JP2020110369A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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康司 浦井
勝之 島影
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勝之 島影
泉 池田
Izumi Ikeda
泉 池田
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【課題】洗濯物量の多少に関わらずに優れた洗浄効果を安定して発揮でき、消費電力も抑制できる、ドラム式洗濯機を実現する。【解決手段】ドラム30の底部32に回転可能に設置されて、その表面に突出部41を有するパルセータ40と、洗い工程で、所定のタイミングで反転しながらパルセータ40およびドラム30を相反回転させるコントローラ70とを備える。突出部41が、異なる角度で傾斜する緩傾斜側面部42aおよび急傾斜側面部42bを有している。コントローラ70が、相反回転を反転させるタイミングを変更する。【選択図】図6

Description

開示する技術は、洗濯物を収容するドラムが横軸回りに回転するドラム式洗濯機に関し、その中でも特に、各々が独立して回転制御可能なドラムとパルセータとが備えられているドラム式洗濯機に関する。
家庭向けの洗濯機には、大別すると、縦型洗濯機とドラム式洗濯機とがある。
一般に、縦型洗濯機では、縦置きされた水槽内のドラムに、洗濯物と十分量の洗浄水とを収容し、貯留された洗浄水をパルセータ(撹拌羽根)で撹拌することによって生じる水流で洗濯物を洗うように構成されている(所謂「もみ洗い」)。
近年では、縦型洗濯機でも洗浄水の量は少なくなってはきているが、その洗浄方式の違いから、節水の面では、ドラム式洗濯機の方が有利である。
すなわち、ドラム式洗濯機では、横置きされた水槽内のドラムに、洗濯物と小量の洗浄水とを収容し、ドラムが回転することによって洗濯物が持ち上げられて落ちる機械的作用で洗濯物を洗うように構成されている(所謂「たたき洗い」)。従って、ドラム式洗濯機では、縦型洗濯機に比べると洗浄水の量はさほど重要ではないため、洗浄水の量を容易に少なくできる。
少ない水量で洗濯物を洗う場合、洗濯物の流動性を高めて洗濯物の全体に洗浄水を均等に接触させることと、機械的作用を高めることが、洗浄力の向上や洗浄時間の短縮にとって重要である。特に、欧米のドラム式洗濯機では、日本のドラム式洗濯機よりも少ない水量(見た目には洗浄水に浸かる洗濯物は僅かな程度)で行われるのが一般的であるため、これら2つの点がより重要となっている。
それに対し、後者のたたき洗いの機械的作用の大きさは、洗濯物の落差に起因し、洗濯槽の内径(通常は洗濯機の仕様によって設定される)によってほぼ決まってしまうため、その強化は難しい。ドラムの回転数を増やして落下の頻度を高めることも考えられるが、その場合も、回転数が上がると洗濯物がドラムに張り付いて落下しなくなるため、限界がある。
しかも、近年は、洗濯機の大容量化に伴って、ドラム内に洗濯物が大量に入れられる傾向がある。そのため、洗濯物が落ち難くなって、洗濯物に機械力が十分に加わらなくなってしまい、その対応として洗浄水への浸漬時間を増やすことにより洗浄性能を確保する、言い換えると、洗濯時間を伸ばすということが行われている。
そこで本出願人は、新たな動作メカニズムを採用したドラム式洗濯機(高機能洗濯機ともいう)を先に提案している(特許文献1)。その高機能洗濯機には、各々が独立して回転制御可能なドラムとパルセータとが備えられている。その具体例を図1および図2に示す。
図1および図2に示すように、高機能洗濯機の場合、洗い工程や濯ぎ工程では、洗濯物Cが遠心力で張り付くように、ドラム300が、比較的高い回転数で回転軸Jを中心に回転駆動される。そして、図2に細矢印で示すように、パルセータ400は、ドラム300の回転方向と反対の方向に回転駆動される(相反回転)。
この時、ドラム300の内周面に張り付く洗濯物Cに、パルセータ400の突出部401が衝突し、洗濯物Cは、その衝撃でドラム300から引き剥がされる(例えば洗濯物C1)。洗濯物C1は、同時に、パルセータ400によって前方へと押し出される(例えば洗濯物C2)ので、その周囲の洗濯物を巻き込みながら前方に移動する。
洗濯物C2がドラム300の前方へと押し出されるため、ドラム300の前方に有る洗濯物は、ドラム300の後方へと移動する(例えば洗濯物C3から洗濯物C)。従って、ドラム300の内部には、図1に細矢印で示すように、ドラム300の内周面に沿って回転しながら前後方向に洗濯物が循環する流動が形成される。
このように、高機能洗濯機では、従来の「たたき洗い」と同様の作用を確保でき、洗濯物の移動によって洗濯物どうしが擦り合う作用も得ることができる。従って、高機能洗濯機によれば、節水しながら優れた洗濯性能を得ることができる。
ここで開示する技術に関して、縦型の洗濯機であるが、洗濯槽の底部に配置された撹拌翼(パルセータ)の羽根部の側面の傾きを緩急に異ならせることが開示されている(特許文献2)。
その洗濯機では、洗濯時に、撹拌翼の回転によって水流を発生させ、撹拌翼の正逆回転時に異なる洗い動作が作用するようにしている。また、洗濯物のダメージを抑制したり洗浄効果を高めたりするために、撹拌翼の回転時間を、正回転と逆回転とで長短に変更させることも開示されている。
また、パルセータの無い一般的なドラム式洗濯機であるが、ドラムが正逆いずれの方向に回転する時でも、洗濯物がドラムの底側に移動し易くなるようにしたリフターが開示されている。
そのリフターは、略三角形状の断面を有し、ドラムの底側よりも開口側の方が周方向に大きく形成されている。
特開2018−86232号公報 特開2015−29830号公報 特開2017−189480号公報
洗濯物の量は、様々である。洗濯物が僅かな場合もあれば、ドラムが洗濯物で満杯になる場合もある。上述した高機能洗濯機では、洗濯物は、ドラムおよびパルセータから機械的作用を受ける。そのため、ドラムに多量の洗濯物が投入されると、ドラムおよびパルセータには、強いトルクでの出力が要求される。
その結果、ドラムおよびパルセータを駆動するモータは、適切なトルク範囲を逸脱してしまい、電力の消費量が増大するおそれがある。特に近年、洗濯機は、省エネルギーに対するニーズが高くなっていることから、このことは重要な問題である。
また、モータの最大出力で駆動してもドラムやパルセータが回転しなくなるおそれもある(いわゆるモータロック)。
一方、洗濯物量が僅かな場合、洗濯物どうしによる作用が減少するため、洗濯物をドラムの底方に押し付ける力が弱くなる。それに伴い、パルセータの機械的作用も減少するので、洗濯物の流動性が弱まる結果、高機能洗濯機特有の、効果的な洗浄効果が得られ難くなってしまう。
そこで開示する技術の主たる目的は、洗濯物量の多少に関わらずに優れた洗浄効果を安定して発揮でき、消費電力も抑制できる、ドラム式洗濯機を実現することにある。
開示する技術は、ドラム式洗濯機に関する。
前記ドラム式洗濯機は、洗濯物が出し入れされる投入口を前面に有する筐体と、前記筐体の内部に設置された固定槽と、前記投入口に開口部を向けた状態で、前記固定槽に回転可能に収容されたドラムと、前記ドラムの底部に回転可能に設置され、その表面に半径方向に延びる突出部を有するパルセータと、を備える。
前記突出部が、前記パルセータの回転軸に対して異なる角度で傾斜する、緩傾斜側面部および急傾斜側面部からなる一対の側面を有している。
詳細には、前記ドラムおよび前記パルセータを駆動する駆動装置と、洗い工程で、前記駆動装置を制御して、所定のタイミングで反転しながら前記パルセータおよび前記ドラムを相反回転させる制御装置と、を更に備え、前記制御装置が、前記ドラムおよび前記パルセータの相反回転を反転させるタイミングを変更する、とするとよい。
すなわち、このドラム式洗濯機によれば、ドラムとパルセータとが備えられていて、洗い工程で、これらドラムおよびパルセータが、所定のタイミングで反転しながら相反回転する。すなわち、上述した高機能洗濯機と同様の動作メカニズムを用いて洗濯が行われる。
そして、パルセータが、異なる角度で傾斜する緩傾斜側面部および急傾斜側面部からなる一対の側面を有している。従って、傾斜が緩やかな緩傾斜側面部の側にパルセータが回転すれば、洗濯物への機械的作用は弱まり、傾斜が急な急傾斜側面部の側にパルセータが回転すれば、洗濯物への機械的作用は強まる。
このドラム式洗濯機では、そのパルセータの回転が反転するタイミングが変更される。従って、緩傾斜側面部の側への回転が増加し、かつ、急傾斜側面部の側への回転が減少するように、反転のタイミングを変更すれば、洗濯物が多い場合に、洗濯物に適度な機械的作用を付与しつつ駆動装置の負荷を低減できる。
逆に、緩傾斜側面部の側への回転が減少し、かつ、急傾斜側面部の側への回転が増加するように、反転のタイミングを変更すれば、洗濯物が少ない場合に、洗濯物への機械的作用を高めることができる。従って、洗濯物に適度な機械的作用を付与して効果的な洗浄効果を得ることができる。すなわち、このドラム式洗濯機によれば、洗濯物量の多少に関わらずに優れた洗浄効果を安定して発揮でき、消費電力も抑制できる。
なお、前記緩傾斜側面部の傾斜角は20°以上、かつ、前記急傾斜側面部の傾斜角は15°以下にするのが好ましい。
そうすれば、上述した洗浄効果および省エネ効果を、安定して得ることができる。
前記ドラム式洗濯機はまた、前記制御装置が、前記洗濯物の量を判定し、その判定結果に基づいて前記タイミングを変更する、としてもよい。
そうすれば、ドラムに投入される洗濯物の多少に応じて、自動的に、パルセータを適切な駆動状態に変更できる。
前記ドラム式洗濯機はまた、洗濯物の量が少ない場合よりも多い場合に、前記急傾斜側面部よりも前記緩傾斜側面部が面する方向に、前記パルセータが多く回転するように前記タイミングが変更される、としてもよい。
そうすることで、上述した洗浄効果および省エネ効果を、自動的に、安定して得ることができる。
前記ドラム式洗濯機はまた、前記ドラムの内周面から内方に突出して前記ドラムの回転軸方向に延びるリフターを更に備え、前記リフターは、前記ドラムの両回転方向に面するとともに各回転方向に対して逆向きに傾斜する押出誘導面部および押入誘導面部からなる一対の誘導面を有し、前記押入誘導面部が、前記ドラムが一方に回転した時に、前記ドラムの開口部側の突端部位が前記ドラムの底部側の突端部位よりも先行し、記押出誘導面部が、前記ドラムが他方に回転した時に、前記ドラムの底部側の突端部位が前記ドラムの開口部側の突端部位よりも先行するように構成されている、としてもよい。
そうすれば、詳細は後述するが、パルセータとリフターとの組み合わせにより、よりいっそう、上述した洗浄効果および省エネ効果を安定して得られるようになる。
その場合、前記緩傾斜側面部が面する方向に前記パルセータが回転する時に、前記押出誘導面部が面する方向に前記ドラムが回転する、としてもよい。
そうすることにより、洗濯物への機械的作用を低減することが可能になり、洗濯物が多量の場合に、洗浄効果および省エネ効果を、よりいっそう安定して得ることができる。
前記ドラム式洗濯機はまた、前記駆動装置に作用する負荷量を検知して前記制御装置に出力する負荷検知手段を更に備え、前記制御装置が、前記負荷量に応じて前記タイミングを変更する、としてもよい。
そうすれば、駆動装置に過度な負荷が加わる前に、パルセータを適切な駆動状態に変更できる。従って、よりいっそう、上述した洗浄効果および省エネ効果を安定して得ることができる。
前記ドラム式洗濯機はまた、前記駆動装置の所定出力を検知して前記制御装置に出力するロック検知手段を更に備え、前記所定出力が検知された場合、前記制御装置が、所定期間、前記相反回転に代えて、前記ドラムおよび前記パルセータを同方向に回転させる同期運転を実行する、としてもよい。
ドラムおよびパルセータが相反回転している状態で、ドラムの底部の縁に洗濯物が押し付けられると、洗濯物が詰まってしまい、駆動装置が最大出力で駆動してもドラムやパルセータが相反回転しなくなるおそれがある。そうした場合、洗いが行えなくなり、消費電力は一気に増加する。
それに対し、このドラム式洗濯機では、所定出力が検知された場合に、所定期間、ドラムおよびパルセータを同方向に回転させる同期運転が実行される。同じ方向に回転するので、洗濯物が詰まっていてもドラムおよびパルセータを回転させることができる。ドラムおよびパルセータが回転すれば、洗濯物の位置が上下に変化するので、洗濯物の詰まりを解消できる。
その場合、同一の洗い工程で、前記所定出力が所定回数検知された場合に、前記急傾斜側面部よりも前記緩傾斜側面部が面する方向に、前記パルセータがより多く回転するように前記タイミングが変更される、としてもよい。
すなわち、このドラム式洗濯機では、同一の洗い工程で、繰り返しモータロックが発生する場合、現状の駆動条件を緩和する。それにより、ドラムおよびパルセータの機械的負荷が低減され、モータロックが発生し難くでき、洗浄力の低下も抑制することができる。
開示する技術によれば、洗濯物量の多少に関わらずに優れた洗浄効果を安定して発揮でき、消費電力も抑制できる。従って、高性能なドラム式洗濯機を実現できる。
開示する技術の前提となるドラム式洗濯機のメカニズムを説明するための図である。 開示する技術の前提となるドラム式洗濯機のメカニズムを説明するための図である。 本実施形態のドラム式洗濯機の主な構造を示す概略断面図である。矢印は、説明で用いる前後および上下の方向を示している。 コントローラおよびその主な関連装置の関係を示すブロック図である。 パルセータの構造を示す概略図である。 ドラムおよびパルセータの相反回転を説明するための図である。(a)および(b)は、逆方向の相反回転を表している。 ドラム式洗濯機の運転制御の一例を示すフローチャートである。 洗濯物の量が多い場合の、ドラムおよびパルセータの回転制御のタイムチャートである。 洗濯物の量が少ない場合の、ドラムおよびパルセータの回転制御のタイムチャートである。 洗い工程での制御例を示すフローチャートである。 ロック抑制制御のタイムチャートの一例である。 洗浄効果を比較したグラフである。
以下、開示する技術の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
<ドラム式洗濯機>
図3に、本実施形態のドラム式洗濯機(以下、洗濯機1ともいう)を示す。洗濯機1は、筐体10、タブ20(固定槽)、ドラム30、パルセータ40、リフター50、モータ60(駆動装置)、コントローラ70(制御装置)などで構成されている。この洗濯機1では、洗い工程、濯ぎ工程、および脱水工程の各行程が、設定されたプログラムに従って自動的に行えるように構成されている(全自動式)。
筐体10は、フレームやパネルで構成されていて、箱形状に形成されている。筐体10の前面の略中央には、扉11で開閉される円形の投入口12が形成されている。洗濯物は、この投入口12を通じて出し入れされる。筐体10の前面上部には、スイッチ等が配置された操作部13が設置されている。操作部13の後方に、コントローラ70が内蔵されている。
タブ20は、貯水可能な有底円筒状の容器からなる。タブ20は、その開口を投入口12に向けて横置きにした状態で、筐体10の内部に設置されている。洗い工程や濯ぎ工程では、タブ20の下部に洗浄水や濯ぎ水が貯留される。
タブ20の上方には、外部の給水源から配管を介してタブ20に水を供給する給水装置21が設置されている。また、タブ20の下方には、不要になった水を排水する排水装置22が設置されている。
ドラム30は、一端に開口部31を有し、他端に底部32を有する有底円筒状の容器からなる。ドラム30は、その開口部31を投入口12に向け、底部32を後方に向けた状態でタブ20に収容されている。ドラム30は、後述するように、前後方向に延びる回転軸Jを中心に回転可能となっている。
ドラム30の周面には、内外に貫通する多数の脱水孔33が形成されている。ドラム30の内部には、複数のリフター50が設置されており、ドラム30の底部32には、1つのパルセータ40が設置されている(リフター50およびパルセータ40の詳細は後述)。
(モータ60)
タブ20の底部32には、互いに独立して回転するインナーシャフト61およびアウターシャフト62が設置されている(二重シャフト構造)。これらアウターシャフト62およびインナーシャフト61は、タブ20の後側に配置されたモータ60に連結されている。モータ60は、アウターシャフト62およびインナーシャフト61の各々を独立して駆動する。
具体的には、モータ60は、図示しないが、アウターロータ、インナーロータ、ステータなどで構成されている。アウターロータおよびインナーロータは、1つのステータを共用している。モータ60は、インバータ(不図示)を有しており、2つのロータは、そのインバータによって駆動制御される。2つのロータは、同方向および逆方向の双方に回転させることができる。このモータ60の場合、その回転方向の切り替えは、着磁によって行われる。
ドラム30は、アウターシャフト62の上端部に連結されている。パルセータ40は、ドラム30の底部32を貫通したインナーシャフト61の上端部に連結されている。すなわち、アウターロータおよびインナーロータは、クラッチや加減速機などを介在することなくパルセータ40やドラム30に連結されていて、これらを直接駆動するように構成されている(いわゆるダイレクトドライブ方式)。パルセータ40およびドラム30は、モータ60の駆動により、互いに独立して回転軸Jを中心に回転する。
(コントローラ70)
コントローラ70は、CPUやメモリ等のハードウエアと、制御プログラム等のソフトウエアとで構成されている。コントローラ70は、洗濯機1を総合的に制御し、操作部13で入力される指示に従って、洗い工程、濯ぎ工程、脱水工程などからなる一連の行程を自動的に運転する。
図4に、コントローラ70とその主な関連装置の関係を示す。コントローラ70は、電流センサ63、回転センサ64、操作部13、モータ60、給水装置21、排水装置22などと電気的に接続されている。電流センサ63は、モータ60に付設されており、モータ60に出力される電流量を検知してコントローラ70に出力する。回転センサ64も、モータ60に付設されており、モータ60の回転数を検知してコントローラ70に出力する。
この実施形態では、電流センサ63が、モータ60に作用する負荷量を検知する負荷検知手段を構成し、回転センサ64が、モータ60の所定出力を検知するロック検知手段を構成している。なお、負荷検知手段およびロック検知手段は、これらに限らず、適宜仕様に応じて選択できる。例えば、モータ60の出力に関連する電圧、トルク、温度、速度、加速度などを検知するセンサを利用してもよい。
コントローラ70は、洗濯物量判定部71、布種判定部72、駆動制御部73などを有している。
洗濯物量判定部71は、ドラム30の内部に投入される洗濯物量(洗濯物の重量)を判定する。例えば、洗濯物がドラム30に投入された後、ドラム30およびパルセータ40を、同期した状態で正転および逆転させ、各々のモーメントを比較することなどにより、洗濯物量を演算によって判定する。
布種判定部72は、タブ20の内部に、所定量の水を導入し、ドラム30に投入された洗濯物にその水を所定時間吸収させる。布種判定部72は、布種別での吸水データを記憶しており、その時のタブ20の内部の水位変化(導入時の水位と所定時間経過後の水位の差分)と吸水データとから、洗濯物の種類を判定する。
駆動制御部73は、判定された洗濯物量および布種に基づいて、最適な洗濯条件を選択し、その洗濯条件に従って、給水装置21、排水装置22、ドラム30、およびパルセータ40を駆動制御する。例えば、洗い工程および濯ぎ工程では、駆動制御部73は、給水装置21でタブ20に所定量の水を給水する。そして、駆動制御部73は、モータ60を制御して、所定のタイミングで、同期回転または、反転しながらパルセータ40およびドラム30を相反回転させる。その後、排水装置22で不要になった水をタブ20から排出する。脱水工程では、駆動制御部73は、排水装置22で水をタブ20から排出しながら、モータ60を制御して、パルセータ40およびドラム30を同期して同方向に高速で回転させる。
更には、駆動制御部73は、モータ60を制御して、洗濯物量の多少に応じて、あるいは、モータ60の負荷量に応じて、ドラム30およびパルセータ40の相反回転を反転させるタイミングを変更する。これら制御の詳細については後述する。
(パルセータ40)
図5に示すように、パルセータ40は、頭頂の低い略円錐形をした円板状の部材からなる。パルセータ40の表面には、半径方向に延びる突出部41が複数(本実施形態では3つ)設けられている。
突出部41の各々は、傾斜角が異なる一対の側面を有している。具体的には、突出部41をその横断面方向から見た場合、パルセータ40の両回転方向に面する一対の側面が、パルセータ40の回転軸Jに対して異なる角度で傾斜している(非対称)。突出部41は、相対的に傾斜角θ1が大きい緩傾斜側面部42aと、相対的に傾斜角θ2が小さい急傾斜側面部42bとを有している。
具体的に、緩傾斜側面部42aの傾斜角θ1は20°以上とするのが好ましく、急傾斜側面部42bの傾斜角θ2は15°以下とするのが好ましい。
パルセータ40の両側面の傾斜角が同じである場合、パルセータ40がいずれの回転方向に回転しても、同じ機械的作用を洗濯物に与えることができる利点がある。ところが、そうした場合、洗濯物量が極端に多くなったり少なくなったりした場合に、支障が出ることが判明した。
すなわち、洗濯物が過度に多いと、ドラム30およびパルセータ40には、強いトルクでの出力が要求される。その結果、ドラム30およびパルセータ40を駆動するモータ60は、適切な出力範囲を逸脱してしまい、電力の消費量が増大するおそれがある。
一方、洗濯物量が過度に少ないと、洗濯物どうしによる作用が減少するため、洗濯物をドラム30の底方に押し付ける力が弱くなる。それに伴い、パルセータ40の機械的作用も減少するので、洗濯物の流動性が弱まる結果、効果的な洗浄効果が得られ難くなる。
それに対し、緩傾斜側面部42aによれば、洗濯物への機械的作用が相対的に弱まるので、洗濯物量が過度に多い場合でも、洗濯物に適度な機械的作用を付与しつつモータ60の負荷を低減できる。そして、急傾斜側面部42bによれば、洗濯物への機械的作用が相対的に高まるので、洗濯物量が過度に少ない場合でも、洗濯物に適度な機械的作用を付与して効果的な洗浄効果を得ることができる。
傾斜角θ1が20°以上の緩傾斜側面部42a、および傾斜角θ2が15°以下の急傾斜側面部42bであれば、そのような作用効果を安定して発揮させることができる。
(リフター50)
図3に示すように、各リフター50は、同じ略柱状の部材からなる。リフター50は、ドラム30の内周面から内方に突出し、回転軸Jと平行な方向(回転軸方向)に延びるように設置されている。各リフター50は、周方向には略等間隔で配置されている。
リフター50は、略三角形状の横断面を有しており、ドラム30の両回転方向に面するとともに、各回転方向に対して逆向きに湾曲した状態で傾斜する押出誘導面部51aおよび押入誘導面部51bからなる一対の誘導面を有している。
具体的には、押入誘導面部51bは、ドラム30が一方に回転した時に、ドラム30の開口部31の側の突端部位52(誘導面のうち、ドラム30の内方に突き出た部位)がドラム30の底部32の側の突端部位52よりも先行し、押出誘導面部51aは、ドラム30が他方に回転した時に、ドラム30の底部32の側の突端部位52がドラム30の開口部31の側の突端部位52よりも先行するように構成されている。
例えば、この洗濯機1の場合、前方から見て、ドラム30が時計回りに回転する時(図3の矢印の方向、CW方向)、ドラム30の底部32の側の突端部位52がドラム30の開口部31の側の突端部位52よりも先行するようになっている。従って、この洗濯機1の場合、ドラム30のCW方向に面する突出部41の側面が、押出誘導面部51aに相当する。
逆に、ドラム30が反時計回りに回転する時(図3の矢印の逆方向、CCW方向)、ドラム30の開口部31の側の突端部位52がドラム30の底部32の側の突端部位52よりも先行するようになっている。従って、ドラム30のCCW方向に面する突出部41の側面が押入誘導面部51bに相当する。
図6の(a)に示すように、ドラム30がCW方向に回転している時に洗濯物がリフター50に接触すると、押出誘導面部51aによる機械的作用により、底部32の側から開口部31の側へと誘導される。つまり、洗濯物はリフター50によってドラム30の奥方から押し出される。一方、図6の(b)に示すように、ドラム30がCCW方向に回転している時に洗濯物がリフター50に接触すると、押入誘導面部51bによる機械的作用により、開口部31の側から底部32の側へと誘導される。つまり、洗濯物はリフター50によってドラム30の奥方に押し入れられる。
図6の(a)に示すように、ドラム30がCW方向に回転する時には、相反回転するパルセータ40は、緩傾斜側面部42aが面する方向(前方から見てCCW方向)に回転するように構成されている。そして、図6の(b)に示すように、ドラム30がCCW方向に回転する時には、相反回転するパルセータ40は、急傾斜側面部42bが面する方向(前方から見てCW方向)に回転するように構成されている。
すなわち、洗濯物がリフター50によってドラム30の奥方から押し出されるときには、パルセータ40による洗濯物への機械的作用が弱くなる。そして、洗濯物がリフター50によってドラム30の奥方に押し込まれるときには、パルセータ40による洗濯物への機械的作用が強くなる。
<洗濯機1の運転制御>
図7に、この洗濯機1の運転制御の一例を示す。洗濯が行われるとき、ユーザはドラム30に洗濯物を投入する(ステップS1)。この洗濯機1では、洗濯物とともに洗剤も投入される。そして、ユーザが操作部13を操作し、洗濯開始の指示を行う(ステップS2)。それにより、コントローラ70は、その指示に応じた洗濯の一連の工程、すなわち、洗い工程、濯ぎ工程、および脱水工程を自動的に実行する。
コントローラ70(洗濯物量判定部71)は、洗い工程に先立って、適切な給水量を設定するために、投入された洗濯物の量を判定する(ステップS3)。コントローラ70(駆動制御部73)は、その判定結果、すなわち洗濯物の量の多少に応じて、駆動条件を設定する(ステップS4)。
具体的には、洗い工程では、立体的かつ効果的な洗濯物の流動を実現するため、所定のタイミングで周期的に反転しながら、ドラム30およびパルセータ40は相反回転される。その反転させるタイミングが、洗濯物の量に応じて調整される。
すなわち、洗濯物の量が少ない場合よりも多い場合に、急傾斜側面部42bよりも緩傾斜側面部42aが面する方向に、パルセータ40がより多く回転するように、そして、押入誘導面部51bよりも押出誘導面部51aが面する方向に、ドラム30がより多く回転するように、反転させるタイミングが設定される。
具体的には、洗濯物の量が多い場合、図6の(a)に示すように、ドラム30がCW方向に回転し、かつ、パルセータ40がCCW方向に回転する期間(低負荷期間)が長くなるように設定される。それとともに、図6の(b)に示すように、ドラム30がCCW方向に回転し、かつ、パルセータ40がCW方向に回転する期間(高負荷期間)が短くなるように設定される。
図8に、その回転制御のタイムチャートを例示する。縦軸は、回転方向別の回転数を表しており、横軸は、時間経過を表している。実線がパルセータ40の回転変化であり、破線がドラム30の回転変化である。期間R1が低負荷期間に相当し、期間R2が高負荷期間に相当する。
低負荷期間R1では、リフター50によってドラム30の奥方から洗濯物が押し出され、かつ、パルセータ40と洗濯物との間の機械的作用が弱まる。一方、高負荷期間R2では、リフター50によってドラム30の奥方へ洗濯物が押し込まれ、かつ、パルセータ40と洗濯物との間の機械的作用が強まる。
すなわち、洗濯物の量が多い場合、低負荷期間R1および高負荷期間R2の比率の変更により、低負荷期間R1が長く、高負荷期間R2が短くなるように調整される。その結果、低負荷期間R1の作用が支配的となる。従って、洗濯物量が多量であっても、モータ60は過剰なトルクを出力することなく、ドラム30およびパルセータ40を相反回転させることができる。その結果、消費電力を抑制しながら、効果的な洗濯物の流動性を確保できる。
一方、洗濯物の量が少ない場合、図6の(b)に示すように、ドラム30がCCW方向に回転し、かつ、パルセータ40がCW方向に回転する期間が長くなるように設定される。それとともに、図6の(a)に示すように、ドラム30がCW方向に回転し、かつ、パルセータ40がCCW方向に回転する期間が短くなるように設定される。
図9に、図8と同様に、その回転制御のタイムチャートを例示する。洗濯物の量が少ない場合、低負荷期間R1が短く、高負荷期間R2が長くなるように調整される。その結果、高負荷期間R2の作用が支配的となる。従って、洗濯物は、リフター50によってドラム30の奥方に押し込まれ、かつ、パルセータ40による洗濯物への機械的作用が強まるので、洗濯物量が少なくても、効果的な洗濯物の流動性を確保できる。
コントローラ70(布種判定部72)はまた、洗濯物の量を判定した後に洗濯物の種類を判定する。コントローラ70は、その判定結果も考慮して、給水量等の洗濯条件を設定する。
洗濯条件や駆動条件が設定されると、コントローラ70は、給水装置21を制御し、洗濯物量に応じた水量をタブ20に供給する。その後、洗い工程を開始する(ステップS5)。
(洗い工程)
図10に、洗い工程での制御例を例示する。コントローラ70は、洗い工程が開始されると、設定した駆動条件に従って、モータ60を駆動し、所定の期間、ドラム30およびパルセータ40を定期的に反転しながら相反回転させる(ステップS51)。上述したように、洗濯物量に応じて、ドラム30およびパルセータ40の回転が適切に設定されているので、効果的な洗いを安定して行うことができる。
コントローラ70は、モータ60の駆動中にモータロックが発生した場合、モータロックを解消する処理(ロック抑制処理)を実行する(ステップS52〜S56)。
この洗濯機1の場合、ドラム30およびパルセータ40が相反回転している状態で、ドラム30の底部32の縁に洗濯物が押し付けられる。それにより、洗濯物が詰まってしまい、モータ60が最大出力で駆動してもドラム30やパルセータ40が相反回転しなくなるおそれがある(いわゆるモータロックの状態)。そうした場合、洗いが行えなくなり、消費電力は一気に増加するし、モータ60が損傷するおそれもある。
そこで、コントローラ70は、モータ60の駆動中、回転センサ64から入力されるドラム30およびパルセータ40の回転数に基づいて、モータロックが発生したか否かを判定する(ステップS52)。
図11に、ロック抑制処理でのタイムチャートの一例を示す。上側のタイムチャートがパルセータ40の回転変化であり、下側のタイムチャートがドラム30の回転変化である。縦軸は、回転方向別の回転数を表しており、横軸は、時間経過を表している。
モータロックを判定する回転数として、コントローラ70には、予めパルセータ40およびドラム30の各々の所定の回転数r1およびr2が設定されている。設定された回転数r1,r2は、変更可能である。
モータロックが発生すると、ドラム30およびパルセータ40は、ほとんど回転しなくなるので、容易に検知できる。パルセータ40およびドラム30の少なくともいずれか一方の回転数がこれら回転数r1,r2以下になることが、CW方向またはCCW方向に発生したとする。
その場合、電力消費を抑制するため、駆動時間が残っていても、逆方向の回転駆動に移行させる。そして、所定の回転数r1,r2以下になることがCW方向およびCCW方向の双方に連続して発生すると、コントローラ70は、モータロックが発生したと判定する(図11に示す期間R3)。
モータロックが発生したと判定した場合(ステップS52でYes)、コントローラ70は、所定のロック解消処理を実行する(ステップS53)。本実施形態では、コントローラ70は、所定期間、相反回転に代えて、ドラム30およびパルセータ40を同方向に回転させる同期運転を実行する。図11に示す期間R4が、ロック解消処理の期間に相当する。
ドラム30およびパルセータ40が同じ方向に同期して回転するので、洗濯物が詰まっていてもこれらを回転させることができる。ドラム30およびパルセータ40が回転すれば、洗濯物の位置が上下に変化するので、洗濯物の詰まりを解消できる。
ロック解消処理の期間R4は、予め設定されている。この例では、ドラム30およびパルセータ40が、CW方向およびCCW方向の双方に連続して1周期ずつ回転する期間とされている。そして、コントローラ70は、モータロックが解消されたか否かを判定する(ステップS54)。モータロックが解消されない場合(ステップS54でNo)、モータロックが解消されるまで、ロック解消処理が繰り返し実行される。
モータロックが解消された場合(ステップS54でYes)、コントローラ70は、通常の駆動状態に戻し(図11に示す期間R5)、モータロックの発生回数が所定の回数N以上か否かを判定する(ステップS55)。所定の回数Nは、予めコントローラ70に設定されている。同一の洗い工程で、繰り返しモータロックが発生する場合は(ステップS55でYes)、モータ60の駆動条件を変更する(ステップS56)。
具体的には、低負荷期間の作用が、より支配的となるように、ドラム30およびパルセータ40を反転するタイミングを変更する。それにより、ドラム30およびパルセータ40の機械的負荷が低減され、モータロックが発生し難くできる。
更に、この洗濯機1では、モータ60の負荷量に応じて、駆動条件が変更されるように構成されている。
すなわち、コントローラ70は、モータ60の駆動中、電流センサ63から入力される電流値に基づいて、モータ60の負荷量が所定の基準値T1以上か否かを判定する(ステップS57)。基準値T1は、コントローラ70に予め設定された値であり、必要に応じて変更できる。例えば、基準値T1は、モータ60が適正な出力範囲を超える直前の負荷量とすることができる。
そして、コントローラ70は、モータ60の負荷量が所定の基準値T1以上と判定した場合(ステップS57でYes)、モータ60の駆動条件を変更する(ステップS58)。具体的には、低負荷期間の作用が、よりいっそう支配的となるように、ドラム30およびパルセータ40の相反回転が反転するタイミングを変更する。
それにより、モータ60の負荷量が低下するので、電力消費をよりいっそう抑制できる。
モータ60の負荷量が所定の基準値T1未満であれば(ステップS57でNo)、コントローラ70は、当初の駆動条件に従ってモータ60を駆動する。
そうして、洗い工程が終了すると(ステップS59でYes)、コントローラ70は、リターンする。それにより、濯ぎ工程が開始される(ステップS6)。
濯ぎ工程が開始されると、コントローラ70は、排水装置22を制御し、タブ20の水を排水する。排水が終了すると、コントローラ70は、給水装置21を制御してタブ20に給水した後、モータ60を駆動して、ドラム30およびパルセータ40を回転させる。濯ぎ工程は、複数回実行してもよい。また、排水と給水の間に脱水工程を入れてもよい。
濯ぎ工程が終了すると、脱水工程が開始される(ステップS7)。コントローラ70は、排水装置22を制御し、タブ20の水を排水する。そして、ドラム30およびパルセータ40を同期した状態で高速回転させる。それにより、ドラム30の内部から遠心力の作用で脱水する。脱水工程が終了すると、コントローラ70は、ブザーを鳴らすなどしてユーザに洗濯の終了を報知し、一連の運転を終了する。
<洗浄効果の比較>
図12に、基準となる条件(洗濯物量は所定の適量)の下で、洗浄効果を比較したグラフを示す。ラインL1は、この洗濯機1で、上述した洗い工程を行った場合の経時的な洗浄力の変化を示している。ラインL2は、改良前の洗濯機1(特許文献1の洗濯機1)で、ドラムおよびパルセータの相反回転を反転しながら洗い工程を行った場合の経時的な洗浄力の変化を示している。ラインL3は、この洗濯機1で、ドラムおよびパルセータの同期回転を反転しながら洗い工程を行った場合の経時的な洗浄力の変化を示している。
このように、この洗濯機1によれば、洗濯物が適量であっても、高度な洗浄力を得ることができ、洗浄時間を短縮することができる。更に、洗濯物量の多少に関わらずに優れた洗浄効果を安定して発揮でき、消費電力も抑制できる。従って、高性能なドラム式洗濯機を実現できる。
なお、開示する技術にかかるドラム式洗濯機は、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
例えば、モータの構成は一例である。ダイレクトドライブ形式に限らない。ベルト駆動形式でもよい。2つのモータで個別にドラムおよびパルセータを駆動してもよい。ドラムおよびパルセータの回転方向は、任意に設定できる。例えば、定期的に双方を同じ方向に回転させてもよいし、それぞれの回転数を変更してもよい。
洗濯物の量のみに基づいて、ドラムおよびパルセータの回転を変更したが、更に、布種に基づいても、これらの回転を変更してもよい。
1 洗濯機
20 タブ(固定槽)
30 ドラム
31 開口部
32 底部
40 パルセータ
41 突出部
42a 緩傾斜側面部
42b 急傾斜側面部
50 リフター
51a 押出誘導面部
51b 押入誘導面部
52 突端部位
60 モータ(駆動装置)
70 コントローラ(制御装置)
71 洗濯物量判定部
72 布種判定部
73 駆動制御部
J 回転軸

Claims (10)

  1. ドラム式洗濯機であって、
    洗濯物が出し入れされる投入口を前面に有する筐体と、
    前記筐体の内部に設置された固定槽と、
    前記投入口に開口部を向けた状態で、前記固定槽に回転可能に収容されたドラムと、
    前記ドラムの底部に回転可能に設置され、その表面に半径方向に延びる突出部を有するパルセータと、
    を備え、
    前記突出部が、前記パルセータの回転軸に対して異なる角度で傾斜する、緩傾斜側面部および急傾斜側面部からなる一対の側面を有している、ドラム式洗濯機。
  2. 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、
    前記緩傾斜側面部の傾斜角が20°以上、かつ、前記急傾斜側面部の傾斜角が15°以下である、ドラム式洗濯機。
  3. 請求項1または請求項2に記載のドラム式洗濯機において、
    前記ドラムおよび前記パルセータを駆動する駆動装置と、
    洗い工程で、前記駆動装置を制御して、所定のタイミングで反転しながら前記パルセータおよび前記ドラムを相反回転させる制御装置と、
    を更に備え、
    前記制御装置が、前記ドラムおよび前記パルセータの相反回転を反転させるタイミングを変更する、ドラム式洗濯機。
  4. 請求項3に記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御装置が、前記洗濯物の量を判定し、その判定結果に基づいて前記タイミングを変更する、ドラム式洗濯機。
  5. 請求項4に記載のドラム式洗濯機において、
    洗濯物の量が少ない場合よりも多い場合に、前記急傾斜側面部よりも前記緩傾斜側面部が面する方向に、前記パルセータが多く回転するように前記タイミングが変更される、ドラム式洗濯機。
  6. 請求項3〜請求項5のいずれか1つに記載のドラム式洗濯機において、
    前記ドラムの内周面から内方に突出して前記ドラムの回転軸方向に延びるリフターを更に備え、
    前記リフターは、前記ドラムの両回転方向に面するとともに各回転方向に対して逆向きに傾斜する押出誘導面部および押入誘導面部からなる一対の誘導面を有し、
    前記押入誘導面部が、前記ドラムが一方に回転した時に、前記ドラムの開口部側の突端部位が前記ドラムの底部側の突端部位よりも先行し、記押出誘導面部が、前記ドラムが他方に回転した時に、前記ドラムの底部側の突端部位が前記ドラムの開口部側の突端部位よりも先行するように構成されている、ドラム式洗濯機。
  7. 請求項6に記載のドラム式洗濯機において、
    前記緩傾斜側面部が面する方向に前記パルセータが回転する時に、前記押出誘導面部が面する方向に前記ドラムが回転する、ドラム式洗濯機。
  8. 請求項3〜請求項7のいずれか1つに記載のドラム式洗濯機において、
    前記駆動装置に作用する負荷量を検知して前記制御装置に出力する負荷検知手段を更に備え、
    前記制御装置が、前記負荷量に応じて前記タイミングを変更する、ドラム式洗濯機。
  9. 請求項3〜請求項8のいずれか1つに記載のドラム式洗濯機において、
    前記駆動装置の所定出力を検知して前記制御装置に出力するロック検知手段を更に備え、
    前記所定出力が検知された場合、前記制御装置が、所定期間、前記相反回転に代えて、前記ドラムおよび前記パルセータを同方向に回転させる同期運転を実行する、ドラム式洗濯機。
  10. 請求項9に記載のドラム式洗濯機において、
    同一の洗い工程で、前記所定出力が所定回数検知された場合に、前記急傾斜側面部よりも前記緩傾斜側面部が面する方向に、前記パルセータがより多く回転するように前記タイミングが変更される、ドラム式洗濯機。
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