JP2020106109A - ピストンリング - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の材料で構成されるクラッド構造体を含むピストンリングであって、耐熱ヘタリ性に優れるとともに、複数の材料を選択することにより、優れた熱伝導性及び/又は軽量化を実現し得るピストンリングを提供する。【解決手段】本開示に係るピストンリングは、燃焼室及びクランク室を有する内燃機関のピストンに装着されるものであって、燃焼室側に配置される第1層と、クランク室側に配置される第2層と、第1層と第2層との間に形成されている第3層とを含み、第1層、第2層及び第3層が一体的に形成されているクラッド構造体を有し、クラッド構造体の等価熱伝導率が22〜52W/mKである。【選択図】図6
Description
本開示は燃焼室及びクランク室を有する内燃機関のピストンに装着されるピストンリングに関する。
自動車等の内燃機関にはピストンリングが用いられている。ピストンリングは、ピストンの外周面に設けられた溝に装着される。ピストンリングは、耐摩耗性、低摩擦性及び耐焼付性等の特性によって内燃機関の高性能化及び燃料消費量の低減等に寄与することが求められる。従来、これらの特性を向上させるための種々の取り組みがなされてきた。
例えば、特許文献1,2は、耐摩耗性の向上の観点から、異部材がピストンリング母材に埋め込まれた態様のピストンリングの製造方法を開示する。特許文献3は、ピストンリングの軽量化の観点から、Al又はAl合金からなる芯部の外周に、Si−Cr鋼からなる2つ割の外層部を一体形成した複合線よりなるピストンリング用線材を開示する。
ところで、ピストンリングは、内燃機関における燃焼室で生じる熱によってピストンが過熱されることを防止するため、ピストンの熱をシリンダボア側に逃がす役割も果たしている。例えば、直噴過給や高圧縮比エンジンでは燃焼室や混合気の温度は高い状態となり、高負荷時などはノッキング(異常燃焼)を起こすため、点火時期を遅らせる必要がある。ただし、これでは高い熱効率を維持できないため、ピストンの冠面温度を下げる必要があり、ピストンリング、特にトップリング(第一圧力リング)、セカンドリング(第二圧力リング)からシリンダボア側に放熱させることが有効である。
熱伝導性に優れ且つ比重が小さいことから、Al及びAl合金製のピストンリングが提案されてきた。しかし、Al及びAl合金は、強度や耐摩耗性が劣るため、実用化されていないのが現状である。熱伝導性に優れる材料として、Cu又はCu合金が挙げられるものの、Cu又はCu合金は比重がFe合金より大きく、また強度や耐摩耗性が劣る。このため、Cu又はCu合金製のピストンリングも実用化されていない。Ti合金は、比重が小さい点でピストンリングの軽量化に寄与するものの、熱伝導率が低く、放熱性が乏しい。
ところで、高温条件下で使用されるピストンリングは、ばね特性を維持するため、優れた耐熱ヘタリ性が求められる。熱ヘタリとは、温度の影響により、ピストンリングの接線張力が減退する現象をいう。JIS規定(JIS B8032−5「内燃機関−小径ピストンリング−第5部:品質要求事項」)ではエンジン作動条件下における若干の接線張力減退は許容されるが、品質を設定するために、リングを呼び径に閉じた状態で行う接線張力減退試験が定められている。
従来、ピストンリングの機能を満たしつつ、優れた熱伝導性及び耐熱ヘタリ性を両立できる材料が検討されてきた。しかし、熱伝導性と耐熱ヘタリ性は一般に相反する関係にあるため、従来の金属材料のみでは性能向上に限界がある。
本開示は、複数の材料で構成されるクラッド構造体を含むピストンリングであって、耐熱ヘタリ性に優れるとともに、上記複数の材料を選択することにより、優れた熱伝導性及び/又は軽量化を実現し得るピストンリングを提供する。
本開示に係るピストンリングは、燃焼室及びクランク室を有する内燃機関のピストンに装着されるものであって、燃焼室側に配置される第1層と、クランク室側に配置される第2層と、第1層と第2層との間に形成されている第3層とを含み、第1層、第2層及び第3層が一体的に形成されているクラッド構造体を有し、クラッド構造体の等価熱伝導率が22〜52W/mKである。このピストンリングは、例えば、ガソリンエンジン又はディーゼルエンジンにおける圧力リングに適用される。なお、第1層、第2層及び第3層が一体的に形成されているとは、通常の使用状態においてこれらの層が分離しない態様であることを意味する。
本発明者らの実験的な知見によると、クラッド構造体の等価熱伝導率が52W/mK以下であることで、これを含むピストンリングに優れた耐熱ヘタリ性を付与することができる(図6参照)。他方、クラッド構造体の等価熱伝導率が22W/mK以上であることで、ピストンリングを通じて燃焼室の熱をシリンダ側に十分に放熱することができる。ここでいう「等価熱伝導率」は以下の式によって算出される値を意味する。
等価熱伝導率(W/mK)=W/Σ(Wi/λi)
式中、Wはクラッド構造体の軸方向の幅(単位:mm)を示し、Wiは第i層の軸方向の幅(単位:mm)を示し、λiは第i層の200℃における熱伝導率(単位:W/mK)を示す。iは1〜3の整数である。なお、「軸方向」とはピストンの軸方向を意味し、図2に示す矢印Aの方向である。
等価熱伝導率(W/mK)=W/Σ(Wi/λi)
式中、Wはクラッド構造体の軸方向の幅(単位:mm)を示し、Wiは第i層の軸方向の幅(単位:mm)を示し、λiは第i層の200℃における熱伝導率(単位:W/mK)を示す。iは1〜3の整数である。なお、「軸方向」とはピストンの軸方向を意味し、図2に示す矢印Aの方向である。
上記クラッド構造体の等価熱伝導率は、ピストンリングの伝導性をより高める観点から、38〜52W/mKであってもよい。上記クラッド構造体の比重は、ピストンリングの軽量化の観点から、例えば、4.0〜9.0であり、4.0〜6.5であってもよい。上記クラッド構造体は、38〜52W/mKの等価熱伝導率を有し且つ4.0〜6.5を有してもよい。かかるクラッド構造体によれば、ピストンリングの優れた熱伝導性及び軽量化の両方をより一層高度に実現できる。
本開示のピストンリングにおいて、第3層(中間層)として、例えば、機械的強度や耐摩耗性がやや劣るものの、優れた熱伝導性を有する材料を採用することで、ピストンリングに優れた熱伝導性を付与することができる。あるいは、第3層(中間層)として、例えば、機械的強度や耐摩耗性がやや劣るものの、比重が十分に小さい材料を採用することで、ピストンリングの軽量化を実現することができる。
ピストンリングの全体の機械的強度を確保するとともに、ピストンリングの側面の十分な耐摩耗性を確保する観点から、第1層及び第2層が機械的強度及び耐摩耗性に優れるとともにこれらの層がある程度の厚さ(軸方向の幅)を有していることが好ましい。すなわち、第1層の軸方向の幅をW1とし、第2層の軸方向の幅をW2とし、クラッド構造体の軸方向の幅をWとしたとき(図1(b)参照)、式(1)及び式(2)で表される条件を満たすことが好ましい。
W1/W≧0.1・・・(1)
W2/W≧0.1・・・(2)
W1/W≧0.1・・・(1)
W2/W≧0.1・・・(2)
本開示のピストンリングは、クラッド構造体のみからなるものであってもよいし、クラッド構造体と、クラッド構造体の表面の少なくとも一部を覆うように形成された被覆層及び/又は表面処理膜とによって構成されたものであってもよい。例えば、ピストンリングの側面の耐摩耗性を向上させる観点から、ピストンリングは第1層及び第2層の少なくとも一方を覆うように形成された側面被覆層を更に含んでもよい。側面被覆層は、例えば、リン酸塩化成皮膜層又は窒化層である。窒化層の硬度(ビッカース硬さ)は、例えば、700Hv0.05以上である。ピストンリングの外周面(摺動面)の耐摩耗性を向上させる観点から、ピストンリングは、クラッド構造体の外周面を覆うように形成された表面処理膜を更に含んでもよい。
第3層(中間層)として、優れた熱伝導性を有する材料を採用した場合、第3層を通じてピストン側の熱をシリンダ側に放熱させる観点から、クラッド構造体の外周面はバレルフェイス形状を有することが好ましく、ピストンリングの外周面もバレルフェイス形状を有することが好ましい。
本開示によれば、複数の材料で構成されるクラッド構造体を含むピストンリングであって、耐熱ヘタリ性に優れるとともに、上記複数の材料を選択することにより、優れた熱伝導性及び/又は軽量化を実現し得るピストンリングが提供される。
以下、添付図面を参照して、本開示の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<第一実施形態>
図1(a)は本実施形態に係るピストンリングの斜視図であり、図1(b)は図1(a)におけるb−b線における断面図である。これらの図に示すピストンリング10は、内燃機関(例えば、ガソリンエンジン及びディーゼルエンジン)用の圧力リングである。圧力リングは、特にエンジンの熱負荷の高い環境に晒される。図2に示すように、ピストンリング10は内燃機関が備える円柱状のピストンPの側面に形成されたリング溝Paに装着される。ピストンPは内燃機関のシリンダボアB内に挿入される。
図1(a)は本実施形態に係るピストンリングの斜視図であり、図1(b)は図1(a)におけるb−b線における断面図である。これらの図に示すピストンリング10は、内燃機関(例えば、ガソリンエンジン及びディーゼルエンジン)用の圧力リングである。圧力リングは、特にエンジンの熱負荷の高い環境に晒される。図2に示すように、ピストンリング10は内燃機関が備える円柱状のピストンPの側面に形成されたリング溝Paに装着される。ピストンPは内燃機関のシリンダボアB内に挿入される。
ピストンPには、三つのピストンリングが装着される場合があり、この場合、内燃機関の燃焼室側からクランク室側に向けてトップリン、セカンドリング及びオイルリング(不図示)がこの順序で装着される。ピストンリング10は、燃焼室に最も近い位置に配置されるトップリング(圧力リング)として使用されると、内燃機関の熱効率向上に特に貢献し得る。
図1(a)に示すとおり、ピストンリング10は環状である。ここでいう「環状」とは、必ずしも閉じた円のみを意味するものではなく、ピストンリング10は合口部10cを有し、また、真円状でもよいし、楕円状でもよい。図1(b)に示すとおり、ピストンリング10の断面形状は略矩形であり、外周面F1と、内周面F2と、燃焼室側の側面F3と、その反対側の側面F4とによって構成されている。外周面F1はシリンダボアの内壁に対する摺動面である。内周面F2はピストンのリング溝底面と対面する。側面F3,F4は、リング溝の側面とそれぞれ対面する。なお、図1(b)に示すように、ピストンリング10の四隅はR形状となっていてもよい。
ピストンリング10は、燃焼室側に配置される第1層L11と、クランク室側に配置される第2層L12と、第1層L11と第2層L12との間に形成されている第3層L13とからなり、これらの層が一体的に形成されている。すなわち、ピストンリング10は、第1層L11、第3層L13及び第2層L12がこの順序で燃焼室側からクランク室側に向けてピストンPの軸方向(図2に示す矢印Aの方向)に配置されているクラッド構造体C1からなる。
第1層L11及び第2層L12は、ピストンリング10に強度及び耐摩耗性を付与する層である。燃焼室側の側面F3が第1層L11で構成され、クランク室側の側面F4が第2層L12で構成されている。第1層L11は、側面F3とリング溝Paの接触によって生じる摩耗を抑制する。第2層L12は、側面F4とリング溝Paの接触によって生じる摩耗を抑制する。第3層L13は、ピストンリング10に優れた熱伝導性を付与する層である。ピストンリング10が熱伝導性に優れる中間層(第3層L13)を有することで、燃焼室の熱がピストンリング10を通じてシリンダボアBに伝わることが促進され、ピストン冠面温度の冷却速度を高めることができる。ピストンリング10がクラッド構造体C1からなることで、内燃機関の高出力化及び高燃費性能向上が図られるとともに、この状態を長期にわたって維持することができる。例えば、HCCI(Homogeneous−Charge Compression Ignition、予混合圧縮着火)方式のエンジンのような高温・断熱エンジンにおいても、ピストンリング10の変形やノッキング、ブローバイを十分に抑制することができる。
ピストンリング10の幅(図1(b)に示す幅W)は、使用される内燃機関の種類又は出力等によるが、例えば、0.8〜3.0mmである。ピストンリング10の径方向の厚さ(図1(b)に示す厚さT)は、例えば、2.0〜3.8mmである。ピストンリング10の外径は、例えば、60〜100mmである。
ピストンリング10の第1層L11及び第2層L12は、高い強度を有するとともに耐摩耗性及び耐熱性に優れる金属材料からなる。第1層L11及び第2層L12を構成する材料は、必ずしも熱伝導性に優れていなくてもよい。第1層L11及び第2層L12を構成する金属材料として、例えば、SUS(熱伝導率:20W/mK)、ニッケル合金(熱伝導率:10〜20W/mK)が挙げられる。第1層L11及び第2層L12の200℃における熱伝導率は20W/mK以下であってもよく、5〜15W/mK又は10W/mK以下であってもよい。なお、第1層L11及び第2層L12を構成する金属材料は、互いに同じであっても異なっていてもよい。
ピストンリング10の第3層L13は、熱伝導性に優れる金属材料からなる。第3層L13の200℃における熱伝導率は23W/mKを超えることが好ましく、200W/mK以上であることがより好ましく、300W/mK以上であることが更に好ましい。第3層L13の200℃における熱伝導率が23W/mKを超えることで、燃焼室の熱が第3層L13を通じてシリンダボアBに伝わることが促進され、ピストン冠面温度の冷却速度を高めることができる。第3層L13を構成する金属材料として、例えば、純鉄(熱伝導率:63W/mK)、アルミニウム合金(205W/mK)、銅合金(358W/mK)が挙げられる。なお、第3層L13を構成する材料の200℃における熱伝導率は、第1層L11及び第2層L12を構成する材料の200℃における熱伝導率の1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上、4倍以上又は8倍以上であってもよい。
ピストンリング10(クラッド構造体C1)の等価熱伝導率は22〜52W/mKである。ピストンリング10の等価熱伝導率が22W/mK以上であることで、ピストンリング10を通じて燃焼室の熱をシリンダ側に十分に放熱することができ、他方、52W/mK以下であることで十分な耐熱ヘタリ性を確保できる。ピストンリング10の等価熱伝導率は、ピストンリング10の伝導性をより高める観点から、38〜52W/mKであることが好ましく、38〜43W/mK又は43〜52W/mKであってもよい。
ピストンリング10の比重は、軽量化の観点から、例えば、4.0〜9.0であることが好ましく、4.0〜6.5又は6.5〜9.0であってもよい。ピストンリング10は、38〜52W/mKの等価熱伝導率を有し且つ4.0〜6.5を有してもよい。かかるピストンリング10によれば、ピストンリングの優れた熱伝導性及び軽量化の両方をより一層高度に実現できる。
図1(b)に示すように、第1層L11の軸方向の幅をW1とし、第2層L12の軸方向の幅をW2とし、クラッド構造体の軸方向の幅をWとしたとき、式(1)及び式(2)で表される条件を満たすことが好ましい。
W1/W≧0.1・・・(1)
W2/W≧0.1・・・(2)
第1層L11及び第2層L12はいずれも機械的強度及び耐摩耗性に優れる材料からなる層であり、これらの層がある程度の幅を有していることで、ピストンリング10の全体の機械的強度を確保するとともに、ピストンリング10の側面の十分な耐摩耗性を確保することができる。かかる観点から、第1層L11の幅W1は以下の式(1A)又は式(1B)で表される条件を満たすものであってもよく、第2層L12の幅W2は以下の式(2A)又は式(2B)で表される条件を満たすものであってもよい。
0.1≦W1/W≦0.48・・・(1A)
0.2≦W1/W≦0.35・・・(1B)
0.1≦W2/W≦0.48・・・(2A)
0.2≦W2/W≦0.35・・・(2B)
W1/W≧0.1・・・(1)
W2/W≧0.1・・・(2)
第1層L11及び第2層L12はいずれも機械的強度及び耐摩耗性に優れる材料からなる層であり、これらの層がある程度の幅を有していることで、ピストンリング10の全体の機械的強度を確保するとともに、ピストンリング10の側面の十分な耐摩耗性を確保することができる。かかる観点から、第1層L11の幅W1は以下の式(1A)又は式(1B)で表される条件を満たすものであってもよく、第2層L12の幅W2は以下の式(2A)又は式(2B)で表される条件を満たすものであってもよい。
0.1≦W1/W≦0.48・・・(1A)
0.2≦W1/W≦0.35・・・(1B)
0.1≦W2/W≦0.48・・・(2A)
0.2≦W2/W≦0.35・・・(2B)
上述のとおり、クラッド構造体C1(本実施形態ではピストンリング10)の等価熱伝導率は以下の式によって算出される値を意味する。
等価熱伝導率(W/mK)=W/Σ(Wi/λi)
式中、Wはクラッド構造体の軸方向の幅(単位:mm)を示し、Wiは第i層の軸方向の幅(単位:mm)を示し、λiは第i層の200℃における熱伝導率(単位:W/mK)を示す。iは1〜3の整数である。
等価熱伝導率(W/mK)=W/Σ(Wi/λi)
式中、Wはクラッド構造体の軸方向の幅(単位:mm)を示し、Wiは第i層の軸方向の幅(単位:mm)を示し、λiは第i層の200℃における熱伝導率(単位:W/mK)を示す。iは1〜3の整数である。
第3層L13は、熱伝導性に優れる材料からなる層であり、この層がある程度の幅を有していることで、クラッド構造体C1の等価熱伝導率を十分に高くすることができる。かかる観点から、第3層L13の幅W3は以下の式(3A)、式(3B)又は式(3C)で表される条件を満たすことが好ましい。
0.05≦W3/W≦0.8・・・(3A)
0.1≦W3/W≦0.7・・・(3B)
0.2≦W3/W≦0.6・・・(3C)
0.05≦W3/W≦0.8・・・(3A)
0.1≦W3/W≦0.7・・・(3B)
0.2≦W3/W≦0.6・・・(3C)
ピストンリング10は、三層構成のクラッド材からなる線材を例えばコイリング工法によって加工する工程を経て製造することができる。あるいは、三層構成のクラッド材からなる板材をレーザー加工又はプレス加工することによってピストンリング10を製造してもよい。
<第二実施形態>
第一実施形態に係るピストンリング10は、図1(b)に示したとおり、単純な三層構造であったが、本実施形態に係るピストンリング20は、図3に示すクラッド構造体C2からなる。すなわち、ピストンリング20は、第3層L23が内周面F2の全体を構成するとともに燃焼室側の側面F3の一部を構成している。図4は、ピストンPの動き及び高温ガスG(ブローバイガス)の流れを模式的に示す断面図であり、燃焼室において点火が生じたタイミングを図示したものである。図中の太い矢印はピストンPの動く方向を示し、細い矢印は高温ガスの流れを示す。高温ガスGはピストンリング20の燃焼室側の側面F3に至り、その後、内周面F2に沿って流れるため、これらの部分を熱伝導率が大きい金属材料(第3層L23)で構成することで内燃機関の熱伝達向上により一層貢献し得る。
第一実施形態に係るピストンリング10は、図1(b)に示したとおり、単純な三層構造であったが、本実施形態に係るピストンリング20は、図3に示すクラッド構造体C2からなる。すなわち、ピストンリング20は、第3層L23が内周面F2の全体を構成するとともに燃焼室側の側面F3の一部を構成している。図4は、ピストンPの動き及び高温ガスG(ブローバイガス)の流れを模式的に示す断面図であり、燃焼室において点火が生じたタイミングを図示したものである。図中の太い矢印はピストンPの動く方向を示し、細い矢印は高温ガスの流れを示す。高温ガスGはピストンリング20の燃焼室側の側面F3に至り、その後、内周面F2に沿って流れるため、これらの部分を熱伝導率が大きい金属材料(第3層L23)で構成することで内燃機関の熱伝達向上により一層貢献し得る。
本実施形態に係るピストンリング20は、上述のとおり、ピストンリング20の内周面F2の全体が第3層L23によって構成されており、第1層L21及び第2層L22が内周面F2に露出していない点において、ピストンリング10と相違し、その他の構成はピストンリング10と同様である。以下、この相違点に係る構成について説明する。
第3層L23の径方向の厚さをT2(図3参照)とし、ピストンリング20の厚さT(図1(b)に示す厚さT参照)としたとき、式(4A)又は式(4B)で表される条件を満たすことが好ましい。
0.1≦T2/T≦0.4・・・(4A)
0.1≦T2/T≦0.2・・・(4B)
T2/Tの値が0.1以上であることで内燃機関の熱効率をより一層十分に向上し得る。他方、T2/Tの値が0.4以下であることでピストンリング20の耐熱ヘタリ性を十分に確保することができる。
0.1≦T2/T≦0.4・・・(4A)
0.1≦T2/T≦0.2・・・(4B)
T2/Tの値が0.1以上であることで内燃機関の熱効率をより一層十分に向上し得る。他方、T2/Tの値が0.4以下であることでピストンリング20の耐熱ヘタリ性を十分に確保することができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本発明の上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、三種の金属材料からなるクラッド材から製造されるピストンリングを例示したが、強度及び耐摩耗性を向上させるための第1層及び第2層の材質は必ずしも金属でなくもよく、例えば、酸化物、炭化物、窒化物等のセラミックスであってもよい。
また、上記実施形態においては、クラッド構造体からなるピストンリングを例示したが、本開示に係るピストンは側面F3,F4の少なくとも一方を覆うように形成された側面被覆層を更に備えてもよいし、外周面F1を覆うように形成された表面処理膜を更に備えてもよい。図5(a)及び図5(b)に示すピストンリング30,40はいずれもピストンリング10の変形例である。図5(a)に示すピストンリング30は、第2層L12の表面に形成された耐摩耗層L14(側面被覆層)を有する。図5(b)に示すピストンリング40は、表面処理膜L15によって外周面F1が構成されている。耐摩耗層L14は、第2層L12(ピストンリングの母材)の所定の領域に対して表面処理を施すことによって形成することができる。表面処理としては、リン酸塩化成処理、窒化処理、イオンプレーティング式PVD及びプラズマCVD等が挙げられる。表面処理膜L15もこれらの処理によって形成することができる。窒化層の硬度(ビッカース硬さ)は700Hv0.05以上であることが好ましい。
図5(b)に示すピストンリング40においては、クラッド構造体の外周面がバレルフェイス形状を有し、また、ピストンリング40の外周面F1もバレルフェイス形状を有する。ピストンリング40の外周面F1がバレルフェイス形状であることで、外周面F1における第3層L13に対応する領域がシリンダボアBの内壁に対して接した状態で摺動しやすく、熱伝導性に優れる第3層L13を通じてシリンダ側に効率的に放熱することができる。
更に、ピストンリングを構成するクラッド材は、三種の金属材料からなるものに限定されず、三種以上の金属材料からなるものであってもよい。例えば、三種の金属材料(三つの層)の間に、これらの接合強度を高める目的で中間層を設けてもよい。また、各二種の金属材料の界面に拡散層が形成されたクラッド材を使用してもよい。
クラッド構造体を含むピストンリングの製造方法もクラッド材を原料として使用する方法や表面処理する工程を経る方法に限定されない。例えば、3Dプリンターの使用や焼結によって複数の材料を複合化する工程を経て、本開示に係るピストンリングを製造してもよい。
以下、本発明について実施例に基づいて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<金属材料>
以下の金属材料を準備した。
[A群]200℃における熱伝導率23〜30W/mK、比重7.7
A1:マルテンサイト系ステンレス鋼(例:SUS403、SUS410、SUS420J2、SUS440B)
[B群]200℃における熱伝導率31〜63W/mK、比重7.7
B1:ばね鋼(例:SUP9、SUP10、SUP12、SWRH62)、
B2:純鉄(例:IF鋼)
[C群]200℃における熱伝導率100〜358W/mK、比重2.7(Al),9.0(Cu)
C1:Al合金(例:A5052、A4032、A6061、A6063)、
C2:Cu合金(例:Cr−Cu、Be−Cu、CAC301)
[D群]200℃における熱伝導率17〜61W/mK、比重4.5(Ti),1.8(Mg)
D1:Mg合金(例:AZ91、AM60)
D2:Ti合金(例:Ti−6Al−4V[64チタン])
以下の金属材料を準備した。
[A群]200℃における熱伝導率23〜30W/mK、比重7.7
A1:マルテンサイト系ステンレス鋼(例:SUS403、SUS410、SUS420J2、SUS440B)
[B群]200℃における熱伝導率31〜63W/mK、比重7.7
B1:ばね鋼(例:SUP9、SUP10、SUP12、SWRH62)、
B2:純鉄(例:IF鋼)
[C群]200℃における熱伝導率100〜358W/mK、比重2.7(Al),9.0(Cu)
C1:Al合金(例:A5052、A4032、A6061、A6063)、
C2:Cu合金(例:Cr−Cu、Be−Cu、CAC301)
[D群]200℃における熱伝導率17〜61W/mK、比重4.5(Ti),1.8(Mg)
D1:Mg合金(例:AZ91、AM60)
D2:Ti合金(例:Ti−6Al−4V[64チタン])
<実施例1>
第1層及び第2層を構成する金属材料として、A群からA1(SUS440B材)を選択し、第3層を構成する金属材料(高熱伝導性材料)としてB群からB1(ばね鋼SUP10)を選択した。B1(ばね鋼SUP10)をA1(SUS440B材)で挟み込み、熱間圧延、熱処理及び冷間圧延を繰り返し、クラッド材を作製した。レーザー加工等でクラッド板から所定の形状、寸法に切り出すことによってピストンリング素材を得た。ピストンリングの寸法は直径95mm、幅2.5mm、厚さ3.5mmとし、張力は15Nに設定した。ピストンリングの断面形状は略矩形とし、外周形状はバレルフェイス形状に仕上げた。外周面の表面にはイオンプレーティングによりCr−N系の硬質膜を形成した。表1中の(N)は外周面にCr−N系の硬質膜を形成したことを意味する。
第1層及び第2層を構成する金属材料として、A群からA1(SUS440B材)を選択し、第3層を構成する金属材料(高熱伝導性材料)としてB群からB1(ばね鋼SUP10)を選択した。B1(ばね鋼SUP10)をA1(SUS440B材)で挟み込み、熱間圧延、熱処理及び冷間圧延を繰り返し、クラッド材を作製した。レーザー加工等でクラッド板から所定の形状、寸法に切り出すことによってピストンリング素材を得た。ピストンリングの寸法は直径95mm、幅2.5mm、厚さ3.5mmとし、張力は15Nに設定した。ピストンリングの断面形状は略矩形とし、外周形状はバレルフェイス形状に仕上げた。外周面の表面にはイオンプレーティングによりCr−N系の硬質膜を形成した。表1中の(N)は外周面にCr−N系の硬質膜を形成したことを意味する。
<実施例2〜13>
第3層を構成する金属材料(高熱伝導性材料)として表1に示す材料を選択したこと、各層の厚さを表1に示す厚さとしたことの他は実施例1と同様にして実施例2〜13に係る各ピストンリングを作製した。
第3層を構成する金属材料(高熱伝導性材料)として表1に示す材料を選択したこと、各層の厚さを表1に示す厚さとしたことの他は実施例1と同様にして実施例2〜13に係る各ピストンリングを作製した。
<実施例14〜21>
第1層、第2層及び第3層を構成する金属材料として表1に示す材料をそれぞれ選択したこと、各層の厚さを表1に示す厚さとしたこと、外周面にCr−N系の硬質膜を形成しなかったことの他は実施例1と同様にして実施例14〜21に係る各ピストンリングを作製した。
第1層、第2層及び第3層を構成する金属材料として表1に示す材料をそれぞれ選択したこと、各層の厚さを表1に示す厚さとしたこと、外周面にCr−N系の硬質膜を形成しなかったことの他は実施例1と同様にして実施例14〜21に係る各ピストンリングを作製した。
<比較例1〜8>
第1層、第2層及び第3層を構成する金属材料として表2に示す材料をそれぞれ選択したこと、各層の厚さを表2に示す厚さとしたこと、外周面にCr−N系の硬質膜を形成しなかったことの他は実施例1と同様にして比較例1〜8に係る各ピストンリングを作製した。
第1層、第2層及び第3層を構成する金属材料として表2に示す材料をそれぞれ選択したこと、各層の厚さを表2に示す厚さとしたこと、外周面にCr−N系の硬質膜を形成しなかったことの他は実施例1と同様にして比較例1〜8に係る各ピストンリングを作製した。
<比較例9,10>
比較例9及び比較例10に係るピストンリングは、クラッド材ではない従来から使用されている単一の金属材料からなるものとした。比較例9に係るピストンリングはマルテンサイト系ステンレス鋼(A1)からなり、比較例10に係るピストンリングはばね鋼(B1)からなるものとした。
比較例9及び比較例10に係るピストンリングは、クラッド材ではない従来から使用されている単一の金属材料からなるものとした。比較例9に係るピストンリングはマルテンサイト系ステンレス鋼(A1)からなり、比較例10に係るピストンリングはばね鋼(B1)からなるものとした。
<評価試験>
[1]熱ヘタリ試験
熱ヘタリ試験をJIS B8032−5に基づいて実施した。最初に張力を測定し、呼称径にリングを閉じて300℃で3時間加熱した後、再度張力を測定して、その減退率(JISでは接線方向張力減退度)を評価した。実施例及び比較例の各ピストンリングについて5回の測定を行い、その平均値を各ピストンリングの「張力減退率」とした。表1,2及び図6に結果を示す。なお、JIS規格では、張力減退率の上限を8%としている。図6に示されたとおり、等価熱伝導率が52W/mKを超えると張力減退率が急激に上昇した。
[1]熱ヘタリ試験
熱ヘタリ試験をJIS B8032−5に基づいて実施した。最初に張力を測定し、呼称径にリングを閉じて300℃で3時間加熱した後、再度張力を測定して、その減退率(JISでは接線方向張力減退度)を評価した。実施例及び比較例の各ピストンリングについて5回の測定を行い、その平均値を各ピストンリングの「張力減退率」とした。表1,2及び図6に結果を示す。なお、JIS規格では、張力減退率の上限を8%としている。図6に示されたとおり、等価熱伝導率が52W/mKを超えると張力減退率が急激に上昇した。
[2]エンジン試験
4気筒のガソリンエンジンを用いてエンジン試験を実施し、ピストンリングの耐摩耗性を評価した。すなわち、第1〜第3気筒に実施例1,4,9,14,21及び比較例1,4,8,9に係る各ピストンリングを圧力リング(トップリング)として装着し、他方、第4気筒に比較例10の圧力リングを装着し、所定の運転条件で300時間のエンジン試験を行った。セカンドリング及びオイルリングは、当該エンジン用の既存のリングを使用した。トップリングの下側面摩耗量及び外周摩耗量を測定した結果、第1層及び第2層を耐摩耗性のある金属材料で構成することで、第3層にアルミ合金や銅合金のような強度及び耐摩耗性の低い金属材料を用いても、側面及び外周面に対する耐摩耗性を悪化させず、優れた耐摩耗性を示した。なお、表1,2に記載の側面摩耗量及び外周摩耗量は比較例10のピストンリングの摩耗量に対する相対値である。
4気筒のガソリンエンジンを用いてエンジン試験を実施し、ピストンリングの耐摩耗性を評価した。すなわち、第1〜第3気筒に実施例1,4,9,14,21及び比較例1,4,8,9に係る各ピストンリングを圧力リング(トップリング)として装着し、他方、第4気筒に比較例10の圧力リングを装着し、所定の運転条件で300時間のエンジン試験を行った。セカンドリング及びオイルリングは、当該エンジン用の既存のリングを使用した。トップリングの下側面摩耗量及び外周摩耗量を測定した結果、第1層及び第2層を耐摩耗性のある金属材料で構成することで、第3層にアルミ合金や銅合金のような強度及び耐摩耗性の低い金属材料を用いても、側面及び外周面に対する耐摩耗性を悪化させず、優れた耐摩耗性を示した。なお、表1,2に記載の側面摩耗量及び外周摩耗量は比較例10のピストンリングの摩耗量に対する相対値である。
10,20,30,40…ピストンリング、10c…合口部、B…シリンダボア、C1,C2…クラッド構造体、F1…外周面、F2…内周面、F3,F4…側面、L11,L21…第1層、L12,L22…第2層、L13,L23…第3層、L14…耐摩耗層(側面被覆層)、L15…表面処理膜、P…ピストン
Claims (11)
- 燃焼室及びクランク室を有する内燃機関のピストンに装着されるピストンリングであって、
前記燃焼室側に配置される第1層と、
前記クランク室側に配置される第2層と、
前記第1層と前記第2層との間に形成されている第3層と、
を含み、前記第1層、前記第2層及び前記第3層が一体的に形成されているクラッド構造体を有し、
前記クラッド構造体の等価熱伝導率が22〜52W/mKである、ピストンリング。 - 前記クラッド構造体の等価熱伝導率が38〜52W/mKである、請求項1に記載のピストンリング。
- 前記クラッド構造体の比重が4.0〜9.0である、請求項1又は2に記載のピストンリング。
- 前記クラッド構造体の比重が4.0〜6.5である、請求項1又は2に記載のピストンリング。
- 前記第1層の軸方向の幅をW1とし、前記第2層の軸方向の幅をW2とし、前記クラッド構造体の軸方向の幅をWとしたとき、
式(1)及び式(2)で表される条件を満たす、請求項1〜4のいずれか一項に記載のピストンリング。
W1/W≧0.1・・・(1)
W2/W≧0.1・・・(2) - 前記第1層及び前記第2層の少なくとも一方を覆うように形成された側面被覆層を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のピストンリング。
- 前記側面被覆層がリン酸塩化成皮膜層又は窒化層である、請求項6に記載のピストンリング。
- 前記窒化層の硬度が700Hv0.05以上である、請求項7に記載のピストンリング。
- 前記クラッド構造体の外周面を覆うように形成された表面処理膜を更に含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のピストンリング。
- 当該ピストンリングの外周面がバレルフェイス形状を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載のピストンリング。
- 前記内燃機関がガソリンエンジン又はディーゼルエンジンであり、
圧力リングとして使用される、請求項1〜10のいずれか一項に記載のピストンリング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018246596A JP2020106109A (ja) | 2018-12-28 | 2018-12-28 | ピストンリング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018246596A JP2020106109A (ja) | 2018-12-28 | 2018-12-28 | ピストンリング |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020106109A true JP2020106109A (ja) | 2020-07-09 |
Family
ID=71448688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018246596A Pending JP2020106109A (ja) | 2018-12-28 | 2018-12-28 | ピストンリング |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020106109A (ja) |
-
2018
- 2018-12-28 JP JP2018246596A patent/JP2020106109A/ja active Pending
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