JP2020099298A - 養液栽培装置、養液栽培方法及び養液栽培システム - Google Patents
養液栽培装置、養液栽培方法及び養液栽培システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020099298A JP2020099298A JP2018241353A JP2018241353A JP2020099298A JP 2020099298 A JP2020099298 A JP 2020099298A JP 2018241353 A JP2018241353 A JP 2018241353A JP 2018241353 A JP2018241353 A JP 2018241353A JP 2020099298 A JP2020099298 A JP 2020099298A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plant
- nutrient solution
- cultivation bed
- cultivation
- hydroponic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】栽停電時等においても植物に養液を供給することが可能である養液栽培装置、養液栽培方法及び養液栽培システムを提供する。【解決手段】養液栽培装置1は、栽培ベッド2と、貯留槽12と、定植パネル3と、植物載置台4と、防水性シート5と、親水性シート6と、散水部材(散水チューブ)7とを有する。定植パネル3の植え穴3aを通して苗根鉢9を植物載置台4の上に載せ、散水部材(散水チューブ)7から苗根鉢9及び植物載置台4の天頂部に向って養液を放出させると共に、栽培ベッド2の底面に養液を流すことにより植物を生育させる。親水性シート6の延出部6fの下部はスリット2fを通って貯留槽12内の養液に浸っている。【選択図】図1
Description
本発明は、植物の養液栽培装置と、これを用いた植物の養液栽培方法及び養液栽培システムに関し、特に根が密生する植物の栽培においても根への養液及び酸素の供給が良好となる養液栽培装置、養液栽培方法及び養液栽培システムに関する。
近年、養液などを使用する水耕栽培によって葉菜類や果菜類の栽培を行うことが試みられている。水耕栽培は、天候に左右されない安定した野菜の生産が可能であり、栽培場所が限定されない、肥料の流出が少ない栽培が可能であるなどのメリットを有している。
養液栽培においては、植物の根への養液及び酸素の供給を適切に行うことが重要である。例えば、特許文献1には、栽培ベッドの底面に敷設した保水シートを濡らす程度の養液を供給して栽培を行うことにより、安定したキュウリの生育を目的とする養液栽培方法が開示されている。しかしながら、保水シートを濡らす程度の養液では、植物の種類によっては、養液供給が十分でないという問題があった。
また、特許文献2には、底面に勾配をもたせた栽培ベッド槽と、該栽培ベッド槽の上に配置された、複数の植え穴が穿設された定植パネル板とを有し、前記栽培ベッド槽の底面に排水溝が設けられている養液栽培用部材において、該排水溝に被さるように親水性シートが配置され、該親水性シートと該排水溝の底面との間に通気スペースが形成されていることを特徴とする養液栽培用部材及び養液栽培方法が開示されている。
養液タンク内の養液を栽培ベッド槽に循環供給する、循環型の水耕栽培装置において、停電したり、ポンプが故障したりすると、ポンプの作動不全が起こりうる。このような場合、養液タンクから栽培ベッド槽への養液供給が停止又は減少する。
特許文献3には、停電時にも栽培ベッド内に所定量の養液が残留するように栽培ベッドの底面に堰状の堤部を設けることが記載されているが、堤部によって溜められる養液量は少ないので、堤部に溜まった養液は、短時間で植物に吸収されて消失してしまう。
本発明は、停電時やポンプの作動不全時に養液を栽培ベッドに供給することができる養液栽培装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下を要旨とする。
[1] 底面に勾配をもたせた栽培ベッドと、
該栽培ベッドの底面に敷設された親水性シートを有し、該親水性シート上に植物が配置される養液栽培装置において、
該栽培ベッドの下側に養液を貯留可能な貯留槽を有し、
該栽培ベッドの底面に、該底面を上下方向に貫通するスリットが設けられており、
該親水性シートの一部が、該スリットを通って該貯留槽内の養液に浸るように該貯留槽内に入り込んでいることを特徴とする養液栽培装置。
該栽培ベッドの底面に敷設された親水性シートを有し、該親水性シート上に植物が配置される養液栽培装置において、
該栽培ベッドの下側に養液を貯留可能な貯留槽を有し、
該栽培ベッドの底面に、該底面を上下方向に貫通するスリットが設けられており、
該親水性シートの一部が、該スリットを通って該貯留槽内の養液に浸るように該貯留槽内に入り込んでいることを特徴とする養液栽培装置。
[2] 前記栽培ベッドの底面と、配置される植物の根との間に、通気空間を形成するための植物栽置台が設けられており、
該植物栽置台上に前記植物が配置される養液栽培装置であって、
前記親水性シートが該植物栽置台の上面を覆うように敷設されることを特徴とする[1]に記載の養液栽培装置。
該植物栽置台上に前記植物が配置される養液栽培装置であって、
前記親水性シートが該植物栽置台の上面を覆うように敷設されることを特徴とする[1]に記載の養液栽培装置。
[3] 前記栽培ベッドの上に、複数の植え穴を有する定植パネルが配置され、
前記栽培ベッドと定植パネルとで囲まれた根の生育空間内に、該植物栽置台が設けられる養液栽培装置であって、
前記植物載置台上の植物の根又は植物載置台の上面に水が掛かるように散水する散水部材を備えたことを特徴とする[2]に記載の養液栽培装置。
前記栽培ベッドと定植パネルとで囲まれた根の生育空間内に、該植物栽置台が設けられる養液栽培装置であって、
前記植物載置台上の植物の根又は植物載置台の上面に水が掛かるように散水する散水部材を備えたことを特徴とする[2]に記載の養液栽培装置。
[4] 前記散水部材から散水された水が該植物載置台上の植物の根に直接掛かるように前記散水部材が配置されていることを特徴とする[3]に記載の養液栽培装置。
[5] 前記散水部材は、散水チューブであり、前記植物載置台の両側に配置されていることを特徴とする[3]又は[4]に記載の養液栽培装置。
[6] 前記植物栽置台は、前記栽培ベッド底面上に配置されていることを特徴とする[2]〜[5]のいずれかに記載の養液栽培装置。
[7] 前記植物栽置台は、前記貯留槽の底面上に配置されており、
前記栽培ベッドの底面に設けられた植物栽置台挿通部を通って上方に突出していることを特徴とする[2]〜[5]のいずれかに記載の養液栽培装置。
前記栽培ベッドの底面に設けられた植物栽置台挿通部を通って上方に突出していることを特徴とする[2]〜[5]のいずれかに記載の養液栽培装置。
[8] 前記植物栽置台は、長手方向に延在する通気空間を形成するよう設けられており、
該通気空間と該栽培ベッドの底面の上側のスペースとを連通する開口が設けられている植物栽置台を有することを特徴とする[2]〜[7]のいずれかに記載の養液栽培装置。
該通気空間と該栽培ベッドの底面の上側のスペースとを連通する開口が設けられている植物栽置台を有することを特徴とする[2]〜[7]のいずれかに記載の養液栽培装置。
[9] 前記栽培ベッドの底面に防水性シートが設けられており、
該防水性シートに、前記スリットと重なる第2スリットが設けられており、
前記延出部は該第2スリット及び前記スリットを通っていることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の養液栽培装置。
該防水性シートに、前記スリットと重なる第2スリットが設けられており、
前記延出部は該第2スリット及び前記スリットを通っていることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の養液栽培装置。
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載の養液栽培装置を用いた養液栽培方法であって、前記栽培ベッドの底面に敷設された親水性シートに植物を配置し、該植物に養液を供給して植物を生育させる養液栽培方法であって、
前記貯留槽に養液を貯留させ、前記延出部の下部を該貯留槽内の養液に浸漬させることを特徴とする養液栽培方法。
前記貯留槽に養液を貯留させ、前記延出部の下部を該貯留槽内の養液に浸漬させることを特徴とする養液栽培方法。
[11] 前記栽培ベッド底面上に、該栽培ベッドの長手方向における上流から下流にかけて流水させることにより、薄膜水耕方式とする[10]に記載の養液栽培方法。
[12] [1]〜[9]のいずれかに記載の養液栽培装置と、該養液栽培装置に養液を循環させる循環機構とを有する養液栽培システム。
[13] 前記循環機構は、養液を保持するタンクを有しており、
前記貯留槽から溢流した養液を該タンクに導く流路部材が設けられていることを特徴とする[12]に記載の養液栽培システム。
前記貯留槽から溢流した養液を該タンクに導く流路部材が設けられていることを特徴とする[12]に記載の養液栽培システム。
本発明の養液栽培装置は、停電時又は養液供給ポンプの作動不全時に、貯留槽内の養液が毛細管現象によって栽培ベッド底面上の親水性シートに供給されるので、親水性シートを介して植物に養液が提供され、生育不良が防止される。
本発明の一態様によると、散水部材から散水を行うことにより、根の生育空間内の湿度を適切に高めることができ、湿気中根の発達を促し、根からの酸素取り込み量を多くすることができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明は、下記実施形態に制限されるものではない。また、本発明において、「下方」「上方」「下面」「上面」など、「上」または「下」を含む各用語は、鉛直方向における上下方向を意味するものである。
図1は、本発明の一実施の形態に係る養液栽培装置を示す断面斜視図、図2はその拡大断面図である。図3,4は、栽培ベッド及び貯留槽の斜視図、図5は植物載置台の斜視図である。
この養液栽培装置1は、それぞれ発泡スチロール等の発泡プラスチック製の栽培ベッド2、貯留槽12及び定植パネル3と、植物載置台4と、防水性シート5と、親水性シート6と、散水部材(散水チューブ7)とを有する。そして、植物載置台4の上に植物(苗根鉢9)が載置される。なお、この養液栽培装置1を構成する栽培ベッド、貯留槽、定植パネル、植物載置台等の素材は、特に限定されるものではなく、植物を載置することが可能な程度の強度を有する素材であれば、何れも使用できる。
植物載置台に配置される植物とは、植物の種または植物の苗である。本発明においては、前記植物載置台上の植物の根又は植物載置台の上面に養液が掛かるように散水する散水部材を備えることにより、発芽前の種や、植物の根の発達領域が小さい栽培初期の苗に対する直接散水を可能とし、植物への養液供給を確実に行うことができる。したがって、散水部材は、植物載置台上の植物の根又は植物載置台の上面に直接養液が掛かるよう散水を行うものであるが、好ましくは、植物載置台上の植物の根に直接散水を行うものである。ただし、少なくとも一部の養液が定植パネル3に当ってから植物載置台上の植物の根又は植物載置台の上面に掛かるものであってもよい。なお、植物載置台に配置される植物は、例えば、育苗装置などで栽培される植物の苗であることが好ましい。これによれば、本発明の養液栽培装置を使用する期間、すなわち、本発明の養液栽培システムにおける収穫までの栽培期間を短期化できる。したがって、栽培圃場面積を有効活用でき、年間を通じて収穫期を長く配分できることや、限られた圃場面積における収穫量の増加が可能となる。
本発明においては、栽培ベッドの上に、複数の植え穴を有する定植パネルが配置されることが好ましい。これによれば、栽培ベッドと定植パネルとで囲まれた根の生育空間の湿度を保ちやすく、植物の根(特に、湿気中根)の発達を促進することができる。
本発明において、散水部材は特に限定されないが、例えば、散水チューブである。また、本発明において、散水部材は、栽培ベッドと定植パネルとで囲まれた根の生育空間内であれば特に限定されることなく、何処に備えることもできる。散水部材の設置場所は、例えば、植物載置台上、栽培ベッドの底面、または定植パネルの下面などが挙げられるが、根が植物載置台上から栽培ベッド底面へと生長することを妨げづらいことから、植物載置台に触れないように栽培ベッドの底面に載置されることが好ましい。
前記植物の苗の形態は、特に限定されないが、例えば、苗根鉢である。苗根鉢とは、個別のポットやセルトレイで育苗される植物の根が、培地を抱え込むように生長した状態の苗である。根が十分に生長し、十分に培地を抱え込んだ状態では、苗をポットやセルトレイから抜いても、根鉢に守られて培地が崩れにくい状態となり、苗を定植することが可能である。本発明の一態様において、植物の根は苗根鉢を形成したものであることが好ましい。この態様においては、根の活着が植物の生産性に大きく影響するため、本発明による効果が表れやすく好ましい。
なお、本発明において、植物の根とは、発芽・発根前の種の場合、種そのものを含み、苗根鉢の場合、根鉢全体の何処かを意味する。
また、本発明において、直接散水とは、植物載置台上に、好ましくは種や苗根鉢の何処かに、養液が直接かかることを意味する。
図3に明示の通り、本発明の一実施形態においては、栽培ベッド2は、上面が開放した一方向に延在する長函状であり、1対の長側壁2a,2aと底板部2eとを有している。
長側壁2a,2aの上端面と内側面との交差角縁部は切欠状の段部2dとなっており、この段部2dに定植パネル3の側縁が係合する。
図3に明示の通り、本発明の一実施形態においては、栽培ベッド2は養液の貯留槽12上に載置されている。この貯留槽12は、上面が開放した一方向に延在する長函状であり、1対の長側壁12a,12aと底板部12eとを有している。
長側壁12a,12aの上端面と内側面との交差角縁部は切欠状の段部12dとなっており、この段部12dに栽培ベッド2の底部の側縁が係合する。貯留槽12は、図6の通り、栽培ベッド2の略全長にわたって該栽培ベッド2の底面に沿って延在している。
栽培ベッド2の底板部2eの上面(栽培ベッド2の底面)の幅方向中央部(長側壁2a,2a間の中央部)に植物載置台4が配置されている。
図示は省略するが、植物載置台4と各長側壁2a,2aとの間の底板部2eの上面にそれぞれ複数条の凸条が栽培ベッド2の長手方向に延設されていてもよい。この凸条は、散水チューブ7の位置決め及び転動防止の機能を有するほか、底板部2e上を流れる養液を案内する機能も有する。
本実施形態では、栽培ベッド2及び貯留槽12は、底板部2e,12eには、勾配を設けておらず、栽培ベッド2、貯留槽12を勾配をもたせて設置する形態としている。この勾配は、長手方向の一端部から他端部に向かう流水勾配であることが好ましく、例えば、1/50〜1/200程度である。ただし、底板部2e,12eに勾配をもたせ、栽培ベッド2、貯留槽12を水平に設置する形態としてもよい。
栽培ベッド2、貯留槽12及び定植パネル3の長手方向の長さは限定されないが、例えば、5.0m以上が好ましく、10m以上がより好ましい。また、該長さは、50m以下が好ましく、30m以下がより好ましい。さらに、栽培ベッド2及び定植パネル3の幅は、0.1m以上が好ましく、0.3m以上がより好ましい。また、該幅は、2.0m以下が好ましく、1.0m以下がより好ましい。
本発明の一実施形態においては、定植パネル3には、長手方向に間隔をおいて複数の植え穴3aが一列に設けられている。植え穴3a同士の間隔は、栽培される植物の種類などにより適宜設計することができ限定されないが、例えば200mm以上800mm以下であり、特には、400mm以上600mm以下が好ましい。植え穴3aは植物載置台4の上方に位置している。図示の実施の形態では、植物載置台4が1本だけ設けられ、植え穴3aの列も1列となっているが、植物載置台4を平行に複数本設け、また植え穴3aも複数列設けてもよい。
図示は省略するが、定植パネル3の幅方向中央付近の下面を、該幅方向中央に向って下り勾配の傾斜面としてもよい。この傾斜面を設けることにより、散水部材7から放出されて、定植パネル3の下面に掛かった養液が、該傾斜面を伝わって定植パネル3の幅方向中央に集まり、該植物載置台4上へ滴下するため、植物の根への養液供給能を高めることができる。これにより、植物の根の活着を促進することができる。
なお、定植パネル3の幅方向中央付近にのみ傾斜面を設けていてもよい、傾斜面を定植パネル3下面の全体に設けてもよい。また、幅方向中央付近を幅方向中央に向って下り勾配となる傾斜面とし、それ以外は定植パネルの側方に向って下り勾配となる傾斜面としてもよい。
防水性シート5は、栽培ベッド2の長側壁2a,2aの上端面及び内側面、及び底板部2e上面を覆うように設けられている。
なお、本発明において、防水性シート5は、さらに、栽培ベッド2の長側壁2aの上端面を超えて折り返され、前記定植パネル3の側端面から上面を覆うように配置されてもよい。このように防水性シート5で定植パネル3の上面を覆うことにより、根の生育空間S(図2)への光の射しこみを低減し、藻の発生を防止することができる。この場合、防水性シートは遮光機能を有するものであることが好ましい。さらに、防水性シート5が光反射性を有する素材の場合、防水性シートで定植パネルを覆うことによる防虫効果も奏される。
本発明の一実施形態においては、栽培ベッド2の長側壁2a,2a間の中央に、栽培ベッド2の長手方向に延在するように植物載置台4が設けられている。図1〜5の実施の形態では、植物載置台4は、天頂部4cと、天頂部4cの両側の脚部4dとを有している。各脚部4dに開口4bが長手方向に間隔をあけて複数個設けられている。
図示は省略するが、植物載置台4の天頂部4cの上面に、植物載置台4の長手方向に延在する凹部を設けてもよい。凹部を設けることにより、凹部に養液が貯留し、植物の根への養液供給能が高まるため、植物の根の活着を促進することができる。植物載置台の天頂部上面に形成される凹部は、養液が貯留するものであれば、特に形状が限られるものではない。凹部の別の形態として、例えば、植物1体に対して1つの凹部が形成されてもよい。
本発明の一実施形態においては、植物載置台4台の下面側と該栽培ベッドの底板部2eとの間に通気空間Tが形成される。植物載置台4に開口4bが設けられているため、根の生育空間Sと通気空間Tとの間で養液及び酸素の透過が行われる。これにより、生長が著しい根の下層部(根群発達層)に、効果的に酸素が供給され、植物の生育が促進される。
植物載置台の素材は特に限定されないが、多数の開口が設けられたプラスチックなどの硬質部材であることが好ましい。
植物載置台に形成された開口4b同士の間隔(植物載置台4の長手方向における配列ピッチ)は、限定されるものではないが、植え穴3aの配列ピッチよりも小さいことが好ましい。具体的には、植物載置台の開口の配列ピッチは、200mm以下であることが好ましく、特に100mm以下であることが好ましい。これにより、植物1体あたりに対する植物載置台の開口4b数を確保でき、根の生育空間Sと通気空間Tとの間で養液及び酸素の通過が行われやすく、より確実に植物の根へ養分及び酸素を供給することが可能となる。植物1体あたりに対する植物載置台の開口数は、4以上であることが好ましく、より好ましくは8以上である。植物1体あたりに対する植物載置台の開口数は、植物載置台4の両側の脚部4dに形成された開口数である。あるいは、植物載置台の開口の配列ピッチは、植え穴の配列間隔の50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましい。
本発明では、栽培ベッド2上を流れる養液に植物載置台4が水没しないように、植物載置台の開口4bの配列ピッチ、大きさ及び設置高さを設定することが好ましい。これにより、植物の根が発達し水深が高くなる栽培後期においても、根の生育空間S内に湿気空間(酸素供給領域)を確保し、植物における湿気中根の発達と酸素の吸収を行うことができる。
開口4bの形状は、養液と空気を通過させることができる形状であれば特に限定することは無く、たとえば、円形状、楕円形状またはスリット形状であっても良い。また、開口4bの位置(高さ)は、特に限定されないが、脚部4dの下縁から高さ5〜50mm、特に5〜40mm、とりわけ5〜30mmの間に設置することが好ましい。
図5の植物載置台4では、開口4bは1つの脚部4dにおいて、植物載置台4の長手方向にジグザク状に設けられているが、一直線上に配列されてもよい。
植物載置台は、脚部4d,4dが平板状となった台形などの断面形状のものであってもよい。脚部4dは天頂部4cと直角に設けられてもよい。
本発明の一実施形態において、植物載置台4は、防水性シート5を敷設した後、該防水性シート5の上側に配置される。脚部4dの下縁と、その下側の防水性シート5との間には、植物載置台4の撓みや防水性シート5の皺などにより、養液及び空気が通過する連通部が形成される。なお、この連通部を大きくするために、脚部4dの下端縁に切り欠き部を設けてもよい。また、スペーサを配置したり、脚部4dから下方に突起を設けたりしてもよい。この植物載置台4で囲まれる内部のスペースが通気空間Tとなっている。
植物載置台4の高さは、特に限定されることはなく、栽培ベッド2の底板部2eと定植パネル3との間の空間の高さと、栽培する植物とによって適宜設定することができる。植物載置台4の天頂部4cから定植パネル3の下面までの高さは20〜100mm、特に20〜80mm程度が好ましい。
植物載置台4の底部の幅は、特に限定されないが、栽培ベッドの幅の10%以上であることが好ましく、15%以上であることがより好ましい。また、該幅は、栽培ベッドの幅の50%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましい。これによれば、根の生育空間Sと通気空間Tいずれの領域も、適切に確保することができる。植物載置台4の幅は、30mm以上であることが好ましく50mm以上であることがより好ましい。また、該幅の値は、500mm以下であることが好ましく、300mm以下であることがより好ましい。なお、ここでいう「植物載置台の底部の幅」は、植物載置台の脚部4d,4dの下端同士の距離を意味する。
栽培ベッド2の底板部2eと定植パネル3との間の高さは、栽培する植物の種類や、栽培する期間によって適宜設定することができるが、生産性や材料のコストを考慮すると、50mm〜150mm程度とすることが好ましい。
本発明の一実施形態において、植物載置台4の上面を覆うように親水性シート6が配置されている。これにより、植物載置台の上面に直接散水された養液が親水性シート6に含侵され、植物の根への養液供給を促進することができる。親水性シート6の素材は、含水機能を有し、毛管作用によって液を汲み上げることができる素材であれば特に限定されない。また、空気を透過させる機能や、根を通過させない機能を有する素材であればより好ましい。親水性シート6としては、例えば、不織布、織布、紙などが挙げられ、特に、合成樹脂製の親水性不織布が好ましい。
植物載置台4の上面を覆うように遮根シートが配置されることが好ましい。遮根シートは、さらに、この栽培ベッド2の長側壁2a,2aの上端面及び内側面、底板部2e上面、並びに植物載置台4の上面を覆うように設けられることが好ましい。このように、植物載置台4を上側から覆うように遮根シートを設けることにより、植物載置台4の開口4bや通気空間Sに植物の根が入り込むことが防止される。
本発明では、親水性シート6として、遮根機能を有する親水遮根シートを使用してもよく、親水性シートと別に、遮根シートを使用してもよい。親水性シートと遮根シートとを重ねて使用する場合、親水性シートの上に遮根シートを配置することが好ましい。
図1〜5では、親水性シート6は、植物載置台4から栽培ベッド2の底板部2e上に広がり、さらに長側壁2a,2a近傍にまで延在している。
本発明の一実施形態においては、栽培ベッドの底板部2eには、長側壁2a,2a近傍において、長側壁2a,2aと略平行方向に延在する第1スリット2fが設けられている。該第1スリット2fは、栽培ベッド2の略全体にわたって、所定間隔をおいて設けられている。栽培ベッド2の長手方向における第1スリット2fの断面形状は、例えば、矩形状のものが図示されるが、断面形状は円形などいずれでもよく、本発明における毛管作用の効果が損なわれなければ、これに限定されない。
本発明の一実施形態において、防水性シート5には、第1スリット2fと重なり合う位置関係にて、第2スリット5fが設けられている。第2スリット5fの大きさは第1スリット2fと略同一である。
本発明の一実施形態においては、親水性シート6には、図4の通り、該スリット5f,2fを通過して貯留槽12内に入り込む延出部6fが設けられている。延出部6fの下端は、貯留槽12内の養液に浸っている。
この実施の形態では、植物載置台4の両側において、散水チューブ7が設置されている。散水チューブ7は、親水性シート6の上側に設置されている。散水チューブ7は斜め上方に養液を放出する散水孔7a,7b(図2)を有している。この実施の形態では、散水孔7aは、図2の右斜め上方に養液を放出させるように設けられ、散水孔7bは、左斜め上方に養液を放出させるように設けられている。散水孔7a,7bをこのように互いに反対方向に養液を放出させるように設けることにより、散水孔7a,7bからの放出水の反力によって散水チューブ7が回転することが防止される。
図2の左側の散水チューブ7の散水孔7a及び右側の散水チューブ7の散水孔7bから放出される養液が苗根鉢9又は天頂部4cの上面に掛かるように散水孔7a,7bの指向方向が設定されると共に、散水孔7a,7bの内径及び散水チューブ7への養液供給圧が設定されている。
なお、散水チューブ7に散水孔7a,7bを設けているので、散水チューブ7を植物載置台4の左側及び右側のいずれに配置した場合でも、散水孔7a,7bのいずれか一方から植物載置台4上の苗根鉢9又は天頂部4aに養液を掛けることができる。
散水チューブ7は植物載置台と平行方向に延設されることが好ましい。散水チューブ7の散水孔7a,7bの配列ピッチ(長手方向における散水孔7a,7a間及び散水孔7b,7b間の間隔)を植え穴3aの配列ピッチ(すなわち苗根鉢9の配列ピッチ)よりも小さくすることが好ましい。散水孔7a,7bの配列間隔は、限定されないが、植え穴3aの配列間隔の30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、特には、10%以下であることが好ましい。これにより、散水が植物の根に掛かり易くなり、植物の(特には苗の)根の発達を向上させることができる。同様に、散水孔7a,7bの配列間隔は、50mm未満であることが好ましく、40mm以下であることがさらに好ましく、30mm以下であることがより好ましい。
散水チューブ7としては、特に限定されないが、例えば、筒状体の内部が仕切壁により分割され、2つの流路を形成するものや、散水チューブの筒状体における一部が、不織布にて構成されるものを使用することが好ましい。
このように構成された養液栽培装置1は、栽培ベッド2及び貯留槽12がそれぞれ複数個繋ぎ合わされ、長さ10〜100mの栽培ベッド列10(図6)とされる。防水性シート5は各栽培ベッド2に跨って連続して敷設される。また、各貯留槽12に跨って貯留槽用防水性シート(図示略)が連続して敷設される。これにより、栽培ベッド2同士及び貯留槽12同士の繋ぎ合わせ面からの漏水が防止される。
本発明の一実施形態において、養液栽培システムは、底面が流水勾配を有するように設置された栽培ベッド2、貯留槽12と、養液を保持する養液タンク13と、該養液タンク13内の養液を栽培ベッド列10の高位側及び散水チューブ7へ供給するポンプ14及び配管15と、栽培ベッド列10の低位側の流出口17から流出する養液を養液タンク13に戻す配管18等を有する。また、貯留槽12から溢流する(オーバーフローする)養液をタンク13に戻す配管19(流路部材)が設けられている。
貯留槽12には、配管15によって養液を供給して貯留してもよく、スリット5f,2fを介して栽培ベッド2から流れ落ちてくる養液を貯留するようにしてもよい。
本発明の一実施形態においては、ポンプ14の電源は、例えば、商用電源である。
本発明の一実施形態においては、各栽培ベッド2に被せられた定植パネル3の植え穴3aを通して苗根鉢9を植物載置台4の上に載せ、栽培ベッド2の底面2bに養液を流して薄膜水耕栽培方式とすると共に、散水チューブ7から養液を苗根鉢9及び天頂部4c上面に掛ける。
このように養液を供給することにより植物を生育させる。これにより、長側辺2a,2a、底板部2e、定植台4及び定植パネル3で囲まれる根の生育空間Sに苗根鉢9から根9r(図2)が伸びる。
停電や故障等によってポンプ14が停止しても、貯留タンク12内の養液が毛細管現象によって延出部6fを介して栽培ベッド2内の親水性シート6に供給されるので、栽培されている植物が生育不良となることがない。
本発明の養液栽培装置においては、栽培ベッドの長手方向における上流から下流にかけて流水路を有することが好ましい。流水路は、例えば、栽培ベッドの長手方向における上流に設置される給液パイプを起点として、栽培ベッド底面に形成された勾配により形成される。これにより、植物の水中根への養液の供給は、散水部材または流水路により行われることができる。さらに、本発明の養液栽培装置は、薄膜水耕栽培部材であることが好ましい。薄膜水耕とは、根の生育空間に養液の層と空気の層とのいずれも有するものである。これにより、根の生育空間において、栽培ベッドの底板部2e上に水膜が形成される。この水膜の上方は空気の層であり、湿気中根に酸素を供給することが可能である。また、この水膜の下方は養液の層であり、水中根に養分及び水分を供給することが可能である。なお、本発明の一態様において、養液栽培装置は養液循環型であることが好ましい。
本発明の一態様においては、流水路は、植物載置台の両側に有することが好ましい。すなわち、植物載置台は、栽培ベッドの短手方向における略中央に設けられることが好ましい。また、栽培ベッド底面の底板部2eは、植物載置台の両側において、水膜状の流水路が形成されることが好ましい。より具体的には、植物載置台の両側に、流水路を有するように、給液パイプの吐出口が植物載置台の両側に向けて設置されることが好ましい。これにより、より早く植物の水中根が伸長し、植物載置台の下の水膜に到達し養液を吸収することができる。
なお、薄膜水耕の反対概念として、湛液水耕(DFT)がある。湛液水耕は養液に根を浸す方式である。すなわち、根の生育空間内に湿気空間が無い。そのため、湛液水耕における根への酸素の供給は、養液中の溶存酸素を吸収することによる。本発明において、薄膜水耕とは、水深によらず、根の生育空間内に、湿気空間を有するものである。
植物の根が次第に伸びて底板部2e上の水膜にまで達すると、この水膜からも養液を吸収する。
植物載置台4を使用することで、栽培ベッド2と定植パネル3との間の根の生育空間S内に通気空間Tを形成することができ、特に、栽培後期における、植物の根への酸素の供給を効果的に行うことができる。また、植物載置台4を使用することで、苗根鉢9が養液の流れに洗われないので、苗根鉢9の培地が崩れたり、培地が流出することが抑制される。
また、植物載置台4と親水性シート6との間の連通部を介して、植物載置台4の両側の親水性シート6上の液が通気空間T内に流入して流下する。このようにして、養液の滞留を抑制することができ、栽培する植物の根が養液に水没して酸素不足になることを抑制し、かつ、植物の根に適度な量の養液を供給することが可能となる。
また、通気空間Tから連通部及び開口4b並びに親水性シート6を通して、通気空間T内の酸素(空気)が生育空間Sに供給されるので、生育空間Sで生長して密集した根の根群発達層に対しても、効率よく酸素を供給することが可能となる。
本発明の養液栽培方法によると、主に水中で生育し、分枝の少ない水中根と、湿気中に維持し多数の根毛を有する湿気中根の2つの異なった形態・機能を持った根を生長させることができる。水中根は主に養液中の肥料と水を吸収し、湿気中根は主に湿気中から直接酸素を吸収する。
また、散水チューブによると、長手方向に均一な養液、具体的には、養分濃度及び水温が均一である養液を植物に供給できるため、植物の植生箇所による栽培環境のムラが防止され、生長速度を統一しやすく、葉菜類や果菜類の収穫量を安定化させることができる。さらに、本発明の養液栽培方法において、養液の水温を適温に制御して24時間散水を行うことが好ましい。これによれば、栽培装置周囲の温度が大きく変化しても、根圏温度(根の生育空間の温度)を適切な範囲に維持することができる。散水チューブによる養液の供給は、栽培初期にとどめ、根が栽培ベッド底面に到達した時点で止めることも可能である。ただし、上述のように、長手方向に均一な養液を供給できることや、周囲の温度変化による根圏温度への影響を抑えることができる点から、植物の根が発達し、栽培ベッド底面に到達した後も、散水チューブによる養液の供給は続けることが好ましい。
この実施の形態で採用した薄膜水耕方式は、湿気空間を保持しつつ、水中根の生育空間を確実に確保し、水中根からの養分や水分の取り込みを確実に行うことができる。さらに養液の供給が流動式であるため、水質の汚染(微生物の繁殖など)が起こりづらく、安定した栽培を実現することができる。なお、本発明の養液栽培装置は、養液温度の制御装置を有することが好ましい。具体的には、給水の配管周囲やタンク内に、温度調整機構を付加することなどが挙げられる。また、本発明の養液栽培方法は、養液の供給温度を制御することが好ましい。これによれば、根の生育空間に適温に供給される養液の温度が制御されることにより、根圏温度が適切に維持され、根の生育が促進される。養液の供給温度は、天候や季節、植物の種類により適宜設定され、限定されるものではないが、例えば、10℃以上30℃以下が好ましく、15℃以上25℃以下がより好ましく、特には18℃以上23℃以下である。
本発明の養液栽培方法で生育させた植物の根群は、水中根が多く占める領域と、湿気中根が多く占める領域と、水中根と湿気中根が混在する領域の3つの領域を有する根群とすることができる。更に、水中根と湿気中根が混在する領域と、水中根が多く占める領域に効率よく酸素を供給することで、根が密生した状態においても溶存酸素が不足することを抑制することができ、葉菜類や果菜類の収穫量を増加さることが可能となる。
本発明の養液栽培装置は、根の生育空間に湿気空間を形成し、根への酸素供給が容易である薄膜水耕栽培(以後「NFT」ともいう。)に特に適している。
また、本発明は、根が多く発達する果菜類の栽培に好ましく、より好ましくはウリ科の植物の栽培に使用することができ、更に好ましくはキュウリの栽培に好適に使用することができる。
上記実施の形態では散水チューブを栽培ベッド2上に配置しているが、これに限定されない。例えば、散水チューブは定植パネルに吊支されてもよい。
本発明では、図7のように、貯留槽12の幅方向中央部に、栽培ベッド2を支承する台状部12gを設けてもよい。台状部12gを貯留槽2の長手方向に延在する凸条として設けてもよい。
本発明では、植物栽置台を貯留槽12から立設してもよい。その一例を図8,9に示す。この植物栽置台20は、貯留槽12の底板部12e上に配置されている。栽培ベッド2には、植物栽置台20が通過する開口2kが設けられている。植物栽置台20の上部は、該開口2kを通って栽培ベッド2の底板部2eから上方に突出している。
植物栽置台20の脚部20d,20dには、開口2kの下縁を支承する張出部20hが設けられている。
植物載置台20は、天頂部20cと、天頂部20cの両側の脚部20dとを有している。各脚部20dに開口20bが長手方向に間隔をあけて複数個設けられている。開口20bは、栽培ベッド2の底板部2eよりも上位に設けられている。各脚部20dの下縁には切欠部20iが設けられている。
図8のその他の構成は図1と同一であり、同一符号は同一部分を示している。この実施の形態では、植物載置台20の張出部20hが底板部2eを支承するので、該底板部2eが下方にたわんだり、スリット2fに沿って剪断したりすることが防止される。
以上、本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更が可能であることは当業者に明らかである。
S 根の生育空間
T 通気空間
1 養液栽培装置
2 栽培ベッド
2e 底板部
2f 第1スリット
3 定植パネル
3a 植え穴
4,20 植物載置台
4b,20b 開口
4c 天頂部
4d,20d 脚部
5 防水性シート
5f 第2スリット
6 親水性シート
6f 延出部
7 散水チューブ
7a,7b 散水孔
9 苗根鉢
12 貯留槽
T 通気空間
1 養液栽培装置
2 栽培ベッド
2e 底板部
2f 第1スリット
3 定植パネル
3a 植え穴
4,20 植物載置台
4b,20b 開口
4c 天頂部
4d,20d 脚部
5 防水性シート
5f 第2スリット
6 親水性シート
6f 延出部
7 散水チューブ
7a,7b 散水孔
9 苗根鉢
12 貯留槽
Claims (13)
- 底面に勾配をもたせた栽培ベッドと、
該栽培ベッドの底面に敷設された親水性シートを有し、該親水性シート上に植物が配置される養液栽培装置において、
該栽培ベッドの下側に養液を貯留可能な貯留槽を有し、
該栽培ベッドの底面に、該底面を上下方向に貫通するスリットが設けられており、
該親水性シートの一部が、該スリットを通って該貯留槽内の養液に浸るように該貯留槽内に入り込んでいることを特徴とする養液栽培装置。 - 前記栽培ベッドの底面と、配置される植物の根との間に、通気空間を形成するための植物栽置台が設けられており、
該植物栽置台上に前記植物が配置される養液栽培装置であって、
前記親水性シートが該植物栽置台の上面を覆うように敷設されることを特徴とする請求項1に記載の養液栽培装置。 - 前記栽培ベッドの上に、複数の植え穴を有する定植パネルが配置され、
前記栽培ベッドと定植パネルとで囲まれた根の生育空間内に、該植物栽置台が設けられる養液栽培装置であって、
前記植物載置台上の植物の根又は植物載置台の上面に水が掛かるように散水する散水部材を備えたことを特徴とする請求項2に記載の養液栽培装置。 - 前記散水部材から散水された水が該植物載置台上の植物の根に直接掛かるように前記散水部材が配置されていることを特徴とする請求項3に記載の養液栽培装置。
- 前記散水部材は、散水チューブであり、前記植物載置台の両側に配置されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の養液栽培装置。
- 前記植物栽置台は、前記栽培ベッド底面上に配置されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の養液栽培装置。
- 前記植物栽置台は、前記貯留槽の底面上に配置されており、
前記栽培ベッドの底面に設けられた植物栽置台挿通部を通って上方に突出していることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の養液栽培装置。 - 前記植物栽置台は、長手方向に延在する通気空間を形成するよう設けられており、
該通気空間と該栽培ベッドの底面の上側のスペースとを連通する開口が設けられている植物栽置台を有することを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の養液栽培装置。 - 前記栽培ベッドの底面に防水性シートが設けられており、
該防水性シートに、前記スリットと重なる第2スリットが設けられており、
前記延出部は該第2スリット及び前記スリットを通っていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の養液栽培装置。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載の養液栽培装置を用いた養液栽培方法であって、前記栽培ベッドの底面に敷設された親水性シートに植物を配置し、該植物に養液を供給して植物を生育させる養液栽培方法であって、
前記貯留槽に養液を貯留させ、前記延出部の下部を該貯留槽内の養液に浸漬させることを特徴とする養液栽培方法。 - 前記栽培ベッド底面上に、該栽培ベッドの長手方向における上流から下流にかけて流水させることにより、薄膜水耕方式とする請求項10に記載の養液栽培方法。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の養液栽培装置と、該養液栽培装置に養液を循環させる循環機構とを有する養液栽培システム。
- 前記循環機構は、養液を保持するタンクを有しており、
前記貯留槽から溢流した養液を該タンクに導く流路部材が設けられていることを特徴とする請求項12に記載の養液栽培システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018241353A JP2020099298A (ja) | 2018-12-25 | 2018-12-25 | 養液栽培装置、養液栽培方法及び養液栽培システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018241353A JP2020099298A (ja) | 2018-12-25 | 2018-12-25 | 養液栽培装置、養液栽培方法及び養液栽培システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020099298A true JP2020099298A (ja) | 2020-07-02 |
Family
ID=71139026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018241353A Pending JP2020099298A (ja) | 2018-12-25 | 2018-12-25 | 養液栽培装置、養液栽培方法及び養液栽培システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020099298A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7445217B2 (ja) | 2020-12-04 | 2024-03-07 | 全国農業協同組合連合会 | 植物栽培用容器及び植物の栽培方法 |
-
2018
- 2018-12-25 JP JP2018241353A patent/JP2020099298A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7445217B2 (ja) | 2020-12-04 | 2024-03-07 | 全国農業協同組合連合会 | 植物栽培用容器及び植物の栽培方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6760436B2 (ja) | 植物栽培方法及び施設 | |
WO2017098776A1 (ja) | 養液栽培用部材および養液栽培方法 | |
KR20150086867A (ko) | 인삼 수경 재배 시스템 | |
JP7314616B2 (ja) | 養液栽培用部材、養液栽培方法及び養液栽培システム | |
JP2007082414A (ja) | 水耕栽培方法及び水耕栽培装置 | |
JP2020099298A (ja) | 養液栽培装置、養液栽培方法及び養液栽培システム | |
JP4928992B2 (ja) | 底面潅水用給水パネル及び同パネル用の栽培ポット並びにそれらを用いた栽培システム | |
JP4948034B2 (ja) | トマトの栽培方法とその装置 | |
JP3060208B2 (ja) | 渟水式養液栽培方法及び栽培装置 | |
JP6919734B2 (ja) | 養液栽培用部材および養液栽培方法 | |
WO2019225535A1 (ja) | 養液栽培用部材、養液栽培方法及び養液栽培システム | |
JPH089806A (ja) | 養液栽培装置 | |
JP7404654B2 (ja) | 養液栽培用部材、養液栽培方法及び養液栽培システム | |
JPH10271926A (ja) | 養液栽培用の定植板 | |
JP2019024440A (ja) | 壁面緑化用プランター | |
JP3001784U (ja) | 養液栽培装置 | |
JP2852409B2 (ja) | 湛液水耕栽培方法 | |
JPH10191816A (ja) | 水耕性育苗および植物育成装置 | |
JP2021185827A (ja) | 養液栽培方法 | |
JP3117143U (ja) | ミョウガの養液栽培装置 | |
JPS6228865Y2 (ja) | ||
JP2018068142A (ja) | 養液栽培装置および養液栽培方法 | |
JP2022171427A (ja) | 植物栽培装置、イチゴの栽培方法及び植物の栽培方法 | |
JP2005095143A (ja) | 水耕栽培装置 | |
JP2007044000A (ja) | ミョウガの養液栽培装置 |