JP2020110811A - 中子造型方法及び中子造型装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中子の金型への張り付きを抑制する中子造型方法及び中子造型装置を提供する。【解決手段】中子造型方法は、混練砂が圧入される金型を用いて中子を造型する方法であって、金型の温度が予め定められた焼成温度より高い温度となるように金型を加熱するステップと、加熱された金型に混練砂を圧入するステップと、混練砂が圧入された金型の温度を焼成温度で保持するステップと、保持するステップの後において金型から中子を取り出すステップと、を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、中子造型方法及び中子造型装置に関する。
特許文献1には、混練砂を金型に入れて、金型を加熱し、金型の形状に沿って混練砂を硬化させる中子造型装置が記載されている。この装置は、金型の温度を計測する金型温度センサを有する金型と、金型を加熱する加熱装置と、加熱装置の金型に対する加熱温度を制御する温度調節器とを備える。温度調節器は、金型の各場所の加熱温度を設定し、加熱装置に金型を加熱させる。金型温度センサは、金型の各場所の温度を温度調節器にフィードバックする。温度調節器は、フィードバックに基づき、金型の各場所の加熱温度を適正に制御する。
実用新案登録第2589397号公報
特許文献1に記載の中子造型装置において、金型に混練砂を圧入した場合、金型の熱が混練砂に奪われ、金型の温度は低下する。低下した金型の温度と混練砂を焼成する温度との差が大きくなるほど、混練砂を焼成する温度にするために加熱装置が金型を加熱する時間が増大する。すなわち、混練砂を焼成する温度より低い温度で混練砂を焼成する時間が増大する。このような条件で中子を造型すると、中子は金型に張り付きやすくなり、中子の造型不良が生じるおそれがある。
本開示は、中子の金型への張り付きを抑制する中子造型方法及び中子造型装置を提供する。
本開示に係る中子造型方法は、混練砂が圧入される金型を用いて中子を造型する方法であって、金型の温度が予め定められた焼成温度より高い温度となるように金型を加熱するステップと、加熱された金型に混練砂を圧入するステップと、混練砂が圧入された金型の温度を焼成温度に保持するステップと、保持するステップの後において金型から中子を取り出すステップと、を有する。
この方法では、加熱するステップとして、金型が予め定められた焼成温度より高い温度となるように加熱される。圧入するステップでは、混練砂が、加熱された金型に圧入される。保持するステップでは、混練砂が圧入された金型の温度は、混練砂を焼成する際の金型の温度である焼成温度に保持される。取り出すステップでは、保持するステップの後において、中子が金型から取り出される。このように、加熱するステップにおいて混練砂の圧入前に金型が焼成温度より高い温度となるように加熱されている。このため、この方法は、混練砂の圧入前に金型が加熱されていない場合、又は、金型が焼成温度に維持されている場合と比べて、混練砂の圧入により金型の温度が焼成温度よりも低くなり、かつ、金型の温度と焼成温度との差異が大きくなることを抑制することができる。これにより、この方法は、混練砂の圧入前に金型が焼成温度より高い温度となるように加熱されていない場合と比較して、焼成温度より低い温度で混練砂を焼成する時間を減少させることができる。よって、この方法は、中子の金型への張り付きを抑制することができる。
一実施形態に係る中子造型方法では、加熱するステップ終了時の金型の第1温度を計測するステップと、圧入するステップ終了時の金型の第2温度を計測するステップと、をさらに有し、加熱するステップ、第1温度を計測するステップ、圧入するステップ、第2温度を計測するステップ、保持するステップ、及び取り出すステップを順に繰り返し実行し、取り出すステップの後における加熱するステップでは、計測された第1温度、計測された第2温度及び焼成温度に基づいて金型の事前温度を決定し、決定された事前温度に基づいて金型を加熱してもよい。この場合、加熱するステップ、第1温度を計測するステップ、圧入するステップ、第2温度を計測するステップ、保持するステップ、及び取り出すステップが順に実行され、これらを1サイクルとして繰り返し実行される。あるサイクルの取り出すステップの後に次回のサイクルとして実行される加熱するステップでは、計測された第1温度、計測された第2温度及び焼成温度に基づき、金型の事前温度が決定される。この方法では、2回目以降のサイクルにおける加熱するステップにおいて、金型は事前温度に基づき加熱される。事前温度は、従前の第1温度、第2温度及び焼成温度との関係を利用して決定される。よって、この方法は、過去のデータを用いて事前温度を適切に決定することができる。
一実施形態に係る中子造型方法では、加熱するステップ終了時の金型の第1温度を計測するステップをさらに有し、保持するステップは、金型の温度制御開始から混練砂が圧入された金型の温度を予め定められた焼成温度へと変更するまでの調整時間を計測するステップを含み、加熱するステップ、第1温度を計測するステップ、圧入するステップ、保持するステップ、及び取り出すステップを順に繰り返し実行し、取り出すステップの後における加熱するステップでは、計測された第1温度及び計測された調整時間に基づいて金型の事前温度を決定し、決定された事前温度に基づいて金型を加熱してもよい。この場合、加熱するステップ、第1温度を計測するステップ、圧入するステップ、保持するステップ、及び取り出すステップが順に実行され、これらを1サイクルとして繰り返し実行される。あるサイクルの取り出すステップの後に次回のサイクルとして実行される加熱するステップでは、計測された第1温度及び調整時間に基づき、金型の事前温度が決定される。この方法では、2回目以降のサイクルにおける加熱するステップにおいて、金型は事前温度に基づき加熱される。事前温度は、従前の第1温度と調整時間との関係を利用して決定される。よって、この方法は、過去のデータを用いて事前温度を適切に決定することができる。
一実施形態に係る中子造型方法では、第2温度を計測するステップ後、第2温度が焼成温度より高く、かつ、第2温度と焼成温度との差分が予め定められた第1閾値より大きい場合に異常を報知するステップをさらに有してもよい。加熱するステップにおいて金型が過剰に加熱された場合、圧入するステップにおいて混練砂が金型に圧入されても、第2温度が焼成温度と第1閾値との和よりも高くなるおそれがある。この状態で造型された中子では、適切な焼成温度で造型された中子と比較して、品質が低下するおそれがある。この方法は、上記状態となったときに異常を報知することにより、中子の品質低下の可能性を知らせることができる。
一実施形態に係る中子造型方法では、圧入するステップ前に混練砂を加熱するステップをさらに有してもよい。この場合、圧入するステップの前に混練砂が加熱されることで、混練砂が加熱されない場合と比較して、圧入するステップにおける金型の温度低下が抑制される。これにより、この方法は、混練砂の圧入により金型の温度が焼成温度よりも低くなり、かつ、金型の温度と焼成温度との差異が大きくなることを抑制することができる。このため、この方法は、混練砂の圧入前に金型が焼成温度より高い温度となるように加熱されておらず、混練砂が加熱されていない場合と比較して、焼成温度より低い温度で混練砂を焼成する時間を減少させることができる。また、この方法は、加熱するステップにおいて、混練砂を加熱しない場合と比べて、金型の加熱量を小さくすることができる。
本開示の他の側面である中子造型装置は、混練砂が圧入される金型を用いて中子を造型する装置であって、混練砂を焼成する金型と、混練砂を金型に圧入する圧入装置と、金型の温度を制御する金型用熱制御器と、金型の温度を計測する金型用温度センサと、圧入装置、金型用熱制御器及び金型用温度センサと接続される制御部と、を備え、制御部は、金型用熱制御器を用いて金型の温度が予め定められた焼成温度より高い温度となるように金型を加熱するステップと、加熱された金型に圧入装置を用いて混練砂を圧入するステップと、混練砂が圧入された金型の温度を金型用熱制御器及び金型用温度センサを用いて焼成温度で保持するステップと、保持するステップの後において金型から中子を取り出すステップと、を実行する。
この装置によれば、加熱するステップとして、制御部によって制御された金型用熱制御器の制御により、金型が予め定められた焼成温度より高い温度となるように加熱される。圧入するステップでは、制御部によって制御された圧入装置により、混練砂が、加熱された金型に圧入される。保持するステップでは、金型用熱制御器、金型用温度センサ及び制御部により、混練砂が圧入された金型の温度は、混練砂を焼成する際の金型の温度である焼成温度に保持される。取り出すステップでは、保持するステップの後において、中子が金型から取り出される。このように、加熱するステップにおける金型用熱制御器により混練砂の圧入前に金型が焼成温度より高い温度となるように加熱されている。このため、この装置は、混練砂の圧入前に金型が加熱されていない場合、又は、金型が焼成温度に維持されている場合と比べて、混練砂の圧入により金型の温度が焼成温度よりも低くなり、かつ、金型の温度と焼成温度との差異が大きくなることを抑制することができる。これにより、この装置は、混練砂の圧入前に金型が焼成温度より高い温度となるように加熱されていない場合と比較して、焼成温度より低い温度で混練砂を焼成する時間を減少させることができる。よって、この装置は、中子の金型への張り付きを抑制することができる。
一実施形態に係る中子造型装置は、金型用温度センサと制御部と接続され、金型の温度を記録する記録部をさらに備え、制御部は、金型用温度センサを用いて加熱するステップ終了時の金型の第1温度を計測し、記録部に記録するステップと、金型用温度センサを用いて圧入するステップ終了時の金型の第2温度を計測し、記録部に記録するステップと、をさらに実行し、加熱するステップ、第1温度を計測するステップ、圧入するステップ、第2温度を計測するステップ、保持するステップ、及び取り出すステップを順に繰り返し実行し、取り出すステップの後における加熱するステップでは、記録部に記録された第1温度及び第2温度と焼成温度とに基づいて金型の事前温度を決定し、決定された事前温度に基づいて金型用熱制御器を用いて金型を加熱してもよい。この場合、加熱するステップ、第1温度を計測するステップ、圧入するステップ、第2温度を計測するステップ、保持するステップ、及び取り出すステップが順に実行され、これらを1サイクルとして繰り返し実行される。あるサイクルの取り出すステップの後に次回のサイクルとして実行される加熱するステップでは、記録部に記録された第1温度及び第2温度、並びに焼成温度に基づき、金型の事前温度が決定される。この装置では、2回目以降のサイクルにおける加熱するステップにおいて、金型は事前温度に基づき加熱される。事前温度は、従前の第1温度、第2温度及び焼成温度との関係を利用して決定される。よって、この装置は、過去のデータを用いて事前温度を適切に決定することができる。
一実施形態に係る中子造型装置は、金型用温度センサと制御部と接続され、金型の温度及び金型の温度変化に対応する時間を記録する記録部をさらに備え、金型用温度センサを用いて加熱するステップ終了時の金型の第1温度を計測し、記録部に記録するステップをさらに有し、金型用温度センサを用いて保持するステップは、金型の温度制御開始から混練砂が圧入された金型の温度を予め定められた焼成温度へと変更するまでの調整時間を計測し、記録部に記録するステップを含み、加熱するステップ、第1温度を計測するステップ、圧入するステップ、保持するステップ、及び取り出すステップを順に繰り返し実行し、取り出すステップの後における加熱するステップでは、記録部に記録された第1温度及び調整時間に基づいて金型の事前温度を決定し、決定された事前温度に基づいて金型用熱制御器を用いて金型を加熱してもよい。この場合、加熱するステップ、第1温度を計測するステップ、圧入するステップ、保持するステップ、及び取り出すステップが順に実行され、これらを1サイクルとして繰り返し実行される。あるサイクルの取り出すステップの後に次回のサイクルとして実行される加熱するステップでは、記録部に記録された第1温度及び調整時間に基づき、金型の事前温度が決定される。この装置では、2回目以降のサイクルにおける加熱するステップにおいて、金型は事前温度に基づき加熱される。事前温度は、従前の第1温度と調整時間との関係を利用して決定される。よって、この装置は、過去のデータを用いて事前温度を適切に決定することができる。
一実施形態に係る中子造型装置では、制御部に接続され、異常を報知する報知部をさらに備え、制御部は、第2温度を計測するステップ後、第2温度が焼成温度より高く、かつ、第2温度と焼成温度との差分が予め定められた第1閾値より大きい場合に異常を報知部に報知させるステップをさらに実行してもよい。加熱するステップにおいて金型が過剰に加熱された場合、圧入するステップにおいて混練砂が金型に圧入されても、第2温度が焼成温度と第1閾値との和よりも高くなるおそれがある。この状態で造型された中子では、適切な焼成温度で造型された中子と比較して、品質が低下するおそれがある。この装置は、上記状態となったときに報知部により異常を報知することにより、中子の品質低下の可能性を知らせることができる。
一実施形態に係る中子造型装置では、混練砂を貯留し、圧入装置により混練砂を排出する混練容器と、混練容器及び制御部に接続され、混練容器を加熱させる混練容器用ヒーターとをさらに備え、制御部は、圧入するステップ前に混練容器用ヒーターにより混練容器を加熱することで混練砂を加熱するステップをさらに実行してもよい。この場合、圧入するステップの前に混練砂が加熱されることで、混練砂が加熱されない場合と比較して、圧入するステップにおける金型の温度低下が抑制される。これにより、この装置は、混練砂の圧入により金型の温度が焼成温度よりも低くなり、かつ、金型の温度と焼成温度との差異が大きくなることを抑制することができる。このため、この装置は、混練砂の圧入前に金型が焼成温度より高い温度となるように加熱されておらず、混練砂が加熱されていない場合と比較して、焼成温度より低い温度で混練砂を焼成する時間を減少させることができる。また、この装置は、加熱するステップにおいて、混練砂を加熱しない場合と比べて、金型の加熱量を小さくすることができる。
本開示に係る中子造型方法及び中子造型装置によれば、中子の金型への張り付きを抑制することができる。
図1は、第1実施形態及び第2実施形態に係る中子造型方法の一例を示すフローチャートである。 図2は、第1実施形態及び第2実施形態に係る中子造型装置の一例を示す概要図である。 図3は、第1実施形態及び第2実施形態に係る中子造型装置の機能の一例を示すブロック図である。 図4は、第1実施形態及び第2実施形態に係る中子造型装置の金型の温度変化の過程で圧入後温度が焼成温度以下の場合の一例を示すグラフである。 図5は、第1実施形態及び第2実施形態に係る中子造型装置の金型の温度変化の過程で圧入後温度が焼成温度より大きい場合の一例を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本開示の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は繰り返さない。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。「上」「下」「左」「右」の語は、図示する状態に基づくものであり、便宜的なものである。
(第1実施形態)
図1は、実施形態に係る中子造型方法の一例を示すフローチャートである。図1に示す中子造型方法は、混練砂が圧入される金型を用いて中子を造型する方法である。混練砂は、中子を製造する原料である。混練砂は、例えば、水ガラスで被覆された、又は水ガラスと混練された耐火性の鉱物砂又は合成砂である。鉱物砂又は合成砂は、例えば、アルミナサンド、珪砂、ジルコン砂などである。
混練砂は、加熱された金型に対して圧入される。混練砂は、焼成温度Tとなった金型の内部で焼成される。焼成温度Tとは、中子を造型する上で適切な、混練砂を焼成する温度である。焼成温度Tは、混練砂、中子又は金型の種類などによって適宜設定される。金型の内部で混練砂が焼成され、金型の内壁に沿って硬化することで、中子が造型される。図1に示されるフローチャートは、例えば図2に示される中子造型装置によって実施される。図2は、実施形態に係る中子造型装置の一例を示す概要図である。
図2に示されるように、中子造型装置1は、金型10と、圧入装置20と、金型用熱制御器30と、金型用温度センサ40と、制御部50とを備える。中子造型装置1は、混練容器80と混練容器用ヒーター81とを備え得る。
金型10は、混練砂を焼成するための型である。金型10は、例えば、左型11及び右型12を有する。金型10は、左型11と右型12とを組み合わせて使用される。組み合わされた左型11及び右型12の内部には、キャビティ13が画成される。左型11と右型12とには、キャビティ13に混練砂を供給するため、上部に混練砂投入孔が穿設されている。混練砂は、圧入装置20により混練砂投入孔を通じてキャビティ13に圧入される。金型10の温度が焼成温度Tに所定期間維持されることで、圧入された混練砂が焼成される。混練砂は焼成されることで硬化し、中子となる。中子は、キャビティ13の形状に造型される。造型された中子は、金型10から取り出される。例えば、左型11は、離型された後に、その上部を中心に回動可能に構成される。左型11の下端が右型12の下端から離間するように左型11を回動させることで、金型10から中子を取り出すことができる。
圧入装置20は、混練砂を金型10に圧入する装置である。圧入装置20は、例えば、金型10の上方に設けられる。圧入装置20は、混練砂に対して上方から下方に向けて力を加えることで混練砂投入孔を通じて混練砂を金型10に圧入する。圧入装置20は、例えば、ピストン又はエアー供給装置である。圧入装置20は、金型10の上方に配置された混練容器80内の混練砂を、金型10のキャビティ13内に圧入する。
混練容器80は、混練砂を貯留し、圧入装置20により混練砂を排出する。混練容器80は、例えば、金属製である。混練容器80は、例えば、上方が開放された有底筒状の構造であり、底部に開閉可能な弁の構造を持つ吐出口を有する。混練容器80は、内部に混練砂を貯留する。上方からの力の付加がない場合は、底部の吐出口から混練砂は排出されない。混練砂を金型10に圧入する場合、混練容器80は、例えば圧入装置20に対して下方に、かつ、金型10に対して上方に設けられる。混練容器80の吐出口は、金型10に近接又は接触するように設けられる。混練容器80は、圧入装置20から付加される力に伴い、内部に貯留された混練砂を吐出口から下方に排出し、金型10のキャビティ13内に混練砂を供給する。
混練容器用ヒーター81は、混練容器80を加熱する。混練容器用ヒーター81は、混練容器80の外側の面に近接又は接触するように設けられる。混練容器用ヒーター81は、制御部50の制御に基づき、混練容器80を目標温度まで加熱する。目標温度とは、制御部50及び混練容器用ヒーター81により混練容器80を加熱する上で制御部50において適宜設定される目標の温度である。また、中子造型装置1は、例えば、混練容器用温度センサ82を有する。混練容器用温度センサ82は、混練容器80の温度を制御部50に送信する。
金型用熱制御器30は、金型10の温度を制御する。金型用熱制御器30は、金型10の各箇所に対して加熱、降温、又は温度保持を行う。金型用熱制御器30は金型10の内部に設けられてもよいし、金型10の外部に設けられてもよい。金型用熱制御器30は、例えば、ヒーター又は冷却水循環器である。
金型用温度センサ40は、金型10の温度を計測する。金型用温度センサ40は、例えば金型10の外側の複数の箇所に設けられる。金型用温度センサ40は、金型10の各箇所における温度の値を一定時間ごとに出力する。金型用温度センサ40は、例えば熱電対センサである。なお、金型用温度センサ40は、非接触温度センサであってもよい。
制御部50は、例えば、コンピュータなどの制御装置から構成される。制御部50のハードウェアは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、A/D変換回路、D/A変換回路、通信用I/F(インターフェース)回路を搭載した回路(制御)基板から構成される。CPU、ROM、RAM、A/D変換回路、D/A変換回路、及び通信用I/F回路は、バスに接続されている。なお、A/D変換回路、及びD/A変換回路は入出力用I/F回路を介してバスに接続される。
図3は、実施形態に係る中子造型装置の機能の一例を示すブロック図である。図3に示されるように、制御部50は、例えば、取得部51、計測部52、設定部53、受付部54、判定部55、及び指示部56を有する。制御部50は、圧入装置20、金型用熱制御器30、金型用温度センサ40、記録部60、報知部70、混練容器用ヒーター81、及び混練容器用温度センサ82と接続される。
取得部51は、金型用温度センサ40により計測された金型10の温度を取得する。取得部51は、混練容器用温度センサ82により計測された混練容器80の温度を取得してもよい。
計測部52は、金型用温度センサ40により計測された金型10における所定の温度から所定の温度までの時間を計測する。取得部51は、混練容器用温度センサ82と接続され、混練容器80における所定の温度から所定の温度までの時間を計測してもよい。計測部52は、所定の処理の開始時点から以降の所定の処理の終了時点まで、又は金型10の温度が所定の温度となる時点までの時間を計測する。計測部52は、所定の処理の終了時点から以降の所定の処理の開始時間まで、又は金型10の温度が所定の温度となる時点までの時間を計測する。計測部52は、金型10の温度が所定の温度となる時点から所定の処理の開始時点まで、又は所定の処理の終了時点までの時間を計測する。
設定部53は、記録部60に従前の温度に関するデータがある場合、少なくとも記録部60に記録された従前の温度に基づいて、金型10の事前温度を決定する。事前温度とは、圧入装置20により混練砂を金型10に圧入する前において、金型用熱制御器30により金型10を加熱する際の目標となる温度である。事前温度は、焼成温度Tより高い温度である。設定部53は、取得部51により取得された金型10の温度又は取得部51により取得された混練容器80の温度を用いて事前温度を決定してもよい。
設定部53は、記録部60に従前の温度に関するデータがある場合、記録部60に記録された従前の温度に基づいて、混練容器80の目標温度を決定する。目標温度は、圧入装置20により混練砂を金型10に圧入する前において、事前に混練容器用ヒーター81により混練容器80を加熱する際の目標となる温度である。設定部53は、取得部51により取得された金型10の温度、取得部51により取得された混練容器80の温度、又は計測部52により計測された時間を用いて目標温度を決定してもよい。
受付部54は、焼成温度Tの入力を受け付ける。受付部54は、記録部60に従前の温度に関するデータがなく、設定部53が事前温度又は目標温度を設定できない場合において、事前温度又は目標温度の作業員による入力を受け付ける。受付部54は、焼成時間の入力を受け付けてもよい。焼成時間とは、金型10に対して混練砂の圧入が終了した時間から、金型10における混練砂の焼成が終了する時間までの時間である。受付部54は、例えば、キーボードやタッチパネルである。受付部54は、タッチパネルなどで報知部70と一体化していてもよい。
判定部55は、取得部51により取得された金型10の温度と、設定部53又は受付部54において設定された事前温度又は焼成温度Tとを比較して、金型用熱制御器30及び制御部50による処理を継続するか否かを判定する。判定部55は、取得部51により取得された混練容器80の温度と、設定部53又は受付部54において設定された目標温度とを比較して、混練容器用ヒーター81及び制御部50による処理を継続するか否かを判定する。
指示部56は、判定部55の判定結果に基づき、金型用熱制御器30に対し、加熱、降温、又は温度保持を指示する。指示部56は、判定部55の判定結果に基づき、混練容器用ヒーター81に対し、加熱、降温、又は温度保持を指示する。
中子造型装置1は、記録部60を備え得る。記録部60は、金型10に関する温度を記録する。記録部60は、例えば、事前温度、目標温度、及び焼成温度Tを記録する。記録部60は、焼成時間など、金型10の温度変化に対応する時間を記録してもよい。記録部60は、混練容器80に関する温度及び混練容器80の温度変化に対応する時間を記録してもよい。
中子造型装置1は、報知部70を備え得る。報知部70は、判定部55及び指示部56の指示に基づき、異常を報知する。報知部70は、例えば、ディスプレイなどの表示端末における画面表示、スピーカーによるアラーム音の出力などの態様で異常を作業員に報知する。異常とは、金型用温度センサ40により計測された金型10の温度が作業員により予め定められた条件を満たした場合を指す。報知部70は、制御部50によって行われている処理内容を可視化して表示してもよい。作業員は、報知部70を確認した上で、制御部50の受付部54に対して入力操作を行うことが可能である。
以下、再び図1を参照し、中子造型方法について説明する。中子造型方法は、制御部50において実行される。制御部50は、中子造型方法として、S1(S11)からS8の各処理を順に繰り返し実行し得る。中子造型方法のS1(S11)からS8の各処理を1回順に実行することを1サイクルとする。ここで、S1は、1サイクル目における金型加熱処理であり、S11は、2サイクル目以降の金型加熱処理である。S2は、1サイクル目における混練砂加熱処理であり、S12は、2サイクル目以降の混練砂加熱処理である。金型加熱処理(S1,S11)の前に、混練砂を混練容器80内に投入し、混練する処理を設けてもよい。
1サイクル目における金型加熱処理(S1)では、制御部50の指示部56の指示に基づき、金型用熱制御器30は、金型10を加熱する。受付部54において事前温度が受け付けられる。受付部54は、受け付けた事前温度を判定部55及び記録部60に送信する。記録部60は事前温度を記録する。
判定部55において、取得部51により取得された金型10の温度が事前温度未満と判定された場合、指示部56は、金型用熱制御器30に対して、金型10の温度が事前温度となるように金型10を加熱させる。判定部55において、取得部51により取得された金型10の温度が事前温度以上と判定された場合、制御部50は、次の処理に移行する。この場合、金型用熱制御器30は、例えば、金型10の加熱を停止し、金型10の温度を保持する。判定部55は、上記の判定を随時行う。
1サイクル目における混練砂加熱処理(S2)では、制御部50の指示部56の指示に基づき、混練容器用ヒーター81は、混練容器80を加熱する。受付部54において目標温度が受け付けられる。受付部54は、受け付けた目標温度を判定部55及び記録部60に送信する。記録部60は目標温度を記録する。
判定部55において、取得部51により取得された混練容器80の温度が目標温度未満と判定された場合、指示部56は、混練容器用ヒーター81に対し、混練容器80の温度が目標温度となるよう、混練容器80を加熱させる。混練容器80の加熱により、混練砂は加熱される。混練砂は、例えば、25℃から30℃の間に加熱される。混練砂は、例えば、40℃を上限として加熱される。
判定部55において、取得部51により取得された混練容器80の温度が目標温度以上と判定された場合、制御部50は、次の処理に移行する。この場合、指示部56は、混練容器用ヒーター81によって混練容器80の温度を保持させる。判定部55は、上記の判定を随時行う。1サイクル目における混練砂加熱処理(S2)は、少なくとも混練砂圧入処理(S4)の前に実行されていればよい。混練砂加熱処理(S2)以降の処理が実行されている間においても、制御部50及び混練容器用ヒーター81は、混練容器80の温度を制御していてもよい。
圧入前温度計測処理(S3)では、金型用温度センサ40が用いられ、金型加熱処理(S1,S11)終了時の金型10の温度である圧入前温度(第1温度の一例)が計測され、記録部60に記録される。制御部50の取得部51は、金型加熱処理(S1,S11)終了時において、金型用温度センサ40を用いて計測された金型10の温度である圧入前温度を取得する。取得部51は、圧入前温度を記録部60に送信する。記録部60は、圧入前温度を記録する。圧入前温度計測処理(S3)は、記録部60における記録が終了した時点で終了し、制御部50は次の処理に移行する。
混練砂圧入処理(S4)では、圧入装置20が用いられ、加熱された金型10に混練砂が圧入される。混練砂圧入処理(S4)に移行した場合、混練容器80は、制御部50の制御に基づき移動し、圧入装置20の下方に配置される。制御部50によって予め定められた混練砂の圧入量又は圧入時間に基づき、圧入装置20は、混練容器80から金型10に混練砂を圧入する。
圧入装置20は、例えば、ピストンにより混練砂を金型10のキャビティ13内に圧入する。混練砂圧入処理(S4)は、予め定められた混練砂の圧入量又は圧入時間に達した場合に終了する。制御部50の制御により圧入装置20は圧入を終了し、制御部50は次の処理に移行する。他の各処理において、混練容器80は、圧入装置20に対して下方に配置されていてもよい。
圧入後温度計測処理(S5)では、金型用温度センサ40が用いられ、混練砂圧入処理(S4)終了時の金型10の温度である圧入後温度(第2温度の一例)が計測され、記録部60に記録される。制御部50の取得部51は、混練砂圧入処理(S4)終了時において、金型用温度センサ40を用いて計測された金型10の温度である圧入後温度を取得する。取得部51は、圧入後温度を記録部60に送信する。記録部60は、圧入後温度を記録する。圧入後温度計測処理(S5)は、記録部60における記録が終了した時点で終了し、制御部50は次の処理に移行する。
異常判定及び報知処理(S6)では、圧入後温度計測処理(S5)後、圧入後温度が焼成温度Tより高く、かつ、圧入後温度と焼成温度Tとの差分が予め定められた第1閾値より大きい場合、報知部70は異常を報知する。受付部54では、圧入後温度が焼成温度Tより高い場合における圧入後温度と焼成温度Tとの差分に対する第1閾値の入力が受け付けられる。第1閾値は、例えば、3℃以上10℃以下の範囲内で予め設定される。受付部54は、判定部55及び記録部60に第1閾値を送信する。制御部50の判定部55は、焼成温度Tと、記録部60に記録された圧入後温度とを比較し、圧入後温度が焼成温度Tより高く、かつ、圧入後温度と焼成温度Tとの差分が受付部54において第1閾値より大きいと判定した場合に異常と判定する。
判定部55において異常と判定された場合、指示部56は、異常を報知部70に報知させる。報知部70により異常が報知された場合、又は、判定部55に異常と判定されなかった場合、制御部50は次の処理に移行する。なお、判定部55において異常と判定された場合、金型10から中子を取り出して図1に示されるフローチャートを終了する。記録部60は、第1閾値を記録する。
焼成温度保持処理(S7)では、混練砂が圧入された金型10の温度は、金型用熱制御器30及び金型用温度センサ40が用いられ、焼成温度Tで保持される。受付部54において受け付けた焼成温度Tを判定部55及び記録部60に送信する。判定部55は、金型用温度センサ40及び取得部51により取得された金型10の温度と、焼成温度Tとを比較する。判定部55により金型10の温度が焼成温度T未満と判定された場合、指示部56は、金型用熱制御器30に対して、金型10の温度が焼成温度Tとなるように金型10の温度を制御させる。
焼成温度保持処理(S7)では、金型用熱制御器30及び制御部50は、金型10に対して混練砂の圧入が終了した時間に焼成時間を加えた時間まで、金型10の温度が焼成温度Tになるように保持する。受付部54において、焼成時間は予め受け付けられる。判定部55において、計測部52によって計測された金型10に対して混練砂の圧入が終了した時間からの経過時間が焼成時間未満と判定された場合、指示部56は、金型10の温度が焼成温度Tになるように保持する。判定部55において、金型10に対して混練砂の圧入が終了した時間からの経過時間が焼成時間以上と判定された場合、制御部50は次の処理に移行する。次回のサイクルも実行される場合、金型用熱制御器30による金型10への温度の制御は実行されたままでもよい。判定部55は、上記の判定を随時行う。記録部60は、焼成温度T及び焼成時間を記録する。
中子取出処理(S8)では、焼成温度保持処理(S7)の後において金型10から中子が取り出される。混練砂が混練砂圧入処理(S4)から焼成温度保持処理(S7)までの間に、焼成温度Tに保持された金型10において焼成されることで、金型10のキャビティ13内で中子が造型される。中子取出処理(S8)では、左型11が離型された後に、左型11の下端が右型12の下端から離間するように左型11を回動させることで、キャビティ13から中子を取り出すことができる。中子取出処理(S8)は、中子を取り出し、左型11を右型12と再び合わせた時点で終了し、制御部50は次の処理に移行する。
完了判定(S9)では、すべての中子の造型を完了したか否かが判定される。制御部50は、記録部60の従前の記録に基づき、完了判定(S9)までに造型された中子の個数を更新する。制御部50において、中子の個数が制御部50により予め定められた造型個数に達していると判定された場合、制御部50は、一連のサイクルを終了する。中子造型装置1は中子の造型を終了する。制御部50において、中子の個数が造型個数に達していないと判定された場合、制御部50は、2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)へと移行する。記録部60は、完了判定(S9)までに造型された中子の個数を記録する。
2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)では、制御部50の指示部56の指示に基づき、金型用熱制御器30は、金型10を加熱する。2サイクル目以降においては、制御部50の設定部53は、記録部60に記録された圧入前温度、圧入後温度及び焼成温度Tに基づき、事前温度を設定する。事前温度は、混練容器80の温度及び記録部60に記録された目標温度を含めて決定されてもよい。
設定部53において、事前温度は、例えば、圧入後温度が焼成温度T以下、かつ、圧入後温度と焼成温度Tとの差分が従前のサイクルより小さくなるように設定される。記録部60に記録された圧入後温度が受け付けた焼成温度T以下、かつ、記録部60に記録されたあるサイクルの圧入後温度と受け付けた焼成温度Tとの差分が予め定められた第2閾値以下に収まっていれば、設定部53は、そのサイクルの事前温度を今回のサイクルの事前温度としてもよい。第2閾値は、例えば、3℃以上10℃以下の範囲内で予め設定される。設定部53は、設定された事前温度を判定部55及び記録部60に送信する。2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)における以降の処理は、2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)を除き、1サイクル目の金型加熱処理(S1)において受付部54が事前温度を判定部55及び記録部60に送信した後の処理と同一である。
2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)では、制御部50の指示部56の指示に基づき、混練容器用ヒーター81は、混練容器80を加熱する。2サイクル目以降においては、制御部50の設定部53は、記録部60に記録された圧入前温度、圧入後温度、焼成温度T、及び目標温度に基づき、目標温度を設定する。目標温度は、事前温度と合わせて、例えば、圧入後温度が焼成温度T以下、かつ、圧入後温度と焼成温度Tとの差分が従前のサイクルより小さくなるように設定される。記録部60に記録された圧入後温度が受け付けた焼成温度T以下、かつ、記録部60に記録された圧入後温度と受け付けた焼成温度Tとの差分が予め定められた第2閾値以下に収まっていれば、設定部53は、そのときの目標温度を今回のサイクルの目標温度としてもよい。
設定部53は、設定された目標温度を判定部55及び記録部60に送信する。2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)以降の処理は、1サイクル目の混練砂加熱処理(S2)において受付部54が目標温度を判定部55及び記録部60に送信した後の処理と同一である。
図4は、実施形態に係る中子造型装置の金型の温度変化の過程で圧入後温度が焼成温度T以下の場合の一例を示すグラフである。図5は、実施形態に係る中子造型装置の金型の温度変化の過程で圧入後温度が焼成温度Tより大きい場合の一例を示すグラフである。図4及び図5の横軸は金型10の温度制御開始からの時間(s)、縦軸は金型10の温度(℃)である。図4及び図5の縦軸に記載されているTは、焼成温度Tを表す。
図4及び図5には、混練砂加熱ラインL100及び混練砂非加熱ラインL200が描画されている。混練砂加熱ラインL100は、1サイクル目の金型加熱処理(S1)から2サイクル目以降の中子取出処理(S8)までに得られた金型10の温度の時間変化を示す曲線である。混練砂非加熱ラインL200は、混練砂加熱処理(S2,S12)を除く、1サイクル目の金型加熱処理(S1)から2サイクル目以降の中子取出処理(S8)までに得られた金型10の温度の時間変化を示す曲線である。混練砂加熱ラインL100及び混練砂非加熱ラインL200において、焼成温度Tは、図4及び図5のそれぞれの図の中で同一である。
混練砂加熱ラインL100上において、各処理を実行した結果の一例として、図4には測定点DP101、測定点DP102、測定点DP103、測定点DP104、測定点DP105、測定点DP106、測定点DP107、測定点DP108、測定点DP109、及び測定点DP110が、図5には測定点DP111、測定点DP112、測定点DP113、測定点DP115、測定点DP116、測定点DP117、測定点DP118、及び測定点DP120がそれぞれプロットされている。混練砂非加熱ラインL200上において、各処理を実行した結果の一例として、図4には測定点DP201、測定点DP202、測定点DP203、測定点DP204、測定点DP205、測定点DP206、測定点DP207、測定点DP208、測定点DP209、及び測定点DP210が、図5には測定点DP211、測定点DP212、測定点DP213、測定点DP215、測定点DP216、測定点DP217、測定点DP218、及び測定点DP220がそれぞれプロットされている。
図4における測定点DP101及び測定点DP201、並びに図5における測定点DP111及び測定点DP211は、1サイクル目の金型加熱処理(S1)開始時の温度を示す。図4における測定点DP102及び測定点DP202、並びに図5における測定点DP112及び測定点DP212は、圧入前温度計測処理(S3)において測定された、1サイクル目の金型加熱処理(S1)終了時の温度である圧入前温度を示す。
図4における測定点DP103及び測定点DP203、並びに図5における測定点DP113及び測定点DP213は、圧入後温度計測処理(S5)において測定された、1サイクル目の混練砂圧入処理(S4)終了時の温度である圧入後温度を示す。図4における測定点DP104及び測定点DP204は、1サイクル目の焼成温度保持処理(S7)中の焼成温度Tに達した際の焼成温度Tを示す。図4における測定点DP105及び測定点DP205、並びに図5における測定点DP115及び測定点DP215は、1サイクル目の中子取出処理(S8)時の温度を示す。
図4における測定点DP106及び測定点DP206、並びに図5における測定点DP116及び測定点DP216は、2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)開始時の温度を示す。図4における測定点DP107及び測定点DP207、並びに図5における測定点DP117及び測定点DP217は、圧入前温度計測処理(S3)において測定された、2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)終了時の温度である圧入前温度を示す。
図4における測定点DP108及び測定点DP208、並びに図5における測定点DP118及び測定点DP218は、圧入後温度計測処理(S5)において測定された、2サイクル目以降の混練砂圧入処理(S4)終了時の温度である圧入後温度を示す。図4における測定点DP109及び測定点DP209は、2サイクル目以降の焼成温度保持処理(S7)中の焼成温度Tに達した際の焼成温度Tを示す。図4における測定点DP110及び測定点DP210、並びに図5における測定点DP120及び測定点DP220は、2サイクル目以降の中子取出処理(S8)時の温度を示す。
図4に示されるように2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)において、設定部53により記録部60に記録された圧入前温度、圧入後温度及び焼成温度Tに基づき、事前温度が適切に決定される。これにより、測定点DP108の温度と焼成温度Tとの差分は、測定点DP103の温度と焼成温度Tとの差分と比較して小さくなる。混練砂加熱ラインL100上の測定点DP108から測定点DP109までの時間は、混練砂加熱ラインL100上の測定点DP103から測定点DP104までの時間と比較して短くなる。また、測定点DP208の温度と焼成温度Tとの差分は、測定点DP203の温度と焼成温度Tとの差分と比較して小さくなる。混練砂非加熱ラインL200上の測定点DP208から測定点DP209までの時間は、混練砂非加熱ラインL200上の測定点DP203から測定点DP204までの時間と比較して短くなる。2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)により事前温度が適切に決定されることで、焼成温度Tより低い温度で混練砂を焼成する時間を減少させることができる。
混練砂圧入処理(S4)の前における混練砂加熱処理(S2)により混練砂が加熱される場合、混練砂が加熱されない場合と比較して、混練砂圧入処理(S4)における金型10の圧入後温度の低下が抑制される。これにより、測定点DP103の温度は、測定点DP203の温度と比較して高くなる。また、測定点DP108の温度は、測定点DP208の温度と比較して高くなる。また、混練砂加熱ラインL100上の測定点DP103から測定点DP104までの時間は、混練砂非加熱ラインL200上の測定点DP203から測定点DP204までの時間と比較して短くなる。混練砂加熱ラインL100上の測定点DP108から測定点DP109までの時間は、混練砂非加熱ラインL200上の測定点DP208から測定点DP209までの時間と比較して短くなる。これにより、混練砂加熱処理(S2)により混練砂が加熱されることで、混練砂が加熱されない場合と比較して、圧入後温度が焼成温度Tよりも低くなり、かつ、圧入後温度と焼成温度Tとの差異が大きくなることを抑制することができる。よって、焼成温度Tより低い温度で混練砂を焼成する時間を減少させることができる。
2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)において、設定部53により記録部60に記録された圧入前温度、圧入後温度、焼成温度T、及び目標温度に基づき、目標温度が適切に決定される。2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)において決定された事前温度と2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)において決定された目標温度とにより、測定点DP108の温度と焼成温度Tとの差分は、測定点DP103の温度と焼成温度Tとの差分と比較して小さくなる。混練砂加熱ラインL100上の測定点DP108から測定点DP109までの時間は、混練砂加熱ラインL100上の測定点DP103から測定点DP104までの時間と比較して短くなる。2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)により目標温度が適切に決定されることで、焼成温度Tより低い温度で混練砂を焼成する時間を減少させることができる。
図5は、金型用熱制御器30が、例えばヒーターのような加熱機能のみを有し、冷却機能を有さない場合の金型10の温度変化を示している。図5に示されるように混練砂圧入処理(S4)後において、金型10の温度が圧入後温度まで低下した場合であっても、測定点DP113、測定点DP213、測定点DP118、及び測定点DP218の温度のように焼成温度Tより高くなる場合が生じる。焼成温度Tは、測定点DP218及び測定点DP220より低い温度であり、図5の破線が示す温度である。これらは、金型加熱処理(S1,S11)において金型10が過剰に加熱された場合、圧入するステップにおいて混練砂が金型10に圧入されても、圧入後温度が焼成温度Tと第1閾値との和よりも高くなる状態を示している。この状態で造型された中子では、適切な焼成温度Tで造型された中子と比較して、品質が低下するおそれがある。上記状態となった場合、報知部70が異常を報知することにより、中子の品質低下の可能性を知らせることができる。
2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)において、記録部60に記録されたデータを用いて事前温度が決定される。事前温度を更新した場合において、圧入後温度が焼成温度Tより小さくならなかった場合であっても、測定点DP118の温度と焼成温度Tとの差分は、測定点DP113の温度と焼成温度Tとの差分と比較して小さくなる。測定点DP218の温度と焼成温度Tとの差分は、測定点DP213の温度と焼成温度Tとの差分と比較して小さくなる。
2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)において、記録部60に記録されたデータを用いて目標温度が決定される。混練砂の温度調整により、測定点DP118の温度と測定点DP218の温度との差分は、測定点DP113の温度と測定点DP213の温度との差分と比較して小さくなる。
次回のサイクルにおいて、今回のサイクルの結果の記録を用いてフィードバックを行い、圧入後温度が焼成温度Tより小さくなるように、事前温度及び目標温度は設定される。2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)及び混練砂加熱処理(S12)において、フィードバックを繰り返すことで、適切に設定された事前温度に基づいて金型10が加熱され、適切に設定された目標温度に加熱された混練容器80内の混練砂が圧入されることで、金型10の温度が焼成温度Tより高い状態で焼成された中子の造型を抑制することができる。
以上、本実施形態の中子造型方法及び中子造型装置1によると、中子の金型10への張り付きを抑制することができる。また、金型加熱処理(S1,S11)により、混練砂の圧入前に金型10が加熱されていない場合、又は、金型10が焼成温度Tに維持されている場合と比べて、混練砂の圧入により金型10の温度が焼成温度Tよりも低くなり、かつ、金型10の温度と焼成温度Tとの差異が大きくなることを抑制することができる。混練砂の圧入前に金型10が焼成温度Tより高い温度となるように加熱されていない場合と比較して、焼成温度Tより低い温度で混練砂を焼成する時間を減少させることができる。
金型加熱処理(S1,S11)、圧入前温度計測処理(S3)、混練砂圧入処理(S4)、圧入後温度計測処理(S5)、焼成温度保持処理(S7)、及び中子取出処理(S8)を順に繰り返し実行することで、過去のデータを用いて事前温度を適切に決定することができる。適切に設定された事前温度に基づいて金型10が加熱されることで、焼成温度Tとは異なる温度で混練砂を焼成する時間を従前より減少させることができる。
異常判定及び報知処理(S6)を実行し、圧入後温度が焼成温度Tより高く、かつ、圧入後温度と焼成温度Tとの差分が第1閾値より大きい場合、異常が報知されることで、中子の品質低下の可能性を知らせることができる。混練砂加熱処理(S2,S12)を実行することで、混練砂の圧入により金型10の温度が焼成温度Tよりも低くなり、かつ、金型10の温度と焼成温度Tとの差異が大きくなることを抑制することができる。混練砂の圧入前に金型10が焼成温度Tより高い温度となるように加熱されておらず、混練砂が加熱されていない場合と比較して、焼成温度Tより低い温度で混練砂を焼成する時間を減少させることができる。また、この方法は、金型加熱処理(S1,S11)において、混練砂を加熱しない場合と比べて、金型用熱制御器30による金型10の加熱量を小さくすることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る中子造型装置について説明する。本実施形態の説明では、第1実施形態との相違点を説明し、重複する説明を省略する。第2実施形態に係る中子造型装置は、第1実施形態に係る中子造型装置1と比較して、制御部50において圧入後温度計測処理(S5)が実行されない点、制御部50において異常判定及び報知処理(S6)が実行されない点、及び、制御部50が計測された時間に基づいて2サイクル目以降の事前温度及び目標温度を設定する点において相違する。
図1を再び参照する。制御部50は、焼成温度保持処理(S7)が終了するまでに、焼成温度保持処理(S7)内において調整時間計測処理を実行する。調整時間計測処理は、金型10の温度を焼成温度Tに保持する焼成温度保持処理(S7)の実行中に並行して行われる。調整時間とは、金型加熱処理(S1,S11)の開始から混練砂圧入処理(S4)後に金型10の温度が焼成温度Tとなるまでの時間である。調整時間は、金型用温度センサ40により計測された温度に基づき、計測部52により計測された時間である。調整時間は、記録部60により記録される。
焼成温度保持処理(S7)内の調整時間計測処理において、計測部52は、調整時間を計測する。計測部52は、計測された調整時間を記録部60に送信する。記録部60は調整時間を記録する。調整時間計測処理は、記録部60における記録が終了した時点で終了し、制御部50は、金型10の温度を焼成温度Tに保持する焼成温度保持処理(S7)を継続する。今回のサイクルにおいて、調整時間計測処理以降の処理は焼成温度保持処理(S7)の処理中及び処理後と同一である。
2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)では、制御部50の指示部56の指示に基づき、金型用熱制御器30は、金型10を加熱する。2サイクル目以降においては、制御部50の設定部53は、記録部60に記録された圧入前温度及び調整時間に基づき、事前温度を決定する。事前温度は、混練容器80の温度及び記録部60に記録された目標温度を含めて決定されてもよい。
設定部53において、事前温度は、例えば、調整時間が従前のサイクルの調整時間と比較して小さくなるように設定される。調整時間は、予め定められた最短の調整時間である最短調整時間との差分が第3閾値以内に収まるように設定される。最短調整時間及び第3閾値は、受付部54において受け付けられる。第3閾値は、例えば10秒である。記録部60に記録されたあるサイクルの調整時間と最短調整時間との差分が第3閾値以下に収まっていれば、設定部53は、そのサイクルの事前温度を今回のサイクルの事前温度として用いてもよい。設定部53は、設定された事前温度を判定部55及び記録部60に送信する。2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)における以降の処理は、2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)を除き、1サイクル目の金型加熱処理(S1)において受付部54が事前温度を判定部55及び記録部60に送信した後の処理と同一である。
2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)では、制御部50の指示部56の指示に基づき、混練容器用ヒーター81は、混練容器80を加熱する。2サイクル目以降においては、制御部50の設定部53は、記録部60に記録された圧入前温度、調整時間及び目標温度に基づき、目標温度を設定する。目標温度は、事前温度と合わせて、例えば、調整時間が従前のサイクルの調整時間と比較して小さくなるように設定される。調整時間は、予め定められた最短の調整時間である最短調整時間との差分が第3閾値以内に収まるように設定される。記録部60に記録されたあるサイクルの調整時間と最短調整時間との差分が第3閾値以下に収まっていれば、設定部53は、そのサイクルの目標温度を今回のサイクルの目標温度として用いてもよい。
設定部53は、設定された目標温度を判定部55及び記録部60に送信する。2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)以降の処理は、1サイクル目の混練砂加熱処理(S2)において受付部54が目標温度を判定部55及び記録部60に送信した後の処理と同一である。
図4を再び参照する。図4に示されるように調整時間は、測定点DP101から測定点DP104までの時間、測定点DP201から測定点DP204までの時間、測定点DP106から測定点DP109までの時間、及び測定点DP206から測定点DP209までの時間である。
2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)において、設定部53により、記録部60に記録された圧入前温度及び調整時間に基づき、事前温度が適切に決定される。また、2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)において、設定部53により、記録部60に記録された圧入前温度、調整時間及び目標温度に基づき、目標温度が適切に決定される。これらによる作用及び効果は、第1実施形態に係る中子造型装置1と同一である。
(変形例)
以上、種々の例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な省略、置換、及び変更がなされてもよい。例えば、制御部50は、中子造型方法として、混練砂加熱処理(S2)、圧入前温度計測処理(S3)、圧入後温度計測処理(S5)、異常判定及び報知処理(S6)、焼成温度保持処理(S7)中の調整時間計測処理、完了判定(S9)、2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)、又は、2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)を実行しなくともよい。制御部50は、中子造型方法として、S1(S11)からS8の各処理を繰り返し実行しなくともよい。
金型加熱処理(S1,S11)と混練砂加熱処理(S2,S12)とは順番が入れ替わってもよい。この場合、設定部53が事前温度を決定する際に、現時点の金型10の温度、記録部60に記録された圧入前温度、圧入後温度、調整時間、焼成温度Tなどに加えて、混練容器80の温度及び記録部60に記録された目標温度を用いて決定することができる。設定部53が目標温度を決定する際に、現時点の混練容器80の温度及び記録部60に記録された目標温度などに加えて、記録部60に記録された圧入前温度、圧入後温度、調整時間、及び焼成温度Tを用いて決定することができる。金型加熱処理(S1,S11)と混練砂加熱処理(S2,S12)とは同時に実行されてもよい。
金型加熱処理(S1,S11)が実行される前、かつ、左型11と右型12とが合わさることによる金型10の型閉じの前において、清掃処理が実行されてもよい。清掃処理では、金型10内がエアブローにより清掃され、金型10内に離型剤(例えば、シリコーン分散液)が噴霧される。これにより、金型10からの中子の取り外しが容易となる。
混練容器用ヒーター81は、混練容器用熱制御器であってもよい。この場合、混練容器用熱制御器は、混練容器80を加熱する機能と冷却する機能とを有する。混練砂加熱処理(S2,S12)では、制御部50の指示部56の指示に基づき、混練容器用熱制御器は、混練容器80を加熱又は冷却する。混練砂圧入処理(S4)において、圧入装置20が制御部50の制御に基づき移動し、混練容器80の上方に配置されてもよい。
2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)と2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)とは、圧入前温度、圧入後温度、及び焼成温度Tに加えて調整時間も合わせて用いることで、事前温度又は目標温度を決定してもよい。混練砂加熱処理(S2,S12)は、混練砂の種類にも基づいて目標温度を決めてもよい。圧入後温度は、混練砂の圧入後、予め定められた所定の時間の経過後までのうち、最低温度としてもよい。
受付部54は、2サイクル目以降の金型加熱処理(S11)において、事前温度の入力を受け付けてもよい。設定部53において事前温度の設定がなされなかった場合、受付部54は、受け付けた事前温度を指示部56に送信する。この場合、設定部53によって設定された事前温度と、受付部54によって受け付けた事前温度とが重複して設定され、設定された温度が相違した場合は、受付部54は、報知部70を通じて相違した旨を作業員に報知する。受付部54は、受付部54において受け付けた事前温度を指示部56に送信するか否かを作業員に選択させる。受付部54において受け付けた事前温度を送信すると選択された場合、受付部54は、受付部54において受け付けた事前温度を指示部56に送信する。受付部54において受け付けた事前温度を指示しないと選択された場合、設定部53は、設定部53において設定された事前温度を指示部56に送信する。
受付部54は、2サイクル目以降の混練砂加熱処理(S12)において、目標温度の入力を受け付けてもよい。設定部53において目標温度の設定がなされなかった場合、受付部54は、受け付けた目標温度を指示部56に送信する。この場合、設定部53によって設定された目標温度と、受付部54によって受け付けた目標温度とが重複して設定され、設定された温度が相違した場合は、受付部54は、報知部70を通じて相違した旨を作業員に報知する。受付部54は、受付部54において受け付けた目標温度を指示部56に送信するか否かを作業員に選択させる。受付部54において受け付けた目標温度を送信すると選択された場合、受付部54は、受付部54において受け付けた目標温度を指示部56に送信する。受付部54において受け付けた目標温度を指示しないと選択された場合、設定部53は、設定部53において設定された目標温度を指示部56に送信する。
設定部53又は受付部54は、取得部51により取得された金型10の温度若しくは混練容器80の温度、計測部52により計測された時間、又は記録部60に記録された圧入前温度、圧入後温度、焼成温度Tなどの従前の温度若しくは焼成時間などに基づいて、事前温度加熱時間を決定してもよい。制御部50は、金型加熱処理(S1,S11)において、金型用熱制御器30に対し、金型10の温度が事前温度になるよう加熱させる。この場合、制御部50は、金型用熱制御器30に対し、金型10の温度制御を開始してから事前温度加熱時間が経過するまで加熱させる。金型10の温度制御を開始してから事前温度加熱時間が経過した場合、圧入前温度計測処理(S3)を実行し、その時点での金型10の温度を圧入前温度としてもよい。
設定部53又は受付部54は、取得部51により取得された金型10の温度若しくは混練容器80の温度、計測部52により計測された時間、又は記録部60に記録された圧入前温度、圧入後温度、焼成温度Tなどの従前の温度若しくは焼成時間などに基づいて、目標温度加熱時間を決定してもよい。制御部50は、混練砂加熱処理(S2,S12)において、混練容器用ヒーター81に対して、混練容器80の温度が目標温度になるように加熱させる。この場合、制御部50は、混練容器用ヒーター81に対し、混練容器80の温度制御を開始してから目標温度加熱時間が経過するまで加熱させる。
異常判定及び報知処理(S6)では、制御部50の判定部55において、圧入後温度が焼成温度Tより高い状態の時間が予め定められた閾値を超えるか否かを判定した上で、指示部56の指示に基づき報知部70に異常を報知させてもよい。第2実施形態において、調整時間の上限値を予め定めてもよい。計測部52において計測された時間が調整時間の上限値より大きくなった場合、制御部50において、異常判定及び報知処理(S6)が実行されてもよい。
焼成温度保持処理(S7)は、金型10の温度が焼成温度Tになった時間から一定の時間経過後に終了し、次の処理に移行してもよい。
1…中子造型装置、10…金型、11…左型、12…右型、13…キャビティ、20…圧入装置、30…金型用熱制御器、40…金型用温度センサ、50…制御部、51…取得部、52…計測部、53…設定部、54…受付部、55…判定部、56…指示部、60…記録部、70…報知部、80…混練容器、81…混練容器用ヒーター、82…混練容器用温度センサ、T…焼成温度。

Claims (10)

  1. 混練砂が圧入される金型を用いて中子を造型する中子造型方法であって、
    前記金型の温度が予め定められた焼成温度より高い温度となるように前記金型を加熱するステップと、
    加熱された前記金型に前記混練砂を圧入するステップと、
    前記混練砂が圧入された前記金型の温度を前記焼成温度で保持するステップと、
    前記保持するステップの後において前記金型から前記中子を取り出すステップと、
    を有する、中子造型方法。
  2. 前記加熱するステップ終了時の前記金型の第1温度を計測するステップと、
    前記圧入するステップ終了時の前記金型の第2温度を計測するステップと、
    をさらに有し、
    前記加熱するステップ、前記第1温度を計測するステップ、前記圧入するステップ、前記第2温度を計測するステップ、前記保持するステップ、及び前記取り出すステップを順に繰り返し実行し、
    前記取り出すステップの後における前記加熱するステップでは、計測された前記第1温度、計測された前記第2温度及び前記焼成温度に基づいて前記金型の事前温度を決定し、前記決定された事前温度に基づいて前記金型を加熱する、請求項1に記載の中子造型方法。
  3. 前記加熱するステップ終了時の前記金型の第1温度を計測するステップをさらに有し、
    前記保持するステップは、前記金型の温度制御開始から前記混練砂が圧入された前記金型の温度を予め定められた前記焼成温度へと変更するまでの調整時間を計測するステップを含み、
    前記加熱するステップ、前記第1温度を計測するステップ、前記圧入するステップ、前記保持するステップ、及び前記取り出すステップを順に繰り返し実行し、
    前記取り出すステップの後における前記加熱するステップでは、計測された前記第1温度及び計測された前記調整時間に基づいて前記金型の事前温度を決定し、前記決定された事前温度に基づいて前記金型を加熱する、請求項1に記載の中子造型方法。
  4. 前記第2温度を計測するステップ後、前記第2温度が前記焼成温度より高く、かつ、前記第2温度と前記焼成温度との差分が予め定められた第1閾値より大きい場合に異常を報知するステップをさらに有する、請求項2に記載の中子造型方法。
  5. 前記圧入するステップ前に前記混練砂を加熱するステップをさらに有する、請求項1から4の何れか一項に記載の中子造型方法。
  6. 混練砂が圧入される金型を用いて中子を造型する中子造型装置であって、
    前記混練砂を焼成する前記金型と、
    前記混練砂を前記金型に圧入する圧入装置と、
    前記金型の温度を制御する金型用熱制御器と、
    前記金型の温度を計測する金型用温度センサと、
    前記圧入装置、前記金型用熱制御器及び前記金型用温度センサと接続される制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記金型用熱制御器を用いて前記金型の温度が予め定められた焼成温度より高い温度となるように前記金型を加熱するステップと、
    加熱された前記金型に前記圧入装置を用いて前記混練砂を圧入するステップと、
    前記混練砂が圧入された前記金型の温度を前記金型用熱制御器及び前記金型用温度センサを用いて前記焼成温度で保持するステップと、
    前記保持するステップの後において前記金型から前記中子を取り出すステップと、
    を実行する、中子造型装置。
  7. 前記金型用温度センサと前記制御部と接続され、前記金型の温度を記録する記録部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記金型用温度センサを用いて前記加熱するステップ終了時の前記金型の第1温度を計測し、前記記録部に記録するステップと、
    前記金型用温度センサを用いて前記圧入するステップ終了時の前記金型の第2温度を計測し、前記記録部に記録するステップと、
    をさらに実行し、
    前記加熱するステップ、前記第1温度を計測するステップ、前記圧入するステップ、前記第2温度を計測するステップ、前記保持するステップ、及び前記取り出すステップを順に繰り返し実行し、
    前記取り出すステップの後における前記加熱するステップでは、前記記録部に記録された前記第1温度及び前記第2温度と前記焼成温度とに基づいて前記金型の事前温度を決定し、前記決定された事前温度に基づいて前記金型用熱制御器を用いて前記金型を加熱する、請求項6に記載の中子造型装置。
  8. 前記金型用温度センサと前記制御部と接続され、前記金型の温度及び前記金型の温度変化に対応する時間を記録する記録部をさらに備え、
    前記金型用温度センサを用いて前記加熱するステップ終了時の前記金型の第1温度を計測し、前記記録部に記録するステップをさらに有し、
    前記金型用温度センサを用いて前記保持するステップは、前記金型の温度制御開始から前記混練砂が圧入された前記金型の温度を予め定められた前記焼成温度へと変更するまでの調整時間を計測し、前記記録部に記録するステップを含み、
    前記加熱するステップ、前記第1温度を計測するステップ、前記圧入するステップ、前記保持するステップ、及び前記取り出すステップを順に繰り返し実行し、
    前記取り出すステップの後における前記加熱するステップでは、前記記録部に記録された前記第1温度及び前記調整時間に基づいて前記金型の事前温度を決定し、前記決定された事前温度に基づいて前記金型用熱制御器を用いて前記金型を加熱する、請求項6に記載の中子造型装置。
  9. 前記制御部に接続され、異常を報知する報知部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第2温度を計測するステップ後、前記第2温度が前記焼成温度より高く、かつ、前記第2温度と前記焼成温度との差分が予め定められた第1閾値より大きい場合に異常を前記報知部に報知させるステップをさらに実行する、請求項7に記載の中子造型装置。
  10. 前記混練砂を貯留し、前記圧入装置により前記混練砂を排出する混練容器と、
    前記混練容器及び前記制御部に接続され、前記混練容器を加熱させる混練容器用ヒーターと、をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記圧入するステップ前に前記混練容器用ヒーターにより前記混練容器を加熱することで前記混練砂を加熱するステップをさらに実行する、請求項6から9の何れか一項に記載の中子造型装置。
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