JP2020108938A - 透明導電性フィルム積層体 - Google Patents

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和也 酒井
Kazuya Sakai
和也 酒井
久登 加藤
Hisato Kato
久登 加藤
文彦 河野
Fumihiko Kono
文彦 河野
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Abstract

【課題】カールの発生が抑制され、また、機械的強度が良好な透明導電性フィルム積層体を提供すること。【解決手段】透明導電性フィルム積層体1は、キャリアフィルム2および透明導電性フィルム3を厚み方向に順に備え、透明導電性フィルム3は、透明基材8および透明導電層11を厚み方向に順に備え、透明基材8は、シクロオレフィン系フィルムであり、キャリアフィルム2は、第1保護基材4、第2保護基材6および粘着剤層7を厚み方向に順に備え、第1保護基材4は、シクロオレフィン系フィルムまたはポリカーボネート系フィルムであり、第2保護基材6の破断強度が、透明基材8の破断強度よりも高い。【選択図】図1

Description

本発明は、透明導電性フィルム積層体に関する。
従来から、タッチパネル方式の画像表示装置は、インジウム・スズ複合酸化物(ITO)からなる透明導電層が透明基材上に積層されたタッチパネル用フィルムを備えることが知られている。一般的に、タッチパネル用フィルムでは、導電性の観点から、ITO層を加熱により結晶化させる。
ところで、タッチパネル用フィルムでは、偏光板を貼り合わせて使用される場合がある。このような場合、偏光板とタッチパネル用フィルムとの偏光解消を防止するため、タッチパネル用フィルムの透明基材として、一般的に、面内位相差が低いシクロオレフィン系フィルムが用いられる。
しかしながら、シクロオレフィン系フィルムは、脆く、傷が付きやすい。そのため、結晶化工程を実施する前に、シクロオレフィン系フィルムに表面保護フィルム(キャリアフィルム)を貼着し、結晶化工程後に表面保護フィルムを剥離することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1では、表面保護フィルムの基材フィルムとして、機械的強度が高いポリエステル系フィルムを用いている。
特開2003−205567号公報
しかしながら、ポリエステル系フィルムとシクロオレフィン系フィルムとの熱挙動の相違から、透明導電性フィルムに表面保護フィルムが貼付された透明導電性フィルム−表面保護フィルムの積層体を加熱すると、カールが発生する不具合が生じる。
そこで、表面保護フィルムの基材フィルムとして、透明導電性フィルムの透明基材と同一材料であるフィルム(シクロオレフィン系フィルム)を用いることが検討される。しかしながら、シクロオレフィン系フィルムは、脆く、破断し易い。そのため、表面保護フィルム、ひいては、透明導電性フィルム−表面保護フィルムの積層体として、より一層高い強度が求められている。
本発明は、カールの発生が抑制され、また、機械的強度が良好な透明導電性フィルム積層体を提供する。
本発明[1]は、キャリアフィルムおよび透明導電性フィルムを厚み方向に順に備える透明導電性フィルム積層体であって、前記透明導電性フィルムは、透明基材および透明導電層を厚み方向に順に備え、前記透明基材は、シクロオレフィン系フィルムであり、前記キャリアフィルムは、第1保護基材、第2保護基材および粘着剤層を厚み方向に順に備え、前記第1保護基材は、シクロオレフィン系フィルムまたはポリカーボネート系フィルムであり、前記第2保護基材の破断強度が、前記透明基材の破断強度よりも高い、透明導電性フィルム積層体を含む。
本発明[2]は、前記第2保護基材のASTM D638による破断強度が、400MPa以上である、[1]に記載の透明導電性フィルム積層体を含む。
本発明[3]は、前記透明基材の厚みと前記第1保護基材の厚みとの差の絶対値が、75μm以下である、[1]または[2]に記載の透明導電性フィルム積層体を含む。
本発明[4]は、前記第2保護基材が、ポリエステル系フィルムまたはポリカーボネート系フィルムである、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の透明導電性フィルム積層体を含む。
本発明[5]は、前記透明導電性フィルム積層体を20cm×20cmの平面視矩形状に切断し、140℃で90分間加熱した際に、加熱後の透明導電性フィルム積層体の中央部と四隅部との厚み方向平均距離が20mm以下である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の透明導電性フィルム積層体を含む。
本発明の透明導電性フィルム積層体によれば、加熱後のカールを抑制するとともに、機械的強度に優れる。
図1A−Bは、本発明の透明導電性フィルム積層体の一実施形態を示し、図1Aは、断面図、図1Bは、斜視図を示す。 図2は、第1保護基材、および、図1Aに示す透明導電性フィルム積層体が、ロール状に巻回されている状態の斜視図を示す。 図3A−図3Bは、図1Aに示す透明導電性フィルム積層体を加熱した試験片を水平台に載置した際の概略図を示し、図3Aは、下側に向かって凸形状となっている形態、図3Bは、上側に向かって凸形状となっている形態を示す。
<一実施形態>
本発明の透明導電性フィルム積層体の一実施形態である透明導電性フィルム積層体1を、図を参照しながら以下に説明する。
図1Aにおいて、紙面上下方向は、上下方向(厚み方向)であって、紙面上側が、上側(厚み方向一方側)、紙面下側が、下側(厚み方向他方側)である。また、図1Aにおい
て、紙面左右方向および奥行き方向は、上下方向に直交する面方向である。具体的には、図1Aにおいて、紙面奥行方向は、第1方向(厚み方向と直交する方向、面方向第1方向)であり、紙面手前側が第1方向一方側、紙面奥側が第1方向他方側である。図1Aにおいて、紙面左右方向は、第2方向(厚み方向および第1方向と直交する方向、面方向第2方向)であり、紙面左側が第2方向一方側、紙面右側が第2方向他方側である。具体的には、各図の方向矢印に準拠する。
1.透明導電性フィルム積層体
図1A−Bに示すように、透明導電性フィルム積層体1(以下、フィルム積層体1ともいう)は、所定の厚みを有するフィルム形状(シート形状を含む)を有している。フィルム積層体1は、上下方向(厚み方向)と直交する面方向(第1方向および第2方向)に延び、平坦な上面(厚み方向一方側の表面)および平坦な下面(厚み方向他方側の表面)を有する。フィルム積層体1は、例えば、画像表示装置に備えられるタッチパネル用基材などを作製するための一部品であり、つまり、画像表示装置ではない。すなわち、フィルム積層体1は、LCDモジュールなどの画像表示素子を含まず、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
具体的には、フィルム積層体1は、キャリアフィルム2と、その上面に配置される透明導電性フィルム3とを備える。すなわち、フィルム積層体1は、キャリアフィルム2と透明導電性フィルム3とを下から順に備える。好ましくは、フィルム積層体1は、キャリアフィルム2および透明導電性フィルム3からなる。以下、各部材を詳述する。
2.キャリアフィルム
キャリアフィルム2は、所定の厚みを有するフィルム形状を有し、面方向(第1方向および第2方向)に延び、平坦な上面および平坦な下面を有する。キャリアフィルム2は、フィルム積層体1の下側に配置され、具体的には、透明導電性フィルム3の下面全面に、透明導電性フィルム3の下面に接触するように、配置されている。
キャリアフィルム2は、後述する透明導電性フィルム3を搬送、加熱および/または保存する際に、透明導電性フィルム3の傷の発生を抑制するために、透明導電性フィルム3の下面に設けられる保護部材である。キャリアフィルム2は、透明導電性フィルム3を下側から支持する。
具体的には、キャリアフィルム2は、第1保護基材4と、第1保護基材4の上面に配置される接着剤層5と、接着剤層5の上面に配置される第2保護基材6と、第2保護基材6の上面に配置される粘着剤層7とを備える。すなわち、キャリアフィルム2は、第1保護基材4と接着剤層5と第2保護基材6と粘着剤層7とを下から順に備える。好ましくは、キャリアフィルム2は、第1保護基材4、接着剤層5、第2保護基材6および粘着剤層7からなる。
(第1保護基材)
第1保護基材4は、第2保護基材6とともに、キャリアフィルム2の機械的強度を確保し、透明導電性フィルム3を搬送時、加熱時および/または保存時などに生じる傷から保護するための支持基材である。特に、第1保護基材4は、加熱によるカールの発生を抑制するための支持基材である。
第1保護基材4は、フィルム形状を有しており、キャリアフィルム2の最下層に配置されている。すなわち、第1保護基材4は、フィルム積層体1の最下層に配置されている。
第1保護基材4は、シクロオレフィン系フィルムまたはポリカーボネート系フィルムであり、好ましくは、シクロオレフィン系フィルムである。これにより、加熱後のフィルム積層体1のカールをより確実に抑制することができる。
シクロオレフィン系フィルムは、シクロオレフィン系樹脂から形成されている。
シクロオレフィン系樹脂は、シクロオレフィンモノマーを重合して得られ、主鎖の繰り返し単位中に脂環構造を有する高分子である。シクロオレフィン系樹脂は、好ましくは、非晶質シクロオレフィン系樹脂である。
シクロオレフィン系樹脂としては、例えば、シクロオレフィンモノマーからなるシクロオレフィンホモポリマー、シクロオレフィンモノマーと、エチレンなどのオレフィンなどとの共重合体からなるシクロオレフィンコポリマーなどが挙げられる。
シクロオレフィンモノマーとしては、例えば、ノルボルネン、メチルノルボルネン、ジメチルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ブチルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、トリシクロペンタジエンなどの多環式オレフィン、例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シシクロオクタジエン、シクロオクタトリエンなどの単環式オレフィンなどが挙げられる。これらシクロオレフィンは、単独使用または2種以上併用することができる。
ポリカーボネート系フィルムは、ポリカーボネート系樹脂から形成されている。
ポリカーボネート系樹脂は、主鎖の繰り返し単位中にカーボネート結合(炭酸エステル基:O−CO−O−)を有する高分子である。ポリカーボネート系樹脂は、好ましくは、非晶質ポリカーボネート系樹脂である。
ポリカーボネート系樹脂としては、例えば、ビスフェノールAポリカーボネートなどの芳香族ポリカーボネート、例えば、ポリ(プロピレンカーボネート)などの脂肪族ポリカーボネートなどが挙げられる。
ポリカーボネート系フィルムは、ポリカーボネート系樹脂とそれ以外の樹脂(例えば、ポリオレフィン、ABS、ポリエステルなど)とを含有するポリカーボネート系樹脂混合物から形成されていてもよい。
第1保護基材4を140℃90分の条件で加熱した際に、第1方向(例えば、搬送方向)における第1保護基材4の熱収縮率Aは、例えば、0.20%以下、好ましくは、0.10%以下であり、また、例えば、0.00%以上である。
上記加熱の際に、第2方向(例えば、搬送方向に直交する幅方向)における第1保護基材4の熱収縮率Aは、例えば、0.20%以下、好ましくは、0.10%以下であり、また、例えば、0.00%以上である。
熱収縮率(AまたはA)が上記範囲であれば、後述する透明基材8の熱収縮率(BまたはB)との差を小さくでき、カールをより一層抑制することができる。
熱収縮率は、以下のように測定することができる。対象基材(第1保護基材4、透明基材8など)における加熱前の室温(23℃)の長さを加熱前の長さとして測定する。続いて、対象基材を140℃で90分加熱した後、室温(23℃)に放冷したときの長さを加熱後の長さとして測定する。続いて、式「熱収縮率(%)=(加熱前の長さ−加熱後の長さ)/加熱前の長さ×100」を用いて算出する。詳しくは、実施例にて後述する。
第1保護基材4の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下、より好ましくは、45μm以下である。第1保護基材4の厚みが範囲内であれば、カールをより確実に抑制することができる。
第1保護基材4の厚みは、例えば、マイクロゲージ式厚み計(ミツトヨ社製)で測定することができる。
(接着剤層)
接着剤層5は、第1保護基材4と第2保護基材6とを接着するための層である。
接着剤層5は、フィルム形状を有しており、第1保護基材4の上面全面に、第1保護基材4の上面に接触するように、配置されている。具体的には、接着剤層5は、第1保護基材4と第2保護基材6の間に、第1保護基材4の上面および第2保護基材6の下面に接触するように、配置されている。
接着剤層5は、接着剤組成物から形成され、好ましくは、粘着剤組成物から形成されている。
粘着剤組成物としては、後述する粘着剤層7で例示する粘着剤組成物と同様のものが挙げられ、好ましくは、アクリル系粘着剤組成物が挙げられる。すなわち、接着剤層5は、好ましくは、粘着剤層である。接着剤層5の材料に、粘着剤層7と同一の材料を採用することにより、製造適性に優れる。
接着剤層5の厚みは、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、30μm以下である。
接着剤層5の厚みは、例えば、マイクロゲージ式厚み計(ミツトヨ社製)で測定することができる。
(第2保護基材)
第2保護基材6は、第1保護基材4とともに、キャリアフィルム2の機械的強度を確保し、透明導電性フィルム3を搬送時、加熱時および/または保存時などに生じる傷から保護するための支持基材である。特に、第2保護基材6は、耐折性などの機械的強度を付与するための支持基材である。
第2保護基材6は、フィルム形状を有しており、接着剤層5の上面全面に、接着剤層5の上面に接触するように、配置されている。具体的には、第2保護基材6は、接着剤層5と粘着剤層7の間に、接着剤層5の上面および粘着剤層7の下面に接触するように、配置されている。
第2保護基材6は、透明基材8よりも破断強度が高いフィルムである。
第2保護基材6としては、例えば、ポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、オレフィン系フィルム(ポリエチレン系フィルム、ポリプロピレン系フィルム、シクロオレフィン系フィルムなど)、アクリル系フィルム、ポリエーテルスルフォン系フィルム、ポリアリレート系フィルム、メラミン系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリイミド系フィルム、セルロース系フィルム、ポリスチレン系フィルムが挙げられる。
好ましくは、ポリエステル系フィルムまたはポリカーボネート系フィルムが挙げられ、好ましくは、ポリエステル系フィルムが挙げられる。これにより、機械的強度とともに、加熱後のフィルム積層体1のカールをより一層抑制することができる。
ポリエステル系フィルムは、ポリエステル系樹脂から形成されている。
ポリエステル系樹脂は、多価カルボン酸およびポリオールを含有するモノマー成分の重縮合体である。具体的には、ポリエステル系樹脂として、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
ポリエステル系樹脂としては、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが挙げられ、より好ましくは、ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。すなわち、ポリエステル系フィルムは、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート系フィルムが挙げられる。
ポリカーボネート系フィルムは、第1保護基材4で上述したものと同様のフィルムが挙げられる。
第2保護基材6の破断強度は、例えば、300MPa以上、好ましくは、400MPa以上、より好ましくは、500MPa以上、さらに好ましくは、700MPa以上、特に好ましくは、1000MPa以上であり、また、例えば、2000MPa以下である。第2保護基材6の破断強度が上記下限以上であれば、耐折性などの機械的強度に優れる。
第2保護基材6の破断強度は、ASTM D 638に準拠して測定することができる。
第2保護基材6の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、50μm以上、より好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、300μm以下、好ましくは、200μm以下、より好ましくは、150μm以下である。第2保護基材6の厚みが上記下限以上であれば、破断強度に優れる。一方、第2保護基材6の厚みが上記上限以下であれば、薄膜化を図り、また、可撓性に優れる。
第2保護基材6の厚みは、例えば、マイクロゲージ式厚み計(ミツトヨ社製)で測定することができる。
(粘着剤層)
粘着剤層7は、保護基材(第1保護基材4および第2保護基材6)を透明導電性フィルム3に貼着させるための層(感圧接着剤層)であって、貼着後においては、透明導電性フィルム3に対して剥離が容易な層(易剥離層)である。
粘着剤層7は、フィルム形状を有しており、第2保護基材6の上面全面に、第2保護基材6の上面に接触するように、配置されている。具体的には、粘着剤層7は、第2保護基材6と透明導電性フィルム3との間に、第2保護基材6の上面および透明導電性フィルム3の下面(具体的には、第2硬化樹脂層9bの下面)に接触するように、配置されている。詳しくは、粘着剤層7は、第2硬化樹脂層9bの下面に、感圧接着している。
粘着剤層7は、粘着剤組成物から形成されている。
粘着剤組成物としては、例えば、アクリル系粘着剤組成物、ゴム系粘着剤組成物、シリコーン系粘着剤組成物、ポリエステル系粘着剤組成物、ポリウレタン系粘着剤組成物、ポリアミド系粘着剤組成物、エポキシ系粘着剤組成物、ビニルアルキルエーテル系粘着剤組成物、フッ素系粘着剤組成物などが挙げられる。これら粘着剤組成物は、単独使用または2種類以上を併用することができる。
粘着剤組成物として、粘着性、剥離性などの観点から、好ましくは、アクリル系粘着剤組成物が挙げられる。
アクリル系粘着剤組成物は、例えば、 (メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有するモノマー成分を共重合して得られるアクリル系重合体を、ポリマー成分として含有する。
アクリル系重合体の重量平均分子量は、粘着性、剥離性などの観点から、例えば、1×10以上、好ましくは、3×10以上であり、また、例えば、2×10以下、好ましくは、1×10以下である。
粘着剤組成物は、架橋剤、さらには、粘着付与樹脂、加工助剤、顔料、難燃剤、充填材、軟化剤、老化防止剤などの公知の添加剤を適宜含有することもできる。
粘着剤層7の厚みは、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、30μm以下である。
粘着剤層7の厚みは、例えば、マイクロゲージ式厚み計(ミツトヨ社製)で測定することができる。
キャリアフィルム2の厚みは、例えば、100μm以上、好ましくは、150μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、250μm以下である。
3.透明導電性フィルム
透明導電性フィルム3は、所定の厚みを有するフィルム形状を有し、面方向に延び、平坦な上面および平坦な下面を有する。透明導電性フィルム3は、フィルム積層体1の上側に配置され、具体的には、キャリアフィルム2の上面全面に、キャリアフィルム2の上面(具体的には、粘着剤層7)に接触するように、配置されている。
透明導電性フィルム3は、例えば、画像表示装置に備えられるタッチパネル用基材などの一部品であり、つまり、画像表示装置ではない。すなわち、透明導電性フィルム3は、画像表示装置などを作製するための部品であり、LCDモジュールなどの画像表示素子を含まず、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
具体的には、透明導電性フィルム3は、透明基材8と、硬化樹脂層9と、光学調整層10と、透明導電層11とを備える。詳しくは、透明導電性フィルム3は、透明基材8と、透明基材8の上面に配置される第1硬化樹脂層9aと、第1硬化樹脂層9aの上面に配置される光学調整層10と、光学調整層10の上面に配置される透明導電層11と、透明基材8の下面に配置される第2硬化樹脂層9bとを備える。すなわち、透明導電性フィルム3は、第2硬化樹脂層9b、透明基材8、第1硬化樹脂層9a、光学調整層10および透明導電層11を下から順に備える。好ましくは、透明導電性フィルム3は、第2硬化樹脂層9b、透明基材8、第1硬化樹脂層9a、光学調整層10および透明導電層11からなる。
(第2硬化樹脂層)
第2硬化樹脂層9bは、透明導電性フィルム3に擦り傷を生じ難くするための擦傷保護層(ハードコート層)である。また、第2硬化樹脂層9bは、複数のフィルム積層体1を上下方向に積層した場合などに、互いに接触する複数の透明導電性フィルム3の表面に耐ブロッキング性を付与するためのアンチブロッキング層でもある。
第2硬化樹脂層9bは、フィルム形状を有しており、粘着剤層7の上面全面に粘着剤層7の上面に接触するように、配置されている。具体的には、第2硬化樹脂層9bは、粘着剤層7と透明基材8との間に、粘着剤層7の上面および透明基材8の下面に接触するように、配置されている。また、第2硬化樹脂層9bは、透明導電性フィルム3の最下層に配置されている。
第2硬化樹脂層9bは、ハードコート組成物から形成されている。
第2硬化樹脂層9bのハードコート組成物は、樹脂を含有し、好ましくは、樹脂および粒子を含有する。
樹脂としては、例えば、硬化性樹脂、熱可塑性樹脂(例えば、ポリオレフィン樹脂)などが挙げられ、好ましくは、硬化性樹脂が挙げられる。
硬化性樹脂としては、例えば、活性エネルギー線(具体的には、紫外線、電子線など)の照射により硬化する活性エネルギー線硬化性樹脂、例えば、加熱により硬化する熱硬化性樹脂などが挙げられ、好ましくは、活性エネルギー線硬化性樹脂が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂は、例えば、分子中に重合性炭素−炭素二重結合を有する官能基を有するポリマーが挙げられる。そのような官能基としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基(メタクリロイル基および/またはアクリロイル基)などが挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂としては、具体的には、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートなどの(メタ)アクリル系紫外線硬化性樹脂が挙げられる。
また、活性エネルギー線硬化性樹脂以外の硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、シロキサン系ポリマー、有機シラン縮合物などの熱硬化性樹脂が挙げられる。
樹脂は、単独使用または2種以上併用することができる。
粒子としては、無機粒子、有機粒子などが挙げられる。無機粒子としては、例えば、シリカ粒子、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫などからなる金属酸化物粒子、例えば、炭酸カルシウムなどの炭酸塩粒子などが挙げられる。有機粒子としては、例えば、架橋アクリル樹脂粒子などが挙げられる。粒子は、単独使用または2種以上併用することができる。
粒子としては、透明性の観点から、好ましくは、有機粒子、より好ましくは、架橋アクリル樹脂粒子が挙げられる。
粒子の最頻粒子径は、例えば、0.8μm以上、好ましくは、1.0μm以上であり、また、例えば、20μm以下、好ましくは、10μm以下である。粒子径が上記範囲であれば、アンチブロッキング性、耐擦傷性および透明性が優れる。最頻粒子径は、粒子分布の極大値を示す粒径であり、例えば、フロー式粒子像分析装置を用いて測定することができる。
粒子の含有割合は、樹脂100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上、好ましくは、0.1質量部以上であり、また、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下である。
第2硬化樹脂層9bの厚みは、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.5μm以上であり、また、例えば、10μm以下、好ましくは、5μm以下である。第2硬化樹脂層9bの厚みが上記範囲内であれば、耐擦傷性、耐ブロッキング性に優れる。硬化樹脂層9の厚みは、例えば、分光エリプソメーターにより測定することができる。
(透明基材)
透明基材8は、透明導電性フィルム3の機械的強度を確保するための透明な基材である。すなわち、透明基材8は、透明導電層11を、硬化樹脂層9および光学調整層10とともに、支持している。
透明基材8は、フィルム形状を有しており、第2硬化樹脂層9bの上面全面に、第2硬化樹脂層9bの上面に接触するように、配置されている。具体的には、透明基材8は、第2硬化樹脂層9bと第1硬化樹脂層9aとの間に、第2硬化樹脂層9bの上面および第1硬化樹脂層9aの下面に接触するように、配置されている。
透明基材8は、シクロオレフィン系フィルムである。これにより、透明導電性フィルム3の面内位相差を低くでき、かつ、透明性に優れる。
シクロオレフィン系フィルムは、第1保護基材4で上述したシクロオレフィン系フィルムと同様のものが挙げられる。
透明基材8を140℃90分の条件で加熱した際に、第1方向における透明基材8の熱収縮率Bは、例えば、0.10%以下、好ましくは、0.05%以下であり、また、例えば、0.00%以上である。
上記加熱の際に、第2方向における透明基材8の熱収縮率Bは、例えば、0.10%以下、好ましくは、0.05%以下であり、また、例えば、0.00%以上である。
透明基材8の破断強度は、例えば、10MPa以上、好ましくは、100MPa以上であり、また、例えば、1000MPa未満、好ましくは、300MPa未満である。
透明基材8の全光線透過率(JIS K 7375−2008)は、例えば、80%以上、好ましくは、85%以上である。
透明基材8の面内位相差は、例えば、20nm以下、好ましくは、10nm以下である。面内位相差Rは、式:R=(nx−ny)×dによって算出される。ここで、nxは面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、nyは面内で遅相軸と直交する方向の屈折率であり、dは透明基材8の厚み(nm)である。屈折率は、例えば、複屈折測量測定システム(アクソメトリックス社製、商品名「アクソスキャン」)を用いて測定することができる。
透明基材8の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、80μm以下、好ましくは、60μm以下である。透明基材8の厚みが上記下限以上であれば、機械的強度に優れる。また、透明基材8の厚みが上記上限以下であれば、透明導電性フィルム3の薄膜化を図るとともに、透明性に優れる。
透明基材8の厚みは、例えば、マイクロゲージ式厚み計(ミツトヨ社製)を用いて測定することができる。
(第1硬化樹脂層)
第1硬化樹脂層9aは、透明導電性フィルム3に擦り傷を生じ難くするための擦傷保護層(ハードコート層)である。
第1硬化樹脂層9aは、フィルム形状を有しており、透明基材8の上面全面に、透明基材8の上面に接触するように、配置されている。具体的には、第1硬化樹脂層9aは、透明基材8と光学調整層10との間に、透明基材8の上面および光学調整層10の下面に接触するように、配置されている。
第1硬化樹脂層9aは、第2硬化樹脂層9bと同様の層であり、例えば、第2硬化樹脂層9bで上記したものと同一のものが挙げられる。
好ましくは、第1硬化樹脂層9aのハードコート組成物は、樹脂を含有し、好ましくは、樹脂からなる。
樹脂としては、上記したハードコート組成物の樹脂と同様のものが挙げられる。
第1硬化樹脂層9aの厚みは、耐擦傷性、パターニング透明導電層11の視認抑制性の観点から、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.5μm以上であり、また、例えば、10μm以下、好ましくは、5μm以下である。
(光学調整層)
光学調整層10は、透明導電層11におけるパターンの視認を抑制しつつ、透明導電性フィルム3に優れた透明性を確保するために、透明導電性フィルム3の光学物性(例えば、屈折率)を調整する層である。
光学調整層10は、フィルム形状を有しており、第1硬化樹脂層9aの上面全面に、第1硬化樹脂層9aの上面に接触するように、配置されている。具体的には、光学調整層10は、第1硬化樹脂層9aと透明導電層11との間に、第1硬化樹脂層9aの上面および透明導電層11の下面に接触するように、配置されている。
光学調整層10は、光学調整用組成物から形成されている。
光学調整層用組成物は、樹脂を含有し、好ましくは、樹脂および粒子を含有する。
樹脂としては、例えば、ハードコート組成物で用いる樹脂と同一のものが挙げられる。好ましくは、硬化性樹脂、より好ましくは、活性エネルギー線硬化性樹脂が挙げられる。
樹脂の含有割合は、光学調整用組成物において、例えば、10質量%以上、好ましくは、25質量%以上であり、また、例えば、95質量%以下、好ましくは、60質量%以下である。
粒子としては、光学調整層10の求める屈折率に応じて好適な材料を選択することができ、無機粒子、有機粒子などが挙げられる。無機粒子としては、例えば、シリカ粒子、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズなどからなる金属酸化物粒子、例えば、炭酸カルシウムなどの炭酸塩粒子などが挙げられる。有機粒子としては、例えば、架橋アクリル樹脂粒子などが挙げられる。粒子は、単独使用または2種以上併用することができる。
粒子としては、好ましくは、無機粒子、より好ましくは、金属酸化物粒子、さらに好ましくは、酸化ジルコニウム粒子(ZnO)が挙げられる。
粒子の平均粒子径(メジアン径)は、例えば、10nm以上、好ましくは、20nm以上であり、また、例えば、100nm以下、好ましくは、50nm以下である。
粒子の含有割合は、光学調整用組成物に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、40質量%以上であり、また、例えば、90質量%以下、好ましくは、75質量%以下である。
光学調整層10の屈折率は、例えば、1.50以上、好ましくは、1.60以上であり、また、例えば、1.80以下、好ましくは、1.75以下である。屈折率は、例えば、アッベ屈折率計により測定することができる。
光学調整層10の厚みは、例えば、50nm以上、好ましくは、100nm以上であり、また、例えば、800nm以下、好ましくは、300nm以下である。光学調整層10の厚みは、例えば、分光エリプソメーターにより測定することができる。
(透明導電層)
透明導電層11は、エッチングなどの後工程で、電極パターンや配線パターンなどの所望のパターンに形成するための導電層である。
透明導電層11は、フィルム形状を有しており、透明導電性フィルム3の最上層に配置されている。すなわち、透明導電層11は、フィルム積層体1の最上層に配置されている。具体的には、透明導電層11は、光学調整層10の上面全面に、光学調整層10の上面に接触するように、配置されている。
透明導電層11の材料としては、例えば、In、Sn、Zn、Ga、Sb、Ti、Si、Zr、Mg、Al、Au、Ag、Cu、Pd、Wからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む金属酸化物が挙げられる。金属酸化物には、必要に応じて、さらに上記群に示された金属原子をドープしていてもよい。
透明導電層11の材料は、好ましくは、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)などのインジウム含有酸化物、例えば、アンチモン−スズ複合酸化物(ATO)などのアンチモン含有酸化物などが挙げられ、より好ましくは、インジウム含有酸化物が挙げられ、さらに好ましくは、ITOが挙げられる。透明導電層11の材料がITOであれば、透明導電層11は、優れた透明性および優れた導電性を両立することができる。
透明導電層11の材料としてITOを用いる場合、酸化スズ(SnO)含有量は、酸化スズおよび酸化インジウム(In)の合計量に対して、例えば、0.5質量%以上、好ましくは、5質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下、好ましくは、35質量%以下である。
「ITO」は、少なくともインジウム(In)とスズ(Sn)とを含む複合酸化物であればよく、これら以外の追加成分を含むこともできる。追加成分としては、例えば、In、Sn以外の金属元素が挙げられ、具体的には、Zn、Ga、Sb、Ti、Si、Zr、Mg、Al、Au、Ag、Cu、Pd、W、Fe、Pb、Ni、Nb、Cr、Gaなどが挙げられる。
透明導電層11の厚みは、例えば、10nm以上、好ましくは、20nm以上であり、また、例えば、100nm以下、好ましくは、35nm以下である。透明導電層11の厚みは、例えば、分光エリプソメーターにより測定することができる。
透明導電層11は、結晶質および非晶質のいずれであってもよいが、本発明では、透明導電層11は、好ましくは、非晶質からなり、具体的には、非結晶ITO層である。本発明では、好ましくは、非晶質の透明導電層11を加熱することにより、結晶質の透明導電層11へと転化する際において、フィルム積層体1のカールを抑制する。
透明導電層11が結晶質であることは、例えば、透明導電層11がITO層である場合は、20℃の塩酸(濃度5質量%)に15分間浸漬した後、水洗・乾燥し、15mm程度の間の端子間抵抗を測定することで判断できる。塩酸(20℃、濃度:5質量%)への浸漬・水洗・乾燥後に、15mm間の端子間抵抗が10kΩ以下である場合、ITO層が結晶質とする。一方、15mm間の端子間抵抗が10kΩを超過する場合、ITO層が非晶質とする。
4.透明導電性フィルム積層体の製造方法
フィルム積層体1の製造方法は、例えば、キャリアフィルム2を作製する工程と、透明導電性フィルム3を作製する工程と、透明導電性フィルム3およびキャリアフィルム2を貼着する工程とを備える。フィルム積層体1の製造方法は、好ましくは、ロールトゥロール方式により実施される。
(キャリアフィルムの作製)
キャリアフィルム2を作製するには、まず、第1保護基材4を用意する。例えば、ロールトゥロール方式の場合は、搬送方向(MD方向)に長尺で、ロール状に巻回された第1保護基材4を用いる。なお、この際、搬送方向を第1方向とし、搬送方向と直交する幅方向(TD方向、直交方向)を第2方向とする(図2の左図参照)。
第1保護基材4としては、公知または市販のシクロオレフィン系フィルムまたはポリカーボネート系フィルムを用いることができる。
次いで、第1保護基材4の上面に、接着剤層5を設ける。接着剤層5を設けるには、接着剤層転写フィルムを用意し、接着剤層5を第1保護基材4に転写する。
接着剤層転写フィルムは、離型フィルムおよび接着剤層5を厚み方向に備える。接着剤層転写フィルムは、接着剤組成物(好ましくは、粘着剤組成物)を調製し、接着剤組成物を離型フィルムに塗布し、乾燥することにより得られる。
次いで、接着剤層5の上面に、第2保護基材6を設ける。第2保護基材6を設けるには、接着剤層5の上面に、搬送方向に長尺な第2保護基材6の下面を接触させる。
第2保護基材6は、公知または市販のフィルムを用いることができ、好ましくは、公知または市販のポリエステル系フィルムまたはポリカーボネート系フィルを用いることができる。
次いで、第2保護基材6の上面に、粘着剤層7を設ける。粘着剤層7を設けるには、粘着剤層転写フィルムを用意し、粘着剤層7を第2保護基材6に転写する。
粘着剤層転写フィルムは、離型フィルムおよび粘着剤層7を厚み方向に備える。粘着剤層転写フィルムは、粘着剤組成物を調製し、粘着剤組成物を離型フィルムに塗布し、乾燥することにより得られる。
これにより、第1保護基材4、接着剤層5、第2保護基材6および粘着剤層7を備えるキャリアフィルム2が得られる。
(透明導電性フィルムの作製)
透明導電性フィルム3を作製するには、まず、透明基材8を用意する。例えば、ロールトゥロール方式の場合は、搬送方向(MD方向)に長尺で、ロール状に巻回された透明基材8を用いる。
透明基材8は、公知または市販のシクロオレフィン系フィルムを用いることができる。
次いで、透明基材8の両面に、硬化樹脂層9(第1硬化樹脂層9aおよび第2硬化樹脂層9b)を設ける。例えば、ハードコート組成物を溶媒で希釈した希釈液を調製し、希釈液を透明基材8の下面および上面に塗布して、希釈液を乾燥して、必要に応じてハードコート組成物を硬化させる。これにより、透明基材8の下面に第2硬化樹脂層9b、透明基材8の上面に第1硬化樹脂層9aを形成する。
次いで、第1硬化樹脂層9aの上面に、光学調整層10を設ける。例えば、光学調整層用組成物を溶媒で希釈した希釈液を調製し、光学調整層用組成物の希釈液を第1硬化樹脂層9aの上面に塗布して、希釈液を乾燥して、光学調整層用組成物を硬化させる。これにより、第1硬化樹脂層9aの上面に、光学調整層10を形成する。
次いで、光学調整層10の上面に、透明導電層11を設ける。例えば、乾式方法で、光学調整層10の上面に、透明導電層11を形成する。
乾式方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などが挙げられる。好ましくは、スパッタリング法が挙げられる。この方法によって薄膜の透明導電層11を形成することができる。
これにより、第2硬化樹脂層9b、透明基材8、第1硬化樹脂層9a、光学調整層10および透明導電層11をこの順に備える透明導電性フィルム3が得られる。この透明導電性フィルム3の透明導電層11は、好ましくは、非晶質である。
(貼着)
キャリアフィルム2および透明導電性フィルム3を貼着するには、キャリアフィルム2の上面を透明導電性フィルム3の下面に接触させる。
具体的には、粘着剤層7が第2硬化樹脂層9bに接触するように、キャリアフィルム2を透明導電性フィルム3に配置する。すなわち、保護基材(第1保護基材4および第2保護基材6)を、粘着剤層7を介して、透明導電性フィルム3に感圧接着する。
これにより、キャリアフィルム2、および、透明導電性フィルム3をこの順に備えるフィルム積層体1が得られる。フィルム積層体1の透明導電層11は、好ましくは、非晶質である。例えば、フィルム積層体1は、ロールトゥロール方式の場合では、図2の右図に示すように、ロール状に巻回されたロール体として、得られる。
なお、フィルム積層体1は、バッチ方式(枚葉方式)で製造することもでき、この場合は、例えば、第1方向および第2方向に延びる平面視略矩形状の一枚または複数のシートとして、得られる(図1B参照)。
(透明導電性フィルム積層体)
第1方向において、第1保護基材4の140℃90分の熱収縮率Aと、透明基材8の140℃90分の熱収縮率Bとの差(A−B)は、例えば、0.15%以下、好ましくは、0.05%以下であり、また、例えば、−0.15%以上、好ましくは、−0.05%以上である。上記差が上記範囲内であれば、カールをより一層低減することができる。
第2方向において、第1保護基材4の140℃90分の熱収縮率Aと、透明基材8の140℃90分の熱収縮率Bとの差(A−B)は、例えば、0.05%以下、好ましくは、0.03%以下であり、また、例えば、−0.05%以上、好ましくは、−0.03%以上である。上記差が上記範囲内であれば、カールをより一層低減することができる。
透明基材8の厚みと第1保護基材4の厚みとの差の絶対値は、例えば、75μm以下、好ましくは、65μm以下、より好ましくは、30μm以下、さらに好ましくは、10μm以下である。上記差の絶対値が上記範囲内であれば、カールをより一層低減することができる。
第2保護基材6の破断強度Cと透明基材8の破断強度Cとの差(C−C)は、例えば、100MPa以上、好ましくは、300MPa以上、より好ましくは、500MPa以上、さらに好ましくは、900MPaであり、また、例えば、2000MPa以下である。上記差が上記下限以上であれば、耐折性などの機械的強度に優れる。
フィルム積層体1を20cm×20cmの平面視矩形状に切断し、140℃で90分間加熱した際に、加熱後のフィルム積層体1の中央部12と四隅部13との厚み方向平均距離は、例えば、20mm以下、好ましくは、15mm以下、より好ましくは、10mm以下、さらに好ましくは、5mm以下である。
上記厚み方向平均距離は、詳しくは、式「H=H1−H2」で算出される平均高さHの絶対値である。H1は、上記加熱後のフィルム積層体1(20cm×20cm)を透明導電層11が上側となるように水平台に載置した際に、四隅部13の水平台からの高さの平均を示す。H2は、その際に、中央部12の水平台からの高さを示す。
なお、Hが正の値である場合は、図3Aに示すように、加熱後のフィルム積層体1は、下側に向かって凸となる形状となる。一方、Hが負の値である場合は、図3Bに示すように、加熱後のフィルム積層体1は、上側に向かって凸となる形状となる。
好ましくは、下側に向かって凸となる形状である。これにより、搬送時において、フィルム積層体1の中央部が、上方にある装置などへ接触して、透明導電性フィルム1の中央部が損傷することを抑制できる。
なお、加熱後のフィルム積層体1とは、140℃90分間加熱を実施した後に、1時間室温(23℃)で放冷した状態のフィルム積層体1をいう。
キャリアフィルム2と透明導電性フィルム3とは、剥離可能である。これらの間の剥離力は、例えば、0.1N/50mm以上、1.5N/50mm以下である。剥離力が上記範囲であれば、ハンドリング性、剥離性に優れる。剥離力は、長さ150mm×幅50mmの試験片を用いて、剥離角度180度および剥離速度500mm/分の条件で長さ方向に向かって剥離することにより測定することができる。
このフィルム積層体1によれば、透明導電性フィルム3の透明基材8が、シクロオレフィン系フィルムである。そのため、面内位相差が低くでき、光学特性に優れる。
また、キャリアフィルム2において、第2保護基材6の破断強度が、透明基材8の破断強度よりも高い。そのため、フィルム積層体1の破断強度が向上しており、耐折性などの機械的強度に優れる。
また、フィルム積層体1は、第1保護基材4、第2保護基材6、粘着剤層7、透明基材8および透明導電層11を備え、キャリアフィルム2の第1保護基材4は、シクロオレフィン系フィルムまたはポリカーボネート系フィルムである。すなわち、フィルム積層体1は、透明基材8と同一または近い熱挙動(特に、熱収縮)を備える第1保護基材4を備えており、第1保護基材4および透明基材8が第2保護基材6を挟むサンドイッチ構造を有する。そのため、第2保護基材6がたとえ透明基材8と異なる熱挙動を有していても、その両側に配置され第1保護基材4および透明基材8によって、第2保護基材6の熱変形を抑制することができる。
したがって、フィルム積層体1の機械的強度に優れるとともに、フィルム積層体1のカールを抑制することができる。
5.透明導電性フィルム積層体の用途
フィルム積層体1は、例えば、画像表示装置に備えられるタッチパネル用基材に用いられる。具体的には、フィルム積層体1に対して、加熱工程、および、剥離工程を実施することにより得られた透明導電性フィルム3が、タッチパネル用基材に用いられる。以下、各工程を詳述する。
(加熱工程)
加熱工程では、フィルム積層体1を加熱する。
具体的には、例えば、フィルム積層体1を、大気下で加熱する。
加熱処理は、例えば、赤外線ヒーター、オーブンなどを用いて実施することができる。
加熱温度は、例えば、100℃以上、好ましくは、120℃以上であり、また、例えば、200℃以下、好ましくは、160℃以下である。
加熱時間は、加熱温度に応じて適宜決定されるが、例えば、10分以上、好ましくは、30分以上であり、また、例えば、5時間以下、好ましくは、3時間以下である。
これにより透明導電層11が結晶化される。その結果、透明導電層11の抵抗値が低減し、導電性に優れる。
なお、必要に応じて、加熱工程の前または後に、公知のエッチング手法によって透明導電層11をストライプ状などのパターン(電極パターン、配線パターン)に形成してもよい。
(剥離工程)
剥離工程では、フィルム積層体1からキャリアフィルム2を剥離(除去)する。
具体的には、粘着剤層7の上面と第2硬化樹脂層9bの下面とが離間するように、フィルム積層体1からキャリアフィルム2を剥離する。
これにより、第2硬化樹脂層9b、透明基材8、第1硬化樹脂層9a、光学調整層10、および、結晶化された透明導電層11を下から順に備える透明導電性フィルム3(加熱済み透明導電性フィルム)が得られる。
加熱工程および剥離工程は、ロールトゥロール方式で実施してもよく、バッチ方式で実施してもよい。
透明導電性フィルム3は、例えば、タッチパネル用基材に用いられる。タッチパネルの形式としては、例えば、静電容量方式、抵抗膜方式などの各種方式が挙げられ、特に静電容量方式のタッチパネルに好ましく用いられる。具体的には、タッチパネル用フィルムとしての加熱済み透明導電性フィルム3と、偏光板とを備える静電容量方式のタッチパネルが挙げられる。
<変形例>
変形例において、上記した一実施形態と同様の部材については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
(1)図1Aに示す一実施形態では、透明導電性フィルム3は、第2硬化樹脂層9b、透明基材8、第1硬化樹脂層9a、光学調整層10および透明導電層11を備えているが、例えば、図示しないが、透明導電性フィルム3は、第2硬化樹脂層9b、第1硬化樹脂層9aおよび光学調整層10の一部または全部を備えていなくてもよい。
好ましくは、透明導電性フィルム3は、第2硬化樹脂層9b、透明基材8、第1硬化樹脂層9a、光学調整層10および透明導電層11をこの順に備える。これにより、透明導電性フィルム3に、アンチブロッキング性、擦傷保護性、パターニング透明導電層11の視認抑制性を付与することができる。
また、例えば、図示しないが、透明導電性フィルム3は、第2硬化樹脂層9bおよび透明基材8の間などに、光学調整層10(第2光学調整層)をさらに設けてもよい。
(2)図1Aに示す一実施形態では、透明導電層11は、金属酸化物からなる透明導電層11であるが、例えば、図示しないが、透明導電層11は、金属ナノワイヤまたは金属メッシュを備えることもできる。
金属ナノワイヤは、直径がナノメートルサイズ(好ましくは、500nm未満)の針状または糸状の金属である。金属ナノワイヤを構成する金属としては、好ましくは、Au、Ag、Cu、Niなどの導電性金属が挙げられ、導電性の観点から、好ましくは、Auが挙げられる。
金属メッシュは、金属細線が格子状のパターンに形成されてなる。金属メッシュを構成する金属としては、上記金属ナノワイヤを構成する金属と同様のものが挙げられる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。また、各例中、部、%はいずれも質量基準である。
<実施例1>
(透明導電性フィルムの作製)
透明導電性フィルムをロールトゥロール方式にて下記に従い製造した。
搬送方向(MD方向:第1方向)に長尺なシクロオレフィン系フィルム(COPフィルム、厚み40μm、日本ゼオン社製、「ZEONOR」(登録商標)、面内位相差20nm以下)を、透明基材として用意した。
透明基材の上面に、バインダー樹脂からなるハードコート組成物の希釈液を塗布し、透明基材の下面に、バインダー樹脂と複数の粒子を含有するハードコート組成物の希釈液を塗布し、次いで、これらを乾燥した後、両面に紫外線を照射し、ハードコート組成物を硬化させた。これにより、透明基材の上面に、粒子を含有しない第1硬化樹脂層(厚み1μm)、透明基材の下面に、粒子を含有する第2硬化樹脂層(厚み1μm)を形成した。
なお、粒子として、架橋アクリル・スチレン系樹脂粒子(積水樹脂社製、「SSX105」、最頻粒子径3μm)を用いた。バインダー樹脂として、ウレタン系多官能ポリアクリレート(DIC社製、「UNIDIC」)を用いた。
次いで、第1硬化樹脂層の上面に、ジルコニア粒子と紫外線硬化性樹脂とを含有する光学調整層用組成物の希釈液(「オプスターZ7412」、JSR社製、屈折率1.62)を塗布し、乾燥した後、紫外線を照射した。これにより、第1硬化樹脂層の上面に、光学調整層(厚み0.1μm)を形成した。
次いで、平行平板型の巻取式マグネトロンスパッタ装置に、酸化インジウムと酸化スズとを含有する焼結体ターゲットを装着し、上記で得られた積層体を搬送しながら、真空排気を実施した。その後、アルゴンガスおよび酸素ガスの導入量を調整し、光学調整層の上面にDCスパッタリングにより成膜して、非晶質のITO層(厚み25nm)を形成した。これにより、透明導電性フィルムを作製した。
(キャリアフィルムの作製)
キャリアフィルムをロールトゥロール方式にて下記に従い製造した。
溶液重合により、アクリル酸ブチル100質量部およびアクリル酸6質量部を共重合して、重量平均分子量60万 のアクリル系共重合体を得た。アクリル系共重合体100質量部(固形分)に対し、エポキシ系架橋剤(「テトラッドC」、三菱瓦斯化学社製)6質量部を添加して、アクリル系粘着剤を得た。アクリル系粘着剤を、離型フィルム(離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム)に塗布し、乾燥させて、厚み20μmのアクリル系粘着剤層(接着剤層)を形成した。これにより、粘着剤層転写フィルムを得た。
次いで、搬送方向(MD方向:第1方向)に長尺なシクロオレフィン系フィルム(厚み40μm、上記と同様)を、第1保護基材として用意した。この第1保護基材に、粘着剤層転写フィルムのアクリル系粘着剤層を貼り合わせ、離型フィルムを剥離して、第1保護基材/アクリル系粘着剤層の積層体を得た。
次いで、搬送方向(第1方向)に長尺なポリエチレンテレフタレート系フィルム(PETフィルム、厚み125μm、三菱樹脂社製)を、第2保護基材として用意した。この第2保護基材を、上記積層体のアクリル系粘着剤層に貼り合わせて、1保護基材/アクリル系粘着剤層/アクリル系粘着剤層の積層体を得た。
次いで、上記積層体の第2保護基材に、さらに、上記粘着剤層転写フィルムのアクリル系粘着剤を貼り合わせ、離型フィルムを剥離した。
これにより、第1保護基材、アクリル系粘着剤層(接着剤層)、第2保護基材およびアクリル系粘着剤層(粘着剤層)を備えるキャリアフィルムを得た。
(透明導電性フィルム積層体の製造)
第2硬化樹脂層と粘着剤層とが接触するように、透明導電性フィルムおよびキャリアフィルムを貼着して、実施例の透明導電性フィルム積層体をロール状に巻回された状態で得た(図1A、図3参照)。
<実施例2〜9>
第1保護基材、第2保護基材および透明基材の材料および厚みを、表1に示す材料および厚みに変更した。これにより、各実施例の透明導電性フィルム積層体を得た。
表中、PCでは、ポリカーボネートフィルム(厚み130μm、50μm、大倉工業社製、「PC130−KM」シリーズ)を用いた。
<比較例8〜9>
第1保護基材、第2保護基材および透明基材の材料および厚みを、表1および表2に示す材料および厚みに変更した。これにより、各比較例の透明導電性フィルム積層体を得た。
<基材の厚み測定>
各実施例および各比較例で用いた第1保護基材、第2保護基材および透明基材などの厚みは、マイクロゲージ式厚み計(ミツトヨ社製)で測定した。結果を表1に示す。
<破断強度の測定>
各実施例および各比較例で用いた第2保護基材の破断強度Cおよび透明基材の破断強度Cを、ASTM D 638に準拠して測定した。結果を表1に示す。
<熱収縮率の測定>
各実施例および各比較例で用いた第1保護基材を、MD方向100mm×TD方向(幅方向:第2方向)100mmの平面視略正方形状に切断し、その4隅のそれぞれにクロスパターンの傷を付けて、試験片を作製した。加熱前の試験片において、傷(クロスパターン中心)のMD方向間の距離(長さ)、および、そのTD方向間の距離(長さ)を、CNC三次元測定機(ミツトヨ社製、「LEGEX774」)を用いて、室温(23℃)で測定した。これにより、MD方向およびTD方向のそれぞれにおいて、加熱前の長さを得た。
次いで、試験片をオーブン内の水平台に載置し、140℃で90分間加熱した後、室温(23℃)で1時間放冷した。その後、傷のMD方向間の距離、およびTD方向間の距離を、CNC三次元測定機を測定した。これにより、MD方向およびTD方向のそれぞれにおいて、加熱後の長さを得た。次いで、下記の式により、MD方向およびTD方向のそれぞれにおいて、熱収縮率A、Aを算出した。
熱収縮率(%)=[加熱前の長さ(mm)−加熱後の長さ(mm)]/加熱前の長さ(mm)×100
各実施例および各比較例で用意した透明基材の熱収縮率B、Bについても、第1保護基材と同様にして、算出した。
また、MD方向およびTD方向のそれぞれにおいて、第1保護基材の熱収縮率の値から、透明基材の熱収縮率の値を差し引いて、熱収縮率差(A−B)を算出した。
これらの結果を表1に示す。
<カール試験>
各実施例および各比較例のフィルム積層体を、MD方向20cm×TD方向20cmの平面視略正方形状に切断して、試験片を作製した(図2の仮想線参照)。試験片を、ITO面が上側となるよう状態で、オーブン内の水平台に載置し、140℃90分で加熱した。その後、室温(23℃)で1時間放冷し、これを加熱後の試験片とした(図3A〜図3B)。
加熱後の試験片において、四隅部の水平台からの高さの平均Hと、中央部の水平台からの高さHとを測定した。H=H−Hの式により、中央部の高さをゼロとした際における四隅部の平均高さHを算出した。なお、このHの絶対値が、中央部と四隅部との厚み方向平均距離を示す。
結果を表1に示す。
<耐折性試験(MIT試験)>
各実施例および各比較例のフィルム積層体を、15cm×1cmの平面視矩形状に切断して、試験片を作製した。試験片を、MIT試験機(イーガーコーポレーション社製、「EGBE202」)を用い、200g荷重の条件で、複数回折り曲げた。この際、試験片が破断するまでの回数を測定した。
50回以上を〇と評価し、20回以上、50回未満を△と評価し、20回未満を×と評価した。結果を表1に示す。
Figure 2020108938
Figure 2020108938
1 透明導電性フィルム積層体
2 キャリアフィルム
3 透明導電性フィルム
4 第1保護基材
6 第2保護基材
7 粘着剤層
8 透明基材
11 透明導電層

Claims (5)

  1. キャリアフィルムおよび透明導電性フィルムを厚み方向に順に備える透明導電性フィルム積層体であって、
    前記透明導電性フィルムは、透明基材および透明導電層を厚み方向に順に備え、
    前記透明基材は、シクロオレフィン系フィルムであり、
    前記キャリアフィルムは、第1保護基材、第2保護基材および粘着剤層を厚み方向に順に備え、
    前記第1保護基材は、シクロオレフィン系フィルムまたはポリカーボネート系フィルムであり、
    前記第2保護基材の破断強度が、前記透明基材の破断強度よりも高いことを特徴とする、透明導電性フィルム積層体。
  2. 前記第2保護基材のASTM D638による破断強度が、400MPa以上であることを特徴とする、請求項1に記載の透明導電性フィルム積層体。
  3. 前記透明基材の厚みと前記第1保護基材の厚みとの差の絶対値が、75μm以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の透明導電性フィルム積層体。
  4. 前記第2保護基材が、ポリエステル系フィルムまたはポリカーボネート系フィルムであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の透明導電性フィルム積層体。
  5. 前記透明導電性フィルム積層体を20cm×20cmの平面視矩形状に切断し、140℃で90分間加熱した際に、加熱後の透明導電性フィルム積層体の中央部と四隅部との厚み方向平均距離が20mm以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の透明導電性フィルム積層体。
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