらに、第二梁部21の他端面21bは、鉛直面となるように形成されており、第一束4aにおける上端部の側面に、図示しない接合金物を介して接合される。
第二梁部21の一端面21aには、二本の第二溝21cが互いに平行にかつ所定間隔を空けて、さらに、第一梁部20における第一溝20cと対向して形成されている。この二本の第二溝21cは平面視において、第二梁部21の厚さ方向中心部を境として対称的に配置されている。また、第二溝21cは第二梁部21の上面から下面まで貫通して形成されている。
なお、第二溝21cの溝深さ寸法は、第二梁部21の上面から下面に亘って等しく設定されている。ここでいう溝深さとは、第二梁部21の一端面21aから、第二梁部21の長さ方向に沿う方向の切り込み深さを指している。
第二梁部21の一端部(第一梁部20側の端部を指す。)の側面には、当該第二梁部21を厚さ方向に貫通し、ドリフトピン27が通される貫通孔21dが複数形成されている(本実施形態においては6個)。これら貫通孔21dは、第二梁部21の側面視において、当該第二梁部21の一端面21aと第二溝21cの底面(一端面21aに対する第二溝21cの溝深さ方向奥側の面を指す。)との間の範囲内に形成されている。
また、図示はしないが、第二梁部21の他端面21bには、第一束4aとの接合に用いられる接合金物の形状に対応する切欠部が適宜形成されるものとする。なお、第二梁部21と第一束4aとの接合に用いられる接合金物は、例えば平面視略コ字状に形成されており、第一束4aにおける上端部の側面に固定されている。
第一梁部20と第二梁部21とを接合する接合金物22は、図2〜図6に示すように、フィン部23と、ベース部24と、スチフナ部25と、を備えている。これら各部23,24,25は、金属製の板を加工することにより構成されている。
フィン部23は、第一梁部20及び第二梁部21における接合箇所の下側に設けられる底板23aと、底板23aの両側縁部から上方に突出する二枚のフィン23bと、を有しており、これら底板23aとフィン23bは一体形成されている。
二枚のフィン23bは、第一梁部20における二本の第一溝20cと、第二梁部21における二本の第二溝21cにそれぞれ跨るようにして、屈曲部10aの入隅側から差し込まれる。また、二枚のフィン23bのそれぞれには、第一梁部20の一端部に形成された複数の貫通孔20dと、第二梁部21の一端部に形成された複数の貫通孔21dに対応する位置に、ドリフトピン27が通される複数の貫通孔23cが形成されている(本実施形態においては一枚のフィン23bにつき12個ずつ)。すなわち、二枚のフィン23bが、二本の第一溝20cと二本の第二溝21cに跨って差し込まれた際に、二枚のフィン23bにおける複数の貫通孔23cの位置に対し、第一梁部20における複数の貫通孔20dの位置と、第二梁部21における複数の貫通孔21dの位置が一致するような配置構成となっている。そして、ドリフトピン27を、第一梁部20及び第二梁部21の一側面側から他側面側へと通すことができるようになっている。
さらに、二枚のフィン23bのそれぞれには、上記の直交梁16用の貫通孔20eに対応する位置に、複数の貫通孔23dが形成されている(本実施形態においては一枚のフィン23bにつき2個ずつ)。
ベース部24は、屈曲部10aの入隅側に配置されて第一梁部20の下面と第二梁部21の下面に固定されるものであり、上面にフィン部23における底板23aが固定される上板部24aと、上板部24aの長さ方向両端部に一体形成された二枚の傾斜板24bと、を有する。
上板部24aは、第一梁部20の下面と第二梁部21の下面とに跨って配置される。また、フィン部23は、上板部24aの上面に対して溶接(所謂隅肉溶接)固定されているものとする。本実施形態においては、ベース部24における上板部24aの長さ寸法と、フィン部23における上板部24aの長さ方向に沿う方向の幅寸法は略等しく設定されている。
傾斜板24bは、一方が第一梁部20の下面に接するとともに当該第一梁部20に固定され、他方が第二梁部21の下面に接するとともに当該第二梁部21に固定される。そして、これら傾斜板24bには、第一梁部20と第二梁部21への固定に用いられる留付材26が通される貫通孔24cが複数形成されている(本実施形態においては片方の傾斜板24bに6個ずつ)。
なお、留付材26としては、例えばラグスクリューボルト(コーチスクリューボルト)が採用されている。
スチフナ部25は、側面視において台形状に形成された板材であり、ベース部24における上板部24aの下面に固定された上端面25aと、ベース部24における傾斜板24bの下面に固定された傾斜端面25bと、を有する。
スチフナ部25は、ベース部24における下面側の幅方向中央(図5c参照。平面視において長手方向と直交する方向)に位置し、ベース部24の長さ方向に長尺に設定されている。
フィン部23を、ベース部24の上板部24a上面に溶接固定するにあたっては、図7に示すように、フィン部23がベース部24に隅肉溶接されることによって形成されたビード28(すなわち、溶接部)が、フィン部23の底板23aよりも外側(上板部24aの短手方向)に、はみ出した状態となる。より詳細に説明すると、上板部24aに対する底板23aの溶接箇所は、底板23aの周縁部のうち長辺側の両縁部のみであり、しかも、底板23aの長さ方向両端部(角部)にはビード28が達していない状態となっている。
このとき、ビード28が、フィン部23における底板23aの長さ方向両端部(上板部24aの長さ方向両端部)にまで達してしまうと、ビード28が、第一梁部20の下面と第二梁部21の下面に接触してしまい、ベース部24における双方の傾斜板24bを、第一梁部20の下面及び第二梁部21の下面に接触させられない場合がある。
そこで、本実施形態におけるビード28は、図7に示すように、ベース部24における双方の傾斜板24bにおける第一梁部20側の面及び第二梁部21側の面の延長線(第一梁部20の下面及び第二梁部21の下面)上に配置されない状態となっている。これにより、ビード28が、底板23aよりも外側にはみ出しても、ベース部24における双方の傾斜板24bを、第一梁部20の下面及び第二梁部21の下面に接触させることが可能となる。そして、このように双方の傾斜板24bが、第一梁部20の下面及び第二梁部21の下面に接すれば、フィン部23における双方のフィン23bも第一溝20c及び第二溝21cに正確に差し込まれることとなり、ドリフトピン27用の貫通孔20d,21d,23c同士の位置が一致し、直交梁16用の貫通孔20d,23dも一致することとなる。つまり、接合金物22を正しい位置に設けることが可能となる。
なお、第一梁部20の下面及び第二梁部21の下面には、双方のフィン23b間に位置する底板23a部分が収納される溝が形成されていてもよい。
なお、本実施形態においては、図7に示す例のように、ビード28が底板23aの長さ方向両端部に達していない状態となるように、フィン部23をベース部24における上板部24aに溶接したが、これに限られるものではない。
すなわち、図8に示すように、フィン部23における底板23aの長さは、ベース部24における上板部24aの長さよりも短く設定され、しかも、ビード28は、ベース部24における双方の傾斜板24bにおける第一梁部20側の面及び第二梁部21側の面の延長線上に配置されない状態となっていれば、ビード28が、フィン部23の底板23aよりも外側(特に、ベース部24における双方の傾斜板24b側)に、はみ出した状態となっていても、接合金物22を正しい位置に設けることが可能となる。
なお、図8に示す例におけるビード28は、底板23aの角部の周囲も含めて底板23aの全周に亘って形成されているものとするが、底板23aの角部は溶接(回し溶接)されていなくてもよい。つまり、図8に示す例におけるビード28は、底板23aの全周に亘る縁部のうち少なくとも角部を除く縁部に形成されているものとする。
以上のように構成された接合金物22による第一梁部20と第二梁部21との接合には、ドリフトピン27と留付材26とが用いられる。
より詳細に説明すると、まず、フィン部23(フィン23b)が、第一梁部20における第一溝20cに差し込まれるとともに、第二梁部21における第二溝21cに差し込まれる。そして、ドリフトピン27が、第一梁部20における複数の貫通孔20dと、フィン部23(フィン23b)における複数の貫通孔23cに通貫するように差し込まれるとともに、第二梁部21における複数の貫通孔21dと、フィン部23(フィン23b)における複数の貫通孔23cに通貫するように差し込まれる。
また、ドリフトピン27が差し込まれる各貫通孔20d,21d,23cの位置が上記のように一致していれば、ドリフトピン27が差し込まれたときに、ベース部24における双方の傾斜板24bが、第一梁部20の下面及び第二梁部21の下面に接することになる。そこで、続いては、留付材26が、傾斜板24bにおける複数の貫通孔24cに差し込まれるとともに、第一梁部20の下面及び第二梁部21の下面にねじ込まれる。
これにより、接合金物22によって第一梁部20と第二梁部21とを接合することができる。
本実施形態における第二梁部21は、水平に配置されているが、これに限られるものではなく、図9に示すように、水平以外の角度で配置されてもよい。
図9(a)に示す第一ベント梁10は、第二梁部21が、第一梁部20に対し、水平よりも下方に位置するように鋭角に屈曲している。
図9(b)に示す第一ベント梁10は、第二梁部21が、第一梁部20に対し、水平よりも上方に位置するように鈍角に屈曲している。
また、水平な第二梁部21に対する第一梁部20の角度も、図10(a),(b)に示すように、適宜変更可能とされている。図10において一点鎖線で示す第一ベント梁10は、図1〜図3で示した第一ベント梁10のシルエットを表しているものとする。
なお、第二梁部21の角度は水平に限られるものではなく、第一梁部20の角度も適宜変更してもよい。つまり、第一ベント梁10は、屈曲部10aが形成されるように第一梁部20と第二梁部21とが配置され、これら第一梁部20と第二梁部21とが接合金物22によって接合されていれば、第一梁部20の角度も第二梁部21の角度も適宜変更可能である。これにより、様々な勾配の屋根に対応することができる。
このように第一梁部20に対する第二梁部21の角度が変更される場合、第二梁部21に対する第一梁部20の角度が変更される場合は、接合金物22も異なる形状のものが用いられる。
すなわち、ベース部24において、上板部24aに対する双方の傾斜板24bが、第一梁部20に対する第二梁部21の角度に応じて異なる。
また、フィン部23においても、底板23aの長手寸法や、底板23aの長手寸法に沿う双方のフィン23bの幅寸法、双方のフィン23bにおける上方への突出寸法が、第一梁部20に対する第二梁部21の角度に応じて異なるものとする。
そして、第一梁部20の一端部に形成されたドリフトピン27用の複数の貫通孔20dと、第二梁部21の一端部に形成されたドリフトピン27用の複数の貫通孔21dと、フィン部23における双方のフィン23bに形成されたドリフトピン27用の複数の貫通孔23cの位置は、それぞれ一致し、ドリフトピン27を通せるようになっているものとする。さらに、第一梁部20の一端部に形成された直交梁16用の複数の貫通孔20eと、フィン部23における双方のフィン23bに形成された直交梁16用の複数の貫通孔23dの位置も、それぞれ一致し、ネジ等の固定具を通せるようになっているものとする。
第一梁部20における第一溝20cと、第二梁部21における第二溝21cの形成は、図11に示すように、丸鋸30によって行われる。丸鋸30は、例えば市販品では、切り込み深さが最大でも150〜160mm程度、通常は20〜65mm程度に設定されていることが多く、従来のように溝(第一溝20c、第二溝21c)の深さを深くするためには、例えば電動のこぎりやチェーンソー等を用いて別途作業にて加工を行う必要があったが、本実施形態における第一溝20c及び第二溝21cの深さは、市販品の丸鋸30でも形成可能な深さに設定されているものとする。その分、フィン部23における双方のフィン23bの幅寸法を抑えることができるので好ましい。
図11に示す例は、他端面21bが鉛直面とされた第二梁部21に第二溝21cを形成する場合を表しており、一端面21aは予め斜めにカットされている。
このような第二梁部21の一端部に第二溝21cを形成する際は、丸鋸30の回転軸31を、斜めにカットされた一端面21aに沿わせるようにしながら、回転する丸鋸30を、第二梁部21の上面から下面(又は下面から上面)に向かって移動させるだけで第二溝21cを形成することができる。第一梁部20の一端部に第一溝20cを形成する場合も同様の方法で行われる。
第二ベント梁11は、屈曲部11aを有しており、第一梁部20と第二梁部21とが、接合金物22(及び留付材26、ドリフトピン27)によって接合されることによって構成されている。すなわち、第二ベント梁11は、第一梁部20と第二梁部21の長さが、第一ベント梁10における第一梁部20と第二梁部21の長さと異なるだけで、その他の構成は第一ベント梁10と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
なお、第二ベント梁11における直交梁16用の複数の貫通孔20eは、第一ベント梁10の場合とは異なり、屈曲部10aではなく、第一梁部20の長さ方向中央部に形成されているものとする。
なお、本実施形態においては、建物躯体1上に形成された小屋組構造が寄棟屋根用とされているが、これに限られるものではない。すなわち、ベント梁10,11における第一梁部20及び第二梁部21の長さや角度、配置によって、例えば、入母屋屋根、切妻屋根、マンサード屋根、招き屋根、母屋下がり構造等、様々な小屋組構造を形成することが可能となる。
また、第一ベント梁10、第二ベント梁11が小屋組構造に組み込まれることで、通常の小屋組構造よりも使用する木材の量を低減できる利点がある。
本実施の形態によれば、第一溝20cと第二溝21cに跨って差し込まれるフィン部23が、屈曲部10aの入隅側において第一梁部20と第二梁部21に跨って配置されるベース部24における上板部24aに固定されており、ベース部24における双方の傾斜板24bは、第一梁部20の表面と第二梁部21の表面のそれぞれに固定されているので、フィン部23における上板部24aの長さ方向に沿う方向の幅寸法を、少なくとも、ベース部24における上板部24aの長さ寸法の範囲内に収めることができる。すなわち、フィン部23の幅寸法を、ベース部24における上板部24aの長さ寸法よりも長くならないように抑えることができる。これにより、第一梁部20における第一溝20cと、第二梁部21における第二溝21cの深さ寸法を抑えることができるので、切り込み深さの深い丸鋸を用意したり、手作業で加工したりする必要がなく、手間やコストを軽減できる。
さらに、ビード28は、第一梁部20及び第二梁部21に干渉しない位置に設けられているので、フィン部23を第一溝20c及び第二溝21cに差し込んだときや、ベース部24における双方の傾斜板24bを第一梁部20の表面と第二梁部21の表面のそれぞれに固定するときの障害とならない。すなわち、接合金物22を、第一梁部20と第二梁部21とを接合するための位置に正確に配置することができるので、フィン部23を第一梁部20及び第二梁部21に対して確実に結合でき、ベース部24を屈曲部10a,11aの入隅側に配置して第一梁部20と第二梁部21に確実に固定することができる。これにより、フィン部23の幅寸法が短く設定されていても、第一梁部20と第二梁部21とを接合するときの十分な接合強度を確保することができる。
また、ビード28は、双方の傾斜板24bにおける第一梁部20側の面及び第二梁部21側の面の延長線上に配置されていないので、接合金物22を、第一梁部20と第二梁部21とを接合するための位置に配置したときに、ビード28が、第一梁部20及び第二梁部21に干渉しない状態となる。そのため、接合金物22を、第一梁部20と第二梁部21とを接合するための位置に正確に配置することが可能となる。
また、フィン部23における上板部24aの長さ方向に沿う方向の幅寸法は、ベース部24における上板部24aの長さ寸法よりも短く設定されているので、フィン部23の幅寸法をより確実に抑えることができる。これにより、第一梁部20における第一溝20cと、第二梁部21における第二溝21cの深さ寸法を抑えることができるので、切り込み深さの深い丸鋸を用意したり、手作業で加工したりする必要がなく、手間やコストを軽減できる。
また、接合金物22は、双方の傾斜板24bに架け渡されて溶接固定されたスチフナ部25を有するので、接合金物22の剛性を向上できる。これにより、ベント梁10,11自体の剛性も向上させることができる。
さらに、本実施形態においては、スチフナ部25の上端面25aが、ベース部24の上板部24aの下面に溶接固定されているので、接合金物22の剛性をより一層向上させることができる。
また、直交梁16は、当該直交梁16の長さ方向側端面がベント梁10における屈曲部10aに接するように配置され、貫通孔20e,23dに通された固定具によってベント梁10に固定されているので、接合金物22の入った位置である屈曲部10aに対して直交梁16を設けることができる。これにより、ベント梁10,11が組み込まれた屋根の小屋組構造を、ベント梁10に直交する直交梁16を含んだ強固な造りにすることができる。
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
また、以下の各変形例において、上記の実施形態と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
〔変形例1〕
本変形例におけるフィン部23Aは、図12に示すように、上記の実施形態とは異なり、底板がなく、一枚のフィンによって構成されている。フィン部23Aは、ベース部24の上板部24a上面に垂直に立てて設けられて溶接固定されている。
このようにフィン部23Aが一枚のフィンによって構成されていると、部材のコンパクト化によるコストの軽減や、第一溝20c及び第二溝21cの加工手間も軽減できるので好ましい。
〔変形例2〕
図13に示すように、本変形例におけるフィン部23Bとスチフナ部25Bは一体形成されている。すなわち、板状のフィン部23Bの下端部と、スチフナ部25Bにおける上端面とが一体形成されている。
そして、ベース部24における上板部24aには、フィン部23Bを通すためのスリット24dが形成されている。スリット24dは、上板部24aの長さ方向に沿って長尺に形成されているが、双方の傾斜板24bには到達しない長さに設定されている。すなわち、フィン部23Bの幅寸法に対応する長さに設定されている。
本変形例によれば、ベース部24Bにおける上板部24aに、スチフナ部25Bと一体形成されたフィン部23Bを通すためのスリット24dが形成されているので、フィン部23Bをスリット24dに通すことで、スチフナ部25Bを、双方の傾斜板24b間に架け渡すようにして設けることができる。これにより、接合金物22を容易に製造することができる。
〔変形例3〕
本変形例におけるフィン部23Cは、図14に示すように、上端面が、第一梁部20の上面と、第二梁部21の上面と面一となるように形成されている。フィン部23Cの上端面は、第一梁部20の上面と面一になる下側の上端面23eと、第二梁部21の上面と面一になる上側の上端面23fと、からなる。このようにフィン部23Cの上端面23e,23fが、第一梁部20の上面と第二梁部21の上面と面一になれば、見栄えが良くなるだけでなく、貫通孔23c,23dが形成される範囲(面積)を広くすることができる。
なお、フィン部23Cを構成するフィンは、一枚でもよいし、二枚でもよい。二枚の場合は、底板23aを有するものとする。
1 建物躯体
3a 短辺方向の敷桁
3b 長辺方向の敷桁
3c 火打ち
4a 第一束
4b 第二束
5 つなぎ梁
10 第一ベント梁
10a 屈曲部
11 第二ベント梁
11a 屈曲部
16 直交梁
20 第一梁部
20a 一端面
20c 第一溝
20d 貫通孔
20e 貫通孔
21 第二梁部
21a 一端面
21c 第二溝
21d 貫通孔
22 接合金物
23 フィン部
23a 底板
23b フィン
23c 貫通孔
23d 貫通孔
24 ベース部
24a 上板部
24b 傾斜板
24c 貫通孔
25 スチフナ部
25a 上端面
25b 傾斜端面
26 留付材
27 ドリフトピン
28 ビード
30 丸鋸

Claims (6)

  1. 屋根勾配に沿った傾斜角に配置される第一梁部と、前記第一梁部の長さ方向一端部に接合され、前記第一梁部とは異なる角度で配置される第二梁部と、前記第一梁部と前記第二梁部とを接合する接合金物と、を備え、前記接合金物によって接合された箇所が屈曲部とされたベント梁において、
    前記第一梁部における前記屈曲部側の端面に第一溝が形成されており、
    前記第二梁部における前記屈曲部側の端面に、前記第一溝に対向して第二溝が形成されており、
    前記接合金物は、
    前記第一溝と前記第二溝に跨って差し込まれ、前記第一梁部及び前記第二梁部に対して結合されたフィン部と、
    前記フィン部が溶接固定されるとともに、前記屈曲部の入隅側に配置されて前記第一梁部と前記第二梁部に固定されたベース部と、
    前記フィン部が前記ベース部に溶接されたことで形成されたビードと、
    を有しており、
    前記ベース部は、
    前記第一梁部と前記第二梁部に跨って配置されるとともに前記フィン部が固定された上板部と、
    前記上板部の長さ方向両端部に当該上板部に対して傾斜するようにして一体形成されるとともに、前記第一梁部の表面と前記第二梁部の表面のそれぞれに固定される双方の傾斜板と、
    を備えており、
    前記ビードは、前記第一梁部及び前記第二梁部に干渉しない位置に設けられていることを特徴とするベント梁。
  2. 請求項1に記載のベント梁において、
    前記ビードは、前記双方の傾斜板における前記第一梁部側の面及び前記第二梁部側の面の延長線上に配置されていないことを特徴とするベント梁。
  3. 請求項1又は2に記載のベント梁において、
    前記フィン部における前記上板部の長さ方向に沿う方向の幅寸法は、前記ベース部における前記上板部の長さ寸法よりも短く設定されていることを特徴とするベント梁。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のベント梁において、
    前記接合金物は、
    前記双方の傾斜板に架け渡されて溶接固定されたスチフナ部を有することを特徴とするベント梁。
  5. 請求項4に記載のベント梁において、
    前記フィン部と前記スチフナ部とが一体形成されており、
    前記ベース部における前記上板部には、前記フィン部を通すためのスリットが形成されていることを特徴とするベント梁。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のベント梁が組み込まれた屋根の小屋組構造であって、
    前記ベント梁に直交する方向に配置された直交梁を備えており、
    前記ベント梁における前記屈曲部には、前記第一梁部又は前記第二梁部と、前記接合金物における前記フィン部と、を貫通する貫通孔が形成されており、
    前記直交梁は、当該直交梁の長さ方向側端面が前記ベント梁における前記屈曲部に接するように配置され、前記貫通孔に通された固定具によって前記ベント梁に固定されていることを特徴とする屋根の小屋組構造。
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