JP5143006B2 - 磁気の共鳴スペクトルを得るための輪状磁石を使ったシステム - Google Patents

磁気の共鳴スペクトルを得るための輪状磁石を使ったシステム Download PDF

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Description

本出願は2005年10月3日に出願された米国仮出願第60/723182号の優先権を主張するものであり、その全開示内容は参照することにより本願中に組み込まれる。
スペクトロスコピー及び生物医学的応用においては、磁気共鳴システム用の磁石及びこうしたシステムを採用した方法が一般的に使用されている。こうした応用の多くにおいては、高解像度スペクトル分析応用のために、所望の強度、分布及び安定性を有する磁場を発生可能なシステムを提供することが望ましい。多様な応用のための磁石において使用するために、超電導薄膜またはワイヤが提案されている。しかしながら、このようなシステムのコスト及び磁場の要求のため、商業的応用における広範な使用という目標の達成は未だ実現しないままである。
多様なスペクトル解析応用に対して必要とされる磁場強度、空間分布及び経時安定性を有する安価な磁気共鳴システムを提供するために、磁石の設計の改良が依然として必要とされている。
本発明は磁気共鳴スペクトロスコピー用の磁石システムを提供するためのバルク超電導体の使用に関する。好ましい一実施形態では、バルク超電導体を、輪状(環状)磁石を提供するために積層された複数の輪状体の形状にすることができ、この積層体は、冷却システムで輪状体の臨界温度未満に冷却される。輪状アセンブリは、室温にできるボアまたはキャビティを取り囲む。解析される物質またはサンプルはキャビティ内に配置されて、NMRプローブで、解析用の磁気共鳴スペクトルが得られる。
例えばイットリウムバリウム銅酸化物(Yttrium Barium Copper Oxide,YBCO)バルクディスクの性能は最近大きく改善されたが、こうした物質についてまだその有用な磁石の応用が見出されていない。改善された電流密度等のこうしたディスクの特徴は、永久モード磁石を含む好ましい実施形態を提供し、高解像度NMRマイクロスペクトロスコピーまたはマイクロコイルNMR用に小型で製造が容易である。好ましい一実施形態では、超電導輪状体で全体が組み立てられたNMR磁石が、一つのサイトで磁場を形成するために励磁され、輸送され、他のサイトで磁気共鳴オペレーティングシステムに接続され、使用されるように構成されている。また、所定の応用に対する十分な電流密度を有する他の希土類化合物などの他の超電導輪状体を使用することも可能である。臨界電流密度を含むシステムの構成、超電導ディスクの機械的強度、システムのクライオジェニックス、機械的完全性、磁石の励磁手順、経時的な磁場の安定性、場の解析及び遮蔽は重要な要素である。
本発明は、200MHz以上、好ましくは300MHz以上の周波数で動作するシステムを提供する。本システムは、少なくとも4.70T(200MHz)、好ましくは7.0T(300MHz)以上の磁場を提供する。例えば、好ましい一実施形態は、25から60mmまでのサイズ(例えば43mm)のRTボアを備え、11.74T(500MHz)で動作する。この実施形態では、液体ネオンを27.1Kの動作温度で使用することが可能であり、励磁された輪状磁石の輸送のために固体の15Kに冷却することが可能である。好ましい一実施形態では、輪状磁石は、直径10mmの球形ボリュームに対して少なくとも0.1ppmから0.01ppmまでの一様性を有する一様な磁場を発生させる。
本発明の好ましい使用方法には、薬及び食品の発見や開発のために製薬及び食品産業において使用される物質の測定及びスペクトル解析が含まれ、また、医者が患者から取り出された血液や他の体液や組織サンプル等の手頃な臨床診断テストのための医院内の外来ツールとして使用される。物質(気体または液体)を、システムのボア内に挿入することによってNMRプローブで測定可能である。
図1は、輪状(環状)磁石16と、輪状磁石用のクライオスタット15と、磁石を励磁するための外部電磁石12と、コールドヘッド14とから成るシステム10の構成の概略を示す。輪状磁石が室温ボア18を有することと、磁石がクライオジェンのバスに浸漬されているかまたは多量の固体クライオジェンに取り囲まれていることには留意されたい。システムに関する更なる詳細については、本願においてその全文が参照される非特許文献1に開示されている。バルク超電導体は、例えば、少なくとも1mmの厚さと、本願に記載の引張強度と、少なくとも1cmの断面積とを有する高剛性でなる部分であってもよい。本願で開示されるように所望の電流密度及び磁場の一様性を有する、DyBCO(ジスプロシウム)、NdBCO(ネオジム)、HoBCO(ホルミウム)、GdBCO(ガドリニウム)等のRe‐Ba‐Cu‐O型の他の希土類超電導化合物を使用してもよい。
YBCOディスクに対する臨界電流密度(J)及び引張強度(σ)のデータを表1に示す。7Tの磁場に対して、物質のσは少なくとも略20MPaでなければならない。
Figure 0005143006
大抵の高温超電導(High Temperature Superconducting,HTS)磁石は、“乾式”で動作する。即ち、クライオジェンのバスに浸漬されているのではなくて、クライオクーラーに結合されている。しかしながら、本システムの輪状磁石は、大型の励磁用磁石が配置されている一つのサイトにおいて励磁され、このような励磁用磁石が利用できないユーザーサイトに輸送可能である。よって、完全に励磁された磁石を有するシステムは、サイト間の輸送中に、磁石をクライオジェンのバス中の一定温度に、または、例えば多量の固体窒素によって冷却された許容可能な温度範囲(例えば20〜40K)内に 維持するのに十分な熱容量を有しなければならない。バルク超電導体は、77.3Kで少なくとも10MA/mの電流密度を有し、それ以下の温度で少なくとも100MA/mの電流密度を有することが好ましい。
表2は、4つの熱容量源のそれぞれに対応する磁石動作温度Topと、達成可能な最大中心磁場Bを示す。それぞれのシステムは、クライオジェンのバスに頼っていたとしても、クライオスタットの最上部に配置されたコールドヘッドでクライオクールされる。コールドヘッドはクライオジェンの蒸気を再液化させるか、または、固体窒素の温度を20Kに維持する。しかしながら、固体窒素システムにおいて、Topは輸送中に40Kまで上昇することが許容され、この温度逸脱に対して、磁石は、システムの経時的な磁場の安定性の要求内において、Bというその公称動作磁場を保つように設計されている。
Figure 0005143006
強化要素が直接導体内に配置されたり、導体と共に巻かれたり、巻線の外側に配置されたりする導体ベースの磁石とは異なり、この磁石では、それぞれの輪状体が磁気応力に耐えられなければならない。10Tの磁場に対して、応力は40MPaに達し得る。本発明の好ましい実施形態用のYBCOディスクは17Tの磁場を“トラップ”しているか、または、略120MPaまでの応力に耐えられる。ドラッグデリバリーや製薬産業における開発等の応用のための小型マイクロコイルNMR磁石に対しては、7.05T以上(300MHz)の磁場が適切であると考えられており、これに対応する20MPaの応力は、この輪状体に対しては十分に小さいものである。従って、多くの応用に対して、動作温度で輪状磁石によって発生する少なくとも5Tの磁場を有することが望ましい。
ディスクは、MTG(Melt Textured Growth)法を用いて作成されるが、この方法では、必要とされる化学量論比を有する焼結したYBCOペレットを部分的に溶解して冷却する。77K以下での電流密度は、少なくとも100MA/mであることが好ましい。また、LPP(Liquid Phase Processing)法、QMG(Quenched and Melt Growth)法、MPMG(Melt Powder Melt Growth)法を用いて、その物質を作成することもできる。一般的に、バルク物質は、シードからの単結晶成長法を用いて、製造可能である。結果物は、例えば20mmから100mmの範囲の長さ及び幅を有し得て、1mm超の厚さ(典型的には略10mm)を有するディスクにスライスされる。代わりに、他の好ましい実施形態では、十分な幅及び長さのテープまたは薄膜から切断された厚さ1mm未満の薄い輪状体を用いて、ディスクを作成することができる。この薄膜の多数の層が輪状体へと切り出され、積層されて、単一の磁石輪状体が提供される。これは、それぞれが一マイクロメートルのオーダの厚さである1000を超える薄膜輪状体の積層構造体で有り得る。
クライオスタット内に収容されまた外部電磁石のボア内に配置された輪状磁石を励磁する手順は、基本的には図2A〜図2Cに示される以下の段階から成る。
その臨界温度93Kを超える温度のYBCO輪状体に対して、外部電磁石12を、輪状磁石16が設計中心磁場20を生じさせる磁場をトラップするのに十分なレベルへと励磁する(図2A)。遮蔽用鋼板が、励磁された磁石のサイト間輸送のために後で導入されて、ユーザーサイトに保持される場合には、最終的な中心磁場に対する鋼板の寄与を含むように励磁用磁場が調節されることが好ましい。
外部磁石を一定磁場にしたままで、輪状磁石をそのTopへと冷却する。これは、液体ヘリウム(Top=4.2K)、液体ネオン(27.1K)または液体窒素(77.3K)のバス22内に輪状磁石を浸漬させることによって、または、コールドヘッドを備えたクライオスタット内に既に存在している液体窒素を凝固させて、更に40K(固体窒素がサイト間輸送中の熱容量源であるシステムにおいて許容される最大Top)へと冷却することによって行われる(図2B)。
外場をゼロに減少させて、輪状体のそれぞれを“フィールドクーリング”して、これによって、磁石が遮蔽されている際に、輪状磁石が磁場24をトラップするようにして(図2C)、所要の空間分布で所望の磁場強度レベルがもたらされる。固体窒素システムでは、冷却体(輪状磁石/固体窒素)を20K(クライオクーラーが動作中であるこのシステムの公称動作温度)へと更に冷却する。その後、外部磁石を輪状磁石システムから取り外して(図3A)、シールド26を設け(遮蔽を行い)(図3B)、その後パッケージングする。
励磁用磁石自体は、単に軸対称な磁場を発生させるだけであり、特定の一様性の要求を満たしはしないが、輪状磁石は、“NMRクオリティ”の空間一様性を備えた磁場を発生させるように構成可能である。
クライオジェンで冷却されるシステムでは、クライオスタット内のクライオジェンの体積が、ユーザーサイトにおいてクライオジェンを再充填する時までTopで輪状磁石を維持するのに十分なものでなければならない。固体窒素システムでは、固体窒素の体積が、Topを40K未満に保つのに十分大きなものでなければならない。輸送及びユーザーサイトにおいて必要とされる磁場の遮蔽について、以下に開示する。
HTS磁石と共に、このYBCO輪状磁石は、4Kから77Kまでに及び得るそのTopにかかわりなく、安定である。磁石用のYBCOディスクの更なる詳細については、本願においてその全文が参照される非特許文献2及び非特許文献3を参照されたい。
保護に関しての輪状磁石の重要な特徴は、輪状体に誘起された超電導電流が直列に接続されているのではなくて、むしろ、結合されてはいるが本質的には互いに独立に動作可能であるということである。従って、一つのクエンチング輪状体が磁石の蓄えられた磁気エネルギーの全てを吸収する可能性は、実質的に無い。クエンチングは、一つの輪状体から隣接する輪状体へと緩やかに広がっていき、プロセス中のそれぞれの輪状体は、最悪でもそれ自体が蓄えたエネルギーよりも僅かに多いエネルギーを熱として吸収する。蓄えられた磁気エネルギーが巻線全体の僅か略10%によって熱として吸収されるのであれば、巻線の物質は永久的な損傷を免れる。
誘起された超電導電流の振幅及び空間分布は、それぞれの輪状体の温度がフィールドクーリング温度Tfc以下である限り、一定に保たれる。Top<Tfcという状態が維持されることを確実にするため、液体の圧力をフィールドクーリングの際に上昇させることができる。即ち、ヘリウム(Tfc=4.5K)に対しては1.3atm、ネオン(Tfc=28K)に対しては1.32atm、窒素(Tfc=80K)に対しては1.34atmである。固体窒素で冷却されるシステムに対しては、Tfc≦43Kであり、サイト間輸送中に許容される最大Top=40Kよりも僅かに高いことには留意されたい。
磁場の解析では、空間的な磁場の一様性及び重ね合わせ法に焦点が当てられる。空間的な磁場の一様性を満たす磁石を設計する解析ツールは広く利用可能である。磁石の軸(z)は、ソレノイド磁石において、磁場が最も大きく変化する方向であるが、この軸に沿っては、
Figure 0005143006
である。ここで、
Figure 0005143006
であり、ないけいが2a、外径が2a、高さが2bで、全体の電流密度が一定λJである巻線のソレノイドに対しては、a≡a/a、β≡b/aとして、
Figure 0005143006
で与えられる。ソレノイドに対しては、その中心磁場H(0,0)は、
Figure 0005143006
として、
(0,0)=λJaF(a,β) (2)
で与えられる。係数E(a,β),…,E2j(a,β)は既知であり、例えば、
Figure 0005143006
である。
重ね合わせ法を適用して、z=0まわりで対称な輪状体のn番目のペアの磁場の解析を行うことができる。n番目の輪状体のペアのそれぞれの内部の超電導電流密度J(z,r,B)の空間変化を求めるために、そのそれぞれを、J(z,r,B)が一様である、つまりJ である副輪状体に分割することが可能である。つまり、k番目の副輪状体のペアは、電流の向きが反対で一様な電流密度の二つの副ソレノイドk及びk’の和として表すことができる。J が一様である副輪状体のそれぞれのサイズは、それぞれの輪状体内部のJ(z,r,B)の空間変化の程度に依存するので、数値解析によって計算しなければならないということには留意されたい。
n番目の輪状体のペア内の副ソレノイドk及びk’の二つの無次元磁場
Figure 0005143006
は、それぞれ
Figure 0005143006
で与えられる。ここで、a =(a/a)、β =(b/a)、β k’=(b’/a)である。それぞれの副ソレノイドに対するH(0,0)| とH’(0,0)| k’は、
(0,0)| =(λJ F(a ,β ) (5a)
H’(0,0)| k’=(λJ F’(a ,β k’) (5b)
で与えられる。
n番目の輪状体のペア内のk番目の副輪状体のペアのz軸方向の無次元磁場の組み合わせ
Figure 0005143006
は、
Figure 0005143006
で与えられる。数式(4)及び(6)から、
Figure 0005143006
は、
Figure 0005143006
と表される。
n番目の輪状体のペアを有する磁石のz軸方向の磁場は、数式(7)を用い、それぞれの磁場の寄与を足し合わせることによって計算可能である。つまり、まず、n番目の輪状体のペア内部のJが一様であるm個の副輪状体のペアに対する計算を行い、次にn個の輪状体のペアに対する計算を行う。空間的な磁場の一様性に対する要求に合致するために調節可能な設計パラメータとしては、(ペア内の)それぞれの輪状体の内径、外径及び厚さと;隣接する輪状体間の間隔と;磁石内の輪状体の数が挙げられる。後述するように、それぞれの輪状体のペアは、サイズだけではなく、より重要なJ(z,r,B)も実質的に同一でなければならず、その要求は高解像度NMR磁石の厳格な製造仕様と大差ない。
励磁された輪状磁石を輸送のために収容するパッケージの外側においては、この励磁された輪状磁石のフリンジ磁場が“小さい”ことが好ましい。実行可能な小型システムにおいては、磁石の中心から略1mの位置にいるユーザーに対して、そのフリンジ磁場は≦5ガウスでなければならない。
本実施形態では、コールドヘッドがクライオスタットの上端に位置しているので、遮蔽用鋼板をシステムの上端または下端に配置することができない。というのも、システムは磁性体が対称に配置されることを要するからである。従って、輪状の鋼板は、励磁の前に(選択肢1);または、励磁の後ではあるがユーザーサイトに輸送される前に(選択肢2)、クライオスタットの外側に配置され得る。選択肢1においては、システムが既に励磁されているため、大型の室温ボアを備えた外部磁石が必要とされる。選択肢2では、鋼板の配置手順に注意を払わなければならない。
第一実施形態において、二つの輪状体のヘルムホルツコイルに対する磁場の解析と測定について以下に開示する。それぞれの輪状体は内径25mm、外径48mm、厚さ5mmであり、外径48mmのYBCOロッドから作成された。上述のように、それぞれの輪状体のペアは同一であることが好ましいが、この測定で使用された二つの輪状体が有するJ(z,r,B)の分布は、互いに僅かに異なっていた。このような磁場の不一致は、本願で開示される磁場調整用装置及び方法を用いて、補正可能である。
図1に示されるシステムの一例では、調節可能なギャップ長を有する二つの輪状体のヘルムホルツコイルが輪状磁石として使用されている。ここで、励磁用磁石は内径140mm、外径320mm、高さ188mmであり、銅導体で巻かれていて、液体窒素のバス内で動作する。ヘルムホルツコイルのH(z)は、中心の室温ボアに位置しz軸方向に一定速度で移動するモーター駆動のサーチコイルによって、測定される。
まず、YBCO輪状体をドライで93Kよりも高い温度にしたままで、銅磁石を液体窒素に浸漬させて、銅磁石を一定磁場に励磁する。次に、ヘルムホルツコイルを液体窒素に浸漬させて、YBCO輪状体を超電導状態にする。その後、z軸方向に沿って一定速度でサーチコイルを移動させて、サーチコイルの出力信号をデジタル処理で積分して、H(z)のプロットを作って、これを記録する。
この測定では、実験と解析との間の比較はH(z)に限られていた。従って、この解析は数式(7)を引き合いに出すものではない。むしろ、誘起された超電導電流の分布J(x,r,B)の空間変化を求めるために、それぞれの輪状体は副輪状体へと分割され、H(z)を計算するためにz軸に沿って足し合わせられた。
図4は、0.08T及び77.3Kでフィールドクーリングされた3つのH(z)のプロットを示し、それぞれ測定値(実線)、計算値(破線)、加重値(点鎖線)である。ここで、測定値のプロットは、サーチコイルのアクティブボリュームに対して平均化したH(z)に対応する。計算値のプロットは軸のそれぞれの点に対するH(z)を表す。加重値は、サーチコイルのアクティブボリュームに対して軸方向並びに動径方向に平均化したH(z)を表す。
測定値と加重値のプロットはよく一致しているが、測定されたH(z)はz=0まわりに対して完全に対称ではない。この磁場の非対称性は、二つの輪状体のJ(z,r,B)の分布が小さいながらも異なっているために生じる。従って、公称では軸対称の外部磁場によって誘起された輪状磁石でNMRクオリティの磁場を生成するためには、輪状体のペアのそれぞれが、全ての輪状体に対してではないが、同一のJ(z,r,B)を有することが好ましい(つまり、電流密度の変化が1%未満である)。こうしたヘルムホルツコイルに対しては、このような磁場の非対称性が予想されるものであるが、これは、励磁用磁場が増加してJ(z,r,B)の違いが大きくなると、更に顕著になる。
この測定結果は、小型で製造が容易であることが欠かせない磁石(例えばマイクロコイルNMR用の)に対しては、YBCO輪状体から全体が組み立てられたこのタイプの“永久モード”磁石が、この応用に対して適切であるということを示す。この解析が示したのは、NMRグレードの空間的な一様性を有する磁場を発生させるためには、輪状体のペアのそれぞれが、サイズだけではなく、より重要なJ(z,r,B)においても実質的に同一であることが好ましいということである。
図5は、例えば77.3KでフィールドクーリングされたシステムのBの等高線図を示す。図6Aは、図5のデータによる一定磁場の等高線を示す。図6Aの等高線は、この輪状体の動径方向の位置における超電導電流の分布が角度に依存していないということを示す。このことは300MHzから600MHzのシステムに好適に当てはまる。図6Bは、磁場の強度及び一様性を更に改善した本発明による輪状ディスクの磁場の等高線を示す。
一例では、平均臨界電流密度
Figure 0005143006
は、B(0,0,b)から導出可能な輪状体の中心磁束密度B(0,0,0)に関係していると考えられる。従って、
Figure 0005143006
である。一様な電流密度のソレノイド(または輪状体)に対しては、B(0,0,b)とB(0,0,0)は関係していて、
(0,0,b)=(1/2)B(0,0,0;β’) (9)
である。ここで、B(0,0,0;β’)は、同じ
Figure 0005143006
のソレノイド(輪状体)の中心磁場である(β’=2βを除く)。数式(9)は単純な重ね合わせから導出可能である。
数式(8)及び(9)を組み合わせ、また、数式(8)のβとして2βを代入すると、
Figure 0005143006
が得られる。数式(10)を、
Figure 0005143006
について解いて、α=1.84、β=0.2、a=0.0125mとすると、臨界電流密度は、
Figure 0005143006
となる。
500MHzで動作するシステム40が図7Aに示されている。本実施形態では、例えば24から28個の輪状体42が存在し、そのそれぞれが、銅銀合金等の高強度熱伝導性金属といったスペーサ44によって離隔されている。本システムは、磁場の遮蔽用にクライオスタットの外側に配置された輪状の鋼板46を有する。シールドは、コールドヘッドの第一ステージに対して熱的に固定可能である。本システムは、使用前に磁場を調節するために、室温の銅巻線等の金属コイル48を使用する。本発明の好ましい実施形態によるシステム60の更なる詳細図が図7Bに示されている。
図7Bは、ユーザーサイトにおける本発明の好ましい実施形態の概略的な断面図を示す。デスクトップ型NMR磁石システム60は、それぞれの内径が55mmで厚さが10mmの16個の輪状体62から構成可能である。上方及び下方部分の複数の輪状体のペアが80mmの外径を有する一方、中心部分の残りの輪状体のペアは80mm未満の外径を有し、“ノッチ”効果が得られる。図7Bに概略的に示されるように、磁石アセンブリの全体は、輪状体の外側に配置されたタイロッド等の支持アセンブリ64で軸方向に対して固定されている。本システムは熱フィン80と放射シールド86を含むことができる。
一様な電流密度を有し、2a=55mm、2a=80mm、2b≒187mm(スペーサを含む)、つまりa≒1.455、β≒3.364であるシステムにおいて、4.7Tの中心磁場B(0,0,0)を発生させるシステム用の輪状体で必要とされるJを計算すると、λJ≒320MA/mとなる。磁場がNMRクオリティである輪状マグネットにおいては、B(0,0,0)=4.7Tは“ピーク”磁場に近く、320MA/mは、27.1Kでフィールドクーリングされ15Kで公称動作するプロトタイプの輪状体のそれぞれにおいて必要とされる平均臨界電流密度である。29Kで
Figure 0005143006
の略1/10である320MA/mは、YBCOディスクで達成可能であることには留意されたい。
スペーサは、以下の三つの要求を満たすように、隣接する輪状体の間に配置される。即ち、1)磁場の一様性;2)機械的補強、3)熱安定性である。Cu/Ag合金の高強度伝導シートを、スペーサの材料として使用可能である。
4.7Tでは、外径80mm、内径55mm、厚さ10mmの輪状体のそれぞれにローレンツ力によって誘起される最大引張応力は45MPaであるが、これは十分にYBCOディスクの許容範囲内である。高強度(500MPa、好ましくは1000MPaに近い超強度;略150GPaのヤング率)スペーサは、動径方向の負荷の一部を輪状体から取り除く。磁石アセンブリはタイロッドと共に予め圧縮可能であり、磁石の軸方向の磁気的な固定を補完するが、これは輪状体とスペーサとの間の摩擦を増強し、スペーサが負荷を分担することを確実にするのに役立つ。
励磁用電磁石を放電するフィールドクーリングプロセス中に、輪状体内に交流損失(主にヒステリシスな)が生じる。幸い、フィールド放電の速度は、輪状体に散逸によって誘起される温度上昇(YBCOの低い熱伝導性にも関わらず)を制限するのに必要とされる程度に遅いものである。ヒステリシスエネルギー密度ehy[J/m]は、
Figure 0005143006
で与えられる。ここで、
Figure 0005143006
は時間変化する磁束によって誘起される電場であり、
Figure 0005143006
は、輪状体内の電流密度であり、V[=2π(a −a )b]は輪状体の体積であり、τは放電時間である。J(B)が1000MA/mで一定であると仮定して(それぞれの輪状体の全断面に対しては320MA/mの平均電流密度しか4.7Tを生じさせるのに必要とされないが、1000MA/mの使用が、輪状体の体積の略1/3にのみ閉じ込められた電流に対して適切なものであるということには留意されたい)、(a−a)=12.5×10−3m、Bfc=5Tとすると、ehyが40×10J/mまたは40J/cmと得られる。平均発熱密度はqhy=ehy/τである。厚さ2b(10mm)の輪状体に対して、熱が、最近接のCu‐Agスペーサに向かう軸方向(上方及び下方)にのみ流れると仮定する。そうすると、それぞれの輪状体の中央平面で生じる最大温度上昇ΔTmxは、
Figure 0005143006
で与えられる。ここで、kanはYBCOの熱伝導率である。ΔTmx=0.5K、kan=1.5mV/cm K(20Kで“エポキシ”)、b=0.5cm、ehy=40J/cmとすると、τ=6600sが得られる。この略2時間の放電時間は、それぞれの輪状体を27.1Kから0.5K以内に保つのに十分長いものである。厚さ略1mmのCu‐Ag(k〜10W/cm K)のスペーサのそれぞれは、フィールドクーリングプロセス中に、輪状磁石を取り囲む液体ネオンへと、この熱を容易に伝えることができる。
ボアの軸方向の磁束全体は、外径Dso、内径Dsiの鋼アセンブリを介して実質的に流れるので、磁束の保存によって、
Figure 0005143006
となる。ここで、Bは中心磁場である。数式(13)の左辺は磁石のボア中の全磁束を表し(πB )、更に、B(r)=B(a−r)/(a−a)であるaとaとの間の輪状の空間内では、aでのBからaでの0へと線形に減少するということを表す。Mは鋼の磁化であり、その有効μ≧100μを形成するのに十分に低いものである。好ましい実施形態(B=4.7T、2a=55mm、2a=80mm)では、μ=1T、Dsi=229mm、Dso=272mmであり、質量が40kgでそれぞれの厚さが2mmの全部で150個の輪状体が使用される。
鋼の輪状体を一つずつ手動で配置することが可能である。鋼アセンブリ88は、300mmもの長さになり得るが、これは輪状磁石62のほぼ二倍である。支持されていないと、鋼アセンブリの中央平面は、輪状磁石の中央平面の略40mm下である。クライオスタットの上方部分の底に取り付けられたタイロッドアセンブリ64が、鋼アセンブリを支持する。円錐形のスプリングワッシャーによって、システムの構成要素間の熱収縮の違いにも関わらず、クランプ力が一定に維持される。
r方向において、この二つのアセンブリ間の結合力が不安定である。不安的な動径方向の力は、この二つがφ及びz方向に関して対称である時にはゼロであるが、この力は、動径方向のずれで増加する。この二つがφに関しては対称である場合、横に1mmずれると略200Nの横力が生じる。磁場の一様性自体は同心性を要するが、これは、輪状磁石、クライオスタット及び鋼アセンブリの厳格な寸法記入と構造の硬直性によって満たすことができる。この同心性に対する要求は、標準的なNMR磁石システムに対するものと相違無く、こうした一例は、メイン磁石とその磁場の遮蔽用要素(一組のアクティブコイルまたは強磁性タイル)との間にある。
コールドヘッド66は二つのステージを有する。即ち、放射シールド用の第一ステージ78(30K)と、磁石及びNe84用の第二ステージ75(15K)である。本実施形態では、コールドヘッドは、電源が切られている時でもクライオスタットに残る。電源が切られたクライオスタットからの入熱を最小化するため、コールドヘッドステージのそれぞれを、アクチュエータ68を備えた熱スイッチ65によって、その冷却対象から離すことができる。また、測定におけるその振動を最小化するため、コールドヘッドは、振動絶縁体76を介してクライオスタットの上板に取り付けられている。勿論、ノイズフリーな測定環境を提供するため、少なくとも二日間にわたって、コールドヘッドは電源が切られ得る。フレキシブル熱パス82が、ステージ75をスイッチ65に結合する。また、木炭ゲッタ77も使用される。また、冷却剤用の充填/排出用ポート70、放射シールド72、絶縁体74も使用される。
クライオスタットは、38mmの室温ボアを有し、図7Bに示されるように、その上方部分にコールドヘッドを収容するのに十分大きな空間を有する。テイル部分には、チューブの同心性を確実にするための標準的なクライオスタットの構築法が使用される。クライオスタットは、略4リットルの固体Neを収容し、0.3Wの正味の平均入熱で固体Ne全体が15Kから24Kに温まるのに48時間かかり得る。放射シールドが提供され、電源の切られたコールドヘッドの第1ステージから離されると、このシステムは、この入熱の限界内に留まることができて、60K未満に保たれる。
コールドヘッドが離されると、熱の漏れによって、シールドの温度が30Kから上昇する。室温に面する全表面積が6600cmのシールドに対する全放射入熱は、30〜60Kの温度範囲に対して2Wである。同じ温度に対して、支持チューブ(肉厚の薄いステンレス鋼)を介したシールドへの伝導性入熱は1Wである。クライオスタットの真空が、このクライオスタットの真空空間に配置された木炭ゲッタで10−5Torr未満に保たれているので、対流のインプットは無視できる。
3Wの入熱は、48時間にわたって、20kgの銅シールドの熱エネルギーを520kJ上昇させ、その内の50kJがシールドによって吸収される。30Kから60Kまでの固体窒素(63.1Kが融点)の50J/cmという大きなエンタルピー密度が残りの470kJを吸収する。ここで、10リットルの体積の固体窒素(0.9kg)が放射シールドに取り付けられている。
48時間にわたって30Kから60Kに放射シールドが温まると、多量の固体ネオン及び輪状マグネットから成る冷却体に対する入熱(放射性及び伝導性)は、平均して0.3Wである。15Kから24Kに温まる際に52kJという全エンタルピーのインプットを吸収するのに必要される固体ネオンの体積は、略4リットルである。
ネオンが24.57Kで凝固すると、体積が15.9%収縮し、または長さが略5%収縮する。24.57Kから15Kに下がると、更に体積が2.1%収縮し、または長さが略0.7%収縮する。同様に、窒素も63.1Kで凝固すると、体積が2%収縮し、または長さが略0.7%収縮し、63Kと15Kとの間で、更に体積が17%収縮し、または長さが略5%収縮する。10〜77.3Kの範囲で構築され動作する固体Nシステムに対しては、構造的または熱的な収縮(または膨張)の不利な効果が存在しないので、固体Neで冷却される磁石システムにおいては、構造的または熱的に望ましくない効果は存在しない。RFコイルプローブ90及びサンプルを、スペクトル測定のためにボア内に挿入することが可能である。また、勾配磁場コイルを、プローブに加えたり、磁石システムに集積したりすることもできる。また、スピナをプローブに加えて、気体または液体を収容するサンプルコンテナを回転させることもできる。コイル及び磁石システムは、コンピュータ等のオペレーティングシステム100によって制御可能である。このシステム100は、データストレージ用のデータプロセッサを含むことが可能であり、スペクトルデータ及び表示を処理する。このシステム100は、サンプルのパルスシーケンス励起を実施するようにプログラム可能である。
図7Cは、それぞれの輪状体140を取り巻く巻線を備えたコイル128を有する輪状磁石システム120の詳細を示す。コイル128は、“微調整”つまり軸方向の磁場の変化の磁場調整を提供する。コイルは遮蔽用板142によって取り囲まれている。固体ネオン等の冷却剤126は、室温ボア122を取り囲むクライオスタット124内に収容される。また、システムと共にシムコイルを用いて、磁場の分布を調節することができる。このシムコイルは測定されるサンプルの付近でボア内または輪状キャビティ内に配置可能である。この調節には、x、y及びxy方向の補正を含むことができる。また、強磁性タイルを輪状キャビティ内に配置して、x、y及びz方向の誤差調和を減少させることも可能である。
図8A〜8Dに示されるシーケンスには、磁場H(r)の調節プロセスが示されている。シェーディングされた領域は、輪状体の断面であり、中心は輪状ボアである。図8Aにおいて、破線は、励磁用磁石の外場内の非超電導輪状体を示し、実線はフィールドクーリング後のものである。図8Bは、正の磁場を印加しそれをゼロに戻した後の磁場を示す。これは、磁場の小さな正の調整は、ボア内の磁場に対して効果が無いということを示す。図8Cに示されるのは、負の調節用磁場の印加を示す破線であり、図8Dは、この調節用磁場をゼロに戻した後の磁場を示し、ボア内部の磁場の永久的な調節を示す。それぞれの輪状体が別々のコイルを有することが可能であり、それぞれの輪状体に対する実質的に別々の調節が提供される。
この磁場の調整プロセスの他の実施形態として、コレクトアンドセット式の方法がある。図9A〜9Dは、“長い”輪状体アセンブリの輪状体内部のH(r)プロットを四組示す。それぞれのプロットは、幅2aの“ビーンスラブ(Bean slab)”に対する臨界状態モデルに基づいている。
上述のように、シェーディングされた領域は、輪状体の断面(2a;2a)を示し、白色の中心領域は直径2aの輪状ボアを示す。輪状体は無限に長く深い幅2aのスラブであり、幅2aの中心部分が取り除かれている。図9Aに示されるように、それぞれの輪状体は動径方向の侵入深度δ内の臨界状態にあり、電流密度Jが誘起されている。図9Aにおいて、破線は、輪状体全体が臨界状態である際の磁場プロファイルに対応する。上述のように、輪状磁石が4.7Tの中心磁場を発生させる実施形態に対しては、輪状体のそれぞれの全断面にわたって一様に分布した320MA/mの平均電流密度が必要とされる。
ここに示されるH(r)プロファイルのそれぞれでは、dH(r)/dr=JにおいてJが磁場に依存しないと仮定されている。実際には、Jは磁場に依存するので、プロファイル、つまりはボアの磁場の分布は数値計算しなければならない。
水平な破線は、励磁用電磁石の磁場の中の通常状態の輪状体のH(r)を表す。実線は、フィールドクーリングされた輪状体のH(r)を表す(現実には、破線で表される磁場の振幅と水平な実線によって表される磁場の振幅との間にはほとんど違いがない)。現実には、輪状体は、δの侵入深度内のみにおいて臨界状態にある。J=10A/mであり、δ=H/J(ここで、H=B/μ)であり、B=4.7Tに対しては、δ≒3.7mm<<12.5mm=(a−a)であるが、明確にするために、δは実際の値よりも大きく描かれている。
図9Bのプロファイルは、小さな正の微調整用磁場Htfに晒されたあとの輪状体に対応する。その振幅は実際のサイズよりもはるかに大きく描かれている。δp+=Htf/Jの層内部では、電流は既に輪状体内に誘起されているものとは逆方向に誘起され、内側を遮蔽する。中心磁場に対するその寄与は僅かに減じられる。何故ならば、中心磁場を発生させる輪状体内を流れる正味の電流が、逆方向に流れるこの層内部の電流の存在によって減じられるからである。微調整用磁場がゼロに減じられると、H(r)はその元々のプロファイル(図9Aの実線)に戻る。
図9Cに示されるように、小さな負の微調整用磁場が印加されると、破線で示される磁場が輪状体内に更に侵入する。輪状体内に誘起される正味の電流が増加するので、中心磁場に対する寄与は僅かに増強される。
図9Dに示されるように、負の微調整用磁場がゼロに戻されると、電流が、元々の電流の向きとは逆方向に、δp−の最外層に誘起される。従って、元々の電流層(δ)はδp−だけ内側にずらされて、新しい電流層δp−が生成され、中心磁場は正味減少する。
プロトタイプ(16輪状体)磁石用の磁場微調整用コイルは16個の銅巻線コイルから成り、そのそれぞれを独立に励磁可能である。微調整は反復可能であり、最初の数次の軸方向の項つまりz、z及びzに対して“総計的な”補正がなされる。更なる改良は、磁石ボア内の輪状空間に配置された強磁性シムと室温シムコイルとを組み合わせることによって、なされるものである。δp−がδp−=Htf/Jで与えられると、μtf=10−4T及びJ=10A/mに対しては、δp−が0.08μmであると計算される。
微調整用磁場を印加する前では、輪状体内の電流要素は、2(a−δ)の内径と、2aの外径と長さ2b(輪状体の厚さ2bと混同しないようにされたい)とを有する。電流層がδp−<<aだけ内側にずれると、対応する寸法はそれぞれ、2(a−δ−δp−)と、2(a−δp−)と、2b(同じ長さ)とである。電流要素のa、a及び2bがa’=a−δ、a’=a−δに変更されると、新しい電流要素のパラメータは、ε=δ/aとして、α’=(α−ε)/(1−ε)、β’=β(1−ε)となる。ε<<1に対しては、中心磁場の変化ΔBを導出可能であり、B(0,0,0)=Bとして、
Figure 0005143006
となる。数式(8)から予測されるように、a及びaが減少すると、中心磁場が増大するということには留意されたい。a=40mm−3.7mm=36.3mm(J=10A/m)、a=40mm、2b=185mmの元々の電流要素の寸法に対しては、δ=δp−=0.08μm、B=4.7T、α=1.102、β=2.548として、ΔB≒5×10−4ガウスと得られ、変化は無視できる。
ここで5×10−4ガウスとほとんど無視できる中心磁場のこの増加に対しては、周縁において逆方向に流れるδp−<<aの新たに生成された薄い電流層によって発生した負の磁束密度Bo−は近似的に
≒μδp− (15)
で与えられ、この場合、1ガウスに等しい。つまり、負の方向にBft=1ガウスを印加した後の中心磁場の正味の減少は1ガウスである。
それぞれの輪状体に巻かれた一巻きの直径1mmの銅線である磁場調整用コイルは、1ガウスを発生させるのに、3.2Aを必要とする。15K(pcu=2×10−8Ωcm)では、この1ガウスの銅コイルに対するジュール散逸は、0.7mWであり、無視できるレベルである(それでも、クライオクーラーは磁場の微調整中には稼動させたままである)。16ペアの直径1mmの銅は、多量の熱を冷たいアンカー(第1ステージの放射シールド)に伝えるので、コールドヘッドが輸送又は静かな測定環境のために離されている際にはこれらはアンカーから断絶される。
10−4T(1ガウス)を超えない磁場を用いて、軸方向の磁場をNMRクオリティにすることができる。この磁場調節用コイルを評価するため、調節用磁場を輪状磁石(15Kで超電導であるがフィールドクーリングされてはいない)に印加する。この状態では、磁場の分布は図9A〜9Dに示されるものと異なるであろうが、略1ガウスのオン及びオフの調節用磁場のシーケンスのそれぞれによって、同じオーダの強さの磁場がトラップされ、この磁場は、4.7Tのバックグラウンド磁場が無いと、ホールプローブで検出可能である。
また、磁場調節用コイルは、対象となる輪状体の調節用磁場による隣接する輪状体に対する近接効果を定量化することができる。それぞれが1ガウスの磁場調節用コイルの巻線の直径は81mm(中心領域の輪状体用のものを除く)であるので、段々と離れていく輪状体の中心で、それぞれ0.90、0.68、0.47、0.31ガウスの軸方向の磁場が発生する。明らかに、特定の輪状体を対象とした調節用磁場のそれぞれは、少なくともその二つの最近接の輪状の磁化に対して極めて顕著な影響を与え得る。
本発明による磁気共鳴システムの使用方法を、図10のプロセスシーケンス200に示す。輪状磁石を励磁させた202後に、磁石を任意で輸送し、そして、磁気共鳴システムのオペレーティングシステムに接続する204。薬剤、薬、または哺乳類や患者の生体サンプル等のサンプルを入手する。サンプルをシステムに挿入して206、スペクトルを得る208。システムはスペクトルを分析し、患者の状態の診断や特定の状態を処置するための薬の適切性等の特性を決定することができる210。
本発明について特定の方法及び装置に関連して開示したが、当業者であればこの特定の実施形態の他の均等物について認識できるものである。ここでの開示は例示的なものであり、本発明の範囲を制限するものではなく、均等物も特許請求の範囲に含まれるものであるということは理解されたい。
本発明の好ましい実施形態による輪状超電導磁石システムの励磁用磁石である。 本発明の好ましい実施形態による励磁手順を示す。 本発明の好ましい実施形態による励磁手順を示す。 本発明の好ましい実施形態による励磁手順を示す。 本発明による磁石輸送手順の段階を示す。 本発明による磁石輸送手順の段階を示す。 好ましい実施形態のHプロットの図である。 本発明の好ましい実施形態に従って作成された輪状磁石の磁場Bのプロファイルである。 一定磁場の等高線の図である。 本発明による輪状ディスクの磁場の等高線の図である。 本発明の輪状磁石システム用オペレーティングシステムの好ましい実施形態である。 本発明による磁気共鳴システムの詳細な断面図を示す。 磁場調整用コイルアセンブリを利用した一実施形態を示す。 本システムの好ましい実施形態によるオペレーティングシステム中の磁場の強度を調節する方法を示す。 本システムの好ましい実施形態によるオペレーティングシステム中の磁場の強度を調節する方法を示す。 本システムの好ましい実施形態によるオペレーティングシステム中の磁場の強度を調節する方法を示す。 本システムの好ましい実施形態によるオペレーティングシステム中の磁場の強度を調節する方法を示す。 磁場調整用の他のシーケンスを示す。 磁場調整用の他のシーケンスを示す。 磁場調整用の他のシーケンスを示す。 磁場調整用の他のシーケンスを示す。 本発明の好ましい実施形態を使用するプロセスシーケンスを示す。
符号の説明
10 システム
12 外部電磁石
14 コールドヘッド
15 クライオスタット
16 輪状磁石
18 室温ボア
40 システム
42 輪状体
44 スペーサ
46 輪状鋼板
48 金属コイル
60 デスクトップ型NMR磁石システム
62 輪状体
64 支持(タイロッド)アセンブリ
65 熱スイッチ
66 コールドヘッド
68 アクチュエータ
70 充填/排出用ポート
72 放射シールド
74 絶縁体
75 第二ステージ
76 振動絶縁体
77 木炭ゲッタ
78 第一ステージ
80 熱フィン
82 フレキシブル熱パス
86 放射フィールド
90 RFコイルプローブ
100 オペレーティングシステム(コンピュータ)
120 輪状磁石システム
122 室温ボア
124 クライオスタット
126 冷却剤
128 コイル
140 輪状体
142 遮蔽用板

Claims (40)

  1. 複数の超電導の輪状体を有する輪状磁石システムと、
    前記複数の輪状体を動作温度に冷却する冷却システムと、
    輪状磁石を励磁する励磁システムと、
    前記輪状磁石システムの輪状キャビティ内部のサンプルから磁気共鳴データを検出するための前記輪状磁石システムに付随した磁気共鳴アセンブリと、
    前記輪状磁石システムによって発生した磁場を調節するための伝導コイルを有するオペレーティングシステムと
    シム要素とを備えた磁気共鳴システム。
  2. 少なくとも300MHzの周波数で動作する請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  3. 前記輪状キャビティの直径が25から60mmまでである請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  4. 前記冷却システムがクライオスタット及び冷却剤を備えた請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  5. 前記冷却剤が液体または固体クライオジェンを有する請求項4に記載の磁気共鳴システム。
  6. 前記冷却システムが、4ケルビンから77ケルビンまでの温度範囲で作動する請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  7. 前記伝導コイルが前記複数の輪状体のそれぞれの周りの巻線である請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  8. 前記複数の輪状体のそれぞれがイットリウムバリウム銅酸化物(YBCO)材料を有する請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  9. 前記輪状体が、ヘリウム、ネオン及び窒素を含む群から選択された冷却剤を利用して冷却される請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  10. 前記超電導の輪状体がバルク超電導体を有する請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  11. 前記輪状磁石システムが、直径10mmの球形ボリュームに対して0.1ppm未満で変化する一様な磁場分布を有する請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  12. 前記輪状体のペアの間に配置されたスペーサを更に備えた請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  13. 前記輪状磁石システムの前記輪状キャビティ内部に無線周波数信号を放出する無線周波数(RF)装置を更に備えた請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  14. 前記スペーサが銅銀合金を有する請求項12に記載の磁気共鳴システム。
  15. 前記輪状体が少なくとも20MPaの引張強度を有する請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  16. 前記輪状体が77.3Kで少なくとも10MA/mの電流密度を有する請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  17. 前記スペーサが少なくとも500MPaの引張強度を有する請求項12に記載の磁気共鳴システム。
  18. 輪状磁石が前記輪状キャビティ内で磁場強度を有する請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  19. 前記シム要素が前記輪状キャビティ内のコイルを有する請求項に記載の磁気共鳴システム。
  20. 前記シム要素が強磁性タイルを有する請求項に記載の磁気共鳴システム。
  21. 前記輪状体が希土類バリウム銅酸化物の化合物を有する請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  22. 前記化合物がDyBCO、NdBCO、HoBCO、GdBCO及びYBCOを含む群から選択されている請求項21に記載の磁気共鳴システム。
  23. 前記磁気共鳴システムの動作を制御するためのプロセッサを更に備えた請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  24. 前記プロセッサは、蓄えられたパルスシーケンスを印加し磁気共鳴スペクトルデータを記録するようにプログラムされている請求項23に記載の磁気共鳴システム。
  25. 前記複数の輪状体のそれぞれが、厚さ1mm未満の半導体の複数の薄膜層を有する請求項1に記載の磁気共鳴システム。
  26. 磁場を形成するために超電導の複数の輪状磁石を励磁する段階と、
    引き続いて前記輪状磁石を磁気共鳴オペレーティングシステムに接続する段階と、
    前記輪状磁石によって発生した磁場を調節するための伝導コイルを含むオペレーティングシステム及びシム要素を提供する段階と、
    前記磁気共鳴オペレーティングシステムで物質の磁気共鳴スペクトルを取得する段階とを備えた、磁気共鳴スペクトロスコピー用の磁石システムを使用する方法。
  27. 前記輪状磁石を励磁システムから前記磁気共鳴オペレーティングシステムへと輸送する段階を更に備えた請求項26に記載の方法。
  28. 輸送中に前記輪状磁石を冷却する段階を更に備えた請求項26に記載の方法。
  29. 冷却システムで冷却する段階を更に備えた請求項27に記載の方法。
  30. 前記輪状磁石の輸送中にシールドを使用する段階を更に備えた請求項26に記載の方法。
  31. 77.3ケルビン以下で少なくとも100MA/mの電流密度を有する前記超電導の輪状体を作動させる段階を更に備えた請求項26に記載の方法。
  32. 前記磁気共鳴オペレーティングシステムを4Kから80Kまでの温度範囲で作動させる段階を更に備えた請求項26に記載の方法。
  33. 前記輪状磁石を励磁する段階が更に、
    前記輪状磁石を励磁用の電磁石内に配置する段階と、
    前記輪状磁石をフィールドクーリングするために前記電磁石を励磁する段階と、
    冷却システムで前記輪状磁石を所定の温度に冷却し、前記電磁石を放電し、磁場をトラップする段階と、
    トラップされた磁場を有する前記輪状磁石を前記磁気共鳴オペレーティングシステム内に挿入する段階とを備えた請求項26に記載の方法。
  34. 前記磁気共鳴オペレーティングシステムの動作を制御するためにコンピュータをプログラムする段階を更に備えた請求項26に記載の方法。
  35. 少なくとも20MPaの引張強度を有するYBCO輪状体を含む輪状磁石を提供する段階を更に備えた請求項26に記載の方法。
  36. 液体ヘリウム(Top=4.2K)、固体ネオン(Top≦24K)、液体ネオン(Top=27K)、固体窒素(Top≦40K)及び液体窒素(Top=77K)を含む群から選択された冷却剤で冷却する段階を更に備えた請求項29に記載の方法。
  37. ネオンまたは窒素の固体クライオジェンと共に、または液体ヘリウム共に前記輪状磁石を輸送する段階を更に備えた請求項28に記載の方法。
  38. 哺乳類動物から生体サンプルを取り出す段階と、磁気共鳴を用いて前記生体サンプルからスペクトルデータを取得する段階とを更に備えた請求項26に記載の方法。
  39. 薬剤を前記磁気共鳴オペレーティングシステム内に挿入し、前記薬剤から磁気共鳴スペクトルを取得する段階を更に備えた請求項26に記載の方法。
  40. 前記輪状磁石で少なくとも7テスラの磁場を発生させる段階を更に備えた請求項26に記載の方法。
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