JP2020108948A - 液体吐出モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出口近傍に新鮮なインクを循環供給しながら、高いエネルギ効率で安定した吐出動作を行うことが可能な液体吐出モジュールを提供する。【解決手段】液体吐出モジュール100は、圧力室3と、圧力室3に液体を供給する供給流路5と、圧力室3より液体を回収する回収流路6と、供給流路5または回収流路6の一方に接続する送液室22とを有する。更に、液体吐出モジュール100は、供給流路5又は回収流路6の他方と送液室22とを接続する接続流路7を有する。送液室22には、送液室22の容積を膨張及び収縮させることにより、供給流路5、圧力室3、回収流路6、送液室22、及び接続流路7において液体を循環させる送液機構8が設けられている。接続流路7の流路抵抗に対する、供給流路5、圧力室3及び回収流路6の流路抵抗の和の比は、0.5以上である。【選択図】図2

Description

本発明は液体吐出モジュールに関する。
インクジェット記録ヘッドのような液体吐出モジュールでは、吐出動作が暫く行われない吐出口において揮発成分の蒸発が進み、インク(液体)の変質が課題となる場合がある。揮発成分が蒸発すると、色材などの含有成分の濃度が上昇し、色材が顔料である場合は顔料の凝集や沈降が起き、吐出状態に影響を与えるためである。具体的には、吐出量及び吐出方向がばらつき、画像内に濃度むらやスジが確認されることがある。
このようなインクの変質を抑制するため、近年では、液体吐出モジュール内でインクを循環させて、常に新鮮なインクを吐出口に供給する方法が提案されている。特許文献1には、吐出のためのエネルギ発生素子に隣接する位置にアクチュエータを配し、吐出口の極近い位置でインク循環を促す構成が開示されている。
国際公開第2013/032471号
しかしながら、特許文献1の構成ではエネルギ発生素子に隣接して配されたアクチュエータが流路(圧力室)を圧搾するように上下運動するため、アクチュエータの振幅を見越した高さの圧力室が必要となる。このため、エネルギ発生素子における吐出動作のためのエネルギ効率が低下してしまう。また、吐出口が形成されている面内にアクチュエータが配置されているため、吐出口が形成された板厚がアクチュエータ形成の制約を受け、吐出口を薄くすること即ち小型化が困難である。従って、吐出口内での圧力損失が大きく吐出の際により多くのエネルギを消費してしまうという課題がある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。よって、その目的とするところは、吐出口近傍に新鮮なインクを循環供給しながら、高いエネルギ効率で安定した吐出動作を行うことが可能な液体吐出モジュールを提供することである。
そのために本発明は、吐出口に連通し該吐出口から吐出するための液体を収容する圧力室と、前記圧力室に設けられ、前記吐出口から液体を吐出させるためのエネルギを発生するエネルギ発生素子と、前記圧力室に液体を供給する供給流路と、前記圧力室より液体を回収する回収流路と、前記回収流路に接続する送液室と、前記送液室と前記供給流路とを接続する接続流路と、前記送液室の容積を膨張及び収縮させることにより、前記供給流路、前記圧力室、前記回収流路、前記送液室、及び前記接続流路において液体を循環させる送液手段と、を備える液体吐出モジュールであって、前記接続流路の流路抵抗に対する、前記供給流路、前記圧力室及び前記回収流路の流路抵抗の和の比は、0.5以上であることを特徴とする。
本発明によれば、吐出口近傍に新鮮なインクを循環供給しながら、高いエネルギ効率で安定した吐出動作を行うことが可能となる。
インクジェット記録ヘッドの斜視図である。 流路ブロックの流路構成を示す図である。 送液機構の構造及び動作を説明するための図である。 アクチュエータに印加する電圧と送液室の容積変化量を示す図である。 流路抵抗、流体イナータンス、レイノルズ数と送液効率の関係を示す図である。 膨張時の最大レイノルズ数、収縮時のレイノルズ数と送液効率の関係を示す図である。
図1は、本発明の液体吐出モジュールとして使用可能なインクジェット記録ヘッド100(以下、単に記録ヘッドとも言う)の斜視図である。記録ヘッド100は、複数の吐出素子がY方向に配列して成る素子基板4が、更にY方向に複数配列して構成されている。ここでは、素子基板4が、A4サイズの幅に対応する距離だけY方向に配列して構成されるフルライン型の記録ヘッド100を示している。
素子基板4の夫々は、フレキシブル配線基板101を介して、同じ電気配線基板102に接続している。電気配線基板102には、電力を受容するための電力供給端子103と吐出信号を受信するための信号入力端子104が配備されている。一方、インク供給ユニット105には、不図示のインクタンクより供給されたインクを個々の素子基板4に供給したり、記録で消費されなかったインクを回収したりする循環流路が形成されている。
以上の構成のもと、素子基板4に配された吐出素子のそれぞれは、信号入力端子104より入力された記録データに基づき、電力供給端子103から供給された電力を用い、インク供給ユニット105より供給されたインクを図のZ方向に吐出する。
図2(a)及び(b)は、素子基板4における1つの流路ブロックの流路構成を示す図である。1つの素子基板4には複数の流路ブロックが形成されており、図2(a)は、複数の流路ブロックのうちの1つを吐出口面と対向する側(+Z方向側)から見た透視図である。また、図2(b)は同図(a)のIIb−IIb断面図である。
1つの流路ブロックには、図2(a)に示すように、Y方向に配列する8つの吐出口2と、これら吐出口のそれぞれに対応づけて用意された8つの圧力室3と、2つの供給流路5と、2つの回収流路6が含まれている。そして、2つの供給流路5のそれぞれは、4つずつの圧力室3に共通してインクを供給し、2つの回収流路6のそれぞれは、4つずつの圧力室3より共通してインクを回収する。後述する送液機構8は、1つの流路ブロックに対し1つ設けられている。
図2(b)に示すように、本実施形態の素子基板4は、第2の基板13、中間層14、第1の基板12、機能層9、流路形成部材10及び吐出口形成部材11が、この順にZ方向に積層して構成される。機能層9の表面には電気熱変換素子であるエネルギ発生素子1が配設され、吐出口形成部材11のエネルギ発生素子1に対応する位置には、吐出口2が形成されている。Y方向に配列する複数のエネルギ発生素子1の間には、機能層9と吐出口形成部材11の間を介在する流路形成部材10が隔壁となって配され、個々のエネルギ発生素子1及び吐出口2に対応する圧力室3を形成している。
圧力室3に収容されているインクは、安定状態において、吐出口2でメニスカスを形成している。吐出信号に従ってエネルギ発生素子1に電圧パルスが印加されると、エネルギ発生素子1に接触するインクに膜沸騰が生じ、発生した泡の成長エネルギによって吐出口2からインクが滴としてZ方向に吐出される。液体の吐出口2から吐出される方向(ここではZ方向)を下方から上方に向かう方向とすると、インクは下方から上方に向けて吐出される。実際のインク吐出において、重力方向上方から下方に向けて吐出されることもあり、この場合は重力方向上方が下方、重力方向下方が上方ということになる。吐出動作によって消費された圧力室3内のインクは、圧力室3及び吐出口2の毛管力によって新たに供給され、吐出口2においてメニスカスを再形成する。尚、本実施形態では、吐出口2、エネルギ発生素子1、圧力室3を組み合わせたものを吐出素子と称する。
図2(b)に示すように、本実施形態の素子基板4においては、第2の基板13、中間層14、第1の基板12、機能層9、流路形成部材10及び吐出口形成部材11のそれぞれが壁となって、循環流路が形成されている。そしてこの循環流路は、供給流路5、圧力室3、回収流路6、送液室22及び接続流路7に区分することができる。
圧力室3は、吐出素子ごとに用意されている。供給流路5及び回収流路6は、ブロック内の4つの吐出素子ごとに用意され、供給流路5は4つの圧力室3に共通してインクを供給し、回収流路6は4つの圧力室3より共通してインクを回収する。
送液室22及び接続流路7は、8つの吐出素子即ち1つの流路ブロックごとに1つずつ用意されている。送液室22は、XY平面において8つのエネルギ発生素子1と重複する位置に配されている。送液室22には送液室22の容積を変更可能な送液機構8が配備されており、送液機構8は8つの圧力室3に共通してインクの循環を行う。接続流路7は、Y方向において、流路ブロックのほぼ中央に配置され、送液室22と供給流路とを接続している。ここで、接続流路7が接続する供給流路の位置は、2つの供給流路5に分岐されるよりも上流側の位置である。
以上の構成のもと、送液機構8を適切に駆動することにより、供給口15を介して供給されたインクを、供給流路5、圧力室3、回収流路6、送液室22、接続流路7の順に、循環させることができる。このような循環は、吐出動作の有無や頻度に係らずに安定的に行われ、吐出口2近傍には常に新鮮なインクを供給することが可能となる。なお、図には示していないが、圧力室3の手前の供給流路5の途中には、異物や気泡などの流入を防ぐためのフィルタを設けておくことが好ましい。フィルタとしては、柱状構造物などを採用することができる。
素子基板4は、第1の基板12と第2の基板13の夫々で構造物を予め形成しておき、その後、第1の基板12と第2の基板13を、後に接続流路7となる位置に溝が形成された中間層14を挟んで図のように貼り合わせることによって製造することができる。この際、図では、接続流路7を中間層14と第1の基板12との間に配しているが、接続流路7は中間層14と第2の基板との間に配してもよい。具体的には、溝が形成された面を第1の基板12に向けて貼り合わせれば図2(b)のように中間層14と第1の基板12との間に接続流路7が形成される構成となる。一方、溝が形成された面を第2の基板13に向けて貼り合わせれば、中間層14と第2の基板13との間に接続流路7が形成される構成となる。
なお、送液室22及び接続流路7については、必ずしも中間層14を用いて形成する必要は無く、第1の基板12の−Z方向側及び第2の基板13の+Z方向側の少なくとも一方をエッチングして形成してもよい。
以下、上記構造の具体的な寸法例について説明する。本実施形態において、個々の吐出素子、即ちエネルギ発生素子1、吐出口2及び圧力室3は、Y方向に1200npi(nozzles per inch)の密度で配列する。エネルギ発生素子1の大きさは32μm×12μm、吐出口2の直径は15μm、吐出口2の厚さ、即ち吐出口形成部材11の厚み、は8μmとする。圧力室3の大きさは、X方向37μm(長さ)×Y方向17μm(幅)×Z方向13μm(高さ)とする。なお、使用するインクの粘度は3cP、個々の吐出口からのインク吐出量は4pLとする。
本実施形態において、個々のエネルギ発生素子1の駆動周波数は15KHzとする。このような駆動周波数は、個々の吐出素子において、エネルギ発生素子1に電圧を印加してから実際にインクが吐出され、更に新たなインクがリフィルされて次の吐出動作が可能になるまでに要される時間に基づいて設定される。
安定した吐出動作が維持できる程度に吐出口2におけるインクの増粘を抑えるためには、少なくとも吐出口2の高さの1/2より上位にあるインクまで、循環されることが好ましい。そして、そのためには、圧力室3の高さをH、吐出口2の厚さをP、循環流に沿った吐出口2の開口長さ(通常は直径)をWとした場合、下記(式1)を満たすことが求められる。上述した本実施形態の寸法例は(式1)を満たすように設計されている。
-0.34×P-0.66×W>1.5 (式1)
一方、本実施形態の素子基板4において、供給流路5の大きさは、X方向50μm×Y方向30μm×Z方向200μmとする。また、回収流路6の大きさは、X方向25μm×Y方向25μm×Z方向200μmとする。接続流路7の大きさは、X方向25μm×Y方向13μm×Z方向25μmとする。
本実施形態では以上のような寸法関係とすることで、接続流路7の流路抵抗及びイナータンスを、供給流路5、回収流路6、圧力室3を合わせた流路の流路抵抗及びイナータンスよりも低くしている。ここで、「供給流路5、回収流路6、圧力室3を合わせた流路の流路抵抗及びイナータンス」とは、2つの供給流路5、8つの圧力室3、2つの回収流路6それぞれの並列的な流路抵抗の和と、これらの直列的な流路抵抗の和とを総合したものを示す。なお、上記に示した各部の寸法値は一例に過ぎず、要求仕様に応じて、適宜変更してもよい。
図3(a)〜(c)は、送液機構8の構造及び動作を説明するための図である。本実施形態では、送液機構8として、薄膜圧電体24とこれを表裏面から挟む2つの電極23及びダイヤフラム21を有する圧電アクチュエータを採用する。送液機構8(以後、アクチュエータ8とも称す)は、ダイヤフラム21が送液室22に露出するように第2の基板13上に配置されている。
ダイヤフラム21は、X方向250μm×Y方向120μm×Z方向2μm程度のSiなどで構成される。薄膜圧電体24はPZT圧電薄膜であり、その厚みは2μm程度である。薄膜圧電体24は、ゾルゲル法やスパッタリングなどにより成膜することができ、電極23などとともにフォトリソグラフィによって、第2の基板13にパターニングすることが可能である。
2つの電極23を介し薄膜圧電体24に電圧を印加すると、ダイヤフラム21が薄膜圧電体24に対してたわみ、送液室22の容積が変動する。即ち、2つの電極23に印加する電圧を変動させることにより、ダイヤフラム21を±Z方向に変位させ、送液室22の容積を変化させることができる。
図3(b)は、薄膜圧電体24に電圧を印加していないデフォルト状態を示している。デフォルト状態において、薄膜圧電体24の電極間にはバイアス電圧が印加されており、ダイヤフラム21は送液室22の内部に突出した状態となっている。一方、図3(c)は、薄膜圧電体24に最大電圧30Vを印加した膨張状態を示している。この際には駆動電圧とバイアス電圧が打ち消しあい、ダイヤフラム21は薄膜圧電体24の側に貼りつき、送液室22の容積は図3(b)に示すデフォルト状態の容積よりも増大する。ダイヤフラム21は、薄膜圧電体24に印加する電圧の程度に応じて、図3(a)のデフォルト状態と図3(b)の膨張状態の間を変位する。
以上説明したように、本実施形態の素子基板4においては、アクチュエータ8と複数のエネルギ発生素子1とが、異なる面に配置されている。よって、特許文献1のようにアクチュエータの変位が圧力室3の容積に影響することはなく、特許文献1よりも吐出時のエネルギ効率を向上させることができる。また、アクチュエータ8が配置された面とエネルギ発生素子1が配列された面とを、これら面の法線方向から見て重複するようにZ方向にずらして設けているため、特許文献1よりも吐出素子を高密度に配列させることができる。そして、その結果として高解像化と小型化を両立させることが可能となる。
ところで、アクチュエータを用いた系においては固有のヘルムホルツ共振周波数が存在する。上述した系におけるヘルムホルツ共振周波数は150kHz、即ちヘルムホルツ周期は6.7μsec程度であり、本実施形態ではこの共振周波数を利用してアクチュエータ8を駆動する。
図4(a)及び(b)は、アクチュエータ8を駆動するために印加する電圧と、当該電圧によって増減する送液室22の容積変化量を示す図である。どちらの図においても、印加する電圧を実線で示し容積変化量を破線で示している。また、どちらの図においても、送液室22の体積が膨張する方向を電圧の正方向とし、最大電圧を30V、駆動周期を50.0μsecとしている。即ち、アクチュエータ8の駆動周波数は20KHzとなり、この値はエネルギ発生素子の駆動周波数15KHzよりも十分高い値となる。このように、アクチュエータ8の駆動周波数を吐出素子の駆動周波数よりも十分高くすることにより、吐出素子の個々の吐出動作がアクチュエータの駆動の影響でばらついてしまうのを抑えることができる。
以下、経過時間tに対する電圧と容積変化量を図4(a)と(b)のそれぞれの場合について説明する。
図4(a)の場合、駆動開始t=0.0μsecからt=2.5μsecの間で、電圧を0Vから30Vに一定の傾きで上昇させ、その後t=2.5μsecからt=50.0μsecの間で、電圧を30Vから0Vに一定の傾きで降下させる。そして、このような電圧の上昇と下降を50.0μsecの周期で繰り返す。ここで、電圧を上昇させるときの立ち上げ時間Δt=2.5μsecは、ヘルムホルツ周期(6.7μsec)の1/2付近になるように調整した値である。
ここで、容積変化量を示す破線に着目すると、送液室22の容積は、立ち上げ時間Δt=2.5μsecで一気に増加しているのが分かる。このような送液室22の効率的な膨張は、立ち上げ時間Δtをヘルムホルツ周期(6.7μsec)の1/2付近即ちΔt=2.5μsecにすることにより得られるものである。一方、立ち上げ時間Δtの後の容積は、電圧の下降とともにヘルムホルツ周期(6.7μsec)の残留振動に伴う増減を繰り返しながら、徐々に振幅を縮小させ、元の値(容積変化量0)に戻っている。
ここで、送液室22の急激な膨張においては、速い流速が得られるため、レイノルズ数が大きく接続流路7の近傍に渦が発生し、この渦が接続流路7から送液室22への流れを妨げる。一方、送液室22の緩やかな収縮においては、遅い流速が得られるため、レイノルズ数は小さく平行流となりやすく、送液室22からは接続流路7へも回収流路6へも緩やかな速度で液体が流出する。本実施形態においては、このような急激な膨張に伴う送液室22への流入速度と緩やかな収縮に伴う送液室22からの流出速度に差が生じることを利用する。そして、送液室22から接続流路7へ結果的に移動する流量を定量化し、アクチュエータ8におけるポンプ機能を実現させている。
ここで、送液室22の容積変化量に対する接続流路への送出流量の比を送液効率と定義すると、図4(a)に示す駆動の場合、送液効率は0.50%となる。
一方、図4(b)は、ヘルムホルツ周期の残留振動に伴う体積の増減を打ち消すように、電圧制御を行う場合のパルス形状と容積変化を示している。本例の駆動パルスにおいても、立ち上げ時間Δt=2.5μsecで、電圧を0Vから30Vに上昇させ、送液室22を効果的に膨張させている。但し、その後は、電圧の降下と上昇又は維持を繰り返しながら、電圧を段階的に0Vまで降下させている。
具体的には、t=2.5μsecからt=8.0μsecの間は電圧を30Vで維持し、t=8.0μsecからt=8.7μsecの間で電圧を30Vから23Vまで下降させる。そして、t=8.7μsecからt=11.4μsecの間は電圧を23Vで維持し、t=11.4μsecからt=11.9μsecの間で電圧を23Vから26Vまで上昇させる。t=11.9μsecからt=14.7μsecの間は電圧を26Vで維持し、t=14.7μsecからt=16.0μsecの間で電圧を26Vから18Vまで下降させる。t=16.0μsecからt=18.3μsecでの間は電圧を18Vで維持し、t=18.3μsecからt=18.9μsecの間で電圧を18Vから16Vまで下降させる。更に、t=18.9μsecからt=24.5μsecの間は電圧を16Vで維持し、t=24.5μsecからt=50.0μsecの間で電圧を16Vから0Vまで一定の傾きで下降させる。その後は、このような電圧の上昇と下降を50.0μsecの周期で繰り返す。
ここで、容積変化量を示す破線に着目すると、送液室22の容積は、立ち上げ時間Δt=2.5μsecで一気に増加し、その後1〜2回の増減の後に元の容積(容積変化量0)に戻る。本例を図4(a)の破線と比較すると、本例の方が容積の増減の程度や数が図4(a)よりも抑えられていることが分かる。これは、本例では、ヘルムホルツ周期の残留振動に伴う体積の増減に逆らうように電圧値を制御しているためである。図4(b)に示す駆動の場合、送液効率は3.20%となり、図4(a)に比べて送液効率を高めることができる。即ち、立ち上げ時間Δtの膨張の後は、残留振動に伴う体積の増減に逆らうように、ヘルムホルツ共振の周期に同期して電圧を増減したり維持したりすることにより、送液室22の容積を緩やかに変化させ、結果として送液効率を向上させることが可能となる。
本実施形態の記録ヘッド100の場合、個々の吐出口で安定した吐出動作を維持するためには、吐出口近傍での循環流速を吐出口からの蒸発速度の少なくとも27倍、概ね3mm/sec以上とすることが好ましい。そして、3mm/sec以上の循環流速を得るためには、粘度が3cPのインクでは1.00%以上、粘度が10cPのインクでは1.75%以上の送液効率が得られることが求められる。即ち、3.20%の送液効率が得られる図4(b)に示す駆動方法を採用すれば、一般的なインクを用いた場合でも10cP程度の高粘度インクを用いた場合でも、メニスカスの近傍までインクを循環させ、安定した吐出動作を維持することが可能となる。
なお、本発明者らの検討によれば、粘度が3cP程度の一般的なインクを用いて図4(b)に示す駆動方法を採用したところ、吐出口2近傍において10.0mm/sec程度の平均流速が得られることが確認された。また、粘度が10cP程度の高粘度なインクを用いた系で同様の検討を行ったところ、吐出口2近傍において5.5mm/sec程度の平均流速が確認された。
本実施形態においては、送液機構8が備えられた送液室22に流体的に隣接する位置に流路抵抗または流体イナータンスが適切に調整された接続流路7を配備することによって、循環流路全体の送液効率を向上させている。以下、接続流路7における流路抵抗及び流体イナータンスと送液効率の関係について説明する。
図5(a)〜(c)は、接続流路7の流路抵抗、流体イナータンス、最大レイノルズ数Reのそれぞれと送液効率の関係を説明するための図である。これらの図は、図1〜図3で示した液体吐出ヘッドを用いた場合についてシミュレーションで求めた結果を示すものである。但し、本シミュレーションにおいて、アクチュエータ8は残留振動の影響を受けず直線的に変位することを条件としている。この場合、上述した寸法のもと、最大電圧を30Vとした駆動においては、5.6%の送液効率が得られるものとする。従って、上述した寸法のもとで3.20%の送液効率が得られる図4(b)に示す駆動方法を採用した場合、実際に得られる送液効率は、図5(a)〜(c)のグラフで示される値に対しておよそ4/7(≒3.20/5.60)程度となる。
図5(a)において、横軸は、接続流路7の流路抵抗に対する供給流路5、圧力室3及び回収流路6の流路抵抗の和の比(以下、流路抵抗比)を示している。本シミュレーションは、図1〜図3で示した液体吐出ヘッドをモデルとしている。よって、ここでの「流路抵抗の和」とは、2つの供給流路5、8つの圧力室3、2つの回収流路6それぞれの並列的な流路抵抗の和と、これらの直列的な流路抵抗の和とを総合して求めたものを示す。
本シミュレーションにおいて、接続流路7の流路抵抗は、接続流路7の断面寸法を調整することによって変化させている。即ち、横軸においては右に進むほど、接続流路7の断面が大きく流路抵抗が小さいことを意味している。図では、このような流路抵抗比に対するアクチュエータ8の送液効率と、送液室22膨張時、即ち立ち上げ時間Δtにおける最大レイノルズ数(Re)をプロットしている。レイノルズ数の算出には、接続流路7の水力等価直径を代表寸法として使用している。
流路抵抗比が0.3の場合、レイノルズ数Reと送液効率は、他のプロット位置に比べて大きく低下しているのが分かる。これは、接続流路7の流路抵抗が大きくなると、流速が低下し渦が発生しにくくなり、送液室22内への流入速度と流出速度の差が生じにくくなるためである。一方、流路抵抗比を0.5以上とすればレイノルズ数Reと送液効率は大きく上昇し、実使用においても吐出口の増粘抑制効果を十分に期待できる値となる。そして、図によれば、流路抵抗比を0.7以上且つ6.0以下とすれば、より好ましい送液効率が得られることが分かる。
図5(b)において、横軸は、接続流路7の流体イナータンスに対する供給流路5、圧力室3及び回収流路6の流体イナータンスの和の比(以下、流体イナータンス比)を示している。接続流路7の流体イナータンスは、接続流路7の断面寸法を調整することによって変化させている。即ち、横軸においては右に進むほど、接続流路7の断面が大きく流体イナータンスが小さいことを意味している。図では、このような流体イナータンス比に対するアクチュエータ8の送液効率と、送液室22膨張時の最大レイノルズ数(Re)をプロットしている。レイノルズ数の算出には、図5(a)と同様、接続流路7の水力等価直径を代表寸法として使用している。
流体イナータンス比が2.1の場合、レイノルズ数Reと送液効率は、他のプロット位置に比べて大きく低下しているのが分かる。これは、接続流路7の流体イナータンスが小さいと、接続流路7と送液室22の間で出入りする流体の量と、回収流路6と送液室22の間で出入りする流体の量との差が、生じにくくなるためである。一方、流体イナータンス比を2.5以上とすればレイノルズ数Reと送液効率は大きく上昇し、実使用においても吐出口の増粘抑制効果を十分に期待できる値となる。そして、図によれば、流体イナータンス比を3.0以上且つ8.0以下とすれば、より好ましい送液効率が得られることが分かる。
図5(c)は、送液室膨張時における最大レイノルズ数(Re)と、送液効率の関係を示す図である。最大レイノルズ数(Re)は、接続流路7の断面寸法を調整することによって変化させている。膨張時の最大レイノルズ数は40以上の値が得られている。
図6(a)及び(b)は、膨張時の最大レイノルズ数、収縮時のレイノルズ数の絶対値の平均値(Ave|Re|)と送液効率の関係を表している。ここで、平均|レイノルズ数|(Ave|Re|)とは、各時間Re(t)の絶対値を平均化したものを表す。収縮時の流れは振動流を含んでおり、流れの大きさを表す上で、絶対値を用いるのが適している。図6(a)は、膨張時の最大レイノルズ数Reと平均|レイノルズ数|(Ave|Re|)との差(膨張時最大レイノルズ数−収縮時平均|レイノルズ数|)を示すグラフである。図6(a)より、当該差が概ね10以上であれば送液効率が得られ、ポンプとして機能することがわかる。
図6(b)は、膨張時最大レイノルズ数Reと収縮時平均|レイノルズ数|(Ave|Re|)を別々にプロットしたグラフである。送液室22の収縮時(駆動波形t=2.5〜50μsに対応する液室変位)での平均|レイノルズ数|は10以下(概ね10以下)となっている。その結果、膨張、収縮の内、速い流速が得られる側(本実施例では膨張時)では、接続流路7近傍に渦が発生し、遅い流速では渦が発生しないため、膨張時と収縮時に渦の有無による流量差が発生する。このことにより高い送液効率が得られる。
このような膨張時と収縮時のレイノルズ数の差が、接続流路7から送液室22に流入する量と送液室22から接続流路7に流入する量との間に差を生じさせ、結果的に一定量のインクを送液室22から接続流路7へ移動させることになる。そして、送液室膨張時における最大レイノルズ数(Re)が大きいほど、上記一定量が増大し、送液効率を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態の素子基板4においては、アクチュエータ8と複数のエネルギ発生素子1とが、異なる面に配置されている。よって、特許文献1のようにアクチュエータの変位が圧力室3の容積ひいては吐出素子の吐出動作に影響することはなく、特許文献1よりも吐出時のエネルギ効率を向上させることができる。また、アクチュエータ8が配置された面とエネルギ発生素子1が配列された面とを、これら面の法線方向から見て重複するようにZ方向にずらして設けているため、特許文献1よりも吐出素子を高密度に配列させながら小型化を実現することができる。
その上で、本発明によれば、送液機構8が設けられた送液室22と接続する位置に、流路抵抗や流体イナータンスを適切に調整した接続流路7を配備することにより、循環流路全体の送液効率を向上させている。その結果、吐出口2の近傍に位置するインクも循環させ、吐出口2におけるインクの増粘を抑え、安定した吐出動作を維持することが可能となる。
なお、以上では、送液室の急激な膨張と緩やかな収縮を繰り返すことによって一定量の液体の流れを生成したが、膨張のための時間と収縮のための時間の長短関係は逆転させてもよい。即ち、送液室の緩やかな膨張と急激な収縮を繰り返すことによっても、膨張時と収縮時での流速差によって、液体を循環することはできる。例えば、電圧を降下させる時間を2.5μsec程度に短くすると、送液室22が収縮するときの最大レイノルズ数が40以上になり、送液室22が収縮するときに接続流路7の近傍に渦が発生する。そして、残りの時間を、電圧を上昇させるための時間に割り当てれば、送液室22が膨張するときの平均|レイノルズ数|は10以下に抑えられ渦は発生しにくくなる。よって、このような急激な収縮と緩やかな膨張を繰り返すことにより、50.0μsec毎に一定量のインクを接続流路7から送液室22へ移動させることが可能となり、上記実施形態とは逆の方向の循環流を生成することができる。即ち、送液室の容積が膨張するときと収縮するときにおいて、一方の最大レイノルズ数が10以上(好ましくは40以上)となり、他方の平均|レイノルズ数|が10以下となれば、好ましい速度でインクを循環させることができる。
但し、本実施形態のようなインクジェット記録ヘッドの場合、吐出によって消費されたインクはなるべく速やかに吐出口2に補充されることが求められる。よって、圧力室3に接続する2つの流路のうち、供給口15に直接連通している流路を供給流路とする本実施形態の循環方向の方がより好ましいといえる。
また、以上では、図4(b)の駆動方法を採用する場合を前提に本実施形態の効果を説明してきたが、本発明は図4(b)の駆動方法に限定されるものではない。ヘルムホルツ周期の共振による体積の増減に対抗するために採用可能な電圧の波形は、更に別の形状とすることもできる。即ち、電圧の上昇や下降の幅は図4(b)に記載した値以外であってもよいし、上昇、下降、及び維持に要する時間も図4(b)に記載した値に限定されることはない。
加えて、本発明は、ヘルムホルツ周期の残留振動に逆らうような駆動波形を必ずしも採用しなくてもよく、例えば、図4(a)の駆動制御を採用することもできる。図4(a)のような駆動波形であっても、流路抵抗や流体イナータンスが適切に調整された接続流路7が送液室22に流体的に隣接する位置に配されていれば、膨張時と収縮時で流出速度の差を生成することはできる。つまり、従来に比べてインクの送液効率を向上させることはできる。
また、本実施形態の流体ブロックは、図2(a)に示した形態に限定されるものではない。1つの送液機構8でインクを循環させる吐出素子(圧力室3)の数は、8より多くてもよいし少なくてもよい。また、1つの流体ブロックに設けられる供給流路5及び回収流路6の数は、2より多くてもよいし少なくてもよい。一般には、N×M個の圧力室と、N個ずつの圧力室に共通に液体を供給するM個の供給流路と、N個ずつの圧力室より共通に液体を回収するM個の前記回収流路と、を含む流路全体を1つの送液機構8で循環させる単位を、1つのブロックとすることができる。ここで、N及びMは1以上の整数である。
また、図2(a)及び(b)では、吐出素子がY方向に1列に並ぶ形態の素子基板4を例に説明したが、素子基板4にはこのような吐出素子列がX方向に2列以上配置されていても良い。
また、以上ではエネルギ発生素子1として電気熱変換素子を用い、ここで膜沸騰を生じさせ生成された泡の成長エネルギでインクを吐出する形態としたが、本発明はこのような吐出方法に限定されるものではない。例えば、圧電アクチュエータ、静電アクチュエータ、機械/衝撃駆動型アクチュエータ、音声コイルアクチュエータ、磁気歪み駆動型アクチュエータ等、様々な方式の素子をエネルギ発生素子として採用することができる。
更に、以上では図1を参照し、素子基板4が、A4サイズの幅に対応する距離だけY方向に配列して構成されるフルライン型の記録ヘッドを例に説明したが、本発明の液体吐出モジュールはシリアル型の記録ヘッドにも採用することはできる。但し、フルライン型のように長尺な記録ヘッドのほうが、インクの蒸発や変質という本発明の課題がより顕著に現れやすいことから、本発明の効果をより顕著に享受することができる。
更にまた、以上では色材を含有するインクを吐出する記録ヘッドを例に説明してきたが、本発明の液体吐出モジュールはこれに限定されるものではない。例えば、画質を向上させるために用意された透明液を吐出するものであってもよいし、対象物に何らかの液体を一様に付与するなど画像の記録以外の目的で使用されるモジュールであってもよい。いずれにしても、複数の吐出口から微細な液体を滴として吐出する液体吐出モジュールであれば、本発明は有効に機能させることができる。
1 エネルギ発生素子
2 吐出口
3 圧力室
4 素子基板
5 供給流路
6 回収流路
7 接続流路
8 送液機構
22 送液室

Claims (16)

  1. 吐出口に連通し該吐出口から吐出するための液体を収容する圧力室と、
    前記圧力室に設けられ、前記吐出口から液体を吐出させるためのエネルギを発生するエネルギ発生素子と、
    前記圧力室に液体を供給する供給流路と、
    前記圧力室より液体を回収する回収流路と、
    前記回収流路に接続する送液室と、
    前記送液室と前記供給流路とを接続する接続流路と、
    前記送液室の容積を膨張及び収縮させることにより、前記供給流路、前記圧力室、前記回収流路、前記送液室、及び前記接続流路において液体を循環させる送液手段と、
    を備える液体吐出モジュールであって、
    前記接続流路の流路抵抗に対する、前記供給流路、前記圧力室及び前記回収流路の流路抵抗の和の比は、0.5以上であることを特徴とする液体吐出モジュール。
  2. 前記接続流路の流路抵抗に対する、前記供給流路、前記圧力室及び前記回収流路の流路抵抗の和の比は、0.7以上且つ6.0以下である請求項1に記載の液体吐出モジュール。
  3. 吐出口に連通し該吐出口から吐出するための液体を収容する圧力室と、
    前記圧力室に設けられ、前記吐出口から液体を吐出させるためのエネルギを発生するエネルギ発生素子と、
    前記圧力室に液体を供給する供給流路と、
    前記圧力室より液体を回収する回収流路と、
    前記回収流路に接続する送液室と、
    前記送液室と前記供給流路とを接続する接続流路と、
    前記送液室の容積を膨張及び収縮させることにより、前記供給流路、前記圧力室、前記回収流路、前記送液室、及び前記接続流路において液体を循環させる送液手段と、
    を備える液体吐出モジュールであって、
    前記接続流路の流体イナータンスに対する、前記供給流路、前記圧力室及び前記回収流路の流体イナータンスの和の比は、2.5以上であることを特徴とする液体吐出モジュール。
  4. 前記接続流路の流体イナータンスに対する、前記供給流路、前記圧力室及び前記回収流路の流体イナータンスの和の比は、3.0以上且つ8.0以下である請求項3に記載の液体吐出モジュール。
  5. 前記送液手段は、前記送液室の容積の膨張する速度が収縮する速度よりも大きくなるように、駆動される請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出モジュール。
  6. 前記送液室の容積が膨張するときのレイノルズ数と、前記送液室の容積が収縮するときのレイノルズ数のうち、前記送液室の容積が膨張するときの最大のレイノルズ数と、前記送液室の容積が収縮するときのレイノルズ数の絶対値の平均値との差が10以上であり、且つ前記平均値が10以下である請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出モジュール。
  7. 前記送液手段は、薄膜圧電体と、該薄膜圧電体に電圧を印加するための電極と、前記薄膜圧電体に電圧が印加されることによって変位し前記送液室の容積を変化させるダイヤフラムと、を有するアクチュエータである請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出モジュール。
  8. 前記アクチュエータを駆動するための電圧の波形には、前記ダイヤフラムの残留振動を抑制するための波形が含まれる請求項7に記載の液体吐出モジュール。
  9. 前記送液手段の駆動周波数は前記エネルギ発生素子の駆動周波数よりも高い請求項1から8のいずれか1項に記載の液体吐出モジュール。
  10. 前記エネルギ発生素子が配列された平面と前記送液手段が配置された平面は、当該平面の法線方向から見て重複するように配置され、前記液体の前記吐出口から吐出される方向を下方から上方に向かう方向としたとき、前記送液手段は、前記エネルギ発生素子が配列された面よりも下方に位置している請求項1から9のいずれか1項に記載の液体吐出モジュール。
  11. 前記供給流路は複数の前記圧力室に共通して液体を供給し、前記回収流路は複数の前記圧力室より共通して液体を回収する請求項1から10のいずれか1項に記載の液体吐出モジュール。
  12. 前記送液手段は複数の前記圧力室の液体を共通に循環させる請求項1から11のいずれか1項に記載の液体吐出モジュール。
  13. 1つの前記送液手段と、N個ずつの前記圧力室に共通して液体を供給するM個の前記供給流路と、N個ずつの前記圧力室より共通して液体を回収するM個の前記回収流路と、N×M個の前記圧力室とを含む、複数のブロックを有し、
    前記N×M個の前記圧力室、前記M個の前記供給流路、前記M個の前記回収流路、及び前記複数のブロックは、平行に配列する請求項1から12のいずれか1項に記載の液体吐出モジュール。
  14. 前記接続流路は、前記エネルギ発生素子が配列された面と前記送液手段が配置された面との間に設けられている請求項1から13のいずれか1項に記載の液体吐出モジュール。
  15. 前記送液手段は、前記圧力室において液体が3mm/sec以上の速度で移動するように駆動される請求項1から14のいずれか1項に記載の液体吐出モジュール。
  16. 前記液体は色材を含有するインクであり、前記エネルギ発生素子は記録データに従って駆動される請求項1から15のいずれか1項に記載の液体吐出モジュール。
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