JP2020102518A - 成膜方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パーティクルの発生を抑制可能な成膜方法を提供する。【解決手段】減圧CVD装置1が有する反応炉2において、減圧CVD装置1が有するボート4に搭載されたウェーハ8の表面に、薄膜を形成する成膜方法であって、ウェーハ8を搭載したボート4を反応炉2にロードする工程(ステップS2)と、ボート4がロードされた反応炉2内の温度が安定するまで待機する工程(ステップS3)と、温度が安定した反応炉2を真空引きする工程(ステップS3)と、を備える、成膜方法。【選択図】図1
Description
本発明は、成膜方法に関する。
減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)装置を用いてウェーハの表面に薄膜を形成する方法が知られている。
例えば特許文献1には、ウェーハを搭載したボートを、減圧CVD装置内に形成された反応炉にロードした後に、反応炉内を真空引きし、反応炉内に原料ガスを供給してウェーハの表面に薄膜を形成する方法が開示されている。
例えば特許文献1には、ウェーハを搭載したボートを、減圧CVD装置内に形成された反応炉にロードした後に、反応炉内を真空引きし、反応炉内に原料ガスを供給してウェーハの表面に薄膜を形成する方法が開示されている。
発明者らは、成膜方法に関し、以下の課題を見出した。
ボートを反応炉にロードすると、反応炉内の温度が一時的に低下し、その後上昇する。反応炉内の温度が上昇すると、ボートに搭載されたウェーハは、熱膨張する。熱膨張したウェーハは、ボートと擦れ合ってパーティクルを生じる虞がある。
ボートを反応炉にロードすると、反応炉内の温度が一時的に低下し、その後上昇する。反応炉内の温度が上昇すると、ボートに搭載されたウェーハは、熱膨張する。熱膨張したウェーハは、ボートと擦れ合ってパーティクルを生じる虞がある。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、パーティクルの発生を抑制可能な成膜方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための一態様は、減圧CVD装置が有する反応炉において、前記減圧CVD装置が有するボートに搭載されたウェーハの表面に、薄膜を形成する成膜方法であって、前記ウェーハを搭載した前記ボートを前記反応炉にロードする工程と、前記ボートがロードされた前記反応炉内の温度が安定するまで待機する工程と、温度が安定した前記反応炉を真空引きする工程と、を備える。
本発明に係る成膜方法は、ウェーハを搭載したボートを反応炉にロードする工程と、ボートがロードされた反応炉内の温度が安定するまで待機する工程と、温度が安定した反応炉を真空引きする工程と、を備える。真空引きを行う前に反応炉内の温度を安定させているため、反応炉内の温度変化によってウェーハが熱膨張する際に、反応炉内の圧力が高い。そのため、ウェーハとボートとの摩擦が大きく、ウェーハが熱膨張してもウェーハとボートとの擦れ合いの発生を抑制することができる。したがって、真空引き時におけるパーティクルの発生を抑制することができる。
本発明によれば、パーティクルの発生を抑制可能な成膜方法を提供することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る成膜方法を実施する減圧CVD装置の構成について説明する。図1に示すように、減圧CVD装置1は、反応炉2、ヒーター3、ボート4、ガス供給管5、及び排気管6を備える。図1には、減圧CVD装置1に加えて、ウェーハ8も図示している。反応炉2は、外管2a及び内管2bを備える。なお、図1に示す矢印は、ガスの流れの方向を示す。
図1に示すように、反応炉2は、天井を有する筒状の構造体である。外管2aは、上下方向に延びる筒状の構造体であり、天井を有する。外管2aの下側の端は、開口端である。内管2bは、上下方向に延びる筒状の構造体であり、両端が開口端である。内管2bは、外管2aの内側に配置されている。反応炉2内は、ヒーター3を用いて温度調節される。ヒーター3が配置される位置は、反応炉2内を温度調節可能な位置であれば、特に限定されない。ヒーター3は、図1に示すように、例えば反応炉2の周囲に配置される。
ボート4は、板状の下部と、下部の上面に形成されると共にウェーハ8を搭載可能な上部と、を備える構造体である。ボート4は、図示しない上下動機構を備えており、上下動可能である。ウェーハ8は、薄い板状の部材である。ボート4は、図1に示すように複数のウェーハ8を搭載可能であってもよいし、1のウェーハ8を搭載可能であってもよい。
ボート4の上部は、図1に示すように内管2bの内側に入り込むことができる。ボート4は、ボート4の上部が内管2bの内側に入り込みつつ、ボート4の下部の上面が外管2aの開口端と隙間なく接触するように、配置可能である。したがって、図1に示すようにボート4を配置すると、外管2aとボート4の下部とによって、反応炉2内を閉じた空間とすることができる。
ガス供給管5は、内管2bの内側と外部とを連通する管である。ガス供給管5は、内管2bの内側に原料ガスを導入することができる。ガス供給管5の外部側の端には、図示しないバルブ及び原料ガスタンク等が接続されている。ガス供給管5を用いて導入された原料ガスは、内管2bの内側を通って反応炉2内全体に供給される。原料ガスは、ボート4が搭載するウェーハ8の表面に化学反応によって薄膜を形成することができる。
詳細は後述するが、本実施の形態に係る成膜方法では、ウェーハ8の表面に薄膜を形成する前に、排気管6を介して反応炉2内を真空引きする。排気管6は、図1に示すように、外管2aと内管2bとの間隙と、外部と、を連通している。排気管6の外部側の端は、図示しない真空ポンプ等に接続されている。反応炉2内の空気や原料ガスは、排気管6に接続された真空ポンプ等を用いて排気される。
次に、図2及び図3を参照して、本実施の形態に係る成膜方法について説明する。図2は、本実施の形態に係る成膜方法を示すフローチャートである。図3は、反応炉内の温度及び圧力を示したグラフである。
図2に示すように、本実施の形態に係る成膜方法は、少なくとも、ボート4を反応炉2にロードする工程(ステップS2)と、反応炉2内の温度が安定するまで待機する工程(ステップS3)と、反応炉2を真空引きする工程(ステップS4)と、を備える。本実施の形態に係る成膜方法は、さらに、ボート4にウェーハ8を搭載する工程(ステップS1)、反応炉2内の圧力が安定するまで待機する工程(ステップS5)、及びウェーハ8の表面に薄膜を形成する工程(ステップS6)等の各工程を備えていてもよいものとする。
本実施の形態に係る成膜方法では、まず、ボート4にウェーハ8を搭載する工程(ステップS1)を行う。ボート4には、ウェーハ8を固定する固定具が形成されている。ボート4に形成された固定具は、例えば爪状である。ステップS1では、ボート4に形成された固定具を用いてウェーハ8をボート4に固定する。ステップS1においてボート4に搭載されるウェーハ8の個数は、特に限定されない。
ステップS1は、ボート4の上部が内管2bの内側に入り込んでいない状態で行われる。したがって、ステップS1を行う前には、通常、ボート4を反応炉2から取り出す工程を行う。ボート4を反応炉2から取り出す工程では、ボート4が備える上下動機構を用いてボート4を降下させ、ボート4の上部が内管2bの外側に露出させる。
ボート4にウェーハ8を搭載する工程(ステップS1)を行った後に、ボート4を反応炉2にロードする工程(ステップS2)を行う。ステップS2では、ボート4の上部が内管2bの内側に入り込むように、ボート4が備える上下動機構を用いてボート4を上昇させる。ステップS2を行うことによって、ボート4に搭載されたウェーハ8を反応炉2内の所定位置に配置することができる。
次に、反応炉2内の温度が安定するまで待機する工程(ステップS3)を行う。反応炉2内の温度は、ヒーター3を用いて調節されている。ステップS2を行うと、図3に示すように、一時的に反応炉2内の温度が低下する。そこで、ステップS3を行い、反応炉2内の温度を安定するまで上昇させる。ステップS3を行っている際には、反応炉2内に配置されているウェーハ8は、反応炉2内の温度変化の影響を受けて、熱膨張する。
次に、反応炉2を真空引きする工程(ステップS4)を行う。ステップS4では、排気管6に接続された真空ポンプ等を用いて、反応炉2を真空引きする。ステップS4を行うと、図3に示すように、反応炉2内の圧力が低下する。ステップS4を行う際には、図3に示すように、反応炉2内の温度が安定している。
図3に示す点線は、ステップS3を行わずにステップS4を行う場合における、反応炉2内の圧力を示す。ステップS3を行わない場合、図3に示すように、反応炉2内の圧力がステップS3を行う場合に比較して低い状態で、反応炉2内の温度が上昇する。反応炉2内の圧力が低いと、ウェーハ8とボート4との摩擦力が小さいため、ウェーハ8が動きやすい。そのため、ウェーハ8が熱膨張する際に、ウェーハ8とボート4とが擦れ合いやすい。つまり、ステップS3を行った後にステップS4を行うと、ステップS3を行わずにステップS4を行う場合に比較して、ウェーハ8とボート4とが擦れ合うことを抑制し、パーティクルの発生量を抑制することができる。
次に、反応炉2内の圧力が安定するまで待機する工程(ステップS5)を行う。反応炉2を真空引きした直後は反応炉2内の圧力が安定していないため、ステップS5を行い、反応炉2内の圧力を安定させる。なお、ステップS3において反応炉2内の温度を安定させているため、ステップS4において反応炉2を真空引きした後に、反応炉2内の温度が安定するまで待機する必要はない。
次に、ウェーハ8の表面に薄膜を形成する工程(ステップS6)を行う。ステップS6を行う際には、ガス供給管5を介して原料ガスを反応炉2内に導入する。反応炉2内に配置されたウェーハ8の表面には、原料ガスとの化学反応によって薄膜が形成される。以上のステップS1〜ステップS6によって、真空引き時に発生するペーティクルを抑制しつつウェーハ8の表面に薄膜を形成することができる。
以下、本発明について実施例を示して具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。
[実施例1]
実施例1では、ウェーハ8を搭載したボート4をロードした後に、反応炉2内の温度が安定してから真空引きを行った。真空引き時に発生したパーティクルをロットごとにカウントした結果を図4に示す。
実施例1では、ウェーハ8を搭載したボート4をロードした後に、反応炉2内の温度が安定してから真空引きを行った。真空引き時に発生したパーティクルをロットごとにカウントした結果を図4に示す。
[比較例1]
比較例1では、ウェーハ8を搭載したボート4をロードした後に、反応炉2内の温度が安定する前に真空引きを開始した。真空引き時に発生したパーティクルをカウントした結果を図4に示す。
比較例1では、ウェーハ8を搭載したボート4をロードした後に、反応炉2内の温度が安定する前に真空引きを開始した。真空引き時に発生したパーティクルをカウントした結果を図4に示す。
表1に示すように、実施例1では、パーティクルの発生数の平均値が7、標準偏差が4.1であった。また、比較例1では、パーティクルの発生数の平均値が22、標準偏差が20であった。つまり、実施例1は、比較例1に比較して、真空引き時におけるパーティクルの発生量が抑制されていた。このことから、本実施の形態に係る成膜方法は、真空引き時におけるパーティクルの発生量を抑制可能であることが確認された。
以上で説明した本実施の形態に係る発明により、パーティクルの発生を抑制可能な成膜方法を提供することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 減圧CVD装置
2 反応炉
2a 外管
2b 内管
3 ヒーター
4 ボート
5 ガス供給管
6 排気管
8 ウェーハ
2 反応炉
2a 外管
2b 内管
3 ヒーター
4 ボート
5 ガス供給管
6 排気管
8 ウェーハ
Claims (1)
- 減圧CVD装置が有する反応炉において、前記減圧CVD装置が有するボートに搭載されたウェーハの表面に、薄膜を形成する成膜方法であって、
前記ウェーハを搭載した前記ボートを前記反応炉にロードする工程と、
前記ボートがロードされた前記反応炉内の温度が安定するまで待機する工程と、
温度が安定した前記反応炉を真空引きする工程と、を備える、
成膜方法。
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JP2018239385A JP2020102518A (ja) | 2018-12-21 | 2018-12-21 | 成膜方法 |
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Family Applications (1)
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JP2018239385A Pending JP2020102518A (ja) | 2018-12-21 | 2018-12-21 | 成膜方法 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002134496A (ja) * | 2000-10-25 | 2002-05-10 | Sony Corp | 半導体装置の製造方法 |
JP2003151909A (ja) * | 2001-11-13 | 2003-05-23 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 半導体装置の製造方法及び基板処理装置 |
JP2005268689A (ja) * | 2004-03-22 | 2005-09-29 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 基板処理装置 |
JP2006186286A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Nec Toppan Circuit Solutions Inc | 電子装置及び印刷配線板 |
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2018
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