JP2020102530A - 配線固定構造およびこれを含む筐体を有する電子機器 - Google Patents

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泰成 西尾
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Abstract

【課題】 電子機器筐体内において、配線部材を所定の位置に固定する作業が容易になり、かつ、捨て基板を転用する場合に、構造が簡単でコストの増加が少ない配線部材固定構造を提供する。【解決手段】 電子機器筐体の配線部材固定構造は、配線部材と、配線部材を筐体の所定位置に固定する配線固定部材と、を備え、配線固定部材が、筐体の取付孔部に係合する第1係合部を有する第1部材と、取付孔部に係合する第2係合部を有する第2部材と、第1部材および第2部材を対向させるように連結する連結部材と、を含み、配線固定部材は、連結部材が第1部材および第2部材を連結しない状態では、第1係合部が取付孔部に係合し、第2係合部が取付孔部から挿抜可能になり、連結部材が第1部材および第2部材を連結する状態では、第1係合部と第2係合部とがそれぞれ取付孔部に係合して、筐体に取り付けられる。【選択図】 図1

Description

本発明は、電子機器または映像音響機器等の筐体内部において、コード等の配線部材を所定の位置に固定する配線部材固定構造に関し、特に、樹脂または板金等により構成される筐体に沿った所定の位置に、絶縁被複を有する電線・ケーブル・コード等の配線部材を固定する配線部材固定構造に関する。
電子機器または音声信号を増幅する増幅器等の映像音響機器では、基板間を接続する複数の配線部材と、ヒートシンク等の大型の温度が高くなる部品と、を筐体内部に含む場合がある。柔軟なコード等の配線部材は、両端が基板に接続される一方で、その中間部分の位置が定まらないので、製造段階で結束バンド・バインダー等の固定部材を使って筐体内の所定の位置であって、ヒートシンク等の高温度になる部品からは離隔するように機械的に固定される。場合によっては、直接に接触しないように捨て基板を間に挟むようにして固定される。
しかしながら、これらの電子機器または映像音響機器では、小型化が図られる中で配線を含む内部構造が複雑になり、配線部材と他の部品との離隔空間を適切に設けるのが難しくなる場合がある。電子機器筐体の配線部材固定構造では、取り付け作業の容易な配線部材固定構造を用いることで、配線部材の固定に要する工数、並びに、製造に要するコストがより少ないことが望ましい。
そこで、従来には、筐体の壁部の内面に複数の配線を結束バンドで結束固定する配線の結束固定構造であって、筐体の壁部に所定間隔をあけて形成された第1挿通部および第2挿通部と、筐体の壁部の内側に配索された複数の配線を束ねた状態で壁部に固定する結束バンドと、を備え、結束バンドは、帯状に延伸するバンド部と、該バンド部の一端に連設されたロック部であってバンド部の他端が挿入されたときバンド部の反挿入方向への移動が規制されるロック部とを有し、第1挿通部は、壁部の内面に突出する折曲部または膨出部として形成され、壁部の外側から筐体内へバンド部の他端を挿通可能な開口部と、該開口部を介して挿通されるバンド部の他端が第2挿通部側に向けて延伸するよう案内するガイド面とを含み、第2挿通部は結束バンドのロック部を壁部の外側から筐体内へ挿通可能な開口部を含んで形成されている配線の結束固定構造がある(特許文献1)。
また、従来には、配線部材と、配線部材を筐体の所定位置に固定する配線固定部材と、を備え、配線固定部材が、所定形状の一枚基板を二分割して形成されて配線部材の幅寸法よりも大きい幅寸法を有する平面を含む第1基板及び第2基板と、1または複数の錫メッキ線により構成されて第1基板及び第2基板を連結する連結部材と、を含み、第1基板及び第2基板が、連結部材によって対向させられた場合に連通するように配置されている切欠を有し、第1基板及び第2基板のそれぞれの平面が、一枚基板の一方の平面により構成されるように切欠を通過する連結部材によって対向させられ、配線部材が、第1基板及び第2基板のそれぞれの平面の間に狭持されて筐体に固定される電子機器筐体の配線部材固定構造がある(特許文献2)。
特許第6299506号公報 特許第5765215号公報
ただし、特許文献2の従来の捨て基板を転用する配線部材固定構造では、第1基板及び第2基板を錫メッキ線によって連結しており、特許文献1のような結束バンドのみを用いる場合に比べて、構成する部品数が増えてしまい、それがコスト増加要因になるという問題がある。また、取り付けに要する作業が困難になり、作業工数が増すという問題がある。
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、電子機器筐体の配線部材固定構造およびこれを用いる電子機器に関し、電子機器筐体内において、配線部材を所定の位置に固定する作業が容易になり、かつ、捨て基板を転用する場合に、構造が簡単でコストの増加が少ない配線部材固定構造を提供することにある。
本発明の電子機器筐体の配線部材固定構造は、配線部材と、配線部材を筐体の所定位置に固定する配線固定部材と、を備え、配線固定部材が、筐体の取付孔部に係合する第1係合部を有する第1部材と、取付孔部に係合する第2係合部を有する第2部材と、第1部材および第2部材を対向させるように連結する連結部材と、を含み、配線固定部材は、連結部材が第1部材および第2部材を連結しない状態では、第1係合部が取付孔部に係合し、第2係合部が取付孔部から挿抜可能になり、連結部材が第1部材および第2部材を連結する状態では、第1係合部と第2係合部とがそれぞれ取付孔部に係合して、筐体に取り付けられる。
また、本発明の電子機器筐体の配線部材固定構造は、配線固定部材の第1部材が、貫通孔である第1孔を有し、第2部材が、第1部材の第1係合部および第2部材の第2係合部が共に取付孔部に係合する状態において第1孔と連通する貫通孔である第2孔を有し、連結部材が、連通する第1孔および第2孔を挿通して、第1部材および第2部材を結束して連結する。
好ましくは、本発明の電子機器筐体の配線部材固定構造は、連結部材が、さらに配線部材を配線固定部材に結束して固定する。
好ましくは、本発明の電子機器筐体の配線部材固定構造は、筐体の取付孔部が、第1部材および第2部材の厚み寸法の和に相当する寸法を一辺の長さとする略矩形の孔として形成され、さらに第1部材の厚み寸法に相当する突出寸法を有して第1部材の第1係合部と係合する凸状片を有し、第1部材の第1係合部が、取付孔部の凸状片が係合する凹部を有する。
好ましくは、本発明の電子機器筐体の配線部材固定構造は、第2部材の第2係合部が、筐体の取付孔部が設けられる部材の厚み寸法に相当する幅寸法を有するスリットを備える。
また、好ましくは、本発明の電子機器筐体の配線部材固定構造は、配線固定部材が筐体の取付孔部に取り付けられている状態において、筐体が、配線固定部材の第1部材または第2部材の少なくともいずれか一方に当接して配線固定部材を支持する支持部をさらに備える。
また、好ましくは、本発明の電子機器筐体の配線部材固定構造は、配線固定部材の第1部材および第2部材が、所定形状の一枚基板を分割してそれぞれ形成される。
また、本発明の電子機器または映像音響機器は、上記の電子機器筐体の配線部材固定構造を含む。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明の電子機器筐体の配線部材固定構造は、コード等の配線部材と、配線部材を筐体の所定位置に固定する配線固定部材と、を備える。配線固定部材は、筐体の取付孔部に係合する第1係合部を有する第1部材と、取付孔部に係合する第2係合部を有する第2部材と、第1部材および第2部材を対向させるように連結する連結部材と、を含む。第1部材および第2部材は、所定形状の一枚基板を分割してそれぞれ形成してもよい。また、連結部材は、例えば結束バンドを用いることができ、その場合には配線部材を配線固定部材に結束して固定することができる。
この配線固定部材は、連結部材が第1部材および第2部材を連結しない状態では、第1係合部が取付孔部に係合し、第2係合部が取付孔部から挿抜可能になり、連結部材が第1部材および第2部材を連結する状態では、第1係合部と第2係合部とがそれぞれ取付孔部に係合して、筐体に取り付けられるようになっている。つまり、連結部材が第1部材および第2部材を連結すると、同時に筐体の取付孔部に対するこの配線固定部材の取り付けが完了する。したがって、配線部材を所定の位置に固定する作業が容易になり、かつ、捨て基板を転用する場合に、構造が簡単でコストの増加が少なくなる。
ここで、配線固定部材の第1部材は、貫通孔である第1孔を有し、第2部材が、第1部材の係合部の第1係合部および第2部材の第2係合部が共に取付孔部に係合する状態において第1孔と連通する貫通孔である第2孔を有するように構成するのが好ましい。連結部材が、連通する第1孔および第2孔を挿通できる位置に組み合わされると、第1部材および第2部材を結束して連結することができるので、その際に第1係合部と第2係合部とがそれぞれ取付孔部に係合して、配線固定部材が筐体に取り付けられることになる。
また、筐体の取付孔部は、第1部材および第2部材の厚み寸法の和に相当する寸法を一辺の長さとする略矩形の孔として形成されるのが好ましい。取付孔部は、さらに第1部材の厚み寸法に相当する突出寸法を有して第1部材の第1係合部と係合する凸状片を有し、第1部材の第1係合部が、取付孔部の凸状片が係合する凹部を有していれば、第1部材を先に仮留めして取り付けることができ、第2部材の第2係合部を取付孔部から挿抜可能にすることができる。また、第2部材の第2係合部が、筐体の取付孔部が設けられる部材の厚み寸法に相当する幅寸法を有するスリットを備えていれば、連結部材が第1部材および第2部材を連結する状態で第2係合部が取付孔部に係合するようにできる。配線固定部材の取り付けに要する作業が容易になり、作業工数が増してコスト増加になるようなこともなく、配線部材を所定の位置に固定する作業が容易にすることができる。
本発明の電子機器筐体の配線部材固定構造では、配線固定部材が筐体の取付孔部に取り付けられている状態において、筐体が、配線固定部材の第1部材または第2部材の少なくともいずれか一方に当接して配線固定部材を支持する支持部をさらに備えるようにしてもよい。つまり、配線固定部材を所定の位置に固定するのに、筐体の取付孔部だけでなく、筐体に設ける支持部が配線固定部材を支持するので、配線部材固定構造がさらに安定化する利点がある。
本発明の電子機器筐体の配線部材固定構造は、電子機器筐体内において、配線部材を所定の位置に固定する作業が容易になり、かつ、捨て基板を転用する場合に、構造が簡単でコストの増加が少ない配線部材固定構造を提供できる。
本発明の好ましい実施形態による電子機器筐体の配線部材固定構造1を説明する斜視図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態による電子機器の筐体2を説明する斜視図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態による電子機器筐体の配線固定部材10を説明する斜視図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態による電子機器筐体の配線部材固定構造1における配線固定部材10の取り付け方法を説明する斜視図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態による電子機器筐体の配線部材固定構造1における配線固定部材10の取り付け方法を説明する斜視図である。(実施例1) 本発明の他の好ましい実施形態による電子機器筐体の配線固定部材1aを説明する図である。(実施例2)
以下、本発明の好ましい実施形態による電子機器筐体の配線部材固定構造並びに配線部材固定方法およびこれを用いる電子機器または映像音響機器について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1は、本発明の好ましい実施形態による電子機器筐体の配線部材固定構造1を説明する図である。具体的には、図1は、電子機器を構成する筐体2の内側の一部の状態を説明する斜視図であり、ケーブル3が配線固定部材10により筐体2に固定されている様子を示している。また、図2は、シャーシ(筐体)2を説明する斜視図であり、図3は、結束バンド13を除いた配線固定部材10を説明する図である。また、図4および図5は、この配線部材固定構造1における配線固定部材10の取り付け方法を説明する斜視図である。
例えば、この配線部材固定構造1を含む電子機器筐体は、具体的には音声信号を増幅する増幅器を含むオーディオ機器であり、図を分かりやすくするために、その全体構成と、配線部材固定構造1の説明に不要な他の構成の図示並びに説明を省略する。
本実施例の配線部材固定構造1は、発熱するヒートシンクを含むオーディオ機器のシャーシ(筐体)2において、配線部材であるケーブル3をパネル部材20に沿って所定の位置に固定する。図1の配線部材固定構造1は、金属製のパネル部材20と、配線固定部材10と、ケーブル3と、を含む。ケーブル3の(図示しない)両端は、筐体内部に取り付けられている(図示しない)基板等の回路部品に接続する。
つまり、配線部材固定構造1は、シャーシ2を構成する金属製のパネル部材20に沿って、図示しない)基板の間を接続するケーブル3を固定して配置する構造である。ケーブル3の被複部材は、高熱に弱い成分を含むので、発熱する半導体素子の熱を放熱するヒートシンクなどに直接触れないようにするのが好ましい。また、振動によってシャーシ2と接触して異音が発生するのを防止する点でも、不要輻射の影響を避ける点でも、シャーシ2に直接触れないようにするのが好ましい。
そこで、この配線部材固定構造1では、捨て基板を利用した配線固定部材10によって、ケーブル3の中間部分を所定位置に固定する。配線固定部材10は、所定形状の一枚基板を分割して形成する第1基板(第1部材)11及び第2基板(第2部材)12を含み、これらの第1基板11及び第2基板12と、後述する(図示しない)結束バンド(連結部材)13により、ケーブル3の中間部分を所定位置に固定する。
図3に図示するように、第1基板11及び第2基板12は、オーディオ機器の基板を製造する段階での捨て基板に相当する部分を利用して形成される。配線固定部材10の第1基板11及び第2基板12は、ケーブル3を所定位置に固定することができるように、ほぼ同じ所定の大きさに形成される。したがって、第1基板11及び第2基板12は、同じ厚み寸法T1を有する。
第1基板11は、細長い略矩形の両端に、それぞれ2カ所の第1係合部111および112が、同一方向(図示するX方向)に突出するように形成されている。第1係合部111および112は、幅寸法W1を有するほぼ同形状の突出部である。第1係合部111および112には、矩形状の貫通孔である凹部113または凹部114がそれぞれ設けられている。凹部113または凹部114の矩形状の貫通孔の寸法は、少なくともその一辺が金属製のパネル部材20の厚み寸法T0とほぼ同じかそれ以上の大きさに設定される。
また、第2基板12は、第1基板11とほぼ同形状の細長い略矩形の両端に、それぞれ2カ所の第2係合部121および122が、同一方向(図示するX方向)に突出するように形成されている。第2係合部121および122は、第1基板11の第1係合部と同様に、幅寸法W1を有するほぼ同形状の突出部である。ただし、第2係合部121および122には、第1係合部111および112における凹部113または凹部114とは異なり、その突出部分の根元部に図3に示すような(図示するY方向に延びる)スリット123または124がそれぞれ設けられている。スリット123または124の幅寸法は、少なくとも金属製のパネル部材20の厚み寸法T0とほぼ同じかそれ以上の大きさに設定される。また、スリット123または124の長さ寸法は、所定の長さ寸法Lに設定される。
第1基板11には、所定位置に貫通孔である第1孔115および116がそれぞれ設けられている。また、第2基板12には、所定位置に貫通孔である第2孔125および126がそれぞれ設けられている。ただし、図3に示すように、第2基板12の第2孔125および126は、第1基板11と第2基板12とを両端を揃えて対向するように重ねた場合に、第1孔115および116とはそれぞれ重ならず、連通しない位置に設けられている。さらに、これらの貫通孔は、第1基板11と第2基板12とを寸法Lだけ両端を図示するY方向にずらせて重ねた場合には、第1孔115と第2孔125とが連通し、また、第1孔116と第2孔126とが連通する関係になるように、配置されている。したがって、後述するように、結束バンド13を連通する第1孔および第2孔に通すことにより、第1部材および第2部材を対向させるように連結して、ケーブル3を所定位置に固定することができる。
また、図2に図示するように、金属製のパネル部材20(厚み寸法T0)には、所定位置に配線固定部材10を取り付ける取付孔部21および22が設けられている。取付孔部21および22は、それぞれ同じ寸法形状であり、図2では一方の取付孔部21が拡大して図示されている。取付孔部21は、幅寸法W0(幅寸法W1よりも若干大きい)×高さ寸法H0(厚み寸法T1の2倍よりも若干大きい)の略矩形状の貫通孔であり、下側の一辺から高さh1(厚み寸法T1とほぼ等しい)の凸状片23が突出する形状を有している。
次に、図4および図5に沿って、配線部材固定構造1における配線固定部材10をシャーシ2に取り付ける方法を説明する。まず、図4に示すように、最初に第1基板11のみをシャーシ2に仮固定する。具体的には、図4の拡大図に示すように、第1基板11の第1係合部111をシャーシ2の取付孔部21に挿入する。なお、もう一方の第1係合部112および取付孔部22の説明は、同様であるので以下では省略する。同様に、第2基板12の第2係合部122および取付孔部22の説明は、同様であるので以下では省略する。
第1係合部111の幅寸法W1は取付孔部21の幅寸法W0とほぼ同じか若干小さく、第1係合部111の厚み寸法T1は取付孔部21の高さ寸法H0の1/2より若干小さい。また、第1係合部111には矩形状の貫通孔である凹部113が設けられているので、取付孔部21の凸状片23が凹部113に係合することにより、第1基板11がシャーシ2に仮固定される。凹部113の矩形状の貫通孔の寸法を、パネル部材20の厚み寸法T0とほぼ同じ大きさに設定すれば、強く係合するように調整することができる。
図4の拡大図に示すような仮固定の状態では、取付孔部21にはもう一枚の基板である第2基板12の第2係合部121が挿入可能な寸法(幅寸法W0×高さ寸法約(H0/2))の孔が、第1基板11の第1係合部111の上側に形成されることになる。したがって、次に図5(a)に示すように、第1部材11および第2部材12を対向させるように外形寸法の端部を揃えて重ねると、第2基板12の第2係合部121を取付孔部21に図示するX方向から挿入することができる。ただし、図5(a)の状態では、第2基板12の第2係合部121は、取付孔部21から挿抜可能な状態である。
そこで、図5(b)に示すように、第2基板12を第1基板11に対して寸法Lだけ図示するY方向にずらせて移動させるように重ねると、第1基板11の第1係合部111と第2基板12の第2係合部121とが、それぞれ取付孔部21に係合する。第2基板12の第2係合部121には、その突出部分の根元にスリット123(寸法約T0×L)が設けられているので、このスリット123に取付孔部21の周縁部が入り込んで係合するからである。少なくとも図5(b)の状態でも、第2基板12の第2係合部121は、取付孔部21に差し込んだX方向には挿抜できない状態になる。
また、第1基板11の第1孔115と、第2基板12の第2孔125とは、図5(a)に示す状態では連通しないものの、図5(b)に示す状態では連通するように配置されている。つまり、図3に図示したように、第1孔115および第2孔125は、寸法Lだけ図示するY方向に離れた位置に設けられているので、図5(b)に示す状態では、結束バンド13を挿通可能な連通孔を形成することができる。したがって、挿通させた結束バンド13を絞って第1基板11と第2基板12とを結束する(つまり、連結する)状態にすれば、第1基板11の第1係合部111と第2基板12の第2係合部121とがそれぞれ取付孔部21に係合するので、配線固定部材10は筐体2に取り付けられることになる。
このように、連結部材である結束バンド13が第1基板11および第2基板12を連結すると、同時に筐体2の取付孔部21および22に対するこの配線固定部材10の取り付けが完了する。したがって、ケーブル3を所定の位置に固定する作業が容易になり、かつ、捨て基板を転用する場合に、構造が簡単でコストの増加が少なくなる。
図1に示すように、結束バンド13は、配線部材であるケーブル3を、配線固定部材10を構成する第1基板11および第2基板12とともに結束すればよい。この場合には、配線固定部材10の取り付けとケーブル3を所定の位置に固定する作業を、同時に行うことができる利点がある。図1では、ケーブル3は第1基板11および第2基板12の厚み方向の端面に固定されているが、上側もしくは下側のいずれかの広い平面にケーブル3を固定してもよい。もちろん、ケーブル3が複数本ある場合には、いずれかの面又は複数の面を使用してもよい。
図6は、他の配線部材固定構造1aを説明する図である。この配線部材固定構造1aを構成する配線固定部材10aは、先の配線部材固定構造1の場合との相違点として、第1基板11aが第1孔117をさらに備え、第2基板12aが第2孔127をさらに備える。第1孔117および第2孔127は、図示するように、第1基板11aの第1係合部111および第2基板12aの第2係合部121が共に取付孔部21に係合する状態において、連通するようになっている。
したがって、図6に示す2つの結束バンド13を、第1基板11および第2基板12を連結して、かつ、配線固定部材10aを筐体2に取り付けるのに用いて、さらに(図示しない)他の結束バンド13を第1孔117および第2孔127に挿通させて、(図示しない)ケーブル3を結束して配線固定部材10aに固定するようにできる。この場合には、配線固定部材10の取り付けとケーブル3を所定の位置に固定する作業が同時にはならないが、順番に安定して作業することができる利点がある。
上記実施例では、配線固定部材10または10aは、2カ所の取付孔部21および22に取り付けられるように、第1基板11が2カ所の第1係合部111および112を備え、第2基板12が2カ所の第2係合部121および122を備える。ただし、第1基板11並びに第2基板12は、配線固定部材を1カ所の取付孔部のみでシャーシ2に取り付けることができるように、少なくとも1カ所の第1係合部または第2係合部を備えていればよい。もちろん、配線固定部材は、3カ所以上の取付孔部に取り付けられる複数3カ所以上の係合部を備えていてもよい。
なお、本発明は上記実施例に限定されない。配線固定部材10を構成する第1部材11および第2部材12は、捨て基板を用いずに樹脂材料あるいは金属材料を成形するものであってもよい。また、連結部材13は、結束バンド以外にも、第1孔および第2孔を挿通するネジおよびナットの組み合わせ、あるいは、他の係合手段、または、接着剤を使った接着で代用しても良い。
本発明の配線部材固定構造および方法は、音声信号を増幅する増幅器等のオーディオ機器、映像音響機器のみならず、他の映像音響機器又は電子計算機等の機器の配線部材固定構造にも適用が可能である。
1、1a 配線部材固定構造
2 シャーシ
3 ケーブル
10、10a 配線固定部材
11 第1基板(第1部材)
111、112 第1係合部
113、114 凹部
115、116、117 第1孔
12 第2基板(第2部材)
121、122 第2係合部
123、124 スリット
125、126、127 第2孔
13 結束バンド(連結部材)
20 パネル部材
21、22 取付孔部
23、24 凸状片

Claims (8)

  1. 配線部材と、該配線部材を筐体の所定位置に固定する配線固定部材と、を備え、
    該配線固定部材が、該筐体の取付孔部に係合する第1係合部を有する第1部材と、該取付孔部に係合する第2係合部を有する第2部材と、該第1部材および該第2部材を対向させるように連結する連結部材と、を含み、
    該配線固定部材は、
    該連結部材が該第1部材および該第2部材を連結しない状態では、該第1係合部が該取付孔部に係合し、該第2係合部が該取付孔部から挿抜可能になり、
    該連結部材が該第1部材および該第2部材を連結する状態では、該第1係合部と該第2係合部とがそれぞれ該取付孔部に係合して、該筐体に取り付けられる、
    電子機器筐体の配線部材固定構造。
  2. 前記配線固定部材の前記第1部材が、貫通孔である第1孔を有し、
    前記第2部材が、該第1部材の前記係合部の前記第1係合部および該第2部材の前記第2係合部が共に前記取付孔部に係合する状態において該第1孔と連通する貫通孔である第2孔を有し、
    前記連結部材が、連通する該第1孔および該第2孔を挿通して、該第1部材および該第2部材を結束して連結する、
    請求項1に記載の電子機器筐体の配線部材固定構造。
  3. 前記連結部材が、さらに前記配線部材を前記配線固定部材に結束して固定する、
    請求項2に記載の電子機器筐体の配線部材固定構造。
  4. 前記筐体の前記取付孔部が、前記第1部材および前記第2部材の厚み寸法の和に相当する寸法を一辺の長さとする略矩形の孔として形成され、さらに該第1部材の厚み寸法に相当する突出寸法を有して該第1部材の前記第1係合部と係合する凸状片を有し、
    該第1部材の該第1係合部が、該取付孔部の該凸状片が係合する凹部を有する、
    請求項1から3のいずれかに記載の電子機器筐体の配線部材固定構造。
  5. 前記第2部材の前記第2係合部が、前記筐体の前記取付孔部が設けられる部材の厚み寸法に相当する幅寸法を有するスリットを備える、
    請求項1から4のいずれかに記載の電子機器筐体の配線部材固定構造。
  6. 前記配線固定部材が前記筐体の前記取付孔部に取り付けられている状態において、前記筐体が、該配線固定部材の前記第1部材または前記第2部材の少なくともいずれか一方に当接して該配線固定部材を支持する支持部をさらに備える、
    請求項1から5のいずれかに記載の電子機器筐体の配線部材固定構造。
  7. 前記配線固定部材の前記第1部材および前記第2部材が、所定形状の一枚基板を分割してそれぞれ形成される、
    請求項1から6のいずれかに記載の電子機器筐体の配線部材固定構造。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の電子機器筐体の配線部材固定構造を含む、電子機器。
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