JP2020109197A - Ni基合金及びNi基合金を用いた熱間圧延用スラブの製造方法 - Google Patents

Ni基合金及びNi基合金を用いた熱間圧延用スラブの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、大角型Ni基合金塊においても、熱間鍛造工程の初期の工程における割れの発生を防止できるNi基合金及び該Ni基合金を用いた熱間圧延用スラブの製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】質量%で、炭素(C):0.001〜0.045%、ケイ素(Si):0.05〜1.00%、マンガン(Mn):0.05〜1.00%、リン(P):0.015%以下、硫黄(S):0.0030%以下、クロム(Cr):14〜24%、ニオブ(Nb):1.5〜4.0%、鉄(Fe):3〜25%、アルミニウム(Al):0.01〜0.20%、窒素(N):0.003〜0.020%、ホウ素(B):0.0010〜0.0100%、酸素(O):0.0002〜0.0020%、残部ニッケル(Ni)及び不可避的不純物からなり、Nb/B値が500以上であることを特徴とするNi基合金。【選択図】なし

Description

本発明は、耐応力腐食割れ、耐粒界腐食性に優れたNi基合金に関する。特に、鍛造工程において、割れ、欠けを抑制できる製造性に優れるNi基合金、該Ni基合金を用いた熱間圧延用スラブの製造方法に関するものである。
Ni基合金は、耐食性、耐熱性に優れるため厳しい使用環境で適用されている。Ni基合金のうち、例えば、JIS NCF 600相当材は、優れた耐応力腐食割れ性、耐粒界腐食性を具備しているため、原子炉の炉心材として使用されている。さらに厳しい環境の場合には、通常、Nb等を添加し、固溶する炭素を炭化物として固着した合金が適用されている。
しかしながら、Nbを添加したNi基合金は熱間加工性に問題があった。そこで、特許文献1では、NbCの溶体化熱処理が提案されている。また、特許文献2では、B添加およびO含有量の低減による粒界強化の改善が提案されている。しかしながら、いずれも一定の効果はあるものの、耐応力腐食割れ、耐粒界腐食性に改善の余地があった。
そこで、特許文献3では、熱間加工性に優れ、耐応力腐食割れに優れたNi基合金、特許文献4では、Bを含有するスラブに表面欠陥を発生させないように熱間圧延し厚板とするNi基合金熱間圧延板の製造方法が提案されている。
一方で、特許文献3、4でも、大角型合金塊とした場合に、製造が継続できないほどではないが、時折、熱間鍛造工程で割れが発生することがあった。従って、特に、大角型合金塊とした場合に、割れを更に改善させることが求められている。熱間鍛造工程での割れは、熱間鍛造工程の初期の工程である据込み鍛造後には発生しており、次工程のプレス加工で割れが拡大していることが判明した。また、この割れは、プレス加工以降の工程では、進展しない、すなわち、拡大しないことが判明した。従って、特に、大角型合金塊とした場合には、耐割れ性をさらに向上させるために、熱間鍛造工程の初期の工程である据込み鍛造における割れの発生を防止することが求められている。
特開昭63−53235号公報 特開昭61−84348号公報 特許第4993327号公報 特許第4414588号公報
上記事情に鑑み、本発明は、大角型Ni基合金塊においても、熱間鍛造工程の初期の工程における割れの発生を防止できるNi基合金及び該Ni基合金を用いた熱間圧延用スラブの製造方法を提供することを目的とする。
発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ね、上記問題を解決するには、据込み鍛造の1パス目の圧下率を小さくすると割れが防止できるのでは、と考えた。その結果、5%圧下後に割れは目視されなかった。しかしながら、鍛造を追加して工程を進めたところ、割れが確認された。結果として、圧下率を5%と小さくしても割れは防止できなかった。そこで、5%圧下後のNi基合金塊を研削、浸透探傷試験を実施したところ、微細な割れが部分的に確認された。さらに、熱間鍛造する前、つまり、昇温、加熱しただけのNi基合金塊についても浸透探傷試験を実施したところ、微細な割れが部分的に観察された。これに対し、鋳造を行ったままのNi基合金塊には割れは確認されなかった。つまり、熱間鍛造工程前のNi基合金塊を加熱する工程で、割れが発生したものと考えた。
そこで、Ni基合金塊について割れ部の断面ミクロ組織を観察したところ、Ni基合金塊の粗柱状晶の粒界に割れがあり、そこに析出物が確認された。この析出物を分析したところ、NbとCを主成分とする化合物(炭化物)であったが、これ以外にBの存在が確認された。そこで、Nb量、B量、加熱条件の割れにおよぼす影響を検討した結果、割れを抑制するための成分としては、Nb/B量の制御が必要であることが判明した。また、熱間鍛造工程前のNi基合金の加熱条件としては、1000〜1049℃で少なくとも1時間以上保持し、Bを含むNbCの固溶をより促進することが必要であることを見出した。
本発明の構成の要旨は、以下の通りである。
[1]質量%で、炭素(C):0.001〜0.045%、ケイ素(Si):0.05〜1.00%、マンガン(Mn):0.05〜1.00%、リン(P):0.015%以下、硫黄(S):0.0030%以下、クロム(Cr):14〜24%、ニオブ(Nb):1.5〜4.0%、鉄(Fe):3〜25%、アルミニウム(Al):0.01〜0.20%、窒素(N):0.003〜0.020%、ホウ素(B):0.0010〜0.0100%、酸素(O):0.0002〜0.0020%、残部Ni及び不可避的不純物からなり、Nb/B値が500以上であることを特徴とするNi基合金。
[2]前記Nb/B値が、650以上であることを特徴とする[1]に記載のNi基合金。
[3]質量%で、炭素(C):0.005〜0.035%、ニオブ(Nb):2.1〜3.2%、ホウ素(B):0.0010〜0.0070%であることを特徴とする[1]または[2]に記載のNi基合金。
[4]質量5000Kg超であり、少なくとも1つの面が四角形であることを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか1つに記載のNi基合金。
[5]質量%で、炭素(C):0.001〜0.045%、ケイ素(Si):0.05〜1.00%、マンガン(Mn):0.05〜1.00%、リン(P):0.015%以下、硫黄(S):0.0030%以下、クロム(Cr):14〜24%、ニオブ(Nb):1.5〜4.0%、鉄(Fe):3〜25%、アルミニウム(Al):0.01〜0.20%、窒素(N):0.003〜0.020%、ホウ素(B):0.0010〜0.0100%、酸(O):0.0002〜0.0020%、残部ニッケル(Ni)及び不可避的不純物からなり、Nb/B値が500以上、質量5000Kg超、且つ少なくとも1つの面が四角形であるNi基合金を、1000〜1049℃で1時間以上保持したのち、再度昇温して1100〜1250℃に加熱して、5〜20%の据込み鍛造を行い、更に、1150〜1250℃の範囲に加熱して、プレス毎の圧下率を5〜15%の範囲として鍛造する第1プレス工程と、
前記第1プレス工程を実施した鋳塊を、1200〜1300℃の範囲に加熱して、800〜1300℃の温度範囲に保ちながら、プレス毎の圧下率を5〜85%の範囲として鍛造するまでの一工程を1回以上行う第2プレス工程と、
前記第2プレス工程を実施した鋳塊を、1050〜1230℃に加熱して合計圧下率を10%以上としてプレス加工を行う第3プレス工程と、
を含む熱間圧延用スラブの製造方法。
本発明のNi基合金によれば、昇温時に温度差が生じやすい大角型Ni基合金塊であっても、割れ、欠けの発生を防止できる。また、本発明のNi基合金を適用することで、大角型Ni基合金塊であっても、割れ、欠けの発生を防止した熱間圧延用スラブを製造することができる。このため、本発明のNi基合金は、要求品質が厳しい原子炉用材料に適用することができる。
次に、本発明のNi基合金について詳細を説明する。本発明のNi基合金は、質量%(以下、Ni基合金の各成分の含有量である質量%を、単に「%」という。)で、炭素(C):0.001〜0.045%、ケイ素(Si):0.05〜1.00%、マンガン(Mn):0.05〜1.00%、リン(P):0.015%以下、硫黄(S):0.0030%以下、クロム(Cr):14〜24%、ニオブ(Nb):1.5〜4.0%、鉄(Fe):3〜25%、アルミニウム(Al):0.01〜0.20%、窒素(N):0.003〜0.020%、ホウ素(B):0.0010〜0.0100%、酸素(O):0.0002〜0.0020%、残部ニッケル(Ni)及び不可避的不純物からなり、Nb/B値が500以上である。
C:0.001〜0.045%
Ni基合金中のCは、オーステナイト相を安定化し、室温での機械的強度を確保するために必須の元素である。このためには、0.001%以上の含有量が必要である。一方で、過剰量の添加はNbとCを主成分とする化合物(炭化物)を生成させ、その近傍にCr欠乏部を形成し、耐食性を著しく低下させる。また、NbとCを主成分とする化合物が増えて、割れを発生させる。このため、含有量の上限は0.045%とする。含有量の好ましい下限は0.003%、特に好ましい下限は0.005%である。また、含有量の好ましい上限は0.040%、特に好ましい上限は0.035%である。
Si:0.05〜1.00%
Ni基合金中のSiは、脱酸を行なうのに必須の元素であり、さらに、耐応力腐食割れ性を向上させるのに必要である。この効果は、0.05%以上の添加により得られる。しかしながら、過剰量の添加は、介在物の増加、これに関連して表面欠陥の発生を招く。このため、含有量の上限は1.00%とする。含有量の好ましい下限は0.08%、特に好ましい下限は0.10%である。また、含有量の好ましい上限は0.80%、特に好ましい上限は0.60%である。
Mn:0.05〜1.00%
Ni基合金中のMnは、Siと同じく脱酸を行なうのに必須の元素であり、オーステナイト相の安定にも寄与する。特に、添加による硬さ上昇が小さく、機械的強度を適正化しつつ、オーステナイト相の安定を確保できる元素である。このため、少なくとも0.05%以上の添加が必要である。しかしながら、過剰量の添加は、耐食性を低下させるため、含有量の上限は1.00%とする。含有量の好ましい下限は、0.08%、特に好ましい下限は0.10%である。また、含有量の好ましい上限は0.80%、特に好ましい上限は0.60%である。
P:0.015%以下
Ni基合金中のPは、粒界に偏析し、耐食性、熱間加工性を低下させてしまう元素である。このため、その上限は厳しく限定する必要がある。本発明では0.015%以下に制限する。含有量の好ましい上限は0.012%、特に好ましい上限は、0.010%である。また、含有量の下限は0%に近いほど好ましいが、例えば、0.001%が挙げられる。
S:0.0030%以下
Ni基合金中のSは、粒界に偏析して低融点化合物を形成し、熱間加工性の低下を招く元素であり、極力低減すべきである。このため、その上限は厳しく限定する必要がある。本発明では0.0030%以下に制限する。好ましくは0.0025%以下、特に好ましくは0.0020%以下である。また、含有量の下限は0%に近いほど好ましいが、例えば、0.0001%が挙げられる。
Cr:14〜24%
Ni基合金中のCrは、耐食性の向上に寄与する重要な元素であり、厳しい環境に使用するのに必須の元素である。このため、少なくとも14%の添加は必要である。しかしながら、24%を越えて含有すると、高温での機械的強度が高くなり加工が困難となる。さらに、オーステナイト相の不安定化を招き、炭化物の析出も促進する。このため、含有量の上限は24%とする。含有量の好ましい下限は15.0%、特に好ましい下限は15.5%である。また、含有量の好ましい上限は23.0%、特に好ましい上限は22.0%である。
Nb:1.5〜4.0%
Ni基合金中のNbは、CおよびNを炭化物、窒化物もしくは炭窒化物として析出させて耐食性を向上させる効果がある。この効果を得るには、少なくとも1.5%以上の添加が必要である。しかしながら、含有量が多すぎると過剰に析出した析出物により粒界脆性を生じさせる場合があるので、含有量の上限は4.0%とする。含有量の好ましい下限は2.0%、特に好ましい下限は2.1%である。また、含有量の好ましい上限は3.7%、特に好ましい上限は3.2%である。
Fe:3〜25%
Ni基合金中のFeは、靭性の向上に寄与する成分である。この効果を得るには少なくとも3%の添加が必要である。しかしながら、含有量が25%を越えると耐食性を低下させる。このため、含有量の上限は25%とする。含有量の好ましい下限は5%、特に好ましい下限は6%である。また、含有量の好ましい上限は23%、特に好ましい上限は21%である。
Al:0.01〜0.20%
Ni基合金中のAlは、脱酸を行なうのに必須の元素であり、少なくとも0.01%以上の添加が必要である。しかしながら、0.20%を越えて添加すると、熱間加工性を劣化させ、母材中に介在物を多数形成し、耐食性が低下する傾向がある。このため、含有量の上限は0.20%とする。含有量の好ましい下限は0.02%、特に好ましい下限は0.03%である。また、含有量の好ましい上限は0.18%、特に好ましい上限は0.16%である。
N:0.003〜0.020%
Ni基合金中のNは、室温での機械的強度を向上させ、オーステナイト相の安定度を増し、さらに耐食性も向上させる。このため、0.003%以上の添加が必要である。しかしながら、Nbと化合物を形成することから有効なNb量を低減させ、ブローホールが生じやすくなる。このため、含有量の上限は0.020%とする。含有量の好ましい下限は0.005%、特に好ましい下限は0.008%である。また、含有量の好ましい上限は0.014%、特に好ましい上限は0.012%である。
B:0.0010〜0.0100%
Ni基合金中のBは、熱間加工性を改善する重要な元素である。熱間鍛造、熱間圧延において、安定して割れを防止するには少なくとも0.0010%の添加が必要である。これに対し、0.0100%を越えて含有すると、かえって熱間加工性が低下する。よって、含有量の上限は0.0100%とする。含有量の好ましい下限は0.0015%、特に好ましい下限は0.0020%である。また、含有量の好ましい上限は0.0080%、特に好ましい上限は0.0070%である。
O:0.0002〜0.0020%
Ni基合金中のOは、溶解、精錬工程でN量の低減を容易とする。このため、少なくとも0.0002%以上の含有が必要である。しかしながら、OはAl、Ti、Si、Mnと結合し、脱酸生成物を生成する。0.0020%を越えて含有する場合、脱酸生成物による耐食性の低下、表面欠陥の原因となる。このため、含有量の上限は0.0020%とする。含有量の好ましい下限は0.0003%、特に好ましい下限は0.0004%である。また、含有量の好ましい上限は0.0019%、特に好ましい上限は0.0018%である。
本発明のNi基合金では、上記成分以外の残部はNi及び不可避的不純物である。本発明のNi基合金では、主成分としてNiが含有されている。
Nb/B値が500以上
本発明のNi基合金中におけるNb/Bの値は、大角型Ni基合金塊を加熱し、据込み鍛造する際に発生する割れを防止するための指標である。Nb/Bの値が500未満の場合、Nb量に対しB量が過剰となり、NbとC、Bとの析出物が形成され、大角型Ni基合金塊に割れが発生する。このため、Nb/Bの値は500以上とする。Nb/Bの値の好ましい下限は600、特に好ましい下限は650である。また、Nb/Bの値の上限は、特に限定されないが、例えば、2000である。なお、本明細書中、「大角型」とは、質量5000Kg超、且つ少なくとも1つの面が四角形であることを意味する。
本発明のNi基合金によれば、昇温時に温度差が生じやすい大角型Ni基合金塊であっても、割れ、欠けの発生を防止できる。従って、本発明のNi基合金は、例えば、要求品質が厳しい原子炉用材料として適用することができる。
次に、本発明のNi基合金を用いて、特に、大角型Ni基合金塊の状態から、熱間圧延用スラブを製造する方法について、以下に説明する。本発明のNi基合金を用いて熱間圧延用スラブを製造する方法は、本発明のNi基合金塊に対し、第1プレス工程と、第2プレス工程と、第3プレス工程と、をこの順に実施する工程を含む。
第1プレス工程
第1プレス工程には、熱間鍛造工程の初期の工程である据込み鍛造の前に、本発明のNi基合金を、加熱処理後、再度昇温して1100〜1250℃に加熱して5〜20%の据込み鍛造を行い、次に、1150〜1250℃で据込み鍛造する工程を含む。
本発明のNi基合金では、上記の通り、特に、大角型Ni基合金塊の状態で熱間鍛造を行う場合、熱間鍛造工程の初期の工程である据込み鍛造前の加熱工程、すなわち、熱間鍛造工程前のNi基合金を加熱する工程で、加熱条件によっては微細な割れが発生することがある。従って、据込み鍛造時の微細な割れも防止してNi基合金の特性をさらに向上させるためには、本発明のNi基合金を据込み鍛造する前の加熱条件を制御することが必要となる。
据込み鍛造前の大角型Ni基合金塊の加熱条件は、加熱温度1000〜1049℃、加熱温度1000〜1049℃における保持時間を1時間以上とする。上記加熱条件とすることで、Ni基合金の凝固時に析出するBを含むNbCの固溶を促進して、Bを含むNbCの析出物を効率的に再固溶し無害化できる。
1000℃未満の加熱温度では、Bを含むNbCの析出物の再固溶が不十分であり、十分な無害化の効果が得られない。一方で、1049℃を越える加熱温度で保持すると、Bを含むNbCの析出物が再固溶するよりも前に、Ni基合金に部分的な溶解が生じてしまい、かえってNi基合金に割れを生じさせる。このため、加熱温度は1000〜1049℃とする。加熱温度の下限は1010℃が好ましく、1020℃が特に好ましい。また、加熱温度の上限は1047℃が好ましく、1045℃が特に好ましい。
据込み鍛造前の大角型Ni基合金塊の加熱にあたり、Bを含むNbCの析出物の再固溶の効果を安定して得るためには、加熱温度1000〜1049℃における保持時間も制御する必要がある。上記保持時間は1.0時間以上が必要である。1.0時間未満では、Bを含むNbCの析出物の再固溶の効果が十分に得られない。上記保持時間は1.5時間以上が好ましく、2.0時間以上が特に好ましい。上記保持時間の上限は、特に限定されないが、例えば、生産効率の点から10時間以下が好ましい。
上記した据込み鍛造前の加熱後、本発明のNi基合金を再度昇温して1100〜1250℃に加熱して、5〜20%の据込み鍛造を行う。
次に、大角型Ni基合金塊をさらに鍛造する。このさらなる鍛造の場合、その加熱温度は、高い温度が好ましい。これは、大角型の合金塊では、鍛造の際に大きな圧下力が必要であるが、高温で加熱することで圧下力を低減でき、必要な圧下率を確保しやすいためである。上記から、大角型Ni基合金塊をさらに鍛造する際には、1150℃以上での加熱が必要である。しかしながら、大角型Ni基合金塊では、1250℃を超える加熱温度は、加熱、均熱の時間が長くなり過ぎて生産性を低下させ、また、凝固偏析部で局部的な溶融を生じさせる。よって、大角型Ni基合金塊をさらに鍛造する場合の加熱温度は1150〜1250℃とする。上記加熱温度の下限は1160℃が好ましく、1170℃が特に好ましい。また、上記加熱温度の上限は1240℃が好ましく、1230℃が特に好ましい。
また、大角型Ni基合金塊をさらに鍛造する、さらなる鍛造の場合、プレス毎の圧下率を5〜15%の範囲とする。
第2プレス工程
第2プレス工程では、第1プレス工程を実施した鋳塊(Ni基合金塊)について、1200〜1300℃の範囲に加熱して、800〜1300℃の温度範囲に保ちながら、プレス毎の圧下率を5〜85%の範囲として鍛造するまでの一工程を、1回以上行う。
第3プレス工程
第3プレス工程では、第2プレス工程を実施した鋳塊(Ni基合金塊)について、1050〜1230℃の範囲に加熱して、合計圧下率を10%以上としてプレス加工を行う。
本発明のNi基合金を適用し、上記第1〜第3プレス工程を実施することで、大角型Ni基合金塊であっても、割れ、欠けの発生を防止した熱間圧延用スラブを製造することができる。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜10、比較例1〜6のNi基合金の製造
60t電気炉にて、スクラップ、ニッケル、クロム、ニオブなどの所定の原料を所定量投入して溶解後、AOD(Argon Oxygen Decarburization)またはVOD(Vacuum Oxygen Decarburization)にて、酸素とArの混合ガスを吹き込み脱炭した。その後、フェロシリコン合金および/またはアルミニウムを添加して、Cr還元し、その後、石灰石、蛍石を添加して、脱酸、脱硫を実施した。その後、いわゆる普通造塊法で、鋳型の下側から溶湯を注入して大角型Ni基合金塊へと鋳造した。大角型Ni基合金塊の質量は8トンであり、注入側が280mm×850mm、押湯側が550mm×1100mmの断面寸法であった。実施例1〜10、比較例1〜6のNi基合金の成分組成を、下記表1に示す。
鋳造した実施例1〜10、比較例1〜6のNi基合金の据込み鍛造前の加熱処理と据込み鍛造
鋳造後、冷却固化した大角型Ni基合金塊を加熱し、1030℃にて2時間保持した後、1200℃に再加熱して、20%の据込み鍛造を行った。
実施例1〜10、比較例1〜6のNi基合金の割れ
上記した加熱処理と据込み鍛造を実施した各大角型Ni基合金塊について、コーナー部近傍の平面を、1m×1mの面積で酸化スケールを研削除去し、酸化スケールを研削除去した部位に浸透探傷試験(株式会社タセト製 3液タイプ、洗浄液FR−Q、浸透液FP−S、現像液FD−S)を行って、割れの本数を検出し、以下の4段階で割れを評価した。
◎:割れが無い
○:割れの本数が1〜3本
△:割れの本数が4〜6本
×:割れの本数7本以上
割れの評価結果を下記表1に示す。
Figure 2020109197
上記表1から、炭素(C):0.001〜0.045%、ケイ素(Si):0.05〜1.00%、マンガン(Mn):0.05〜1.00%、リン(P):0.015%以下、硫黄(S):0.0030%以下、クロム(Cr):14〜24%、ニオブ(Nb):1.5〜4.0%、鉄(Fe):3〜25%、アルミニウム(Al):0.01〜0.20%、窒素(N):0.003〜0.020%、ホウ素(B):0.0010〜0.0100%、酸素(O):0.0002〜0.0020%、残部Ni及び不可避的不純物からなり、Nb/B値が500以上である実施例1〜10では、割れの評価が△以上であった。従って、実施例1〜10では、割れが生じた場合でも、その程度は軽微であり、次工程への影響はなく、余工程の発生はないことが判明した。特に、Nb/B値が600以上である実施例3〜6、8〜10では、割れの評価が○以上であり、より確実に割れの発生を防止できた。また、Nb/B値が750以上である実施例6、8〜10では、割れの評価が◎であり、割れが発生しなかった。
一方で、Nb/B値が500以上であるが、Bの含有量が0.0010〜0.0100%の範囲外である比較例1、Nb/B値が500未満である比較例2〜6では、割れの評価が×と、割れの発生が多く、余工程の発生が必須であることが判明した。
据込み鍛造前の加熱条件
次に、鋳造後、冷却固化した大角型Ni基合金塊の加熱条件を、上記した1030℃にて2時間保持に代えて、下記表2に示す加熱条件とした以外は、上記と同様にして割れの評価を行った。なお、Ni基合金として、実施例7を用いた。据込み鍛造前の加熱条件と割れの評価結果を下記表2に示す。
Figure 2020109197
上記表2に示すように、据込み鍛造前に加熱温度1000〜1049℃の範囲にて1時間以上保持した実施例7−1〜7−5では、割れが△以上であった。従って、実施例7−1〜7−5では、割れが生じた場合でも、その程度は軽微であり、次工程への影響はなく、余工程の発生はないことが判明した。特に、据込み鍛造前の加熱温度が1000〜1045℃である実施例7−1〜7−4では、割れの評価が○以上であり、より確実に割れの発生を防止できた。
一方で、据込み鍛造前に加熱処理を行っていない比較例7−1、据込み鍛造前の加熱温度が1080℃、1100℃、1050℃である比較例7−2、7−3、7−5、据込み鍛造前の加熱温度は1000〜1049℃の範囲であるが、保持時間が1時間未満である比較例7−4では、いずれも、割れの評価が×と、割れの発生が多く、余工程の発生が必須であることが判明した。
さらなる鍛造
据込み鍛造前の加熱処理と据込み鍛造を実施した上記実施例7−3、7−4のNi基合金について、下記表3に示す加熱条件にてさらなる鍛造を行った。さらなる鍛造の加熱温度と割れの評価結果、圧下率15%の確保の有無を下記表3に示す。なお、表3では、圧下率15%を確保できた場合を「○」、圧下率15%を確保できなかった場合を「×」、さらなる鍛造を実施できなかった場合を「−」と表記した。
Figure 2020109197
上記表3から、さらなる鍛造にあたり、1150〜1250℃の範囲に加熱した実施例7−3C、実施例7−4A、実施例7−4Bでは、さらなる鍛造後の割れの評価が○であり、確実に割れの発生を防止できた。また、圧下率15%を確保することもできた。
一方で、さらなる鍛造にあたり、1130℃に加熱した比較例7−3Aでは、さらなる鍛造でも割れの評価は○であったが、圧下率15%を確保することができなかった。また、さらなる鍛造にあたり、1270℃に加熱した比較例7−3Bでは、さらなる鍛造にて割れが発生し、さらなる鍛造を実施できなかった。
本発明のNi基合金では、昇温時に温度差が生じやすい大角型Ni基合金塊であっても、熱間鍛造工程の初期の工程における割れの発生を防止できるため、広汎な分野で利用可能であり、例えば、要求品質が厳しい原子炉用材料として適用することができる。
Figure 2020109197
上記表1から、炭素(C):0.001〜0.045%、ケイ素(Si):0.05〜1.00%、マンガン(Mn):0.05〜1.00%、リン(P):0.015%以下、硫黄(S):0.0030%以下、クロム(Cr):14〜24%、ニオブ(Nb):1.5〜4.0%、鉄(Fe):3〜25%、アルミニウム(Al):0.01〜0.20%、窒素(N):0.003〜0.020%、ホウ素(B):0.0010〜0.0100%、酸素(O):0.0002〜0.0020%、残部Ni及び不可避的不純物からなり、Nb/B値が500以上である実施例1〜10では、割れの評価が△以上であった。従って、実施例1〜10では、割れが生じた場合でも、その程度は軽微であり、次工程への影響はなく、余工程の発生はないことが判明した。特に、Nb/B値が600以上である実施例3〜、8〜10では、割れの評価が○以上であり、より確実に割れの発生を防止できた。また、Nb/B値が750以上である実施例8〜10では、割れの評価が◎であり、割れが発生しなかった。
Figure 2020109197
上記表2に示すように、据込み鍛造前に加熱温度1000〜1049℃の範囲にて1時間以上保持した実施例7−1〜7−では、割れが△以上であった。従って、実施例7−1〜7−では、割れが生じた場合でも、その程度は軽微であり、次工程への影響はなく、余工程の発生はないことが判明した。また、据込み鍛造前の加熱温度が1000〜1045℃である実施例7−1〜7−4では、割れの評価が○以上であり、より確実に割れの発生を防止できた。

Claims (5)

  1. 質量%で、炭素(C):0.001〜0.045%、ケイ素(Si):0.05〜1.00%、マンガン(Mn):0.05〜1.00%、リン(P):0.015%以下、硫黄(S):0.0030%以下、クロム(Cr):14〜24%、ニオブ(Nb):1.5〜4.0%、鉄(Fe):3〜25%、アルミニウム(Al):0.01〜0.20%、窒素(N):0.003〜0.020%、ホウ素(B):0.0010〜0.0100%、酸素(O):0.0002〜0.0020%、残部ニッケル(Ni)及び不可避的不純物からなり、Nb/B値が500以上であることを特徴とするNi基合金。
  2. 前記Nb/B値が、650以上であることを特徴とする請求項1に記載のNi基合金。
  3. 質量%で、炭素(C):0.005〜0.035%、ニオブ(Nb):2.1〜3.2%、ホウ素(B):0.0010〜0.0070%であることを特徴とする請求項1または2に記載のNi基合金。
  4. 質量5000Kg超であり、少なくとも1つの面が四角形であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のNi基合金。
  5. 質量%で、炭素(C):0.001〜0.045%、ケイ素(Si):0.05〜1.00%、マンガン(Mn):0.05〜1.00%、リン(P):0.015%以下、硫黄(S):0.0030%以下、クロム(Cr):14〜24%、ニオブ(Nb):1.5〜4.0%、鉄(Fe):3〜25%、アルミニウム(Al):0.01〜0.20%、窒素(N):0.003〜0.020%、ホウ素(B):0.0010〜0.0100%、酸素(O):0.0002〜0.0020%、残部ニッケル(Ni)及び不可避的不純物からなり、Nb/B値が500以上、質量5000Kg超、且つ少なくとも1つの面が四角形であるNi基合金を、1000〜1049℃で1時間以上保持したのち、再度昇温して1100〜1250℃に加熱して、5〜20%の据込み鍛造を行い、更に、1150〜1250℃の範囲に加熱して、プレス毎の圧下率を5〜15%の範囲として鍛造する第1プレス工程と、
    前記第1プレス工程を実施した鋳塊を、1200〜1300℃の範囲に加熱して、800〜1300℃の温度範囲に保ちながら、プレス毎の圧下率を5〜85%の範囲として鍛造するまでの一工程を1回以上行う第2プレス工程と、
    前記第2プレス工程を実施した鋳塊を、1050〜1230℃に加熱して合計圧下率を10%以上としてプレス加工を行う第3プレス工程と、
    を含む熱間圧延用スラブの製造方法。
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