JP2020110222A - 加熱保温容器 - Google Patents

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隼 石川
Hayato Ishikawa
隼 石川
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Abstract

【課題】収容物の適切な加熱と高い保温性を両立させることができると共に、製品精度の許容範囲が広く、高い歩留まりで製造することができる加熱保温容器を提供する。【解決手段】内容器3と外容器4との間に熱伝導を担う加熱用液体Lの貯留空間S1が設けられる容器本体2と蓋5とから構成され、容器本体2の上部に加熱用液体Lの流入口45が配設され、蓋5が流入口45を開閉可能に設けられ、外容器4の底面近傍に貯留された加熱用液体Lを排出する排出口47が開閉自在に設けられており、加熱用液体Lの加熱による蒸気を排気可能であると共に、加熱用液体の排出口47からの排出に応じて貯留空間S1に空気を流入可能である加熱保温容器1。【選択図】図2

Description

本発明は、食材等の収容物を加熱して保温する際に用いられる加熱保温容器に関する。
従来、食材等の収容物を加熱して保温する際に用いられる加熱保温容器として特許文献1の加熱保温容器がある。特許文献1の加熱保温容器は、内容器と外容器で構成され、内容器と外容器の容器壁面間を外部に対して開閉する逆止弁を作動流体の流通口に備える加熱保温容器である。この加熱保温容器の使用時には、流通口から容器壁面間に作動流体を入れた後に逆止弁を流通口に設置し、外容器の底部を加熱して作動流体の蒸気で内容器及びその収容物を加熱すると共に蒸気の圧力で容器壁面間の空気を逆止弁の開放で放出させる。そして、作動流体の液相が内容器と接触しなくなるまで空気を放出させて、容器壁面間に空気が逆流入しないように逆止弁が閉じた状態で内容器の収容物を保温するようになっている(特許文献1の第1−第3頁、第3図参照)。
また、特許文献1には、従来技術の加熱保温容器として、内容器と外容器で構成され、内容器と外容器の容器壁面間の所定圧以上の作動流体を放出する安全弁を作動流体の供給口に備える加熱保温容器が開示されている。この加熱保温容器は、容器壁面間に作動流体が入れられた状態で外容器の底部を加熱して液相の作動流体又は蒸気の作動流体で内容器及びその収容物を加熱し、加熱完了後に収容物と同様に昇温した作動流体を放熱防止壁又は蓄熱材として収容物を保温するようになっている(特許文献1の第1−第2頁、第1図、第2図参照)。
特開昭58−165816号公報
ところで、特許文献1の加熱保温容器で保温効果を発揮させるためには、作動流体を蒸発させて内容器と外容器の間の液量が十分に減るまで加熱し、空焚きに近い状態まで加熱する必要がある。即ち、保温効果を発揮させるためには、内容器の食材等の収容物に適する加熱ではなく、作動流体を十分に減らすことを基準にした加熱を行う必要があるため、内容器の食材等の収容物が過剰に加熱される場合が多くなり、収容物の適切な加熱と保温効果を両立させることが困難である。また、特許文献1の加熱保温容器は、内容器と外容器の間の空間を負圧に維持するため、気密性を確保すべく高い製品精度が必要になる。
他方で、特許文献1の従来技術に記載の加熱保温容器は、加熱完了後に収容物と同様に昇温した作動流体を内容器と外容器の間の空間に残置し、作動流体を放熱防止壁又は蓄熱材として収容物の保温に利用するものであるが、この作動流体は外容器の底部の加熱を内容器に伝導する熱伝導性の高い流体であり、加熱完了後に内容器と外容器の間の空間に残置された作動流体は放熱防止壁又は蓄熱材として機能するよりも外部に熱伝導する放熱材として機能してしまい、むしろ保温性を妨げてしまうという問題がある。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、収容物の適切な加熱と高い保温性を両立させることができると共に、製品精度の許容範囲が広く、高い歩留まりで製造することができる加熱保温容器を提供することを目的とする。
本発明の加熱保温容器は、内容器と外容器との間に熱伝導を担う加熱用液体の貯留空間が設けられる容器本体と、蓋とから構成され、前記容器本体の上部に前記貯留空間に加熱用液体を流入する流入口が配設され、前記蓋が前記流入口を開閉可能に設けられ、前記外容器の底面近傍に前記貯留空間に貯留された加熱用液体を排出する排出口が開閉自在に設けられており、前記貯留空間に貯留された加熱用液体の加熱による蒸気を排気可能であると共に、前記貯留空間に貯留された加熱用液体の前記排出口からの排出に応じて前記貯留空間に空気を流入可能であることを特徴とする。
これによれば、加熱用液体を貯留空間に貯留して熱伝導性を確保し、容器内部の収容物を加熱することができると共に、貯留空間に貯留された加熱用液体を排出口から排出して空気と入れ替えることにより、空気を断熱層とする保温状態の容器にすることができ、保温状態にするために過剰な加熱を行う必要がない。従って、収容物の適切な加熱と高い保温性を両立させることができる。また、保温状態では内容器と外容器の間の空気を断熱層とするため、内容器と外容器との間の貯留空間を気密性の高い構造とする必要がない。従って、製品精度の許容範囲が広く、高い歩留まりで製造することができる。また、貯留空間に貯留された加熱用液体の加熱による蒸気を排気可能とすることにより、貯留空間の圧力上昇を防いで、加熱用液体の沸点を安定化できると共に、過大な圧力上昇による容器本体の破損を防止することができる。
本発明の加熱保温容器は、前記貯留空間に貯留された加熱用液体の加熱による蒸気を前記流入口から排気可能であることを特徴とする。
これによれば、加熱用液体の加熱による蒸気を加熱用液体の流入口を有効活用して排気することができる。
本発明の加熱保温容器は、前記貯留空間に貯留された加熱用液体の前記排出口からの排出に応じて前記流入口から前記貯留空間に空気を流入可能であることを特徴とする。
これによれば、加熱用液体の流入口を有効活用して加熱用液体と空気を入れ替えることができる。
本発明の加熱保温容器は、前記蓋が内部に加熱用液体の流通空間を有する二重壁で形成されており、前記蓋の上面に前記流入口よりも開口面積の大きい加熱用液体の供給口が開閉自在に設けられ、前記蓋の底部に前記容器本体の前記流入口に挿入可能な加熱用液体の供給ノズルが配設されていることを特徴とする。
これによれば、水等の加熱用液体を開口の大きな供給口から注入することができ、加熱用液体がこぼれるのを防止しながらスムーズに蓋の流通空間、容器本体の貯留空間に注入することができる。また、加熱用液体の注入時以外には供給口を閉じることにより、蓋の流通空間の空気を断熱層とする断熱蓋を構成することができ、保温時の容器の断熱性をより高めることができる。
本発明の加熱保温容器は、前記貯留空間に貯留された加熱用液体の加熱による蒸気を前記流入口から排気可能であると共に、前記蓋の上面に排気穴が設けられ、前記流入口から排気されて前記供給ノズルを介して前記流通空間に流入した加熱用液体の加熱による蒸気を前記排気穴から排出可能であることを特徴とする。
これによれば、加熱用液体の加熱による蒸気を加熱用液体の流入口、供給ノズル、蓋の流通空間を有効活用して排気することができる。
本発明の加熱保温容器は、前記容器本体の周壁の外周上端面における前記流入口と平面視で異なる位置に、容器保温状態で前記供給ノズルが収容される凹部が設けられていることを特徴とする請求項4又は5記載の加熱保温容器。
これによれば、保温時に蓋と容器本体を相対的に回転して供給ノズルを凹部に収容することにより、蓋の供給ノズルと容器本体の流入口との連通を遮断することができる。従って、容器本体の貯留空間の空気の移動と、蓋の流通空間の空気の移動を制限し、入れ替わりが無い或いは抑制された空気断熱層で容器内部の収容物を保温することができる。
本発明の加熱保温容器は、前記流通空間を有する前記蓋に、前記容器本体側に開口して前記蓋の外側に抜ける排気路が隔壁で囲まれて形成されていることを特徴とする。
これによれば、加熱時に容器内部の収容物から発生した蒸気を排気路を介して外部に放出することができる。また、排気路は隔壁で囲まれて流通空間と連通していないことから、加熱用液体の蒸気が容器内部に入り込む或いは収容物の蒸気が貯留空間に入り込むこととを防止することができる。また、保温時にも排気路を介して容器内部と外部が通じているため、容器内部の温度低下で蓋が開かなくなることを防止することができる。
本発明の加熱保温容器は、前記貯留空間の高さ方向に延びるフロート体が設けられ、前記容器本体の周壁の外周上端面に挿通穴が形成され、前記内容器の底面を超える加熱用液体の貯留量に応じて前記フロート体が前記挿通穴から突出する突出量が増加することを特徴とする。
これによれば、挿通穴から突出するフロート体の状態を使用者が目視確認することで、貯留空間に貯留された加熱用液体の量が適量範囲か判断することができ、収容物のより適切な加熱を行いやすくすることができる。
本発明の加熱保温容器は、前記フロート体が下側フロートと前記下側フロートの上に載置される上側フロートとから構成され、前記貯留空間の加熱用液体の貯留量が所定量を超えると前記上側フロートが前記下側フロートから離れて浮き上がるように配設され、前記貯留空間の加熱用液体の満量に対応して前記上側フロートの先端が前記蓋の上面と略面一になることを特徴とする。
これによれば、貯留空間の加熱用液体の満量に対応して上側フロートの先端が蓋の上面と略面一になることにより、使用者が最適な加熱準備が整ったことを容易且つ的確に判断することができる。また、上側フロートを下側フロートから離れて浮き上がるようにすることにより、容器本体の周壁の外周上端面の挿通穴の高さに対する蓋の上面の高さをより高い位置に設定することが可能となり、蓋の厚みの自由度を高めることができる。特に、蓋の内部に加熱用液体の流通空間を設ける場合や、蓋の二重壁の内部に空気断熱層を設ける場合等に、流通空間や空気断熱層等の十分な高さ、厚さを確保することができる。
本発明の加熱保温容器によれば、収容物の適切な加熱と高い保温性を両立させることができると共に、製品精度の許容範囲が広く、高い歩留まりで製造することができる。
(a)は本発明による実施形態の加熱保温容器の正面図、(b)はその左側面図。 (a)は実施形態の加熱保温容器の平面図、(b)は同図(a)のA−A断面図、(c)は同図(b)の蓋周辺の拡大図。 (a)は実施形態の加熱保温容器の容器本体の平面図、(b)は同図(a)のB−B拡大断面図。 (a)は加熱準備された状態における実施形態の加熱保温容器の平面図、(b)は同図(a)のC−C断面図、(c)は同図(a)のD−D拡大断面図。 (a)は加熱された状態における実施形態の加熱保温容器の平面図、(b)は同図(a)のE−E断面図、(c)は同図(a)のF−F拡大断面図。 (a)は保温状態における実施形態の加熱保温容器の平面図、(b)は同図(a)のG−G断面図。
〔実施形態の加熱保温容器〕
本発明による実施形態の加熱保温容器1は、加熱可能で且つ加熱時以外に保温性能を発揮する調理鍋等として用いられるものであり、図1〜図3に示すように、内容器3と外容器4との間に熱伝導を担う加熱用液体Lの貯留空間S1が設けられる容器本体2と、内部に加熱用液体Lの流通空間S2を有する二重壁で形成されている蓋5とから構成される。
容器本体2の内容器3と外容器4は、いずれも金属製の略有底筒状であり、内容器3は底面31と周壁32を有し、外容器4は底面41と周壁42を有する。内容器3の周壁32の上端縁は外側に折り返され、折返部33が形成されている。外容器4の周壁42の上端は内側に略直角で屈曲され、略水平な外周上端面43が設けられている。外周上端面43の内端は上側に略直角で屈曲され、略垂直な突出壁44が周設されている。外容器4の突出壁44は内容器3の周壁32と折返部33との間に係合され、突出壁44と折返部33が溶接等で固着されている。
容器本体2の上部に相当する外容器4の外周上端面43には、貯留空間S1に加熱用液体Lを流入する流入口45が配設されている。また、容器本体2の周壁の外周上端面に相当する外周上端面43おける流入口45と平面視で異なる位置には、容器保温状態で後述する供給ノズル522が収容される凹部46が設けられている。本実施形態では、平面視で流入口45に対して180度回転した位置の外周上端面43に凹部46が設けられている。
外容器4の底面41の近傍には、貯留空間S1に貯留された加熱用液体Lを排出する排出口47が開閉自在に設けられている。排出口47には、流路472を有するボール弁471が設けられており、弁軸473に着脱自在なレバー48を取り付け、レバー48の操作による弁軸473の回転でボール弁471の流路472の方向を変更することにより、排出口47が開閉するようになっている。
そして、本実施形態の加熱保温容器1では、貯留空間S1に貯留された加熱用液体Lの加熱による蒸気を加熱用液体Lの流入口45から排気可能になっている(図5(b)参照)。また、貯留空間S1に貯留された加熱用液体Lの排出口47からの排出に応じて、加熱用液体Lの流入口45から貯留空間S1に空気を流入可能になっている(図5(b)、図2(b)参照)。
蓋5は、金属製であり、内部に流通空間S2を有する二重壁構造の基部51と側部52で断面視略コ字形に形成されている。蓋5は、側部52が容器本体2の折返部33の外側に嵌合されると共に、側部52の底部521を容器本体2の外周上端面43に載置されるようにして、容器本体2を脱着自在に閉じるようになっている。蓋5の底部に相当する底部521には、容器本体2の流入口45に挿入可能な加熱用液体Lの供給ノズル522が平面視の周方向の所定位置に配設されており、供給ノズル522は流通空間S2に連通している。
蓋5の上面53には流通空間S2に連通する排気穴531が設けられている。蓋5の供給ノズル522は、加熱前や加熱時には容器本体2の流入口45に挿入するように配置され、流入口45から排気される加熱用液体Lの加熱による蒸気は供給ノズル522に入り込み、供給ノズル522を介して流通空間S2に流入するようになっている。そして、流通空間S2に流入した加熱用液体Lの加熱による蒸気は、排気穴531から排出可能になっている。排気穴531の開口面積は、加熱用液体Lの加熱による蒸気をスムーズに排気し、且つ保温状態での良好な保温効果を得る観点から、7〜28mmとすると好適である。
蓋5の基部51には、容器本体2側に開口して蓋5の外側に抜ける排気路511が隔壁512で囲まれて形成されている。排気路511により、加熱用液体Lの加熱による蒸気の排気とは独立した経路で、加熱時に容器内部の収容物から発生した蒸気を外部に放出することが可能である。排気路511の開口面積は、収容物から発生した蒸気をスムーズに排気し、且つ容器保温状態での良好な保温効果を得る観点から、7〜28mmとすると好適である。
蓋5の上面53の略中央には、取手54が溶接等で固着して取り付けられている。また、蓋5の上面53には、容器本体2の流入口45よりも開口面積の大きい加熱用液体Lの供給口532が設けられており、供給口532は、ヒンジ551で上面53に取り付けられている開閉蓋55の開閉により開閉自在になっている。開閉蓋55の上面には突起552が形成されており、一方の端部が上面53に回転可能に軸支されている略S字形のロック部56の他方の端部を突起552に係合することにより、開閉蓋55の閉状態が保持されるようになっている。開閉蓋55は、ロック部56を回転して突起552との係合を解除すると開閉自在な状態となる。
蓋5は、容器本体2の流入口45を開閉可能に設けられており、流入口45の開状態では、上述のように、蓋5の供給ノズル522が容器本体2の流入口45に挿入するように配置される。流入口45の閉状態では、例えば供給ノズル522が流入口45に挿入された蓋5の配置から蓋5を180度回転して取り付け、供給ノズル522を凹部46に収容し、蓋5の側部52の底部521で容器本体2の流入口45を閉じる(図6(b)参照)。
更に、加熱保温容器1には、貯留空間S1に高さ方向に延びるフロート体6が設けられていると共に、容器本体2の周壁の外周上端面43における流入口45と凹部46と異なる平面視位置に挿通穴49が形成されており、内容器3の底面31を超える加熱用液体Lの貯留量に応じてフロート体6が挿通穴49から突出し、その突出する突出量が増加するようになっている。尚、供給ノズル522が流入口45に挿入された蓋5と容器本体2の配置において、挿通穴49とフロート体6が設けられている位置に対応する蓋5には切欠部57が設けられており、切欠部57の箇所でフロート体6が突出可能になっている。
本実施形態におけるフロート体6は、棒状の下側フロート61と、下側フロート61の上に載置される棒状の上側フロート62とから構成されている。下側フロート61は、基部611の下端部に基部611よりも大径の大径部612が設けられた形状になっている。上側フロート62は、下側フロート61の基部61と略同一径の基部621を有し、基部621の軸方向の中間よりもやや上寄りの位置に基部621よりも大径の大径部622が設けられた形状になっている。
フロート体6が配置されている位置の外容器4の周壁42の内面には、フロート体6の移動や位置を規制する規制部として第1移動規制部71、第2移動規制部72が内方に突出して設けられている。第1移動規制部71は、環状に形成されて上下の離れた2カ所に設けられ、下側フロート61の基部611が第1移動規制部71に遊挿されている。下側フロート61の大径部612の外径は、第1移動規制部71の内径よりも大きく、通り抜け不能に形成されている。第2移動規制部72は、環状に形成されて上下の離れた2カ所に設けられ、上側フロート62の大径部622より下側の基部621が第2移動規制部72に遊挿されている。上側フロート62の大径部622の外径は、第2移動規制部72の内径と挿通穴49の内径よりも大きく、通り抜け不能に形成されている。
図3(b)のフロート体6は、加熱用液体Lが内容器3の底面31の高さの位置或いは水位まで貯留された場合に対応する状態で配置されており、下側フロート61の下端面613が内容器3の底面31と略同一高さに配置されている。更に、この状態では、上側フロート62の下端面623が下側フロート61の上端面614に載置され、上側フロート62の先端が挿通穴49から突出せずに、外周上端面43の上面と略面一の高さに配置される。この状態は、加熱用液体Lが内容器3の底面31の高さの位置或いは水位まで貯留され、加熱用液体Lの熱伝導を介して加熱保温容器1を加熱可能な限界の状態になっている。
この限界状態よりも加熱用液体Lの貯留量が少なくなると上側フロート62が挿通穴49の内側の貯留空間S1に収納されていき、図3(b)の状態よりもフロート体6が下降していく。また、この限界状態よりも加熱用液体Lの貯留量が多くなると、上側フロート62の先端が挿通穴49から突出していく。更に、貯留空間S1の加熱用液体Lの貯留量が所定量を超えると、上側フロート62が、第1移動規制部71に大径部612が引っかかって上昇不能となる下側フロート61から離れて浮き上がり、貯留空間S1の加熱用液体Lの満量に対応して上側フロート62の先端が蓋5の上面53と略面一になるようになっている。この状態では、上側フロート62の大径部622が挿通穴49の周縁の外周上端面43に引っかかった状態となる。
本実施形態の加熱保温容器1を使用する際には、図4に示すように、内容器3の内部にスープなどの食材等の収容物Fを入れ、弁軸473にレバー48を取り付けて回転し、ボール弁471の流路472の方向を排水口47の流路に対して閉じた状態にしてレバー48を取り外すと共に、蓋5の供給ノズル522を容器本体2の流入口45に挿入するように配置する。そして、ロック部56を解除して開閉蓋55を開け、供給口532から水等の加熱用液体Lを流通空間S2に供給すると、供給された加熱用液体Lは流通空間S2に留まりながら流通し、供給ノズル522、流入口45を介して容器本体2の貯留空間S1に流入する。
加熱用液体Lが貯留空間S1に貯まっていくとフロート体6が浮き上がり、貯留空間S1の加熱用液体Lの満量に対応して上側フロート62の先端が蓋5の上面53と略面一の位置に配置される。この貯留空間S1の加熱用液体Lの満量に対応して上側フロート62の先端が蓋5の上面53と略面一になった状態で加熱用液体Lの供給を停止してもよいが、より長時間の加熱をする際には、蓋5の流通空間S2まで加熱用液体Lが貯留されるまで加熱用液体Lを供給してもよく、また、より短時間の加熱をする際には、貯留空間S1の加熱用液体Lが満量に達しておらず、上側フロート62が挿通穴49から適量の突出量で突出している状態で後述の加熱を行うことも可能である。
その後、図5に示すように、開閉蓋55を閉じて供給口532を閉状態にし、ロック部56を突起552に係合し、外容器4の底面41をガスコンロ等の加熱装置100で下側から加熱する。加熱よる熱は、貯留空間S1に貯留された加熱用液体Lを介して外容器4から内容器3に熱伝導し、内容器3の内部の収容物Fが加熱される。加熱された収容物Fから発生した蒸気は、排気路511を介して容器外側に排出される。
また、貯留空間S1に貯留された加熱用液体Lの加熱による蒸気は、流入口45、供給ノズル522を介して流通空間S2に流入し、排気穴531から容器外側に排出され、貯留空間S1内の圧力上昇が防止される。加熱による蒸気排出で貯留空間S1に貯留された加熱用液体Lは減少するため、加熱時には、上側フロート62が挿通穴49から突出していること、換言すれば加熱用液体Lが外容器4の底面41と内容器3の底面31との間を満たして加熱用液体Lによる熱伝導可能な状態にあることを確認する。
加熱完了後には、弁軸473にレバー48を取り付けて回転し、ボール弁471の流路472の方向を排水口47の流路に対して開いた状態にして、貯留空間S1から残った加熱用液体Lを排出し(図2(b)参照)、排出後にボール弁471の流路472の方向を排水口47の流路に対して閉じた状態にして、レバー48を取り外す(図6参照)。そして、図5に示すように、蓋5を180度回転して容器本体2に取り付け、供給ノズル522を凹部46に収容し、蓋5の側部52の底部521で容器本体2の流入口45を閉じて、加熱保温容器1を保温状態にする。
本実施形態の加熱保温容器1によれば、加熱用液体Lを貯留空間S1に貯留して熱伝導性を確保し、容器内部の収容物Fを加熱することができると共に、貯留空間S1に貯留された加熱用液体Lを排出口47から排出して空気と入れ替えることにより、空気を断熱層とする保温状態の容器にすることができ、保温状態にするために過剰な加熱を行う必要がない。従って、収容物Fの適切な加熱と高い保温性を両立させることができる。また、保温状態では内容器3と外容器4の間の空気を断熱層とするため、内容器3と外容器4との間の貯留空間S1を気密性の高い構造とする必要がない。従って、製品精度の許容範囲が広く、高い歩留まりで製造することができる。また、貯留空間S1に貯留された加熱用液体Lの加熱による蒸気を排気可能とすることにより、貯留空間S1の圧力上昇を防いで、加熱用液体Lの沸点を安定化できると共に、過大な圧力上昇による容器本体2の破損を防止することができる。
また、加熱保温容器1では、加熱用液体Lの加熱による蒸気を加熱用液体Lの流入口45を有効活用して排気することができ、更に、供給ノズル522、蓋5の流通空間S2を有効活用して排気することができる。また、加熱用液体Lの流入口45を有効活用して加熱用液体Lと空気の入れ替えを行うことができる。
また、水等の加熱用液体Lを開口の大きな供給口532から注入することができ、加熱用液体Lがこぼれるのを防止しながらスムーズに蓋5の流通空間S2、容器本体2の貯留空間S1に注入することができる。また、加熱用液体Lの注入時以外には供給口532を閉じることにより、蓋5の流通空間S2の空気を断熱層とする断熱蓋を構成することができ、保温時の容器の断熱性をより高めることができる。
また、保温時に蓋5と容器本体2を相対的に回転して供給ノズル522を凹部46に収容することにより、蓋5の供給ノズル522と容器本体2の流入口45との連通を遮断することができる。従って、容器本体2の貯留空間S1の空気の移動と、蓋5の流通空間S2の空気の移動を制限し、入れ替わりが無い或いは抑制された空気断熱層で容器内部の収容物Fを保温することができる。
また、加熱時に容器内部の収容物Fから発生した蒸気を排気路511を介して外部に放出することができる。また、排気路511は隔壁512で囲まれて流通空間S2と連通していないことから、加熱用液体Lの蒸気が容器内部に入り込む或いは収容物Fの蒸気が貯留空間S1に入り込むこととを防止することができる。また、保温時にも排気路511を介して容器内部と外部が通じているため、容器内部の温度低下で蓋5が開かなくなることを防止することができる。
また、挿通穴49から突出するフロート体6の状態を使用者が目視確認することで、貯留空間S1に貯留された加熱用液体Lの量が適量範囲か判断することができ、収容物Fのより適切な加熱を行いやすくすることができる。また、貯留空間S1の加熱用液体Lの満量に対応して上側フロート62の先端が蓋5の上面53と略面一になる構成により、使用者が最適な加熱準備が整ったことを容易且つ的確に判断することができる。
また、上側フロート62を下側フロート61から離れて浮き上がる構成により、容器本体2の周壁の外周上端面43の挿通穴49の高さに対する蓋5の上面53の高さをより高い位置に設定することが可能となり、蓋5の厚みの自由度を高めることができる。特に、本実施形態のように蓋5の内部に加熱用液体Lの流通空間S2を設ける場合や、蓋5の二重壁の内部に空気断熱層を設ける場合に、流通空間S2や空気断熱層の十分な高さ、厚さを確保することができる。
〔本明細書開示発明の包含範囲〕
本明細書開示の発明は、発明として列記した各発明、実施形態及びその変形例の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な内容を本明細書開示の他の内容に変更して特定したもの、或いはこれらの内容に本明細書開示の他の内容を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な内容を部分的な作用効果が得られる限度で削除して上位概念化して特定したものを包含する。そして、本明細書開示の発明には下記変形例や追記した内容も含まれる。
例えば本発明の加熱保温容器における蓋は、上記実施形態の蓋5に限定されず、加熱保温容器の保温性を確保する断熱性を有し、加熱用液体の流入口を開閉可能に構成されるものであれば適用可能である。また、上記実施形態では、貯留空間S1に貯留された加熱用液体Lの加熱による蒸気を加熱用液体Lの流入口45を介して排気可能とする構成としたが、別途に蒸気を排気する排気穴を容器本体に設ける構成等とすることが可能である。また、上記実施形態では、貯留空間S1に貯留された加熱用液体Lの排出口47からの排出に応じて加熱用液体Lの流入口45から貯留空間S1に空気を流入可能とする構成としたが、別途に空気を流入させる流入穴を容器本体に設ける構成等とすることが可能である。
また、上記実施形態のフロート体6は、下側フロート61と下側フロート61から離れて浮き上がる上側フロート62とから構成したが、本発明におけるフロート体は、本発明の趣旨の範囲内で適宜であり、例えば1本の棒状のフロート体が内容器の底面を超える加熱用液体の貯留量に応じて挿通穴から突出する突出量が増加するように設ける構成等とすることが可能である。
本発明は、例えば加熱可能で且つ加熱時以外に保温性能を発揮する調理鍋等として利用することができる。
1…加熱保温容器 2…容器本体 3…内容器 31…底面 32…周壁 33…折返部 4…外容器 41…底面 42…周壁 43…外周上端面 44…突出壁 45…流入口 46…凹部 47…排出口 471…ボール弁 472…流路 473…弁軸 48…レバー 49…挿通穴 5…蓋 51…基部 511…排気路 512…隔壁 52…側部 521…底部 522…供給ノズル 53…上面 531…排気穴 532…供給口 54…取手 55…開閉蓋 551…ヒンジ 552…突起 56…ロック部 57…切欠部 6…フロート体 61…下側フロート 611…基部 612…大径部 613…下端面 614…上端面 62…上側フロート 621…基部 622…大径部 623…下端面 71…第1移動規制部 72…第2移動規制部 100…加熱装置 L…加熱用液体 S1…貯留空間 S2…流通空間 F…収容物

Claims (9)

  1. 内容器と外容器との間に熱伝導を担う加熱用液体の貯留空間が設けられる容器本体と、蓋とから構成され、
    前記容器本体の上部に前記貯留空間に加熱用液体を流入する流入口が配設され、
    前記蓋が前記流入口を開閉可能に設けられ、
    前記外容器の底面近傍に前記貯留空間に貯留された加熱用液体を排出する排出口が開閉自在に設けられており、
    前記貯留空間に貯留された加熱用液体の加熱による蒸気を排気可能であると共に、
    前記貯留空間に貯留された加熱用液体の前記排出口からの排出に応じて前記貯留空間に空気を流入可能であることを特徴とする加熱保温容器。
  2. 前記貯留空間に貯留された加熱用液体の加熱による蒸気を前記流入口から排気可能であることを特徴とする請求項1記載の加熱保温容器。
  3. 前記貯留空間に貯留された加熱用液体の前記排出口からの排出に応じて前記流入口から前記貯留空間に空気を流入可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の加熱保温容器。
  4. 前記蓋が内部に加熱用液体の流通空間を有する二重壁で形成されており、
    前記蓋の上面に前記流入口よりも開口面積の大きい加熱用液体の供給口が開閉自在に設けられ、
    前記蓋の底部に前記容器本体の前記流入口に挿入可能な加熱用液体の供給ノズルが配設されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の加熱保温容器。
  5. 前記貯留空間に貯留された加熱用液体の加熱による蒸気を前記流入口から排気可能であると共に、
    前記蓋の上面に排気穴が設けられ、
    前記流入口から排気されて前記供給ノズルを介して前記流通空間に流入した加熱用液体の加熱による蒸気を前記排気穴から排出可能であることを特徴とする請求項4記載の加熱保温容器。
  6. 前記容器本体の周壁の外周上端面における前記流入口と平面視で異なる位置に、容器保温状態で前記供給ノズルが収容される凹部が設けられていることを特徴とする請求項4又は5記載の加熱保温容器。
  7. 前記流通空間を有する前記蓋に、前記容器本体側に開口して前記蓋の外側に抜ける排気路が隔壁で囲まれて形成されていることを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の加熱保温容器。
  8. 前記貯留空間の高さ方向に延びるフロート体が設けられ、
    前記容器本体の周壁の外周上端面に挿通穴が形成され、
    前記内容器の底面を超える加熱用液体の貯留量に応じて前記フロート体が前記挿通穴から突出する突出量が増加することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の加熱保温容器。
  9. 前記フロート体が下側フロートと前記下側フロートの上に載置される上側フロートとから構成され、
    前記貯留空間の加熱用液体の貯留量が所定量を超えると前記上側フロートが前記下側フロートから離れて浮き上がるように配設され、
    前記貯留空間の加熱用液体の満量に対応して前記上側フロートの先端が前記蓋の上面と略面一になることを特徴とする請求項8記載の加熱保温容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102494481B1 (ko) * 2021-11-03 2023-02-06 제이씨텍(주) 보조개방부가 구비된 냄비 뚜껑

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