JP2020106521A - 超伝導ボアに補助磁場を発生させることによる、超伝導バルク磁石を着磁するための方法 - Google Patents

超伝導ボアに補助磁場を発生させることによる、超伝導バルク磁石を着磁するための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】超伝導バルク磁石の捕捉磁場のより高い均一性を簡単な方法で得るための、超伝導バルク磁石を着磁する方法を提供する。【解決手段】電気励磁磁石1の励磁ボア3内部に超伝導バルク磁石21を配置し、少なくとも部分的に超伝導ボア内部に磁場補正ユニット31を配置し、励磁磁石に1つの電流を印加して、外部から超伝導バルク磁石に印加される磁場を励磁磁石によって発生させ、超伝導バルク磁石(の温度Tbulkが超伝導バルク磁石の臨界温度Tcを超え、磁場補正ユニットで少なくとも1つの補助電流をオフにすることにより、捕捉磁場の磁場均一性の著しい改善が達成され得る。【選択図】図1

Description

本発明は、超伝導バルク磁石を着磁するための方法に関し、本方法は、
ステップa)電気励磁磁石の励磁ボア内部に超伝導バルク磁石を配置するステップと、これに続く
ステップb)励磁磁石に少なくとも1つの電流を印加して、外部から超伝導バルク磁石に印加される磁場を励磁磁石によって発生させるステップであって、超伝導バルク磁石の温度Tbulkが超伝導バルク磁石の臨界温度Tを超えるステップと、これに続く
ステップc)超伝導バルク磁石の温度Tbulkを超伝導バルク磁石の臨界温度T未満に下げるステップと、これに続く
ステップd)励磁磁石で少なくとも1つの電流をオフにするステップであって、Tbulk<Tであるステップと、これに続く
ステップe)励磁ボアから超伝導バルク磁石を取り外し、Tbulk<Tを維持するステップと
を有する。
そのような方法が、特許文献1に記載されている。
超伝導体は、実質的に抵抗損なしで電流を通すことができる。超伝導体は、例えば、高強度の磁場を発生させるために使用され、特に、核磁気共鳴(=NMR)用途において使用される。ただし、超伝導体は極低温にさらされねばならない。というのは、超伝導は、超伝導材料に特異的な臨界温度T未満でのみ想定されるからである。
一般的な超伝導体の用途では、超伝導線、例えばテープ状やワイヤ状の超伝導線などを使用する。超伝導線は、直接(例えば電流輸送のために)、または、例えばコイルを巻くことにより、所望の形態にされた後に使用され得る。特に、高磁場用途の超伝導コイルは、通常、ソレノイド型に巻かれた超伝導線で作られている。
しかしながら、超伝導バルク磁石も知られている。この場合、超伝導電流は超伝導体片または超伝導片の積層体の内部を循環し、超伝導バルク磁石は多くの場合閉リング形状を有する。そのような構造は単純で安価に製造でき、多くの場合、高温超伝導体(=HTS)材料から作られる。
超伝導バルク磁石は、例えば特許文献1に記載されている「磁場中冷却法」と呼ばれる工程によってロードされ得る。この工程では、超伝導バルク磁石を電気励磁磁石の励磁ボア内部に配置し、次いで、超伝導バルク磁石の温度TbulkがまだTを超えている間に励磁磁石をオンにして磁場を発生させる。次いで、超伝導バルク磁石はT未満に冷却され、超伝導状態になる。続いて、TbulkをT未満に保ったまま、励磁磁石をオフにする。これにより、超伝導バルク磁石に電流が誘導されて、超伝導バルク磁石内の磁束が維持される。言い換えると、超伝導バルク磁石は磁場をその内部に捕捉する。次いで超伝導バルク磁石は、励磁磁石から取り出され、捕捉磁場が使用され得る場所に輸送され得る。
超伝導バルク磁石は、NMR用途に提案されている。特許文献2を参照されたい。前記NMR用途などの多くの用途では、磁場の高均一性が望まれる。しかしながら、磁場中冷却プロセスを介して着磁されてその超伝導ボアに提供される超伝導バルク磁石について、その典型的な磁場の均一性は比較的低い。
NMR測定中など、その使用中に不均一な磁場を補正するために電気シムコイルを使用することは周知である。通常、電気シムコイルは、超伝導磁石を囲むクライオスタットの室温ボアに配置される。しかしながら、シムコイルは電流が印加されすぎると熱くなり、シムコイルと場合によっては試料も損傷するため、シムコイルによっては比較的小さい磁場不均一性の補正のみが可能である。特許文献3には、超伝導バルク磁石のクライオスタット内の電気シムコイルシステムが提案されている。ただし、その場合このシムコイルシステムはクライオスタットに熱を導入するため、クライオスタットの稼働が高くつくことになるか、または、場合によっては、クライオスタットに設けられた冷却能力が過負荷になる。
別の一般的な手法は、結果として得られる磁場の均一性を改善するために様々な方法で超伝導バルク磁石を成形するものである。例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献3を参照されたい。これらの手法によって磁場均一性を改善するが、その手法は実現するのが困難で高くつき、改善効果は限られている。
特許文献6は、着磁されるべき超伝導バルクを大型の着磁ユニットのボア内に配置し、大型の着磁ユニットの該ボアに磁場調整ユニットをさらに配置し、そのコイルを超伝導バルクの外側に配置することを提案している。超伝導バルクは、着磁ユニットと磁場調整ユニットの両方を使用して着磁される。
米国特許第7859374B2号明細書 独国特許第19908433C2号明細書 米国特許第9564262B2号明細書 米国特許第8948829B2号明細書 米国特許第8228148B2号明細書 国際公開第2015/015892A1号パンフレット
本発明の目的は、超伝導バルク磁石の捕捉磁場のより高い均一性を簡単な方法で得ることができる、超伝導バルク磁石を着磁する方法を提供することである。
この目的は、本発明によれば、冒頭に記載した方法によって達成され、
本方法は、
ステップa’)少なくとも部分的に超伝導バルク磁石の超伝導ボア内部に磁場補正ユニットを配置して、磁場補正ユニットの補正コイルシステムが少なくとも部分的に超伝導ボア内に位置するようにするステップと、
ステップb’)磁場補正ユニットに少なくとも1つの補助電流を印加して、超伝導ボア内から超伝導バルク磁石に印加される補助磁場を磁場補正ユニットによって発生させるステップであって、Tbulk>Tであり、
ステップa’)がステップb’)の前に行われ、ステップb’)がステップc)の前に行われる、ステップと、
ステップd’)磁場補正ユニットで少なくとも1つの補助電流をオフにするステップであって、Tbulk<Tであり、
ステップd’)がステップc)の後に行われる、ステップと、
をさらに含むことを特徴とする。
本発明は、超伝導バルク磁石を着磁するために磁場中冷却プロセスに補助磁場を含めることを提案する。超伝導バルク磁石は、外部励磁磁石によって発生する磁場と、超伝導ボア内に補正コイルシステムを備えた磁場補正ユニットによって発生する補助磁場との両方にさらされる。このようにして、超伝導バルク磁石の半径方向外側部分と、超伝導バルク磁石の半径方向内側部分との両方が誘導電流を通すことになり、これにより、誘導電流が、低温の超伝導バルク磁石によって捕捉された磁場を発生させる。超伝導バルク磁石の半径方向内側部分の誘導電流によって、特に磁場中冷却プロセス中に印加された補助磁場を反復して最適化することによって、捕捉磁場の磁場均一性の著しい改善が達成され得る。
一般に、高均一性レベル(100ppm以下、さらには10ppm以下など)の捕捉磁場が必要とされて確立されるのは、試料体積SVとしばしば呼ばれる、典型的にはSV≦1cmであり、多くの場合SV≦0.5cmまたはSV≦0.2cmである、超伝導ボア内部の小さい体積においてのみであることに留意されたい。ただし試料体積は、典型的な試料を受けるのに十分な大きさであって、典型的にはSV≧1mm、多くの場合SV≧2mmまたはSV≧5mmである。
ReBCOバルクリングスタックなどの超伝導バルク磁石が外部磁場で「磁場中冷却」を施され、次いで外部磁場がゼロまで減少すると、リングの内部ボアなどの超伝導ボア内部の磁束が保存され、最初に印加された磁場分布に非常に近い磁場分布が捕捉される(保存される)。これは、超伝導バルク磁石内の超伝導ボアの周りを方位角方向に流れる誘導円電流の結果として生じる。外部励磁磁石の外部磁場を減少させると、誘導電流が外部から内部へと蓄積し、すなわち、誘導される最初の電流は超伝導バルク磁石の外面のすぐ下を流れ、あらゆる時点および超伝導バルク磁石内のあらゆる位置で局所電流密度を臨界値Jのすぐ下に保持するために、より多くの電流が誘導されるにつれて電流前線がさらに内側に移動する。
結果として、着磁工程の終わりに、超伝導バルク磁石(または、その超伝導バルク材料それぞれ)の半径方向の最も内側の部分が通常ゼロ電流密度になる。これが必要なのは、すべての超伝導バルク材料が(局所)臨界電流に近い電流で励磁された場合、電流が、通電容量が(一時的に)不十分な局所点をそれ以上回避することができなくなることで、局所的なクエンチ(quench)が発生し始め、磁束分布全体が不安定になるからである。したがって、安定した磁石には、内部の(すなわち、超伝導ボアに隣接した)無電流超伝導バルク材料の有限層(または安定化体積)がそれゆえに必要である。実際には、適用される超伝導バルク磁石の無電流体積分率(または利用可能な安定化体積分率)は、通常10〜30%オーダーのものである。なお、そのような安全マージンは、超伝導バルク材料中の(永久的に非超伝導の、おそらくは未知の)欠陥を説明するのにも役立つ。
一方、本発明者らは、超伝導バルク磁石の内壁で、超伝導ボアに隣接した超伝導バルク磁石内の前記層の磁場均一性を補正するための微小電流を誘導しても害がないことを発見した。これらの電流は安定化体積のごく一部を消費するにすぎず、一般的には、磁石安定化に関する限り重要ではない。というのは、補償されるべき不均一性は通常、数百ppm以下のオーダーのものであり、すなわち、典型的な安定化体積分率よりはるかに小さいからである。例えば、超伝導バルク磁石内に電流がない20%の安定化体積分率が適用され、(励磁磁石によって発生する磁場と比較して)1000ppmオーダーの補助磁場を発生させるために補正電流が必要とされた場合、対応する補正電流には約80%*1,000/1,000,000=0.08%の体積が必要である。したがって、19.92%の安定化体積分率が残り、これは実際には20%と同程度に良好である。
超伝導バルク磁石の内部(超伝導ボアの壁)の電流は、外部の電流と同じプロセスによって、すなわち磁場中冷却によって容易に誘導され得る。超伝導バルク磁石の内部に電流を誘導できるようにするには、超伝導ボア内部に励起コイルが配置されねばならない。励起コイル内の電流は、励磁磁石内の電流と同様に、超伝導バルク磁石が冷却されて転移温度(臨界温度T)を経て動作温度範囲(T未満)になる前に印加される必要があり、超伝導バルク磁石が動作温度範囲(T未満)にあるときに減少しなければならない。
実際には、複数のコイルを含む補正コイルシステムが、少なくとも部分的に、通常は完全に、超伝導ボア内に配置され、補正コイルシステムによって発生する補助磁場を、単に補助電流のうちの1つまたは複数を設定することによって、すなわちハードウェアの変更なしに設定することができる。したがって、補助磁場は現在のニーズに容易に適合され、特に、個々の超伝導バルク磁石、および超伝導バルク磁石が配置されたクライオスタットなどの磁場均一性に関連した他の機器、または使用される励磁磁石に適合され得る。特に、補助磁場または対応する1つまたは複数の補助電流は反復して最適化されて、適切な磁場/温度サイクルで超伝導バルク磁石を駆動し得る。
前のステップに続くものとして記述されるステップは、該前のステップの直後か、または1つもしくは複数の他の中間ステップの後に続き得る。
電流のオンとオフは、通常、電流の増減、好ましくは電流の線形増減によってなされることに留意されたい。
磁場補正ユニットは、補正コイルシステムを流れる1つまたは複数の補助電流によって電気的に動作する。複数の補助電流が印加される場合、各補助電流は、補正コイルシステムの特定のコイル(もしくは補正コイル)またはコイルサブセット(補正コイル)に印加される。通常、特定のコイルサブセットは、特定の磁場勾配の方向と次数を補償するように適合される。通常は、B成分(軸方向に沿った磁場成分)のみが本発明の過程で均一化を受けることに留意されたい。
ステップd)およびステップd’)の後、超伝導バルク内の磁場は、超伝導バルク磁石によって保存される(「捕捉」磁場)。超伝導バルク磁石を(そのクライオスタットと一緒に)励磁磁石から(また、通常は、磁場補正ユニットも超伝導ボアから)取り外した後、超伝導バルク磁石は適用現場に輸送され、目的の用途で使用され得る。超伝導バルク磁石は、常にその臨界温度Tよりも十分に低く保たれねばならないので、そのクライオスタット内に保持され、十分な冷却力が適用されることに留意されたい。典型的な用途の過程では、試料は(試料体積内の)捕捉磁場に位置決めされ、NMR測定などの測定を受ける。必要に応じて、(試料体積内の)捕捉磁場をさらに均一化するために超伝導ボアでアクティブシムシステムが使用され得る。
ステップc)では、十分な超伝導通電容量を提供するために、温度TbulkはT(Tcritとも呼ばれることもある)よりも大幅に低く下げられ、Tbulk≦2/3*TやTbulk≦1/2*Tなど、好ましくは1/3*T≦Tbulk≦2/3*Tなどとされることに留意されたい。
超伝導バルク磁石は、通常、特にReBCO型の高温超伝導体で作られており、またはMgBで作られている。通常は、クライオスタットがドライ乾燥した状態(ドライ)で動作し得るように、T≧30Kである。本発明で使用される典型的な超伝導バルク磁石は、3テスラから8テスラの強度、多くの場合4.5テスラから7.5テスラの強度の磁場を保存するように設計されており、典型的には(クライオスタットを含み)ベンチトップサイズである。
一般に、超伝導バルク磁石は閉リング形状のものであり、単一の超伝導リング構造、または、例えばディスクや基板(シートメタルやフォイルなど)上のコーティングといった複数のリング状の超伝導下部構造からなる。リング状の下部構造は同軸上に配置され、軸方向および/または半径方向に積み重ねられ、下部構造を構造的に連結することによっていわゆる「複合体バルク」へと結合され得る。本発明によると、これらの変形形態はすべて、超伝導バルク磁石を構成する。超伝導バルク磁石の構造または下部構造は、融液から生成してもよい。「複合体バルク」へと結合とされるべき下部構造は、通常、基板をコーティングすることによって作成される。本発明による超伝導バルク磁石は、そのボア内における磁場の捕捉を可能にし、超伝導バルク磁石は一般にいかなる電流源も有さず、電磁誘導励磁のためにのみ設計されている。
本発明の好ましい変形形態
好ましい変形形態本発明の方法は、以下の通りである。
方法は、少なくともステップb)と、これに続くステップc)と、これに続くステップd)と、これに続くステップf)と、これに続くステップg)とを含む、少なくとも1回の準備ステップサイクルを含み、
ステップf)で、超伝導バルク磁石の超伝導ボア内の磁場分布を測定し、Tbulk<Tであり、
ステップg)で、ステップf)で測定された磁場分布から、次のステップサイクルで磁場補正ユニットに印加されるべき少なくとも1つの補助電流を決定し、超伝導バルク磁石の温度Tbulkを臨界温度Tより高く上げる。また、
方法は、少なくともステップb)およびステップb’)と、これに続くステップc)と、これに続くステップd)およびステップd’)と、これに続くステップe)とを含む、最終ステップサイクルを含み、
ステップb’)で、前の準備ステップサイクルのステップg)で決定された少なくとも1つの補助電流を設定する。
よってこの変形形態では、ステップa)および通常はステップa’)の後、1回または複数回の準備ステップサイクルが行われ、次いで最終ステップサイクルが行われる。ステップa)、ステップa’)、および最終ステップサイクルのステップは、既に請求項1に記載されていることに留意されたい。最も単純なケースでは、1回の準備サイクルのみが行われる。
電流および補助電流をオフにした後に次のステップサイクルで得られる超伝導バルク磁石の磁場分布が、現在のサイクルで測定された磁場分布よりも良好な(試料体積内の)均一性を有することになるように、ステップg)で少なくとも1つの補助電流が決定(計算)される。1つまたは複数の補助電流と、結果として得られる補助磁場(実験的または事前の計算によって得られ得る)との相関に関する知識に基づいて、次のステップサイクルの1つまたは複数の補助電流を、例えば数値計算によって求めることができる。通常、最終ステップサイクルは、(試料体積内の)捕捉磁場の均一性が十分良好であるかどうか、すなわち不均一性が所定の閾値レベル未満であるかどうかを検証するためのステップf)も含む。
したがって、反復ステップサイクルによって、超伝導バルク磁石の捕捉磁場の均一性の改善が達成され得る。
最終ステップサイクルでは、ステップb)およびステップb’)は任意の順序で、または同時に行われ、ステップd)およびステップd’)は任意の順序で、または同時に行われ得る。
この変形形態の好ましいさらなる発展形態では、少なくとも1回の準備ステップサイクル、特に1回目の準備ステップサイクルにおいて、磁場補正ユニットに補助電流が印加されない。補助電流を印加しない場合、励磁磁石だけから得られる磁場を決定することができる(「バージンプロット」)。これにより、次の(1回または複数回の)ステップサイクルの少なくとも1つの補助電流の計算が簡単になる。
別の好ましいさらなる発展形態では、少なくとも1回の準備ステップサイクルが、ステップc)の前に行われるステップb’)も含み、ステップc)の後からステップf)の前までに行われるステップd’)も含む。その場合、超伝導バルク磁石がさらされる磁場に対する少なくとも1つの補助電流の実際の効果を、少なくとも1つの補助電流の反復に含めることができ、これによって、捕捉磁場の均一性をさらに一層改善することができる。準備ステップサイクルでは、ステップb)およびステップb’)は任意の順序で、または同時に行われ、ステップd)およびステップd’)は任意の順序で、または同時に行われ得る。ステップb’)およびd’)は、通常、2回目以降の準備ステップサイクルに含まれる。
また、ステップf)中において、超伝導バルク磁石の超伝導ボア内の磁場分布は、超伝導バルク磁石の中心軸に沿って移動すると共に前記中心軸の周りを回転する少なくとも1つの磁場センサーで測定されるさらなる発展形態も好ましい。これは、(通常は試料体積内の)捕捉磁場の磁場分布を測定する簡単な方法である。ただ1つだけセンサーが使用される場合は、センサーも半径方向に移動できることが好ましい。また、異なる(通常は固定された)半径方向位置に複数のセンサーを有することも可能である。その場合、磁場分布はより一層高い精度で測定され得る。
本発明の方法の好ましい一変形形態では、補助磁場のB成分が、少なくとも一次数、好ましくは少なくとも二次の軸上勾配磁場寄与を含む。B成分は、超伝導ボアの中心軸に沿った磁場成分である。軸上勾配は、zに関してBを微分することによって得られる勾配である。通常、励磁磁場の、特に、一次(dB/dz)軸上勾配、並びに多くの場合二次(d/dz)の軸上勾配も、ずばぬけて強い勾配であり、それらの補償により、磁場均一性の大幅な改善が可能になる。
補助磁場のB成分が軸外磁場勾配寄与を含む変形形態も好ましい。B成分は、超伝導ボアの中心軸に沿った磁場成分である。軸外勾配は、x(dB/dx)および/またはy(dB/dy)に関してBを微分することによって得られる勾配であり、x、y、zはデカルト座標系を形成し、zは中心軸に平行である。軸外勾配も補償することによって、非常に高レベルの均一性を得ることができる。混合寄与(XZやYZ、すなわちd/dxdz、またはd/dydzなど)の補償も行われ得ることに留意されたい。
有利な一変形形態では、磁場補正ユニットは、本方法の間、超伝導バルク磁石の温度Tbulkを実質的に超える温度に保たれる。通常、磁場補正ユニットの温度TFCUは、Tbulkより少なくとも50K高く保たれる。多くの場合、TFCUは、方法の間、200K以上に保たれ、特に単純な変形形態では、TFCUは方法の間中ずっと、273K(0°C)より高く保たれる。磁場補正ユニットは、超伝導バルク磁石を含むクライオスタットの室温ボア内に配置され得る。これにより、方法が単純に保たれ、磁場補正ユニットを使用後に簡単に取り外すことができる。さらに、磁場補正ユニット内の電流によって超伝導バルク磁石が温められる恐れがない。
さらに好ましいのは、ステップe)が、超伝導バルク磁石の超伝導ボアから磁場補正ユニットを取り外し、励磁磁石なし、磁場補正ユニットなしで着磁超伝導バルク磁石を適用現場に輸送することをさらに含むことを備える変形形態である。磁場補正ユニットは、それ自体の外部で超伝導バルク円筒の内壁に補助磁場を印加するように特別に設計されていてもよく、その取り外し後、目的の用途の間における超伝導バルク磁石の輸送または使用を妨げない。適用現場では、超伝導バルク磁石によって保存された磁場を使用して例えばNMR分光測定が行われる。
超伝導バルク磁石を着磁するための発明の装置
また、本発明の範囲内には、特に上述した発明の方法で使用するための、超伝導バルク磁石を着磁するための装置が含まれ、本装置は、
−磁場を発生させるための電気励磁磁石であって、励磁ボアを有する励磁磁石と、
−室温ボアを有するクライオスタットであって、少なくとも部分的に励磁ボア内に位置するクライオスタットと、
−超伝導バルク磁石が励磁ボア内に位置するように、且つ、クライオスタットの室温ボアが少なくとも部分的に超伝導バルク磁石の超伝導ボア内に位置するように、クライオスタット内に位置する超伝導バルク磁石と、
−クライオスタットの外部にあって少なくとも部分的にクライオスタットの室温ボア内に位置する磁場補正ユニットであって、磁場補正ユニットが補助磁場を発生させるための補正コイルシステムを含み、前記補正コイルシステムが少なくとも部分的に、好ましくは完全に、超伝導ボア内に位置する、磁場補正ユニットと、
を含む。本発明の装置では、超伝導バルク磁石は、磁場中冷却プロセスによって着磁(励磁)されてもよく、励磁磁石によって発生した、超伝導バルク磁石の外部から印加された磁場と、磁場補正ユニットによって発生した、超伝導ボア内から印加された補助磁場との両方が同時に使用され得る。その場合、特に、室温ボア内の試料体積SVにおいて100ppmよりもよい、特に10ppmよりもよい均一性などの高均一性を得るように(全体的な)捕捉磁場をより意図的に成形することが可能であり、試料体積SVは、通常、SV≧1mm、多くの場合SV≧2mmまたはSV≧5mmである。クライオスタットは、ギフォード・マクマホン冷凍機、パルス管冷凍機、またはスターリング冷凍機などの冷却ユニット(極低温冷凍機)を備えていてもよく、通常はドライタイプのものである。励磁磁石と磁場補正ユニットは、(とりわけ)B磁場、すなわち、同軸上に積み重ねて配置された超伝導ボアと室温ボアとの中心軸と平行な磁場を発生させる。励磁ボアも超伝導ボアと同軸であることに留意されたい。磁場中冷却プロセス後に超伝導バルク磁石によって捕捉された磁場も(とりわけ)B磁場である。
本発明の装置の好ましい一実施形態では、磁場補正ユニットは、少なくとも1つの磁場センサー、特にホールセンサーまたはNMR型センサーをさらに含む。磁場センサーによって、超伝導ボア内または室温ボア内それぞれの磁場分布が簡単な方法で測定され得る。あるいは、磁場補正ユニットとは別個の1つまたは複数の磁場センサーが適用されてもよいことに留意されたい。
有利には、前記実施形態のさらなる発展形態においては、少なくとも1つの磁場センサーのうち、1つまたは複数の磁場センサーが、室温ボアの中心軸に対して半径方向の距離に配置されている。これにより、特に中心軸の周りの円形線または円筒領域をスキャンするために、中心軸から離れた磁場分布を測定することが可能になる。本発明によれば、中心軸上に1つの磁場センサー配置することも可能であることに留意されたい。
有利な一実施形態では、磁場補正ユニットは、室温ボアの中心軸に沿って磁場補正ユニットを移動させ、室温ボアの中心軸の周りで磁場補正ユニットを回転させるための機構、特に電動式機構を備える。このセットアップでは、円筒面の磁場分布をスキャンするために中心軸から半径方向の距離に配置された磁場センサーが使用され得る。複数の磁場センサーを使用して、円筒体積が良い近似でほぼ正確にスキャンされ得る。
別の好ましい実施形態では、磁場補正ユニットは、補助磁場のB成分に対する少なくとも一次の軸上勾配磁場寄与を発生させるための少なくとも1つのコイルサブセットを含み、特に、磁場補正ユニットは、補助磁場のB成分に対する少なくとも一次および二次の軸上勾配磁場寄与を発生させるための少なくとも2つのコイルサブセットを含む。そのような1つまたは複数のコイルサブセットにより、磁場の不均一性の主な寄与が補償され得る。
磁場補正ユニットが、補助磁場のB成分に対する軸外勾配磁場寄与を発生させるための少なくとも1つのコイルサブセットを含む実施形態も好ましい。その場合、捕捉磁場の達成可能な均一性がさらに改善される。
さらなる利点は、説明および添付の図面から得ることができる。上記および下記の特徴を、本発明に従って個々にまたは任意の組み合わせでまとめて使用することができる。記載の実施形態は、網羅的な列挙として理解されるべきではなく、むしろ本発明の説明のための例示的な性質を有する。
本発明は図面に示されている。
本発明の装置であって超伝導バルク磁石を着磁するための装置の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の方法であって超伝導バルク磁石を着磁するための方法の一変形形態を示す概略フローチャートである。 本発明の方法の間における、励磁磁石および磁場補正ユニットにおける電流と、超伝導バルク磁石の温度との増減を示す概略図である。 一次軸上勾配寄与についての、超伝導ボアでの、本発明の方法の間における電流の誘導的引き継ぎを示す概略断面図である。 二次軸上勾配寄与についての、超伝導ボアでの、本発明の方法の間における電流の誘導的引き継ぎを示す概略断面図である。 一次軸外勾配寄与についての、超伝導ボアでの、本発明の方法の間における電流の誘導的引き継ぎを示す概略断面図である。 本発明による、半径方向外側と内側からの誘導電流による超伝導バルク磁石の侵入を示す概略断面図である。
図1に、超伝導バルク磁石21を着磁するための発明の装置100の例示的な一実施形態を概略的に示す。
装置100は、磁場4を発生させるための、ここでは超伝導型の、励磁クライオスタット6に位置する電気励磁磁石1を含む。励磁磁石1は、基本的に円筒状のものであり、ここでは単一の電流で動作する単一のソレノイド型コイルを備えている(あるいは、励磁磁石は、例えば、個々の電流で動作する複数の同軸コイルを含んでいてもよい)。励磁磁石1は、その内部で磁場4の最大磁場強度が達成され得る励磁ボア3を有する。励磁磁石1は、発生する磁場4を変化させるために、励磁磁石1における電流を増減させる励磁電流源2を有する。
励磁磁石1の励磁ボア3の内部には、超伝導バルク磁石21が配置されている。超伝導バルク磁石21は、基本的には円筒形の閉管状であり、よって、円電流を流すことができる。超伝導バルク磁石21は(励磁クライオスタット6から独立した)クライオスタット11に配置されており、クライオスタット11によって維持される内部温度、よって超伝導バルク磁石21の温度Tbulkは、取り付けられた極低温冷凍機(不図示)と、ここではまた電気加熱装置(やはり不図示)との冷却力を増減させることによって変化し得る。超伝導バルク磁石21内の半径方向および軸方向の空間は、超伝導ボア7と呼ばれる。超伝導バルク磁石21によって、磁場25が、超伝導バルク磁石21の超伝導状態で超伝導ボア7内に捕捉(保存)され得る(本発明の磁場中冷却プロセスについては図2を参照)。
クライオスタット11には室温ボア12が置かれ、室温ボア12は、超伝導ボア7内部を半径方向に通る。
励磁ボア3、超伝導ボア7および室温ボア12は同軸上に配置されており、共通の中心軸5を共有している。前記中心軸5はz方向を規定し、励磁ボア4内で、特に超伝導バルク磁石21の試料体積SV内で、励磁磁石1によって発生する磁場4は、基本的にz方向と平行であるので、磁場4のB成分は関連する唯一の磁場成分である。
装置100は、図示の実施形態では円筒形ホルダー8に設置された、補正コイルシステム36を備えた磁場補正ユニット31をさらに含む。磁場補正ユニット31は、クライオスタット11の室温ボア12に挿入されている。補正コイルシステム36は、少なくとも部分的に、図示の実施形態では完全に、半径方向と軸方向とに関して超伝導ボア7の内に位置する。
補正コイルシステム36は、電気で動作する複数の補正コイル32を含む。これを目的として、磁場補正ユニット31は、線37によって複数の磁場補正電流源33に接続されている。磁場補正電流源33により、磁場補正ユニット31またはその補正コイルシステム36は、それぞれ、超伝導ボア7内から補助磁場を発生させるための補助電流を提供され得る。
磁場補正ユニット31は、ここでは2つの磁場センサー34も含み、1つは中心軸5上に位置し、1つは中心軸5から半径方向の距離に位置する。さらに、磁場補正ユニット31は電動式機構35を備えている。機構35(移動機構とも呼ばれる)によって、磁場補正ユニット31は(よって磁場センサー34も)、特に、捕捉磁場の高均一性が求められる試料体積SV内で、励磁磁石1の磁場4および/または超伝導ボア7もしくは室温ボア12内の捕捉磁場25をそれぞれスキャンするために、中心軸5に沿って平行移動し、中心軸5の周りを回転し得る。試料体積SVは、通常は(図示されているように)、超伝導ボア7の軸方向および半径方向の中心の領域にある。
室温ボア12は、ここでは2つの開放端を備えて示されているが、他の実施形態では、室温ボア12は、片側が開いており、片側が閉じている場合もあることに留意されたい。また、中心軸5は、ここでは垂直方向を向いているが、別の実施形態では、異なる方向、例えば水平方向を向いている場合もあることに留意されたい。励磁磁石1は、ここでは超伝導型のものであるが、他の実施形態では、通常の伝導型のものであってもよい。
図2に、例示的な一変形形態における、超伝導バルク磁石を着磁(励磁)するための本発明の方法を示す。本方法は、例えば、図1に示されるような装置で行われ得る。
本方法の開始200後、最初のステップa)202で、超伝導バルク磁石は、電気励磁磁石の励磁ボア内部に配置される。一般に、励磁磁石は固定されており、例えば超伝導バルク磁石のメーカーの施設内に位置することに留意されたい。さらに、一般に、超伝導バルク磁石は、その内部温度が制御され得るクライオスタット内部に保持されていることに留意されたい。
図示の変形形態では、次のステップa)204で、磁場補正ユニットまたはその補正コイルシステムが、それぞれ、超伝導バルク磁石の超伝導ボア内に配置される。実際には、磁場補正ユニットは、これを目的としてクライオスタットの室温ボアに挿入される。原則として、ステップa’)をより早い段階で、すなわちステップa)202の前に、または後で(ただしステップb)/b’)216より前に)行ってもよいことに留意されたい。
次いで最初(1回目)の準備ステップサイクル232が行われ、これはステップb)206から始まり、ここでは、超伝導バルク磁石はその臨界温度Tよりも高い温度Tbulkの状態で、磁場を発生させるために励磁磁石の電流を増加させる。言い換えると、超伝導バルク磁石は、このステップ中において、通常の伝導状態である。結果として、励磁磁石によって発生した磁場は、基本的には妨げられることなく、超伝導バルク磁石に侵入し、超伝導ボアを満たす。最初の準備サイクル232において、図示の変形形態では、磁場補正ユニットは励磁されない。
次いでステップc)208で、クライオスタット内部の温度が低下して、TbulkがTよりも低くなる。言い換えると、超伝導バルク磁石は超伝導状態になる。
次にステップd)210で、励磁磁石を動作させている電流が減少するので、その磁場はオフになる。しかしながら、超伝導バルク磁石が磁束をその超伝導ボア内に保っており、結果として超伝導ボア内部に捕捉磁場が生じる。超伝導バルク磁石は、超伝導状態を維持するようにTbulk<Tに保たれる。
次のステップf)212では、Tbulk<Tのままで、捕捉磁場の磁場分布が超伝導ボア内で測定される。したがって、励磁磁石のみから発生した捕捉磁場の特性を決定することができる。
次に、捕捉磁場、特にその不均一性が解析され、この解析の結果から、磁場補正ユニットを動作させるための磁場補正電流(補助電流とも呼ばれる)がステップg)214において導出される。磁場補正電流が適切に選択されると(以下を参照)、磁場補正ユニットは(次のサイクルで)励磁ボアの磁場に重畳する補助磁場を発生させることができ、超伝導バルク磁石によってこの磁場の重畳を捕捉することにより、捕捉磁場の均一性を改善することができる。このステップg)214の過程で、超伝導バルク磁石は消磁され、温度がTbulk>Tになるので、次のステップサイクルの準備として、非超伝導状態になる。ステップg)214は、最初の準備ステップサイクル232を終了させる。
次いで一般に、次の準備ステップサイクル234が続く。このサイクル234は、ステップb)216およびb’)217から始まる。すなわち、励磁磁石の電流を再び増加させ(ステップb)、前のステップg)214で決定されたとおりに磁場補正ユニットの補助電流を増加させる(ステップb’)。これはTbulk>Tを保ちながら、任意の順序で、または同時に行われ得る。これで、励磁磁石によって発生した磁場と磁場補正ユニットによって発生した補助磁場の重畳は、(非超伝導状態の)超伝導バルク磁石に侵入し、超伝導ボアを満たす。
次に、ステップc)218で、超伝導バルク磁石が冷却されて、TbulkがTより低くなり、超伝導バルク磁石が超伝導状態になる。
続いて、ステップd)220およびd’)221において、Tbulk<Tを保ちながら、励磁磁石の電流が減少し(ステップd)、磁場補正ユニットにおける補助電流が減少する(ステップd’)。言い換えると、励磁磁石の磁場および磁場補正ユニットの補助磁場はオフになる。しかしながら、超伝導状態の超伝導バルク磁石はその内部に磁束を捕捉し、よって磁場が再び超伝導ボアに捕捉される。
図示の変形形態では、次のステップf)222で、超伝導ボア内部の捕捉磁場の磁場分布が測定される。
測定された磁場は次いで評価され224、すなわち、その均一性が検査される。均一性が所定の制限値を達成せず、よって目的の用途に十分であるとみなされない場合、現サイクル234のステップf)222で取得された測定磁場分布と、通常は、サイクル232のステップf)212などの、前のサイクル232の考えうるステップf)で測定された測定磁場分布も考慮に入れて、ステップg)226において新しい補助電流セットが導出される。ステップg)226においても、超伝導バルク磁石は消磁され、再びTより高くなることに留意されたい。ステップb)216、ステップb’)217において、この新しい補助電流セットにより、次のステップサイクルが開始される。ここで、所望または必要に応じて、捕捉磁場の均一性をさらに高めるために、さらなる準備サイクル234が続いてもよいことを理解されたい。
しかしながら、測定された捕捉磁場の均一性が評価224で所定の磁場均一性レベルを達成し(または超え)、よって目的の用途に十分であるとみなされる場合には、ステップe)228において、磁場補正ユニットは超伝導ボアから取り外され(すなわち、超伝導バルク磁石を囲むクライオスタットの室温ボアから引き出され)、超伝導バルク磁石は(そのクライオスタットと一緒に)励磁磁石の励磁ボアから取り外される。超伝導バルク磁石の温度Tbulkは、超伝導を維持し、よって超伝導ボア内の捕捉磁場を維持するために、Tより十分に低く保たれる。方法は次いで終了し230、直近のステップである、現サイクルのステップb)、b’)216、217、およびc)218、およびd)、d’)220、221、およびf)222、およびe)228はその場合、(準備ステップサイクルにではなく)最終ステップサイクル236に属する。本発明によれば、第1の準備サイクル232の直後に最終ステップサイクル236が続くことが十分に可能であることに留意されたい。
超伝導バルク磁石の着磁が終了した230後、励磁された超伝導バルク磁石は通常、例えば、試料が試料体積において捕捉磁場にさらされる試料のNMR調査などの実験のために捕捉磁場が必要とされ使用される、実験室のような適用現場に輸送される。超伝導バルク磁石が、超伝導バルク磁石の超伝導材料の臨界温度Tより十分に低い温度Tbulkに保たれている限り、超伝導ボア内の磁場は再励磁の必要なく保存されることになる。
図3に、n回目の(すなわち、最初ではない)準備ステップサイクルまたは最終ステップサイクル中における図2に記載される方法の過程を示す。例示されているのは、時間t(任意の単位)の関数としての、超伝導バルク磁石の温度Tbulk(上のグラフ線、温度Tの目盛りは右側にケルビン単位で示されている、右向きの矢印を参照)、ならびに、励磁磁石に印加された電流Iと、超伝導ボアの内部にそれぞれ位置する、磁場補正ユニットまたは補正コイルシステムに印加された補助電流I、I、I(下のグラフ線、電流Iの目盛りは左側にアンペア単位で示されている、左向きの矢印を参照)とである。通常、各補助電流I、I、Iは、補正コイルシステムの別個のコイルサブセットに印加され、各コイルサブセットは、補助磁場のB成分への特定の次数の勾配磁場寄与に対処する。あるいは、補助電流は単に単一の補正コイルに直接割り当てられてもよい。
ステップb)、b’)216、217中において、Tbulkは臨界温度T(ここでは約90K)を超えている。電流Iおよび補助電流I、I、Iは、ゼロからそれぞれの所望の電流まで増加する(ここでIは負の符号を有することに留意されたい)。到達した補助電流I、I、Iの絶対値は、電流Iの絶対値よりもはるかに低いことに留意されたい。図示の変形形態では、電流IとI、I、Iとが同時に増加するが、代わりに、例えばIを最初に増加させ、その後I、I、Iを増加させるなど、所望の順序を適用することも可能である。電流I、I、I、Iによって、外部から磁場が発生し、超伝導バルク磁石内部から補助磁場が発生する。
電流Iと補助電流I、I、Iとがそれらの所望の(最大)値に達すると、ステップc)218が開始され得る。電流I、I、I、Iを一定に保ったまま、Tbulkが、Tより低い動作温度Topまで下がる。Topはここでは約50Kである。そのため、ステップc)218中において、超伝導バルク磁石は超伝導状態になり、よって誘導により電流を引き継ぐ準備ができた状態となる。
次いでステップd)、d’220、221で、TbulkがTopに保たれたまま、電流Iと補助電流I、I、Iとがゼロまで減少する(戻る)。時間変化する磁場の結果として、超伝導バルク磁石に電流が誘導され、結果として超伝導体内部の磁場が経時的に本質的に一定になる。磁場はバルク磁石に捕捉されていると言われる。
基本的に着磁(励磁)後の超伝導バルク磁石の最終段階を示すステップe)228では、すべての電流I、I、I、Iがオフになっており、TbulkはTopに保たれる。超伝導バルク磁石を(そのクライオスタットと一緒に)励磁磁石ボアから取り外すことができ、磁場補正ユニットはここで超伝導ボアから取り外され得る。
図4に、磁場補正ユニット31の補正コイルシステム36の一部、すなわちここでは2つの補正コイル32a、32bのコイルサブセット51(左挿入図も参照)の概略断面図を示す。コイルサブセット51の該補正コイル32a、32bは、ここではソレノイド型のものであり、超伝導バルク磁石21の超伝導ボア7の中心軸5と同軸上に配置されている。それらは電気的に直列に接続されており、磁場補正電流源33/53によって提供される補助電流の方向は2つの補正コイル32a、32bにおいて反対である。コイル巻線の断面の点とバツ印を参照されたい。結果として、コイルサブセット51によって発生する補助磁場53は、超伝導ボア7の上部と下部とで向きが反対であり、基本的に中心軸5に平行になる。したがって、コイルサブセット51によって発生した補助磁場53は、超伝導ボア7内の(全)磁場Bのz成分に対する一次軸上勾配磁場寄与を表す。このために、ここで発生する補助磁場53は、線形軸上補正磁場とも呼ばれる。
超伝導バルク磁石21が超伝導状態であるときに補助電流をオフにすると、コイル32a、32b内の電流が誘導によって、近くの、超伝導バルク磁石21の内層に伝達される。捕捉電流54を対照されたい。これらの捕捉電流54は、基本的に、超伝導ボア7内の対応する磁場を維持する。すなわち、補助磁場53は基本的に保存される。
図5に、別の、磁場補正ユニット31の補正コイルシステム36の一部、すなわちここでは3つの補正コイル32a、32b、32cのコイルサブセット61(左挿入図も参照)の概略断面図を示す。コイルサブセット61の該補正コイル32a、32b、32cは、ここでもやはりソレノイド型のものであり、超伝導バルク磁石21の超伝導ボア7の中心軸5と同軸上に配置されている。それらは電気的に直列に接続されており、磁場補正電流源33/62によって提供される補助電流の方向は中心軸5に沿って3つの補正コイル32a、32b、32cにおいて互い違いになっている。コイル巻線の断面の点とバツ印を参照されたい。結果として、コイルサブセット61によって発生する補助磁場63は、超伝導ボア7の上部と下部とで第1の方向を有し、超伝導ボア7の中央部で反対の第2の方向を有し、基本的に中心軸5に平行になる。したがって、コイルサブセット61によって発生した補助磁場63は、超伝導ボア7内の(全)磁場Bのz成分に対する二次軸上勾配磁場寄与を表す。このため、ここで発生する補助磁場63は、二次軸上補正磁場とも呼ばれる。
超伝導バルク磁石21が超伝導状態であるときに補助電流をオフにすると、コイル32a〜32c内の電流が誘導によって、近くの、超伝導バルク磁石21の内層に伝達される。捕捉電流64を参照されたい。これらの捕捉電流64は、基本的に、超伝導ボア7内の対応する磁場を維持する。すなわち、補助磁場63は基本的に保存される。
図6に、さらに別の、磁場補正ユニット31の補正コイルシステム36の一部、すなわちここでは4つの補正コイル32a、32b、32c、32dのコイルサブセット71(左挿入図も参照)の概略断面図を示す。コイルサブセット71の該補正コイル32a〜32dはここではサドル型のものであり、磁場補正ユニット31の円筒形ホルダー8に配置されており、それらの局所サドルコイル窓軸75は、超伝導バルク磁石21の超伝導ボア7の中心軸5に垂直である。それらは電気的に直列に接続されており、磁場補正電流源33/72によって提供される補助電流が、2つの上部コイル32a、32cについては第1の方向を有し、2つの下部コイル32b、32dにおいては第1の方向と反対の第2の方向を有する。コイル巻線の断面の点とバツ印を参照されたい。結果として、コイルサブセット71によって発生する補助磁場73は、超伝導ボア7の左中央部で第1の方向を有し、超伝導ボア7の右中央部で反対の第2の方向を有し、基本的に中心軸5に平行になる。したがって、コイルサブセット61によって発生した補助磁場63は、超伝導ボア7内の(全)磁場Bのz成分に対する一次軸外勾配磁場寄与を表す。このために、ここで発生する補助磁場73は、線形軸外補正磁場とも呼ばれる。超伝導ボア7の通常使用される中央体積分率または試料体積SVには関係のない、半径方向と軸方向とに中心から外れた領域の補助磁場73に対する若干の寄与Bもあることに留意されたい。
超伝導バルク磁石21が超伝導状態であるときに補助電流をオフにすると、コイル32a〜32d内の電流が誘導によって、近くの、超伝導バルク磁石21の内層に伝達される。捕捉電流74を参照されたい。これらの捕捉電流74は、基本的に、超伝導ボア7内の対応する磁場を維持する。すなわち、補助磁場73は捕捉される。
図1に記載される発明の装置では、補正コイルシステム36は、図4から図6に示されるコイルサブセット51、61、71のうちの1つまたは複数を含んでいてもよく、各コイルサブセットは、別個の磁場補正電流源33、それぞれ52、62、72で動作することに留意されたい。
図7に、中心軸5を含む平面に沿って取られた、本発明に従って着磁された超伝導バルク磁石21の断面(または切断面26)の概略図を示す。
本発明の磁場中冷却プロセスの後、超伝導バルク磁石21の半径方向(とある程度まで軸方向)に外側の部分(通常、超伝導バルク磁石21の75%以上の体積分率を有する)は、基本的に励磁磁石に元々存在する電流に対応する(またはその電流に起因する)捕捉磁場電流22によって着磁される。さらに、超伝導バルク磁石21の半径方向(とある程度まで軸方向)に内側の部分(通常、超伝導バルク磁石21の1%以下の体積分率を有する)は、基本的に磁場補正ユニットまたはその補正コイルシステムに元々存在する補助電流に対応する(またはその補助電流に起因する)捕捉補正磁場電流32によって着磁される。その間に、超伝導バルク磁石21の内部には(通常、超伝導バルク磁石21の10%から30%の体積分率を有する)無電流領域24が留まる。
十分に大きい無電流領域24を維持するために、励磁磁石の電流は、ステップb)において、捕捉磁場電流22の体積がステップd)で所望の体積分率を超えないように、適切に、特には、十分に低く設定されねばならないことは特筆すべきである。超伝導バルク磁石の体積が捕捉磁場電流22で完全に満たされた場合、超伝導バルク磁石はクエンチすることになり、超伝導バルク磁石を永久的に損傷する大きなリスクを負う。
以下では、磁場補正ユニットまたはその補正コイルシステムを動作させるための補助電流(補正電流とも呼ばれる)の決定(ステップg)の過程、上記参照)についてより詳細に説明する。
補正電流の決定(1回目の実行/ステップサイクル)
補正コイルのための補正電流セットの決定は、捕捉電流の重畳原理の妥当性の仮定に基づくものである。すなわち、印加された外部磁場による磁場中冷却の2回の連続した適用の捕捉電流の合計は、2つの磁場の合計の外部磁場の磁場中冷却から観測された捕捉電流と等しいことに基づくものである。
以下で正当化されるこの仮定の下で、測定された磁場分布を、z軸に沿って(「軸上」)B(z)のテイラー展開に展開することができ、すなわち、
Figure 2020106521
ここで、
Figure 2020106521
および N=∞ である。
この例では、B (z)は、(一定の、均一な)バックグラウンド磁場に対応し、αは線形軸上勾配係数(図4参照)、αは二次項の係数である(図5参照)。
一例として、補正コイルシステムは、電流I、I、・・・が、線形、二次、・・・の磁場z依存の磁場分布を有する磁場中冷却後の捕捉磁場を発生させるように実装されうる。この(単純な)事例では、係数αは、それぞれのコイルサブセットiにおける補正電流に正比例する。
磁気中心の周りに正確な単項式磁場z依存を発生させる補正コイルシステムの実装は扱いづらい場合もあり、単項式以外の基底関数がより実際的かつ/または効率的である場合もある。磁場分解が機能するためには、基底関数を線形独立とし、完全な基底系を形成しさえすればよく、任意の測定された磁場分布を基底関数の一意に定義された線形結合として記述することができる。
厳密に言うと、この分解は、基礎となる可能な磁場分布セットの基底を形成する、無限数の基底関数を有する場合にのみ完全に機能する。実際には、補正コイルシステムには有限数のコイルサブセットがあり、有限数の補正電流源によって動作することになる。この場合、上記の展開においてNは有限であり、測定された磁場分布は展開と正確に等しくはなく、展開によって近似されるにすぎない。しかしながら、すべての実際の事例において、展開はz=0の周り(すなわち、磁気中心の周り)に非常に迅速に収束し、磁場分布は、いくつか(a few)のリーディングオーダーの補正後に均一に十分に近くなる。Nのプラクティカル数は、2から4とすることができよう。
磁気軸に沿ったこれらの「勾配」の補正以外に、通常は「軸外」の磁場変化もある。典型的な例(および3次元展開におけるリーディングオーダー)は、勾配dB/dxであろう。z=0におけるB成分は、軸r=0からx(またはy)方向に離れると変化する。
やはり、これを係数で表すことができ、この係数は、半径方向外側に1、2、3・・・mm移動すると磁場Bがどれだけ変化するかの尺度である。やはり、そのような「軸外勾配」、いわゆるX勾配を作成し、上述した軸上勾配と同様に動作するコイルサブセットを定義することができる。図6も参照されたい。また、より高次(二次以上)の軸外勾配も存在し、これにしかるべく対処できることに留意されたい。
ここで完全を期すために混合次の項について言及しておかねばならない。これらは原則として、記載の方法を使用して補正することも可能であるが、これは実際的ではないように思われ得る。
実際には、次の工程に従って電流の決定を行うことができる。
1.設置された(独立して動作する)コイルまたはコイルサブセットのいずれかの、所与の超伝導バルク磁石形状および目標温度についての捕捉磁場分布と、それぞれの勾配効率、すなわち補正電流振幅ごとの磁場強度を示す係数とを決定する。
2.補正磁場を印加せずに、個々のバルク磁石の捕捉磁場分布を決定する(バージンプロット)。
3.バージンプロットの合計の不均一性と勾配分布g(R)の加重合計とを最小にする、電流Iの最適な組み合わせを数値的に決定する。この文脈での最適な組み合わせとは、考慮中の体積(「試料体積」、SV)内のどこかにおける最小の絶対差を意味する。したがって、
Figure 2020106521
が最小化される。
補正電流の決定(反復)
第1の補正電流セットが磁場中冷却プロセスの1回目の反復(実行/サイクル)時にシステムに印加されており、観測された磁場分布が依然としてB=const磁場分布からの大きすぎる偏差を示す場合、調整された補正電流セットで磁場中冷却ループを繰り返してもよい。最後の反復後に残留不均一磁場を展開するための上記の工程に従うと、新しい補正電流セットが提供される。これらは、連続して磁場中冷却を実行するために、最後の電流セットを置き換えるのではなくこれらに追加されねばならない。
重畳原理の適用性の仮定の妥当性
厳密に言うと、重畳原理は適用できない。重畳原理は、バルク導体の内壁に隣接する同じ領域を、個々の補正コイルから電流を運ぶために同時に使用することができると想定する。磁場中冷却は、既定では、所与の導体体積における飽和電流密度をもたらす処理であるので、「重畳」のステップのための導電「割り当て(budget)」は残されていない。
とはいえ、補正コイルからの比較的小さい磁場の磁場中冷却からの導電に関与する超伝導体の層は(励磁磁石からのバルク外部の大きな電流と比較して)非常に薄く、ミクロンオーダーのものである。連続するステップではその場合、単に、最も内側の層の数ミクロン外側に位置する「次に利用可能な」超伝導層を使用することになる。この距離はバルク磁石の全体サイズに比べて非常に小さいので、2つの電流は、当初想定されていた「重畳」位置と同じ高精度の場所を流れる。捕捉磁場への影響は実質的に識別できない。
したがって、重畳原理は、厳密には満たされないが、十分に低い補正電流の非常によい近似である。
結論
要約すると、本発明は、超伝導バルク磁石(21)を着磁するための方法に関し、以下のステップを有する:
−ステップa)(202)電気励磁磁石(1)の励磁ボア(3)内部に超伝導バルク磁石(21)を配置するステップと、
ステップa’)(204)少なくとも部分的に超伝導バルク磁石(21)の超伝導ボア(7)内部に磁場補正ユニット(31)を配置するステップと、これに続く
−ステップb)(206、216)励磁磁石(1)に少なくとも1つの電流(I)を印加して、外部から超伝導バルク磁石(21)に印加される磁場(4)を励磁磁石(1)によって発生させるステップであって、超伝導バルク磁石(21)の温度Tbulkが超伝導バルク磁石(21)の臨界温度Tを超える、ステップと、
ステップb’)(217)磁場補正ユニット(31)に少なくとも1つの補助電流(I、I、I)を印加して、超伝導ボア(7)内から超伝導バルク磁石(21)に印加される補助磁場(53、63、73)を発生させるステップであって、Tbulk>Tである、ステップと、これに続く
−ステップc)(208、218)TbulkをT未満に下げるステップと、これに続く
−ステップd)(210、220)励磁磁石(21)で少なくとも1つの電流(I)をオフにするステップであって、Tbulk<Tである、ステップと、
ステップd’)(221)磁場補正ユニット(31)で少なくとも1つの補助電流(I、I、I)をオフにするステップであって、Tbulk<Tである、ステップと、これに続く
−ステップe)(228)励磁ボア(3)から超伝導バルク磁石(21)を取り外し、Tbulk<Tを維持するステップとを有する。本発明は、超伝導バルク磁石の捕捉磁場のより高い均一性を簡単な方法で得るための、超伝導バルク磁石を着磁する方法を提供する。
1 電気励磁磁石
2 励磁電流源
3 励磁ボア
4 励磁磁場
5 中心軸
6 励磁クライオスタット
7 バルク磁石超伝導ボア
8 円筒形ホルダー
11 超伝導バルク磁石のクライオスタット
12 クライオスタットボア/室温ボア
21 超伝導バルク磁石
22 捕捉磁場電流(領域)
23 捕捉磁場補正電流(領域)
24 超伝導バルク磁石内部の無電流領域
25 捕捉磁場
26 切断面
31 磁場補正ユニット
32、32a〜32d 補正コイル
33 (1つまたは複数の)磁場補正電流源
34 (1つまたは複数の)磁場センサー
35 移動機構
36 補正コイルシステム
37 線
51 線形軸上補正コイルシステム/コイルサブセット
52 線形軸上補正電流源
53 線形軸上補正磁場/補助磁場
54 線形軸上捕捉電流
61 二次軸上補正コイルシステム/コイルサブセット
62 二次軸上補正電流源
63 二次軸上補正磁場/補助磁場
64 二次軸上捕捉電流
71 線形軸外補正コイルシステム/コイルサブセット
72 線形軸外補正コイルシステム電流源
73 線形軸外補正磁場/補助磁場
74 線形軸外捕捉電流
75 補正コイルの局所軸
100 装置
200 開始
202 ステップa)
204 ステップa’)
206 ステップb)
208 ステップc)
210 ステップd)
212 ステップf)
214 ステップg)
216 ステップb)
217 ステップb’)
218 ステップc)
220 ステップd)
221 ステップd’)
222 ステップf)
224 測定された磁場分布の評価/均一性は十分か?
226 ステップg)
228 ステップe)
230 終了
232 1回目の準備ステップサイクル
234 n回目の準備ステップサイクル
236 最終ステップサイクル
励磁磁石の電流
〜I 磁場補正ユニットの補助電流
SV 試料体積
t 時間
bulk 超伝導バルク磁石の温度
臨界温度
op 超伝導バルク磁石の動作温度

Claims (15)

  1. 超伝導バルク磁石(21)を着磁するための方法であって、
    ステップa)(202)電気励磁磁石(1)の励磁ボア(3)内部に前記超伝導バルク磁石(21)を配置するステップと、これに続く
    ステップb)(206、216)前記励磁磁石(1)に少なくとも1つの電流(I)を印加して、外部から前記超伝導バルク磁石(21)に印加される磁場(4)を前記励磁磁石(1)によって発生させるステップであって、前記超伝導バルク磁石(21)の温度Tbulkが前記超伝導バルク磁石(21)の臨界温度Tを超えるステップと、これに続く
    ステップc)(208、218)前記超伝導バルク磁石(21)の前記温度Tbulkを前記超伝導バルク磁石(21)の前記臨界温度T未満に下げるステップと、これに続く
    ステップd)(210、220)前記励磁磁石(21)で少なくとも前記1つの電流(I)をオフにするステップであって、Tbulk<Tであるステップと、これに続く
    ステップe)(228)前記励磁ボア(3)から前記超伝導バルク磁石(21)を取り外し、Tbulk<Tを維持するステップと、を有し、
    前記方法は、
    ステップa’)(204)少なくとも部分的に前記超伝導バルク磁石(21)の超伝導ボア(7)内部に磁場補正ユニット(31)を配置して、前記磁場補正ユニット(31)の補正コイルシステム(36)が少なくとも部分的に前記超伝導ボア(7)内に位置するようにするステップと、
    ステップb’)(217)前記磁場補正ユニット(31)に少なくとも1つの補助電流(I、I、I)を印加して、前記超伝導ボア(7)内から前記超伝導バルク磁石(21)に印加される補助磁場(53;63;73)を前記磁場補正ユニット(31)によって発生させるステップであって、Tbulk>Tであり、
    ステップa’)(204)がステップb’)(217)の前に行われ、ステップb’)(217)がステップc)(218)の前に行われる、ステップと、
    ステップd’)(221)前記磁場補正ユニット(31)で前記少なくとも1つの補助電流(I、I、I)をオフにするステップであって、Tbulk<Tであり、
    ステップd’)(221)がステップc)(218)の後に行われる、ステップと、
    をさらに含むことを特徴とする、方法。
  2. 前記方法は、少なくともステップb)(206、216)と、これに続くステップc)(208、218)と、これに続くステップd)(210、220)と、これに続くステップf)(212、222)と、これに続くステップg)(214、226)とを含む、少なくとも1回の準備ステップサイクル(232、234)を含み、
    ステップf)(212、222)で、前記超伝導バルク磁石(21)の前記超伝導ボア(7)内の磁場分布を測定し、Tbulk<Tであり、
    ステップg)(214、226)で、ステップf)(212、222)で測定された前記磁場分布から、次のステップサイクル(234、236)で前記磁場補正ユニット(31)に印加されるべき少なくとも1つの補助電流(I、I、I)を決定し、前記超伝導バルク磁石(21)の前記温度Tbulkを前記臨界温度Tより高く上げることを特徴とし、
    前記方法は、少なくともステップb)(216)およびステップb’)(217)と、これに続くステップc)(218)と、これに続くステップd)(220)およびステップd’)(221)と、これに続くステップe)(228)とを含む、最終ステップサイクル(236)を含み、
    ステップb’)(217)で、前の前記準備ステップサイクル(232、234)のステップg)(214、226)で決定された前記少なくとも1つの補助電流(I、I、I)を設定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも1回の準備ステップサイクル(232、234)、特に1回目の準備ステップサイクル(232)において、前記磁場補正ユニット(31)に補助電流(I、I、I)が印加されないことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 少なくとも1回の準備ステップサイクル(232、234)が、ステップc)(218)の前に行われるステップb’)(217)も含み、ステップc)(218)の後からステップf)(222)の前までに行われるステップd’)(221)も含むことを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
  5. ステップf)(212、222)中において、前記超伝導バルク磁石(21)の前記超伝導ボア(7)内の前記磁場分布は、前記超伝導バルク磁石(21)の中心軸(5)に沿って移動すると共に前記中心軸(5)の周りを回転する少なくとも1つの磁場センサー(34)によって測定されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記補助磁場(53;63;73)のB成分は、少なくとも一次、好ましくは少なくとも二次の軸上勾配磁場寄与(53;63)を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記補助磁場(53;63;73)のB成分は、軸外勾配磁場寄与(73)を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記磁場補正ユニット(31)は、前記方法の間、前記超伝導バルク磁石(21)の前記温度Tbulkを実質的に超える温度に保たれることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
  9. ステップe)(228)は、前記超伝導バルク磁石(21)の前記超伝導ボア(7)から前記磁場補正ユニット(21)を取り外し、前記励磁磁石(1)なし、前記磁場補正ユニット(31)なしで前記着磁超伝導バルク磁石(21)を適用現場に輸送することをさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 特に請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法で使用するための、超伝導バルク磁石(21)を着磁するための装置(100)であって、
    前記装置(100)は、
    −磁場(4)を発生させるための電気励磁磁石(1)であって、励磁ボア(3)を有する前記励磁磁石(1)と、
    −室温ボア(12)を有するクライオスタット(11)であって、少なくとも部分的に前記励磁ボア(3)内に位置する前記クライオスタット(11)と、
    −超伝導バルク磁石(21)が前記励磁ボア(3)内に位置するように、且つ、前記クライオスタット(11)の前記室温ボア(12)が少なくとも部分的に前記超伝導バルク磁石(21)の超伝導ボア(7)内に位置するように、前記クライオスタット(11)内に位置する前記超伝導バルク磁石(21)と、
    −前記クライオスタット(11)の外部にあって少なくとも部分的に前記クライオスタット(11)の前記室温ボア(12)内に位置する磁場補正ユニット(31)であって、前記磁場補正ユニット(31)は、補助磁場(53;63;73)を発生させるための補正コイルシステム(36)を含み、前記補正コイルシステム(36)は、少なくとも部分的に、好ましくは完全に、前記超伝導ボア(7)内に位置する、前記磁場補正ユニット(31)と
    を含む装置(100)。
  11. 前記磁場補正ユニット(31)は、少なくとも1つの磁場センサー(34)、特にホールセンサーまたはNMR型センサーをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の装置(100)。
  12. 前記少なくとも1つの磁場センサー(34)のうち、1つまたは複数の磁場センサー(34)が、前記室温ボア(12)の中心軸(5)に対して半径方向の距離に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の装置(100)。
  13. 前記磁場補正ユニット(31)は、前記室温ボア(12)の中心軸(5)に沿って前記磁場補正ユニット(31)を移動させ、前記室温ボア(12)の前記中心軸(5)の周りで前記磁場補正ユニット(31)を回転させるための機構(35)、特に電動式機構(35)を備えることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の装置(100)。
  14. 前記磁場補正ユニット(31)は、前記補助磁場(53;63;73)のB成分に対する少なくとも一次の軸上勾配磁場寄与(53;63)を発生させるための少なくとも1つのコイルサブセット(51;61)を含み、特に、前記磁場補正ユニット(31)は、前記補助磁場(53;63;73)の前記B成分に対する少なくとも一次および二次の軸上勾配磁場寄与(53;63)を発生させるための少なくとも2つのコイルサブセット(51;61)を含むことを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の装置(100)。
  15. 前記磁場補正ユニット(31)は、前記補助磁場(53;63;73)のB成分に対する軸外勾配磁場寄与(73)を発生させるための少なくとも1つのコイルサブセット(71)を含むことを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項に記載の装置(100)。
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