JP2020101259A - 複列転がり軸受 - Google Patents

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Takahiro Kanemoto
崇広 金本
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Abstract

【課題】本発明は、軸受の周方向における転動体の荷重の不均一を極力解消し、軸受の高寿命化を実現することを課題とする。【解決手段】軸方向隙間を介して隣り合った第一構成部材21と第二構成部材22とを有し、複数の第一軌道面21a、22aを備えた外輪2と、外輪2の径方向において第一軌道面21a、22aと間隔を隔てて配置されている複数の第二軌道面3a1、3a2を備えた内輪3と、第一軌道面21a、22aと第二軌道面3a1、3a2との間に配置された複列の玉4a、4bと、玉4a、4bを保持する保持器5と、第一構成部材21に軸方向隙間が縮小する軸方向の押圧力を与えて軸受内部に予圧を付与する締結ボルト6とを有する複列転がり軸受1であって、締結ボルト6は、軸受の周方向に複数設けられ、各締結ボルト6が異なる押圧力で第一構成部材21を押圧して、予圧を付与する複列転がり軸受1である。【選択図】図1

Description

本発明は、産業機械をはじめ、多分野にわたり使用される複列転がり軸受、特に、CTスキャナ装置をはじめとする医療機器に使用される、超薄肉型の複列転がり軸受に関する。
図5に示すように、CTスキャナ装置100は、開口部101Aが設けられた検査部101と、人体等の被検査体109が載せられ、検査部101の開口部101A内を移動可能な寝台部102とを備えている。検査部101には、X線照射装置103と検出器104とが直径方向で対向配置されたリング状の回転体(ガントリ)105が設けられている。回転体105は、軸受51を介して、円筒状をなす固定部106に回転自在に支持されている。
このCTスキャナ装置は、X線照射装置103からX線を照射した状態で、回転体105を寝台部102の周囲で回転させて、被検査体109を透過したX線を検出器104で検出することにより、被検査体109の断面画像が得られるようになっている。
CTスキャナ装置100は、検査部101の開口部101Aを、被検査体109が通過できる程度の寸法(概ね直径1m程度)に形成し、且つ、CTスキャナ装置自体の小型化を実現するために、軸受51を配置する回転支持部107のスペースを小さくする必要がある。そのため、軸受51には、PCDに対するボール直径が著しく小さい、いわゆる超薄肉型の転がり軸受が使用される。この超薄肉形転がり軸受の中でも特に、120rpm程度以上の高速回転で使用する場合は、二つのアンギュラ玉軸受を組み合わせた、いわゆる組合せアンギュラ玉軸受が使用される(例えば、特許文献1〜3)。
例えば、特許文献1に開示されたCTスキャナ装置用軸受は、図6に示すように、外輪110、内輪120、転動体130、保持器140、締結手段150等を主要な構成要素としている。転動体130は、軸受の周方向に複数配置され、外輪110の軌道面110aと内輪120の軌道面120aとの間に転動自在に介在する。内輪120は、環状部材121と嵌合部材122とに分割されており、両者の間には軸方向隙間tが設けられている。締結手段150を締め込むことにより、隙間tを縮小して予圧を付与し、軸受部の剛性を高める等の効果を得ることができる。
特開2004−286116号公報 特開2000−329143号公報 特開2017−125618号公報
この種の機械器具(患者の姿勢を保持したり体位変換したりする可動ベッドや診断解析機器)は、患者と診断解析機器を近づけたり遠ざけたりするために、軸受荷重点がオーバーハングしている場合が多く、軸受にとって厳しい使われ方になっている。
特に、軸受回転時に転動体が軸受内部を一周する間に、ラジアル荷重とモーメント荷重とによって生じる内部応力に変化が生じるため、軸受の周方向において、転動体にかかる負荷の相対的に大きい領域と負荷の相対的に小さい領域とが生じ、転動体にかかる負荷が周方向に不均一になる。このため、負荷の大きい領域では、転動体への荷重が局所的に過大になって疲労の蓄積が早まり、軸受の長寿命化に悪影響を及ぼすという問題がある。
このような事情から、本発明は、軸受の周方向における転動体の荷重の不均一を極力解消し、軸受の高寿命化を実現することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、隙間を介して隣り合った第一構成部材と第二構成部材とを有し、複数の第一軌道面を備えた固定輪と、前記第一軌道面と間隔を隔てて配置されている複数の第二軌道面を備えた回転輪と、前記第一軌道面と前記第二軌道面との間に配置された複列の転動体と、前記転動体を保持する保持器と、軸受の周方向に複数設けられ、前記第一構成部材に前記隙間が縮小する押圧力を与えて、軸受内部に予圧を付与する予圧付与手段とを有する複列転がり軸受であって、前記の各予圧付与手段が、異なる押圧力で前記第一構成部材を押圧して予圧を付与することにより、前記隙間の大きさが前記周方向に不均一に設けられる複列転がり軸受であることを特徴とする。
本発明によれば、軸受の周方向において、転動体が受ける荷重が相対的に大きい領域では上記隙間を大きく設けて予圧を小さくし、反対に、荷重が相対的に小さい領域では、上記隙間を小さくして予圧を大きくする等の調整が可能となり、各転動体が軸受内部を一周する間に受ける荷重の差を減らすことができる。
上記の複列転がり軸受において、第一構成部材と第二構成部材とがインロー構造を有する構成とすることができる。これにより、第一構成部材と第二構成部材とを適切に嵌合させることができる。
上記の複列転がり軸受において、予圧付与手段を軸受の周方向に略等間隔に配置する構成とすることができる。これにより、周方向に配置された各転動体に与える予圧の調整が容易になる。
上記の複列転がり軸受において、予圧付与手段は、第一構成部材および第二構成部材を締結する締結ボルトであり、複列転がり軸受は、締結ボルトの締結トルクを測定する測定機構を有し、当該測定機構の測定した締結トルクに基づいて、締結ボルトの締結力を調整する構成とすることができる。これにより、軸受を構成する各部材が繰り返しの使用によって摩耗した場合等でも、測定機構によって測定される締結トルクの低下により、その摩耗を検知し、締結力を再調整することができる。
上記の複列転がり軸受において、第一構成部材と第二構成部材との間に設けられ、両者をその離間方向へ付勢する付勢手段をさらに有する構成とすることができる。これにより、第一構成部材と第二構成部材との間に設けられた隙間の大きさを安定させることができる。
本発明では、予圧の大きさを周方向に異ならせることで、各転動体が受ける荷重をより均一化し、軸受の高寿命化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る転がり軸受の断面図である。 本発明と異なる駆動方法における、玉が受ける荷重の周方向の分布を示す図である。 本発明の駆動方法における、玉が受ける荷重の周方向の分布を示す図である。 第一構成部材と第二構成部材との間に設けるバネを示す断面図である。 CTスキャナ装置の断面図である。 従来の転がり軸受の断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1に、図5に示されるような、医療用のCTスキャナ装置に使用される複列アンギュラ玉軸受を示す。軸受1は、環状の外輪(固定輪)2および内輪(回転輪)3と、転動体としての玉4と、保持器5と、予圧付与手段としての締結ボルト6、シールリング7、測定機構8等を主な構成要素とする。以下、軸受1の周方向を単に周方向、図1の左右方向を軸方向とも呼ぶ。
本実施形態の軸受1は、玉4を2列に配置した複列アンギュラ玉軸受である。両列の軸受部分は正面組み合わせとなっており、転動体荷重の作用線(図1の一点鎖線参照)の交点が、玉4の中心を結ぶピッチ円の半径方向内側に位置する。軸受1は、玉4の直径と、ピッチ円直径との比を0.03以下とした、超薄肉型の複列転がり軸受である。
外輪2は、第一構成部材21と第二構成部材22とによって構成される。第一構成部材21および第二構成部材22は、周方向に延在する環状部材であり、その内周面側に、それぞれ第一軌道面21a、22aを有する。
第一構成部材21および第二構成部材22は、締結ボルト6が締結される孔部21b、22bを、それぞれ周方向に略等間隔に複数箇所に有する。それぞれの孔部21bおよび孔部22bは、対応した位置に配置され、軸方向に連通している。また、各孔部21bは、第一構成部材21を軸方向に貫通している。締結ボルト6は、各孔部21b、22bに挿入して設けられる。
第一構成部材21と第二構成部材22との間には、軸方向隙間δが設けられる。第一構成部材21および第二構成部材22は、他方の構成部材と向かい合う側に径方向の端面21c、22cを有する。端面21cと端面22cは、他方の端面に対応した段差形状を有しており、これらの端面21c、22cによってインロー構造Xを形成する。後述する予圧付与手段によって第一構成部材21を第二構成部材22に接近させて軸方向隙間δの幅を変更することで、インロー構造Xにより、第一構成部材21と第二構成部材22とを嵌合させることができる。
また、第一構成部材21の軸方向一方側の内周面側、および、第二構成部材22の軸方向他方側の内周面側には、それぞれ環状溝が設けてあり、それぞれの環状溝にシールリング7,7が装着されている。
内輪3は、外輪2の内周側に同心配置される。内輪3は、その外周面側に、第二軌道面3a1、3a2を有する。
外輪2の第一軌道面21aと内輪3の第二軌道面3a1との間に複数の玉4aが、外輪2の第一軌道面22aと内輪3の第二軌道面3a2との間に玉4bが、それぞれ転動自在に介在する。各列には周方向に複数の玉4a,4bが配置され、保持器5によって、保持されている。玉4aと第一軌道面21aおよび第二軌道面3a1、あるいは、玉4bと第一軌道面22aおよび第二軌道面3a2とは一定の接触角を持って接しており、接触角は例えば30度に設定される。
外輪2は、固定部材に固定されて固定側となり、内輪3は回転部材に固定されて回転側となる。例えば、図5のCTスキャナ装置では、外輪2が固定部106に固定され、内輪3が回転体105に固定される。内輪3は、回転体105と一体的に回転する。
図1に示すように、第一構成部材21の孔部21bから締結ボルト6を挿入して、締結ボルト6を孔部21bおよび孔部22bに締結することにより、第一構成部材21と第二構成部材22とが、所定の軸方向隙間δを設けた状態で固定された外輪2が形成される。
このような構成において、締結ボルト6をさらに締め込むことにより、第一構成部材21が第二構成部材22の側へ押し込まれて隙間δが縮小する。これにより、軸受内部に予圧を付与することができる。そして、この締結力を変更することにより、言い換えると、縮小する軸方向隙間δの幅を変更することにより、回転部材の回転開始時に、軸受内部に付与する予圧の大きさを調整することができる。
締結ボルト6には、締結ボルト6を第一構成部材21および第二構成部材22の孔部に締結するために必要な締結トルクを測定するための、測定機構8が設けられる。測定機構としては、例えば公知のトルクセンサ等を用いることができる。
次に、軸受運転時に、周方向に配置された各玉4にかかる荷重の分布について説明する。以下の説明では、図1に示す構成の軸受1が、図5に示すCTスキャナ装置100に適用された場合を説明する。
まず、本発明と異なる予圧の調整方法として、周方向に配置された複数の締結ボルト6に均一の締結力が加えられる、つまり、周方向に均一の予圧が付与される場合について、図2を用いて説明する。なお、図2は、横軸が軸受の周方向位置[°]を示し、図1の真上方向であり、重力方向と反対の方向を0度としている。また、縦軸が荷重[N]であり、図中の実線Laが玉4aの列の各玉にかかる荷重、実線Lbが玉4bの列の各玉にかかる荷重、二点鎖線N0が理想の荷重、実線Pが各玉に付与される予圧をそれぞれ示している。
図2に示すように、周方向に均等な予圧を付与(図2の実線P参照)した場合、周方向に配置された各玉4にかかる荷重は不均一になる。具体的には、玉4aと玉4bのそれぞれの列で、180度の位置(図1の下方向)において荷重が最大となり、0度(または360度で、図1の上方向)の位置で最少となる放物線を描く。これは、周方向においてラジアル荷重とモーメント荷重とによって生じる内部応力が変化するためである。具体的には、ラジアル荷重は、重力方向である180度の位置でその大きさが最大になり、0度の位置で最少になる。また、本実施形態の軸受1では、図1の左側にX線照射装置103や検出器104等の重量物が配置されている(図5参照)ため、軸受1全体が左側へ傾く方向のモーメント荷重が作用する(図の矢印A1,A2参照)。従って、玉4aは、0度の位置で、図1の左上の部分B1が第一構成部材21に当接して、モーメント荷重による内部応力が最大になる。一方玉4bは、180度の位置で、図1の右下の部分B2が第二構成部材22に当接する。この際、玉4bは、モーメント荷重に加えて、ラジアル荷重による内部応力を受けることになる。以上により、図2の実線Lbに示すように、玉4bは180度の位置で受ける荷重が最大になり、その荷重は玉4aよりも大きくなる。一方玉4aに関しては、実線Laに示すように、0度の位置でモーメント荷重による内部応力が最大になることから、0度付近で、受ける荷重の大きさが玉4bよりも大きくなっている。なお、図2および図3の実線Pは、図2および図3の各場合において、付与される予圧の大きさの違いを表現するために、予圧の大きさを模式的に示したものである。
このように、周方向に複数配置された締結ボルト6に均等な締結力を付与する、つまり、周方向に均一な予圧を付与する方法では、周方向に配置された各玉4に加えられる荷重が不均一になり、局所的に過剰な荷重が加えられたり、反対に、荷重が理想の荷重よりも小さく、剛性が十分でなくなる箇所が生じることになる。
これに対して、本実施形態の軸受1における予圧調整方法では、各締結ボルト6に加える締結力を玉4が受ける荷重に応じて変化させることで、各玉4が受ける荷重を均一化する方向へ調整している。
具体的には、図3の実線Pに示すように、180度の位置で予圧を最小とし、0度(360度)の位置に向かって予圧が大きくなるように、周方向に配置された各締結ボルト6の締結力を変化させている。つまり、軸受1の周方向において、その軸受隙間δの大きさを変化させている(例えば、図1の隙間δと隙間δ’とのように、その隙間の大きさを変化させている)。これにより、内部応力の違いによって周方向の各玉4が受ける荷重の差が一部相殺され、図3の実線La、Lbに示すように、凹凸の少ない曲線を描くようになる。つまり、各玉4が受ける荷重が周方向に均一化する方向へ変化し、理想の荷重N0に近づいている。
このように、各玉4が受ける荷重の差を減らし、その不均一を是正することで、図の180度の位置を中心とした、玉4の負荷が大きい範囲では、局所的な過大応力を解消して、玉4の繰り返し使用による摩耗を抑制し、軸受の疲労を防止し、長寿命化を図ることができる。また、図の0度の位置を中心とした玉4の負荷が小さい範囲では、予圧を大きくすることで、軸受の剛性を高めることができ、軸受の品質を高めることができる。
以上のように、本実施形態では、第一構成部材21と第二構成部材22とに分割された外輪2の側を固定輪とし、この外輪2に予圧付与手段である締結ボルト6を設けることで、周方向における各玉4に加える予圧を異ならせ、周方向の各玉4にかかる荷重を均一化することができる。つまり、固定輪側に締結ボルト6を設けることで、軸の回転動作時に、各締結ボルト6の周方向位置が移動せずに特定の位置で固定され、軸の回転運動によって、軸方向隙間δが変化することもないため、周方向の各位置で、大きさの異なる特定の予圧を付与することが可能になる。またこの際、各締結ボルト6が軸受の周方向に略等間隔に配置されることで、周方向の各位置における予圧の大きさの調整が容易になる。
また、本実施形態では、測定機構により締結ボルト6を締結する際の締結トルクを監視することで、付与する予圧の調整が可能になる。つまり、軸受1の繰り返しの使用によって各部材が摩耗したことを、締結ボルト6を締結するために必要な締結トルクの減少を検知することにより知ることができる。これにより、締結部分の摩耗を感知し、締結ボルト6の締結力を再調整することができる。従って、長期間にわたって、適正な予圧を付与することができ、軸受の品質を長期間にわたって維持することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。上記軸受の形状は一例であり、その形状に限定されないことはもちろんである。
例えば、図4に示すように、第一構成部材21と第二構成部材22との間に、両者を軸方向に離間させる方向へ付勢する付勢手段としてのバネ23を設けてもよい。バネ23は、例えば、第一構成部材21と第二構成部材22との間に設けられた凹部に配設される。締結ボルト6(図1参照)の締結動作後、締結ボルト6の雄ネジ部と外輪2の雌ネジ部との間に生じるバックラッシュにより、第一構成部材21と第二構成部材22との隙間δが変化し、隙間δにバラつきが生じるおそれがある。しかし、バネ23を設けることにより、締結動作後、雄ネジ部と雌ネジ部が当接する位置まで第一構成部材21および第二構成部材22を付勢し、バックラッシュの影響を抑制することができる。つまり、軸方向隙間δのバラつきを抑え、予圧の大きさを安定させることができる。また付勢手段としては、図示したコイルバネの他、板バネやバネ座金等を用いることもできる。さらに、これらの付勢手段は、軸受1に複数設けることができ、例えば、付勢手段としての板バネを、周方向に配置された複数の締結ボルト6同士の間に各一つずつ設けることができる。
また、所定の幅の軸方向隙間δを形成するためのスペーサを設けてもよい。つまり、第一構成部材21と第二構成部材22との間の周方向の一部領域にスペーサを挿入する。そして、締結ボルト6を締め付けて、スペーサを第一構成部材21と第二構成部材22とに当接させる。これにより、軸方向隙間δをスペーサの厚みと同じに設定することができ、軸方向隙間δを精度良く設定することができる。なおスペーサは、第一構成部材21と第二構成部材22との間に所定の軸方向隙間δを設けた後に、軸受1から取り除かれる。
以上の実施形態では、本発明の軸受として、正面組み合わせの複列アンギュラ玉軸受を説明したが、背面組み合わせの複列アンギュラ玉軸受であってもよい。この場合でも、図3の実線Pのように、180度付近の予圧の大きさを相対的に小さくし、0度(360度)付近の予圧の大きさを相対的に大きくすることで、周方向の各玉が受ける荷重をより均一化し、理想の荷重N0に近づけることができる。ただし、背面組み合わせの場合は、モーメント荷重によって玉4aに生じる内部応力が、ラジアル荷重と同じ180度の位置で最大となり、これとは反対に、玉4bは0度(360度)の位置で内部応力が最大となる。このため、180度の位置では、玉4aが受ける荷重が玉4bの受ける荷重よりも大きくなり、0度(360度)の位置でその反対となる。荷重の絶対値の大きさとしては、玉4a、玉4bとも、180度の位置で最大となる点は、正面組み合わせの場合と同様である。つまり、背面組み合わせの場合は、図2および図3の実線Laと実線Lbが逆転したような荷重の分布となる。
1 軸受
2 外輪(固定輪)
21 第一構成部材
22 第二構成部材
21a、22a 第一軌道面
21b、22b 孔部
23 バネ(付勢手段)
3 内輪(回転輪)
3a1、3a2 第二軌道面
4a、4b 玉(転動体)
5 保持器
6 締結ボルト(予圧付与手段)
7 シールリング
8 測定機構
X インロー構造
δ、δ’ 軸方向隙間

Claims (5)

  1. 隙間を介して隣り合った第一構成部材と第二構成部材とを有し、複数の第一軌道面を備えた固定輪と、前記第一軌道面と間隔を隔てて配置されている複数の第二軌道面を備えた回転輪と、前記第一軌道面と前記第二軌道面との間に配置された複列の転動体と、前記転動体を保持する保持器と、軸受の周方向に複数設けられ、前記第一構成部材に前記隙間が縮小する押圧力を与えて、軸受内部に予圧を付与する予圧付与手段とを有する複列転がり軸受であって、
    前記の各予圧付与手段が、異なる押圧力で前記第一構成部材を押圧して予圧を付与することにより、前記隙間の大きさが前記周方向に不均一に設けられることを特徴とする複列転がり軸受。
  2. 前記第一構成部材と前記第二構成部材とがインロー構造によって嵌合する請求項1記載の複列転がり軸受。
  3. 前記予圧付与手段は、軸受の周方向に略等間隔に配置される請求項1または2いずれか記載の複列転がり軸受。
  4. 前記予圧付与手段は、前記第一構成部材および前記第二構成部材を締結する締結ボルトであり、
    前記複列転がり軸受は、前記締結ボルトの締結トルクを測定する測定機構を有し、
    当該測定機構の測定した締結トルクに基づいて、前記締結ボルトの締結力を調整する請求項1から3いずれか1項に記載の複列転がり軸受。
  5. 前記第一構成部材と前記第二構成部材との間に設けられ、両者をその離間方向へ付勢する付勢手段をさらに有する請求項1から4いずれか1項に記載の複列転がり軸受。
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