JP2012170677A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】衣類の噛み込みを防止し、低振動、低騒音のドラム式洗濯機を提供する。
【解決手段】回転数検知手段34aと、モータ電流検知手段60と、振動検知手段58と、モータ34等を制御して、洗い、すすぎ、脱水等の各行程を制御する制御手段51とを備え、制御手段51は、脱水行程において、所定の脱水回転数域にて、モータ電流検知手段60にて検知したモータ34の電流値が、所定のモータ電流上限値を所定回数以上超えた時に、回転ドラム30と水槽32の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定することにより、洗濯物の損傷を防止し、モータ34への過剰な負荷を防止し、さらに洗濯物が噛み込んだまま回転ドラム30が回ることによる、異常振動、異常音も防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転ドラム前面側における、脱水起動時の衣類噛み込みを防止するドラム式洗濯機に関するものである。
従来、この種のドラム式洗濯機は、固定側の水槽の開口部に、噛み込み防止部材を設けて、衣類の噛み込みを防止する構成が提案されてきた(例えば、特許文献1)。
図8は、従来のドラム式洗濯機の縦断面図を示すものである。
図8において、回転ドラム1と、それを回転自在に収容する水槽2とを水平方向から上向き方向に角度θで傾斜させて洗濯機筐体3内に配設し、洗濯機筐体3の正面を傾斜させた傾斜面に設けられた扉体4から回転ドラム1内への洗濯物の出し入れを容易にした斜めドラム形式のドラム式洗濯機に構成されている。
有底円筒形に構成された水槽2の正面側には洗濯物出入口18が開口し、その開口中心19は、回転ドラム1の開口中心(回転軸心5と一致)から上方に偏心した位置とし、扉体4の中心も洗濯物出入口18の中心線上に略一致させている。
このように洗濯物出入口18及び扉体4をその中心位置19が回転ドラム1の回転軸心5から上方に偏心した位置になるように構成し、洗濯物出入口18を通して回転ドラム1の内部を覗いたときに死角となる部位が少なくなり、洗濯物の取り出し忘れなどが生じ難くなるようにしている。
ただし、回転ドラム1の開口径より洗濯物出入口18の開口径が小さく、回転ドラム1の回転軸心5から洗濯物出入口18の中心位置19が上方に偏っていると、図示するように回転ドラム1の開口端に洗濯物出入口18の下方がオーバーラップすることになり、この状態で回転ドラム1の開口部から洗濯物の一部が飛び出た場合に、回転ドラム1の回転に伴って飛び出た部分が回転ドラム1と水槽2との間に噛み込んでしまうことがある。このような洗濯物の噛み込みを防止するために、洗濯物出入口18の周縁部を覆い、回転ドラム1の開口部にオーバーラップする部分を中心に回転ドラム1内に向けて突出する噛み込み防止突起20を形成した出入口枠体21が設けられている。
特開2007−68803号公報
しかしながら、回転ドラム内に向けて突出する噛み込み防止突起が形成されていたとしても、回転ドラムと水槽の間に隙間は存在するため、洗濯物の量や種類、状態によっては噛み込みが発生するという課題があった。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、脱水行程において、早期に衣類の噛み込みを検知して、以降の制御を的確に行ない、衣類の損傷や異常振動、異常音を防止することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のドラム式洗濯機は、有底円筒状に形成されその回転軸が水平もしくは水平から傾斜した回転ドラムと、前記回転ドラムを回転自在に内包する水槽と、前記回転ドラムを回転駆動するモータと、前記回転ドラム、水槽、モータ等の振動系の水槽ユニットの下側を防振ダンパーにて揺動自在に弾性支持した洗濯機筐体と、前記モータの回転数を検知し、前記回転ドラムの回転数を検知する回転数検知手段と、前記モータの駆動電流を検知するモータ電流検知手段と、前記水槽ユニットの振幅を検知する振動検知手段と、前記洗濯機筺体に設けた表示手段と、前記モータ等を制御して、洗い、すすぎ、脱水等の各行程を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、脱水行程において、所定の脱水回転数域にて、前記モータ電流検知手段にて検知した前記モータの電流値が、所定のモータ電流上限値を所定回数以上超えた時に、前記回転ドラムと前記水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定するよう制御するものである。
これにより、洗濯物が噛み込んだまま脱水起動して洗濯物が損傷するのを防止することができる。また、洗濯物が噛み込んだまま回転ドラムが回ることによるモータへの過剰な負荷を防止し、洗濯物が噛み込んだまま回転ドラムが回ることによる、異常振動、異常音も防止することができる。
本発明のドラム式洗濯機は、早期に衣類の噛み込みを検知して、行程を制御することにより、衣類の損傷や、異常振動、異常音を防ぐことができるとともに、モータへの過剰な負荷を防止することで、ドラム式洗濯機の信頼性も高めることができる。
本発明の実施の形態1に係るドラム式洗濯機の縦断面図 同ドラム式洗濯機のブロック回路図 同ドラム式洗濯機の最終脱水行程シーケンス図 同ドラム式洗濯機の最終脱水行程フローチャート 同ドラム式洗濯機の、回転ドラム回転数とモータ電流値の関係を示すグラフ 本発明の実施の形態2に係るドラム式洗濯機の最終脱水行程フローチャート 本発明の実施の形態3に係るドラム式洗濯機の最終脱水行程フローチャート 従来のドラム式洗濯機の縦断面図
第1の発明は、有底円筒状に形成されその回転軸が水平もしくは水平から傾斜した回転ドラムと、前記回転ドラムを回転自在に内包する水槽と、前記回転ドラムを回転駆動するモータと、前記回転ドラム、水槽、モータ等の振動系の水槽ユニットの下側を防振ダンパーにて揺動自在に弾性支持した洗濯機筐体と、前記モータの回転数を検知し、前記回転ドラムの回転数を検知する回転数検知手段と、前記モータの駆動電流を検知するモータ電流検知手段と、前記水槽ユニットの振幅を検知する振動検知手段と、前記洗濯機筺体に設けた表示手段と、前記モータ等を制御して、洗い、すすぎ、脱水等の各行程を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、脱水行程において、所定の脱水回転数域にて、前記モータ電流検知手段にて検知した前記モータの電流値が、所定のモータ電流上限値を所定回数以上超えた時に、前記回転ドラムと前記水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定することにより、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだ状態で脱水起動してしまい、洗濯物が損傷するのを防止することができる。また、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだ状態で脱水起動し、モータに過剰な負荷がかかってしまうのを防止することもできるため、ドラム式洗濯機の信頼性を向上させることができる。加えて、噛み込んだ状態で脱水起動することの異常音の発生も防止することができる。
第2の発明は、特に第1の発明の制御手段は、脱水行程において、所定の脱水回転数域にて、回転ドラムの所定の目標回転数と、回転数検知手段にて検知した回転ドラムの回転数の差が、所定の値以上になった時に、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定することにより、モータへの過剰な負荷を抑えることができ、ドラム式洗濯機の信頼性を向上させることができる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明の制御手段は、脱水行程において、所定の脱水回転数域にて、振動検知手段にて検知した水槽ユニットの振動値が、所定の値以上になった時に、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定することにより、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだ状態で脱水起動して、異常振動、異常音が発生するのを防ぐことができる。
第4の発明は、特に第1〜第3のいずれかの発明の制御手段は、脱水行程において、洗濯物の噛み込みを判定する回転数域を、水槽内の洗濯物にかかる遠心力が所定の値以下になる回転数域に設定したことにより、洗濯物の噛み込みを検出して、脱水をやり直しても洗濯物が回転ドラムに張り付いていないため、洗濯物が回転ドラム内で動くことで、噛み込みを解消しやすくすることができる。
第5の発明は、特に第1〜第4のいずれかの発明の制御手段は、脱水行程において、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定した時に、回転ドラムの回転を停止させ、表示手段にて異常報知をすることにより、洗濯物が回転ドラムと水槽の隙間に噛み込んで損傷することを防止するとともに、噛み込んだことを使用者に知らせ、使用者がその状態を解消することができ、安全に、低振動、低騒音で脱水行程を運転することができる。
第6の発明は、特に第1〜第4のいずれかの発明の制御手段は、脱水行程において、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定した時に、そのままの脱水回転数で所定時間脱水させた後、脱水行程を終了することにより、洗濯物が回転ドラムと水槽の隙間に噛み込んだ状態で、高速回転まで上昇させることで、洗濯物が損傷することを防止し、安全に、低振動、低騒音で脱水行程を運転することができる。
第7の発明は、特に第1〜第4のいずれかの発明の制御手段は、脱水行程において、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定した時に、回転ドラムの回転を停止させ、脱水行程の初期に戻って回転ドラムを所定の低速で左右反転した後、再度脱水行程を開始することにより、洗濯物が回転ドラムと水槽の隙間に噛み込んだ場合でも、回転ドラムを制御して洗濯物を動かして噛み込みを解消し、脱水をやり直すことにより、運転が停止してしまうのを防止できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るドラム式洗濯機の縦断面図である。
図1において、回転ドラム30は、有底円筒形に形成され、外周部に多数の通水孔31が全面に設けられて、水槽32内に回転自在に配設されている。回転ドラム30の回転中心に傾斜方向に回転軸(回転中心軸)33が設けられ、回転ドラム30の軸心方向は正面側から背面側に向けて下向きに傾斜させている。この回転軸33に、水槽32の背面側近傍に取り付けたモータ34が、ベルト59を介して連結され、モータ34により回転ドラム30が正転、逆転方向に回転駆動される。回転ドラム30の内壁面には、洗濯物を撹拌
するための数個の突起板35が設けられている。
上記の、回転ドラム30、水槽32、モータ34等により、振動系の水槽ユニット61が構成されている。
水槽32の正面側で洗濯機筺体36の上向き傾斜面に設けた開口部37を蓋体38により開閉自在に覆い、この蓋体38を開くことにより、開口部37、水槽衣類出入口39および回転ドラム衣類出入口40を通して回転ドラム30内に洗濯物を入れ、回転ドラム30内から洗濯物を取り出せるようにしている。蓋体38を上向き傾斜面に設けているため、使用者は洗濯物を出し入れする際に、腰を屈める具合を少なくして行うことができる。
水槽ユニット61は、洗濯機筺体36からばね体41と防振ダンパー42により揺動自在に防振支持されており、水槽32の内底部には、回転軸33の方向に長い凹状の排水溝43を設けている。この排水溝43の底部の背面側寄りには排水口44を設けており、この排水口44に排水経路45の一端を接続し、排水経路45の他端を排水弁(排水手段)46に接続して、水槽32内の洗濯水を排水するようにしている。
また、水槽32の上部前側には、振動検知手段58が設けられ、水槽ユニット61の振動を検知している。
洗濯機筺体36上部内方に設けられた給水弁(給水手段)47は、洗剤ケース48および給水経路48aを通して水槽32内に洗濯水を給水するために、また、水位検知手段49は、水槽32内の水位を検知するために設けられている。
制御装置50は、洗濯機筺体36上部内方に設けられており、洗濯機筺体36の前面上部には、使用者が運転コースや水位などを設定し、運転の開始、停止などをするための入力設定手段53、およびその設定内容や運転の進行度合いなどを表示する表示手段54が設けられている。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るドラム式洗濯機のブロック回路図である。
図2において、制御装置50の制御手段51は、マイクロコンピュータなどで構成し、商用電源56から、電源スイッチ57のONにより電力が供給されて動作を始め、モータ34の回転数を検知することで回転ドラム30の回転数を検知する回転数検知手段34a、モータ34の駆動電流を検知するモータ電流検知手段60、水位検知手段49、振動検知手段58などの出力を入力し、双方向サイリスタ、リレーなどで構成したパワースイッチング手段52を介して、モータ34、排水弁(DV)46、給水弁(FV)47などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水の一連の行程を逐次制御する。
また、制御手段51は、入力設定手段53にて使用者の入力により設定された内容に基づいて、表示手段54に設定内容を表示して使用者に知らせる。なお、動作になんらかの異常があった場合も、表示手段54にて報知する。記憶手段55は、制御手段51により制御するのに必要なデータを記憶している。
以上のように構成されたドラム式洗濯機について、以下その動作、作用を説明する。
使用者が、蓋体38を開いて回転ドラム30内に洗濯物を投入し、洗剤ケース48内に所定量の洗剤を投入した後、運転を開始させると、まず、洗い行程を実行する。
洗い行程において、給水弁47が動作して洗濯水が給水され、その洗濯水は洗剤ケース
48および給水経路48aを通り、洗剤とともに水槽32内に入る。所定の水位まで給水した後、モータ34を制御し、回転ドラム30を所定の回転速度(例えば45r/min)まで立ち上げて、正転、休止、反転、休止の動作を繰り返す洗い動作を所定時間実行する。なお、この時の回転ドラム30の回転により、回転ドラム30内に収容された洗濯物は、回転ドラム30の内周壁に設けられた突起板35によって回転方向に持ち上げられ、持ち上げられた適当な高さ位置から落下する撹拌動作が繰り返されるので、洗濯物には叩き洗いの作用が及んで、洗いがなされる。この洗い動作を所定時間行った後、洗い行程を終了し、第1排水行程を実行する。
第1排水行程においては、排水弁46が動作して、排水が実行される。この時、水槽32内の洗濯水は、排水口44、排水経路45および排水弁46を介して、機外に排水される。その後、第1脱水行程に移行する。
第1脱水行程においては、回転ドラム30を所定の回転速度(例えば、800r/min)まで立ち上げて、この所定の回転速度で所定時間回転させ、洗濯物に含まれた洗濯水を脱水する。この第1脱水行程を所定時間行った後、給水弁47が動作して、水槽32内に洗剤投入ケース48および給水経路48aを介して洗濯水が注水され、第1すすぎ行程が実施される。
この第1すすぎ行程において、回転ドラム30の回転速度を、所定の回転速度(例えば、40r/min)に設定し、正転、休止、反転、休止の動作を繰り返し、洗濯物が回転ドラム30の内周壁に設けられた突起板35によって回転方向に持ち上げられ、持ち上げられた適当な高さ位置から落下する撹拌動作が繰り返されるすすぎ動作を所定時間実行する。
その後、第1排水行程、第1脱水行程、第1すすぎ行程と同様に、第2排水行程、第2脱水行程、第2すすぎ行程が実行される。さらに、第3排水行程が実行され、最終脱水行程が実行される。
図3は、最終脱水行程のシーケンス、図4は、同行程のフローチャート、図5は、回転ドラム30の回転数とモータ電流値の関係を示すグラフである。図3、図4、図5をもとに、この最終脱水行程について、詳細に説明する。
図3、図4において、はじめに、洗いやすすぎ行程で、回転ドラム30内で絡まった布をほぐす意図で、ステップ100にて所定回転速度(例えば50r/min)で回転ドラム30を左右反転させる。その後、85r/minまで立ち上げる(ステップ101)。ステップ101の85r/minという設定回転数は、洗濯物が遠心力により回転ドラムに張り付く程度の回転数であり、制御手段51は、モータ電流検知手段60によるモータ34の電流変動幅を検出することで、回転ドラム30内の洗濯物のアンバランス状態を検知している(ステップ102)。
電流変動幅が、所定の値a以下の場合、区間Aとして、85r/minから300r/minまで回転数を上昇させる。この間の回転数に、水槽ユニット61の第1共振点があるため、1秒間に20回転の速度で回転ドラム30の回転数を急上昇させ、共振点にはまって水槽ユニット61の振動が大きくならないように制御している(ステップ103)。
次にステップ104で、300r/minから320r/minまで1秒間に2回転の速度で、緩やかに回転数を上昇させている。
この回転数帯は、洗濯物に含まれている洗濯水が多く排出される回転数帯である。この
回転数帯で回転ドラム30の回転数を急激に上げてしまうと、洗濯物から排出される洗濯水の機外への排水が追いつかず、水槽32と回転ドラム30との間に洗濯水がたまってしまい、その洗濯水が抵抗となり、また回転により発生した多量の泡が抵抗となって、回転ドラム30の回転を阻害し、モータ34に高負荷がかかってしまう。モータ34に高負荷がかかると、モータ34の寿命を早めてしまい、モータ34の信頼性の確保が困難になる。そのため、このような回転数帯では、排水にかかる時間を考慮し、回転数の上昇を緩やかにしている。
そして、この洗濯水の機外への排水が追いつかないことによる脱水起動不良や、泡による脱水起動不良の現象は、モータ電流検知手段60によるモータ34の電流値検知や、回転数検知手段34aによる回転ドラム30の回転数検知により、検出できる。
つまり、ステップ105において、所定のモータ電流上限値を所定回数b回以上検出した場合、または、回転ドラムの回転が阻害され、目標回転数と実回転数の差が所定の値c以上の場合に、脱水起動不良として判定して、ステップ100のほぐし行程に戻り、脱水をやり直す。
ステップ105において、モータ電流値が、区間Aで定められたモータ電流上限値を所定のb回検出せず、回転ドラムの目標回転数と実回転数の差も所定範囲c以内であれば、ステップ106にて、1秒間に20回転の速度で、320r/minから400r/minまで回転数を上昇させる。その後、ステップ107にて、400r/minから420r/minまでは、1秒間に2回転の速度で、回転ドラム30の回転数を上昇させている。この回転数帯も、洗濯物に含まれている洗濯水が多く排出される回転数である。
このステップ107の回転数を上昇させる区間で、はじめのオーバーシュートを考慮し、410r/minから420r/minの間で、ステップ105と同様に、再度モータ電流値と回転ドラムの回転数を検知しており、脱水起動不良を判定する(ステップ108)。脱水起動不良と判定すれば、ステップ100のほぐし行程に戻る。ステップ108にて脱水起動不良と判定されなければ、ステップ109に移行する。
ステップ109の区間Bは、420r/minから700r/minまで回転数を上昇させる間の420r/minから600r/minまでの区間である。この区間では、洗濯物に含まれる洗濯水が一定程度排出されているので、洗濯水の機外への排水が追いつかないことによる脱水起動不良や、泡による脱水起動不良は発生しにくい。そのような区間Bを設定し、制御手段51にて、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んでいるかどうかを判定していることが、本実施の形態の特徴である。
つまり、区間Bでも、区間Aと同様に、モータの電流値や回転ドラムの回転数を検知している(ステップ110)が、その目的は、洗濯物が回転ドラムと水槽の隙間に噛み込んでいないかを判定することである。洗濯水が一定程度排出された区間Bでは、洗濯物が回転ドラムと水槽の間に噛み込んでいると、回転ドラムの回転が阻害されるため、モータ電流値や回転ドラムの回転数を検知することで、洗濯物の噛み込みを判定することができる。
図5に示す曲線Cのグラフが、正常に脱水された場合の、回転ドラム30の回転数とモータ電流値の関係で、曲線Dのグラフが、回転ドラム30前面側と水槽32の間に洗濯物が噛み込んだ状態で脱水起動した場合の、回転ドラム30の回転数とモータ電流値の関係である。
曲線Dに示すとおり、洗濯物が噛み込んだ状態で脱水起動すると、例えば、1000r
/min付近で、モータ34に流す許容電流の上限に到達し、回転数が上昇しないという現象が発生する。この状態で脱水を継続すると、モータに過負荷がかかるとともに、洗濯物が破れてしまう可能性がある。前述するように、この現象を検出して、脱水起動制御をすることが、本実施の形態の特徴である。
図4のステップ110にて、モータ電流値が、区間Bで定められたモータ電流上限値を所定のd回検出せず、回転ドラム30の目標回転数と実回転数の差も所定範囲e以内であれば、ステップ111に移行する。ステップ111に移行する際、回転ドラム30の回転数を700r/minまで上昇させるが、この間に第2の共振点があるため、1秒間に20回転の速度で回転数を急上昇させ、共振点にはまって水槽ユニット61の振動が大きくならないように制御している。
ステップ112では、回転ドラム30の回転数を700r/minで定常回転させ、制御手段51は、振動検出手段58の出力する水槽ユニット61の振動値を検知する。その値が閾値fより大きい場合は、ステップ115に移行して、それ以上回転ドラム30の回転数を上昇させず、所定時間の脱水を行なう。これは、例え回転ドラム30を停止させ、バランスを取り直そうとしても、700r/minまで到達した場合には洗濯物が回転ドラムに張り付いていることが多いためであり、また、低振動、低騒音で脱水するためである。
振動検出手段58の出力する値が閾値fより小さい場合は、さらに回転ドラム30の回転数を上昇させ、再度、振動検出手段58の出力する値を検出することで、性能上どの回転数(例えば、1000,1400,あるいは1600r/min)まで上昇させることができるかという最高回転数判定を行うステップ113に移行する。ステップ113以降、ステップ114では、ステップ113で判定された最高回転数まで回転ドラム30の回転数を上昇させ、ステップ115で所定時間、最高回転数が維持される。
以上のように、区間Bの回転数域において、モータ電流値と回転ドラムの回転数を検知して、洗濯物の噛み込みを検出することにより、以降の行程を適切に行なうことができるので、洗濯物の損傷を防止し、モータへの過剰な負荷が掛かるのも防止して、安全で、かつ低振動、低騒音の脱水を実現することができる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の第2の実施の形態に係るドラム式洗濯機の最終脱水行程のシーケンスである。
図6において、ステップ100から109、およびステップ111から115は、第1の実施の形態と同一であり、説明を省略する。
ステップ120にて、モータ電流値が、区間Bで定められたモータ電流上限値を所定回数d以上検出する、または、回転ドラム30の目標回転数と実回転数の差が所定範囲eを超えた場合は、洗濯物が噛み込んでいると判定し、ステップ111に移行せず、ステップ121に移行し、回転ドラム30を停止して、表示手段54にて異常報知を行なう。
つまり、回転ドラムと水槽の間に洗濯物が噛み込んだ状態で、そのまま脱水回転数を上昇させると、洗濯物が損傷する恐れがあるため、回転ドラム30を停止し、異常報知を発することで、使用者に注意喚起をする。
洗濯物の噛み込みは、回転ドラム30内に定格容量以上の洗濯物を投入された場合に発生することが多く、異常報知することで、使用者がその状態を解消することができ、安全
に、低振動、低騒音で脱水行程を運転することができる。
(実施の形態3)
図7は、本発明の第3の実施の形態に係るドラム式洗濯機の最終脱水行程のシーケンスである。
図7において、ステップ100から109、およびステップ111から115は、第1の実施の形態と同一であり、説明を省略する。
ステップ130にて、モータ電流値が、区間Bで定められたモータ電流上限値を所定回数d以上検出する、または、回転ドラム30の目標回転数と実回転数の差が所定範囲eを超えた場合は、洗濯物が噛み込んでいると判定し、ステップ111に移行せず、そのまま回転ドラムの回転数を維持して、ステップ115に移行し、所定時間の脱水を行なう。
洗濯物が噛み込んだ状態で、回転数を上昇させると、洗濯物が損傷する恐れがあるために、回転数を維持し、所定時間の脱水を行なうことにより、安全に、低振動、低騒音で脱水行程を運転することができる。
なお、第1、第2、第3の実施の形態での説明は、最終脱水行程での制御について説明したが、第1脱水行程、第2脱水行程でも行ってもよい。
てもよい。
以上のように、本発明にかかるドラム式洗濯機は、脱水行程において、洗濯物が回転ドラム前面側と水槽の間に噛み込んだ状態を検出することにより、洗濯物の損傷を防ぎ、安全、低振動、低騒音での脱水が可能となるので、脱水機能を有するその他の洗濯機に適用できる。
30 回転ドラム
32 水槽
34 モータ
34a 回転数検知手段
36 洗濯機筺体
42 防振ダンパー
51 制御手段
58 振動検知手段
60 モータ電流検知手段
61 水槽ユニット

Claims (7)

  1. 有底円筒状に形成されその回転軸が水平もしくは水平から傾斜した回転ドラムと、前記回転ドラムを回転自在に内包する水槽と、前記回転ドラムを回転駆動するモータと、前記回転ドラム、水槽、モータ等の振動系の水槽ユニットの下側を防振ダンパーにて揺動自在に弾性支持した洗濯機筐体と、前記モータの回転数を検知し、前記回転ドラムの回転数を検知する回転数検知手段と、前記モータの駆動電流を検知するモータ電流検知手段と、前記水槽ユニットの振幅を検知する振動検知手段と、前記洗濯機筺体に設けた表示手段と、前記モータ等を制御して、洗い、すすぎ、脱水等の各行程を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、脱水行程において、所定の脱水回転数域にて、前記モータ電流検知手段にて検知した前記モータの電流値が、所定のモータ電流上限値を所定回数以上超えた時に、前記回転ドラムと前記水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定するドラム式洗濯機。
  2. 制御手段は、脱水行程において、所定の脱水回転数域にて、回転ドラムの所定の目標回転数と、回転数検知手段にて検知した回転ドラムの回転数の差が、所定の値以上になった時に、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定する請求項1記載のドラム式洗濯機。
  3. 制御手段は、脱水行程において、所定の脱水回転数域にて、振動検知手段にて検知した水槽ユニットの振動値が、所定の値以上になった時に、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定する請求項1または2に記載のドラム式洗濯機。
  4. 制御手段は、脱水行程において、洗濯物の噛み込みを判定する回転数域を、水槽内の洗濯物にかかる遠心力が所定の値以下になる回転数域に設定した請求項1〜3のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機。
  5. 制御手段は、脱水行程において、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定した時に、回転ドラムの回転を停止させ、表示手段にて異常報知をする請求項1〜4のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機。
  6. 制御手段は、脱水行程において、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定した時に、そのままの脱水回転数で所定時間脱水させた後、脱水行程を終了する請求項1〜4のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機。
  7. 制御手段は、脱水行程において、回転ドラムと水槽の隙間に洗濯物が噛み込んだと判定した時に、回転ドラムの回転を停止させ、脱水行程の初期に戻って回転ドラムを所定の低速で左右反転した後、再度脱水行程を開始する請求項1〜4のいずれか1項に記載のドラム式洗濯機
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