JP2020106305A - 温度計測装置及びその計測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多点計測性を維持しつつ流体内の温度計測精度を向上することができる温度計測装置及びその計測方法を提供する。【解決手段】感温部10aとこの感温部10aの両端部に形成された被支持部10bを有する光ファイバ10と、光を出力する光源2と、感温部10aで発生した反射光を処理する処理手段4とを備え、流体温度を計測可能な温度計測装置1において、感温部10aが、速度を有する流体内に配置され、光ファイバ10は、感温部10aの表面に光ファイバ10の固有振動数fiを変更するための金属被膜14を有し、金属被膜14の膜厚は、光ファイバ10の固有振動数fiが感温部10aから発生するカルマン渦の周波数帯域Aから外れる振動数になるように設定されている。【選択図】 図2

Description

本発明は、温度計測装置及びその計測方法に関し、特に、光ファイバを用いて流体温度を計測可能な温度計測装置及びその計測方法に関する。
従来より、長距離伝送、耐電気ノイズ、防爆性能等に優れた光ファイバは、通信分野に加え、物理量を計測するセンシング分野でも多く使用に供されている。
通常、光ファイバは、光を伝搬するコアと、その周囲を覆う同心円状のクラッドとからなる誘電体から構成され、クラッドの屈折率をコアの屈折率よりも小さくすることにより、光の全反射現象を利用して光を伝送している。このような光ファイバは、その特性として光学的特性と温度依存性とを備えているため、これらの特性を利用した温度計測装置が種々提案されている。
まず、光学的特性を利用した温度計測装置は、OTDR(Optical Time Domain Reflectometry)センサに代表され、光ファイバに強力な入射光を導入した際に発生するラマン散乱やブリルアン散乱等の散乱現象を用いている。これらの後方散乱光の波長が、光ファイバの構成物質である二酸化ケイ素の温度に依存しているからである。
特許文献1は、温度計測装置ではないが、片持ちタイプの走査光ファイバを光ファイバ自身の共振周波数と実質的に離れた初期周波数から共振周波数に近づくように連続的に振動させて光を照射し、後方散乱光を時系列に集光している。
また、温度依存性を利用した温度計測装置は、FBG(Fiber Bragg Grating)センサに代表され、光ファイバ内部の屈折率を周期的に変化させることにより、入射光とは波長が異なる反射光を用いている(例えば、特許文献2)。コア内に形成された複数の回折格子から反射した反射光の波長が、温度に起因する光ファイバ自身の歪によって変化するからである。
図11に示すように、FBGセンサは、光ファイバのコア51にコア51よりも屈折率が大きい周期的な回折格子(Grating)54が形成され、クラッド52の外周に紫外線硬化樹脂等の保護被覆53が設けられている。このタイプのセンサでは、コア51内を伝搬する入射光のうち、回折格子54の間隔が入射光の半波長に合致した光が反射光として進行方向とは反対側にブラッグ反射され、回折格子54の間隔が入射光の半波長に合致しない光が透過光として進行方向側に透過される。ブラッグ反射の条件は、次式で表される。
λ=2n・Λ
尚、λはブラッグ波長(反射光波長)、nはコア51の屈折率、Λは屈折率変調周期(回折格子54の間隔)である。
特許第5043182号 特開平10−141922号
単一の光源と単一の受光器を用いて多点型センシングを行うFBGセンサは、線上に連続する分布型センシングを行うOTDRセンサに比べて、光ファイバ1本当りの温度測定箇所が多く、特に、狭隘な空間内で多点計測を行う状況においては優位性が高い。
しかし、FBGセンサは、配置された環境温度に起因する光ファイバ自身の歪を用いて温度を計測していることから、速度を有する空気や水等の流体内に配置された状況において、多点計測性を維持しつつ流体温度を精度良く検出できない虞がある。
そこで、本発明者は、上記問題点を明らかにするため、FBGセンサを用いた温度計測実験装置を作成し、検証実験を行った。
風速を段階的に調整可能な送風機と、この送風機の送風口の前に張設されたFBGセンサとによって実験装置を構成し、時間経過に伴って風速を増加させた状態の下、計測値と真値との計測温度差及びFBGセンサの振動周波数を夫々測定した。
図12,図13に検証結果を示す。図12は、経過時間と計測温度差との相関関係を示すグラフ、図13は、風速と光ファイバの振動周波数との相関関係を示すグラフである。
図12に示すように、計測温度差、所謂計測ノイズが極端に増加する領域が特定の経過時間に対応して発生している。また、図13に示すように、FBGセンサの振動周波数は風速に比例する線形傾向であるにも拘らず、振動周波数が一定値に固定される領域が特定の風速に対応して生じている。
上記検証実験により、以下の問題点が判明した。
図14に示すように、光ファイバが速度を有する流体内に存在するとき、光ファイバは風向きに対して直交方向に上下振動する。これは、光ファイバの上面及び下面から後面にかけて上下交互に発生するカルマン渦に起因するものであり、上下各々の圧力差により光ファイバが上下方向に周期的に振動する。そして、カルマン渦に起因した光ファイバの振動(自励振動)は、光ファイバ自身が本来有する構造上の固有な振動周波数(固有振動数)に近づくと、カルマン渦の発生周波数が光ファイバの固有振動数に強制的に引き寄せられることから(所謂、ロッキング現象)、光ファイバの自励振動がカルマン渦の発生周波数に共鳴し、結果的に、光ファイバの固有振動数とカルマン渦の発生周波数とが合致する周辺の周波数帯域において、光ファイバの自励振動が更に増幅される傾向にある。
即ち、流体温度を対象とするFBGセンサの計測精度を向上するためには、FBGセンサとカルマン渦の共鳴振動による自励振動の増幅を抑制する必要がある。
しかし、現時点、有効且つ具体的な改善策は、提案されていない。
本発明の目的は、多点計測性を維持しつつ流体内の温度計測精度を向上可能な温度計測装置及びその計測方法等を提供することである。
請求項1の温度計測装置は、軸方向に延びる感温部とこの感温部の両端部に形成された被支持部を有する光ファイバと、この光ファイバに光を出力する光源と、前記感温部で発生した反射光を処理する処理手段とを備え、流体温度を計測可能な温度計測装置において、前記感温部が、速度を有する流体内に配置されると共に、前記光ファイバの固有振動数が、前記感温部から発生するカルマン渦の周波数帯域から外れる振動数に設定されたことを特徴としている。
この温度計測装置では、前記感温部が、速度を有する流体内に配置されているため、流体温度を感温部から反射された反射光を用いて多点計測することができる。
前記光ファイバの固有振動数が、前記感温部から発生するカルマン渦の周波数帯域から外れる振動数に設定されているため、計測環境下において、カルマン渦の発生周波数に相当する周波数帯域が光ファイバの固有振動数に引き寄せられるロッキング現象を強制的且つ構造的に回避することができ、光ファイバとカルマン渦との共鳴振動に起因した光ファイバの歪の発生を抑制することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記光ファイバは、前記感温部の表面に前記光ファイバの固有振動数を変更するための金属被膜を有し、前記金属被膜の膜厚が、前記カルマン渦の周波数帯域に関連付けて設定されることを特徴としている。
この構成によれば、保護被膜に相当する金属被膜を用いて光ファイバの伸縮を抑制しつつ、光ファイバの固有振動数を調整することができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記光ファイバは、コアと、前記コアを被覆するクラッドとを有し、前記金属被膜の膜厚が、前記光ファイバの直径よりも小さく形成されたことを特徴としている。
この構成によれば、計測精度と計測応答性とを両立することができる。
請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において、前記被支持部の表面を覆う被膜を設け、前記被膜の膜厚が、前記金属被膜の膜厚よりも大きく形成されたことを特徴としている。
この構成によれば、感温部の金属被膜を薄くすることにより、計測応答性を高めつつ、固有振動数の調整幅を大きくすることができる。しかも、被支持部の被膜を厚くすることにより、光ファイバの支持剛性を確保することができる。
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記光ファイバの前記処理手段と反対側端部に前記光ファイバの張力を調整可能な張力付与手段を設け、前記張力付与手段が、前記光ファイバの固有振動数を前記カルマン渦の周波数帯域から外すことができる張力を前記光ファイバに付与することを特徴としている。
この構成によれば、簡単な構成で固有振動数の調整幅を大きくすることができる。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記感温部が、複数位置の温度を検知可能に形成されると共に車両のエンジンルーム内を車体前後方向に延びる1対のフレーム間に配置され、前記張力付与手段が、前記1対のフレームの何れか一方に配設されたことを特徴としている。
この構成によれば、簡単な構成で車両のエンジンルーム内温度を精度良く計測することができる。
請求項7の温度計測方法は、軸方向に延びる感温部とこの感温部の両端部に形成された被支持部を有する光ファイバと、この光ファイバに光を出力する光源と、前記感温部で発生した反射光を処理する処理手段とを用いて流体温度を計測可能な温度計測方法において、流体内に配置された前記光ファイバから発生するカルマン渦の周波数帯域を流体の速度に基づき演算する周波数演算ステップと、次に、前記光ファイバの固有振動数が前記感温部を流体内に配置したときのカルマン渦の周波数帯域に含まれる場合、前記光ファイバの固有振動数を、前記感温部から発生するカルマン渦の周波数帯域から予め外れる振動数に設定する振動数設定ステップと、を有することを特徴としている。
この温度計測方法では、流体内に配置された前記光ファイバから発生するカルマン渦の周波数帯域を流体の速度に基づき演算する周波数演算ステップを有しているため、流体温度を感温部から反射された反射光を用いて計測するに当り、計測環境下において、カルマン渦の発生周波数に相当する周波数帯域を演算することができる。
前記光ファイバの固有振動数が前記感温部を流体内に配置したときのカルマン渦の周波数帯域に含まれる場合、前記光ファイバの固有振動数を、前記感温部から発生するカルマン渦の周波数帯域から予め外れる振動数に設定する振動数設定ステップを有しているため、計測環境下において、カルマン渦の周波数帯域が光ファイバの固有振動数に引き寄せられるロッキング現象を強制的且つ構造的に回避することができ、光ファイバとカルマン渦との共鳴振動に起因した光ファイバの歪の発生を抑制することができる。
本発明の温度計測装置及びその計測方法によれば、光ファイバの固有振動数を計測性能に影響を与えることなく変更することにより、多点計測性を維持しつつ流体内の温度計測精度を向上することができる。
実施例1に係る温度計測装置の全体構成を示すブロック図である。 温度計測装置に用いる光ファイバの説明図である。 金属被膜の厚みとヤング率との関係を示す表である。 光ファイバが配置されたエンジンルームの正面図である。 光ファイバが配置されたエンジンルームの底面図である。 光ファイバの取付部の斜視図である。 温度計測処理手順を示すフローチャートである。 温度計測装置に係る経過時間と計測温度差との相関関係を示すグラフである。 温度計測装置に係る風速と光ファイバの振動周波数との相関関係を示すグラフである。 実施例2に係る図2相当図である。 従来技術に係るFBGセンサの説明図である。 従来技術の検証実験に係る経過時間と計測温度差との相関関係を示すグラフである。 従来技術の検証実験に係る風速と光ファイバの振動周波数との相関関係を示すグラフである。 流体中に配置された光ファイバとカルマン渦との関係を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
以下、本発明の実施例1について図1〜図9に基づいて説明する。
本実施例1に係る温度計測装置1は、光ファイバの温度依存性を利用したFBG(Fiber Bragg Grating)センサを前提とした温度計測装置である。
図1に示すように、本実施例1の温度計測装置1は、光ファイバ10と、光源2と、サーキュレータ3と、処理手段4等を主な構成要素としている。
説明の便宜上、単一の光ファイバ10を示しているが、光ファイバ10は1本でも良く、計測環境に合わせて複数本であっても良い。
尚、以下、温度計測装置1の説明は、温度計測方法の説明を含むものである。
図2に示すように、光ファイバ10は、コア11と、コア11の屈折率よりも低い屈折率に形成され且つコア11を被覆するクラッド12と、コア11の屈折率よりも高い屈折率に形成され且つコア11内に形成された複数の回折格子13と、クラッド12を被覆する金属被膜14及び取付被膜15(被膜)等を備えている。
コア11とクラッド12は、透明な誘電体(ガラス等)から構成され、例えば、直径が125μmに設定されている。
光ファイバ10は、複数の回折格子13が形成された光軸方向に延びる感温部10aと、この感温部10aの両端部に相当する1対の被支持部10bを有している。
感温部10aは、計測対象領域である流体(空間)内に流体の進行方向に対して交差角(例えば、90°)を有するように配置されている。1対の被支持部10bは、感温部10aを非接触状態で張設するため、固定部材に支持されている。
本実施例では、後述する張力付与手段5を介して1対の被支持部10bを固定部材に支持している。
図2に示すように、感温部10aには、周期的な複数の回折格子13が形成されている。
回折格子13の間隔をΛ、コア11の屈折率をnとしたとき、回折格子13からの反射光の波長(ブラッグ波長)λは、次式(1)で表すことができる。
λ=2n・Λ …(1)
波長λに対応する回折格子13部分が流体温度を計測するセンサ部に相当し、回折格子13の間隔Λが異なるセンサ部を単一の感温部10aに対して複数個所形成することが可能である。
金属被膜14は、感温部10aに対応したクラッド12表面を一定の膜厚になるように被覆している。この金属被膜14は、ニッケル被膜で形成され、光ファイバ10の固有振動数fiが、計測環境下において、カルマン渦の発生周波数に相当する周波数帯域Aから外れる膜厚(例えば、10μm)になるように設定されている。
取付被膜15は、被支持部10bに対応したクラッド12表面を一定の膜厚になるように被覆している。本実施例では、取付被膜15は金属被膜14とは異なる材質で同じ膜厚になるように設定されている。
図1に示すように、光源2は、広帯域波長光源により構成され、光ファイバ10に連続的に光を出力している。サーキュレータ3は、入射光を光ファイバ10の感温部10aに導波し、回折格子13から光源2側にブラッグ反射された反射光を混合光から分離して処理手段4に導波するように導波方向を制御している。
処理手段4は、回折格子13(センサ部)から反射された反射光を入力し、入力した反射光のブラッグ波長λと温度特性係数kとに基づいて回折格子13に対応した位置の温度を演算している。基準温度Ta℃のときのブラッグ波長をλa、基準温度よりも温度Tb℃高いときのブラッグ波長をλbとしたとき、以下の式(2)が成り立っている。
Tb−Ta=(λb−λa)/k …(2)
温度特性係数kは、例えば、10pm/℃を用いている。
次に、本実施例に係る温度計測装置1の基本的な考え方について説明する。
温度計測装置1では、計測環境下において、光ファイバ10の固有振動数fiがカルマン渦の周波数帯域Aに含まれる場合、固有振動数fiを周波数帯域Aから外すため、計測実行前に、固有振動数変更処理を実行している。
光ファイバ10の固有振動数fiは、次式(3)で表すことができる。
尚、Eは、ヤング率、Iは、断面2次モーメント、ρは、平均密度、Aは、断面積、Lは、長さ、Tは、張力である。
式(3)を用いて算出された基本光ファイバの固有振動数fiが、例えば、72Hz、計測環境下の風速範囲が、例えば、0m/s〜15m/sの場合について説明する。
尚、基本光ファイバは、金属被膜14及び取付被膜15が省略されている。
カルマン渦の発生周波数は、その物性として、流速に比例して線形特性を示すため、カルマン渦の発生周波数と基本光ファイバの固有振動数fiは、風速約11m/sで略一致する。そして、風速11m/sの周辺領域、具体的には、風速約9m/sから12m/sの領域では、カルマン渦の発生周波数が基本光ファイバの固有振動数に強制的に引き寄せられるロッキング現象が生じ、基本光ファイバの自励振動がカルマン渦の発生周波数に共鳴振動する。それ故、風速約9m/sから12m/sの領域、つまり、周波数72Hzを含む約60Hzから80Hzの周波数帯域Aから光ファイバの固有振動数fiを強制的に外し、周波数帯域A内におけるロッキング現象の発生を回避している。
固有振動数変更処理は、膜厚設定処理と張力設定処理の少なくとも何れか一方である。
膜厚設定処理では、クラッド12の外周に膜厚10μmのニッケル金属被膜14を設けている。
これにより、式(3)のヤング率Eを92.2Gpa増加することができ、光ファイバ10の固有振動数fiを周波数帯域Aから強制的に外している。図3の表に示すように、ニッケル金属被膜14の膜厚を厚くすることにより、ヤング率Eを増加することができるため、周波数帯域Aに応じて、適宜、金属被膜14膜厚を設定している。
また、金属被膜14の材質は、銅、金等、計測環境に応じて任意に選択可能であり、何れの場合であっても、膜厚を増加することにより、ヤング率Eを増加することができる。
張力設定処理では、感温部10aに付与される張力Tを増加する張力付与手段5を設けている(図4〜図6参照)。
これにより、式(3)の張力Tを増加することができ、光ファイバ10の固有振動数fiを周波数帯域Aから外している。張力付与手段5は、例えば、テープ等の貼着手段を用いることが可能である。張力付与手段5を用いて感温部10aに所定張力Tを付与した状態で、被支持部10bを固定部材に支持している。
金属被膜14の膜厚が所定厚さよりも厚くなる場合、計測応答性に支障が生じる虞がある。それ故、光ファイバ10の固有振動数fiを周波数帯域Aから外すに当り、金属被膜14の膜厚が所定厚さよりも厚くなる場合には、金属被膜14の膜厚を所定厚さに制限し、追加的に張力付与手段5を用いて感温部10aの張力Tを増加する。
また、空間的許容範囲に基づき膜厚が制限される場合も、同様である。
次に、光ファイバ10を配置した計測環境の一例について説明する。
本実施例では、風洞実験等の車両走行状態におけるエンジンルームの下端部、具体的には、オイルパンとアンダーカバーとの間の雰囲気温度を検出している。
図4〜図6に示すように、車両Vのエンジンルームには、横置きエンジン21と、このエンジン21の左側に隣接配置された変速機22と、フロントサスペンション(図示略)を支持すると共に前端部に左右1対の突出部を有するサスペンションクロスメンバ23と、このサスペンションクロスメンバ23の左右1対の突出部から前方に夫々延びると共にエンジン21の下部を支持する左右1対のエンジンサポートメンバ24(フレーム)と、エンジンルームの底部を覆うアンダーカバー(図示略)等を備えている。
尚、図中、矢印F方向は、車体前後方向前方、矢印L方向は、車幅方向左方、矢印U方向は、車体上下方向上方を夫々示している。
3本の光ファイバ10は、エンジン21のオイルパンとアンダーカバーとの間に前後方向に直交するように配置され、左端部が左側エンジンサポートメンバ24の基端部分に張力付与手段5を介して支持され、右側途中部が右側エンジンサポートメンバ24の基端部分に張力付与手段5を介して支持されている。各光ファイバ10の張力付与手段5に挟まれた部分には、張力設定処理にて設定された張力Tが付与されている。
オイルパンとアンダーカバーとの間隔(例えば、17.5mm)に対して光ファイバ10の直径(145μm)であるため、流れ場に対して殆ど影響を与えない。
尚、光ファイバ10の直径が1mm(空間の間隔に対して約5%の占有率)であれば、空間的許容範囲であるため、エンジンカバーとボンネットとの間隔(約27mm)、エギマニインシュレータとパネルインシュレータとの間隔(約23.3mm)、キャタリストとトンネルインシュレータとの間隔(約25.1mm)等にも適用可能である(何れも図示略)。
次に、図7に示すフローチャートを参照しながら、温度計測装置1による温度計測動作の一例について説明する。尚、図中、Si(i=1,2,…)は、各ステップを示す。
図7のフローチャートに示すように、S1にて、光ファイバ10の物性、計測環境下の風速範囲及び雰囲気温度等の計測条件を設定し、S2(周波数演算ステップ)に移行する。
S2では、光ファイバ10の固有振動数fiを式(3)を用いて演算した後、S3に移行する。S3では、カルマン渦の発生周波数に相当する周波数帯域Aを演算した後、S4に移行する。
S4では、光ファイバ10の固有振動数fiがカルマン渦の周波数帯域Aから外れているか否か判定する。
S4の判定の結果、固有振動数fiが周波数帯域Aから外れている場合、光ファイバ10を温度計測対象である流体の計測位置に配置する(S5)。
S5の後、温度計測装置1による多点温度計測を実行し(S6)、終了する。
S4の判定の結果、固有振動数fiが周波数帯域Aから外れていない場合、光ファイバ10に対して固有振動数変更処理を実行し(S7)、S2にリターンする。
S7(振動数設定ステップ)の固有振動数変更処理では、まず、膜厚設定処理が実行され、金属被膜14の膜厚が所定厚みを超える場合、張力設定処理を実行している。
次に、上記温度計測装置1の作用、効果について説明する。
作用、効果の説明にあたり、実施例1の温度計測装置1を用いた温度計測実験装置を作成し、検証実験を行った。この検証実験では、風速を段階的に調整可能な送風機と、この送風機の送風口の前に張設された光ファイバ10とによって実験装置を構成し、時間経過に伴って風速を増加させた状態の下、計測値と真値との計測温度差及び光ファイバ10の振動周波数を夫々測定した。
図8,図9に検証結果を示す。
図8は、経過時間と計測温度差との相関関係を示すグラフ、図9は、風速と光ファイバの振動周波数との相関関係を示すグラフである。
図8に示すように、従来のFBGセンサ(図12参照)に比べて、計測ノイズに起因した計測温度差が解消している。また、図9に示すように、カルマン渦の周波数帯域Aにおけるロッキング現象が解消され、光ファイバ10の振動周波数が、風速に拘らず、線形特性を有している。
この温度計測装置1によれば、感温部10aが、速度を有する流体内に配置されているため、流体温度を感温部10aから反射された反射光を用いて多点計測することができる。
光ファイバ10の固有振動数fiが、感温部10aから発生するカルマン渦の周波数帯域Aから外れる振動数に設定されているため、計測環境下において、カルマン渦の発生周波数に相当する周波数帯域Aが光ファイバ10の固有振動数fiに引き寄せられるロッキング現象を強制的且つ構造的に回避することができ、光ファイバ10とカルマン渦との共鳴振動に起因した光ファイバ10の歪の発生を抑制することができる。
光ファイバ10は、感温部10aの表面に光ファイバ10の固有振動数fiを変更するための金属被膜14を有し、金属被膜14の膜厚が、カルマン渦の周波数帯域Aに関連付けて設定されるため、保護被膜に相当する金属被膜14を用いて光ファイバ10の伸縮を抑制しつつ、光ファイバ10の固有振動数fiを調整することができる。
光ファイバ10は、コア11と、コア11を被覆するクラッド12とを有し、金属被膜14の膜厚が、光ファイバ10の直径よりも小さく形成されたため、計測精度と計測応答性とを両立することができる。
光ファイバ10の処理手段4と反対側端部に光ファイバ10の張力Tを調整可能な張力付与手段5を設け、張力付与手段5が、光ファイバ10の固有振動数fiをカルマン渦の周波数帯域Aから外すことができる張力Tを光ファイバ10に付与するため、簡単な構成で固有振動数fiの調整幅を大きくすることができる。
感温部10aが、複数位置の温度を検知可能に形成されると共に車両Vのエンジンルーム内を前後に延びる1対のエンジンサポートメンバ24間に配置され、張力付与手段5が、1対のエンジンサポートメンバ24に夫々配設されたため、簡単な構成で車両Vのエンジンルーム内温度を精度良く計測することができる
この温度計測方法では、流体内に配置された光ファイバ10から発生するカルマン渦の周波数帯域Aを流体の速度に基づき演算する周波数演算ステップを有しているため、流体温度を感温部10aから反射された反射光を用いて計測するに当り、計測環境下において、カルマン渦の発生周波数に相当する周波数帯域Aを演算することができる。
光ファイバ10の固有振動数fiが感温部10aを流体内に配置したときのカルマン渦の周波数帯域Aに含まれる場合、光ファイバ10の固有振動数fiを、感温部10aから発生するカルマン渦の周波数帯域Aから予め外れる振動数に設定する振動数設定ステップを有しているため、計測環境下において、カルマン渦の周波数帯域Aが光ファイバ10の固有振動数fiに引き寄せられるロッキング現象を強制的且つ構造的に回避することができ、光ファイバ10とカルマン渦との共鳴振動に起因した光ファイバ10の歪の発生を抑制することができる。
次に、実施例2に係る光ファイバ10Aについて図10に基づいて説明する。
尚、実施例1と同様の部材には、同じ符号を付している。
実施例1では、金属被膜14及び取付被膜15が同じ膜厚であったのに対し、実施例2では、金属被膜14及び取付被膜15Aが異なる膜厚とされている。
金属被膜14は、感温部10aに対応したクラッド12表面を一定の膜厚になるように被覆されている。感温部10aには、周期的な複数の回折格子13が形成されている。
取付被膜15Aは、金属被膜14の膜厚よりも大きく形成され、被支持部10bに対応したクラッド12表面を端部側程厚くなるように被覆されている。
本実施例では、取付被膜15Aは金属被膜14と同じ材質で形成している。
これにより、被支持部10bの表面を覆う取付被膜15Aを設け、取付被膜15Aの膜厚が、金属被膜14の膜厚よりも大きく形成されたため、感温部10aの金属被膜を薄くでき、計測応答性を高めつつ、固有振動数fiの調整幅を大きくすることができる。しかも、被支持部10bの取付被膜15Aを厚くすることにより、光ファイバ10の支持剛性を確保することができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施例においては、コア及びクラッドの外周に金属被膜及び取付被膜を直接被覆した例を説明したが、少なくとも金属被膜によって光ファイバの固有振動数を変更できれば良く、コア及びクラッドの外周を紫外線硬化樹脂等の保護被膜で被覆された光ファイバを金属被膜によって被覆し、固有振動数を変更しても良い。また、保護被膜が単一層でなく、1次被膜及び2次被膜等複数層の被膜を用いて被覆することも可能である。
2〕前記実施例においては、エンジンルーム内の温度を3本の多点計測可能な光ファイバを用いて温度計測した例を説明したが、測定領域はエンジンルームに限られず、カルマン渦が発生する流速を有する流体空間であれば、何れでも適用可能である。
また、光ファイバは単一でも良く、また、複数本併用しても良い。
尚、レイノルズ数が約80〜約300の範囲で完全なカルマン渦、300〜3×105の範囲で略周期的なカルマン渦、3×106よりも大きい範囲で周期的なカルマン渦が発生することから、上記レイノルズ数を満足する流体空間に適用することが好ましい。
3〕前記実施例においては、金属被膜としてニッケル、銅、金の例を説明したが、他の金属であっても良い。また、膜厚の例として、10μm、20μm、30μmを示したが、これに限るものではない。
4〕前記実施例においては、走行風の流れ方向に対して直交方向に配置された光ファイバの例を説明したが、少なくとも、光ファイバが走行風の流れ方向に対して交差角度を有していれば良い。
5〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態や各実施形態を組み合わせた形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
1 温度計測装置
2 光源
4 処理手段
5 張力付与手段
10,10A 光ファイバ
10a 感温部
10b 被支持部
11 コア
12 クラッド
14 金属被膜
15,15A 取付被膜
24 エンジンサポートメンバ
V 車両

Claims (7)

  1. 軸方向に延びる感温部とこの感温部の両端部に形成された被支持部を有する光ファイバと、この光ファイバに光を出力する光源と、前記感温部で発生した反射光を処理する処理手段とを備え、流体温度を計測可能な温度計測装置において、
    前記感温部が、速度を有する流体内に配置されると共に、
    前記光ファイバの固有振動数が、前記感温部から発生するカルマン渦の周波数帯域から外れる振動数に設定されたことを特徴とする温度計測装置。
  2. 前記光ファイバは、前記感温部の表面に前記光ファイバの固有振動数を変更するための金属被膜を有し、
    前記金属被膜の膜厚が、前記カルマン渦の周波数帯域に関連付けて設定されることを特徴とする請求項1に記載の温度計測装置。
  3. 前記光ファイバは、コアと、前記コアを被覆するクラッドとを有し、
    前記金属被膜の膜厚が、前記光ファイバの直径よりも小さく形成されたことを特徴とする請求項2に記載の温度計測装置。
  4. 前記被支持部の表面を覆う被膜を設け、
    前記被膜の膜厚が、前記金属被膜の膜厚よりも大きく形成されたことを特徴とする請求項2又は3に記載の温度計測装置。
  5. 前記光ファイバの前記処理手段と反対側端部に前記光ファイバの張力を調整可能な張力付与手段を設け、
    前記張力付与手段が、前記光ファイバの固有振動数を前記カルマン渦の周波数帯域から外すことができる張力を前記光ファイバに付与することを特徴とする請求項1に記載の温度計測装置。
  6. 前記感温部が、複数位置の温度を検知可能に形成されると共に車両のエンジンルーム内を車体前後方向に延びる1対のフレーム間に配置され、
    前記張力付与手段が、前記1対のフレームの何れか一方に配設されたことを特徴とする請求項5に記載の温度計測装置。
  7. 軸方向に延びる感温部とこの感温部の両端部に形成された被支持部を有する光ファイバと、この光ファイバに光を出力する光源と、前記感温部で発生した反射光を処理する処理手段とを用いて流体温度を計測可能な温度計測方法において、
    流体内に配置された前記光ファイバから発生するカルマン渦の周波数帯域を流体の速度に基づき演算する周波数演算ステップと、
    次に、前記光ファイバの固有振動数が前記感温部を流体内に配置したときのカルマン渦の周波数帯域に含まれる場合、前記光ファイバの固有振動数を、前記感温部から発生するカルマン渦の周波数帯域から予め外れる振動数に設定する振動数設定ステップと、
    を有することを特徴とする温度計測方法。
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