JP2020100979A - 仮ボルトと柱梁接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のタップ孔を有するプレートとタップの無い複数の挿通孔を有するプレートの双方の対応する孔の芯合わせをしてボルトの本締めを行うに当たり、仮ボルトのみにより全ての孔ユニットの芯合わせを効率的に行うことのできる仮ボルトと、この仮ボルトを用いた柱梁接合方法を提供する。【解決手段】複数のタップ孔を有する第一プレートと、タップ孔に対応してタップを具備しない複数の挿通孔を有する第二プレートとをボルト接合する際に、一組の挿通孔とタップ孔からなる孔ユニットに螺合される仮ボルト10であって、タップを有する中間部12と、中間部12の一端に連続して先端に向かって先鋭に延びてタップを有する先端部11と、中間部12の他端に連続する頭部13とを有し、中間部12に対して、中空を有してその内壁面にタップが形成されている保護カバー14が螺合している。【選択図】図1

Description

本発明は仮ボルトと柱梁接合方法に関する。
柱のパネルゾーン(コラムコア)に対して梁を接合する場合に、パネルゾーンの側面に梁の端部に溶接されているエンドプレートを当接し、パネルゾーンの側面に開設されている挿通孔とエンドプレートに開設されている挿通孔を位置決めし、双方の挿通孔に高力ボルト等を挿通して接合する柱梁接合構造が一般に用いられている。この柱梁接合構造では、上記する挿通孔に対応するパネルゾーンの内部位置においてナット付きボルトのナットが位置決めされ、このナット付きボルトのボルトが挿通孔に挿通されてエンドプレートの外側に張り出し、この張り出したボルトの端部に締付け用ナットをトルクレンチ等で締付けることにより、高力ボルトによる接合が図られる。しかしながら、柱梁接合構造の構成や施工条件によっては、パネルゾーンの内側からボルトを挿通してナットをパネルゾーンの内側に係止させ、パネルゾーンの外側で締付け用ナットにて柱と梁を接合することが難しい、もしくは不可能な場合もあり得る。
そこで、上記課題を解消できる柱梁接合構造として、パネルゾーンの外周面にタップ孔を有する鋼製のプレート(パネルゾーン側プレート)を溶接等により固定しておき、梁の端部のエンドプレートに開設されているタップのない挿通孔をタップ孔に位置決めし、挿通孔を介してタップを有するボルトをタップ孔に螺合することにより、パネルゾーンと梁が接合される形態の柱梁接合構造が提案されている。この種の柱梁接合構造によれば、パネルゾーンの内側からナット付きボルトを挿通孔に挿通する施工が不要となり、パネルゾーンの外側からのボルトの締付けのみにより、柱梁接合構造を形成することができる。
柱梁接合構造においては、一般に複数本の高力ボルトが本締めされることから、対応するタップ孔とタップのない挿通孔からなる孔ユニットは複数組存在する。通常の施工において、全ての孔ユニットのタップ孔と挿通孔の芯合わせを行うには、シノを使用して例えば二つの孔ユニットにおけるタップ孔と挿通孔の芯合わせを行うことにより、他の残りの孔ユニットにおけるタップ孔と挿通孔の芯合わせを行い、これらの孔ユニットに対して高力ボルトの本締めを行う施工が行われる。シノが差し込まれていない孔ユニットに対して高力ボルトの本締めが行われた後、シノを孔ユニットとから抜き取り、最後にシノが抜き取られた孔ユニットに対して高力ボルトの本締めが行われる。
しかしながら、このようにタップ孔にシノを差し込んでタップ孔と挿通孔の芯合わせを行う際に、シノによってタップ孔の螺子山が潰される恐れがある。
そこで、シノを差し込むための仮孔を、パネルゾーン側プレートとエンドプレートの双方に設けておく方策が考えられる。しかしながら、プレートに対してシノ用の孔加工が別途必要になるとともに、シノ用の仮孔のために双方のプレートの寸法を大きくせざるを得ない場合が生じ得るなど、好ましい方策とは言い難い。
ここで、柱と柱、もしくは梁と梁の連結作業を効率的に行うことを可能にした形鋼連結方法が提案されている。具体的には、複数の仮ボルトがプレート本体に固定されてなる仮ボルトプレートにより、隣接する梁とスプライスプレートとを仮止めした後、スプライスプレートと梁の対応する挿通孔に本ボルトを挿通して本締めする。次いで、仮ボルトプレートから仮ボルトを取り外し、仮ボルトが挿通されていたスプライスプレートと梁の挿通孔に対して本ボルトを挿通して本締めすることにより、対応する全ての挿通孔を介してボルトの本締めを行い、梁と梁等を連結する連結方法である(例えば、特許文献1参照)。
特開2018−53593号公報
特許文献1に記載の形鋼連結方法では、仮ボルトのみならず、仮ボルトが固定されるプレート本体を要することから、仮設部材の部品点数に関して改善の余地がある。
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、複数のタップ孔を有するプレートとタップの無い複数の挿通孔を有するプレートの双方の対応する孔の芯合わせをしてボルトの本締めを行うに当たり、仮ボルトのみにより全ての孔ユニットの芯合わせを効率的に行うことのできる仮ボルトと、この仮ボルトを用いた柱梁接合方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明による仮ボルトの一態様は、
複数のタップ孔を有する第一プレートと、
前記タップ孔に対応して、タップを具備しない複数の挿通孔を有する第二プレートと、をボルト接合する際に、一組の前記挿通孔と前記タップ孔からなる孔ユニットに螺合される仮ボルトであって、
タップを有する中間部と、
前記中間部の一端に連続して前記仮ボルトの先端に向かって先鋭に延びてタップを有する先端部と、
前記中間部の他端に連続する頭部と、を有し、
前記中間部に対して、中空を有してその内壁面にタップが形成されている保護カバーが螺合しており、
前記孔ユニットに前記仮ボルトが螺合された際に、前記保護カバーが前記挿通孔に配設され、前記中間部の前記タップが前記タップ孔に螺合することを特徴とする。
本態様によれば、仮ボルトが先鋭の先端部を有することにより、第一プレートのタップ孔と第二プレートの挿通孔の孔芯がずれている場合であっても、挿通孔を介して仮ボルトの先端部をタップ孔に当接させ、仮ボルトを締め付けることにより、先端部がタップ孔に速やかに螺合する過程で双方の孔芯を芯合わせすることができる。また、第一プレートのタップ孔と第二プレートの挿通孔の孔芯の芯合わせをする過程で、シノを使用する必要はなく、第一プレートのタップ孔に対して仮ボルトの中間部のタップが螺合するのみであることから、タップ孔の螺子山がシノによって潰されるといった課題は解消される。
さらに、仮ボルトが孔ユニットに挿通された状態において、タップを有する中間部は、タップを具備しない挿通孔の孔壁に当接し得るが、中間部が保護カバーにて保護されていることにより、タップが挿通孔の孔壁に当接してタップの螺子山が潰される恐れもない。そのため、仮ボルトの転用が可能になる。
仮ボルトの先端部が第一プレートのタップ孔に入り込み、さらに仮ボルトを螺合させることにより、先端部に連続する中間部のタップが第一プレートのタップ孔と螺合する。中間部のタップと第一プレートのタップ孔が螺合した際に、第一プレートのタップ孔とこれに対応する第二プレートの挿通孔の孔芯は芯合わせされる。例えば三つ以上の孔ユニットがある場合において、少なくとも二つの孔ユニットに対してそれぞれ仮ボルトを螺合することにより、他の残りの全ての孔ユニットを構成するタップ孔と挿通孔の孔芯は芯合わせされる。
ここで、仮ボルトは、高力ボルトを使用してもよいし、普通ボルト(中ボルト)を使用してもよい。いずれの形態のボルトを使用する場合であっても、本態様の仮ボルトは中間部の全域にタップを有している。仮ボルトの使用に際しては、例えば先端部と中間部の境目辺りに保護カバーを位置決めしておくのが好ましい。先鋭な先端部がタップ孔に入り込んだ際に、保護カバーが第一プレートの端面(タップ孔と挿通孔の境界)に係止され、仮ボルトをさらに螺合する過程で保護カバーは同じ位置に固定されたまま、先端部と中間部が保護カバーの内壁面のタップに螺合しながらタップ孔の内部に進入することができる。
尚、保護カバー自体が先端部や中間部のタップの螺子山を潰さないようにするために、保護カバーは、先端部や中間部と同素材である鋼材から形成されてもよいし、先端部や中間部よりも硬度が低く、かつある程度の硬度を有する硬質の樹脂等から形成されてもよい。
また、本発明による仮ボルトの他の態様は、柱のパネルゾーンの外周面に前記第一プレートが溶接にて接合され、
前記第二プレートが前記パネルゾーンに接合される梁のエンドプレートであることを特徴とする。
本態様によれば、パネルゾーンの外周面にタップ孔を有する第一プレートが溶接され、梁の端部にタップのない挿通孔を有する第二プレート(エンドプレート)が溶接され、エンドプレートの外側からボルトをタップ孔に螺合することにより、パネルゾーンと梁が接合される形態の柱梁接合構造において、シノの使用を不要とできることから、タップ孔の螺子山を潰すことなく、この種の柱梁接合構造を形成することができる。また、孔ユニットを構成するタップ孔に仮ボルトを螺合する過程で、仮ボルトの中間部におけるタップを保護カバーにて保護していることから、中間部におけるタップの螺子山が潰されることがなく、従って仮ボルトの転用が可能になる。
また、本発明による柱梁接合方法の一態様は、
柱のパネルゾーンの外周面に複数のタップ孔を有する第一プレートが溶接にて接合されており、
梁のエンドプレートが、前記タップ孔に対応して、タップを具備しない複数の挿通孔を有する第二プレートであり、
一組の前記挿通孔と前記タップ孔から孔ユニットが形成され、複数の該孔ユニットにボルトを挿通してボルト接合する、柱梁接合方法であって、
一つの前記孔ユニットに前記仮ボルトを仮留めし、この過程で相互に位置ずれしている前記挿通孔と前記タップ孔を芯合わせすることにより、他の前記孔ユニットを構成する前記挿通孔と前記タップ孔の芯合わせを行い、
仮ボルトが仮留めされていない前記孔ユニットに前記ボルトを本締めし、
前記仮ボルトを取り外して、該仮ボルトが仮留めされていた前記孔ユニットに前記ボルトを本締めすることを特徴とする。
本態様によれば、パネルゾーンの外周面にタップ孔を有する第一プレートが溶接され、梁の端部にタップのない挿通孔を有する第二プレート(エンドプレート)が溶接され、エンドプレートの外側からボルトをタップ孔に螺合することにより、パネルゾーンと梁が接合される形態の柱梁接合構造において、シノの使用を不要とできることから、タップ孔の螺子山を潰すことなく、この種の柱梁接合構造を形成することができる。例えば、柱梁接合構造を形成する際に本締めされるボルトの本数が四本の場合に、その内の二つの孔ユニットに仮ボルトを螺合させ、残りの二つの孔ユニットに高力ボルト等のボルトを本締めした後、二本の仮ボルトを取り外して、仮ボルトが螺合されていた残りの二つの孔ユニットにそれぞれボルトを本締めすることにより、柱梁接合構造が形成される。
以上の説明から理解できるように、本発明の仮ボルトと、この仮ボルトを用いた柱梁接合方法によれば、複数のタップ孔を有するプレートとタップの無い複数の挿通孔を有するプレートの双方の対応する孔同士の芯合わせをしてボルトの本締めを行うに当たり、タップ孔の螺子山も仮ボルトの螺子山も潰すことなく、仮ボルトのみにより全ての孔ユニットの芯合わせを効率的に行うことができる。
実施形態に係る仮ボルトの一例の斜視図である。 図1のII−II矢視図であって、仮ボルトの軸心を通る縦断面図である。 実施形態に係る柱梁接合方法により施工される柱梁接合構造の一例の縦断面図である。 実施形態に係る柱梁接合方法の一例の工程図である。 図4に続いて実施形態に係る柱梁接合方法の一例の工程図である。 図5に続いて実施形態に係る柱梁接合方法の一例の工程図である。 図6に続いて実施形態に係る柱梁接合方法の一例の工程図である。 図7に続いて実施形態に係る柱梁接合方法の一例の工程図である。
以下、実施形態に係る仮ボルトの一例と柱梁接合方法の一例について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[実施形態に係る仮ボルト]
はじめに、図1及び図2を参照して、実施形態に係る仮ボルトの一例について説明する。ここで、図1は、実施形態に係る仮ボルトの一例の斜視図であり、図2は、図1のII−II矢視図であって、仮ボルトの軸心を通る縦断面図である。
図示する仮ボルト10は、タップを有する中間部12と、中間部12の一端に連続して仮ボルト10の先端に向かって先鋭に延びてタップを有する先端部11と、中間部12の他端に連続する頭部13と、を有する鋼製のボルトである。
先端部11は円錐状を呈し、中間部12は円柱状を呈しており、頭部13は六角形の螺子となっており、頭部13をレンチ等の締付け工具により回転させながら締付け自在となっている。仮ボルト10は、通常の高力ボルトや普通ボルトの先端を先鋭に加工して先端部11を形成するとともに、中間部12に相当する部分の全域にタップを加工することにより製作される。
中間部12には、中空を有してその内壁面14aにタップが形成されている保護カバー14が螺合している。中間部12に対して保護カバー14の長さは相対的に短く、従って、保護カバー14がタップ孔を具備する不図示の部材の端面に係合している状態において、頭部13をX1方向に回転させることにより、不図示の部材の端面に係合している保護カバー14に中間部12が螺合した状態で同様にX1方向に回転しながら、仮ボルト10の軸心Lに沿ってX2方向に移動自在となる。
図示する仮ボルト10は、以下で説明するように、パネルゾーンの外周面にタップ孔を有する第一プレートが溶接され、梁の端部にタップの無い挿通孔を有する第二プレートが溶接され、第二プレートの外側からボルトをタップ孔に螺合することにより、パネルゾーンと梁が接合される形態の柱梁接合構造の形成の際に使用するものである。仮ボルト10を使用することにより、タップ孔とこれに対応する挿通孔の芯合わせを、シノを使用することなく行うことができ、従って、シノを使用した際にタップ孔の螺子山が潰されるといった課題を解消することができる。以下、仮ボルト10を使用してなる柱梁接合方法の一例について説明する。
[実施形態に係る柱梁接合方法]
次に、図3乃至図8を参照して、実施形態に係る柱梁接合方法の一例について説明する。ここで、図3は、実施形態に係る柱梁接合方法により施工される柱梁接合構造の一例の縦断面図である。また、図4乃至図8はその順に、実施形態に係る柱梁接合方法の一例の工程図である。
図3に示す柱梁接合構造100は、例えば角形鋼管により形成される柱本体21を有する柱20と、柱20のパネルゾーン22の外周面に溶接にて接合されている鋼製の第一プレート30と、この第一プレート30に対して梁70を形成する鋼製のエンドプレート40(第二プレートの一例)が高力ボルト80によりボルト接合されることにより形成されている。
パネルゾーン22において、柱本体21の内部には、接合される梁70の上下位置(上下のフランジ)に対応する位置に内ダイアフラム23が溶接により接合されている。このように、上下の内ダイアフラム23によりパネルゾーン22が閉塞された状態で梁70が接合されることから、パネルゾーン22の内部からナット付きボルト(図示せず)を挿入配置し、ナットをパネルゾーンの内壁に当接させながら柱本体に開設されている挿通孔(図示せず)にボルトを挿通させてパネルゾーンの外側に張り出させ、エンドプレートの外側から締付けナットでボルトを締付けて柱梁接合構造を形成することができない。
そこで、図示例の柱梁接合構造100では、パネルゾーン22の外周面に第一プレート30を溶接にて接合しておき、エンドプレート40を第一プレート30に当接し、エンドプレート40の外側(図3における右側)から高力ボルトを締め付ける方法により施工される構造である。
ここで、梁70は、例えばH形鋼等の形鋼材により形成される梁本体60と、その端部に溶接にて接合されるエンドプレート40とにより構成される。
エンドプレート40には、例えばH形鋼からなる梁本体60のウエブの左右において二つずつの計四つの挿通孔41が開設されている。この挿通孔41はタップを有していない。
一方、第一プレート30には、エンドプレート40の四つの挿通孔41に対応する位置において、同様に四つのタップ孔31が開設されている。そして、対応するタップ孔31と挿通孔41により、孔ユニット50が形成される。図示例では、四つの孔ユニット50が形成されることになる。
各孔ユニット50には、少なくともタップ孔31に対応する位置にタップを有する高力ボルト80が本締めされており、図示例では、四本の高力ボルト80が本締めされることにより柱梁接合構造100が形成される。
次に、図4乃至図8を参照して、図3に示す柱梁接合構造100の施工方法について説明する。
まず、建て込みが完了している柱20のパネルゾーン22の外周面に溶接にて接合されている第一プレート30に対して、梁70の端部のエンドプレート40を近接させ、双方を当接させる。図4は、当接当初の状態を示しており、対応するタップ孔31と挿通孔41の孔芯がずれている状態を示しており、図示する梁本体60のウエブの紙面手前側の二組の孔ユニット50は上下のY1方向に孔芯がずれている。尚、梁本体60のウエブの紙面奥側の他の二組の孔ユニット(図示せず)も孔芯がずれている。例えば図示例のように三つ以上(図示例は四つ)の孔ユニット50を有する場合には、そのうちの少なくとも二組の孔ユニット50の孔芯を芯合わせしてはじめて、全ての孔ユニット50を構成するタップ孔31と挿通孔41の孔芯が芯合わせされることになる。
そこで、以下、図4で視認できる梁本体60のウエブの紙面手前側の一組の孔ユニット50の孔芯を図1及び図2に示す仮ボルト10を用いて芯合わせするとともに、同様の方法で、ウエブの奥側の他の一組の孔ユニットの孔芯の芯合わせを行い、計二組の孔ユニット50の孔芯の芯合わせを行った後に、残りの二組の孔ユニット50に高力ボルトを本締めする施工方法について説明する。
図5に示すように、図示する二組のうち、上方にある孔ユニット50を形成する挿通孔41を介して仮ボルト10をX2方向に挿通していき、保護カバー14から前方に張り出す先鋭な先端部11をタップ孔31に挿入する。
図5からも明らかなように、仮ボルト10が先鋭な先端部11を有することにより、タップ孔31と挿通孔41が図示例のように双方の孔芯がずれている場合であっても、先鋭な先端部11は挿入方向奥側のタップ孔31内に容易に入り込むことができる。
図5において、挿通孔41に仮ボルト10が挿通された状態において、保護カバー14の先端は、第一プレート30の端面32に当接し、ここで係止している。
六角形の頭部13にレンチ等の締付け工具(図示せず)をチャックし、仮ボルト10をX1方向に回転させることにより、第一プレート30の端面32に係止した保護カバー14の内部を中間部12が螺合した状態で、回転しながらタップ孔31の奥側へX2方向に移動していく。この中間部12の移動の過程でタップ孔31と螺合する中間部12がタップ孔31の内部に進入していき、中間部12がタップ孔31の内部に進入していく過程で梁70は下方のY2方向に徐々に押し下げられていく。
このように、仮ボルト10の中間部12のタップ孔31への進入による梁70の押し下げにより、図6に示すように、仮ボルト10が挿入されている孔ユニット50を構成するタップ孔31と挿通孔41が芯合わせされる。図6に示すように、孔ユニット50に仮ボルト10が螺合された状態において、保護カバー14はエンドプレート40の挿通孔41に配設され、中間部12のタップは第一プレート30のタップ孔31に螺合している。
四組の孔ユニット50においては、少なくとも二組の孔ユニット50の芯合わせがされてはじめて全ての孔ユニット50の芯合わせが実現されることから、梁本体60のウエブの紙面奥側にある二組の孔ユニットのうちのいずれか一方にも、同様の方法で別途の仮ボルト10を用いて孔ユニットの芯合わせを行う。尚、例えば、図示される梁本体60のウエブの紙面手前側の二つの孔ユニット50を、仮ボルト10を用いて芯合わせしてもよい。
二組の孔ユニット50のタップ孔31及び挿通孔41の孔芯の芯合わせを行った後、図7に示すように、残りの二組の孔ユニット50(一組の孔ユニット50は図示する下方の孔ユニット50であり、他の一組の孔ユニットは不図示のウエブの紙面奥側にある孔ユニット)に対して高力ボルト80の本締めを行う。
図7において、高力ボルト80は、タップを有する先端部81と、タップの無い中間部82と、六角形の螺子を形成する頭部83が一体に形成されている。高力ボルト80は一般的な構造を有しており、先端部81は仮ボルト10のように先鋭でなく、円柱状を呈している。
エンドプレート40の挿通孔41を介して、トルクレンチ等の締付け工具にて高力ボルト80を所定のトルク値となるまで締付けることにより、高力ボルト80の先端部81と第一プレート30のタップ孔31が螺合し、第一プレート30とエンドプレート40の本締めが行われる。そして、同様の方法で、梁本体60のウエブの紙面奥側にあって仮ボルトが仮留めされていない孔ユニットに対しても、高力ボルトによる本締めを行う。
四組のうち、二組の孔ユニット50に対して高力ボルト80の本締めを行った後、仮ボルト10を孔ユニット50から取り外し、仮ボルト10が仮留めされていた孔ユニット50に対して高力ボルト80を本締めすることにより、全ての孔ユニット50における高力ボルト80の本締めが行われて、第一プレート30とエンドプレート40が本締めされ、図3に示す柱梁接合構造100が施工される。
図示する柱梁接合方法によれば、パネルゾーン22の外周面にタップ孔31を有する第一プレート30が溶接され、梁70の端部にタップのない挿通孔41を有するエンドプレート40が溶接され、エンドプレート40の外側からボルトをタップ孔31に螺合することにより、パネルゾーン22と梁70が接合される形態の柱梁接合構造100を、シノの使用を不要としながら効率的に施工することができる。そのため、第一プレート30のタップ孔31の螺子山がシノにより潰される恐れはない。
また、この施工では、仮設部材として仮ボルト10のみを使用することにより、タップ孔31と挿通孔41の芯合わせを行うことができるため、仮設部材の部品点数も少なく、その製作コストも可及的に廉価となる。
さらに、仮ボルト10のタップを有する中間部12が保護カバー14にて保護されていることにより、中間部12の螺子山がエンドプレート40の挿通孔41の壁面に当接して潰されることがない。そのため、仮ボルトの転用が可能になる。
上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、また、本発明はここで示した構成に何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
図示例の仮ボルト10は、柱梁接合構造100を構成する第一プレート30と梁70のエンドプレート40とを接合する際に適用されるものとして説明しているが、仮ボルト10は、その他の構造を構成する、タップ孔を有する第一プレートとタップの無い挿通孔を有する第二プレートとを接合する際に適用されてもよい。
10:仮ボルト、11:先端部、12:中間部、13:頭部、14:保護カバー、20:柱、21:柱本体、22:パネルゾーン、23:内ダイアフラム、30:第一プレート、31:タップ孔、40:第二プレート(エンドプレート)、41:挿通孔、50:孔ユニット、60:梁本体、70:梁、80:ボルト(高力ボルト)、100:柱梁接合構造

Claims (3)

  1. 複数のタップ孔を有する第一プレートと、
    前記タップ孔に対応して、タップを具備しない複数の挿通孔を有する第二プレートと、をボルト接合する際に、一組の前記挿通孔と前記タップ孔からなる孔ユニットに螺合される仮ボルトであって、
    タップを有する中間部と、
    前記中間部の一端に連続して前記仮ボルトの先端に向かって先鋭に延びてタップを有する先端部と、
    前記中間部の他端に連続する頭部と、を有し、
    前記中間部に対して、中空を有してその内壁面にタップが形成されている保護カバーが螺合しており、
    前記孔ユニットに前記仮ボルトが螺合された際に、前記保護カバーが前記挿通孔に配設され、前記中間部の前記タップが前記タップ孔に螺合することを特徴とする、仮ボルト。
  2. 柱のパネルゾーンの外周面に前記第一プレートが溶接にて接合され、
    前記第二プレートが前記パネルゾーンに接合される梁のエンドプレートであることを特徴とする、請求項1に記載の仮ボルト。
  3. 柱のパネルゾーンの外周面に複数のタップ孔を有する第一プレートが溶接にて接合されており、
    梁のエンドプレートが、前記タップ孔に対応して、タップを具備しない複数の挿通孔を有する第二プレートであり、
    一組の前記挿通孔と前記タップ孔から孔ユニットが形成され、複数の該孔ユニットにボルトを挿通してボルト接合する、柱梁接合方法であって、
    一つの前記孔ユニットに請求項1又は2に記載の仮ボルトを仮留めし、この過程で相互に位置ずれしている前記挿通孔と前記タップ孔を芯合わせすることにより、他の前記孔ユニットを構成する前記挿通孔と前記タップ孔の芯合わせを行い、
    仮ボルトが仮留めされていない前記孔ユニットに前記ボルトを本締めし、
    前記仮ボルトを取り外して、該仮ボルトが仮留めされていた前記孔ユニットに前記ボルトを本締めすることを特徴とする、柱梁接合方法。
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