JP2020097971A - 車両の変速制御装置 - Google Patents

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元樹 中村
近藤 真実
Masamitsu Kondo
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謙太郎 神崎
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Abstract

【課題】駆動力源を用いずに入力軸の回転数を増大させてダウンシフトすることが可能な車両の変速制御装置を提供する。【解決手段】走行時に目標ギヤ段へダウンシフトする場合に、駆動力源と変速機との間に設けられたクラッチ機構を解放し(ステップS2)、出力軸の回転数が入力軸の回転数より高い場合であって、かつ目標の変速段を設定する切替機構の回転数と目標ギヤ段における変速ギヤの回転数との差が予め定められた所定の回転数差になった際に(ステップS5)、切替機構を前記変速ギヤ側へアクチュエータによって作動させ、かつ切替機構のリングに形成された傾斜面に前記変速ギヤの歯を掛けて前記変速ギヤの回転数を上昇させるように構成されている(ステップS6)。【選択図】図4

Description

この発明は、変速比を段階的に変化させることができる車両の変速制御装置に関し、特に、所定の変速段を設定するための切替機構(係合機構)に噛み合い式の切替機構を用いた車両の変速制御装置に関するものである。
この種の変速機が特許文献1に記載されている。具体的には、特許文献1に記載された変速機は、複数の変速ギヤと、その変速ギヤに軸線方向で隣り合う位置に配置され出力軸と変速ギヤとが一体回転あるいは相対回転する状態を切り替える切替機構(クラッチ機構)と、前記切替機構をストロークさせるシフト機構とを備え、切替機構を作動させることで複数のギヤ段を設定可能に構成されている。また、前記変速ギヤには、切替機構に対向する面に複数の噛合歯が設けられている。さらに、前記切替機構は、第1リングと、第2リングと、その第1リングと第2リングとを軸線方向で相互に接近する方向に付勢するスプリングとを備え、前記変速ギヤに対向する面には前記噛合歯と噛み合う係合歯が形成されている。そして、前記第1リングおよび第2リングのうち前記変速ギヤと隣り合うリングからその変速ギヤに向かって突き出す係合歯には、傾斜面が形成されている。
特開2018−044613号公報
特許文献1に記載された変速機は、上述したように前記第1リングおよび第2リングのうち変速ギヤと隣り合うリングからその変速ギヤに向かって突き出す係合歯に傾斜面が形成されているから、変速ギヤとリングとが相対回転した際に変速ギヤの噛合歯が傾斜面に接触すると、噛合歯が傾斜面によって押し出されて噛合歯と係合歯との噛み合いを確実に解除することができる、とされている。一方、この変速機において、ダウンシフトする際には、ステップ的に変速することが想定されるものの、前記傾斜面が形成された前記リングの形状では、入力軸の回転数の方が出力軸の回転数より高回転数であることが要求される。具体的には、出力軸の回転数(すなわち切替機構の回転数)の方が入力軸の回転数(変速ギヤの回転数)より大きい場合には、前記ドグリングに形成された傾斜面によって、係合あるいは同期できない(ドグ歯がはじかれる)おそれがあるためである。
一方、入力軸の回転数を出力軸の回転数より高回転数にするには、例えばエンジン回転数(あるいはモータ回転数)を増大させることで入力軸の回転数を引き上げることが想定されるものの、そのような場合には、エンジンの吹き上げ音ならびにNVが大きくなるおそれがある。また、エンジンで入力軸の回転数を引き上げた場合には燃料を消費することになるため燃費が低下するおそれがある。
この発明は上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、駆動力源を用いずに入力軸の回転数を増大させてダウンシフトすることが可能な車両の変速制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、駆動力源と、前記駆動力源の出力側に設けられ、かつ変速比をステップ的に変化させる有段式の変速機と、前記駆動力源と前記変速機との間に配置されたクラッチ機構とを備え、前記変速機は、出力軸と相対回転可能に連結されかつ入力軸にトルク伝達可能に連結された複数の変速ギヤと、前記出力軸と一体回転しかつ所定の目標ギヤ段を設定するために係合される噛み合い式の切替機構と、前記切替機構を作動するアクチュエータとを備え、前記切替機構は、環状のリングと、前記目標ギヤ段における変速ギヤと隣り合う前記リングからその変速ギヤに向かって突き出して形成された係合歯とを備え、前記係合歯は傾斜面を有し、前記目標ギヤ段へのダウンシフト時に前記切替機構を前記アクチュエータで作動させるように構成された車両の変速制御装置において、前記車両を制御するコントローラを更に備え、前記コントローラは、走行時に前記目標ギヤ段へダウンシフトする場合に、前記クラッチ機構を解放し、前記出力軸の回転数が前記入力軸の回転数より高い場合であって、かつ前記切替機構の回転数と前記目標ギヤ段における変速ギヤの回転数との差が予め定められた所定の回転数差になった際に、前記切替機構を前記アクチュエータにより前記目標ギヤ段における変速ギヤ側へ作動させ、かつ前記傾斜面に前記目標ギヤ段における変速ギヤの歯を掛けて前記変速ギヤの回転数を上昇させるように構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、駆動力源を用いずに入力回転数を増大させるように構成されている。具体的には、駆動力源と変速機との間のクラッチ機構を解放し、次段(目標ギヤ段)へダウンシフトを実行する際に、入力軸の回転数(変速ギヤの回転数)と出力軸の回転数(切替機構の回転数)との差が予め定められた所定の回転数差(許容回転数差)となった際に切替機構を目標ギヤ段における変速ギヤ側に作動させるように構成されている。つまり、ダウンシフトを実行可能な回転数差になった際に、切替機構の係合動作を開始するように構成されている。またその際に、リングに形成された傾斜面に変速ギヤの歯を掛ける(引っ掛ける)ように構成されている。そのため、その歯の引っ掛かりにより入力回転数が出力回転数に連れられて上昇、言い換えれば入力回転数は引き上げられる。それにより、駆動力源を用いずに入力回転数を引き上げることができ、連続したダウンシフトを実行することが可能となる。そして、そのように駆動力源を用いずに変速することで、エンジンで入力回転数を引き上げた場合に比べて、エンジンの吹き上げ音による違和感ならびにNVの発生を抑制もしくは回避できる。また併せてエンジンを用いないことにより燃費を向上させることができる。
この発明で対象とする車両の駆動システムの一例を示す図である。 図1の変速機における各ギヤ段に変速するためのシフト機構の概要を示す斜視図である。 DDR切替機構を説明するための図である。 この発明の実施形態における制御例を説明するためのフローチャートである。 図4の実施例を実行した場合の各パラメータの変化を説明するためのタイムチャートである。
この発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、この発明を具体化した場合の一例に過ぎず、この発明を限定するものではない。
この発明の実施形態で制御対象にする車両は、例えばエンジン、ならびに、二つのモータを動力源とするハイブリッド車両である。第1モータはエンジンの出力側に配置され、エンジンが出力するエンジントルクを受けて駆動されることにより発電する機能を有している。第2モータは、駆動輪に対して動力伝達可能に連結されている。そして、エンジンおよび第1モータと駆動輪との間に、それらの間で選択的にトルクの伝達および遮断を行う係合機構が設けられている。したがって、この発明の実施形態におけるハイブリッド車両は、係合機構を解放することにより、駆動系統からエンジンおよび第1モータを切り離すことができる。その状態で、第2モータが出力するモータトルクによってハイブリッド車両を走行させることができる。すなわち、ハイブリッド車両を第2モータを駆動力源とする電気自動車として走行させることができる。一方、係合機構を係合することにより、少なくとも、エンジントルクによってハイブリッド車両を走行させることができる。あるいは、エンジントルクおよび第2モータのモータトルクでハイブリッド車両を走行させることができる。また、エンジントルクおよび第2モータのモータトルクに加え、第1モータが出力するモータトルクでハイブリッド車両を走行させることもできる。
図1に、この発明の実施形態で制御対象にするハイブリッド車両の駆動システム(駆動系統および制御系統)の一例を示してある。また、この図1に示す例では、四輪駆動車(4WDあるいはAWDと称される)の例を示しており、ここに示す例は、エンジン1を車両(車体)Veの中央に配置し、エンジン1の動力を後輪2に伝達するいわゆるMR(ミッドシップエンジン・リヤドライブ)車をベースとした四輪駆動車の例である。図1に示すハイブリッド車両(以下、車両と記す)Veは、動力源として、前述のエンジン(ENG)1、ならびに、後輪2にトルクを伝達可能な第1モータ(リア・モータ)3、および、前輪4にトルクを伝達可能な第2モータ(フロント・モータ)5を備えている。また、車両Veは、他の主要な構成要素として、バッテリ(BATT)6、自動変速機7、パワーコントロールユニット(PCU)8、クラッチ機構9、および、ECU(電子制御装置)10を備えている。なお、対象とする車両Veは、少なくとも後輪駆動の車両であればよく、したがって図1に示すMR車に限られず、FR(フロントエンジン・リヤドライブ)車、あるいは、RR(リヤエンジン・リヤドライブ)車であってもよい。
エンジン1は、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関であり、出力の調整、ならびに、始動および停止などの作動状態が電気的に制御されるように構成されている。ガソリンエンジンであれば、スロットルバルブの開度、燃料の供給量または噴射量、点火の実行および停止、ならびに、点火時期などが電気的に制御される。ディーゼルエンジンであれば、燃料の噴射量、燃料の噴射時期、あるいは、EGR[Exhaust Gas Recirculation]システムにおけるスロットルバルブの開度などが電気的に制御される。またエンジン1は、エンジンブレーキにより後輪2に減速力を発生させる。
第1モータ(リア・モータ)3は、エンジン1の出力側に配置されている。第1モータ3は、少なくとも、エンジン1が出力するエンジントルクを受けて駆動されることにより電気を発生する発電機としての機能を有している。この発明の実施形態における車両Veでは、第1モータ3は、電力が供給されることにより駆動されてモータトルクを出力する電動機としての機能も有している。すなわち、第1モータ3は、発電機能を有するモータ(いわゆる、モータ・ジェネレータ)であり、例えば、永久磁石式の同期モータ、あるいは、誘導モータなどによって構成されている。第1モータ3には、パワーコントロールユニット(Rr−PCU)8aを構成するインバータ(図示せず)を介して、バッテリ6が接続されている。したがって、第1モータ3を発電機として駆動し、その際に発生する電気をバッテリ6に蓄えることができる。また、バッテリ6に蓄えられている電気を第1モータ3に供給し、第1モータ3を電動機として駆動してモータトルクを出力することもできる。なお、第1モータ3は、図1に示すようにエンジン1に直接連結されているものの、この構成に替えて、歯車機構などの伝動機構を介して連結してもよい。また、そのエンジン1と第1モータとの間にダンパ機構やトルクコンバータなどの機構を配置してもよい。
第2モータ(フロント・モータ)5は、少なくとも、電力が供給されることにより駆動されてモータトルクを出力する電動機としての機能を有している。この発明の実施形態における車両Veでは、第2モータ5は、外部からトルクを受けて駆動されることによって電気を発生する発電機としての機能も有している。すなわち、第2モータ5は、上記の第1モータ3と同様に、発電機能を有するモータ(いわゆる、モータ・ジェネレータ)であり、例えば、永久磁石式の同期モータ、あるいは、誘導モータなどによって構成されている。第2モータ5には、パワーコントロールユニット(Fr−PCU)8bを構成するインバータを介して、バッテリ6が接続されている。したがって、バッテリ6に蓄えられている電気を第2モータ5に供給し、第2モータ5を電動機として駆動してモータトルクを出力することができる。また、後述するように、第2モータ5は、前輪4に対して動力伝達可能に連結されている。したがって、前輪4から伝達されるトルクによって第2モータ5を発電機として駆動し、その際に発生する回生電力をバッテリ6に蓄えることもできる。さらに、第1モータ3および第2モータ5は、インバータを介して、互いに電力の授受が可能なように接続されている。例えば、第1モータ3で発生した電気を、直接、第2モータ5に供給し、第2モータ5でモータトルクを出力することも可能である。
バッテリ6は、上記の第1モータ3および第2モータ5で発生した電気を蓄える蓄電装置であり、第1モータ3および第2モータ5に対して、それぞれ、電力の授受が可能なように接続されている。したがって、上記のように第1モータ3で発生した電気をバッテリ6に蓄えることができる。また、バッテリ6に蓄えた電気を第1モータ3に供給し、第1モータ3を駆動することができる。同様に、上記のように第2モータ5で発生した電気をバッテリ6に蓄えることができる。また、バッテリ6に蓄えた電気を第2モータ5に供給し、第2モータ5を駆動することができる。なお、蓄電装置としては、図1に示すようなバッテリ6に限らず、例えば、キャパシタ(コンデンサ)であってもよい。
自動変速機7は、図1に示すようにエンジン1と同一の軸線上に配置され、かつ第1モータ3の出力側に配置されており、エンジン1および第1モータ3と後輪2との間でトルクを伝達する変速機構である。自動変速機7は、要は、入力回転数の出力回転数に対する比率を適宜に変更できる機構であって、複数の変速比をステップ的に設定することができる。図1に示す例では、係合機構(切替機構)を係合もしくは解放させることにより駆動トルクの伝達経路を変えて変速を実行するように構成された有段自動変速機によって構成されている。具体的には、第1ドグリングと第2ドグリングとの2つのリングと、その第1ドグリングと第2ドグリングとを相互に接近させる方向に付勢するスプリングとを備えたダブルドグリング機構(以下、DDR切替機構と記す)11を有する多段変速機(例えば前進8速)が用いられている。なお、この自動変速機7は前進8速に限られず、それ以下あるいはそれ以上の多段変速機を用いてもよい。
図2および図3はそのDDR切替機構11を含む自動変速機7の概要を説明する図であって、図2は各ギヤ段に変速するのに必要なシフト操作力をDDR切替機構11に付与するシフト機構(アクチュエータ)12の概要を示す斜視図である。また図3は、DDR切替機構11の構成を模式的に示す図であって、特にDDR切替機構11が変速ギヤ段側にストロークして所定の変速ギヤの噛合歯がDDR切替機構11側に入り込む例を示している。なお、図2においては、所定のギヤ段を設定するための2つのDDR切替機構11a,11bを示しており、その他のDDR切替機構は省略し、ならびに、DDR切替機構11a,11bと隣り合う位置に配置される一方の変速ギヤについても省略している。以下に、DDR切替機構11aを例として説明する。なお、DDR切替機構11bについては、DDR切替機構11aと同様の構成であるためその説明を省略する。
具体的には、DDR切替機構11aは、各ギヤ段(変速ギヤ)を形成する際の切替機構(すなわちクラッチ機構)であって、図3に示すように、主に円盤状の第1ドグリング13、円盤状(ディスク状)の第2ドグリング14、第1ドグリング13および第2ドグリング14のそれぞれに形成された複数の係合歯15,16,17,18、軸線C方向(リング移動方向)で貫通する貫通孔20,21、および、第1ドグリング13と第2ドグリング14とを相互に接近させる方向に付勢するスプリング22から構成されている。なお、図3に示す符号19は、係合歯17と噛み合う変速ギヤにおける噛合歯である。
より具体的には、第1ドグリング13の軸線C方向で図示しない所定のギヤ(紙面下側)と向かい合う側の面には、その所定のギヤに向かって突設された複数の第1係合歯15が周方向で等角度間隔に形成されている。第1係合歯15は、第1ドグリング13が前記所定のギヤ側に向かって軸線C方向に移動した際に、その所定のギヤに形成されている噛合歯と噛み合う位置に形成されている。また、第1ドグリング13の軸線C方向で第2ドグリング14と向かい合う面には、その第2ドグリング14に向かって突き出す複数の第2係合歯16が周方向で等角度間隔に形成されている。第2係合歯16は、組付後において第2ドグリング14に形成された貫通孔20を貫通し、所定のギヤ(例えば図2の第2速ギヤ23a)の噛合歯と噛み合い可能に構成されている。
そして、第1ドグリング13には、その第1ドグリング13を軸線C方向に貫通する複数の貫通孔20が、周方向で等角度間隔に形成されている。貫通孔20は、組付後において第2ドグリング14の後述する第4係合歯18が貫通する位置に形成されている。
同様に第2ドグリング14の軸線C方向でギヤ(例えば第2速ギヤ)23aと向かい合う側の面には、その第2速ギヤ23aに向かって突設された複数の第3係合歯17が、周方向で等角度間隔に形成されている。第3係合歯17は、第2ドグリング14が第2速ギヤ23a側に向かって軸線C方向に移動した際に、第2速ギヤ23aに形成されている噛合歯19と噛み合う位置に形成されている。なお、噛合歯19は、軸線C方向で切替機構11aと向かい合う側の面であって、第2係合歯16および第3係合歯17と噛合可能な位置に形成(突設)されている。また、第2ドグリング14の軸線C方向で第1ドグリング13と向かい合う面には、その第1ドグリング13に向かって突き出す複数の第4係合歯18が周方向で等角度間隔に形成されている。第4係合歯18は、組付後において第1ドグリング13の貫通孔20を貫通し、図示しない所定のギヤの噛合歯と噛合可能に構成されている。また、図3に示す第3係合歯17の一方の歯は、噛合歯19との噛み合いにおいて誤係合を防止するために、傾斜面(スロープ)24が形成されている。
そして、第2ドグリング14には、その第2ドグリング14を軸線C方向に貫通する複数の貫通孔21が、周方向で等角度間隔に形成されている。貫通孔21は、組付後において第1ドグリング13の第2係合歯16が貫通する位置に形成されている。
なお、DDR切替機構11aにおける第1ドグリング13の内周部と第2ドグリング14の内周部とには、図2に示すようにスリーブ25が設けられ、そのスリーブ25を介して第1ドグリング13および第2ドグリング14が出力軸26にスプライン嵌合され、その第1ドグリング13および第2ドグリング14は、出力軸26に対して一体回転可能となるとともに、出力軸26に対して軸線C方向への相対移動可能に構成されている。
なお、上述した第2速ギヤ23aなど各変速ギヤは、出力軸26に対して相対回転可能に連結されかつ自動変速機7の入力軸7aにトルク伝達可能に連結されている。
つぎに、シフト機構12について図2を参照しつつ説明する。シフト機構12は、各DDR切替機構11に嵌合するシフトフォーク27と、そのシフトフォーク27を保持する保持シャフト28と、シフトバレル29とを備えて構成されている。保持シャフト28およびシフトバレル29は、出力軸26の軸線Cと平行に配置されている。
DDR切替機構11の外周部には、環状の凹溝30が形成されており、その凹溝30にシフトフォーク27が嵌合している。
シフトフォーク27は、二股状に形成されて凹溝30と嵌合する嵌合部31と、保持シャフト28によって保持される保持部32とから構成されている。シフトフォーク27の保持部32は、保持シャフト28の軸線C方向への相対移動可能に嵌め付けられている。これより、シフトフォーク27は、保持シャフト28に保持された状態で、軸線C方向(ギヤ23a側あるいはギヤ23b側)への移動が許容されている。
また、シフトフォーク27の保持部32には、図示しない突起が形成されており、この突起がシフトバレル29に形成されているシフト溝33と係合されている。シフト溝33は、シフトバレル29の周方向の一部が屈曲しており、シフトバレル29が回転し、前記突起がこの屈曲した部位と接触すると、突起がシフト溝33の形状に応じて軸線C方向に移動させられる。これにより、突起に連動してシフトフォーク27が軸線C方向に移動させられる。また、シフトフォーク27が軸線C方向に移動させられると、シフトフォーク27および凹溝30を介してDDR切替機構11を軸線C方向へ移動する力、すなわちDDR切替機構11の作動状態を切り替えるために必要なシフト操作力が付与される。
そして、DDR切替機構11aは、図2に示すように軸線C方向で第2速ギヤ23aと隣り合う位置に配置され、シフトフォーク27を軸線C方向にストロークさせることで第2速ギヤ23aあるいは図示しない(紙面左側)ギヤとを選択的に連結する。具体的には、DDR切替機構11aは、第2速ギヤ23aと出力軸26とが一体的に回転する状態と、第2速ギヤ23aと出力軸26とが相対回転する状態とに切り替え可能に構成されている。つまり、第2速ギヤ23aと出力軸26とが一体的に回転する状態に切り替えられると、第2速が成立する。
また、同様にDDR切替機構11bは、図2に示すように軸線C方向で第3速ギヤ23bと隣り合う位置に配置され、シフトフォーク27を軸線C方向にストロークさせることで第3速ギヤ23bあるいは図示しない(紙面右側)ギヤとを選択的に連結する。具体的には、DDR切替機構11bは、第3速ギヤ23bと出力軸26とが一体的に回転する状態と、第3速ギヤ23bと出力軸26とが相対回転する状態とに切り替え可能に構成されている。つまり、第3速ギヤ23bと出力軸26とが一体的に回転する状態に切り替えられると、第3速が成立する。
なお、図示しないその他のDDR切替機構についても同様に、シフトバレル29が回転することで、シフト溝33および突起を介してシフトフォーク27から軸線方向へ移動する力が付与されるように構成されている。また、上記のシフトバレル29に形成されて各切替機構11の突起と嵌合する各シフト溝33は、屈曲する部位が周方向で異なる位置に形成されている。具体的には、シフトバレル29が回転するに従い、第1速のギヤ段から第8速のギヤ段の順番で順次変速されるように各シフト溝33の形状が形成されている。また、その第1速から第8速の各ギヤ段の間はそれぞれニュートラル位置とされている。なお、その他このDDR切替機構11を有する自動変速機7の構成は前掲の特許文献1に記載されているものと同様のためここではその説明を省略する。
そして、図1に示すように自動変速機7はリヤデファレンシャルギヤ34に連結され、すなわちそのリヤデファレンシャルギヤ34ならびにドライブシャフト35を介して左右の後輪2にトルクを伝達するように構成されている。
また、その自動変速機7とエンジン1および第1モータ3との間には、選択的にトルクの伝達および遮断を行うクラッチ機構9が設けられている。したがって、この発明の実施形態における車両Veは、クラッチ機構9を解放することにより、駆動系統からエンジン1および第1モータ3を切り離すことができ、それとは反対にクラッチ機構9を係合することにより、駆動系統とエンジン1および第1モータ3とを連結することができる。
パワーコントロールユニット(PCU)8は、インバータやコンバータ(共に図示せず)を含み、モータの温度やモータの出力を調整する。なお、図1に示す車両Veでは第1モータ3に連結されたRrーPCU8aと、第2モータ5に連結されたFrーPCU8bとが設けられている。
また、前述の第2モータ5は、車両Veの前輪4側に配置されており、モータトルクを前輪4に伝達して駆動力を発生することが可能なように、車両Veの駆動系統に連結されている。図1に示す例では、第2モータ5の出力軸が、減速ギヤ対36に連結され、すなわち、第2モータ5が出力するモータトルクは、その減速ギヤ対36およびフロントデファレンシャルギヤ37で増幅され、ドライブシャフト38を介して左右の前輪4に伝達される。したがって、車両Veは、エンジン1を停止した状態で、第2モータ5が出力するモータトルクを前輪4に伝達して駆動力を発生することが可能である。また、クラッチ機構9を解放した状態でエンジン1を運転し、エンジントルクで第1モータ3を駆動して発電させるとともに、第2モータ5のモータトルクを前輪4に伝達して駆動力を発生することが可能である。そして、クラッチ機構9を係合した状態でエンジン1を運転し、エンジントルクおよび第2モータ5のモータトルクを後輪2ならびに前輪4に伝達して駆動力を発生することが可能である。
ECU10は、この発明の実施形態における「コントローラ」に相当し、図1に示す例では、主に第1モータ3、第2モータ5、自動変速機7、クラッチ機構9、および、バッテリ6をそれぞれ制御する。なお、図示しないものの、その他エンジン1を制御するECUが設けられている。それらECU10は、例えばマイクロコンピュータを主体にして構成される電子制御装置である。ECU10には、各種センサから検出または算出されたデータが入力される。その入力されるデータは、例えばアクセル開度、車速、ステアリングの舵角、車両の前後加速度や横加速度、ブレーキ踏力もしくはブレーキペダルの踏み込み量、バッテリ6の充電残量、前輪4および後輪2の車輪速度などである。また、ECU10は、入力された各種データおよび予め記憶させられているデータや計算式等を使用して演算を行う。そして、ECU10は、その演算結果を制御指令信号として出力し、上記第1モータ3、第2モータ5、バッテリ6、クラッチ機構9、および、自動変速機7をそれぞれ制御するように構成されている。
この発明の実施形態における車両Veは、上述したエンジン1、第1モータ3、第2モータ5、自動変速機7、および、クラッチ機構9などを、それぞれECU10で制御することにより、複数の走行モードで走行することが可能である。すなわち、車両Veは、エンジン1を停止した状態で、第2モータ5が出力するモータトルクを前輪4に伝達して駆動力を発生させるEV走行モード、クラッチ機構9を解放した状態でエンジン1を運転し、エンジントルクで第1モータ3を駆動して発電させるとともに、第2モータ5のモータトルクを前輪4に伝達して駆動力を発生させるシリーズHV走行モード、クラッチ機構9を係合した状態でエンジン1を運転し、エンジントルクおよび第2モータ5(ならびに第1モータ3)のモータトルクを後輪2および前輪4に伝達して駆動力を発生させるパラレルHV走行モードのいずれかの走行モードを設定して走行する。なお、このような各走行モードの切り替えは、例えば要求駆動力および車速をパラメータとするモードの切り替えマップを用いて設定される。
このように構成された車両Veは、上述したようにシリーズHV走行モードおよびパラレルHV走行モードで走行することが可能であって、例えばパラレルHV走行モードからシリーズHV走行モードに切り替える場合には、自動変速機7のギヤ段を低速段側のニュートラル位置に設定する。一方、所定の車速で走行中に、その自動変速機7のギヤ段を低速段側のニュートラル位置に設定するにあたり、ドグ歯を係合して変速する自動変速機7では、自動変速機7の耐久性などを考慮して1段ずつダウンシフトを実行することが通常である。また、そのダウンシフトを実行する際に、自動変速機7における入力軸7aの回転数(以下、入力回転数と記す)と出力軸26の回転数(以下、出力回転数と記す)との差は少なくともドグ歯が係合を開始可能な所定の回転数差でないと変速できず、したがって、通常制御ではエンジン1(あるいは第1モータ3)によって入力回転数を引き上げることが想定される。しかしながら、そのようにエンジン1を用いて入力回転数を上昇させた場合には、その回転数の引き上げに要する燃料の消費、ならびに、エンジン吹き上げ音(およびNV)が大きくなるおそれがある。そこで、この発明の実施形態では、所定の条件が成立する場合には、エンジン1(あるいは第1モータ3)を用いずに入力回転数を適宜所定の回転数まで引き上げてステップ的にダウンシフト(特に第1速後のニュートラル位置まで変速)を実行するように構成されている。以下、ECU10で実行される制御例について説明する。
図4は、その制御の一例を説明するためのフローチャートであって、上述したようにエンジン1を用いずに入力回転数を引き上げるように構成されている。具体的には、クラッチ機構9を解放して、自動変速機7の入力側のイナーシャを低減させ、入力回転数と出力回転数とが所定の差回転数になった際に、DDR切替機構11をストロークさせ、かつ係合歯を係合開始、あるいは、回転数を同期開始させて出力回転数によって入力回転数を引き上げるように構成されている。なお、この制御例は例えば定常走行時やパワーオフ・ダウンシフト時に実行される。以下、具体的に制御の内容について説明する。
先ず、走行モードをシリーズHV走行モードへ切り替えるか否かを判断する(ステップS1)。これは、パラレルHV走行モードからシリーズHV走行モードへ走行モードを切り替えるか否かの判断であって、例えば走行モードを定めたマップを基に判断することができる。したがって、このステップS1で否定的に判断された場合には、これ以降の制御を実行することなくこのフローチャートを一旦終了する。
一方、このステップS1で肯定的に判断された場合、すなわちシリーズHV走行モードに走行モードを切り替える判定がされた場合には、ついでクラッチ機構9を解放する(ステップS2)。上述したように、この発明の実施形態では、エンジン1の吹き上げ音などを考慮してエンジン1を用いずにシリーズHV走行モードに移行するため、クラッチ機構9を解放する。また、クラッチ機構9を解放することにより自動変速機7の入力側のイナーシャを低減させる。
ついで、自動変速機7における現在のギヤ段が第1速であるか否かを判断する(ステップS3)。この発明の実施形態では、上述したようにシリーズHV走行モードに切り替える際に、自動変速機7のギヤ段を現在のギヤ段から1段ずつステップ的に下げて第1速の下のニュートラルまでダウンシフトを実行するように構成されている。そのため、このステップS3では、その現在のギヤ段が第1速か否かを判断するように構成されている。なお、シリーズHV走行モードに移行する際に、低速ギヤ段側のニュートラルを構築することは、例えば再度パラレルHV走行モードに切り替えた際に低速ギヤ段で発進することが想定されるためである。したがって、このステップS3で肯定的に判断された場合、すなわち現在のギヤ段が第1速の場合には、第1速の下のニュートラル位置(バレル角の最端位置)までバレル角を回転させる(ステップS4)。すなわちシフトバレル29を回転させる。
一方、このステップS3で否定的に判断された場合、すなわち現在のギヤ段が第1速でない場合には、ついで次のギヤ段(すなわち現在のギヤ段が第3速であれば第2速)のDDR差回転数が許容差回転数か否かを判断する(ステップS5)。これは、入力回転数をダウンシフトに応じて引き上げるために、現在のギヤ段における入力回転数と次のギヤ段(すなわち目標ギヤ段)における入力回転数との差が予め定められた所定の許容回転数差であるか否かを判断する。つまり、変速前後での回転数差を判断、より具体的にはシフトバレル29を回転させた場合に、係合できる差回転数であるか否かを判断する。言い換えれば出力軸26と一体回転するDDR切替機構11の回転数(すなわち出力軸回転数)と目標ギヤ段における変速ギヤの回転数(すなわち入力軸回転数)との回転数差が許容回転数であるか否かを判断する。したがって、このステップS5で肯定的に判断された場合、すなわちDDR差回転数が許容差回転数である場合には、バレル角を次のギヤ段まで回転させる(ステップS6)。すなわち、バレル角を次のギヤ段まで回転させることでシフトフォーク27が目標ギヤ段側にストロークする。そして、図3で示した噛合歯19がDDR切替機構11aに摩擦接触し、係合歯17の傾斜面(スロープ)24に引っ掛かるようにして、入力回転数を引き上げる。つまり、現在の入力回転数が次のギヤ段における入力回転数まで引き上げられる。
そして、再度ステップS3に戻り、ダウンシフトを実行したことにより現在のギヤ段が第1速になったか否かを判断し、第1速になった場合にはステップS4へ進み、それとは反対に未だ現在のギヤ段が第1速でない場合には、ステップS5へ進む。例えば上述した制御において、第3速から第2速へダウンシフトを実行した場合には、現在のギヤ段は第2速になるので、再度ステップS5に進みダウンシフトを実行する。
一方、上述したステップS5で否定的に判断された場合、すなわち前記差回転数が許容できる差回転数でない場合には、クラッチ機構9を係合させる(ステップS7)。つまり、回転数差が比較的大きく、DDR切替機構11の係合歯と次の目標ギヤ段の噛合歯とが噛み合うことができない、あるいは、DDR切替機構11と次のギヤ段における変速ギヤとのドグ歯同士が接触するおそれがあるため、エンジン1(あるいは第1モータ2)で入力回転数を引き上げるべく、ステップS1で解放したクラッチ機構9を係合させる。そして、クラッチ機構9を係合したら、エンジン回転数を吹き上げる(ステップS8)。すなわち、入力回転数を係合可能な回転数まで引き上げる。また、そのようにエンジン回転数を吹き上げたら、シフトバレル29におけるバレル角を次の目標ギヤ段まで回転させる(ステップS9)。すなわち1段ダウンシフトを実行する。つまり、このステップS7からステップS9の制御は、上述した通常制御であって、変速における差回転数が大きい場合には、従来通りエンジン1(あるいは第1モータ3)で入力回転数を引き上げる。
そして、ダウンシフトを実行したら、クラッチ機構9を解放し(ステップS10)、再度ステップS3に戻り、ステップS4あるいはステップS5に進み、第1速の下のニュートラルになるまでこのフローチャートを繰り返し実行する。
つぎに、上述した図4の制御例(特にステップS1からステップS5)を実行した場合のタイムチャートについて説明する。図5はそのタイムチャートを示す図であって、特に第8速から1段ずつダウンシフトする場合の例を示している。なお、この図5に示す例では、ステップS4およびステップS5で説明したようにDDR切替機構11で自動変速機7の入力回転数を上昇させる例であるから、DDR切替機構11と次段の変速ギヤとの差回転数は許容差回転数であることを前提として説明する。なお、この図5に示す例では、車速は一定とされている。
具体的に説明すると、先ず、クラッチ機構9を解放して走行モードをパラレルHV走行モードからシリーズHV走行モードに切り替える(t1時点)。したがって、このt1時点でクラッチ機構9の状態が係合状態から解放状態に切り替わるとともに、エンジン回転数が所定の回転数(例えばアイドル回転数)に低下し始める。
ついで、図5に示す例では現在のギヤ段が第8速なので第1速側に向けて1段ずつダウンシフトされる。具体的には、シフトバレル29の位置を第8速と第7速の間のニュートラル位置に設定し、現在の入力回転数と出力回転数との差回転数がDDR切替機構11が係合可能な許容回転数であるから、シフトフォーク27を第7速側にストロークさせる。それにより、DDR切替機構11と第7速ギヤとが接近ならびに接触し、互いの回転数を同期し始めるように、DDR切替機構11の係合歯に形成された傾斜面(図で3でいう符号24)に相手側の歯(すなわち第7速ギヤの噛合歯)を引っ掛けることで入力回転数が引き上がる。なお、その入力回転数が上がり始めた点がt2時点である。そして、入力回転数が同期回転数まで上昇したら、ついでその入力回転数を第6速の回転数へ制御する。
なお、これ以降の動作は第1速まで繰り返し同様の動作が実行されるため、詳細な説明は省略する。つまり、この動作を更に第7速から第6速、第6速から第5速の順に第1速までダウンシフトを実行することで、徐々に入力回転数が上昇し、第1速の下のニュートラル位置(t9時点)までダウンシフトが実行される。なお、横軸に示すt3からt8は、t2時点と同様の意味であって、つまり、DDR切替機構11と次の目標ギヤ段とが係合可能な許容回転数差の状態であって、DDR切替機構11の係合歯の傾斜面に目標ギヤ段の噛合歯を引っ掛けて入力回転数が上昇し始める点を示している。つまり、係合あるいは同期に向けて回転数が増大し始める点を示している。
このように、この発明の実施形態では、パラレルHV走行モードからシリーズHV走行モードに走行モードを切り替える際の自動変速機7のダウンシフトにおいて、エンジン1や第1モータ3を用いず、自動変速機7側で入力回転数を増大させるように構成されている。具体的には、図4および図5で説明したようにクラッチ機構9を解放して入力側のイナーシャを低減させ、入力回転数と出力回転数との差がDDR切替機構11が係合できる許容回転数差である場合には、DDR切替機構11を目標ギヤ段側にストロークさせ、目標ギヤ段側の噛合歯をDDR切替機構11の傾斜面に引っかけて、入力回転数を同期回転数に向けて引き上げるように構成されている。そして、その動作を第1速段まで1段ずつ繰り返し実行することで徐々に入力回転数が引き上げられるとともに、ダウンシフトが実行される。
つまり、この発明の実施形態によれば、エンジン1などの動力源による入力回転数の引き上げをせずに、自動変速機7のみでその回転数を引き上げることが可能となる。そのため、エンジン1で入力回転数を引き上げた場合に比べて、エンジン1の吹き上げ音およびNVの発生を抑制もしくは回避できるとともに、そのエンジン1の吹き上げ音を要因とした違和感を運転者に与えることを抑制もしくは回避できる。また、そのようにエンジン1を用いずに入力回転数を引き上げることができるため、燃費を向上させることが可能となる。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上述した例に限定されないのであって、この発明の目的を達成する範囲で適宜変更してもよい。上述した実施形態では、第1速までダウンシフトを実行する例について説明したものの、これはシリーズHV走行時における自動変速機7の待機位置を設定するものであるから、必ずしも第1速までダウンシフトを実行しなくてもよく、少なくとも現在のギヤ段よりも低い低速段側のニュートラル位置までダウンシフトを実行するように構成されていればよい。
1…エンジン(ENG)、 2…後輪、 3…第1モータ(リア・モータ)、 4…前輪、 5…第2モータ(フロント・モータ)、 6…バッテリ(BATT) 7…自動変速機、 7a…入力軸、 8,8a,8b…パワーコントロールユニット(PCU)、 9…クラッチ機構、 10…ECU(コントローラ)、 11,11a,11b…切替機構、 12…シフト機構、 13…第1ドグリング、 14…第2ドグリング、 15,16,17,18…係合歯、 19…噛合歯、 20,21…貫通孔、 22…スプリング、 23a,23b…ギヤ(変速ギヤ)、 24…傾斜面(スロープ)、 25…スリーブ 26…出力軸、 27…シフトフォーク、 28…保持シャフト、 29…シフトバレル、 30…凹溝、 31…嵌合部、 32…保持部、 33…シフト溝、 34…リヤデファレンシャルギヤ、 35,38…ドライブシャフト、 36…減速ギヤ対、 37…フロントデファレンシャルギヤ、 Ve…車両。

Claims (1)

  1. 駆動力源と、前記駆動力源の出力側に設けられ、かつ変速比をステップ的に変化させる有段式の変速機と、前記駆動力源と前記変速機との間に配置されたクラッチ機構とを備え、
    前記変速機は、出力軸と相対回転可能に連結されかつ入力軸にトルク伝達可能に連結された複数の変速ギヤと、前記出力軸と一体回転しかつ所定の目標ギヤ段を設定するために係合される噛み合い式の切替機構と、前記切替機構を作動するアクチュエータとを備え、
    前記切替機構は、環状のリングと、前記目標ギヤ段における変速ギヤと隣り合う前記リングからその変速ギヤに向かって突き出して形成された係合歯とを備え、
    前記係合歯は傾斜面を有し、
    前記目標ギヤ段へのダウンシフト時に前記切替機構を前記アクチュエータで作動させるように構成された車両の変速制御装置において、
    前記車両を制御するコントローラを更に備え、
    前記コントローラは、
    走行時に前記目標ギヤ段へダウンシフトする場合に、前記クラッチ機構を解放し、
    前記出力軸の回転数が前記入力軸の回転数より高い場合であって、かつ前記切替機構の回転数と前記目標ギヤ段における変速ギヤの回転数との差が予め定められた所定の回転数差になった際に、前記切替機構を前記アクチュエータにより前記目標ギヤ段における変速ギヤ側へ作動させ、かつ前記傾斜面に前記目標ギヤ段における変速ギヤの歯を掛けて前記変速ギヤの回転数を上昇させるように構成されている
    ことを特徴とする車両の変速制御装置。
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