JP2020107406A - 燃料電池および燃料電池の運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アノードから排出されるガスにおいて、CO2の濃度を高めることができる燃料電池、およびそのような燃料電池の運転方法を提供する。【解決手段】プロトン伝導性固体電解質よりなる電解質層11と、電解質層11に接合されたカソード13と、電解質層11に、カソード13と対向して接合された、セラミックス材料よりなるセラミックアノード12と、を有するセラミックアノード単セル10を備えた燃料電池1,2とする。また、炭化水素を燃料ガスFとして用い、そのような燃料電池1,2を運転しながら、セラミックアノード12より排出されるアノード排出ガスF’から、CO2を回収する運転方法とする。【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池および燃料電池の運転方法に関し、さらに詳しくは、プロトン伝導性固体電解質を備えた燃料電池、およびそのような燃料電池の運転方法に関する。
燃料電池として、酸化物イオン伝導性の固体電解質を用いた固体酸化物形燃料電池(SOFC)が、よく知られているが、近年、プロトン伝導性固体電解質を用いたプロトン伝導形セラミック燃料電池(PCFC)の開発も進められている。PCFCとして好適に用いることができる高プロトン伝導性を有する固体電解質材料が、例えば、本発明者らの研究に基づく特許文献1に開示されている。SOFCとPCFCの大きな違いの1つとして、アノード(燃料極)から排出されるガスの組成がある。SOFCでは、アノードでの電極反応によって、H2Oが生成するのに対し、PCFCでは、原理的に、H2Oはカソード(空気極)側で発生し、アノード側では発生しない。
炭化水素を燃料ガスとして燃料電池で発電を行った際に、カソードからCO2を含むガスが排出されるが、CO2をそのまま大気中に放出することは、地球温暖化等の観点から、好ましくない。また、発生したCO2を回収すれば、いわゆるCCUS(CO2の回収・利用・貯蔵)等の用途に供することができる。他にも、回収したCO2を、農業や工業での利用、燃料製造の原料としての利用等、種々の用途に活用することができる。
利用や貯蔵を想定して、燃料電池のアノードから発生したCO2を回収するに際し、アノードから排出されるガスにおいて、CO2の濃度が高くなっている方が、CO2の分離に要する負荷を低減する観点から好ましい。上記のように、PCFCでは、原理的に、アノードでH2Oが発生しないため、アノードから排出されるガスにおけるCO2の濃度を、SOFCの場合よりも高めることができる。よって、CO2の回収を想定した際に、PCFCの方がSOFCよりも有利であると言える。
このように、PCFC等、プロトン伝導形燃料電池を用いることで、理想的には、アノードから排出されるガスをCO2のみとすることができるものの(図2(a)のUf=1.0参照)、実際のプロトン伝導形燃料電池を、そのような理想的な状態で運転することは困難であり、通常は、アノードから排出されるガスに、CO2以外のガスも混在する(図2(a)のUf=0.9参照)。アノードから排出されるガスにおいて、CO2の濃度を高めることができれば、CO2の回収効率を高めるとともに、CO2の分離に要するコストを低減できる可能性がある。
本発明が解決しようとする課題は、アノードから排出されるガスにおいて、CO2の濃度を高めることができる燃料電池、およびそのような燃料電池の運転方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明にかかる燃料電池は、プロトン伝導性固体電解質よりなる電解質層と、前記電解質層に接合されたカソードと、前記電解質層に、前記カソードと対向して接合された、セラミックス材料よりなるセラミックアノードと、を有するセラミックアノード単セルを備えるものである。
ここで、前記電解質層は、プロトン伝導性セラミックス材料よりなるとよい。
また、前記セラミックアノードは、ペロブスカイト型酸化物を基本構造とする電子−酸化物イオン混合伝導性酸化物よりなるとよい。
前記カソードは、前記セラミックアノードと同じセラミックス材料よりなるとよい。
前記燃料電池は、電解質層と、カソードと、金属材料を含んでなる金属アノードとを有する金属アノード単セルをさらに備え、前記金属アノード単セルの前記金属アノードより排出された使用済燃料ガスが、前記セラミックアノード単セルの前記セラミックアノードに供給されるとよい。
この場合に、前記金属アノード単セルの前記電解質層は、前記セラミックアノード単セルの前記電解質層と同じプロトン伝導性固体電解質よりなるとよい。あるいは、前記金属アノード単セルの前記電解質層は、酸化物イオン伝導性固体電解質よりなるとよい。また、前記金属アノードは、Niを含んでなるとよい。
前記燃料電池は、少なくとも1つが前記セラミックアノード単セルよりなる、複数の単セルと、炭化水素とH2OからH2とCOとを含む改質ガスを生成し、前記複数の単セルの少なくとも一部のアノードに、前記改質ガスを供給する内部改質器と、を有し、前記内部改質器は、前記複数の単セルに挟まれた位置に配置されるとよい。
本発明にかかる燃料電池の運転方法は、炭化水素を燃料ガスとして用い、上記のような燃料電池を運転しながら、前記セラミックアノードより排出されるアノード排出ガスから、CO2を回収するものである。
ここで、前記セラミックアノードに、スチーム/カーボン比を2.0±0.5とした前記燃料ガスを供給するとよい。
また、前記セラミックアノード単セルを、燃料利用率0.90以上で運転するとよい。
ガス分離装置を用いることなく、前記アノード排出ガスからCO2を回収するとよい。
前記アノード排出ガスの一部を、前記セラミックアノードに、再度供給するとよい。
上記発明にかかる燃料電池は、プロトン伝導性固体電解質よりなる電解質層を有するプロトン伝導形の燃料電池単セルを備えている。プロトン伝導形燃料電池単セルにおいては、原理的に、アノードにおける電極反応において、H2Oが発生しない。よって、アノードから排出されるガス(アノード排出ガス)において、CO2が占める割合を高くすることができる。さらに、アノードとして、セラミックス材料よりなるものを用いることで、燃料利用率を上げても、アノードの劣化が起こりにくくなるため、アノード排出ガスにおけるCO2の濃度を高めるべく、燃料利用率を上げて、燃料電池を運転することが可能となる。このように、プロトン伝導性固体電解質よりなる電解質層と、セラミックアノードとを有するセラミックアノード単セルを備えた燃料電池とすることで、アノード排出ガスにおけるCO2濃度を高めることができる。その結果、アノード排出ガスからCO2を回収する際に、回収効率を高めることができるとともに、CO2の分離に要するコストを低減することができる。
ここで、電解質層が、プロトン伝導性セラミックス材料よりなる場合には、アノードにおけるH2濃度が低い状態でも、安定に運転することができるため、アノード排出ガスにおけるCO2の濃度を高めやすい。
また、セラミックアノードが、ペロブスカイト型酸化物を基本構造とする電子−酸化物イオン混合伝導性酸化物よりなる場合には、アノードにおける電極反応を、高効率で、また安定に進めることができ、アノード排出ガス中のCO2濃度を高めやすい。
カソードが、セラミックアノードと同じセラミックス材料よりなる場合には、セラミックアノード単セルを、アノードとカソードの極性を固定せずに使用することが可能となり、燃料電池の使用法や他の機器への組み込み等における自由度を、高めることができる。
燃料電池が、電解質層と、カソードと、金属材料を含んでなる金属アノードとを有する金属アノード単セルをさらに備え、金属アノード単セルの金属アノードより排出された使用済燃料ガスが、セラミックアノード単セルのセラミックアノードに供給される場合には、金属アノード単セルの金属アノードから排出された使用済燃料ガス中に残存する燃料ガス成分を利用して、さらにセラミックアノード単セルで発電を行い、セラミックアノードから、CO2の濃度の高いガスを排出することができる。セラミックアノード単セルだけでは、アノードにおける電極反応の効率を十分に高め、効率的に発電を行うことが難しい場合でも、金属材料をアノードに含み、高い反応活性を期待できる金属アノード単セルを併用することで、高い発電特性と、アノード排出ガスにおけるCO2濃度の上昇を両立することができる。
この場合に、金属アノード単セルの電解質層が、セラミックアノード単セルの電解質層と同じプロトン伝導性固体電解質よりなれば、金属アノード単セルの金属アノードから排出される使用済燃料ガスにおいても、ある程度、CO2の濃度を高めることができる。よって、金属アノード単セルとセラミックアノード単セルを含む燃料電池全体として、アノード排出ガスにおけるCO2濃度を、特に高めやすい。
あるいは、金属アノード単セルの電解質層が、酸化物イオン伝導性固体電解質よりなれば、金属アノード単セルの金属アノードから排出される使用済燃料ガスにおいて、H2Oの濃度が高くなり、CO2の濃度が低くなりやすいものの、その使用済燃料ガスを、プロトン伝導性固体電解質を有するセラミックアノード単セルに導入して、発電を行うことで、最終的にセラミックアノードから排出されるアノード排出ガスにおいては、十分にCO2濃度を高めることができる。
また、金属アノードが、Niを含んでなれば、金属アノードにおける電極反応の活性が特に高くなり、金属アノード単セルにおける発電特性を高めることができる。
燃料電池が、少なくとも1つがセラミックアノード単セルよりなる、複数の単セルと、炭化水素とH2OからH2とCOとを含む改質ガスを生成し、複数の単セルの少なくとも一部のアノードに、改質ガスを供給する内部改質器と、を有し、内部改質器が、複数の単セルに挟まれた位置に配置される場合には、改質ガスを発電に用いることで、各単セルにおける燃料利用率を高め、アノード排出ガスにおけるCO2の濃度を高めやすくなる。内部改質器における改質反応は吸熱反応であり、複数の単セルに挟まれて熱が散逸しにくい位置に内部改質器を設けておくことで、燃料電池全体としての熱効率を、高めることができる。
上記発明にかかる燃料電池の運転方法においては、セラミックアノードを有するプロトン伝導形燃料電池を用いて、炭化水素を燃料ガスとした運転を行うため、アノード排出ガスにおいて、CO2の濃度を高めることができる。
ここで、セラミックアノードに、スチーム/カーボン比を2.0±0.5とした燃料ガスを供給する場合には、アノードで炭化水素とH2Oを化学量論的に反応させられるスチーム/カーボン比が2.0であるため、そのスチーム/カーボン比に近い燃料ガスをアノードに供給して発電を行うことで、アノード排出ガスにおけるCO2の濃度を高めやすくなる。
また、セラミックアノード単セルを、燃料利用率0.90以上で運転する場合には、アノード排出ガスにおけるCO2の濃度を、50%以上のような高い水準とすることができる。
ガス分離装置を用いることなく、アノード排出ガスからCO2を回収する場合には、アノード排出ガスからのCO2の分離・回収に要するコストを、低く抑えることができる。上記のようなセラミックアノード単セルを有する燃料電池を用いることで、アノード排出ガス中のCO2の濃度を、効果的に高めることができるので、ガス分離装置を用いなくても、CO2を高濃度で回収することが可能となる。
アノード排出ガスの一部を、セラミックアノードに、再度供給する場合には、アノード排出ガスに含まれる燃料ガスの残成分を、発電に再利用することができるので、燃料利用率を高めて、効率的に燃料電池を運転することができる。
以下に、本発明の実施形態にかかる燃料電池および燃料電池の運転方法について、詳細に説明する。
[第一の実施形態:セラミックアノード単セルのみで燃料電池を構成する場合]
(燃料電池の構成)
図1(a)に、本発明の第一の実施形態にかかる燃料電池1の概略を示す。本発明の第一の実施形態にかかる燃料電池1は、セラミックアノード単セル10を備えており、さらに、必要に応じて、改質器30およびCO2回収部40を備えている。
(燃料電池の構成)
図1(a)に、本発明の第一の実施形態にかかる燃料電池1の概略を示す。本発明の第一の実施形態にかかる燃料電池1は、セラミックアノード単セル10を備えており、さらに、必要に応じて、改質器30およびCO2回収部40を備えている。
セラミックアノード単セル10は、電解質層11と、アノード(燃料極)12と、カソード(空気極)13を備えた燃料電池単セルとして構成されている。アノード12とカソード13は、相互に対向して、電解質層11に接合されている。セラミックアノード単セル10の形状は、特に限定されるものではなく、平板型、円筒型等、任意の形状をとることができる。また、電解質層11をもって支持体とするものの他、厚く形成したアノード12またはカソード13を支持体として、単セル10を構成することができる。
電解質層11は、プロトン伝導性固体電解質よりなっている。具体的な材料は、プロトン伝導性を有する固体電解質材料であれば、特に限定されるものではなく、例えば、電解質層11として固体高分子形電解質を用いて、セラミックアノード単セル10を固体高分子形燃料電池(PEFC)として構成する形態や、電解質層11としてプロトン伝導性セラミックス材料を用いて、セラミックアノード単セル10をプロトン伝導形セラミック燃料電池(PCFC)として構成する形態を例示することができる。これらのうち、後者の形態の方がより好ましい。PCFCを構成するプロトン伝導性セラミックス材料としては、BaZrO3系やBaCeO3系等の材料を用いることができる。特許文献1に開示されるように、LaYbO3系材料を用いることも好ましい。
ここで、セラミックアノード単セル10をPCFCとして構成する場合について、電解質層11として使用可能な材料の例を、列挙しておく。これらは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
BaCe1−xSmxO3−δ,BaCe1−xYxO3−δ,BaZr1−x−yCexYyO3−δ,BaCe1−xGdxO3−δ,SrCe1−xYxO3−δ,Ba(Ce1−x−yTaxYy)O3−δ,BaCe1−xYxO3−δ,La1−xCaxNbO4,BaCe1−x−yYxNdyO3−δ,BaZr1−xYxO3−δ,BaZr1−x−yCexYbyO3−δ,La1−xSrxScO3−δ,BaZr1−xYbxO3−δ,La1−xSrxYb1−yInyO3−δ,SrZr1−xYxO3−δ,CaZr1−xInxO3−δ
BaCe1−xSmxO3−δ,BaCe1−xYxO3−δ,BaZr1−x−yCexYyO3−δ,BaCe1−xGdxO3−δ,SrCe1−xYxO3−δ,Ba(Ce1−x−yTaxYy)O3−δ,BaCe1−xYxO3−δ,La1−xCaxNbO4,BaCe1−x−yYxNdyO3−δ,BaZr1−xYxO3−δ,BaZr1−x−yCexYbyO3−δ,La1−xSrxScO3−δ,BaZr1−xYbxO3−δ,La1−xSrxYb1−yInyO3−δ,SrZr1−xYxO3−δ,CaZr1−xInxO3−δ
アノード12は、セラミックアノードとして構成されている。つまり、アノード12は、セラミックス材料よりなっており、金属材料を含んでいない。アノード12を構成するセラミックス材料は、電極反応を起こすことができ、導電性を有するものであれば、特に限定されるものではないが、ペロブスカイト型酸化物を基本構造とするものを好適に用いることができる。ペロブスカイト型酸化物は、電子−酸化物イオン混合伝導性を有するものであることが好ましく、具体的な材料としては、La1−xSrxFeO3−δ(LSF)やLa1−xCaxFeO3−δ(LCF)を例示することができる。
ここで、他にアノード12として使用可能なセラミックス材料の例を、列挙しておく。これらは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
La1−xSrxCr1−yMnyO3−δ,La1−xSrxCr1−yFeyO3−δ,La1−xSrxCr1−yAlyO3−δ,La1−xSrxSc1−yMnyO3−δ,La1−xSrxCo1−yFeyO3−δ,Pr1−xCaxCr1−yMnyO3−δ,La1−xCaxCrO3−δ,La2NiO4,SrFe1−xMoxO3−δ,LaNi1−xFexO3−δ,PrNi1−xFexO3−δ
La1−xSrxCr1−yMnyO3−δ,La1−xSrxCr1−yFeyO3−δ,La1−xSrxCr1−yAlyO3−δ,La1−xSrxSc1−yMnyO3−δ,La1−xSrxCo1−yFeyO3−δ,Pr1−xCaxCr1−yMnyO3−δ,La1−xCaxCrO3−δ,La2NiO4,SrFe1−xMoxO3−δ,LaNi1−xFexO3−δ,PrNi1−xFexO3−δ
カソード13の材料は特に限定されるものではなく、燃料電池のカソードとしてこれまでに利用されている材料を、適宜用いればよい。例えば、カソード13も、アノード12と同様、ペロブスカイト型酸化物等のセラミックス材料より構成することができる。具体的には、アノード12の構成材料として上で挙げたLa1−xSrxFeO3−δ(LSF)やLa1−xCaxFeO3−δ(LCF)の他、特許文献1に記載しているように、La2NiO4やBa0.5Sr0.5Co0.8Fe0.2O3−δを例示することができる。カソード13をアノード12と同じ材料より構成する場合には、セラミックアノード単セル10を、アノード12とカソード13の極性を固定せずに使用することも可能となる。
ここで、他にカソード13として使用可能な材料の例を、列挙しておく。これらは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
Pt,BaCe1−x−yPrxYyO3−δ,La1−xSrxCoO3−δ,La1−xSrxFeO3−δ,Sr1−xSmxCoO3−δ,(La1−xSrx)1−yMnyO3−δ,BaZr1−x−yCexYbyO3−δ,BaZr1−xYxO3−δ,Ni−BCZY,Ni−BCZYYb,La1−xBaxCoO3−δ,Ba1−xSrxCO1−yFeyO3−δ
Pt,BaCe1−x−yPrxYyO3−δ,La1−xSrxCoO3−δ,La1−xSrxFeO3−δ,Sr1−xSmxCoO3−δ,(La1−xSrx)1−yMnyO3−δ,BaZr1−x−yCexYbyO3−δ,BaZr1−xYxO3−δ,Ni−BCZY,Ni−BCZYYb,La1−xBaxCoO3−δ,Ba1−xSrxCO1−yFeyO3−δ
改質器30は、Ni等を含む改質触媒を備え、CH4等の炭化水素とH2O(水蒸気)を含む燃料ガスFに対して、改質反応を行い、COとH2を含む改質ガスFrを、セラミックアノード単セル10のアノード12に供給する。改質器30は、セラミックアノード単セル10(またはそれを含むセルスタック)と独立した外部改質器として設けても、セラミックアノード単セル10(またはそれを含むセルスタック)と一体になった内部改質器として設けてもよい。アノード12が、炭化水素を直接利用して、十分に改質反応を行える場合には、改質器30を省略し、燃料ガスFを直接アノード12に供給する構成としてもよい。
CO2回収部40は、セラミックアノード単セル10のアノード12から排出されるアノード排出ガスF’に含まれるCO2を回収するものである。アノード排出ガスF’に含まれるCO2の濃度や、得られる回収ガスに求められるCO2純度等に応じて、CO2を他のガスから分離するガス分離装置を備えるもの、あるいは備えないものとして、CO2回収部40を構成することができる。
(燃料電池の運転方法)
上記のようなセラミックアノード単セル10を備えた燃料電池1を運転するに際し、改質器30に、炭化水素ガスとH2O(水蒸気)を含む燃料ガスFを導入する。改質器30においては、COとH2を含有する改質ガスFrが生成される。炭化水素がCH4である場合の改質反応は、下の式(1)で表される。
CH4+H2O→CO+3H2 (1)
上記のようなセラミックアノード単セル10を備えた燃料電池1を運転するに際し、改質器30に、炭化水素ガスとH2O(水蒸気)を含む燃料ガスFを導入する。改質器30においては、COとH2を含有する改質ガスFrが生成される。炭化水素がCH4である場合の改質反応は、下の式(1)で表される。
CH4+H2O→CO+3H2 (1)
得られた改質ガスFrは、セラミックアノード単セル10のアノード12に供給される。改質器30が省略される場合には、燃料ガスFが直接アノード12に供給される。燃料ガスFを構成する炭化水素としては、CH4が好適であり、例えば都市ガスを利用することができる。都市ガス以外にも、CH4とCO2を含むバイオガスや、液化石油ガス(LPG)等を利用することもできる。
セラミックアノード単セル10は、アノード12に、上記改質ガスFr(または燃料ガスF)を供給されるとともに、カソード13に、空気(または他のO2含有ガス)よりなるカソードガスCを供給され、発電を行う。発電時の温度は、セラミックアノード単セル10がPCFCとして構成されている場合には、500〜700℃とすることが好ましい。
アノード12とカソード13の間には、負荷装置(不図示)が接続されており、発電によって得られた電力が、負荷装置に供給される。なお、図1(a)に示した形態では、燃料電池1が、セラミックアノード単セル10を1つのみ有しているが、負荷装置に要求される電圧を出力できるように、複数のセラミックアノード単セル10を、直列に接続して、セルスタックを構成すればよい。
セラミックアノード単セル10での発電に伴って、アノード12からは、少なくともCO2を含有するアノード排出ガスF’が排出される。カソード13からは、空気とH2Oを含むカソード排出ガスC’が排出され、適宜大気中等に放出される。
アノード排出ガスF’は、CO2回収部40に導入され、CO2回収部40において、アノード排出ガスF’に含有されるCO2が回収される。CO2の回収は、適宜、ガス分離処理を経て行われる。CO2回収部40にて得られたCO2を含有する回収ガスは、CCUS等に供することができる。
後に詳しく説明するように、セラミックアノード単セル10のアノード排出ガスF’は、CO2を高濃度で含むため、CO2回収部40は、CO2を他のガスから分離するガス分離装置を備えない簡素なものとすることもできる。例えば、CO2回収部40におけるCO2回収処理として、吸着剤等を用いて、簡易的に水分を除去する程度で、アノード排出ガスF’を、そのまま、CO2を高濃度で含有する回収ガスとして、貯蔵や利用に供することができる。さらに、アノード排出ガスF’中に含有されるH2Oの濃度も十分に低い場合には、吸着剤等による水分の除去も行わず、アノード排出ガスF’をそのまま回収ガスとして、貯蔵や利用に供することもできる。一方、アノード排出ガスF’に含まれるH2O以外の不純物ガスが無視できない場合には、適宜、CO2回収部40に、圧力変動吸着(PSA)や、膜分離等を利用したガス分離装置を備えるようにすればよい。
(アノード排出ガスの組成)
本実施形態にかかる燃料電池1を構成するセラミックアノード単セル10は、プロトン伝導性固体電解質よりなる電解質層11を有することにより、さらにセラミックス材料よりなるセラミックアノード12を有していることにより、アノードから、CO2濃度の高いアノード排出ガスF’を排出するものとなる。
本実施形態にかかる燃料電池1を構成するセラミックアノード単セル10は、プロトン伝導性固体電解質よりなる電解質層11を有することにより、さらにセラミックス材料よりなるセラミックアノード12を有していることにより、アノードから、CO2濃度の高いアノード排出ガスF’を排出するものとなる。
固体電解質を用いた燃料電池として、本実施形態のセラミックアノード単セル10のようなプロトン伝導性電解質を用いたPCFCの他に、酸化物イオン伝導性電解質を用いたSOFCが代表的である。燃料ガスFに含有される炭化水素がCH4である場合を例に、下の式(2)に示すように、SOFCでは、アノードでの電極反応によって、H2Oが生成する。よって、アノード排出ガスに、H2Oが含有され、H2OとCO2の合計に占めるCO2の割合は、20%に過ぎない。なお、式(2)および次の式(3)は、燃料ガスFとアノード排出ガスF’の間の物質収支で表現したものであり、改質器30が設けられる場合には、適宜、間に式(1)のような改質反応が介在される。また、式(2)で、「O2↑」は、O2がカソードからアノードに送り込まれることを示している。
CH4+2H2O+(2O2↑)→CO2+4H2O (2)
CH4+2H2O+(2O2↑)→CO2+4H2O (2)
一方、PCFCでは、下の式(3)に示すように、アノードでの電極反応では、H2Oが生成しない。理想的には、アノードから生成するガスは、CO2のみとなる。なお、式(3)で、(H2↓)は、H2をアノードからカソードに送り込むことを示している。
CH4+2H2O→(4H2↓)+CO2 (3)
CH4+2H2O→(4H2↓)+CO2 (3)
このように、アノードでの電極反応が理想的に(化学量論どおりに)進行すると、SOFCでは、アノード排出ガス中にCO2が20%しか含有されないのに対し、PCFCでは、アノード排出ガスの100%をCO2が占めることになる。図2(a)および(b)に、それぞれPCFCおよびSOFCについて、アノード排出ガスの組成を示している。それぞれ、「Inret」が、改質前の燃料ガスを示し、「Uf=0」が、改質ガスを示している。そして、アノードでの電極反応が化学量論的に進行した場合、つまり燃料利用率(Uf)が1.0の場合(Uf=1.0)においては、上記のように、(b)のSOFCでは、CO2が20%、H2Oが80%となっているのに対し、PCFCの場合では、CO2が100%となっている。なお、燃料ガスとして、CH4の代わりに、1モルのCnHmを用い、2nモルのH2Oと反応させた場合には、Uf=1.0とした時のアノード排出ガス中のCO2の濃度は、SOFCの場合で、n/(4n+m)となり、PCFCの場合には、nおよびmによらず、100%となる。なおここで、改質反応時の温度は、(a)のPCFCの場合で600℃、(b)のSOFCの場合で750℃としている。
本実施形態にかかる燃料電池1では、セラミックアノード単セル10が、プロトン伝導性の電解質層11を有している。SOFCのように、酸化物イオン伝導性の固体電解質ではなく、PCFCのように、プロトン伝導性の固体電解質を有する燃料電池単セルにおいては、上で説明したとおり、原理的に、アノードでの電極反応により、CO2濃度の高いアノード排出ガスが生成される。しかし、実際の燃料電池単セルにおいては、化学量論的に電極反応を進められるとは限らない。燃料利用率が低くなるほど、上記式(2)や(3)の反応が、進みにくくなり、燃料ガスや改質ガスの成分の一部が、未反応のまま、アノード排出ガス中に混入することになる。
図2(a),(b)に、それぞれ、燃料利用率を0.90とした場合について(Uf=0.9)、アノード排出ガスの組成を表示している。ここでは、式(2),(3)の平衡定数として、実測されている値を用い、平衡が90%右に移動した場合を想定して、構成成分の比率を算出している。反応温度は、(a)のPCFCの場合で600℃、(b)のSOFCの場合で750℃としている。
図2(a),(b)のUf=0.9のガス組成を比較すると、(a)のPCFCの場合には、(b)のSOFCの場合よりも、CO2の濃度が高く、50%以上となっているものの、Uf=1.0の場合よりは、CO2濃度が大きく低下しており、H2Oも混在するようになっている。つまり、プロトン伝導性電解質を用いる場合でも、燃料利用率が低下すると、アノード排出ガス中のCO2濃度が低くなってしまう。よって、アノード排出ガス中のCO2濃度を高めるためには、燃料電池単セルにおける燃料利用率を高めることが重要となる。
そこで、本実施形態にかかる燃料電池1においては、単セル10を構成するアノード12として、セラミックス材料よりなるセラミックアノードを用いることにより、燃料利用率を向上させることが可能となっている。従来の固体電解質を用いた燃料電池においては、アノードとして、Niをはじめとする金属材料や、それら金属材料とセラミックス材料よりなるサーメットが、一般的に利用されてきた。このように、Ni等の金属材料がアノードに含まれる場合には、燃料利用率が高くなる条件で発電を行うと、アノード中の金属材料の酸化が深刻になり、アノードの活性が下がってしまう。すると、安定して発電を継続することが難しくなる。そのため、燃料利用率を向上させることが難しい。これに対し、本実施形態にかかる燃料電池1においては、アノード12に金属材料を含有させず、セラミックス材料のみで構成しているため、実質的にアノード12の酸化が進行することがなく、長期間の発電を経ても、アノード12の劣化が起こりにくい。よって、アノード12の劣化を懸念することなく、燃料利用率を高めることができる。特に、アノード12を構成するセラミックス材料として、ペロブスカイト型酸化物等、電子−酸化物イオン混合伝導性酸化物を用いることで、アノード12の劣化を回避しながら、高効率で、電極反応を進めることができる。
以上のように、本実施形態にかかる燃料電池1においては、電解質11がプロトン伝導性固体電解質よりなり、アノード12がセラミックス材料よりなるセラミックアノード単セル10を用いることにより、アノード排出ガスF’中のCO2濃度を高めることができる。すると、簡素な構成のCO2回収部40を用いるのみで、アノード排出ガスF’から、高濃度のCO2を高濃度で含有する回収ガスを取得し、CCUS等に展開することができる。例えば、セラミックアノード単セル10の燃料利用率を0.90以上とすることができれば、図2(a)に示すように、CO2濃度が50%以上のアノード排出ガスF’を得ることができるので、得られた回収ガスの用途にもよるが、ガス分離装置を用いなくても、吸着剤等によって適宜水分を除去する程度で、ある程度高濃度のCO2を回収することができる。さらに、燃料利用率を0.95以上とすれば、アノード排出ガスF’のCO2濃度を70%以上とすることができる。燃料利用率をさらに1.0に近づければ、アノード排出ガスF’に、H2Oもほとんど含まれなくなるので、水分の除去も行わずに、高濃度のCO2を回収することができる。各種発電装置において、排出ガスからのCO2の分離・回収・貯蔵が試みられているが、CO2の分離・回収・貯蔵の全工程のうち、分離に要するコストが特に大きい。よって、CO2回収の対象となるアノード排出ガスF’におけるCO2濃度を高めておくことで、分離工程を簡素化、さらには省略すれば、CO2を回収して貯蔵、利用等を行うプロセスを、高効率かつ低コストで実行できる可能性がある。
なお、燃料電池単セルにおいては、燃料利用率を高めることで、起電力が低くなる傾向があるが、電解質として、プロトン伝導性固体電解質を用いることで、燃料利用率の上昇に伴う起電力の低下を抑制することができる。図3に、PCFCとSOFCのそれぞれについて、開回路電圧(OCV)を、燃料利用率ごとに見積もった結果を示す。これは、図2について説明したように、式(2),(3)の平衡定数として実測されている値を利用し、平衡状態に基づいて得られるガスの組成比から、ネルンストの式を用いて、起電力を算出したものである。
図3によると、SOFCの場合には、燃料利用率が0.90以下の領域でも、燃料利用率の上昇に伴って、OCVが単調減少しているのに対して、PCFCの場合には、燃料利用率が0.90以下のように低い領域では、燃料利用率の上昇に伴うOCVの低下が、極めて小さく抑えられている。従って、PCFCの方が、高い燃料利用率で運転しても、所望の起電力を得ることができる。このように、電解質層11としてプロトン伝導性のものを用いる場合には、セラミックアノード12の利用等によって燃料利用率を高めることができれば、所望の出力電圧を確保しながら、燃料利用率が高い条件で燃料電池1を運転し、アノード排出ガスF’におけるCO2の濃度を高めることが可能となる。
上記のように、セラミックアノード単セル10としては、電解質層11にプロトン伝導性固体電解質を用いたPCFCに限らず、プロトン伝導性固体高分子材料を用いた、PEFC等を適用することもできる。しかし、PEFCでは、水分の少ない状態で安定に発電を継続することが難しいのに対し、PCFCでは、水分が少ない状態であっても、安定に発電を継続することができる。本実施形態においては、セラミックアノード12を用いて、燃料利用率を高め、アノード排出ガスF’に含有されるH2Oの濃度を極力低減した条件で、発電を行うことから、セラミックアノード単セル10を、PEFCよりも、PCFCとして構成する方が好ましい。
また、セラミックアノード単セル10において、アノード排出ガスF’におけるCO2の濃度を高めるためには、プロトン伝導性固体電解質よりなる電解質層11において、プロトンによる電気伝導の割合(プロトン輸率)が高いほど、好ましい。プロトン輸率が下がり、酸化物イオン伝導やホール伝導等、プロトン伝導以外の機構による電気伝導の割合が大きくなると、アノード12において起こる反応が変化し、CO2以外の物質が生成しやすくなる可能性が生じるからである。
さらに、PCFCにおいては、発電時の温度も、アノード排出ガスF’の組成に影響を与える。セラミックアノード単セル10において、発電時の温度を500℃以上とすることで、アノード12で、炭化水素の改質反応や、式(3)のような電極化学反応を、高効率で進めることができる。図1(a)のように改質器30を設ける場合には、改質器30の温度も500℃以上としておくことが好ましい。一方、発電時の温度を700℃以下とすることで、プロトン伝導以外による電気伝導を抑え、プロトン輸率を高めることができる。よって、500〜700℃の範囲で発電を行うことで、アノード排出ガスF’におけるCO2の濃度を高めやすくなる。
燃料電池1において、改質器30を、内部改質器として設ける場合に、燃料電池1の中で比較的熱が散逸しにくい位置に、改質器30を設けておけば、セラミックアノード単セル10の運転温度を高く維持しやすい。式(1)で示すような炭化水素の改質反応は吸熱反応であり、燃料電池1全体において、熱の籠りやすい位置に改質器30を設けることで、吸熱の影響を小さく抑え、熱効率を高めることができるからである。例えば、燃料電池1に、複数の燃料電池単セルを設け、セルスタックとする場合に、それら複数の単セルに挟まれた位置に、改質器30を配置すればよい。なお、セルスタックを構成する複数の単セルは、全てが上記のようなセラミックアノード単セル10であっても、後に説明する第二の実施形態のように、一部のみがセラミックアノード単セル10よりなり、残りは別の種類の単セルよりなってもよい。
上記のように、セラミックアノード単セル10において、アノード12をセラミックス材料より構成することで、燃料利用率を高めることができるが、実際の燃料電池1の運転において、燃料利用率は、燃料ガスFにおける水蒸気と炭化水素ガスの分圧比から定まるスチーム/カーボン比(S/C比)によって、制御することができる。S/C比は、[H2O分子のモル数]/[炭化水素に含まれる炭素原子のモル数]として定義される。CH4について式(3)に示すように、1モルの炭化水素CnHmと反応するH2Oの量は、2nモルであるため、式(3)の電極反応を化学量論的に進行させることができるS/C比は、2.0となる。S/C比がこの2.0との値に近いほど、燃料利用率を高めやすくなる。
セラミックアノード単セル10において、おおむね、S/C=2.0±0.5としておけば、0.90以上のように、高い燃料利用率を達成し、アノード排出ガスF’におけるCO2の濃度を高めやすくなる。それよりもS/C比が高くなると、アノード排出ガスF’におけるH2O濃度が高くなりやすい。一方、上記範囲よりもS/C比が低くなると、アノード排出ガスF’におけるCOの濃度が高くなりやすいとともに、アノード12にカーボンが析出し、アノード12の活性が低下しやすくなる。なお、燃料ガスFとして、バイオガス等、炭化水素とH2Oの混合ガス以外の物質を利用する場合には、化学量論的にアノード12での電極反応を進行させることのできるS/Cが、2.0から外れる場合もあるが、その場合でも、化学量論から規定される値に対して±25%程度の誤差を含む範囲のS/C比を採用すればよい。
セラミックアノード単セル10における燃料利用率をさらに高めるための方法として、アノード排出ガスF’を再利用することも考えうる。つまり、アノード12から排出されたアノード排出ガスF’の全量を、CO2回収部40に導入するのではなく、アノード排出ガスF’の一部(例えば90%)を、新しい燃料ガスFと混合して、再度、反応原料としてアノード12に導入する。すると、アノード排出ガスF’中に含まれていた炭化水素やH2が、再度、アノード12での電極反応に利用される。これにより、ある期間にわたる燃料電池1の運転を通じたトータルとしての燃料利用率を高めることができ、再利用分を分取した残りの、CO2回収部30で回収されるアノード排出ガスF’において、CO2の濃度を高めることができる。
[第二の実施形態:セラミックアノード単セルと他種の単セルで燃料電池を構成する場合]
上記では、第一の実施形態として、燃料電池1が、セラミックアノード単セル10のみよりなる場合について説明したが、次に、燃料電池が、セラミックアノード単セル10と、他種の燃料電池単セルよりなる場合について説明する。以下では、上記第一の実施形態と異なる点を中心に説明し、第一の形態と共通する構成については、図中に共通の符号で表示するとともに、詳細な説明を省略する。
上記では、第一の実施形態として、燃料電池1が、セラミックアノード単セル10のみよりなる場合について説明したが、次に、燃料電池が、セラミックアノード単セル10と、他種の燃料電池単セルよりなる場合について説明する。以下では、上記第一の実施形態と異なる点を中心に説明し、第一の形態と共通する構成については、図中に共通の符号で表示するとともに、詳細な説明を省略する。
図1(b)に、本発明の第二の実施形態にかかる燃料電池2の構成を示す。燃料電池2は、上記第一の実施形態で説明したのと同様のセラミックアノード単セル10と、別の種類の燃料電池単セル20とを備えている。別の種類の燃料電池単セル20は、どのような形態のものであってもよいが、ここでは、金属材料を含んでなる金属アノード22を有する、金属アノード単セル20よりなる場合について説明する。
金属アノード単セル20は、セラミックアノード単セル10と同様、電解質層21と、アノード22と、カソード23を備えている。アノード22とカソード23は、相互に対向して、電解質層21に接合されている。
しかし、金属アノード単セル20においては、セラミックアノード単セル10とは異なり、アノード22が、金属材料を含有する金属アノードよりなっている。例えば、アノード22は、Ni等の金属材料のみよりなっている。あるいは、Ni等の金属材料とセラミックス材料のサーメットよりなっている。サーメットを構成するセラミックス材料としては、PCFCの電解質として使用されるニッケルバリウムジルコネート、安定化ジルコニア、セリア系固溶体等を例示することができる。
金属アノード単セル20を構成する電解質層21は、セラミックアノード単セル10の電解質層11と同じ材料よりなっても、異なる材料よりなってもよい。異なる材料よりなる場合としては、セラミックアノード単セル10とは種類の異なるプロトン伝導性固体電解質よりなる形態、また、セラミックアノード単セル10のようなプロトン伝導性固体電解質ではなく、酸化物イオン伝導性固体電解質よりなる形態を挙げることができる。カソード23も、セラミックアノード単セル10のカソード13と同じ材料よりなっても、異なる材料よりなってもよい。
本実施形態にかかる燃料電池2においては、ガスの流れに対して、上流側に金属アノード単セル20が配置され、下流側にセラミックアノード単セル10が配置されている。つまり、炭化水素ガスとH2Oを含む燃料ガスFが、適宜改質器30を経て改質ガスFrとされて、金属アノード単セル20のアノード22(金属アノード)に導入される。また、空気(または他のO2含有ガス)よりなるカソードガスCが、金属アノード単セル20のカソード23に導入される。そして、金属アノード単セル20のアノード22から排出された使用済燃料ガスF1が、セラミックアノード単セル10のアノード12(セラミックアノード)に導入される。また、金属アノード単セル20のカソード23から排出された使用済カソードガスC1が、セラミックアノード単セル10のカソード13に導入される。セラミックアノード単セル10のアノード12から排出されたアノード排出ガスF’は、上記第一の実施形態と同様に、CO2回収部40に導入される。セラミックアノード単セル10のカソード13から排出されたカソード排出ガスC’は、適宜大気中等に放出される。
電気的には、金属アノード単セル20と、セラミックアノード単セル10は、相互に接続されていても、独立していてもよい。相互に接続する形態としては、両単セル10,20を直列接続して、負荷装置に電力を出力する形態を、例示することができる。一方、相互に独立させる形態としては、金属アノード単セル20の方は、負荷装置に接続して電力を出力させる一方、セラミックアノード単セル10の方は、アノード12とカソード13を、外部配線材(不図示)によって相互に接続し、短絡させる形態を、例示することができる。
本実施形態にかかる燃料電池2は、第一の実施形態で説明したセラミックアノード単セル10に加えて、他の種類の単セル20を含んでいることにより、それぞれの単セル10,20が有する特性を有効に利用し、燃料電池2全体として、多様な特性を実現することができる。例えば、セラミックアノード単セル10に加えて、金属材料をアノード22に含んだ金属アノード単セル20を用いることで、セラミックアノード12によってもたらされる特性と合わせて、金属材料アノード22によってもたらされる特性を利用して、発電を行うことができる。
具体的には、セラミックス材料よりなるセラミックアノード12よりも、Ni等の金属材料を含んだ金属アノード22の方が、アノードとしての活性を高めやすいため、効率的に電気化学反応を進行させやすい傾向がある。よって、燃料電池2を、セラミックアノード単セル10だけでなく、金属アノード単セル20を含むものとして構成しておくことで、燃料電池2全体として、高い発電特性を実現することが可能になる。特に、金属アノード単セル20をセラミックアノード単セル10よりも上流に設け、炭化水素濃度の高い燃料ガスFを金属アノード22に供給することにより、燃料ガスFを有効に発電に利用し、発電を効率的に行うことができる。
一方、金属アノード単セル20の下流にセラミックアノード単セル10を設けることで、最終的に燃料電池2から排出されるアノード排出ガスF’において、CO2の濃度を高めることができる。上記のように、燃料電池単セルのアノードに金属材料が含まれる場合に、燃料利用率を高くすると、金属材料の酸化の影響が大きくなるため、燃料利用率をそれほど上げることができない。しかし、金属アノード単セル20の金属アノード22から排出された使用済燃料ガスF1を、セラミックアノード単セル10のセラミックアノード12に供給して、セラミックアノード単セル10において発電を行うことで、使用済燃料ガスF1に、未反応のまま残った燃料成分が含まれていても、セラミックアノード単セル10での発電反応により、それらの成分を、高効率でCO2に変換することができる。よって、金属アノード単セル20自体は、それほど燃料利用率の高い条件で運転しないとしても、燃料電池2全体として、高い燃料利用率を達成し、最終的に排出されるアノード排出ガスF’として、CO2の濃度の高いガスを生成することができる。
セラミックアノード単セル10においても、ある程度の高出力で発電を行える場合には、セラミックアノード単セル10を金属アノード単セル20と電気的に接続して、セラミックアノード単セル10の出力も、金属アノード単セル20の出力と合わせて、負荷装置等で利用すればよい。しかし、セラミックアノード単セル10においては、金属アノード22で発電に利用した後の使用済燃料ガスF1を用いて発電を行うため、発電に利用できる燃料成分の濃度が低く、負荷装置等で有効に利用できるような高出力を得ることは難しい。そのような場合には、セラミックアノード単セル10からの電気出力は利用しないようにし、セラミックアノード単セル10のアノード12とカソード13を短絡させておけばよい。そのようにすることで、セラミックアノード単セル10を、電気出力を得るための発電装置ではなく、金属アノード単セル20から排出された使用済燃料ガスF1に対して、CO2濃度を高める処理を行うための、いわば排ガス処理装置として利用することができる。
上記のように、金属アノード単セル20は、プロトン伝導性固体電解質よりなる電解質層21を有するPCFCとして構成されても、酸化物イオン伝導性固体電解質よりなる電解質層21を有するSOFCとして構成されてもよい。金属アノード単セル20も、セラミックアノード単セル10と同様に、PCFCとして構成すれば、金属アノード単セル20から排出される使用済燃料ガスF1においても、CO2濃度をある程度高めることができる。その結果として、さらにセラミックアノード単セル10での発電を経て排出されるアノード排出ガスF’において、特にCO2濃度を高めやすくなる。中でも、金属アノード単セル20の電解質層21を、セラミックアノード単セル10の電解質層11と同じプロトン伝導性固体電解質より構成すれば、燃料電池2全体としての構成を簡素にできるとともに、両方の単セル10,20をともに好適な状態で運転できる条件を、設定しやすくなる。
一方、金属アノード単セル20を、SOFCとして構成する場合には、PCFCとして構成する場合よりも、使用済燃料ガスF1におけるCO2濃度は低くなるが、使用済燃料ガスF1をセラミックアノード単セル10のアノード12に導入し、セラミックアノード単セル10での発電反応を経て、最終的に排出されるアノード排出ガスF’としては、CO2濃度を十分に高めることができる。SOFCは、PCFCよりも開発が進んでおり、優れた発電特性を与える単セルも種々開発されているため、金属アノード単セル20をSOFCとして構成すれば、燃料電池2全体として、アノード排出ガスF’におけるCO2濃度を高めながら、高い発電特性を実現しやすい。
燃料電池1がセラミックアノード単セル10のみを有する上記第一の実施形態においては、S/C比を2.0に近づけることが、アノード排出ガスF’におけるCO2濃度を高める観点から、重要であった。しかし、本第二の実施形態にかかる燃料電池2においては、金属アノード単セル20から排出された使用済燃料ガスF1における燃料ガスFや改質ガスFrの残成分を、セラミックアノード単セル10によってCO2に変換することができるため、金属アノード単セル20に導入される燃料ガスFの組成としては、S/C比が、上記2.0との値から外れている場合でも、最終的にセラミックアノード単セル10から排出されるアノード排出ガスF’において、CO2濃度を高めることができる。特に、金属アノード単セル20がSOFCよりなる場合に、S/C比を、SOFCにおける発電に好適な値とすることが好ましい。例えば、S/C=1.0とすることができる。
さらに、本第二の実施形態にかかる燃料電池2においても、上記第一の実施形態にかかる燃料電池1と同様に、アノード排出ガスF’の一部を再利用することができる。つまり、セラミックアノード単セル10から排出されたアノード排出ガスF’の一部を、新しい燃料ガスF(または改質ガスFr)と混合して金属アノード単セル20のアノード22に供給すること、あるいは、新たに金属アノード単セル20から排出された使用済燃料ガスF1と混合してセラミックアノード単セル10のアノード12に供給することができる。また、セラミックアノード単セル10に供給する使用済燃料ガスF1に、新しい燃料ガスF(または改質ガスFr)を一部混合してもよい。
本第二の実施形態にかかる燃料電池2においても、金属アノード単セル20およびセラミックアノード単セル10をそれぞれ複数設けてセルスタックとしてもよく、それぞれの単セル10,20の具体的な数は、要求される出力電圧や、アノード排出ガスF’において要求されるCO2濃度等に応じて、適宜定めることができる。ただし、単セル10,20の一方または両方を複数設ける場合にも、図1(b)のようにそれぞれ1つのみ設ける場合と同様に、ガスの流れに関して、金属アノード単セル20(の群)の下流に、セラミックアノード単セル10(の群)を配置することが好ましい。金属アノード単セル20(の群)とセラミックアノード単セル10(の群)との間、また各群を構成するそれぞれの単セル10,20の間で、温度等の運転条件を独立に制御することで、燃料電池2全体としての出力、またアノード排出ガスF’の組成を、制御することもできる。
本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。なお、上記実施形態では、セラミックス材料よりなるアノードを備えた燃料電池単セルについて、電解質層としてプロトン伝導性固体電解質を用いることや、燃料ガスのS/C比を調整することで、アノード排出ガス中のCO2濃度を高めることを図っているが、金属材料を含んでなるアノードを備えた燃料電池単セルについても、上記と同様に、電解質層としてプロトン伝導性固体電解質を用いることや、燃料ガスのS/C比を、2.0等、化学量論比から定まる値に近づけることで、アノード排出ガス中のCO2濃度を高めることができる。
1,2 燃料電池
10 セラミックアノード単セル
11 電解質層
12 (セラミック)アノード
13 カソード
20 金属アノード単セル
21 電解質層
22 (金属)アノード
23 カソード
30 改質器
40 CO2回収部
C カソードガス
C’ カソード排出ガス
C1 使用済カソードガス
F 燃料ガス
F’ アノード排出ガス
F1 使用済燃料ガス
10 セラミックアノード単セル
11 電解質層
12 (セラミック)アノード
13 カソード
20 金属アノード単セル
21 電解質層
22 (金属)アノード
23 カソード
30 改質器
40 CO2回収部
C カソードガス
C’ カソード排出ガス
C1 使用済カソードガス
F 燃料ガス
F’ アノード排出ガス
F1 使用済燃料ガス
Claims (14)
- プロトン伝導性固体電解質よりなる電解質層と、
前記電解質層に接合されたカソードと、
前記電解質層に、前記カソードと対向して接合された、セラミックス材料よりなるセラミックアノードと、を有するセラミックアノード単セルを備えることを特徴とする燃料電池。 - 前記電解質層は、プロトン伝導性セラミックス材料よりなることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
- 前記セラミックアノードは、ペロブスカイト型酸化物を基本構造とする電子−酸化物イオン混合伝導性酸化物よりなることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
- 前記カソードは、前記セラミックアノードと同じセラミックス材料よりなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池。
- 前記燃料電池は、電解質層と、カソードと、金属材料を含んでなる金属アノードとを有する金属アノード単セルをさらに備え、
前記金属アノード単セルの前記金属アノードより排出された使用済燃料ガスが、前記セラミックアノード単セルの前記セラミックアノードに供給されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料電池。 - 前記金属アノード単セルの前記電解質層は、前記セラミックアノード単セルの前記電解質層と同じプロトン伝導性固体電解質よりなることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池。
- 前記金属アノード単セルの前記電解質層は、酸化物イオン伝導性固体電解質よりなることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池。
- 前記金属アノードは、Niを含んでなることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の燃料電池。
- 前記燃料電池は、
少なくとも1つが前記セラミックアノード単セルよりなる、複数の単セルと、
炭化水素とH2OからH2とCOとを含む改質ガスを生成し、前記複数の単セルの少なくとも一部のアノードに、前記改質ガスを供給する内部改質器と、を有し、
前記内部改質器は、前記複数の単セルに挟まれた位置に配置されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の燃料電池。 - 炭化水素を燃料ガスとして用い、請求項1から9のいずれか1項に記載の燃料電池を運転しながら、前記セラミックアノードより排出されるアノード排出ガスから、CO2を回収することを特徴とする燃料電池の運転方法。
- 前記セラミックアノードに、スチーム/カーボン比を2.0±0.5とした前記燃料ガスを供給することを特徴とする請求項10に記載の燃料電池の運転方法。
- 前記セラミックアノード単セルを、燃料利用率0.90以上で運転することを特徴とする請求項10または11に記載の燃料電池の運転方法。
- ガス分離装置を用いることなく、前記アノード排出ガスからCO2を回収することを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の燃料電池の運転方法。
- 前記アノード排出ガスの一部を、前記セラミックアノードに、再度供給することを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載の燃料電池の運転方法。
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