JP2020102040A - 指導情報の出力方法および指導情報の出力システム - Google Patents

指導情報の出力方法および指導情報の出力システム Download PDF

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Abstract

【課題】ドライバーの日常的な安全運転を指導するための指導情報の提示を効果的に促し、ドライバーの安全運転の意識付けを高める。【解決手段】指導情報の出力システムは、車両の走行経路および運転挙動を含む検知データを取得し、検知データに基づいて指導情報を生成し、指導情報出力部に出力する。視聴時間管理部は、ドライバーによる指導情報の視聴時間を計測する視聴時間計測部によって計測された視聴時間が減少傾向にあると判断する場合に、ドライバーに視聴される指導情報を他の指導情報に変更して出力するとともに、変更したことを出力する。【選択図】図1

Description

本開示は、指導情報の出力方法および指導情報の出力システムに関する。
従来、デジタルタコグラフのような車載装置により、車両速度、車両位置および走行距離等に関する車両の走行物理データを取得し、この走行物理データを用いてドライバーに対する安全運転指導が行われている。
例えば、車載装置から通信網を介して取得される車両の走行物理データとドライバーによって入力されて取り込まれる労務データとのうち、少なくとも1つを用いて診断項目ごとに統計処理をして安全診断コンテンツを生成する安全運転診断方法が知られている。この安全運転診断方法によれば、ドライバーごとに合致した格付けや帳票が自動作成されるので、安全運転指導員の負担が軽減される。
特開2004−234260号公報
しかしながら、上述した特許文献1の構成では、ドライバーに安全運転の指導が新たに必要となるような運転実績の要素(例えば安全でない運転操作)が新たに得られない場合には、作成される格付けや帳票に変化がなく、ドライバーにとって固定的なものになるという懸念があった。このため、ドライバーにとって好ましい安全運転の指導が行きわたらずに、安全運転指導の実効性が伴わない可能性があった。
また、例えば自動車運送事業者等のドライバーの事故件数を削減するために、ドライバーの運転実績を勘案して注意事項を提示する安全運転評価サービスが行われている。このような安全運転評価サービスでは、ドライバーの運転実績のうち、例えば急ブレーキ、急アクセルが発生した注意地点を地図上で表示し、ドライバーに自身の運転実績を可視化することで、事故発生リスクを示唆するための注意事項を提示することが可能になる。ところが、ドライバーが既に把握済みの注意事項ばかりが提示されると、ドライバーに対する安全運転の注意喚起の効果が徐々に薄れ、安全運転評価サービスの効果が十分に得られない可能性があった。
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、ドライバーの日常的な安全運転を指導するための指導情報の提示を効果的に促し、ドライバーの安全運転の意識付けを高める指導情報の出力方法および指導情報の出力システムを提供することを目的とする。
本開示は、出力装置に車両の安全運転に関する指導情報を出力する方法であって、前記車両の走行経路および運転挙動を含む検知データを取得し、前記検知データに基づいて、前記指導情報を生成し、生成された前記指導情報のドライバーによる視聴時間を計測し、計測された前記視聴時間が減少傾向にあると判断された場合に、前記ドライバーに視聴される前記指導情報を他の指導情報に変更して出力するとともに、変更したことを出力する、指導情報の出力方法を提供する。
また、本開示は、ネットワークを介して通信可能に接続されるサーバ装置およびユーザ端末を含み、前記サーバ装置は、車両の走行経路および運転挙動を含む検知データを取得し、前記検知データに基づいて、車両の安全運転に関する指導情報を生成し、前記ユーザ端末は、生成された前記指導情報のドライバーによる視聴時間を計測して前記サーバ装置に送り、前記サーバ装置は、計測された前記視聴時間が減少傾向にあると判断された場合に、前記ドライバーに視聴される前記指導情報を他の指導情報に変更して前記ユーザ端末の出力装置に表示させるとともに、前記出力装置に変更したことを表示する、指導情報の出力システムを提供する。
本開示によれば、ドライバーの日常的な安全運転を指導するための指導情報の提示を効果的に促すことができ、ドライバーの安全運転の意識付けを高めることができる。
実施の形態1に係る指導情報の出力システムのユースケース例の説明図 実施の形態1に係る指導情報の出力システムの内部構成例を示すブロック図 走行経路データの一例を示す図 運転挙動データの一例を示す図 視聴時間管理データの一例を示す図 第1所定期間の検知データを用いた指導情報生成部の処理手順の一例を説明するフローチャート 第1所定期間あるいは第2所定期間の検知データを用いた指導情報生成部の処理手順の一例を説明するフローチャート 視聴時間管理部の処理手順を説明するフローチャート 第1所定期間の検知データを用いた指導情報の出力例を示す図 第1所定期間の検知データを用いた変更後の他の指導情報の出力例を示す図 第2所定期間の検知データを用いた指導情報の出力例を示す図
(実施の形態1の内容に至る経緯)
昨今、例えば高速道路や一般道路等の路側に設置され、車両に設置された車載器が蓄積する車両の走行データを収集するITSスポット(登録商標)等を利用した、ドライバーの運転実績の要素に対して注意事項を提供する安全運転評価サービスがあり、自動車運送事業者等のドライバーの事故件数の削減を目的として使用されている。このような安全運転評価サービスは、ドライバーの過去の運転実績をデータ化した走行データに対して、急ブレーキや急ハンドル等の事故原因となりうる運転実績の要素が多く得られた注意地点を数値化、グラフ化あるいは地図上等に可視化した注意事項を提示する。しかし、ドライバーは例えば毎日の業務の開始前の点呼点検時等で様々な確認事項があり、その確認事項の際に運転に関する注意事項を確認するのに十分な時間があるわけではない。よって、得られる運転実績の要素が多い場合には表示画面および表示時間の制約から回数等の優先度が高いと判断される一部の注意事項に限って表示することがあった。このため、ドライバーに対して安全運転評価サービスを十分に活用できない可能性があった。また、新たな運転実績の要素が得られない場合には、既に把握済みの注意事項ばかりが固定的に提示されることになり、安全運転評価サービスの効果が十分に得られない可能性があった。なお、上述した特許文献1では、新たな運転実績の要素が得られない場合にはドライバーが既に把握済みの注意事項が固定的に提示されるため、新たな注意事項を提示することならびに新たな注意事項の内容の変更をドライバーに通知することは想定されていない。
そこで、以下の各実施の形態では、新たな運転実績が得られない場合であってもドライバーに注意事項を提示し、安全運転評価サービスの効果を向上する指導情報の出力方法および指導情報の出力システムの例を説明する。
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る指導情報の出力方法および指導情報の出力システムを具体的に開示した各実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長化することを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態1)
実施の形態1では、例えば高速道路や一般道路等の路側に設置され、車両に設置された車載器が蓄積する車両の走行データを収集するためにITSスポット(登録商標)のような安全運転評価サービスを行うインフラセンサが設置される。また、車載器は、例えば車両の情報と、車両の運転実績とを同時に記録するカーナビゲーションやデジタルタコグラフ等の通信可能な装置である。ITSスポット(登録商標)は、例えばETC2.0(登録商標)において使用される通信方式であるDSRC(Dedicated Short Range Communications)通信を利用して、対応する車載器から車両の走行データを受信して取得するとともに、その走行データを、安全運転の指導に関する指導情報を生成するためのクラウドサーバに送信する。クラウドサーバは、インフラセンサによって収集された車両の走行データを基に、対象となるドライバーごとの安全運転指導に関する指導情報(以下、指導情報と表記)を生成して、指導情報をドライバー等のユーザが視聴閲覧する安全運転指導装置(例えば、PC(Personal Computer))に出力する。
ここでいう指導情報は、例えばドライバーの運転実績(運転操作)の要素をデータ化した走行データに対して急ブレーキ、急アクセルおよび急ハンドル等の事故原因となりうる運転実績の要素が多く得られた注意地点を、数値化、グラフ化あるいは地図上等に可視化した注意事項を示す情報である。なお、指導情報は、急ブレーキ、急アクセルおよび急ハンドル等の安全でない運転実績の要素のうち、少なくとも1つが検知された位置や回数、評価のいずれかを含んでもよい。これにより、ドライバーは、対象となる急ブレーキ、急アクセルおよび急ハンドルを行った回数を的確に把握することができるので、安全運転を行うための注意すべき運転行動を把握することができる。
また、走行データは、ドライバーが運転する車両の走行経路を示す情報(例えば位置、時刻、速度)で構成される走行経路データと、ドライバーが運転する車両の運転挙動を示す情報(例えば急ブレーキ、急アクセルおよび急ハンドル等の安全でない運転操作の発生の有無)とその運転操作があったときの走行状況を示す情報(例えば位置、時刻、速度)で構成される運転挙動データとを含む。走行データを構成する走行経路データと運転挙動データとは、車両内に搭載された車載器(図示略)によって検知されて蓄積され、インフラセンサにより収集される。
先ず、実施の形態1に係る指導情報の出力システムのユースケース例について、図1を参照して説明する。図1は、実施の形態1に係る指導情報の出力システムのユースケース例の説明図である。以下、インフラセンサの例として、高速道路や一般道路等の路側に設置されるインフラセンサを例示して説明するが、インフラセンサは車両の走行データを収集可能なセンサであればよい。また、インフラセンサの設置場所は路側に限定されず、例えば道の駅、大型商業施設等の駐車エリア、ETC(登録商標)またはガソリンスタンド等のエリアに設置されるセンサであってもよい。
図1に示すように、自動車運送事業者等において使用される車両C1は、車両C1の走行データを蓄積する車載器(図示略)を搭載して、出発地としての営業所P1から目的地としての工場P2まで走行する。車両C1が走行する途中の経路上には、車載器から走行データを収集するためのインフラセンサM1、M2、M3、M4、M5が高速道路や一般道路等の路側にそれぞれ通信可能に設置されていて、インフラセンサM1〜M5のそれぞれは車両C1の車載器より走行データを収集する。インフラセンサM1〜M5のそれぞれは、車両C1に搭載される車載器(図示略)ならびにクラウドサーバ2との間で通信可能であり、インターネット網を介して接続されたクラウドサーバ2に車載器から収集した走行データを検知データとして送信する。なお、図1では、インフラセンサの数は例示的に5つ示されているが、5つに限定されないことは言うまでもない。
安全運転指導装置1は、例えばドライバーの営業所P1に設置されたPC等のコンピュータ装置である。クラウドサーバ2は、インフラセンサM1〜M5のそれぞれが収集した検知データに基づいて、対象となる車両C1のドライバーにより視聴されるべき指導情報を生成する。安全運転指導装置1は、検知データ(上述参照)に基づいてクラウドサーバ2で生成された指導情報をクラウドサーバ2から受信するとともに、その指導情報に基づく画面(後述参照)を生成して出力し、ドライバーに対して視覚的に提示する。ドライバーは、例えば毎日の業務の開始前の点呼点検時に安全運転指導装置1により出力されるドライバーごとの指導情報(上述参照)を視聴等することで自分の運転実績に関する安全指導情報を確認する。
クラウドサーバ2は、営業所P1に設置された安全運転指導装置1との間でインターネット網を介して通信可能に接続されたサーバ装置である。また、クラウドサーバ2は、同様にインターネット網を介して、各種のインフラセンサM1〜M5のそれぞれとデータあるいは情報の送受信が可能に接続されている。クラウドサーバ2は、インフラセンサM1〜M5のそれぞれが収集した検知データに基づいて、対象となる車両C1のドライバーに指導情報を生成して、インターネット網を介して安全運転指導装置1に指導情報を送信する。
次に、実施の形態1に係る安全運転指導装置1およびクラウドサーバ2の内部構成について、図2を参照して説明する。図2は、実施の形態1に係る指導情報の出力システムの内部構成例を示すブロック図である。
安全運転指導装置1は、通信インターフェース部110と、プロセッサ120と、メモリ130と、指導情報出力部140と、操作部151とを含む構成である。
通信部の一例としての通信インターフェース部110は、クラウドサーバ2との間のデータもしくは情報の送受信を行うためのインターフェース回路を用いて構成される。通信インターフェース部110は、クラウドサーバ2より送信される指導情報を受信してプロセッサ120に出力する。
プロセッサ120は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成される。プロセッサ120は、安全運転指導装置1の制御部として機能し、安全運転指導装置1の各部の動作を全体的に統括するための制御処理、安全運転指導装置1の各部との間のデータもしくは情報の入出力処理、データの演算処理、およびデータもしくは情報の記憶処理を行う。プロセッサ120は、メモリ130と協働して各種の処理および制御を行う。プロセッサ120は、通信インターフェース部110から入力された指導情報を指導情報出力部140に出力する。また、プロセッサ120は、視聴時間計測部121を有する。プロセッサ120は、指導情報出力部140において出力される指導情報の視聴開始のユーザ操作あるいは視聴終了のユーザ操作を受ける操作部151の操作時間を視聴時間として視聴時間計測部121で計測する。さらに、プロセッサ120は、通信インターフェース部110を介して、視聴時間計測部121により計測された視聴時間を後述する視聴時間管理部222へ送信する。
視聴時間計測部121は、ドライバーが指導情報を視聴する時間(言い換えると、指導情報の出力期間)を計測し、計測した視聴時間をドライバーの識別情報と組み合わせて、通信インターフェース部110を介してクラウドサーバ2に送信する。視聴時間は、例えばドライバーによる操作部151を用いた指導情報の視聴の開始操作の検知タイミングから、ドライバーによる操作部151を用いた指導情報の視聴の終了操作の検知タイミングまでの時間である。
メモリ130は、例えば視聴時間計測部121の処理時に用いられるワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)と、視聴時間計測部121の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROM(Read Only Memory)とを有する。RAMには、プロセッサ120により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、視聴時間計測部121の動作(例えば、実施の形態1に係る視聴時間計測部121により計測される視聴時間の計測方法)を規定するプログラムが書き込まれている。
指導情報出力部140は、指導情報を視覚的あるいは聴覚的に出力することで、その指導情報の内容をドライバーに伝達するものであり、例えばスピーカ141と、表示部142と、スピーカ141および表示部142の駆動を制御する制御回路(図示略)とを含む構成である。指導情報出力部140は、例えば通信インターフェース部110およびプロセッサ120を介して、後述する指導情報生成部221により生成される指導情報を取得して、表示部142に表示する。
表示部142は、安全運転指導装置1に内蔵されたモニタでもよいし、例えば営業所P1に設置されたPC等のコンピュータ装置のモニタでもよく、指導情報出力部140により出力された指導情報を表示することでドライバーに対して視覚的に提示する。
スピーカ141は、安全運転指導装置1に内蔵されたスピーカでもよいし、例えば営業所P1に設置されたPC等のコンピュータ装置もしくはPC等のコンピュータ装置に接続された外部音声出力装置でもよい。実施の形態1では、指導情報の出力方法として映像または画像による表示に限らず、音楽または音声を含んで出力してもよい。
操作部151は、例えばキーボードやマウス等のドライバーとの間のヒューマンインターフェースとしての機能を有する。操作部151は、指導情報を視聴するドライバーによる入力操作を検出すると視聴時間計測部121に操作実績を出力する。操作部151により検出される入力操作は、例えばドライバーによる指導情報の視聴の開始操作と、ドライバーによる指導情報の視聴の終了操作に関する操作である。視聴の開始操作は、例えば指導情報出力部140に表示される視聴開始アイコン(図示略)の押下等の操作、もしくは、ドライバーによるドライバーの識別情報を入力する操作である。また、視聴の終了操作は、例えば指導情報出力部140に表示される視聴終了アイコン(図示略)の押下等の操作である。
さらに、操作部151は図2のように表示機能と操作機能を一体に有するタッチパネル150であってもよい。
クラウドサーバ2は、通信インターフェース部210と、プロセッサ220と、データ記録部230と、メモリ240とを含む構成である。
通信部の一例としての通信インターフェース部210は、インフラセンサM1〜M5のそれぞれと、さらに安全運転指導装置1との間のデータもしくは情報の送受信を行うためのインターフェース回路を用いて構成される。通信インターフェース部210は、インフラセンサM1〜M5のそれぞれによって収集された検知データ(上述参照)を受信してプロセッサ220に出力する。また、通信インターフェース部210は、検知データ(上述参照)に基づいて生成する指導情報を安全運転指導装置1に送信する。
ここで、インフラセンサM1〜M5のそれぞれにより収集される検知データ(例えば、車両C1等の走行データ)の具体例について、図3Aおよび図3Bを参照して説明する。図3Aは、走行経路データの一例を示す図である。図3Bは、運転挙動データの一例を示す図である。検知データは、図3Aに示される走行経路データと、図3Bに示される運転挙動データとを含む。
図3Aに示すように、走行経路データは、検知データのうち例えば車両C1等を運転したドライバーのそれぞれに付与されているユーザID、または車両のそれぞれに付与されている車両IDごとに管理される。ユーザIDは、ユーザ(例えばドライバー、その上司あるいは安全指導管理者等の他のユーザ)を個々に識別するための情報であり、例えば氏名、社員番号等である。車両IDは、ドライバーに乗車される車両を個々に識別するための情報であり、例えばナンバープレートの番号、車両製造番号等である。走行経路データは、運転実績(例えば運転操作)として、車両の位置、時刻および車両の走行速度の情報を含み、一定間隔で記録される。
図3Bに示すように、運転挙動データは、検知データのうち例えば車両C1等を運転したドライバーのそれぞれに付与されているユーザID、または車両のそれぞれに付与されている車両IDごとに管理される。運転挙動データは、急減速(急ブレーキ)、急加速(急アクセル)および急ハンドル等の安全でない運転実績(例えば運転操作)の要素ごとに項目を分け、要素のそれぞれについて記録される。さらに、運転挙動データの要素のそれぞれは、要素たる運転操作が発生したか否かを示す有無、その運転操作が発生した時の車両の位置、時刻および車両の走行速度等の情報を含んで記録される。
プロセッサ220は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成される。プロセッサ220は、クラウドサーバ2の制御部として機能し、クラウドサーバ2の各部の動作を全体的に統括するための制御処理、クラウドサーバ2の各部との間のデータもしくは情報の入出力処理、データの演算処理、およびデータもしくは情報の記憶処理を行う。プロセッサ220は、メモリ240と協働して、各種の処理および制御を行う。プロセッサ220は、通信インターフェース部210から出力された(例えばインフラセンサM1〜M5のそれぞれにより収集された)車両C1の走行データを取得してデータ記録部230に記録する。また、プロセッサ220は、指導情報生成部221と、視聴時間管理部222とを有する。プロセッサ220は、検知データに基づく指導情報を指導情報生成部221によって生成する。プロセッサ220は、通信インターフェース部210を介して視聴時間計測部121が計測した視聴時間を取得し、視聴時間管理部222によって管理する。
指導情報生成部221は、データ記録部230から取得した所定期間における走行データ(具体的には、走行経路データと運転挙動データ)を用いて指導情報を生成する。また、指導情報生成部221は、指導情報を生成するにあたって視聴時間管理部222から指導情報の変更指示を受けた場合には、これまで生成した指導情報と異なる他の指導情報を生成する。
他の指導情報は、例えば、インフラセンサ等により収集された所定期間分の検知データのうち、これまで生成された指導情報に含まれる指導情報よりもドライバーに提示するべき優先度や、安全でない運転実績が得られた頻度が低い地点に関する指導情報である。これにより、安全運転指導装置1はドライバーに対する固定的な指導情報の提示を回避でき、日常的な安全運転を指導するための指導情報の提示を効果的に促し、安全運転の意識付けを高めることができる。
さらに、指導情報生成部221が他の指導情報を生成する場合には、指導情報が変更されたことを知らせるメッセージあるいはアイコン(以下、指導情報変更通知)を他の指導情報を含む画面に表示する。これにより、安全運転指導装置1は、新たな運転実績が得られず、ドライバーに固定的な指導情報が提示される場合であっても、指導情報の内容に変更があることを確実に気付かせることができ、ドライバーに対する指導情報の提示をより効果的に促すことができる。なお、指導情報生成部221が生成する指導情報変更通知は、文字あるいはアイコン変化に限らず、例えば音楽や音声アナウンス等でもよい。
なお、データ記録部230は、過去に生成した指導情報を指導情報の履歴データとしてドライバーごとに記録する。指導情報生成部221は、上述した他の指導情報を生成する場合にデータ記録部230に記録されているドライバーごとの指導情報の履歴データを参照してもよい。さらに、指導情報生成部221は、ドライバーまたは安全指導管理者等の他のユーザによる要求を受けた場合、過去に生成した指導情報の履歴データを指導情報出力部140に出力してもよい。
視聴時間管理部222は、図3Cに示すようにドライバーが安全運転指導装置1を利用して指導情報を視聴する視聴時間の計測結果を日々記録し、そのドライバーに対して視聴時間が減少傾向にあるかどうか(例えば、視聴時間が所定の閾値を下回るかどうか)を判定する。
ここで、視聴時間管理部222により管理される視聴時間管理データの具体例について、図3Cを参照して説明する。図3Cは、視聴時間管理データの一例を示す図である。視聴時間管理部222は、通信インターフェース部210を介して視聴時間計測部121より計測された計測時間および視聴したドライバーを識別可能なユーザIDを取得する。視聴時間管理部222は、ドライバーが視聴した日時とドライバーが視聴した視聴時間とをユーザIDごとに分けて管理する。さらに、視聴時間管理部222は、管理する視聴時間に減少の傾向があるかどうか(例えば所定の閾値を下回ったかどうか)を判定し、減少の傾向があると判定した場合には指導情報生成部221に指導情報の変更指示を出力する。
閾値は、例えばドライバーもしくは安全指導管理者等の他のユーザにより予め設定された所定の視聴時間、またはドライバーもしくは安全指導管理者等の他のユーザにより予め設定された日々の視聴時間に対する所定の減少率である。視聴時間管理部222が、視聴時間計測部121により計測された視聴時間あるいはその視聴時間の日々の測定結果に基づく視聴時間の割合が所定の閾値を下回ると判定した場合には、指導情報生成部221に指導情報の変更指示を出力する。
閾値は、ドライバーごとの視聴時間のバラつきを考慮して視聴時間に対する所定の減少率や、ドライバーの業務の経験年数や事故の有無等の運転実績を基に安全指導管理者等の他のユーザが管理の目的で個別に設定できるものであってもよい。これにより、複数のドライバーのうち、業務経験がない者または事故を起こした者等の特別な事情を有するドライバーに対して、安全指導管理者等の他のユーザが個別に閾値を設定することができる。また、こうした個別の閾値の設定により、指導情報の視聴時間が短い傾向にあるドライバーに対してはまだ把握していない指導情報の変更を防止することができる。
データ記録部230は、図3Aと、図3Bとに示すようにインフラセンサM1〜M5のそれぞれが収集した検知データを走行経路データと、運転挙動データとに分けて所定期間に亘って記録する。なお、これらのデータは車両C1等の車両ごとまたはドライバーごとに記録される。
メモリ240は、例えば指導情報生成部221および視聴時間管理部222の処理時に用いられるワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)と、指導情報生成部221および視聴時間管理部222の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROM(Read Only Memory)とを有する。RAMには、プロセッサ220により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、指導情報生成部221および視聴時間管理部222の動作(例えば、実施の形態1に係る指導情報生成部221により実行される視聴情報の生成方法および視聴時間管理部222により実行される指導情報の変更指示の判定方法)を規定するプログラムが書き込まれている。
次に、実施の形態1に係る指導情報の出力システムにおける第1の所定期間分の検知データを用いた指導情報生成部221の処理手順について、図4A、図6A、図6Bを参照して説明する。図4Aは、第1所定期間の検知データを用いた指導情報生成部221の処理手順の一例を説明するフローチャートである。また、図6Aは、第1所定期間の検知データを用いた指導情報の出力例を示す図である。図6Bは第1所定期間の検知データを用いた変更後の他の指導情報の出力例を示す図である。図4A、図6A、図6Bの説明の前提として、第1の所定期間の検知データは、第1の所定期間(例えば、ドライバーの視聴日から直前の1週間)の走行経路データおよび運転挙動データである。
図4Aにおいて、指導情報生成部221は、指導情報を生成する対象となるドライバーの第1の所定期間の走行経路データおよび運転挙動データをデータ記録部230から定期的に読み出して取得する(St11)。指導情報生成部221は、第1の所定期間の走行経路データおよび運転挙動データを用いて、出力対象となる指導情報を算出する(St12)。
指導情報生成部221は、算出する指導情報のうち、例えば営業所P1(図1参照)の管轄エリアあるいはドライバーが本日運転する予定のエリアに関する指導情報や、このエリアのうち出力対象となる運転実績の要素の件数が多いもの等のドライバーに提示すべき優先度が高い一部の指導情報を選択する(St13)。
ここで、指導情報生成部221は、ステップSt13で選択された一部の指導情報に対して視聴時間管理部222より変更指示を受けた場合には(St14、YES)、ステップSt12において算出された指導情報のうちステップSt13で選択されていない他の指導情報について、これまで出力された指導情報に含まれる指導情報よりもドライバーに提示するべき優先度や、安全でない運転実績が得られた回数が少ない地点に関する指導情報に変更するために、出力対象となる指導情報を再選択する(St15)。
一方、視聴時間管理部222より変更指示を受けなかった場合には(St14、NO)、指導情報生成部221は、ステップSt13で選択された一部の指導情報を継続して選択する。これにより、指導情報生成部221の図4Aに示す処理は終了する。
指導情報生成部221は、視聴時間管理部222より変更指示を受けた場合には(St14、YES)、これまで出力された指導情報に含まれる指導情報が変更されたことをドライバーに通知するための指導情報変更通知(例えば「指導情報に変更あり」のようなメッセージ)を出力すると判断する(St16)。
指導情報生成部221は、これらステップSt15で再選択された出力対象となる指導情報、ならびにステップSt16において出力された出力対象となる指導情報が変更されたことをドライバーに通知するための指導情報変更通知を含む画面(図6B参照、例えば指導情報を数値化、グラフ化または地図上等に可視化し、指導情報に変更があることを通知するためのメッセージが表示された画面)を生成する(St17)。これにより、指導情報生成部221の図4Aに示す処理は終了する。
さらに、上述した図4Aの他の指導情報の生成手順の一例のうち、視聴時間管理部222による視聴時間管理手順について図5を参照して説明する。図5は、視聴時間管理部222の処理手順を説明するフローチャートである。図5の説明の前提として、視聴時間管理部222は、指導情報の変更指示を出力するか否かを、ドライバーの指導情報の視聴時間の計測結果が所定の閾値を下回ったかどうかで判定している。
視聴時間管理部222は、安全運転指導装置1において指導情報が出力される度に視聴時間計測部121が計測した視聴時間を視聴したドライバーを識別するためのユーザIDと一致するユーザの視聴時間をごとに取得する(St31)。なお、図5に記載されるユーザとは、視聴時間管理部222がドライバーごとの視聴時間を管理するにあたって、指導情報を視聴する個々のドライバーあるいはその上司等の人物を含む概念である。ユーザごとに付与され、そのユーザ(例えばドライバー)を識別するために使用する識別情報(ID)をユーザIDと定義する。
視聴時間管理部222は、図3Cに示すように、ドライバーが指導情報を視聴した視聴時間の実績をユーザIDごとに、視聴時間管理データとして日々データ記録部230に記録する(St32)。
視聴時間管理部222は、ステップSt32において計測された視聴時間の実績が所定の閾値を下回るか否かを判定する(St33)。視聴時間管理部222は、ドライバーの視聴時間の実績が所定の閾値を下回ると判定した場合(St33、YES)、指導情報生成部221に対して指導情報の変更指示を出力する(St34)。これは、例えばドライバーがほぼ毎日の業務の開始時に視聴する指導情報の内容が固定的となっており、指導情報の目新しさを感じなくなった結果として視聴時間が短くなったことを示唆していると考えられる。したがって、ステップSt33では、日々記録されたユーザの視聴時間の推移に対する判定であってもよく、例えば視聴時間管理部222は、日々記録している視聴時間の実績に基づく一定期間(例えば直近の1週間)分の推移が所定の減少率以下となったか否かを判定してもよい。視聴時間管理部222が、視聴時間の実績に基づく推移が所定の減少率であると判断した場合(St33、YES)、指導情報生成部221に対して指導情報の変更指示を出力する。また、視聴時間管理部222がドライバーの視聴時間の実績が所定の閾値を下回らないと判断した場合(St33、NO)、視聴時間管理部222は指導情報生成部221に指導情報の変更指示を出力しないで図5に示す処理を終了する。
図6Aは、第1所定期間の検知データを用いた指導情報の出力例を示す図である。指導情報生成部221は、第1の所定期間の走行経路データおよび運転挙動データを用いて算出する指導情報のうち、発生回数が多い等の優先度が高い一部の指導情報Pt1、Pt2、Pt3を選択する。指導情報生成部221は、選択した一部の指導情報Pt1、Pt2、Pt3について該当する位置情報を判別可能に地図上にプロットした画面Sr11を生成する。
例えば、指導情報Pt1は、ユーザIDに対応付けて記録された第1の所定期間分の運転挙動データにおいて、急減速の発生回数が最も多い地点であることを示す。また、指導情報Pt2は、車両IDに対応付けて記録された第1の所定期間分の運転挙動データにおいて、急加速の発生回数が最も多い地点であることを示す。また、指導情報Pt3は、ユーザIDに対応付けて記録された第1の所定期間分の運転挙動データにおいて、急ハンドルの発生回数が最も多い地点であることを示す。なお、図6Aに示す検知データD1はデータ記録部230から取得した第1の所定期間分の検知データをイメージ的に示すものである。
図6Bは、第1所定期間の検知データを用いた変更後の他の指導情報の出力例を示す図である。指導情報生成部221は、視聴時間管理部222から指導情報の変更指示を受けた場合に、第1の所定期間の走行経路データおよび運転挙動データのうち、これまで生成した指導情報と異なる他の指導情報を算出して生成する。指導情報生成部221は、指導情報Pt1、Pt2、Pt3以外の他の指導情報(例えば、ドライバーに提示するべき優先度が低い指導情報)を選択する。
例えば、指導情報Pt4は、ユーザIDに対応付けて記録された第1の所定期間分の運転挙動データにおいて、急減速の発生回数が例えば4番目に多い地点であることを示す。また、指導情報Pt5は、車両IDに対応付けて記録された第1の所定期間分の運転挙動データにおいて、急加速の発生回数が例えば第5番目に多い地点であることを示す。また、指導情報Pt6は、ユーザIDに対応付けて記録された第1の所定期間分の運転挙動データにおいて、急ハンドルの発生回数が例えば3番目に多い地点であることを示す。
指導情報生成部221は、選択した一部の指導情報Pt4、Pt5、Pt6について該当する位置情報を判別可能に地図上にプロットした画面Sr12を生成する。なお、図6Bに示す検知データD1はデータ記録部230から取得した第1の所定期間分の検知データをイメージ的に示すものである。さらに、指導情報生成部221は、視聴時間管理部222より指導情報の変更指示を受けた場合には、画面Sr12に指導情報変更通知Msg1を出力する。
また、図6A、図6Bに示す指導情報および他の指導情報の数は例示的にそれぞれ3つずつ示されているが、指導情報の数は3つに限定されない。また指導情報と他の指導情報とでそれぞれ出力する指導情報の数が一致しなくてもよいことは言うまでもない。
以上により、実施の形態1に係る指導情報の出力方法では、指導情報の出力システムは、ネットワーク(例えばインターネット網)を介して通信可能に接続されるクラウドサーバ2(サーバ装置の一例)および安全運転指導装置1(ユーザ端末の一例)を含む。クラウドサーバ2は、対象となる車両C1の走行経路および運転挙動を含む走行データ(以下、検知データ)を取得する。インフラセンサM1〜M5のそれぞれは、走行中の車両C1から検知データを収集し、クラウドサーバ2に送信する。クラウドサーバ2は、インフラセンサM1〜M5のそれぞれから送られた検知データに含まれるドライバーの運転実績に基づいて、車両の安全運転に関する指導情報を生成する。安全運転指導装置1は、ドライバーが指導情報を視聴する視聴時間を計測し、その計測結果をクラウドサーバ2に送信する。クラウドサーバ2は、安全運転指導装置1で計測された視聴時間を日々記録し、視聴時間が減少傾向にあると判断する場合に、ドライバーに視聴される指導情報の内容を他の指導情報に変更して安全運転指導装置1の表示部142に出力(例えば表示)させるとともに、指導情報を変更したことを表示部142に出力(例えば表示)させる。
視聴時間管理部222が指導情報を視聴するドライバーの視聴時間が減少傾向にあると判断した場合には、指導情報生成部221は指導情報を他の指導情報に変更して出力する。また、指導情報生成部221は、指導情報を変更したことをドライバーに出力する。これにより、クラウドサーバ2は、ドライバーに対象となる新たな運転実績が得られない場合であっても、他の指導情報を自動的に生成して提示するとともに、指導情報が他の指導情報に変更されたことを通知する。したがって、指導情報の出力システムは、ドライバーの日常的な安全運転を指導するための指導情報の提示を効果的に促すことができ、ドライバーの安全運転の意識付けを高めることができる。また、指導情報の出力システムは、出力される(つまりドライバーに視聴される)指導情報が変更された旨のメッセージを指導情報の出力と同じタイミングに表示するので、ドライバーに変更があったことを視覚的に把握させることができる。
また、指導情報の出力方法および指導情報の出力システムでは、クラウドサーバ2は、検知データを車両ごとまたはドライバーごとにデータ記録部230(ストレージの一例)に保存する。これにより、クラウドサーバ2は、ドライバーが運転する車両が他の車両に変更される場合でも対象となるドライバーに対する指導情報を生成でき、また安全指導管理者などの他のユーザは、同一車両におけるドライバーごとの運転実績を比較することができる。
また、指導情報の出力方法および指導情報の出力システムでは、安全運転指導装置1は、ドライバーによる指導情報の視聴の開始操作の検知タイミングから、ドライバーによる指導情報の視聴の終了操作の検知タイミングまでの時間を視聴時間として計測する。これにより、安全運転指導装置1は、ドライバー全員に対する同一条件下での視聴時間の計測が可能となり、またドライバー自身が計測や記録をする必要がないため、ドライバーに対する作業負荷をなくすことができる。
また、指導情報の出力方法および指導情報の出力システムでは、クラウドサーバ2は、ドライバーによる指導情報の視聴時間が所定の閾値を下回る場合に、視聴時間が減少傾向にあると判断する。これにより、クラウドサーバ2は、ドライバーが提示される指導情報を既に把握しているかどうかを時間で判断することができる。また、安全指導管理者等の他のユーザは、ドライバーごとに視聴時間の減少を管理しなくてもよいため、他のユーザにかかる業務負担を軽減することができる。
また、指導情報の出力方法および指導情報の出力システムでは、クラウドサーバ2は、ドライバーによる指導情報の視聴時間が所定の減少の推移を示し、かつその減少率が閾値を超える場合に、視聴時間が減少傾向にあると判断する。これにより、クラウドサーバ2は、ドライバーごとの視聴時間のばらつきが大きい場合であっても、ドライバーが提示される指導情報を既に把握しているかどうかを時間で判断することができる。また、安全指導管理者等の他のユーザは、ドライバーごとに視聴時間の減少を管理しなくてもよいため、他のユーザにかかる業務負担を軽減することができる。
また、指導情報の出力方法および指導情報の出力システムでは、クラウドサーバ2は、運転中の急ブレーキ、急アクセルおよび急ハンドルのうち、少なくとも1つが検知された位置に関する情報を指導情報として生成する。これにより、ドライバーは、安全運転指導装置1に出力された指導情報を閲覧した際に、対象となる急ブレーキ、急アクセルおよび急ハンドルを行った位置を把握することができるので、安全運転を行うための注意すべき位置を把握することができる。
また、指導情報の出力方法および指導情報の出力システムでは、クラウドサーバ2は、運転中の急ブレーキ、急アクセルおよび急ハンドルのうち、少なくとも1つが検知された回数に関する情報である。これにより、ドライバーは、安全運転指導装置1に出力された指導情報を閲覧した際に、対象となる急ブレーキ、急アクセルおよび急ハンドルを行った回数を把握することができるので、安全運転を行うための注意すべき運転行動を把握することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、クラウドサーバ2は、実施の形態1において指導情報を生成するために使用される検知データの取得対象期間を、第1の所定期間とは異なる第2の所定期間に変更し、第2の所定期間分の検知データを用いて指導情報を生成する例を説明する。
なお、実施の形態2に係る指導情報の出力システムの構成は実施の形態1に係る指導情報の出力システムの構成と同様であり、同一の構成については同一の符号を付与して説明を簡略化あるいは省略し、異なる内容について説明する。
実施の形態2に係る指導情報の出力システムにおいて、第2の所定期間分の検知データを用いた指導情報生成部221の処理手順について、図4Bおよび図6Cを参照して説明する。図4Bは、第1所定期間あるいは第2所定期間の検知データを用いた指導情報生成部の処理手順の一例を説明するフローチャートである、図6Cは、第2所定期間の検知データを用いた指導情報の出力例を示す図である。
図4Bにおいて、指導情報生成部221は、対象となるドライバーの第1の所定期間分の走行経路データおよび運転挙動データをデータ記録部230から定期的に読み出して取得する(St21)。
ここで、指導情報生成部221は、視聴時間管理部222より指導情報の変更指示を受けた場合には(St22、YES)、定期的に取得する検知データの取得対象期間を第1の所定期間(例えば、ドライバーの視聴日から直前の1週間)と異なる第2の所定期間(例えば、ドライバーの視聴日から直前の1か月)に変更し、第2の所定期間分の検知データをデータ記録部230より取得する(St23)。
一方、視聴時間管理部222より変更指示を受けなかった場合には(St22、NO)、指導情報生成部221は、第1の所定期間分の検知データを継続して取得し、対象となる指導情報を含む画面(実施の形態1に係る図6Aに示す画面Sr11を参照、例えば指導情報を数値化、グラフ化または地図上等に可視化した画面)を生成する。これにより、指導情報生成部221の図4Bに示す処理は終了する。
指導情報生成部221は、視聴時間管理部222より変更指示を受けた場合には(St22、YES)、第2の所定期間の走行経路データおよび運転挙動データを用いて、出力対象となる指導情報を算出する(St24)。指導情報生成部221は、第2の所定期間分の走行経路データおよび運転挙動データを用いて、ドライバーが指導情報を視聴する日に運転する予定のエリアのうち対象となる運転実績の要素の件数が多いもの等のドライバーに提示すべき優先度が高い一部の指導情報を選択する(St25)。
さらに、指導情報生成部221は、これまで出力された指導情報に含まれる指導情報が変更されたことをドライバーに通知するための指導情報変更通知(例えば「指導情報に変更あり」のようなメッセージ)を出力する(St26)。
指導情報生成部221は、これらステップSt25で選択された出力対象となる指導情報、ならびにステップSt26において出力された出力対象となる指導情報が変更されたことをドライバーに通知するためのメッセージを含む画面(図6C参照、例えば指導情報を数値化、グラフ化または地図上等に可視化し、指導情報に変更があることを通知するためのメッセージが表示された画面)を生成する(St27)。これにより、指導情報生成部221の図4Bに示す処理は終了する。
図6Cは、視聴時間管理部222より指導情報の変更指示がある場合であって、第2所定期間の検知データを用いた指導情報の出力例を示す図である。指導情報生成部221は、第2の所定期間分の走行経路データおよび運転挙動データより算出する指導情報のうち、発生回数が多い等の優先度が高い一部の指導情報Pt7、Pt8、Pt9を選択する。指導情報生成部221は、選択された一部の指導情報Pt7、Pt8、Pt9の該当地点を判別可能に地図上にプロットした画面Sr22を生成する。さらに、指導情報生成部221は、視聴時間管理部222より指導情報の変更指示を受けた場合には、画面Sr22に指導情報変更通知Msg1を出力する。
例えば、指導情報Pt7は、ユーザIDに対応付けて記録された第2の所定期間分の運転挙動データにおいて、急減速の発生回数が最も多い地点であることを示す。また、指導情報Pt8は、車両IDに対応付けて記録された第2の所定期間分の運転挙動データにおいて、急加速の発生回数が最も多い地点であることを示す。また、指導情報Pt9は、ユーザIDに対応付けて記録された第2の所定期間分の運転挙動データにおいて、急ハンドルの発生回数が最も多い地点であることを示す。なお、図6Cに示す検知データD2はデータ記録部230から取得した第2の所定期間分の検知データをイメージ的に示すものである。
また、図6Cに示す指導情報および他の指導情報の数は例示的にそれぞれ3つずつ示されているが、指導情報の数は3つに限定されないことは言うまでもない。
以上により、実施の形態2に係る指導情報の出力方法では、指導情報の出力システムは、指導情報を他の指導情報に変更する場合、第1の所定期間分の検知データを基に指導情報を生成し、第2の所定期間分の検知データを基に他の指導情報(つまり、第1の所定期間分の検知データにより生成された指導情報とは異なる指導情報)を生成する。この第2の所定期間は、第1の所定期間と異なる期間である。これにより、クラウドサーバ2は、取得する検知データの期間の変更が可能となり、第1の所定期間以外の運転実績を基に指導情報を生成することができる。したがって、安全運転指導装置1は、新たな運転実績の有無に関わらず、ドライバーが過去に一度は把握した指導情報を再活用した指導情報であって、かつ内容が異なる他の指導情報を提示することができ、指導情報をより効果的に提示することができる。
以上、添付図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても本開示の技術的範囲に属すると了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
以下、各種の実施の形態における各構成要素について、他の実施例を記載する。
本開示の指導情報および他の指導情報に含まれる情報は、第1の所定期間分の検知データまたは第2の所定期間分の検知データのうち一部の情報であっても、すべての情報であってもよい。
データ記録部230は、記録される車両IDに車両のメーカあるいは製造年を示す情報を含んでよい。これにより、指導情報生成部221が、ドライバーが運転する車両と同一あるいは同等の車両が使用された車両IDの運転実績を用いて指導情報を生成することができるため、安全指導管理者等の他のユーザが車種ごとの運転操作に関する指導等、複数のドライバーを収集した研修あるいは新人ドライバーの研修等において一時的な利用が可能となり、指導情報をより効果的に活用したドライバーの安全運転に対する意識を向上することができる。
さらに、第1の所定期間と第2の所定期間とは互いに重複する期間があってもよい。また第1の所定期間と第2の所定期間とで定められる期間はそれぞれドライバーや安全指導管理者等の他のユーザによって変更可能であってもよい。
また、本開示の指導情報の変更指示は、視聴時間管理部222による判定に限らず、ドライバーまたは安全指導管理者等の他のユーザによっても変更指示が可能である。これにより、複数のドライバーを収集した研修あるいは新人ドライバーの研修等において一時的な利用が可能となり、指導情報をより効果的に活用したドライバーの安全運転に対する意識を向上することができる。
また、本開示の視聴時間計測部121は、利用者識別情報の読み取りを指導情報の視聴の開始操作としてもよい。例えば、ドライバーごとに付与される利用者識別可能なICカードあるいはドライバーごとのICカード付き運転免許証等に含まれる利用者識別情報をICカードリーダーで読み取るタイミングを視聴の開始操作をする。これにより、利用者識別情報を入力する手間を省くことができ、また人為的な入力ミスを低減することができる。
また、本開示の指導情報の出力装置および指導情報の出力システムは、図2に示す構成例に限定されない。例えば、指導情報を表示する表示部142と、指導情報を視聴する際に視聴の開始および終了の操作を行う操作部151とを有する端末とし、安全運転指導装置1とクラウドサーバ2を同一または複数のサーバとして構成してもよい。さらに、安全運転指導装置1と、クラウドサーバ2とを1つのPCとしてもよい。
本開示は、安全運転に係る指導情報の提示において、ドライバーの日常的な安全運転を指導するための指導情報の提示を効果的に促し、ドライバーの安全運転の意識付けを高める指導情報の出力方法および指導情報の出力システムとして有用である。
1 安全運転指導装置
2 クラウドサーバ
110 通信インターフェース部
120 プロセッサ
121 視聴時間計測部
130 メモリ
140 指導情報出力部
141 スピーカ
142 表示部
150 タッチパネル
151 操作部
210 通信インターフェース部
220 プロセッサ
221 指導情報生成部
222 視聴時間管理部
230 データ記録部
240 メモリ
C1 車両
P1 営業所
P2 工場
M1、M2、M3、M4、M5 インフラセンサ

Claims (16)

  1. 出力装置に車両の安全運転に関する指導情報を出力する方法であって、
    前記車両の走行経路および運転挙動を含む検知データを取得し、
    前記検知データに基づいて、前記指導情報を生成し、
    生成された前記指導情報のドライバーによる視聴時間を計測し、
    計測された前記視聴時間が減少傾向にあると判断された場合に、前記ドライバーに視聴される前記指導情報を他の指導情報に変更して出力するとともに、変更したことを出力する、
    指導情報の出力方法。
  2. 前記検知データは、
    前記車両ごとまたは前記ドライバーごとにストレージに保存される、
    請求項1に記載の指導情報の出力方法。
  3. 前記視聴時間は、
    前記ドライバーによる前記指導情報の視聴の開始操作の検知タイミングから、前記ドライバーによる前記指導情報の視聴の終了操作の検知タイミングまでの時間である、
    請求項1または2に記載の指導情報の出力方法。
  4. 計測された前記視聴時間が閾値を下回る場合に、前記視聴時間が減少傾向にあると判断する、
    請求項1から3のうちいずれか一項に記載の指導情報の出力方法。
  5. 計測された所定期間分の前記視聴時間が減少の推移を示し、かつその減少率が閾値を超える場合に、前記視聴時間が減少傾向にあると判断する、
    請求項1から3のうちいずれか一項に記載の指導情報の出力方法。
  6. 前記指導情報は、
    運転中の急ブレーキ、急アクセルおよび急ハンドルのうち少なくとも1つが検知された位置に関する情報である、
    請求項1から5のうちいずれか一項に記載の指導情報の出力方法。
  7. 前記指導情報は、
    運転中の急ブレーキ、急アクセルおよび急ハンドルのうち少なくとも1つが検知された回数に関する情報である、
    請求項1から5のうちいずれか一項に記載の指導情報の出力方法。
  8. 前記出力装置が出力する前記指導情報を前記他の指導情報に変更する場合、前記指導情報は第1所定期間分の前記検知データを基に生成され、前記他の指導情報は、第2所定期間分の前記検知データを基に生成される、指導情報の出力方法であって、
    前記第2所定期間は、前記第1所定期間と異なる、
    請求項1から7のうちいずれか一項に記載の指導情報の出力方法。
  9. ネットワークを介して通信可能に接続されるサーバ装置およびユーザ端末を含み、
    前記サーバ装置は、
    車両の走行経路および運転挙動を含む検知データを取得し、
    前記検知データに基づいて、車両の安全運転に関する指導情報を生成し、
    前記ユーザ端末は、
    生成された前記指導情報のドライバーによる視聴時間を計測して前記サーバ装置に送り、
    前記サーバ装置は、
    計測された前記視聴時間が減少傾向にあると判断された場合に、前記ドライバーに視聴される前記指導情報を他の指導情報に変更して前記ユーザ端末の出力装置に出力させるとともに、前記出力装置に変更したことを出力する、
    指導情報の出力システム。
  10. 前記サーバ装置は、
    前記車両ごとまたは前記ドライバーごとに前記検知データをストレージに保存する、
    請求項9に記載の指導情報の出力システム。
  11. 前記ユーザ端末は、
    前記ドライバーによる前記指導情報の視聴の開始操作の検知タイミングから、前記ドライバーによる前記指導情報の視聴の終了操作の検知タイミングまでの時間を前記視聴時間として計測する、
    請求項9または10に記載の指導情報の出力システム。
  12. 前記サーバ装置は、
    計測された前記視聴時間が閾値を下回る場合に、前記視聴時間が減少傾向にあると判断する、
    請求項9から11のうちいずれか一項に記載の指導情報の出力システム。
  13. 前記サーバ装置は、
    計測された所定期間分の前記視聴時間が減少の推移を示し、かつその減少率が閾値を超える場合に、前記視聴時間が減少傾向にあると判断する、
    請求項9から11のうちいずれか一項に記載の指導情報の出力システム。
  14. 前記サーバ装置は、
    運転中の急ブレーキ、急アクセルおよび急ハンドルのうち少なくとも1つが検知された位置に関する情報を含む前記指導情報を生成する、
    請求項9から13のうちいずれか一項に記載の指導情報の出力システム。
  15. 前記サーバ装置は、
    運転中の急ブレーキ、急アクセルおよび急ハンドルのうち少なくとも1つが検知された回数に関する情報を含む前記指導情報を生成する、
    請求項9から13のうちいずれか一項に記載の指導情報の出力システム。
  16. 前記出力装置で出力される前記指導情報を前記他の指導情報に変更する場合、前記指導情報は第1所定期間分の前記検知データを基に前記サーバ装置が生成し、前記他の指導情報は、第2所定期間分の前記検知データを基に前記サーバ装置が生成する、指導情報の出力システムであって、
    前記第2所定期間は、前記第1所定期間と異なる、
    請求項9から15のうちいずれか一項に記載の指導情報の出力システム。
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