JP2020105107A - 血中ucOC濃度を低下させるための組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ビタミンKの摂取に拠らずに低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)血中濃度を低下させる方法を提供する。【解決手段】ラクチュロースを有効成分として含有する、血中ucOC濃度を低下させるために用いられる組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、ラクチュロースの新たな用途、すなわち血中の低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)濃度を低下させる用途に関する。
ラクチュロースは、ガラクトースとフラクトースからなる二糖類である(非特許文献1)。ラクチュロースは難消化性であり、ビフィズス菌などの腸内有用菌を増殖させ、整腸作用や肝機能改善作用など種々の作用を有することが知られている(特許文献1〜7)。
ところで、オステオカルシン(OC)は、非コラーゲン性骨基質タンパク質の中で最も多いもので、骨構造に大きく関連するものである。OCは、補酵素であるビタミンK依存的にγ−カルボキシラーゼによってグラ化されて、ハイドロキシアパタイト中のカルシウムと結合可能なカルボキシル化オステオカルシン(cOC)となる。グラ化されなかったOCである低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)は、カルシウムと結合不能である。そのため、ucOCの高値はビタミンK不足を表すだけでなく、骨密度とは独立した骨折リスクを示すマーカーとされている(非特許文献2)。
特許第3908513号公報 特許第3920288号公報 特開平7−39318号公報 特開2009−167172号公報 特開平11−240837号公報 欧州特許公開第04664362号公報 特開平10−194975号公報
溝田輝彦ら、ミルクサイエンス Vol.50: (2) 39-47, 2001 岸川陽一、整形外科と災害外科 60: (3) 477-479, 2011
一般に血中でのucOCの上昇に対しては、これを低下させ骨折リスクを抑制するためにビタミンKの投与がなされる。しかしながら、ビタミンKは血液凝固作用を有するため、脳血管疾患や循環器系疾患を抱える患者における血液抗凝固剤療法では禁忌とされている。また、血中ucOC濃度を低下させるために必要とされるビタミンKの摂取量は、「概ね500μg/日以上」が目安とされているが、日常で摂取される150μg/日を大きく上回る。
かかる状況に鑑み、本発明は、ビタミンKの摂取に拠らずに血中ucOC濃度を低下させる方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ラクチュロースを含有する組成物と含有しない組成物とをそれぞれ摂取した被験者群において、血清ucOC濃度に有意差が生じたことを見出した。そして、ラクチュロースの摂取量と血清ucOC濃度低下との間に用量依存性が認められたことから、ラクチュロースが血中ucOC濃度低下
に寄与することに想到し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一態様は、ラクチュロースを有効成分として含有する、血中低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)濃度を低下させるために用いられる組成物である(以降、「本発明の組成物」とも記す)。本態様の組成物は、好ましくは血液抗凝固剤の服用者に用いられる。また、本態様の組成物は、好ましくは飲食品であり、より好ましくは経管摂取用栄養食である。また、本態様の組成物は、好ましくは医薬品である。
本発明の別の態様は、血中ucOC濃度を低下させるために用いられる組成物の製造における、ラクチュロースの使用である。
本発明の別の態様は、血中ucOC濃度の低下における、ラクチュロースの使用である。
本発明の別の態様は、血中ucOC濃度を低下させるために用いられる、ラクチュロースである。
本発明の別の態様は、ラクチュロースを動物に投与することを含む、血中ucOC濃度を低下させる方法である。
本発明によれば、ビタミンKの摂取に拠らずに血中ucOC濃度を低下させることができる。本発明は特に、ビタミンKの摂取が禁忌である、血液抗凝固剤の服用者に対して有用である。
ラクチュロース含有食摂取群と非含有食摂取群の血清ucOC濃度を示すグラフ。 ラクチュロース摂取量と血清ucOC濃度との相関関係を示すグラフ。
次に、本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。
本発明の組成物は、ラクチュロースを有効成分として含有する。
ラクチュロースは、フラクトースとガラクトースからなる二糖類である。本発明において、ラクチュロースは、無水物であってもよく、水和物であってもよい。
ラクチュロースは、公知の方法により製造することができる。
例えば、市販乳糖の10%水溶液に、水酸化ナトリウムを添加し、該混合液を70℃の温度で30分間加熱し、冷却し、のち冷却した溶液をイオン交換樹脂により精製し、濃縮し、冷却し、結晶化し、未反応の乳糖を除去し、固形分含量約68%(固形分中ラクチュロースを約79%含有する。)のラクチュロース水溶液を得る。この水溶液をイオン交換樹脂カラムに通液し、ラクチュロースを含む画分を採取し、濃縮し、固形分含量約68%(固形分中ラクチュロース約86%を含有する。)の精製ラクチュロース水溶液を得る(特開平3−169888号公報に記載の方法)。
さらに、前記の方法により得たラクチュロース水溶液(シロップ)を固形分含量約72%に濃縮し、この濃縮液を15℃に冷却し、ラクチュロース三水和物結晶を種晶として添加し、攪拌しながら7日間を要して5℃まで徐々に冷却し、結晶を生成させ、10日後に上澄液の固形分含量が約61%に低下した結晶を含む液から濾布式遠心分離器により結晶を分離し、5℃の冷水で洗浄し、乾燥させ、純度95%以上のラクチュロースの結晶を得ることができる(特開平6−228179号公報に記載の方法)。
また、ラクチュロースは、市販されているものを使用することもできる。
本発明の組成物におけるラクチュロースの量は、組成物の態様により適宜設定すればよく、特に限定されないが、例えば、好ましくは組成物全体の0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上とするのがよい。ラクチュロースの含量の上限は特に制限されないが、例えば100質量%以下であってよい。
また、本発明の組成物が飲食品の態様の場合におけるラクチュロースの量は、本発明の組成物100kcal当たりの含量として、10mg以上であることが好ましく、50mg以上であることがより好ましく、100mg以上であることがさらに好ましい。上限は特に制限されないが、組成物100kcal当たりの含量として、10000mg以下であってよく、1000mg以下であってもよい。なお、これらの数値は、ラクチュロースが水和物の場合は、無水物に換算した値である。以下の記載でも同様である。
さらに、本発明の組成物は、ラクチュロース以外のオリゴ糖を含んでいてもよい。本発明の組成物におけるオリゴ糖(ラクチュロースを含む)の量は、特に限定されないが、例えば、好ましくは組成物全体の0.02質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上とするのがよい。オリゴ糖の含量の上限は特に制限されないが、例えば100質量%以下であってよい。
また、本発明の組成物が飲食品の態様の場合におけるオリゴの量は、本発明の組成物100kcal当たりの含量として、20mg以上であることが好ましく、100mg以上であることがより好ましい。上限は特に制限されないが、組成物100kcal当たりの含量として、10000mg以下であってよく、1000mg以下であってもよい。
本発明の組成物は、ビタミンKを含まなくても含んでいてもよい。ビタミンKの含量は、例えば飲食品の場合は、本発明の組成物100kcal当たりの含量として、15μgよりも少ないことが好ましく、12μg以下であることがより好ましく、10μg以下であることがより好ましく、8μg以下であることがより好ましい。
本発明の組成物は、低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)の血中濃度を低下させるために用いられる。ここで、血は全血、血清、血漿のいずれでも構わない。ucOCは骨折リスクに関する臨床マーカーであり、血中ucOC濃度の低下は骨折リスクの低減を表す。
ここで血中ucOC濃度の「低下」は、組成物摂取(投与)前よりも該濃度が小さくなること、及び該濃度を上昇させないこと(上昇を防ぐこと)を含む。
なお、ucOCはビタミンK不足の指標ともされるが、血中ucOC濃度の低下が直ちに体内のビタミンK量の増加を表すわけではない。
本発明の組成物は、ビタミンKの摂取に拠らずとも、オステオカルシンのカルボキシル化を促進することができ、その結果ucOCの血中濃度を下げることができ、ひいては骨折リスクを低減させることができる。
そのため、本発明の組成物は、ビタミンKの摂取が禁忌である血液抗凝固剤の服用者に対して好適に用いることができる。ここで、血液抗凝固剤はワーファリン等のビタミンK抑制作用により血液凝固を抑制する作用を有するものを指す。血液抗凝固剤の服用者は、通常は脳血管疾患や循環器系疾患の患者である。
本発明の別の態様は、血中ucOC濃度を低下させるために用いられる組成物の製造における、ラクチュロースの使用である。
本発明の別の態様は、血中ucOC濃度の低下における、ラクチュロースの使用である。
本発明の別の態様は、血中ucOC濃度を低下させるために用いられる、ラクチュロー
スである。
本発明の別の態様は、ラクチュロースを動物に投与することを含む、血中ucOC濃度を低下させる方法である。ここで、動物は、特に限定されないが、通常はヒトであり、血液抗凝固剤の服用者であってもよい。
本発明の組成物の摂取(投与)時期は、特に限定されず、投与対象の状態に応じて適宜選択することが可能である。
本発明の組成物の摂取(投与)量は、摂取(投与)対象の年齢、性別、状態、その他の条件等により適宜選択される。ラクチュロースの摂取量として、好ましくは0.01〜40g/日、より好ましくは0.1〜20g/日、さらに好ましくは0.5〜5g/日の範囲となる量を目安とするのがよい。また、ラクチュロースを含むオリゴ糖の摂取量として、0.02〜80g/日、より好ましくは、1〜10g/日の範囲となる量であってもよい。
なお、本発明の組成物がビタミンKを含有する場合、その摂取(投与)によるビタミンKの摂取量は、好ましくは300μg/日以下であり、より好ましくは150μg/日以下であり、さらに好ましくは90μg/日以下である。
なお、摂取(投与)の量や期間にかかわらず、薬剤は1日1回又は複数回に分けて投与することができる。
本発明の組成物の摂取(投与)経路は、経口又は非経口のいずれでもよいが経口が好ましい。また、非経口摂取(投与)としては、経皮、静注、直腸投与、吸入等が挙げられる。
本発明の組成物を経口摂取される組成物とする場合は、飲食品の態様とすることが好ましい。
飲食品としては、ラクチュロースの効果を損なわず、経口摂取できるものであれば形態や性状は特に制限されず、ラクチュロースを含有させること以外は、通常飲食品に用いられる原料を用いて通常の方法によって製造することができる。
飲食品としては、液状、ペースト状、ゲル状固体、粉末等の形態を問わず、例えば、錠菓;流動食(経管摂取用栄養食);パン、マカロニ、スパゲッティ、めん類、ケーキミックス、から揚げ粉、パン粉等の小麦粉製品;即席めん、カップめん、レトルト・調理食品、調理缶詰め、電子レンジ食品、即席スープ・シチュー、即席みそ汁・吸い物、スープ缶詰め、フリーズ・ドライ食品、その他の即席食品等の即席食品類;農産缶詰め、果実缶詰め、ジャム・マーマレード類、漬物、煮豆類、農産乾物類、シリアル(穀物加工品)等の農産加工品;水産缶詰め、魚肉ハム・ソーセージ、水産練り製品、水産珍味類、つくだ煮類等の水産加工品;畜産缶詰め・ペースト類、畜肉ハム・ソーセージ等の畜産加工品;加工乳、乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料類、チーズ、アイスクリーム類、調製粉乳類、クリーム、その他の乳製品等の乳・乳製品;バター、マーガリン類、植物油等の油脂類;しょうゆ、みそ、ソース類、トマト加工調味料、みりん類、食酢類等の基礎調味料;調理ミックス、カレーの素類、たれ類、ドレッシング類、めんつゆ類、スパイス類、その他の複合調味料等の複合調味料・食品類;素材冷凍食品、半調理冷凍食品、調理済冷凍食品等の冷凍食品;キャラメル、キャンディー、チューインガム、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、パイ、スナック、クラッカー、和菓子、米菓子、豆菓子、デザート菓子、ゼリー、その他の菓子などの菓子類;炭酸飲料、天然果汁、果汁飲料、果汁入り清涼飲料、果肉飲料、果粒入り果実飲料、野菜系飲料、豆乳、豆乳飲料、コーヒー飲料、お茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、スポーツ飲料、栄養飲料、アルコール飲料、その他の嗜好飲料等の嗜好飲料類、ベビーフード、ふりかけ、お茶潰けのり等のその他の市販食品等;育
児用調製粉乳;経腸栄養食;機能性食品(特定保健用食品、栄養機能食品)等が挙げられる。
これらのうち、流動食(経管摂取用栄養食)を特に好ましく挙げられる。流動食はラクチュロースの他に通常含有される栄養成分等を含むものでよい。活動制限のある入院療法中など骨折リスクが高まる恐れがある状況においても、血中ucOC濃度低下を図ることができる。
また、飲食品の一態様として飼料とすることもできる。飼料としては、ペットフード、家畜飼料、養魚飼料等が挙げられる。
飼料の形態としては特に制限されず、ラクチュロースの他に例えば、トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦、マイロ等の穀類;大豆油粕、ナタネ油粕、ヤシ油粕、アマニ油粕等の植物性油粕類;フスマ、麦糠、米糠、脱脂米糠等の糠類;コーングルテンミール、コーンジャムミール等の製造粕類;魚粉、脱脂粉乳、ホエイ、イエローグリース、タロー等の動物性飼料類;トルラ酵母、ビール酵母等の酵母類;第三リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等の鉱物質飼料;油脂類;単体アミノ酸;糖類等を含有するものであってよい。
本発明の組成物が飲食品(飼料を含む)の態様である場合、その中に含まれるラクチュロースの量は、特に限定されず適宜選択すればよいが、例えば、ラクチュロースの量として、好ましくは飲食品全体の0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上とするのがよい。ラクチュロースの含量の上限は特に制限されないが、例えば70質量%以下、40質量%以下、又は5質量%以下であってもよい。
本発明の組成物が飲食品(飼料を含む)の態様である場合、血中ucOC濃度を低下させるためという用途が表示された飲食品として提供・販売されることが可能である。また、本明細書に係るラクチュロースは、これら飲食品等の製造のために使用可能である。
かかる「表示」行為には、需要者に対して前記用途を知らしめるための全ての行為が含まれ、前記用途を想起・類推させうるような表現であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、全て本発明の「表示」行為に該当する。
また、「表示」は、需要者が上記用途を直接的に認識できるような表現により行われることが好ましい。具体的には、飲食品に係る商品又は商品の包装に前記用途を記載したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引き渡しのために展示し、輸入する行為、商品に関する広告、価格表若しくは取引書類に上記用途を記載して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に上記用途を記載して電磁気的(インターネット等)方法により提供する行為等が挙げられる。
一方、表示内容としては、行政等によって認可された表示(例えば、行政が定める各種制度に基づいて認可を受け、そのような認可に基づいた態様で行う表示等)であることが好ましい。また、そのような表示内容を、包装、容器、カタログ、パンフレット、POP等の販売現場における宣伝材、その他の書類等へ付することが好ましい。
また、「表示」には、健康食品、機能性食品、経腸栄養食品、特別用途食品、保健機能食品、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品、医薬用部外品等としての表示も挙げられる。この中でも特に、消費者庁によって認可される表示、例えば、特定保健用食品、栄養機能食品、若しくは機能性表示食品に係る制度、又はこれらに類似する制度にて認可される表示等が挙げられる。具体的には、特定保健用食品としての表示、条件付き特定保健用食品としての表示、身体の構造や機能に影響を与える旨の表示、疾病リスク減少表示、科学的根拠に基づいた機能性の表示等を挙げることができ、より具体的には、健康増進法に規定する特別用途表示の許可等に関する内閣府令(平成二十一年八月三十一年内
閣府令第五十七号)に定められた特定保健用食品としての表示(特に保健の用途の表示)及びこれに類する表示が典型的な例である。
かかる表示としては、例えば、骨折リスクが高い人及び/又は血液抗凝固剤の服用者を対象として、「血中ucOC濃度を低下させたい方」、「骨折リスクを下げたい方」等と表示することが挙げられる。
本発明の組成物は、医薬品の態様とすることもできる。
医薬品の投与経路は、経口又は非経口のいずれでもよいが経口が好ましい。また、非経口摂取(投与)としては、経皮、静注、直腸投与、吸入等が挙げられる。
医薬品の形態としては、投与方法に応じて、適宜所望の剤形に製剤化することができる。例えば、経口投与の場合、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤等の固形製剤;溶液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤等の液剤等に製剤化することができる。また、非経口投与の場合、座剤、軟膏剤、注射剤等に製剤化することができる。
製剤化に際しては、ラクチュロースの他に、通常製剤化に用いられている賦形剤、pH調整剤、着色剤、矯味剤等の成分を用いることができる。また、他の薬効成分や、公知の又は将来的に見出される血中ucOC低下作用を有する成分や、骨粗鬆症治療薬などを併用することも可能である。
加えて、製剤化は剤形に応じて適宜公知の方法により実施できる。製剤化に際しては、適宜、製剤担体を配合して製剤化してもよい。
賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニット、ソルビット等の糖誘導体;トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、α−デンプン、デキストリン、カルボキシメチルデンプン等のデンプン誘導体;結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム等のセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルラン;軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム等の珪酸塩誘導体;リン酸カルシウム等のリン酸塩誘導体;炭酸カルシウム等の炭酸塩誘導体;硫酸カルシウム等の硫酸塩誘導体等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、上記賦形剤の他、ゼラチン;ポリビニルピロリドン;マクロゴール等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、上記賦形剤の他、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン等の化学修飾されたデンプン又はセルロース誘導体等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、タルク;ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩;コロイドシリカ;ピーガム、ゲイロウ等のワックス類;硼酸;グリコール;フマル酸、アジピン酸等のカルボン酸類;安息香酸ナトリウム等のカルボン酸ナトリウム塩;硫酸ナトリウム等の硫酸塩類;ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム等のラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物等の珪酸類;デンプン誘導体等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール等のアルコール類;塩化ベンザルコニウム;無水酢酸;ソルビン酸等が挙げられる。
矯味矯臭剤としては、例えば、甘味料、酸味料、香料等が挙げられる。
なお、経口投与用の液剤の場合に使用する担体としては、水等の溶剤等が挙げられる。
本発明の組成物が医薬品の態様である場合、その中に含まれるラクチュロースの量は、特に限定されず適宜選択すればよいが、例えば、ラクチュロースの量として、好ましくは医薬品全体の40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは97質量%以上とするのがよい。ラクチュロースの含量の上限は特に制限されないが、例えば100質量%以下であってよい。
本発明の医薬品を摂取するタイミングは、例えば食前、食後、食間、就寝前など特に限定されない。
以下に実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<試験例1>
以下の手順で、ラクチュロース摂取の血清ucOC濃度への影響を検討した。
自由意思のもと同意を得た経管栄養患者28名(70.6±15.9歳)に被験者として協力してもらい、ラクチュロース含有流動食摂取群(15名)とラクチュロース非含有流動食摂取群(13名)とに分けた。各流動食(経管摂取用栄養食)は、患者にはそれぞれの治療方針に適したものを表1に示すものから選択して提供した。
流動食を1カ月以上摂取した後、各被験者において血清ucOC濃度を含む臨床検査を実施した。
Figure 2020105107
ラクチュロース含有流動食摂取群と非含有流動食摂取群とで、被験者の年齢、身長、体重、栄養状態等には偏りは認められなかった。
一方、ラクチュロース含有流動食摂取群の血清ucOC濃度は、非含有流動食摂取群よりも統計学的に有意に低い値を示した(表2、図1)。なお、両群間でビタミンK摂取量には有意差は認められなかった。
Figure 2020105107
また、両群比較で、ラクチュロースを含む複数の栄養素において摂取量に有意差が認められたが、摂取量に依存的に血清ucOC濃度の低下が認められた栄養素はラクチュロースのみであった(表3、図2)。
Figure 2020105107

Claims (9)

  1. ラクチュロースを有効成分として含有する、血中低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)濃度を低下させるために用いられる組成物。
  2. 血液抗凝固剤の服用者に用いられる、請求項1に記載の組成物。
  3. 飲食品である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 経管摂取用栄養食である、請求項3に記載の組成物。
  5. 医薬品である、請求項1又は2に記載の組成物。
  6. 血中ucOC濃度を低下させるために用いられる組成物の製造における、ラクチュロースの使用。
  7. 血中ucOC濃度の低下における、ラクチュロースの使用。
  8. 血中ucOC濃度を低下させるために用いられる、ラクチュロース。
  9. ラクチュロースを動物に投与することを含む、血中ucOC濃度を低下させる方法。
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応用薬理, vol. 42, no. 3, JPN6022039995, 1991, pages 245 - 253, ISSN: 0004881117 *

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