JP2020100219A - 洗車機 - Google Patents

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Abstract

【課題】被洗浄車両の前面に対する乾燥能力を向上できる大型自動車用の洗車機を提供する。【解決手段】被洗浄車両70に対して前後方向に相対移動する洗車機本体2と、被洗浄車両70に回転摺動する回転ブラシ5、6と、左右に対向して送風により被洗浄車両70の乾燥を行う一対の送風ノズル22とを備え、回転ブラシ5、6により被洗浄車両を洗浄した後、両方の送風ノズル22から被洗浄車両70の側面に向けて送風するとともに、送風ノズル22が被洗浄車両70の前面近傍に配された際に、送風ノズル22の一方を停止する片側送風を行う。【選択図】図12

Description

本発明は、大型自動車を洗車する洗車機に関する。
大型バス、大型トラック等の大型自動車を洗車可能な従来の洗車機は特許文献1に開示されている。この洗車機は被洗浄車両に対して前後方向に移動する門型の洗車機本体を備えている。洗車機本体には噴射ノズル、トップブラシ、サイドブラシ及び送風ノズルが設けられる。
噴射ノズルは被洗浄車両に向けて洗浄水等を噴射する。トップブラシは洗浄水を噴射された被洗浄車両の上面に回転摺動して被洗浄車両の上面を洗浄する。サイドブラシは洗浄水を噴射された被洗浄車両の両側面に回転摺動して被洗浄車両の両側面を洗浄する。送風ノズルは洗浄後の被洗浄車両に向けて送風して被洗浄車両の乾燥を行う。
特開2017−1578号公報(第2頁〜第7頁、第1図)
大型自動車は車長が長いため洗車機本体は洗車スペースの制限により前後方向に短いことが望まれる。このため、送風ノズルが洗車機本体の天井部に設けられず、左右一対のみ設けられる場合がある。この時、左右一対の送風ノズルから被洗浄車両の側面に向けて送風され、被洗浄車両の側面の乾燥が行われる。また、側方から被洗浄車両の前面に沿って流通する気流によって被洗浄車両の前面の乾燥が行われる。この時、被洗浄車両のフロントウィンドウを含む前面上で左右からそれぞれ送風された気流が衝突し、水滴が殆ど動かない。このため、被洗浄車両の前面に対する乾燥が不十分になる問題があった。
本発明は、被洗浄車両の前面に対する乾燥能力を向上できる大型自動車用の洗車機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、被洗浄車両に対して前後方向に相対移動する洗車機本体と、被洗浄車両に回転摺動する回転ブラシと、左右に対向して送風により被洗浄車両の乾燥を行う一対の送風ノズルとを備え、前記回転ブラシにより被洗浄車両を洗浄した後、両方の前記送風ノズルから被洗浄車両の側面に向けて送風するとともに、前記送風ノズルが被洗浄車両の前面近傍に配された際に、前記送風ノズルの一方を停止する片側送風を行うことを特徴としている。
また、本発明は上記構成の洗車機において、前記送風ノズルが前記洗車機本体の移動によって被洗浄車両の前面近傍の所定範囲を移動して前記片側送風を行うことを特徴としている。
また、本発明は上記構成の洗車機において、前記洗車機本体が被洗浄車両の後方に向かって移動する第1乾燥工程と、前記第1乾燥工程後に前記洗車機本体が被洗浄車両の前方に向かって移動する第2乾燥工程とを有し、前記第2乾燥工程の終端部で前記片側送風を行うことを特徴としている。
また、本発明は上記構成の洗車機において、前記第1乾燥工程で所定速度で移動する前記洗車機本体が前記第2乾燥工程に移行して増速され、前記終端部で減速されることを特徴としている。
また、本発明は上記構成の洗車機において、前記終端部の前記洗車機本体の移動速度を前記第1乾燥工程の前記洗車機本体の移動速度よりも低速にしたことを特徴としている。
また、本発明は上記構成の洗車機において、前記送風ノズルが被洗浄車両の後面近傍に配された際に、前記片側送風を行うことを特徴としている。
また、本発明は上記構成の洗車機において、前記片側送風時に被洗浄車両の運転席側に配された前記送風ノズルから送風することを特徴としている。
また、本発明は上記構成の洗車機において、前記片側送風時に前記送風ノズルの送風方向が上下方向に可変されることを特徴としている。
本発明によると、送風ノズルが被洗浄車両の前面近傍に配された際に、送風ノズルの一方を停止する片側送風を行う。これにより、被洗浄車両の前面上を水滴が側方及び下方に流れ、被洗浄車両のフロントウィンドウを含む前面に対する乾燥能力を向上することができる。
本発明の実施形態の洗車機を示す正面図 本発明の実施形態の洗車機を示す背面図 本発明の実施形態の洗車機を示す側面図 本発明の実施形態の洗車機の乾燥装置を示す拡大正面図 本発明の実施形態の洗車機の洗浄工程を示す側面図 本発明の実施形態の洗車機の予備乾燥工程を示す側面図 本発明の実施形態の洗車機の予備乾燥工程を示す正面図 本発明の実施形態の洗車機の後面乾燥時の状態を示す側面図 本発明の実施形態の洗車機の後面乾燥時の状態を示す正面図 本発明の実施形態の洗車機の乾燥工程を示す側面図 本発明の実施形態の洗車機の前面乾燥時の状態を示す側面図 本発明の実施形態の洗車機の前面乾燥時の状態を示す背面図
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1、図2、図3は一実施形態の洗車機を示す正面図、背面図及び側面図である。洗車機1は大型バス、大型トラック等の大型自動車から成る被洗浄車両70を跨ぐ門型の洗車機本体2を備えている。洗車機本体2は左右の対向する2つのスタンド部3と、スタンド部3の上端を連結する天井部4とを有している。
地面G上には左右一対のレール66が敷設され、スタンド部3の底面に設けた車輪2cがレール66上に配される。これにより、洗車機本体2はレール66上に立設し、走行モータ(不図示)の駆動によりレール66上を走行して被洗浄車両70に対して前後方向に移動する。
洗車機本体2のスタンド部3の入口面2a側の端部には形状センサ9が設けられる。形状センサ9はスタンド部3に縦方向に並設された複数の光電センサにより形成される。一方のスタンド部3に設けた投光部と他方のスタンド部3に設けた受光部との間を被洗浄車両70が通過して遮光することで被洗浄車両70の車形が検知される。形状センサ9を超音波センサ等の他の装置により形成してもよい。
洗車機本体2には被洗浄車両70をブラッシングする布等により形成される複数の回転ブラシが設けられる。回転ブラシはトップブラシ5及びサイドブラシ6から成っている。トップブラシ5は天井部4に昇降可能に設けられて水平な回転軸で回転し、被洗浄車両70の上面に回転摺動して洗浄を行う。サイドブラシ6はスタンド部3に左右一対設けられて上下に延びる回転軸で回転し、被洗浄車両70の前後面及び両側面に回転摺動して洗浄を行う。
両スタンド部3の出口面2b側の端部には乾燥装置25が配される。図4は乾燥装置25を拡大した正面図を示している。乾燥装置25は気流を発生するブロア20を備え、ブロア20には蛇腹状のダクト21を介して送風ノズル22が接続される。ブロア20の駆動により送風ノズル22から被洗浄車両70の側面に向けて送風される。
送風ノズル22は筒状に形成され、軸部22aによりスタンド部3に回転可能に取り付けられる。送風ノズル22の取り付け高さは被洗浄車両70の高さに応じて変えることができる。尚、送風ノズル22を上下方向に延びるスリット状に形成してもよい。
送風ノズル22にはスタンド部3に取り付けられるエアシリンダ23のピストンロッドが遊着される。エアシリンダ23によって軸部22aを中心に送風ノズル22を回動させることができる。このため、送風ノズル22は送風方向を略水平(矢印F1)に配した状態から、一点鎖線22’に示すように斜め下方(矢印F2)に配した状態に切り替えることができる。尚、送風ノズル22の送風方向を略水平(矢印F1)に替えて斜め上方にしてもよい。
図1〜図3において、一方のスタンド部3内には分配配管部30が設けられる。分配配管部30は洗車機本体2の出口面2bの外側に配した貯水タンク(不図示)に接続されるとともに、複数の貯液タンク(不図示)を収納する。分配配管部30によって貯水タンクに貯水した水道水及び各貯液タンクからの洗剤や液剤(ワックス、コーティング剤等)が分配される。貯水タンクに水道水以外の水(例えば、井戸水、地下水、河川水、回収水)を貯水してもよい。
天井部4及びスタンド部3には複数の噴射ノズル11が設けられる。噴射ノズル11は水道水の洗浄水、洗剤を含む洗浄水、ワックス、コーティング剤等をそれぞれ噴射する。
洗車機本体2の一方のスタンド部3の正面には操作パネル8が配される。操作パネル8は複数のボタンを有し、洗車条件を設定する。洗車条件として、水洗いコース、シャンプーコース、ワックスコース、コーティングコース等の洗車コースを選択することができる。
水洗いコースは回転ブラシを回転して水道水の洗浄水を噴射し、被洗浄車両70を水洗いする。シャンプーコースは回転ブラシを回転して洗剤を含む洗浄水を噴射し、被洗浄車両70を洗剤により洗浄する。
ワックスコースはシャンプーコースと同様に被洗浄車両70を洗浄した後、被洗浄車両70にワックスを塗布する。コーティングコースはシャンプーコースと同様に被洗浄車両70を洗浄した後、被洗浄車両70にコーティング剤を塗布する。
また、トップブラシ5による被洗浄車両70の上面の洗浄を行うか否かを選択することができる。被洗浄車両70の上面形状が複雑で破損の虞がある場合にトップブラシ5による上面の洗浄が除外される。
上記構成の洗車機1において、トップブラシ5による洗浄を含む水洗いコースを選択した場合を例に洗車の動作を説明する。操作パネル8により洗車条件が設定され、被洗浄車両70が所定の洗浄開始位置まで移動して停車すると洗車が開始される。
水洗いによる洗車は洗浄工程、予備乾燥工程、乾燥工程を順に行う。洗浄工程は洗車機本体2が一往復する第1往路及び第1復路により行われる。予備乾燥工程は洗車機本体2が被洗浄車両70の後方に向かって移動する第2往路により行われる。乾燥工程は洗車機本体2が被洗浄車両70の前方に向かって移動する第2復路により行われる。
図5は洗浄工程の洗車機1を示す側面図である。洗浄工程の第1往路では洗車機本体2が矢印E1に示すように被洗浄車両70の後方に向かって所定の移動速度(例えば、8.6m/min)で移動する。
洗車機本体2の移動に伴って入口面2a側の端部に配置される形状センサ9が駆動され、被洗浄車両70の車長を含む車形を検出する。形状センサ9に後行するトップブラシ5及びサイドブラシ6は回転駆動され、所定の噴射ノズル11から水道水の洗浄水A1が噴射される。また、ブロア20は駆動停止され、送風ノズル22による送風が停止される。
サイドブラシ6が形状センサ9により検知した被洗浄車両70の前端に対応する位置に配されると、洗車機本体2が一時停止する。そして、サイドブラシ6が互いに近づいた後に離れて被洗浄車両70の前面に回転摺動する。これにより、被洗浄車両70の前面の洗浄が行われる。
被洗浄車両70の前面の洗浄が終了すると洗車機本体2の移動が再開する。トップブラシ5は被洗浄車両70の上面に回転摺動し、サイドブラシ6は被洗浄車両70の側面に回転摺動する。これにより、被洗浄車両70の上面及び側面が洗浄水により洗浄される。この時、トップブラシ5は形状センサ9により検知された被洗浄車両70の上面に沿って昇降する。
形状センサ9が被洗浄車両70の後端を検知すると、被洗浄車両70の車長が取得される。これにより、洗車機本体2の移動ストロークが車長に応じて設定され、形状センサ9が停止される。
サイドブラシ6が形状センサ9により検知した被洗浄車両70の後端に対応する位置に配されると、洗車機本体2が停止する。そして、サイドブラシ6が互いに近づいた後に離れて被洗浄車両70の後面に回転摺動する。これにより、被洗浄車両70の後面の洗浄が行われる。
被洗浄車両70の後面の洗浄が終了すると、洗車機本体2が反転して第1復路が開始される。第1復路では洗車機本体2が矢印E2に示すように被洗浄車両70の前方に向かって第1往路と同じ移動速度または高速で移動する。また、トップブラシ5及びサイドブラシ6が継続して回転駆動され、所定の噴射ノズル11から水道水の洗浄水が噴射される。これにより、被洗浄車両70の上面及び側面が洗浄水により再度洗浄される。
トップブラシ5及びサイドブラシ6によって被洗浄車両70の上面及び側面の前端まで洗浄が終了すると、洗車機本体2が反転して第2往路による予備乾燥工程(第1乾燥工程)が行われる。図6、図7は予備乾燥工程の洗車機1を示す側面図及び正面図である。予備乾燥工程では洗車機本体2が矢印E1に示すように被洗浄車両70の後方に向かって所定の移動速度(例えば、8.6m/min)で移動する。
この時、各噴射ノズル11及びサイドブラシ6が停止され、ブロア20を駆動して送風ノズル22から送風する。トップブラシ5は駆動され、被洗浄車両70の上面に回転摺動する。この時、トップブラシ5の回転中心が洗浄工程よりも被洗浄車両70の上面から離れて配置される。
送風ノズル22による側方からの気流A2は被洗浄車両70の側面に吹き付けられる。このため、被洗浄車両70の側面の洗浄水は気流A2により飛散する。被洗浄車両70の上面の洗浄水はトップブラシ5により拭き取られながら側方または前後方向に押し出される。また、気流A2の一部が被洗浄車両70の上面に沿って流れて洗浄水を吹き飛ばす。このため、被洗浄車両70の上面に残留する洗浄水を減らすことができる。
この時、トップブラシ5の回転方向Rが車体面上を被洗浄車両70の後方(洗車機本体2の進行方向前方)に向かって摺動する方向であると望ましい。これにより、被洗浄車両70の上面の洗浄水がトップブラシ5による拭き取り前の進行方向前方に押し出される。このため、被洗浄車両70の上面に残留する洗浄水をより減らすことができる。
また、トップブラシ5は回転によって上面の拭き取りを行いながら水切りされる。この時、被洗浄車両70の上方を流通する気流A2の一部がトップブラシ5に吹き当たり、トップブラシ5をより確実に水切りすることができる。
予備乾燥工程のトップブラシ5の回転中心は洗浄工程よりも被洗浄車両70の上面から離れるため、被洗浄車両70の上面に対するトップブラシ5の押圧力を小さくできる。従って、噴射ノズル11の停止状態でのトップブラシ5の摺動による被洗浄車両70の上面の傷を防止することができる。尚、予備乾燥工程のトップブラシ5の回転速度を洗浄工程のトップブラシ5の回転速度よりも小さくして、被洗浄車両70の上面に対する押圧力を小さくしてもよい。
また、矢印E1方向に洗車機本体2が移動するため、トップブラシ5が送風ノズル22に先行する。これにより、被洗浄車両70の上面には気流A2の一部が流通した後にトップブラシ5が摺動することがない。このため、気流A2により水滴が除去された後の車体面にトップブラシ5が摺動することによる被洗浄車両70の上面の傷を防止することができる。
トップブラシ5は被洗浄車両70の後端を通過すると回転を停止され、初期位置に退避する。送風ノズル22が被洗浄車両70の後面近傍に配置されると、洗車機本体2が移動を停止して乾燥工程(第2乾燥工程)が開始される。乾燥工程の開始時に洗車機本体2が停止した状態で被洗浄車両70の後面乾燥が行われる。
図8、図9は被洗浄車両70の後面乾燥時の洗車機1を示す側面図及び正面図である。後面乾燥時には左右の送風ノズル22の一方を停止して他方から送風する片側送風が行われる。この時、エアシリンダ23により送風ノズル22の姿勢を可変し、異なる方向にそれぞれ所定時間(例えば、5〜10秒)送風される。
後面乾燥時に左右の送風ノズル22から送風すると被洗浄車両70の後面上で左右の気流A2が衝突し、水滴が殆ど動かないため乾燥が不十分になる。このため、片側送風を行うことにより、水滴がリアウィンドウ70rを含む被洗浄車両70の後面上を側方及び下方に流れて後面に対する乾燥能力を向上することができる。
また、送風ノズル22の送風方向を上下方向に可変するため、被洗浄車両70の後面全体に確実に気流A2が流通して後面に対する乾燥能力をより向上することができる。
被洗浄車両70の後面の乾燥が終了すると、洗車機本体2が矢印E2に示すように被洗浄車両70の前方に向かって移動する第2復路が行われる。図10は第2復路の洗車機1を示す側面図である。被洗浄車両70の側面上の洗浄水は予備乾燥工程により減少している。このため、第2復路では洗車機本体2は予備乾燥工程に対して増速して高速(例えば、12m/min)で移動し、洗車時間が短縮される。
この時、各噴射ノズル11、トップブラシ5及びサイドブラシ6を停止し、ブロア20を駆動して左右の送風ノズル22から送風する。送風ノズル22による側方からの気流A2は被洗浄車両70の側面に吹き付けられ、被洗浄車両70の側面の乾燥が行われる。被洗浄車両70の側面は予備乾燥工程及び乾燥工程で送風されるため、十分乾燥させることができる。
洗車機本体2が矢印E2方向に進行して第2復路の終端部に配されると、被洗浄車両70の前面乾燥が行われる。図11、図12は被洗浄車両70の前面乾燥時の洗車機1を示す側面図及び正面図である。第2復路の終端部では洗車機本体2が減速して予備乾燥工程時よりも低速(例えば、5.5m/min)で移動する。
この時、送風ノズル22は被洗浄車両70の前面近傍に配置され、被洗浄車両70の前面近傍の所定範囲を移動する。本実施形態では送風ノズル22は被洗浄車両70の前端に対して前方及び後方の所定範囲を移動する。そして、左右の送風ノズル22の一方を停止して他方から送風する片側送風が行われる。後面乾燥時と同様に、片側送風を行うことにより被洗浄車両70の前面上の左右の気流A2の衝突が回避される。これにより、水滴がフロントウィンドウ70fを含む被洗浄車両70の前面上を側方及び下方に流れて被洗浄車両70の前面に対する乾燥能力を向上することができる。
また、送風ノズル22が前後方向の所定範囲を移動して前面乾燥を行うので、傾斜したフロントウィンドウ70f上に沿って気流A2を確実に流通させることができる。従って、被洗浄車両70の前面に対する乾燥能力をより向上することができる。
前面乾燥時に片側送風は被洗浄車両70の運転席側の送風ノズル22から送風して行われる。大型バス等の被洗浄車両70の運転席の反対側にはサイドミラー70sが前方に突出して設けられる場合がある。運転席の反対側の送風ノズル22から送風するとサイドミラー70sが気流A2に干渉し、気流A2がフロントウィンドウ70f上を円滑に流通しない。このため、運転席側の送風ノズル22から送風し、気流A2に対するサイドミラー70sの干渉を防止することができる。
尚、第2復路の終端部で洗車機本体2を往復移動させて、洗車機本体2の反転時にエアシリンダ23により送風ノズル23の姿勢を可変してもよい。これにより、被洗浄車両70の前面に対する乾燥能力をより向上することができる。
また、第2復路の終端部で片側送風による前面乾燥を行っているが、第2往路の開始時に片側送風による前面乾燥を行ってもよい。しかし、第2往路の開始時に前面乾燥を行うと、その後に被洗浄車両70の上面から前面に流下した洗浄水がフロントウィンドウ70f上に残る場合がある。このため、本実施形態のように、第2復路の終端部で片側送風による前面乾燥を行うとより望ましい。
被洗浄車両70の前面の乾燥が終了すると、洗車機本体2が第2復路の移動ストローク端まで移動して停止する。この時、予備乾燥工程によりトップブラシ5の水切りが行われているため、トップブラシ5から乾燥後の傾斜したフロントウィンドウ70f上への水滴の滴下が防止される。
そして、洗車機本体2が停止すると乾燥工程が終了し、被洗浄車両70の洗車が完了する。予備乾燥工程により被洗浄車両70の上面に残留する洗浄水が少ないため、乾燥が終了した被洗浄車両70の側面及び前後面に上面から洗浄水が流下することを防止できる。
尚、被洗浄車両70の上面の洗浄を選択しない場合は、第1往路及び第1復路でトップブラシ5が初期位置で待機して噴射ノズル11から洗浄水を噴射する。また、第2往路の開始時にトップブラシ5が初期位置に配され、洗浄を行う場合とは逆方向に所定時間回転する。これにより、洗浄工程で飛散する洗浄水が付着したトップブラシ5の水切りを第2往路の開始時に行い、予備乾燥工程時及び乾燥工程時の水滴の滴下を防止することができる。
本実施形態によると、送風ノズル22が被洗浄車両70の前面近傍に配された際に、送風ノズル22の一方を停止する片側送風を行う。これにより、被洗浄車両70の前面上を水滴が側方及び下方に流れ、被洗浄車両70のフロントウィンドウ70fを含む前面に対する乾燥能力を向上することができる。
また、送風ノズル22が洗車機本体1の移動によって被洗浄車両70の前面近傍の所定範囲を移動して前面乾燥の片側送風を行う。これにより、傾斜したフロントウィンドウ70fに沿って気流A2を確実に流通させることができ、被洗浄車両70の前面に対する乾燥能力をより向上することができる。
また、洗車機本体1が被洗浄車両70の後方に向かって移動する予備乾燥工程(第1乾燥工程)と、前方に向かって移動する乾燥工程(第2乾燥工程)とが設けられる。前面乾燥の片側送風は乾燥工程を行う第2復路の終端部で行われる。このため、被洗浄車両70の前面乾燥時に上面の乾燥が終了しているため、上面から流下した水滴がフロントウィンドウ70f上に残ることを防止できる。従って、被洗浄車両70の前面に対する乾燥能力をより向上することができる。
また、洗車機本体1の移動速度が予備乾燥工程から乾燥工程に移行して増速され、乾燥工程を行う第2復路の終端部で減速される。このため、乾燥工程に移行時の洗車機本体1の増速によって洗車時間を短縮することができる。また、第2復路の終端部で洗車機本体1を減速して前面乾燥を行うため、被洗浄車両70の前面に対する乾燥能力をより向上することができる。
また、第2復路の終端部の洗車機本体1の移動速度を予備乾燥工程よりも低速にしたので、被洗浄車両70の前面をより確実に乾燥させることができる。
また、送風ノズル22が被洗浄車両70の後面近傍に配された際に、片側送風による後面乾燥を行う。これにより、被洗浄車両70の後面上を水滴が側方及び下方に流れ、被洗浄車両70のリアウィンドウ70rを含む後面に対する乾燥能力を向上することができる。
また、片側送風時に被洗浄車両70の運転席側に配された送風ノズル22から送風するので、気流A2に対するサイドミラー70sの干渉を防止することができる。従って、被洗浄車両70の前面に対する乾燥能力をより向上することができる。
また、片側送風時に送風ノズル22の送風方向が上下方向に可変されるので、被洗浄車両70の前面または後面の全体に沿って気流A2を流通させることができる。従って、被洗浄車両70の前面または後面に対する乾燥能力をより向上することができる。
本実施形態において、大型自動車の後面は略鉛直に形成される場合が多く、水滴が流下し易い。このため、被洗浄車両70の後面乾燥時に左右の送風ノズル22から送風してもよい。
また、本実施形態において、洗車機本体2が被洗浄車両70の前後方向に移動するが、洗車機本体2が停止して被洗浄車両70が前後方向に移動してもよい。即ち、洗車機本体2は被洗浄車両70に対して前後方向に相対移動すればよい。
本発明によると、大型自動車を洗車する洗車機に利用することができる。
1 洗車機
2 洗車機本体
2a 入口面
2b 出口面
3 スタンド部
4 天井部
5 トップブラシ
6 サイドブラシ
8 操作パネル
9 形状センサ
11 噴射ノズル
20 ブロア
21 ダクト
22 送風ノズル
23 エアシリンダ
25 乾燥装置
30 分配配管部
66 レール
70 被洗浄車両
70f フロントウィンドウ
70r リアウィンドウ
70s サイドミラー
A1 洗浄水
A2 気流
G 地面

Claims (8)

  1. 被洗浄車両に対して前後方向に相対移動する洗車機本体と、被洗浄車両に回転摺動する回転ブラシと、左右に対向して送風により被洗浄車両の乾燥を行う一対の送風ノズルとを備え、前記回転ブラシにより被洗浄車両を洗浄した後、両方の前記送風ノズルから被洗浄車両の側面に向けて送風するとともに、前記送風ノズルが被洗浄車両の前面近傍に配された際に、前記送風ノズルの一方を停止する片側送風を行うことを特徴とする洗車機。
  2. 前記送風ノズルが前記洗車機本体の移動によって被洗浄車両の前面近傍の所定範囲を移動して前記片側送風を行うことを特徴とする請求項1に記載の洗車機。
  3. 前記洗車機本体が被洗浄車両の後方に向かって移動する第1乾燥工程と、前記第1乾燥工程後に前記洗車機本体が被洗浄車両の前方に向かって移動する第2乾燥工程とを有し、前記第2乾燥工程の終端部で前記片側送風を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の洗車機。
  4. 前記第1乾燥工程で所定速度で移動する前記洗車機本体が前記第2乾燥工程に移行して増速され、前記終端部で減速されることを特徴とする請求項3に記載の洗車機。
  5. 前記終端部の前記洗車機本体の移動速度を前記第1乾燥工程の前記洗車機本体の移動速度よりも低速にしたことを特徴とする請求項4に記載の洗車機。
  6. 前記送風ノズルが被洗浄車両の後面近傍に配された際に、前記片側送風を行うことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の洗車機。
  7. 前記片側送風時に被洗浄車両の運転席側に配された前記送風ノズルから送風することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の洗車機。
  8. 前記片側送風時に前記送風ノズルの送風方向が上下方向に可変されることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の洗車機。
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JPS505871B1 (ja) * 1970-01-31 1975-03-07
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JP2012188064A (ja) * 2011-03-14 2012-10-04 Daifuku Co Ltd 洗車機および洗車方法

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