JP2020099924A - レーザ溶接装置及びレーザ溶接方法 - Google Patents

レーザ溶接装置及びレーザ溶接方法 Download PDF

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【課題】溶接中のキーホールの形成状態が一定でない場合でも、溶接部の溶け込み深さを精度よく計測することができるレーザ溶接装置及びレーザ溶接方法を提供する。【解決手段】本発明のレーザ溶接装置100は、レーザ光を被溶接材101の溶接部102に向けて照射するレーザ発振器107と、溶接部102で反射された測定光と参照光との干渉光の強度を示す干渉信号を生成する光干渉計105と、干渉信号に基づいて、溶接部102における溶接の進行方向における距離と溶接の深さとの関係を示す点群データを生成し、点群データにおける点の密度が溶接の深さ方向において高い高密度領域を抽出し、高密度領域が複数存在する場合、溶接の深さが2番目に深い高密度領域の深さに基づいて溶接部102における溶け込み深さを導出する導出部112bと、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、レーザ光を用いて溶接するレーザ溶接装置及びレーザ溶接方法に関する。
従来の第1のレーザ溶接装置として、溶接部の溶融金属が発する光を用いて、溶接部の品質を評価する装置がある(例えば、特許文献1参照)。
従来の第1のレーザ溶接装置の例を図9に示す。レーザ発振器11からレーザ光が一定強度で連続的に出力される。レーザ光は、レーザ光伝送用光学系12を介して集光光学系13に伝送され、集光光学系13で被溶接材1の溶接部2に集光される。溶接の際、溶接部2の溶融金属は光を発する。溶融金属の発した光が集光光学系13で集光され、モニタ光伝送用光学系14を介して干渉フィルタ15に伝送される。干渉フィルタ15に伝送された光のうち溶融金属の発した光の波長成分が干渉フィルタ15で選択される。干渉フィルタ15で選択された波長成分の光はフォトダイオード16で受光される。フォトダイオード16は受光した光の発光強度に応じた信号を出力する。フォトダイオード16から出力された信号は、アンプ17、A/D変換器18を介してコンピュータ19に入力される。コンピュータ19には溶融金属の発光強度と溶け込み深さとの相関関係が予め記憶されており、コンピュータ19は入力された信号をこの相関関係に当てはめることで溶接部2の溶け込み深さを導出する。また、コンピュータ19は、導出した溶接部2の溶け込み深さに基づいて溶接部2の品質を評価する。
また、従来の第2のレーザ溶接装置として、光干渉計を用いて試料内部の構造を可視化するOCT(Optical Coherence Tomography)と呼ばれる技術を用いて、溶接中に発生するキーホールの深さを計測する装置が提案されている(特許文献2参照)。
具体的には、従来の第2のレーザ溶接装置では、溶接のためのレーザ光と光干渉計が発するレーザ光が同軸になるように光学系が構成されている。溶接部において、溶融金属が蒸発する際の圧力によって形成されるキーホールの底面に光干渉計のレーザ光が照射される。キーホールで反射された光(測定光)と参照光との光路差に基づいて、キーホールの深さが算出される。キーホールは形成直後に周囲の溶融金属により埋められるため、キーホールの深さは溶接部の溶け込み深さと同じである。これにより、溶接部の溶け込み深さが計測される。
特開平3−207587号公報 特表2016−538134号公報
従来の第1のレーザ溶接装置では、溶け込み深さを直接測定するのではなく、溶融金属の発光強度と溶け込み深さとの相関関係を用いることで、溶接部2の溶融金属の発光強度から間接的に溶接部2の溶け込み深さを計測している。しかしながら、この相関関係は、被溶接材1の材質のばらつきや周囲の温度、キーホールの形成状態の変化等の要因によって変動しうる。このため、溶接中のキーホールの形成状態が一定でない場合には溶け込み深さの測定を十分な精度で行うことが困難である。
また、従来の第2のレーザ溶接装置では、溶接中に発生するキーホールの深さを直接測定している。このため、溶接中のキーホールの形成状態が一定でない場合には溶け込み深さの測定を十分な精度で行うことが困難である。
以上のように、従来の第1及び第2のレーザ溶接装置では、溶け込み深さの測定精度が十分ではないため、溶接部の品質の評価を高精度に行うことが困難である。
本発明は、溶接中のキーホールの形成状態が一定でない場合でも、溶接部の溶け込み深さを精度よく計測することができるレーザ溶接装置及びレーザ溶接方法を提供する。
上記目的を達成するために、本発明のレーザ溶接装置は、レーザ光を被溶接材の溶接部に向けて照射するレーザ発振器と、前記溶接部で反射された測定光と参照光との干渉光の強度を示す干渉信号を生成する光干渉計と、前記干渉信号に基づいて、前記溶接部における溶接の進行方向における距離と前記溶接の深さとの関係を示す点群データを生成し、前記点群データにおける点の密度が前記溶接の深さ方向において高い高密度領域を抽出し、前記高密度領域が複数存在する場合、前記溶接の深さが2番目に深い前記高密度領域の深さに基づいて前記溶接部における溶け込み深さを導出する導出部と、を備える。
本発明のレーザ溶接方法は、レーザ光を被溶接材の溶接部に向けて照射し、前記溶接部で反射された測定光と参照光との干渉光の強度を示す干渉信号を生成し、前記干渉信号に基づいて、前記溶接部における溶接の進行方向における距離と前記溶接の深さとの関係を示す点群データを生成し、前記点群データにおける点の密度が前記溶接の深さ方向において高い高密度領域を抽出し、前記高密度領域が複数存在する場合、前記溶接の深さが2番目に深い前記高密度領域の深さに基づいて前記溶接部における溶け込み深さを導出する。
本発明によれば、溶接中のキーホールの形成状態が一定でない場合でも、溶接部の溶け込み深さを精度よく計測することができる。
本発明に係るレーザ溶接装置の概要を示す図 波長走査光源が出射する物体光の中心波長の時間による変化の例を示す図 レーザ溶接装置の動作例について説明するためのフローチャート 被溶接材の測定点における、溶接部の深さ方向の距離と干渉信号の強度との関係を示す図 Bスキャンデータの例を示す図 2次元点群データの例を示す図 溶接部の溶け込み深さの導出方法を示すフローチャート 対象区間と処理区間について説明するための図 2次元点群データにおける深さ方向の距離の分布の例を示す図 2次元点群データにおける深さ方向の距離の分布の例を示す図 2次元点群データにおける深さ方向の距離の分布の例を示す図 従来の溶け込み深さ導出方法により導出された溶け込み深さの結果を例示する図 従来の溶け込み深さ導出方法により導出された溶け込み深さの結果を例示する図 本発明の方法により導出された溶け込み深さの結果を例示する図 本発明の方法により導出された溶け込み深さの結果を例示する図 従来の第1のレーザ溶接装置の例を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係るレーザ溶接装置100の概要を示す図である。図1に示すように、レーザ溶接装置100では、水平方向(図1のx方向)に延在する被溶接材101の溶接部102を溶接する。溶接用のレーザ光は、レーザ発振器107から垂直方向(z方向)に被溶接材101の上面に照射される。なお、本明細書において、レーザ発振器107が発振する、レーザ溶接用のレーザ光を、単にレーザ光と記載することがある。被溶接材101において、レーザ光が照射された箇所は溶融し、溶融池103が形成される。また、溶融池103から溶融金属が蒸発し、蒸発時に生じる蒸気の圧力によってキーホール104が形成される。以下では、溶融池103及びキーホール104をまとめて溶接部102と称する。
光干渉計105は、溶接部102に対してレーザ発振器107とは異なる波長のレーザ光を照射し、光の干渉により溶接部102の深さ(溶け込み深さ)を測定する。なお、溶け込み深さとは、被溶接材101(母材)の溶けた部分の最頂点と、溶接する面の表面との距離を意味する。
光干渉計105から出射された深さ計測用のレーザ光は、ビームスプリッタ106により、レーザ発振器107からのレーザ光と同軸上に重ね合わされ、キーホール104の内部に照射される。なお、以下の説明では、レーザ発振器107が発振する溶接用のレーザ光と区別するため、光干渉計105が発する光を物体光と記載する。
溶接部102に照射された物体光は、キーホール104の底部104aで反射し、ビームスプリッタ106を介して、光干渉計105に入射する。光干渉計105は、物体光の光路長を測定し、測定した光路長からキーホール104の深さを溶け込み深さとして特定する。特定した溶け込み深さに基づいて、レーザ溶接装置100は、溶接部102の良否を判定する。
以上が、レーザ溶接装置100の概要についての説明である。次に、レーザ溶接装置100の各構成について説明を行う。
<レーザ溶接機能を担う構成部分>
まず、レーザ溶接装置100におけるレーザ溶接機能を実現する構成について説明する。レーザ溶接機能とは、被溶接材101における溶接を行う機能である。
レーザ発振器107は溶接用のレーザ光を発振する。レーザ発振器107から発振されたレーザ光は、レーザ光伝送用光学系108を介して第1集光光学系109で集光される。第1集光光学系109で集光されたレーザ光は、ビームスプリッタ106を透過して、溶接部102に集光される。これにより、被溶接材101の溶接が行われる。レーザ発振器107には、例えばダイレクトダイオードレーザが用いられる。
移動ステージ110は、被溶接材101を移動させる土台部である。被溶接材101は、移動ステージ110に固定されている。移動ステージ110は、ステージコントローラ111を介して、コンピュータ112の制御部112aからの指令により移動する。移動ステージ110の移動方向は、図1の左右方向、すなわち図1に示すx軸に沿った方向である。レーザ発振器107がレーザ光を発振している間に、制御部112aによって移動ステージ110が移動されることで、被溶接材101におけるレーザ光の照射位置が変化し、所望の範囲のレーザ溶接が行われる。
制御部112aは、レーザ溶接装置100の各部の制御を行う。具体的には、制御部112aは、レーザ発振器107によるレーザ光の出力開始または停止の制御、レーザ光の出力強度の調整制御、後述する光干渉計105の制御等を行う。
<溶け込み深さ計測機能を担う構成部分>
次に、レーザ溶接装置100における溶け込み深さ計測機能を実現する構成について説明する。溶け込み深さ計測機能とは、被溶接材101において溶接中の溶接部102(キーホール104)の溶け込み深さを計測する機能である。レーザ溶接装置100は、光干渉計105を用いたSS−OCT(Swept Source Optical Coherence Tomography:波長走査型光干渉断層法)技術により、溶接部102の溶け込み深さを計測する。
波長走査光源113は、制御部112aの制御に従って、溶接用のレーザ光より波長幅の短い物体光を連続的に出射する。制御部112aは、波長走査光源113に出射させる物体光の中心波長を、図2のように周期的に変化させる。図2は、波長走査光源113が出射する物体光の中心波長の時間による変化の例を示す図である。図2では、縦軸が物体光の波長、横軸が時間に対応している。このように、物体光の中心波長を周期的に変化させて行われる走査は、波長走査と呼ばれる。
波長走査光源113から出射された物体光は、図1に示すように、光ファイバ系114を透過して、第1ファイバカプラ115に入射する。第1ファイバカプラ115は、入射された物体光を、2つに分岐させる。2つに分岐した物体光を、以下では測定光及び参照光と称する。測定光とは、物体光のうち、測定対象である溶接部102に照射される光である。参照光とは、物体光のうち、別途設けられた基準面である参照ミラー116に照射される光である。第1ファイバカプラ115は、分岐させた測定光を第1光ファイバ系114aに、参照光を第2光ファイバ系114bに、それぞれ入射させる。
光干渉計105の第1光ファイバ系114aから出射された測定光は、干渉フィルタ121及び第2集光光学系120を介してビームスプリッタ106に入射する。干渉フィルタ121は、測定光の波長のみを透過させるフィルタである。干渉フィルタ121は、溶接部102で反射したレーザ光や溶接部102の溶接による発光が第1光ファイバ系114aに入射するのを防止するために設けられている。また、第2集光光学系120は、光干渉計105の第1光ファイバ系114aから出射した測定光を、ビームスプリッタ106を介して溶接部102に集光させる。また、第2集光光学系120は、溶接部102から反射した測定光を、ビームスプリッタ106を介して、第1光ファイバ系114aに再度入射させる。
ビームスプリッタ106は、レーザ発振器107からのレーザ光を透過し、光干渉計105からの測定光を反射することで、レーザ光と測定光とを同軸の光束に結合する。ビームスプリッタ106で同軸の光束に結合されたレーザ光と測定光とが溶接部102に照射されることで、レーザ溶接と同時に溶接部102の溶け込み深さの測定が行われる。ビームスプリッタ106は、例えばダイクロイックミラーである。レーザ発振器107からのレーザ光を透過し、光干渉計105からの測定光を反射するように、ビームスプリッタ106には、透過させる波長と反射させる波長とがあらかじめ設定されている。
ビームスプリッタ106においてレーザ光の透過と測定光の反射とが好適に行われるように、レーザ光と測定光との波長差は100nm以上とされることが望ましい。本実施の形態1では、レーザ発振器107の発振するレーザ光の波長を975nm、波長走査光源113の発する物理光(測定光)の波長を1270〜1370nmとする。
以上のように、光干渉計105からの測定光は、溶接部102に照射される。溶接部102に照射された測定光の一部は、溶接部102で反射する。溶接部102で反射した測定光は、ビームスプリッタ106、第2集光光学系120及び干渉フィルタ121を介して光干渉計105に入射する。光干渉計105に入射した測定光は、第1光ファイバ系114aを通過して、第2ファイバカプラ117に入射する。このとき、第1ファイバカプラ115から出射して、第2ファイバカプラ117に入射するまでに測定光が通過した光路の長さが、測定光の光路長とされる。
一方、第1ファイバカプラ115で分岐された参照光は、第2光ファイバ系114bを透過して参照ミラー116に照射される。参照ミラー116に照射された参照光は、参照ミラー116で反射した後、第2光ファイバ系114bに入射する。第2光ファイバ系114bに入射した参照光は、第2光ファイバ系114bを透過して、第2ファイバカプラ117に入射する。このとき、第1ファイバカプラ115から出射して、第2ファイバカプラ117に入射するまでに参照光が通過した光路の長さが、参照光の光路長とされる。参照光の光路長は、基準値として予め測定しておくことが望ましい。
第2ファイバカプラ117は、第1光ファイバ系114aから入射した測定光と、第2光ファイバ系114bから入射した参照光のそれぞれを、差動ディテクタ118の第1入力118aと第2入力118bに分岐させて入射させる。具体的には、第2ファイバカプラ117は、第1光ファイバ系114aから入射した測定光の50%を、第1入力118aに入射させ、残りの50%の測定光を、第2入力118bに入射させる。
同様に、第2ファイバカプラ117は、第2光ファイバ系114bから入射した参照光の50%を第2入力118bに入射させ、残りの50%の参照光を、第1入力118aに入射させる。このとき、第2ファイバカプラ117は、分岐した参照光と測定光とを1つの光束に結合させて干渉光とする。第2ファイバカプラ117により結合された2つの干渉光は、第1入力118aと第2入力118bのそれぞれに入射される。
差動ディテクタ118は、第1入力118aと第2入力118bとからそれぞれ入力された干渉光の差分を取って干渉光に含まれるノイズの影響を除去した後、干渉光の強度に基づく電気信号である干渉信号を生成する。差動ディテクタ118は、干渉信号をA/D変換器119へ出力する。
A/D変換器119には、波長走査光源113から、波長走査光源113における波長走査の繰り返し周波数と同期したトリガ信号が入力されている。A/D変換器119は、入力されたトリガ出力に基づき、波長走査の周期と同期して、差動ディテクタ118から出力された干渉信号をサンプリングし、デジタル信号に変換する。A/D変換器119は、デジタル信号に変換した干渉信号をコンピュータ112へ出力する。
コンピュータ112は、上記した制御部112aと、入力された干渉信号に基づいて溶接部102の溶け込み深さを導出する導出部112bと、を備える。干渉光には、測定光と参照光との光路長差に応じた干渉が生じており、導出部112bは、この干渉光の干渉に基づいて、溶接部102の溶け込み深さを導出する。導出部112bにおける溶け込み深さの導出についての詳細は後述する。この導出部112bによって導出された溶け込み深さが、レーザ溶接装置100の計測した溶け込み深さとして表示部122等に表示される。
また、コンピュータ112は、計測された溶け込み深さから溶接部102の品質を評価する評価部112cを備える。実施の形態1のレーザ溶接装置100では、所望の溶け込み深さの範囲に関する情報が、あらかじめ図示しない記憶部等に記憶されている。所望の溶け込み深さの範囲とは、溶接後に良品と判定される被溶接材101における溶け込み深さの範囲を意味する。以下では、この所望の溶け込み深さの範囲を、良品深さ範囲と称する。評価部112cは、溶け込み深さが良品深さ範囲内であるか否かを判定することで、溶接部102の良否についての評価を行う。評価の結果は、例えば表示部122に表示される。なお、表示部122には溶け込み深さと評価の結果の両方が表示されるとしたが、どちらか一方のみが表示されてもよい。
以上のように、レーザ溶接装置100では、レーザ溶接機能を担う構成と、溶け込み深さ計測機能と、を有している。これにより、レーザ溶接装置100は、レーザ溶接と、溶接された溶接部102の溶け込み深さの計測とを順次実行することができる。
<レーザ溶接装置の動作例>
次に、本実施の形態1に係るレーザ溶接装置100の動作例について詳細に説明する。図3は、レーザ溶接装置100の動作例について説明するためのフローチャートである。
ステップS101において、レーザ溶接装置100の動作が開始される。具体的には、制御部112aは、ステージコントローラ111に対して移動ステージ110の移動を開始させ、レーザ発振器107に対してレーザ光の出力を開始させる。また、制御部112aは、光干渉計105の波長走査光源113に対して物体光の出力を開始させる。
ステップS102において、光干渉計105のA/D変換器119は、干渉信号のサンプリングを開始する。ステップS103において、導出部112bは、サンプリング結果としてのデジタル信号の干渉信号をA/D変換器119から取得する。
ステップS104において、導出部112bは、取得した干渉信号に対して高速フーリエ変換(FFT)を実行し、結果を図示しない記憶部(例えばコンピュータ112の記憶領域等)に記憶させる。
ステップS105において、導出部112bは、A/D変換器119によるサンプリングを終了させるか否かを判定する。サンプリング終了ではない場合(ステップS105のNo)、処理はステップS103に進み、サンプリング終了である場合(ステップS105のYes)、処理はステップS106に進む。なお、サンプリング終了である場合、制御部112aは、レーザ発振器107にレーザ光の出力を終了させ、ステージコントローラ111に移動ステージ110の移動を終了させる。これにより、被溶接材101に対するレーザ溶接が終了する。なお、サンプリング終了か否かは、例えば図示しない操作部へのユーザの操作等に基づいて判定すればよい。
ステップS106において、導出部112bは、干渉信号に対するFFTの実行結果を読み出し、これに基づいて2次元断層画像データを生成する。
図4Aは、被溶接材101の溶接方向のある1点(以下、測定点と称する)における、溶接部102の深さ方向の距離(以下、単に深さと記載する)と干渉信号の強度Iとの関係を示す図である。なお、溶接方向とは、レーザ溶接の進行方向であり、図1のx軸方向に対応している。また深さ方向は、図1に示すz軸方向に対応しており、上方向が溶接部102における上側、すなわち深さが浅い側に、下方向が溶接部102における下側、すなわち深さが深い側に対応している。このように、測定点における深さに関する情報を取得することは一般にAスキャンと呼ばれ、Aスキャンにより得られたデータはAスキャンデータと呼ばれる。
Aスキャンをレーザ溶接の進行方向に沿って走査することで、溶接方向、深さ方向及び干渉信号の強度に関する2次元断層画像データを取得することができる。この2次元断層画像データは、一般にBスキャンデータと呼ばれる。図4Bは、Bスキャンデータの例を示す図である。図4Bにおいて、縦軸zは深さ方向(図1に示すz軸方向に対応)、横軸xは溶接方向(図1に示すx軸方向に対応)、画像上の濃淡が干渉信号の強度Iを示している。
ステップS107において、導出部112bは、ステップS106で生成した2次元断層画像データに基づいて、溶接方向の各測定点における溶接の深さを特定し、2次元点群データを生成する。導出部112bが生成する2次元点群データは、ある測定点と、その測定点における溶接の深さと、の関係を示す点の集合データである。溶接方向の測定点における溶接の深さは、例えば測定点における干渉信号の強度、すなわち溶接部102による測定光の反射の強度が最大になる距離として特定される。
溶接方向の測定点における溶接の深さを特定するためには、図4Aに示すようなAスキャンデータが用いられる。具体的には、導出部112bは、測定点におけるAスキャンデータを参照して、最も干渉信号の強度Iが大きいピークに対応する深さを、その測定点における溶接の深さとする。図4Aに示す例では、最も干渉信号の強度が強いピークP0に対応する深さZ0が、図4Aに対応する測定点における溶接の深さとされる。
2次元点群データは、測定点の溶接方向の位置と、上記のようにして測定点毎に特定された溶接の深さと、の関係を示す点が2次元平面上にプロットされて生成される。図4Cは、2次元点群データの例を示す図である。図4Cにおいて、縦軸zは溶接の深さを、横軸Iは溶接方向をそれぞれ示している。
ステップS108において、導出部112bは、ステップS107で生成した2次元点群データに基づいて、溶接部102の溶け込み深さを導出する。ステップS108における、溶け込み深さの導出方法についての詳細は後述する。そして、ステップS109において、評価部112cは、導出した溶け込み深さに基づいて溶接部102の評価を行う。
<溶接部の溶け込み深さの導出方法>
次に、上記したステップS108における、溶接部102の溶け込み深さの導出方法について詳細に説明する。図5は、溶接部102の溶け込み深さの導出方法を示すフローチャートである。
ステップS201において、導出部112bは、図3のステップS107において生成された2次元点群データにおいて、所定の処理区間を設定する。
所定の処理区間とは、溶け込み深さの導出対象となる区間(以下、対象区間)において設定される小区間である。なお、対象区間とは、例えばレーザ溶接装置100のレーザ溶接機能によって溶接された溶接部102に対応する、溶接方向における区間を意味する。
図6は、対象区間と処理区間について説明するための図である。図6には、導出部112bが生成した2次元点群データの例が示されている。図6に示す例では、対象区間は、溶接方向における位置xsから位置xeまでの区間である。一方、処理区間は、対象区間より狭い任意の区間であって、対象区間に含まれる区間である。
ステップS202において、導出部112bは、設定した処理区間内において、2次元点群データの深さ方向における点の分布に関する情報を生成する。図7A〜図7Cは、それぞれ異なる処理区間内で抽出された、2次元点群データの深さ方向における点の分布に関する情報の例を示す図である。図7A〜図7Cでは、点群データにおける点の分布がヒストグラムとして表されている。図7A〜図7Cにおいて、横軸は溶接の深さ(図1に示すz軸に対応)を、縦軸は度数Nを示している。度数Nは、深さ方向の一定距離毎に区切った幅(ビン)に含まれる2次元点群データの点の数を意味する。ビンの幅は、任意の幅に設定されればよい。図7A〜図7Cにおいて、横軸における溶接の深さ方向は、左側に行くほど深さが深くなっており、右側に行くにつれて深さが浅くなっている(被溶接材101の表面に近づく)。
ステップS203において、導出部112bは、ステップS202で抽出した分布におけるピークを検出する。このピークは、元の2次元点群データにおける、点の密度が深さ方向において高い領域(高密度領域)に対応する。例えば図7Aに示す例では、1つのピークP1が検出される。図7Bに示す例では、2つのピークP2,P3が検出される。図7Cに示す例では、3つのピークP4,P5,P6が検出される。
ステップS204において、導出部112bは、ステップS203で検出したピークのうち、未溶融部に対応するピークを除去する。未溶融部とは、被溶接材101の表面において、溶融していない部位を意味する。本発明のレーザ溶接装置100においては、光干渉計105から被溶接材101の表面までの距離は常に一定であるため、被溶接材101の表面に未溶融部が存在した場合、未溶融部によって反射された測定光により生じる干渉信号は、溶接の深さ方向において一定の深さを示すはずである。すなわち、レーザ溶接装置100には、被溶接材101の表面に未溶融部が存在する場合に、未溶融部からの干渉信号によって生じるピークの深さがあらかじめ特定され、未溶融部ピーク情報として記憶されている。演算部112bは、この未溶融部ピーク情報を用いて、ステップS203で検出したピークから当該深さと一致する深さのピークを除去することで、未溶融部に対応するピークを除去する。
図7A〜図7Cに示す例では、例えば図7Cに示すピークP6が未溶融部に対応するピークであり、除去されたとする。
ステップS205において、導出部112bは、ステップS204で除去されなかったピークの数が1つであるか否かを判定する。除去されなかったピークが1つであると判定された場合(ステップS205のYes)、処理はステップS206に進む。一方、除去されなかったピーク1つではない(複数である)と判定された場合(ステップS205のNo)、処理はステップS207に進む。
図7A〜図7Cに示す例では、ステップS205における判定は以下のようになる。図7Aの処理区間では、除去されなかったピークが1つ(P1)であると判定されるため、処理はステップS206に進む。図7Bの処理区間では、除去されなかったピークが2つ(P2,P3)であると判定されるため、処理はステップS207に進む。また、図7Cの処理区間では、ピークP6がステップS204において除去されており、除去されなかったピークが2つ(P4,P5)であると判定されるため、処理はステップS207に進む。
ステップS206において、導出部112bは、ステップS204で除去されなかった1つのピークを、溶接部102の溶け込み深さ導出用のピークとして選択する。一方、ステップS207において、導出部112bは、ステップS204で除去されなかった複数のピークのうち、2番目に深いピークを溶け込み深さ導出用のピークとして選択する。
図7B及び図7Cでは、z軸の左側が深さの深い方向、右側が深さの浅い方向に対応している。このため、図7Bに示す例では、ステップS207において、2番目に深いピークであるピークP3が選択される。一方、図7Cに示す例では、ステップS207において、2番目に大きいピークであるピークP5が選択される。
ステップS208において、導出部112bは、ステップS206またはステップS207で選択されたピークに基づいて、ステップS201にて設定された処理区間における溶け込み深さを導出する。溶け込み深さの導出方法としては、例えば選択されたピークに対応する深さから、あらかじめ設定したオフセット量を減算する方法が挙げられる。このオフセット量は、事前に求められた補正値である。なお、選択されたピークを用いた溶け込み深さの導出方法としては、上記した方法以外に、例えば、選択されたピークの中で溶け込みが最も深い深さを検出し、その深さに基づいて直接溶け込み深さを導出するようにしてもよい。
ステップS209において、導出部112bは、溶け込み深さの導出を終了させるか否かを判定する。導出部112bは、例えば溶け込み深さの導出対象となる対象区間の全域において溶け込み深さの導出が完了したか否かを判定することで、溶け込み深さの導出を終了させるか否かを判定する。導出部112bは、溶け込み深さの導出を終了させると判定した場合(ステップS209のYes)、処理を終了する。一方、そうでない場合(ステップS209のNo)、処理はステップS210に進む。
ステップS210において、導出部112bは、対象区間のうち、まだ処理区間となっていない区間を新たに処理区間として設定した後、処理をステップS202に戻す。このようにステップS202〜ステップS210が繰り返されることで、対象区間の全域における溶け込み深さの導出が完了する。
以上が、レーザ溶接装置100における溶け込み深さの導出方法である。なお、図5に示す例では、処理区間を対象区間内の任意の区間としたが、本発明はこれに限定されず、例えば処理が進むにつれて、処理区間を対象区間の開始位置から終了位置へと順次ずらしていくような形態を採用してもよい。
<本発明の溶け込み深さの導出方法による効果>
以下では、本発明の溶け込み深さの導出方法による効果を、具体例を挙げて説明する。図8A及び図8Bは、従来の溶け込み深さ導出方法により導出された溶け込み深さの結果を例示する図である。図8C及び図8Dは、上記説明した、本発明の溶け込み深さの導出方法により導出された溶け込み深さの結果を例示する図である。
図8Aでは、溶け込み深さの導出に用いた2次元点群データに、従来の溶け込み深さ導出方法で導出された溶け込み深さを重ね合わせた結果が示されている。図8Aに示す2次元点群データでは、高密度領域が、深さが比較的浅い第1領域801と、深さが比較的深い第2領域802に分かれて存在している。このように高密度領域が複数現れる現象は、溶接中のキーホール104の形成状態が一定でない場合に、光干渉計105にて測定される干渉信号に変動が生じたために発生すると考えられる(図1参照)。
図8A及び図8Bに示す、従来の溶け込み深さ導出方法により導出された溶け込み深さ803は、一例として、2次元点群データにおける最も深い点を溶け込み深さとする方法を採用して導出されている。このため、図8Aでは、溶け込み深さ803が第2領域802付近に存在している。
図8Bには、実際の被溶接材の断面写真に、従来の溶け込み深さ導出方法で導出された溶け込み深さ803を重ね合わせた結果が示されている。図8Bに示す実際の被溶接材101の断面写真では、研磨後にエッチング処理が行われ、溶融部804と未溶融部805とが明確に視認できるようになっている。図8Bに示すように、従来の溶け込み深さ導出方法により導出された溶け込み深さ803は、実際の溶融部804と未溶融部805との境界部(溶け込み部)806からの誤差が、溶接方向の位置によっては大きくなっている。
一方、図8Cでは、溶け込み深さの導出に用いた2次元点群データに、上記説明した本発明の溶け込み深さ導出方法で導出された溶け込み深さ807を重ね合わせた結果が示されている。なお、図8Cに示す2次元点群データは、図8Aのものと共通である。
上記説明したように、本発明の溶け込み深さ導出方法では、2次元点群データの深さ方向の点の分布において高密度領域に対応するピークが1つの処理区間内で複数ある場合、深さが2番目に深いピークを採用して溶け込み深さを導出している。これは、2次元点群データにおいて未溶融部以外に高密度領域が複数存在する場合、最も深い高密度領域よりも、深さが2番目に深い高密度領域の方を採用した方が、より精度の高い溶け込み深さの導出を行うことができることが、経験的に分かっているからである。
これにより、図8Cに示すように、本発明の溶け込み深さ導出方法で導出された溶け込み深さ807は、図8Aに示す従来の方法を採用した場合の溶け込み深さ803と比較して、より深さが浅い位置に存在する。
図8Dには、実際の被溶接材の断面写真に、本発明の溶け込み深さ導出方法で導出された溶け込み深さ807を重ね合わせた結果が示されている。図8Dを参照すれば分かるように、本発明の溶け込み深さ導出方法による溶け込み深さ807は、図8Bに示す従来の溶け込み深さ導出方法による溶け込み深さ807よりも、実際の溶け込み部806に近い位置となっている。
以上説明したように、本実施の形態1に係るレーザ溶接装置100によれば、溶接中のキーホールの形成状態が一定でなくても、溶接部の溶け込み深さを精度よく計測することができる。このため、本実施の形態に係るレーザ溶接装置100によれば、正確な溶け込み深さに基づいて溶接部の品質を評価することが可能になり、溶接部の品質の評価を高精度で行うことができる。
<変形例>
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範囲内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素は任意に組み合わせられてもよい。
上記した実施の形態では、溶接用のレーザ光の照射位置を移動させる手段として、照射される側である被溶接材101を移動させる移動ステージ110を採用した。本発明はこれに限定されず、溶接用のレーザ光を照射する側である第1集光光学系109等を移動させるようにしてもよい。第1集光光学系109等を移動させる手段としては、例えばガルバノスキャナやロボットアーム等が挙げられる。
また、上記した実施の形態では、レーザ発振に合わせて周波数を変化させて走査する、SS−OCTの原理を利用して溶け込み深さの計測を行っていた。OCTには、参照ミラーを移動させることで、対象の距離を測定するTD−OCT(Time Domain OCT)があるが、TD−OCTを本発明に適用しようとすると、レーザ発振に合わせて非常に高速で参照ミラーを移動させる必要があり、実現が困難である。このため、本発明の溶け込み深さ計測機構としては、TD−OCTを採用せず、SS−OCTを採用することが望ましい。
上記した実施の形態では、溶接の開始後に溶接条件(溶接用のレーザ光の強度や、被溶接材101の移動速度等)を変更しないことを前提としていた。しかしながら、例えば導出部112bにおいて計測した溶け込み深さが所望の深さ範囲外となる前に、制御部112aが溶接条件を変更することで、不良品の発生を未然に防止するようにしてもよい。この場合、溶接条件を変更するための溶け込み深さの範囲(溶接条件保持範囲)が新たに設定され、導出部112bは計測した溶け込み深さが良品深さ範囲から逸脱する前に、上記溶接条件保持範囲を逸脱したことを検知すると、制御部112aに溶接条件を変更させる。制御部112aによる溶接条件の変更は、レーザ光の出力強度や、被溶接材101の移動速度を調節することで行われればよい。
上記した実施の形態では、光干渉計105の測定光の被溶接材101の表面でのスポット径が、レーザ発振器107のレーザ光の被溶接材101の表面でのスポット径より小さいことを前提としていた。しかしながら、光干渉計105の測定光の被溶接材101の表面でのスポット径は、レーザ発振器107のレーザ光の被溶接材101の表面でのスポット径より大きく設定されてもよい。このような場合、2次元断層画像データにおいて常に未溶融部において反射強度の高い分布が現れることが分かっている。詳細は省略するが、そのような場合でも、上記した実施の形態にて説明した溶け込み深さ計測方法を適用することができる。
上記した実施の形態では、図3に示すステップS105において、A/D変換器119によるサンプリングを終了させるか否かを判定しており、終了の場合のみステップS106以降に処理を進めているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、A/D変換器119によるサンプリングを継続したまま、逐次ステップS106以降の溶け込み深さを導出する手順を行うようにしてもよい。この場合、例えば溶接方向における所定の領域に対応する断層画像データが蓄積された時点で、該当の領域における溶け込み深さを逐次算出することができる。
上記した実施の形態では、導出部112bは、2次元点群データの溶接方向における処理区間毎に、点の密度が深さ方向において高い高密度領域(深さの分布)を、ヒストグラムにおけるピークを検出する方法で抽出していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、導出部112bは、カーネル密度推定や画像処理による分布の特徴抽出等によって高密度領域を抽出するようにしてもよい。
上記した実施の形態では、図3に示すステップS105において、A/D変換器119によるサンプリングを終了させるか否かを判定しており、終了の場合のみステップS106以降に処理を進めているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、A/D変換器119によるサンプリングを継続したまま、逐次ステップS106以降の溶け込み深さを導出する手順を行うようにしてもよい。この場合、例えば溶接方向における所定の領域に対応する断層画像データが蓄積された時点で、該当の領域における溶け込み深さを逐次導出することができる。
本発明は、自動車や電子部品等のレーザ溶接に適用することができる。
100 レーザ溶接装置
101 被溶接材
102 溶接部
103 溶融池
104 キーホール
104a 底部
105 光干渉計
106 ビームスプリッタ
107 レーザ発振器
108 レーザ光伝送用光学系
109 第1集光光学系
110 移動ステージ
111 ステージコントローラ
112 コンピュータ
112a 制御部
112b 導出部
112c 評価部
113 波長走査光源
114 光ファイバ系
114a 第1光ファイバ系
114b 第2光ファイバ系
115 第1ファイバカプラ
116 参照ミラー
117 第2ファイバカプラ
118 差動ディテクタ
118a 第1入力
118b 第2入力
119 A/D変換器
120 第2集光光学系
121 干渉フィルタ
122 表示部

Claims (6)

  1. レーザ光を被溶接材の溶接部に向けて照射するレーザ発振器と、
    前記溶接部で反射された測定光と参照光との干渉光の強度を示す干渉信号を生成する光干渉計と、
    前記干渉信号に基づいて、前記溶接部における溶接の進行方向における距離と前記溶接の深さとの関係を示す点群データを生成し、前記点群データにおける点の密度が前記溶接の深さ方向において高い高密度領域を抽出し、前記高密度領域が複数存在する場合、前記溶接の深さが2番目に深い前記高密度領域の深さに基づいて前記溶接部における溶け込み深さを導出する導出部と、
    を備える、レーザ溶接装置。
  2. 前記導出部は、前記点群データにおいて、前記溶接の進行方向において設けられた所定区間毎に前記溶接部の溶け込み深さを導出する、
    請求項1に記載のレーザ溶接装置。
  3. 前記導出部は、前記高密度領域が1つのみ存在する場合、当該高密度領域の深さに基づいて前記所定区間における前記溶接部の溶け込み深さを導出する、
    請求項2に記載のレーザ溶接装置。
  4. 前記導出部は、抽出した前記高密度領域の深さがあらかじめ設定された条件を満たす場合、当該条件を満たす高密度領域を前記溶接部の溶け込み深さの導出に用いない、
    請求項2に記載のレーザ溶接装置。
  5. 前記導出部は、前記点群データにおける高密度領域を、前記所定区間に含まれる前記点群データの点の前記溶接の深さ方向における分布を示すヒストグラムのピークを用いて抽出する、
    請求項2に記載のレーザ溶接装置。
  6. レーザ光を被溶接材の溶接部に向けて照射し、
    前記溶接部で反射された測定光と参照光との干渉光の強度を示す干渉信号を生成し、
    前記干渉信号に基づいて、前記溶接部における溶接の進行方向における距離と前記溶接の深さとの関係を示す点群データを生成し、
    前記点群データにおける点の密度が前記溶接の深さ方向において高い高密度領域を抽出し、
    前記高密度領域が複数存在する場合、前記溶接の深さが2番目に深い前記高密度領域の深さに基づいて前記溶接部における溶け込み深さを導出する、
    レーザ溶接方法。
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