JP2020098393A - 仮想通貨マイニングシステム - Google Patents

仮想通貨マイニングシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2020098393A
JP2020098393A JP2018235471A JP2018235471A JP2020098393A JP 2020098393 A JP2020098393 A JP 2020098393A JP 2018235471 A JP2018235471 A JP 2018235471A JP 2018235471 A JP2018235471 A JP 2018235471A JP 2020098393 A JP2020098393 A JP 2020098393A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
unit
mining
value
arithmetic processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018235471A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7079193B2 (ja
Inventor
田中 洋一
Yoichi Tanaka
洋一 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho Gas Co Ltd
Original Assignee
Toho Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toho Gas Co Ltd filed Critical Toho Gas Co Ltd
Priority to JP2018235471A priority Critical patent/JP7079193B2/ja
Publication of JP2020098393A publication Critical patent/JP2020098393A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7079193B2 publication Critical patent/JP7079193B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)

Abstract

【課題】電力コスト倒れを抑制しつつプールマイニングを実施することができる仮想通貨マイニングシステムを提供すること。【解決手段】各メンバーのマイニング用演算処理装置1でマイニングを行わせるとともに,管理サーバー20により各メンバーへの対価還元額を決定するシステムであって,各メンバーのマイニング用演算処理装置1はそれぞれ,演算処理部と,マイニングの実行に伴う消費電力値を取得する消費電力取得部と,消費電力値を管理サーバー20に送信する送信部とを有し,管理サーバー20は,各メンバーからの送信内容を受信する受信部24と,受信した消費電力値に単価係数を掛けて各メンバーへの対価還元値を算出する電力還元部29と,対価還元値をメンバーごとに累積して記憶するメンバーデータベース23と,適宜のタイミングでメンバーごとの対価還元値の累積値をそのメンバーへの対価還元額と決定する還元額決定部26とを有する。【選択図】図4

Description

本発明は,仮想通貨のマイニングを,複数のメンバーで演算処理を分担しつつ行う,仮想通貨マイニングシステムに関するものである。
仮想通貨のマイニングの実施手法の1つとして,プールマイニング(例えば非特許文献1,2)という手法がある。この手法では,複数のメンバーからなるグループでマイニングを実施し,報酬をメンバー間で分配する。この手法では,分配される報酬が,メンバーにとってはマイニングを実施することによるメリットとなる。
https://hakaisha.net/articles/423「プールマイニングの仕組みとは?シェアとおすすめマイニングプールも紹介するよ」 https://en.wikipedia.org/wiki/Mining_pool「Mining pool」
しかしながら前記した従来の技術には,次のような問題点があった。マイニングの実施のためには演算処理装置を稼働させるので,メンバーとしては電力を消費しなければならない。消費する電力はコスト要因であるので,メンバーとしての正味のメリットがその分減少してしまう。電力のコスト単価は必ずしも一定ではないので,マイニングの実施を各メンバーの裁量に委ねていたのでは,電力コストがマイニングの報酬を上回ってしまうこともあった。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,メンバーにおける電力コスト倒れを抑制しつつプールマイニングを実施することができる仮想通貨マイニングシステムを提供することにある。さらにより好ましくは,電力コストがより低い状況のときに集中的にマイニングを実施させるようにした仮想通貨マイニングシステムをも提供しようとする。
本発明の一態様における仮想通貨マイニングシステムは,管理者が各メンバーにマイニング用演算処理装置を持たせて管理者名義でマイニングを行わせるとともに,管理者の管理サーバーにより各メンバーのマイニング用演算処理装置の動作状況を監視して,各メンバーへの対価還元額を決定するシステムであって,各メンバーのマイニング用演算処理装置はそれぞれ,マイニングを実行する演算処理部と,演算処理部でのマイニングの実行に伴う消費電力を指標する消費電力値を取得する消費電力取得部と,取得された消費電力値を管理サーバーに送信する送信部とを有し,管理サーバーは,各メンバーのマイニング用演算処理装置の送信部からの送信内容を受信する受信部と,受信部で受信した消費電力値にあらかじめ定められた単価係数を掛けて各メンバーへの対価還元値を算出する電力還元部と,算出された対価還元値をメンバーごとに累積して記憶するメンバーデータ記憶部と,あらかじめ定められたタイミングで,メンバーデータ記憶部に記憶されているメンバーごとの対価還元値の累積値を,そのタイミングでの各メンバーへの対価還元額と決定するとともに,累積値をリセットする還元額決定部とを有する構成とされているものである。
上記態様における仮想通貨マイニングシステムでは,各メンバーのマイニング用演算処理装置によるプールマイニングを行う。ここで本システムでは,各メンバーのマイニング用演算処理装置が消費電力取得部を有しており,演算処理部でのマイニングの実行に伴う消費電力値を取得するようになっている。取得された消費電力値は送信部により管理サーバーに送信される。管理サーバー側では,メンバー側からの送信内容を受信部で受信する。そして電力還元部では,受信した消費電力値にあらかじめ定められた単価係数を掛けて各メンバーへの対価還元値を算出する。得られた対価還元値はメンバーごとにメンバーデータ記憶部に累積して記憶される。そして,あらかじめ定められた適宜のタイミングで還元額決定部により,メンバーごとの対価還元値の累積値が,そのタイミングでの各メンバーへの対価還元額と決定される。ここのときメンバーデータ記憶部上の累積値はリセットされる。これにより,各メンバーに消費電力に見合う対価還元値を付与しつつ,システム全体として効率よくマイニングを行うことができる。
ここで,各メンバーによるマイニングが管理者名義で行われるというのは,マイニングにより得られる仮想通貨の少なくとも一部が管理者に帰属することをいう。ただし管理者自身は必ずしもマイニングプールの運営者である必要はない。管理サーバーも,マイニングプールサーバーである必要はない。管理サーバーがマイニングプールサーバーでない場合でも,管理サーバーが各メンバーのマイニング用演算処理装置の動作状況を監視して,各メンバーへの対価還元額を決定する点は同じである。各メンバーが異なるマイニングプールに参加していてもよい。それぞれのマイニングプールでの収益の少なくとも一部が管理者に帰属すればよい。
上記態様の仮想通貨マイニングシステムはさらに,各メンバーのマイニング用演算処理装置がそれぞれ,演算処理部でのマイニングの実行の際のハッシュレートを算出するハッシュレート算出部を有し,各メンバーの送信部は,算出されたハッシュレートをも管理サーバーに送信するように構成されたものであり,管理サーバーが,電力還元部の演算に先立ち単価係数を,受信部で受信したハッシュレートの値が高いほど高くなり低いほど低くなるように定める係数決定部を有することが望ましい。あるいは係数決定部に替えて,受信部で受信したハッシュレートの値にあらかじめ定められた調整係数を掛けて各メンバーへの対価還元値を算出するハッシュレート還元部を有していてもよい。このようにすることで,消費電力のみならず演算処理部でのハッシュレートも対価還元額に反映されることとなる。これにより,より効率のよいマイニングが行われる。
上記のいずれかの態様の仮想通貨マイニングシステムはさらに,各メンバーが自家発電電源と商用電力系統とのいずれからも電力を受けられるものであり,各メンバーのマイニング用演算処理装置がそれぞれ,商用電力系統からの受電量および自家発電電源の発電量のうち少なくとも発電量を取得する受電状況取得部と,受電量が発電量に対して過剰であることを示すあらかじめ定めた過受電状況にあるか否かを判定する過受電判定部と,演算処理部の演算能力を,過受電状況にあると判定されている場合には過受電状況にあると判定されていない場合よりも低くする能力調整部とを有することが望ましい。これにより,電力コストがより低い状況のときに集中的にマイニングが実施されることとなる。したがって,電力コストの低い自家発電電源の電力をなるべく有効に活用しつつマイニングを行うことができる。
あるいは,各メンバーのマイニング用演算処理装置が過受電判定部を有する替わりに,各メンバーの送信部が,受電量および発電量をも管理サーバーに送信するように構成されており,管理サーバーが,受信部で受信した受電量が受信部で受信した発電量に対して過剰であることを示すあらかじめ定めた過受電状況にあるか否かを各メンバーについて個別に判定する過受電判定部と,各メンバーの演算処理部の演算能力を,当該メンバーについて過受電状況にあると判定されている場合には,過受電状況にあると判定されていない場合よりも低くするよう,各メンバーの能力調整部に指示する能力指示部とを有するものとしてもよい。つまり過受電状況の判定機能はメンバー側と管理サーバー側とのいずれにあってもよい。
上記のいずれかの態様の仮想通貨マイニングシステムではまた,各メンバーのマイニング用演算処理装置がそれぞれ,演算処理部でマイニングを行った時間の長さであるマイニング時間を取得する計時部を有し,各メンバーの送信部は,取得されたマイニング時間をも管理サーバーに送信するように構成されたものであり,管理サーバーは,受信部で受信したマイニング時間に基づいて,各メンバーのマイニング用演算処理装置が正常動作をしていないことを示すあらかじめ定めた異常状況にあるか否かを判定する異常判定部を有することが望ましい。これにより,各メンバーのマイニング用演算処理装置の稼働状況を管理サーバー側で監視して,異常状況にあるか否かを把握することができる。異常状況にあれば管理者としての対処が可能となる。
本構成によれば,メンバーにおける電力コスト倒れを抑制しつつプールマイニングを実施することができる仮想通貨マイニングシステムが提供されている。さらには,電力コストがより低い時間帯にて集中的にマイニングを実施させる仮想通貨マイニングシステムを提供することもできる。
実施の形態に係わるマイニングシステムの全体構成を示す模式図である。 実施の形態に係わるマイニングシステムに参加するメンバーの機能構成を示す模式図である。 実施の形態に係る演算処理装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る管理サーバーの構成を示すブロック図である。 第1の使用例における制御内容を示すフローチャートである。 第2の使用例における制御内容を示すフローチャートである。 第3の使用例における制御内容を示すフローチャートである。 管理サーバーが保有するデータベースの内容(受信データ)を示す模式図である。 管理サーバーが保有するデータベースの内容(算出データ)を示す模式図である。 変形例に係る管理サーバーの構成を示すブロック図である。 変形例に係る管理サーバーが保有するデータベースの内容(受信データ)を示す模式図である。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,図1に示す全体構成にてプールマイニングを行うシステムとして,本発明を具体化したものである。図1に示されるマイニングシステム21は,管理サーバー20と,複数のメンバー22とにより構成されている。管理サーバー20は管理者15により管理されている。管理サーバー20と各メンバー22とは,公衆回線13を介して通信可能である。各メンバー22はまた,公衆回線13を介してブロックチェーンネットワーク14に参加することができる。
図2に各メンバー22の,本形態のマイニングシステム21に参加する上での機能構成を示す。図2のメンバー22は,電力源部2と,電力消費機器群3とを保有する一般家屋である。電力消費機器群3には,演算処理装置1が含まれている。電力源部2は,電力消費機器群3へ電力Eを供給する部分である。電力源部2は,商用電力系統4から電力を購入するばかりでなく,自家発電をも行うようになっている。その自家発電のための設備として電力源部2には,太陽光発電装置5と,ガスコージェネレーション装置(以下,「CGS」)6とを有している。CGS6は,ガス燃料により発電と給湯とをいずれも行う装置である。
電力源部2にはさらに,受電電力計7,太陽光発電電力計8,CGS電力計9が設けられている。受電電力計7は,商用電力系統4から購入している電力値を出力するものである。太陽光発電電力計8は,太陽光発電装置5により発生している電力値を出力するものである。CGS電力計9は,CGS6により発生している電力値を出力するものである。このうち受電電力計7の出力値は,マイナスになることもある。太陽光発電装置5およびCGS6(主として太陽光発電装置5)の発電電力が電力消費機器群3の総電力需要を上回り逆潮流状態になったときである。
続いて,演算処理装置1について図3により説明する。図3に示されるように演算処理装置1には,演算処理部10,電力値取得部11,能力設定部12,過受電判定部16,ハッシュレート算出部18,計時部19,送受信部17が設けられている。この演算処理装置1は,基本的には管理者15に帰属し,各メンバー22に貸与されているものである。
演算処理部10は,演算処理装置1における演算処理を実行する部分である。演算処理部10には一般的に,CPU(Central Processing unit)とGPU(Graphics Processing unit)とが含まれており,本形態では両者の演算機能を利用する。ただしどちらか一方のみを有するものであっても,演算能力さえ十分あればよい。本形態における演算処理部10は,演算能力の調節が可能なものである。
電力値取得部11は,電力源部2から電力の購入状況,発電状況に関する値を取得する部分である。具体的には,受電電力計7,太陽光発電電力計8,CGS電力計9からそれぞれの出力値を取得するようになっている。電力値取得部11はまた,演算処理部10での演算処理による消費電力値も取得するようになっている。能力設定部12は,演算処理部10の演算能力を設定する部分である。すなわち,演算処理部10の動作周波数あるいは演算処理部10に動作電圧として印加する電圧を調節することで,演算処理部10の演算能力を設定する。詳細は後述する。なお演算処理装置1もむろん,電力源部2から供給される電力Eで動作する。
過受電判定部16は,メンバー22の電力消費機器群3への電力供給状況が過受電状況であるか否かを判定する部分である。過受電状況とは,電力Eのうち商用電力系統4からの購入電力(受電電力計7の出力値)の占有の程度が,あらかじめ定めた判定基準より高い状況をいう。これは,電力Eのコストが高めな状況である。太陽光発電装置5やCGS6による低コストな自家発電電力をあまり活用できていない状況だからである。一方,自家発電電力(太陽光発電電力計8,CGS電力計9の出力値の合計)が電力Eのうち前述の判定基準に照らして高い程度を占めている状況は,過受電状況ではない。過受電状況か否かの判定基準は,あらかじめ定められている。その詳細は後述する。
ハッシュレート算出部18は,演算処理部10におけるハッシュレートを算出する部分である。ハッシュレートは,マイニング処理の演算速度を示す指標である。ハッシュレートが高いほど,マイニングの効率が高い。ハッシュレートは公知の概念であり,その算出方法も公知である。計時部19は,演算処理部10がマイニング処理を行った時間を計測するタイマーである。すなわち計時部19は,演算処理部10がマイニング処理を開始した時点から終了した時点までの経過時間であるマイニング時間を計測するようになっている。
送受信部17は,公衆回線13とのデータのやりとりを行う部分である。その目的は,管理サーバー20へのデータの送信,管理サーバー20からの指令の受信,ブロックチェーンネットワーク14へのアクセスである。送受信部17から管理サーバー20へ送信されるデータには,メンバー22自身の識別情報の他に,演算処理部10での消費電力値,ハッシュレート,マイニング時間が含まれる。送受信部17はこれらのデータを電力値取得部11,ハッシュレート算出部18,計時部19から取得して管理サーバー20へ送信するようになっている。
次に管理者15側の管理サーバー20について説明する。管理サーバー20は,図4に示すように構成されている。図4の管理サーバー20には,送受信部24,還元部25,データベース23,還元額決定部26,係数決定部27,異常判定部28が設けられている。
送受信部24は,メンバー22の演算処理装置1との間で公衆回線13を介してデータの送受信を行う部分である。本形態の送受信部24では受信が主となる。受信するデータの内訳は,演算処理装置1側の送受信部17から送信されるデータとして前述したものである。図4中には1つの演算処理装置1しか示していないが,実際にはメンバー22の人数分の演算処理装置1が存在する。還元部25は,メンバー22の演算処理装置1からの受信データに基づき,その都度の還元値を算出する部分である。還元部25には,電力還元部29とハッシュレート還元部30とが設けられている。それぞれ,消費電力値に基づく算出,ハッシュレートに基づく算出を行うものである。
データベース23は,メンバー22に関する種々のデータをメンバーごとに記憶する部分である。データベース23には,還元部25で算出したメンバーごとの還元値も記憶されるようになっている。還元額決定部26は,データベース23に記憶されている還元値に基づき,各メンバー22への実際の対価還元額を適宜のタイミングで決定する部分である。係数決定部27は,還元部25での還元値の算出のために必要な単価係数を決定する部分である。単価係数は,還元値の算出に先立ちあらかじめ決定されている。異常判定部28は,メンバー22の演算処理装置1からの受信データに基づき,演算処理装置1に何らかの異常が生じているか否かを判定する部分である。この判定には,マイニング時間のデータが用いられる。
続いて,上記のように構成されている本形態のマイニングシステム21の動作を説明する。本形態のマイニングシステム21の動作はプールマイニングによるメンバー22への対価の還元であり,メンバー22の演算処理装置1の動作と管理者15の管理サーバー20の動作とに分けられる。以下,順に説明する。
まず演算処理装置1の動作を説明する。演算処理装置1の動作は端的に言えば,マイニングを実行するとともにその実行状況を管理サーバー20に報告することである。演算処理装置1は,公衆回線13と接続されている。演算処理装置1はさらに,公衆回線13を介してブロックチェーンネットワーク14に参加することができる。これにより演算処理装置1は,演算処理部10で仮想通貨のマイニングを行うことができるようになっている。なお各メンバー22の演算処理装置1によるマイニングは管理者15の名義で行われ,得られる仮想通貨は管理者15に帰属する。マイニングを実行した演算処理装置1のメンバー22には対価が還元される。これにより各メンバー22に,マイニングを実施することに対するインセンティブを付与し,なるべく多くマイニングが実施されるように仕向ける。マイニングの演算内容自体は公知である。
演算処理装置1におけるマイニングは,メンバー22が直接に演算処理装置1を操作しながら行うのではなく,内部自律により行われるようになっている。なお,本形態における演算処理装置1はマイニング専用とし,メンバー22の操作により別の演算処理を行わせるようなことはしないこととする。そしてマイニングの実行に際して,電力源部2の状況に応じて演算処理部10の演算能力を設定する。つまり,電力コストが高い状況ではマイニングの実行を抑制し,電力コストが低い状況でマイニングを集中的に実行するようにする。これにより,マイニングにより得られる対価還元額から,マイニングに要する電力コストとを差し引いた正味利益がなるべく大きくなるようにする。電力コストが高い状況とは前述の過受電状況のことであり,電力コストが低い状況とは過受電状況でない状況のことである。
過受電状況か否かの判定基準は前述のように過受電判定部16にあらかじめ定められているが,その定め方には複数通りがあり,どれでもよい。本形態の過受電判定部16に設定することができる判定基準には次のようなものがある。
第1に,自家発電の発電量が大きいこと,が挙げられる。自家発電により発電された電力を電力消費機器群3で消費する分には,商用電力系統4から電力を購入する必要がないからである。具体的には,太陽光発電電力計8の出力値とCGS電力計9の出力値との合計値に対して基準値を定める。合計値が当該基準値を上回っているとき,過受電状況でない,ということになる。合計値が当該基準値以下のときには,過受電状況である,ということになる。なお,自家発電のうち特に太陽光発電装置5の発電量は,1日のうち,得られる時間帯が限られる上,その日の天候にも左右される。このため太陽光発電装置5の発電量は,太陽光発電電力計8の出力値を実際に見てみないと分からない。
第2に,商用電力系統4からの購入電力そのものも,判定基準として使用できる。これについてはむろん,小さいことが,過受電状況でないことを示す要件である。なお,購入電力が小さいということは,深夜料金帯のように系統電力の単価が低い時間帯である可能性が高い,ということでもある。商用電力系統4からの購入電力は,受電電力計7のプラスの出力値として現れる。むろん具体的にはこれについても,基準値があらかじめ定められている。購入電力が当該基準値に満たないときに,過受電状況でない,ということになる。購入電力が当該基準値以上であるときには,過受電状況である,ということになる。
これらの折衷として,電力Eにおける購入電力と自家発電電力との構成比率により定めることもできる。例えば,購入電力が占める比率が60%以上の場合に過受電状況とし,そうでない場合には過受電状況でないこととする,といった具合に定めることができる。あるいは,購入電力から自家発電電力を差し引いた差分により定めることができる。例えば,当該差分が250W以上の場合に過受電状況とし,そうでない場合には過受電状況でないこととする,といった具合に定めることができる。
第3に,商用電力系統4への逆潮電力が大きいこと,が挙げられる。商用電力系統4への逆潮電力が大きいときには,電力消費機器群3での消費電力を増加させたとしても,逆潮電力の減少が優先する。このため,逆潮電力がゼロとならない限り商用電力系統4から電力購入は増大しないからである。特に,逆潮電力の電力会社(商用電力系統4の運営者)による買い取り価格が低下している局面においては,自家発電の過剰発電分を逆潮させることのメリットが小さいので,なるべく自家消費した方がよいのである。なお,逆潮電力の発電源は,太陽光発電装置5とCGS6とのいずれもありうるが,主として太陽光発電装置5である。太陽光発電装置5の発電量が大きい状況下でこれを意図的に縮小することは困難だからである。
商用電力系統4への逆潮電力は,受電電力計7のマイナスの出力値として現れる。したがって,受電電力計7の出力値がマイナスであってその絶対値が大きいときが,逆潮電力が大きいときである。具体的にはやはり,逆潮電力の値に対して基準値をあらかじめ定める。この基準による場合,逆潮電力が当該基準値を上回っているときは,過受電状況でない,ということになる。
第4に,CGS6の発電量がその最大発電量に対して小さいこと,が挙げられる。CGS6の発電量に余力があるときには,電力消費機器群3での消費電力を増加させたとしても,CGS6の発電量を増すことで対応できる。このため,CGS6の発電能力の範囲内では商用電力系統4から電力購入は増大しないからである。一般的に,商用電力系統4からの電力購入代よりもCGS6の運転のためのガス代の方が低いので,CGS6の発電能力を活用することのメリットが大きいのである。
CGS6の発電量についても前述の各手法と同様に,基準値があらかじめ定められる。ただしその向きは逆である。CGS6の発電量が当該基準値に満たないときに,過受電状況でない,ということになる。CGS6の発電量が当該基準値以上であるときには,過受電状況である,ということになる。具体的には,CGS6の最大発電量に対する比率(例えば80%),あるいは較差(例えば50W)で定められる。なお,CGS6の発電量に余力があることに加えて,CGS6の貯湯タンクが満杯でないこと,という条件を付加してもよい。これによりさらに電力コスト低減の効果を高めることができる。
能力設定部12では基本的に,上記のいずれかのように設定された過受電状況でないときに演算処理部10の演算能力を上昇させる。逆に過受電状況であるときには演算能力を低下させる。そして演算処理部10の演算は当然に,設定されている演算能力の範囲内で行われる。これによりマイニング演算を,電力コストの低い時間帯に集中的に行い,電力コストの高い時間帯には抑制して行うのである。これにより,マイニング演算の実行により発生する電力コストを抑制する。なお,マイニング演算の実行の抑制には,実行の停止が含まれてもよい。なお,上記の各条件における「基準値」は,互いに独立である。
上記で挙げた各種の過受電状況の1つのみを使用して演算能力を設定してもよいが,2種以上を使用することとしてもよい。メンバー22によって異なっていてもよい。以下,過受電状況の実際の使用例を3通り挙げて説明する。
[第1の使用例:CGS6の発電量と商用電力系統4への逆潮電力とを使用]
この使用例では判定基準として,受電電力計7およびCGS電力計9の出力値を使用する。この使用例における制御の内容を図5に示す。図5のフローではまず,CGS電力計9および受電電力計7の出力値を取得する(S1)。次に,CGS6の発電量(CGS電力計9の出力値)が,その基準値未満であるか否かを判定する(S2)。S2の判定がNoであった場合には,商用電力系統4からの受電電力(受電電力計7の出力値)がマイナスであるか否かを判定する(S3)。S3の判定がYesであった場合には,現在,逆潮状態であることになる。そこで,その逆潮電力(受電電力計7のマイナスである出力値の絶対値)が,その基準値以下であるか否かを判定する(S4)。
上記において,S2の判定がYesであった場合,または,S4の判定がNoであった場合には,演算能力を上昇させる(S5)。2種類の判定基準の少なくとも一方により,過受電状況でないと判定され,マイニング演算を集中的に行うべき状況にあるからである。一方,S3の判定がNoであった場合には,演算能力を低下させる(S6)。2種類の判定基準のいずれもによっても過受電状況であり,マイニング演算の実行を抑制すべき状況にあるからである。また,S4の判定がYesであった場合には,演算能力をそのままとする(S7)。
[第2の使用例:第1の使用例に対してさらに商用電力系統4からの購入電力も使用]
この使用例でも,受電電力計7およびCGS電力計9の出力値を判定基準として使用する。この使用例における制御の内容を図6に示す。図6のフローは,前述の図5のフローにおける(S3:No)→(S6)の部分に,S8〜S10のステップを追加したものである。よって,図5と同じである部分については重ねての説明を避け,追加した部分についてのみ,ここで説明する。この使用例では,商用電力系統4からの購入電力についての基準値として,上限値と,それより小さい通常値との2水準があらかじめ設定されている。
S3の判定がNoであった場合には,現在,逆潮状態ではなく商用電力系統4から電力を購入している状態にあることになる。この購入電力は,図2中の電力消費機器群3全体の電力需要を賄うためのものであるが,その中には演算処理装置1によるものも含まれている。図6のフローではこの場合,直ちにS6へ向かうのではなく,プラスである購入電力(受電電力計7の出力値そのもの)が上限値未満であるか否かを判定する(S8)。S8の判定がYesであった場合にはさらに,購入電力が通常値未満であるか否かを判定する(S9)。
上記において,S8の判定がNoであった場合には,演算能力をゼロとする(S10)。すなわちマイニング演算を停止させる。購入電力が上限値以上と大きい過受電状況にあり,電力会社との契約による規制電流値を超過するおそれもあるからである。このため,購入電力を少しでも減らすべく,また規制電流値超えによる電力遮断のダメージが演算処理装置1に生じるのを防ぐべく,演算を停止させるのである。また,この状況では太陽光発電装置5,CGS6といった低コストな発電能力を既に最大限使っているので,最もコスト高な電力である商用電力系統4からの購入電力を大量に使用している状況である。このため,マイニング演算を強行する必要もないのである。
S9の判定がNoであった場合には,演算停止まではさせないものの,演算能力を低下させる(S6)。この場合には,購入電力が上限値ほどではないものの通常値以上と比較的大きく,やはり過受電状況にある。このため,使用している電力のうち,最も高価な商用電力の占める割合が高い状態にある。このため電力コストが高い状況であるため,マイニング演算を集中的に行う必要もないからである。S9の判定がYesであった場合には,演算能力をそのままとする(S7)。受電量が通常値に満たない程度しかないため,太陽光発電装置5,CGS6といった低コストな発電能力の使用割合が十分に高く,過受電状況ではないため,電力コストが許容範囲内にあるといえるからである。
[第3の使用例:太陽光発電装置5の発電量のみを使用]
この使用例では判定基準として,太陽光発電電力計8の出力値のみを使用する。この使用例における制御の内容を図7に示す。図7のフローではまず,太陽光発電電力計8の出力値を取得する(S11)。次に,太陽光発電装置5の発電量(太陽光発電電力計8の出力値)が,その基準値以下であるか否かを判定する(S12)。
S12の判定がNoであった場合には,演算能力を上昇させる(S13)。太陽光発電によるゼロコストの自家発電電力が潤沢に得られるため,過受電状況ではなく,マイニング演算を集中的に行うべき状況にあるからである。一方,S12の判定がYesであった場合には,演算能力を低下させる(S4)。太陽光発電による自家発電電力が潤沢とはいえない過受電状況であるため,マイニング演算の実行のために必要な電力を,商用電力系統4からの受電電力で賄う必要があるからである。
上記第1〜第3の使用例で示した各フローチャートはいずれも,適宜の時間間隔(例えば1分ないし10分間隔程度)で反復して実行されるものである。これにより,図2中の電力源部2の状況に応じて演算処理部10の演算能力が随時調節されつつ,1日のトータルとしてはある程度の量のマイニング処理が実行されるのである。
上記の第1の使用例(図5)および第3の使用例(図7)では,演算能力に関してフローチャート中に,「上げる」と「下げる」が登場する。これは,演算処理部10の演算能力に高水準と低水準との2水準を設定しておくことで実現可能である。例えば,高水準における演算能力を演算処理部10の本来の演算能力そのものとし,低水準における演算能力をその半分程度とすることが考えられる。すなわちこれらのフローが「上げる」(S5,S13)で終わった場合にはその後の演算能力を高水準とし,「下げる」(S6,S14)で終わった場合にはその後の演算能力を低水準とするのである。
第2の使用例(図6)では演算能力に関して,さらに「そのまま」と「停止」が登場する。この「停止」は前述のように演算能力を一時的にゼロとすることである。「そのまま」は,演算能力の設定をそれまでのまま変更しないことである。ただし,それまで停止していて「そのまま」に至った場合には低水準の演算能力で演算を再開すればよい。あるいは,中水準という演算能力を設定しておいて,「そのまま」の場合にその後の演算能力を中水準とすることとしてもよい。
また,上記の第1の使用例および第2の使用例は,図2の電力源部2中に太陽光発電装置5および太陽光発電電力計8を備えない構成であったとしても実施可能である。また,上記の第3の使用例は,電力源部2中にCGS6およびCGS電力計9を備えない構成であったとしても実施可能である。
本形態の演算処理装置1では,上記のように演算能力を調節しつつマイニング処理を行う。そしてその際に,演算処理装置1での消費電力値が電力値取得部11により取得される。また,演算処理部10でのマイニング処理におけるハッシュレートがハッシュレート算出部18により算出される。そしてこれらの消費電力値およびハッシュレートのデータは,メンバー22自身の識別情報とともに送受信部17から管理サーバー20へ送信される。この送信は適宜の頻度で行われる。その頻度は,前述の各フローチャートが実行される頻度と同じでもよいし,別の頻度でもよい。また,計時部19により取得されたマイニング時間や,電力値取得部11により取得された各種電力値のデータをも送信するようにしてもよい。
続いて,この演算処理装置1からのデータ送信を受けた管理サーバー20側での動作を説明する。管理サーバー20側での処理は要するに,各メンバー22から送信されたデータを集計して,各メンバー22への実際の対価還元額を適宜のタイミングで決定することである。そのため管理サーバー20では,送受信部24で受信した各メンバー22からのデータを,データベース23に記憶する。図8に,データベース23の記憶内容の例を示す。図8中の「消費電力」,「ハッシュレート」の欄はそれぞれ,メンバー22側から送信された演算処理装置1での消費電力値,マイニング処理におけるハッシュレートが記録される欄である。
また,管理サーバー20の還元部25により,送受信部24で受信したデータに基づいて,各メンバー22への還元値の算出も行われる。算出された還元値もデータベース23に記憶される(図9)。還元部25での還元値の算出には,電力還元部29によるものとハッシュレート還元部30によるものとがある。
まず電力還元部29による還元値の算出について述べる。電力還元部29では,消費電力値のデータPと,あらかじめ定められた単価係数Aとの積(P×A)を算出する。この積の値を電力還元値Qとし,図9中の該当欄に記録する。単価係数Aは,係数決定部27から読み出される。係数決定部27には,管理者15が決定した単価係数Aがあらかじめ格納されている。管理者15は,商用電力系統4からの電力購入料金や,対象とする仮想通貨の換金価格の相場等を参考に単価係数Aを決定し,係数決定部27に保存しておく。市況の変化等があった場合には,管理者15は随時,単価係数Aを決定しなおして係数決定部27の保存内容を上書きすることができる。電力還元値Qの算出のためには,その時点での最新の単価係数Aが使用される。
ハッシュレート還元部30による還元値の算出は,消費電力値のデータPではなくハッシュレートのデータHに基づく。すなわちハッシュレート還元部30では,ハッシュレートのデータHと,あらかじめ定められた調整係数Bとの積(H×B)を算出する。この積の値がハッシュレート還元値Rであり,これも図9中の該当欄に記録する。調整係数Bも単価係数Aと同じく,管理者15により適宜決定され,係数決定部27に保存されているものである。
ここで述べた電力還元値Qおよびハッシュレート還元値Rの算出は,メンバー22からのデータの送信を管理サーバー20が受信する都度,その時受信したデータに対して行われる。そして,メンバー22からのデータの受信が繰り返されると,そのメンバー22について図9中に還元値が蓄積されていく。なお,電力還元値Qおよびハッシュレート還元値Rの単位はいずれも,メンバー22の所在地で通用する通貨である。
そして適宜のタイミングで,還元額決定部26による対価還元額の決定が行われる。適宜のタイミングとは例えば,毎月のあらかじめ定めた日とか,毎週のあらかじめ定めた曜日の日等である。このとき還元額決定部26は,データベース23中の,対象とするメンバー22についての図9を参照し,記録されている電力還元値Qおよびハッシュレート還元値Rの総計Sを求める。この総計Sが,当該メンバー22へのその回の実際の対価還元額となる。これにより当該対価還元額の金銭を管理者15から当該メンバー22に付与することができる。対価還元額が決定されたら当該メンバー22についての図9のそれまでの記録内容はクリアされる。
上記より,メンバー22としては基本的に,マイニングを実施すればするほど大きい対価還元額を期待することができる。演算処理装置1での消費電力値として大きな値を管理サーバー20に送信することとなるからである。また,基本的に対価還元額には演算処理装置1での消費電力が反映されるので,メンバー22から見て電力コスト倒れにはなりにくい。さらに,演算処理部10の演算能力を高くしている状況でマイニングを実施すればするほどメンバー22に有利となる。演算処理部10の演算能力が高い状況では演算量ももちろん多いが消費電力値も多いからである。また,ハッシュレートに関しても,低いよりは高い方がより大きい対価還元額を期待することができる。ハッシュレートが高いということはマイニングの効率が高いということだからである。
ただし上記のうち,ハッシュレートのデータHに基づく還元を省略して消費電力値のデータPに基づく還元のみを行うこととしてもよい。それでも本発明としては成立する。演算処理装置1でのマイニングの実施量の多寡を反映しつつ対価還元額を決定する,という基本はそれだけでも達成できるからである。その場合には,メンバー22から管理サーバー20への送信内容にハッシュレートのデータを含める必要はない。また,演算処理装置1にハッシュレート算出部18を設ける必要もない。
また,ハッシュレートのデータHを使用する場合であっても,その使用の仕方としては上記以外の方法もある。例えば,上記したような電力還元値Qとは別におよびハッシュレート還元値Rを算出する方法の他に,ハッシュレートのデータHに応じて単価係数Aを調節する方法がある。その場合には係数決定部27に,ハッシュレートのデータHに応じた複数水準の単価係数Aを保存しておく。高いハッシュレートに対応する単価係数Aほど大きく低いハッシュレートに対応する単価係数Aほど小さいことはもちろんである。そして電力還元値Qを算出する際には,ハッシュレートのデータHに応じて単価係数Aを選択し,選択された単価係数Aと消費電力値のデータPとにより電力還元値Qを算出する。このような手法でも,前述と同様の効果が得られる。もちろんその場合の各単価係数Aは,ハッシュレートのデータHとの対応関係も含めて管理者15があらかじめ定めておく。
ここでは前述のように,メンバー22側から管理サーバー20への送信内容にマイニング時間のデータを含めることができる。マイニング時間のデータは管理サーバー20では,異常判定部28で処理される。すなわち異常判定部28では,各メンバー22からのマイニング時間のデータを監視している。メンバー22側にある演算処理装置1が正常な稼動状態にあるか否かをチェックするためである。演算処理装置1に何らかの異常が発生していると,その演算処理装置1ではマイニングが十分になされないので,プールマイニングを行うマイニングシステム21の全体としての効率が悪くなってしまう。そのため,マイニング時間があまりに少ない演算処理装置1があると,それを故障機と認識して,管理者15が復旧措置を執ることができるようにする。
このため異常判定部28には,マイニング時間について,異常と判定するための異常判定基準があらかじめ設定されている。異常判定基準は,演算処理装置1が正常な稼動状態にあると認識できるための最低の稼働率であり,管理者15によりあらかじめ定められている。ある程度の期間にわたる受信データから算出される稼働率が異常判定基準を下回っていれば,そのメンバー22の演算処理装置1が異常状況にあると判定される。この場合に管理者15は,当該演算処理装置1を修理する等の措置を取ることとなる。管理サーバー20の送受信部24からメンバー22側に対して何らかの警告信号を発してもよい。
ここでマイニングシステム21の変形例について述べる。前記形態では演算処理部10の演算能力の設定を演算処理装置1の内部で行ったが,管理サーバー20側で行う構成とすることも可能である。その場合には,図10に示すように前述の過受電判定部16が管理サーバー20内に設けられることになる。さらに能力指示部31も設けられる。そして各メンバー22から管理サーバー20へ,電力関係のデータも送信する。電力関係のデータとは,商用電力系統4からの購入電力,太陽光発電装置5の発電電力,CGS6の発電電力のことである。むろんこれらのデータもデータベース23に記録される(図11)。
これにより,図5〜図7で説明したような過受電状況の判定も管理サーバー20で行うこととなる。むろんこの判定は,メンバー22ごとに個別に行われる。そして,判定結果に基づき管理サーバー20の能力指示部31からの遠隔操作により,各演算処理装置1の演算処理部10の演算能力が調節されることとなる。なお,演算能力の設定をメンバー22側で行うか管理サーバー20側で行うかがメンバー22により異なっていてもよい。
以上詳細に説明したように本実施の形態のマイニングシステム21では,各メンバー22への分担によるプールマイニングを行うに当たり,メンバー22側に置かれている演算処理装置1の消費電力を,管理サーバー20側で対価還元額の決定するための基礎としている。これにより,各メンバー22に対して電力コスト倒れのおそれを防止しつつマイニングを実施させることができる高効率なシステムとなっている。また,各メンバー22が自家発電設備(太陽光発電装置5,CGS6)を有するとともに,自家発電電力を活用できる状況(過受電状況でない状況)で演算処理装置1の演算能力を上げることとしている。これによりさらに,電力コストを抑えつつマイニングを実施できるようにしている。さらに,管理サーバー20で各メンバー22側でのマイニング時間を監視することで,万一演算処理装置1の不調があっても管理サーバー20側でそのことを把握できるようにしている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が,前記形態中で言及したもの以外にも可能である。例えば前記形態では,各演算処理装置1は管理者15の所有物であることとしたが,メンバー22の自己所有の演算処理装置1でマイニングシステム21に参加することも可能である。
また,自家発電設備を所有しないメンバー22であってもマイニングシステム21に参加することが可能である。自家発電設備を所有しないメンバー22でも,マイニングシステム21に参加することにより,演算処理装置1の消費電力に基づく対価還元額を受け取ることができるという利点があるからである。むろん,自家発電設備として太陽光発電装置5とCGS6とのうちいずれか一方のみを有するメンバー22でも,マイニングシステム21に参加することができる。
1 演算処理装置
4 商用電力系統
5 太陽光発電装置(自家発電電源)
6 ガスコージェネレーション装置
(自家発電電源)
10 演算処理部
11 電力値取得部
12 能力設定部
15 管理者
16 過受電判定部
17 送受信部(送信部)
18 ハッシュレート算出部
19 計時部
20 管理サーバー
21 マイニングシステム
22 メンバー
23 データベース
24 送受信部(受信部)
25 還元部
26 還元額決定部
27 係数決定部
28 異常判定部
29 電力還元部
30 ハッシュレート還元部
31 能力指示部
E 電力

Claims (5)

  1. 管理者が各メンバーにマイニング用演算処理装置を持たせて管理者名義でマイニングを行わせるとともに,管理者の管理サーバーにより各メンバーのマイニング用演算処理装置の動作状況を監視して,各メンバーへの対価還元額を決定する仮想通貨マイニングシステムであって,
    各メンバーのマイニング用演算処理装置はそれぞれ,
    マイニングを実行する演算処理部と,
    前記演算処理部でのマイニングの実行に伴う消費電力を指標する消費電力値を取得する消費電力取得部と,
    取得された消費電力値を前記管理サーバーに送信する送信部とを有し,
    前記管理サーバーは,
    各メンバーのマイニング用演算処理装置の前記送信部からの送信内容を受信する受信部と,
    前記受信部で受信した消費電力値にあらかじめ定められた単価係数を掛けて各メンバーへの対価還元値を算出する電力還元部と,
    算出された対価還元値をメンバーごとに累積して記憶するメンバーデータ記憶部と, あらかじめ定められたタイミングで,前記メンバーデータ記憶部に記憶されているメンバーごとの対価還元値の累積値を,そのタイミングでの各メンバーへの対価還元額と決定するとともに,前記累積値をリセットする還元額決定部とを有することを特徴とする仮想通貨マイニングシステム。
  2. 請求項1に記載の仮想通貨マイニングシステムであって,
    各メンバーのマイニング用演算処理装置はそれぞれ,前記演算処理部でのマイニングの実行の際のハッシュレートを算出するハッシュレート算出部を有し,
    各メンバーの前記送信部は,算出されたハッシュレートをも前記管理サーバーに送信するように構成されたものであり,
    前記管理サーバーは,
    前記電力還元部の演算に先立ち前記単価係数を,前記受信部で受信したハッシュレートの値が高いほど高くなり低いほど低くなるように定める係数決定部と,
    前記受信部で受信したハッシュレートの値にあらかじめ定められた調整係数を掛けて各メンバーへの対価還元値を算出するハッシュレート還元部と,
    のうちいずれか一方を有することを特徴とする仮想通貨マイニングシステム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の仮想通貨マイニングシステムであって,
    各メンバーは自家発電電源と商用電力系統とのいずれからも電力を受けられるものであり,
    各メンバーのマイニング用演算処理装置はそれぞれ,
    前記商用電力系統からの受電量および前記自家発電電源の発電量のうち少なくとも前記発電量を取得する受電状況取得部と,
    前記受電量が前記発電量に対して過剰であることを示すあらかじめ定めた過受電状況にあるか否かを判定する過受電判定部と,
    前記演算処理部の演算能力を,前記過受電状況にあると判定されている場合には前記過受電状況にあると判定されていない場合よりも低くする能力調整部とを有することを特徴とする仮想通貨マイニングシステム。
  4. 請求項1または請求項2に記載の仮想通貨マイニングシステムであって,
    各メンバーは自家発電電源と商用電力系統とのいずれからも電力を受けられるものであり,
    各メンバーのマイニング用演算処理装置はそれぞれ,
    前記商用電力系統からの受電量および前記自家発電電源の発電量のうち少なくとも前記発電量を取得する受電状況取得部と,
    前記演算処理部の演算能力を調整する能力調整部とを有し,
    各メンバーの前記送信部は,前記受電量および前記発電量をも前記管理サーバーに送信するように構成されたものであり,
    前記管理サーバーは,
    前記受信部で受信した前記受電量が前記受信部で受信した前記発電量に対して過剰であることを示すあらかじめ定めた過受電状況にあるか否かを各メンバーについて個別に判定する過受電判定部と,
    各メンバーの前記演算処理部の演算能力を,当該メンバーについて前記過受電状況にあると判定されている場合には,前記過受電状況にあると判定されていない場合よりも低くするよう,各メンバーの前記能力調整部に指示する能力指示部とを有することを特徴とする仮想通貨マイニングシステム。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載の仮想通貨マイニングシステムであって,
    各メンバーのマイニング用演算処理装置はそれぞれ,前記演算処理部でマイニングを行った時間の長さであるマイニング時間を取得する計時部を有し,
    各メンバーの前記送信部は,取得された前記マイニング時間をも前記管理サーバーに送信するように構成されたものであり,
    前記管理サーバーは,前記受信部で受信した前記マイニング時間に基づいて,各メンバーのマイニング用演算処理装置が正常動作をしていないことを示すあらかじめ定めた異常状況にあるか否かを判定する異常判定部を有することを特徴とする仮想通貨マイニングシステム。
JP2018235471A 2018-12-17 2018-12-17 仮想通貨マイニングシステム Active JP7079193B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018235471A JP7079193B2 (ja) 2018-12-17 2018-12-17 仮想通貨マイニングシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018235471A JP7079193B2 (ja) 2018-12-17 2018-12-17 仮想通貨マイニングシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020098393A true JP2020098393A (ja) 2020-06-25
JP7079193B2 JP7079193B2 (ja) 2022-06-01

Family

ID=71105941

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018235471A Active JP7079193B2 (ja) 2018-12-17 2018-12-17 仮想通貨マイニングシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7079193B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023128596A1 (ko) * 2021-12-29 2023-07-06 박가람 태양광패널을 이용한 암호화폐 채굴시스템
US11929622B2 (en) 2018-08-29 2024-03-12 Sean Walsh Optimization and management of renewable energy source based power supply for execution of high computational workloads
US11962157B2 (en) 2018-08-29 2024-04-16 Sean Walsh Solar power distribution and management for high computational workloads
US11967826B2 (en) 2017-12-05 2024-04-23 Sean Walsh Optimization and management of power supply from an energy storage device charged by a renewable energy source in a high computational workload environment

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012128673A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Sony Corp タスク管理装置、タスク管理方法、及びプログラム
JP2013138597A (ja) * 2011-12-27 2013-07-11 Ewe-Forschungszentrum Fur Energietechnologie E.V 電力需要を制御する方法及びクラウドコンピュータシステム
JP2014082703A (ja) * 2012-10-18 2014-05-08 Mitsubishi Electric Corp 管理装置、管理システム、管理方法及びプログラム
JP6345871B1 (ja) * 2017-12-27 2018-06-20 株式会社グルーツ 仮想通貨管理装置、仮想通貨管理方法及びプログラム
JP2019153032A (ja) * 2018-03-02 2019-09-12 株式会社ビットメディア コンピュータシステム、電力供給安定化方法及びプログラム
JP2019164406A (ja) * 2018-03-19 2019-09-26 東京瓦斯株式会社 報酬付与装置、方法、及びプログラム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012128673A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Sony Corp タスク管理装置、タスク管理方法、及びプログラム
JP2013138597A (ja) * 2011-12-27 2013-07-11 Ewe-Forschungszentrum Fur Energietechnologie E.V 電力需要を制御する方法及びクラウドコンピュータシステム
JP2014082703A (ja) * 2012-10-18 2014-05-08 Mitsubishi Electric Corp 管理装置、管理システム、管理方法及びプログラム
JP6345871B1 (ja) * 2017-12-27 2018-06-20 株式会社グルーツ 仮想通貨管理装置、仮想通貨管理方法及びプログラム
JP2019153032A (ja) * 2018-03-02 2019-09-12 株式会社ビットメディア コンピュータシステム、電力供給安定化方法及びプログラム
JP2019164406A (ja) * 2018-03-19 2019-09-26 東京瓦斯株式会社 報酬付与装置、方法、及びプログラム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11967826B2 (en) 2017-12-05 2024-04-23 Sean Walsh Optimization and management of power supply from an energy storage device charged by a renewable energy source in a high computational workload environment
US11929622B2 (en) 2018-08-29 2024-03-12 Sean Walsh Optimization and management of renewable energy source based power supply for execution of high computational workloads
US11962157B2 (en) 2018-08-29 2024-04-16 Sean Walsh Solar power distribution and management for high computational workloads
WO2023128596A1 (ko) * 2021-12-29 2023-07-06 박가람 태양광패널을 이용한 암호화폐 채굴시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JP7079193B2 (ja) 2022-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020098393A (ja) 仮想通貨マイニングシステム
JP7179500B2 (ja) 蓄電池管理装置、蓄電池管理方法および蓄電池管理プログラム
Khodaei et al. SCUC with hourly demand response considering intertemporal load characteristics
USRE46093E1 (en) Energy reduction
US20090063257A1 (en) Automated peak demand controller
WO2019130540A1 (ja) システム、制御装置、マイニングユニットの制御方法及びプログラム
CA2749770A1 (en) Optimization of microgrid energy use and distribution
WO2008009986A2 (en) Aggregated management system
JP6025332B2 (ja) 電力供給システム、電力供給制御装置、電力供給方法及びプログラム
JP6619673B2 (ja) 自己託送支援装置及び自己託送システム
Kota et al. Cooperatives for demand side management
WO2013046657A1 (ja) 充放電システム
Price et al. Recognition of extended dispatch horizons in California's energy markets
JP2017211947A (ja) 電力管理装置、電力システム、需要家装置、電力管理方法および電力管理プログラム
Saxena et al. Impact of LRIC pricing and demand response on generation and transmission expansion planning
JP6554785B2 (ja) 電力管理装置、電力システム、需要家装置、電力管理方法および電力管理プログラム
JP2003244841A (ja) 電力貯蔵用二次電池を用いたハイブリッドシステムの情報提供方法およびシステム
JP2020089087A (ja) 電力管理方法および電力管理システム
JP2012198889A (ja) 料金請求を生成するためのシステムおよび方法
JP6345055B2 (ja) 電力管理システム及び電力管理方法
JP6143420B2 (ja) 料金請求を生成するためのシステムおよび方法
CN113609439B (zh) 一种考虑发电侧同报价比例出清的现货市场出清方法及装置
JP2019159628A (ja) 制御装置、制御方法およびコンピュータプログラム
WO2017163934A1 (ja) 電力制御システム、制御装置、制御方法およびコンピュータプログラム
JP4508748B2 (ja) 自家発電装置集中管理システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210614

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220520

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7079193

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150