以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
[1]ゲームシステム
まず、図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
本実施形態のゲームシステム1は、図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。
ユーザは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10から送信されてくるゲームをプレイすることができる。さらに、ユーザは端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、他のユーザとの間でコミュニケーションを図ることができるようになっている。
サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続された端末装置20を用いて、ユーザにゲームをプレイさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。また、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能してもよい。ここで、SNSサーバとは、複数のユーザ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であってもよい。
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)と呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
特に、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供することができるようになっている。
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のユーザの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
一方、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
そして、サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される課金情報、ゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接
続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるプレーヤ情報記憶部146等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20のユーザ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。そして、サーバ装置10は、ゲーム処理結果を端末装置20に送信し、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム処理結果を端末装置20にユーザに閲覧可能に提供する各種の処理を行うようになっている。
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、ユーザ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をユーザに提供する各種の処理を実行し、ユーザによってゲームを実行させるようになっている。ただし、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
具体的には、端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するプレーヤ情報記憶部146を取得させてゲームを実行する構成を有している。
[2]サーバ装置
次に、図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
サーバ装置10は、管理者やその他の入力に用いるための入力部150、所定の表示を行う表示部190、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
入力部150は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部150は、マウスやキーボード等によって構成される。
表示部190は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部190は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディス
ク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
通信部196は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
また、本実施形態の記憶部140は、主記憶部142の他に、ゲームに関する情報を示すゲーム情報が記憶されるゲームデータ記憶部144、及び、各プレーヤに関する情報を示すプレーヤ情報が記憶されるプレーヤ情報記憶部146、分析結果記憶部147を有している。
特に、ゲームデータ記憶部144には、ゲームが実施されるゲーム空間(ゲームフィールド)の情報、各キャラクタに関する情報、仮想カメラの情報、その他ゲームで用いられる設定値等が記憶される。また、ゲームデータ記憶部144には、サーバ装置10が管理するゲーム媒体の情報が記憶される。
また、プレーヤ情報記憶部146には、プレーヤ毎に
(1)プレーヤのニックネームやプレーヤID及びチームに属している場合には、所属チーム名やそのID(以下、「所属情報」という。)、
(2)現在の得点、獲得した報酬若しくはゲーム時間などの個人及びチームの成績に関する情報(以下、「成績情報」ともいう。)、
(3)プレーヤキャラクタの特性や属性及び当該プレーヤキャラクタが有するゲーム媒体(アイテム等)やその種別(アイテムの能力も含む)、パラメータに関する情報
(4)他のプレーヤキャラクタや他のチームとの対戦ゲームにおける他のプレーヤキャラクタや他のチームとの勝敗数などの戦績に関する情報(以下、「戦績情報」ともいう。)、
(5)各プレーヤ又はチームのゲームフィールド内の位置を示す位置情報、
(6)敗退の有無(ゲームオーバか否か)の情報(以下、「敗退情報」ともいう。)、及び、
(7)課金履歴及び課金額などの課金に関する情報、
が記憶される。
なお、プレーヤ情報に含まれる成績情報、戦績情報及び敗退情報は、予め定められたタイミング毎に更新される。例えば、予め定められたタイミングとしては、所与の期間毎(5分毎など)、プレーヤがログアウトするタイミング、ゲーム内の所定の時刻(朝8:00など)、所定のイベントが発生したタイミング(いずれかの個人間対戦やチーム間対戦が終了したタイミング)などが含まれる。
分析結果記憶部147には、対戦ゲームのゲーム状況(例えば、戦闘状況)を分析した分析結果が、プレーヤ毎に記憶される。
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
例えば、処理部100(プロセッサ)は、情報記憶媒体180に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末装置20からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102及びゲーム管理部103、タイマ管理部107、情報提供部108、表示制御部111、分析部121、抽選処理部122、抽選オブジェクト制御部123、通知部124、を少なくとも有している。
通信制御部101は、端末装置20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。特に、本実施形態の通信制御部101は、プレーヤの端末装置20からの要求に基づいて、ゲーム画面に関する情報を、当該プレーヤの端末装置20に送信する処理を行う。
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザの要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザによって送信されるデータを受信する処理を行う。
なお、本実施形態では、サーバ装置10がSNSサーバとしての機能も備えていている場合を例に説明するが、サーバ装置10を、ゲーム用のサーバと、SNS用のサーバと別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
ゲーム管理部103は、端末装置20と連動し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいてバトルロワイアルに関する各種のゲーム処理を実行する。
ゲーム管理部103は、ゲームに関する各種情報、仮想カメラに関する各種情報(例えば、仮想カメラに関する情報)を管理し、各端末装置20にゲームに関する各種情報を送信する。
例えば、ゲーム管理部103は、ゲームを実行するゲームフィールド(すなわち、ゲーム空間)内の存在する競技エリアに応じて、各プレーヤのキャラクタに対して所与の制約を課すための各種の処理を実行する。
なお、ゲーム管理部103は、NPCなどの予め設定されたキャラクタにおける制御を実行する。
タイマ管理部107は、タイマ機能を有し、ゲームの進行状況を管理するために用いる。特に、タイマ管理部107は、ゲーム管理部103と連動し、現在時刻や予め設定された時刻を各部に出力する。また、タイマ管理部107は、各端末装置と同期を取るために
用いられる。
情報提供部108は、端末装置20によってゲームを処理させるため各種のゲーム情報を生成して該当する端末装置20に提供する。
表示制御部111は、端末装置20(端末装置20の表示部290)にゲーム画面を表示させる制御を行う。例えば、表示制御部111は、ゲーム空間上の抽選オブジェクトLの位置LAを、ゲーム画面に表示させる。
分析部121は、ゲーム空間で発生しているゲーム状況(例えば、戦闘状況)を分析する。ゲーム状況(例えば、戦闘状況)の分析とは、ゲーム全体に関するゲーム状況(例えば、戦闘状況)の分析、全キャラクタに応じた需要の分析、個々のキャラクタの需要の分析を含む。詳細は後述する。
抽選処理部122は、プレーヤ又はキャラクタに関連付けられた所定パラメータを消費することを条件に抽選処理を実行し、当選したゲーム媒体を当該キャラクタに提供する。特に、本実施形態の抽選処理部122は、分析部121の分析結果に基づき、抽選処理の対象となるゲーム媒体、抽選処理の対象となるゲーム媒体の当選確率、前記所定パラメータの消費量及び抽選処理の対象となるゲーム媒体の当選確率を対応付けた確率テーブルの少なくとも1つを含む抽選内容を、変更する。詳細は後述する。
抽選オブジェクト制御部123は、ゲーム空間に抽選オブジェクトを配置する。例えば、抽選オブジェクト制御部123は、分析部121の分析結果に基づき、抽選オブジェクトLの配置位置を決定する。詳細は後述する。
通知部124は、所与の情報をプレーヤに通知する処理を行う。詳細は後述する。
[3]端末装置
次に、図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、図3は、本実施形態における端末装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。また、本実施形態の端末装置20は図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
入力部260は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、タッチパネル又はタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。すなわち、入力部260は、画像が表示される画面上における2次元の指示位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。例えば、入力部260は、接触検出領域(タッチパネル)における、2次元の接触位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。
なお、表示画面(以下、特別な場合を除き「タッチパネル」という。)への接触操作は、指先を用いて行うようにしてもよいし、タッチペンなどの入力機器を用いて行うようにしてもよい。
また、入力部260は、指示位置以外の操作情報(操作信号)を入力可能なボタンやレバー、キーボード、ステアリング、マイク、加速度センサなどを備えていてもよい。
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272と、プレーヤに関する情報を示すプレーヤ情報記憶部273と、テーブルデータなどのゲームを実行する上で必要な各種のデータを記憶するゲームデータ記憶部27
4と、分析結果記憶部275を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよいし、サーバ装置10の記憶部140がその一部を構成してもよい。
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
また、情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。なお、処理部200は、後述するように、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
特に、本実施形態では表示部290は、タッチパネルディスプレイを用いることによりプレーヤがゲーム操作を行う入力部260としても機能する。ここでタッチパネルとして、例えば抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量方式、電磁誘導方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などのタッチパネルを用いることができる。
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
通信部296は、外部(例えばホスト装置や他の端末装置)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
なお、端末装置20は、サーバ装置10が有する情報記憶媒体180や記憶部140に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280や記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信して端末装置20を機能させる場合も本発明の範囲内に含めることができる。
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力データやプログラムなどに基づいて、サーバ装置10と連動して、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
特に、本実施形態においては、ゲーム処理として、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、プレーヤオブジェクト、敵オブジェクトなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などが含まれる。
また、処理部200は、記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
特に、本実施形態の処理部200は、オブジェクト空間設定部210と、表示制御部2
11、入力受付処理部212と、ゲーム制御部213と、ゲーム演算部215と、仮想カメラ制御部217と、ゲーム管理部218と、画像生成部230と、音処理部231とを含む。また、これらの一部を省略する構成としてもよい。
オブジェクト空間設定部210は、オブジェクト(プレーヤオブジェクト、移動体、敵オブジェクト)、移動経路、建物、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(スプライト、ビルボード、ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。
具体的にはオブジェクト空間設定部210は、オブジェクト(モデルオブジェクト)の位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y)或いは(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y軸回りでの回転角度)或いは(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
ここで、オブジェクト空間とは、いわゆる仮想2次元空間、仮想3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
そして、オブジェクト空間を2次元空間とした場合には、複数のオブジェクトそれぞれについて設定された優先順位に基づいてオブジェクトを配置する。例えば、奥側にあるように見せたいオブジェクト(スプライト)から順にオブジェクトを配置し、手前側にあるように見せたいオブジェクトを重ねて配置する処理を行うことができる。
また、描画サイズが大きなオブジェクトを画像の下方に配置し、描画サイズが小さなオブジェクトを画像の上方に配置すれば、画面の上方に対応するオブジェクト空間が奥側にあるように見せることができ、画面の下方に対応するオブジェクト空間が手前側にあるように見せることができる。
なお、オブジェクト空間を3次元空間とした場合には、ワールド座標系にオブジェクトを配置する。
表示制御部211は、サーバ装置10から送信された情報に基づいて、ゲーム中に必要な情報を表示部290に表示させる。
入力受付処理部212は、入力部260によって入力されたプレーヤの入力指示を受け付けるとともに、受け付けた入力指示をゲーム制御部213に出力する。例えば、入力受付処理部212は、プレーヤの操作対象のキャラクタの移動指示や動作指示を受け付ける。
ゲーム制御部213は、入力受付処理部212によって受け付けたコマンドに基づくゲーム処理を実行する。
特に、ゲーム制御部213は、サーバ装置10から送信されたゲームに関する各種の情報(ゲーム情報)と、入力受付処理部212によって受け付けたコマンド(すなわち、入力指示)と、に基づいて、操作対象となるキャラクタ(すなわち、プレーヤキャラクタ)に対する制御、又は、敵キャラクタやその他の付随するキャラクタに対する制御を実行する。
また、ゲーム制御部213は、移動制御部214を含む。例えば、移動制御部214は、オブジェクト空間内における移動体オブジェクト(特に、各キャラクタ)等の移動演算を行う。例えば、移動制御部214は、プレーヤの操作入力に基づいて、プレーヤの操作対象のキャラクタを移動させる。また、移動制御部214は、サーバ装置10を介して、他プレーヤの端末装置20から他プレーヤの操作対象のキャラクタの移動情報を受信し、当該移動情報に基づき他キャラクタの移動制御を行う。また、本実施形態の移動制御部214は、サーバ装置10から、ノンプレーヤキャラクタの移動情報を受信し、当該移動情報に基づきノンプレーヤキャラクタの移動制御を行う。
また、ゲーム制御部213は、サーバ装置10から送信されたゲーム情報、及び、入力部260によりプレーヤが入力した入力データ又はプログラム(移動アルゴリズム)や各種データ(モーションデータ)などに基づいて、移動体オブジェクトをオブジェクト空間内で移動させ、又は、移動体オブジェクトの動作(モーション、アニメーション)を制御するための処理を行う。
具体的には、本実施形態のゲーム制御部213は、オブジェクトの移動情報(移動方向、移動量、移動速度、位置、回転角度、或いは加速度)や動作情報(各パーツオブジェクトの位置、或いは回転角度)を、1フレーム毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。ここでフレームとは、オブジェクトの移動処理、動作処理(シミュレーション処理)や画像生成処理を行う時間の単位である。そして、本実施形態では、フレームレートは、固定としてもよいし、処理負荷に応じて可変としてもよい。
また、ゲーム制御部213は、サーバ装置10と連動して実行してもよいし、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
ゲーム演算部215は、種々のゲーム演算処理を行う。特に、ゲーム演算部215は、シューティングゲームの予め定められたオブジェクト空間の形成、マップに基づくオブジェクト空間の形成、ユーザの操作に応じて予め設定されたシナリオに基づくゲームの進行、プレーヤキャラクタと敵キャラクタ(他キャラクタ)との対戦、及び、当該対戦時のパラメータ管理などのゲームを実行する上で必要な演算処理を行う。
なお、ゲーム演算部215は、サーバ装置10と連動して実行するが、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
ゲーム演算部215は、パラメータ変動部216を含む。パラメータ変動部216は、ゲームに関するパラメータ(体力値、回復値、攻撃値等のパラメータ)を変動させる制御を行う。
また、パラメータ変動部216は、サーバ装置10と連動して実行してもよいし、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
仮想カメラ制御部217は、所与の視点から見えるゲーム空間の画像を生成するための仮想カメラの制御を行う。この場合に、仮想カメラ制御部217が、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の制御処理を行う。具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置や視線方向を制御する処理)を行う。
例えば、仮想カメラによりオブジェクト(例えば、キャラクタ、ボール、車)を後方から撮影する場合には、オブジェクトの位置又は回転の変化に仮想カメラが追従するように、仮想カメラの位置又は回転角度(仮想カメラの向き)を制御する。
この場合には、ゲーム制御部213で得られたオブジェクトの位置、回転角度又は速度などの情報に基づいて、仮想カメラを制御できる。或いは、仮想カメラを、予め決められた回転角度で回転させたり、予め決められた移動経路で移動させる制御を行ってもよい。また、この場合には、仮想カメラの位置(移動経路)又は回転角度を特定するための仮想カメラデータに基づいて仮想カメラを制御する。
なお、仮想カメラをプレーヤキャラクタの視点として設定してもよい。また、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラについて上記の制御処理が行われる。
特に、本実施形態の仮想カメラ制御部217は、ゲーム空間内に、仮想カメラを配置する。
また、仮想カメラ制御部217は、サーバ装置10と連動して実行してもよいし、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
ゲーム管理部218は、サーバ装置10と連動し、入力部260を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいて対戦ゲーム等のゲームに使用するプレーヤキャラクタ及び各種のアイテムを設定し、プレーヤ情報記憶部273に登録する。
画像生成部230は、サーバ装置10から送信された画像生成に関する各種の情報、及び、処理部200で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部(ディスプレイ)290に出力する。
特に、画像生成部230が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。特に、画像生成部230は、オブジェクト空間における仮想カメラから見える画像であって、画面上に表示する画像を生成する。
ここで、2次元画像を生成する場合には、画像生成部230は、設定された優先度が低いオブジェクトから順に描画して、オブジェクト同士が重なる場合には、優先度の高いオブジェクトを上書きして描画する。
また、3次元画像を生成する場合には、本実施形態の画像生成部230は、まずオブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理が行われる。なお、頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。
また、頂点処理では、頂点の移動処理や、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、あるいは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そしてラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(フラグメント処理)が行われる。
ピクセル処理では、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの
最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を画像バッファ272(フレームバッファ、ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。
これにより、オブジェクト空間内に設定された仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラから見える画像を分割画像として1画面に表示できるように画像を生成することができる。
なお、画像生成部230が行う頂点処理やピクセル処理は、シェーディング言語によって記述されたシェーダプログラムによって、ポリゴン(プリミティブ)の描画処理をプログラム可能にするハードウェア、いわゆるプログラマブルシェーダ(頂点シェーダやピクセルシェーダ)により実現されてもよい。プログラマブルシェーダでは、頂点単位の処理やピクセル単位の処理がプログラム可能になることで描画処理内容の自由度が高く、ハードウェアによる固定的な描画処理に比べて表現力を大幅に向上させることができる。
そして、画像生成部230は、オブジェクトを描画する際に、ジオメトリ処理、テクスチャマッピング、隠面消去処理、αブレンディング等を行う。
αブレンディング(α合成)は、α値(A値)に基づく半透明合成処理(通常αブレンディング、加算αブレンディング又は減算αブレンディング等)のことである。
なお、α値は、各ピクセル(テクセル、ドット)に関連づけて記憶できる情報であり、例えば色情報以外のプラスアルファの情報である。α値は、マスク情報、半透明度(透明度、不透明度と等価)、バンプ情報などとして使用できる。
ジオメトリ処理では、オブジェクトに対して、座標変換、クリッピング処理、透視投影変換、或いは光源計算等の処理を行う。そして、ジオメトリ処理後(透視投影変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ(輝度データ)、法線ベクトル、或いはα値等)を記憶部270に記憶する。
テクスチャマッピングでは、記憶部270のテクスチャ記憶部に記憶されるテクスチャ(テクセル値)をオブジェクトにマッピングする処理を行う。具体的には、オブジェクトの頂点に設定(付与)されるテクスチャ座標等を用いて記憶部270のテクスチャ記憶部からテクスチャ(色(RGB)、α値などの表面プロパティ)を読み出し、2次元の画像であるテクスチャをオブジェクトにマッピングする。この場合に、ピクセルとテクセルとを対応づける処理や、テクセルの補間としてバイリニア補間などを行う。
なお、本実施形態では、オブジェクトを描画する際に、所与のテクスチャをマッピングする処理を行うようにしてもよい。この場合には、マッピングされるテクスチャの色分布(テクセルパターン)を動的に変化させることができる。
また、この場合において、色分布(ピクセルパターン)が異なるテクスチャを動的に生成してもよいし、複数の色分布が異なるテクスチャを予め用意しておき、使用するテクスチャを動的に切り替えるようにしてもよい。またオブジェクト単位でテクスチャの色分布を変化させてもよい。
隠面消去処理では、描画ピクセルのZ値(奥行き情報)が格納されるZバッファ(奥行きバッファ)を用いたZバッファ法(奥行き比較法、Zテスト)による隠面消去処理を行
う。すなわち、オブジェクトのプリミティブに対応する描画ピクセルを描画する際に、Zバッファに格納されるZ値を参照するとともに、当該参照されたZバッファのZ値と、プリミティブの描画ピクセルでのZ値とを比較し、描画ピクセルでのZ値が、仮想カメラから見て手前側となるZ値(例えば小さなZ値)である場合には、その描画ピクセルの描画処理を行うとともにZバッファのZ値を新たなZ値に更新する。
αブレンディング(α合成)では、画像生成部230は、α値(A値)に基づく半透明合成処理(通常αブレンディング、加算αブレンディング又は減算αブレンディング等)を行う。なお、α値は、各ピクセル(テクセル、ドット)に関連づけて記憶できる情報であり、例えば色情報以外のプラスアルファの情報である。α値は、マスク情報、半透明度(透明度、不透明度と等価)、バンプ情報などとして使用できる。
音処理部231は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
[4]概要
本実施形態のゲームシステムは、複数人が参加するゲームで、各キャラクタ(例えば、100人のキャラクタ)が配置されるゲーム空間内で、プレーヤのキャラクタが最後の一人(又は最後の一チーム)になるまで戦い抜くという、いわゆるバトルロワイアルゲーム(「バトロワゲーム」、「バトルロイヤルゲーム」、「サバイバルゲーム」とも言う。)のシステムである。最後の一人(又は最後の一チーム)に生き残ればプレーヤの勝利となる。
本実施形態のゲームシステム1を構成するサーバ装置10は、各プレーヤが操作する端末装置20と連動し、例えば、1つのゲーム空間(すなわち、仮想3次元空間によるゲームフィールド)を形成するとともに、当該ゲームフィールド内において、各プレーヤの操作対象のキャラクタによってシューティングゲームやアクションゲームなどの対戦ゲームを実行する構成を有している。
また、サーバ装置10は、ゲーム空間内で、複数のキャラクタが移動してゲームを実行し、当該ゲームに関する情報を端末装置20に提供する構成を有している。
特に、本実施形態のサーバ装置10は、図4に示すように、ゲーム空間に抽選オブジェクト(ガチャと呼ばれるオブジェクト)Lを配置する。そして、図5に示すように、ゲーム空間において、例えば、プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1(プレーヤキャラクタC1)が抽選オブジェクトLに接近すると、プレーヤP1の実行指示に基づきキャラクタC1(又はプレーヤP1)に関連付けられた所定パラメータXから消費量(例えば、10)を消費することを条件に抽選処理を実行し、当選したゲーム媒体(アイテム等)を当該キャラクタC1に提供する。例えば、キャラクタC1の体力値を上昇させるアイテムや弾丸などのアイテムがキャラクタC1に提供されるようになれば、キャラクタC1にとって好適な状況となる。
特に、本実施形態のサーバ装置10は、ゲーム空間で発生しているゲーム状況(例えば、戦闘状況)を分析し、分析された分析結果に基づき、抽選処理の対象となるゲーム媒体、抽選処理の対象となるゲーム媒体の当選確率、所定パラメータXの消費量及び抽選処理の対象となるゲーム媒体の当選確率を対応付けた確率テーブルの少なくとも1つを含む抽選内容を、変更する。
したがって、本実施形態によれば、例えば、キャラクタC1が対戦ゲームにおいては敗退するおそれがある危機的な戦闘状況であると分析され、キャラクタC1の体力を上昇さ
せるようなアイテムを、当該キャラクタC1の需要に合致すると分析されると、当該キャラクタC1の体力値を上昇させるアイテム獲得チャンスを与えることができる。例えば、キャラクタC1が当該アイテムを獲得した場合、危機を挽回して対戦ゲームに継続して参戦できるようにすることが可能となる。このように、本実施形態によれば、より興趣性の高いバトルロワイアルゲームを実現することができる。
本実施形態のキャラクタは、プレーヤによって操作されるキャラクタであってもよいし、プログラムなどのゲーム処理に従ってコンピュータ制御され、プレーヤによって操作されないNPC(ノンプレーヤキャラクタ)であってもよい。
また、本実施形態のゲームは、1ゲームあたりの制限時間(例えば、30分間)を設けている。
また、本実施形態では、所定のタイミングで、各キャラクタが移動可能な競技エリア(安全地帯ともいう。)を、所定の期間かけて縮小させる制御を行う。
以下の説明では、説明の便宜上、プレーヤP1の端末装置20Aにおいて、プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1が対戦ゲームに参加する処理例について説明する。
また、本実施形態の対戦ゲームにおいてゲーム開始時点の全キャラクタの体力値の初期値は所定の初期値(例えば、100)に設定される。
また、本実施形態の対戦ゲームは、複数のグループで構成される。例えば、キャラクタC1、C3、C5、C7で構成されるグループG1と、キャラクタC2、C4、C6、C8で構成されるグループG2が少なくとも存在し、グループで勝敗を判定する。
[5]プレーヤが所持するゲーム媒体
図6は、各プレーヤが所有(所持)するゲーム媒体のリストの一例を示す。サーバ装置10は、プレーヤ情報記憶部146に、プレーヤID(又はプレーヤの操作対象のキャラクタID)に対応付けて、当該プレーヤが所持するゲーム媒体の情報を記憶する。
例えば、プレーヤ情報記憶部146には、プレーヤP1の識別情報(プレーヤID)に対応付けて、プレーヤP1の所持する1又は複数のゲーム媒体ID(ゲーム媒体の識別情報)と、各ゲーム媒体の名前が記憶される。
なお、図示していないが、各ゲーム媒体にパラメータ(例えば、ゲーム媒体の攻撃力、防御力、回復力、耐久値等)が設定されている場合、当該パラメータを、ゲーム媒体IDに対応付けて記憶する。
なお、各プレーヤの端末装置20は、サーバ装置10と同期し、プレーヤID(キャラクタID)の所持ゲーム媒体のリストを共有する。端末装置20は、所持ゲーム媒体のリストを、プレーヤ情報記憶部273に記憶する。
[6]サーバ装置10が管理するゲーム媒体
図7は、サーバ装置10が管理するゲーム媒体の一例を示す。サーバ装置10は、ゲームデータ記憶部144に、ゲーム媒体IDに対応付けて、ゲーム媒体の名称、攻撃力、防御力、回復力、レアリティ、所持率等の情報を記憶する。
攻撃力は、例えば、1回の攻撃(例えば、ライフル等の発砲)で敵キャラクタにヒットした際に敵キャラクタの体力値から減算する値を示す。例えば、キャラクタC1の体力値
が100である場合、ゲーム媒体ID=A1のライフルAの発砲がヒットした場合、ライフルAの攻撃力60を減算することになり、キャラクタC1の体力値は40に更新される。
防御力は、敵キャラクタから攻撃を受けた際に受けるダメージを減算する値を示す。例えば、キャラクタC1がゲーム媒体ID=A7の防弾チョッキを装備していた場合において、防弾チョッキにライフルAの発砲がヒットした場合、ライフルAの攻撃力60から防弾チョッキの防御力50を減算し、キャラクタC1が受けるダメージは10となる。つまり、キャラクタC1の体力値が100である場合、ダメージ値の10を減算することになり、キャラクタC1の体力値は90に更新される。
回復力は、体力値を上昇させる値を示す。例えば、キャラクタC1がゲーム媒体ID=A8の包帯を使用した場合、キャラクタC1の体力値に回復力20を加算する。なお、ゲーム媒体の種類に応じて、時間経過に応じて段階的に体力値を上昇させてもよいし、瞬時に回復力を上昇させてもよい。例えば、包帯のゲーム媒体は、時間経過に応じて体力値を上昇させ、医療アイテムのゲーム媒体は、瞬時に体力値を上昇させる。
レアリティは、ゲーム媒体の希少度を示すパラメータである。希少度の高いアイテムほどゲームなどでプレーヤが獲得できる確率が低く設定される。
[7]抽選処理の説明
[7.1]確率テーブルの説明
図8は、抽選対象のゲーム媒体及び当該ゲーム媒体の当選確率を対応付けた確率テーブル(抽選テーブル、乱数テーブルともいう。)の一例を示す。例えば、サーバ装置10は、ゲームデータ記憶部144に、抽選対象のゲーム媒体の確率テーブルを記憶する。
例えば、図8に示すように、ライフルA、ヘルメットA、包帯のゲーム媒体を、抽選対象のゲーム媒体とする。そして、各ゲーム媒体に応じて乱数範囲を設定した確率テーブルをゲームデータ記憶部144に記憶する。
つまり、確率テーブルは、ライフルA、ヘルメットA、包帯の各ゲーム媒体に応じて乱数範囲に区画したものである。この乱数範囲は各ゲーム媒体の当選確率に応じて設定される。
そして、本実施形態のサーバ装置10は、確率テーブルに基づいて抽選処理を行う。例えば、図8に示すように、ライフルAの当選確率が40%に設定されている場合には、40%の確率でライフルAが当選するように抽選処理を行うようにする。
つまり、本実施形態の抽選処理では、所与の乱数発生アルゴリズムに基づき、1〜100の範囲で乱数値を算出し、算出された乱数値が、ライフルAの乱数範囲に含まれる場合には、ライフルAの当選と判定し、ライフルAをキャラクタに提供する処理を行う。
また、本実施形態の抽選処理では、算出された乱数値が、ヘルメットAの乱数範囲に含まれる場合には、ヘルメットAの当選と判定し、ヘルメットAをキャラクタに提供する処理を行う。
また、本実施形態の抽選処理では、算出された乱数値が、包帯の乱数範囲に含まれる場合には、包帯の当選と判定し、包帯をキャラクタに提供する処理を行う。
なお、当選確率は、幅がある概念であってもよい。例えば、ライフルAの当選確率が4
0%に設定されている場合には、40%を基準に前後数%の幅のある確率幅(38〜42%の確率幅)でライフルAが当選するように抽選処理を行うようにする。
[7.2]抽選処理の実行の説明
本実施形態の抽選処理部122は、プレーヤの操作対象のキャラクタに関連付けられた所定パラメータXを消費することを条件に抽選処理を実行し、当選したゲーム媒体(アイテム等)を当該キャラクタ(当該プレーヤ)に提供(付与)する。
なお、所定パラメータXとは、ゲーム内通貨、抽選に関するポイント値等である。例えば、ポイント値を上昇させるアイテムをゲーム空間に配置し、当該アイテムを取得した場合に当該アイテムに応じた値をポイント値に加算する制御を行ってもよい。
例えば、本実施形態の抽選オブジェクト制御部123は、ゲーム空間に抽選オブジェクトを配置する。そして、抽選処理部122は、抽選オブジェクトLとキャラクタとの位置関係が所定の位置関係である場合に、抽選処理を実行可能に制御する。所定の位置関係とは、図5に示すように、抽選オブジェクトの位置LAとキャラクタC1の位置AP1との距離が、所定の距離以内(例えば、1メートル以内)であること等である。
そして、抽選処理部122は、抽選オブジェクトの位置LAとキャラクタC1の位置AP1との距離が、所定の距離以内である場合に、キャラクタC1に関連付けられた所定パラメータXが所定の消費量以上(例えば、10以上)であるか否かを判断する。キャラクタC1に関連付けられた所定パラメータXが所定の消費量以上である場合に、表示制御部111は、図5に示すように、抽選実行可能のメッセージM2と、「所定パラメータXから消費量(10)を消費して、抽選しますか?」というメッセージM3、および、抽選実行の指示情報(抽選実行のボタン)B1を表示する。
抽選処理部122は、図5に示すように、プレーヤP1から「抽選実行」の指示を受け付けた場合に、所定パラメータXから所定の消費量を消費(減算)して、抽選処理を実行する。例えば、プレーヤP1の端末装置20Aの表示画面で抽選実行のボタンB1へのタッチ入力が検出されると端末装置20Aはサーバ装置10に抽選実行の指示情報を送信し、サーバ装置10は、端末装置20Aから抽選実行の指示情報を受信すると、抽選を実行する。
また、本実施形態の抽選処理部122は、当選したゲーム媒体をプレーヤID(又はキャラクタIDでもよい。以下同様)に対応付けて、プレーヤ情報記憶部146に記憶する。つまり、当該プレーヤIDに対応付けて当該ゲーム媒体を、プレーヤ(キャラクタ)が所持するゲーム媒体として、当該プレーヤ情報記憶部146に記憶する。なお、端末装置20においても、当選したゲーム媒体の情報をプレーヤIDに対応付けて、プレーヤ情報記憶部273に記憶し、サーバ装置10とプレーヤの所持ゲーム媒体の情報を共有する。
[7.3]抽選内容
本実施形態の抽選処理部122は、抽選内容に基づき抽選処理を実行する。抽選内容とは、抽選対象となるゲーム媒体、抽選処理の対象となるゲーム媒体の当選確率、所定パラメータXの消費量及び抽選処理の対象となるゲーム媒体の当選確率を対応付けた確率テーブルの少なくとも1つを含む。
抽選対象となるゲーム媒体は、抽選対象となるゲーム媒体の範囲(抽選対象となるゲーム媒体の種類の範囲、個数の範囲、パラメータ(レアリティ、攻撃力、防御力、回復力等のパラメータ)の範囲を含む。
例えば、図8の例の場合、抽選対象となるゲーム媒体の種類は、ゲーム媒体ID=A1、A5、A8の範囲であり、抽選対象となるゲーム媒体の個数は3個であり、図7の例によれば、ゲーム媒体ID=A1、A5、A8のレアリティは、「低」の範囲となる。
また、抽選対象となるゲーム媒体の識別情報(ゲーム媒体ID)毎に決められた当選確率(出現確率)も、抽選内容の1つである。
また、抽選内容は、1回あたりの抽選処理を実行するための条件として所定パラメータXから消費(減算)される所定の消費量も含む。
また、抽選内容は、抽選処理の対象となるゲーム媒体の当選確率を対応付けた確率テーブルを含む。
[8]分析についての説明
本実施形態の分析部121は、ゲーム空間で発生しているゲーム状況(例えば、戦闘状況)を分析する。そして、分析部121は、分析された分析結果をサーバ装置10の分析結果記憶部147に記憶する。なお、分析部121は、分析結果を端末装置20と共有してもよい。例えば、分析部121は、プレーヤ毎に、当該プレーヤの端末装置20へ分析結果を送信する。なお、サーバ装置10は、プレーヤ毎に、プレーヤの識別情報に対応付けて当該プレーヤの分析結果(例えば、需要の情報等)を分析結果記憶部147に記憶してもよい。
[9]抽選内容の変更の説明
抽選処理部122は、分析部121の分析結果に基づき、抽選処理の対象となるゲーム媒体、抽選処理の対象となるゲーム媒体の当選確率、前記所定パラメータの消費量及び抽選処理の対象となるゲーム媒体の当選確率を対応付けた確率テーブルの少なくとも1つを含む抽選内容を、変更する。
例えば、本実施形態の分析部121は、戦闘状況の分析結果に基づき、キャラクタが必要としているゲーム媒体、つまり需要にあったゲーム媒体を特定し、抽選処理部122は、特定された当該ゲーム媒体を抽選対象のゲーム媒体とするように変更する処理や、特定された当該ゲーム媒体の当選確率を上昇させるように制御する。なお、抽選処理の対象となる特定のゲーム媒体の当選確率を上昇させた場合、抽選処理の対象となる他のゲーム媒体の当選確率を減少させるように制御する(以下の説明においても同様である)。
特に、抽選処理部122は、分析部121によって各キャラクタの優勢、劣勢を分析し、劣勢と分析されたキャラクタが所持していないゲーム媒体及び劣勢のキャラクタのパラメータ(体力値等)を上昇可能なゲーム媒体の少なくとも一方が当選しやすくなるように、抽選処理の対象となるゲーム媒体及び抽選処理の対象となるゲーム媒体の当選確率の少なくとも一方を、変更する。
なお、分析部121は、各キャラクタの体力値等に基づき、優勢、劣勢を判断する。例えば、体力値が10未満のキャラクタは劣勢と判断し、体力値が10以上のキャラクタは優勢と判断する。
[9.1]時間的要素の分析結果に基づく抽選内容の変更について
分析部121は、戦闘状況に変化があるタイミングTxを分析する。例えば、戦闘状況の変化があるタイミングTxとは、ゲーム空間に存在するキャラクタの生存数(体力値>0のキャラクタの数)が、所定数(例えば、5人)になったタイミング、複数のキャラクタ(二人以上のキャラクタ)が戦闘する(互いに攻撃する)タイミング、競技エリアが縮
小するタイミング等である。なお、このタイミングTxを分析結果として分析結果記憶部147に記憶する。
例えば、抽選処理部122は、分析部121によって、生存しているキャラクタ数が所定数以下(5人以下)になったと分析された場合、抽選対象のゲーム媒体を、パラメータ(攻撃力、防御力、回復力、レアリティ等のパラメータ)の高いゲーム媒体に変更してもよい。
例えば、抽選処理部122は、分析部121によって、生存しているキャラクタ数が所定数以下(5人以下)になったと分析された場合、図8に示す確率テーブルのライフルA(ゲーム媒体ID=A1)を、ライフルB(ゲーム媒体ID=A2)に変更する。ライフルBは、ライフルAよりも攻撃力が高く、敵を倒しやすいアイテムのため需要が高いと考えられるからである。
また、分析部121は、ゲーム開始時点からの経過時間を計時し、現時点の時間的状況を分析してもよい。例えば、分析部121は、現時点がゲーム前半(ゲーム開始時点から15分以内)であるか、現時点がゲーム後半(ゲーム開始時点から15分経過後であって30分以内)であるかを分析する。なお、分析部121は、現時点がゲーム序盤(ゲーム開始時点から10分以内)であるか、現時点がゲーム中盤(ゲーム開始時点から10分経過後であって20分以内)であるか、現時点がゲーム終盤(ゲーム開始時点から20分経過後であって30分以内(終了前))であるかを分析してもよい。分析部121は、現時点の時間的状況を分析結果記憶部147に記憶(更新記録)する。
例えば、抽選処理部122は、分析部121によって、現時点がゲーム後半と分析された場合、あるいは、現時点がゲーム終盤であると分析された場合、図8に示す確率テーブルのライフルA(ゲーム媒体ID=A1)を、ライフルB(ゲーム媒体ID=A2)に変更する。
[9.2]ゲームパラメータの分析結果に基づく抽選内容の変更について
また、分析部121は、ゲームパラメータを分析し、分析結果を分析結果記憶部147に記憶する。分析部121は、所定周期でゲーム状態を分析してもよいし、リアルタイムにゲーム状態を分析してもよい。また、分析部121は、戦闘状況の変化を分析してもよい。
[9.2.1]体力値に基づく抽選内容の変更について
例えば、分析部121は、各キャラクタの体力値をリアルタイムに分析し、現在の各キャラクタの体力値を分析結果記憶部147に記憶する。
なお、例えば、分析部121は、リアルタイムに、生存する全キャラクタの平均の体力値を算出し、現在の当該全キャラクタの平均の体力値を、分析結果記憶部147に記憶してもよい。
そして、抽選処理部122は、分析部121によって体力値が10未満であるキャラクタが存在すると分析された場合、又は、生存する全キャラクタの平均の体力値が10未満である場合に、体力値を上昇させるゲーム媒体の種類や数を増加させるように制御を行う。
例えば、図8に示す確率テーブルから、図9に示す確率テーブルに変更し、回復力を高める栄養ドリンク、医療アイテムのゲーム媒体を追加する。このように、抽選処理部122は、各キャラクタの体力値に基づき確率テーブルを変更する制御を行ってもよい。
別の言い方をすると、抽選処理部122は、分析部121によって体力値が10未満であるキャラクタが存在すると分析された場合に、体力値を上昇させる回復系のゲーム媒体の当選確率を上昇させるように制御する。
例えば、図8に示す確率テーブルでは、回復系のアイテムは包帯のみであり、体力上昇可能なアイテム(包帯)の当選確率は20%である。一方、図9に示す確率テーブルでは、回復系のアイテムは包帯、栄養ドリンク、医療アイテムがあり、体力上昇可能なアイテム(包帯、栄養ドリンク、医療アイテムのいずれか)が当選する確率は60%であり、回復系アイテムを獲得できるチャンスが広がることになる。
また、抽選処理部122は、分析部121によって体力値が10未満であるキャラクタが存在すると分析された場合に、抽選処理を行うために消費する所定パラメータXの消費量を減少させるように制御してもよい。
例えば、通常の所定パラメータXから消費する消費量が10である場合において、分析部121によって体力値が10未満であるキャラクタが存在すると分析された場合に、当該消費量を5にする。このようにすれば、所定パラメータXが少ないキャラクタも体力上昇の機会を得ることができる。
[9.2.2]スコアに基づく抽選内容の変更について
例えば、分析部121は、各キャラクタのスコアや、各グループのスコアをリアルタイムに分析し、現在の各キャラクタのスコア、グループのスコアを、分析結果記憶部147に記憶する。
例えば、分析部121は、キャラクタが敵を倒した数(キル数ともいう。)をスコアとし、抽選処理部122は、スコアが最も低いキャラクタが所持していない攻撃系のゲーム媒体を抽選対象となるように確率テーブルを変更する。例えば、スコアが最も低いキャラクタC2が、攻撃系のゲーム媒体「ライフルB」を所持していない場合に、「ライフルB」を抽選対象のゲーム媒体として加える。なお、ライフルBの当選確率を所与の値に設定し、他のゲーム媒体の当選確率を適宜調整する。
また、分析部121は、グループ毎のスコアの合計値を算出し、抽選処理部122は、スコアが最も低いグループに属する各キャラクタにおいて、所持率の最も低いゲーム媒体が抽選対象となり、当該ゲーム媒体の当選確率が高くなるように確率テーブルを変更してもよい。
[9.2.3]生存人数に基づく抽選内容の変更について
例えば、分析部121は、生存人数をリアルタイムに分析し、現在の生存人数を分析結果記憶部147に記憶する。例えば、生存人数が少なくなるにつれて、ゲーム媒体のレアリティが高くなるようにゲーム媒体を変更する。
例えば、生存人数が50人以上である場合には、レアリティが「低」であるゲーム媒体を抽選対象とし、生存人数が10人以上50人未満の場合には、レアリティが「中」であるゲーム媒体を抽選対象とし、生存人数が10人未満の場合には、レアリティが「高」であるゲーム媒体を抽選対象とする。
このようにすれば、生存時間が長いキャラクタほど、レアリティの高いゲーム媒体を入手することができ、つまり、ゲーム展開に影響を与えるゲーム媒体の入手が可能となり、白熱したゲームをプレイすることができる。
また、分析部121は、グループ毎の生存人数を算出し、抽選処理部122は、生存人数が最も低いグループに属する各キャラクタにおいて、所持率の最も低いゲーム媒体が抽選対象となり、当該ゲーム媒体の当選確率が高くなるように確率テーブルを変更してもよい。
[9.2.4]残弾数に基づく抽選内容の変更について
例えば、分析部121は、各キャラクタの装備している武器(ライフルA等)の残弾数をリアルタイムに分析し、現在の残弾数を分析結果記憶部147に記憶する。
なお、分析部121は、生存する全キャラクタの装備中の武器に対応する平均の残弾数を算出し、現在の当該平均の残弾数を、分析結果記憶部147に記憶してもよい。
そして、抽選処理部122は、分析部121によって残段数が10未満であるキャラクタが存在すると分析された場合、又は、生存する全キャラクタの平均の残弾数が10未満である場合に、弾丸を抽選対象のゲーム媒体に加える処理や、弾丸の当選確率を増加させるようにする。
[9.2.5]キャラクタ周囲の敵の数に基づく抽選内容の変更について
また、分析部121は、リアルタイムに、キャラクタ毎に、キャラクタ周囲(半径10メートル以内)の敵(他グループのキャラクタ)の数を分析し、キャラクタ毎に、現在のキャラクタ周囲の敵の数を分析結果記憶部147に記憶する。
例えば、分析部121がキャラクタC1の周囲に所定数以上(5人以上)の敵がいると分析された場合に、抽選処理部122は、キャラクタC1にとって有益なゲーム媒体を抽選対象とする。例えば、キャラクタC1にレアリティの高い防御系のアイテム(例えば、防御力が90であり、全身を防御できる全身保護スーツ)を抽選対象のゲーム媒体とする。このようにすれば、キャラクタC1が抽選を行うことによって、当該全身保護スーツを入手でき、多数からの攻撃を防御することができる。
[9.2.6]ゲーム媒体の所持率に基づく抽選内容の変更について
また、分析部121は、ゲーム媒体毎に、生存するキャラクタの当該ゲーム媒体の所持率を分析し、分析結果記憶部147に記憶する。例えば、生存する100人のキャラクタのうち、ゲーム媒体ID=A1のライフルAを所持するキャラクタが90人存在する場合、当該ライフルAの所持率は90%となる。
そして、抽選処理部122は、抽選対象のゲーム媒体の所持率に応じて、当選確率を調整するように制御してもよい。
例えば、生存数60人のうち45人がライフルAを所持している場合、ライフルAの所持率は75%となる。また、生存数60人のうち30人がヘルメットAを所持している場合、ヘルメットAの所持率は50%となる。また、生存数60人のうち15人が包帯を所持している場合、包帯の所持率は25%となる。
例えば、図8に示す確率テーブルを用いて抽選処理を行う場合には、所持率の高い順に、当選確率が高くなるように、当選確率を調整する。例えば、ライフルAの当選確率を60%にし、ヘルメットAの当選確率を30%にし、包帯の当選確率を10%にする。このようにすれば、ライフルAを所持していないキャラクタは、抽選実行によってライフルAを所持する可能性が高くなり、他のキャラクタと同じような攻撃態勢でゲームに臨むことができる。
[9.3]環境に関する説明
例えば、抽選処理部122は、抽選オブジェクトLが配置されたゲーム空間の環境情報に応じて、抽選内容を変更するようにしてもよい。
「環境情報」とは、雨、晴、雪、川の近く、海の近く等の情報、地形情報等である。
例えば、抽選処理部122は、抽選オブジェクトLが配置された位置LAの周囲(例えば、位置LAを中心とする半径100メートル以内)に、川や海がある場合に、水中服やゴーグル、フィンなどのゲーム媒体を抽選対象とし、当該ゲーム媒体の当選確率を上昇させるように制御する。
また、抽選処理部122は、抽選オブジェクトLが配置された位置LAの周囲に草木がある場合、迷彩セット(迷彩服、迷彩リュック等)のゲーム媒体を抽選対象とし、当該ゲーム媒体の当選確率を上昇させるように制御する。
また、抽選処理部122は、抽選オブジェクトLが配置された位置LAの周囲に、雨が降っている場合、雨具(レインコート等)のゲーム媒体を抽選対象とし、当該ゲーム媒体の当選確率を上昇させるように制御する。
[9.4]劣勢のキャラクタ
抽選処理部122は、分析部121によって劣勢のキャラクタと判別されたキャラクタに対して、所定パラメータXから消費する消費量を5にしてもよい。なお、優勢のキャラクタの消費量は10のままである。このようにすれば、劣勢であるキャラクタが少しでも有利に危機状況を脱することができる。
また、抽選処理部122は、優勢のキャラクタが所持しているゲーム媒体であって、劣勢のキャラクタが所持していないゲーム媒体を抽選対象とし、当該ゲーム媒体の当選確率を上昇させる制御や、当該ゲーム媒体の当選確率が高い確率テーブルに変更してもよい。
[10]抽選オブジェクトの制御
[10.1]配置位置
抽選オブジェクト制御部123は、分析部121の分析結果に基づき、抽選オブジェクトLの配置位置を決定する。
例えば、分析部121は、各キャラクタの戦闘位置を分析し、当該戦闘位置に、抽選オブジェクトLを配置する。例えば、各キャラクタの攻撃位置(例えば、キャラクタがライフル等の武器で発砲した際の当該キャラクタの位置)を戦闘位置の一例として記憶してもよいし、所定の期間における各キャラクタの攻撃位置に基づき、攻撃中心位置を割り出し、当該攻撃中心位置を戦闘位置の一例として記憶してもよい。
また、分析部121は、複数のキャラクタが密集している密集位置を分析し、当該密集位置に、抽選オブジェクトLを配置する。例えば、密集位置は、単位面積あたりに10人以上キャラクタが存在する範囲の中心位置とする。例えば、分析部121は、半径が100メートル以内の円のエリアであって、少なくとも当該エリアに所定数(10人)のキャラクタが存在するエリアを分析し、抽選オブジェクト制御部123は、当該エリアの中心位置に抽選オブジェクトLを配置する。
分析部121は、所定周期で戦闘位置や密集位置を分析してもよいし、リアルタイムに戦闘位置や密集位置を分析してもよい。また、分析部121は、戦闘状況に変化があるタ
イミングTx(例えば、ゲーム空間に存在するキャラクタの生存数が所定数になったタイミング)に、戦闘位置や密集位置を分析し、戦闘位置や密集位置に、抽選オブジェクトLを配置してもよい。
抽選オブジェクト制御部123は、抽選オブジェクトLをゲーム空間内に配置変更可能(瞬間移動可能或いは移動可能)に制御する。例えば、抽選オブジェクト制御部123は、抽選オブジェクトLをゲーム空間内に瞬間移動させるように制御してもよい。例えば、フレームレートの第Kフレームにおいて、位置LA1に抽選オブジェクトLを配置し、第K+1フレームにおいて、位置LA1とは異なる位置LA2に抽選オブジェクトLを配置してもよい。
[10.2]抽選オブジェクトの配置タイミング
抽選オブジェクト制御部123は、分析部121の分析結果に基づき決定されたタイミングで、抽選オブジェクトLをゲーム空間に配置するようにしてもよい。
具体的に説明すると、抽選オブジェクト制御部123は、分析部121によって、戦闘状況の変化があるタイミングTxで、抽選オブジェクトLをゲーム空間に配置する。例えば、抽選オブジェクト制御部123は、ゲーム空間に存在するキャラクタの生存数が、所定数(例えば、5人)になったタイミングに、抽選オブジェクトLをゲーム空間に配置するようにする。このようにすれば、所定数のキャラクタのうち、いずれのキャラクタが抽選オブジェクトLから提供されるゲーム媒体を先に獲得するのか、そして、獲得したゲーム媒体によって生き残ることができるのか、等、ゲーム展開を白熱したものにすることができる。
抽選オブジェクト制御部123は、現時点がゲーム後半に突入したタイミング(ゲーム開始から15分経過時点)、あるいは、現時点がゲーム終盤になったタイミング(ゲーム開始から20分経過時点)で、抽選オブジェクトLをゲーム空間に配置するようにしてもよい。
[10.3]移動制御
抽選オブジェクト制御部123は、抽選オブジェクトLを移動可能に制御する。抽選オブジェクト制御部123は、自律移動してもよいし、キャラクタに対する操作によって移動可能に制御してもよい。例えば、抽選オブジェクトLは車輪がついたオブジェクトとし、ゲーム空間で移動制御を行う。
また、抽選オブジェクト制御部123は、劣勢なキャラクタ(例えば、体力値が最も低値キャラクタ)の位置(又は近傍)に移動するように、抽選オブジェクトLを移動させてもよい。
また、例えば、分析部121がキャラクタC1の周囲に所定数以上(5人以上)の敵がいると分析された場合に、キャラクタC1の近く(例えば、キャラクタC1の位置から1メートルの位置)に、抽選オブジェクトLを移動させる(配置でもよい)。このようにすれば、危機的状況であるキャラクタC1は簡単に抽選処理を実行することができ、好適なアイテムを入手できれば、危機を挽回することができる。
また、抽選オブジェクト制御部123は、所定スキルや呼び出しアイテムを所持するキャラクタについてのみ、呼び出しコマンドを実行可能に制御できてもよい。つまり、抽選オブジェクト制御部123は、呼び出しコマンドを実行したキャラクタの位置に抽選オブジェクトLを移動させるように制御する。
[10.4]表示制御
表示制御部111は、ゲーム空間上の抽選オブジェクトLの位置LAを、ゲーム画面に表示させる。表示制御部111は、各プレーヤの端末装置20に対し、当該プレーヤの操作対象のキャラクタを視点とするゲーム画面のマップMPにおいて抽選オブジェクトLの位置LAを表示する。
例えば、表示制御部111は、図10に示すように、プレーヤP1の端末装置20Aに対して、当該プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1の3人称視点とするゲーム画面GAにおいて、マップMPを表示する。そして、マップMPにおいて、キャラクタC1の向きV1と、抽選オブジェクトLの位置LAを表示するように制御する。
なお、本実施形態では、抽選オブジェクトLの可視アイテムを所持しているキャラクタや可視スキルのあるキャラクタに対してのみ、抽選オブジェクトLの位置LAを表示可能になるように制御してもよい。
[10.5]その他
そして、本実施形態の抽選オブジェクト制御部123は、分析部121によって分析された結果に基づき、抽選オブジェクトLをゲーム空間から消去してもよい。
[11]次回の抽選処理の実行可能条件の設定
抽選処理部122は、抽選処理を実行した後に、次回の抽選処理の実行可能条件を設定するようにしてもよい。つまり、抽選処理部122は、次回の抽選処理の際は、設定された当該実行可能条件を満足した場合に、抽選処理を実行する。
例えば、抽選処理部122は、プレーヤP1の実行指示に基づきN回目(N≧1)の抽選処理を実行し、プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1のゲーム媒体を提供したとする。そして、抽選処理部122は、N回目の抽選処理を実行した後に、(N+1)回目の抽選可能条件の1つとして、プレーヤP1からパスワードの指示を受け付け、パスワードを設定する。
抽選処理部122は、(N+1)回目の抽選の際に、例えば、プレーヤP2から実行指示を受け付けた場合に、プレーヤP2から(N+1)回目の抽選可能条件であるパスワードを受け付ける。抽選処理部122は、プレーヤP2から受け付けたパスワードと、設定されたパスワードが一致した場合に、抽選処理を実行する。一方、抽選処理部122は、プレーヤP2から受け付けたパスワードと、設定されたパスワードが一致しない場合に、抽選処理を実行しないように制御する。
例えば、プレーヤP1とプレーヤP2が仲間であればパスワードを共有することによって、ゲーム媒体の提供を受けられるが、プレーヤP1とプレーヤP2が別のグループである場合には、パスワードを共有しないようにし、ライバルに対してゲーム媒体の提供の機会を与えないようにすることができる。
なお、抽選処理部122は、N回目の抽選処理を実行した後に、(N+1)回目の抽選可能条件の1つとして、プレーヤP1から、(N+1)回目の抽選処理が実行可能になるまでの待機時間を設定してもよい。例えば、プレーヤP1から待機時間を1分間に設定した場合には、待機時間を設定した時点T1から1分間が経過するまで、(N+1)回目の抽選処理を実行できないように制御し、待機時間を設定した時点T1から1分間が経過後、(N+1)回目の抽選処理を実行可能とする。
また、抽選処理部122は、N回目の抽選処理を実行した後に、所定パラメータXから
消費する消費量を設定してもよい。例えば、プレーヤP1から(N+1)回目の抽選処理の消費量を「20」に設定した場合には、プレーヤP2の所定パラメータXが20以上である場合に、プレーヤP2は所定パラメータXから「20」を消費して(N+1)回目の抽選処理を実行することができる。
また、抽選処理部122は、N回目の抽選処理を実行した後に、抽選を実行することが可能な体力値を設定してもよい。例えば、プレーヤP1から(N+1)回目の抽選処理に必要な体力値を「80」に設定した場合には、プレーヤP2の体力値が80以上である場合に、(N+1)回目の抽選処理を実行することができる。
なお、抽選処理部122は、N回目の抽選処理を実行したプレーヤP1の指示ではなく、CPU制御(コンピュータ制)によって(N+1)回目の抽選処理の実行可能条件を設定するように制御してもよい。
[12]ゲーム状況に応じたゲーム媒体に関する処理の説明
また、抽選処理部122は、ゲーム状況に応じて、キャラクタに利益を与えるゲーム媒体を提供する処理、キャラクタに不利益を与えるゲーム媒体を提供する処理、又は、当選したゲーム媒体を付与しない処理を行ってもよい。
「キャラクタに利益を与えるゲーム媒体」とは、例えば、キャラクタの体力値を増加させるアイテムや、攻撃防御に有利なアイテム等である。また、「キャラクタに不利益を与えるゲーム媒体」とは、例えば、キャラクタの体力値を減少させる毒あるいは爆弾等、存在が他キャラクタに知られてしまう警報装置等である。抽選処理部122は、当選されたゲーム媒体に替えて、キャラクタに利益を与えるゲーム媒体、又は、キャラクタに不利益を与えるゲーム媒体を提供するようにしてもよいし、抽選対象のアイテムを、キャラクタに利益を与えるゲーム媒体、又は、キャラクタに不利益を与えるゲーム媒体にして抽選を行ってもよい。
例えば、抽選対象のアイテムを、キャラクタに不利益を与える爆弾アイテムにした場合、抽選処理部122によって爆弾アイテムが当選された場合、ゲーム空間において、キャラクタC1によって使用される抽選オブジェクトLから爆弾アイテムが排出され、キャラクタC1と爆弾アイテムとの接触によって爆弾が爆発するようにしてもよい。
例えば、抽選対象のアイテムを、キャラクタに不利益を与える警報装置アイテムにした場合、抽選処理部122によって警報装置アイテムが当選された場合、ゲーム空間において、キャラクタC1によって使用される抽選オブジェクトLから警報装置アイテムが排出され、キャラクタC1と警報装置アイテムとの接触によって警報装置が作動し警報音が出力されるように制御してもよい。
なお、抽選処理部122は、CPU制御(コンピュータ制御)又は特定のプレーヤの指示に基づきトラップ(罠)の有無を設定してもよい。そして、トラップが有効である場合(ゲーム状況の一例)に、キャラクタに不利益を与えるゲーム媒体を提供する処理を行ってもよい。例えば、トラップの有効/無効については各プレーヤに通知しない(プレーヤの端末装置20に表示しない)ように制御する。つまり、トラップを設定したのが特定のプレーヤである場合には、特定のプレーヤ以外は、トラップの有効/無効を知る術がない。また、CPU制御によってトラップの有効/無効を設定した場合、すべてのプレーヤは、トラップの有効/無効を知る術がない。よって、トラップの有効/無効を知らないプレーヤは、緊張感を感じながら抽選実行の指示を行うことになるので、ゲームの面白みを向上させることができる。
そして、抽選処理部122は、トラップが有効に設定されている場合、所与のプレーヤの指示又はCPU制御によって、「キャラクタに不利益を与えるゲーム媒体」を設定できるように制御してもよい。
抽選処理部122は、トラップが有効に設定されている場合、所定パラメータXを減少させてプレーヤの指示に基づき抽選処理を実行した場合であっても、当選したゲーム媒体を付与しない処理を行うようにしてもよい。かかる場合、所定パラメータXの消費が無駄になってしまうこととなる。
例えば、抽選処理部122は、ゲーム状況に応じて(例えば、トラップが有効に設定されている場合)、所与のプレーヤの指示又はCPU制御によって、当選したゲーム媒体を付与しない設定ができるように制御してもよい。
なお、本実施形態では、トラップ検知スキルのあるキャラクタに対してのみ、当該キャラクタを操作するプレーヤ(プレーヤの端末装置20)に、トラップの有効を通知する制御や、トラップを解除(無効に設定)する制御を行うようにしてもよい。
また、抽選処理部122は、CPU制御(コンピュータ制御)又は特定のプレーヤの指示に基づきトラップが無効に設定されている場合(ゲーム状況の一例)に、キャラクタに利益を与えるゲーム媒体を提供する処理を行ってもよい。
[13]通知制御
通知部124は、所与の情報をプレーヤに通知する処理を行う。「通知」は、表示制御部111によって端末装置20の表示部290に表示すること、所与の通信手法によるメッセージ送信すること等を含む。特に、本実施形態の通知部124は、抽選処理部122によって変更された抽選内容を、プレーヤに通知する。
例えば、図11に示すように、通知部124は、抽選内容が変更された場合に、「ガチャの抽選内容が変更されました。栄養ドリンク、医療アイテムが抽選対象になりました」というメッセージM1を、各プレーヤの端末装置20の表示部に表示することによって通知する。このようにすれば、瞬時に体力値が100回復するレアな医療アイテムが抽選対象となるので、各プレーヤは、医療アイテムの獲得を目指して、抽選オブジェクトLを目指して移動させるよう働きかけることができる。
また、通知部124は、抽選処理の対象となるゲーム媒体の当選確率が変更された場合に、抽選処理の対象となるゲーム媒体と、当該ゲーム媒体の変更後の当選確率とを、各プレーヤに通知してもよい。また、通知部124は、所定パラメータXの消費量が変更された場合に、変更後の消費量を、各プレーヤに通知してもよい。
[14]フローチャート
サーバ装置10において抽選内容を変更する処理の流れの一例について図12を用いて説明する。
まず、ゲーム空間で発生している戦闘状況を分析する(ステップS1)。分析結果に基づき、抽選内容を変更するか否かを判断する(ステップS2)。なお、抽選内容とは、例えば、抽選処理の対象となるゲーム媒体、抽選処理の対象となるゲーム媒体の当選確率及び所定パラメータXの消費量等である。抽選内容を変更すると判断した場合(ステップS2のY)、分析結果に基づき、抽選内容を変更する(ステップS3)。なお、抽選内容を変更しない場合(ステップS2のN)、ステップS5に進む。
変更された抽選内容を各プレーヤに通知する(ステップS4)。そして、ゲームが終了したか否かを判断し(ステップS5)、ゲームが終了していない場合(ステップS5のN)は、ステップS1に戻り、ゲームが終了した場合(ステップS5のY)、処理が終了する。
[15]応用例
[15.1]抽選オブジェクトを配置しない例
本実施形態では、抽選オブジェクトLをゲーム空間に配置せずに抽選処理を実行してもよい。例えば、抽選処理部122は、キャラクタC1に関連付けられた所定パラメータXが所定の消費量以上(例えば、10以上)であるか否かを判断する。そして、表示制御部111は、キャラクタC1に関連付けられた所定パラメータXが所定の消費量以上である場合に、図13に示すように、分析部121の分析結果に基づき決定されたタイミングで、抽選実行可能のメッセージM2と、「所定パラメータXから消費量(10)を消費して、抽選しますか?」というメッセージM3、および、抽選実行の指示情報B1を表示する。
抽選処理部122は、図13に示すように、プレーヤP1から「抽選実行」の指示を受け付けた場合に、所定パラメータXから所定の消費量を消費(減算)して、抽選処理を実行する。
[15.2]抽選処理
本実施形態では、確率テーブルの乱数は1〜100に定め、抽選処理を行うものであるが、抽選方式はボックスガチャと呼ばれる方式でもよい。ボックスガチャ方式は、例えば母集団のボックスであるゲーム媒体群の総数や内容等が予告されており、ボックスであるゲーム媒体群からゲーム媒体が例えば1個排出されると、ボックスの中身が例えば1個減って行く方式である。なお、ボックスガチャ方式において、サーバ装置10は、所与のタイミングで、抽選対象となるゲーム媒体を追加するようにしてもよい。
[15.3]ゲーム媒体の申告処理について
本実施形態では、設定画面においてプレーヤが欲するゲーム媒体を設定し、当該ゲーム媒体を抽選対象となるように抽選内容を変更してもよい。
例えば、サーバ装置10は、ゲーム開始前に、キャラクタ毎(プレーヤ毎)に、キャラクタ(プレーヤ)が所望するゲーム媒体を受け付ける。サーバ装置10は、ゲーム状況(例えば、戦闘状況)の分析結果に基づき、生存する各キャラクタの所望するゲーム媒体を抽選対象とする。
例えば、サーバ装置10は、ゲーム開始前に、キャラクタC1、C2、C3が所望するゲーム媒体が「ライフルB」であり、キャラクタC4、C5が所望するゲーム媒体が「医療アイテム」であるとして、申告を受け付けたとする。
ゲーム開始後、分析部121によって、生存数が5人(例えば、生存しているキャラクタがキャラクタC1、C2、C3、C4、C5)になった場合、当該生存数が5人になったタイミングで、抽選処理部122は、「ライフルB」と「医療アイテム」とを抽選対象のゲーム媒体に加える。そして、抽選処理部122は、時間経過に応じて、「ライフルB」と「医療アイテム」の当選確率を上昇させ、他の抽選対象のゲーム媒体の当選確率を減少させるようにする。このようにすれば、生存時間が長いほど、自分が好むアイテムを入手できプレーヤが満足しやすいゲームを実現することができる。
[15.4]抽選オブジェクトについて
抽選オブジェクト制御部123は、抽選オブジェクトLを移動せずに固定するように制御してもよい。
[15.5]抽選対象のゲーム媒体について
本実施形態では、ゲーム開始前に、抽選処理があること、そして、抽選対象のゲーム媒体(例えば、図8のゲーム媒体の名前等)を各プレーヤに通知するようにしてもよい。
また、ゲーム開始後、抽選内容(例えば、抽選対象のゲーム媒体)に変更があった場合、変更後の抽選内容(例えば、抽選対象のゲーム媒体)を各プレーヤに通知するようにしてもよい。
[15.6]次回の抽選処理の実行可能条件の設定について
本実施形態の抽選処理部122は、抽選処理を実行した後に、次回の抽選処理の実行可能条件を設定する例については、次の(A)〜(C)ようにしてもよい。
(A)実行条件判断パラメータに抽選結果を追加する例
例えば、抽選処理部122は、プレーヤP1の実行指示に基づきN回目(N≧1)の抽選処理を実行し、プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1のゲーム媒体を提供したとする。そして、抽選処理部122は、N回目の抽選処理を実行した後に、(N+1)回目の抽選可能条件の1つとして、プレーヤP1からパスワードの指示を受け付けるが、パスワードに関するパラメータ(実行条件判断パラメータの一例)を、当該プレーヤP1のN回目以前の抽選処理の排出結果に応じて決定してもよい。
ここで、パスワードに関するパラメータとは、パスワード設定可否を示すフラグ(1は設定可能、0は設定不能)、パスワードの桁数、パスワード有効時間(有効期限)を含む。なお、パスワードは、最後に抽選したプレーヤ(例えば、N回目に抽選したプレーヤ)が設定可能である。
例えば、最後に抽選したプレーヤ(例えば、N回目に抽選したプレーヤ)について、これまでの(N回目以前の)抽選処理で提供されたアイテムの最高レア度を判定する。例えば、最後に抽選したプレーヤがプレーヤP1であるとすると、プレーヤP1がN回目以前の抽選処理で取得したアイテムのうち、最もレア度の高いアイテムを判定する。なお、レア度(レアリティ)は1〜5で設定され、数値が高いほどレア度(希少度)が高いことを意味する。
例えば、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が3以下である場合、3桁の数字(英数字、記号を含んでもよい。以下同様)のパスワードを設定可能とする。また、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が4である場合、2桁の数字のパスワードを設定可能とする。また、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が5である場合、パスワードの設定を不可とする。
例えば、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が3以下である場合、パスワードの有効時間を10分に設定する。また、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が4である場合、パスワードの有効時間を5分に設定する。また、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が5である場合、パスワードの有効時間を1分に設定する。
また、ゲーム空間上に配置している所定数の鍵アイテムをキャラクタが入手すること(所定数の鍵アイテムをキャラクタが入手して解錠すること)を、次回の抽選処理の実行可能条件とする場合、当該鍵アイテムの所定数を、パスワードに関するパラメータとしても
よい。なお、鍵アイテムの所定数は、最後に抽選したプレーヤ(例えば、N回目に抽選したプレーヤ)が設定可能である。
例えば、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が3以下である場合、ゲーム空間上に鍵アイテムを10個配置する。また、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が4である場合、ゲーム空間上に鍵アイテムを30個配置する。また、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が5である場合、ゲーム空間上に鍵アイテムを100個配置する。
(B)実行条件判断パラメータに抽選結果を追加する例
例えば、抽選処理部122は、プレーヤP1の実行指示に基づきN回目(N≧1)の抽選処理を実行し、プレーヤP1の操作対象のキャラクタC1のゲーム媒体を提供したとする。そして、抽選処理部122は、N回目の抽選処理を実行した後に、(N+1)回目の抽選可能条件の1つとして、ゲーム内通貨を消費することを条件とする。そして、当該ゲーム内通貨を消費する金額(実行条件判断パラメータの一例)を、当該プレーヤP1のN回目以前の抽選処理の排出結果に応じて決定してもよい。なお、金額の設定は、CPU制御によって行う。
例えば、最後に抽選したプレーヤ(例えば、N回目に抽選したプレーヤ)について、これまでの(N回目以前の)抽選処理で提供されたアイテムの最高レア度を判定する。例えば、最後に抽選したプレーヤがプレーヤP1であるとする。そして、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が3以下である場合、(N+1)回目の抽選処理で消費するゲーム内通貨の金額を100円とする。また、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が4である場合、(N+1)回目の抽選処理で消費するゲーム内通貨の金額を1000円とする。また、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が5である場合、(N+1)回目の抽選処理で消費するゲーム内通貨の金額を10000円とする。
また、当該プレーヤP1の体力値等のパラメータと組み合わせて、当該ゲーム内通貨を消費する金額を決定してもよい。例えば、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が3以下である場合、(N+1)回目の抽選処理で消費するゲーム内通貨の金額を(現在の体力値+100)円とする。また、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が4である場合、(N+1)回目の抽選処理で消費するゲーム内通貨の金額を(現在の体力値×2+1000)円とする。また、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が5である場合、(N+1)回目の抽選処理で消費するゲーム内通貨の金額を(現在の体力値×5+10000)円とする。
なお、プレーヤP1が初めて抽選処理を行う場合には、ゲーム内通貨を消費せずに(無料で)抽選処理を実行可能とする。
(C)実行条件を人毎(プレーヤ毎)に分ける例
抽選処理部122は、抽選処理を実行しようとしているプレーヤの現在パラメータ及び過去の行動履歴に応じて、抽選処理を実行するための条件を個別に設定してもよい。
例えば、抽選処理部122は、N回目の抽選処理を実行した後に、(N+1)回目の抽選処理を実行できるか否かを、(N+1)回目の抽選を行うプレーヤそれぞれの現在パラメータ及び過去の行動履歴に応じて決定してもよい。
例えば、(N+1)回目の抽選を行う各プレーヤの体力値に応じて、(N+1)回目の抽選処理を実行できるか否かを決定する。具体的に説明すると、例えば、(N+1)回目
の抽選を行うプレーヤがプレーヤP2である場合、当該プレーヤP2の体力値が所定率未満(例えば、10%未満)である場合に、(N+1)回目の抽選処理を実行できる。一方、(N+1)回目の抽選を行うプレーヤがプレーヤP3である場合、当該プレーヤP3の体力値が所定率以上(例えば、10%以上)である場合に、(N+1)回目の抽選処理を実行できないように制御する。
また、過去の行動履歴としては、抽選処理で取得したアイテムの最高レア度を含む。例えば、(N+1)回目の抽選処理を実行しようとしているプレーヤがプレーヤP1であるとする。そして、(N+1)回目の抽選可能条件の1つとして、ゲーム内通貨を消費することを条件とした場合を説明する。例えば、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が3以下である場合、(N+1)回目の抽選処理で消費するゲーム内通貨の金額を100円とする。また、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が4である場合、(N+1)回目の抽選処理で消費するゲーム内通貨の金額を1000円とする。また、プレーヤP1の最もレア度の高いアイテムの当該レア度が5である場合、(N+1)回目の抽選処理で消費するゲーム内通貨の金額を10000円とする。また、当該プレーヤP1の体力値等のパラメータと組み合わせて、当該ゲーム内通貨を消費する金額を決定してもよい。なお、過去の行動履歴としては、敵キャラクタを倒した数、攻撃回数などを含んでもよい。
例えば、(N+1)回目の抽選を行うプレーヤ毎に、異なるパスワードを設定するようにしてもよい。例えば、プレーヤの体力値が少ないほど、パスワードの桁数が少なくするように設定してもよい。
[15.7]ゲーム装置(端末装置)
本実施形態では、サーバ装置10で実行する表示制御部111、分析部121、抽選処理部122、抽選オブジェクト制御部123、通知部124の処理の一部又は全部をゲーム装置(端末装置)20において実行してもよい。
つまり、ゲーム装置20は、図示しない、分析部221、抽選処理部222、抽選オブジェクト制御部223、通知部224を備えていてもよい。
つまり、ゲーム装置20は、ゲームを制御するためのプログラムを記憶部270(又は情報記憶媒体280)に記憶する。
また、表示制御部211は、表示部290に所与の情報、ゲーム画面等を表示する。表示制御部211は、サーバ装置10の表示制御部111と同様の処理であるため説明を省略する。
また、分析部221は、サーバ装置10の分析部121と同様の処理であるため説明を省略する。
抽選処理部222は、サーバ装置10の抽選処理部122と同様の処理であるため説明を省略する。
抽選オブジェクト制御部223は、サーバ装置10の抽選オブジェクト制御部123と同様の処理であるため説明を省略する。
通知部224は、サーバ装置10の通知部124と同様の処理であるため説明を省略する。
[16]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
本実施形態では、ゲームとして、対戦ゲームに限らない。例えば、育成ゲーム、アクションゲーム、対戦格闘ゲーム、スポーツゲームなどの対戦ゲーム、ロールプレーングゲーム(RPG)、その他のシミュレーションゲーム、音楽ゲーム、クイズゲーム等に用いることができる。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。