JP2020103119A - 食品生地の製造装置および製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送部材への生地材料の供給、成形および温度調整を1ラインで行う構成で、成形用の型を用いることなく、薄皮状の生地シートから様々な形状の食品生地を、迅速にかつ効率よく製造する。【解決手段】薄皮状の生地シートから食品生地を製造する食品生地の製造装置は、搬送部材上に生地材料を一定量ずつ分割して供給する生地材料供給部40と、上記生地材料を加圧して成形することにより、搬送部材上に薄皮状の生地シートを形成する成形部と、薄皮状の生地シートの温度を調整することにより、食品生地を生成する温度調整部とを備える。生地材料供給部40は、少なくとも1本の吐出ノズル42と、成形部によって薄皮状の生地シートを目標とする形状で形成するときの上記形状に応じて、吐出ノズル42の位置を切り替える切替機構43とを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、薄皮状の生地シートから食品生地を製造する食品生地の製造装置および製造方法に関する。
従来から、薄皮状の生地シートから薄皮状の食品を製造する装置が種々提案されている。例えば、特許文献1の装置では、ベルトを間欠駆動しながら、一定量の可塑性の食品材料をベルト上に一定の間隔で載せていく。そして、ベルトの移動によって食品材料が加圧部の下部まで搬送されたときに、加圧部を下降させる。これにより、ベルト上の食品材料が加圧され、薄皮状に伸ばされるとともに、加圧部に内蔵されたヒータによって食品材料の上部が焼成される。薄皮状の食品材料は、加圧部から剥離された後、ベルトの移動によって再び搬送される。そして、加熱部によって食品材料の下部が加熱され、最終的に薄皮状の食品生地としてベルトから剥離されて回収される。
特許第2598908号公報(請求項1、2、実施例、図1等参照)
ところで、ベルト上に載置されたほぼ球形の食品材料を加圧部で加圧すると、食品材料はほぼ円形の薄皮状に成形される。近年では、食品の多様化から、平面視で円形以外にも、四角形や三角形などの様々な形状を有する食品生地のニーズが高まっている。しかし、生地材料を加圧成形して薄皮状にする際に、円形の他、円形以外の形状にも成形できる装置は、特許文献1も含めてこれまで全く提案されていなかった。
なお、円形以外の形状の食品生地を製造するにあたり、例えば円形以外の形状をした型を用い、その型に生地材料を充填して生地材料を加圧する方法も考えられる。しかし、この方法では、成形用の型が必要となるばかりでなく、目標とする食品生地の形状に応じて、成形用の型をユーザが取り替えたり、加圧部による加圧後に、成型用の型と生地材料とを分離する作業が必要となる。したがって、上記の方法は、ユーザの作業負担が増大するため、妥当であるとは言えない。
また、食品生地を迅速にかつ効率よく製造する観点では、特許文献1のように、ベルトへの生地材料の供給、成形および温度調整(例えば焼成)を1ライン(単一の製造ライン)で連続的に行うことが望ましい。したがって、そのような製造ラインを利用して、生地材料を様々な形状に成形して食品生地を製造する手法を実現することが望まれる。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ベルトなどの搬送部材への生地材料の供給、成形および温度調整を1ラインで行う構成で、成形用の型を用いることなく、様々な形状の薄皮状の生地シートを実現することができ、これによって、上記薄皮状の生地シートから様々な形状の食品生地を、迅速にかつ効率よく製造することができる食品生地の製造装置および製造方法を提供することにある。
本発明の一側面に係る食品生地の製造装置は、薄皮状の生地シートから食品生地を製造する食品生地の製造装置であって、搬送部材上に、前記薄皮状の生地シートを構成する材料となる生地材料を一定量ずつ分割して供給する生地材料供給部と、前記生地材料供給部によって前記搬送部材上に供給された前記生地材料を加圧して成形することにより、前記搬送部材上に前記薄皮状の生地シートを形成する成形部と、前記薄皮状の生地シートを前記搬送部材によって搬送しながら、前記薄皮状の生地シートの温度を調整することにより、前記食品生地を生成する温度調整部とを備え、前記生地材料供給部は、前記生地材料を前記搬送部材上に吐出する少なくとも1本の吐出ノズルと、前記成形部によって前記薄皮状の生地シートを目標とする形状で形成するときの前記形状に応じて、前記吐出ノズルの位置を切り替える切替機構とを有している。
本発明の他の側面に係る食品生地の製造方法は、薄皮状の生地シートから食品生地を製造する食品生地の製造方法であって、搬送部材上に、前記薄皮状の生地シートを構成する材料となる生地材料を一定量ずつ分割して供給する生地材料供給工程と、前記搬送部材上に供給された前記生地材料を加圧して成形することにより、前記搬送部材上に前記薄皮状の生地シートを形成する成形工程と、前記薄皮状の生地シートを前記搬送部材によって搬送しながら、前記薄皮状の生地シートの温度を調整することにより、前記食品生地を生成する温度調整工程とを含み、前記生地材料供給工程では、前記成形工程によって前記薄皮状の生地シートを目標とする形状で形成するときの前記形状に応じて、前記生地材料を前記搬送部材上に吐出する少なくとも1本の吐出ノズルの位置を切り替える。
例えば、目標とする薄皮状の生地シートの形状が円形の場合と四角形の場合とで、吐出ノズルの位置が切替機構によって切り替えられる。これにより、目標とする薄皮状の生地シートの形状に応じた形状で生地材料が搬送部材上に載置されるように、吐出ノズルから生地材料を吐出させることができる。そして、上記生地材料を成形部が加圧することにより、薄皮状の生地シートを目標とする形状で形成することができる。したがって、目標とする形状の設定次第で、様々な形状の薄皮状の生地シートを実現することができ、得られた薄皮状の生地シートの温度を温度調整部によって調整することにより、最終的に様々な形状の食品生地を実現することができる。しかも、成形部が生地材料を加圧することで目標とする形状の薄皮状の生地シートを実現できるため、成形用の型を一切用いることなく所定形状の薄皮状の生地シートおよび食品生地を得ることができる。また、搬送部材を用いて、生地材料の供給、成形および温度調整を行うため、これらの各工程を1ラインで行うことができ、その結果、食品生地を迅速にかつ効率よく製造することができる。
本発明の実施の形態に係る食品生地の製造装置の概略の構成を示す側面図である。 上記製造装置の加圧部付近の構成を拡大して示す側面図である。 上記製造装置の生地材料供給部の一構成例を示す平面図である。 上記生地材料供給部の他の構成を示すブロック図である。 上記無端ベルトの被吐出面上に吐出された生地材料と、上記生地材料を加圧、成形した後の生地シートの各平面形状を模式的に示す説明図である。 上記被吐出面上に全体として三角形状となるように吐出された生地材料と、上記生地材料を加圧、成形した後の生地シートの各平面形状を模式的に示す説明図である。 上記被吐出面上に全体として四角形状となるように吐出された生地材料と、上記生地材料を加圧、成形した後の生地シートの各平面形状を模式的に示す説明図である。 本発明の他の実施の形態に係る食品生地の製造装置の生地材料供給部の概略の構成を示す平面図である。 上記生地材料供給部のブロック図である。 上記生地材料供給部の他の構成を示す平面図である。 上記被吐出面上に吐出された各生地材料と、各生地材料を加圧、成形した後の生地シートの各平面形状を模式的に示す説明図である。 上記被吐出面上に全体として三角形状となるように吐出された各生地材料と、各生地材料を加圧、成形した後の生地シートの各平面形状を模式的に示す説明図である。 上記被吐出面上に全体として四角形状となるように吐出された各生地材料と、各生地材料を加圧、成形した後の生地シートの各平面形状を模式的に示す説明図である。 ノズル孔が全開状態の吐出ノズルを模式的に示す説明図である。 ノズル孔が半開状態の吐出ノズルを模式的に示す説明図である。 ノズル孔が1/4開状態の吐出ノズルを模式的に示す説明図である。 ノズル孔の開口面積が互いに異なる各吐出ノズルから同じ生地材料を吐出して、三角形状の生地シートを成形する例を模式的に示す説明図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る食品生地の製造装置の概略の構成を示す側面図である。 上記製造装置の主要部の構成を示すブロック図である。 上記製造装置の追加加圧部によって加圧された後の生地シートを拡大して示す平面図である。 図18AのA−A’線矢視断面図である。 上記製造装置の他の構成を示す側面図である。 上記製造装置のさらに他の構成を示す側面図である。 図20の製造装置において、追加供給部による生地材料の供給および追加加圧部による生地シートの加圧の一例を模式的に示す説明図である。 上記製造装置のさらに他の構成を示す側面図である。 図22の製造装置において、追加供給部による生地材料の供給の一例を模式的に示す説明図である。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通りである。
<1−1.製造装置の概略の構成>
図1は、本実施形態の食品生地30の製造装置100の概略の構成を示す側面図である。製造装置100は、薄皮状の生地シート29から食品生地30を製造する装置である。薄皮状の生地シート29としては、例えば、薄皮状のピザ生地、トルティヤ、パオピン(包餅)、サモサ用生地シート、パイ生地、などがある。本実施形態では、薄皮状の生地シート29の厚みとして、例えば0.5〜2mmを想定している。なお、薄皮状の生地シート29の直径は、例えば150〜450mmである。
本実施形態の製造装置1は、生地材料供給部40と、成形部60と、温度調整部80とを備えている。生地材料供給部40は、搬送部材上に、薄皮状の生地シート29を構成する材料となる生地材料28を一定量ずつ分割して供給する。なお、生地材料供給部40の詳細については後述する。本実施形態では、上記搬送部材として、後述する無端ベルト5を例として説明するが、受台18上で一方向に引っ張られ、周回せずに巻き取られる単なる搬送シートで構成されてもよい。また、上記搬送部材は、複数の搬送ベルトを直列に並べて構成されてもよい。なお、複数の搬送ベルトによる搬送経路は、折れ曲がっていてもよい。この場合、生地材料供給部40は、成形部60および温度調整部80を通過する搬送ベルトとは異なる搬送ベルト上に、生地材料28を供給してもよい。
成形部60は、生地材料供給部40によって搬送部材(例えば無端ベルト5)上に供給された生地材料28を加圧して成形することにより、搬送部材上に薄皮状の生地シート29を形成する。この成形部60は、後述する加圧部15と、加圧部15を上下に昇降させる昇降機構16とを含んで構成される。この昇降機構16は、油圧シリンダ17、支持台20、支柱21、昇降台22、ピストンロッド23などを含んで構成される。
温度調整部80は、薄皮状の生地シート29を搬送部材によって搬送しながら、薄皮状の生地シート29の温度を調整することにより、食品生地30を生成する。ここで、温度調整部80による温度調整には、加熱による温度調整(例えば200〜250℃)、冷却による温度調整(例えば10℃以下)、常温放置による温度調整(例えば15〜28℃)、および発酵処理による温度調整(例えば30〜42℃)が含まれる。なお、冷却による温度調整では、必要に応じてファン(送風ファン、冷蔵ファンを含む)等を用いて温度調整を行ってもよい。本実施形態では、温度調整部80が複数のヒータ24を有し、ヒータ24によって生地シート29を加熱することにより、食品生地30を生成する場合を例として説明する。
<1−2.製造装置の具体的な構成>
以下、本実施形態の製造装置100の具体的な構成について説明する。製造装置100は、図1に示す構成を備えている。ここで、1はフレームであり、2はトッププーリであり、3はテールプーリである。トッププーリ2およびテールプーリ3は、フレーム1の食品取出側張出部4および材料供給側張出部6に、軸受を介して回動自在に支持されている食品取出側張出部4および材料供給側張出部6は、フレーム1の長手方向において互いに反対側の端部に位置する。7は排出シュート(スケッパー)、すなわち、食品生地30の取出し板である。
5は無端ベルトであり、トッププーリ2とテールプーリ3とで張架されている。無端ベルト5としては、例えば中興化成工業株式会社製のチューコーフロー(登録商標)ベルトを用いることができる。上記ベルトは、繊維織物からなる基布に四フッ化エチレン樹脂の加工処理を施したものである。
テールプーリ3の位置は、材料供給側張出部6に設けた調節機構により、無端ベルト5の走行方向(搬送方向)に調節可能である。テールプーリ3の位置を調節することにより、無端ベルト5のテンションを調節することができる。
8はフレーム1の前部に設けた駆動部であり、モータおよび減速機などを含んで構成される。9は駆動部8の出力軸に固定されたチェンホイルである。10はトッププーリ2の軸に固定されたチェンホイルである。11は無端伝動チェンであり、チェンホイル9とチェンホイル10とで張架されている。駆動部8によってチェンホイル9を回転させ、無端伝動チェン11を走行させることにより、チェンホイル10を回転させてトッププーリ2を回転させることができる。これにより、無端ベルト5を走行させることができる。なお、本実施形態では、駆動部8は、無端ベルト9が間欠的に走行するようにチェンホイル9を回転させる。
15は生地材料28を加圧する生地材料加圧部であり、フレーム1の後部近くの上方に設けられている。加圧部15は、油圧シリンダ17によって上下に移動する。さらに詳しく説明すれば、フレーム1に取り付けられた受台18には、4本の支柱21が固定されている。各支柱21は、無端ベルト5の幅方向の外側に2本ずつ設けられ、受台18から上方に伸びている。各支柱21の上端には、油圧シリンダ17の支持台20が固定されている。
図2は、図1の加圧部15付近の構成を拡大して示す側面図である。加圧部15は、昇降台22を貫通するボルト13により、昇降台22の下面にセラミック層14を介して着脱自在に固定されている。昇降台22は、各支柱21をガイドとして上下に昇降する。昇降台22の上面には、油圧シリンダ17と連結されるピストンロッド23が固定されている。
加圧部15は、内部にヒータが組み込まれた熱板である。加圧部15は、セラミック層14と、四フッ化エチレン樹脂層12とで挟まれている。セラミック層14は、加圧部15(特に内部のヒータ)から昇降台22への熱伝達を抑える断熱材として機能する。四フッ化エチレン樹脂層12は、加圧部15による加圧後に、生地シート29からの離形性(剥離性)を高める目的で設けられている。なお、四フッ化エチレン樹脂層12は、四フッ化エチレンの塗膜を加圧部15の表面にコーティングすることによって形成されてもよい。
図1において、24はヒータである。複数のヒータ24は、自動温度調節式の電熱器で構成され、無端ベルト5の表面を約200℃に保っている。複数のヒータ24は、生地シート29を上方から加熱する上ヒータと、生地シート29を下方から加熱する下ヒータとを含む。
25は無端ベルト5の表面の付着物をかき取るドクターナイフである。ドクターナイフ25は、食品取出側張出部4に固定されている。食品取出側張出部4の下部には、上部開放の受箱27が設けられている。受箱27は、フレーム1に固定された棚26上に着脱自在に載せられている。ドクターナイフ25でかき取られた付着物は、受箱27で受けられる。
上記の構成において、生地材料供給部40から、材料供給側張出部6の近傍の無端ベルト5上に一定の分量の生地材料28が一定の間隔で載せられていく(生地材料供給工程)。生地材料28は、無端ベルト5の間欠駆動とともに、一定の間隔で間欠的に前進して加圧部15の下部に入り、無端ベルト5とともに停止する。
その後、昇降機構16の油圧シリンダ17が働き、加圧部15を下降させると、無端ベルト5上の生地材料28は、加圧部15により、四フッ化エチレン樹脂層12を介して加圧され、所定の形状に成形される(成形工程)。加圧部15による生地材料28の加圧を2〜3秒保持すると、生地材料28は偏平な薄皮状の生地シート29となる。加圧部15を上昇させると、生地シート29は、加圧部15によって上部が焼成されていることと、四フッ化エチレン樹脂層12が剥離作用を有していることから、加圧部15から容易に剥離され、無端ベルト5上に残る。
その後、無端ベルト5の走行によって生地シート29が温度調整部80内に移動すると、生地シート29が上方および下方からヒータ24によって加熱される(温度調整工程)。これにより、生地シート29は、無端ベルト5から剥離可能な食品生地30となる。なお、ヒータ24による加熱は、生地シート29の種類によっては、生地シート29の上方からのみ、または下方からのみで行われてもよい。無端ベルト5がさらに走行すると、食品生地30は、トッププーリ2の近傍から排出シュート7を介して回収される。以降、上記と同様の工程が、生地材料供給部40による生地材料28の無端ベルト5上への供給ごとに繰り返し行われる。なお、製造された食品生地30は、必要に応じて冷蔵または冷凍されてもよい。
生地材料供給部40、成形部60、および温度調整部80を用いて上述した処理が行われることから、本実施形態の食品生地30の製造方法は、以下のように表現することができる。すなわち、食品生地30の製造方法は、搬送部材上に、薄皮状の生地シート29を構成する材料となる生地材料30を一定量ずつ分割して供給する生地材料供給工程と、搬送部材上に供給された生地材料28を加圧して成形することにより、搬送部材上に薄皮状の生地シート29を形成する成形工程と、薄皮状の生地シート29を搬送部材によって搬送しながら、薄皮状の生地シート29の温度を調整することにより、食品生地30を生成する温度調整工程とを含む。
<1−3.生地材料供給部の詳細について>
次に、上記した生地材料供給部40の詳細について説明する。図3は、生地材料供給部40の一構成例を示す平面図である。生地材料供給部40は、タンク41と、吐出ノズル42と、切替機構43とを有している。タンク41は、生地材料28を収容する容器である。
吐出ノズル42は、タンク41内の生地材料28を搬送部材としての無端ベルト5上に吐出する。吐出ノズル42は、タンク41との接続部分または吐出ノズル42の導管の一部に開閉弁を有しており、この開閉弁を開閉することにより、生地材料28の吐出/非吐出が切り替わる。本実施形態では、生地材料供給部40は、吐出ノズル42を1本のみ有しているが、複数本有していてもよい。なお、生地材料供給部40が複数本の吐出ノズル42を有する構成については、後述の実施の形態2で説明する。
切替機構43は、成形部60によって薄皮状の生地シート29を目標とする形状で形成するときの上記形状に応じて、吐出ノズル42の位置を切り替える。このような切替機構43は、吐出ノズル42を、無端ベルト5の被吐出面5a(図1参照)に沿った方向に移動させる移動機構44で構成されている。
なお、以下での説明の便宜上、無端ベルト5の被吐出面5aに沿った面内で互いに垂直な2方向のうち、無端ベルト5の搬送方向に沿った方向(無端ベルト5の長手方向)をX方向とし、X方向に垂直な方向(無端ベルト5の幅手方向)をY方向とする。
移動機構44は、支持台45と、一対の第1レール46・46と、一対の第2レール47・47とを有しており、例えばXYステージで構成される。支持台45は、タンク41を支持するとともに、タンク41を介して吐出ノズル42を支持する。なお、吐出ノズル42は、可撓性を有するノズルまたは伸縮自在なノズルで構成されてもよい。この場合、タンク41を支持台45の外部に設置しておき、タンク41に接続された吐出ノズル42のみを支持台45が支持する構成とすることも可能である。
第2レール47・47は、Y方向に沿って位置し、X方向には互いに離間して位置する。第2レール47・47は、支持台45がY方向にスライドするように、支持台45のX方向の両端部を支持している。支持台45を第2レール47・47に沿ってY方向にスライドさせることにより、支持台45で支持されているタンク41および吐出ノズル42がY方向に移動する。これによって、吐出ノズル42のY方向の位置を変化させることができる。なお、支持台45のY方向への移動(スライド)は、例えば支持台45をY方向に手動で動かすことによって行うこともできるし、後述する自動制御によって行うこともできる。
第1レール46・46は、X方向に沿って位置し、Y方向には互いに離間して位置する。第1レール46・46は、支持台45が第2レール47・47とともにX方向にスライドするように、第2レール47・47のY方向の両端部を支持している。支持台45を第1レール46・46に沿ってX方向にスライドさせることにより、支持台45で支持されているタンク41および吐出ノズル42がX方向に移動する。これによって、吐出ノズル42のX方向の位置を変化させることができる。なお、支持台45のX方向への移動(スライド)は、例えば支持台45を第2レール47・47とともにX方向に手動で動かすことによって行うこともできるし、後述する自動制御によって行うこともできる。
図4は、生地材料供給部40の他の構成を示すブロック図である。生地材料供給部40は、図3の構成に加えて、吐出制御部48と、入力部49とをさらに有していてもよい。この構成により、支持台45を自動制御でX方向およびY方向に移動させることができる。
吐出制御部48は、例えば中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)で構成され、吐出ノズル42による生地材料28の吐出および移動機構44を制御する。より具体的には、吐出制御部48は、移動機構44によって吐出ノズル42を移動させながら、吐出ノズル42から生地材料28を無端ベルト5上に吐出させる。
このとき、移動機構44には、上述した支持台45、第1レール46・46、第2レール47・47のほかに、第1駆動部50および第2駆動部51が含まれる。第1駆動部50は、支持台45を第2レール47・47とともに第1レール46・46に沿って移動させる駆動部であり、モータ、ギア、シャフトなどを含んで構成される。第2駆動部51は、支持台45を第2レール47・47に沿って移動させるための駆動部であり、第1駆動部50と同様に、モータ、ギア、シャフトなどを含んで構成される。
入力部49は、薄皮状の生地シート29の目標とする形状に関する入力を受け付ける。ここで、「目標とする形状」とは、薄皮状の生地シート29を成形して最終的に食品生地30の形状として実現すべき目標となる形状を指す。例えば、平面視で、三角形、四角形、円形、楕円形、星形、渦巻き型などの形状のほか、動物、植物、人物、建築物、マーク、模様、影絵、家紋などの形状や、複数の形状を重ね合わせた形状(例えば渦巻きと三角形とを重ねた形状)の中から選択される任意の形状が、「目標とする形状」となり得る。このような入力部49は、各形状の1つ1つに対応して設けられる入力ボタンであってもよいし、任意の形状を直接設定することが可能なタッチパネル入力装置であってもよい。
<1−4.生地材料供給部の動作について>
次に、薄皮状の生地シート29の目標とする形状に応じた生地材料供給部40の動作について説明する。なお、以下では、生地材料供給部40が上述した吐出制御部48を有し、吐出ノズル42の位置の切り替えを自動制御で行う場合について説明するが、吐出ノズル42の位置を手動で切り替える場合は、自動制御によって行う支持台45の移動を手動で行えばよい。
(目標とする形状が円形の場合)
入力部49にて、薄皮状の生地シート29の目標とする形状が円形に設定されると、生地材料供給部40の吐出制御部48は、移動機構44を制御して、所定の位置(例えば図3で示す位置)に吐出ノズル42を位置させる。そして、吐出制御部48は、吐出ノズル42を静止させた状態で(位置を固定した状態で)、吐出ノズル42の開閉弁を開状態にし、タンク41内の生地材料28を吐出ノズル42から無端ベルト5の被吐出面5a上に吐出させる。
図5は、被吐出面5a上に吐出された生地材料28と、その生地材料28を加圧、成形した後の生地シート29の各平面形状を模式的に示している。吐出ノズル42は静止状態で生地材料28を被吐出面5aに吐出するため、被吐出面5a上では、生地材料28は平面視でほぼ円形となる。この生地材料28に対して、成形部60の加圧部15を下降させ、加圧および成形すると、生地材料28は薄く延ばされて、円形の薄皮状の生地シート29となる。なお、上記の円形とは、人間が「円形」であると認識できる形状であればよいとする(例えば真円に近い楕円であってもよい)。
(目標とする形状が三角形の場合)
入力部49にて、薄皮状の生地シート29の目標とする形状が三角形に設定されると、生地材料供給部40の吐出制御部48は、移動機構44を制御して、吐出ノズル42を被吐出面5aに沿って移動させながら、吐出ノズル42の開閉弁の開閉状態を切り替えて、タンク41内の生地材料28を吐出ノズル42から無端ベルト5の被吐出面5a上に吐出させる。このとき、吐出制御部48は、吐出ノズル42が、異なる大きさの三角形状の軌道を描くように、移動機構44を制御して吐出ノズル42を移動させる。これにより、吐出ノズル42から被吐出面5a上に吐出された生地材料28は、全体として平面視で三角形の形状となる。
図6は、被吐出面5a上に全体として三角形状となるように吐出された生地材料28と、その生地材料28を加圧、成形した後の生地シート29の各平面形状を模式的に示している。上記生地材料28に対して、成形部60の加圧部15を下降させ、加圧および成形すると、上記生地材料28は薄く延ばされて、三角形の薄皮状の生地シート29となる。なお、上記の三角形とは、人間が「三角形」であると認識できる形状であればよいとする(例えば三角形が内側または外側に少し歪んだ形状であってもよい)。
(目標とする形状が四角形の場合)
入力部49にて、薄皮状の生地シート29の目標とする形状が四角形(例えば正方形)に設定されると、生地材料供給部40の吐出制御部48は、移動機構44を制御して、吐出ノズル42を被吐出面5aに沿って移動させながら、吐出ノズル42の開閉弁の開閉状態を切り替えて、タンク41内の生地材料28を吐出ノズル42から無端ベルト5の被吐出面5a上に吐出させる。このとき、吐出制御部48は、吐出ノズル42が、異なる大きさの四角形状の軌道を描くように、移動機構44を制御して吐出ノズル42を移動させる。なお、例えば、吐出ノズル42の移動距離が小さすぎて、小さい四角形状の軌道が描けない場合には、吐出制御部48は、別の移動軌跡を組み合わせて吐出ノズル42を移動させてもよい。これにより、吐出ノズル42から被吐出面5a上に吐出された生地材料28は、全体として平面視で四角形の形状となる。
図7は、被吐出面5a上に全体として四角形状となるように吐出された生地材料28と、その生地材料28を加圧、成形した後の生地シート29の各平面形状を模式的に示している。上記生地材料28に対して、成形部60の加圧部15を下降させ、加圧および成形すると、上記生地材料28は薄く延ばされて、四角形の薄皮状の生地シート29となる。なお、上記の四角形とは、人間が「四角形」であると認識できる形状であればよいとする(例えば四角形が内側または外側に少し歪んだ形状であってもよい)。
<1−5.効果>
以上のように、本実施形態では、移動機構44で構成される切替機構43は、薄皮状の生地シート29を目標とする形状で形成するときの上記形状に応じて、吐出ノズル42の位置を切り替える。つまり、薄皮状の生地シート29の目標とする形状が、平面視で円形の場合と、三角形状の場合と、四角形状の場合とで、吐出ノズル42の位置が切替機構43によって切り替わる。
これにより、薄皮状の生地シート29の目標とする形状に応じた形状で、生地材料28を無端ベルト5上に載置することができる。例えば、目標とする形状が三角形状であれば、生地材料28も三角形状で無端ベルト5上に載置することができる。そして、無端ベルト5上に載置された生地材料28を成形部60が加圧して成形することにより、目標とする形状の薄皮状の生地シート29を得ることができる。
したがって、目標とする形状の設定次第で、様々な形状の薄皮状の生地シート29を実現することができる。よって、得られた薄皮状の生地シート29の温度を温度調整部80によって調整することにより、最終的に様々な形状の食品生地30を実現することができる。
しかも、成形部60が生地材料28を加圧することで目標とする形状の薄皮状の生地シート29を実現できるため、成形用の型を一切用いることなく所定形状の薄皮状の生地シート29および食品生地30を得ることができる。また、無端ベルト5を用い、生地材料28の供給、成形および温度調整を1ラインで行うため、食品生地30を迅速にかつ効率よく製造することができる。
また、切替機構43は移動機構44で構成されているため、移動機構44による吐出ノズル42の移動により、薄皮状の生地シート29の目標とする形状に応じた吐出ノズル42の位置の切り替えを確実に実現することができる。
また、吐出制御部48は、移動機構44によって吐出ノズル42を移動させながら、吐出ノズル42から生地材料28を無端ベルト5上に吐出させる。このように、吐出ノズル42の移動中に、吐出ノズル42から生地材料28を無端ベルト5上に吐出させることにより、目標とする形状が円形以外の形状であっても、目標とする形状(円形以外の形状)の薄皮状の生地シート29を得ることができる。
つまり、上述したように、吐出ノズル42を三角形状または四角形状の軌跡を描くように移動させながら生地材料28を吐出させることにより、無端ベルト5上には、生地材料28を全体として三角形状または四角形状に載置することができる。これにより、成形部60によって生地材料28の全体を加圧して成形したときに、三角形状または四角形状の薄皮状の生地シート29を得ることができる。
また、図6および図7に示すように、吐出ノズル42から無端ベルト5上に吐出された生地材料28は、隣り合う生地材料28と離間して並んでいる。このことから、吐出制御部48は、無端ベルト5上で隣り合う生地材料28・28同士が離間して並ぶように、移動機構44によって吐出ノズル42を移動させながら、吐出ノズル42から生地材料28を吐出させているということができる。
このような吐出制御部48の吐出制御により、成形部60によって生地材料28の全体を加圧したときに、無端ベルト5上で隣り合う生地材料28・28を良好につなぎ合わせて成形することができる(図6、図7参照)。その結果、薄皮状の生地シート29を目標とする形状できれいに(形状がはっきりと現れるように)形成することができる。
また、吐出制御部48は、入力部49によって入力を受け付けた形状(例えば円形、三角形、四角形)で薄皮状の生地シート29が形成されるように、移動機構44によって吐出ノズル42を移動させながら、吐出ノズル42から生地材料28を吐出させている。目標となる形状の薄皮状の生地シート29を得るにあたり、使用者は、入力部49にて形状を入力するだけでよいため、利便性が向上する。
また、生地材料供給部40は、吐出ノズル42を1本のみ有している。この場合、同一色の生地材料28を1本の吐出ノズル42から吐出させて、様々な形状の薄皮状の生地シート29および食品生地30を製造することができる。
また、薄皮状の生地シート29の厚みは、0.5〜2mmである。このように特に薄い生地シート29を用いて食品生地30を製造する場合において、上述した本実施形態の効果を得ることができる。
なお、吐出制御部48は、無端ベルト5上で隣り合う生地材料28・28同士が接触するように、移動機構44によって吐出ノズル42を移動させながら、吐出ノズル42から生地材料28を吐出させてもよい。この場合でも、成形部60によって生地材料28の全体を加圧したときに、薄皮状の生地シート29を目標とする形状(例えば三角形状)で形成することは可能である。ただし、加圧後の薄皮状の生地シート29の形状を目標とする形状に確実に近づけることができる点では、吐出制御部48は、本実施形態のように、無端ベルト5上で隣り合う生地材料28・28同士が離間して並ぶように、移動機構44によって吐出ノズル42を移動させながら、吐出ノズル42から生地材料28を吐出させることが望ましい。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通りである。本実施形態では、生地材料供給部40が吐出ノズル42を複数有し、各吐出ノズル42に対応してタンク41を設けた点以外は、実施の形態1と同様の構成である。以下、本実施形態の生地材料供給部40について説明する。
なお、以下での説明の便宜上、nを2以上の正の数として、n個の吐出ノズル42を互いに区別する場合は、吐出ノズル42−1、42−2、・・・42−nと記載する。同様に、n個のタンク41を互いに区別する場合は、タンク41−1、41−2、・・・41−nと記載する。
<2−1.生地材料供給部の構成>
図8は、本実施形態の生地材料供給部40の概略の構成を示す平面図であり、図9は、上記生地材料供給部40のブロック図である。n個のタンク41には、種類の異なる生地材料28が収容されている。ここで、生地材料28の種類が異なるとは、生地材料28の色、味、材料成分、配合のうちの少なくとも1つの要素が異なることを意味する。
吐出ノズル42−1、42−2、・・・42−nは、タンク41−1、41−2、・・・41−nとそれぞれ連結されており、それぞれのタンク内の生地材料28を無端ベルト5の被吐出面5a上に吐出する。複数の吐出ノズル42−1、42−2、・・・42−nは、無端ベルト5の被吐出面5aに平行な面内で、搬送方向(X方向)と垂直な幅手方向(Y方向)に並んで位置する。各吐出ノズル42の径(生地材料28が吐出されるノズル先端の径)は、全て同じである。
吐出ノズル42−1、42−2、・・・42−nは、タンク41−1、41−2、・・・41−nとの接続部分または各吐出ノズル42の導管の一部に開閉弁を有している。各開閉弁を開閉することにより、各吐出ノズル42において生地材料28の吐出/非吐出が切り替わる。各吐出ノズル42からの生地材料28の吐出の制御(開閉弁の切り替え)は、吐出制御部48によって行われる。
なお、吐出制御部48が移動機構44を制御する点、および入力部49で入力された形状に応じて移動機構44を制御して各吐出ノズル42から生地材料28を吐出させる点については、実施の形態1と同様である。
図10は、生地材料供給部40の他の構成を示す平面図である。同図に示すように、Y方向の両端に位置する各吐出ノズル42−1、42−nの径は、残りの吐出ノズル42−2〜42−(n−1)の径よりも小さくてもよい。このように径の異なる複数の吐出ノズル42を用いることにより、複数の吐出ノズル42から幅の異なる(吐出量の異なる)生地材料28を無端ベルト5上に吐出して、成形される薄皮状の生地シート29の形状を微調整することが可能となる。
<2−2.生地材料供給部の動作について>
次に、薄皮状の生地シート29の目標とする形状に応じた生地材料供給部40の動作について説明する。なお、以下では、生地材料供給部40によって各吐出ノズル42の位置の切り替えを自動制御で行う場合について説明するが、各吐出ノズル42の位置を手動で切り替える場合は、自動制御によって行う支持台45の移動を手動で行えばよい。
(目標とする形状が円形の場合)
ここでは、図10の構成の生地材料供給部40を用いる。そして、生地材料供給部40の吐出ノズル42の数は4本であり(それぞれを吐出ノズル42−1〜42−4とする)、タンク41が、4つの吐出ノズル42に対応して4つ設けられているとする(それぞれをタンク41−1〜41−4とする)。また、各タンク41−1〜41−4には、互いに種類の異なる生地材料28が収容されているとする(それぞれを生地材料28−1〜28−4とする)。
入力部49にて、薄皮状の生地シート29の目標とする形状が円形に設定されると、生地材料供給部40の吐出制御部48は、移動機構44を制御して、無端ベルト5上でY方向のほぼ中央に支持台45を位置させる。なお、支持台45のX方向の位置については、予め定められた位置(基準位置)であればよい。そして、吐出制御部48は、各吐出ノズル42を静止させた状態で(位置を固定した状態で)、各吐出ノズル42の開閉弁を開閉制御して、各タンク41内の生地材料28を各吐出ノズル42から無端ベルト5の被吐出面5a上に吐出させる。
このとき、Y方向の両端に位置する各吐出ノズル42−1、42−4は、無端ベルト5上に吐出する生地材料28−1、28−4のX方向の長さが、他の吐出ノズル42−2、42−3から無端ベルト5上に吐出する生地材料28−2、28−3のX方向の長さよりも短くなるように、生地材料28−1、28−4を吐出する。なお、各吐出ノズル42−1、42−4の径は、各吐出ノズル42−2、42−3の径よりも小さいため、各吐出ノズル42−1、42−4から吐出される生地材料28−1、28−4のY方向の幅も、各吐出ノズル42−2、42−3から吐出される生地材料28−2、28−3のY方向の幅よりも小さい。なお、被吐出面5a上では、各生地材料28−1〜28−4は、Y方向に離間して並ぶ。
図11は、被吐出面5a上に吐出された各生地材料28−1〜28−4と、各生地材料28−1〜28−4を加圧、成形した後の生地シート29の各平面形状を模式的に示している。なお、同図では、各生地材料28−1〜28−4を互いに区別して図示するために、各生地材料28−1〜28−4にハッチングを付している。各生地材料28−1〜28−4に対して、成形部60の加圧部15を下降させ、加圧および成形すると、各生地材料28−1〜28−4は薄く延ばされて、円形の薄皮状の生地シート29となる。
(目標とする形状が三角形の場合)
ここでは、図8の構成の生地材料供給部40を用いる。そして、生地材料供給部40の吐出ノズル42の数は3本であり(それぞれを吐出ノズル42−1〜42−3とする)、タンク41が、3つの吐出ノズル42に対応して3つ設けられているとする(それぞれをタンク41−1〜41−3とする)。各タンク41−1〜41−3には、互いに種類の異なる生地材料28が収容されているとする(それぞれを生地材料28−1〜28−3とする)。
入力部49にて、薄皮状の生地シート29の目標とする形状が三角形に設定されると、生地材料供給部40の吐出制御部48は、移動機構44を制御して、各吐出ノズル42−1〜42−3を被吐出面5aに沿って移動させながら、各吐出ノズル42−1〜42−3の開閉弁の開閉状態を切り替えて、各タンク41−1〜41−3内の生地材料28−1〜28−3を、各吐出ノズル42−1〜42−3から被吐出面5a上に吐出させる。このとき、吐出制御部48は、各生地材料28−1〜28−3が被吐出面5a上に離間して並ぶことで被吐出面5a上で全体として三角形状になるように、吐出ノズル42−1〜42−3を移動させながら各生地材料28−1〜28−3を吐出させる。
図12は、被吐出面5a上に三角形状となるように吐出された各生地材料28−1〜28−3と、各生地材料28−1〜28−3を加圧、成形した後の生地シート29の各平面形状を模式的に示している。なお、同図では、各生地材料28−1〜28−3を互いに区別して図示するために、各生地材料28−1〜28−3の一部にハッチングを付している。各生地材料28−1〜28−3に対して、成形部60の加圧部15を下降させ、加圧および成形すると、各生地材料28−1〜28−3は薄く延ばされて、三角形状の薄皮状の生地シート29となる。
(目標とする形状が四角形の場合)
ここでは、図8の構成の生地材料供給部40を用いる。そして、生地材料供給部40の吐出ノズル42の数は4本であり(それぞれを吐出ノズル42−1〜42−4とする)、タンク41が、4つの吐出ノズル42に対応して4つ設けられているとする(それぞれをタンク41−1〜41−4とする)。各タンク41−1、41−2、41−4には、互いに種類の異なる生地材料28が収容されているとする(それぞれを生地材料28−1、28−2、28−4とする)。また、タンク41−1に収容される生地材料28−1と、タンク41−3に収容される生地材料28−3とは、種類が同じであるとする。
入力部49にて、薄皮状の生地シート29の目標とする形状が四角形(例えば正方形)に設定されると、生地材料供給部40の吐出制御部48は、移動機構44を制御して、各吐出ノズル42−1〜42−4を被吐出面5aに沿って移動させながら、各吐出ノズル42−1〜42−4の開閉弁の開閉状態を切り替えて、各タンク41−1〜41−4内の生地材料28−1〜28−4を、各吐出ノズル42−1〜42−4から被吐出面5a上に吐出させる。このとき、吐出制御部48は、各生地材料28−1〜28−4が被吐出面5a上に離間して並ぶことで被吐出面5a上で全体として四角形状になるように、吐出ノズル42−1〜42−4を移動させながら各生地材料28−1〜28−4を吐出させる。
図13は、被吐出面5a上に四角形状となるように吐出された各生地材料28−1〜28−4と、各生地材料28−1〜28−4を加圧、成形した後の生地シート29の各平面形状を模式的に示している。なお、同図では、各生地材料28−1〜28−4を互いに区別して図示するために、各生地材料28−1〜28−4の一部にハッチングを付している。各生地材料28−1〜28−4に対して、成形部60の加圧部15を下降させ、加圧および成形すると、各生地材料28−1〜28−4は薄く延ばされて、四角形状の薄皮状の生地シート29となる。
<2−3.効果>
本実施形態のように、生地材料供給部40が吐出ノズル42を複数有する構成では、互いに異なる種類の生地材料28を各吐出ノズル42から吐出させることもできるし(図11、図12参照)、いずれか2つの吐出ノズル42から同じ生地材料28を吐出させ、残りの吐出ノズル42から異なる生地材料28を吐出させることもできる(図13参照)。つまり、この場合、トータルで3種類の生地材料28を吐出させることができる。
また、図8の構成において、例えば、各タンク41−1、41−2、41−4には、種類の同じ生地材料28−1.28−2、28−4を収容しておき、タンク41−3には、生地材料28−1、28−2、28−4とは種類の異なる生地材料28−3を収容しておけば、各吐出ノズル42−1〜42−4から、トータルで2種類の生地材料を被吐出面5aに吐出させることができる。
以上のことから、複数の吐出ノズル42は、トータルで2種類以上の生地材料28を吐出する構成であると言える。トータルで2種類以上の生地材料28が吐出されることで、様々な形状で、かつ、様々なデザイン(色模様)を有し、あるいは味覚が部分的に異なる薄皮状の生地シート29および食品生地30を製造することが可能となる。
また、複数の吐出ノズル42がY方向に並び、かつ、Y方向の両端に位置する各吐出ノズル42−1、42−4の径が他の吐出ノズル42−2、42−3の径よりも小さい場合において、図11で示したように、各吐出ノズル42−1、42−4は、無端ベルト5上に吐出する生地材料28−1、28−4のX方向の長さが、他の吐出ノズル42−2、42−3から無端ベルト5上に吐出する生地材料28−2、28−3のX方向の長さよりも短くなるように、生地材料28−1、28−4を吐出する。無端ベルト5上に吐出された各生地材料28−1〜28−4を成形部60によってまとめて加圧すると、隣り合って並ぶ生地材料同士がつなぎ合わされて周囲に膨らむが、そのときの膨らみ具合いをバランスよく調整することができる。これにより、円形の生地シート29を得ることができる。また、各生地材料28−1〜28−4の色を互いに異ならせるようにすれば、カラーでストライプ模様の薄皮状の生地シート29を得ることができる。
なお、本実施形態では、図8および図10に示すように、各吐出ノズル42をY方向に並べて配置する例について説明したが、X方向に並べて配置するようにしてもよく、X方向およびY方向の両方向に対して交差する方向(斜め方向)に並べて配置してもよい。また、各吐出ノズル42を束ねて1つのノズル束を構成し、このノズル束の位置を、薄皮状の生地シート29の目標とする形状に応じて切替機構43(移動機構44)によって切り替える構成としてもよい。
<2−4.他の構成>
本実施形態の図10の構成では、吐出ノズル42−1、42−2間でノズル径を異ならせているが、吐出ノズル42−1、42−2間でノズル径を同じとし、ノズル孔の開口面積を変化させるようにしてもよい。
図14A〜図14Cは、吐出ノズル42のノズル孔42aの開口面積を、蓋部材42bのスライドによって可変する例を模式的に示している。図14Aでは、ノズル孔42aが蓋部材42bで塞がれておらず、ノズル孔42aが全開の状態となっている。ノズル孔42aの一部を塞ぐように、蓋部材42bをスライドさせることにより、図14Bのように、ノズル孔42aの開口面積を図14Aの1/2の状態(半開の状態)にしたり、図14Cのように、ノズル孔42aの開口面積を図14Aの1/4の状態にすることが可能である。吐出制御部48は、蓋部材42bのスライド量を制御して、ノズル孔42aの開口面積を調整することにより、生地材料28の吐出量を変化させることができる。したがって、この場合でも、複数の吐出ノズル42から吐出量の異なる生地材料28を無端ベルト5上に吐出して、成形される薄皮状の生地シート29の形状を微調整することが可能となる。また、複数の吐出ノズル42を全て、ノズル径の同じ吐出ノズルとすることができるため、径の異なる特殊な吐出ノズル42を別途用意して交換する必要もない。
以上のことをまとめると、複数の吐出ノズル42がY方向(一方向)に並んで位置する構成では、Y方向(一方向)の両端に位置する各吐出ノズル42−1、42−nのノズル孔42aの開口面積は、残りの吐出ノズル42−2〜42−(n−1)のノズル孔42aの開口面積よりも小さくてもよいと言える。
なお、生地シート29の目標とする形状によっては、Y方向(一方向)の両端に位置する各吐出ノズル42−1、42−nのノズル孔42aの開口面積は、残りの吐出ノズル42−2〜42−(n−1)のノズル孔42aの開口面積よりも大きくてもよい。
なお、各吐出ノズル42−1、42−nと、残りの吐出ノズル42−2〜42−(n−1)とで、ノズル孔42aの開口面積(単位時間あたりの吐出量)を異ならせる構成で、円形の生地シート29を成形する場合、各吐出ノズル42−1〜42−nから吐出される生地材料28のX方向の長さは、全て同じであってもよい。
ところで、生地材料供給部40が吐出ノズル42を複数有しており、複数の吐出ノズル42のノズル孔42aの開口面積が互いに異なる構成では、複数の吐出ノズル42は、同じ種類の生地材料28を吐出してもよい。
例えば、図15は、2本の吐出ノズル42のノズル孔42aの開口面積が互いに異なり、各吐出ノズル42から同じ生地材料28を吐出して、三角形状の生地シート29を成形する例を模式的に示している。なお、便宜上、ノズル孔42aの開口面積が相対的に大きい吐出ノズル42から吐出される生地材料28を、生地材料28aとし、ノズル孔42aの開口面積が相対的に小さい吐出ノズル42から吐出される生地材料28を、生地材料28bとする。同図のように、隣り合う生地材料28a・28aの間に生地材料28bを位置させることができるため、生地材料28aの足りない箇所を生地材料28bで補って、厚みおよび密度のより均一な生地シート29を成形することができる。
なお、本実施形態においても、実施の形態1と同様に、吐出制御部48は、無端ベルト5上で隣り合う生地材料28同士が接触して並ぶように、移動機構44によって吐出ノズル42を移動させながら、吐出ノズル42から生地材料28を吐出させてもよい。特に、異なる吐出ノズル28から、種類の異なる生地材料28を、無端ベルト5上で接触するようにそれぞれ吐出させることにより、加圧によって隣り合う生地材料28・28同士をつなぎ合わせたときに、隣り合う生地材料28・28の境界がぼやけた生地シート29が得られる。このような生地シート29は、デザイン性において付加価値が高まることが期待できるため、吐出制御部48の上記した吐出制御が非常に有効となる。
なお、上述した構成の生地材料供給部40を複数個用い、複数の生地材料供給部40をX方向に並べて配置してもよい。そして、互いの生地材料供給部40において、Y方向の吐出位置を異ならせてもよい(Y方向に並ぶ吐出ノズル42を適宜選択して生地材料28を吐出させてもよい)。この場合、各生地材料供給部40から生地材料28をY方向において重ならないように吐出させて、図11と同様の生地シート29を成形することが可能となる。
なお、本実施形態では、図8および図10で示したように、移動機構44の支持台45が、全てのタンク41−1〜41−nを支持する構成について説明したが、タンク41−1〜41−nごとに移動機構44を設ける構成であってもよい。つまり、各移動機構44の支持台45に、吐出ノズル42付きのタンク41を1つずつ支持させ、各移動機構44によって、対応するタンク41および吐出ノズル42を個別に移動させる構成であってもよい。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通りである。図16は、本実施形態の食品生地30の製造装置100の概略の構成を示す側面図である。また、図17は、本実施形態の製造装置100の主要部の構成を示すブロック図である。本実施形態の製造装置100は、実施の形態1の構成において、追加加圧機構70と、加圧制御部75とをさらに備えている。
追加加圧機構70は、加圧部15を追加加圧部15aに置き換えた以外は、実施の形態1の昇降機構16と同様の構成である。すなわち、追加加圧機構70は、追加加圧部15aに加えて、油圧シリンダ17、支持台20、支柱21、昇降台22、ピストンロッド23などを含んで構成されている。追加加圧機構70は、昇降機構16に対して生地材料供給部40とは反対側に位置している。追加加圧部15aは、成形部60による加圧、成形によって形成された生地シート29の一部をさらに加圧する。
加圧制御部75は、昇降機構16、追加加圧機構70および駆動部8を制御する。これにより、駆動部8による無端ベルト5の間欠駆動と同期して、昇降機構16の加圧部15による生地材料28の加圧と、追加加圧機構70の追加加圧部15aによる生地シート29の加圧とを同期させることができる。
図18Aは、追加加圧部15aによって加圧された後の生地シート29を拡大して示す平面図であり、図18Bは、図18AのA−A’線矢視断面図である。本実施形態では、追加加圧部15aは、成形部60によって形成された生地シート29の外形よりも内側の領域を所定の形状(例えば星形)で加圧する(追加加圧工程)。これにより、生地シート29には、追加加圧部15aによる加圧によって凹んだ押圧部29aと、加圧されずに残った凸状の非押圧部29bとが存在することになる。すなわち、生地シート29には、押圧部29aおよび非押圧部29bからなる凹凸が形成される。
このように、加圧部15によって成形された後の生地シート29の一部を、追加加圧部15aによって加圧することにより、生地シート29に凹凸を形成することができ、この凹凸により、生地シート20の外形よりも内側に模様(図18Aの例では星形)を出現させることができる。したがって、上記生地シート29を加熱処理することにより、上記模様を有するデザイン性に優れた食品生地30を製造することができる。
なお、図18Aおよび図18Bでは、生地シート29の中心側を追加加圧部15aで加圧することにより、生地シート29の中心側に凹状の押圧部29aを形成し、外周側に凸状の非押圧部29bを形成する例について説明したが、中心側と外周側とで凹凸が反転するように、追加加圧部15aの形状を設定して生地シート29を加圧してもよい。すなわち、生地シート29の外周側を追加加圧部15aで加圧して、生地シート29の外周側に凹状の押圧部29aを形成し、中心側に凸状の非押圧部29bを形成するようにしてもよい。この場合でも、上記と同様に、押圧部29aおよび非押圧部29bからなる凹凸によって、生地シート20の外形よりも内側に模様を出現させることができ、上記模様を有するデザイン性に優れた食品生地30を製造することができる。
図19は、本実施形態の製造装置100の他の構成を示す側面図である。成形部60が、生地材料加圧部としての加圧部15と、昇降機構16とを有している構成では、上記した追加加圧部15aは、加圧部15と連結部材22aを介して連結されていてもよい。この場合、追加加圧部15aは、成形部60の昇降機構16による加圧部15の昇降と同期して(連動して)昇降し、生地シート29の一部を加圧する。したがって、図16のように、追加加圧部15aを加圧部15とは別個に駆動するための機構または部材(追加加圧機構70において追加加圧部15a以外の部材)を設けることが不要となり、図16の構成に比べて、製造装置100の構成を簡素化することができる。
図20は、本実施形態の製造装置100のさらに他の構成を示す側面図である。図20の製造装置100は、図16の製造装置100に、追加供給部40aをさらに設けた構成である。追加供給部40aは、成形部60によって成形された生地シート29上に、新たな生地材料28c(図21参照)を一定量ずつ分割して供給する機構である。この追加供給部40aは、図1等で示した生地材料供給部40と同様の構成を有している。なお、新たな生地材料28cは、生地材料供給部40によって供給される生地材料28と同じ種類(例えば同じ色)の生地材料であってもよいし、異なる種類(例えば異なる色)の生地材料であってもよい。追加供給部40aは、成形部60と追加駆動機構70との間、つまり、追加加圧部15aに対して生地材料供給部40側に位置している。
図21は、図20の製造装置100において、追加供給部40aによる生地材料28cの供給および追加加圧部15aによる生地シート29の加圧の一例を模式的に示している。生地材料供給部40により無端ベルト5上に吐出された生地材料28は、成形部60の加圧部15によって加圧、成形され、偏平な薄皮状の生地シート29となる。この生地シート29上に、生地材料28とは例えば色の異なる新たな生地材料28cが追加供給部40aによって吐出された後、追加加圧部15aが生地材料28cを介して生地シート29の一部を加圧する。これにより、生地シート29には、生地材料28cが上面に載った押圧部29aと、生地材料28cが上面に載った非押圧部29bとが形成される。
このように、追加供給部40aによって生地シート29上に新たな生地材料28cを供給する追加供給工程により、生地シート29に対して生地材料28cによるデザイン性(例えば色味や立体感)をさらに付与することができ、生地シート29のデザイン性をさらに高めることができる。
図22は、本実施形態の製造装置100のさらに他の構成を示す側面図である。図22の製造装置100は、図20の製造装置100に、追加供給部40bをさらに設けた構成である。追加供給部40bは、図20の追加成形部40aと同様に、成形部60によって成形された生地シート29上に、新たな生地材料28d(図23参照)を一定量ずつ分割して供給する機構である。この追加供給部40bは、図1等で示した生地材料供給部40と同様の構成を有している。なお、新たな生地材料28dは、生地材料供給部40によって供給される生地材料28または追加供給部40bによって供給される生地材料28cと同じ種類(例えば同じ色)の生地材料であってもよいし、異なる種類(例えば異なる色)の生地材料であってもよい。追加供給部40bは、追加加圧部15aと温度調整部80との間、つまり、追加加圧部15aに対して生地材料供給部40とは反対側に位置している。
図23は、図22の製造装置100において、追加供給部40bによる生地材料28dの供給の一例を模式的に示している。図21で示した生地シート29に対して、追加供給部40bは、例えば生地材料28c上にさらに生地材料28dを供給する(追加供給工程)。これにより、生地シート29にさらに立体感を付与して、デザイン性をさらに高めることができる。特に、生地材料28dによって、模様のほかに文字(例えばHAPPY BIRTHDAYの文字など)などを描くことにより、生地シート29の装飾効果を高めることができる。
なお、図23では、生地シート29の非押圧部29b上に、追加供給部40bによって生地材料28dを供給するようにしているが、生地シート29の押圧部29a上に生地材料28dを供給するようにしても勿論構わない。
なお、図22のように、追加加圧部15aに対して生地材料供給部40とは反対側に追加供給部40bを設ける構成は、図16の構成(成形部60と追加加圧部15aとの間に追加供給部40aが存在しない構成)にも勿論適用可能である。以上のことから、追加供給部(追加供給部40aまたは追加供給部40b)は、追加加圧部15aに対して、生地材料供給部40側および生地材料供給部40とは反対側の少なくとも一方の側に位置していればよいと言える。
なお、以上の各実施の形態で説明した構成を適宜組み合わせて、食品生地30の製造装置100を構成することも勿論可能である。例えば、実施の形態3で説明した構成を、実施の形態2の生地材料供給部40を有する食品生地30の製造装置100に適用することも勿論可能である。
なお、以上の各実施の形態では、生地材料供給部40(例えば吐出ノズル42)が、生地材料28を無端ベルト5上に線状に吐出し、これを加圧して所望の形状の生地シート29に成形する例について説明したが、生地材料28を点状に吐出して並べ、これを加圧して所望の形状の生地シート29に成形するようにしてもよい。
(その他)
以上の各実施形態で説明した食品生地の製造装置および製造方法は、以下のように表現することもできる。
1.薄皮状の生地シートから食品生地を製造する食品生地の製造装置であって、
搬送部材上に、前記薄皮状の生地シートを構成する材料となる生地材料を一定量ずつ分割して供給する生地材料供給部と、
前記生地材料供給部によって前記搬送部材上に供給された前記生地材料を加圧して成形することにより、前記搬送部材上に前記薄皮状の生地シートを形成する成形部と、
前記薄皮状の生地シートを前記搬送部材によって搬送しながら、前記薄皮状の生地シートの温度を調整することにより、前記食品生地を生成する温度調整部とを備え、
前記生地材料供給部は、
前記生地材料を前記搬送部材上に吐出する少なくとも1本の吐出ノズルと、
前記成形部によって前記薄皮状の生地シートを目標とする形状で形成するときの前記形状に応じて、前記吐出ノズルの位置を切り替える切替機構とを有していることを特徴とする食品生地の製造装置。
2.前記切替機構は、前記吐出ノズルを、前記搬送部材の被吐出面に沿った方向に移動させる移動機構で構成されていることを特徴とする前記1に記載の食品生地の製造装置。
3.前記生地材料供給部は、前記吐出ノズルによる前記生地材料の吐出および前記移動機構を制御する吐出制御部をさらに有しており、
前記吐出制御部は、前記移動機構によって前記吐出ノズルを移動させながら、前記吐出ノズルから前記生地材料を前記搬送部材上に吐出させることを特徴とする前記2に記載の食品生地の製造装置。
4.前記吐出制御部は、前記搬送部材上で隣り合う前記生地材料同士が離間して並ぶように、前記移動機構によって前記吐出ノズルを移動させながら、前記吐出ノズルから前記生地材料を吐出させることを特徴とする前記3に記載の食品生地の製造装置。
5.前記薄皮状の生地シートの前記目標とする形状に関する入力を受け付ける入力部をさらに備え、
前記吐出制御部は、前記入力部によって入力を受け付けた前記形状で前記薄皮状の生地シートが形成されるように、前記移動機構によって前記吐出ノズルを移動させながら、前記吐出ノズルから前記生地材料を吐出させることを特徴とする前記3または4に記載の食品生地の製造装置。
6.前記生地材料供給部は、前記吐出ノズルを1本のみ有していることを特徴とする前記1から5のいずれかに記載の食品生地の製造装置。
7.前記生地材料供給部は、前記吐出ノズルを複数有しており、
前記複数の吐出ノズルは、トータルで2種類以上の前記生地材料を吐出することを特徴とする前記1から5のいずれかに記載の食品生地の製造装置。
8.前記複数の吐出ノズルは、前記搬送部材の被吐出面に平行な一方向に並んで位置し、
前記一方向の両端に位置する各吐出ノズルのノズル孔の開口面積は、残りの吐出ノズルのノズル孔の開口面積とは異なることを特徴とする前記7に記載の食品生地の製造装置。
9.前記生地材料供給部は、前記吐出ノズルを複数有しており、
前記複数の吐出ノズルは、同じ種類の前記生地材料を吐出し、
前記複数の吐出ノズルのノズル孔の開口面積は、互いに異なることを特徴とする前記1から5のいずれかに記載の食品生地の製造装置。
10.前記成形部によって成形された前記生地シートの一部を加圧する追加加圧部をさらに備えていることを特徴とする前記1から9のいずれかに記載の食品生地の製造装置。
11.前記成形部によって成形された前記生地シート上に、新たな生地材料を一定量ずつ分割して供給する追加供給部をさらに備えていることを特徴とする前記10に記載の食品生地の製造装置。
12.前記追加供給部は、前記追加加圧部に対して、前記生地材料供給部側および前記生地材料供給部とは反対側の少なくとも一方の側に位置していることを特徴とする前記11に記載の食品生地の製造装置。
13.前記成形部は、前記生地材料を加圧する生地材料加圧部と、前記生地材料加圧部を昇降させる昇降機構とを有し、
前記追加加圧部は、前記生地材料加圧部と連結部材を介して連結されていることを特徴とする前記10に記載の食品生地の製造装置。
14.前記薄皮状の生地シートの厚みは、0.5〜2mmであることを特徴とする前記1から13のいずれかに記載の食品生地の製造装置。
15.薄皮状の生地シートから食品生地を製造する食品生地の製造方法であって、
搬送部材上に、前記薄皮状の生地シートを構成する材料となる生地材料を一定量ずつ分割して供給する生地材料供給工程と、前記搬送部材上に供給された前記生地材料を加圧して成形することにより、前記搬送部材上に前記薄皮状の生地シートを形成する成形工程と、前記薄皮状の生地シートを前記搬送部材によって搬送しながら、前記薄皮状の生地シートの温度を調整することにより、前記食品生地を生成する温度調整工程とを含み、前記生地材料供給工程では、前記成形工程によって前記薄皮状の生地シートを目標とする形状で形成するときの前記形状に応じて、前記生地材料を前記搬送部材上に吐出する少なくとも1本の吐出ノズルの位置を切り替えることを特徴とする食品生地の製造方法。
16.前記生地材料供給工程では、前記形状に応じて、前記吐出ノズルを、前記搬送部材の被吐出面に沿った方向に移動させることにより、前記吐出ノズルの位置を切り替えることを特徴とする前記15に記載の食品生地の製造方法。
17.前記生地材料供給工程では、移動機構によって前記吐出ノズルを移動させながら、前記吐出ノズルから前記生地材料を前記搬送部材上に吐出させることを特徴とする前記16に記載の食品生地の製造方法。
18.前記生地材料供給工程では、前記搬送部材上で隣り合う前記生地材料同士が離間して並ぶように、前記移動機構によって前記吐出ノズルを移動させながら、前記吐出ノズルから前記生地材料を吐出させることを特徴とする前記17に記載の食品生地の製造方法。
19.前記生地材料供給工程では、前記薄皮状の生地シートの前記目標とする形状に関する入力を入力部によって受け付けたときに、前記形状で前記薄皮状の生地シートが形成されるように、前記移動機構によって前記吐出ノズルを移動させながら、前記吐出ノズルから前記生地材料を吐出させることを特徴とする前記17または18に記載の食品生地の製造方法。
20.前記生地材料供給工程では、1本の前記吐出ノズルのみから前記生地材料を吐出させることを特徴とする前記15から19のいずれかに記載の食品生地の製造方法。
21.前記生地材料供給工程では、複数本の前記吐出ノズルから、トータルで2種類以上の前記生地材料を吐出させることを特徴とする前記15から19のいずれかに記載の食品生地の製造方法。
22.前記生地材料供給工程では、ノズル孔の開口面積が互いに異なる複数の吐出ノズルから、同じ種類の前記生地材料を吐出させることを特徴とする前記15から19のいずれかに記載の食品生地の製造方法。
23.前記成形工程によって成形された前記生地シートの一部を加圧する追加加圧工程をさらに含むことを特徴とする前記15から22のいずれかに記載の食品生地の製造方法。
24.前記成形工程によって成形された前記生地シート上に、新たな生地材料を一定量ずつ分割して供給する追加供給工程をさらに含むことを特徴とする前記23に記載の食品生地の製造方法。
25.前記追加供給工程を、前記追加加圧工程の前および後の少なくとも一方において行うことを特徴とする前記24に記載の食品生地の製造方法。
26.前記追加加圧工程における前記生地シートの一部の加圧を、前記成形工程における前記生地材料の加圧と連動して行うことを特徴とする前記23に記載の食品生地の製造方法。
27.前記薄皮状の生地シートの厚みは、0.5〜2mmであることを特徴とする前記15から26のいずれかに記載の食品生地の製造方法。
本発明の食品生地の製造装置および製造方法は、薄皮状の生地シートから食品生地を製造する場合に利用可能である。
5 無端ベルト
5a 被吐出面
15 加圧部(生地材料加圧部)
15a 追加加圧部
16 昇降機構
22a 連結部材
28、28−1、28−2、・・・28−n 生地材料
28a、28b、28c、28d 生地材料
29 生地シート
30 食品生地
40 生地材料供給部
40a、40b 追加供給部
42、42−1、42−2、・・・42−n 吐出ノズル
43 切替機構
60 成形部
80 温度調整部
100 製造装置

Claims (6)

  1. 薄皮状の生地シートから食品生地を製造する食品生地の製造装置であって、
    搬送部材上に、前記薄皮状の生地シートを構成する材料となる生地材料を一定量ずつ分割して供給する生地材料供給部と、
    前記生地材料供給部によって前記搬送部材上に供給された前記生地材料を加圧して成形することにより、前記搬送部材上に前記薄皮状の生地シートを形成する成形部と、
    前記薄皮状の生地シートを前記搬送部材によって搬送しながら、前記薄皮状の生地シートの温度を調整することにより、前記食品生地を生成する温度調整部とを備え、
    前記生地材料供給部は、
    前記生地材料を前記搬送部材上に吐出する少なくとも1本の吐出ノズルと、
    前記成形部によって前記薄皮状の生地シートを目標とする形状で形成するときの前記形状に応じて、前記吐出ノズルの位置を切り替える切替機構とを有していることを特徴とする食品生地の製造装置。
  2. 前記成形部によって成形された前記生地シートの一部を加圧する追加加圧部をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の食品生地の製造装置。
  3. 前記成形部によって成形された前記生地シート上に、新たな生地材料を一定量ずつ分割して供給する追加供給部をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の食品生地の製造装置。
  4. 前記追加供給部は、前記追加加圧部に対して、前記生地材料供給部側および前記生地材料供給部とは反対側の少なくとも一方の側に位置していることを特徴とする請求項3に記載の食品生地の製造装置。
  5. 前記成形部は、前記生地材料を加圧する生地材料加圧部と、前記生地材料加圧部を昇降させる昇降機構とを有し、
    前記追加加圧部は、前記生地材料加圧部と連結部材を介して連結されていることを特徴とする請求項2に記載の食品生地の製造装置。
  6. 薄皮状の生地シートから食品生地を製造する食品生地の製造方法であって、
    搬送部材上に、前記薄皮状の生地シートを構成する材料となる生地材料を一定量ずつ分割して供給する生地材料供給工程と、
    前記搬送部材上に供給された前記生地材料を加圧して成形することにより、前記搬送部材上に前記薄皮状の生地シートを形成する成形工程と、
    前記薄皮状の生地シートを前記搬送部材によって搬送しながら、前記薄皮状の生地シートの温度を調整することにより、前記食品生地を生成する温度調整工程とを含み、
    前記生地材料供給工程では、前記成形工程によって前記薄皮状の生地シートを目標とする形状で形成するときの前記形状に応じて、前記生地材料を前記搬送部材上に吐出する少なくとも1本の吐出ノズルの位置を切り替えることを特徴とする食品生地の製造方法。
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