JP2020103016A - モータ及びファンモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストを低減でき、かつブラシの冷却効率を高めてブラシの摩耗量を低減できるモータ及びファンモータを提供する。【解決手段】モータケース2と、モータケース2内に回転自在に収納され、コンミテータを有するアーマチュアと、モータケース2内に収納され、アーマチュアに給電を行うためのブラシホルダユニット5と、を備え、ブラシホルダユニット5は、コンミテータに摺接されるブラシ27と、外部電源に接続されるターミナル60と、ブラシ27とターミナル60とに跨るピグテールと、を備え、ターミナル60のうち、少なくともピグテールが接続されているピグテール接続部62は、第1熱伝達部材63を介してモータケース2に接続され、ピグテールが配置されている表面62aとは反対側の裏面62bを有する。【選択図】図5
Description
本発明は、モータ及びファンモータに関する。
モータの中には、ブラシを用いてモータのコイルに給電を行うブラシ付モータがある。ブラシ付モータは、内周面にマグネットが配置された有底筒状のケース本体(ヨーク)と、ケース本体の開口部を閉塞するエンドブラケットと、ヨーク内に回転自在に支持されているアーマチュアと、エンドブラケットに設けられ、アーマチュアに給電を行うためのブラシと、を備えている。
アーマチュアは、回転軸と、回転軸の外周面に嵌合固定されているアーマチュアコアと、アーマチュアコアに巻回されているコイルと、回転軸の外周面に嵌合固定され、コイルの端末部が接続される円柱状のコンミテータと、を備えている。コンミテータの外周面には、金属板からなる複数のセグメントが周方向に互いに絶縁された状態で配置されている。このセグメントに、コイルの端末部が接続されている。
ブラシは、コンミテータのセグメントに摺接するように配置されている。また、ブラシは、外部電源と電気的に接続されている。これにより、ブラシ、セグメントを介してコイルに給電を行う。コイルに給電を行うと、アーマチュアコアに磁界が形成される。この磁界と、ヨークに設けられたマグネットとの間で磁気的な吸引力や反発力が生じ、アーマチュアが回転する。また、アーマチュアが回転すると、ブラシが摺接されるセグメントが順次変更され、コイルに流れる電流の向きが切替えられる、いわゆる整流が行われる。これにより、アーマチュアが継続的に回転する。
このように、コンミテータにブラシが摺接された状態でアーマチュアが回転し続けるので、ブラシが摩耗してしまう。また、ブラシの摩耗量は、ブラシ温度に比例して大きくなる。このため、ブラシ温度をできる限り下げるべく、ブラシを冷却するためのさまざまな技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、ブラシを収納するブラシホルダが固定されるホルダベースにシート装着部を設け、ブラシホルダの固定脚部をシート装着部に配置するとともに固定脚部に接するようにシート装着部に熱伝達部材(熱伝導性シート)を装着した技術が開示されている。また、このものは、ギアケースにモータとの固定部となるモータ取付部を設け、ホルダベースをモータ取付部に収容している。モータ取付部の底壁に、ホルダベースに向けて突出する凸部を設け、シート装着部と凸部との間に熱伝達部材を挟み込んでいる。これにより、ギアケースに、熱伝達部材を介してブラシホルダの熱を伝達させている。
しかしながら、上述の従来技術にあっては、熱伝達部材の配置面積が大きくモータの製造コストが嵩張るばかりか、無駄に熱伝達部材を配置することになるので、ブラシの冷却効率が悪いという課題があった。
そこで、本発明は、製造コストを低減でき、かつブラシの冷却効率を高めてブラシの摩耗量を低減できるモータ及びファンモータを提供する。
上記の課題を解決するために、本発明に係るモータは、モータケースと、前記モータケース内に回転自在に収納され、コンミテータを有するアーマチュアと、前記モータケース内に収納され、前記アーマチュアに給電を行うためのブラシホルダユニットと、を備え、前記ブラシホルダユニットは、前記コンミテータに摺接されるブラシと、外部電源に接続されるターミナルと、前記ブラシと前記ターミナルとに跨るピグテールと、を備え、前記ターミナルのうち、少なくとも前記ピグテールが接続されているピグテール接続部は、第1熱伝達部材を介して前記モータケースに接続され、前記ピグテールが配置されている表面とは反対側の裏面を有することを特徴とする。
このように構成することで、ピンポイントに第1熱伝達部材を配置し、第1熱伝達部材の配置面積を極力低減しつつ、効率よくブラシの熱をモータケースに伝達することができる。このため、モータの製造コストを低減でき、かつブラシの冷却効率を高めてブラシの摩耗量を低減できる。
本発明に係るモータにおいて、前記モータケースは、有底筒状のケース本体と、前記ケース本体の開口部を閉塞し、前記第1熱伝達部材を介して前記ピグテール接続部の前記裏面が接続される円板状のエンドブラケットと、を備えることを特徴とする。
このように構成することで、モータケースの製造を容易にできる。また、第1熱伝達部材によって、エンドブラケットの振動を抑制することも可能になる。
本発明に係るモータにおいて、前記エンドブラケットは、前記モータケースの周壁に外周縁が固定されていると共に、径方向中央に設けられ前記アーマチュアを回転自在に支持する軸受部を有し、前記ピグテール接続部は、前記エンドブラケットの前記外周縁と前記軸受部の外周部との間の中間位置に対応する位置にあることを特徴とする。
このように構成することで、第1熱伝達部材によって、エンドブラケットの振動をより効果的に抑制できる。
本発明に係るモータにおいて、前記ブラシホルダユニットは、ブラシホルダステーと、前記ブラシホルダステーに固定されるとともに前記ブラシが収納され、少なくとも一部が第2熱伝達部材を介して前記モータケースに接続されるブラシホルダと、を備えることを特徴とする。
このように構成することで、第2熱伝達部材によってブラシからブラシホルダに伝達する熱を、さらにモータケースに伝達することができる。このように、第1熱伝達部材と第2熱伝達部材とを併用し、ブラシの冷却効率をさらに高めてブラシの摩耗量をさらに低減できる。
本発明に係るモータにおいて、前記第2熱伝達部材は、吸湿性を有する樹脂材からなることを特徴とする。
このように構成することで、モータケース内が高温になると、第2熱伝達部材によって吸収された水分が放出され、モータケース内の湿度が高まる。すると、ブラシとコンミテータとの摺動性が向上され、ブラシの摩耗量をさらに低減できる。
本発明に係るモータにおいて、前記第1熱伝達部材は、吸湿性を有する樹脂材からなることを特徴とする。
このように構成することで、モータケース内の湿度がさらに高まる。このため、ブラシとコンミテータとの摺動性がさらに向上され、ブラシの摩耗量をさらに低減できる。
本発明に係るモータにおいて、前記モータケースは、内外を連通する通気口を有することを特徴とする。
このように構成することで、モータケース内を冷却することができる。このため、ブラシの冷却効率をさらに高めてブラシの摩耗量をさらに低減できる。
本発明に係るファンモータは、上記に記載のモータを、自動車のラジエータ冷却用として用いたことを特徴とする。
このように構成することで、製造コストを低減でき、かつブラシの冷却効率を高めてブラシの摩耗量を低減可能なファンモータを提供できる。
本発明によれば、モータ及びファンモータの製造コストを低減でき、かつブラシの冷却効率を高めてブラシの摩耗量を低減できる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(車両及び送風装置)
図1は、本発明に係るファンモータ1を用いた送風装置110が搭載された自動車の車両100を例示する斜視図である。
図1に示すように、送風装置110は、車両100のラジエータ(熱交換器)やコンデンサ等の車載熱交換器(不図示)を冷却するために用いられる。なお、以下の説明では、車両100の進行方向前方を単に前方、進行方向後方を単に後方、重力方向上方を単に上方、重力方向下方を単に下方と称する。また、以下の説明において、送風装置110における前方、後方、上方、下方は、車両100に送風装置110を取り付けた姿勢での方向を指しているものとする。
図1は、本発明に係るファンモータ1を用いた送風装置110が搭載された自動車の車両100を例示する斜視図である。
図1に示すように、送風装置110は、車両100のラジエータ(熱交換器)やコンデンサ等の車載熱交換器(不図示)を冷却するために用いられる。なお、以下の説明では、車両100の進行方向前方を単に前方、進行方向後方を単に後方、重力方向上方を単に上方、重力方向下方を単に下方と称する。また、以下の説明において、送風装置110における前方、後方、上方、下方は、車両100に送風装置110を取り付けた姿勢での方向を指しているものとする。
車両100は、車室前方のエンジンルーム101内にエンジン105が搭載され、エンジン105の前方に、図示しないラジエータが搭載されている。そして、このラジエータの通風面(後方の面)に対向して、ラジエータに強制冷却風を流通させる送風装置110が設けられている。送風装置110は、例えば車両100の車幅方向に2つ並んで配置される。これら送風装置110は同一構成であるので、以下の説明では、2つの送風装置110のうちの一方についてのみ説明し、他方についての説明を省略する。
(送風装置)
送風装置110は、駆動源であるファンモータ1と、ファンモータ1により回転駆動されるファン111と、送風装置110の外郭を形成し、不図示の車載熱交換器に固定されるファンシュラウド112と、を備えている。なお、以下の説明では、ファンモータ1の回転軸線方向を単に軸方向、ファンモータ1の回転方向を周方向、軸方向、及び周方向に直交する方向を径方向と称する。
送風装置110は、駆動源であるファンモータ1と、ファンモータ1により回転駆動されるファン111と、送風装置110の外郭を形成し、不図示の車載熱交換器に固定されるファンシュラウド112と、を備えている。なお、以下の説明では、ファンモータ1の回転軸線方向を単に軸方向、ファンモータ1の回転方向を周方向、軸方向、及び周方向に直交する方向を径方向と称する。
(ファンモータ)
図2は、ファンモータ1の斜視図である。図3は、ファンモータ1の分解斜視図である。
図2、図3に示すように、ファンモータ1は、モータケース2と、モータケース2内に回転自在に収容されるアーマチュア3、及びブラシホルダユニット5と、を備えている。
モータケース2は、略有底円筒状のケース本体20と、ケース本体20の開口部20aを閉塞する略円板状のエンドブラケット4と、により構成されている。
図2は、ファンモータ1の斜視図である。図3は、ファンモータ1の分解斜視図である。
図2、図3に示すように、ファンモータ1は、モータケース2と、モータケース2内に回転自在に収容されるアーマチュア3、及びブラシホルダユニット5と、を備えている。
モータケース2は、略有底円筒状のケース本体20と、ケース本体20の開口部20aを閉塞する略円板状のエンドブラケット4と、により構成されている。
(ケース本体)
ケース本体20は、例えば、金属板に深絞り加工を施すことにより形成されている。ケース本体20は、略円筒状のヨーク部(請求項における周壁に相当)6と、底部を構成するフロントブラケット7と、が一体成形されている。
ヨーク部6の内周面には、複数の図示しないマグネットが周方向に磁極が順番となるように、配置されている。ヨーク部6は、複数のマグネットの磁路を形成する。
ケース本体20は、例えば、金属板に深絞り加工を施すことにより形成されている。ケース本体20は、略円筒状のヨーク部(請求項における周壁に相当)6と、底部を構成するフロントブラケット7と、が一体成形されている。
ヨーク部6の内周面には、複数の図示しないマグネットが周方向に磁極が順番となるように、配置されている。ヨーク部6は、複数のマグネットの磁路を形成する。
また、ヨーク部6の外周面には、外部取付部材50が取り付けられている。外部取付部材50は、車両100(図1参照)にファンモータ1を取付けるためのものである。外部取付部材50は、ヨーク部6の外周面に嵌合される略円筒状のリング部51と、リング部51の外周面から径方向外側に向かって突出する複数(例えば、本実施形態では3個)の取付ステー52と、を備えている。
リング部51は、ヨーク部6の外周面に、圧入されたり溶接されたりすることにより、ヨーク部6と一体化されている。
取付ステー52は、周方向に等間隔で配置されている。取付ステー52は、径方向外側に向かうに従って先細りとなるように、軸方向からみて略三角形状に形成されている。取付ステー52は、不図示のボルトを挿通可能なボルト挿通孔52aが形成されている。
取付ステー52は、周方向に等間隔で配置されている。取付ステー52は、径方向外側に向かうに従って先細りとなるように、軸方向からみて略三角形状に形成されている。取付ステー52は、不図示のボルトを挿通可能なボルト挿通孔52aが形成されている。
(フロントブラケット)
フロントブラケット7の径方向中央には、外面7a(アーマチュア3とは反対側の面)が凹むように、凹部7bが形成されている。この凹部7bの径方向中央に、軸方向外側に向かって突出する略円筒状の軸受ボス(請求項における軸受部に相当)9が一体成形されている。この軸受ボス9には、後述の回転軸13の一端13a側を回転自在に支持するための玉軸受8が保持されている。
フロントブラケット7の径方向中央には、外面7a(アーマチュア3とは反対側の面)が凹むように、凹部7bが形成されている。この凹部7bの径方向中央に、軸方向外側に向かって突出する略円筒状の軸受ボス(請求項における軸受部に相当)9が一体成形されている。この軸受ボス9には、後述の回転軸13の一端13a側を回転自在に支持するための玉軸受8が保持されている。
フロントブラケット7の外周部寄りには、複数(例えば、本実施形態では4個)のフロント側通気口(請求項における通気口に相当)10が形成されている。フロント側通気口10は、フロントブラケット7を切り起して外面7a側に突出させた外側フード11と、フロントブラケット7を切り起して外面7aとは反対側の内面側(アーマチュア3側)に突出させた内側フード12と、により形成されている。外側フード11及び内側フード12により、フロント側通気口10は、軸方向から見た際に見通し不可になる。
(アーマチュア)
アーマチュア3は、フロントブラケット7に一端13a側が回転自在に支持されている回転軸13と、回転軸13の外周面に嵌合固定されているアーマチュアコア14と、回転軸13の外周面におけるアーマチュアコア14よりもエンドブラケット4側に嵌合固定されるコンミテータ15と、を備えている。
アーマチュア3は、フロントブラケット7に一端13a側が回転自在に支持されている回転軸13と、回転軸13の外周面に嵌合固定されているアーマチュアコア14と、回転軸13の外周面におけるアーマチュアコア14よりもエンドブラケット4側に嵌合固定されるコンミテータ15と、を備えている。
アーマチュアコア14は、複数の金属板を軸方向に積層したり、軟磁性粉末を加圧成形したりすることでなる。アーマチュアコア14は、径方向でヨーク部6に設けられた図示しないマグネットと径方向で対向する位置に配置されている。アーマチュアコア14は、放射状に配置された複数(例えば、本実施形態では10個)のティース21を備えている。ティース21は、軸方向からみて略T字状に形成されている。
各ティース21には、これらティース21の周囲を被覆するインシュレータ44が装着されている。各ティース21には、インシュレータ44の上からエナメル被覆のコイル23が巻回されている。各ティース21に巻回されたコイル23の端末部は、コンミテータ15に向かって引き出されている。また、アーマチュアコア14には、径方向中央寄りに、周方向に沿って複数の図示しない貫通孔が形成されている。貫通孔は、アーマチュアコア14を軸方向に貫通しており、軸方向からみて略扇状に形成されている。
コンミテータ15は、回転軸13の外周面に嵌合固定された図示しない円柱状の樹脂モールド体の外周面に、複数のセグメント24が配置されたものである。各セグメント24は、金属板により軸方向に長い長方形状に形成されている。これらセグメント24が互いに絶縁された状態で、周方向に並んで配置されている。各セグメント24に、所望のコイル23の端末部がそれぞれ接続されている。これにより、各セグメント24とコイル23とが電気的に接続される。各セグメント24には、ブラシホルダユニット5の後述するブラシ27が摺接される。
(ブラシホルダユニット)
図4は、ブラシホルダユニット5をエンドブラケット4側からみた平面図であり、半円分切り欠いた図である。図5は、ブラシホルダユニット5及びエンドブラケット4の軸方向に沿う断面図であり、図4のA矢視に相当する。
図3〜図5に示すように、ブラシホルダユニット5は、エンドブラケット4の内面4a(アーマチュア3側の面)に設けられている。ブラシホルダユニット5は、略円板状のブラシホルダステー25と、ブラシホルダステー25のアーマチュアコア14側の表面25a上に設けられているブラシホルダ26と、ブラシホルダ26内に収納されているブラシ27と、ブラシホルダステー25におけるエンドブラケット4側の裏面25b上に設けられているターミナル60,61(陽極ターミナル60、陰極ターミナル61)と、を主構成としている。
図4は、ブラシホルダユニット5をエンドブラケット4側からみた平面図であり、半円分切り欠いた図である。図5は、ブラシホルダユニット5及びエンドブラケット4の軸方向に沿う断面図であり、図4のA矢視に相当する。
図3〜図5に示すように、ブラシホルダユニット5は、エンドブラケット4の内面4a(アーマチュア3側の面)に設けられている。ブラシホルダユニット5は、略円板状のブラシホルダステー25と、ブラシホルダステー25のアーマチュアコア14側の表面25a上に設けられているブラシホルダ26と、ブラシホルダ26内に収納されているブラシ27と、ブラシホルダステー25におけるエンドブラケット4側の裏面25b上に設けられているターミナル60,61(陽極ターミナル60、陰極ターミナル61)と、を主構成としている。
ブラシホルダステー25は、樹脂により形成されている。ブラシホルダステー25の外周部には、このブラシホルダステー25の補強用の円筒状のリブ29が一体成形されている。リブ29は、ブラシホルダステー25の表面25a及び裏面25bの両面25a,25bから突出するように形成されている。リブ29によってブラシホルダステー25の外周部側の機械的強度が高まる。
また、ブラシホルダステー25の外周部には、コネクタ30が一体成形されている。コネクタ30は、外部電源から延びる外部コネクタ(いずれも図示しない)が嵌着可能である。コネクタ30内には、外部コネクタに接続される端子30aが設けられている。端子30aは、各ターミナル60,61と一体成形されている。
ブラシホルダステー25の径方向中央には、コンミテータ15を挿通可能な開口部25cが形成されている。この開口部25cにコンミテータ15が挿通された状態で、ブラシホルダステー25が配置される。また、開口部25cの周縁には、ブラシホルダステー25の裏面25b側に向かって僅かに突出する円筒状の嵌合円筒部28が一体成形されている。
ブラシホルダステー25の表面25a上に設けられているブラシホルダ26は、例えば真鍮などで直方体の箱状に形成され、4個配置されている。ブラシホルダ26は、ブラシホルダステー25の開口部25cの周囲に等間隔で配置されている。ブラシホルダ26の長手方向は、径方向に沿っている。ブラシホルダ26におけるブラシホルダステー25の表面25a側縁には、各角部近傍にそれぞれ係合爪26aが合計4個形成されている。各係合爪26aは、ブラシホルダステー25に形成された係合孔25dに挿通され、ブラシホルダステー25の裏面25b側に突出されている。
この突出された係合爪26aは、周方向で対向する係合爪26a側に向かって曲折されている。これにより、ブラシホルダステー25の表面25a上にブラシホルダ26が固定される。係合爪26aは、ブラシホルダステー25の裏面25b側に露出されている。
ブラシホルダ26の周方向に面する側壁26bには、ブラシホルダステー25の開口部25c側端から径方向中央に至る間に、スリット32が形成されている。このスリット32には、後述のピグテール31が挿通される。
ブラシホルダ26の周方向に面する側壁26bには、ブラシホルダステー25の開口部25c側端から径方向中央に至る間に、スリット32が形成されている。このスリット32には、後述のピグテール31が挿通される。
ブラシ27は、各ブラシホルダ26内に径方向に沿ってスライド移動自在に収納されている。ブラシ27は、2個の陽極のブラシ27と2個の陰極のブラシ27とで合計4個設けられている。ブラシ27は、ブラシホルダ26内に収納されたスプリング16によって、径方向中央側、つまり、コンミテータ15に向かって付勢されている。これにより、ブラシ27の先端は、ブラシホルダステー25の開口部25cの周縁から径方向中央に向かって臨まされた状態になり、コンミテータ15のセグメント24に常時摺接される。
各ブラシ27の径方向外側端部(ブラシ27の後端部)には、ピグテール31の一端が接続されている。ピグテール31は、ブラシホルダ26のスリット32を介してブラシホルダ26の外側に引き出されている。陽極のブラシ27に一端が接続されたピグテール31の他端は、陽極ターミナル60に接続される。陰極のブラシ27に一端が接続されたピグテール31の他端は、陰極ターミナル61に接続される。
各ターミナル60,61は、ブラシホルダステー25の裏面25b上で対応するブラシ27の近傍を通るように敷設されている。そして、各ターミナル60,61は、対応するブラシ27(ブラシホルダ26)の近傍の一部がブラシホルダステー25の表面25a及び裏面25bのいずれの面にも露出されたピグテール接続部62とされている。ピグテール接続部62の位置は、具体的には対応するブラシ27が収納されているブラシホルダ26の周方向の隣に位置している。この位置に対応して、ブラシホルダステー25に接続開口部25eが形成されている。この接続開口部25eを介してピグテール接続部62の表面62a及び裏面62bが露出されている。なお、ピグテール接続部62の表面62aは、ブラシホルダステー25の表面25aと同じ面側である。
そして、ピグテール接続部62の表面62aに、ピグテール31の他端が配置されている。ピグテール31の他端は、溶接等によってピグテール接続部62の表面62aに接続されている。これにより、外部電源の電力が、コネクタ30、ターミナル60,61、及びピグテール31を介し、ブラシ27に供給される。さらに、ブラシ27が摺接するセグメント24を介してコイル23に外部電源の電力が供給される。
また、ピグテール接続部62の表面25aとは反対側(エンドブラケット4側)の裏面62bには、第1熱伝達部材63が配置されている。第1熱伝達部材63は、略立方体状に形成されている。第1熱伝達部材63は、例えば熱伝導性と吸湿性とを有する樹脂材のシリカゲルにより形成されている。しかしながら第1熱伝達部材63はシリカゲルに限らずさまざまな材料で形成することが可能である。第1熱伝達部材63は、少なくとも熱伝導性に優れたものが好ましい。さらに、第1熱伝達部材63は、吸湿性を有していることがより好ましい。ピグテール接続部62の裏面62bは、第1熱伝達部材63を介してエンドブラケット4に接続されている。
この他に、ブラシホルダステー25の表面25aには、雑防素子としてのチョークコイル33やキャパシタ34が設けられている。これらチョークコイル33やキャパシタ34は、陽極ターミナル60と陰極ターミナル61とに跨るように接続されている。
このように構成されたブラシホルダユニット5は、ブラシホルダステー25のリブ29が、エンドブラケット4に当接するように配置され、このエンドブラケット4に固定されている。
このように構成されたブラシホルダユニット5は、ブラシホルダステー25のリブ29が、エンドブラケット4に当接するように配置され、このエンドブラケット4に固定されている。
(エンドブラケット)
図6は、エンドブラケット4をケース本体20とは反対側からみた平面図である。
図3、図6に示すように、ケース本体20の開口部20aを閉塞するエンドブラケット4は樹脂により形成されている。このエンドブラケット4の内面4aに、ブラシホルダステー25のリブ29が当接されるとともに第1熱伝達部材63が若干圧縮された状態で当接される。なお、第1熱伝達部材63は、若干圧縮されることにより、ピグテール接続部62の裏面62b、及びエンドブラケット4の内面4aに対し、適正な接圧が得られる。
図6は、エンドブラケット4をケース本体20とは反対側からみた平面図である。
図3、図6に示すように、ケース本体20の開口部20aを閉塞するエンドブラケット4は樹脂により形成されている。このエンドブラケット4の内面4aに、ブラシホルダステー25のリブ29が当接されるとともに第1熱伝達部材63が若干圧縮された状態で当接される。なお、第1熱伝達部材63は、若干圧縮されることにより、ピグテール接続部62の裏面62b、及びエンドブラケット4の内面4aに対し、適正な接圧が得られる。
エンドブラケット4の外周部には、内面4a側に向かって屈曲する略円筒状の嵌合部37が延出形成されている。この嵌合部37が、ケース本体20の開口部20aに嵌合されることにより、この開口部20aをエンドブラケット4が閉塞する。
また、嵌合部37には、ブラシホルダステー25のコネクタ30が受け入れられる切欠き部40が形成されている。
また、嵌合部37には、ブラシホルダステー25のコネクタ30が受け入れられる切欠き部40が形成されている。
エンドブラケット4の径方向中央には、内面4aから突出する略円筒状の軸受ボス(請求項における軸受部に相当)35が一体成形されている。軸受ボス35には、回転軸13の他端を回転自在に支持するための不図示の玉軸受が保持される。エンドブラケット4の径方向中央に略円筒状の軸受ボス35が突出されているので、エンドブラケット4の径方向中央側の機械的強度が高まる。
また、エンドブラケット4には、軸受ボス35の周囲で、かつコンミテータ15とブラシ27との摺接箇所と軸方向で対向する位置に、複数(例えば、本実施形態では4個)のエンド側通気口(請求項における通気口に相当)36が周方向に等間隔で形成されている。エンド側通気口36は、周方向に沿って円弧状に延びる長円形状の開口部である。エンド側通気口36を介して、コンミテータ15の外周部(セグメント24)とブラシ27の先端とが露出されている。
ここで、エンドブラケット4にブラシホルダステー25を固定した状態では、軸受ボス35の外周部と嵌合部37との間中間位置に、第1熱伝達部材63(ピグテール接続部62)が配置された形になる。
ここで、エンドブラケット4にブラシホルダステー25を固定した状態では、軸受ボス35の外周部と嵌合部37との間中間位置に、第1熱伝達部材63(ピグテール接続部62)が配置された形になる。
(ファンモータの動作)
次に、ファンモータ1の動作について説明する。
図示しない外部電源の電力が、コネクタ30(端子30a)、ターミナル60,61、ピグテール31、ブラシ27、及びコンミテータ15を介してコイル23に供給されると、アーマチュアコア14に所定の磁界が形成される。この磁界と、ヨーク部6に設けられた図示しないマグネットとの間で磁気的な吸引力や反発力が生じ、アーマチュア3が回転する。また、アーマチュア3が回転すると、ブラシ27が摺接されるコンミテータ15のセグメント24が順次変更され、コイル23に流れる電流の向きが切替えられる、いわゆる整流が行われる。これにより、アーマチュア3が継続的に回転する。
次に、ファンモータ1の動作について説明する。
図示しない外部電源の電力が、コネクタ30(端子30a)、ターミナル60,61、ピグテール31、ブラシ27、及びコンミテータ15を介してコイル23に供給されると、アーマチュアコア14に所定の磁界が形成される。この磁界と、ヨーク部6に設けられた図示しないマグネットとの間で磁気的な吸引力や反発力が生じ、アーマチュア3が回転する。また、アーマチュア3が回転すると、ブラシ27が摺接されるコンミテータ15のセグメント24が順次変更され、コイル23に流れる電流の向きが切替えられる、いわゆる整流が行われる。これにより、アーマチュア3が継続的に回転する。
ここで、コンミテータ15のセグメント24に常時摺接されるブラシ27は、摩擦熱によって温度が上昇する。ブラシ27の温度は、ピグテール31に伝達される。そして、ピグテール31の他端が接続されているターミナル60,61のピグテール接続部62にもブラシ27の温度が伝達される。ピグテール31の他端が配置されているピグテール接続部62の表面62aに対し、ピグテール接続部62の裏面62bは、第1熱伝達部材63を介してエンドブラケット4に接続されている。このため、ピグテール接続部62に伝達されたブラシ27の温度が第1熱伝達部材63を介してエンドブラケット4に速やかに伝達され、このエンドブラケット4で放熱される。この結果、ピグテール31が冷却され、さらにブラシ27が冷却される。
ところで、ブラシ27の温度は、このブラシ27を収納するブラシホルダ26にも伝達される。このため、ブラシホルダステー25の裏面25b側に露出されたブラシホルダ26の係合爪26aを、第2熱伝達部材64(図4中2点鎖線で示す)を介してエンドブラケット4に接続してもよい。このように構成することで、ブラシホルダ26に伝達されたブラシ27の温度が第2熱伝達部材64を介してエンドブラケット4に伝達され、このエンドブラケット4で放熱される。この結果、ブラシホルダ26が冷却され、さらにブラシ27が冷却される。
第2熱伝達部材64は、第1熱伝達部材63と同様に、例えば熱伝導性と吸湿性とを有する樹脂材のシリカゲルにより形成されている。第2熱伝達部材64も、シリカゲルに限らずさまざまな材料で形成することが可能である。少なくとも第2熱伝達部材64は、熱伝導性に優れたものが好ましい。さらに、第2熱伝達部材64は、吸湿性を有していることがより好ましい。
ここで、第1熱伝達部材63及び第2熱伝達部材64は、熱伝導性と吸湿性とを有しているので、モータケース2内の湿度が低下される。
ここで、第1熱伝達部材63及び第2熱伝達部材64は、熱伝導性と吸湿性とを有しているので、モータケース2内の湿度が低下される。
また、ファンモータ1が駆動することにより、ファンモータ1全体に振動が生じる。この振動によって、略円板状のエンドブラケット4が板厚方向に撓み変形するように振動する。エンドブラケット4の径方向中央には、軸受ボス35が形成されている。このため、エンドブラケット4の軸受ボス35が形成されている箇所の機械的強度は高い。また、エンドブラケット4の外周部は、略円筒状の嵌合部37を有しているとともに、ケース本体20の開口部20aに嵌合されている。このため、エンドブラケット4の外周部の機械的強度は高い。この結果、エンドブラケット4は、軸受ボス35の外周部と嵌合部37とが支点となって、これら軸受ボス35の外周部と嵌合部37との間の中間位置が最も撓み変形する。この軸受ボス35の外周部と嵌合部37との間中間位置に、第1熱伝達部材63が配置されているので、第1熱伝達部材63によってエンドブラケット4の撓み変形が抑制される。つまり、第1熱伝達部材63によって、エンドブラケット4の振動が抑制される。
また、フロントブラケット7には、外周部寄りに複数(本実施形態では4個)のフロント側通気口10が形成されている。また、エンドブラケット4には、軸受ボス35の周囲に、複数(本実施形態では4個)のエンド側通気口36が形成されている。これらフロント側通気口10とエンド側通気口36は、ブラシ付モータ1全体でみたときに、軸方向両側で対向するように配置されている。このため、各通気口10,36を介してモータケース2内に軸方向に沿う空気の流れが生じる。この空気の流れにより、モータケース2内が冷却され、さらにブラシ27が冷却される。
この際、アーマチュアコア14に、略扇状の図示しない貫通孔が複数形成されていることにより、モータケース2内において、軸方向への空気の流れが向上される。
この際、アーマチュアコア14に、略扇状の図示しない貫通孔が複数形成されていることにより、モータケース2内において、軸方向への空気の流れが向上される。
次に、図7、図8に基づいて、ブラシ27の冷却効果の違いについて説明する。
図7は、縦軸をブラシ27の温度とし、横軸を条件別としたときの各条件のブラシ27の冷却効果を比較したグラフである。なお、図7中、横軸に記載されている各条件は、以下の通りである。
条件11:第1熱伝達部材63及び第2熱伝達部材64のいずれの熱伝達部材も設けていない。
条件12:エンドブラケット4に、ブラシホルダ26の係合爪26aを、第2熱伝達部材64を介して接続した。
条件13:エンドブラケット4に、ピグテール接続部62の裏面62bを、第1熱伝達部材63を介して接続した。
図7は、縦軸をブラシ27の温度とし、横軸を条件別としたときの各条件のブラシ27の冷却効果を比較したグラフである。なお、図7中、横軸に記載されている各条件は、以下の通りである。
条件11:第1熱伝達部材63及び第2熱伝達部材64のいずれの熱伝達部材も設けていない。
条件12:エンドブラケット4に、ブラシホルダ26の係合爪26aを、第2熱伝達部材64を介して接続した。
条件13:エンドブラケット4に、ピグテール接続部62の裏面62bを、第1熱伝達部材63を介して接続した。
図7に示すように、条件11と比較して条件12の方がブラシ27の冷却効果が高いことが確認できた。また、条件12と比較して条件13の方がブラシ27の冷却効果がさらに高いことが確認できた。
図8は、縦軸をブラシ27の温度とし、横軸を条件別としたときの各条件のブラシ27の冷却効果を比較したグラフである。なお、図8中、横軸に記載されている各条件は、以下の通りである。
条件21:第1熱伝達部材63及び第2熱伝達部材64のいずれの熱伝達部材も設けていない。また、フロントブラケット7にフロント側通気口10を4個設けた。
条件22:エンドブラケット4に、ピグテール接続部62の裏面62bを、第1熱伝達部材63を介して接続した。また、フロントブラケット7にフロント側通気口10を4個設けた。
条件23:エンドブラケット4に、ピグテール接続部62の裏面62bを、第1熱伝達部材63を介して接続した。また、エンドブラケット4に、ブラシホルダ26の係合爪26aを、第2熱伝達部材64を介して接続した。また、フロントブラケット7にフロント側通気口10を4個設けた。
条件24:エンドブラケット4に、ピグテール接続部62の裏面62bを、第1熱伝達部材63を介して接続した。また、エンドブラケット4に、ブラシホルダ26の係合爪26aを、第2熱伝達部材64を介して接続した。また、フロントブラケット7にフロント側通気口10を12個設けた。
条件25:エンドブラケット4に、ピグテール接続部62の裏面62bを、第1熱伝達部材63を介して接続した。また、エンドブラケット4に、ブラシホルダ26の係合爪26aを、第2熱伝達部材64を介して接続した。また、フロントブラケット7にフロント側通気口10を12個設けるとともに、エンドブラケット4にエンド側通気口36を12個設けた。
条件21:第1熱伝達部材63及び第2熱伝達部材64のいずれの熱伝達部材も設けていない。また、フロントブラケット7にフロント側通気口10を4個設けた。
条件22:エンドブラケット4に、ピグテール接続部62の裏面62bを、第1熱伝達部材63を介して接続した。また、フロントブラケット7にフロント側通気口10を4個設けた。
条件23:エンドブラケット4に、ピグテール接続部62の裏面62bを、第1熱伝達部材63を介して接続した。また、エンドブラケット4に、ブラシホルダ26の係合爪26aを、第2熱伝達部材64を介して接続した。また、フロントブラケット7にフロント側通気口10を4個設けた。
条件24:エンドブラケット4に、ピグテール接続部62の裏面62bを、第1熱伝達部材63を介して接続した。また、エンドブラケット4に、ブラシホルダ26の係合爪26aを、第2熱伝達部材64を介して接続した。また、フロントブラケット7にフロント側通気口10を12個設けた。
条件25:エンドブラケット4に、ピグテール接続部62の裏面62bを、第1熱伝達部材63を介して接続した。また、エンドブラケット4に、ブラシホルダ26の係合爪26aを、第2熱伝達部材64を介して接続した。また、フロントブラケット7にフロント側通気口10を12個設けるとともに、エンドブラケット4にエンド側通気口36を12個設けた。
図8に示すように、条件21と比較して条件22の方がブラシ27の冷却効果が高いことが確認できた。また、条件22と比較して条件23の方がブラシ27の冷却効果がさらに高いことが確認できた。また、条件23と比較して条件24の方がブラシ27の冷却効果がさらに高いことが確認できた。さらに、条件24と比較して条件25の方がブラシ27の冷却効果がさらに高いことが確認できた。条件25が最もブラシ27の冷却効果が高いことが確認できた。
このように、上述の実施形態では、ブラシホルダユニット5において、エンドブラケット4に、ターミナル60,61におけるピグテール接続部62の裏面62bが、第1熱伝達部材63を介して接続されている。このため、ブラシ27の温度が伝達されるピグテール31に近い箇所に、ピンポイントに第1熱伝達部材63を配置でき、第1熱伝達部材63の配置面積を極力低減しつつ、効率よくブラシ27の熱をエンドブラケット4に伝達することができる。よって、ファンモータ1の製造コストを低減でき、かつブラシ27の冷却効率を高めてブラシ27の摩耗量を低減できる。
また、モータケース2は、略有底円筒状のケース本体20と、ケース本体20の開口部20aを閉塞する略円板状のエンドブラケット4と、により構成されている。このため、モータケース2の製造を容易にできる。また、第1熱伝達部材63によって、エンドブラケット4の振動を抑制することも可能になる。
また、エンドブラケット4の径方向中央には、軸受ボス35が形成されている。このため、エンドブラケット4の軸受ボス35が形成されている箇所の機械的強度を高くできる。さらに、エンドブラケット4の外周部は、略円筒状の嵌合部37を有しているとともに、ケース本体20の開口部20aに嵌合されている。このため、エンドブラケット4の外周部の機械的強度を高くできる。このうえで、軸受ボス35の外周部と嵌合部37との間中間位置に、第1熱伝達部材63が配置されている。このため、エンドブラケット4の最も撓み変形が大きい箇所を第1熱伝達部材63によって抑えることができる。よって、第1熱伝達部材63によって、エンドブラケット4の振動を抑制できる。
また、エンドブラケット4に、ブラシホルダステー25の裏面25b側に露出されたブラシホルダ26の係合爪26aを、第2熱伝達部材64を介して接続する。これにより、第2熱伝達部材64によって、ブラシ27からブラシホルダ26に伝達する熱を、さらにエンドブラケット4に伝達することができる。このため、第1熱伝達部材63と第2熱伝達部材64とを併用し、ブラシ27の冷却効率をさらに高めてブラシ27の摩耗量をさらに低減できる。
また、第1熱伝達部材63及び第2熱伝達部材64は、例えば熱伝導性と吸湿性とを有する樹脂材のシリカゲルにより形成されている。このため、モータケース2内が高温になると、各熱伝達部材63,64によって吸収された水分が放出され、モータケース2内の湿度が高まる。よって、ブラシ27とコンミテータ15との摺動性が向上され、ブラシ27の摩耗量をさらに低減できる。
また、フロントブラケット7には、外周部寄りに複数(本実施形態では4個)のフロント側通気口10が形成されている。さらに、エンドブラケット4には、軸受ボス35の周囲に、複数(本実施形態では4個)のエンド側通気口36が形成されている。このため、各通気口10,36を介してモータケース2内に軸方向に沿う空気の流れが生じ、モータケース2内を冷却できる。この結果、さらにブラシ27の冷却効率を高めてブラシ27の摩耗量をさらに低減できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、ファンモータ1は、車両100のラジエータ(熱交換器)やコンデンサ等の車載熱交換器(不図示)を冷却するための送風装置110に用いられる場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな電動機に、ファンモータ1を用いることができる。
例えば、上述の実施形態では、ファンモータ1は、車両100のラジエータ(熱交換器)やコンデンサ等の車載熱交換器(不図示)を冷却するための送風装置110に用いられる場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな電動機に、ファンモータ1を用いることができる。
また、上述の実施形態では、モータケース2は、略有底円筒状のケース本体20と、ケース本体20の開口部20aを閉塞する略円板状のエンドブラケット4と、により構成されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、モータケース2は、アーマチュア3及びブラシホルダユニット5を収納可能な形状であればよい。フロントブラケット7に形成されたフロント側通気口10やエンドブラケット4に形成されたエンド側通気口36も任意に形成すればよい。
また、上述の実施形態では、エンドブラケット4に、第1熱伝達部材63を介してピグテール接続部62の裏面62bが接続されている場合について説明した。さらに、エンドブラケット4に、第2熱伝達部材64を介してブラシホルダ26の係合爪26aが接続されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、少なくともモータケース2のいずれかの箇所に、第1熱伝達部材63や第2熱伝達部材64が接触されていればよい。また、少なくともピグテール接続部62の裏面62bに第1熱伝達部材63が配置されていればよく、ブラシホルダステー25の任意の箇所に各熱伝達部材63,64を配置することが可能である。
1…ファンモータ(モータ)、2…モータケース、3…アーマチュア、4…エンドブラケット、4a…内面、5…ブラシホルダユニット、6…ヨーク部(周壁)、10…フロント側通気口(通気口)、15…コンミテータ、20…ケース本体、20a…開口部、25…ブラシホルダステー、26…ブラシホルダ、27…ブラシ、31…ピグテール、35…軸受ボス(軸受部)、36…エンド側通気口(通気口)、60,61…ターミナル、62…ピグテール接続部、62a…表面、62b…裏面、63…第1熱伝達部材、64…第2熱伝達部材、100…車両(自動車)
Claims (8)
- モータケースと、
前記モータケース内に回転自在に収納され、コンミテータを有するアーマチュアと、
前記モータケース内に収納され、前記アーマチュアに給電を行うためのブラシホルダユニットと、
を備え、
前記ブラシホルダユニットは、
前記コンミテータに摺接されるブラシと、
外部電源に接続されるターミナルと、
前記ブラシと前記ターミナルとに跨るピグテールと、
を備え、
前記ターミナルのうち、少なくとも前記ピグテールが接続されているピグテール接続部は、第1熱伝達部材を介して前記モータケースに接続され、前記ピグテールが配置されている表面とは反対側の裏面を有する
ことを特徴とするモータ。 - 前記モータケースは、
有底筒状のケース本体と、
前記ケース本体の開口部を閉塞し、前記第1熱伝達部材を介して前記ピグテール接続部の前記裏面が接続される円板状のエンドブラケットと、
を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。 - 前記エンドブラケットは、前記モータケースの周壁に外周縁が固定されていると共に、径方向中央に設けられ前記アーマチュアを回転自在に支持する軸受部を有し、
前記ピグテール接続部は、前記エンドブラケットの前記外周縁と前記軸受部の外周部との間の中間位置に対応する位置にある
ことを特徴とする請求項2に記載のモータ。 - 前記ブラシホルダユニットは、
ブラシホルダステーと、
前記ブラシホルダステーに固定されるとともに前記ブラシが収納され、少なくとも一部が第2熱伝達部材を介して前記モータケースに接続されるブラシホルダと、
を備える
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のモータ。 - 前記第2熱伝達部材は、吸湿性を有する樹脂材からなる
ことを特徴とする請求項4に記載のモータ。 - 前記第1熱伝達部材は、吸湿性を有する樹脂材からなる
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のモータ。 - 前記モータケースは、内外を連通する通気口を有する
ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のモータ。 - 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のモータを、自動車のラジエータ冷却用として用いた
ことを特徴とするファンモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018241667A JP2020103016A (ja) | 2018-12-25 | 2018-12-25 | モータ及びファンモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018241667A JP2020103016A (ja) | 2018-12-25 | 2018-12-25 | モータ及びファンモータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020103016A true JP2020103016A (ja) | 2020-07-02 |
Family
ID=71140144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018241667A Pending JP2020103016A (ja) | 2018-12-25 | 2018-12-25 | モータ及びファンモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020103016A (ja) |
-
2018
- 2018-12-25 JP JP2018241667A patent/JP2020103016A/ja active Pending
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